JP2004292390A - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさに非常に優れるとともに、乾燥後の毛髪のコンディションを整える毛髪洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、頭髪用に用いる洗浄剤組成物に関し、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさに非常に優れると共に、乾燥後の毛髪のコンディションを整える毛髪洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、外見を明るく見せたり、軽い髪の印象を出す目的で、髪をカラーリングする消費者が増加している。
カラーリングは、通常、アルカリや過酸化水素などにより化学的処理を行うため、髪が損傷を受けることとなる。この損傷により髪の表面に親水性部分が露出することによりシャンプーをすると、そのすすいだ時にきしみ感が強くなったり、乾燥時に髪がぱさつくなどの不具合が生じることとなる。
【0003】
きしみ感の改善のためには、従来から、洗浄性界面活性剤及び洗浄性界面活性剤の対イオンの変更(例えば、特許文献1参照)、カチオン性の高分子化合物をシャンプー中に配合する手法(例えば、特許文献2参照)、アミノ酸化合物を用いる手法(例えば、特許文献3参照)、植物抽出物を用いる手法(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
また、シャンプーにコンディショニング効果を付与する目的で、カチオン界面活性剤、脂肪(高級)アルコールを配合した組成物(例えば、特許文献5、6参照)などが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−121090号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開平11−236320号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】
特開平7−310100号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】
特開2001−207191号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献5】
特表平11−513687号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献6】
特開平9−110653号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0005】
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載される毛髪洗浄剤組成物等では、特に染毛をしている髪にとっては効果が十分ではないという課題があり、また、上記特許文献5〜6に記載される毛髪洗浄剤組成物等では、経時で高温保存において分離したり、すすぎ時のきしみ防止効果が不十分であったり、乾燥後にごわついたりして不具合な点があるなどの課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、気泡力、洗浄力かつすすぎ時のなめらかさに非常に優れ、乾燥後の毛髪のコンディションを整えると共に、経時での高温分離安定性に優れた毛髪洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題について鋭意検討した結果、(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布を特定値以上とすることにより、上記目的の毛髪洗浄剤組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) (A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
(2) (D)成分の洗浄剤成分として、両性界面活性剤を含有し、かつ、アニオン界面活性剤を0〜5質量%含有してなる上記(1)記載の毛髪洗浄剤組成物。
(3) (A)成分のカチオン界面活性剤と(B)成分の高級アルコールのそれぞれの平均分子量から求められる(A)成分、(B)成分の配合モル比が(A)/(B)=1/2〜1/4である上記(1)又は(2)記載の毛髪洗浄剤組成物。
なお、本発明において規定する「平均分子量」は、重量平均分子量を意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明に用いる(A)成分は、脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤であり、毛髪洗浄剤組成物に含有し得るものであれば、その種類は特に限定されず、例えば、下記一般式(I)で表されるアルキル第四級アンモニウム塩等が好適に使用される。
【化1】
【0010】
上記一般式(I)で表される(A)成分の具体例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロライドなどを挙げることができ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記一般式(I)で表わされるアルキル第四級アンモニウム塩を含む(A)成分のカチオン界面活性剤は、通常、塩の形で含有され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。
【0011】
また、アミドアミン型界面活性剤も、(A)成分のカチオン性界面活性剤として好適に使用することができる。このアミドアミン型界面活性剤としては、下記一般式(II)で表される化合物を用いることができる。
【化2】
【0012】
上記一般式(II)で表されるアミドアミン型界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ヤシ油脂脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0013】
これらの中でも、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好適に用いられる。
これらのアミドアミン型界面活性剤は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、酸性アミノ酸塩、クエン酸塩、塩酸塩の形が望ましい。なお、中和に用いられる塩は、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0014】
また、下記一般式(III)で表されるグアニジン誘導体又はその塩も、(A)成分のカチオン界面活性剤として好適に使用することができる。
【化3】
上記一般式(III)中のR7は、炭素数1〜21、好ましくは、11〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、例えば、C11H23−、C12H25−、C13H27、C14H29−、C15H31−、C16H33−、C17H35−、(C8H17)2CH−、4−C2H5C15H30−などの基が好適である。
【0015】
上記一般式(III)中の置換基となるAは、炭素数1〜10、好ましくは、2〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、2−ペンテニル基、2−エチルブチレン基などが挙げられる。
また、上記一般式(III)で表わされるグアニジン誘導体は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、塩酸塩、臭素酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、クエン酸及び酸性アミノ酸塩の形が望ましい。
【0016】
また、アミノ酸系カチオン界面活性剤も、(A)成分のカチオン界面活性剤として好適に使用することができる。
用いることができるアミノ酸系カチオン界面活性剤としては、例えば、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩を挙げることができる。この化合物を構成する塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、リシン及びアルギニンなどの天然アミノ酸を挙げることができる。また、α,γ−ジアミノ酪酸のような合成アミノ酸を用いることもできる。これらは光学活性体でもラセミ体でもよい。
【0017】
更に、そのアシル基は、炭素数が8〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基である。これらは天然のものでも合成されたものでもよい。例えば、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基及びステアロイル基などの単一高級脂肪酸残基、並びにヤシ油脂肪酸残基及び牛脂高級脂肪酸残基などの天然の混合高級脂肪酸残基を採用することができる。
また、上記低級アルキルエステル成分としては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル及びオクチルエステルが好適である。低級アルキルエステル成分は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、L−又はDL−ピロリドンカルボン酸塩及び酸性アミノ酸塩の形が好ましい。
【0018】
本発明では、(A)成分としては、以上記載した各成分のカチオン界面活性剤を1種(単独)で又は2種以上併用してもよいが、本発明の効果を達成せしめる点から、カチオン界面活性剤の脂肪族炭化水素基の炭素数(鎖長)分布が炭素数22が50%以上含有することが必要であり、好ましくは、80%以上とすることが望ましい。
この(A)成分の脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤において、脂肪族炭化水素基の鎖長分布における炭素数22が50%未満になると、高温安定性が劣化することとなり、好ましくない。
【0019】
この(A)成分のカチオン性界面活性剤の合計含有量は、特に制限されないが、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.05〜7質量%(以下、単に「%」という)であるのが望ましい。この(A)成分の含有量が0.05%未満であると、すすぎ時に毛髪に十分な滑らかさ、柔軟性を付与することができず、一方、7%を越えて多すぎると、毛髪にべたつくような重さを生じることがある。
特に、上記一般式(I)で表されるアルキル4級アンモニウム塩を含有せしめる場合は、その含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、0.05〜6%の範囲が好ましく、特に、0.5〜4%が望ましい。
また、上記一般式(II)で表わされるアミドアミン化合物を含有せしめる場合は、その含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、0.1〜7%が好ましく、特に、0.5〜5%が望ましい。
【0020】
本発明に用いる(B)成分の高級アルコールとしては、例えば、下記一般式(IV)で表される高級アルコールなどが挙げられる。
R8−OH ………(IV)
上記式(IV)中のR8は、脂肪族炭化水素基を示し、好ましくは、炭素数16〜24、特に、炭素数22のものが好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であって、特に、直鎖アルキル基が好ましい。
【0021】
上記一般式(IV)で表わされる高級アルコールの具体例としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、硬化ナタネ油アルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルノール、カルナービルアルコール、セリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどが挙げられ、これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、高温安定性の点から、直鎖の炭素数16〜22のアルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなど)が好ましく、特に、べへニルアルコールがより好ましい。
【0022】
これらの(B)成分の高級アルコールは、本発明の効果を発揮せしめる点から、高級アルコールの脂肪族炭化水素基の炭素数(鎖長)分布が炭素数22で40%以上含有することが必要であり、好ましくは、70%以上とすることが望ましい。
この(B)成分の高級アルコールにおいて、脂肪族炭化水素基の鎖長分布における炭素数22が40%未満になると、高温安定性が劣化することとなり、好ましくない。
【0023】
この(B)成分の含有量は、特に制限されないが、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.5〜10%、特に、2〜10%が望ましい。
この(B)成分の含有量が0.5%未満では、使用感が不十分になる場合があり、一方、10%を超えると、経時安定性が悪くなる場合がある。
【0024】
更に、本発明において、好ましくは、上記(A)成分のカチオン界面活性剤と、(B)成分の高級アルコールの平均分子量から求められる(A)、(B)の配合モル比が(A)成分/(B)成分=1/2〜1/4であることが望ましい。
このモル比が1/2を越えると、すすぎ時のきしみ感抑制効果が弱いものとなり、また、1/4未満であると、経時安定性上、好ましくない場合がある。
【0025】
本発明に用いる(C)成分は、水であり、例えば、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、海洋深層水などを用いることができ、その含有量は各成分の残部となる。
また、本発明に用いる(D)成分の洗浄剤成分としては、例えば、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる1種又は2種以上の洗浄性界面活性剤が挙げられる。
【0026】
用いることができる両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系活性剤、アミドベタイン系活性剤、スルホベタイン系活性剤、ヒドロキシスルホベタイン系活性剤、アミドスルホベタイン系活性剤、ホスホベタイン系活性剤、イミダゾリニウムベタイン系活性剤、アミノプロピオン酸系活性剤、アミノ酸系活性剤などが挙げられる。
これらの中でも、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルイミノジプロピオン酸、N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩酸が好ましい。
【0027】
用いることができるアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アシル化アミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、アルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、脂肪酸石ケン、アルキルリン酸エステル塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ラウロイル−N−エチルグリシン塩、N−ラウロイルザルコシン塩、N−ミリストイル−β−アラニン塩などが挙げられる。
【0028】
用いることができるノニオン性界面活性剤としては、例えば、アミンオキシド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキルグリセリルグリコシド、メチルグルコシド脂肪酸エステルなどが挙げられる。中でもラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ポリエチレングリコールモノステアレート、モノラウリン酸デカグリセリル、ベヘニン酸モノグリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、アルキルグルコシドなどが好ましい。
【0029】
この(D)成分の合計含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、2〜60%が好ましく、更に好ましくは、10〜50%が望ましい。
本発明においては、泡立ちの点からイオン性を示す界面活性剤(両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤)の含有量が、組成物全量に対し、2%を超え、5%以上が好ましく、特に10%以上が好ましい。イオン性を示す界面活性剤の含有量の上限は特に限定されないが、通常30%である。
好ましい(D)成分としては、安定性の観点から、アニオン性を示す活性剤(アニオン界面活性剤)が、組成物全量に対し、5%以下が好ましく、特に1%以下が好ましく、更に、良好な泡立ちと経時安定性の両立のために、両性界面活性剤を単独で用いることが好ましい。
【0030】
本発明の毛髪洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわれない範囲で、上記(A)〜(D)成分の他に、必要に応じて、一般に毛髪洗浄剤組成物に用いられている各種添加成分(任意成分)を含有することができる。
【0031】
各種添加成分としては、例えば、シリコーン化合物、液状油分、固体脂、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、ポリオール類、食塩、芒硝などの無機塩類、有機塩類、プロピレングリコールなどの保湿剤、トニック剤、可溶化剤、BHTやα−トコフェロールなどの酸化防止剤、トリクロサン、トリクロロカルバンなどの殺菌剤、高分子、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミドなどの粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タンパク誘導体、動植物抽出液、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオンなどのフケ防止剤、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症剤、安息香酸及びその塩、パラベン類、ケーソンCGなどの防腐剤、クエン酸、トリエタノールアミンなどのpH調整剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステルなどのパール化剤、乳濁剤、ハイドロトロープ、低級アルコール、ビタミン類、揮発性油分、疎水性溶媒、希釈性溶媒、色素、香料などを任意に添加することができる。これらの添加成分は1種単独でも2種以上を混合して配合してもよいが、本発明のシャンプー組成物の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0032】
シリコ−ン化合物としては、その種類が特に制限されるものではなく、通常シャンプー組成物に使用されているものを用いることが可能である。例えば、ジメチルポリシロキサン(高重合ジメチルポリシロキサン、シリコーンゴムを含む)、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーン、べタイン変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、シリコーングラフトポリマー、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、トリメチルシリル基末端ジメチルポリシロキサン、シラノール基末端ジメチルポリシロキサンなどを挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーンが特に好適に使用される。
【0033】
なお、これらのシリコーン誘導体は、その粘度などが特に制限されるものではないが、通常、温度25℃における粘度が1〜20,000,000cSt(センチストークス、以下同様)、好ましくは30〜1,000,000cStのものが好適に用いられる。
【0034】
また、上記シリコーン化合物としては、上記シリコーン誘導体を界面活性剤により乳化し、エマルション化したものも使用することができる。なお、このようなエマルションは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々使用することができる。
【0035】
アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーの具体例としては、ペクチン、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリメチルアクリル酸塩、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、トラガラントゴムなどが挙げられる。
【0036】
カチオン性ポリマーとしては、官能基がジメチルジアリルアンモニウムハライドである塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デキストラン、カチオン化プルラン、四級化ビニルピロリドン−アミノエチルメタクリレート共重合体、ポリエチレンイミン、ジプロピレントリアミン縮合物、アジピン酸ジメチル−アミノヒドロキシプロピルジエチルトリアミン共重合体、第四級窒素含有スターチなどの他、カチオン化加水分解ケラチン、カチオン化加水分解シルク、カチオン化加水分解コラーゲン、カチオン化加水分解小麦、シリコーン化加水分解コラーゲン、シリコーン化加水分解シルクのタンパク加水分解にカチオン基を導入したものなどが挙げられる。なお、上記ポリマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0037】
香料としては、具体的に脂肪族炭化水素,テルペン炭化水素,芳香族炭化水素などの炭化水素類、脂肪族アルコール,テルペンアルコール,芳香族アルコールなどのアルコール類、脂肪族エーテル,芳香族エーテルなどのエーテル類、脂肪族オキサイド,テルペン類のオキサイドなどのオキサイド類、脂肪族アルデヒド,テルペン系アルデヒド,脂肪族環状アルデヒド,チオアルデヒド,芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類、脂肪族ケトン,テルペンケトン,脂肪族環状ケトン,非ベンゼン系芳香族ケトン,芳香族ケトンなどのケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸,テルペン系カルボン酸,脂肪族環状カルボン酸,芳香族カルボン酸などの酸類、酸アミド類、脂肪族ラクトン,大環状ラクトン,テルペン系ラクトン,脂肪族環状ラクトン,芳香族ラクトンなどのラクトン類、脂肪族エステル,フラン系カルボン酸エステル,脂肪族環状カルボン酸エステル,シクロへキシルカルボン酸エステル,テルペン系カルボン酸エステル,芳香族カルボン酸エステルなどのエステル類、ニトロムスク類,ニトリル,アミン,ピリジン類,キノリン類,ピロール,インドールなどの含窒素化合物などの合成香料及び動物、植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合し使用することができる。
【0038】
例えば、合成香料としては、1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊、ステファンアークタンダー(STEFFEN ARCTANDER)著「パヒューム アンド フレーバーケミカルス(Perfume and Flavor Chemicals)」などに記載の香料が使用できる。天然香料としては、「香りの百科」(日本香料協会編)に記載の香料が使用できる。
【0039】
主な香料名を具体的に挙げると、アルデヒドC6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、オウランチオール、アセチルオイゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、p−t−ブチルシクロヘキサノール、p−t−ブチルシクロへキシルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロへキシルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、カリオフイレン、カシュメラン、カルボン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、δ−C6〜C13ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、オイゲノール、フルイテート、フェンチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、ガラクソリド、γ−C6〜C13ラクトン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ミルセン、β−カリオフイレン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、グラニルニトリル、へディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis−3−へキセノール、cis−3−へキセニールアセテート、cis−3−へキセニールサリシレート、へキシルシンナミックアルデヒド、へキシルサリシレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、マンザネート、マイヨール、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、α−メチルイオノン、β−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレート、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−II、ムスク781、ムスクC14、ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、アンブレッドリド、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、オキサヘキサデセン−2−オン、14−メチル−ヘキサデセノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、ムスクケトン、ムスクチペチン、ノピルアルコール、ノピルアセテート、ネリルアセテート、ネロール、メチルフェニルアセテート、ミラックアルデヒド、ネオベルガメ−ト、オークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、p−クレゾールメチルエーテル、ペンタリッド、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、ルバフラン、ダマセノン、ラズベリーケトン、ジメチルベンジルカービニルアセテート、ジャスマサイクレン、メチルナフチルケトン、ローズフエノン、ローズオキサイド、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、スチテリールアセテート、スチラリールプロピオネート、ターピネオール、タービニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニルアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、チモール、ワニリン、ベルドックス、ヤラヤラ、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ラバンジシ油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パテュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、樟脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、アブソリュートオークモス、ファーバルサム、ムスクテンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリステンキなどである。
【0040】
また、香料の溶剤又は保留剤としてジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、ベンジルベンゾエート、イソプロピルミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペンなどを使用することができる。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、常法又は特開2001−311099号公報に記載の方法に準じて調製することができる。また、シャンプー組成物の常用量を常法に従って使用することができる。
【0041】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、容器に充填されて使用等に供されることとなる。
用いることができる容器としては、例えば、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等が挙げられる。
ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いることができる。
ボトルの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を炭層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
【0042】
このように構成される本発明では、(A)成分の脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)成分の高級アルコールと、(C)成分の水と、(D)成分の洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することにより、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさに非常に優れると共に、乾燥後の毛髪のコンディションを整えることができるものとなる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において「%」は質量%を示し、活性成分(A.I)の全組成中における濃度で表示した。また、残部は精製水で調整し全量は100質量%である。
【0044】
〔実施例1〜12及び比較例1〜5〕
下記表1に示す組成に応じ、下記製造方法で毛髪洗浄剤組成物を調製し、下記各方法により泡立ちのよさ、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のぱさつきのなさ、経時高温安定性の評価を行った。これらの評価結果を下記表1に示す。
〔製造方法〕
▲1▼(A)成分、(B)成分を含んだ油相を45〜80℃で加温溶解して調製した。
▲2▼界面活性剤及びその他の水溶性成分を精製水に室温〜80℃で溶解し水相を調製した。
▲3▼上記▲2▼で得られた水相に▲1▼で得られた油相を添加し、アジホモミクサーで攪拌し、混合分散した。
▲4▼次いで、パドルミキサーで攪拌しながら室温まで徐冷し、pH調整して組成物を得た。
【0045】
(泡立ちの評価方法)
長さがショート〜セミロングの髪の女性10名により、各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)を10日間使用し、下記評点に基づいてシャンプーの泡立ちを評価した。下記表1中では10名の合計点を下記評価基準で表示した。
また、シャンプー後に使用するリンス・コンディショナーなどのインバス製品やスタイリング剤やヘアケア剤などのアウトバス製品は、各パネラーが日常用いているものをそのまま使用した。
<評点>
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い。
<評価基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
【0046】
(すすいだ時のなめらかさ、乾燥後のぱさつき感の評価方法)
ショート〜セミロングの髪の女性10名により、各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)を10日間使用し、下記評点に基づいて評価した。下記表1中では10名の合計点を下記評価基準で表示した。
また、シャンプー後に使用するリンス・コンディショナーなどのインバス製品やスタイリング剤やヘアケア剤などのアウトバス製品は、各パネラーが日常用いているものをそのまま使用した。
<評点>
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い
<評価基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
【0047】
(経時での安定性の評価方法)
上記で調製した各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)200〜500mlを、50℃で1ヵ月間保存し、その外観観察により、下記評価基準に基づいてその分離安定性を官能評価した。
<評価基準>
◎:非常に良好
○:良好
△:普通
×:悪い
【0048】
上記経時保存には、以下の容器▲1▼〜▲9▼のそれぞれ全てに、実施例1〜12、比較例1〜5の各毛髪洗浄剤組成物を充填して行なった。なお、下記で記載のPEはポリエチレン、PPはポリプロピレン、PETはポリエチレンテレフタレート、PAはポリアミド、HDPEは高密度ポリエチレンを示す。
<ボトル容器>
▲1▼ボトル部:材質PP、キャップ:材質PP
▲2▼ボトル部:材質HDPE、キャップ:材質PP
▲3▼ボトル部:材質PET、キャップ:材質PP
▲4▼ボトル部:材質PP/HDPE、キャップ:材質PP
<ポンプ容器>
▲5▼ボトル部:材質PP、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲6▼ボトル部:HDPE、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲7▼ボトル部:PET、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲8▼ボトル部:PP/HDPE、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
<パウチ容器>
▲9▼材質:アルミ蒸着ポリエチレンパウチ
【0049】
下記表1(実施例1〜12及び比較例1〜5)の毛髪洗浄剤組成物に配合される各成分は以下のとおりである。
(A)成分等:
A‐1;ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカード22−80(ライオン(株)製)、平均分子量:404
粧原基に準拠したベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約80%の固体。表中にはベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。化粧品原料基準第二版追補参照。
本品は、ナタネ油由来のエルカ酸を原料とし、長鎖アミンを経て合成されている。その長鎖アミンのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
炭素数16以下 2%以下
炭素数18 6%以下
炭素数20 6%以下
炭素数22 87〜93%
炭素数24 3%以下
【0050】
A‐2;ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカードT833(ライオン(株)製)、平均分子量:348
化粧品原料基準(以下「粧原基」と略す)に準拠したステアリルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約33%の水溶液(残り、粧原基無水エタノール29%、粧原基精製水38%)。表中にはステアリルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。
また、炭素数18のものが99%以上である。
【0051】
B成分等:
B‐1;硬化ナタネ油アルコール:Stenol 1822SR(コグニスジャパン(株)製)、平均分子量:298
化粧品種別配合成分規格(以下「粧配規」と略す)に準拠、鎖長の分布は概して以下の通りである。
炭素数16以下 1.5%以下
炭素数18 40〜46%
炭素数20 8〜14%
炭素数22 42〜48%
炭素数24 0.5%以下
B‐2;ベヘニルアルコール:LANETTE 22(コグニスジャパン(株)製)、粧原基に準拠、固体。平均分子量:316
本品は、ヤシ油由来であり、そのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
炭素数16 0.5%以下
炭素数18 5〜15%
炭素数20 10〜20%
炭素数22 70〜80%
炭素数24 1%以下
B‐3; ステアリルアルコール:コノール30SS(新日本理科(株)製)、粧原基準拠、平均分子量:270
また、炭素数18のものが99%以上である。
【0052】
D成分等:
D‐1;ラウリン酸アミドプロピルベタイン:エナジコールL30B(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したラウリン酸アミドプロピルベタイン液で、純分約30%の水溶液。表中にはラウリン酸アミドプロピルベタインの純分相当量を記載した。
D‐2;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム液(3E.O.)で、純分約27%の水溶液。下記表1中にはPOEアルキルエーテル硫酸ナトリウムの純分相当量を記載した。
D‐3;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド:CDE−100(川研ファインケミカル(株)製)を使用した。粧原基のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドに準拠。
D‐4;ラウリルジメチルアミンオキシド:アロモックスDM12D−W(ライオン(株)製)、粧配規に準拠したラウリルジメチルアミンオキシド液で、純分約33%の水溶液。表中にはラウリルジメチルアミンオキシドの純分相当量を記載した。
【0053】
各種添加成分:
E‐1;プロピレングリコール:プロピレングリコール(旭硝子(株)製)
E‐2;クエン酸
E‐3;香料A
香料Aは、下記組成のものを用いた。
レモン油 5%
スイートオレンジ油 10%
ゼラニウム油 3%
ラベンダー油 6%
サンダルウッド油 1%
リリアール 5%
ノピルアセテート 1%
リナロール 2%
ベンジルベンゾエート 2%
ベンジルサリシレート 3%
β−イオノン 2%
メチルイオノン 3%
ヘリオナール 2%
へディオン 8%
イソEスーパー 3%
cis−3−へキセノール 0.3%
リガンドラール 0.3%
トリプラール 0.4%
シクラメンアルデヒド 1.5%
へキシルシンナミックアルデヒド 6%
ベルトフィックス 3%
ガラクソリド 5%
トナリッド 6%
ベンダリッド 1%
バクダノール 0.5%
カシュメラン 2%
ムスクT 1%
フルーツベース 3%
ローズベース 3%
ジャスミンベース 1%
ミューゲベース 3%
アンバーベース 1%
ノナナール 10%ジプロピレングリコール溶液 2%
デカナール 10%ジプロピレングリコール溶液 1%
メチルノニルアルデヒド 10%ジプロピレングリコール溶液 2%
ジプロピレングリコール 残部
合 計 100%
【0054】
【表1】
【0055】
上記表1から明らかなように、本発明の必須成分を含有する毛髪洗浄剤組成物(実施例1〜12)は、いずれも泡立ち、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後の髪のぱさつきのなさ、経時高温安定性が良好であり、実施例1〜8は特に良好である。これに対して、(A)、(B)、(C)、成分のいずれかを含有しない組成物(比較例3〜5)や(A)、(B)成分の炭素数分布が本発明の範囲を満足すない組成物(比較例1、2)は前記評価項目全てを満足させることができないことが判った。
【0056】
〔実施例13〜17〕
以下に、実施例13〜17に示す各組成の毛髪洗浄剤組成物を調製した。この実施例13〜17の各毛髪洗浄剤組成物は、上記の各評価方法で評価したところ、いずれも泡立ちの良さ(◎)、すすぎ時のなめらかさ(◎)、乾燥後の髪のぱさつきのなさ(◎)、経時高温安定性(◎)が良好であった。
【0057】
(実施例13)
A−1 2.0
B−1 3.0
B−2 3.0
D−1 12.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 2.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ベヘニン酸モノグリセリル 0.3
POEベヘニルエーテル(10EO) 0.3
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150EO) 0.2
ベントナイト 0.3
カチオン化セルロース 0.3
コレウス抽出物 0.3
無水硫酸ナトリウム 1.0
安息香酸ナトリウム 1.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
アルギニン 0.5
1,3−ブチレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料A 0.5
クエン酸 0.3
【0058】
(実施例14)
A−1 1.5
塩化ジベへニルジメチルアンモニウム塩 1.0
B−1 1.0
B−2 4.0
アラキルアルコール 1.0
D−1 8.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 4.0
ラウリルジヒドロキシエチルアミンオキシド 1.0
D―2 1.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
POEジオレイン酸メチルグルコシド 1.0
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
カチオン化セルロース 0.1
合成ベントナイト 0.1
ピリチオン亜鉛 0.5
ピロクトンオラミン 0.3
無水硫酸ナトリウム 1.0
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
トリメチルグリシン 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料A 0.5
クエン酸 0.5
【0059】
(実施例15)
A−1 2.0
ラウリン酸アミドブチルグアニンジン酢酸塩 0.3
B−1 3.0
B−2 2.0
D−1 12.0
D−2 0.5
α−オレフィンスルホン酸ナトリウム 0.5
POEラウロイルスルホコハク酸ナトリウム 0.5
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 3.0
高重合ジメチルポリシロキサン(100,000cst) 2.0
カチオン化セルロース 0.1
カロフィリス抽出液 0.5
エデト酸2ナトリウム 0.5
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
グリコール酸 2.0
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0060】
(実施例16)
A―1 1.0
ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
B―1 6.0
D−1 12.0
アミノ変性シリコーン(SM8704C) 0.2
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸/アクリルアミド 0.2
ジベヘニン酸トリグリセリル 2.0
カチオン化セルロース 0.1
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
グリセリン 1.0
グリチルレチン酸ジカリウム 0.5
ゼニアオイエキス 0.5
酢酸トコフェロール 0.5
イソプロピレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0061】
(実施例17)
A―1 2.5
B−1 3.0
B−2 3.0
D−1 10.0
D−2 0.5
アシルメチルーβ―アラニントリエタノールアミン 0.5
アシルグルタミン酸トリエタノールアミン 0.5
エーテルカルボン酸ナトリウム 0.5
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 0.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
カチオン化セルロース 0.2
ベンクレー 0.3
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
硫酸ナトリウム 1.0
グリセリン 1.0
加水分解タンパク 0.5
流動パラフィン 0.2
エタノール 0.5
プロピレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさが非常に良好で、乾燥後の毛髪のコンディションを整えるとともに、経時での高温分離安定性に優れた毛髪洗浄剤組成物を得ることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、頭髪用に用いる洗浄剤組成物に関し、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさに非常に優れると共に、乾燥後の毛髪のコンディションを整える毛髪洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、外見を明るく見せたり、軽い髪の印象を出す目的で、髪をカラーリングする消費者が増加している。
カラーリングは、通常、アルカリや過酸化水素などにより化学的処理を行うため、髪が損傷を受けることとなる。この損傷により髪の表面に親水性部分が露出することによりシャンプーをすると、そのすすいだ時にきしみ感が強くなったり、乾燥時に髪がぱさつくなどの不具合が生じることとなる。
【0003】
きしみ感の改善のためには、従来から、洗浄性界面活性剤及び洗浄性界面活性剤の対イオンの変更(例えば、特許文献1参照)、カチオン性の高分子化合物をシャンプー中に配合する手法(例えば、特許文献2参照)、アミノ酸化合物を用いる手法(例えば、特許文献3参照)、植物抽出物を用いる手法(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
また、シャンプーにコンディショニング効果を付与する目的で、カチオン界面活性剤、脂肪(高級)アルコールを配合した組成物(例えば、特許文献5、6参照)などが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−121090号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】
特開平11−236320号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】
特開平7−310100号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】
特開2001−207191号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献5】
特表平11−513687号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献6】
特開平9−110653号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0005】
しかしながら、上記特許文献1〜4に記載される毛髪洗浄剤組成物等では、特に染毛をしている髪にとっては効果が十分ではないという課題があり、また、上記特許文献5〜6に記載される毛髪洗浄剤組成物等では、経時で高温保存において分離したり、すすぎ時のきしみ防止効果が不十分であったり、乾燥後にごわついたりして不具合な点があるなどの課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、気泡力、洗浄力かつすすぎ時のなめらかさに非常に優れ、乾燥後の毛髪のコンディションを整えると共に、経時での高温分離安定性に優れた毛髪洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題について鋭意検討した結果、(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布を特定値以上とすることにより、上記目的の毛髪洗浄剤組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) (A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
(2) (D)成分の洗浄剤成分として、両性界面活性剤を含有し、かつ、アニオン界面活性剤を0〜5質量%含有してなる上記(1)記載の毛髪洗浄剤組成物。
(3) (A)成分のカチオン界面活性剤と(B)成分の高級アルコールのそれぞれの平均分子量から求められる(A)成分、(B)成分の配合モル比が(A)/(B)=1/2〜1/4である上記(1)又は(2)記載の毛髪洗浄剤組成物。
なお、本発明において規定する「平均分子量」は、重量平均分子量を意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、(A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とするものである。
【0009】
本発明に用いる(A)成分は、脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤であり、毛髪洗浄剤組成物に含有し得るものであれば、その種類は特に限定されず、例えば、下記一般式(I)で表されるアルキル第四級アンモニウム塩等が好適に使用される。
【化1】
【0010】
上記一般式(I)で表される(A)成分の具体例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロライドなどを挙げることができ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
上記一般式(I)で表わされるアルキル第四級アンモニウム塩を含む(A)成分のカチオン界面活性剤は、通常、塩の形で含有され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。
【0011】
また、アミドアミン型界面活性剤も、(A)成分のカチオン性界面活性剤として好適に使用することができる。このアミドアミン型界面活性剤としては、下記一般式(II)で表される化合物を用いることができる。
【化2】
【0012】
上記一般式(II)で表されるアミドアミン型界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノエチルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ヤシ油脂脂肪酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0013】
これらの中でも、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好適に用いられる。
これらのアミドアミン型界面活性剤は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、酸性アミノ酸塩、クエン酸塩、塩酸塩の形が望ましい。なお、中和に用いられる塩は、1種又は2種以上を併用してもよい。
【0014】
また、下記一般式(III)で表されるグアニジン誘導体又はその塩も、(A)成分のカチオン界面活性剤として好適に使用することができる。
【化3】
上記一般式(III)中のR7は、炭素数1〜21、好ましくは、11〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、例えば、C11H23−、C12H25−、C13H27、C14H29−、C15H31−、C16H33−、C17H35−、(C8H17)2CH−、4−C2H5C15H30−などの基が好適である。
【0015】
上記一般式(III)中の置換基となるAは、炭素数1〜10、好ましくは、2〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基又はアルケニレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、イソプロピレン基、2−ペンテニル基、2−エチルブチレン基などが挙げられる。
また、上記一般式(III)で表わされるグアニジン誘導体は、通常、上述の各種塩の形で含有され、好ましくは、塩酸塩、臭素酸塩、酢酸塩、グリコール酸塩、クエン酸及び酸性アミノ酸塩の形が望ましい。
【0016】
また、アミノ酸系カチオン界面活性剤も、(A)成分のカチオン界面活性剤として好適に使用することができる。
用いることができるアミノ酸系カチオン界面活性剤としては、例えば、モノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩を挙げることができる。この化合物を構成する塩基性アミノ酸としては、例えば、オルニチン、リシン及びアルギニンなどの天然アミノ酸を挙げることができる。また、α,γ−ジアミノ酪酸のような合成アミノ酸を用いることもできる。これらは光学活性体でもラセミ体でもよい。
【0017】
更に、そのアシル基は、炭素数が8〜22の飽和又は不飽和の高級脂肪酸残基である。これらは天然のものでも合成されたものでもよい。例えば、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基及びステアロイル基などの単一高級脂肪酸残基、並びにヤシ油脂肪酸残基及び牛脂高級脂肪酸残基などの天然の混合高級脂肪酸残基を採用することができる。
また、上記低級アルキルエステル成分としては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル及びオクチルエステルが好適である。低級アルキルエステル成分は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、臭素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機塩類、グリコール酸塩、酢酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、高級脂肪酸塩、ピログルタミン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機酸塩等として用いることができる。これらのうち、塩酸塩、L−又はDL−ピロリドンカルボン酸塩及び酸性アミノ酸塩の形が好ましい。
【0018】
本発明では、(A)成分としては、以上記載した各成分のカチオン界面活性剤を1種(単独)で又は2種以上併用してもよいが、本発明の効果を達成せしめる点から、カチオン界面活性剤の脂肪族炭化水素基の炭素数(鎖長)分布が炭素数22が50%以上含有することが必要であり、好ましくは、80%以上とすることが望ましい。
この(A)成分の脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤において、脂肪族炭化水素基の鎖長分布における炭素数22が50%未満になると、高温安定性が劣化することとなり、好ましくない。
【0019】
この(A)成分のカチオン性界面活性剤の合計含有量は、特に制限されないが、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.05〜7質量%(以下、単に「%」という)であるのが望ましい。この(A)成分の含有量が0.05%未満であると、すすぎ時に毛髪に十分な滑らかさ、柔軟性を付与することができず、一方、7%を越えて多すぎると、毛髪にべたつくような重さを生じることがある。
特に、上記一般式(I)で表されるアルキル4級アンモニウム塩を含有せしめる場合は、その含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、0.05〜6%の範囲が好ましく、特に、0.5〜4%が望ましい。
また、上記一般式(II)で表わされるアミドアミン化合物を含有せしめる場合は、その含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、0.1〜7%が好ましく、特に、0.5〜5%が望ましい。
【0020】
本発明に用いる(B)成分の高級アルコールとしては、例えば、下記一般式(IV)で表される高級アルコールなどが挙げられる。
R8−OH ………(IV)
上記式(IV)中のR8は、脂肪族炭化水素基を示し、好ましくは、炭素数16〜24、特に、炭素数22のものが好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であって、特に、直鎖アルキル基が好ましい。
【0021】
上記一般式(IV)で表わされる高級アルコールの具体例としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデシルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、硬化ナタネ油アルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルノール、カルナービルアルコール、セリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどが挙げられ、これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、高温安定性の点から、直鎖の炭素数16〜22のアルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなど)が好ましく、特に、べへニルアルコールがより好ましい。
【0022】
これらの(B)成分の高級アルコールは、本発明の効果を発揮せしめる点から、高級アルコールの脂肪族炭化水素基の炭素数(鎖長)分布が炭素数22で40%以上含有することが必要であり、好ましくは、70%以上とすることが望ましい。
この(B)成分の高級アルコールにおいて、脂肪族炭化水素基の鎖長分布における炭素数22が40%未満になると、高温安定性が劣化することとなり、好ましくない。
【0023】
この(B)成分の含有量は、特に制限されないが、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、好ましくは、0.5〜10%、特に、2〜10%が望ましい。
この(B)成分の含有量が0.5%未満では、使用感が不十分になる場合があり、一方、10%を超えると、経時安定性が悪くなる場合がある。
【0024】
更に、本発明において、好ましくは、上記(A)成分のカチオン界面活性剤と、(B)成分の高級アルコールの平均分子量から求められる(A)、(B)の配合モル比が(A)成分/(B)成分=1/2〜1/4であることが望ましい。
このモル比が1/2を越えると、すすぎ時のきしみ感抑制効果が弱いものとなり、また、1/4未満であると、経時安定性上、好ましくない場合がある。
【0025】
本発明に用いる(C)成分は、水であり、例えば、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水、海洋深層水などを用いることができ、その含有量は各成分の残部となる。
また、本発明に用いる(D)成分の洗浄剤成分としては、例えば、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤からなる群から選ばれる1種又は2種以上の洗浄性界面活性剤が挙げられる。
【0026】
用いることができる両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン系活性剤、アミドベタイン系活性剤、スルホベタイン系活性剤、ヒドロキシスルホベタイン系活性剤、アミドスルホベタイン系活性剤、ホスホベタイン系活性剤、イミダゾリニウムベタイン系活性剤、アミノプロピオン酸系活性剤、アミノ酸系活性剤などが挙げられる。
これらの中でも、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸ジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルイミノジプロピオン酸、N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩酸が好ましい。
【0027】
用いることができるアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アシル化アミノ酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、アルキルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、脂肪酸石ケン、アルキルリン酸エステル塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩、N−パルミトイルグルタミン酸塩、N−ラウロイル−N−エチルグリシン塩、N−ラウロイルザルコシン塩、N−ミリストイル−β−アラニン塩などが挙げられる。
【0028】
用いることができるノニオン性界面活性剤としては、例えば、アミンオキシド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキルグリセリルグリコシド、メチルグルコシド脂肪酸エステルなどが挙げられる。中でもラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ポリエチレングリコールモノステアレート、モノラウリン酸デカグリセリル、ベヘニン酸モノグリセリル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、アルキルグルコシドなどが好ましい。
【0029】
この(D)成分の合計含有量は、毛髪洗浄剤組成物全量に対して、2〜60%が好ましく、更に好ましくは、10〜50%が望ましい。
本発明においては、泡立ちの点からイオン性を示す界面活性剤(両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤)の含有量が、組成物全量に対し、2%を超え、5%以上が好ましく、特に10%以上が好ましい。イオン性を示す界面活性剤の含有量の上限は特に限定されないが、通常30%である。
好ましい(D)成分としては、安定性の観点から、アニオン性を示す活性剤(アニオン界面活性剤)が、組成物全量に対し、5%以下が好ましく、特に1%以下が好ましく、更に、良好な泡立ちと経時安定性の両立のために、両性界面活性剤を単独で用いることが好ましい。
【0030】
本発明の毛髪洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわれない範囲で、上記(A)〜(D)成分の他に、必要に応じて、一般に毛髪洗浄剤組成物に用いられている各種添加成分(任意成分)を含有することができる。
【0031】
各種添加成分としては、例えば、シリコーン化合物、液状油分、固体脂、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、ポリオール類、食塩、芒硝などの無機塩類、有機塩類、プロピレングリコールなどの保湿剤、トニック剤、可溶化剤、BHTやα−トコフェロールなどの酸化防止剤、トリクロサン、トリクロロカルバンなどの殺菌剤、高分子、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミドなどの粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タンパク誘導体、動植物抽出液、ピロクトンオラミン、ジンクピリチオンなどのフケ防止剤、グリチルリチン酸ジカリウムなどの抗炎症剤、安息香酸及びその塩、パラベン類、ケーソンCGなどの防腐剤、クエン酸、トリエタノールアミンなどのpH調整剤、エチレングリコールジ脂肪酸エステルなどのパール化剤、乳濁剤、ハイドロトロープ、低級アルコール、ビタミン類、揮発性油分、疎水性溶媒、希釈性溶媒、色素、香料などを任意に添加することができる。これらの添加成分は1種単独でも2種以上を混合して配合してもよいが、本発明のシャンプー組成物の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0032】
シリコ−ン化合物としては、その種類が特に制限されるものではなく、通常シャンプー組成物に使用されているものを用いることが可能である。例えば、ジメチルポリシロキサン(高重合ジメチルポリシロキサン、シリコーンゴムを含む)、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーン、べタイン変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、シリコーングラフトポリマー、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、トリメチルシリル基末端ジメチルポリシロキサン、シラノール基末端ジメチルポリシロキサンなどを挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらの中でも、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリアミノ変性シリコーンが特に好適に使用される。
【0033】
なお、これらのシリコーン誘導体は、その粘度などが特に制限されるものではないが、通常、温度25℃における粘度が1〜20,000,000cSt(センチストークス、以下同様)、好ましくは30〜1,000,000cStのものが好適に用いられる。
【0034】
また、上記シリコーン化合物としては、上記シリコーン誘導体を界面活性剤により乳化し、エマルション化したものも使用することができる。なお、このようなエマルションは、乳化剤や乳化方法に特に制限はなく、種々使用することができる。
【0035】
アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマーの具体例としては、ペクチン、カラギーナン、グアーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸塩、デンプン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ポリメチルアクリル酸塩、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、トラガラントゴムなどが挙げられる。
【0036】
カチオン性ポリマーとしては、官能基がジメチルジアリルアンモニウムハライドである塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化デキストラン、カチオン化プルラン、四級化ビニルピロリドン−アミノエチルメタクリレート共重合体、ポリエチレンイミン、ジプロピレントリアミン縮合物、アジピン酸ジメチル−アミノヒドロキシプロピルジエチルトリアミン共重合体、第四級窒素含有スターチなどの他、カチオン化加水分解ケラチン、カチオン化加水分解シルク、カチオン化加水分解コラーゲン、カチオン化加水分解小麦、シリコーン化加水分解コラーゲン、シリコーン化加水分解シルクのタンパク加水分解にカチオン基を導入したものなどが挙げられる。なお、上記ポリマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0037】
香料としては、具体的に脂肪族炭化水素,テルペン炭化水素,芳香族炭化水素などの炭化水素類、脂肪族アルコール,テルペンアルコール,芳香族アルコールなどのアルコール類、脂肪族エーテル,芳香族エーテルなどのエーテル類、脂肪族オキサイド,テルペン類のオキサイドなどのオキサイド類、脂肪族アルデヒド,テルペン系アルデヒド,脂肪族環状アルデヒド,チオアルデヒド,芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類、脂肪族ケトン,テルペンケトン,脂肪族環状ケトン,非ベンゼン系芳香族ケトン,芳香族ケトンなどのケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸,テルペン系カルボン酸,脂肪族環状カルボン酸,芳香族カルボン酸などの酸類、酸アミド類、脂肪族ラクトン,大環状ラクトン,テルペン系ラクトン,脂肪族環状ラクトン,芳香族ラクトンなどのラクトン類、脂肪族エステル,フラン系カルボン酸エステル,脂肪族環状カルボン酸エステル,シクロへキシルカルボン酸エステル,テルペン系カルボン酸エステル,芳香族カルボン酸エステルなどのエステル類、ニトロムスク類,ニトリル,アミン,ピリジン類,キノリン類,ピロール,インドールなどの含窒素化合物などの合成香料及び動物、植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合し使用することができる。
【0038】
例えば、合成香料としては、1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊、ステファンアークタンダー(STEFFEN ARCTANDER)著「パヒューム アンド フレーバーケミカルス(Perfume and Flavor Chemicals)」などに記載の香料が使用できる。天然香料としては、「香りの百科」(日本香料協会編)に記載の香料が使用できる。
【0039】
主な香料名を具体的に挙げると、アルデヒドC6〜C12、アニスアルデヒド、アセタールR、アセトフェノン、アセチルセドレン、アドキサール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、アミルシンナミックアルデヒド、アミルシンナミックアルデヒドジメチルアセタール、アミルバレリアネート、アミルサリシレート、イソアミルアセテート、イソアミルサリシレート、オウランチオール、アセチルオイゲノール、バクダノール、ベンジルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルサリシレート、ベルガミールアセテート、ボルニルアセテート、ブチルブチレート、p−t−ブチルシクロヘキサノール、p−t−ブチルシクロへキシルアセテート、o−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロへキシルアセテート、ベンズアルデヒド、ベンジルフォーメート、カリオフイレン、カシュメラン、カルボン、セドロアンバー、セドリルアセテート、セドロール、セレストリッド、シンナミックアルコール、シンナミックアルデヒド、シスジャスモン、シトラール、シトラールジメチルアセタール、シトラサール、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルアセテート、シトロネリルフォーメート、シトロネリルニトリル、シクラセット、シクラメンアルデヒド、シクラプロップ、キャロン、クマリン、シンナミルアセテート、δ−C6〜C13ラクトン、ジメチルベンジルカービノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、ジメトール、ジミルセトール、ジフェニルオキサイド、エチルワニリン、オイゲノール、フルイテート、フェンチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセテート、ガラクソリド、γ−C6〜C13ラクトン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、ミルセン、β−カリオフイレン、ゲラニオール、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、グラニルニトリル、へディオン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、cis−3−へキセノール、cis−3−へキセニールアセテート、cis−3−へキセニールサリシレート、へキシルシンナミックアルデヒド、へキシルサリシレート、ヒヤシンスジメチルアセタール、ハイドロトロピックアルコール、ヒドロキシシトロネラール、インドール、イオノン、イソボルニルアセテート、イソシクロシトラール、イソEスーパー、イソオイゲノール、イソノニルアセテート、イソブチルキノリン、ジャスマール、ジャスモラクトン、ジャスモフィラン、コアボン、リグストラール、リリアール、ライムオキサイド、リナロール、リナロールオキサイド、リナリルアセテート、リラール、マンザネート、マイヨール、メンサニールアセテート、メンソネート、メチルアンスラニレート、メチルオイゲノール、メントール、α−メチルイオノン、β−メチルイオノン、γ−メチルイオノン、メチルイソオイゲノール、メチルラベンダーケトン、メチルサリシレート、ミューゲアルデヒド、ムゴール、ムスクTM−II、ムスク781、ムスクC14、ムスコン、シベトン、シクロペンタデカノン、シクロヘキサデセノン、シクロペンタデカノリド、アンブレッドリド、シクロヘキサデカノリド、10−オキサヘキサデカノリド、11−オキサヘキサデカノリド、12−オキサヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、エチレンドデカンジオエート、オキサヘキサデセン−2−オン、14−メチル−ヘキサデセノリド、14−メチル−ヘキサデカノリド、ムスクケトン、ムスクチペチン、ノピルアルコール、ノピルアセテート、ネリルアセテート、ネロール、メチルフェニルアセテート、ミラックアルデヒド、ネオベルガメ−ト、オークモスNo.1、オリボン、オキシフェニロン、p−クレゾールメチルエーテル、ペンタリッド、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルアセテート、ルバフラン、ダマセノン、ラズベリーケトン、ジメチルベンジルカービニルアセテート、ジャスマサイクレン、メチルナフチルケトン、ローズフエノン、ローズオキサイド、サンダロア、サンデラ、サンタレックス、スチテリールアセテート、スチラリールプロピオネート、ターピネオール、タービニルアセテート、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロリナリルアセテート、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロゲラニルアセテート、トナリッド、トラセオライド、トリプラール、チモール、ワニリン、ベルドックス、ヤラヤラ、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ラバンジシ油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パテュリ油、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、樟脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、ワニラ豆チンキ、ベチバー油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、ベンゾイン、ペルーバルサム、トルーバルサム、チュベローズ油、アブソリュートオークモス、ファーバルサム、ムスクテンキ、カストリウムチンキ、シベットチンキ、アンバーグリステンキなどである。
【0040】
また、香料の溶剤又は保留剤としてジエチルフタレート、ジプロピレングリコール、ベンジルベンゾエート、イソプロピルミリステート、ハーコリン、イソペンタン、オレンジテルペンなどを使用することができる。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、常法又は特開2001−311099号公報に記載の方法に準じて調製することができる。また、シャンプー組成物の常用量を常法に従って使用することができる。
【0041】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、容器に充填されて使用等に供されることとなる。
用いることができる容器としては、例えば、アルミニウムラミネートチューブ、EVALチューブ、アルミチューブ、ガラス蒸着プラスチックチューブ等のチューブの他、機械的又は差圧によるディスペンサー容器及びスクイーズ容器、ラミネートフィルム容器、スポイト容器、スティック容器、ボトル容器等が挙げられる。
ラミネートフィルムは、通常2層以上の多層を有し、その材質はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、二軸延伸ポリプロピレン、無延伸ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂、紙、アルミ蒸着プラスチック等によって構成される。強度、柔軟性、耐候性等を考慮し、一般的には2〜5層のものを用いることができる。
ボトルの材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド等及びガラス等を炭層ないし2層以上組み合わせて用いることができる。
【0042】
このように構成される本発明では、(A)成分の脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)成分の高級アルコールと、(C)成分の水と、(D)成分の洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することにより、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさに非常に優れると共に、乾燥後の毛髪のコンディションを整えることができるものとなる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において「%」は質量%を示し、活性成分(A.I)の全組成中における濃度で表示した。また、残部は精製水で調整し全量は100質量%である。
【0044】
〔実施例1〜12及び比較例1〜5〕
下記表1に示す組成に応じ、下記製造方法で毛髪洗浄剤組成物を調製し、下記各方法により泡立ちのよさ、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後のぱさつきのなさ、経時高温安定性の評価を行った。これらの評価結果を下記表1に示す。
〔製造方法〕
▲1▼(A)成分、(B)成分を含んだ油相を45〜80℃で加温溶解して調製した。
▲2▼界面活性剤及びその他の水溶性成分を精製水に室温〜80℃で溶解し水相を調製した。
▲3▼上記▲2▼で得られた水相に▲1▼で得られた油相を添加し、アジホモミクサーで攪拌し、混合分散した。
▲4▼次いで、パドルミキサーで攪拌しながら室温まで徐冷し、pH調整して組成物を得た。
【0045】
(泡立ちの評価方法)
長さがショート〜セミロングの髪の女性10名により、各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)を10日間使用し、下記評点に基づいてシャンプーの泡立ちを評価した。下記表1中では10名の合計点を下記評価基準で表示した。
また、シャンプー後に使用するリンス・コンディショナーなどのインバス製品やスタイリング剤やヘアケア剤などのアウトバス製品は、各パネラーが日常用いているものをそのまま使用した。
<評点>
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い。
<評価基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
【0046】
(すすいだ時のなめらかさ、乾燥後のぱさつき感の評価方法)
ショート〜セミロングの髪の女性10名により、各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)を10日間使用し、下記評点に基づいて評価した。下記表1中では10名の合計点を下記評価基準で表示した。
また、シャンプー後に使用するリンス・コンディショナーなどのインバス製品やスタイリング剤やヘアケア剤などのアウトバス製品は、各パネラーが日常用いているものをそのまま使用した。
<評点>
+2点:非常によい
+1点:やや良い
−1点:やや悪い
−2点:非常に悪い
<評価基準>
◎:合計点が15点以上
◎〜○:14〜10点
○:合計点が9〜5点
△:合計点が4〜0点
△〜×:合計点が−1〜−4点
×:合計点が−5点以下
【0047】
(経時での安定性の評価方法)
上記で調製した各毛髪洗浄剤組成物(シャンプー)200〜500mlを、50℃で1ヵ月間保存し、その外観観察により、下記評価基準に基づいてその分離安定性を官能評価した。
<評価基準>
◎:非常に良好
○:良好
△:普通
×:悪い
【0048】
上記経時保存には、以下の容器▲1▼〜▲9▼のそれぞれ全てに、実施例1〜12、比較例1〜5の各毛髪洗浄剤組成物を充填して行なった。なお、下記で記載のPEはポリエチレン、PPはポリプロピレン、PETはポリエチレンテレフタレート、PAはポリアミド、HDPEは高密度ポリエチレンを示す。
<ボトル容器>
▲1▼ボトル部:材質PP、キャップ:材質PP
▲2▼ボトル部:材質HDPE、キャップ:材質PP
▲3▼ボトル部:材質PET、キャップ:材質PP
▲4▼ボトル部:材質PP/HDPE、キャップ:材質PP
<ポンプ容器>
▲5▼ボトル部:材質PP、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲6▼ボトル部:HDPE、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲7▼ボトル部:PET、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
▲8▼ボトル部:PP/HDPE、ディスペンサー部:使用材質PP及びPE及びSUS304
<パウチ容器>
▲9▼材質:アルミ蒸着ポリエチレンパウチ
【0049】
下記表1(実施例1〜12及び比較例1〜5)の毛髪洗浄剤組成物に配合される各成分は以下のとおりである。
(A)成分等:
A‐1;ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカード22−80(ライオン(株)製)、平均分子量:404
粧原基に準拠したベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約80%の固体。表中にはベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。化粧品原料基準第二版追補参照。
本品は、ナタネ油由来のエルカ酸を原料とし、長鎖アミンを経て合成されている。その長鎖アミンのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
炭素数16以下 2%以下
炭素数18 6%以下
炭素数20 6%以下
炭素数22 87〜93%
炭素数24 3%以下
【0050】
A‐2;ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド:アーカードT833(ライオン(株)製)、平均分子量:348
化粧品原料基準(以下「粧原基」と略す)に準拠したステアリルトリメチルアンモニウムクロライドで、純分約33%の水溶液(残り、粧原基無水エタノール29%、粧原基精製水38%)。表中にはステアリルトリメチルアンモニウムクロライドの純分相当量を記載した。
また、炭素数18のものが99%以上である。
【0051】
B成分等:
B‐1;硬化ナタネ油アルコール:Stenol 1822SR(コグニスジャパン(株)製)、平均分子量:298
化粧品種別配合成分規格(以下「粧配規」と略す)に準拠、鎖長の分布は概して以下の通りである。
炭素数16以下 1.5%以下
炭素数18 40〜46%
炭素数20 8〜14%
炭素数22 42〜48%
炭素数24 0.5%以下
B‐2;ベヘニルアルコール:LANETTE 22(コグニスジャパン(株)製)、粧原基に準拠、固体。平均分子量:316
本品は、ヤシ油由来であり、そのアルキル鎖長分布は以下の通りである。
炭素数16 0.5%以下
炭素数18 5〜15%
炭素数20 10〜20%
炭素数22 70〜80%
炭素数24 1%以下
B‐3; ステアリルアルコール:コノール30SS(新日本理科(株)製)、粧原基準拠、平均分子量:270
また、炭素数18のものが99%以上である。
【0052】
D成分等:
D‐1;ラウリン酸アミドプロピルベタイン:エナジコールL30B(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したラウリン酸アミドプロピルベタイン液で、純分約30%の水溶液。表中にはラウリン酸アミドプロピルベタインの純分相当量を記載した。
D‐2;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム:POEアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ライオン(株)製)
粧配規に準拠したポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム液(3E.O.)で、純分約27%の水溶液。下記表1中にはPOEアルキルエーテル硫酸ナトリウムの純分相当量を記載した。
D‐3;ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド:CDE−100(川研ファインケミカル(株)製)を使用した。粧原基のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドに準拠。
D‐4;ラウリルジメチルアミンオキシド:アロモックスDM12D−W(ライオン(株)製)、粧配規に準拠したラウリルジメチルアミンオキシド液で、純分約33%の水溶液。表中にはラウリルジメチルアミンオキシドの純分相当量を記載した。
【0053】
各種添加成分:
E‐1;プロピレングリコール:プロピレングリコール(旭硝子(株)製)
E‐2;クエン酸
E‐3;香料A
香料Aは、下記組成のものを用いた。
レモン油 5%
スイートオレンジ油 10%
ゼラニウム油 3%
ラベンダー油 6%
サンダルウッド油 1%
リリアール 5%
ノピルアセテート 1%
リナロール 2%
ベンジルベンゾエート 2%
ベンジルサリシレート 3%
β−イオノン 2%
メチルイオノン 3%
ヘリオナール 2%
へディオン 8%
イソEスーパー 3%
cis−3−へキセノール 0.3%
リガンドラール 0.3%
トリプラール 0.4%
シクラメンアルデヒド 1.5%
へキシルシンナミックアルデヒド 6%
ベルトフィックス 3%
ガラクソリド 5%
トナリッド 6%
ベンダリッド 1%
バクダノール 0.5%
カシュメラン 2%
ムスクT 1%
フルーツベース 3%
ローズベース 3%
ジャスミンベース 1%
ミューゲベース 3%
アンバーベース 1%
ノナナール 10%ジプロピレングリコール溶液 2%
デカナール 10%ジプロピレングリコール溶液 1%
メチルノニルアルデヒド 10%ジプロピレングリコール溶液 2%
ジプロピレングリコール 残部
合 計 100%
【0054】
【表1】
【0055】
上記表1から明らかなように、本発明の必須成分を含有する毛髪洗浄剤組成物(実施例1〜12)は、いずれも泡立ち、すすぎ時のなめらかさ、乾燥後の髪のぱさつきのなさ、経時高温安定性が良好であり、実施例1〜8は特に良好である。これに対して、(A)、(B)、(C)、成分のいずれかを含有しない組成物(比較例3〜5)や(A)、(B)成分の炭素数分布が本発明の範囲を満足すない組成物(比較例1、2)は前記評価項目全てを満足させることができないことが判った。
【0056】
〔実施例13〜17〕
以下に、実施例13〜17に示す各組成の毛髪洗浄剤組成物を調製した。この実施例13〜17の各毛髪洗浄剤組成物は、上記の各評価方法で評価したところ、いずれも泡立ちの良さ(◎)、すすぎ時のなめらかさ(◎)、乾燥後の髪のぱさつきのなさ(◎)、経時高温安定性(◎)が良好であった。
【0057】
(実施例13)
A−1 2.0
B−1 3.0
B−2 3.0
D−1 12.0
ラウリルヒドロキシスルホベタイン 2.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ベヘニン酸モノグリセリル 0.3
POEベヘニルエーテル(10EO) 0.3
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150EO) 0.2
ベントナイト 0.3
カチオン化セルロース 0.3
コレウス抽出物 0.3
無水硫酸ナトリウム 1.0
安息香酸ナトリウム 1.0
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
アルギニン 0.5
1,3−ブチレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料A 0.5
クエン酸 0.3
【0058】
(実施例14)
A−1 1.5
塩化ジベへニルジメチルアンモニウム塩 1.0
B−1 1.0
B−2 4.0
アラキルアルコール 1.0
D−1 8.0
ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 4.0
ラウリルジヒドロキシエチルアミンオキシド 1.0
D―2 1.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
POEジオレイン酸メチルグルコシド 1.0
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
カチオン化セルロース 0.1
合成ベントナイト 0.1
ピリチオン亜鉛 0.5
ピロクトンオラミン 0.3
無水硫酸ナトリウム 1.0
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
トリメチルグリシン 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
黄色203号 0.001
黄色5号 0.002
香料A 0.5
クエン酸 0.5
【0059】
(実施例15)
A−1 2.0
ラウリン酸アミドブチルグアニンジン酢酸塩 0.3
B−1 3.0
B−2 2.0
D−1 12.0
D−2 0.5
α−オレフィンスルホン酸ナトリウム 0.5
POEラウロイルスルホコハク酸ナトリウム 0.5
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 1.0
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 3.0
高重合ジメチルポリシロキサン(100,000cst) 2.0
カチオン化セルロース 0.1
カロフィリス抽出液 0.5
エデト酸2ナトリウム 0.5
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 0.5
グリセリン 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
オキシベンソン 0.1
グリコール酸 2.0
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0060】
(実施例16)
A―1 1.0
ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
B―1 6.0
D−1 12.0
アミノ変性シリコーン(SM8704C) 0.2
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸/アクリルアミド 0.2
ジベヘニン酸トリグリセリル 2.0
カチオン化セルロース 0.1
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
グリセリン 1.0
グリチルレチン酸ジカリウム 0.5
ゼニアオイエキス 0.5
酢酸トコフェロール 0.5
イソプロピレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0061】
(実施例17)
A―1 2.5
B−1 3.0
B−2 3.0
D−1 10.0
D−2 0.5
アシルメチルーβ―アラニントリエタノールアミン 0.5
アシルグルタミン酸トリエタノールアミン 0.5
エーテルカルボン酸ナトリウム 0.5
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0
ラウリルジメチルアミンオキシド 0.5
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.1
カチオン化セルロース 0.2
ベンクレー 0.3
安息香酸ナトリウム 0.7
イソチアゾリン液(ケーソンCG ローム&ハース社製) 0.03
ジステアリン酸エチレングリコール 2.0
硫酸ナトリウム 1.0
グリセリン 1.0
加水分解タンパク 0.5
流動パラフィン 0.2
エタノール 0.5
プロピレングリコール 1.0
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
クエン酸 0.5
香料A 0.5
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、気泡力、洗浄力に優れ、かつすすぎ時のきしみ感を抑えなめらかさが非常に良好で、乾燥後の毛髪のコンディションを整えるとともに、経時での高温分離安定性に優れた毛髪洗浄剤組成物を得ることができる。
Claims (3)
- (A)脂肪族炭化水素基を有するカチオン界面活性剤と、(B)高級アルコールとを含有すると共に、(C)水と(D)洗浄剤成分を含有する毛髪洗浄剤組成物において、前記(A)成分及び(B)成分のそれぞれの脂肪族炭化水素基の炭素数分布が(A)成分では炭素数22を50%以上、(B)成分では炭素数22を40%以上含有することを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
- (D)成分の洗浄剤成分として、両性界面活性剤を含有し、かつ、アニオン界面活性剤を0〜5質量%含有してなる請求項1記載の毛髪洗浄剤組成物。
- (A)成分のカチオン界面活性剤と(B)成分の高級アルコールのそれぞれの平均分子量から求められる(A)成分、(B)成分の配合モル比が(A)/(B)=1/2〜1/4である請求項1又は2記載の毛髪洗浄剤組成物。
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