JP2007326001A - 触媒組成物 - Google Patents

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JP2007326001A JP2006157739A JP2006157739A JP2007326001A JP 2007326001 A JP2007326001 A JP 2007326001A JP 2006157739 A JP2006157739 A JP 2006157739A JP 2006157739 A JP2006157739 A JP 2006157739A JP 2007326001 A JP2007326001 A JP 2007326001A
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Hirohisa Tanaka
裕久 田中
Isao Tan
功 丹
Mari Uenishi
真里 上西
Masashi Taniguchi
昌司 谷口
Mareo Kimura
希夫 木村
Satoshi Matsueda
悟司 松枝
Akimasa Hirai
章雅 平井
Keiichi Narita
慶一 成田
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Abstract

【課題】 酸素吸放出材が含有される場合においても、貴金属の触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れた触媒活性を実現することができる、触媒組成物を提供すること
【解決手段】 内側から外側に向けて順次積層される複数の層を備え、複数の層が、酸素吸放出能力を有する酸素吸放出材が含有されている層を少なくとも1つ含む触媒組成物において、酸素吸放出材が含有されている層から選択される1つの基準層に対して、外側に隣接する外側層には、基準層が含有する酸素吸放出材の量よりも少ない量で酸素吸放出材を含有させるか、または、酸素吸放出材を含有させない。
【選択図】なし

Description

本発明は、触媒組成物、詳しくは、排ガス浄化用触媒などとして好適に用いられる触媒組成物に関する。
現在まで、排ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)および窒素酸化物(NOx)を同時に浄化できる三元触媒として、Rh(ロジウム)、Pt(白金)、Pd(パラジウム)などの貴金属が、高い触媒活性を示すことから、広く用いられている。
しかるに、排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒は、1000℃近傍の高温で使用されるため、その耐熱性を高めるために、貴金属は、耐熱性の複合酸化物に担持または含浸される(例えば、特許文献1参照)。
また、排ガス浄化用触媒には、特許文献1にも開示されているように、Ce(セリウム)を含有する複合酸化物を、酸素吸放出材として配合することが知られている。
この酸素吸放出材は、酸素過剰雰囲気下では、酸素を吸蔵し、酸素不足雰囲気下では、酸素を放出して、理論空燃比の維持を図るものである。
特開2004−243305号公報
しかし、触媒担体上に複数の触媒層を形成する場合において、各触媒層に含まれる酸素吸放出材が、触媒担体表面から外側に向かう方向に従って多く含有されると、触媒活性が低下する場合がある。とりわけ、複合酸化物としてペロブスカイト型複合酸化物が配合される場合には、貴金属を含有させても、その貴金属の自己再生が阻害され、触媒活性が低下するという不具合がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、酸素吸放出材が含有される場合においても、貴金属の触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れた触媒活性を実現することができる、触媒組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の触媒組成物は、内側から外側に向けて順次積層される複数の層を備え、複数の前記層は、酸素吸放出能力を有する酸素吸放出材が含有されている層を少なくとも1つ含み、前記酸素吸放出材が含有されている層から選択される1つの基準層に対して、外側に隣接する外側層は、前記基準層が含有する前記酸素吸放出材の量よりも少ない量で前記酸素吸放出材を含有するか、または、前記酸素吸放出材を含有しないことを特徴としている。
また、本発明の触媒組成物では、複数の前記層が、内層と外層とからなる2層であることが好適である。
また、本発明の触媒組成物では、前記基準層の積層量が、前記外側層の積層量より多いことが好適である。
また、本発明の触媒組成物では、複数の前記層のうち最も外側の層には、前記酸素吸放出材が含有されていないことが好適である。
また、本発明の触媒組成物では、複数の前記層のうち最も外側の層を被覆し、貴金属からなる貴金属被覆膜を備えていることが好適である。
また、本発明の触媒組成物では、前記酸素吸放出材に貴金属が担持されていることが好適である。
さらに、本発明の触媒組成物では、複数の前記層のうち少なくとも1つの層には、貴金属含有ペロブスカイト型複合酸化物が含有されていることが好適である。
本発明の触媒組成物では、酸素吸放出材が含有される場合においても、貴金属の触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れた触媒活性を実現することができる。
本発明の触媒組成物は、触媒担体と、その触媒担体の表面において、内側から外側に向けて順次積層される複数の触媒層とを備えている。
本発明において、複数の各触媒層は、各種の耐熱性の複合酸化物と、その複合酸化物に担持され、または、組成として含有される貴金属とを含んでいる。
複合酸化物としては、特に制限されないが、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物、ジルコニア系複合酸化物、セリア系複合酸化物、プラセオジム系複合酸化物、アルミナなどが挙げられる。
これらのうち、セリア系複合酸化物およびプラセオジム系複合酸化物が、本発明の酸素吸放出材に相当する。
貴金属としては、例えば、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Ag(銀)、Os(オスミウム)、Ir(イリジウム)、Pt(白金)などが挙げられ、好ましくは、Rh、Pd、Ptが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
ペロブスカイト型複合酸化物は、下記一般式(1)で示される。
ABO3 (1)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、貴金属を除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)
一般式(1)において、Aで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)などが挙げられる。
また、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
一般式(1)において、Bで示される貴金属を除く遷移元素およびAlとしては、例えば、周期律表(IUPAC、1990年)において、原子番号21(Sc)〜原子番号30(Zn)、原子番号39(Y)〜原子番号48(Cd)、および、原子番号57(La)〜原子番号80(Hg)の各元素(ただし、貴金属(原子番号44〜47および76〜78)を除く)、Alが挙げられ、好ましくは、Ti(チタン)、Cr(クロム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)およびAl(アルミニウム)が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
このようなペロブスカイト型複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0039〕〜〔0059〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
また、ペロブスカイト型複合酸化物は、貴金属を担持するか、または、組成として含有することができる。
貴金属が担持されたペロブスカイト型複合酸化物は、下記一般式(2)で示される。
N/ABO3 (2)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、貴金属を除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Nは、貴金属を示す。)
このような貴金属が担持されたペロブスカイト型複合酸化物は、例えば、上記の方法により製造された一般式(1)で示されるペロブスカイト型複合酸化物に、特開2004−243305号の段落番号〔0063〕の記載に準拠して、貴金属を担持することによって、製造することができる。
このようにして得られるペロブスカイト型複合酸化物の貴金属の担持量は、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、通常20重量部以下であり、好ましくは、0.2〜5重量部である。
一方、貴金属が組成として含有されたペロブスカイト型複合酸化物は、下記一般式(3)で示される。
ABNO3 (3)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Bは、貴金属を除く遷移元素およびAlから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、Nは、貴金属を示す。)
このような貴金属が組成として含有されたペロブスカイト型複合酸化物は、例えば、上記したように、特開2004−243305号の段落番号〔0039〕〜〔0059〕の記載に準拠して、製造することができる。
このようにして得られるペロブスカイト型複合酸化物の貴金属の含有量は、例えば、ペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、通常20重量部以下であり、好ましくは、0.2〜5重量部である。
なお、この貴金属が組成として含有されたペロブスカイト型複合酸化物に、さらに、上記のように貴金属を担持させることもできる。
ジルコニア系複合酸化物は、下記一般式(4)で示される。
Zr1-(a+b)Ceab2-c (4)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、aは、Ceの原子割合を示し、bは、Rの原子割合を示し、1−(a+b)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(4)において、Rで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Rで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、aで示されるCeの原子割合は、0.1〜0.65の範囲であり、好ましくは、0.1〜0.5の範囲である。
また、bで示されるRの原子割合は0〜0.55の範囲である(すなわち、Rは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.55以下の原子割合である)。0.55を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(a+b)で示されるZrの原子割合は、0.35〜0.9の範囲であり、好ましくは、0.5〜0.9の範囲である。
さらに、cは酸素欠陥量を示し、これは、Zr、Ce、RおよびNの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなジルコニア系複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号〔0090〕〜〔0102〕の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
このようなジルコニア系複合酸化物は、貴金属を担持するか、または、組成として含有することができる。
貴金属が担持されたジルコニア系複合酸化物は、下記一般式(5)で示される。
N/Zr1-(a+b)Ceab2-c (5)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、aは、Ceの原子割合を示し、bは、Rの原子割合を示し、1−(a+b)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
このような、貴金属が担持されたジルコニア系複合酸化物は、例えば、上記の方法により製造された一般式(4)で示されるジルコニア系複合酸化物に、特開2004−243305号の段落番号〔0122〕、〔0125〕の記載に準拠して、貴金属を担持することによって、製造することができる。
このようにして得られるジルコニア系複合酸化物の貴金属の担持量は、例えば、ジルコニア系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
一方、貴金属が組成として含有されたジルコニア系複合酸化物は、下記一般式(6)で示される。
Zr1-(d+e+f)Cedef2-g (6)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、dは、Ceの原子割合を示し、eは、Rの原子割合を示し、fは、Nの原子割合を示し、1−(d+e+f)は、Zrの原子割合を示し、cは、酸素欠陥量を示す。)
dで示されるCeの原子割合は、0.1〜0.65の範囲であり、好ましくは、0.1〜0.5の範囲である。
また、eで示されるRの原子割合は0〜0.55の範囲である(すなわち、Rは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.55以下の原子割合である)。0.55を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、fで示されるNの原子割合は、0.001〜0.3の範囲であり、好ましくは、0.001〜0.2の範囲である。
また、1−(d+e+f)で示されるZrの原子割合は、0.35〜0.9の範囲であり、好ましくは、0.5〜0.9の範囲である。
さらに、gは酸素欠陥量を示し、これは、Zr、CeおよびRの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このような貴金属が組成として含有されたジルコニア系複合酸化物は、例えば、上記したように、特開2004−243305号の段落番号〔0090〕〜〔0102〕の記載に準拠して、製造することができる。
なお、この貴金属が組成として含有されたジルコニア系複合酸化物に、さらに、上記のように貴金属を担持させることもできる。
このようにして得られるジルコニア系複合酸化物の貴金属の含有量(担持された貴金属と、組成として含有された貴金属との合計量)は、例えば、ジルコニア系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
セリア系複合酸化物は、下記一般式(7)で表される。
Ce1-(h+i)Zrhi2-j (7)
(式中、Lは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、hは、Zrの原子割合を示し、iは、Lの原子割合を示し、1−(h+i)は、Ceの原子割合を示し、jは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(7)において、Lで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Lで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Ceを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、hで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、iで示されるLの原子割合は0〜0.2の範囲である(すなわち、Lは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(h+i)で示されるCeの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、jは酸素欠陥量を示し、これは、Ce、ZrおよびLの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなセリア系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
このようなセリア系複合酸化物は、貴金属を担持するか、または、組成として含有することができる。
貴金属が担持されたセリア系複合酸化物は、下記一般式(8)で示される。
N/Ce1-(h+i)Zrhi2-j (8)
(式中、Lは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、hは、Zrの原子割合を示し、iは、Lの原子割合を示し、1−(h+i)は、Ceの原子割合を示し、jは、酸素欠陥量を示す。)
このような、貴金属が担持されたセリア系複合酸化物は、例えば、上記の方法により製造された一般式(7)で示されるセリア系複合酸化物に、上記したジルコニア系複合酸化物の担持方法と同様の方法によって貴金属を担持することによって、製造することができる。
このようにして得られるセリア系複合酸化物の貴金属の担持量は、例えば、セリア系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
一方、貴金属が組成として含有されたセリア系複合酸化物は、下記一般式(9)で示される。
Ce1-(k+l+m)Zrklm2-n (9)
(式中、Lは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、kは、Zrの原子割合を示し、lは、Lの原子割合を示し、mは、Nの原子割合を示し、1−(k+l+m)は、Ceの原子割合を示し、nは、酸素欠陥量を示す。)
kで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、lで示されるLの原子割合は0〜0.2の範囲である(すなわち、Lは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、mで示されるNの原子割合は、0.001〜0.3の範囲であり、好ましくは、0.001〜0.2の範囲である。
また、1−(k+l+m)で示されるCeの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、nは酸素欠陥量を示し、これは、Ce、Zr、LおよびNの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このような貴金属が組成として含有されたセリア系複合酸化物は、例えば、上記した貴金属が組成として含有されたジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
なお、この貴金属が組成として含有されたセリア系複合酸化物に、さらに、上記のように貴金属を担持させることもできる。
このようにして得られるセリア系複合酸化物の貴金属の含有量(担持された貴金属と、組成として含有された貴金属との合計量)は、例えば、セリア系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
また、本発明において、一般式(4)〜(6)で示されるジルコニア系複合酸化物のCeの原子割合が、一般式(7)〜(9)で示されるセリア系複合酸化物のCeの原子割合と重複する場合は、本発明においては、その重複するジルコニア系複合酸化物は、セリア系複合酸化物(酸素吸放出材)に属するものとする。
プラセオジム系複合酸化物は、下記一般式(10)で表される。
Pr1-(o+p)Zrop2-q (10)
(式中、Dは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Prを除く。)を示し、oは、Zrの原子割合を示し、pは、Dの原子割合を示し、1−(o+p)は、Prの原子割合を示し、qは、酸素欠陥量を示す。)
一般式(10)において、Dで示されるアルカリ土類金属としては、一般式(1)で示したアルカリ土類金属が挙げられる。また、Dで示される希土類元素としては、一般式(1)で示した希土類金属が挙げられる(ただし、Prを除く。)。これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、oで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、pで示されるDの原子割合は、0〜0.2の範囲である(すなわち、Dは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、1−(o+p)で示されるPrの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、qは酸素欠陥量を示し、これは、Pr、ZrおよびDの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このようなプラセオジム系複合酸化物は、上記したジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
このようなプラセオジム系複合酸化物は、貴金属を担持するか、または、組成として含有することができる。
貴金属が担持されたプラセオジム系複合酸化物は、下記一般式(11)で示される。
N/Pr1-(o+p)Zrop2-q (11)
(式中、Dは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Prを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、oは、Zrの原子割合を示し、pは、Dの原子割合を示し、1−(o+p)は、Prの原子割合を示し、qは、酸素欠陥量を示す。)
このような、貴金属が担持されたプラセオジム系複合酸化物は、例えば、上記の方法により製造された一般式(10)で示されるプラセオジム系複合酸化物に、上記したジルコニア系複合酸化物の担持方法と同様の方法によって貴金属を担持することによって、製造することができる。
このようにして得られるプラセオジム系複合酸化物の貴金属の担持量は、例えば、プラセオジム系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
一方、貴金属が組成として含有されたプラセオジム系複合酸化物は、下記一般式(12)で示される。
Pr1-(r+s+t)Zrrst2-u (12)
(式中、Dは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Prを除く。)を示し、Nは、貴金属を示し、rは、Zrの原子割合を示し、sは、Dの原子割合を示し、tは、Nの原子割合を示し、1−(r+s+t)は、Prの原子割合を示し、uは、酸素欠陥量を示す。)
rで示されるZrの原子割合は、0.2〜0.7の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.5の範囲である。
また、sで示されるDの原子割合は、0〜0.2の範囲である(すなわち、Dは必須成分ではなく任意的に含まれる任意成分であり、含まれる場合には、0.2以下の原子割合である)。0.2を超えると、相分離や他の複合酸化物相を生成する場合がある。
また、tで示されるNの原子割合は、0.001〜0.3の範囲であり、好ましくは、0.001〜0.2の範囲である。
また、1−(r+s+t)で示されるPrの原子割合は、0.3〜0.8の範囲であり、好ましくは、0.4〜0.6の範囲である。
さらに、uは酸素欠陥量を示し、これは、Pr、Zr、DおよびNの酸化物が通常形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子にできる空孔の割合を意味する。
このような貴金属が組成として含有されたプラセオジム系複合酸化物は、例えば、上記した貴金属が組成として含有されたジルコニア系複合酸化物の製造方法と同様の製造方法によって、製造することができる。
なお、この貴金属が組成として含有されたプラセオジム系複合酸化物に、さらに、上記のように貴金属を担持させることもできる。
このようにして得られるプラセオジム系複合酸化物の貴金属の含有量(担持された貴金属と、組成として含有された貴金属の合計量)は、例えば、プラセオジム系複合酸化物100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
アルミナとしては、例えば、αアルミナ、θアルミナ、γアルミナなどが挙げられ、好ましくは、θアルミナが挙げられる。
αアルミナは、結晶相としてα相を有し、例えば、AKP−53(商品名、高純度アルミナ、住友化学社製)などが挙げられる。このようなαアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法によって得ることができる。
θアルミナは、結晶相としてθ相を有し、αアルミナに遷移するまでの中間(遷移)アルミナの一種であって、例えば、SPHERALITE 531P(商品名、γアルミナ、プロキャタリゼ社製)などが挙げられる。このようなθアルミナは、例えば、市販の活性アルミナ(γアルミナ)を、大気中にて、900〜1100℃で、1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
γアルミナは、結晶相としてγ相を有し、特に限定されず、例えば、排ガス浄化用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
また、これらのアルミナにLaおよび/またはBaが含まれるアルミナを用いることもできる。Laおよび/またはBaを含むアルミナは、特開2004−243305号の段落番号〔0073〕の記載に準拠して、製造することができる。
また、これらのアルミナには、貴金属を担持することができる。貴金属が担持されたアルミナは、例えば、上記したアルミナに、特開2004−243305号の段落番号〔0122〕、〔0126〕の記載に準拠して、貴金属を担持することによって、製造することができる。
このようにして得られたアルミナの貴金属の担持量(複数の貴金属が担持されている場合は、その合計量)は、例えば、アルミナ100重量部に対して、通常0.01〜5重量部であり、好ましくは、0.02〜2重量部である。
そして、本発明は、複数の触媒層のうち、少なくとも1つの触媒層には、セリア系複合酸化物および/またはプラセオジム系複合酸化物(以下、酸素吸放出材とする。)が含有され、酸素吸放出材が含有されている触媒層から選択される1つの基準触媒層に対して、外側に隣接する外側触媒層は、基準触媒層が含有する酸素吸放出材の量よりも少ない量で酸素吸放出材を含有するか、または、酸素吸放出材を含有しないことを特徴としている。
そのため、酸素吸放出材が、触媒層に含有される場合においても、貴金属の触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れた触媒活性を実現することができる。また、貴金属を組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物と酸素吸放出材が併用されている場合においても、酸素吸放出材が、ペロブスカイト型複合酸化物における貴金属の自己再生の障害となることを抑制することができ、貴金属の触媒活性の低下を低減することができる。
また、本発明において、各触媒層は、貴金属を組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物と、必要により、貴金属が担持されるそれ以外の複合酸化物とを含んでいることが好適である。貴金属を組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物が含まれていると、貴金属の使用量を大幅に低減しても、貴金属のペロブスカイト型構造に対する酸化還元雰囲気での固溶析出による自己再生機能によって、触媒活性を実現することができる。
また、酸素吸放出材には、貴金属が担持されていることが好適である。酸素吸放出材に貴金属が担持されていると、ペロブスカイト型複合酸化物に組成として含有されている貴金属に加えて、触媒活性のさらなる増大を図ることができ、触媒活性を向上させることができる。
また、上記基準触媒層の積層量は、上記外側触媒層の積層量より多いことが好適である。すなわち、基準触媒層の積層量より外側触媒層の積層量を少なくすることによって、外側触媒層が、排ガスの通過の妨げになることを抑制することができ、基準触媒層において効率良く排ガスを浄化することができる。
また、複数の触媒層のうち、最も外側の触媒層には、酸素吸放出材が含有されていないことが好適である。
さらに、複数の触媒層は、2層以上であれば、特に制限されないが、例えば、2層、3層、4層程度であり、好ましくは、2層である。
複数の触媒層が2層であると、貴金属の触媒活性の低下を抑制することができ、さらに、触媒層の耐熱性の低下を抑制することもできる。また、酸素吸放出材に貴金属が担持されている場合において、当該貴金属の触媒活性の低下を低減することもできる。
本発明の触媒組成物が2層である場合には、内側層が基準触媒層となり、その内側触媒層(内層)には、好ましくは、貴金属が組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物、貴金属が担持されたセリア系複合酸化物、および、アルミナが含まれる。さらに好ましくは、Pdが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物、Ptが担持されたセリア系複合酸化物、および、θ−アルミナが含まれる。さらに、必要により、Ptが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物が含まれる。
内側触媒層におけるこれら複合酸化物の各含有量は、好ましくは、貴金属が組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、貴金属が担持されたセリア系複合酸化物が100〜1000重量部、アルミナが100〜2000重量部である。さらに好ましくは、Pdが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、Ptが担持されたセリア系複合酸化物が100〜1000重量部、θ−アルミナが100〜2000重量部、Ptが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物が20〜800重量部である。
また、内側触媒層の外側に被覆される外側触媒層(外層)には、好ましくは、貴金属が担持されたジルコニア系複合酸化物が含まれる。さらに、必要により、貴金属を組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物、セリア系複合酸化物、貴金属が担持されたセリア系複合酸化物、アルミナ、および、貴金属が担持されたアルミナから選択される少なくとも1種が含まれる。さらに好ましくは、Rhが担持されたジルコニア系複合酸化物が含まれる。さらに、必要により、Ptが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物、セリア系複合酸化物、Ptが担持されたセリア系複合酸化物、θ−アルミナ、ならびに、PtおよびRhが担持されたθ−アルミナから選択される少なくとも1種が含まれる。
外側触媒層におけるこれら複合酸化物の各含有量は、好ましくは、貴金属が担持されたジルコニア系複合酸化物100重量部に対して、貴金属を組成として含有するペロブスカイト型複合酸化物が10〜200重量部、セリア系複合酸化物が100重量部以下、貴金属が担持されたセリア系複合酸化物が100重量部以下、アルミナが500重量部以下、貴金属が担持されたアルミナが50〜500重量部である。さらに好ましくは、Rhが担持されたジルコニア系複合酸化物100重量部に対して、Ptが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物が10〜200重量部、セリア系複合酸化物が100重量部以下、Ptが担持されたセリア系複合酸化物が100重量部以下、θ−アルミナが500重量部以下、PtおよびRhが担持されたθ−アルミナが50〜500重量部である。
また、上記のように、内側触媒層には、好ましくは、Pdを含有する各種の複合酸化物が含まれ、外側触媒層には、好ましくは、Rhを含有する各種の複合酸化物および/またはPtを含有する各種の複合酸化物が含まれる。
Pdを含有する各種の複合酸化物を、内側触媒層に含ませることにより、Pdの被毒やPdを含む触媒層の熱劣化を防止し、触媒活性および耐久性の向上を図ることができる。また、Pdを含有する各種の複合酸化物を含む触媒層と、Rhを含有する各種の複合酸化物および/またはPtを含有する各種の複合酸化物を含む触媒層とを、別々の触媒層とすることにより、Pdと、Rhおよび/またはPtとの合金化およびそれに伴う触媒活性の低下を防止することができる。
また、酸素吸放出材は、内側層および外側層に含まれるペロブスカイト型複合酸化物100重量部に対して、内側層に500重量部以下、外側層に200重量部以下含まれ、好ましくは、内側層に30〜400重量部、外側層に150重量部以下含まれる。なお、外側層には、酸素吸放出材が含まれないことが、より好ましい。
また、内側層の積層量は、好ましくは、50〜250gであり、さらに好ましくは、100〜200gである。一方、外側層の積層量は、好ましくは、50〜250gであり、さらに好ましくは、100〜200gである。
上記した複数の触媒層は、例えば、触媒担体上にコート層として形成することができる。触媒担体としては、特に制限されず、例えば、コージェライトなどからなるハニカム状のモノリス担体など、公知の触媒担体が用いられる。
触媒担体上にコート層として各触媒層を形成するには、例えば、まず、ペロブスカイト型複合酸化物、ジルコニア系複合酸化物、セリア系複合酸化物、プラセオジム系複合酸化物、および、アルミナから選択される少なくとも1種に、水を加えてスラリーとした後、触媒担体上にコーティングし、50〜200℃で1〜48時間乾燥し、さらに、350〜1000℃で1〜12時間焼成すればよい。また、上記した各成分のそれぞれに、水を加えてスラリーとした後、これらスラリーを混合して、触媒担体上にコーティングし、50〜200℃で1〜48時間乾燥し、さらに、350〜1000℃で1〜12時間焼成してもよい。
そして、本発明の触媒組成物のように、複数の触媒層として形成する場合には、まず、最も内側の触媒層である第1触媒層は、上記と同様に、各成分を含むスラリーを触媒担体上にコーティングし、乾燥後、焼成すればよい。また、第1触媒層に隣接する外側層である第2触媒層は、触媒担体上に形成された第1触媒層上に、上記と同様に、各成分を含むスラリーをコーティングし、乾燥後、焼成すればよい。そして、第3触媒層、第4触媒層、・・・、第n触媒層(nは正の整数)と、上記と同様にコーティングし、乾燥後、焼成すればよい。
また、本発明においては、最も外側の触媒層の表面に、貴金属を含むカバー層(貴金属被覆膜)が形成されていることが好適である。カバー層を形成する貴金属としては、特に限定されないが、上記した貴金属のうちRhやPtが好ましい。これら貴金属は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
カバー層は、例えば、貴金属の塩に、水を加えてスラリーとし、このスラリーに、上記触媒層を有する触媒担体を浸漬させた後、50〜200℃で1〜48時間乾燥し、さらに、350〜1000℃で1〜12時間焼成すればよい。
また、貴金属の塩(貴金属原料)としては、上記した貴金属の塩であり、実用的には、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩化物水溶液などが挙げられる。より具体的には、ロジウム塩溶液として、例えば、硝酸ロジウム水溶液、塩化ロジウム水溶液など、パラジウム塩溶液として、例えば、硝酸パラジウム水溶液、塩化パラジウム水溶液など、白金塩溶液として、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液、塩化白金酸水溶液、4価白金アンミン水溶液などが挙げられる。これらの貴金属塩溶液は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
以上より、本発明の触媒組成物は、酸素吸放出材が含有される場合においても、貴金属の触媒活性を、長期にわたって高いレベルで維持することができ、優れた触媒活性を実現することができる。そのため、自動車用の排ガス浄化用触媒として好適に用いることができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例および比較例の説明において、貴金属の「担持量」には、各複合酸化物に組成として含有されている貴金属の含有量も含まれるものとする。
(1)製造例1(Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末の製造)
ジルコニウムメトキシプロピレートをZr換算で0.156molと、セリウムメトキシプロピレートをCe換算で0.032molと、ランタンメトキシプロピレート[La(OCH(CH3)CH2OCH33]をLa換算で0.004molと、ネオジムメトキシプロピレート[Nd(OCH(CH3)CH2OCH33]をNd換算で0.008molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Zr0.78Ce0.16La0.02Nd0.04Oxideで示されるジルコニア系複合酸化物の粉末を得た。
さらに、得られたZr0.78Ce0.16La0.02Nd0.04Oxide粉末20gに、硝酸ロジウム水溶液(Rh換算で0.06g)を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、800℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxideで示されるRhが組成として含有されるジルコニア系複合酸化物の粉末を得た。
次いで、この粉末20gに硝酸ロジウム水溶液(Rh換算で0.04g)を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、500℃で3時間焼成することにより、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxideで示されるRhが組成として含有され、さらにRhが担持されたジルコニア系複合酸化物の粉末を得た。
(2)製造例2(Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末の製造)
セリウムメトキシプロピレート[Ce(OCH(CH3)CH2OCH33]をCe換算で0.1molと、ジルコニウムメトキシプロピレート[Zr(OCH(CH3)CH2OCH33]をZr換算で0.09molと、イットリウムメトキシプロピレート[Y(OCH(CH3)CH2OCH33]をY換算で0.01molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるセリア系複合酸化物の粉末を得た。
(3)製造例3(Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末の製造)
製造例2で得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるPtが担持されたセリア系複合酸化物の粉末を得た。
この粉末のPt担持量は、粉末90gに対してPt0.2gの割合であった。
(4)製造例4(Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末の製造)
製造例2で得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるPtが担持されたセリア系複合酸化物の粉末を得た。
この粉末のPt担持量は、粉末90gに対してPt0.3gの割合であった。
(5)製造例5(Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末の製造)
カルシウムイソプロポキシドをCa換算で0.098molと、ジルコニウムイソプロポキシドをZr換算で0.098molとを、500mL容量の丸底フラスコに加え、さらに、トルエン200mLを加えて攪拌し、溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水を200mL滴下して加水分解したところ、白色の粘稠沈殿が生成した。そこで、この混合アルコキシド溶液からトルエンを留去して、スラリーとした後、このスラリーに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液をPt換算で0.002mol加えて、室温下において1時間攪拌した。
次いで、減圧下において水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、大気中、電気炉にて、800℃で1時間熱処理(焼成)することにより、Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ'で示されるPtが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物の褐色粉末を得た。この複合酸化物中のPt含有率は、2.16重量%であった。
(6)製造例6(La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末の製造)
ランタンエトキシエチレート[La(OC24OEt)3]をLa換算で0.102molと、鉄エトキシエチレート[Fe(OC24OEt)3]をFe換算で0.095molとを、500mL容量の丸底フラスコに加え、さらに、トルエン200mLを加えて攪拌し、溶解させることにより、混合アルコキシド溶液を調製した。そして、トルエン100mLに、パラジウムアセチルアセトナート[PdII(acac)2]をPd換算で0.005mol溶解して、得られた溶液を、上記丸底フラスコ内の混合アルコキシド溶液に加えて、La、FeおよびPdを含む均一混合溶液を調製した。
さらに、上記丸底フラスコ中に、脱イオン水200mLを約15分かけて滴下して加水分解したところ、褐色の粘稠沈殿が生成した。そこで、この粘稠沈殿を含む溶液を、さらに、室温下において2時間攪拌した。
次いで、減圧下においてトルエンおよび水分を留去して、LaFePd複合酸化物の前躯体を得た。さらに、この前駆体をシャーレに移し、60℃にて24時間通風し、乾燥させた後、大気中、電気炉にて、800℃で1時間熱処理(焼成)することにより、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''で示されるPdが組成として含有されるペロブスカイト型複合酸化物の黒褐色粉体を得た。この複合酸化物中のPd含有率は、2.15重量%であった。
(7)製造例7(Pt−Rh/θ−Al23粉末の製造)
θアルミナに、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pt担持θアルミナ粉末を得た。
次いで、得られたPt担持θアルミナ粉末に、硝酸ロジウム水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pt−Rh/θ−Al23で示されるPtおよびRhが担持されたθアルミナの粉末を得た。
この粉末のPtおよびRh担持量は、粉末70gに対して、Pt0.1gおよびRh0.1gの割合であった。
(8)製造例8(Ba1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末の製造)
セリウムメトキシプロピレート[Ce(OCH(CH3)CH2OCH33]をCe換算で0.1molと、ジルコニウムメトキシプロピレート[Zr(OCH(CH3)CH2OCH33]をZr換算で0.09molと、イットリウムメトキシプロピレート[Y(OCH(CH3)CH2OCH33]をY換算で0.01molと、トルエン200mLとを配合して、攪拌溶解することにより、混合アルコキシド溶液を調製した。さらに、この混合アルコキシド溶液に、脱イオン水80mLを滴下して、加水分解した。
次いで、加水分解された溶液から、トルエンおよび脱イオン水を留去し、乾固させて、前駆体を得た。さらに、この前駆体を、60℃で24時間通風乾燥させた後、電気炉にて、450℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるセリア系複合酸化物の粉末を得た。
さらに、得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末に、酢酸バリウム水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、950℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Ba1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043で示されるPtが組成として含有されるセリア系複合酸化物の粉末を得た。この粉末のPt含有量は、粉末60gに対してPt0.3gの割合であった。
(9)製造例9(Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末の製造)
製造例2で得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させ、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxideで示されるPtが担持されたセリア系複合酸化物の粉末を得た。
この粉末のPt担持量は、粉末60gに対してPt0.1gの割合であった。
(10)実施例1
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例3で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を90g(Pt担持量0.2g)およびθ−Al23粉末を60g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり163.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例5で得られたCa0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末および製造例7で得られたPt−Rh/θ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を60g(Rh担持量0.3g)、Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末を9.3g(Pt担持量0.2g)、および、Pt−Rh/θアルミナ粉末を70g(Pt担持量0.1g、Rh担持量0.1g)、それぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり148.5gであった。
これにより、2層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(11)実施例2
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例3で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を90g(Pt担持量0.2g)およびθ−Al23粉末を60g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり163.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例5で得られたCa0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末および製造例7で得られたPt−Rh/θ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を60g(Rh担持量0.3g)、Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末を9.3g(Pt担持量0.2g)、および、Pt−Rh/θアルミナ粉末を70g(Pt担持量0.1g、Rh担持量0.1g)、それぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり148.5gであった。
さらに、上記モノリス担体の外側層の表面に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させて、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、カバー層を形成した。
上記カバー層は、モノリス担体1Lあたり、Pt0.1gを担持させた。
これにより、3層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.6g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(12)実施例3
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を60g(Pt担持量0.2g)およびθ−Al23粉末を60g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり133.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例5で得られたCa0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末、製造例7で得られたPt−Rh/θ−Al23粉末および製造例2で得られたCe0.50Zr0.450.05Oxide粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を60g(Rh担持量0.3g)、Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末を9.3g(Pt担持量0.2g)、Pt−Rh/θ−Al23粉末を70g(Pt担持量0.1g、Rh担持量0.1g)、および、Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30gそれぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり178.5gであった。
これにより、2層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(13)実施例4
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例8で得られたBa1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Ba1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末を80g(Pt担持量0.4g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30g(Pt担持量0.1g)およびθ−Al23粉末を30g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり153.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を80g(Rh担持量0.4g)、および、θ−Al23粉末を70gそれぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり150gであった。
これにより、2層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(14)実施例5
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例8で得られたBa1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Ba1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末を80g(Pt担持量0.4g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30g(Pt担持量0.1g)およびθ−Al23粉末を30g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり153.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を80g(Rh担持量0.4g)、および、θ−Al23粉末を70gそれぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり150gであった。
さらに、上記モノリス担体の外側層の表面に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液および硝酸ロジウム水溶液を含浸させて、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、カバー層を形成した。
上記カバー層は、モノリス担体1Lあたり、Pt0.1gおよびRh0.2gを担持させた。
これにより、3層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.6g/L、0.6g/Lおよび0.3g/Lであった。
(15)実施例6
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例8で得られたBa1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Ba1.0Ce0.498Zr0.4480.050Pt0.0043粉末を60g(Pt担持量0.3g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30g(Pt担持量0.1g)およびθ−Al23粉末を30g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり133.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を80g(Rh担持量0.4g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30g(Pt担持量0.1g)、および、θ−Al23粉末を70gそれぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり180gであった。
これにより、2層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(16)比較例1
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を30g(Pt担持量0.1g)、および、θ−Al23粉末を60g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり103.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例5で得られたCa0.98Zr0.98Pt0.023−δ´粉末、製造例9で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末および製造例7で得られたPt−Rh/θ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を60g(Rh担持量0.3g)、Ca0.98Zr0.98Pt0.023-δ´粉末を9.3g(Pt担持量0.2g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を60g(Pt担持量0.1g)、および、Pt−Rh/θアルミナ粉末を70g(Pt担持量0.1g、Rh担持量0.1g)、それぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり208.5gであった。
これにより、2層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
(17)比較例2
製造例6で得られたLa1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、内側層を形成した。
上記内側層は、モノリス担体1Lあたり、La1.02Fe0.95Pd0.053+δ''粉末を13.8g(Pd担持量0.3g)、および、θ−Al23粉末を50g、それぞれ担持するように形成した。この内側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり63.8gであった。
次いで、製造例1で得られたRh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末、製造例4で得られたPt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末およびθ−Al23粉末を、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。このスラリーを、上記モノリス担体の内側層の表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で3時間焼成することにより、外側層を形成した。
上記外側層は、モノリス担体1Lあたり、Rh/Zr0.777Ce0.160La0.020Nd0.040Rh0.003Oxide粉末を80g(Rh担持量0.4g)、Pt/Ce0.50Zr0.450.05Oxide粉末を90g(Pt担持量0.3g)、および、θ−Al23粉末を70gそれぞれ担持するように形成した。この外側層の積層量は、モノリス担体1Lあたり240gであった。
さらに、上記モノリス担体の外側層の表面に、ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を含浸させて、乾燥後、電気炉にて、600℃で3時間熱処理(焼成)することにより、カバー層を形成した。
上記カバー層は、モノリス担体1Lあたり、Pt0.2gを担持させた。
これにより、3層コートからなるモノリス状触媒(触媒組成物)を得た。得られたモノリス状触媒において、モノリス担体1Lに対するPt、RhおよびPdの担持量は、それぞれ、0.5g/L、0.4g/Lおよび0.3g/Lであった。
性能評価
(1)耐久試験1(実施例1〜3および比較例1)
V型8気筒、排気量4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに搭載し、このエンジンの各々のバンク(4気筒)に、上記実施例1〜3および比較例1の各モノリス状触媒を、それぞれ連結して、図1に示すサイクルを1サイクル(30秒)として、このサイクルを40時間繰り返した後、空燃比A/F=14.3、900℃で2時間アニーリングすることにより、耐久試験を実施した。
1サイクルは、図1に示すように、0〜5秒の間は、フィードバック制御によって、理論空燃比(A/F=14.6)であるストイキ状態に維持されたガソリンと空気との混合ガスをエンジンに供給するとともに、モノリス状触媒(触媒床)の内部温度が、850℃近辺となるように設定した。5〜7秒の間は、フィードバックをオープンにするとともに、燃料を過剰に噴射して燃料リッチな状態(A/F=11.2)の混合ガスをエンジンに供給した。7〜28秒の間は、引き続いて、フィードバックをオープンにして燃料を過剰に供給したままで、各触媒部の上流側から導入管を介してエンジンの外部から二次空気を吹き込んで、触媒床内部において過剰な燃料と二次空気とを反応させて触媒床温度を上昇させた。このときの最高温度は1100℃であり、A/Fは、ほぼ理論空燃比である14.8に維持した。最後の28〜30秒の間は、燃料を供給せずに二次空気を供給し、リーン状態とした。なお、燃料は、ガソリンにリン化合物を添加した状態で供給し、その添加量をリン元素に換算して、耐久試験の合計を0.41gとした。また、触媒床温度は、ハニカム担体の中心部に挿入した熱電対によって計測した。
(2)耐久試験2(実施例4〜6および比較例2)
V型8気筒、排気量4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに搭載し、このエンジンの各々のバンク(4気筒)に、上記実施例4〜6および比較例2の各モノリス状触媒を、それぞれ連結して、触媒床温度の最高温度が1050℃であることを除いて、上記耐久試験1と同じ条件で耐久試験を実施した(図2参照)。
(3)CO−NOxクロス点浄化率の測定
直列4気筒、排気量1.5Lのガソリンエンジンに、上記耐久試験1または2実施後の実施例1〜6および比較例1、2のモノリス状触媒を、それぞれ連結し、混合気が燃料リッチな状態からリーン状態に変化させつつ供給し、燃焼させたときの排ガスを、耐久後のモノリス状触媒に供給した。そして、排ガス中のCOおよびNOxが、モノリス状触媒で浄化される割合をそれぞれ測定して、COおよびNOxの浄化される割合が一致するときの浄化率を、CO−NOxクロス点浄化率として測定した。その結果を表1および表2に示す。なお、この測定は、エンジンを実際に自動車に搭載させた状態ではなく、エンジンのみの状態で実施した。また、モノリス状触媒に供給される排ガスは、その温度が460℃であり、その空間速度SVが90000/hに設定された。
(4)HC浄化温度の測定
直列4気筒、排気量1.5Lのガソリンエンジンを用い、理論空燃比(λ=1)を中心として、△λ=±3.4%(△A/F=±0.5A/F)の振幅を、周波数1Hzで与え、上記(1)および(2)の耐久試験に供した後の各モノリス状触媒について、HCの浄化率を測定した。空間速度SVは90000/hに設定された。
測定は、エンジンにストイキ状態(A/F=14.6±0.2)の混合ガスを供給し、この混合ガスの燃焼によって排出される排気ガスの温度を30℃/分の割合で上昇させつつ、各触媒に供給し、排ガス中のHCが、50%浄化されるときの温度(浄化温度)(℃)を測定した。
測定結果を表1および表2に示す。なお、表1および表2における[ ]内の数字は、モノリス担体1Lあたりの各複合酸化物の担持量である。
Figure 2007326001
Figure 2007326001
1100℃耐久試験の1サイクルの工程を示すタイムチャートである。 1050℃耐久試験の1サイクルの工程を示すタイムチャートである。

Claims (7)

  1. 内側から外側に向けて順次積層される複数の層を備え、
    複数の前記層は、酸素吸放出能力を有する酸素吸放出材が含有されている層を少なくとも1つ含み、
    前記酸素吸放出材が含有されている層から選択される1つの基準層に対して、外側に隣接する外側層は、前記基準層が含有する前記酸素吸放出材の量よりも少ない量で前記酸素吸放出材を含有するか、または、前記酸素吸放出材を含有しないことを特徴とする、触媒組成物。
  2. 複数の前記層が、内層と外層とからなる2層であることを特徴とする、請求項1に記載の触媒組成物。
  3. 前記基準層の積層量が、前記外側層の積層量より多いこと特徴とする、請求項1または2に記載の触媒組成物。
  4. 複数の前記層のうち最も外側の層には、前記酸素吸放出材が含有されていないことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の触媒組成物。
  5. 複数の前記層のうち最も外側の層を被覆し、貴金属からなる貴金属被覆膜を備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の触媒組成物。
  6. 前記酸素吸放出材に貴金属が担持されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の触媒組成物。
  7. 複数の前記層のうち少なくとも1つの層には、貴金属含有ペロブスカイト型複合酸化物が含有されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の触媒組成物。
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