WO2006109877A1

WO2006109877A1 - 毛髪化粧料

Info

Publication number: WO2006109877A1
Application number: PCT/JP2006/307992
Authority: WO
Inventors: Takeshi Kaharu
Original assignee: Kao Corporation
Priority date: 2005-04-11
Filing date: 2006-04-10
Publication date: 2006-10-19
Also published as: EP1870080A4; JP4964428B2; EP1870080A1; CN101155575B; JP2006290796A; US7780956B2; CN101155575A; US20090068134A1

Description

明細書毛髪化粧料

技術分野本発明は、アミドアミンを含有する毛髮化粧料に関する。従来の技術シャンプー後の毛髪の感触を向上させるためにリンス、コンディショナー、卜リートメン卜等の毛髮化粧料が使用されている。これらの毛髪化粧料には毛髪の感触を良好にするために、主成分として第 4級アンモニゥム塩が配合されており、更に効果感を上げるためにセ夕ノ一ル等の脂肪族アルコールや油剤等を配合し、ゲル状に乳化させた剤形が主に使用されている。しかしながら、これらは毛髪に充分な滑らか感としつとり感を付与するとは言えない。近年、特定のアミドアミン化合物又はその酸塩が、毛髪に滑らか感ゃ柔軟性を付与出来ることが見いだされ、アミドアミン化合物又はその酸塩を配合した毛髪化粧料が提案されている（例えば、 JP- A 5— 2 7 1 0 3 5、 JP-A 5 - 2 7 1 0 3 6、 WO-A 2 0 0 4/0 3 0 6 46参照）。また、上記アミドアミン化合物又はその塩は、安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示す毛髮化粧料を提供できることも知られている（例えば、 FRAGRANCE JOURNAL, 24 (12), 106-111(1996) ) 。更に、特定のアミドアミンとしてステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが知られている。一方で、髮色を変えたり（カラーリング）、髮型を変化させる（パーマ等）など、外観の変化を自由に楽しむことが一般化した今日、これらの施術による毛髪のばさつきやまとまりにくさなどのダメージがクローズアップされるようになつてきた。カラ一リングとパーマ等による毛髪のダメージは、使用する染毛剤ゃパ一マ剤により、毛髮内部に空洞が生じるという化学的要因が原因であるとされている。さらに、毛髪につやが無くなったり、ばさつく等のダメージは、洗髪後にドライヤーで乾燥を行うことにより、ドライヤー熱等物理的要因による毛髮内部の空洞化が原因であると言われている。このようなダメージ髪の補修方法としては、水不溶性カチオン微粒子を含有する毛髪化粧料（JP-A 1 0— 7 2 3 2 4 ) や、アミノ酸系両性界面活性剤と天然卜リグリセライドを含有することで毛髪を補修する毛髪化粧料（JP-A 2 0 0 0 - 8 6 4 5 4 ) 等が提案されている。また、ダメージを抑制する方法として、フイタントリオ一ル、シリコーンを含有する毛髪化粧料（US- A 5 7 7 6 4 4 3 ) 、ジメチルシリコーンガム、ポリエチレングリコール、カチオン界面活性剤を含有する毛髪化粧料（JP- A 4— 2 7 9 5 1 2 ) 、加水分解した小麦たんぱく質、小麦少糖類、小麦アミノ酸とパンテノールを含有する毛髪化粧料（JP- A 8 - 1 5 7 3 3 2 ) 等が提案されている。更に、毛髪のつや等の光学的性質を改善するため、オルガノポリシロキサンォキシアルキレン共重合体、ァクリル樹脂等の成分を配合した種々の毛髮化粧料が提案されている（jp-A 5 5 - 3 3 7 4 5) 。また、カチオン性界面活性剤等を多価アルコール、ヒドロキシプロピルセル口 —ス等と併用して毛髪につやを付与する毛髪化粧料も提案されている（JP- B 2 9 9 8 0 2 7 ) 。従来の毛髮補修方法は、いずれも毛髪表面のキューティクルエツジ部分の補修や毛髪表面に油剤を吸着させることで一時的に補修を感じさせるものであり、本質的なダメージの原因である毛髮内部の空洞を修復又は抑止できるものではなかつた。

JP-A 5 5 - 3 3 7 4 5に関しても毛髪表面又はその近傍にあるキューティクルに作用させて光学的性質を改善するもので、その効果は一時的であって十分ではなかった。 JP-B 2 9 9 8 0 2 7でも、毛髪に塗布して使用する感触、例えば滑らかさ等に問題があった。また、他の成分、例えば脂肪族アルコールや油剤を配合する際に組成物の安定性、例えばゲル形成性に課題があり、また毛髮に付与される滑らか感やしつとり感は満足できるものではなかった。

発明の開示すなわち、本発明は、次の（a) 成分、（b) 成分及び（c ) 成分を含有し、 (b) 成分の含有量が（a) 成分のアミン当量に対して 1. 5〜 1 0モル倍である毛髪化粧料を提供する。

(a) —般式（ I ) で表されるアミドアミン（以下アミドアミン（ I ) という）

[式中、 R'C〇は全脂肪酸残基中、炭素数 20以上の脂肪酸残基の割合が 6 0重量％以上、炭素数 2 0の脂肪酸残基の割合が 3重量％以上、及び炭素数 22の脂肪酸残基の割合が 50〜 9 5重量％である脂肪酸残基を示す。 ]

(b) 有機酸

(c ) 炭素数 8〜30の脂肪族アルコール

発明の詳細な説明本発明者は、特定の長さの炭化水素鎖長を有するアミドアミンに対し特定量の有機酸を使用し、更に脂肪族アルコールを併用することで、カラ一リングやドラィヤー乾燥等による毛髮損傷を修復、抑止しながら、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘つて、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与できることを見出した。本発明は、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷（毛髪内部の空洞) の修復 · 抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘って、充分な滑らかなコート感を与え、更にダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与でき、且つ安全性が高く皮膚等に対して温和な作用を示す毛髪化粧料を提供する。本発明の毛髮化粧料は、カラーリングやドライヤー乾燥等による毛髪損傷（毛髪内部の空洞）の修復 ·抑止効果に優れるとともに、毛髪に塗布してから洗い流す濯ぎ時に亘つて、充分な滑らかなコート感を与え、さらにダメージヘアにも滑らかでまとまりのある仕上がり感を付与することができる。本発明に用いられる（ a ) 成分のアミドアミン（ I ) において、 R ' C〇で示される脂肪酸残基の組成は、全脂肪酸残基中、炭素数 2 0以上の脂肪酸残基の割合が 6 0重量％以上、炭素数 2 0の脂肪酸残基の割合が 3重量％以上、炭素数 2 2 の脂肪酸残基の割合が 5 0〜 9 5重量％であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、特に乾燥後の滑り性に優れるという観点から、炭素数 2 0以上の脂肪酸残基の割合は好ましくは 7 5重量％以上、更に好ましくは 9 0重量％以上で、炭素数 2 0の脂肪酸残基の割合は好ましくは 4重量％以上、更に好ましくは 5重量％以上で、炭素数 2 2の脂肪酸残基の割合は好ましくは 5 5 〜 9 5重量％、更に好ましくはは 7 0〜 9 5重量％、特に好ましくは 8 0〜 9 5 重量％である。なお、本発明において、脂肪酸残基は R ' C Oの部位を意味する。本発明の毛髮化粧料中、（a) 成分の含有量は、塗布から濯ぎ、及び乾燥後の平滑で柔軟な感触を付与できる点、ならびに系の安定性の点から 0. 1〜 1 0重量％、更に 0. 1 ~ 5重量％、特に 0. 5〜 3重量％であることが好ましい。本発明の（b) 成分の有機酸としては、炭素数 1 0以下の有機酸が好ましく、例えば、アルキルリン酸、アルキルスルホン酸、アルキル硫酸等の炭素数 1 0以下の短鎖アルキル基を有する酸；酢酸、プロピオン酸等のモノカルボン酸；マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸；ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸； L一グル夕ミン酸、 L ーァスパラギン酸等の酸性アミノ酸；ピログル夕ミン酸；安息香酸、 p—トルェンスルホン酸等の芳香族酸；グリコール酸、乳酸、グリセリン酸、ダルコン酸、パントテン酸、リンゴ酸、酒石酸、クェン酸等のヒドロキシカルボン酸等が挙げられる。中でも、毛髮に対する保湿及び柔軟化効果をもたらすという点、更に力ラーリングやパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髪損傷（毛髮内部の空洞）の修復 ·抑止効果などの点から、ジカルボン酸、酸性アミノ酸、ピログルタミン酸、ヒドロキシカルボン酸が好ましく、その中でも特にヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸がより好ましい。有機酸は、 2種以上を併用することもできる。本発明の毛髮化粧料中の（b) 成分の含有量は、カラーリングやパーマ、ドラィヤー乾燥等による毛髪損傷（毛髮内部の空洞）の修復 '抑止効果などの点から、 ( a ) 成分のァミン当量に対して、 1. 5〜 1 0モル倍であり、特に 1. 5〜6 モル倍が好ましい。また，本発明においては、（a) 成分のアミドアミン（ I ) と（b) 成分の有機酸により、アミドアミン（ I ) の有機酸塩をあらかじめ形成させてから、毛髪化粧料に含有させても良レ本発明の毛髪化粧料は、（c ) 成分として炭素数 8〜 3 0の脂肪族アルコールを含有するが、炭素数 8〜 26、更に炭素数 1 0〜 2 6の直鎖アルキル基もしくはアルケニル基、分岐鎖のアルキル基を有する脂肪族アルコールが好ましい。特に炭素数 1 0〜 2 6の直鎖アルコールが好ましく、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、ァラキルアルコール、ベへニルアルコール等が挙げられ、ステアリルアルコールがより好ましい。また、毛髪へ塗布する際の指通り性や滑らかさの点から、直鎖型の比率は 8 0 %以上が好ましい。 8 0 %以上であると増粘性（ゲル形成性）が十分で、良好な塗布性能が得られる。これら（c)成分は、 2種以上を併用してもよく、本発明の毛髪化粧料中の（c ) 成分の含有量は、塗布から濯ぎ、及び乾燥後の平滑性の点、ならびに系の安定性や使いやすい粘度に調整できるなどの点から、 0. 1〜2 0重量％、更に 0. 1 〜 1 5重量％、特に0. 5〜 1 0重量％が好ましい。本発明の毛髪化粧料を毛髮に適用する際の p H (2 5°Cでの毛髮化粧料 5重量％水溶液としての p H) は、毛髪の良好な感触、また製品の安定性の観点から、 2〜 8が好ましく、カラーリングゃパーマ、ドライヤー乾燥等による毛髮損傷（毛髮内部の空洞）の修復 · 抑止効果などの点から、更に 2. 5〜6、特に 2. 5〜 4. 5が好ましい。 pH調整剤としては、有機酸として記載されている成分のほか、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化アンモニゥム等の塩基を用いてもよい。本発明は、一般式（X I ) で表されるエーテルァミン（以下エーテルァミン（X I ) という）をさらに含んでもよい。

R²¹— O— (CH₂)₃— (XI)

[式中、 R²'は炭素数 6〜 24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、 R²²及び R"は、同一又は異なって、炭素数 1〜 6のアルキル基、又は—（A O H (Aは炭素数 2〜 4のアルキレン基、 mは 1〜6の数を示し、 m個の Aは同一でも異なっても良く、その配列は任意である）を示す。 ] 本発明で用いられるエーテルァミン（XI ) において、 R'²¹は炭素数 6〜 24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、乾燥後の滑り性に優れるという観点から、炭素数 1 2〜24、更に炭素数 1 4〜 2 2の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、特にアルキル基であることが好ましい。及び R²³はそれぞれ独立に、炭素数 1〜 6のアルキル基、又は—（AO H(A 及び mは前記の意味を示す）であり、湿潤時から乾燥後まで良好な柔軟性及び滑り性を付与でき、乾燥後の滑り性に優れるという観点から、炭素数 1〜6のアルキル基又は—（CH₂CH₂〇）_nH (nは :！〜 3、特に 1が好ましい）が好ましく、更に炭素数 1〜 6のアルキル基が好ましく、その中でもメチル基、ェチル基が特に好ましい。本発明の毛髮化粧料中、エーテルァミン（X I ) と（a) 成分の合計含有量は、毛髪に良好な感触を与え、また製品安定性の観点から 0. 0 1〜 20重量％が好ましく、 0. 1〜 1 5重量％が更に好ましく、特に 0. 1〜 1 0重量％が好ましい。また、本発明の毛髮化粧料中のエーテルァミン（X I ) と（a) 成分の含有量は、それぞれ 0. 1〜 1 0重量％、更に 0. ：!〜 5重量％、特に 0. 5〜 3重量％であることが好ましい。更に、本発明の毛髪化粧料中のエーテルァミン（XI ) と（a) 成分の重量比率 ( a ) / (X I ) は、 1 0ノ 1〜： 1 1 0であるが、毛髪に施術中の毛髪や身体への不快なヌルつきやべ夕つきを軽減させるという観点から、 7 ：！〜 1 7が好ましい。

. 本発明の毛髪化粧料は、塗布濯ぎ時の滑らかさ、滑り感を向上させ、更には乾燥後の毛髪に柔らかさを付与する等の点から、また、（b) 成分の有機酸の毛髪への浸透を促進する作用を有するという点から、有機溶剤を含有することができる。有機溶剤としては、次の（dl)〜（d5)から選ばれる有機溶剤が挙げられる。 (dl) 一般式（II) で表される化合物 (OCH₂CH₂)_p-(OCH₂CH)_q— Z

(CH₂) -Y

〔式中、 R ²は水素原子、炭素数 1〜 6のアルキル基、又は基 R³— Ph— R⁴— （R³；水素原子、メチル基又はメトキシ基， R⁴；結合手又は炭素数 1〜 3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基， Ph ; パラフエ二レン基）を示し、 Y及び Zは水素原子又は水酸基を示し、 P、 Q及び rは 0〜 5の整数を示す。ただし、 p = Q = 0であるときは、 Zは水酸基であり、また R²は水素原子及び基 R³_Ph—のいずれでもない。〕

(d2) 窒素原子に炭素数 1〜18のアルキル基が結合した N—アルキルピロリド

(d3) アルキレン基の炭素数 2〜 4のアルキレンカーボネート (d4) 分子量 200〜5000のポリプロピレングリコール

(d5) 一般式（111)、（IV)又は（V) で表されるラクトン又は環状ケトン

〔式中、 Xはメチレン基又は酸素原子を示し、 R ⁵及び R ⁶は相異なる置換基を示し、 s及び tは 0又は 1を示す。〕

(d l )としては、例えば p = Q = 0でかつ Zが水酸基ものとして、エタノール、 1—プロパノール、 2—プロパノール、ブタノ一ル、イソブ夕ノール等の一価のアルコール類が挙げられる。また、基 R ³— Ph— R ⁴—を有するものとして、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フエネチルアルコール、 p—ァニシルァルコール、 p —メチルベンジルアルコール、フエノキシエタノール、 2—ベンジルォキシェ夕ノール等の芳香族アルコール類が挙げられる。さらに、エチレング . リコ一ル、プロピレングリコール、 1 , 3—ブタンジオール、グリセリン等の多価ァルコール類、メチルカルビトール、ェチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコールモノェチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。

((32)としては、 N—メチルピロリドン、 N—才クチルピロリドン、 N—ラウリルピロリドン等が挙げられる。

(d3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。

(d4)のポリプロピレングリコールとしては、分子量 200〜1000のものが好ましレ^

(d 5)において、一般式（Ι Π )〜（V ) 中の R ⁵及び R ⁶としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フエ二ル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもァーラクトンの場合にはァ位、（5 _ラクトンの場合には δ位（すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン）に置換した、炭素数 1〜 6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、一般式（I I I )〜（V ) で表される化合物の水溶性を増大させたい場合には、 R ⁵又は R ⁶としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。（d5)のうち、ラクトンとしては、ァ一プチロラクトン、ァ一力プロラクトン、ァーバレロラクトン、 ό 一バレロラクトン、 <5—力プロラクトン、 ό 一ヘプタノラクトン等が挙げられる力ラクトンの安定性の点から、ァーラクトン、特にァープチロラクトン、ァ一力プロラクトンが好ましい。環状ケトンとしては、シクロペン夕ノン、シク口へキサノン、シクロヘプ夕ノン、 4—メチルシクロヘプ夕ノン等が挙げられる。これらの有機溶剤のうち、特に（d l ) の芳香族アルコール、多価アルコール、 ( d3) のアルキレンカーボネート、（d4) のポリプロピレングリコールが好ましい。これらの有機溶剤は 2種類以上を併用してもよい。本発明の毛髪化粧料中の有機溶剤の含有量は、剤の吸着性や、毛髮への弾力性付与の点から、 0. 1〜 2 0重量％、特に 0. 1 ~ 1 0重量％が好ましい。本発明の毛髮化粧料は、乾燥後のさらさらした滑り感ゃ柔軟性、或いは光沢性を付与するなど毛髪保護効果を高めるために、（_c ) 成分以外の油性成分を含有することができる。油性成分としては、シリコーン類やエステル油のほかに、力プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸、ォレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸、流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、スクワレン、スクヮラン等の炭化水素油等が挙げられる。シリコーン類とは、シリコーンゴム、シリコーン油、官能基変性シリコーン等を含み、例えば以下の（ i ) 〜（viii) 等のシリコーンが挙げられる。

( i ) 高重合ジメチルポリシロキサン；高重合ジメチルポリシロキサンは、通常液状油（例えば、下記ジメチルポリシロキサンオイル、環状シリコーン等の液状シリコーン油、またイソパラフィン等の液状炭化水素油）で希釈したもの、又は、エマルシヨンの形態で使用することができる。例えば、 BY 22— 0 1 9、 F Z— 4 1 8 8、 BY l l— 0 26、 BY 1 1 — 040、 F Z - 3 1 74 (東レ · ダウコ一二ング（株））等が挙げられる。

(ii) 一般式（VI) で表されるジメチルポリシロキサンオイル： H₃C (VI)

(式中、 aは 0 6 50の整数を示す。具体的には、 S H 20 0 Cシリーズ、粘度 1 c s 5 0

0 00 c s 5000 c s (東レ ' ダウコ一ニング（株）

る。

(iii) 一般式（VII) で表される環状シリコーン

(式中、 bは 3 7の整数を示す）具体的には、ォクタメチルシクロテ卜ラシロキサン、デカメチルシクロペン夕シロキサン、ドデカメチルシクロへキサシロキサン等が挙げられる。また、市販品としては、 SH 244ゃSH 245 (東レ · ダウコーニング（株））が挙げられる。 (iv) 一般式（VIII) で表されるァミノ変性シリコーン；

R (VUI)

[式中、 R⁷は ·メチル基、 R⁸は R⁹と同一の基又はメチル基又は水酸基を示し、 R⁹ は— R^ID— W (ここで R^1Gは炭素数 3〜 6の 2価炭化水素基、 Wは 1〜3級ァミノ基含有基又はアンモニゥム基含有基を示す。）で表される反応性官能基を示し、 c及び dはそれぞれ正の整数で、 c + dは分子量に依存する。好ましい平均分子量は 3 00 0~ 1 0 0 0 00である。 ] 例えば、 S S— 3 5 5 1、 S F 845 2 C、 DC 8 5 0 0、 D C 9 2 9 (以上東レ · ダウコーニング · シリコーン（株））、 KT 1 9 8 9 (GE東芝社）が挙げられる。ァミノ変性シリコーンを水性乳濁液として用いる場合、該水性乳濁液中に含まれるアミノ変性シリコーンの量は 20〜 6 0重量％が好ましく、 3 0〜 5 0重量％が更に好ましい。好ましいアミノ変性シリコーン水性乳濁液としては、 S M 8 7 04 C、 S M 8 9 04 C (東レ · ダウコーニング（株））等が挙げられる。

( V ) ポリエーテル変性シリコーン；例えば、 SH 3 7 7 1 M、 F Z— 22 2 2、 F Z - 2 2 3 1 (東レ ' タウコ一ニング《 (株））等が挙げられる。

(vi) フッ素変性シリコーン

(vii) アルキル変性シリコーン

(viii) アミノ変性シロキサン一ポリオキシアルキレンブロック共重合体一般式（IX) で表される共重合体が好ましく、例えば F Z— 3 7 8 9、 S I L S T Y L E 2 0 S I L S TYLE 40 1 , S I L S TYL E 1 04 (東レ ' ダウコ一二ング . （株））等が挙げられる。

[式中、 R'¹は水素原子又は炭素数 1〜 6の 1価の炭化水素基を示し、 R¹²は R¹¹ と同一の基又は Eのいずれかを示し、 Eは _ R^I3—G (ここで R^uは直接結合手又は炭素数 1〜2 0の 2価の炭化水素基を示し、 Gは 1〜 3級ァミノ基含有基又はアンモニゥム基含有基を示す。）で表される反応性官能基を示し、 eは 2以上の数を示し、 ίは 1以上の数を示し、 j は 2〜 1 0の数を示し、 g個の j は同一でも異なっていてもよく、 gは 4以上の数を示し、 hは 2以上の数を示し、 Dは炭素-珪素原子によって隣接珪素原子に、酸素原子によってポリォキシアルキレンブロック鎖に結合している 2価の有機基を示す。なお、複数個の R¹¹, R¹²及び Eは同一でも異なっていても良い。 ] これらシリコーン類のうち、（ i ) 高重合ジメチルポリシロキサン、（ii) ジメチルポリシロキサンオイル、（iii) 環状シリコーン、（iv) ァミノ変性シリコーン、（viii) ァミノ変性シロキサン—ポリオキシアルキレンブロック共重合体、或いはそれらの混合物が好ましく、その中でも（iv)ァミノ変性シリコーン、（viii) ァミノ変性シロキサン—ポリォキシアルキレンプロック共重合体が特に好ましい。シリコーン類は、 2種類以上を併用してもよい。シリコーン類の含有量は、毛髮に良好な感触を与える点で、毛髮化粧料中 0. 1〜 2 0重量％、更に 0. 5〜 1 0重量％、特に 1. 0〜 5重量％が好ましい。エステル油としては、モノエステル油、又は分子内に 2以上のエステル結合を有するエステル油、油脂類の 1種又は 2種以上の混合物が好ましい。かかるエステル油としては、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ォリーブ油、アポガド油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヒマヮリ油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、メドウフォーム油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミルスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ォクチル、ステアリン酸ステァリル、ステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ 2—ェチルへキサン酸グリセリル、テトラ 2—ェチルへキサン酸ペン夕エリスリトール、ジカプリン酸ネオペンチルダリコール、ジイソステアリン酸ジダリセリル、ジペンタエリスリトールとヒドロキシステアリン酸ノステアリン酸 Zロジン酸等の混合脂肪酸とのエステルなどが挙げられる。これらは 2種以上を併用しても良い。エステル油の含有量は、毛髮化粧料中 0 . 1〜 2 0重量％が好ましく、 0 . 1 〜 5重量％が更に好ましく、 0 . 1 〜 2重量％が特に好ましい。本発明の毛髪化粧料中の（c ) 成分以外の油性成分の含有量は、毛髪に良好な感触を与える点で 0 . 1〜 2 0重量％が好ましく、更に 0 . 1〜 1 0重量％、特に 0 . 5〜 5重量％が好ましい。他の配合成分との兼ね合いもあるが、 0 . 1重量％以上で塗布から濯ぎ時に渡り滑らかさや柔らかさ、また乾燥後も良好な感触や櫛通りが得られ、 2 0重量％以下で、毛髮化粧料の使用感が重くならず、濯ぎ時にきしみを発現しない。本発明の毛髪化粧料には、更に毛髮補修成分、界面活性剤、水等を配合することができる。毛髪補修成分とは、毛髪の補修効果を有する化合物であり、ァミノ酸又はアミノ酸誘導体、ビタミン類、スフインゴシン類、セラミド類が好ましレアミノ酸としては、アルギニン、リジン、ヒスチジン、プロリン、システィン、メチォニン、セリン、スレオニン、チロシン、グルタミン、イソロイシン等を挙げることができる。特に好ましいのはアルギニン、リジンである。アミノ酸誘導体としては、トリメチルグリシンの他、ァシル化されたアミノ酸、ァシルアルキルアミノ酸、ジペプチド及びトリペプチド等のペプチド類等があげられる。更に、ケラチン、エラスチン、コラーゲン、ラクトフエリン、カゼイン、ひ ( /3 ) 一ラクトアルブミン、グロブリン類、卵白アルブミン等の動物由来のタンパク質やこれらの加水分解物、小麦、麦芽、大豆、シルク等の植物由来のタンパク質やこれらの加水分解物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物等も含まれる。なかでもケラチン、エラスチン、コラーゲン、カゼイン及びこれらの加水分解物、小麦タンパク質、大豆タンパク質、シルクタンパク質及びこれらの加水分解物が好ましい。本発明においては、これらのアミノ酸及びアミノ酸誘導体は、単独でまたは 2種以上組み合わせて使用される。またその含有量は、本発明の毛髪化粧料全量に対して、 0 . 0 1 〜 7重量％、特に 0 . 0 5〜 2重量％が好ましい。ビタミン類としては、酢酸トコフエロール、ァスコルビン酸、ビタミン B l 、ビタミン B 5、ビタミン D、ビタミン A、ニコチン酸アミド、パンテノール、パントテニルェチルエーテル等が挙げられ、中でも酢酸トコフエロール、パンテノール、パントテニルェチルエーテルが好ましい。ビタミン類を含有させる場合、その配合量は、本発明の毛髮化粧料全量に対して、 0 . 0 1〜 2重量％が好ましく、 0 . 0 5〜 1重量％が.特に好ましい。スフインゴシン類としては、ジヒドロスフインゴシン、フイトスフインゴシン等が挙げられる。セラミド類としては、合成により又は天然物からの抽出により得られる N—ァシル化スフィンゴシン類、 N—ァシル化フィトスフィンゴシン類、 N—ァシル化ジヒドロスフインゴシン類等が挙げられる。スフインゴシン、ジヒドロスフインゴシン、フィ卜スフィンゴシンにァシル置換されている置換基は、炭素数 8〜 2 2の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、当該基の水素原子の 1〜 5個が水酸基により置換されていてもよい。具体的には、セラミド 1、セラミド 2、セラミド 3、セラミド 1 A、セラミド 611、ヒドロキシカプロィルフィトスフィンゴシンのほか、スフインゴリピッド E X (JP-A 1 1— 2 0 9 2 4 8 ) 、スフインゴリピッド E (JP-B 0 1 - 0 4 2 9 3 4) 等の合成擬似セラミドも使用できる。スフインゴシン類及びセラミド類は、 1種以上を使用することができ、その含有量は毛髮化粧料全量に対して、 0. 0 1〜 5重量％、更に 0. 0 5〜 2重量％、特に 0. 1〜 1重量％が好ましい。本発明に用いられる界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ァニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、一般式（X) で表される化合物が好ましい。

〔式中、 R¹⁴及び R¹⁵は各々独立して水素原子、炭素数 1〜 2 8のアルキル基又はベンジル基を示すが、同時に水素原子又はべンジル基となる場合を除く。 A n— はァニオンを示す。〕ここで R "、 R ¹⁵がアルキル基である場合は、炭素数 1 6〜 2 4、特に 2 2のものが好ましく、また直鎖アルキル基であるのが好ましい。ァニオン A n—としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、ェチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機ァニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。カチオン性界面活性剤としては、モノ長鎖四級アンモニゥム塩が好ましく、具体的には、塩化べへニルトリメチルアンモニゥム、塩化ステアリルトリメチルアンモニゥム、塩化セチルトリメチルアンモニゥム、塩化ァラキルトリメチルアンモニゥム等が挙げられ、特に塩化べへニルトリメチルァンモニゥムが好ましい。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリォキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフエ二ルエーテル類、ポリオキシアルキレン（硬化）ヒマシ油類、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪酸アル力ノールァミド、アルキルダリコシド類等が挙げられる。このうち、アルキルグリコシド類、ポリオキシアルキレン（C ₈〜C ₂。）脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アル力ノールアミドが好ましい。脂肪酸アルカノールァミドとしては、炭素数 8〜 1 8、特に炭素数 1 0〜 1 6のァシル基を有するものが好ましい。また、脂肪酸アル力ノールアミドとしては、モノアル力ノールアミド、ジァルカノールアミドのいずれでもよく、炭素数 2〜 3のヒドロキシアルキル基を有するものが好ましく、例えばォレイン酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジェタノールァミド、ポリォキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールァミド、ャシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド等が挙げられるァニオン性界面活性剤としては、硫酸系、スルホン酸系及びカルボン酸系のものが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフエニルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリォキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、アルカンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ベ夕イン系界面活性剤等が挙げられる。このうち、アルキルジメチルァミノ酢酸べ夕イン、脂肪酸アミドプロピルべタイン等のべタイン系界面活性剤がより好ましく、脂肪酸ァミドプロピルべタインが特に好ましい。脂肪酸アミドプロピルべ夕インは、炭素数 8〜 1 8、特に炭素数 1 0〜 1 6のァシル基を有するものが好ましく、特にラウリン酸アミドプロピルべタイン、パ一ム核油脂肪酸アミドプロピルべタイン、ャシ油脂肪酸アミドプロピルべ夕イン等が好ましい。界面活性剤の含有量は毛髪化粧料全量に対して、 0 . 0 5〜 2 0重量％、更に 0 . 1〜 1 0重量％、特に 0 . 1〜 5重量％が好ましい。本発明の毛髪化粧料には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を配合することができる。例えば、カチオン化セルロース、ヒドロキシ化セルロース、高重合ポリエチレンォキサイド等の高分子化合物；ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニゥム等の抗フケ剤；パール化剤；ユーカリの極性溶媒抽出物、ォ夕ネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマ夕抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物等のエキス類：液晶形成剤；キレート剤；紫外線吸収剤；酸化防止剤；防腐剤；着色剤；香料等を配合することもできる。本発明の毛髪化粧料は、水溶液、エタノール溶液、エマルシヨン、サスペンシヨン、ゲル、液晶、エアゾール等の所望の剤型にすることができる。本発明の毛髪化粧料は、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、リーブオントリートメント等に用いることができる。本発明の毛髪化粧料は、常法によりを製造することができる。実施例次の実施例は本発明の実施について述べる。実施例は本発明の例示について述ベるものであり、本発明を限定するためではない。以下、％で示すものはすべて重量％である。製造例 1 ：アミドアミン（ I ) の調製例ベヘン酸（花王（株）ルナック BA) とジメチルアミノブ□ピルアミンを原料にアミド化反応して、ベヘン酸ジメチルァミノプロピルアミドを得た。純度は 9 8 %で、その他成分として、未反応原料のベヘン酸、ァミン、水分などを含む。脂肪酸残基（R⁴C〇）の組成は、 C_l7H₃₅C〇/C₁₉H₃₉CO C₂₁H₄₃C〇ZC₂₃ H₄₇CO= 1 %/ 9 %/ 8 8 %/ 2 %であった。実施例 1〜 8及び比較例 1〜 3 表 1に示す組成の毛髪化粧料（ヘアコンディショナ一）を以下の方法で調製し、以下の方法で粘度を測定し、以下の方法で官能評価を行い、更に以下の方法で毛髪内部の空洞補修率を測定した。結果を表 1に示す。

<調製方法 >

( 1 ) 6 0°Cに加熱した精製水に（b) 成分を添加する（水相）。

(2) (a) 成分、（c ) 成分及びその他成分を 7 0°Cで混合融解する（油相）。

(3) プロペラ攪拌（ 1 L程度の製造で約 2 50 r pm) している水相に、（2) の油相を添加し、約 3 0分間撹拌して乳化した。ぐ粘度測定方法 > 粘度は、東機産業（株）の V I S COMETER TV— 1 0を用レ、 3 0。C にて測定した。

<官能評価法 > 毛髮束（パーマネントウエーブ処理を 1回行った日本人女性毛髮 2 0 g、 2 0 c m ) を、シャンプー 3 gを用いて洗浄した。このシャンプー組成は、ポリオキシエチレンアルキル（C 1 2 ) エーテル硫酸ナトリウム（エチレンォキシド平均付加モル数 2 . 5 ) 1 5 %、ジエタノールアミド 3 %、残部は水である。その後、調製したヘアコンディショナー 2 gを塗布し、およそ 3 0秒間約 4 0 °Cの流水下で濯ぎ、この毛髪に塗布してから濯ぎまで（湿潤時）について、滑らかさの評価を行った。ついでタオルドライを行い、ドライヤーで乾燥させた後に、滑らかさ、まとまり、つやの評価を行った。評価はパネラー 8名が行い、下記の基準でランクづけした。

- 評価基準

A ； 7人以上が効果あると回答

B ； 5〜 6人が効果あると回答

C ； 3〜 4人が効果あると回答

D ； 2人以下が効果あると回答

<毛髮内部の空洞補修率 > カラーダメージによりダメージの発生している毛束 0 . 5 gを上述シャンプ一 1 gで洗浄した。軽く水を切った後、調製したヘアコンディショナー 1 gを塗布し、 1分間放置してから更に 4 gを塗布して 3 5 °Cで 1 5分間放置した。次いで、流水で 1 5秒間濯いだ後、夕オルドライし、 1分間ドライヤーで熱風乾燥した。以上の毛髮に対する処理は、日常におけるヘアコンディショナ一の 1週間連続使用に相当する。この処理を合計 4回繰り返した。簡易型実体顕微鏡（W I D E S T A N D M I C R〇； P E A K社製（ 1 0 倍））を用い、毛髪の根元方向斜め（毛髮軸と光源からの光の照射軸との角度 1 5〜 6 0度）から光を照射し、毛髮軸と光の照射軸と同一平面で、且つ毛髮軸に対して垂直方向から毛髪を観察した。この方法により、観察の妨げになる毛髪表面での正反射光を除くことができ、空洞ができた毛髮はメデユラ部の多孔質構造のみが毛髮中心部に白っぽく筋状に観察される（フレグランスジャーナル， 6月， 1 1頁， 2 0 0 0年）。毛髪に対する処理の前後において、空洞部の全長を測定し、次式に従って空洞補修率を求めた。

[空洞部全長（処理前） -空洞部全長（処理後)]

空洞補修率（％) = X 1 0 0

空洞部全長（処理前）

*ス亍ァロキシプロピルジメチルァミンの有効分は 90重 *%で，その他 10%はス子ァリルアルコール

実施例 9 下記組成のへアコンディショナ一を調製した。

<コンディショナ一組成〉製造例 1のアミドアミン（ I ) 1. 8 % ステアリルアルコール 6. 0 % ベンジルォキシエタノール 0. 7 % ジメチルポリシロキサン（重合度 6 0 0 ) 1. 0 % 高重合ジメチルポリシロキサン（重合度 2 6 0 0 ) 1. 2 % デカメチルシクロペン夕シロキサン 1. 5 % ァミノ変性シリコーン一ポリオキシアルキレンブロック共重合体'¹ 0. 2 % ァミノ変性シリコーン'² 0. 2 % 乳酸 2. 1 % グリコール酸 0. 2 % ジペンタエリスルトール脂肪酸エステル'³ 0. 2 % ヒドロキシェチルセルロース" 0. 3 % 香料、メチルパラベン適量精製水残量

( H 3. 2) 日本ュニカー（株） F Z—

東レ · ダウコーニング（株） * 3 日清製油（株）コスモール 1 6 8 A R

U ダイセル化学工業（株） S E— 8 5 0 K このヘアコンディショナーは、毛髪を処理する際（湿潤時）のリッチ感、柔らかさ、滑らかさ、及び乾燥後の毛髪の柔らかさ、滑らかさ、まとまり、つや感が良好であった。実施例 1 0 下記組成のトリートメント剤を調製した。

<トリートメント剤組成〉製造例 1のアミドアミン（ I ) 2 . 0 % 塩化べへニル卜リメチルアンモニゥム 0 . 3 % ステアリルアルコール 6 . 5 % ベへニルアルコール 1 . 5 % ィソノナン酸ィソノニル 0 . 5 % ジメチルポリシロキサン（重合度 6 0 0 ) 2 . 5 % 高重合ジメチルポリシロキサン（重合度 2 6 0 0 ) 1 . 5 % アミノ変性シリコーン'² 1 . 0 % 乳酸 0 . 5 % グリコール酸 1 . 5 % リンゴ酸 0 . 1 % ジプロピレングリコール 3 . 0 % ベンジルアルコール 0 . 2 % ベンジルォキシエタノール 1 . 5 % アルギニン'⁵ 0 . 2 % パン卜テニルェチルエーテル 0 . 1 % 香料、メチルパラベン

精製水

( p H 3 . 2 ) 川研ファインケミカル（株） L一アルギニンこのへアトリートメン卜剤は、毛髪を処理する際（湿潤時）のリッチ感、柔らかさ、滑らかさ、及び乾燥後の毛髪の柔らかさ、滑らかさ、まとまり、つや感が良好であった。実施例 1 ぐコンディンナー組成 > 製造例 1のアミドアミン（ I ) 0 % ステア口キシプロピルジメチルアミン'¹ 1 .

ステアコール 5 .

ベンジルアルコール 0 .

ジメチルポリシロキサン（重合度 6 0 0 )

高重合ジメチルポリシロキサン（重合度 2 6 0 0 ) 1 . デカメチルシク口ペン夕シロキサン 1. 0 % ァミノ変性シリコーン一ポリオキシアルキレンブロック共重合体'² 0. 2 % アミノ変性シリコーン'³ 0.

乳酸 2.

ジペン夕エリスルトール脂肪酸エステル'⁴ 0. ハイブリッドヒマヮリ油 0. 1 % ヒドロキシェチルセル口 0. 3 % 高重合ポリエチレングリコール' 0. % 香料、メチルパラベン

精製水

(p H 3.

*1 組成：ステアロキシプロピルジメチルァミン 9 0 %、ステアリルアルコール 1 0 %

*2 東レ · ダウコーニング（株） S S— 3 5 8 8

*3 東レ · ダウコ一二ング（株） S d— 8 7 0 4 C

*4 日清製油（株）コスモール 1 6 8 AR

*5 ダイセル化学工業（株） S E— 8 5 0 K

*6 ダウ - ケミカルポリオックス WS R N - 6 0 K

Claims

請求の範囲

1. 次の（a) 成分、（b) 成分及び（c ) 成分を含有し、（b) 成分の含有量が（a) 成分のァミン当量に対して 1. 5〜 1 0モル倍である毛髮化粧料。

( a ) 一般式（ I ) で表されるアミドアミン

[式中、 R'COは全脂肪酸残基中、炭素数 20以上の脂肪酸残基の割合が 6 0重量％以上、炭素数 20の脂肪酸残基の割合が 3重量％以上、及び炭素数 2 2の脂肪酸残基の割合が 50〜 9 5重量％である脂肪酸残基を示す。 ]

(b) 有機酸

(c ) 炭素数 8〜 3 0の脂肪族アルコール

2. 毛髪化粧料中の（ c ) 成分の含有量が 0. 1〜 2 0重量％である請求項 1 記載の毛髪化粧料。

3. (b) 成分の有機酸がヒドロキシカルボン酸又はジカルボン酸である請求項 1又は 2記載の毛髮化粧料。

4. 更に、一般式（X I ) で表されるエーテルアミンを含む請求項 1〜 3のいずれかに記載の毛髪化粧料。

R²¹— 0— (CH₂)₃— N (XI)

[式中、 R²¹は炭素数 6〜 24の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、 R²²R²³同一又は異なって、炭素数 1〜 6のアルキル基、又は—（AO H (A は炭素数 2〜 4のアルキレン基、 mは 1〜6の数を示し、 m個の Aは同一でも異なっても良く、その配列は任意である〉を示す。 ]

5. さらに、有機溶剤を含有する請求項 1〜 4のいずれかに記載の毛髮化粧料。