JP2010022892A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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智章 砂田
Hisao Aoki
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直樹 ▲高▼橋
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Toshitaka Tanabe
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新吾 坂神
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Abstract

【課題】 コストの上昇を抑制しつつ、高温下または酸化還元変動下、さらには、長期使用時において、Pdの優れた触媒活性を発現させることのできる、排ガス浄化用触媒を提供すること。
【解決手段】 PdとRhとを含む耐熱性酸化物を含有する排ガス浄化用触媒において、Rhを、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下の割合で含ませる。そして、本発明の排ガス浄化用触媒を、触媒担体に、コート層として形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車用エンジンなどの排ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOx)を浄化する排ガス浄化用触媒に関する。
現在まで、排ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)および窒素酸化物(NOx)を同時に浄化できる三元触媒として、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Pt(白金)などの貴金属が、高い触媒活性を示すことから、広く用いられている。 これら貴金属のうち、Pdは、より安価であり、かつ、エンジン始動時のHCの低減に優れていることから、CeO(酸化セリウム)などの耐熱性酸化物などに、Pdを担持させて、排ガスの浄化性能の向上が図られている。
例えば、Pd(パラジウム)が担持された酸化セリウムの粉末(イ)と、Pdが担持された活性アルミナ(ロ)と、アルミナゾルとをボールミルで混合して得られたスラリーを、モノリス担体基材に付着させ焼成することにより得られる触媒(A)が知られている(特許文献1参照)。
特開平5−184876号公報
しかるに、高温下、酸化還元変動下や長期使用時など、厳しい条件下における、触媒活性のさらなる向上が切望されている。
その一方で、安価なPdに代替してまたはそれとともに、高価なPtやRhを、触媒活性を発現させる有効量で用いると、コストの上昇が不可避となる。
本発明の目的は、コストの上昇を抑制しつつ、高温下または酸化還元変動下、さらには、長期使用時において、Pdの優れた触媒活性を発現させることのできる、排ガス浄化用触媒を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の排ガス浄化用触媒は、PdとRhとを含む耐熱性酸化物を含有し、Rhが、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下の割合で含まれていることを特徴としている。
また、本発明の排ガス浄化用触媒では、前記耐熱性酸化物が、触媒担体上にコート層として形成されており、前記触媒担体の単位体積あたりのPdの含有量が、0.5〜5g/Lであることが好適である。
さらに、本発明の排ガス浄化用触媒では、前記耐熱性酸化物が、触媒担体上にコート層として形成されており、前記触媒担体の単位体積あたりのRhの含有量が、0.001〜0.03g/Lであることが好適である。
本発明の排ガス浄化用触媒によれば、耐熱性酸化物において、Rhが、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下の割合で含まれている。つまり、Pdに対して微量のRhを含有させることで、Pdの耐熱性酸化物に対する分散状態を良好に保持することができる。
そのため、長期にわたって、Pdの粒成長による触媒活性低下を防止することができ、高い触媒活性を保持することができる。
その結果、本発明の排ガス浄化用触媒を使用すれば、高温下または酸化還元変動下、長期にわたってPdの優れた排ガス浄化性能を発現させることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、PdとRhとを含む耐熱性酸化物を含有している。
耐熱性酸化物としては、特に制限されないが、例えば、ジルコニウムセリウム系複合酸化物およびアルミナなどが挙げられる。
ジルコニウムセリウム系複合酸化物は、例えば、下記一般式(1)で示される。
ZrCeRO (1)
(式中、Rは、アルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)を示す。)
一般式(1)において、Rで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。
また、一般式(1)において、Rで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)が挙げられる。
これらアルカリ土類金属および希土類元素は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
また、ジルコニウムセリウム系複合酸化物において、Zrの含有量は、総モル数に対して、例えば、10〜90モル%であり、好ましくは、50〜80モル%である。
また、ジルコニウムセリウム系複合酸化物において、Ceの含有量は、総モル数に対して、例えば、10〜80モル%であり、好ましくは、10〜50モル%である。
また、ジルコニウムセリウム系複合酸化物において、Rで示されるアルカリ土類金属および/または希土類元素(ただし、Ceを除く。)の含有量は、総モルに対して、その総量として、例えば、1〜20モル%であり、好ましくは、1〜10モル%である。
アルミナとしては、例えば、αアルミナ、θアルミナ、γアルミナなどが挙げられる。
αアルミナは、結晶相としてα相を有し、例えば、AKP−53(商品名、高純度アルミナ、住友化学社製)などが挙げられる。このようなαアルミナは、例えば、アルコキシド法、ゾルゲル法、共沈法などの方法によって得ることができる。
θアルミナは、結晶相としてθ相を有し、αアルミナに遷移するまでの中間(遷移)アルミナの一種であって、例えば、SPHERALITE 531P(商品名、γアルミナ、プロキャタリゼ社製)などが挙げられる。このようなθアルミナは、例えば、市販の活性アルミナ(γアルミナ)を、大気中にて、900〜1100℃で、1〜10時間熱処理することによって得ることができる。
γアルミナは、結晶相としてγ相を有し、特に限定されず、例えば、排ガス浄化用触媒などに用いられている公知のものが挙げられる。
また、これらのアルミナにLaおよび/またはBaが含まれるアルミナを用いることもできる。Laおよび/またはBaを含むアルミナは、特開2004−243305号の段落番号〔0073〕の記載に準拠して、製造することができる。
そして、上記したように、耐熱性酸化物には、PdとRhとが含まれている。つまり、耐熱性酸化物には、PdとRhとが固溶および/または担持されている。具体的には、1つの耐熱性酸化物に、PdとRhとが共存しており、これらが固溶および/または担持されている。すなわち、1つの耐熱性酸化物に、PdおよびRhの一方が固溶され、他方が担持されていてもよく、PdおよびRhのいずれもが固溶(共存固溶)されていてもよい。また、PdおよびRhのいずれもが担持(共存担持)されていてもよい。耐熱性酸化物にPdとRhとが固溶されているとは、PdおよびRhが耐熱性酸化物の結晶格子中に配位することにより、耐熱性酸化物とPdおよびRhとが固溶体を形成していることである。
一方、耐熱性酸化物にPdおよびRhが担持されているとは、PdおよびRhが耐熱性酸化物に固溶することなく、その表面に保持されていることである。
排ガス浄化用触媒において、Rhは、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下、例えば、0.001重量%以上、好ましくは、0.1重量%以上の割合で含有されている。Rhの含有割合が3.5重量%を超えると、性能の向上に効果がなく、コストが上昇するという不具合がある。
そして、上記した耐熱性酸化物(アルミナを除く)は、特に制限されることなく、酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法などによって、製造することができる。
共沈法では、例えば、上記した各元素の塩(パラジウム塩およびロジウム塩を除く)を上記した化学量論比で含む混合塩水溶液を調製し、この混合塩水溶液に中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥後、熱処理する。
各元素の塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、りん酸塩などの無機塩、例えば、酢酸塩、しゅう酸塩などの有機酸塩などが挙げられる。また、混合塩水溶液は、例えば、各元素の塩を、上記した化学量論比となるような割合で水に加えて、攪拌混合することにより調製することができる。
その後、この混合塩水溶液に、中和剤を加えて共沈させる。中和剤としては、例えば、アンモニア、例えば、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類などの有機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、水酸化アンモニウムなどの無機塩基が挙げられる。中和剤として、好ましくは、炭酸ナトリウム塩が挙げられる。なお、中和剤は、その中和剤を加えた後の溶液のpHが6〜10程度となるように加える。
そして、得られた共沈物を、必要により水洗し、例えば、真空乾燥や通風乾燥などにより乾燥させた後、例えば、300〜1000℃、好ましくは、600〜900℃で熱処理(1次焼成)することにより、前駆体酸化物を得る。
次いで、得られた前駆体酸化物を、例えば、脱イオン水中に分散させて、スラリーを調製する。
一方、パラジウム塩水溶液とロジウム塩水溶液とを、Pd換算およびRh換算で、Rhの含有割合が、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下となるように、混合して混合溶液を調製する。
そして、この混合溶液に、上記スラリーを分散させ、分散液を濾過した後、残存する濾過ケーキを真空乾燥する。真空乾燥後は、濾過ケーキを、例えば、大気雰囲気、300〜900℃で400〜700時間焼成(2次焼成)することにより、PdおよびRhを前駆体酸化物に担持させる。こうして、PdおよびRhが担持された耐熱性酸化物を得る。
パラジウム塩は、上記と同様の塩が挙げられ、上記と同様に調製することができる。また、実用的には、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩化物水溶液などが挙げられる。具体的には、硝酸パラジウム水溶液、ジニトロジアンミンパラジウム硝酸水溶液、4価パラジウムアンミン硝酸水溶液などが挙げられる。
また、ロジウム塩は、上記と同様の塩が挙げられ、上記と同様に調製することができる。また、実用的には、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸水溶液、塩化物水溶液などが挙げられる。具体的には、硝酸ロジウム水溶液などが挙げられる。
また、上記の方法においては、予めパラジウム塩水溶液とロジウム塩水溶液との混合溶液を調製し、その混合溶液に前駆体酸化物のスラリーを分散させたが、例えば、パラジウム塩水溶液に前駆体酸化物のスラリーを分散させ、その後、その分散液とロジウム塩水溶液とを混合してもよい。この場合、得られる混合溶液を濾過した後、残存する濾過ケーキを真空乾燥、さらには、上記と同様の条件で焼成(2次焼成)することにより、PdおよびRhが固溶および/または担持された耐熱性酸化物を得ることができる。
さらに、上記の方法においては、構成する元素全ての水溶液(パラジウム塩およびロジウム塩を含む)を調製して、これに中和剤を加えて共沈させた後、得られた共沈物を乾燥後、熱処理することにより、PdおよびRhが固溶および/または担持された耐熱性酸化物を得ることもできる。
また、クエン酸錯体法では、例えば、クエン酸と上記した各元素の塩(パラジウム塩およびロジウム塩を除く)とを、上記した各元素(パラジウム塩およびロジウム塩を除く)に対し化学量論比よりやや過剰のクエン酸水溶液を加えてクエン酸混合塩水溶液を調製し、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素(パラジウム塩およびロジウム塩を除く)のクエン酸錯体を形成させた後、得られたクエン酸錯体を仮焼成後、熱処理する。
各元素の塩としては、上記と同様の塩が挙げられ、また、クエン酸混合塩水溶液は、例えば、上記と同様に混合塩水溶液を調製して、その混合塩水溶液に、クエン酸の水溶液を加えることにより、調製することができる。
その後、このクエン酸混合塩水溶液を乾固させて、上記した各元素のクエン酸錯体を形成させる。乾固は、形成されるクエン酸錯体が分解しない温度、例えば、室温〜150℃程度で、水分を除去する。これによって、上記した各元素(パラジウム塩およびロジウム塩を除く)のクエン酸錯体を形成させることができる。その後、形成されたクエン酸錯体を仮焼成する。仮焼成は、例えば、真空または不活性雰囲気下において、250〜350℃で加熱する。
そして、例えば、300〜800℃で熱処理(1次焼成)することにより、前駆体酸化物を得る。
次いで、得られた前駆体酸化物を、共沈法と同様に、パラジウム塩水溶液とロジウム塩水溶液との混合溶液に分散させ、分散液を濾過した後、濾過ケーキを真空乾燥する。そして、上記と同様の条件で焼成(2次焼成)することにより、PdおよびRhが固溶および/または担持された耐熱性酸化物を得る。
なお、アルミナに関しては、上記した前駆体酸化物にPdおよびRhを固溶および/または担持させる方法と同様の方法により、PdおよびRhが固溶および/または担持されたアルミナ(耐熱性酸化物)を得ることができる。
上記によって得られる耐熱性酸化物は、そのBET比表面積が、例えば、30〜200m/gであり、好ましくは、50〜120m/gである。
そして、この耐熱性酸化物は、そのまま、排ガス浄化用触媒として用いることもできるが、通常、公知の方法により、触媒担体上に担持させて、コート層として形成される。
触媒担体としては、特に制限されず、例えば、コージェライトなどからなるハニカム状のモノリス担体など、公知の触媒担体が用いられる。
耐熱性酸化物を触媒担体上に担持させるには、例えば、まず、上記により得られた耐熱性酸化物の粒子(粉末)に、水を加えてスラリーとした後、これを触媒担体上にコーティングし、乾燥させる。その後、300〜800℃、好ましくは、300〜600℃で熱処理することにより、触媒担体上にコート層を形成する。
このようにしてコート層が形成された触媒担体における耐熱性酸化物の含有量は、触媒担体の単位体積あたり、例えば、例えば、80〜300g/Lであり、好ましくは、100〜150g/Lである。
また、触媒担体におけるPdの含有量は、触媒担体の単位体積あたり、例えば、0.2〜8g/Lであり、好ましくは、0.5〜4g/Lである。
また、触媒担体におけるRhの含有量は、触媒担体の単位体積あたり、例えば、0.001〜0.2g/Lであり、好ましくは、0.01〜0.2g/Lである。
なお、コート層の形成においては、必要により、PdおよびRhを含有する耐熱性酸化物以外にPdおよびRhを含有しない耐熱性酸化物(ジルコニア系複合酸化物、セリウム系複合酸化物、アルミナなど)、好ましくは、アルミナを混合してもよく、さらには、アルカリ土類金属の塩、バインダなどを添加することができる。
アルカリ土類金属の塩としては、例えば、上記したアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩および酢酸塩などが挙げられる。これらの塩は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。また、これらのうち、好ましくは、BaSOが挙げられる。アルカリ土類金属の塩を添加することにより、PdおよびRhの炭化水素(HC)などによる被毒を抑制することができ、触媒活性の低下を防止することができる。
そして、PdおよびRhを含有しない耐熱性酸化物、アルカリ土類金属の塩、バインダなどを添加するには、例えば、乾式混合および湿式混合など、公知の混合方法で混合する。その後、上記と同様に触媒担体上に担持させる。
また、触媒担体におけるアルカリ土類金属の塩の含有量は、触媒担体の単位体積あたり、例えば、5〜50g/Lであり、好ましくは、5〜30g/Lである。
このようにして得られる本発明の排ガス浄化用触媒によれば、Rhが、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下の割合で含まれている。つまり、Pdに対して微量のRhを含有させている。これによって、Pdの耐熱性酸化物に対する分散状態を良好に保持することができる。そのため、長期にわたって、Pdの粒成長による触媒活性低下を防止することができ、例えば、エンジン始動時のHCの低減などのPdの高い触媒活性を保持することができる。
その結果、本発明の排ガス浄化用触媒を使用すれば、高温下または酸化還元変動下、長期にわたってPdの優れた排ガス浄化性能を発現することができる。
しかも、本発明の排ガス浄化用触媒では、Rhを、Rh自体の触媒活性を発現させる有効量で用いることなく、Pdに対して微量で用いるのみで、上記の優れた排ガス浄化性能を発現させている。そのため、コストの低減を大幅に図ることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、優れた排ガス浄化性能を長期にわたって実現することができるので、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関やボイラなどから排出される排気ガスを浄化するための排気ガス浄化用触媒として、有効に使用することができる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
製造例1(Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末の製造)
硝酸セリウム Ce換算で0.04モル
オキシ硝酸ジルコニウム Zr換算で0.05モル
硝酸プラセオジム Pr換算で0.01モル
上記の成分を、500mL容量の丸底フラスコに加え、脱イオン水100mLを加えて攪拌溶解させることにより、混合塩水溶液を調製した。次いで、炭酸ナトリウム25.0gを脱イオン水200gに溶解して調製したアルカリ性水溶液(中和剤)に、上記した混合水溶液を、徐々に滴下して共沈物を得た。この共沈物を水洗して、濾過した後、120℃で真空乾燥させた。次いで、600℃で、1時間熱処理(1次焼成)して、Ce0.4Zr0.5Pr0.1からなる複合酸化物(前駆体酸化物)の粉末を得た。
製造例2(Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:1.2重量%)の製造)
製造例1で得られたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末20gを、丸底フラスコに加え、脱イオン水500mLを加えて10分間攪拌することにより、脱イオン水中に分散させてスラリーを調製した。
次いで、このスラリーを、硝酸パラジウム水溶液および硝酸ロジウム水溶液の混合溶液に、分散させた。次いで、この分散液を吸引濾過した後、120℃で3時間真空乾燥させた。続いて、大気雰囲気、600℃で1時間焼成(2次焼成)することにより、Ce0.4Zr0.5Pr0.1にPdおよびRhを担持させた。これにより、PdおよびRhが共存担持されたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末)を得た。
なお、このPd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末80gにおいて、Pdの含有量は3.33g、Rhの含有量は0.04gであり、PdとRhとの総量に対するRhの含有割合(Rh/Pd+Rh割合)は、1.2重量%であった。
製造例3(Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:3.5重量%)の製造)
製造例1で得られたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末20gを、丸底フラスコに加え、脱イオン水500mLを加えて10分間攪拌することにより、脱イオン水中に分散させてスラリーを調製した。
次いで、このスラリーを、硝酸パラジウム水溶液および硝酸ロジウム水溶液の混合溶液に、分散させた。次いで、この分散液を吸引濾過した後、120℃で3時間真空乾燥させた。続いて、大気雰囲気、600℃で1時間焼成(2次焼成)することにより、Ce0.4Zr0.5Pr0.1にPdおよびRhを担持させた。これにより、PdおよびRhが共存担持されたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末)を得た。
なお、このPd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末80gにおいて、Pdの含有量は3.33g、Rhの含有量は0.12gであり、Rh/Pd+Rh割合は、3.5重量%であった。
製造例4(Pd/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:0重量%)の製造)
製造例1で得られたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末20gを、丸底フラスコに加え、脱イオン水500mLを加えて10分間攪拌することにより、脱イオン水中に分散させてスラリーを調製した。
次いで、このスラリーを、硝酸パラジウム水溶液に、分散させた。次いで、この分散液を吸引濾過した後、120℃で3時間真空乾燥させた。続いて、大気雰囲気、600℃で1時間焼成(2次焼成)することにより、Ce0.4Zr0.5Pr0.1にPdを担持させた。これにより、Pdが担持されたCe0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Pd/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末)を得た。
なお、このPd/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末80gにおいて、Pdの含有量は3.33gであった。
実施例1
製造例2で得られたPd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:1.2重量%)、アルミナおよび硫酸バリウムを、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。
このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で1時間焼成することにより、触媒担体表面上にコート層を形成した。
上記コート層は、モノリス担体1Lあたり、Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末を80g、アルミナを28gおよび硫酸バリウムを25.6g、それぞれ担持するように形成した。これにより、単層コートからなる排ガス浄化用触媒を得た。
なお、排ガス浄化用触媒全体でのPdおよびRhの含有量(担持量)は、それぞれ、3.3g/Lおよび0.04g/Lであった。
実施例2
製造例3で得られたPd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:3.5重量%)、アルミナおよび硫酸バリウムを、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。
このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で1時間焼成することにより、触媒担体表面上にコート層を形成した。
上記コート層は、モノリス担体1Lあたり、Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末を80g、アルミナを28gおよび硫酸バリウムを25.6g、それぞれ担持するように形成した。これにより、単層コートからなる排ガス浄化用触媒を得た。
なお、排ガス浄化用触媒全体でのPdおよびRhの含有量(担持量)は、それぞれ、3.3g/Lおよび0.12g/Lであった。
比較例1
製造例4で得られたPd/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末(Rh/Pd+Rh割合:0重量%)、アルミナおよび硫酸バリウムを、ボールミルにて混合および粉砕し、これに蒸留水を加えてスラリーを調製した。
このスラリーを、モノリス担体の各セルの内表面にコーティングして、乾燥させた後、600℃で1時間焼成することにより、触媒担体表面上にコート層を形成した。
上記コート層は、モノリス担体1Lあたり、Pd/Rh/Ce0.4Zr0.5Pr0.1粉末を80g、アルミナを28gおよび硫酸バリウムを25.6g、それぞれ担持するように形成した。これにより、単層コートからなる排ガス浄化用触媒を得た。
なお、排ガス浄化用触媒全体でのPdの含有量(担持量)は、3.3g/Lであった。
1)耐久試験
V型8気筒、排気量4Lのガソリンエンジンを動力計ベンチに搭載し、このエンジンの各々のバンク(4気筒)に、実施例1〜2および比較例1の各モノリス状触媒を、それぞれ連結して、図1に示すサイクルを1サイクル(30秒)として、このサイクルを5時間繰り返した後、空燃比A/F=14.3、900℃で2時間アニーリングすることにより、耐久試験を実施した。
1サイクルは、図1に示すように、0〜5秒の間は、フィードバック制御によって、理論空燃比(A/F=14.6)であるストイキ状態に維持されたガソリンと空気との混合ガスをエンジンに供給するとともに、モノリス状触媒(触媒床)の内部温度が、850℃近辺となるように設定した。
5〜7秒の間は、フィードバックをオープンにするとともに、燃料を過剰に噴射して燃料リッチな状態(A/F=11.2)の混合ガスをエンジンに供給した。
7〜28秒の間は、引き続いて、フィードバックをオープンにして燃料を過剰に供給したままで、各触媒部の上流側から導入管を介してエンジンの外部から二次空気を吹き込んで触媒床内部において過剰な燃料と二次空気とを反応させて触媒床温度を上昇させた。このときの最高温度は1100℃であり、A/Fは、ほぼ理論空燃比である14.8に維持した。
最後の28〜30秒の間は、燃料を供給せずに二次空気を供給し、リーン状態とした。
なお、燃料は、ガソリンにりん化合物を添加した状態で供給し、その添加量をりん元素に換算して、耐久試験の合計を0.41gとした。また、触媒床温度は、ハニカム担体の中心部に挿入した熱電対によって計測した。
2)500℃浄化率(%)
直列4気筒排気量1.5Lのエンジンを用い、理論空燃比(λ=1)を中心として、△λ=±3.4%(△A/F=±0.5A/F)の振幅を、周波数1Hzで与え、耐久前後の実施例1〜2および比較例1のモノリス状触媒のC、COおよびNOxの浄化率を測定した。その結果を図2および表1に示す。
なお、測定は、モノリス状触媒の上流側(入口ガス)の温度を500℃に保ち、流速は、空間速度(SV)50000/毎時とした。また、表1には、各モノリス状触媒の単位体積あたりの、PdおよびRhの含有量(g)を併せて示す。3)Pdの粒子サイズ(nm)の測定
耐久試験後の各モノリス状触媒におけるPdの粒子サイズ(粒径)を、X線回折(XRD)解析により測定した。結果を図3および表1に示す。
Figure 2010022892
1100℃耐久試験の1サイクルの工程を示すタイムチャートである。 1100℃耐久試験後のC、COおよびNOxそれぞれの500℃における浄化率を示すグラフである。 Ce0.4Zr0.5Pr0.1に関して、Rh/Pd+Rh割合を変化させたときの、1100℃耐久試験後のPd粒子サイズの変化を示すグラフである。

Claims (3)

  1. PdとRhとを含む耐熱性酸化物を含有し、
    Rhが、PdとRhとの総量に対して、3.5重量%以下の割合で含まれていることを特徴とする、排ガス浄化用触媒。
  2. 前記耐熱性酸化物が、触媒担体上にコート層として形成されており、
    前記触媒担体の単位体積あたりのPdの含有量が、0.5〜5g/Lであることを特徴とする、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記耐熱性酸化物が、触媒担体上にコート層として形成されており、
    前記触媒担体の単位体積あたりのRhの含有量が、0.001〜0.03g/Lであることを特徴とする、請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
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