触媒組成物
技術分野
[0001] 本発明は、触媒組成物に関し、より詳しくは、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸 化物および zまたは ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む触媒組成物に 関する。
背景技術
[0002] 現在まで、排ガス中に含まれる一酸ィ匕炭素 (CO)、炭化水素 (HC)および窒素酸 化物(NOx)を同時に浄ィ匕できる三元触媒として、 Rh(ロジウム)、 Pt (白金)、 Pd (パ ラジウム)などの貴金属が、高い触媒活性を示すことから、広く用いられている。
上記貴金属のうち、 Rhは、 NOxの還元に優れる一方で、耐熱性が低いことから、 一般式 ABOで表されるぺロブスカイト型複合酸化物に、 Rhを表面担持させて、耐
3
熱性の向上を図ることが知られている。
[0003] また、上記貴金属のうち、 Ptは、低温から COの酸化に優れる一方で、耐熱性が低 いことから、一般式 ABOで表されるぺロブスカイト型複合酸化物に、 Ptを表面担持
3
させて、耐熱性の向上を図ることが知られている。
さらに、 Rhまたは Ptを、一般式 ABOで示されるぺロブスカイト型複合酸化物の B
3
サイトに配位(固溶)させれば、 Rhまたは Ptを表面担持させるよりも、より一層の耐熱 性の向上および排ガス浄ィ匕性能の向上を図れることが知られている。そのような、 Rh が配位するぺロブスカイト型複合酸化物として、例えば、 La Ba Ni Co Rh
0. 8 0. 2 0. 48 0. 50 0
O (下記特許文献 1参照)、 La Sr Co Rh O (下記特許文献 2参照)な
. 02 3 0. 4 0. 6 0. 95 0. 05 3
どが提案されており、また、 Ptが配位するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物として、例えば , La Ba Y Cu Cr Pt O (下記特許文献 1参照)、 La Sr Co P
0. 2 0. 7 0. 1 0. 48 0. 48 0. 04 3 0. 4 0. 6 0. 95 t O (下記特許文献 2参照)などが提案されている。
0. 05 3
[0004] また、下記特許文献 3には、予めロジウムおよび白金を担持したアルミナと、予め口 ジゥムおよび白金を担持したジルコニウム系複合酸ィ匕物と、予め白金を担持したセリ ゥム系複合酸化物と、を含有する排ガス浄化用触媒が提案されて ヽる。
特許文献 1:特開平 8— 217461号公報
特許文献 2:特開平 5 - 76762号公報
特許文献 3:特開 2003— 1109号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] しかし、ロジウムや白金は高価であるため、工業的には、なるべく少量で、ガス浄ィ匕 性能を有効に発現させることが求められている。
本発明の目的は、 Rh、 Ptの高い触媒活性を有効に利用しながら、長期使用時に おける、粒成長による活性低下を防ぎ、高温雰囲気下においても、優れた触媒性能 を長期にわたって実現することができ、さらには、 Rh、 Ptの固溶率が高ぐ安定した 品質を有するベロブスカイト型複合酸化物を含む触媒組成物を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0006] 上記目的を達成するために、本発明は、
(1) 下記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは下記一般式 (Π)で示される、 Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物と、 貴金属を含有してもよ!ゝ耐熱性酸化物とを含んで!/ゝることを特徴とする、触媒組成物
A1 A2 B1 B2 Rh O (I)
1— 3± δ
(式 (I)中、 A1は、アルカリ土類金属カゝら選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 A2は、 希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B1は、 Ti、 Zr、 Hfおよび 4価 の希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B2は、遷移元素 (4価の希 土類元素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Rhを除く。)および A1力 選ばれる少なくとも 1種の元 素を示し、 Xおよび wは、 0. 8≤x+w≤l . 3 (0. 6≤x≤l . 3、 0≤w≤0. 4)の数値 範囲の原子割合を示し、 yは、 0≤y< 0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 zは、 0< z≤0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 δは、酸素過剰分または酸素不足分を示す ο )
A3 A4 B3 B4 Pt O (II)
l u) 3士 ,
(式 (II)中、 Α3は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 A4は
、希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B3は、 Ti、 Zr、 Hfおよび 4価 の希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B4は、遷移元素 (4価の希 土類元素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Ptを除く。)および A1力 選ばれる少なくとも 1種の元素 を示し、 rおよび sは、 0. 8≤r+s≤l. 3 (0. 6≤r≤l. 3、 0≤s≤0. 4)の数値範囲 の原子割合を示し、 tは、 0≤t< 0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 uは、 0<u≤0 . 5の数値範囲の原子割合を示し、 δ 'は、酸素過剰分または酸素不足分を示す。 )
(2) 前記一般式 (I)中の ζが、 0< ζ≤0. 2の数値範囲の原子割合を示すことを特徴 とする、前記(1)に記載の触媒組成物、
(3) 前記一般式 (Π)中の uが、 0<u≤0. 2の数値範囲の原子割合を示すことを特 徴とする、前記(1)に記載の触媒組成物、
(4) 前記貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物は、下記一般式 (III)で示される、 P dを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(1)に 記載の触媒組成物、
A5 B5 Pd O (III)
P (1 -q) q 3± δ "
(式 (m)中、 A5は、希土類元素およびアルカリ土類金属カゝら選ばれる少なくとも l種 の元素を示し、 B5は、遷移元素(希土類元素および Pdを除く。)、 A1および S も選 ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 pは、 p≥0. 8の数値範囲の原子割合を示し、 q は、 0< q≤0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 δ "は、酸素過剰分または酸素不足 分を示す。 )
(5) 前記一般式 (ΠΙ)中の qが、 0< q≤0. 2の数値範囲の原子割合を示すことを特 徴とする、前記 (4)に記載の触媒組成物、
(6) 前記貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物は、下記一般式 (IV)で示されるジ ルコユア系複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(1)に記載の触媒組成 物、
Zr A6 N O (IV)
1 - (k+m) k m 2_n
(式 (IV)中、 A6は、希土類元素、アルカリ土類元素、 A1および S ゝら選ばれる少なく とも 1つの元素を示し、 Nは、 Rh、 Ptおよび Pdから選ばれる少なくとも 1つの貴金属を 示し、 kは 0. 01 <k< 0. 8の数値範囲の原子割合を示し、 mは 0<m≤0. 2の数値
範囲の原子割合を示し、 nは酸素欠陥量を示す。 )
(7) 前記一般式 (IV)中の mが、 0<m≤0. 05の数値範囲の原子割合を示すことを 特徴とする、前記 (6)に記載の触媒組成物、
(8) 前記貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物は、下記一般式 (V)で示されるジ ルコユア系複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(1)に記載の触媒組成 物、
Zr Ce R O (V)
1 - (a+b) a b 2_c
(式 (V)中、 Rは、アルカリ土類金属および Zまたは希土類元素(Ceを除く。)を示し、 aは 0. l≤a≤0. 65の数値範囲の原子割合を示し、 bは 0≤b≤0. 55の数値範囲の 原子割合を示し、 1— (a+b)は 0. 35≤l - (a+b)≤0. 9の数値範囲の Zrの原子 割合を示し、 cは酸素欠陥量を示す。 )
(9) 前記貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物は、下記一般式 (VI)で示されるセ リア系複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(1)に記載の触媒組成物、
Ce Zr L O (VI)
l - (d + e) d e 2-f
(式 (VI)中、 Lは、アルカリ土類金属および Zまたは希土類元素(Ceを除く。)を示し 、(1は0. 2≤d≤0. 7の数値範囲の原子割合を示し、 eは 0≤e≤0. 2の数値範囲の 原子割合を示し、 1一(d + e)は 0. 3≤l - (d + e)≤0. 8の数値範囲の原子割合を 示し、 fは酸素欠陥量を示す。 )
(10) 前記貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物は、アルミナを含んでいることを特 徴とする、前記(1)に記載の触媒組成物、
(11) 前記アルミナは、 Θアルミナを含んでいることを特徴とする、前記(10)に記載 の触媒組成物、
(12) 前記アルミナは、下記一般式 (VII)で示されるアルミナを含んでいることを特 徴とする、前記(10)に記載の触媒組成物、
(Al D ) O (VII)
l -g g 2 3
(式 (VII)中、 Dは、 Laおよび Ζまたは Baを示し、 gは 0≤g≤0. 5の数値範囲の原子 割合を示す。 )
(13) さらに、 Ba、 Ca、 Sr、 Mgまたは Laの、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および酢酸塩
からなる群より選ばれる少なくとも 1種の塩を含有していることを特徴とする、前記(1) に記載の触媒組成物、
(14) 前記 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有する ベロブスカイト型複合酸化物は、さら〖こ、貴金属で被覆されていることを特徴とする、 前記(1)に記載の触媒組成物、
(15) 前記 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物は、さら〖こ、貴金属で被覆さ れていることを特徴とする、前記 (4)に記載の触媒組成物、
(16) 触媒担体上に担持されるコート層を有し、前記コート層は、少なくとも、表面に 形成される外側層と、その外側層の内側に形成される内側層とを含み、前記 Rhを含 有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複 合酸化物と、貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物とが、前記外側層および前記内 側層の少なくともいずれかの層に含まれていることを特徴とする、前記(1)に記載の 触媒組成物、
(17) 前記外側層以外の、少なくともいずれかの層力 前記 Pdを含有するぺロブス カイト型複合酸化物を含んでいることを特徴とする、前記(16)に記載の触媒組成物
(18) 前記 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層以外の、少なくとも
V、ずれかの層が、前記 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物および Zまたは Pt を含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(17)に 記載の触媒組成物、
(19) 前記 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物が、前記 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含 む層よりも外側に形成されていることを特徴とする、前記(17)に記載の触媒組成物、
(20) 前記 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を含んでいる層力 さらに、 B a、 Ca、 Sr、 Mgまたは Laの、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および酢酸塩からなる群より選 ばれる少なくとも 1種の塩を含有していることを特徴とする、前記(17)に記載の触媒 組成物、
(21) 前記外側層に、さら〖こ、貴金属を含むカバー層が形成されていることを特徴と
する、前記(16)のいずれかに記載の触媒組成物、
(22) 前記コート層は、前記 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層と、 前記 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層との間に中間層を含み、 前記中間層は、セリア系複合酸ィ匕物を含んでいることを特徴とする、前記(17)に記 載の触媒組成物、
(23) 排ガス浄ィ匕用触媒であることを特徴とする、前記(1)に記載の触媒組成物、
(24) ガソリンエンジン排ガス浄ィ匕用触媒であることを特徴とする、前記(23)に記載 の触媒組成物、
(25) ディーゼルエンジン排ガス浄ィ匕用触媒であることを特徴とする、前記(23)に 記載の触媒組成物、
を提供する。
発明の効果
[0007] 本発明の触媒組成物によれば、 900°C〜1000°Cを超える高温雰囲気下において も、 Rhや Ptの触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れ た触媒活性を実現することができる。
図面の簡単な説明
[0008] [図 1]1050°C耐久試験の 1サイクルの工程を示すタイムチャートである。
[図 2]1150°C耐久試験の 1サイクルの工程を示すタイムチャートである。
発明の実施形態
[0009] 本発明の触媒組成物は、下記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するぺロブスカイト 型複合酸化物および Zまたは下記一般式 (Π)で示される、 Ptを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物と、貴金属を含有してもよ!、耐熱性酸化物とを含んで!/ヽる。
A1 A2 B1 B2 Rh O (I)
X w 1— (y+z) y z 3± δ
(式 (I)中、 A1は、アルカリ土類金属カゝら選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 A2は、 希土類元素から選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B1は、 Ti、 Zr、 Hfおよび 4価 の希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B2は、遷移元素 (4価の希 土類元素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Rhを除く。)および A1力 選ばれる少なくとも 1種の元 素を示し、 Xおよび wは、 0. 8≤x+w≤l . 3 (0. 6≤x≤l . 3、 0≤w≤0. 4)の数値
範囲の原子割合を示し、 yは、 0≤y< 0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 zは、 0< z≤0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 δは、酸素過剰分または酸素不足分を示す ο )
A3 A4 B3 B4 Pt O (II)
r s l - (t+u) t u 3± δ '
(式 (II)中、 A3は、アルカリ土類金属から選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 A4は 、希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B3は、 Ti、 Zr、 Hfおよび 4価 の希土類元素力 選ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 B4は、遷移元素 (4価の希 土類元素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Ptを除く。)および A1力 選ばれる少なくとも 1種の元素 を示し、 rおよび sは、 0. 6≤r+s≤l. 3 (0. 6≤r≤l. 3、 0≤s≤0. 4)の数値範囲 の原子割合を示し、 tは、 0≤t< 0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 uは、 0<u≤0 . 5の数値範囲の原子割合を示し、 δ 'は、酸素過剰分または酸素不足分を示す。 ) 上記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物は、一般式 ABOで示されるぺロブスカイト型の結晶構造を有する複合酸化物である。
3
[0010] このぺロブスカイト型複合酸化物において、 Aサイトでは、 A1で示されるアルカリ土 類金属が必ず配位され、 A2で示される希土類元素が任意的に配位される。
また、 Bサイトでは、 Rhが必ず配位され、 B1で示される Ti、 Zr、 Hfおよび 4価の希土 類元素のいずれかの元素が必ず配位され、 B2で示される遷移元素(4価の希土類元 素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Rhを除く。)および A1力 選ばれる 1以上の元素が任意的に配 位される。
[0011] 一般式 (I)において、 A1で示されるアルカリ土類金属としては、例えば、 Be (ベリリウ ム)、 Mg (マグネシウム)、 Ca (カルシウム)、 Sr (ストロンチウム)、 Ba (バリウム)、 Ra ( ラジウム)などが挙げられ、好ましくは、 Ca、 Sr、 Baなどが挙げられる。これらは、単独 で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
また、一般式 (I)において、 A2で示される希土類元素としては、例えば、 Sc (スカン ジゥム)、 Y (イットリウム)、 La (ランタン)、 Nd (ネオジム)、 Pm (プロメチウム)、 Gd (ガ ドリ-ゥム)、 Dy (ジスプロシウム)、 Ho (ホルミウム)、 Er (エルビウム)、 Lu (ルテチウム )などの 3価以外に価数変動しない希土類元素、例えば、 Ce (セリウム)、 Pr (プラセ オジム)、 Tb (テルビウム)などの 3価または 4価に価数変動する希土類元素(ここでは
、「4価の希土類元素」と呼ぶ。)、例えば、 Sm (サマリウム)、 Eu (ユーロピウム)、 Tm (ツリウム)、 Yb (イッテルビウム)などの 2価または 3価に価数変動する希土類元素な どが挙げられる。これらは、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
[0012] A2で示される希土類元素は、好ましくは、 3価以外に価数変動しな 、希土類元素が 挙げられ、さらに好ましくは、 La、 Ndまたは Yが挙げられる。
一般式(I)の Aサイトにおいて、 wは、 0≤w≤0. 4の数値範囲の A2の原子割合を 示し、好ましくは、 0≤w≤0. 05である。すなわち、 Aサイトでは、 A2で示される希土 類元素が、含まれていないか、または、 0. 4以下の原子割合、好ましくは、 0. 05以 下の原子割合で含まれて ヽる。
[0013] 一般式 (I)の Aサイトにおいて、 wは、さらに好ましくは、 0を示す。すなわち、 A2で 示される希土類元素が含まれておらず、 A1で示されるアルカリ土類金属のみが含ま れている。
一般式(I)において、 Aサイトでは、 Xおよび wは、 0. 8≤x +w≤ l . 3 (0. 6≤x≤ l . 3、 0≤w≤0. 4)の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 Aサイトに配位される 元素 (A1および A2)の原子割合の合計 (x+w)が 0. 8以上 1. 3以下である。 x+wが 0. 8以上 1. 3以下である場合には、 Rhを、より高い固溶率で、安定して固溶させるこ とができる。 + が1. 3を超える場合には、上記の複合酸化物以外の副生成物を生 じる場合がある。
[0014] また、 Xは、 0. 6≤x≤ 1. 3の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 A1で示される アルカリ土類金属は、 0. 6以上 1. 3以下の原子割合で必ず含まれている。
一方、 wは、 0≤w≤0. 4の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 A2で示される 希土類元素は、 A1で示されるアルカリ土類金属の原子割合 X力 1. 3である場合 (X = 1. 3)に ίま、含まれな!/ヽ(w=0)。また、 X力 0. 9以上 1. 3未満(0. 9≤χ< 1. 3) である場合には、 wは、 0. 4以下、かつ、 Xと wとの和が 1. 3以下の原子割合で、任意 的に含まれ(0≤w≤0. 4Ax+w≤l. 3)、 カ 0. 8以上 0. 9未満(0. 8≤x< 0. 9 )である場合には、 wは、 0. 4以下の原子割合で、任意的に含まれ (0≤w≤0. 4)、 X i 0. 6以上 0. 8未満(0. 6≤x< 0. 8)である場合には、 wは、 0. 4以下、かつ、 と wとの和が 0. 8以上の原子割合で、任意的に含まれる(0≤w≤0. 4Λ0. 8≤x+w)
[0015] また、一般式 (I)において、 Xは、好ましくは、 0. 8≤x≤l . 3の数値範囲の原子割 合を示し、より好ましくは、 0. 95≤w+x≤l. 3であり、さらに好ましくは、 1. 00≤w +x≤l. 30である。 x+wが 1. 00である場合には、 Aサイトに配位される元素の割合 に化学量論比が成立するので、ベロブスカイト型複合酸ィ匕物が安定する。
[0016] 一般式(I)において、 B1で示される元素は、 Ti (チタン)、 Zr (ジルコニウム)、 Hf (ノヽ フニゥム)、ならびに、 4価の希土類元素である Ce (セリウム)、 Pr (プラセオジム)およ び Tb (テルビウム)のいずれかである。これら、 Ti、 Zr、 Hfおよび 4価の希土類元素は 、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
なかでも、 B1で示される元素は、好ましくは、 Ti、 Zrおよび Hfのいずれかであり、よ り好ましくは、 Tiまたは Zrが挙げられ、特に好ましくは、 Tiが挙げられる。
[0017] また、一般式 (I)にお 、て、 B2で示される遷移元素は、 4価の希土類元素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Rhを除く遷移元素であって、具体的には、周期律表(IUPAC、 1990年) にお!、て、原子番号 21 (Sc)、原子番号 23 (V)〜原子番号 30 (Zn)、原子番号 39 ( Y)、原子番号 41 (Nb)〜原子番号 44 (Ru)、原子番号 46 (Pd)〜原子番号 48 (Cd) 、原子番号 57 (La)、原子番号 60 (Nd)〜原子番号 64 (Gd)、原子番号 66 (Dy)〜 原子番号 71 (Lu)、および、原子番号 73 (Ta)〜原子番号 80 (Hg)の各元素が挙げ られる。
[0018] なかでも、 B2で示される遷移元素は、好ましくは、希土類元素、 Ti、 Zr、 Hf、 Rhお よび Pdを除く遷移元素であって、具体的には、原子番号 23 (V)〜原子番号 30 (Zn) 、原子番号 41 (Nb)〜原子番号 44 (Ru)、原子番号 47 (Ag)、原子番号 48 (Cd)、 および、原子番号 73 (Ta)〜原子番号 80 (Hg)の各元素が挙げられる。
[0019] B2で示される遷移元素は、より具体的には、 Cr (クロム)、 Mn (マンガン)、 Fe (鉄)、 Co (コバルト)、 Ni (ニッケル)、 Cu (銅)、 Y (イットリウム)などが挙げられる。これらの 遷移元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
すなわち、 B2で示される遷移元素および A1から選ばれる少なくとも 1種の元素は、 好ましくは、 Cr、 Mn、 Fe、 Co、 Ni、 Cu、 Y、 Alなどが挙げられる。
[0020] 一般式(I)の Bサイトにおいて、 yは、 0≤y< 0. 5の数値範囲の B2の原子割合を示
し、好ましくは、 0≤y< 0. 3である。すなわち、 Bサイトでは、 B2で示される遷移元素 および Zまたは A1が、含まれていないか、または、 0. 5未満の原子割合、好ましくは 、 0. 3未満の原子割合で含まれている。
また、一般式 (I)の Bサイトにおいて、 zは、 0< z≤0. 5の数値範囲の Rhの原子割 合を示す。すなわち、 Bサイトでは、 Rhが、 0. 5以下の原子割合で含まれている。 zは 、好ましくは、 0< z≤0. 2を示す。
[0021] それゆえ、 Bサイトでは、 Ti、 Zr、 Hfおよび Zまたは 4価の希土類元素は、その合計 として、 1— (y+z)の数値範囲の原子割合で含まれている。すなわち、 Bサイトにお いて、上記した B2で示される遷移元素および/または A1と、 Rhとの合計 (y+z)の残 余( 1一(y + z) )の原子割合で含まれている。
また、一般式 (I)の Bサイトにおいて、 yは、さらに好ましくは、 0を示す。すなわち、 B 2で示される遷移元素および A1が含まれておらず、 B1で示される Ti、 Zr、 Hfおよび 4 価の希土類元素のいずれかの元素、ならびに、 Rhのみが含まれている。
[0022] 一般式 (I)にお 、て、 δは、酸素過剰分または酸素不足分を示し、 0または正の数 で表される。より具体的には、ぺロブスカイト型複合酸化物の理論構成比、 A: B : 0 = 1: 1: 3に対して、 Αサイトの構成元素を過剰または不足にしたことにより生じる、酸素 原子の過剰原子割合または不足原子割合を示している。
上記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物において、 Rhの固溶率は、特に限定されないが、好ましくは、 50%以上であり、さらに好ましく は、 80%以上である。 Rhの固溶率が 50%より小さいと、本発明の触媒組成物を、高 温雰囲気下で長期にわたって使用した場合に、 Rhの粒成長を有効に抑制できない 場合がある。
[0023] なお、ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に対する固溶率の測定には、例えば、 ICP発光 分光分析を用いることができる。
上記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物は、特に制 限されることなぐ複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、タエ ン酸錯体法、アルコキシド法などによって、製造することができる。
[0024] 共沈法では、例えば、上記した配位元素のうち、 Rhおよびその他の貴金属 (Ru (ル
テ-ゥム)、 Pd、 Ag (銀)、 Os (オスミウム)、 Ir (イリジウム)および Pt)を除く元素(以下 、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の製造方法の説明において、「各元素」 という。)の塩 (配位元素原料)を、各元素が上記したィ匕学量論比となるように含む混 合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液に中和剤を加えて共沈させた後、得られた 共沈物を乾燥させた後、熱処理(1次焼成)する。次いで、得られた熱処理物(1次焼 成物)に、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を 含有する水溶液を、各元素と、 Rhなどの貴金属とが上記した化学量論比となるように 混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた前駆体組成物を、その後、熱処 理(2次焼成)することにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を得る。
[0025] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、 リン酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、シユウ酸塩などの有機酸塩などが挙げられ る。また、混合塩水溶液は、例えば、上記した各元素の塩を、上記の化学量論比とな るような割合で水に加えて、撹拌混合することにより調製することができる。
中和剤としては、例えば、アンモニア、例えば、トリェチルァミン、ピリジンなどのアミ ン類などの有機塩基、例えば、カセイソーダ、カセイカリ、炭酸カリ、炭酸アンモンなど の無機塩基が挙げられる。なお、中和剤は、その中和剤をカ卩えた後の溶液の pH力 6〜10程度となるようにカ卩える。
[0026] 共沈物の熱処理(1次焼成)は、得られた共沈物を、必要により水洗してろ過し、例 えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、 300〜1200°C、好ま しくは、 500〜: L 100oC、さらに好ましくは、 650〜1000oCで、 1〜48時間カロ熱する。 貴金属の塩 (貴金属原料)としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、リン酸塩な どの無機塩、例えば、酢酸塩、シユウ酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。貴金属 塩溶液は、上記した例示の塩の溶液を用いてもよぐまた実用的には、硝酸塩水溶 液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩ィ匕物水溶液などが挙げられる。より具体的には 、ロジウム塩溶液として、例えば、硝酸ロジウム水溶液、塩化ロジウム水溶液など、パ ラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、塩化パラジウム水溶液など、 白金塩溶液として、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液、塩化白金酸水溶液 、 4価白金アンミン水溶液などが挙げられる。これらの貴金属塩溶液は、単独で用い
てもよく、また、 2種以上併用してもよい。
[0027] そして、熱処理(1次焼成)後の共沈物に貴金属塩溶液を加えて、 0. 5〜12時間混 合して含浸させ、担持させればよい。共沈物に対する貴金属の担持量は、例えば、 共沈物 100重量部に対して、 20重量部以下、好ましくは、 0. 1〜: LO重量部である。 前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、得られた前駆体組成物を、必要により水洗 し、例えば、 50〜200°Cで 1〜48時間乾燥させ、または、例えば、真空乾燥や通風 乾燥などにより乾燥させた後、例えば、約 500〜1200°C、好ましくは、約 600〜: L 10 0°C、さらに好ましくは、約 800〜1000°Cで 1〜48時間熱処理する。 2次焼成時の熱 処理温度がこの温度よりも低いと、固溶率が 50%より低くなる場合がある。一方、 2次 焼成時の熱処理温度がこの温度よりも高いと、上記した固溶率の範囲内となる力 貴 金属が劣化して、触媒活性が低下する場合がある。
[0028] また、上記共沈法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Rh (さらに、必要 に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Rhなどの貴金 属とが上記したィ匕学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水 溶液に中和剤を加えて共沈させ、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組 成物を、乾燥後、熱処理することにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 を得ることちでさる。
[0029] タエン酸錯体法では、例えば、クェン酸と各元素の塩 (配位元素原料)とを、各元素 が上記したィ匕学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製し、このクェン 酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素のタエン酸錯体を形成させた後、得られたク ェン酸錯体を仮焼成後、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る 。次いで、得られた各元素を含む粉末に、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属 を含む。)の塩 (貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Rhなどの貴金属とが上 記した化学量論比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた 前駆体組成物を、その後、熱処理(2次焼成)することにより、 Rhを含有するぺロブス カイト型複合酸化物を得る。
[0030] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)としては、上記と同様の塩が挙げられる。
また、クヱン酸混合塩水溶液は、例えば、共沈法と同様にして、混合塩水溶液を調
製して、その混合塩水溶液に、クェン酸の水溶液を加えることにより、調製する。 上記した各元素のタエン酸錯体は、得られたクェン酸混合塩水溶液を乾固させて、 形成させる。乾固は、形成されるタエン酸錯体が分解しない温度、例えば、室温〜 1 50°C程度で、速やかに水分を除去する。
[0031] 得られたタエン酸錯体の仮焼成は、例えば、真空または不活性雰囲気下にお ヽて 、 250°C以上、好ましくは、 250〜350°Cで、 1〜12時間加熱すればよい。
タエン酸錯体の熱処理(1次焼成)は、仮焼成の後、例えば、共沈法と同様にして、 加熱する。
熱処理(1次焼成)後の粉末に貴金属を担持させるには、特に制限されないが、共 沈法と同様にして、上記粉末に貴金属塩水溶液を含浸、担持させればよい。
[0032] 前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、得られた前駆体組成物を、必要により水洗 し、例えば、共沈法と同様にして、加熱する。
また、上記タエン酸錯体法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Rh (さら に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Rhな どの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製 し、このクェン酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素と Rhなどの貴金属とのクェン酸 錯体を形成させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を仮焼成 後、熱処理することにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を得ることもで きる。
[0033] アルコキシド法では、例えば、各元素のアルコキシド (配位元素原料)を、各元素が 上記した化学量論比となるように含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アル コキシド溶液に、水を加えて、加水分解により沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥 させて、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る。次いで、得られ た各元素を含む粉末に、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩( 貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Rhなどの貴金属とが上記した化学量論 比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた前駆体組成物を 、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化 物を得る。
[0034] 上記した各元素のアルコキシド (配位元素原料)としては、例えば、各元素と、メトキ シ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシなどのアルコキシとから形成される アルコラートや、下記一般式 (VIII)で示される各元素のアルコキシアルコラートなど が挙げられる。
E [OCH (R1) - (CH ) - OR2] (VIII)
2 i j
(式中、 Eは、各元素を示し、 R1は、水素原子または炭素数 1〜4のアルキル基を示し 、 R2は、炭素数 1〜4のアルキル基を示し、 iは、 1〜3の整数、 jは、 2〜4 (好ましくは、 2〜3)の整数を示す。 )
アルコキシアルコラートは、より具体的には、例えば、メトキシェチレート、メトシキプ ロピレート、メトキシブチレート、ェトキシェチレート、エトキシプロピレート、プロポキシ ェチレート、ブトキシェチレートなどが挙げられる。
[0035] 混合アルコキシド溶液は、例えば、各元素のアルコキシドを、上記した化学量論比 となるように有機溶媒に加えて、撹拌混合することにより調製することができる。
有機溶媒としては、各元素のアルコキシドを溶解できれば、特に制限されないが、 例えば、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル 類などが用いられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水 素類が挙げられる。
[0036] 沈殿物の熱処理(1次焼成)は、得られた沈殿物を、必要により水洗してろ過し、例 えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、共沈法と同様にして、 加熱する。
Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩を含有する水溶液として は、例えば、硝酸塩水溶液、塩化物水溶液、へキサアンミン塩ィ匕物水溶液、ジニトロ ジアンミン硝酸水溶液、へキサクロ口酸水和物水溶液、シアン化カリウム塩水溶液な どが挙げられる。
[0037] そして、熱処理(1次焼成)後の粉末に、共沈法と同様にして、貴金属塩水溶液を 含浸、担持させればよい。
前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、得られた前駆体組成物を、必要により水洗 し、例えば、共沈法と同様にして、加熱する。
また、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Rh (さら に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を含む水溶液とを、 各元素と Rhなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように混合し、加水分解に より沈殿させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を乾燥後、熱 処理することにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0038] さらに、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Rh (さ らに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩 (貴金属原料)とを、各 元素と Rhなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように含む均一混合溶液を調 製し、これに水を加えて沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥させて、熱処理するこ とにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0039] Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩としては、例え ば、酢酸塩、プロピオン酸塩など力 形成される上記貴金属のカルボン酸塩、例えば 、下記一般式 (IX)で示される βージケトンィ匕合物または βーケトエステル化合物、お よび Ζまたは、下記一般式 (X)で示される j8—ジカルボン酸エステルイ匕合物力ゝら形 成される上記貴金属の金属キレート錯体などが挙げられる。
[0040] R3COCHR5COR4 (IX)
(式 (IX)中、 R3は、炭素数 1〜6のアルキル基、炭素数 1〜6のフルォロアルキル基ま たはァリール基を示し、 R4は、炭素数 1〜6のアルキル基、炭素数 1〜6のフルォロア ルキル基、ァリール基または炭素数 1〜4のアルコキシ基を示し、 R5は、水素原子ま たは炭素数 1〜4のアルキル基を示す。 )
R7CH (COOR6) (X)
2
(式 (X)中、 R6は、炭素数 1〜6のアルキル基を示し、 R7は、水素原子または炭素数 1 〜4のアルキル基を示す。 )
上記一般式 (IX)および上記一般式 (X)中、 R3、 R4および R6の炭素数 1〜6のアル キル基としては、例えば、メチル、ェチル、プロピル、イソプロピル、 n—ブチル、 s ブ チル、 t—ブチル、 t—ァミル、 t—へキシルなどが挙げられる。また、 R5および R7の炭 素数 1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、ェチル、プロピル、イソプロピル、 n ーブチル、 s ブチル、 t ブチルなどが挙げられる。
[0041] 上記一般式 (IX)中、 R3および R4の炭素数 1〜6のフルォロアルキル基としては、例 えば、トリフルォロメチルなどが挙げられる。また、 R3および R4のァリール基としては、 例えば、フエニルが挙げられる。また、 R3の炭素数 1〜4のアルコキシ基としては、例 えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、 n ブトキシ、 s ブトキシ、 t ブトキシなどが挙げられる。
[0042] βージケトン化合物は、より具体的には、例えば、 2, 4 ペンタンジオン、 2, 4一へ キサンジオン、 2, 2 ジメチルー 3, 5 へキサンジオン、 1 フエ二ルー 1, 3 ブタ ンジオン、 1 トリフルォロメチルー 1, 3 ブタンジオン、へキサフルォロアセチルァ セトン、 1, 3 ジフエニノレー 1, 3 プロパンジオン、ジピバロイノレメタンなどが挙げら れる。
[0043] また、 /3ーケトエステルイ匕合物は、より具体的には、例えば、メチルァセトアセテート 、ェチルァセトアセテート、 t—ブチルァセトアセテートなどが挙げられる。
また、 βージカルボン酸エステルイ匕合物は、より具体的には、例えば、マロン酸ジメ チル、マロン酸ジェチルなどが挙げられる。
また、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物は、上記した、共沈法、クェン酸 錯体法、アルコキシド法によって、上記の化学量論比で、まず、 Rhを含有するぺロブ スカイト型複合酸化物を調製し、次いで、得られたベロブスカイト型複合酸ィ匕物を、さ らに、 Rhおよびその他の貴金属を担持させることにより、貴金属で被覆してもよい。
[0044] Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物に、 Rhおよびその他の貴金属を担持、 被覆させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、 Rhお よびその他の貴金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を、 Rhを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物に含浸させた後、焼成する。
含塩溶液としては、上記した例示の塩の溶液が挙げられ、また、実用的には、硝酸 塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩ィ匕物水溶液などが挙げられる。
[0045] より具体的には、ロジウム塩溶液として、例えば、硝酸ロジウム水溶液、塩化ロジゥ ム水溶液などが挙げられ、パラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、 塩化パラジウム水溶液、ジニトロジアンミンパラジウム硝酸水溶液、 4価パラジウムアン ミン硝酸水溶液などが挙げられ、白金塩溶液として、例えば、ジニトロジアンミン白金
硝酸水溶液、塩化白金酸水溶液、 4価白金アンミン水溶液などが挙げられる。
[0046] ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に上記貴金属を含浸させた後は、例えば、 50〜200 °Cで、 1〜48時間乾燥させて、さらに、 350〜1000°Cで、 1〜12時間焼成する。 また、上記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物は、 後述する一般式 (V)で示されるジルコニァ系複合酸化物や、後述する一般式 (VI) で示されるセリア系複合酸ィ匕物を用いて、製造することができる。
[0047] すなわち、例えば、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金 属原料)を、 Rhなどの貴金属が上記したィ匕学量論比となるように含む水溶液を調製 し、この水溶液を、一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物または一般式 (VI )で示されるセリア系複合酸化物に混合し、担持させて、熱処理(1次焼成)することに より、 Rhを含有する耐熱性酸ィ匕物を得る。次いで、上記した配位元素のうち、 Rhおよ びその他の貴金属を除く元素 (各元素)であって、ベロブスカイト型複合酸化物を形 成し得る元素の塩 (配位元素原料)を、各元素がベロブスカイト型複合酸化物を形成 し得る化学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液を、熱 処理(1次焼成)の後の耐熱性酸化物に混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。 得られた前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Rhを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物を得る。
[0048] なお、この場合にお 、て、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物は、 Rhを担 持したホタル石型のジルコユア系複合酸化物またはセリア系複合酸化物との混合相 として得られることがある。
貴金属原料が担持されたジルコユア系複合酸化物またはセリア系複合酸化物の熱 処理(1次焼成)は、例えば、 50〜200°Cで 1〜48時間乾燥させ、または、真空乾燥 や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、 350〜1000°Cで、 1〜48時間加熱す る。
[0049] 各元素の塩 (配位元素原料)としては、上記と同様の塩が挙げられる。
前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、得られた前駆体組成物を、必要により水洗 し、例えば、 50〜100°Cで 1〜48時間乾燥させ、または、真空乾燥や通風乾燥など 【こより乾燥させた後、 350〜1000oC、好まし <ίま、 600〜1000oC、さら【こ好まし <ίま、
700〜1000°Cで、 1〜48時間加熱する。 2次焼成時の熱処理温度がこの温度よりも 低 ヽと、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の生成割合が低下する場合があ る。また、 2次焼成時の熱処理温度がこの温度よりも高いと、貴金属が劣化して、触媒 活性が低下する場合がある。
[0050] また、例えば、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原 料)と、上記した配位元素のうち、 Rhおよびその他の貴金属を除く元素(各元素)であ つて、ぺロブスカイト型複合酸化物を形成し得る元素の塩 (配位元素原料)とを、 Rh などの貴金属と上記各元素とがべ口ブスカイト型複合酸ィ匕物を形成し得る化学量論 比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液を、一般式 (V)で示さ れるジルコニァ系複合酸化物または一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸化物に混 合し、担持させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を、乾燥後 、熱処理することにより、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもでき る。
[0051] 上記一般式 (Π)で示される、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物は、一般式 ABOで示されるぺロブスカイト型の結晶構造を有する複合酸化物である。
3
このぺロブスカイト型複合酸ィ匕物において、 Aサイトでは、 A3で示されるアルカリ土 類金属が必ず配位され、 A4で示される希土類元素が任意的に配位される。
また、 Bサイトでは、 Ptが必ず配位され、 B3で示される Ti、 Zr、 Hfおよび 4価の希土 類元素のいずれかの元素が必ず配位され、 B4で示される遷移元素 (4価の希土類元 素、 Ti、 Zr、 Hfおよび Ptを除く。)および A1力 選ばれる 1以上の元素が任意的に配 位される。
[0052] 一般式 (Π)において、 A3で示されるアルカリ土類金属としては、一般式 (I)の A1で 示されるアルカリ土類金属と同様の元素が挙げられ、これらアルカリ土類金属は、単 独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
また、一般式 (Π)において、 A4で示される希土類元素としては、一般式 (I)の A2で 示される希土類元素と同様の元素が挙げられ、これら希土類元素は、単独で用いて もよぐまた、 2種以上併用してもよい。
[0053] A4で示される希土類元素は、好ましくは、 3価以外に価数変動しな 、希土類元素が
挙げられ、さらに好ましくは、 La、 Ndまたは Yが挙げられる。
一般式 (Π)の Aサイトにおいて、 sは、 0≤s≤0. 4の数値範囲の A4の原子割合を示 し、好ましくは、 0≤s≤0. 05である。すなわち、 Aサイトでは、 A4で示される希土類 元素が、含まれていないか、または、 0. 4以下の原子割合、好ましくは、 0. 05以下 の原子割合で含まれて ヽる。
[0054] 一般式 (Π)の Aサイトにおいて、 sは、さらに好ましくは、 0を示す。すなわち、 A4で 示される希土類元素が含まれておらず、 A3で示されるアルカリ土類金属のみが含ま れている。
一般式(II)において、 Aサイトでは、 rおよび sは、 0. 8≤r+s≤l . 3 (0. 6≤r≤l. 3、 0≤s≤0. 4)の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 Aサイトに配位される元 素 (A3および A4)の原子割合の合計 (r+s)が 0. 8以上 1. 3以下である。 r+sが 0. 8 以上 1. 3以下である場合には、 Ptを、より高い固溶率で、安定して固溶させることが できる。 r+s^l. 3を超える場合には、上記の複合酸化物以外の副生成物を生じる 場合がある。
[0055] また、 rは、 0. 6≤x≤ 1. 3の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 A3で示される アルカリ土類金属は、 0. 6以上 1. 3以下の原子割合で必ず含まれている。
一方、 sは、 0≤s≤0. 4の数値範囲の原子割合を示し、すなわち、 A4で示される希 土類元素は、 A3で示されるアルカリ土類金属の原子割合!:が、 1. 3である場合 (r= l . 3)には、含まれない(s = 0)。また、 rが、 0. 9以上 1. 3未満(0. 9≤r< l. 3)である 場合には、 sは、 0. 4以下、かつ、 rと sとの和が 1. 3以下である原子割合で、任意的 に含まれ(0≤s≤0. 4Ar+ s≤l . 3)、1:が、0. 8以上 0. 9未満(0. 8≤r< 0. 9)で ある場合には、 sは、 0. 4以下の原子割合で、任意的に含まれ (0≤s≤0. 4)、 rが、 0 . 6以上 0. 8未満(0. 6≤r< 0. 8)である場合には、 sは、 0. 4以下、かつ、 rと sとの 和が 0. 8以上の原子割合で、任意的に含まれる(0≤s≤0. 4Λ0. 8≤r+ s)。
[0056] また、一般式 (Π)において、 rは、好ましくは、 0. 8≤r≤ 1. 3の数値範囲の原子割 合を示し、より好ましくは、 0. 95≤r+s≤l. 3であり、さらに好ましくは、 1. 00≤r+s ≤1. 30である。 r+sが 1. 00である場合には、 Aサイトに配位される元素の割合に化 学量論比が成立するので、ベロブスカイト型複合酸ィ匕物が安定する。
[0057] 一般式 (Π)にお 、て、 Β3で示される元素は、一般式 (I)の Β1で示される元素と同様 の元素が挙げられ、これらの元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用しても よい。
なかでも、 Β3で示される元素は、好ましくは、 Ti、 Zr、 Hfおよび Ceのいずれかであ り、より好ましくは、 Ti、 Zrまたは Ceが挙げられる。
[0058] また、一般式 (Π)にお 、て、 B4で示される遷移元素は、 4価の希土類元素、 Ti、 Zr 、 Hfおよび Ptを除く遷移元素であって、具体的には、周期律表 (IUPAC、 1990年) にお!、て、原子番号 21 (Sc)、原子番号 23 (V)〜原子番号 30 (Zn)、原子番号 39 ( Y)、原子番号 41 (Nb)〜原子番号 48 (Cd)、原子番号 57 (La)、原子番号 60 (Nd) 〜原子番号 64 (Gd)、原子番号 66 (Dy)〜原子番号 71 (Lu)、原子番号 73 (Ta)〜 原子番号 77 (Ir)、原子番号 79 (Au)および原子番号 80 (Hg)の各元素が挙げられ る。
[0059] B4で示される遷移元素は、より具体的には、 Cr、 Mn、 Fe、 Co、 Ni、 Cu、 Yなどが 挙げられる。これらの遷移元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよ い。
すなわち、 B4で示される遷移元素および A1から選ばれる少なくとも 1種の元素は、 好ましくは、 Cr、 Mn、 Fe、 Co、 Ni、 Cu、 Y、 Alなどが挙げられる。
[0060] 一般式(Π)の Bサイトにおいて、 tは、 0≤t< 0. 5の数値範囲の B4の原子割合を示 し、好ましくは、 0≤t< 0. 3である。すなわち、 Bサイトでは、 B4で示される遷移元素 および Zまたは A1が、含まれていないか、または、 0. 5未満の原子割合、好ましくは 、 0. 3未満の原子割合で含まれている。
また、一般式(Π)の Bサイトにおいて、 uは、 0<u≤0. 5の数値範囲の Ptの原子割 合を示す。すなわち、 Bサイトでは、 Ptが、 0. 5以下の原子割合で含まれている。 zは 、好ましくは、 0<u≤0. 2を示す。
[0061] それゆえ、 Bサイトでは、 Ti、 Zr、 Hfおよび Zまたは 4価の希土類元素は、その合計 として、 1— (t+u)の数値範囲の原子割合で含まれている。すなわち、 Bサイトにお いて、上記した B4で示される遷移元素および Zまたは A1と、 Ptとの合計 (t+u)の残 余( 1一(t + u) )の原子割合で含まれて!/、る。
また、一般式 (Π)の Bサイトにおいて、 tは、さらに好ましくは、 0を示す。すなわち、 B 4で示される遷移元素および A1が含まれておらず、 B3で示される Ti、 Zr、 Hfおよび 4 価の希土類元素のいずれかの元素、ならびに、 Ptのみが含まれている。
[0062] 一般式 (Π)にお 、て、 δ 'は、酸素過剰分または酸素不足分を示し、 0または正の 数で表される。より具体的には、ぺロブスカイト型複合酸化物の理論構成比、 A: B : 0 = 1 : 1: 3に対して、 Αサイトの構成元素を過剰または不足にしたことにより生じる、酸 素原子の過剰原子割合または不足原子割合を示している。
上記一般式 (II)で示される、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物において、 Ptの固溶率は、特に限定されないが、好ましくは、 50%以上であり、さらに好ましくは 、 80%以上である。 Ptの固溶率が 50%より小さいと、本発明の触媒組成物を、高温 雰囲気下で長期にわたって使用した場合に、 Ptの粒成長を有効に抑制できない場 合がある。
[0063] なお、ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に対する固溶率の測定には、例えば、 ICP発光 分光分析を用いることができる。
上記一般式 (Π)で示される、 Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸ィ匕物は、特に制 限されることなぐ複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、タエ ン酸錯体法、アルコキシド法などによって、製造することができる。
[0064] 共沈法では、例えば、上記した配位元素のうち、 Ptおよびその他の貴金属 (Ru、 R h、 Pd、 Ag、 Osおよび Ir)を除く元素(以下、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化 物の製造方法の説明において、「各元素」という。)の塩 (配位元素原料)を、各元素 が上記したィ匕学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液 に中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥させた後、熱処理(1次焼成 )する。次いで、得られた熱処理物(1次焼成物)に、 Pt (さらに、必要に応じてその他 の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Ptなどの貴金 属とが上記したィ匕学量論比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。 得られた前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Ptを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物を得る。
[0065] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)、混合塩水溶液、中和剤、貴金属の塩 (貴金
属原料)および貴金属塩溶液としては、いずれも、上述の、 Rhを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物の製造方法で例示したものと同様のものが挙げられる。
共沈物の熱処理(1次焼成)、熱処理(1次焼成)後の貴金属の担持、および、前駆 体組成物の熱処理(2次焼成)は、いずれも、上述の Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができる。
[0066] また、上記共沈法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Pt (さらに、必要 に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Ptなどの貴金 属とが上記したィ匕学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水 溶液に中和剤を加えて共沈させ、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組 成物を、乾燥後、熱処理することにより、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を 得ることちでさる。
[0067] タエン酸錯体法では、例えば、クェン酸と各元素の塩 (配位元素原料)とを、各元素 が上記したィ匕学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製し、このクェン 酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素のタエン酸錯体を形成させた後、得られたク ェン酸錯体を仮焼成後、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る 。次いで、得られた各元素を含む粉末に、 Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属 を含む。)の塩 (貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と、 Ptなどの貴金属とが上 記した化学量論比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた 前駆体組成物を、その後、熱処理(2次焼成)することにより、 Ptを含有するぺロブス カイト型複合酸化物を得る。
[0068] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)およびクェン酸混合塩水溶液としては、 Vヽず れも、上述の、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したも のと同様のものが挙げられる。
上記した各元素のタエン酸錯体の乾固、仮焼成、熱処理(1次焼成)、熱処理(1次 焼成)後の貴金属の担持、および、前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、いずれも 、上述の、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができ る。
[0069] また、上記タエン酸錯体法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Pt (さら
に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Ptなど の貴金属とが上記した化学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製し、 このクェン酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素と ptなどの貴金属とのタエン酸錯 体を形成させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を仮焼成後 、熱処理することにより、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる
[0070] アルコキシド法では、例えば、各元素のアルコキシド (配位元素原料)を、各元素が 上記した化学量論比となるように含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アル コキシド溶液に、水を加えて、加水分解により沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥 させて、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る。次いで、得られ た各元素を含む粉末に、 Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩( 貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Ptなどの貴金属とが上記した化学量論 比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた前駆体組成物を 、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸ィ匕 物を得る。
[0071] 上記した各元素のアルコキシド (配位元素原料)および混合アルコキシド溶液として は、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したもの と同様のものが挙げられる。
Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩を含有する水溶液としては 、上述の、 Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩を含有する水溶 液と同様のものが挙げられる。
[0072] 沈殿物の熱処理(1次焼成)、熱処理(1次焼成)後の貴金属の担持、および、前駆 体組成物の熱処理(2次焼成)は、いずれも、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができる。
また、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Pt (さら に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を含む水溶液とを、 各元素と Ptなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように混合し、加水分解によ り沈殿させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を乾燥後、熱
処理することにより、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0073] さらに、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Pt (さ らに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩 (貴金属原料)とを、各 元素と Ptなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように含む均一混合溶液を調 製し、これに水を加えて沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥させて、熱処理するこ とにより、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0074] Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩としては、上述の 、Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したものと同様のも のが挙げられる。
また、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物は、上記した、共沈法、タエン酸錯 体法、アルコキシド法によって、上記の化学量論比で、まず、 Ptを含有するぺロブス カイト型複合酸化物を調製し、次いで、得られたベロブスカイト型複合酸ィ匕物を、さら に、 Ptおよびその他の貴金属を担持させることにより、貴金属で被覆してもよい。
[0075] Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物に、 Ptおよびその他の貴金属を担持、 被覆させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、 Ptお よびその他の貴金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を、 Ptを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物に含浸させた後、焼成する。
含塩溶液としては、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物の製造方 法で例示したものと同様のものが挙げられる。
[0076] ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に上記貴金属を含浸させた後は、例えば、 50〜200 °Cで、 1〜48時間乾燥させて、さらに、 350〜1000°Cで、 1〜12時間焼成する。 また、上記一般式 (II)で示される、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物は、 後述する一般式 (V)で示されるジルコニァ系複合酸化物や、後述する一般式 (VI) で示されるセリア系複合酸ィ匕物を用いて、製造することができる。
[0077] すなわち、例えば、 Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金 属原料)を、 Ptなどの貴金属が上記したィ匕学量論比となるように含む水溶液を調製し 、この水溶液を、一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物または一般式 (VI) で示されるセリア系複合酸化物に混合し、担持させて、熱処理(1次焼成)すること〖こ
より、 Ptを含有する耐熱性酸ィ匕物を得る。次いで、上記した配位元素のうち、 Ptおよ びその他の貴金属を除く元素 (各元素)であって、ベロブスカイト型複合酸化物を形 成し得る元素の塩 (配位元素原料)を、各元素がベロブスカイト型複合酸化物を形成 し得る化学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液を、熱 処理(1次焼成)の後の耐熱性酸化物に混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。 得られた前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Ptを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物を得る。
[0078] なお、この場合にお 、て、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物は、 Ptを担持 したホタル石型のジルコユア系複合酸化物またはセリア系複合酸化物との混合相と して得られることがある。
貴金属原料が担持されたジルコユア系複合酸化物またはセリア系複合酸化物の熱 処理(1次焼成)は、例えば、 50〜: LOO°Cで 1〜48時間乾燥させ、または、真空乾燥 や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、 350〜1000°Cで、 1〜48時間加熱す る。
[0079] 各元素の塩 (配位元素原料)としては、上記と同様の塩が挙げられる。
前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、得られた前駆体組成物を、必要により水洗 し、例えば、 50〜200°Cで 1〜48時間乾燥させ、または、真空乾燥や通風乾燥など 【こより乾燥させた後、 350〜1000oC、好まし <ίま、 600〜1000oC、さら【こ好まし <ίま、 700〜1000°Cで、 1〜48時間加熱する。 2次焼成時の熱処理温度がこの温度よりも 低 ヽと、 Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の生成割合が低下する場合があ る。また、 2次焼成時の熱処理温度がこの温度よりも高いと、貴金属が劣化して、触媒 活性が低下する場合がある。
[0080] また、例えば、 Pt (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原 料)と、上記した配位元素のうち、 Ptおよびその他の貴金属を除く元素(各元素)であ つて、ぺロブスカイト型複合酸化物を形成し得る元素の塩 (配位元素原料)とを、 Ptな どの貴金属と上記各元素とがべ口ブスカイト型複合酸ィ匕物を形成し得る化学量論比 となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液を、一般式 (V)で示され るジルコユア系複合酸ィ匕物または一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸ィ匕物に混合
し、担持させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を、乾燥後、 熱処理することにより、 Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0081] 本発明の触媒組成物にお!ヽて、上記一般式 (I)で示される、 Rhを含有するぺロブ スカイト型複合酸化物と、上記一般式 (II)で示される、 Ptを含有するべ口ブスカイト型 複合酸ィ匕物とは、それぞれ単独で含有されていてもよぐまた、それら両方が含有さ れていてもよい。それら両方が含有される場合、 Rhおよび Ptのそれぞれの貴金属に よる排ガスの浄ィ匕作用を発揮させつつ、耐久性に優れた排ガス浄ィ匕用触媒を形成 することができる。
[0082] 本発明の触媒組成物は、好ましくは、貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物を含ん でいる。
貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物としては、例えば、下記一般式 (ΠΙ)で示さ れる Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物、下記一般式 (IV)で示されるジルコ ユア系複合酸化物、下記一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸化物、下記一般 式 (VI)で示されるセリア系複合酸化物、アルミナなどが挙げられる。
[0083] A5 B5 Pd O (III)
P (1 -q) q 3± δ "
(式 (m)中、 A5は、希土類元素およびアルカリ土類金属カゝら選ばれる少なくとも l種 の元素を示し、 B5は、遷移元素(希土類元素および Pdを除く。)、 A1および S も選 ばれる少なくとも 1種の元素を示し、 pは、 p≥0. 8の数値範囲の原子割合を示し、 q は、 0< q≤0. 5の数値範囲の原子割合を示し、 δ "は、酸素過剰分または酸素不足 分を示す。 )
Zr A6 N O (IV)
1 - (k+m) k m 2_n
(式 (IV)中、 A6は、希土類元素、アルカリ土類元素、 A1および S ゝら選ばれる少なく とも 1つの元素を示し、 Nは、 Rh、 Ptおよび Pdから選ばれる少なくとも 1つの貴金属を 示し、 kは 0. 01 <k< 0. 8の数値範囲の原子割合を示し、 mは 0<m≤0. 2の数値 範囲の原子割合を示し、 nは酸素欠陥量を示す。 )
Zr Ce R O (V)
1 - (a+b) a b 2_c
(式 (V)中、 Rは、アルカリ土類金属および Zまたは希土類元素(Ceを除く。)を示し、 aは 0. l≤a≤0. 65の数値範囲の原子割合を示し、 bは 0≤b≤0. 55の数値範囲の
原子割合を示し、 1— (a+b)は 0. 35≤l - (a+b)≤0. 9の数値範囲の Zrの原子 割合を示し、 cは酸素欠陥量を示す。 )
Ce Zr L O (VI)
l - (d + e) d e 2-f
(式 (VI)中、 Lは、アルカリ土類金属および Zまたは希土類元素(Ceを除く。)を示し 、(1は0. 2≤d≤0. 7の数値範囲の原子割合を示し、 eは 0≤e≤0. 2の数値範囲の 原子割合を示し、 1一(d + e)は 0. 3≤l - (d + e)≤0. 8の数値範囲の原子割合を 示し、 fは酸素欠陥量を示す。 )
上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物は、一般 式 ABOで示されるぺロブスカイト型の結晶構造を有する複合酸化物である。
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[0084] このぺロブスカイト型複合酸ィ匕物において、 Aサイトでは、 A5で示される希土類元素 および Zまたはアルカリ土類金属が必ず配位される。
また、 Bサイトでは、 Pdと、 B5で示される遷移元素(希土類元素、 Rhおよび Pdを除く 。)、 A1および S も選ばれる 1以上の元素と力 必ず配位される。
一般式 (III)において、 A5で示される希土類元素としては、一般式 (I)の A2で例示 したものと同じ元素が挙げられる。好ましくは、 3価以外に価数変動しない希土類元 素が挙げられ、より好ましくは、 La、 Ndまたは Yが挙げられ、さらに好ましくは、 Laが 挙げられる。上記例示の希土類元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用し てもよい。
[0085] また、一般式 (III)において、 A5で示されるアルカリ土類金属としては、一般式 (I)の A1で例示したものと同じ元素が挙げられる。上記例示のアルカリ土類金属は、単独 で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
一般式 (III)の Aサイトにおいて、アルカリ土類金属は、希土類元素に対して、 0. 5 以下の原子割合で含まれていることが好ましい。すなわち、 Aサイトでは、 A5で示され る元素が、希土類元素のみであるか、または、希土類元素およびアルカリ土類元素を 含み、アルカリ土類元素の原子割合が、希土類の原子割合に対して 0. 5以下である ことが好ましい。
[0086] 一般式(III)の Aサイトにおいて、 pは、 p≥0. 8の数値範囲の A5の原子割合を示す 。すなわち、 Aサイトでは、 p≥0. 8であり、好ましくは、 p≥l. 0である。 pが 1. 0であ
る場合には、 Aサイトに配位される元素の割合に化学量論比が成立するので、ぺロブ スカイト型複合酸化物が安定する。さらに、 pが 1. 0を超える場合には、 Aサイトに配 位される元素の原子割合が 1. 0以上であり、 Pdを、より高い固溶率で、より安定して 固溶させることができる。なお、 pは、より好ましくは、 1. 00≤ρ≤1. 50であり、さらに 好ましくは、 1. 00≤ρ≤1. 30である。 pの数値範囲力 1. 50を超えると、ぺロブス力 イト型複合酸化物以外の副生成物を生じる場合がある。一方、 Pが 0. 8未満である場 合には、 Pdを高い固溶率で安定して固溶させることが困難である。
[0087] 一般式 (ΠΙ)にお 、て、 B5で示される遷移元素は、希土類元素、 Pdを除く遷移元素 であって、具体的には、周期律表(IUPAC、 1990年)において、原子番号 22 (Ti) 〜原子番号 30 (Zn)、原子番号 40 (Zr)〜原子番号 45 (Rh)、原子番号 47 (Ag)、 原子番号 48 (Cd)、および、原子番号 72 (Hf)〜原子番号 80 (Hg)の各元素が挙げ られる。これらの遷移元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。な かでも、 B5で示される遷移元素は、好ましくは、希土類元素、 Rh、 Pdおよび Ptを除く 遷移元素である。
[0088] B5で示される遷移元素は、具体的には、 Cr、 Mn、 Fe、 Co、 Ni、 Cuおよび Al (アル ミニゥム)から選択され、より好ましくは、 Mn、 Fe、 Coおよび Al力 選択され、さらに 好ましくは、 Feから選択される。
一般式(ΠΙ)の Bサイトにおいて、 qは、 0< q≤0. 5の数値範囲の Pdの原子割合を 示す。すなわち、 Bサイトでは、 Pd力 0. 5以下の原子割合で含まれている。 Pdの原 子割合が 0. 5を超えると、 Pdが固溶しに《なる場合があり、また、コストの上昇が不 可避となる。 qは、好ましくは、 0< q≤0. 2を示す。
[0089] また、一般式 (Π)の Bサイトにおいて、 B5で示される Pd以外の元素、すなわち、遷 移元素 (希土類元素、 Pdを除く。)、 A1および S も選択される元素は、 1— qの数値 範囲の原子割合で含まれている。すなわち、 Bサイトにおいて、 Pdの残余(1— q)の 原子割合で含まれている。
なお、一般式 (ΠΙ)において、 δ "は、酸素過剰分または酸素不足分を示し、 0また は正の数で表される。より具体的には、ぺロブスカイト型複合酸化物の理論構成比、 A: Β: Ο = 1: 1: 3に対して、 Aサイトの構成元素を過剰または不足にしたことにより生
じる、酸素原子の過剰原子割合または不足原子割合を示して 、る。
[0090] 上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物にぉ ヽて 、 Pdの固溶率は、特に限定されないが、好ましくは、 50%以上であり、さらに好ましく は、 80%以上である。 Pdの固溶率が 50%より小さいと、本発明の触媒組成物を、高 温雰囲気下で長期にわたって使用した場合に、 Pdの粒成長を有効に抑制できない 場合がある。
[0091] なお、ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に対する固溶率の測定には、例えば、 ICP発光 分光分析を用いることができる。
上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物は、特に 制限されることなぐ複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、ク ェン酸錯体法、アルコキシド法などによって、製造することができる。
[0092] 共沈法では、例えば、上記した配位元素のうち、 Pdおよびその他の貴金属 (Rh、 P t、 Ru、 Ag、 Osおよび Ir)を除く元素(以下、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化 物の製造方法の説明において、「各元素」という。)の塩 (配位元素原料)を、各元素 が上記したィ匕学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液 に中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥させた後、熱処理(1次焼成 )する。次いで、得られた熱処理物(1次焼成物)に、 Pd (さらに、必要に応じてその他 の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Pdなどの貴金 属とが上記したィ匕学量論比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。 得られた前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Pdを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物を得る。
[0093] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)、混合塩水溶液、中和剤、貴金属の塩 (貴金 属原料)および貴金属塩溶液としては、いずれも、上述の、 Rhを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物の製造方法で例示したものと同様のものが挙げられる。
共沈物の熱処理(1次焼成)、熱処理(1次焼成)後の貴金属の担持、および、前駆 体組成物の熱処理(2次焼成)は、いずれも、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができる。
[0094] また、上記共沈法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Pd (さらに、必要
に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Pdなどの貴金 属とを上記した化学量論比となるように含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水 溶液に中和剤を加えて共沈させ、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組 成物を、乾燥後、熱処理することにより、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 を得ることちでさる。
[0095] タエン酸錯体法では、例えば、クェン酸と各元素の塩 (配位元素原料)とを、各元素 が上記したィ匕学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製し、このクェン 酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素のタエン酸錯体を形成させた後、得られたク ェン酸錯体を仮焼成後、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る 。次いで、得られた各元素を含む粉末に、 Pd (さらに、必要に応じてその他の貴金属 を含む。)の塩 (貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と、 Pdなどの貴金属とが 上記した化学量論比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られ た前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Pdを含有するべロブ スカイト型複合酸化物を得る。
[0096] 上記した各元素の塩 (配位元素原料)およびクェン酸混合塩水溶液としては、 Vヽず れも、上述の、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したも のと同様のものが挙げられる。
上記した各元素のタエン酸錯体の乾固、仮焼成、熱処理(1次焼成)、熱処理(1次 焼成)後の貴金属の担持、および、前駆体組成物の熱処理 (2次焼成)は、いずれも 、上述の、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができ る。
[0097] また、上記タエン酸錯体法では、例えば、各元素の塩 (配位元素原料)と、 Pd (さら に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)とを、各元素と Pdなど の貴金属とが上記した化学量論比となるように含むクェン酸混合塩水溶液を調製し、 このクェン酸混合塩水溶液を乾固させて、各元素と Pdなどの貴金属とのタエン酸錯 体を形成させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を仮焼成後 、熱処理することにより、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもでき る。
[0098] アルコキシド法では、例えば、各元素のアルコキシド (配位元素原料)を、各元素が 上記した化学量論比となるように含む混合アルコキシド溶液を調製し、この混合アル コキシド溶液に、水を加えて、加水分解により沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥 させて、熱処理(1次焼成)することにより、各元素を含む粉末を得る。次いで、得られ た各元素を含む粉末に、 Pd (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩( 貴金属原料)を含有する水溶液を、各元素と Pdなどの貴金属とが上記したィ匕学量論 比となるように混合し、担持させて、前駆体組成物を得る。得られた前駆体組成物を 、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化 物を得る。
[0099] 上記した各元素のアルコキシド (配位元素原料)および混合アルコキシド溶液として は、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したもの と同様のものが挙げられる。
Pd (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩を含有する水溶液としては 、上述の、 Rh (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩を含有する水溶 液と同様のものが挙げられる。
[0100] 沈殿物の熱処理(1次焼成)、熱処理(1次焼成)後の貴金属の担持、および、前駆 体組成物の熱処理(2次焼成)は、いずれも、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸ィ匕物の場合と同様にすることができる。
また、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Pd (さら に、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の塩 (貴金属原料)を含む水溶液とを、 各元素と Pdなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように混合し、加水分解によ り沈殿させて、前駆体組成物を得る。次いで、得られた前駆体組成物を乾燥後、熱 処理することにより、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0101] さらに、上記アルコキシド法では、例えば、上記した混合アルコキシド溶液と、 Pd (さ らに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩 (貴金属原料)とを、各 元素と Pdなどの貴金属とが上記したィ匕学量論比となるように含む均一混合溶液を調 製し、これに水を加えて沈殿させた後、得られた沈殿物を乾燥させて、熱処理するこ とにより、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物を得ることもできる。
[0102] Pd (さらに、必要に応じてその他の貴金属を含む。)の有機金属塩としては、上述の 、Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の製造方法で例示したものと同様のも のが挙げられる。
また、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物は、上記した、共沈法、タエン酸錯 体法、アルコキシド法によって、上記の化学量論比で、まず、 Pdを含有するぺロブス カイト型複合酸化物を調製し、次いで、得られたベロブスカイト型複合酸ィ匕物を、さら に、 Pdおよびその他の貴金属を担持させることにより、貴金属で被覆してもよい。
[0103] Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物に、 Pdおよびその他の貴金属を担持、 被覆させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、 Pdお よびその他の貴金属を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を、 Pdを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物に含浸させた後、焼成する。
含塩溶液としては、上述の、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物の製造方 法で例示したものと同様のものが挙げられる。
[0104] ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物に上記貴金属を含浸させた後は、例えば、 50〜200 °Cで、 1〜48時間乾燥させて、さらに、 350〜1000°Cで、 1〜12時間焼成する。 そして、本発明の触媒組成物が、貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物を含むも のであって、上記耐熱性酸化物が、上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有するぺロ ブスカイト型複合酸ィ匕物を含んでいるときは、 Rhおよび Zまたは Ptと、 Pdとのそれぞ れの貴金属による排ガスの浄ィ匕作用を発揮させつつ、より一層耐久性に優れた排ガ ス浄化用触媒を形成することができる。
[0105] 上記一般式 (IV)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物において、 A6で示される希土 類元素としては、一般式 (I)の A2で例示したものと同じ元素が挙げられる。好ましくは 、 3価以外に価数変動しない希土類元素が挙げられ、より好ましくは、 La、 Ndまたは Yが挙げられ、さらに好ましくは、 La、 Ndが挙げられる。上記例示の希土類元素は、 単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
[0106] 一般式 (IV)において、 A6で示されるアルカリ土類金属としては、一般式 (I)の Aで 例示したものと同じ元素が挙げられる。上記例示のアルカリ土類金属は、単独で用い てもよく、また、 2種以上併用してもよい。
一般式 (IV)において、 A6で示される配位元素は、好ましくは、希土類元素が挙げ られる。
[0107] 一般式 (IV)にお!/、て、 Nで示される貴金属としては、 Pt、 Rhおよび Pdが挙げられ る。好ましくは、 Rh、 Pdが挙げられ、さらに好ましくは、 Rhが挙げられる。また、上記 貴金属は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
一般式(IV)において、 kは、 0. 01 <k< 0. 8の数値範囲の A6の原子割合を示す o kiま、好ましく ίま、 0. 01 <k< 0. 4、より好ましく ίま、 0. 05<k< 0. 2である。
[0108] 一般式(IV)において、 mは、 0<m≤0. 2の数値範囲の Nの原子割合を示す。 m は、好ましくは、 0<m≤0. 05である。
また、一般式 (IV)において、 nは、酸素欠陥量を示し、 0または正の数で表される。 この酸素欠陥量は、酸ィ匕物結晶構造において、その結晶構造にできる空孔の割合を 意味する。
[0109] 上記一般式 (IV)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物において、酸化物の結晶構 造は、立方晶、正方晶の蛍石型結晶構造であることが好適である。
上記一般式 (IV)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物は、特に制限されることなぐ 複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、タエン酸錯体法、アル コキシド法などの上記例示の方法によって、製造することができる。すなわち、ジルコ ニァを含む上記配位元素の原料を調製して、熱処理(1次焼成)した後、得られた熱 処理物(1次焼成物)と、貴金属を含む貴金属原料とを混合して、前駆体組成物を得 る。得られた前駆体組成物を、その後、熱処理 (2次焼成)することにより、一般式 (IV )で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物を得る。
[0110] 上記一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物において、 Rで示されるアル力 リ土類金属としては、例えば、 Be、 Mg、 Ca、 Sr、 Ba、 Raが挙げられる。好ましくは、 Mg、 Ca、 Sr、 Baが挙げられる。
また、一般式 (V)において、 Rで示される希土類元素としては、 Ceを除く希土類元 素であって、例えば、 Sc、 Y、 La、 Pr、 Nd、 Pm、 Sm、 Eu、 Gd、 Tb、 Dy、 Ho、 Er、 T m、 Yb、 Luが挙げられる。好ましくは、 Sc、 Y、 La、 Pr、 Ndが挙げられ、より好ましく は、 Laが挙げられる。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いても
よぐまた、 2種以上併用してもよい。
一般式 (V)において、 aは、 0. l≤a≤0. 65の数値範囲の Ceの原子割合を示す。 aが 0. 1に満たないと、結晶相が不安定となり、高温酸化還元雰囲気で分解し、触媒 性能が低下する場合がある。一方、 aが 0. 65を超えると、比表面積が小さくなり、十 分な触媒性能を発揮できない場合がある。 aは、好ましくは、 0. l≤a≤0. 5である。
[0111] 一般式 (V)において、 bは、 0≤b≤0. 55の数値範囲の Rの原子割合を示す。すな わち、一般式 (V)において、 Rは必須成分ではなぐ任意的に含まれる任意成分であ つて、含まれる場合には、 0. 55以下の原子割合である。 bが 0. 55を超えると、相分 離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、一般式 (V)において、 1— (a + b)は、 0. 35≤l - (a + b)≤0. 9の数値範囲 の Zrの原子割合を示す。 1— (a+b)は、好ましくは、 0. 5≤l - (a +b)≤0. 9であり 、さらに好ましくは、 0. 6≤l - (a +b)≤0. 9である。
[0112] 本発明の触媒組成物中にお ヽて、一般式 (V)で表されるジルコユア系複合酸化物 と、後述する一般式 (VI)で表されるセリア系複合酸ィ匕物とが併用される場合には、一 般式 (V)で表されるジルコニァ系複合酸ィ匕物の Zrの原子割合(1一(a+b) )が、一 般式 (VI)で表されるセリア系複合酸ィ匕物の Zrの原子割合 dよりも、多 、ことが好まし い。
[0113] 一般式 (V)にお 、て、 cは、酸素欠陥量を示し、 0または正の数で表される。この酸 素欠陥量は、酸ィ匕物結晶構造において、その結晶構造にできる空孔の割合を意味 する。
上記一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物において、酸化物の結晶構造 は、立方晶、正方晶の蛍石型結晶構造であることが好適である。
[0114] 一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕物は、特に制限されることなぐ複合 酸ィ匕物を調製するための適宜の方法によって、製造することができる。
例えば、ジルコニウム酸ィ匕物粉末および Zまたはジルコユア水酸ィ匕物粉末に水を 加えてスラリーとした後、このスラリーに、セリウム塩、アルカリ土類金属塩および zま たは Ceを除く希土類元素(以下の説明において、単に希土類元素とする。)塩を所 定の化学量論比で混合した水溶液を加えて、十分に撹拌した後、熱処理すること〖こ
より、製造することができる。
[0115] ジルコニウム酸ィ匕物粉末および Zまたはジルコユア水酸ィ匕物粉末は、市販品でよ いが、比表面積の大きいものが好ましい。このジルコニウム酸ィ匕物粉末および Zまた はジルコユア水酸ィ匕物粉末 1重量部に約 10〜50重量部の水をカ卩えてスラリーを調 製する。
また、セリウム塩、アルカリ土類金属塩および zまたは希土類元素塩の塩としては、 例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、シユウ 酸塩などの有機酸塩が挙げられる。好ましくは、硝酸塩が挙げられる。これらジルコ- ゥム塩、アルカリ土類金属塩および Zまたは希土類元素塩は、化学量論比で上記し た所定の原子割合の範囲となる割合で、それぞれ 1重量部に対し 0. 1〜10重量の 水に溶解して混合水溶液とする。
[0116] そして、この混合水溶液を、上記のスラリーに加えて十分に撹拌混合した後、熱処 理する。この熱処理は、まず、真空乾燥機などを用いて減圧乾燥した後、好ましくは、
50〜200°Cで 1〜48時間乾燥して乾燥物を得て、得られた乾燥物を、 400〜1000 。C、好ましくは、 650〜1000°Cで 1〜12時間、好ましくは、 2〜4時間焼成する。 この焼成において、ジルコユア系複合酸ィ匕物の少なくとも一部が、固溶体となるよう にして、ジルコユア系複合酸ィ匕物の耐熱性を向上させることが好ましい。固溶体を形 成するための好適な焼成条件は、ジルコニァ系複合酸ィ匕物の組成およびその割合 において適宜決定される。
[0117] また、このジルコユア系複合酸ィ匕物は、所定の化学量論比となるように、ジルコユウ ム、セリウム、アルカリ土類金属および Zまたは希土類元素を含む塩の溶液を調製し て、この溶液をアルカリ性水溶液または有機酸水溶液に加え、ジルコニウム、セリウム
、アルカリ土類金属および zまたは希土類元素を含む塩を共沈させた後、この共沈 物を熱処理することにより、製造することもできる。
[0118] この場合、用いるジルコニウム塩としては、水溶性のォキシ塩化ジルコニウム(ォキ シ塩化ジルコール)が好ましぐまた、セリウム塩、アルカリ土類金属塩および zまた は希土類元素塩の塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩などの無 機塩、例えば、酢酸塩、シユウ酸塩などの有機酸塩が挙げられる。好ましくは、硝酸
塩が挙げられる。また、アルカリ性水溶液としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどの アルカリ金属塩や、アンモニア、炭酸アンモ-ゥムなどの水溶液、その他、適宜公知 の緩衝剤が挙げられる。なお、アルカリ水溶液をカ卩える場合には、加えた後の溶液の pHが 8〜: L 1程度となるように調製することが好ましい。また、有機酸の水溶液として は、例えば、シユウ酸やクェン酸などの水溶液が挙げられる。
[0119] また、熱処理は、共沈物を濾過洗浄後、上記と同様に熱処理すればよい。
また、このジルコユア系複合酸ィ匕物は、所定の化学量論比となるように、ジルコユウ ム、セリウム、アルカリ土類金属および zまたは希土類元素を含む混合アルコキシド 溶液を調製して、この混合アルコキシド溶液を脱イオン水に加えて、共沈あるいはカロ 水分解させた後、この共沈物あるいは加水分解生成物を熱処理することにより、製造 することちでさる。
[0120] この場合、混合アルコキシド溶液の調製は、ジルコニウム、セリウム、アルカリ土類金 属および Zまたは希土類元素の各アルコキシドを、有機溶媒中で混合すればょ 、。 各アルコキシドを形成するアルコキシとしては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ シ、イソプロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ、例えば、メトキシェチレート、メトシキプ ロピレート、メトキシブチレート、ェトキシェチレート、エトキシプロピレート、プロポキシ ェチレート、ブトキシェチレートなどのアルコキシアルコラートなどが挙げられる。
[0121] また、有機溶媒としては、例えば、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、アルコ ール類、ケトン類、エステル類などが挙げられる。好ましくは、ベンゼン、トルエン、キ シレンなどの芳香族炭化水素類が挙げられる。
また、熱処理は、共沈物あるいは加水分解生成物を濾過洗浄後、上記と同様に熱 処理すればよい。
[0122] 上記一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸ィ匕物において、 Lで示されるアルカリ土 類金属および Zまたは希土類元素としては、上記した Rで示されるアルカリ土類金属 および希土類元素と同様のものが挙げられる。アルカリ土類金属として、好ましくは、 Mg、 Ca、 Sr、 Baが挙げられ、また、希土類元素として、好ましくは、 Sc、 Y、 La、 Pr、 Ndが挙げられ、より好ましくは、 Yが挙げられる。これらアルカリ土類金属および希土 類元素は、単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
[0123] 一般式 (VI)において、 dは、 0. 2≤d≤0. 7の数値範囲の Zrの原子割合を示す。 d が 0. 2に満たないと、比表面積が小さくなり、十分な触媒性能を発揮できない場合が ある。一方、 dが 0. 7を超えると、酸素吸蔵能力が低ぐ触媒性能を発揮できない場 合力 Sある。 dは、好ましくは、 0. 2≤d≤0. 5である。
一般式 (VI)において、 eは、 0≤e≤0. 2の数値範囲の Lの原子割合を示す。すな わち、一般式 (VI)において、 Lは必須成分ではなぐ任意的に含まれる任意成分で あって、含まれる場合には、 0. 2以下の原子割合である。 eが 0. 2を超えると、相分離 や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
[0124] また、一般式 (VI)において、 1— (d+e)は、 0. 3≤1— (d+e)≤0. 8の数値範囲 の Ceの原子割合を示す。 1— (d+e)は、好ましくは、 0. 4≤1— (d + e)≤0. 6であ る。
本発明の触媒組成物中にお 、て、一般式 (VI)で表されるセリア系複合酸ィ匕物と、 上述の一般式 (V)で表されるジルコユア系複合酸ィ匕物と併用される場合には、一般 式 (VI)で表されるセリア系複合酸ィ匕物の Ceの原子割合(1一(d + e) )が、一般式 (V )で表されるジルコユア系複合酸ィ匕物の Ceの原子割合 aよりも、多 、ことが好ま 、。
[0125] また、一般式 (VI)にお 、て、 fは、酸素欠陥量を示し、 0または正の数で表される。
この酸素欠陥量は、酸ィ匕物結晶構造において、その結晶構造にできる空孔の割合を 意味する。
上記一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸ィ匕物において、酸ィ匕物の結晶構造は、 立方晶、正方晶の蛍石型結晶構造であることが好適である。
[0126] 一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸化物は、上記した一般式 (V)で示されるジ ルコユア系複合酸ィ匕物の製造方法と同様の製造方法によって得ることができる。 なお、実際に用いられるジルコユア系複合酸ィ匕物あるいはセリア系複合酸ィ匕物が、 一般式 (V)で表されるジルコニァ系複合酸ィ匕物の各元素の原子割合の範囲と、一般 式 (VI)で表されるセリア系複合酸ィ匕物の各元素の原子割合の範囲との 、ずれにも 重複する場合には、特に限定されることなぐいずれに分類してもよい。例えば、複数 のジルコユア系複合酸ィ匕物および zまたはセリア系複合酸ィ匕物が用いられる場合に
は、配合 (担持または混合)される処方により、適宜決定される。例えば、貴金属が担 持されている場合において、 Rhを含まず Ptのみをセリア系複合酸ィ匕物に担持させる ことによって、セリア系複合酸ィ匕物をジルコユア系複合酸ィ匕物と区別して用いることが できる。
[0127] また、 Rh、 Ptまたはその他の貴金属を含有する一般式 (V)で示されるジルコユア 系複合酸化物や、 Rh、 Ptまたはその他の貴金属を含有する一般式 (VI)で示される セリア系複合酸ィ匕物は、さらに、上記した配位元素のうち、 Rh、 Ptおよびその他の貴 金属を除く元素 (各元素)が担持されて!ヽてもよ!ヽ。
貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物としてのアルミナは、例えば、 αアルミナ、 Θ アルミナ、 γアルミナなどが挙げられ、好ましくは、 0アルミナが挙げられる。
αアルミナは、結晶相として α相を有し、例えば、 ΑΚΡ- 53 (¾Β¾^ ,高純度アル ミナ、住友ィ匕学社製)などが挙げられる。
[0128] このような exアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法 によって得ることができる。
Θアルミナは、結晶相として Θ相を有し、 αアルミナに遷移するまでの中間(遷移) アルミナの一種であって、例えば、市販の活性アルミナ(γアルミナ)を、大気中にて 、 900〜: L 100°Cで、 1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
[0129] このような Θアルミナは、例えば、 SPHERALITE 531P (商品名、 γアルミナ、プ 口キヤタリゼ社製)を、大気中にて、 1000°Cで、 1〜10時間熱処理するなどの方法に よって得ることができる。
γアルミナは、結晶層として γ層を有するものであって、特に限定されず、例えば、 排ガス浄ィ匕用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
[0130] また、上記のアルミナは、 Laおよび Ζまたは Baを含んでいてもよぐすなわち、下記 一般式 (VII)で表されるものが、好ましく用いられる。
(Al D ) O (VII)
l -g g 2 3
(式中、 Dは、 Laおよび Zまたは Baを示し、 g«0≤g≤0. 5の数値範囲の原子割合 を示す。)
Dは、 Laおよび Zまたは Baを示す。 gは、 0≤g≤0. 5の数値範囲の Dの原子割合
を示す。すなわち、 Laや Baは必須成分ではなぐ任意的に含まれる任意成分であつ て、含まれる場合には、 0. 5以下の原子割合である。 Laや Baの原子割合が 0. 5を 超えると、結晶相が Θ相および Zまたは α相を保てなくなる場合がある。
[0131] アルミナに、 Laや Baを含有させるには、例えば、酸化アルミニウムおよび Laや Baの 塩やアルコキシドなどを用いて、上述のジルコユア系複合酸化物の製造方法と同様 の製造方法において、適宜の焼成温度に制御することによって得ることができる。ま た、例えば、アルミナに、 Laや Baの塩の水溶液を含浸させ、その後、乾燥および焼 成すること〖こよっても得ることができる。
[0132] また、このようなアルミナは、その比表面積が 5m2Zg以上、さらには、 10m2Zg以 上のものが好ましく用いられる。特に、 Θアルミナは、その比表面積が 50〜150m2Z g、さらには、 70〜130m2Zgのものが好ましく用いられる。また、 Laや Baの原子割 合の異なるものを複数併用することもできる。
本発明の触媒組成物が、貴金属を含有してもよ!、耐熱性酸化物を含むものであつ て、上記耐熱性酸ィ匕物がアルミナを含んでいるときは、 Rhおよび Zまたは Pt (または 、 Rhおよび/または Ptと Pd)をぺロブスカイト型複合酸化物中で安定に存在させな がら、各上記ぺロブスカイト型複合酸化物の耐熱性を、上記アルミナによって顕著に 高めることができる。その結果、各上記ぺロブスカイト型複合酸ィ匕物においては、高 温雰囲気下での長期使用においても、 Rhおよび Zまたは Pt (または、 Rhおよび Zま たは Ptと Pd)がべ口ブスカイト型複合酸化物中にお ヽて微細かつ高分散に保持され 、高い触媒活性を維持することができる。また、 Rhおよび Zまたは Pt (または、 Rhお よび Zまたは Ptと Pd)の使用量を大幅に低減しても、触媒活性を実現することができ る。
[0133] さらに、 Rh(または、 Rhおよび Pd)を含有するぺロブスカイト型複合酸化物は、アル ミナによって耐熱性が高められるので、例えば、 900°C〜1000°C、さらには、 1050 °Cを超える高温雰囲気下でのベロブスカイト型複合酸ィ匕物の粒成長を抑制して、比 表面積の低下を防止することができる。その結果、上記の触媒組成物は、 900°C〜1 000°Cを超える高温雰囲気下においても、 Rh(または、 Rhおよび Pd)の触媒活性を 、長期にわたって高いレベルで維持することができる。
[0134] 貴金属を含有してもよ!/ヽ耐熱性酸化物としては、上記例示したもの以外に、例えば 、 ZrLaNdOxide (具体的には、例えば、 Zr La Nd Oxideなど。)、 SrZrO
0. 80 0. 05 0. 15 3
、 LaAlOなどが挙げられる。
3
上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物が、耐熱性酸化物に貴金属を担持 しているものであるときには、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物(または、 Rh を含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸 化物)に含有されている Rh(または、 Rhおよび Pd)に加えて、さらなる触媒活性の増 大を図ることができ、触媒性能をさらに向上させることができる。
[0135] 貴金属としては、上記したものと同様であり、これら貴金属は、単独で用いてもよぐ また、 2種以上併用してもよい。
上記した貴金属を含有してもよ ヽ耐熱性酸化物のうち、上記一般式 (III)で示され る、 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物を除く耐熱性酸化物に、貴金属を担 持させるには、特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、貴金属 を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を耐熱性酸ィ匕物に含浸させた後、焼成すれ ばよい。
[0136] 含塩溶液としては、上記した例示の塩の溶液を用いてもよぐまた実用的には、硝 酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩ィ匕物水溶液などが挙げられる。より具 体的には、ノ《ラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、ジニトロジアンミ ンパラジウム硝酸水溶液、 4価パラジウムアンミン硝酸水溶液など、ロジウム塩溶液と して、例えば、硝酸ロジウム水溶液、塩化ロジウム水溶液など、白金塩溶液として、例 えば、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液、塩化白金酸水溶液、 4価白金アンミン水 溶液などが挙げられる。
[0137] 耐熱性酸化物に貴金属を含浸させた後は、例えば、 50〜200°Cで 1〜48時間乾 燥し、さらに、 350〜1000°Cで 1〜12時間焼成する。
また、耐熱性酸化物に貴金属を担持させる他の方法として、例えば、耐熱性酸ィ匕 物が、上記一般式 (IV)および一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸化物や、上 記一般式 (VI)で示されるセリア系複合酸ィ匕物である場合には、ジルコニウム、セリウ ムおよびアルカリ土類金属および Zまたは希土類元素を含む塩の溶液や混合アルコ
キシド溶液を共沈あるいは加水分解するときに、貴金属塩の溶液をカ卩えて、ジルコ- ァ系複合酸ィ匕物ゃセリア系複合酸ィ匕物の各成分とともに貴金属を共沈させて、その 後、焼成する方法が例示される。
[0138] また、例えば、耐熱性酸化物が aアルミナ、 Θアルミナまたは γアルミナである場合 には、そのアルミナの製造工程において、アルミニウム塩水溶液力もアンモニアなど を用いて沈殿させるときに、貴金属塩の溶液を加えて、上記アルミナとともに貴金属 を共沈させて、その後、焼成する方法が例示される。
また、 2種類以上の貴金属を担持させる場合には、 2種類以上の貴金属を、 1度に 担持させてもよぐまた、複数回に分けて、順次担持させてもよい。
[0139] 貴金属の担持量は、その目的および用途により適宜決定されるが、例えば、耐熱 性酸化物(総量)に対して、例えば、 0. 01〜3. 0重量%、好ましくは、 0. 05〜: L 0 重量%である。
貴金属が担持されているジルコユア系複合酸ィ匕物としては、好ましくは、 Ptおよび /または Rhが担持されて ヽるジルコユア系複合酸ィ匕物が挙げられる。この場合にお いて、 Ptおよび Zまたは Rhの担持量は、ジルコユア系複合酸化物に対して、 0. 01 〜2. 0重量%、好ましくは、 0. 05〜: L 0重量%である。
[0140] 貴金属が担持されているセリア系複合酸ィ匕物としては、好ましくは、 Ptが担持され ているセリア系複合酸ィ匕物が挙げられる。この場合において、 Ptの担持量は、セリア 系複合酸化物に対して、 0. 01-2. 0重量%、好ましくは、 0. 05-1. 0重量%であ る。
貴金属が担持されている Θアルミナとしては、好ましくは、 Ptおよび Zまたは Rhが 担持されている Θアルミナが挙げられる。この場合において、 Ptおよび Zまたは Rh の担持量は、 Θアルミナに対して、 0. 01-2. 0重量0 /0、好ましくは、 0. 05-1. 0重 量%である。
[0141] また、貴金属が担持されている γアルミナとしては、好ましくは、 Ptおよび Ζまたは Rhが担持されている γアルミナが挙げられる。この場合において、 Ptおよび Ζまた ίま Rhの担持量 ίま、 γァノレミナに対して、 0. 01-2. 0重量0 /0、好ましく ίま、 0. 05〜1 . 0重量%である。
また、これら貴金属が担持されている耐熱性酸ィ匕物のうちでは、好ましくは、貴金属 が担持されて ヽるセリア系複合酸ィ匕物が挙げられる。貴金属が担持されて ヽるセリア 系複合酸ィ匕物を用いれば、酸素ストレージ性能の向上を図ることができる。
[0142] また、耐熱性酸化物は、全体として、すべての耐熱性酸化物に貴金属が担持され ていてもよぐまた、貴金属を担持されている耐熱性酸化物と、貴金属が担持されて Vヽな 、耐熱性酸ィ匕物との両方を含んで 、てもよ!/、。
本発明の触媒組成物は、上述のとおり、好ましくは、 Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸化物および Zまたは Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物と、貴金属を 含有してもよい耐熱性酸ィ匕物 (すなわち、上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有す るぺロブスカイト型複合酸化物、上記一般式 (IV)で示されるジルコユア系複合酸ィ匕 物、上記一般式 (V)で示されるジルコユア系複合酸化物、上記一般式 (VI)で示され るセリア系複合酸化物、アルミナなど。)を含んでいる。
[0143] 両者を含有する態様においては、例えば、上記した Rhを含有するぺロブスカイト型 複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物が、上記した 貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物に担持されている態様、および Zまたは、上 記した Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物が、上記した貴金属を含有してもよ!、耐熱性酸化物と混合さ れている態様、のいずれの態様のものも含まれる。
[0144] なお、本発明の触媒組成物が、貴金属を含有してもよ!ヽ耐熱性酸化物を含むもの であって、上記耐熱性酸化物が、上記一般式 (III)で示される、 Pdを含有するぺロブ スカイト型複合酸ィ匕物を含んでいる場合において、上述の、両者を含有する態様に は、上記した Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有す るぺロブスカイト型複合酸化物と、上記した Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕 物とが、上記した貴金属を含有してもよ!ヽ耐熱性酸化物 (上記一般式 (III)で示され る、 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物を除く。 )に担持されている態様、およ び Zまたは、上記した Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物および Zまたは Pt を含有するぺロブスカイト型複合酸化物と、上記した Pdを含有するぺロブスカイト型 複合酸化物とが、上記した貴金属を含有してもよ!ヽ耐熱性酸化物 (上記一般式 (III)
で示される、 Pdを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物を除く。)と混合されている態 様、のいずれの態様のものも含まれる。
[0145] 上記した Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有する ベロブスカイト型複合酸ィ匕物が、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物に 担持されている態様 (以下、担持態様という場合がある。 )において、 Rhを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化 物を、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物に担持させる重量割合は、特 に制限されないが、例えば、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zま たは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 1重量部に対して、貴金属を含有して もよい耐熱性酸ィ匕物力 0. 5〜30重量部、好ましくは、 0. 5〜20重量部である。上 記した貴金属を含有してもよ!/ヽ耐熱性酸化物がこれより少な!ヽと、 Rhを含有するべ口 ブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 の分散効果が不十分となり、高温雰囲気下において、粒成長を抑制できない場合が ある。また、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物がこれより多いと、コスト 面や生産面で不利となる場合がある。
[0146] また、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物を、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物に担持さ せるには、特に制限されないが、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物の製造途中にお!、て、上記した 貴金属を含有してもよ ヽ耐熱性酸化物を配合して熱処理すればょ ヽ。これによつて、 貴金属を含有するべ口ブスカイト型複合酸化物が、上記した貴金属を含有してもよ 、 耐熱性酸化物に担持される。
[0147] より具体的には、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含 有するぺロブスカイト型複合酸化物を構成する元素成分を含む混合溶液、または、 得られた沈殿物などに、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物の粉末を混 合して、熱処理すればよい。
例えば、 Rhを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物および Zまたは Ptを 組成として含有するべ口ブスカイト型複合酸化物を共沈法によって製造する場合に
は、調製された混合塩水溶液や、得られた共沈物および乾燥物などに、上記した貴 金属を含有してもよい耐熱性酸化物の粉末を加えて、その後、熱処理すればよい。
[0148] また、例えば、 Rhを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまた は Ptを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物をタエン酸錯体法によって製 造する場合には、調製されたクェン酸混合塩水溶液や、得られたタエン酸錯体およ び仮焼成物などに、上記した貴金属を含有してもよ ヽ耐熱性酸化物の粉末を加えて 、その後、熱処理すればよい。
[0149] また、例えば、 Rhを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまた は Ptを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸ィ匕物をアルコキシド法によって製 造する場合には、調製された混合アルコキシド溶液または均一混合溶液や、得られ た沈殿物および乾燥物などに、上記した貴金属を含有してもよ!/、耐熱性酸化物の粉 末を加えて、その後、熱処理すればよい。
[0150] なお、上記した方法のうちでは、 Rhを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸 化物および zまたは ptを組成として含有するぺロブスカイト型複合酸化物をアルコキ シド法によって製造する途中にぉ 、て、上記した貴金属を含有してもよ 、耐熱性酸 化物の粉末を加えて、熱処理する方法が好ましい。
また、上記した Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有 するベロブスカイト型複合酸化物が、
ゝ耐熱性酸化物 と混合されている態様 (以下、混合態様という場合がある。 )において、 Rhを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化 物を上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸ィ匕物に混合する重量割合は、特に制 限されないが、例えば、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは P tを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物 1重量部に対して、上記した貴金属を含有 してもよい耐熱性酸ィ匕物を含有する割合力 0. 5〜30重量部、好ましくは、 0. 5〜2 0重量部である。上記した貴金属を含有してもよ!/、耐熱性酸ィ匕物がこれより少な ヽと、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物の分散効果が不十分となり、高温雰囲気下において、粒成長を抑 制できない場合がある。また、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物がこれ
より多いと、コスト面や生産面で不利となる場合がある。
[0151] また、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物を、上記した貴金属を含有してもよい耐熱性酸化物に混合 するには、特に制限されず、 Rhを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物および Zま たは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を、上記した貴金属を含有してもよ!/ヽ 耐熱性酸化物に、物理的に混合すればよぐ例えば、 Rhを含有するぺロブスカイト 型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するべ口ブスカイト型複合酸化物の粉末と上 記した貴金属を含有してもよ!/ヽ耐熱性酸化物の粉末と、乾式混合または湿式混合す ればよい。
[0152] 本発明の触媒組成物は、さらに、 Ba、 Ca、 Sr、 Mg、 Laの硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩 および Zまたは酢酸塩を含ませてもよい。硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および Zまたは 酢酸塩を含ませれば、 Pdの炭化水素 (HC)などによる被毒を抑制することができ、触 媒活性の低下を防止することができる。これら塩のなかでは、 BaSO
4が好ましく用い られる。
[0153] 本発明の触媒組成物は、例えば、触媒担体上にコート層として形成することができ る。触媒担体としては、特に制限されず、例えば、コージエライトなど力もなるハ-カム 状のモノリス担体など、公知の触媒担体が用いられる。
触媒担体上にコート層として形成するには、例えば、まず、上記した Rhを含有する ぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化 物と、貴金属を含有してもよ!ヽ耐熱性酸化物 (担持態様および混合態様の!ヽずれで もよい。)とに、水をカ卩えてスラリーとした後、触媒担体上にコーティングし、 50〜200 °Cで 1〜48時間乾燥し、さらに、 350〜1000°Cで 1〜12時間焼成すればよい。また 、上記した各成分のそれぞれに、水を加えてスラリーとした後、これらスラリーを混合 して、触媒担体上にコーティングし、 50〜200°Cで 1〜48時間乾燥し、さらに、 350 〜 1000°Cで 1〜 12時間焼成してもよ!/、。
[0154] また、上記コート層は、少なくとも、表面に形成される外側層と、その外側層の内側 に形成される内側層とを有する多層として形成することができる。
その場合には、外側層および内側層の少なくとも 、ずれかの層に Rhを含有するぺ
口ブスカイト型複合酸化物および zまたは ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 と、貴金属を含有してもよ!ヽ耐熱性酸化物 (担持態様および混合態様の!ヽずれでも よい。)とを含み、外側層以外の少なくともいずれかの層に、 Pdを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物を含むことが好まし ヽ。
[0155] このように、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を、外側層以外の層に含ま せることにより、 Pdの被毒や Pdを含む層の熱劣化を防止し、触媒性能および耐久性 の向上を図ることができる。
また、 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロ ブスカイト型複合酸化物を、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層以 外の層に含ませることが好ま ヽ。 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含有する層と、 Pd含有べロブ スカイト型複合酸化物を含有する層とを、別々の層とすることにより、 Rhおよび Zまた は Ptと、 Pdとの合金化およびそれに伴う触媒活性の低下を防止することができる。 コート層が多層である場合において、内側層は、上記と同様に、各成分を含むスラ リーを触媒担体上にコーティングし、乾燥後、焼成すればよい。また、外側層(上記内 側層以外の層)は、触媒担体上に形成された内側層上に、上記と同様に、各成分を 含むスラリーをコーティングし、乾燥後、焼成すればよい。
[0156] また、上記コート層は、このように多層として形成される場合には、 Rhを含有するぺ 口ブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブスカイト型複合酸化物 を含む層が、 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層よりも外側に形成さ れていることが好ましい。
さらに、上記コート層は、このように多層として形成される場合には、内側層に含ま れる貴金属 (ベロブスカイト型複合酸化物に含有されている貴金属、および、耐熱性 酸ィ匕物に担持されている貴金属を含む。)が Pdであり、外側層に含まれる貴金属 (ぺ 口ブスカイト型複合酸化物に含有されている貴金属、および、耐熱性酸化物に担持さ れている貴金属を含む。)が Rhおよび/または Ptであることが好ましい。このような層 構成によって、 Pdの被毒を防止しつつ、外側層に含まれる Rhおよび Zまたは Ptによ つて、触媒性能の向上をより一層図ることができる。
[0157] また、上記コート層には、さらに、 Ba、 Ca、 Sr、 Mg、 Laの硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩 および Zまたは酢酸塩を含ませてもよい。このような硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および /または酢酸塩は、多層として形成される場合には、 Pdが含まれている層に含ませ ることが好ましい。硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および Zまたは酢酸塩を含ませれば、 Pd の炭化水素 (HC)などによる被毒を抑制することができ、触媒活性の低下を防止する ことができる。これら塩のなかでは、 BaSOが好ましく用いられる。
4
[0158] また、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および Zまたは酢酸塩を含ませる割合は、その目的 および用途によって適宜選択される。なお、このような硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩およ び Zまたは酢酸塩を含む内側層および Zまたは外側層の形成は、例えば、内側層 および Zまたは外側層を形成するためのスラリーに、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および Zまたは酢酸塩を混合すればょ ヽ。
[0159] 上記コート層は、上記 Pdを含有するぺロブスカイト型複合酸化物を含む層と、上記 Rhを含有するぺロブスカイト型複合酸化物および Zまたは Ptを含有するぺロブス力 イト型複合酸化物を含む層との間に中間層を含み、この中間層に、セリア系複合酸 化物を含ませることが好ましく、 Rhおよび/または Ptを担持したセリア系複合酸ィ匕物 を含ませることがより好まし!/、。
[0160] また、外側層は、その目的および用途などに応じて、さらにその表面に、貴金属を 含むカバー層が形成されて!、ることが好ま U、。
カバー層を形成する貴金属としては、特に限定されないが、上記した貴金属のうち Rhや Ptが好ましい。
カバー層は、例えば、貴金属の塩に、水をカ卩えてスラリーとし、このスラリーに、上記 のコート層を有する触媒担体を浸漬させた後、 50〜200°Cで 1〜48時間乾燥し、さ らに、 350〜1000°Cで 1〜12時間焼成すればよい。
[0161] 貴金属としては、上記したものと同様であり、これら貴金属は、単独で用いてもよぐ また、 2種以上併用してもよい。
また、貴金属の塩 (貴金属原料)としては、上記したものと同様であり、実用的には、 硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩ィ匕物水溶液などが挙げられる。より 具体的には、ロジウム塩溶液として、例えば、硝酸ロジウム水溶液、塩化ロジウム水溶
液など、パラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、塩化パラジウム水 溶液など、白金塩溶液として、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液、塩ィ匕白 金酸水溶液、 4価白金アンミン水溶液などが挙げられる。これらの貴金属塩溶液は、 単独で用いてもよぐまた、 2種以上併用してもよい。
[0162] 本発明の触媒組成物は、特に制限されず、各種の産業分野において用いることが できる。特に、本発明のぺロブスカイト型複合酸化物は、 Rh、 Ptおよび Pdに高い触 媒活性があり、また、 Rh、 Ptおよび Pdが自己再生することから、触媒組成物として用 、ることが好適である。
本発明の触媒組成物は、その目的および用途などに対応して、適宜、そのまま用 いてもよぐまた、他の成分とともに用いてもよい。また、その用途は、特に制限されず 、 Pdを触媒として使用する分野において、広く用いることができる。例えば、有機合成 反応触媒、還元反応触媒、水素化触媒、水素化分解触媒、あるいは、内燃機関の排 ガス浄ィ匕用触媒などが挙げられる。
[0163] とりわけ、内燃機関の排ガス浄ィ匕用触媒として用いると、 Rh、 Ptおよび Pdの高い触 媒活性や、 Rh、 Ptおよび Pdの自己再生機能により、高い触媒活性を、長期にわたつ て維持することができ、優れた排ガス浄ィ匕性能を実現することができる。なお、内燃機 関の排ガス浄ィ匕用触媒としては、例えば、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン を搭載する自動車の排ガス浄化用触媒などが挙げられる。
実施例
[0164] 以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発 明は、これら実施例および比較例に何ら限定されるものではない。
参考例 1
(Ca Ti Rh O 粉末の製造)
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
カルシウムイソプロポキシド [Ca" (OCH (CH ) ) ]を Ca換算で 0. 102molと、チタ
3 2 2
ンイソプロボキシド [TiIV(OCH (CH ) ) ]を Ti換算で 0. 0985molとを、 500mL容
3 2 4
量の丸底フラスコに加え、さらに、トルエン 200mLを加えて撹拌し、溶解させることに より、混合アルコキシド溶液を調製した。この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水を 200mL滴下して加水分解したところ、白色の粘稠沈殿が生成した。そこで、この混
合アルコキシド溶液からトルエンを留去して、スラリー水溶液とした後、このスラリー水 溶液に、硝酸ロジウム水溶液を Rh換算で 0. O015molカ卩えて、室温下において 1時 間撹拌した。
[0165] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 950°Cで 2時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
1. 020 0
Rh O からなる Rh含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。こ
. 985 0. 015 3+ δ
の複合酸化物中の Rhの含有率は、 1. 12重量%であった。
参考例 2
(Ca Ti Rh O粉末の製造)
1. 00 0. 98 0. 02 3
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOOmolと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. 098molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 1と同様にして、 スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、硝酸ロジウム水溶液を Rh 換算で 0. 002molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0166] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
1. 00 0.
Rh Oからなる Rh含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複
98 0. 02 3
合酸化物中の Rh含有率は、 1. 50重量%であった。
参考例 3
(Sr Ti Rh O粉末の製造)
1. 00 0. 97 0. 03 3
硝酸ストロンチウム [Sr (NO ) ]を Sr換算で 0. lOOmolと、塩化チタン水溶液を Ti
3 2
換算で 0. 097molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、さらに、脱イオン水 200 mLを加えて撹拌し、溶解させることにより、混合塩水溶液を調製した。この混合塩水 溶液に、室温下において、 10重量%水酸ィ匕ナトリウム水溶液を NaOHとして 0. 50m ol滴下することにより、共沈物を得た。この共沈物を含む水溶液を、さらに、 2時間撹 拌混合した後、濾過して、脱イオン水で十分に水洗した。
[0167] そして、得られた共沈物を、 500mL容量の丸底フラスコに加え、硝酸ロジウム水溶 液を Rh換算で 0. 003molと、脱イオン水 lOOmLとをカ卩えて、室温下において撹拌 した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 2時間熱処理 (焼成)することにより、 Sr Ti
1. 00 0.
Rh Oからなる Rh含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複
97 0. 03 3
合酸化物中の Rh含有率は、 1. 67重量%であった。
[0168] 参考例 4
(Ba Ti Rh O粉末の製造)
1. 000 0. 975 0. 025 3
硝酸バリウム水溶液を Ba換算で 0. lOOmolと、塩ィ匕チタン水溶液を Ti換算で 0. 0 975molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 3と同様にして、共沈物を 得た。
[0169] そして、得られた共沈物を、 500mL容量の丸底フラスコに加え、硝酸ロジウム水溶 液を Rh換算で 0. 0025molと、脱イオン水 lOOmLとをカ卩えて、室温下において撹拌 した。
次いで、参考例 3と同様に処理して得られた前駆体を、参考例 3と同じ条件で熱処 理(焼成)することにより、 Ba Ti Rh O力 なる Rh含有ぺロブスカイト型
1. 000 0. 975 0. 025 3
複合酸化物の褐色粉末を得た。この複合酸化物中の Rh含有率は、 1. 0重量%であ つた o
[0170] 参考例 5
(La Fe Pd O粉末の製造)
1. 00 0. 95 0. 05 3
ランタンェトキシェチレート [La (OC H OEt) ]を La換算で 0· lOOmolと、鉄エト
2 4 3
キシェチレート [Fe (OC H OEt) ]を Fe換算で 0· 095molとを、 500mL容量の丸
2 4 3
底フラスコに加え、さら〖こ、トルエン 200mLをカ卩えて撹拌し、溶解させることにより、混 合アルコキシド溶液を調製した。そして、トルエン lOOmL〖こ、ノ《ラジウムァセチルァセ トナート [Pd" (acac) ]を Pd換算で 0. 005mol溶解して、得られた溶液を、上記丸底
2
フラスコ内の混合アルコキシド溶液に加えて、 La、 Feおよび Pdを含む均一混合溶液 を調製した。
さらに、上記丸底フラスコ中に、脱イオン水 200mLを約 15分かけて滴下して加水 分解したところ、褐色の粘稠沈殿が生成した。そこで、この粘稠沈殿を含む溶液を、 さらに、室温下において 2時間撹拌した。
[0171] 次いで、減圧下においてトルエンおよび水分を留去して、 LaFePd複合酸化物の 前躯体を得た。さらに、この前駆体をシャーレに移し、 60°Cにて 24時間通風し、乾燥 させた後、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 La
1. 00
Fe Pd Oからなる Pd含有ぺロブスカイト型複合酸化物の黒褐色粉体を得た。
0. 95 0. 05 3
この複合酸化物中の Pd含有率は、 2. 17重量%であった。
[0172] 参考例 6
(Rh/Zr La Nd Oxide粉末の製造)
0. 80 0. 05 0. 15
ジルコニウムメトキシプロピレートを Zr換算で 0. 160molと、ランタンメトキシプロピレ ートを La換算で 0. OlOmolと、ネオジムメトキシプロピレートを Nd換算で 0. 030mol と、トルエン 200mLとを配合して、撹拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を 調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水 80mLを滴下して、加水 分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cで 24時間通風乾燥させた後、電気炉 にて、 450°Cで 3時間熱処理(焼成)することにより、 Zr La Nd Oxideで示さ
0. 80 0. 05 0. 15
れる耐熱性酸化物の粉末を得た。
[0173] さらに、得られた Zr La Nd Oxide粉末に、硝酸ロジウム水溶液を含浸させ
0. 80 0. 05 0. 15
、乾燥後、電気炉にて、 800°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Rh担持 Zr
0. 80
La Nd Oxide粉末を得た。
0. 05 0. 15
この粉末の Rh担持量は、粉末 40gに対して、 RhO. 2gであった。
参考例 7
(Zr Ce La Nd Oxide粉末の製造)
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
ジルコニウムメトキシプロピレートを Zr換算で 0. 156molと、セリウムメトキシプロピレ ートを Ce換算で 0. 032molと、ランタンメトキシプロピレート [La (OCH (CH ) CH O
3 2
CH ) ]を La換算で 0. 004molと、ネオジムメトキシプロピレート [Nd (OCH (CH ) C
3 3 3
H OCH ) ]を Nd換算で 0. 008molと、トルエン 200mLとを配合して、撹拌溶解す
2 3 3
ることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に
、脱イオン水 80mLを滴下して、加水分解した。
[0174] 次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cで 24時間通風乾燥させた後、電気炉 にて、 450°Cで 3時間熱処理(焼成)することにより、 Zr Ce La Nd Oxide
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 で示される耐熱性酸化物の粉末を得た。
参考例 8
(Rh/Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末の製造)
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003
参考例 7で得られた Zr Ce La Nd Oxide粉末 20gに、硝酸ロジウム水
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
溶液 (Rh換算で 0. 06g)を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 800°Cで 3時間熱処理( 焼成)することにより、 Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末を得た。
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003
[0175] 次 、で、この粉末 20gに硝酸ロジウム水溶液 (Rh換算で 0. 04g)を含浸させ、乾燥 後、電気炉にて、 500°Cで 3時間焼成することにより、 Rh担持 Zr Ce La
0. 777 0. 160 0. 020
Nd Rh Oxideを得た。
0. 040 0. 003
参考例 9
(Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末の製造)
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005
参考例 7で得られた Zr Ce La Nd Oxide粉末 40gに、硝酸ロジウム水
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
溶液 (Rh換算で 0. 15g)を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 800°Cで 3時間熱処理( 焼成)することにより、 Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末を得た。
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005
[0176] 参考例 10
(Pt -Rh/Zr Ce La Nd Oxide粉末の製造)
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
参考例 7で得られた Zr Ce La Nd Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)する ことにより、 Pt担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末を得た。
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
[0177] 次いで、得られた Pt担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末に、硝酸ロジウム水
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより 、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末を得た。
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 60g〖こ対して、 PtO. 15gおよび RhO. 3g の割合であった。
[0178] 参考例 11
(Pt-Rh/Zr Ce La Nd Oxide粉末の製造)
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 10と同様にして、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 末を得た。
[0179] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 60gに対して、 PtO. 2gおよび RhO. 2gの 割合であった。
参考例 12
(Pt-Rh/Zr Ce La Nd Oxide粉末の製造)
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 10と同様にして、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 末を得た。
[0180] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 45gに対して、 PtO. 2gおよび RhO. lgの 割合であった。
参考例 13
(Zr Ce La Oxide粉末の製造)
0. 80 0. 16 0. 04
ジルコニウムメトキシプロピレートを Zr換算で 0. 16molと、セリウムメトキシプロピレ ートを Ce換算で 0. 032molと、ランタンメトキシプロピレートを La換算で 0. 008molと 、トルエン 200mLとを配合して、撹拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調 製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水 80mLを滴下して、加水分 解した。
[0181] 次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cで 24時間通風乾燥させた後、電気炉 にて、 450°Cで 3時間熱処理(焼成)することにより、 Zr Ce La Oxideで示さ
0. 80 0. 16 0. 04
れる耐熱性酸化物の粉末を得た。
参考例 14
(Pt-Rh/Zr Ce La Oxide粉末の製造)
0. 80 0. 16 0. 04
参考例 13で得られた Zr Ce La Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝
0. 80 0. 16 0. 04
酸水溶液とともに、硝酸ロジウム水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで
3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末を
0. 80 0. 16 0. 04
得た。
[0182] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 50g〖こ対して、 PtO. 25gおよび RhO. 25g の割合であった。
参考例 15
(Pt-Rh/Zr Ce La Oxide粉末の製造)
0. 80 0. 16 0. 04
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 14と同様にして、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末を得
0. 80 0. 16 0. 04
た。
[0183] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 60gに対して、 PtO. 6gおよび RhO. 6gの 割合であった。
参考例 16
(Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
セリウムメトキシプロピレート [Ce (OCH (CH ) CH OCH ) ]を Ce換算で 0. lmol
3 2 3 3
と、ジルコニウムメトキシプロピレート [Zr (OCH (CH ) CH OCH ) ]を Zr換算で 0.
3 2 3 3
09molと、イットリウムメトキシプロピレート [Y(OCH (CH ) CH OCH ) ]を丫換算で
3 2 3 3
0. Olmolと、トルエン 200mLとを配合して、撹拌溶解することにより、混合アルコキ シド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水 80mLを滴下 して、加水分解した。
[0184] 次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cで 24時間通風乾燥させた後、電気炉 にて、 450°Cで 3時間熱処理(焼成)することにより、 Ce Zr Y Oxideで示さ
0. 50 0. 45 0. 05
れる耐熱性酸化物の粉末を得た。
参考例 17
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
参考例 16で得られた Ce Zr Y Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸
0. 50 0. 45 0. 05
水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することによ り、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0185] この粉末の Pt担持量は、粉末 90gに対して PtO. 3gの割合であった。 参考例 18
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の含浸量を変えたこと以外は、参考例 17と同様 にして、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0186] この粉末の Pt担持量は、粉末 40gに対して、 PtO. 15gの割合であった。
参考例 19
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の含浸量を変えたこと以外は、参考例 17と同様 にして、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0187] この粉末の Pt担持量は、粉末 30gに対して、 PtO. 3gの割合であった。
参考例 20
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の含浸量を変えたこと以外は、参考例 17と同様 にして、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0188] この粉末の Pt担持量は、粉末 60gに対して PtO. 4gの割合であった。
参考例 21
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の含浸量を変えたこと以外は、参考例 17と同様 にして、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0189] この粉末の Pt担持量は、粉末 30gに対して PtO. 15gの割合であった。
参考例 22
(Pd/ y -A1 O粉末の製造)
2 3
γアルミナに、ジニトロアンミンパラジウム硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉 にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pd担持 γアルミナ粉末を得た。
[0190] この粉末の Pd担持量は、粉末 60gに対して、 PdO. 5gの割合であった。
参考例 23
(Pt -Rh/ Θ -A1 O粉末の製造)
2 3
Θアルミナに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて
、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt担持 Θアルミナ粉末を得た。
[0191] 次 、で、得られた Pt担持 Θアルミナ粉末に、硝酸ロジウム水溶液を含浸させ、乾燥 後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt— Rh担持 Θアルミ ナ粉末を得た。
この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 60gに対して、 PtO. 3gおよび RhO. 2gの 割合であった。
[0192] 参考例 24
(Pt-Rh/ Θ -A1 O粉末の製造)
2 3
Θアルミナに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液とともに、硝酸ロジウム水溶液を 含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt- Rh担持 Θアルミナ粉末を得た。
[0193] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 60gに対して、 PtO. 2gおよび RhO. lgの 割合であった。
参考例 25
(Pt-Rh/ γ Al O粉末の製造)
2 3
γアルミナに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて 、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt担持 γアルミナ粉末を得た。
[0194] 次 、で、得られた Pt担持 γアルミナ粉末に、硝酸ロジウム水溶液を含浸させ、乾燥 後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt— Rh担持 γアルミ ナ粉末を得た。
この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 50g〖こ対して、 PtO. 15gおよび RhO. lg の割合であった。
[0195] 参考例 26
(Pt-Rh/ Θ Al O粉末の製造)
2 3
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 23と同様にして、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を得た。
この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 115g〖こ対して、 PtO. 4gおよび RhO. lg
の割合であった。
[0196] 参考例 27
(La Fe Pd O 粉末の製造)
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
ランタンェトキシェチレート [La (OC H OEt) ]を La換算で 0· 102molと、鉄エト
2 4 3
キシェチレート [Fe (OC H OEt) ]を Fe換算で 0· 095molとを、 500mL容量の丸
2 4 3
底フラスコに加え、さら〖こ、トルエン 200mLをカ卩えて撹拌し、溶解させることにより、混 合アルコキシド溶液を調製した。そして、トルエン lOOmL〖こ、ノ《ラジウムァセチルァセ トナート [Pd" (acac) ]を Pd換算で 0. 005mol溶解して、得られた溶液を、上記丸底
2
フラスコ内の混合アルコキシド溶液に加えて、 La、 Feおよび Pdを含む均一混合溶液 を調製した。
さらに、上記丸底フラスコ中に、脱イオン水 200mLを約 15分かけて滴下して加水 分解したところ、褐色の粘稠沈殿が生成した。そこで、この粘稠沈殿を含む溶液を、 さらに、室温下において 2時間撹拌した。
[0197] 次いで、減圧下においてトルエンおよび水分を留去して、 LaFePd複合酸化物の 前躯体を得た。さらに、この前駆体をシャーレに移し、 60°Cにて 24時間通風し、乾燥 させた後、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 La
1. 02
Fe Pd O からなる Pd含有ぺロブスカイト型複合酸化物の黒褐色粉体を得
0. 95 0. 05 3+ δ,,
た。この複合酸化物中の Pd含有率は、 2. 15重量%であった。
[0198] 実施例 1
参考例 22で得られた Pd担持 γアルミナ粉末および参考例 17で得られた Pt担持 C e Zr Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を
0. 50 0. 45 0. 05
加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティ ングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0199] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pd担持 γアルミナ粉末を 60g (Pd担持量 0 . 5g)、および、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 90g (Pt担持量 0. 3g)、それ
0. 50 0. 45 0. 05
ぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 10で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
および参考例 1で得られた Ca Ti Rh O 粉末を、ボールミルにて混合
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリ ス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成する ことにより、外側層を形成した。
[0200] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxi
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 de粉末を 60g (Pt担持量 0. 15g、 Rh担持量 0. 3g)、および、 Ca Ti Rh
1. 020 0. 985 0. 015
O 粉末を 9g (Rh担持量 0. lg)、それぞれ担持するように形成した。
3+ δ
これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 45gZL、 0. 4gZLおよび 0. 5gZLであった。
[0201] 実施例 2
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを 、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間 焼成することにより、内側層を形成した。
[0202] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)および Θアルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 23で得られた Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末、参考例 18で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、および参考例 2で得られた Ca Ti Rh
0. 50 0. 45 0. 05 1. 00 0. 98 0. 0
O粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調
2 3
製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥さ せた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0203] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を 60g (Pt担持 量 0. 3g、 Rh担持量 0. 2g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 40g (Pt担持量
0. 50 0. 45 0. 05
0. 15g)、および、 Ca Ti Rh O粉末を 10g (Rh担持量 0. 15g)、それぞれ
1. 00 0. 98 0. 02 3
担持するように形成した。
[0204] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 45gZL、 0. 35gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 3
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、 Θアルミナ粉末、参考例 19で得ら
1. 00 0. 95 0. 05 3
れた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および硫酸バリウム粉末を、ボールミルに
0. 50 0. 45 0. 05
て混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノ リス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、内側層を形成した。
[0205] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末が 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0· 3g)、 Θアルミナ粉末を 60g、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt
0. 50 0. 45 0. 05
担持量 0. 3g)および硫酸バリウム粉末を 30g、それぞれ担持するように形成した。 次いで、参考例 11で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末、
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
参考例 1で得られた Ca Ti Rh O 粉末および参考例 4で得られた Ba
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ 1.
Ti Rh O粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加え
000 0. 975 0. 025 3
てスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティン グして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0206] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxi
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 de粉末を 60g (Pt担持量 0. 2g、 Rh担持量 0. 2g)、 Ca Ti Rh O 粉
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ 末を 9g (Rh担持量 0. lg)、および、 Ba Ti Rh O粉末を 10g (Rh担持量
1. 000 0. 975 0. 025 3
0. 05g)、それぞれ担持するように形成した。
[0207] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 35gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 4
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを 、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間 焼成することにより、内側層を形成した。
[0208] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)および 0アルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 6で得られた Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末、参考例 20で
0. 80 0. 05 0. 15
得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 3で得られた Sr Ti Rh
0. 50 0. 45 0. 05 1. 00 0. 97 0
O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留
. 03 3
水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面に コーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成 した。
[0209] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末を 4
0. 80 0. 05 0. 15
Og (Rh担持量 0. 2g)、Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 60g (Pt担持量 0. 4g
0. 50 0. 45 0. 05
) , Sr Ti Rh O粉末を 9g (Rh担持量 0. 15g)、および、 0アルミナ粉末を 8
1. 00 0. 97 0. 03 3
0g、それぞれ担持するように形成した。
[0210] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 4gZL、 0. 35gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 5
参考例 27で得られた La Fe Pd O 粉末、参考例 17で得られた Pt担持
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
Ce Zr Y Oxide粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および
0. 50 0. 45 0. 05
粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各 セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより 、内側層を形成した。
[0211] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)、Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt担持量 0. lg)およ
0. 50 0. 45 0. 05
び Θアルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 8で得られた Rh担持 Zr Ce La Nd Rh Oxide
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003 粉末、参考例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得ら
0. 50 0. 45 0. 05
れた Ca Ti Rh O 粉末および参考例 24で得られた Pt—Rh担持 Θァ
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
ルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水をカ卩えてスラリーを 調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾 燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0212] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr Ce La Nd Rh
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 0
Oxide粉末を 20g (Rh担持量 0. lg)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g
03 0. 50 0. 45 0. 05
(Pt担持量 0. lg)、 CaTi Rh O 粉末を 9g (Rh担持量 0. lg)、および、 Pt
0. 985 0. 015 3+ δ
—Rh担持 Θアルミナ粉末を 60g (Pt担持量 0. 2g、 Rh担持量 0. lg)、それぞれ担
持するように形成した。
[0213] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 4gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 6
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、参考例 17で得られた Pt担持 Ce
1. 00 0. 95 0. 05 3 0.
Zr Y Oxide粉末、硫酸バリウム粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルに
50 0. 45 0. 05
て混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノ リス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、内側層を形成した。
[0214] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt担持量 0. lg)、硫酸バリ
0. 50 0. 45 0. 05
ゥム粉末を 20g、および、 Θアルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。 次いで、参考例 9で得られた Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末、参
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005
考例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得られた Ca
0. 50 0. 45 0. 05 1. 0
Ti Rh O 粉末および参考例 25で得られた Pt— Rh担持 γアルミナ粉末
20 0. 985 0. 015 3+ δ
を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。こ のスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0215] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Zr Ce La Nd Rh Oxid
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005 e粉末を 40g (Rh担持量 0. 15g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt
0. 50 0. 45 0. 05
担持量 0. lg) , Ca Ti Rh O 粉末を 4g (Rh担持量 0. 05g)、および、
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
Pt— Rh担持 γアルミナ粉末を 50g (Pt担持量 0. 158、!¾担持量0. lg)、それぞれ 担持するように形成した。
[0216] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 35gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 7
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、 Θアルミナ粉末および硫酸バリウ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ム粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製
した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた 後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0217] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)、 0アルミナ粉末を 80gおよび硫酸バリウム粉末を 20g、それぞれ担持する ように形成した。
次いで、参考例 14で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末、参考
0. 80 0. 16 0. 04
例 21で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得られた Ca
0. 50 0. 45 0. 05 1. 020
Ti Rh O 粉末および γアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕
0. 985 0. 015 3+ δ
し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内 側層の表面にコーティングして、乾燥させること〖こより、外側層を形成した。
[0218] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉
0. 80 0. 16 0. 04 末を 50g (Pt担持量 0. 25g、 Rh担持量 0. 25g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide
0. 50 0. 45 0. 05 粉末を 30g (Pt担持量 0. 15g)、 Ca Ti Rh O 粉末を 9g (Rh担持量 0
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
. lg)、および、 γアルミナ粉末を 40g、それぞれ担持するように形成した。
[0219] さらに、上記モノリス担体の外側層の表面に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液お よび硝酸ロジウム水溶液を含浸させて、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理
(焼成)することにより、カバー層を形成した。
上記カバー層は、モノリス担体 1Lあたり、 PtO. lgおよび RhO. 05gを担持させた。
[0220] これにより、 3層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 4gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 8
参考例 8で得られた Rh担持 Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末、参
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003
考例 2で得られた Ca Ti Rh O粉末、参考例 20で得られた Pt担持 Ce Zr
1. 00 0. 98 0. 02 3 0. 50
Y Oxide粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、こ
0. 45 0. 05
れに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の表面にコー
'、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、コート層を形成した
[0221] 上記コート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr Ce Nd Rh Oxi
de粉末を 20g (Rh担持量 0. lg)、 Ca Ti Rh O粉末を 20g (Rh担持量 0. 3
1. 00 0. 98 0. 02 3
8)、?1;担持じ6 Zr Y Oxide粉末を 60g (Pt担持量 0. 4g)、および、 0アル
0. 50 0. 45 0. 05
ミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。
[0222] 実施例 9
参考例 27で得られた La Fe Pd O 粉末および 0アルミナ粉末を、ボ
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
ールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラ リーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0223] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)および Θアルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。 次いで、参考例 19で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末をボールミルに
0. 50 0. 45 0. 05
て混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノ リス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成す ることにより、中間層を形成した。
[0224] 上記中間層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 60g
0. 50 0. 45 0. 05
(Pt担持量 0. 6g)担持するように形成した。
さらに、参考例 6で得られた Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末、参考例 1で得
0. 80 0. 05 0. 15
られた Ca Ti Rh O 粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モ ノリス担体の中間層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、外側層を形成した。
[0225] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末を 4
0. 80 0. 05 0. 15
0g (Rh担持量 0. 2g)、Ca Ti Rh O 粉末を 18g (Rh担持量 0. 2g)、
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
および 0アルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成した。
これにより、 3層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 6gZL、 0. 4gZLおよび 0. 3gZLであった。
[0226] 比較例 1
参考例 22で得られた Pd担持 γアルミナ粉末および参考例 16で得られた Ce Zr
0. 50
Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてス
0. 45 0. 05
ラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして 、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0227] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pd担持 γアルミナ粉末を 60g (Pd担持量 0 . 5g)および Ce Zr Y Oxide粉末を 40g、それぞれ担持するように形成した
0. 50 0. 45 0. 05 次いで、参考例 15で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末、参考
0. 80 0. 16 0. 04
例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および γアルミナ粉末を、ボ
0. 50 0. 45 0. 05
ールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラ リーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°C で 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0228] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉
0. 80 0. 16 0. 04 末を 20g (Pt担持量 0. 6g、Rh担持量 0. 6g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末
0. 50 0. 45 0. 05 を 60g (Pt担持量 0. 2g)および γアルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成 した。
これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 8gZL、 0. 6gZLおよび 0. 5gZLであった。
[0229] 比較例 2
参考例 26で得られた Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末、参考例 12で得られた Pt— Rh 担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末、および、参考例 21で得られた Pt担持 C
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
e Zr Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を
0. 50 0. 45 0. 05
加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティ ングして、乾燥後、 600°C、 3時間焼成することにより、コート層を形成した。
[0230] このコート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末が 115g (Pt担 持量 0. 4g、Rh担持量 0. lg)、 Pt—Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
力 5g (Pt担持量 0. 2g、Rh担持量 0. lg)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末が
0. 50 0. 45 0. 05
80g (Pt担持量 0. 4g)となるように形成した。
[0231] 性能評価 (実施例 1〜9、比較例 1、 2)
(1)耐久試験
V型 8気筒、排気量 4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに搭載し、このエンジン の各々のバンク (4気筒)に、上記実施例 1〜9および比較例 1、 2の各モノリス状触媒 を、それぞれ連結して、図 1に示すサイクルを 1サイクル(30秒)として、このサイクル を 40時間繰り返すことにより、耐久試験を実施した。その結果を表 1および表 2に示 す。
1サイクルは、図 1に示すように、 0〜5秒の間は、フィードバック制御によって、理論 空燃比 (AZF= 14. 6)であるストィキ状態に維持されたガソリンと空気との混合ガス をエンジンに供給するとともに、排ガス浄化用触媒 (触媒床)の内部温度が、 850°C 近辺となるように設定した。 5〜7秒の間は、フィードバックをオープンにするとともに、 燃料を過剰に噴射して燃料リッチな状態 (AZF= 11. 2)の混合ガスをエンジンに供 給した。 7〜28秒の間は、引き続いて、フィードバックをオープンにして燃料を過剰に 供給したままで、各触媒部の上流側力 導入管を介してエンジンの外部力 二次空 気を吹き込んで、触媒床内部において過剰な燃料と二次空気とを反応させて触媒床 温度を上昇させた。このときの最高温度は 1050°Cであり、 AZFは、ほぼ理論空燃比 である 14. 8に維持した。最後の 28〜30秒の間は、燃料を供給せずに二次空気を 供給し、リーン状態とした。なお、燃料は、ガソリンにリンィ匕合物を添加した状態で供 給し、その添加量をリン元素に換算して、耐久試験の合計を 0. 41gとした。また、触 媒床温度は、ハニカム担体の中心部に挿入した熱電対によって計測した。
(2) CO— NOxクロス点浄化率の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンに、上記実施例 10〜19および比較 例 3、 4のモノリス状触媒を、それぞれ連結し、混合気が燃料リッチな状態からリーン 状態に変化させつつ供給し、燃焼させたときの排ガスを、耐久後の排ガス浄化用触 媒に供給した。そして、排ガス中の COおよび NOxが、排ガス浄化用触媒で浄化され る割合をそれぞれ測定して、 COおよび NOxの浄ィ匕される割合が一致するときの浄 化率を、 CO— NOxクロス点浄ィ匕率として測定した。その結果を表 1および表 2に示 す。なお、この測定は、エンジンを実際に自動車に搭載させた状態ではなぐェンジ ンのみの状態で実施した。また、排ガス浄ィ匕用触媒に供給される排ガスは、その温度
力 60°Cであり、その空間速度 SVが 90000Zhに設定された。
[0233] (3) HC浄化温度の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンを用い、理論空燃比(λ = 1)を中心と して、 = ±3. 4% (AAZF= ±0. 5AZF)の振幅を、周波数 1Hzで与え、上 記(1)の耐久試験に供した後の各モノリス状触媒について、 HCの浄化率を測定した
。空間速度 SVは 90000Zhに設定された。
[0234] 測定は、エンジンにストィキ状態 (A/F= 14. 6±0. 2)の混合ガスを供給し、この 混合ガスの燃焼によって排出される排気ガスの温度を 30°CZ分の割合で上昇させ つつ、各触媒に供給し、排ガス中の HCが、 50%浄化されるときの温度 (浄ィ匕温度)(
°C)を測定した。
測定結果を表 1および表 2に示す。
[0235] [表 1]
¾9§
表 2
担持量 (g/L) CO-NOx HC 50% 組 成
No. 層 Pt Rh/Pd 浄化率 净化皿度 実施例 Rh/Zr0.777Ge0.16oLa0.o2oNoo.04oRho.oo30xiae + ^a-i .ooTi0.98Rh0.0203
単層 0.4/0.4/— 86.2% 395¾ 8
+ Pt/Ce0 5oZr0.45Yo.050xide + θ-ΑΙ203
内側 La1.02Fe0.95Pd0.05°3+8" + θ-ΑΙ203
実施例
Ce0 50Zr0 45Y0 050xide 0.6/0.4/0.3 98.4% 292°C 9 中間 Pt
外側 Rh/Zr0.80La0.05Nd0.15Oxide + Ca-i o20Tio.985Rho.oi 5°3 + θ-ΑΙ203
比較例 内側 Pd/Y-Al203 + Ce0.5oZr 5Y0 O50xide
0.8/0.6/0.5 82.1% 446°C 1
外翻 Pt-Rh/Zr0.80Ce0.16La 04Oxide + Pt Ce0.50Zr0.45Y0,05Oxide + γ-ΑΙ203
比較例
単層 Pt-Rh/0-AI2O3 + Pt-Rh/Zr0.78Ce0.16La0.02Nd0.04Oxide + Pt/Ce0 50Zr0 45Y0.05Oxide 1.0/0.2/- 79.0% 408°C 2
[0237] 表 1および表 2に示すように、実施例 1〜9の触媒組成物によれば、耐久試験に供し た後においても、比較的低温で、優れた触媒活性を発揮させることができる。
参考例 28
(Ca Ti Pt O 粉末の製造)
1. 01 0. 99 0. 01 3+ δ '
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOlmolと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. 099molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、さらに、トルエン 200m Lを加えて撹拌し、溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。この混合 アルコキシド溶液に、脱イオン水を 200mL滴下して加水分解したところ、白色の粘稠 沈殿が生成した。そこで、この混合アルコキシド溶液からトルエンを留去して、スラリー とした後、このスラリーに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を Pt換算で 0. OOlmol カロえて、室温下において 1時間撹拌した。
[0238] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 950°Cで 2時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
1. 01 0.
Pt O からなる Rh含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た
99 0. 01 3+ δ '
。この複合酸ィ匕物中の Ptの含有率は、 1. 42重量%であった。
[0239] 参考例 29
(Ca Zr Pt O 粉末の製造)
1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOlmolと、ジルコニウムイソプロポキシ ドを Zr換算で 0. 0985molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同 様にして、スラリー水溶液を調製した。さら〖こ、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミ ン白金硝酸水溶液を Pt換算で 0. 0015molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した
[0240] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Zr
1. 010
Pt O からなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。こ
0. 985 0. 015 3+ δ '
の複合酸化物中の Pt含有率は、 1. 61重量%であった。
参考例 30
(Ca Ti Pt O粉末の製造)
1. 00 0. 98 0. 02 3
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOOmolと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. O98molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様にして 、スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン白金 硝酸水溶液を Pt換算で 0. 002molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0241] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
1. 00 0.
Pt Oからなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複合
98 0. 02 3
酸化物中の Pt含有率は、 2. 81重量%であった。
参考例 31
(Ba Ce Pt O粉末の製造)
1. 00 0. 98 0. 02 3
ノ リウムイソプロポキシドを Ba換算で 0. lOOmolと、セリウムイソプロポキシドを Ce換 算で 0. 098molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様にして、 スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン白金硝 酸水溶液を Pt換算で 0. 002molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ba Ce
1. 00 0
Pt Oからなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複
. 98 0. 02 3
合酸化物中の Pt含有率は、 1. 19重量%であった。
[0242] 参考例 32
(Ca Ti Pt O 粉末の製造)
0. 98 0. 98 0. 02 3— δ '
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. 098molと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. 098molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様にして 、スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン白金 硝酸水溶液を Pt換算で 0. 002molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0243] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
0. 98 0.
Pt O からなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この
98 0. 02 3— δ '
複合酸化物中の Pt含有率は、 2. 83重量%であった。
参考例 33
(Pt-Rh/Zr Ce La Nd Oxide粉末の製造)
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 10と同様にして、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 末を得た。
[0244] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 45g〖こ対して、 PtO. 4gおよび RhO. 4gの 割合であった。
参考例 34
(Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 60 0. 30 0. 10
セリウムメトキシプロピレートを Ce換算で 0. 12molと、ジルコニウムメトキシプロピレ ートを Zr換算で 0. 06molと、イットリウムメトキシプロピレートを Y換算で 0. 02molと、 トルエン 200mLとを配合して、撹拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調 製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水 80mLを滴下して、加水分 解した。
[0245] 次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cで 24時間通風乾燥させた後、電気炉 にて、 450°Cで 3時間熱処理(焼成)することにより、 Ce Zr Y Oxideで示さ
0. 60 0. 30 0. 10
れる耐熱性酸化物の粉末を得た。
参考例 35
(Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液の含浸量を変えたこと以外は、参考例 17と同様 にして、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0246] この粉末の Pt担持量は、粉末 30gに対して PtO. 05gの割合であった。
参考例 36
(Pt-Rh/ Θ -A1 O粉末の製造)
2 3
Θアルミナに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液とともに、硝酸ロジウム水溶液を 含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Pt- Rh担持 Θアルミナ粉末を得た。
[0247] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 90gに対して、 PtO. lgおよび RhO. lgの 割合であった。
参考例 37
(Pt-Rh/ Θ -A1 O粉末の製造)
2 3
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 35と同様にして、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を得た。
[0248] この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 115g〖こ対して、 PtO. 4gおよび RhO. lg の割合であった。
参考例 38
(Ca Ti Rh O 粉末の製造)
0. 980 0. 985 0. 015 3— δ
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. 098molと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. 0985molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 1と同様にして 、スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、硝酸ロジウム水溶液を R h換算で 0. 0015molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0249] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
0. 980 0
Rh O からなる Rh含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。こ
. 985 0. 015 3- δ
の複合酸化物中の Rh含有率は、 1. 14重量%であった。
参考例 39
(Ba/Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製造)
0. 50 0. 45 0. 05
参考例 16で得られた Ce Zr Y Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸
0. 50 0. 45 0. 05
水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することによ り、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0250] 次いで、得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxideに酢酸バリウム水溶液を含浸さ
0. 50 0. 45 0. 05
せ、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 BaZPt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
この粉末の Pt担持量は、粉末 10gに対して PtO. lgの割合であった。
参考例 40
(Ba Ce Zr Y Pt O 粉末の製造)
1. 01 0. 34 0. 50 0. 10 0. 06 3+ δ '
ノ リウムメトキシプロピレートを Ba換算で 0. lOlmolと、セリウムメトキシプロピレート を Ce換算で 0. 034molと、ジルコニウムメトキシプロピレートを Zr換算で 0. 050mol と、イットリウムメトキシプロピレートを Y換算で 0. OlOmolとを、 500mL容量の丸底フ ラスコに加え、さら〖こ、トルエン 250mLをカ卩えて撹拌し、溶解させることにより、混合ァ ルコキシド溶液を調製した。そして、トルエン lOOmLに、白金ァセチルァセトナートを Pt換算で 0. 006mol溶解して、得られた溶液を、上記丸底フラスコ内の混合アルコ キシド溶液に加えて、 Ba、 Ce、 Zr、 Yおよび Ptを含む均一混合溶液を調製した。
[0251] さらに、上記丸底フラスコ中に、脱イオン水 120mLを滴下して、加水分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて 、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、 60°Cにて 24時間通風し、乾燥させた後、大 気中、電気炉にて、 850°Cで 4時間熱処理 (焼成)することにより、 Ba Ce Zr
1. 01 0. 34 0. 50
Y Pt O からなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の粉末を得た。この複
0. 10 0. 06 3+ δ '
合酸化物中の Pt含有率は、 3. 90重量%であった。
[0252] 参考例 41
(Ca Zr Pt O粉末の製造)
1. 00 0. 96 0. 04 3
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOOmolと、ジルコニウムイソプロポキシ ドを Zr換算で 0. 096molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様 にして、スラリー水溶液を調製した。さら〖こ、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン 白金硝酸水溶液を Pt換算で 0. 004mol加えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0253] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Zr
1. 00 0
Pt Oからなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複
. 96 0. 04 3
合酸化物中の Pt含有率は、 4. 25重量%であった。
参考例 42
(Ca Ti Pt O粉末の製造)
1. 00 0. 97 0. 03 3
カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. lOOmolと、チタンイソプロポキシドを Ti 換算で 0. 097molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様にして
、スラリー水溶液を調製した。さらに、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン白金 硝酸水溶液を Pt換算で 0. O03molカ卩えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0254] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Ti
1. 00 0.
Pt Oからなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複合
97 0. 03 3
酸ィ匕物中の Pt含有率は、 4. 17重量%であった。
実施例 10
参考例 22で得られた Pd担持 γアルミナ粉末および参考例 17で得られた Pt担持 C e Zr Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を
0. 50 0. 45 0. 05
加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティ ングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0255] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pd担持 γアルミナ粉末を 60g (Pd担持量 0 . 5g)、および、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 90g (Pt担持量 0. 3g)、それ
0. 50 0. 45 0. 05
ぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 10で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
および参考例 28で得られた Ca Ti Pt O 粉末を、ボールミルにて混合お
1. 01 0. 99 0. 01 3+ δ '
よび粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス 担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成するこ とにより、外側層を形成した。
[0256] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt—Rh担持 Zr Ce La Nd Oxi
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 de粉末を 60g (Pt担持量 0. 15g、 Rh担持量 0. 3g)、および、 Ca Ti Pt O
1. 01 0. 99 0. 01 3 粉末を 4g (Pt担持量 0. 05g)、それぞれ担持するように形成した。
+ s '
これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 3gZLおよび 0. 5gZLであった。
[0257] 実施例 11
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを 、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間
焼成することにより、内側層を形成した。
[0258] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)および 0アルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 23で得られた Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末、参考例 18で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、および参考例 29で得られた Ca Zr Pt
0. 50 0. 45 0. 05 1. 010 0. 985 o 粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリ
0. 015 3+ δ '
一を調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして 、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0259] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を 60g (Pt担持 量 0. 3g、 Rh担持量 0. 2g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 40g (Pt担持量
0. 50 0. 45 0. 05
0. 15g)、および、 Ca Zr Pt O 粉末を 3g (Pt担持量 0. 05g)、それ
1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
ぞれ担持するように形成した。
[0260] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 2gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 12
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、 Θアルミナ粉末、参考例 19で得ら
1. 00 0. 95 0. 05 3
れた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および硫酸バリウム粉末を、ボールミルに
0. 50 0. 45 0. 05
て混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノ リス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、内側層を形成した。
[0261] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末が 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0· 3g)、 Θアルミナ粉末を 60g、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt
0. 50 0. 45 0. 05
担持量 0. 3g)および硫酸バリウム粉末を 30g、それぞれ担持するように形成した。 次いで、参考例 11で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末、
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
参考例 1で得られた Ca Ti Rh O 粉末および参考例 28で得られた Ca
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
Ti Pt O 粉末、および 0アルミナ粉末、を、ボールミルにて混合および
1. 01 0. 99 0. 01 3+ δ '
粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体 の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することに
より、外側層を形成した。
[0262] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxi
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 de粉末を 60g (Pt担持量 0. 2g、 Rh担持量 0. 2g)、 Ca Ti Rh O 粉
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ ' 末を 9g (Pt担持量 0. lg)、Ca Ti Pt O 粉末を 7g (Rh担持量 0. lg)、
1. 01 0. 99 0. 01 3+ δ '
および、 Θアルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成した。
[0263] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 6gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 13
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、 Θアルミナ粉末、および参考例 3
1. 00 0. 95 0. 05 3
0で得られた Ca Ti Pt O粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これ
1. 00 0. 98 0. 02 3
に蒸留水をカ卩えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表 面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を 形成した。
[0264] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)、 Θァノレミナ粉末を 60g、および Ca Ti Pt O粉末を 4g (Pt担持量
1. 00 0. 98 0. 02 3
0. lg)、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 6で得られた Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末、参考例 20で
0. 80 0. 05 0. 15
得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 3で得られた Sr Ti Rh
0. 50 0. 45 0. 05 1. 00 0. 97 0
O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留
. 03 3
水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面に コーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成 した。
[0265] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末を 4
0. 80 0. 05 0. 15
0g (Rh担持量 0. 2g)、Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 60g (Pt担持量 0. 4g
0. 50 0. 45 0. 05
) , Sr Ti Rh O粉末を 6g (Rh担持量 0. lg)、および、 0アルミナ粉末を 50
1. 00 0. 97 0. 03 3
g、それぞれ担持するように形成した。
[0266] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 14
参考例 27で得られた La Fe Pd O 粉末、参考例 35で得られた Pt担持
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
Ce Zr Y Oxide粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および
0. 50 0. 45 0. 05
粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各 セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより 、内側層を形成した。
[0267] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)、Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt担持量 0. 05g)およ
0. 50 0. 45 0. 05
び 0アルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 8で得られた Rh担持 Zr Ce La Nd Rh Oxide
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003 粉末、参考例 35で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得ら
0. 50 0. 45 0. 05
れた Ca Ti Rh O 粉末、参考例 36で得られた Pt— Rh担持 Θアルミナ
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
粉末、および参考例 29で得られた Ca Zr Pt O 粉末を、ボールミルに
1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
て混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上 記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間 焼成することにより、外側層を形成した。
[0268] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr Ce La Nd Rh
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 0
Oxide粉末を 20g (Rh担持量 0. lg)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g
03 0. 50 0. 45 0. 05
(Pt担持量 0. 05g)、 Ca Ti Rh O 粉末を 9g (Rh担持量 0. lg)、 Pt
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
— Rh担持 0アルミナ粉末を 90g (Pt担持量 0. 18、!¾担持量0. lg)、および、 C&i Zr Pt O 粉末を 6g (Pt担持量 0. lg)、それぞれ担持するように形成し
010 0. 985 0. 015 3+ δ '
た。
[0269] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 3gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 15
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、参考例 31で得られた Ba Ce
1. 00 0. 95 0. 05 3 1. 00 0. 9
Pt O粉末、参考例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、硫酸バ
8 0. 02 3 0. 50 0. 45 0. 05
リウム粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留
水をカ卩えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコ 一ティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成し た。
[0270] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)、 Ba Ce Pt O粉末 4g (Pt担持量 0. 05g)、 Pt担持 Ce Zr
1. 00 0. 98 0. 02 3 0. 50 0. 45
Y Oxide粉末を 30g (Pt担持量 0. lg)、硫酸バリウム粉末を 20g、および、 Θアル
0. 05
ミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
[0271] 次いで、参考例 9で得られた Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末、参
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005
考例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得られた Ca
0. 50 0. 45 0. 05 1. 0
Ti Rh O 粉末、参考例 25で得られた Pt— Rh担持 γアルミナ粉末、およ
20 0. 985 0. 015 3+ δ
び参考例 31で得られた Ba Ce Pt O粉末を、ボールミルにて混合および粉
1. 00 0. 98 0. 02 3
砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の 内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより 、外側層を形成した。
[0272] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Zr Ce La Nd Rh Oxid
0. 776 0. 159 0. 020 0. 040 0. 005 e粉末を 40g (Rh担持量 0. 15g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g (Pt
0. 50 0. 45 0. 05
担持量 0. lg)、Ca Ti Rh O 粉末を 4g (Rh担持量 0. 05g)
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ 、 Pt— Rh 担持 γアルミナ粉末を 50g (Pt担持量 0. 15g、 Rh担持量 0. lg)、および、 Ba Ce
1. 00
Pt O粉末 20g (Pt担持量 0. 05g)、それぞれ担持するように形成した。
0. 98 0. 02 3
[0273] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 45gZL、 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 16
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末、 Θアルミナ粉末および硫酸バリウ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ム粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製 した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた 後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0274] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)、 0アルミナ粉末を 80gおよび硫酸バリウム粉末を 20g、それぞれ担持する
ように形成した。
次いで、参考例 14で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末、参考
0. 80 0. 16 0. 04
例 21で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 1で得られた Ca
0. 50 0. 45 0. 05 1. 020
Ti Rh O 粉末、参考例 32で得られた Ca Ti Pt O 粉末およ
0. 985 0. 015 3+ δ 0. 98 0. 98 0. 02 3— δ, び γアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラ リーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして 、乾燥させること〖こより、外側層を形成した。
[0275] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉
0. 80 0. 16 0. 04 末を 50g (Pt担持量 0. 25g、Rh担持量 0. 25g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide
0. 50 0. 45 0. 05 粉末を 30g (Pt担持量 0. 15g)、 Ca Ti Rh O 粉末を 9g (Rh担持量 0
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
. lg)、Ca Ti Pt O 粉末を 4g (Pt担持量 0. lg)および、 γアルミナ粉
0. 98 0. 98 0. 02 3— δ '
末を 40g、それぞれ担持するように形成した。
[0276] さらに、上記モノリス担体の外側層の表面に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液お よび硝酸ロジウム水溶液を含浸させて、乾燥後、電気炉にて、 600°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、カバー層を形成した。
上記カバー層は、モノリス担体 1Lあたり、 PtO. lgおよび RhO. 05gを担持させた。
[0277] これにより、 3層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 6gZL、 0. 4gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 17
参考例 5で得られた La Fe Pd O粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミ
1. 00 0. 95 0. 05 3
ルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを 、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間 焼成することにより、内側層を形成した。
[0278] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O粉末を 15g (Pd担持
1. 00 0. 95 0. 05 3
量 0. 3g)および 0アルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 23で得られた Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末、参考例 18で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、および参考例 43で得られた Ca Zr Pt
0. 50 0. 45 0. 05 0. 98 0. 98 0. o 粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水をカ卩えてスラリーを
02 3- δ '
調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾 燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0279] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を 60g (Pt担持 量 0. 3g、 Rh担持量 0. 2g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 40g (Pt担持量
0. 50 0. 45 0. 05
0. 15g)、および、 Ca Zr Pt O 粉末を 7g (Pt担持量 0· 15g)、それぞ
0. 98 0. 98 0. 02 3— δ '
れ担持するように形成した。
[0280] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 6gZL、 0. 2gZLおよび 0. 3gZLであった。
実施例 18
参考例 27で得られた La Fe Pd O
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ "粉末、参考例 39で得られた BaZP t担持 Ce Zr Y Oxide粉末および 0アルミナ粉末を、ボールミルにて混合お
0. 50 0. 45 0. 05
よび粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体 の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成すること により、内側層を形成した。
[0281] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)、 BaZPt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 10g (Pt担持量 0. lg)
0. 50 0. 45 0. 05
および Θアルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
次いで、参考例 10で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末、
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
参考例 39で得られた BaZPt担持 Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 29で得ら
0. 50 0. 45 0. 05
れた Ca Zr Pt O 粉末、および、 Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混
1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モ ノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、外側層を形成した。
[0282] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Nd Oxi
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 de粉末を 60g (Pt担持量 0. 15g、 Rh担持量 0. 3g)、: BaZPt担持 Ce Zr Y
0. 50 0. 45 0. 0
Oxide粉末を 10g (Pt担持量 0. lg)、 Ca Zr Pt O 粉末を 3g (Pt担
5 1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
持量 0. 05g)、 0アルミナ粉末を 90g、それぞれ担持するように形成した。
[0283] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお
よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 4g/ 0. 3gZLおよび 0. 3gZLであった。 実施例 19
参考例 8で得られた Rh担持 Zr Ce La Nd Rh Oxide粉末、参
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003
考例 2で得られた Ca Ti Rh O粉末、参考例 20で得られた Pt担持 Ce Zr
1. 00 0. 98 0. 02 3 0. 50
Y Oxide粉末、参考例 29で得られた Ca Zr Pt O 粉末および
0. 45 0. 05 1. 010 0. 985 0. 015 3+ δ '
Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリ 一を調製した。このスラリーを、モノリス担体の表面にコーティングして、乾燥させた後
、 600°Cで 3時間焼成することにより、コート層を形成した。
[0284] 上記コート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr Ce La Nd Rh
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0.
Oxide粉末を 20g (Rh担持量 0. lg)、 Ca Ti Rh O粉末を 20g (Rh担持
003 1. 00 0. 98 0. 02 3
量 0. 3g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 60g (Pt担持量 0. 4g)、 Ca Z
0. 50 0. 45 0. 05 1. 010 r Pt O 粉末を 6g (Pt担持量 0. lg)および、 0アルミナ粉末を lOOg、そ
0. 985 0. 015 3+ δ '
れぞれ担持するように形成した。
[0285] 実施例 20
参考例 27で得られた La Fe Pd O 粉末および 0アルミナ粉末を、ボ
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
ールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラ リーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0286] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)および Θアルミナ粉末を 70g、それぞれ担持するように形成した。 次いで、参考例 31で得られた Ba Ce Pt Oxide粉末、 0アルミナ粉末、お
1. 00 0. 98 0. 02
よび参考例 34で得られた Ce Zr Y Oxide粉末をボールミルにて混合およ
0. 60 0. 30 0. 10
び粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の 内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより 、中間層を形成した。
[0287] 上記中間層は、モノリス担体 1Lあたり、 Ba Ce Pt Oxide粉末 25g (Pt担
1. 00 0. 98 0. 02
持量 0. 3g)、 Θアルミナ粉末 20g、 Ce Zr Y Oxide粉末を 30g、それぞれ
0. 60 0. 30 0. 10
担持するように形成した。
さらに、参考例 6で得られた Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末、参考例 1で得
0. 80 0. 05 0. 15
られた Ca Ti Rh O 粉末および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モ ノリス担体の中間層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成 することにより、外側層を形成した。
[0288] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Rh担持 Zr La Nd Oxide粉末を 4
0. 80 0. 05 0. 15
0g (Rh担持量 0. 2g)、Ca Ti Rh O 粉末を 18g (Rh担持量 0. 2g)、
1. 020 0. 985 0. 015 3+ δ
および 0アルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成した。
これにより、 3層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 3gZL、 0. 4gZLおよび 0. 3gZLであった。
[0289] 比較例 3
参考例 22で得られた Pd担持 γアルミナ粉末および参考例 16で得られた Ce Zr
0. 50
Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてス
0. 45 0. 05
ラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして 、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0290] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pd担持 γアルミナ粉末を 60g (Pd担持量 0 . 5g)および Ce Zr Y Oxide粉末を 40g、それぞれ担持するように形成した
0. 50 0. 45 0. 05 次いで、参考例 15で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末、参考
0. 80 0. 16 0. 04
例 20で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および γアルミナ粉末を、ボ
0. 50 0. 45 0. 05
ールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラ リーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°C で 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0291] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉
0. 80 0. 16 0. 04 末を 20g (Pt担持量 0. 6g、Rh担持量 0. 6g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末
0. 50 0. 45 0. 05 を 60g (Pt担持量 0. 4g)および γアルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成 した。
これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお
よび Pdの担持量は、それぞれ、 1. Og/L, 0. 6gZLおよび 0. 5gZLであった。
[0292] 比較例 4
参考例 37で得られた1^—1¾1担持 Θアルミナ粉末、参考例 33で得られた1^—1¾1 担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末、参考例 20で得られた Pt担持 Ce Zr
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04 0. 50 0.
Y Oxide粉末、および Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、こ
45 0. 05
れに蒸留水をカ卩えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内 表面にコーティングして、乾燥後、 600°C、 3時間焼成することにより、コート層を形成 した。
[0293] このコート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末が 115g (Pt担 持量 0. 4g、Rh担持量 0. lg)、 Pt—Rh担持 Zr Ce La Nd Oxide粉末
0. 78 0. 16 0. 02 0. 04
力 5g (Pt担持量 0. 4g、Rh担持量 0. 4g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末が
0. 50 0. 45 0. 05
60g (Pt担持量 0. 4g)、 0アルミナ粉末が 30gとなるように形成した。
[0294] 実施例 21
参考例 40で得られた Ba Ce Zr Y Pt O 粉末および市販の γァ
1. 01 0. 34 0. 50 0. 10 0. 06 3+ δ '
ルミナ粉末(平均粒径 5. O ^ m,比表面積 200m2/g)をボールミルにて混合および 粉砕し、これに蒸留水を加えて、スラリーを調製した。このスラリーを、 2. 0L容積のモ ノリス担体の表面にコーティングして、乾燥させた後、大気中にて 600°Cで 3時間焼 成することにより、コート層を形成した。
[0295] 上記コート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Ba Ce Zr Y Pt O 粉末
1. 01 0. 34 0. 50 0. 10 0. 06 3+ δ ' を 51. 3g (Pt担持量 2. 0g/L)および γアルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するよ うに形成した。
実施例 22
参考例 41で得られた Ca Zr Pt O粉末および市販の γアルミナ粉末 (平
1. 00 0. 96 0. 04 3
2
均粒径 5. 0 m、比表面積 200m /g)をボールミルにて混合および粉砕し、これに 蒸留水を加えて、スラリーを調製した。このスラリーを、 2. 0L容積のモノリス担体の表 面にコーティングして、乾燥させた後、大気中にて 600°Cで 3時間焼成することにより 、コート層を形成した。
上記コート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Ca Zr Pt O粉末を 47g (Pt担持
量 2. Og/L)および γアルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。 実施例 23
参考例 42で得られた Ca Ti Pt O粉末および市販の γアルミナ粉末 (平
1. 00 0. 97 0. 03 3
均粒径 5. 0 m、比表面積 200m2/g)をボールミルにて混合および粉砕し、これに 蒸留水を加えて、スラリーを調製した。このスラリーを、 2. 0L容積のモノリス担体の表 面にコーティングして、乾燥させた後、大気中にて 600°Cで 3時間焼成することにより 、コート層を形成した。
[0297] 上記コート層は、モノリス担体 1Lあたり、 Ca Ti Pt O粉末を 48g (Pt担持
1. 00 0. 97 0. 03 3
量 2. Og/L)および γアルミナ粉末を 100g、それぞれ担持するように形成した。
比較例 5
市販の アルミナ粉末(平均粒径 5. 0 m、比表面積 200m2Zg)をボールミルにて 粉砕し、これに蒸留水を加えて、スラリーを調製した。このスラリーを、 2. 0L容積のモ ノリス担体の表面にコーティングして、乾燥させた後、大気中 600°Cで 3時間焼成す ることにより、コート層を形成した。この γアルミナがコートされたモノリス担体をジ-ト ロジアンミン白金硝酸水溶液に浸漬して、 Pt担持量がモノリス担体 1Lあたり 2. 0g/ Lとなるよう Ptを担持し、乾燥後、大気中にて 300°Cにて 3時間焼成して Pt担持 γァ ルミナ触媒を得た。
[0298] ガソリンエンジン用触媒の性能評価(実施例 10〜20、比較例 3、 4)
(1)耐久試験
V型 8気筒、排気量 4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに設置し、このエンジン の各々のバンク (4気筒)に、上記実施例 10〜20および比較例 3、 4のモノリス状触媒 を、それぞれ連結したこと以外は、実施例 1〜9および比較例 1、 2のモノリス状触媒 の場合と同様にして、上記耐久試験をした。その結果を表 3および表 4に示す。
[0299] (2) CO— ΝΟχクロス点浄化率の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンに、上記実施例 10〜20および比較 例 3、 4のモノリス状触媒を、それぞれ連結したこと以外は、実施例 1〜9および比較 例 1、 2のモノリス状触媒の場合と同様にして、 CO— ΝΟχクロス点浄ィ匕率を測定した 。その結果を表 3および表 4に示す。
[0300] (3) HC浄ィ匕温度の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンに、上記実施例 10〜20および比較 例 3、 4のモノリス状触媒を、それぞれ連結したこと以外は、実施例 1〜9および比較 例 1、 2のモノリス状触媒の場合と同様にして、排ガス中の HCが、 50%浄ィ匕されると きの温度 (浄化温度)(°C)を測定した。その測定結果を表 3および表 4に示す。なお、 表 3および表 4には、各触媒 1L当たりの PtZRhZPd担持量 (g)を併せて示す。
[0301] [表 3]
〔〕0302
[0303] 表 3および表 4に示すように、実施例 10〜20の触媒組成物によれば、耐久試験に 供した後においても、比較的低温で、優れた触媒活性を発揮させることができる。
ディーゼルエンジン用触媒の性能評価(実施例 21〜23、比較例 5) (4)耐久試験
上記実施例 21〜23および比較例 5のモノリス状触媒を、それぞれ電気炉を用い大 気中 700°Cで 24時間熱処理をした後、直列 4気筒、排気量 3. OLの DIターボ付きコ モンレール式のディーゼルエンジンの排気管に取り付け、触媒入りガス温度力 S450 °Cとなる条件でエンジンを 50時間連続運転することにより、耐久試験を実施した。
[0304] (5)モード浄化率
上記の耐久試験に供した後の各モノリス状触媒を排気管に取り付けた、直列 4気筒 、排気量 3. OLの DIターボ付きコモンレール式のディーゼルエンジンを搭載した車両 を、シャシダイナモメーター上で欧州の排出ガス測定試験法である EUROIV排出ガ ス規制モード試験手順に沿って運転し、ダイリュウシヨントンネルを用い、排出された CO、 HC、 NOxならびに PM (粒子状物質)を測定した。触媒を装着しない場合にも 同様の試験を実施し、排出された CO、 HC、 NOxならびに PMを測定することにより 、触媒装着による浄化率 (%)を求めた。
[0305] [表 5]
表 5に示すように、実施例 21 23の触媒組成物によれば、ディーゼルエンジンから 排出される有害物質 (CO HC NOxならびに PM)の除去に対しても、優れた触媒 活性を発揮させることができる。
参考例 43
(Ca Zr Pt O 粉末の製造)
0. 98 0. 98 0. 02 3- カルシウムイソプロポキシドを Ca換算で 0. 098molと、ジノレコ -ゥムイソプロポキシ
ドを Zr換算で 0. O98molとを、 500mL容量の丸底フラスコに加え、参考例 28と同様 にして、スラリー水溶液を調製した。さら〖こ、このスラリー水溶液に、ジニトロジアンミン 白金硝酸水溶液を Pt換算で 0. 002mol加えて、室温下において 1時間撹拌した。
[0307] 次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆 体を、大気中、電気炉にて、 800°Cで 1時間熱処理 (焼成)することにより、 Ca Zr
0. 98 0
Pt O からなる Pt含有ぺロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この
. 98 0. 02 3— δ,
複合酸化物中の Pt含有率は、 2. 16重量%であった。
参考例 44
(Ba Ce Zr Y Pt Oxide + Pt/Ce Zr Y Oxide粉末の製
1. 0 0. 498 0. 448 0. 050 0. 004 0. 50 0. 45 0. 05
造)
参考例 16で得られた Ce Zr Y Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸
0. 50 0. 45 0. 05
水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、 500°Cで 3時間熱処理 (焼成)することによ り、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を得た。
0. 50 0. 45 0. 05
[0308] 次いで、得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxideに酢酸バリウム水溶液を含浸さ
0. 50 0. 45 0. 05
せ、乾燥後、電気炉にて、 950°Cで 3時間熱処理 (焼成)することにより、 Ba Ce
1. 0 0. 49
Zr Y Pt Oxide (Ptを固溶したぺロブスカイト型酸化物)と PtZCe Zr
8 0. 448 0. 050 0. 004 0. 50
Y Oxide (Ptを担持したホタル石型セリウム複合酸ィ匕物)の混合相からなる粉
0. 45 0. 05
末を得た。この粉末の Pt含有量は、粉末 10gに対して PtO. 05gの割合であった。
[0309] 参考例 45
(Pt-Rh/ Θ -A1 O粉末の製造)
2 3
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液の含浸量を変えたこ と以外は、参考例 36と同様にして、 Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を得た。
この粉末の Ptおよび Rh担持量は、粉末 70gに対して、 PtO. lgおよび RhO. lgの 割合であった。
[0310] 実施例 24
参考例 27で得られた La Fe Pd O 粉末、参考例 44で得られた Ba C
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ " 1. 0 e Zr Y Pt Oxide + Pt/Ce Zr Y Oxide粉末、参考例 35
0. 498 0. 448 0. 050 0. 004 0. 50 0. 45 0. 05
で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および 0アルミナ粉末を、ボールミ
0. 50 0. 45 0. 05
ルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを
、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間 焼成することにより、内側層を形成した。
[0311] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 La Fe Pd O 粉末を 15g (Pd
1. 02 0. 95 0. 05 3+ δ,,
担持量 0. 3g)、Ba Ce Zr Y Pt Oxide + Pt/Ce Zr Y O
1. 0 0. 498 0. 448 0. 050 0. 004 0. 50 0. 45 0. 05 xide粉末を 40g (Pt担持量 0· 2g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末を 60g (Pt
0. 50 0. 45 0. 05
担持量 0. lg)および Θアルミナ粉末を 50g、それぞれ担持するように形成した。
[0312] 次いで、参考例 8で得られた RhZZr Ce La Nd Rh Oxide粉
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003 末、参考例 43で得られた Ca Zr Pt O 粉末、および、参考例 45で得ら
0. 98 0. 98 0. 02 3+ δ '
れた Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留 水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面に コーティングして、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、外側層を形成 した。
[0313] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 RhZZr Ce La Nd Rh
0. 777 0. 160 0. 020 0. 040 0. 003
Oxide粉末を 60g (Rh担持量 0. 3g)、 Ca Zr Pt O 粉末を 4. 65g (Pt
0. 98 0. 98 0. 02 3+ δ '
担持量 0. lg)、Pt— Rh担持 Θアルミナ粉末を 70g (Pt担持量 0. 18、1¾1担持量0. lg)、それぞれ担持するように形成した。
[0314] これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 5gZL、 0. 4gZLおよび 0. 3gZLであった。
比較例 6
参考例 22で得られた Pd担持 γアルミナ粉末および参考例 16で得られた Ce Zr
0. 50
Y Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてス
0. 45 0. 05
ラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして 、乾燥させた後、 600°Cで 3時間焼成することにより、内側層を形成した。
[0315] 上記内側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pd担持 γアルミナ粉末を 60g (Pd担持量 0 . 5g)および Ce Zr Y Oxide粉末を 40g、それぞれ担持するように形成した
0. 50 0. 45 0. 05 次いで、参考例 15で得られた Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉末、参考
例 17で得られた Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末および γアルミナ粉末を、ボ
0. 50 0. 45 0. 05
ールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラ リーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、 600°C で 3時間焼成することにより、外側層を形成した。
[0316] 上記外側層は、モノリス担体 1Lあたり、 Pt— Rh担持 Zr Ce La Oxide粉
0. 80 0. 16 0. 04 末を 20g (Pt担持量 0. 6g、Rh担持量 0. 6g)、 Pt担持 Ce Zr Y Oxide粉末
0. 50 0. 45 0. 05 を 60g (Pt担持量 0. 2g)および γアルミナ粉末を 60g、それぞれ担持するように形成 した。
これにより、 2層コートからなる触媒組成物を得た。触媒組成物全体での Pt、 Rhお よび Pdの担持量は、それぞれ、 0. 8gZL、 0. 6gZLおよび 0. 5gZLであった。
[0317] 性能評価 (実施例 24、比較例 6)
(1)耐久試験
V型 8気筒、排気量 4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに搭載し、このエンジン の各々のバンク (4気筒)に、上記実施例 24および比較例 6の各モノリス状触媒を、そ れぞれ連結して、図 2に示すサイクルを 1サイクル(30秒)として、このサイクルを 48時 間繰り返すことにより、耐久試験を実施した。
[0318] 1サイクルは、図 2に示すように、 0〜5秒の間は、フィードバック制御によって、理論 空燃比 (AZF= 14. 6)であるストィキ状態に維持されたガソリンと空気との混合ガス をエンジンに供給するとともに、排ガス浄化用触媒 (触媒床)の内部温度が、 850°C 近辺となるように設定した。 5〜7秒の間は、フィードバックをオープンにするとともに、 燃料を過剰に噴射して燃料リッチな状態 (AZF= 11. 2)の混合ガスをエンジンに供 給した。 7〜28秒の間は、引き続いて、フィードバックをオープンにして燃料を過剰に 供給したままで、各触媒部の上流側力 導入管を介してエンジンの外部力 二次空 気を吹き込んで、触媒床内部において過剰な燃料と二次空気とを反応させて触媒床 温度を上昇させた。このときの最高温度は 1150°Cであり、 AZFは、ほぼ理論空燃比 である 14. 8に維持した。最後の 28〜30秒の間は、燃料を供給せずに二次空気を 供給し、リーン状態とした。なお、燃料は、ガソリンにリンィ匕合物を添加した状態で供 給し、その添加量をリン元素に換算して、耐久試験の合計を 0. 41gとした。また、触
媒床温度は、ハニカム担体の中心部に挿入した熱電対によって計測した。
[0319] (2) CO— NOxクロス点浄化率の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンに、上記実施例 24および比較例 6の モノリス状触媒を、それぞれ連結したこと以外は、実施例 1〜9および比較例 1、 2の モノリス状触媒の場合と同様にして、 CO— NOxクロス点浄ィ匕率を測定した。その結 果を表 6に示す。
[0320] (3) HC浄化温度の測定
直列 4気筒、排気量 1. 5Lのガソリンエンジンに、上記実施例 24および比較例 6の モノリス状触媒を、それぞれ連結したこと以外は、実施例 1〜9および比較例 1、 2の モノリス状触媒の場合と同様にして、排ガス中の HCが、 50%浄ィ匕されるときの温度( 浄化温度)(°C)を測定した。その測定結果を表 6に示す。なお、表 6には、各触媒 1L 当たりの PtZRhZPd担持量 (g)を併せて示す。
[0321] [表 6]
表 6
担持量 (g/L)
組 成 CO-NOx
No. 層 Pt Rh/Pd 浄化率
Lai.02Fe0.95Pa0.05O3+8" + Bai.0 eo.498Zr0.4 8、o.o5oPto.oo403
実施例 内侧
+ Pt/Ce0.5oZr0.45Y0.05Oxide + θ-ΑΙ203
24 0.5/0.4/0.3 87.9% 381 C 外翻 Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rho.003Oxide + Ca0 98Zr0 98Pt0 02Ο3.8· + Pt-Rh/9-AI203
比較例 内翻 Pd/y-AI203 + Ce0.so2r0.45Y0.05Oxide
6 0.8/0.6/0.5 65.3% 473°C 外側 Pt-Rh/Zr0.80Ce0.16La0.04Oxide + Pt Ce0 50Zr0 45Y0 05Oxide + γ-ΑΙ203
0 S豳
[0322] 表 6に示すように、実施例 24の触媒組成物によれば、耐久試験に供した後におい ても、比較的低温で、優れた触媒活性を発揮させることができる。
なお、上記発明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示 にすぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな 本発明の変形例は、後記請求の範囲に含まれるものである。
産業上の利用可能性
[0323] 本発明の触媒組成物は、高温雰囲気下においても、優れた触媒性能を長期にわ たって実現することができることから、例えば、有機合成反応触媒、還元反応触媒、 水素化触媒、水素化分解触媒、内燃機関の排ガス浄ィ匕用触媒などの用途において 、好適である。