WO2007037223A1 - 眼内レンズ挿入用器具 - Google Patents

Abstract

　より簡単な構成で確実かつ安全にレンズの押し出し操作を行うことができる眼内レンズ挿入用器具を提供する。 　眼内レンズ挿入用器具１は、光学部2aに一対のループ部2bを備えたレンズ２を設置するレンズ設置部８と前記レンズ２を変形させる移行部12と前記レンズ２を放出するノズル部11とからなる本体３と、前記レンズ設置部８に設置されたレンズ２を押し出すレンズ押出機構４とを備え、前記レンズ押出機構４は、レンズ２を押し出すプランジャー16と、該プランジャー16より大きなレンズ当接部20を有するスライダー15とからなる。前記スライダー15は、前記本体３の外側に突出した操作部23を備える。

Description

明 細 書

眼内レンズ揷入用器具

技術分野

[0001] 本発明は、白内障手術後の無水晶体眼に対して、眼内レンズを挿入するために使 用される眼内レンズ挿入用器具、または、屈折矯正手術において有水晶体眼内レン ズを挿入するために使用される眼内レンズ挿入用器具に関するものである。

背景技術

[0002] 白内障手術においては、超音波乳化吸引（PEA)による混濁した水晶体の除去、お よび水晶体除去後の眼内への眼内レンズの埋植が広く行われている。眼内レンズに はその光学部が PMMAなどの硬質の材料力 なる硬質眼内レンズと、シリコーンエラ ストマー、軟性アクリルなどの柔らかい材料力もなる軟性眼内レンズとがある。硬質眼 内レンズを使用する際には光学部の径とほぼ同じ幅の切開創を角膜、あるいは強膜 に作製してレンズを挿入しなければならな 、のに対し、軟性眼内レンズを使用する際 には光学部を折り畳むことにより光学部の径より小さな切開創から挿入することができ る。手術後の角膜乱視や感染症を低減するためには、小さな切開創からレンズが挿 入されることが好ましぐ現在では軟性眼内レンズが好まれる傾向にある。また、レン ズを眼内に入れるために、細長い筒の中を通してレンズを眼内へ導入する構造を有 した専用のインジェクターが使用されることもある。このような眼内レンズ専用のインジ エタターを使用することにより、 3mmより小さい切開創口からレンズを入れることが可能 である。

[0003] 更に最近では、レンズの取扱時における細菌による汚染や、レンズの取扱時に起り うる操作ミスの可能性を排除するために、レンズが予めインジェクター内にセットされ ているプリセット型インジェクターが発売されている。このプリセット型インジェクターに おいては、出荷時のレンズの固定状態力も使用時のレンズの稼働状態に移行するた めに、光学部に応力をかけない状態で内部に保持する機構と、押し出し機構により 押し出し可能な位置に移動させるためのレンズ移動機構を有するものがある（例えば 特許文献 1および 2)。 [0004] ところが、上記特許文献 1または 2においては、使用時にレンズを保持状態力も押 出し可能な位置に移動する必要があり、移動操作に伴う誤作動が生じるという懸念が あった。このような問題点を解決するものとして、押出軸と、押出軸とレンズの軸ぶれ を防止する姿勢制御部材とを、互いに連動可能に配し、互いの連動が所定位置にて 解除されることを特徴とする眼内レンズ挿入器具が開示されている (例えば特許文献

3)。この特許文献 3では、閉鎖空間内であるインジェクター内で連動している押出軸 と姿勢制御部材の 2つの部材を所定の位置で解除させるための特別な機構が必要と なる。また、可撓性眼内レンズを小さい断面形状に横方向に圧縮するための機構を 備えて 、ることを特徴とした眼内レンズ挿入器具が開示されて 、る（例えば特許文献

4)。

特許文献 1：特開 2003 - 325570号公報

特許文献 2：特開 2003 - 325572号公報

特許文献 3：特開 2004— 24854号公報

特許文献 4：特表 2001 - 502563号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] しかし、上記した特許文献 3にお 、ても、連動の開始及び解除が所定位置以外で 行なわれる可能性があり、ユーザに不安感を与え、所定位置以外で連動が解除され た場合、たとえば所定位置より手前側で連動が解除された場合には姿勢制御部材も 所定位置より手前側で停止してしまうので、押出軸の姿勢を十分に制御することがで きず、押出軸の軸がずれた状態でレンズを押し出してしまうという可能性がある。また 、レンズを折り畳むための移行部は、レンズに局所的な負荷をかけないようにするた め、緩やかに形成する必要があるが、この移行部に姿勢制御部材が当接することに より連動を解除することとすると、摺動抵抗のばらつきにより連動が解除される位置も ばらつくこととなる。したがって、連動の開始、及び解除を所定位置で行うには、押出 軸及び姿勢制御部材の引張り強さなどの物理的性質が制限されると共に、各構成部 品には高度な精度が要求されるので、コスト高となるという懸念があった。さらに、生 産工程において、押出軸と姿勢制御部材との連動が誤って既に解除された状態で 組み立てられたとしても、組み立てられた状態ではその組立不良に気付きにくぐそ のまま出荷されてしまうという懸念があった。

[0006] また、上記した特許文献 4においても、眼内レンズが圧縮された状態から眼内にて 開放されたときに眼内を損傷しないために、眼内レンズの対向する側端部を概して平 面関係に維持するための保持器を備えていることを第一の特徴としているが、そのよ うな形状にした場合、設置部、および筒部の細かい部分に眼内レンズが押込まれると 、レンズに非常に大きな負荷がかかり、そのためにレンズが損傷する可能性がある、 という問題があった。

[0007] そこで本発明は上記した問題点に鑑み、より簡単な構成で確実かつ安全にレンズ の押し出し操作を行うことができる眼内レンズ挿入用器具を提供することを目的とする 課題を解決するための手段

[0008] 上記目的を達成するために、請求項 1に係る発明は、眼内レンズを設置するレンズ 設置部と前記眼内レンズを変形させる移行部と前記眼内レンズを導入するノズル部と 力 なる本体と、前記レンズ設置部に設置された眼内レンズを押し出すレンズ押出機 構とを備えた眼内レンズ挿入用器具において、前記レンズ押出機構は、眼内レンズ を押し出すプランジャーと、該プランジャーより大きなレンズ当接部を有するスライダ 一とからなり、前記スライダーは、前記本体の外側に突出した操作部を備え、前記操 作部を操作して前記スライダーを移動させることにより眼内レンズを変形させ、前記プ ランジャーにより前記ノズル部から前記眼内レンズを放出することを特徴とする。

[0009] また、請求項 2に係る発明は、前記操作部が、前記本体の相対向する側面から外 側に突出していることを特徴とする。

[0010] また、請求項 3に係る発明は、前記操作部が、前記本体の一方向から外側に突出 していることを特徴とする。

[0011] また、請求項 4に係る発明は、前記スライダーが、眼内レンズの光学部の一側を押 え、前記眼内レンズを一定方向に変形させるレンズ押え部を備えることを特徴とする

[0012] また、請求項 5に係る発明は、前記レンズ押え部が、移行部に移動した眼内レンズ のみを押えるように構成したことを特徴とする。

[0013] また、請求項 6に係る発明は、前記レンズ押え部が、前記スライダーとヒンジ機構に より連結され、前記本体の側壁側へ付勢されており、前記移行部により前記眼内レン ズの光学部側へ変形するように構成したことを特徴とする。

[0014] また、請求項 7に係る発明は、前記スライダーが、前記プランジャーを挿通する揷通 部を備えることを特徴とする。

[0015] また、請求項 8に係る発明は、前記眼内レンズは光学部に一対のループ部を備え ており、前記スライダーが、前記ループ部を物理的な負荷がかからない状態で支持 するループガイドを備えることを特徴とする。

[0016] また、請求項 9に係る発明は、前記スライダーが、前記挿通部と前記ループガイドと の間に隔壁を設けたことを特徴とする。

[0017] また、請求項 10に係る発明は、前記プランジャーをロックするロック機構を備え、前 記ロック機構はスライダーを移動させることにより解除可能となるように構成したことを 特徴とする。

[0018] また、請求項 11に係る発明は、前記ロック機構が、前記スライダーを移動させるとス ライダーに連動して解除されることを特徴とする。

[0019] また、請求項 12に係る発明は、眼内レンズをレンズ設置部に設置した状態で滅菌 することを特徴とする。

[0020] また、請求項 13に係る発明は、前記本体が、前記スライダーを所定位置で停止さ せるストッパーを備えることを特徴とする。

発明の効果

[0021] 本発明の請求項 1に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、操作部を操作してス ライダーを移動させ、次いで、プランジャーにより眼内レンズを放出するので、より簡 単な構成で確実かつ安全に眼内レンズの押し出し操作を行うことができる

また、請求項 2に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、操作部を両側力も指で 挟んでスライダーを移動させることができるので、操作の確実性を向上することができ る。

[0022] また、請求項 3に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、片手でもスライダーを移 動させることができるので、より容易に操作することができる。

[0023] また、請求項 4に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、眼内レンズを一定方向に 折り畳むことができるので、不具合を防止し、より確実に眼内レンズを挿入することが できる。

[0024] また、請求項 5に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、使用時にのみ眼内レン ズの光学部を押え、未使用状態ではレンズ押え部が眼内レンズの光学部を押えるこ とがないので、長期間の保存においても、軟性材料の永続的な変形を抑制すること ができる。

[0025] また、請求項 6に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、簡単な構成で、確実に 移行部へ移動した眼内レンズの一面を押えることができる。さらに、レンズ押え部が本 体の側壁側に付勢されて 、ることにより、レンズ設置部へ眼内レンズを容易に設置で きるという工程上のメリットも有する。

[0026] また、請求項 7に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、スライダーに挿通部を設 けたから、プランジャーの軸ぶれを防いで、確実に眼内レンズを放出することができる

[0027] また、請求項 8に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、ループガイドにループ部 を係止することにより、眼内レンズを所定位置に位置決めすることができると共に、ス ライダーによりループ部が押されることがないので、ループ部の変形、破損を防止す ることがでさる。

[0028] また、請求項 9に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、プランジャーがループ部 に当接することがないので、ループ部がプランジャーに押されて破損することを防ぐこ とがでさる。

[0029] また、請求項 10に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、スライダーを移動させる 前に誤ってプランジャーを押し出してしまうことを防ぐことができるので、操作の確実 性を向上することができる。

[0030] また、請求項 11に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、スライダーの移動に連 動してロック機構が解除されるので、操作性を向上することができる。

[0031] また、請求項 12に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、他の物質による汚染を 防いで、安全性を向上することができる。

[0032] また、請求項 13に記載の眼内レンズ挿入用器具によれば、スライダーは、ストッパ 一により所定位置で停止するので、操作の確実性をより向上することができる。

図面の簡単な説明

[0033] [図 1]本発明の第 1実施例に係る眼内レンズ挿入用器具の全体構成を示す図であり 、（A)側面図、（B)平面図である。

[図 2]スライダーの構成を示す斜視図である。

[図 3]スライダーとレンズとの位置関係を示す部分拡大図であり、（A)縦断面図、（B) 平面図である。

圆 4]押出機構の動作の様子を段階的に示す部分拡大縦断面図である。

[図 5]本発明の第 2実施例に係る眼内レンズ挿入用器具を示す図であり、（A)正面図

、（B)底面図である。

[図 6]ロック部材の構成を示す斜視図である。

[図 7]プランジャーをロックする様子を段階的に示す斜視図である。

[図 8]本発明の第 3実施例に係る眼内レンズ挿入用器具を示す図であり、（A)部分横 断面図、（B)プランジャーの縦断面図、（C) (A)における A— A断面図である。

[図 9]ロックを解除した状態を示す図であり、（A)横断面図、（B) (A)における B— B 断面図である。

[図 10]ロックを解除した状態で、プランジャーを押し出した様子を示す横断面図であ る。

[図 11]本発明の第 4実施例に係る眼内レンズ挿入用器具を示す横断面図であり、 (A

)スライダーとプランジャーとが連動する前、（B)スライダーとプランジャーとが連動し て移動する状態を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0034] 以下図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。

[0035] (実施例 1)

先ず、本発明の第 1実施例について説明する。図 1に示す眼内レンズ挿入用器具 1 は、変形可能な眼内レンズ 2 (以下、レンズ 2という）を眼内に安全かつ速やかに送り 出すために使用されるものであり、主にレンズ 2が眼内レンズ挿入用器具 1内に予め セットされているプリセット型眼内レンズ挿入用器具 1である。具体的には、レンズ 2を 設置し該レンズ 2を眼内へ挿入する本体 3と、前記レンズ 2設置部に設置されたレン ズ 2を押し出すレンズ押出機構 4とを備える。尚、本実施例で示す前記レンズ 2は光 学部 2aとループ部 2bと力 なるレンズを使用している。

[0036] 前記本体 3は筒状の基端部材 5と、前記基端部材 5に対し先細の先端部材 6とから なる。この基端部材 5と先端部材 6とは、係合部 7において着脱自在に一体化されて いる。また、本体 3の材質は種々のものを用いることができ、例えばステンレス鋼、チタ ン等の金属だけでなぐ合成樹脂なども用いることができる。

[0037] 基端部材 5は、一端に設けられたレンズ設置部 8と、筒状の側壁に形成された長手 方向に延びるスリット 9とを備える。レンズ設置部 8は、基端部材 5の一端に突設され た板状の部材カもなる。スリット 9は、基端部材 5の一端の端部力も略中央まで形成さ れている。また、基端部材 5の外周には、後述するグリップ部が係合する係合突起 10 が設けられている。

[0038] 先端部材 6は、前記レンズ設置部 8に設置されたレンズ 2を眼内へ挿入するノズル 部 11と、前記ノズル部 11と前記基端部材 5とを接続する移行部 12とからなる。移行部 1 2は、先端に向力つて先細となるすり鉢形状を有し、その先端でノズル部 11に接続し ている。ノズル部 11は、その外径が切開創口と略同径に形成される。レンズ 2はレン ズ押出機構 4によって押し出されて前記移行部 12を通過する際に、折り畳まれる。ま た、先端部材 6には後述するスライダーを所定位置で停止させるストツバ 13が設けら れている。このストッパ 13は、スライダーの操作部に係止する突起力もなる。

[0039] 前記レンズ押出機構 4は、レンズ 2を挿入する初期動作を行うスライダー 15と、レン ズ 2を眼内に挿入するプランジャー 16と力もなる。

[0040] プランジャー 16は、前記スライダー 15で折り畳まれたレンズ 2を眼内へ挿入するもの で、レンズ 2を押し出す押出杆 17と、前記押出杆 17の基端に設けられたグリップ部 18 とにより構成される。前記押出杆 17はグリップ部 18に穿設された穴 19に遊嵌され、穴 1 9の底でグリップ部 18に軸支されている。この穴 19には雌ネジ 19aが形成されている。 グリップ部 18に形成された雌ネジ 19aは、前記係合突起 10に螺合するように構成され ている。係合突起 10は、前記雌ネジ 19aに螺合する雄ネジの一部の形状で構成され ている。このように、係合突起 10が雄ネジの一部で構成されていることにより、前記ス リット 9などに係合突起 10が干渉するのを防ぐことができるとともに、確実に雌ネジ 19a が螺合してグリップ部を押込むことができる。これによりグリップ部 18が押出杆 17をレ ンズ進行軸 A方向に押し出す構成となっている。また、グリップ部 18は、プランジャー 16を押し出し易 、形状に形成される。

[0041] スライダー 15は、図 2に示すように、レンズ 2に局所的な負荷をかけずにレンズ設置 部 8に設置されたレンズ 2を本体 3の先端側へ押し出すと共に、所定方向に折り畳む ことができるように構成されている。このスライダー 15は、前記プランジャー 16より大き な面積でレンズ 2に当接するレンズ当接部 20と、前記プランジャー 16をレンズ進行軸 Aに沿って支持する揷通部であるガイド溝 21と、本体 3に設けられたスリット 9に係合し 、スライダー 15をレンズ進行軸 Aに沿って支持する翼部 22と、スライダー 15の押出及 び戻し操作を行なう操作部 23と、レンズ 2のループ部 2bを係止するループガイド 24と、 レンズ押え部 25とを有する。

[0042] 前記レンズ当接部 20は、レンズ 2の外径と略同径の曲率半径を有する円弧の一部 により構成され、レンズ 2と面接触することによりレンズ 2に局部的なストレスを与えるこ となぐ円滑に初期動作を行なうことができる構成となっている。

[0043] 前記ガイド溝 21は、前記プランジャー 16がガイド溝 21に摺動可能、かつ前記レンズ 当接部 20よりプランジャー 16先端が突出可能に形成される。このガイド溝 21はスライ ダー 15の一面の長さ方向の略中央であって、全長にわたって形成され、レンズ進行 軸 Aに平行な溝で構成される。このガイド溝 21の断面は、前記プランジャー 16の外形 と略同形状に形成される。ガイド溝 21の基端には、扇状の導入路 21aが形成されてい る。これにより、押出杆 17は、前記スライダー 15に形成されたガイド溝 21に挿通され、 ガイド溝 21内をスライダー 15の長手方向に摺動する。尚、ガイド溝 21はレンズ進行軸 Aに平行に貫通する穴であってもよ 、。

[0044] 前記翼部 22は、前記スリット 9に係合することにより、スライダー 15を本体 3略中央に 保持し、かつ、スライダー 15をレンズ進行軸 Aに沿って移動可能とする。したがって、 プランジャー 16は、本体 3の中央に保持され、ガイド溝 21によりレンズ進行軸 Aに沿つ て移動が可能となる。スライダー 15の移動は前記操作部 23により容易に行なわれる。

[0045] 操作部 23は、レンズ進行軸 Aに対し左右一対として設けられ、前記翼部 22の端部 に連設され前記基端部材 5から外側に突出するように形成されている。この操作部 23 は、前記本体 3の先端に向力つて外側へ膨出形成されており、操作部 23の表面には 、図示しないが、レンズ進行軸 Aに対し略直角方向に複数の縦溝が形成されている。

[0046] 前記ループガイド 24は、前記ガイド溝 21が形成されて ヽな ヽスライダー 15の他面に 形成されており、レンズ 2のループ部 2bを係止することにより、レンズ 2を固定する。こ のループガイド 24は、湾曲したループ部 2bに相似して形成された溝でなり、ループ部 2bに物理的な負荷を与えないように、スライダー 15の先端側に湾曲状に形成されて いる。

[0047] レンズ押え部 25は、レンズ 2を押し出すときにのみレンズ 2の一面を押えることにより 、レンズ 2を一定方向に折り畳むことができるようにするものである。すなわち、眼内に 挿入された際に前面になるレンズ 2の一面を、レンズ押え部 25で押すことによりレンズ 2はノズル部 11内で一面を内側として折り畳まれることになるので、確実にレンズ 2を 水晶体嚢内に挿入できる形状に変形させることができる。このレンズ押え部 25は、図 3に示すように、ヒンジ機構 28を介してスライダー 15の先端に設けられ、側面視で上 下方向に揺動自在に設けられる。ヒンジ機構 28は、レンズ押え部 25とレンズ当接部 20 との接続部分をスライダー 15の幅方向に薄肉とする先細の溝で構成される。このヒン ジ機構 28を介して、レンズ押え部 25は側面視で上方に付勢されている。これにより、 レンズ 2がノズル部 11内を移動する際、レンズ 2の一側を押えてレンズ 2を一定方向に 折り畳むことができる。

[0048] また、前記ループガイド 24は、プランジャー 16がループ部 2bに当接しな 、ように形 成されている。具体的には、スライダー 15の一面に形成されているガイド溝 21とスライ ダー 15の他面に形成されているループガイド 24との間に隔壁 29が形成されている。こ れにより、プランジャー 16がループガイド 24に係止したループ部 2bに当接することが なぐループ部 2bがプランジャー 16に押され、破損してしまうことを防止することができ る。

[0049] 次に、このように構成された眼内レンズ挿入用器具 1の組み立て手順について説明 する。先ず、基端部材 5にスライダー 15を組み付ける。基端部材 5にスライダー 15を組 み付けるには、基端部材 5の一端の端部からスリット 9に翼部 22を係合し、スリット 9の 基端までスライダー 15を押込む。次いで、基端部材 5の他端力 プランジャー 16を挿 入する。このとき、プランジャー 16先端は基端部材 5に設置されたスライダー 15の先 端力 突出しない位置に合わせる。次いで、レンズ 2のループ部 2bをスライダー 15に 形成されたループガイド 24に係止し、レンズ 2をレンズ設置部 8に設置する。レンズ設 置部 8に設置されたレンズ 2は、図 3 (A)に示すように、レンズ押え部 25がヒンジ機構 2 8により先端部材 6の内壁方向に付勢されていることにより、レンズ押え部 25がレンズ 2 の光学部 2aに当接しない状態で配置される。次いで、先端部材 6と基端部材 5とを係 合部 7において一体化する。このようにしてレンズ 2に負荷をかけることなぐ確実に眼 内レンズ挿入用器具 1を組み立てることができる。

[0050] 次 、で、上記のようにレンズ 2を組み付けた眼内レンズ挿入用器具 1を滅菌する。滅 菌は、眼内レンズ挿入用器具 1を図示しない滅菌バッグに入れ、該滅菌バッグ内に エチレンォキシドガス（以下、 EOGという）を充満させて行う。 EOGを充満させた滅菌 ノ ッグ内において、基端部材 5にスリット 9を設けたことによって、該スリット 9から EOG が眼内レンズ挿入用器具 1内に入り込むため、滅菌用の EOGを内部へ導入するた めの孔を設けなくとも EOGを内部に導入することができ、内部まで確実に滅菌を行な うことができる。

[0051] 次に、上記構成の作用について説明する。滅菌バッグから眼内レンズ挿入用器具 1を取り出したら、先ず、操作部 23を押し出して、スライダー 15をレンズ進行軸 A方向 に移動させる。スライダー 15を移動させると、レンズ押え部 25が移行部 12の内壁に押 され、側面視で下方に揺動し、レンズ 2の光学部 2aの一面を押える（図 4 (B) )。スライ ダー 15がレンズ 2を押し出す際、レンズ押え部 25が光学部 2aの一面を押えることによ つて、レンズ 2を一定方向に折り畳むことができる。スライダー 15がストッパ 13に当接し 、停止したら、プランジャー 16を押し出す（図 4 (C) )。プランジャー 16を押し出すには 、まず、グリップ部 18を押し出し、係合突起 10に雌ネジ 19aを螺合する。次いで、グリツ プ部 18を回動する。グリップ部 18を回動すると、グリップ部 18が基端部材 5の他端から レンズ進行軸 A方向に移動する。グリップ部 18が基端部材 5の他端からレンズ進行軸 A方向に移動すると、グリップ部 18に押されて押出杆 17がレンズ進行軸 A方向に移 動し、プランジャー 16が押し出される。このようにして、レンズ 2はプランジャー 16により 押され細いノズル部 11を通ることによって折り畳まれる。このようにレンズ 2が折り畳ま れた状態でさらにプランジャー 16を押し出すことによって、レンズ 2が眼内へ挿入され る。プランジャー 16を押し出す際、ガイド溝 21とループガイド 24との間には隔壁 29が 設けられているので、プランジャー 16がループ部 2bを押すことがなぐループ部 2bを 破損してしまうことを防止できる。

[0052] 上記のように本実施例によれば、眼内レンズ挿入用器具 1は、レンズ 2を設置するレ ンズ設置部 8と前記レンズ 2を変形させる移行部 12と前記レンズ 2を導入するノズル部 11とからなる本体 3と、前記レンズ設置部 8に設置されたレンズ 2を押し出すレンズ押 出機構 4とを備え、前記レンズ押出機構 4は、レンズ 2を押し出すプランジャー 16と、 該プランジャー 16より大きなレンズ当接部 20を有するスライダー 15とからなり、前記ス ライダー 15は、前記本体 3の外側に突出した操作部 23を備え、前記操作部 23を操作 して前記スライダー 15を移動させることによりレンズ 2を変形させて、前記プランジャー 16により前記ノズル部 11から前記レンズ 2を放出することとしたから、より簡単な構成 で確実かつ安全にレンズ 2の押し出し操作を行うことができる。

[0053] また、前記操作部 23は、前記本体 3の相対向する側面力も外側に突出して 、ること としたから、操作部 23を両側から指で挟んでスライダー 15を移動させることができるの で、操作の確実性を向上することができる。

[0054] また、前記スライダー 15は、レンズ 2の光学部 2aの一面を押え、前記レンズ 2を一定 方向に変形させるレンズ押え部 25を備えることとしたから、レンズ 2を一定方向に折り 畳むことができるので、不具合を防止し、より確実にレンズ 2を挿入することができる。

[0055] また、前記レンズ押え部 25は、移行部 12に移動したレンズ 2のみを押えるように構成 したから、使用時にのみレンズ 2の光学部 2aを押え、未使用状態ではレンズ押え部 25 力 Sレンズ 2の光学部 2aを押えることがないので、長期間の保存においても、軟性材料 の永続的な変形を抑制することができる。

[0056] また、前記レンズ押え部 25は、前記スライダー 15とヒンジ機構 28により連結され、前 記本体 3の側壁側へ付勢されており、前記移行部 12により前記レンズ 2の光学部 2a 側へ変形するように構成したから、簡単な構成で、確実に移行部 12へ移動したときに のみレンズ 2の一面を押えることができる。

[0057] また、前記スライダー 15は、前記プランジャー 16を挿通するガイド溝 21を備えること としたから、プランジャー 16の軸ぶれを防いで、確実にレンズ 2を放出することができ る。

[0058] また、前記レンズ 2は光学部 2aに一対のループ部 2bを備え、前記スライダー 15は、 前記ループ部 2bを物理的な負荷力かからない状態で支持するループガイド 24を備 えることとしたから、ループガイド 24にループ部 2bを係止することにより、レンズ 2を所 定位置に位置決めすることができると共に、スライダー 15によりループ部 2bが押され ることがな 、ので、ループ部 2bの変形を防止することができる。

[0059] また、前記スライダー 15は、前記挿通部と前記ループガイド 24との間に隔壁 29を設 けたから、スライダー 15がループ部 2bに当接することがないので、ループ部 2bがスラ イダー 15に押されて破損することを防ぐことができる。

[0060] また、レンズ 2をレンズ設置部 8に設置した状態で滅菌することとしたから、他の物質 により汚染するのを防いで、安全性を向上することができる。

[0061] また、前記本体 3は、前記スライダー 15を所定位置で停止させるストツバ 13を備える こととしたから、ストッパ 13により所定位置でスライダー 15を停止するので、操作の確 実性をより向上することができる。

[0062] また、レンズ押え部 25がヒンジ機構 28を介して揺動可能に設けられていることにより 、スライダー 15を押し出してレンズ 2を移動させるときにのみレンズ 2の光学部 2aを押 えるので、レンズ 2に余計な負荷をかけずに保存することができる。

[0063] また、操作部 23は、前記基端部材 5の一方向からのみ外側に突出して形成してもよ い。この場合、片手で操作部 23を操作してスライダー 15を移動させることができるので 、使い勝手を向上することができる。

[0064] また、操作部 23は、前記本体 3の先端に向力つて外側へ膨出形成されていると共に 、表面には複数の縦溝を形成したから、操作部 23を指で操作する場合、摩擦抵抗が 増え、すべりを防止し、操作の確実性を向上することができる。

[0065] また、ガイド溝 21の基端には扇状の導入路 21aを設けたから、プランジャー 16を組み 付ける際、ガイド溝 21にプランジャー 16を容易に挿通することができる。

[0066] また、プランジャー 16はグリップ部 18に軸支されているので、グリップ部 18を回動し て押出杆 17をレンズ進行軸 A方向に押し出しても、プランジャー 16が回転することな くレンズ 2をスムーズに押し出すことができる。

[0067] (実施例 2)

次に本発明の第 2実施例について説明する。上記構成と同様の構成については同 様の符号を付し、簡単のため説明を省略する。具体的には、レンズ 2を設置し該レン ズ 2を眼内へ挿入する本体 3と、前記レンズ設置部 8に設置されたレンズ 2を押し出す レンズ押出機構 4とを備える点において共通し、ロック機構 30を備える点においての み異なる。

[0068] ロック機構 30は、プランジャー 16をロックし、スライダー 15を押し出したときにのみ解 除可能となるものである。このロック機構 30は、着脱自在に設けたロック部材 31と、プ ランジャー 16に設けたロック受部 32とからなる。

[0069] ロック部材 31は、図 6に示すように、湾曲状に形成されたロック部本体 33と、該ロック 部本体 33の両側に一体的に設けられた腕部 34と、前記ロック部本体 33の内側略中 央に立設されたロック部 35とからなる。ロック部本体 33は、筒状の前記本体 3の外形よ りやや大きい湾曲形状をなし、本体 3に外嵌される。腕部 34は、ロック部本体 33の端 部を折り返して形成され、ロック部本体 33の外側との間に前記スライダー 15の操作部 23を挿入する隙間 36が形成される。ロック部 35は、ロック部本体 33の内側力 垂直に 伸びる円柱状の部材で構成され、プランジャー 16に設けられたロック受部 32に嵌合 する。ロック受部 32は、プランジャー 16に形成された貫通穴で構成される。尚、この口 ック部 35は、円柱に限らず、四角柱などの多角形状で構成してもよぐこの場合、ロッ ク受部 32はロック部 35の形状に合わせて形成されることはいうまでもない。

[0070] 上記のように構成されたロック機構 30の組み付け手順にっ 、て図 7を参照して説明 する。先ず、ロック部材 31をプランジャー 16を挿入した本体 3に底面側から組み付け る（図 7 (A) )。すなわち、本体 3に予め穿設した穴 Hからロック部 35を挿通し、さらに、 ロック部 35の先端をプランジャー 16に設けたロック受部 32に嵌合し、ロック部材 31を本 体 3に組み付ける（図 7 (B) )。このようにして、プランジャー 16は本体 3に形成された 穴 Hに揷通したロック部 35を介して本体 3にロックされる。

[0071] 次いで、翼部 22を前記スリット 9に係合し、スリット 9の基端までスライダー 15を押込 む。スライダー 15を押込むと、腕部 34とロック部本体 33の外側との間に形成された隙 間 36に操作部 23が挿入される（図 7 (C) )。このように隙間 36に操作部 23が挿入される と、ロック部材 31がスライダー 15により固定される。すなわち、ロック部本体 33力 本体 3に当接した位置において、腕部 34がスライダー 15の操作部 23に係合することにより 、ロック部材 31が固定される。

[0072] 組み付けられたロック機構 30は、上記手順と逆の手順により解除される。先ず、スラ イダー 15を先端側へ押し出す。スライダー 15を先端側へ押し出すと、操作部 23が腕 部 34から離れ、係合を解除する。操作部 23が腕部 34との係合を解除するとはじめて ロック部材 31を底面側へ引き離すことができる。このようにして、スライダー 15を先端 側へ押し出したときにのみ、すなわち、レンズ 2を眼内へ挿入する場合にのみロック 機構 30を解除することができるので、安全性を向上することができる。

[0073] 上記のように本実施例では、眼内レンズ挿入用器具 1は、前記プランジャー 16を口 ックするロック機構 30を備え、前記ロック機構 30はスライダー 15を移動させることにより 解除可能となるように構成したから、スライダー 15を移動させる前に誤ってプランジャ 一 16を押し出してしまうことを防ぐことができるので、操作の安全性及び確実性を向上 することができる。

[0074] (実施例 3)

次に本発明の第 3実施例について説明する。上記構成と同様の構成については同 様の符号を付し、簡単のため説明を省略する。具体的には、レンズ 2を設置し該レン ズ 2を眼内へ挿入する本体 3と、前記レンズ設置部 8に設置されたレンズ 2を押し出す レンズ押出機構 4とを備える点において共通し、上記第 2実施例におけるロック機構 3 0の構成にお!、てのみ異なる。

[0075] ロック機構 30は、プランジャー 16をロックし、スライダー 15を押し出す動作に連動して 解除可能となるものである。このロック機構 30は、スライダー 15に設けられた係止部 40 と、該係止部 40が係止する係止穴 41と、プランジャー 16に設けられた円板部 42とから なる。 [0076] 係止部 40は、レンズ進行軸 Aを中心に左右一対として設けられ、スライダー 15の後 端から本体 3の他端側へ延びる揺動片 43と、該揺動片 43の先端に設けられた係止片 44と力もなる。この係止片 44は、本体 3の外側へ屈曲してなり、本体 3に設けられた前 記係止穴 41に係止し、該係止穴 41力 本体 3の外側へ突出している。摇動片 43は、 平面視で本体 3の内外方向へ揺動可能に設けられており、前記係止片 44が本体 3の 内側 3aへ当接したときレンズ進行軸 Aに平行となるように形成されて!ヽる。揺動片 43 の幅 T1は、係止片 44の幅 T2より大きく形成されている。尚、係止片 44は、摇動片 43 とのなす角が鈍角となるように構成されて 、る。

[0077] 円板部 42は、押出杆 17と同心円状に形成され、押出杆 17を中心として左右一対の 横溝 45が設けられている。横溝 45は、前記係止部 40と相似する形状であって、押出 杆 17の中心に向力つて幅が広い底部 46と、円板部 42の周縁部分に一対の突起 47と を設けている。このようしてプランジャー 16は、突起 47が前記揺動片 43に当接すること によってロックされる。

[0078] 次に上記構成の作用について説明する。先ず、スライダー 15を先端側へ押し出す 。スライダー 15を押し出すと、係止片 44が係止穴 41に当接し、揺動片 43とのなす角が 鈍角となるように形成されていることにより、係止穴 41の内縁に沿ってスライドする。そ うすると、揺動片 43が本体 3の内側方向へ揺動し、さらにスライダー 15を先端側へ押 し出すと、係止片 44が係止穴 41を乗り越え、係止片 44の先端が本体 3の内側に当接 する。係止片 44の先端が本体 3の内側に当接したとき、揺動片 43はレンズ進行軸 A に対し平行となり、正面視で摇動片 43が横溝 45の底部 46の位置へ移動し、ロックが 解除される（図 9)。このようにロックが解除されると、プランジャー 16は、円板部 42が係 止部 40を通過することによって、レンズ 2を押し出すことができる（図 10)。

[0079] 上記のように本実施例では、眼内レンズ挿入用器具 1は、前記ロック機構 30が、前 記スライダー 15を移動させるとスライダー 15に連動して解除されることとしたから、スラ イダー 15の移動に連動してロック機構 30が解除されるので、操作性を向上することが できる。

[0080] また、本体 3の内側に係止片 44を案内する案内溝（図示しない）を設けてもよい。こ の案内溝は、係止穴 41を基点として、レンズ進行軸 A方向に延び、前記係止片 44の 先端が係合する溝で構成される。この案内溝を本体 3の内側に設けることにより、スラ イダー 15を移動しロックが解除された場合でも、スライダー 15がレンズ進行軸 Aを中 心として回動するのを防ぐことができるので、確実に円板部 42が係止部 40を通過する ことができ、プランジャー 16がレンズ 2を押し出すことができる。

[0081] 本発明は、本実施形態に限定されるものではなぐ本発明の要旨の範囲内で種々 の変形実施が可能である。上記実施例では、基端部材 5とプランジャー 16とはネジで 螺合することとした力 本発明はこれに限らず、プランジャー 16にパッキンを設け、該 ノ ッキンを介して基端部材 5内を摺動するように構成してもよい。また、ロック部 35は 円柱状の部材とし、ロック受部 32は、プランジャー 16に形成された貫通穴とした力 本 発明はこれに限らず、ロック部 35を二股の支柱部材とし、ロック受部 32をプランジャー 16の長手方向に対して直角に形成した溝としてもよい。また、プランジャー 16を本体 3 の基端側へ付勢する付勢部材、例えばコイルパネを装填することとしてもょ 、。

[0082] (実施例 4)

次に本発明の第 4実施例について図 11 (A)を参照して説明する。上記構成と同様 の構成については同様の符号を付し、簡単のため説明を省略する。本実施例に係る スライダー 51は、操作部を備えておらず、レンズ押出機構 6は、スライダー 51とプラン ジャー 52とが連動可能に設けられている。前記スライダー 51はレンズ 2の進行軸 Aに 沿ってガイド溝 21が形成され、該ガイド溝 21内に凸部 51aが設けられている。前記ブラ ンジャー 52には、前記凸部 51aと係合する凹部 52aが円周上に形成されている。この プランジャー 52は、前記ガイド溝 21内に挿通され、レンズ進行軸 Aの前後方向に移動 可能に配置される。

[0083] このように構成されたレンズ押出機構 6において、プランジャー 52を前方に移動させ ると、凹部 52aが凸部 51aに係合する。凹部 52aが凸部 51aに係合すると、スライダー 51 がプランジャー 52と連動してレンズ進行軸 A方向に移動する（図 11 (B) )。プランジャ 一 52と共にレンズ進行軸 A方向に移動したスライダー 51は、ストツバに当接すると、停 止する。プランジャー 52をレンズ進行軸 A方向にさらに押込むと、凹部 52aが凸部 51a から外れ、スライダー 51とプランジャー 52との結合が外れる。これにより、プランジャー 52が単独で移動可能になり、レンズ 2は、プランジャー 52により押し出される。 上記のように、スライダー操作部を備えて ヽな 、スライダー 51に対しても、ループガ イド 24と、レンズ押え部 25とを設けることができる。

Claims

請求の範囲

[1] 眼内レンズを設置するレンズ設置部と前記眼内レンズを変形させる移行部と前記眼 内レンズを放出するノズル部とからなる本体と、

前記レンズ設置部に設置された眼内レンズを押し出すレンズ押出機構と

を備えた眼内レンズ挿入用器具において、

前記レンズ押出機構は、眼内レンズを押し出すプランジャーと、該プランジャーより大 きなレンズ当接部を有するスライダーとからなり、

前記スライダーは、前記本体の外側に突出した操作部を備え、

前記操作部を操作して前記スライダーを移動させることにより眼内レンズを変形させ、 前記プランジャーにより前記ノズル部力 前記眼内レンズを放出することを特徴とす る眼内レンズ挿入用器具。

[2] 前記操作部は、前記本体の相対向する側面力 外側に突出していることを特徴とす る請求項 1記載の眼内レンズ挿入用器具。

[3] 前記操作部は、前記本体の一方向から外側に突出していることを特徴とする請求項

1記載の眼内レンズ挿入用器具。

[4] 前記スライダーは、眼内レンズの光学部の一面を押え、前記眼内レンズを一定方向 に変形させるレンズ押え部を備えることを特徴とする請求項 1〜3のいずれか 1項記 載の眼内レンズ挿入用器具。

[5] 前記レンズ押え部は、移行部に移動した眼内レンズのみを押えるように構成したこと を特徴とする請求項 4記載の眼内レンズ挿入用器具。

[6] 前記レンズ押え部は、前記スライダーとヒンジ機構により連結され、前記本体の側壁 側へ付勢されており、前記移行部により前記眼内レンズの光学部側へ変形するよう に構成したことを特徴とする請求項 5記載の眼内レンズ挿入用器具。

[7] 前記スライダーは、前記プランジャーを挿通する揷通部を備えることを特徴とする請 求項 1〜6のいずれか 1項記載の眼内レンズ挿入用器具。

[8] 前記眼内レンズは光学部に一対のループ部を備えており、前記スライダーは、前記 ループ部を物理的な負荷力 Sかからない状態で支持するループガイドを備えることを 特徴とする請求項 1〜7のいずれ力 1項記載の眼内レンズ挿入用器具。

[9] 前記スライダーは、前記挿通部と前記ループガイドとの間に隔壁を設けたことを特徴 とする請求項 8記載の眼内レンズ挿入用器具。

[10] 前記プランジャーをロックするロック機構を備え、前記ロック機構はスライダーを移動 させることにより解除可能となるように構成したことを特徴とする請求項 1〜9のいずれ 力 1項記載の眼内レンズ挿入用器具。

[11] 前記ロック機構は、前記スライダーを移動させるとスライダーに連動して解除されるこ とを特徴とする請求項 10記載の眼内レンズ挿入用器具。

[12] 眼内レンズをレンズ設置部に設置した状態で滅菌することを特徴とする請求項 1〜1

1のいずれか 1項記載の眼内レンズ挿入用器具。

[13] 前記本体は、前記スライダーを所定位置で停止させるストッパーを備えることを特徴と する請求項 1〜12のいずれ力 1項記載の眼内レンズ挿入用器具。