明 細 書 ホトレジスト組成物、 該ホトレジスト組成物用低分子化合物および高分子化合物 技術分野
本発明は、 リソグラフィ一による半導体集積回路のパターニングに用いられる ホトレジスト組成物、 該ホトレジスト組成物を構成するに好適な低分子化合物お ょぴ高分子化合物に関するもので、 詳しくは、 波長 300 nm以下の光源、 中で も Kr F、 Ar F、 F2エキシマレーザー、 特に F2エキシマレーザ一を用いた微 細パターニングにおいて透明性に優れるホトレジスト組成物、 該ホトレジスト組 成物を構成するに好適な低分子化合物および高分子化合物に関するものである。 背景技術
半導体集積回路パターンの微細化は、 光リソグラフィーおよびその周辺技術の 進歩により達成されてきた。 この光リソグラフィ一は、 周知のように、 大きく分 けて 2つの技術に支えられている。 一つは、 ステッパーやスキャナーと呼ばれる 縮小投影露光装置の露光波長や開口数であり、 他の一つは、 前記縮小投影露光装 置によってマスクパターンが転写されることになるホトレジスト組成物の転写解 像性を主体と.したレジスト特性である。 これらが作用し合って光リソグラフィー による半導体集積回路パターンの加工精度を向上させてきた。
縮小投影露光装置に用いられる光源は、 回路パターンの高解像度化の要請を受 けて、 ますます短波長化されている。 一般に、 レジスト解像性約 0. 5 mでは K銀ランプの主要スぺクトルが 43611!!1の§線が、 約 0. 5〜0. 3 Ομπιで は同じく水銀ランプの主要スぺクトルカ S365 nmの i線が用いられ、 約 0. 3 0〜0. 15 μπαでは 248 nmの Kr Fエキシマレーザー光が用いられ、 約 0. 15 / m以下では 193!! の八 Fエキシマレーザー光が用いられており、 さ らなる微細化のために 157 nmの F2エキシマレーザー光や 126 nmの A r。
ェキシマレーザー光、 E U V (極端紫外線 波長 1 3 n m) の使用が検討されて いる。
一方、 ホトレジスト組成物について見てみると、 現在では、 有機または無機反 射防止膜との組み合わせや照明系の工夫もあり、 K r Fエキシマレーザー光を用 いたリソグラフィ一において、 K r F用ホトレジストの延命化がなされ、 Ζ 2 以下の約 1 1 0 n mを視野に入れたホトレジスト組成物の開発が行われている。 ■また、 A r Fエキシマレーザー光を用いたリソグラフィ"において、 将来の約 9 0 n mノード以下の量産に向けて、 好適な A r F用ホトレジスト組成物の提供が 望まれている。 そして、 前記 F2エキシマレーザーを用いたリソグラフィ一は、 将来の 6 5 n m以下の微細加工技術を担うものとして注目されており、 この F 2 エキシマレーザーを用いたリソグラフィ一による微細加工にも十分に適用可能な ホトレジスト糸且成物の開発が進められている。
周知のように、 リソグラフィーでは、 実現しょうとする半導体集積回路パター ンの陰画または陽画パターンを反映したマスクを介して、 短波長光を積層半導体 基板上に塗布したホトレジスト層に照射する (露光) 。 ホトレジスト組成物は、 照射光に反応してアルカリに対して不溶化 (ネガ) もしくは溶解可能 (ポジ) に なる感光性ポリマーを主成分として含有しており、 パターン光の照射後、 露光に よるレジスト層の反応を確実にするための加熱 (post exposure bake, 以下 「P E B」 と略すことがある) を行い、 続いて、 現像して溶解可能な部分が除去され ることにより、 実現しょうとする回路パターンを正確に反映したホトレジストパ ターン層を積層半導体基板上に形成する。 この後、 パターン化したホトレジスト 層を加熱 (post bake) により十分に硬化させて次工程のエッチングへの耐性を 持たせることもある。 エッチング工程では、 パターン化したホトレジスト層をマ スクとして積層半導体基板の表面層あるいは上部層をパターンに沿ってドライエ ツチングする。 .
したがって、 ホトレジスト組成物に要求される主な特性は、 まず解像性を得る ことであり、 そのためにはレジスト層の表面部分ばかりでなく基板側の底面部分
にまでパターン照射光が届き、 照射部分の厚み全体をレジスト層を底面部分まで 十分に感光させることができるような 「照射光に対する透明性」 を有することが 第一である。 この透明性が確保されることによって、 高い角早像性のパターンゃパ ターン現像後の断面形状が上面から基部にかけてほぼ等幅の矩形状となること、 すなわち、 パターン形状が良好であることの実現につながつていく。
前述の照射光のさらなる短波長化に対応するレジスト組成物を開発する場合も、 もちろん、 この透明性を確保することが重要となる。 前述の露光光に対する透明 性については、 ベースポリマー本体の開発が進められており、 数種類の良好なポ リマーが提案されている。 かかる有望なベースポリマーとしては、 フッ素含有ノ ルポルネンポリマー (非特許文献 1 (Proceedings of SPIE, Vol. 3999, (2000) pp357 -364)、 特許文献 1 (国際公開第 WO 00/6 707 2号パンフレツト)及
ί
ぴ特許文献 5 (特開 2002— 3337 1 5号公報) ) 、 フッ素含有単環式ポリマ 一 (特許文献 2 (特開 2002— 909 97号公報)、 特許文献 3 (国際公開第 W Ο 02/64648号パンフレット)、 特許文献 4 (国際公開第 WO 02/6 5 2 1 2号パンフレツト)及ぴ非特許文献 2 (SHun-ichi Kodama, et al., "Synthes is of Novel Fluoropo丄 ymer for 157nm Photoresists by Cyclo— polymerization " Proceedings of SPIE, Vol. 4690, (2002) pp76 -83)) 等のポリマーが、 報 告されている。
これらのポリマーは、 それぞれの文献における記載から確認もしくは推定され るように、 300 n m以下の波長光に対して、 実用レベルの透明性を確保可能と 判断される。 発明の開示 .
前述のポリマーは、 基材樹脂の主鎖または側鎖にフッ素原子を導入することに より、 透明性を向上させている。 そして、 酸解離性溶解抑制基 (以下単に保護基 ということがある)としては、 ハロゲン原子を持たない、 一般的な t e r t-プチ ルエステル基のような第 3級アルキルエステル系翻?離性溶解抑制基や t e r
t -ブチルエーテル基のようなエーテル系酸解離性溶解抑制基、 さらにテトラヒ ドロビラニルエーテル基、 1—エトキシェトキシ基のようなァセタ一ル系酸解離 性溶解抑制基が挙げられている。
しかしながら、 これらの容角旱抑制基、 中でもエステルのカルボニル基は、 特に 1 5 7 n mに吸収があり、 透明性が不十分である。 また、 エーテル、 ァセタール においてはそのような吸収はないものの、 より透明性を高めることが望まれてい る。
本発明は、 前記事情に鑑みてなされたもので、 露光光、 特に 3 0 0 n m以下の 波長光に対する透明性が高く、 解像性に優れるホトレジスト組成物、 該ホトレジ スト組成物を得るための低分子化合物および高分子化合物を提供することを課題 とするものである。
前記課題を解決するために、 本願発明者らは、 鋭意、 実験検討を重ねたところ、 以下のような知見を得るに至った。 すなわち、
( 1 ) ホトレジスト糸且成物において、 特に A r F、 F 2エキシマレーザー光 · に対する透明性を得るためには、 フッ素原子を基材樹脂成分に導入することが有 効であり、 そのために基材榭脂の重合性単位の主鎖または側鎖部分にフッ素原子 を導入したものが上記ポリマーのように提案されている。 しかしながら、 樹脂の 主鎖または側鎖部分にフッ素原子を導入する場合、 容易に導入できる量には限界 があり、 さらに導入量を増や.すには煩雑な反応が必要になる。 そこで、 基材樹脂 成分のアル力リ可溶性をコントロールするために可溶性の末端部位に修飾される 酸解離性溶解抑制基 (保護基) にフッ素原子を導入しておけば、 容易に基材樹脂 成分にフッ素原子を導入することができ、 樹脂成分の露光光に対する透明性をさ らに向上することができる。
( 2 ) 保護基は、 その役割上、 レジストが露光された段階で基材樹脂成分か ら脱離する。 その結果、 保護基中のフッ素原子は、 基材樹脂成分中には残存しな くなる力 フッ素原子によって得た樹脂の透明性は、 露光が完了するまでに維持 されればよいので、 問題はない。 樹脂本体中に多量のフッ素原子を含有させた場
合に樹脂の物理的化学的特性に影響を与えることも考えられるので、 透明性を得 るためだけに過剰導入するフッ素原子を、 露光終了後に、 除去するシステムは、 返って、 望ましいとも考えられる。
本発明は、 かかる知見に基づいてなされたものである。 すなわち、 本発明にか かるホトレジスト組成物は、 酸の作用によりアル力リ性の溶液における溶解性が 変化する基材樹脂成分 (A) と、 酸発生剤 (B ) とを含有してなるホトレジスト 組成物において、 前記基材樹脂成分 (A) が、 アルカリ可溶性部位 ( i ) を有す る化合物からなり、 このアル力リ可溶性部位 ( i ) の少なくとも一部がハロゲン 原子含有ァセタール系溶解抑止基 (ii) で保護されており、 前記 ί容解抑止基 (ii) は酸により前記アルカリ可溶性部位 (i)から解離させうる基であることを特徴と する。
■ また、 本発明にかかるホトレジスト用低分子ィ匕合物は、 露光によって酸を生じ、 こめ酸の作用によりアルカリ性の溶液における溶解性が変化してパターンを形成 'するホトレジスト組成物に含有される酸解離性溶解抑制剤用の低分子化合物であ つて、 該低分子化合物は、 アルカリ可溶性部位 ( i ) を有し、 このブルカリ可溶 性部位 (i ) の少なくとも一部がハロゲン原子含有ァセタール系溶解抑止基 (ii ) で保護されており、 前記溶解抑止基 (ii)は酸により前記アル力リ可溶性部位 (i)から解離させうる基であることを特徴とする。
また、 本発明にかかるホトレジスト用高分子化合物は、 露光によって酸を生じ、 この酸の作用によりアルカリ溶解性が変ィ匕してパターンを形成するホトレジスト 組成物を構成する基材樹脂成分用の高分子化合物であって、 アル力リ可溶性部位 ( i ) を有し、 このアルカリ可溶性部位 ( i ) の少なくとも一部がハロゲン原子 含有ァセタール系溶解抑止基 (ii) で保護されており、 前記溶解抑止基 (ii)は酸 により前記アル力リ可溶性部位(i)から解離させうる基であることを特徴とする。 本発明の低分子化合物、 高分子化合物、 およびこれらの少なくとも一種を含有 してなるレジスト組成物によれば、 以下のような優れた効果を得ることができる。 本発明において、 高分子化合物とは質量平均分子量 3 0 0 0〜 8 0 0 0 0、 好
ましくは 5000〜 50000である。
本発明において、 低分子化合物とは質量平均分子量 500〜 3000、 好まし くは 1000〜 3000である。
すなわち、 本発明では、 保護基にハロゲン原子としてフッ素原子を用いれば、 煩雑な反応に頼らずに、 容易にホトレジスト組成物の基材樹脂成分にフッ素原子 を導入することができ、 300 n m以下の波長光に対する樹脂成分の透明性をさ らに向上させることができる。 特に、 レジスト組成物においては、 保護基にハロ ゲンがない従来のレジスト糸且成物に比べて、 特に F2エキシマレーザーを用いた 露光光に対して、 透明性において大幅な向上を図ることができる。
また、 本発明の保護基は、 電子求引性のハロゲンを含んでいるために脱離性が 抑制されると考えられる。 この脱離性の抑制された保護基を用 、ることにより、 レジスト層の表面近傍部分と深部とにおける光感度を均等に近づけることができ、 その結果、 レジストパターンのライン間のスペースが狭隘なラインアンドスぺー ス形レジストパターンの解像が容易になると、 期待される。 '
その他に、 以下のような効果も期待できる。
( 1 ) 本発明に使用のハ口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性抑制基は、 ハ ロゲン含有エステル系酸解離性抑制基に比較して、 さらに透明性が高いため、 従 来の材料に比べて、 より高い透明性を実現することができる。
( 2 ) ハロゲンを含有することにより保護基の易脱離性を抑制されるので、 ホトレジスト組成物の保存安定性を高めることができる。
(3) 保護基のハロゲンとして臭素原子を用いれば、 電子線、 X線を光源と した露光用レジスト ,袓成物として、 露光感度を向上できる。 '
(4) 焦点深度などの露光プロセスの制御因子において、 設定の余裕を増す ことができる。
(5) ハロゲン原子の存在によりレジスト膜のエッチング耐性を向上できる。
(6) 保護基内に環式基を導入することもでき、 その場合には、 2重結合を 持つことができ、 この 2重結合を利用してエポキシ基経由で水酸基を導入し、 レ
ジスト組成物の基板への密着性や、 親水性を向上させることができる。 発明を実施するための最良の形態
本発明の特徴は、 前述のように、 アルカリ可溶性部位 ( i ) を有し、 このアル 力リ可溶性部位 ( i ) の少なくとも一部がハ口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離 性溶解抑止基 (ii) で保護されている高分子化合物またはノおよび低分子化合物 をホトレジスト組成物の構成要素として用いることにある。
かかる構成において、 前記アルカリ可溶性部位 (i ) .は、 前述の非特許文献と 特許文献においても例示されているように、 また、 これまで提案されている K r Fレジスト、 A r Fレジスト、 F2レジストから公知である。 そのようなアル力 リ可溶性部位とは、 アルコール性水酸基、 フエノール性水酸基、 およびカルボキ シル基等が挙げられ、 特に限定されない。 本発明においては、 アル^ール性水酸 基、 フエノール性水酸基、 およびカルボキシル基の水酸基から選ばれる少なくと も 1種であることが、 望ましい。 中でもアルコール性水酸基、 またはフッ素含有 アルコール性水酸基が透明性が高く、 また適度なアルカリ可溶性を有し好適であ る。
また、 前記ハロゲン原子含有ァセタール系酸解離性溶解抑止基 (ii) としては、 下記一般式 (1 )
- O - C (R1) (R2) - O - R3 . . . ( 1 )
(式中、 R1, R2はそれぞれ独立して水素原子または低級アルキル基であり、 R3 はハロゲンを含有する置換または未置換の炭化水素基である。 )
で表される基であることが、 望ましい。
上記構成において、 置換基は有していてもいなくともよいが、 有する場合、 ヒ ド口キシル基ゃラクトン基のような極性基が、 レジスト用溶剤への親和性を高め、 またアル力リ現像液との親水性を高め、 さらに基板との密着性等に優れ好ましい。 F2エキシマレーザー光に対しては、 特にはヒドロキシル基が透明性に優れさら に好ましい。
前記炭化水素基としては、 炭素数 1〜2 0の鎖状、 分岐状、 環状の飽和脂肪族 または不飽和脂肪族の炭化水素基が挙げられる。 中でも、 炭素数:!〜 1 6、 好ま しくは 1〜 1 2のの鎖状、 分岐状、 環状の飽和脂肪族または不飽和脂肪族の炭化 水素基が工業的には好ましい。
' このような炭化水素基としては、 メチノレ基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソ プロピル基、 n—プチル基、 イソブチル基、 n—ペンチル基、 シクロペンチル基、 メチルシクロペンチノレ基、 ェチルシクロペンチル基、 n—へキシル基、 シクロへ キシル基、 メチルシクロへキシル基、 ェチルシクロへキシル基、 ぺプチル基、 ォ クチル基、 ノエル基、 デカニル基、 ドデカニル基、 ビシクロアルカン、 ビシクロ アルケン、 トリシクロァノレ力ン、 テトラシクロァノレカン、 メチルビシクロアルカ ン、 メチルビシク口ァノレケン、 メチルトリシクロァノレ力ン、 メチルテ口ラシクロ アル力ン、 ェチルビシク口アル力ン、 ェチルビシク口アルケン、 ェチルトリシク 口アル力ン、 ェチルテ口ラシクロアル力ンなどから 1個の水素原子を除いた基な どを例示できる。
特に環状炭化水素基については、 具体的には、 ァダマンタン、 ノルボルナン、 ノルボルネン、 メチルノルポルナン、 ェチルノルポルナン、 メチルノルボルネン、 ェチルノルボルネン、 ィソボルナン、 トリシク口.デカン、 テトラシク口ドデカン などのポリシクロアルカンから 1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。 こ の様な多環式基は、 A r Fレジストにおいて、 多数提案されているものの中から 適宜選択して用いることができる。 これらの中でもァダマンチル基、 ノルボル二 ル基、 ノルボルネニル基、 メチルノルポルニル基、 ェチルノルポル-ル基、 メチ ルノルボルネニル基、 ェチルノルポルネニル基、 テトラシクロドデカニル基がェ 業上好ましい。 .
力かる構成において、 ハロンゲン原子の位置、 数またはその化学式は特に限定 されないが、 1個または 2個以上のハロゲン原子またはトリフルォロメチル基、 パーフルォロェチル基、 パーフルォロプチル基などの低級パーハロゲノアルキル 基が該 R3に結合していればよい。 ,
そのような前記一般式 (1 ) 中の R3としては、 下記一般式 (2 )
一 [C (R5) (R6) ] n— R4 · . . ( 2 )
(式中、 R4はハロゲン含有鎖状または環状炭化水素基であり、 R5、 R6はそれ ぞれ独立して水素原子または低級アルキル基であり、 nはひまたは 1ないし 3の 整数である。 )
で表される基であることが、 より酸角军離性に優れ、 また工業的に望ましい。 特には nが 0または 1の場合が、 ハロゲン原子の電子吸引性の効果が作用しゃ すく、 またこのような基を有する高分子化合物のガラス転移点が高く好ましい。 Κ R2 、 R5、 R6としては、 水素原子、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ィ ソプロピル基、 プチル基などの炭素数 1 〜 5の低級アルキル基が挙げられる。 特 には、 R R2 、 R5、 R6がす て水素原子である場合が好ましい。
上記ハロゲン原子またはハロゲノアルキル基が結合する位置としては、 に 隣接する炭素原子 (R5と R6が結合する炭素原子) から数えて、 2または 3の位 置がより酸解離性に優れ、 また工業的に望ましい。
前記ノヽロゲン含有鎖状または環状炭化水素基としては、 ノ、ロゲン含有鎖状アル キル基、 ハ口グン含有環状アルキル基、 ハ口ゲン含有環状ァルケ-ル基が挙げら れる。 該鎖状アルキル基、 環状アルキル基、 該アルケニル基としては、 上記 で挙げたものでよい。 中でも 1一ハロゲン置換鎖状低級アルキル基、 ハロゲン含 有ノルボル二ル基、 ハ口ゲン含有ノルポルネ -ル基がより酸解離性に優れ、 また 工業的に適当である。 ハロゲン含有ノルボルネニル基の場合、 2重結合を持つこ とから、 この 2重結合を利用してエポキシ基経由で水酸基を導入し、 レジスト糸且 成物の基板への密着性や、 親水性を向上させることができる。
また、 前記ハロゲンとしては、 フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素が挙げられるが、 フッ素原子を用いれは、 露光光に対する透明性も同時に向上できるし、 また臭素 は高感度化できるので、 フッ素原子、 臭素が好適である。 特にはフッ素原子が最 も好ましい。
前記ァセタール系酸解離性溶解抑止基としては、 テトラヒドロビラ-ル基、 1
一エトキシェチル基、 1一エトキシメチル基、 メ トキシメチノレ基、 メ トキシエト キシメチル基、 ノルボルニルメ トキシメチル基、 ノルボルネニルメトキシメチル 基等を挙げることができる。 本発明では、 このァセタール系酸解離性溶解抑止基 に 1原子以上のハロゲン原子またはハ口アルキル基を導入したものを使用する p 本発明のホトレジスト組成物に含有させる酸解離性抑制剤として好適な低分子 化合物としては、 例えば、 アルコール性水酸基、 フエノール性水酸基、 および力 ルポキシル基の水酸基のようなアル力リ可溶性部位の少なくとも一部を前述の 「
1原子以上のハ口ゲン原子を含むァセタール系酸解離性基」 で保護した低分子化 合物を挙げることができる。
このような化合物としては、 例えば、 一般式 (3 ) ( 4 ) :
(3)
(R11は水素原子、 アルキル基、 アルコキシル基、 フッ素原子であり、 R22はノヽ 口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制基、 Aは一 C (CnF2n+1) (CmF2ra+1) 一 O— C O—、 一C (CnF2n+1) (C^2m+1) 一、 または O— C O—であり、 n、 m、 p及ぴ qはそれぞれ独立して 1〜4の整数である。 ) で表されるィ匕合物を挙げる ことができる。
ここでのハロゲン原子含有ァセタール系酸解離性溶解抑制基とは、 前記説明し たものである。
前記一般式で示される化合物の具体例としては、 下記化学式 ( 5 ) 〜 ( 8 ) :
FH2C— C— 0— C一 0— C一 0 0— C一 0— C一 0— C一 CHフ F H2 H2 ¾ & H2 H ,つ2 2
(6)
(7)
(8) で表される化合物等を挙げることができる。 ' ホトレジスト組成物に含有させる酸解離性溶解抑止剤に用いる低分子化合物と
しては、 保護基を付ける前の状態で示すと、 下記式 4 A 式 4 A
に示すものが有用である。 この低分子化合物から構成した溶解抑止剤を用いると、 アル力リ現像液によるレジスト膜の膜べり現象を良く抑制することができる。 前記基材樹脂成分としての高分子化合物は (Α) とは、 下記式 5 Αおよび 6 A に示す重合性単位から構成される高分子化合物のアル力リ可溶性基の少なくとも 一部を前述の 「1原子以上のハロゲン原子を含むァセタール系酸解離性基」 で保 護した高分子化合物であり、 さらに下記式 5 Aおよび式 6 Aに示す重合単位と該 重合単位と共重合性を有する他の重合単位とから構成される高分子化合物の可溶 性基の少なくとも一部を 「 1原子以上のハロゲン原子を含むァセタール系酸解離 性基」 で保護した高分子化合物である。
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式 6 A
前記式 5 Aおよぴ式 6 Aに示した高分子化合物は、 すでに公知である。 しかし、 そのアルカリ可溶性基であるフッ素アルコール、 カルボン酸、 フエノール性水酸 基等を本発明における 「ハロゲン原子含有ァセタール系酸解離性溶解抑制基」 で 少なくとも一部を保護したものは知られていない。
本発明においては、 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基おょぴ(ii)アル コール性水酸基を共に有する脂肪族環式基を含むアル力リ可溶性の構成単位 ( a 1 ) を含んでなり、 該アルコール性水酸基の少なくとも一部が前記ハ口ゲン原子 含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制基にて置換され、 酸の作用によりアル力リ可
溶性が変ィヒする重合体が、 本発明保護基部分の効果が一段と優れ透明性が向上す るので好ましい。
このような前記 「ハ口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制基」 にて置 換される前の重合体 (A, ) は、 前記特許文献 1, 3,. 4またはや非特許文献 2 に記載されているように公知ではある。
しかしながら、 このような重合体に前記ハロゲン原子含有ァセタール系酸解離 性溶解抑制基を導入したものは、 これまで知られておらず新規である。 そして、 重合体 (Α' ) は、 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基おょぴ (ii)アルコ ール性水酸基を共に有する脂肪族環式基を含むアルカリ可溶性の構成単位 ( a 1 ) 有し、 酸の作用によりアルカリ可溶性が変化する重合体であれば、 限定される ものではない。
前述の 「酸の作用により'アルカリ可溶性が変化する」 とは、 露光部における該 重合体の変化であり、 露光部にてアル力リ可溶性が増大すれば、 露光部はアル力 リ可溶性となるため、 ポジ型レジストとして用いられ、 他方、 露光部にてアル力 リ可溶性が減少すれば、 露光部はアル力リ不溶性となるため、 ネガ型レジストと して用いることができる。
前記(i)フッ素原子まだはフッ素ィ匕アルキル基おょぴ (ii)アルコール性水酸基 をともに有する脂肪族環式基を含むアルカリ可溶性の構成単位 (a 1 ) とは、 前 記 (i)と(ii)をともに有する有機基が脂肪族環式基に結合しており、 該環式基を 構成単位中に有するものであればよい。
該脂肪族環式基とは、 シクロペンタン、 シクロへキサン、 ビシクロアノレカン、 トリシクロアル力ン、 テトラシク口アル力ンなどの単環または多環式炭化水素か ら 1個または複数個の水素原子を除いた基などを例示できる。
上記多環式炭ィ匕水素は、 より具体的には、 ァダマンタン、 ノルボルナン、 イソ ポルナン、 トリシク口デカン、 テトラシク口ドデカンなどのポリシク口アル力ン 力 ら 1個または複数個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
これらの中でもシクロペンタン、 シクロへキサン、 ノルポルナンから水素原子
を除き誘導される基が工業上好ましい。
前記 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基としては、 フッ素原子または低 級アルキル基の水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されたものが挙げ られる。 具体的には、 トリフルォロメチル基、 ペンタフルォロェチル基、 ヘプタ フルォロプロピル基、 ノナブルォロプチル基などが挙げられるが、 工業的には、 フッ素原子やトリフルォロメチル基が好ましい。
前記 (ii)アルコール性水酸基とは、 単にヒドロキシル基であってもよいし、 ヒ ドロキシ基を有するアルキルォキシ基、 アルキルォキシアルキル基またはアルキ ル基のようなアルコール性水酸基含有アルキルォキシ基、 アルコール性水酸基含 有アルキルォキシアルキル基またはアルコール†生水酸基含有アルキル基等がであ つてもよい。 該アルキルォキシ基、 該アルキルォキシアルキル基または該アルキ ル基としては、 低級アルキルォキシ基、 低級アルキルォキシ低級アルキル基、 低 級アルキル基が挙げられる。
前記低級アルキルォキシ基としては、 具体的には、 メチルォキシ基、 ェチルォ キシ基、 プロピルォキシ基、 プチルォキシ基等が挙げられ、 低級アルキルォキシ 低級アルキル基としては、 具体的には、 メチルォキシメチル基、 ェチルォキシメ チル基、 プロピルォキシメチル基、 プチルォキシメチル基等が挙げられ、 低級ァ ルキル基としては、 具体的には、 メチル基、 ェチル基、 プロピル基、 ブチル基等 が挙げられる。
また、 前記(ii)のアルコール性水酸基含有アルキルォキシ基、 アルコール性水 酸基含有アルキルォキシアルキル基またはアルコール性水酸基含有アルキル基に おける該アルキルォキシ基、 該アルキルォキシアルキル基または該アルキル基の 水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されたものでもよい。 好ましくは、 前記アルコール性水酸基含有アルキルォキシ基またはアルコール性水酸基含有ァ ルキルォキシアルキル基におけるそれらのアルキルォキシ部の水素原子の一部が フッ素原子で置換されたもの、 前記アルコール性水酸基含有アルキル基では、 そ のアルキル基の水素原子の一部がフッ素原子で置換されたもの、 すなわち、 アル
コール性水酸基含有フルォロアルキルォキシ基、 アルコール性水酸基含有フルォ 口アルキルォキシアルキル基またはアルコール性水酸基含有フルォロアルキル基 が挙げられる。
前記アルコール性水酸基含有フルォロアルキルォキシ基としては、 (HO) C ' (CF3) 2CH20—基、 2—ビス (トリフルォロメチル) 一2—ヒドロキシーェ チルォキシ基、 (HO) C (CF3) 2CH2CH20—基、 3—ビス (トリフノレオ 口メチル) _ 3—ヒ ドロキシプロピルォキシ基等が挙げられ、 アルコ一ル性水酸 基含有フルォロアルキルォキシアルキル基としては、 (HO) C (CF3) 2CH2 O— CH2—基、 (HO) C (CF3) 2CH2CH20— CH2_基等が挙げられ、 ァ ノレコール性水酸基含有フルォロアルキル基としては、 (HO) C (CF3) 2CH2 —基、 2—ビス (トリフルォロメチル) 一 2—ヒ ドロキシーェチル基、 (HO) C (CF3) 2CH2CH2—基、 3—ビス (トリフルォロメチル) 一 3—ヒドロキ シプロピル基、 等が挙げられる。
これらの(i)や (ii)の基は、 前記脂肪族環式基に直接結合していればよい。 特 には、 (a 1) 構成単位がアルコール性水酸基含有フルォロアルキルォキシ基、 アルコール性水酸基含有フルォ口アルキルォキシアルギル基またはアルコール性 水酸基含有フルォロアルキル基がノルボルネン環に結合し、 該ノルボルネン環の 2重結合が開裂して形成される下記一般式 (9) で表される単位が、 透明性とァ ルカリ可溶性おょぴ耐ドライエッチング性に優れ、 また工業的に入手しやすいの で、 好ましい。
(式中、 Zは、 酸素原子、 ォキシメチレン基 (一 O (CH2) —) 、 または単結
合であり、 n, と tn, はそれぞれ独立して 1〜5の整数である) 。
そして、 そのような (a l) 単位と組み合わせて用いられる重合体単位は、 特 に限定されずこれまで公知のものを用いることができる。 ポジ型の酸の作用によ りアルカリ可溶性が増大する重合体 (Α' -1) として用いる場合、 公知の酸解 離性溶解抑制基を有する (メタ) アクリルエステルから誘導される構成単位 (a
2) が解像 に優れるので好ましい。 .
このような構成単位 (a 2) としては、 t e r t—ブチル (メタ) アタリレー ト、 t e r t—ァミル (メタ) アタリレートなどの (メタ) ァクリノレ酸の第 3級 アルキルエ テルから誘導される構成単位が挙げられる。
そして、 重合体 (Α' ) は、 さらに重合体の透明性を向上させるフッ素化アル キレン構成単位 (a 3) を含んでなる、 酸の作用によりアルカリ可溶性が増大す る重合体 (A, 一 2) であってもよい。 このような構成単位 (a 3) を含むこと により、 透明性がさらに向上する。 該構成単位 (a 3) としてほ、 テトラフルォ 口エチレンから誘導される単位が好ましい。
以下に、 重合体 (Α' -1) と重合体 (Α' — 2) を表す一般式 (10) 、 ( 1 1 ) を示す。
(式中、 Z, n, , m' は前記一般式 (9) の場合と同じであり、 R
33は水素原 子またはメチル基であり、 R
44は酸解離性溶解抑制基である。 )
(式中、 Z, n, , m, , R33および R は前記一般式 (10) の場合と同じで ある。.)
また、 前記した一般式(8)を含む重合体 (Α' 一 1) と重合体 (Α, -2) と は、 異なる構造式であるが、 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基および
(ii)アルコール性水酸基を共に有する脂肪族環式基を含むアル力リ可溶性の構成 単位 (a 1) を含んでなる、 酸の作用によりアルカリ可溶性が変化する重合体の 概念の中に含まれる以下のような構成単位を有するものでもよい。
すなわち、 構成単位 (a 1) において、 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキ ル基および (ii)アルコール性水酸基は脂肪族環式上にそれぞれ結合し、 該環式基 が主鎖を構成しているものである。 ·
該、 (i)フッ素原子またはフッ素化アルキル基としては、 前記したものと同様 なものが挙げられる。 また、 (ii)アルコール性水酸基とは、 単にヒドロキシル基 である。
このような単位を有する重合体 (Α' ) は、 前記特許文献 3, 4または非特許 文献 2に記載されたものであり、 水酸基とフッ素原子を有するジェン化合物の環 化重合により形成される。 該ジェン化合物としては、 透明性、 耐ドライエツチン グ性に優れる 5員環や 6員環を有する重合体を形成しゃすいヘプタジェンが好ま しく、 さらには、 1, 1, 2, 3, 3—ペンタフルオロー 4_トリフルォロメチ ノレ一 4ーヒ ドロキシ一 1, 6—へブタジエン (CF2=CFCF2C (CF3) (O H) CH2CH=CH2) の環化重合により形成される重合体が工業上最も好まし
レ、。
ポジ型の酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する重合体 (Α' 一 3) として 用いる場合、 そのアルコール性水酸基の水素原子が前記 「ハロゲン原子含有ァセ タ一ル系酸解離性溶解抑制基」 にて置換されている必要ある。
このようなハロゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制基は前記したもの が挙げられる。
そして、 その置換率は、 全体の水酸基に対して、 10〜60%、 好まし:く'は 1 4〜 55 %の範囲であると、 パターン形成能、 密着性、 解像性などに優れ好まし い。
以下に、 重合体 (Α, -3) を表す一般式 (12) を示す。
(式中、 R 55は水素原子またはハ口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制 基であり、 X、 yはそれぞれ 10-50モル0 /0である。 )
このような重合体 (A, ) は、 公知の方法、 前記特許文献 1, 3, 4または非 特許文献 2に記載の方法によって、 合成できる。 また、 該 (A) 成分の樹脂の G P Cによるポリスチレン換算質量平均分子量は、 特に限定するものではないが 5 000〜80000、 さらに好ましくは 8000〜50000とされる。 また、 分散度 (Mw/Mn) は、 1. 0〜5. 0程度、 好ましくは 2. 5以下である。 また、 重合体 (A) は、 1種または 2種以上の樹脂から構成することができ、 例えば、 上述の各 (A, 一1) 、 (A, 一 2) 、 および (A, -3) の樹脂の水 酸基をハ口ゲン原子含有ァセタ一ル系酸解離性溶解抑制基で置換した樹脂を 2種 以上混合して用いてもよいし、 さらに、 他に従来公知のホトレジスト組成物用樹 脂を混合して用いることもできる。 .
次に、 前述のような保護基を導入する方法について説明する。 下記式 1 1 Aに 示される化合物は、 酸による脱保護が可能である:
式 1 1 A
R
前記式 1 1 Aに示される化合物は、 下記式 1 2 Aに示した反応式で表される反 応によつて得たクロロメチルエーテル化合物を下記式 1 3 Aに示すィ匕合物に反応 させることにより、 得ることができる。
式 1 2 A
HCI
(CH20)n + HO-R CI— C-0-R
H2
式 1 3 A
本発明では、 ハロゲン原子を含有したアルコール化合物を出発物質とし、 この クロロメチルエーテル体を合成し、 アル力リ可溶性基を有する低分子化合物また は高分子化合物と反応させ、 目的物を得ることができる。 そしてそれはレジスト 材料へ応用することにより、 露光前ではアル力リ現像液への溶解抑止、 露光およ ぴ露光後加熱工程後では、 脱保護によるアルカリ溶解性の発現 (ポジ型レジスト の場合) を実現する。
なお、 本発明のホトレジスト組成物に用いる酸発生剤 (B ) としては、 公知の 放射線の照射により酸を発生する化合物中から任意のものを適宜選択して用いる ことができる。 いろいろな酸発生剤が提案されているが、 特には、 ジフエニルョ 一ドニゥムトリフノレオロメタンス.^ ^ホネート、 (4—メ トキシフエ二ノレ) フエ二 ルョードニゥムトリフルォロメタンスルホネート、 ビス (p— t e r t—ブチル フエニル) ョード -ゥムトリフルォロメタンスルホネート、 トリフエニルスルホ ニゥムトリフノレオロメタンスノレホネート、 (4ーメ トキシフエ二ノレ) ジフエ二ノレ スルホニゥムトリフノレオロメタンスルホネート、 (4—メチルフエニル) ジフエ ニルスルホニゥムノナフルォロブタンスルホネート、 (p— t e r t—ブチルフ ェニノレ) ジフエ-ノレスノレホニゥムトリフノレオロメタンスノレホネート、 ジフエ二ノレ ョードニゥムノナフノレォロブタンスノレホネート、 ビス (p— t e r t _ブチノレフ ェニノレ) ョードニゥムノナフノレォロプタンスノレホネート、 トリフエニノレスノレホニ ゥムノナフルォロブタンスルホネート (T P S— P F B S ) などのォニゥム塩が 好ましい。 なかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをァニオンとするスルホ
ユウム塩が適度な酸の強度とレジスト膜中での拡散性を有する'ことから好ましい。 この酸発生剤は単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。 また、 その配合量は、 例えば樹脂成分 1 0 0質量部に対し、 0 . 5〜3 0質量部 とされる。 この範囲より少ないと潜像形成が不十分となるし、 多いとレジスト組 成物としての保存安定性を損なう恐れがある。
次に、 本願の第 2の発明にかかるレジスト組成物に必要に応じ配合される含窒 素化合物 ( C) について説明する。
(含窒素化合物 (C ) )
化学増幅型レジスト組成物に含窒素化合物を酸拡散防止剤などとして少量配合 することはすでに公知である。 本発明においても、 このような公知の含窒素化合 物を添加することができる。 そのような含窒素化合物としては、 アミンゃアンモ ニゥム塩が挙げられる。
前記ァミンとしては、 ジェチルァミン、 ジプロピルァミン、 ジブチルァミン、 ジペンチルァミンなどの脂肪族第二級ァミン、 トリメチルァミン、 トリェチルァ ミン、 トリプロピルァミン、 トリプチルァミン、 トリペンチルァミン、 N, N— ジメチルプロピルァミン、 N—ェチル一N—メチルプチルァミン、 トリへキシル ァミン、 トリへプチルァミン、 トリオクチルァミン、 トリデカニルァミン、 トリ ドデシルァミン、 トリテトラデカニルァミンなどの脂肪族第三級ァミン (トリア ルキルァミン、 なお、 上記における窒素に結合する 3つのアルキル基は、 同一で も異なってもよい。 ) 、 N, N—ジメチノレモノエタノーノレアミン、 トリイソプロ ノ ノ一ルァミン、 N, N—ジェチルモノエタノールァミン、 トリエタノールアミ ン、 トリプタノールァミンなどの第三級アルカノールァミン、 N, N—ジメチル ァニリン、 N, N—ジェチノレア二リン、 N—ェチル一N—メチノレア二リン、 N, N—ジメチルトルィジン、 N—メチルジフエニルァミン、 N—ェチルジフエニル ァミン、 トリフエニルァミンなどの芳香族第三級ァミンなどを挙げることができ る。
前記アンモニゥム塩としては、 アンモニゥムイオン、 テトラメチ アンモニゥ
ムイオン、 テトラェチルアンモニゥムイオン、 テトラプロピルアンモニゥムィォ ン、 テトラプチルアンモニゥムイオン、 テトラペンチルアンモニゥムイオン等の 第 4級アルキルァンモニゥムイオンと乳酸のような水酸基を有する有機力ルポン 酸のイオンとの塩を挙げることができる。
これらの中でも、 トリエタノーノレアミン、 トリイソプロパノーノレアミン、 トリ ブタノールァミンなどの低級の第 3級アル力ノールァミン、 トリへキシルァミン、 トリヘプチルァミン、 トリオクチルァミン、 トリデカニルァミン、 トリ ドデシノレ ァミン、 トリテトラデカニルァミンなど炭素数 6以上 1 5以下のトリアルキルァ ミンが微細なレジストパターンのトップ部分の膜減りの低減効果に優れることか ら、 好ましい。
前記含窒素化合物 ( C) は、 樹脂成分 (A) 1 0 0質量部に対して通常 0 . 0 1〜 2質量部の範囲で用いられる。 この範囲より少ないと、 露光により発生した 酸の拡散抑止作用によるパターンの形状改善効果が得られないし、 多すぎると、 酸の拡散を過剰に抑止して、 いわゆる露光感度が劣ィ匕させるので、 好ましくない。 また、 本発明においては、 前記含窒素化合物 (C) の添加による感度劣化防止 等の目的で、 さらに任意の成分として、 有機カルボン酸またはリンのォキソ酸若 しくはその誘導体を含有させることができる。
前記有機カルボン酸としては、 例えば、 マロン酸、 クェン酸、 リンゴ酸、 コハ ク酸、 安息香酸、 サリチル酸などが好適である。
前記リンのォキソ酸もしくはその誘導体としては、 リン酸、 リン酸ジ - n -プ チノレエステル、 リン酸ジフエ二ルエステルなどのリン酸またはそれらのエステル のような誘導体、 ホスホン酸、 ホスホン酸ジメチルエステル、 ホスホン酸ージー n—プチノレエステノレ、 フエ二ノレホスホン酸、 ホスホン酸ジフエ二ノレエステノレ、 ホ スホン酸ジベンジルェステルなどのホスホン酸およぴそれらのエステルのような 誘導体、 ホスフィン酸、 フエニルホスフィン酸などのホスフィン酸およびそれら のエステルのような誘導体が挙げられ、 これらの中で特にホスホン酸が好ましい。 該有機カルボン酸またはリンのォキソ酸若しくはその誘導体成分は、 樹脂成分 (
A) 1 0 0質量部当り 0 · 0 1 5 . 0質量部の割合で用いられる。
本願の第 2の発明のレジスト組成物は、 前記樹脂成分 (A) 、 前記酸発生剤 (
B ) 、 および含窒素化合物 (C) 、 さらに必要に応じて添加される任意成分を有 機溶剤に溶解し、 均一な溶液として用いられる。 そのような有機溶剤としては、 具体的には、 例えば、 アセトン、 メチルェチルケトン、 シクロへキサノン、 メチ ルイソアミルケトン、 2 プタノンなどのケトン類;エチレングリコール、 ェ チレングリコーノレモノアセテート、 ジエチレングリコール、 ジエチレングリコー ^/モノアセテート、 プロピレングリコーノレ、 プロピレングリコー/レモノアセテー ト、 ジプロピレングリコール、 またはジプロピレングリコールモノアセテートの モノメチノレエーテノレ、 モノェチノレエーテノレ、 モノプロピノレエーテノレ、 モノブチノレ エーテルまたはモノフエ-ルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体 ;ジォキサンのような環式エーテル類;乳酸メチル、 乳酸ェチル、 酢酸メチル、 酌酸ェチル、 酢酸プチル、 ピルピン酸メチル、 ピルピン酸ェチル、 メ トキシプロ ピオン酸メチル、 ェトキシプロピオン酸ェチルなどのエステル類などを挙げるこ とができる。 これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、 2種以上の混合溶剤とし て用いてもよい。 中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ( P GME A) 、 乳酸ェチル (E L) などが好ましい。
該有機溶剤の量はレジスト膜を形成する上で基板等に塗布可能な濃度とされる。 また、 本発明のレジスト組成物には、 さらに所望により混和性のある添加剤、 例えば、 公知の溶解抑制剤、 レジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、 塗 布性を向上させるための界面活性剤、 可塑剤、 安定剤、 着色剤、 ハレーション防 止剤などを添加含有させることができる。
本発明のレジスト組成物は、 通常のリソグラフィープロセスによりレジストパ ターンを形成する。 そのような方法とは、 まず、 基板上にホトレジスト組成物を 回転塗布などにより塗布して、 乾燥させレジスト膜を形成する。 次いで、 マスク パターンを介して選択的に露光し、 露光後加熱する。 最後にアルカリ水溶液にて 現像し、 レジストパターンが形成できる。 なお、 さらにポストべーク処理を必要
に応じて行ってもよい。 光源としては、 限定されるものではないが、 2 0 0 n m 以下の遠紫外光、 具体的には A r Fエキシマレーザー、 F2エキシマレーザー、 E UV (極端紫外光) など、 電子線、 軟 X線、 X線などを使用することができる。 特には、 F2エキシマレーザーが好ましい。
その際の条件、 すなわち、 レジスト塗布の回転数、 プレベータ温度、 露光条件、 露光後加熱条件、 アルカリ現像条件も、 これまで慣用的に行なわれている条件で よい。 具体的には、 回転数は約 2 0 0 0 r p m程度、 より具体的には 1 2 0 0〜 3 5 0 0 r p m程度であり、 プレベータ温度は 7 0〜 1 3 0 °Cの範囲であり、 こ れによって、 レジスト膜厚 8 0〜2 5 0 n mを形成する。 露光は、 マスクを介し て露光すればよい。 選択的露光におけるマスクとしては、 通常のバイナリ一マス クを用いる。 このようなマスクとしては、 位相シフトマスクを用いてもよい。 露 光後加熱温度は 9 0 - 1 4 0 °Cの範囲であり、 アル力リ現像条件は、 1.〜 5重量 %TMAH (テトラメチルアンモニゥムヒドロキシド)現像液により、 2 3 °Cにて、 1 5〜 9 0秒間現像し、 その後、 水リンスを行う。 実施例
以下、 本発明の実施例を説明する。 以下の実施例は、 本発明を好適に説明する 例示にすぎず、 本発明をなんら限定するものではない。
(クロロメチノレエ一テル化合物の合成)
1—モノクロロメトキシ一 2—モノフルォロェタン(化合物 1 )、 2— (クロ口 メトキシメチル) 一 2—トリフルォロメチルノルポルナン (化合物 2 ) 、 2— ( クロロメトキシメチル) _ 2—トリフルォロメチルノルボルネン (化合物 3 ) の 合成法を以下に説明する。
2—モノフルォロエタノールまたは 2— (トリフロォロメチル) ビシクロ [ 2, 2, 1 ] ヘプタン一2—メタノールまたは 2— (トリフロォロメチノレ) ビシクロ [ 2, 2 , 1 ] ヘプテン一 2—メタノールを、 それぞれ、 1当量にパラホルムァ ルデヒドをカロえ、 3当量の塩化水素ガスを吹き込み、 4 0〜 1 0 0 °Cにて反応さ
せた。 反応終了後、 生成物を減圧蒸留し、 化合物 1〜3を得た。 .
(高分子化合物へのクロロメチルエーテル化合物の導入)
ラジカノレ重合、 付加重合により合成した後述の樹脂 1、 2を用い、 クロロメチ ルエーテル体を導入した後述の樹脂 3〜 12を得た。
(樹脂合成例 1)
10. 0 gの樹脂 1 (重量平均分子量 = 7500、 分散度 (Mw/Mn) = 1. 7 4) を 10 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化ナトリウム 0. 32 g を加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 0. 83 gの前記化合物 1を滴下した。 室温で 12時間攪拌した後、 析出した塩を濾別した。 得られた濾 液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テトラヒドロブラ ンに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥 を行い白色の粉体樹脂を得た。 収量 7. 4 g。 この樹脂を樹脂 3とする。 この樹' 脂 3における重量平均分子量は、 7800、 分散度 (Mw/Mn) は 1. 82で あり、 保護率は 19 %であつた。
(樹脂合成例 2)
10. 0 gの上記樹脂 1を l O OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化 ナトリウム 64 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 66 gの化合物 1を滴下した。 室温で 12時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 9. 3 g。 この樹脂を樹脂 4とする。 この樹脂 4における重量平均分子量は、 7700、 分散度 (Mw/M n) は 1. 97であり、 保護率は 38 %であつた。
(樹脂合成例 3 )
10. 0 gの上記樹脂 1を l O OmLのテトラヒドロフランに溶角早し、 水素化 ナトリウム 0. 96 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 2. 49 gの化合物 1を滴下した。 室温で 12時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し
た。 樁られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶角?させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 9. 3 g。 この樹脂を樹脂 5とする。 この樹脂 5における重量平均分子量は、 7400、 分散度 (Mw/M n ) は 2. 02であり、 保護率は 56 %であった。
(樹脂合成例 4)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を 10 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化 ナトリウム 32 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで撩拌した後、 1. 74 gの化合物 2を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 8. 6 g。 この樹脂を樹脂 6とする。 この樹脂 6における重量平均分子量は、 8 700、 分散度 (Mw/M n ) は 1. 72であり、 保護率は 1 8 %であつた。
(樹脂合成例 5)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を l O OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化 ナトリウム 64 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 3. 48 gの化合物 2を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 9. 5 g。 この樹脂を樹脂 7とする。 この樹脂 7における重量平均分子量は、 1 0800、 分散度 (Mw/ Mn) は 1. 82であり、 保護率は 37%であった。
(樹脂合成例 6)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を 10 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化 ナトリウム 0. 96 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 5. 2 2 gの化合物 2を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し
た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 1 0. 5 g。 この樹脂を樹 脂 8とする。 この樹脂 8における重量平均分子量は、 9 300、 分散度 (Mw/ Mn) は 1. 8 5であり、 保護率は 5 3%であった。 '
(樹脂合成例 7)
1 0. 0 gの樹脂 2 (重量平均分子量 = 2 7 6 00、 分散度 (Mw/Mn) = 2. 4 1) を 1 0 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化ナトリウム 0. 24 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 3 5 gの化合物 2 を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別した。 得られた濾液 を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テトラヒドロフラン に溶角 させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥を 行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 9. O g。 この樹脂を樹脂 9とする。 この樹 脂 9における重量平均分子量は、 3 08 0 0、 分散度 (Mw/Mn) は 2. 1 5 であり、 保護率は 1 4 %であつた。
(樹脂合成例 8)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を 1 0 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化 ナトリウム 3 2 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 7 3 gの化合物 3を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 9. 5 g。 この樹脂を樹脂 1 0とする。 この樹脂 1 0における重量平均分子量は、 1 1 300、 分散度 (M w/M n ) は 1. 94であり、 保護率は 2 0 %であつた。
(樹脂合成例 9)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を 1 0 OmLのテトラヒドロフランに溶角早し、 水素化 ナトリウム 0. 64 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 3.
46 gの化合物 3を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。 収量 9. 2 g。 この樹脂を樹脂 1 1とする。 この樹脂 1 1における重量平均分子量は、 9000、 分散度 (Mw/ Mn) は 2. 0 1であり、 保護率は 37 %であった。
(樹脂合成例 1 0)
1 0. 0 gの上記樹脂 1を l O OmLのテトラヒドロフランに溶角 ψし、 水素化 ナトリウム 0. 96 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 5. 1 9 gの化合物 3を滴下した。 室温で 1 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別し た。 得られた濾液を 1 Lの水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テ トラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を 濾別、 減圧乾燥を行い、 白色の粉体樹脂を得た。 収量 10. 5 g。 この樹脂を樹 脂 1 2とする。 この樹脂 1 2における重量平均分子量は、 9800、 分散度 (M w/M n) は 2. 2 1であり、 保護率は 53 %であつた。
(樹脂合成例 1 1)
1 0. 0 gの樹脂 1 3 (重量平均分子量 = 7640、 分散度 (Mw/Mn) = 1. 93) を 1 0 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化ナトリウム 0. 48 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 26 gの前記 化合物 1を滴下した。 室温で:! 2時間攪拌した後、 析出した塩を濾別した。 得ら れた濾液を 1 1の水に滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テトラヒド 口フランに溶解させ、 1 Lの n—ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減 圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。 収量 6. O g。 この樹脂を樹脂 14とする。 この樹脂 14における重量平均分子量は 9970、 分散度 (Mw/Mn) は 1. 70であり、 保護率は 30. 7 %であった。 また、 吸光係数は 1. 6 7 μ π 1で めった。
(比較樹脂合成例 1)
15. 0 gの樹脂 13 (童量平均分子量 = 7640、 分散度 (Mw/Mn) = 1. 93) を 10 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化ナトリウム 0. 88 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 76 gのクロ ロメチルメチルエーテル (東京化成工業株式会社製) を滴下した。 室温で 12時 間攪拌した後、 析出した塩を濾別した。 得られた濾液を 1 1の水に滴下した。 析 出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テトラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n—へ ブタンに滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。 収量 5. 0 g。 この樹脂を樹脂 15とする。 この樹脂 15における重量平均分子 量は 14000、 分散度 (Mw/Mn) は 2. 14であり、 保護率は 40. 7% であった。 また、 吸光係数は 1. 73 ζηΓ1であった。
(比較樹脂合成例 2)
10. 0 gの樹脂 13 (重量平均分子量 = 7640、 分散度 . (Mw/Mn) = 1. 93) を 10 OmLのテトラヒドロフランに溶解し、 水素化ナトリウム 0. . 48 gを加えた。 室温で溶液系が均一になるまで攪拌した後、 1. 035 gのク ロロメチルェチルエーテル (東京化成工業株式会社製) を滴下した。 室温で 12 時間攪拌した後、 析出した塩を濾別した。 得られた濾液を 1 1の水に滴下した 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥後、 テトラヒドロフランに溶解させ、 1 Lの n_ ヘプタンに滴下した。 析出した樹脂を濾別、 減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得 た。 収量 6. O g。 この樹脂を樹脂 16とする。 この樹脂 16における重量平均 分子量は 8850、 分散度 (Mw/Mn) は 1. 76であり、 保護率は 27. 7 %であつた。 また、 吸光係数は 1. 73 μ m—1であった。
前記樹脂 1〜 16を表す一般式を下記式 14 Aおよび下記式 15 Aに示す。
(樹脂 3. 4, 5, 14)
(樹脂 16)
(実施例 1)
ポジ型レジスト組成物の露光解像性の確認
前記樹脂 3を用いて、 ポジ用レジスト組成物の解像性を A r Fエキシマレーザ 一光を用いた露光にて確認した。 解像力.と露光量を、 表 1に示す。 樹脂のほか、 以下に示す酸発生剤および含窒素化合物を用いて、 レジスト組成物を調製した。 樹月旨 3 100重量部
酸発生剤: TPS-PFBS (トリフエニノレスノレホニゥムパーフルォロブタン スノレホネート) 3. 0重量部
含窒素化合物: トリイソプロノ、。ノールァミン 0. 1重量部
溶剤: M A K (メチルァミルケトン) 1250重量咅 13
(実施例 2)
ポジ型レジスト組成物の露光解像性の確認
前記樹脂 6を用いて、 ポジ用レジストの解像性を A r F露光にて確認した。 解 像力と露光量を、 表 1に示す。 樹脂のほか、 以下に示す酸発生剤及び含窒素化合· 物を用いてレジスト糸且成物を調製した。
樹脂 6 100重量部
酸発生剤: TPS— PFBS 3. 0重量部
含窒素化合物: トリイソプロパノールァミン 0. 1 '重量部
溶剤: MAK 250重量部
(実施例 3)
ポジ型レジスト組成物の露光解像性の確認
前記樹脂 10を用いて、 ポジ用レジストの解像性を A r F露光にて確認した。 解像力と露光量を、 表 1に示す。 樹脂のほか、 以下に示す酸発生剤および含窒素 化合物を用?/ヽてレジスト組成物を調製した。
樹脂 10 100重量部 酸発生剤: TPS— PFBS 3. 0重量部 含窒素ィヒ合物: トリイソプロパノールァミン 0
溶剤: MAK 250重量部
(実施例 4)
ポジ型レジスト組成物の露光解像性の確認
前記樹脂 9を用いて、 ポジ用レジストの解像性を F 2エキシマレーザー光を用 いた露光にて確認した。 解像力と露光量を、 表 1に示す。 樹脂のほか、 以下に示 す酸発生剤および含窒素化合物を用いて、 レジスト組成物を調整した。
樹月旨 9 100重量部
酸発生剤: TPS-PFBS 3. 5重量部
含窒素化合物: トリイソプロパノールァミン 0. 1重量部.
溶剤: PGME A (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
, 1250重量部 表 1
(実施例 5)
(A) 成分として、 樹脂合成例 1 1で得られた樹脂 14を 10.0質量部、 (B ) 成分として、 トリフエニルスルホニゥムパーフルォロプタンスルホネート 3. 0質量部、 (C) 成分としてトリイソプロパノールァミン 0. 1質量部を、 プロ ピレングリコールモノメチルエーテノレアセテート 1150質量部に溶解して、 ポ ジ型レジスト組成物を調製した。
次いで、 有機系反射防止膜組成物 「AR— 19」 (商品名、 シプレー社製) を、 スピンナーを用いてシリコンゥエーハ上に塗布し、 ホットプレート上で 215。C、 60秒間焼成して乾燥させることにより、 膜厚 82 nmの有機系反射防止膜を形
成した。 そして、 上記ポジ型レジスト組成物を、 スピンナーを用いて反射防止膜 上に塗布し、 ホットプレート上で 110°C、 90秒間プレベーク (PAB) し、 乾燥することにより、 膜厚 200 nmのレジスト層を形成した。
ついで、 Ar F露光装置 NSR—S 302 (ニコン社製; NA (開口数) =0. 60, 2/3輪帯) により、 Ar Fエキシマレーザー (193 nm) を、 マスク パターン (バイナリー) を介して選択的に照射した。
そして、 90°C、 90秒間の条件で PEB処理し、 さらに 23 °Cにて 2. 38 質量0 /0テトラメチルァンモ-ゥムヒドロキシド水溶液で 60秒間パドル現像し、 レジストパターンを形成した。 その結果、 130 nmのマスクが 130 nmに転 写される露光量にて露光したときのラインアンドスペースの限界解像力は 120 nmであった。 また、 130 nmのラインアンドスペースが 1 : 1で形成される 際の感度は 20 m j/cm2であった。
(実施例 6) ,
(B) 成分を 2. 0質量部、 P E B条件を 90 °C、 60秒間、 現像時間を 30 秒間に変更したこと以外は、 実施例 5と同様にポジ型レジスト組成物を調製し、 レジストパターンを形成した。 その結果、 130 nmのマスクが 130 nmに転 写される露光量にて露光したときのラインアンドスペースの限界解像力は 110 nmであった。 また、 130 nmのラインアンドスペースが 1 : 1で形成される 際の感度は 52m J/ cm2であった。
(比較例 1)
(A) 成分として、 比較樹脂合成例 1で得られた樹脂 15を 100質量部、 B ) 成分として、 トリフエニルスルホニゥムパーフルォロブタンスルホネート 3. 0質量部、 (C) 成分としてトリイソプロパノールァミン 0. 1質量部を、 プロ ピレングリコールモノメチルエーテルァセテ一ト 1150質量部に溶解して、 ポ ジ型レジスト組成物を調製した。
次いで、 有機系反射防止膜組成物 「AR— 19」 (商品名、 シプレー社製) を、 スピンナ一を用いてシリコンゥエーハ上に塗布し、 ホットプレート上で 215°C、
60秒間焼成して乾燥させることにより、 膜厚 82 nmの有機系反射防止膜を形 成した。 そして、 上記ポジ型レジスト組成物を、 スピンナーを用いて反射防止膜 上に塗布し、 ホットプレート上で 110°C、 90秒間プレベータ (PAB) し、 乾燥することにより、 膜厚 200 nmのレジスト層を形成した。
ついで、 Ar F露光装置 NSR— S 302 (ニコン社製; NA (開口数) =0. 60, 2Z3輪帯) により、 A r Fエキシマレーザー (193nm) を、 マスク パターン (バイナリー) を介して選択的に照射した。
そして、 90°C、 90秒間の条件で PEB処理し、 さらに 23°Cにて 2. 38 質量0 /0テトラメチルアンモユウムヒドロキシド水溶液で 60秒間パドル現像し、 レジストパターンを形成した。 その結果、 130 nmの スクが 130 nmに転 写される露光量にて露光したときのラインアンドスペースの限界解像力は 120 nmであった。 また、 130 nmのラインアンドスペースが 1 : 1で形成される 際の感度は 20 m J Z c m2であった。
(比較例 2 )
(B) 成分を 2. 0質量部、 P E B条件を 90 °C、 60秒間、 現像時間を 30 秒間に変更したこと以外は、 実施例 5と同様にポジ型レジスト組成物を調製し、 レジストパターン形成をしたが、 レジストパターンは角像しなかった。
(比較例 3)
(A) 成分として、 比較樹脂合成例 2で得られた樹脂 16を 100質量部、 B ) 成分として、 トリフエニルスルホニゥムパーフルォロプタンスルホネート 3. 0質量部、 (C) 成分としてトリイソプロパノールァミン 0. 1質量部を、 プロ ピレングリコールモノメチルエーテルァセテ一ト 1150.質量部に溶解して、 ポ ジ型レジスト組成物を調製した。
次いで、 有機系反射防止膜組成物 「AR—19」 (商品名、 シプレー製) を、 スピンナーを用いてシリコンゥエーハ上に塗布し、 ホットプレート上で 215°C、 60秒間焼成して乾燥させることにより、 膜厚 82 nmの有機系反射防止膜を形 成した。 そして、 上記ポジ型レジスト組成物を、 スピンナーを用いて反射防止膜
上に塗布し、 ホットプレート上で 110°C、 90秒間プレベータ (PAB) し、 乾燥することにより、 膜厚 200 n mのレジスト層を形成した。
ついで、 Ar F露光装置 NSR— S 302 (ニコン社製; NA (開口数) =0. 60, 2Z3輪帯) により、 A r Fエキシマレーザー (193nm) を、 マスク パターン (バイナリー) を介して選択的に照射した。
そして、 90°C、 90秒間の条件で PEB処理し、 さらに 23 °Cにて 2. 38 質量0 /0テトラメチルァンモニゥムヒドロキシド水溶液で 60秒間パドル現像し、 レジストパターンを形成した。 その結果、 130 nmのマスクが 130 nmに転 写される露光量にて露光したときのラインアンドスペースの限界解像力は 120 nmであった。 また、 130 nmのラインアンドスペースが 1 : 1で形成される 際の感度は 14mj/cm2であった。
匕較例 4)
(B) 成分を 2. 0質量部、 ?£8条件を90°〇、 60秒間、 現像時間を 30 秒間に変更したこと以外は、 実施例 5と同様にポジ型レジス.ト組成物を調製し、 レジストパターン形成をした。 その結果、 130 nmのマスクが 130 nmに転 写される露光量にて露光したときのラインアンドスペースの限界解像力は 1 10 nmであった。 また、 130 nmのラインアンドスペニスが 1 : 1で形成される 際の感度は 3 Omj/ cm2であった。
尚、 樹脂合成例 11、 樹脂比較合成例:!〜 2における波長 157nmの光に対 する吸光係数は以下の様に測定した。 まず、 樹脂をプロピレングリコールモノメ チルエーテルアセテート (PGMEA) に溶解し、 その樹脂溶液をフッ化マグネ シゥムゥエーハ上に塗布し、 1 10°C、 90秒間加熱することで、 膜厚 200 n mの樹脂被膜を形成した。 該樹脂被膜に対して、 真空紫外分光光度計 VUV— 2 00 (日本分光株式会ネ; h¾) を用いて、 波長 157 nmの光を照射し、 吸光係数 ( m—り を?則定した。
実施例 1〜3、 5、 6と比較例:!〜 4において、 A r Fエキシマレーザー (1 93 nm) を用いて解像性を確認している為、 優位差があまり見られない。 しか
しながら、 F2エキシマレーザー (157nm) を用いて角像 1"生を確認すれば、 実施例 1〜 6で用いている樹脂はフッ素原子の含有量が比較例の 1〜 4に用いら れている樹脂より高い為、 F2エキシマレーザー光に対する透明性が高くなる。 その為、 F2エキシマレーザー光を用いたリソグラフィ一に好適に用いることが できる。 その一例として、 実施例 4では F2エキシマレーザー光を用いたリソグ ラフィ一で 90 nmのラインアンドスペースパターンが角 ¥像している。 産業上の利用可能性 .
以上のように、 本発明にかかるホトレジスト糸且成物は、 リソグラフィ一による 半導体集積回路のパターニングに有用であり、 特に、 波長 300 nm以下の光源、 中でも Kr F、 Ar F、 F2エキシマレーザー、 特に F2エキシマレーザーを用い' た微細パターニングに適している。 また本発明の低分子化合物およぴ高分子化合 物は、 該ホトレジスト糸且成物を構成するに有用であり、 特に、 波長 300 nm以 下の光源、、 中でも Kr F、 Ar F、 F2エキシマレーザー、 特に F2エキシマレー ザ一を用いた微細パターニングにおいて透明性に優れる該ホトレジスト組成物に 好適である。 参考文献
特許文献 1 :国際公開第 WO 00/67072号パンフレツト
特許文献 2 :特開 2002— 90997号公報
特許文献 3 :国際公開第 WO 02/64648号パンフレツト
特許文献 4 :国際公開第 WO 02/65212号パンフレツト
特許文献 5 :特開 2002— 333715号公報
非特許文献 1: M. K. Crawford, et al., "New Material for 157 nm Photores ists: Characterization and Properties" Proceedings of SPIE, Vol. 3999, ( 2000) pp357 -364
非特許文献 2: Shun-ichi Kodama, et al., Synthesis of Novel Fluoropolyme
r for 157nm Photoresists by Cyclo— polymerization" Proceedings of SPIE, Vol. 4690, (2002) pp76 -83