香味成分の劣化防止剤 技術分野
本発明は、 香味成分の劣化防止剤 (以下、 劣化防止剤と略す場合がある) 、 飲 食品用の香料及びそれらを含有してなる飲食品に関する。 明
背景技術
飲食品において、 香味は非常に重要な成分であり、 食品を特徴づけるものであ るが、 加工、 流通および保存中の各要因にお書いて経時劣化しやすい成分である。 香味成分の劣化要因はさまざまであり、 殺菌等の加工工程や、 飲食品の流通、 保 管、 販売などの各段階において、 熱や酸素、 光などの影響を受け著しく劣化し、 さらに異味異臭となり品質の低下を引き起こす。 さらに、 近年の透明、 又は半透 明プラスチック容器入り飲料や、 透明袋入り食品の普及、 コンビニエンスストア のショーケースにおける販売などにより飲食品が光にさらされる機会は急激に増 え、光による香味の劣化が起こりやすい状況となっている。特に、柑橘系の飲料、 乳成分を含有する飲食品などは光照射下による香味の劣化が激しいことが知られ ている。 また、 プラスチック容器入り飲食品のホット販売など、 酸素透過性の高 い容器による高温販売によって、 熱、 酸素などの影響も受けやすい状況となって いる。
柑橘系香料やコーヒー系香料、ミルク系香料などの飲食品用香料も、熱や酸素、 光などの影響を受け、 経時的に香味成分の変化、 異味異臭の発生等の劣化を起こ すことが知られている。 天然香料や天然香料に類似のものは、 特にその傾向にあ る。
これを解決するために、 短時間での殺菌、 低温での流通、 U V吸収能を持つ機 能性容器の開発、 酸化防止剤の添加など様々な検討がなされている。 その中でも 酸化防止剤の添加としては古くからジブチルヒドロキシトルエン (B H T) 、 ブ チルヒドロキシァ二ソ一ル (B HA) 、 及び没食子酸プロピル等の合成の酸化防
止剤が使用されてきた。 しかし、 近年、 これらの酸化防止剤は人体の健康に好ま しくない影響を与えることが指摘され、 これらの酸化防止剤の使用は敬遠される ようになった。 そこで、 これら合成の酸化防止剤に代わる天然物由来の酸化防止 剤、 香味劣化防止剤が求められており、 種々の提案が出されている。 例えば、 コ —ヒ一生豆から抽出されたクロロゲン酸、 カフェ一酸等を利用した飲食品の香味 劣化防止法 〔例えば、 特開平 4一 2 7 3 7 4号公報 (第 3— 5頁) 、 特開平 6— 3 8 7 2 3号公報 (第 2— 7頁) 参照。 〕 、 フェルラ酸とプロアントシァニジン との併用 〔例えば、 特開平 6— 3 8 7 2 3号公報 (第 2— 7頁) 参照。 〕 、 酵素 処理ルチンを利用した水溶性香料組成物の劣化防止法 〔例えば、 特開平 4一 3 6 3 9 5号公報 (第 2— 5頁) 参照。 〕 などが提案されている。 しかし、 これらの 劣化防止剤の多くは、 効果を得る為に多量に使用する必要があり、 劣化防止剤そ のものの風味が飲食品の風味に悪影響を与えるという欠点がある。 特にフェルラ 酸は起源に由来する発酵臭、 米糠臭や渋みといった好ましくない風味を有してい る。 また、 これらの劣化防止剤の多くは水溶性であるため、 エタノールを溶剤と する水溶性香料においては効果を有するものの、 油性香料を乳化または可溶化し た乳化香料では充分な効果が得られないなどの欠点もある。 従って、 食品用途へ の利用については大きな制限がある。 また、 フェルラ酸についてはその結晶性も 利用上の障害となる。 飲料や食品中に添加されたフェルラ酸が保存中に結晶を形 成し、 添加された製品の商品価値を消失させてしまうため、 酸化防止剤としての 効果はあるものの実用に至っていないのが現状である。
また、 油性食品の酸化防止に汎用されるものに、 d 1 — 一トコフエロールや 抽出トコフエロールがある。 トコフエロールの油に対する酸化防止を P〇Vや C 〇Vの指標を用いて報告された文献等は多数あるが、 水溶性の酸化防止剤との併 用における香味成分の劣化防止の報告は少なく、 実際、 単独では香味成分の劣化 防止効果が弱いのが実情である。 また、 一般にトコフエロール等の油性酸化防止 剤は、 水系食品に使用する場合には水または多価アルコール中油型ェマルジョン にする必要があるが、 水または多価アルコール中では乳化が不安定であり、 香料 成分ゃフラポノイド類、 カテキン類等の影響を受け、 トコフエロールが分離し、 食品の外観を損ねるなどの問題もある。 このように、 香味の劣化防止剤としては
様々な方法が取られているが、 いまだに十分な効果と実用性を有するものはほと んど無く、 さらなる開発が求められている。 発明の開示
本発明は、 前記従来技術に鑑みてなされたものであり、 飲食品、 および飲食品 用の香料の保存中における香味の劣化を最小限に抑制し、 さらに飲食品の外観、 風味を損ねることながなく、飲食品、および飲食品用の香料中での分散性に優れ、 保存中における油相の分離もなく乳化安定性にも優れた劣化防止剤の開発を目的 としたものである。 また、 本発明は、 香料の保存による劣化の影響が少なく、 香 味良好な、 飲食品用の香料及び飲食品を提供することを目的とする。
本発明者らは、 上記課題を解決するため鋭意検討した結果、 (1 ) 総トコフエ ロール中、 4 5重量%以上が d _ δ —トコフエロールである抽出トコフエロール とフェルラ酸及び/又はその誘導体とをポリグリセリン脂肪酸エステルを用いて 微細かつ安定な水および Ζまたは多価アルコール中油型の乳化物とした、 又は
( 2 ) 前記抽出卜コフエロールとフェルラ酸及び Ζ又はその誘導体とを乳化剤、 特に H L Bが 9以上の乳化剤を用いて微細かつ安定な水および/または多価アル コール中油型の乳化物とした劣化防止剤が、 風味的にも優れ、 かつ飲食品、 飲食 品用の香料の加工または保存中における熱、 酸素、 光等の影響による香味成分の 変化、 異味異臭の発生等を顕著に抑制し得ることを見出した。
また、 該乳化物にさらに茶抽出物を併用することにより、 上記劣化防止効果を さらに高めることができることを見出した。
さらに、 前記抽出トコフエロールとカテキン類とをポリグリセリン脂肪酸エス テルを用いて乳化物とした飲食品用乳化香料においても前記劣化防止剤を用いた 場合と同様の効果が得られることを見出した。
本発明は、 これらの知見に基づき完成されたものであり、 (1 ) 総トコフエ口 ール中、 4 5重量%以上が d— δ -トコフエロールである抽出トコフエロール、 フェルラ酸およびポリグリセリン脂肪酸エステルを含有してなる水および Ζまた は多価アルコール中油型の乳化物である香味成分の劣化防止剤、 及び(2 ) (Α) 総トコフエロール中、 4 5重量%以上が d— δ―トコフエロールである抽出トコ
フエロール、 (B ) フェルラ酸および/またはその誘導体、 および (C ) H L B が 9以上の乳化剤を含有してなる水および/または多価アルコール中油型の乳化 物である香味成分の劣化防止剤を提供するものである。
また、 本発明は、 前記乳化物と共に茶抽出物を併用することにより、 さらに顕 著に香味成分の劣化、 異味、 異臭の発現を抑制し、 長期間の保存に対しても効果 を持続することができる劣化防止剤を提供するものである。
また、 本発明は、 前記劣化防止剤を含有してなる飲食品用香料、 及び総トコフ エロール中、 4 5重量%以上が d— δ—トコフエロールである抽出トコフェロー ル、 カテキン類およびポリグリセリン脂肪酸エステルを含有してなる飲食品用乳 化香料を提供するものである。
さらに本発明は、 前記劣化防止剤、 前記飲食品用香料、 又は前記飲食品用乳化 香料を含有してなる飲食品を提供するものである。 発明を実施するための最良の形態
本発明の劣化防止剤とは飲食品、 及び飲食品用の香料の加工または保存中にお ける熱、 酸素、 光等の影響による香味成分の変化、 異味異臭の発生等を顕著に抑 制し得る製剤を言い、 単なる酸化防止剤ではない。 かかる劣化防止剤は、 前記の 通り、 大きく 2つの態様からなる。 以下、 本発明の劣化防止剤について、 第 1の 態様を劣化防止剤 1と、 第 2の態様を劣化防止剤 2として説明する。
〔1〕 劣化防止剤 1
本発明の劣化防止剤 1は、 総トコフエロール中、 4 5重量%以上が d— δ —ト コフエロールである抽出トコフエロール、フェルラ酸および/またはその誘導体、 およびポリグリセリン脂肪酸エステルを含有してなる、 水および/または多価ァ ルコール中油型の乳化物である。
一般に抽出トコフエロールは、 植物原料由来の油脂から抽出、 精製したものを 指す。 抽出される植物原料の種類は、 特に限定されるものではないが、 代表例と して大豆油、 小麦胚芽油、 パーム油などが挙げられる。 中でも、 大豆油由来の抽 出トコフエロールは、 他の植物に比べて d— δ -トコフエロールを多く含有し、
また、 工業的な供給面からも好適である。
また、 抽出トコフエロールは、 d— , β, γ , δが混在するが、 その成分比 率は、 植物の種類や品種、 産地などにも影響される。 また、 工業的に分子蒸留な どの工程により特定の同族体組成の成分比率を上げた製品も市販されている。 本発明における抽出トコフエロールは、 特に限定するものではなく、 これら一 般的なものに加え、一般的な抽出トコフエロールを誘導体化したものも含まれる。 また、 本発明における抽出トコフエロールの精製方法は特に限定はしないが、 総トコフエロール中、 d— <5 _トコフエロールを 4 5重量%以上含有するものを 必須とし、 好ましくは、 d— δ—トコフエロールを 7 0重量%以上含有するもの が望ましく、 さらに好ましくは、 d _ <5—トコフエロールを 8 5重量%以上含有 するものが望ましい。 抽出トコフエロールの各同族体の内、 d— δ—トコフエ口 —ルが特に香味劣化の抑制に効果があり、 総トコフエロール中、 d— δ—トコフ エロールの比率が高いほど有効である。 総トコフエロール中、 d— δ—トコフエ ロールが 4 5重量%以上であると、 香味劣化の抑制効果が十分であり、 異味、 異 臭の発生がなく好ましい。
なお、 本発明における d— δ—トコフエロールは、 d— δ—トコフエロールだ けではなくその誘導体も含まれる。 例えば、 d— <5—トコフエロールを酢酸とェ ステル化した d— d—トコフエロールの酢酸エステルは、 安定性が向上し持続的 な香味劣化抑制効果が期待できるためより好適である。
抽出トコフエロールの各同族体の含量を測定するには、 食品添加物公定書に記 載の測定方法 (高速液体クロマトグラフ法) により可能である。
本発明の劣化防止剤における抽出トコフエロールの含量は特に限定するもので はないが、 0 . 0 0 1〜5 0重量%が好ましい。 さらに好ましくは、 0 . 0 1〜 1 0重量%が望ましい。 0 . 0 0 1重量%以上であれば期待される効果が十分に 得られ、 5 0重量%以下であれば良好な乳化安定性が得られるので好ましい。 本発明に使用されるフェルラ酸は以下の構造式で示され、 ほとんどの植物のさ まざまな器官に広く分布しているものである。
その起源は特に限定されるものではなく、 チヨウジノキ、 トウモロコシ、 コ一 ヒー豆、 大麦、 小麦、 米、 ゴム樹脂等の天然由来のものの他、 化学的に合成され たものでもよい。 フェルラ酸はフトモモ科チョウジノキのつぼみ及び葉より水蒸 気蒸留で得られた丁子油、 または丁子油から精製して得られたオイゲノールを含 む培養液で細菌 (P s e u d o m o n a s ) を培養し、 その培養液を分離、 精製 して得られたもの、 または米糠油を、 室温時弱アルカリ性下で含水エタノールお よびへキサンで分配した後、含水エタノール画分に得られたァ一オリザノールを、 加圧加熱時硫酸で加水分解し、 精製して得られたものなどが挙げられる。 フェル ラ酸又はその誘導体は精製品でも未精製品でもよいが、 抗酸化能力はその純度に 依存するため、 フェルラ酸含量 8 0重量%以上、 好ましくは 9 5重量%以上の精 製品を用いることが望ましい。
なお、 フェルラ酸の誘導体としては、 フェルラ酸が有する反応性の官能基すな わち水酸基とカルボキシル基を活かしてフェルラ酸を誘導体化したものが挙げら れる。 誘導体としては、 例えば、 フェルラ酸の塩、 エステル、 アミド化合物等が 挙げられる。
本発明の劣化防止剤におけるフェルラ酸又はその誘導体の添加量は特に限定す るものではないが、 0 . 0 0 5〜1 0重量%が好ましい。さらに好ましくは、 0 . 0 1〜5重量%が望ましい。 0 . 0 0 5重量%以上であれば期待される効果が十 分に得られ、 一方、 1 0重量%以下であれば劣化防止剤の良好な安定性が得られ 好ましい。
本発明の劣化防止剤としては茶抽出物を含有するものが、 香味成分の劣化防止 効果が高く好ましい。 本発明で用いる茶抽出物の原料は、 特に限定するものでは なく、 植物学的にはツバキ科の植物である C a m e I l i a S i n e n s i s の葉より製造される不発酵茶葉である緑茶葉、 半発酵茶葉である烏龍茶葉、 発酵
茶葉である紅茶葉が挙げられる。 それらの中で、 好ましくは不発酵茶葉である緑 茶葉を用いるのが良い。 抽出物は、 茶葉または茶葉を粉砕したものを、 水または 熱水もしくはダリセリンゃエタノールなどのアルコールにより抽出した画分、 ま たは酢酸ェチル可溶画分、 アセトン可溶画分より得たものなどが挙げられ、 さら に好ましくは、 (+ ) —力テキン、 (―) ーェピカテキン、 (+ ) —ガロカテキ ン、 (一) 一ェピガロカテキン、 (一) 一力テキンガレート、 (一) ーェピカテ キンガレート、 (―) ーガロカテキンガレートおよび (一) 一ェピガロカテキン ガレ一トからなる群より選ばれるカテキン類の少なくとも 1種が挙げられる。 上 記カテキン類の含量は特に限定するものではないが、 使用する茶抽出物中に 6 0 重量%以上含有されていることが好ましく、 さらに好ましくは 7 0重量%以上含 有されていることがよい。
これらの力テキン類の総含量は、 酒石酸鉄を用いた比色定量法により測定可能 であるが、 各カテキン類の組成を詳細に測定するためには、 高速液体クロマトグ ラフィ一で測定することが好適である。
本発明の劣化防止剤中における茶抽出物の含量は特に限定するものではないが、 0 . 0 0 5〜2 0重量%が好ましい。 さらに好ましくは、 0 . 1〜1 0重量%が 望ましい。 0 . 0 0 5重量%以上であれば十分な効果が得られ、一方、 2 0重量% 以下であれば劣化防止剤の香味が食品の風味に影響することなく良好な使用性が 発揮されるので好ましい。 なお、 カテキン類の含量としては、 後述の 〔2〕 香料 におけるカテキン類の含量範囲であるのが好適である。
本発明に使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルは、 特に限定されるもので はないが、 その原料となるポリグリセリンの組成分布が後述する乳化粒子径に大 きな影響を及ぼす。 好ましくはポリグリセリン脂肪酸エステルの組成において、 グリセリンの縮合度がトリ、 テトラ、 ペン夕、 へキサ、 ヘプ夕、 ォクタ、 ノナ及 びデカであるポリグリセリン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも 1種のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量が 3 5重量%以上であることが望ま しく、 より好ましくは 4 5重量%以上がよい。 また、 グリセリンの重合度として はトリ (3 ) 以上であることが好ましく、 より好ましくは重合度テトラ (4 ) 以 上、 さらに好ましくは重合度ペン夕 (5 ) 以上のものが良い。
油相に抽出トコフエロールを含有し、 さらに水相中にフラボノィド類ゃ力テキ ン類等を含有するような乳化物は、 一般に乳化安定性が悪く、 油相が分離するよ うな問題を生じるが、 このような乳化にポリグリセリン脂肪酸エステルが有効で ある。 ポリグリセリン組成中、 グリセリンの縮合度がトリ (3 ) 以上の 1種の含 量が 3 5重量%以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルは、 特に乳化安定性に 優れ、 さらに可溶化も可能となるので、 その応用範囲を拡大することができる。 例えば、 透明飲料などへも好適に使用できるものとなる。 さらに好ましくは、 ポ リグリセリン組成中、 グリセリンの縮合度がペン夕 (5 ) 以上の 1種の含量が 3 5 %以上であるポリグリセリン脂肪酸エステルが良い。
なお、 ポリグリセリンの重合度分布の測定については、 特に限定されるもので はないが、 ポリグリセリン脂肪酸エステルを加水分解後、 得られたポリグリセリ ン部分につきガスクロマトグラフィーや液体クロマトグラフィーにより分析でき るが、 例えば、 ポリグリセリンをトリメチルシリル化あるいはァセチル化を行い ポリグリセリンを誘導体となし、 その上でガスクロマトグラフィーにて分離定量 を行い面積法にて求めることができる。
本態様の劣化防止剤 1中のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量としては、 特 に限定されるものではないが、 好ましくは 0. 1〜30重量%、 より好ましくは 0. 5 〜10重量%である。
本発明に使用されるポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、 例えば、 炭素数 8〜2 2の直鎖の飽和ないし不飽和脂肪酸であり、 単品又は混合したもの でも良い。 また、 該劣化防止剤の乳化に使用される乳化剤は、 ポリグリセリン脂 肪酸エステルのみに限らず、他の乳化剤の 1種または 2種以上を併用してもよい。 そのような乳化剤としてモノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、 モノグリセリド誘導体、 プロピレングリコール脂肪酸エステル、 ソルビタン脂肪 酸エステル、 ショ糖脂肪酸エステル、 酵素分解レシチン、 キラャ抽出物、 ポリオ キシエチレン誘導体などが例示できる。
本発明に使用される多価アルコールとは 1つの分子内に 2個以上の水酸基を有 する化合物の総称であり、 特にその種類を限定するものではない。 例えば、 ダリ セリン、 プロピレングリコール、 ソルビトール、 マルチトール、 キシリ 1 ^一ル、
エリスリトール、 ラクチトール、 ソルビタン、 キシロース、 ァラビノース、 マン ノース、 トレハロース、 乳糖、 砂糖、 カップリングシュガー、 ブドウ糖、 酵素水 飴、 酸糖化水飴、 麦芽糖水飴、 麦芽糖、 異性化糖、 果糖、 還元麦芽糖、 還元澱粉 水飴、蜂蜜などが挙げられる。好ましくは、グリセリン、プロピレングリコール、 ソルビトール、 還元澱粉水飴などが挙げられる。 これらは単独でまたは 2種以上 を混合して用いることができ、 また水溶液として用いてもよい。 また、 劣化防止 剤の粘度を低下させ、 より利用しやすくする目的で、 乳化に影響を及ぼさない範 囲において、 水やエタノールなどを混合しても良い。 さらに、 付加価値向上のた めに、着色料やビタミン類ゃ高度不飽和脂肪酸等の機能性物質を配合してもよい。 本態様の劣化防止剤 1中の多価アルコールの含量としては、 特に限定されるも のではないが、好ましくは 50〜99重量%、より好ましくは 70〜99重量%である。 使用される水としては特に限定はなく、 水道水、 蒸留水、 イオン交換水、 超純 水等が挙げられる。水は劣化防止剤を 1 0 0重量%としたときの残部を構成する。 本発明の水およびノまたは多価アルコール中油型の劣化防止剤は、 水および Z または多価アルコール中にポリダリセリン脂肪酸エステル又はポリダリセリン脂 肪酸エステルを必須とする乳化剤を溶解させた後、 抽出トコフエロールを含む油 相を添加し、 乳化装置を用い乳化することにより得られる。 乳化装置は、 特に限 定されるものではないが、 具体的には、 ホモミキサー、 コロイドミル、 高圧ホモ ジナイザ一、 超高圧ホモジナイザー、 真空乳化機などが挙げられる。 フェルラ酸 又はその誘導体の添加方法は特に限定されるものではなく、 乳化の前後の何れで も良いが、 好ましくは乳化前に添加し、 水および Zまたは多価アルコール中によ く溶解させておくのが望ましい。 茶抽出物の添加方法は特に限定されるものでは なく、 乳化の前後の何れでも良いが、 好ましくは製造時における簡便性の面から もフェルラ酸又はその誘導体と同時に添加し、 水および Zまたは多価アルコール 中によく溶解させておくのが望ましい。 なお、 素材の劣化を防ぎ、 製剤の安定性 を向上させる目的で、 全ての工程を通じて、 窒素、 ヘリウムといった不活性ガス 気流下での調製が望ましい。
本発明における水および/または多価アルコール中油型の劣化防止剤は、 ポリ グリセリン脂肪酸エステルを用いて平均粒子径 1 . 0 以下の微細な乳化粒子
とするのが好ましい。 そのように調製することで、 油性酸化防止剤であるトコフ エロールの分離がなく、 水に難溶であるフェルラ酸又はその誘導体の結晶化が抑 えられ分散性が向上するため、 飲食品の外観を損ねることがなく効果的に香味の 劣化を防止することができる。 平均粒子径としては、 好ましくは、 0 . 6 m以 下であることが望ましく、 さらに好ましくは 0 . 4 m以下、 さらに好ましくは 0 . 2 m以下が望ましい。 0 . 4 m以下の微細な乳化にすることよって、 さ らに乳化安定性に優れ、 0 . 2 z m以下においては可溶化も可能となるので透明 飲料などへも使用できるものとなる。また、平均粒子径が小さくなればなるほど、 劣化防止剤と飲食品中の香味成分の接する表面積が大きくなることから、 劣化防 止の効果も増大し、 少量の添加で効果を十分に発揮することができる。
本発明における劣化防止剤を水に分散させた時の平均粒子径はベックマンコー ルター社製 (L— 2 3 0 ) などの粒度分布測定器を用いて容易に測定することが できる。
本発明の劣化防止剤において、 抽出トコフエロールとフェルラ酸又はその誘導 体を含有し、 さらにポリグリセリン脂肪酸エステルを用い微細かつ安定な乳化物 とすることで、 香味成分の劣化を防止することは勿論であるが、 フェルラ酸又は その誘導体を本発明の劣化防止剤とすることでフェルラ酸の起源に由来する発酵 臭、 米糠臭や渋みといった好ましくない風味が抑えられまろやかになるため、 フ エルラ酸単独では使用することが困難であった飲食品への利用範囲を広げること ができる。
また、 抽出トコフエロールとフェルラ酸又はその誘導体を含有し、 ポリグリセ リン脂肪酸エステルを用いた乳化物に、 さらに茶抽出物を併用することにより、 フェルラ酸又はその誘導体に対する上記効果を高めることができ、 さらには熱や 酸素、 光などによる香味成分の劣化防止効果や、 長期保存により発現する悪臭や 異臭成分を抑制する効果を顕著に向上することができる。
本発明の劣化防止剤は、 総トコフエロール中、 4 5 %以上が d— 一トコフエ ロールである抽出トコフエロールとフェルラ酸又はその誘導体を含有し、 ポリグ リセリン脂肪酸エステルを用い水および/または多価アルコール中油型の乳化物 とし、またはさらに茶抽出物を併用することによって、所望の効果が得られるが、
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所望により公知の酸化防止剤を併用してもよい。 例として油溶性酸化防止剤 (力 ンゾゥ油抽出物、 ゴマ油不けん化物、 ァーオリザノール、 ナタネ油抽出物、 L— ァスコルビン酸エステル) 、 水溶性酸化防止剤 (Lーァスコルビン酸、 Lーァス コルビン酸ナトリゥム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリゥム、没食子酸、 クロロゲン酸、 酵素処理ルチン、 ブドウ種子抽出物、 ローズマリー抽出物、 ヒマ ヮリ抽出物、 クェルセチン、 ャマモモ抽出物、 食用カンナ抽出物、 ブルーベリー 葉抽出物等) 、 また、 水、 油に難溶である酸化防止剤 (ドクダミ抽出物、 ァオイ 花抽出物、 ピメンタ抽出物等) 、 金属封鎖剤 (ダルコン酸、 コウジ酸、 フィチン 酸、 ポリリン酸、 キチン、 キトサン等) 、 アミノ酸類、 クェン酸等の有機酸類又 その塩類、 ヘスペリジン、 ヘスペレチン等が挙げられ、 これらの 1種または 2種 以上を併用配合してもよい。
〔2〕 劣化防止剤 2
本発明の劣化防止剤 2は、 (A) 総トコフエロール中、 45重量%以上が d— δ—トコフエロールである抽出トコフエロール、 (Β) フェルラ酸およびノまた はその誘導体、 および (C) HLBが 9以上の乳化剤を含有してなる水および/ または多価アルコール中油型の乳化物である。
本態様に使用される抽出トコフエロール、 フェルラ酸及びその誘導体、 水、 多 価アルコール、 茶抽出物、 その他成分等、 それらの好ましい態様、 並びにそれら の含量はいずれも、 前記劣化防止剤 1の場合と同様である。
本態様において使用される乳化剤は、 同一分子内に親水基と親油基を有する化 合物の総称であり、 親水性のものであることが望まれる。 乳化剤の親水性、 親油 性の度合いは HLB (Hy d r o p h i 1 i c L i p o ph i l i c B a 1 an c e) で表されるが、 本発明の目的を達成するためには HL B 9以上、 好ま しくは 12以上、 さらに好ましくは 14以上であることが望ましい。 HLBが 9 より小さいと、 酸化防止剤成分を水に微細に分散させることができず劣化防止効 果が劣るものとなる。 HLBの求め方は特に限定するものではなく、 既存の種々 の手法が利用できる。 例えばエステル型の乳化剤の場合、 けん化価と構成脂肪酸 の酸価から次式によって算出できる。
HLB=20 X (1 - S/A)
S :けん化価
A:構成脂肪酸の酸価 また、親水基としてポリオキシエチレン鎖だけを持つものは次式で算出できる。 HLB=E/5
E:ポリオキシエチレン基の重量分率 これらの算術的な方法の他、 実験的に HLBを求めることもできる。 すなわち HL B既知の乳化剤と未知の乳化剤を組み合わせて、 HL B既知の油脂と水を乳 化し、 もっとも乳化状態が良い混合比のものを選定して、 次式より算定できる。
{ (WuXHLBu) + (Wa XHLB a) } / {Wu+Wa} =HLB o Wu : HLB未知の乳化剤の重量分率
Wa : HLB既知の乳化剤の重量分率
HLBu : HL B未知の乳化剤の HLB (求める乳化剤の HLB)
HLB a : HL B既知の乳化剤の HLB
HLB o :油脂の所要 HLB
H L Bが 9以上の一般的な乳化剤としてはポリグリセリン脂肪酸エステル、 シ ョ糖脂肪酸エステル、 ステアロイル乳酸ナトリウム、 ステアロイル乳酸カルシゥ ム、 ポリオキシエチレン誘導体、 脂肪酸塩といった合成乳化剤の他、 酵素分解レ シチン、 水素添加酵素分解レシチン、 ヒドロキシレシチン、 ホスファチジルダリ セロール、 ホスファチジン酸、 ァセチル化レシチンといった天然由来のレシチン 類を化学的あるいは酵素処理することで得られたレシチンの誘導体、 ダイズサポ ニンやキラャサポニン等の天然由来のサポニン類等が挙げられる。 なお、 レシチ ンの起源としてはダイズ、コメ、ナタネ、サフラワーといった植物由来のものや、
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卵黄、 脳といった動物由来のものが利用できる。
通常、 市場に出回っている乳化剤は様々な分子種を含む混合物となっており、 目的達成に必要な機能を有する成分はわずかしか含まれていない。 そのため、 不 必要に多量の乳化剤を使用しなければならず、 これは逆に製剤の不安定化に繋が る。このような実情の中でもショ糖脂肪酸エステルは比較的分子種の分布が狭く、 目的達成に適する分子種を多く含むものが得られるため、特に好適に利用される。 また、 ポリオキシエチレン誘導体はそのポリオキシエチレン鎖の中に油性物質 を取り込むことが可能である。 従って、 乳化粒子径の微細化に優れた効果を発揮 するため、 ショ糖脂肪酸エステルと並び特に好適に本発明に利用される。
本発明のショ糖脂肪酸エステルは親油基である脂肪酸と親水基であるショ糖が 結合した構造を有する化合物である。 ショ糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、 炭 素数 8〜2 2の直鎖ないし分岐の飽和ないし不飽和脂肪酸であり、 単品又は混合 したものでも良い。 エステル化度については特に限定するものではないが、 低ェ ステル化度の、 モノエステル含量の高いものが良い。 好ましくはモノエステル含 量が 8 5重量%以上のものが望ましく、 さらに好ましくは 9 0重量%以上のもの がよい。 モノエステル含量が 8 5重量%以上であると透明飲料や酸性の飲食品に 使用した場合、 長期保存において沈殿や濁りを生じることがなく好ましい。
本発明のポリオキシエチレン誘導体とは、 直鎖または分岐の飽和または不飽和 のアルキル基から成る親油基と、 ポリオキシエチレン鎖またはポリオキシェチレ ン鎖を部分構造に持つ親水基とから成る乳化剤である。 この範疇の化合物として はポリオキシエチレンアルキルエーテル、 ポリオキシエチレンアルキルフエニル エーテル、 脂肪酸ポリエチレングリコール、 脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタ ンなどが例示できる。 中でも脂肪酸ポリオキシエチレンソルビ夕ンは安全性が高 いため好適に利用できる。 脂肪酸ポリオキシエチレンソルビ夕ンは構成脂肪酸の 種類と付加モル数およびポリォキシエチレン鎖長を変化させることにより性質の 異なるものが調製でき、 特にその種類を限定するものではないが、 H L Bが 9以 上のものとしてポリソルベート 6 5、ポリソルベート 8 0、ポリソルベート 6 0、 ポリソルべ一ト 4 0、 ポリソルベート 2 0といった乳化剤が例示できる。
また、 該劣化防止剤の乳化に使用される乳化剤は、 ショ糖脂肪酸エステルまた
はポリオキシエチレン誘導体のみに限らず、 これらの併用、 さらには他の乳化剤 の 1種または 2種以上を併用してもよい。 そのような乳化剤としてモノグリセリ ン脂肪酸エステル、 ポリグリセリン脂肪酸エステル、 有機酸モノグリセリド、 モ ノグリセリド誘導体、 プロピレングリコール脂肪酸エステル、 ソルビタン脂肪酸 エステル、 酵素分解レシチン、 キラャ抽出物などが例示できる。
本態様の劣化防止剤 2中の H L B 9以上の乳化剤の含量としては、 特に限定さ れるものではないが、好ましくは 0. 1〜30重量%、より好ましくは 0. 5〜10重量% である。
本態様の劣化防止剤 2は、 前記劣化防止剤 1の製造工程においてポリダリセリ ン脂肪酸エステル若しくはポリグリセリン脂肪酸エステルを必須とする乳化剤に 換えて前記の H L B 9以上の任意の乳化剤を用いることにより、 劣化防止剤 1と 同様にして製造することができる。 また、 乳化粒子の平均粒子径の好ましい態様 及びその測定方法も同様である。そのようにして劣化防止剤 2を製造することで、 劣化防止剤 1について記載したのと同様の効果が得られる。 さらに、 かかる効果 は、 茶抽出物を併用することにより向上し得る。 また、 所望により、 前記したよ うな公知の酸化防止剤を併用してもよい。 続いて、 本発明の飲食品用の香料について説明する。 該香料は、 大きく 2つの 態様からなる。以下、本発明の飲食品用の香料について、第 1の態様を香料 1と、 第 2の態様を香料 2として説明する。
〔1〕 香料 1
香料 1は、 前記劣化防止剤を含有してなる飲食品用香料である。 本発明におい て使用される飲食品用の香料成分とは特に限定されるものではないが、 例えば、 精油、 精油エキストラクト、 ォレオレジン、 回収フレーバ一、 単離香料などの天 然香料素材やアルコール類、 エステル類、 アルデヒド類、 ケトン類、 ラクトン類 などの合成香料素材の中から選ばれた 1種または 2種以上を混合したものからな り、 形態として、 油溶性香料、 水溶性香料、 乳化香料、 粉末香料等の着香料を挙 げることができる。 また、 油溶性、 水溶性香料成分をそれぞれ単独でも、 また併
4
用でも使用することが可能である。 なお、 油溶性香料成分とは、 水に溶解しない 成分からなるものを指す。
本発明の劣化防止剤とこれらの香料成分との混合方法は、 特に限定するもので はないが、 香料成分の劣化を効果的に抑制するために、 油溶性の香料成分は、 劣 化防止剤の乳化前に予め抽出トコフエロールと混合する方がよく、 水溶性の香料 成分は、 乳化後に混合する方がよい。
本発明の劣化防止剤とこれらの香料成分との混合割合は、 特に限定されるもの ではなく、 飲食品用の香料の香料成分の組成、 使用される飲食品の種類などによ つて異なるので一概には決定できないが、 一般的には香料成分:劣化防止剤 (重 量比) が 9 9 : 1〜1 : 9 9の範囲で混合するのが好ましい。 〔2〕 香料 2
香料 2は、 総トコフエロール中、 4 5重量%以上が d— δ —トコフエロールで ある抽出トコフエロール、 カテキン類およびポリダリセリン脂肪酸エステルを含 有してなる飲食品用乳化香料である。
香料 2に使用される抽出トコフエロール、 ポリグリセリン脂肪酸エステル、 そ の他成分等、 並びにそれらの好ましい態様はいずれも、 前記劣化防止剤 1の場合 と同様である。
香料 2における抽出トコフエロールの含量としては特に限定するものではない が、 0 . 0 1〜1 0重量%が香料の乳化安定性の点より好ましい。 さらに好まし くは、 0 . 1〜5重量%が望ましぃ。
また、 香料 2において、 前記香料 1と同様、 油溶性の香料成分も水溶性の香料 成分も何れも使用することを限定されず、 油溶性、 水溶性香料成分をそれぞれ単 独でも、 また併用でも使用することが可能である。 香料成分としては油溶性香料 成分が好ましい。 油溶性香料成分としては、 特に限定されるものではないが、 具 体的には、 レモン精油、 オレンジ精油などの柑橘系の精油や、 コーヒーオイル、 バターオイルなどが挙げられる。 また、 油溶性、 水溶性香料成分の何れも、 天然 物、 合成物の由来については、 これを限定しない。 香料成分の添加方法は、 特に 限定するものではないが、 油溶性香料成分は、 乳化前に予め抽出トコフエロール
と混合する方がよく、 水溶性香料成分は、 乳化後に添加する方がよい。
香料 2に使用されるカテキン類とは、 (+ ) —力テキン、 (一) 一ェピカテキ ン、 (+ ) —ガロカテキン、 (一) ーェピガロカテキン、 (一) 一力テキンガレ 一卜、 (一) 一ェピ力テキンガレート、 (一) ーガロカテキンガレー卜、 (一) ーェピガロカテキンガレートの内、少なくとも 1種以上を含むものであればよく、 原料となる植物の種類は、 特に限定されるものではないが、 代表例として茶葉、 アボカド果皮、 カカオ豆、 リンゴなどが挙げられる。 中でも、 茶葉を原料とする 茶カテキンは、 茶葉中のカテキン類含量も高く、 また、 工業的な供給面からも好 適である。力テキン類は植物抽出物として使用可能であり、該抽出物は、例えば、 前記劣化防止剤 1で使用する茶葉抽出物と同様にして調製することができる。 該 抽出物中のカテキン類の含量は特に限定するものではないが、 抽出物中に 6 0重 量%以上含有されていることが好ましく、 さらに好ましくは 7 0重量%以上含有 されていることが望ましい。
香料 2中におけるカテキン類の含量は特に限定するものではないが、 0 . 0 1 〜1 0重量%が、 乳化香料の乳化安定性の点より好ましい。 さらに好ましくは、 0 . :!〜 5重量%が望ましい。
本態様の香料 2中のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量としては、 特に限定 されるものではないが、 好ましくは 0. 1〜30重量%、 より好ましくは 0. 5〜10重 量%である。
本態様の香料 2の製造方法は、 特に限定されるものではないが、 例えば、 多価 アルコール中にポリグリセリン脂肪酸エステル又はポリダリセリン脂肪酸エステ ルを必須とする乳化剤を溶解させた後、抽出トコフエロールを含む油相を添加し、 乳化装置を用い乳化する方法が好適に用いられる。 乳化装置は、 特に限定される ものではないが、前記したような種々の装置が挙げられる。カテキン類の添加は、 乳化の前後の何れでも良いが、 乳化後に添加する場合は、 予め多価アルコールな どで溶解してから添加する方が良い。 また、 本態様の香料 2には、 前記劣化防止 剤 1において記載したような公知の酸化防止剤、 金属封鎖剤等を配合することも できる。
続いて、 本発明の飲食品について説明する。
〔1〕 飲食品
本発明の飲食品は、前記劣化防止剤又は前記香料を含有してなる飲食品である。 本発明において、 飲食品とは特に限定されるものではなく、 熱や酸素、 光など の影響を受け香味成分が劣化する飲食品すべてに効果を発揮するが、 例えば無果 汁飲料、 果汁入り飲料、 野菜飲料、 乳酸菌飲料、 茶飲料、 炭酸飲料、 コーヒー飲 料、 スープ飲料、 アルコール飲料、 ミネラル含有飲料、 ビタミン含有飲料、 機能 性食品素材の含有飲料等の飲料類、 豆乳飲料、 乳飲料、 乳酸菌飲料、 はつ酵乳、 練乳、濃縮乳、 ヨーグルト、アイスクリーム等の乳及び、乳を主原料とする製品、 ゼリー、 ババロア、 プリン等のデザート食品類、 チョコレート、 キャラメル、 キ ヤンディー、 スナック食品等の菓子類、 つゆ、 たれ、 ドレッシング等の調味料、 レトルト食品などの調理済み食品、 およびその他のィンスタント食品などを挙げ ることができる。 本発明の劣化防止剤又は飲食品用の香料は、 飲料、 デザート食 品類に好適に用いられる。
本発明の劣化防止剤の飲食品に対する添加量は、特に限定されるものではなく、 使用する劣化防止剤中の成分の純度、 配合割合や、 添加する飲食品の種類等によ り変動するが、 香料成分の劣化を十分に抑える観点から、 一般的には飲食品の組 成中、 0 . 0 0 5〜0 . 5重量%の範囲で添加するのが好ましい。 さらに好まし くは 0 . 0 1〜0 . 3重量%が好ましい。 0 . 0 0 5重量%以上であれば期待さ れる効果が十分に得られ、 0 . 5重量%以下であれば劣化防止剤の香味が飲食品 の風味に影響することがなく好ましい。
一方、本発明の香料の飲食品に対する添加量は、特に限定されるものではなく、 香料中の香料成分の組成、 使用される飲食品の種類などによって異なるのでー概 には決定することができないが、 通常、 香味を適切に発現させる観点から、 飲食 品の組成中に 0 . 0 0 1〜1 . 0重量%、 好ましくは、 0 . 0 1〜0 . 5重量% であることが望ましい。 次に、 本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、 本発明はかかる実 施例のみ限定されるものではない。 以下における 「%」 は、 特段の事情がない限
り、 「重量%」 を意味する。 実施例 1一 1
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 2 gと フェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株)製) 2 gを添加し、 65 に加温溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 d— δ—ト コフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 本発明品 1の劣化防止剤を得た。 実施例 1一 2
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 2 gと フェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽 出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 1 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) l gを油相とし、 これを多価アルコール中 に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで 乳化させて、 本発明品 2の劣化防止剤を得た。 実施例 1一 3
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノミリステート (太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 15%) 2 gと フェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽 出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製)
l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) l gを油相とし、 これを多価アルコール中 に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで 乳化させて、 本発明品 3の劣化防止剤を得た。 実施例 1一 4
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 80 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート(太陽化学(株)製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 5 gとフエ ルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 2 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 3 g を添加し、 65 に加温溶解した。 抽出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) 10 gを油相とし、 これを多価アルコール中に 添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳 化させて、 本発明品 4の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 1
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 有機酸モ ノグリセリドであるクェン酸モノステアリン酸グリセリン (太陽化学 (株) 製、 HLB値 8) 2 gとフェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株) 製) 2 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。抽出トコフエロール(タマ生化学(株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中 に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで 乳化させて、 比較品 1の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 2
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 大豆レシ チン(太陽化学(株)製、 HLB値 7) 2 gとフェルラ酸(フェルラ酸含量 98 % 以上 築野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、
カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解し た。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工 業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 2の劣化防止剤を 得た。 比較例 1一 3
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 ショ糖脂 肪酸エステルであるショ糖ステアリン酸エステル (三菱化学フーズ (株) 製、 H LB値 8) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太 陽化学(株)製) 1 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。抽出トコフエロール(夕 マ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これを多 価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7 000 r pmで乳化させて、 比較品 3の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 4
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 アラビア ガム(三協食品工業(株)製) 2 gとフェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築 野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン 類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出 トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86 %) l gを 油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 4の劣化防止剤を得た。 実施例 1一 5
果糖ブドウ糖液糖 10%、 クェン酸 0. 25%およびクェン酸ナトリウム 0. 05 %を水 90 %に溶解して B X. 7. 5、 pH: 2. 8の酸糖液を調製した。 この酸糖液に実施例 1一 1〜4で得られた本発明品 1〜4をそれぞれ 0. 1 %添
加し、 9 3 °C達温にて加熱殺菌後、 無色透明のガラス瓶にホットパック充填し、 冷却して本発明品 5〜8の酸糖液を得た。 また本発明品 1〜4を 0 . 1 %添加の 代わりに比較例 1一 1〜 4にて得られた比較品 1〜 4をそれぞれ 0 . 1 %添加し た比較品 5〜 8の酸糖液を得た。 試験例 1
実施例 1一 5で得られたそれぞれの劣化防止剤入り酸糖液の濁度を、 分光光度 計を用いて波長 6 5 0 n mにおける吸収光度として測定し、 状態を目視にて確認 した。 また、 その平均粒子径を粒度分布測定器 (ベックマンコール夕一社製: L - 2 3 0 ) にて測定した。 さらに、 その酸糖液を 5 5 °Cにて 2週間保存し、 保存 後の濁度、 平均粒子径を同様にして測定し、 状態を目視にて確認した。 表 1
表 1より明らかなように、 本発明品は、 比較品に比べ、 乳化粒子径が 1 m以 下となり、 5 5 、 2週間の保存後も分離等が認められず安定であった。
2 1
差替え 用 紙 (規則 26)
また、 比較品 1〜4の劣化防止剤は保存中に不均一になり、 フェルラ酸由来と 思われる針状結晶が認められたが、 本発明品 1〜4の劣化防止剤は分離、 結晶等 が認められず安定であった。 比較例 1一 5
多価アルコ一ルとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gと フェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株)製) 3 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 これをホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転 数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 9の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 6
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製), 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gを 添加し、 65 に加温溶解した。 抽出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 δ 一トコフエロール含量 86 %) 3 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加 し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化さ せて、 比較品 10の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 7
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) ) 95 gにポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 2 gと 緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 3 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 これをホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 1 1の劣化防止剤を 得た。
比較例 1一 8
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45 %) 2 gと 酵素処理ルチン (キリヤ化学 (株) 製、 酵素処理ルチン 50%) 2 gを添加し、 65 に加温溶解した。 抽出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 δ—トコフ エロ一ル含量 86%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモ ミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比 較品 12の劣化防止剤を得た。 比較例 1一 9
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにポリグリセ リン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gと ャマモモ抽出物 (三栄原エフエフアイ (株) 製、 ャマモモ抽出物 20%) 2 gを 添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ 一トコフエロール含量 86 %) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加 し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化さ せて、 比較品 13の劣化防止剤を得た。 実施例 1一 6
グラニュー糖 10%、クェン酸 0.15%およびクェン酸ナトリウム 0.02%、 レモンエッセンス 0. 1 %を水 90 %に溶解して B X. 7. 5、 pH=3のレモ ン飲料ベースを調製した。 このレモン飲料ベースに実施例 1— 1〜3で得られた 本発明品 1〜3をそれぞれ 0. 1%添加し、 93 °C達温にて加熱殺菌後、 無色透 明のペットボトルにホットパック充填し、 冷却して本発明品 9〜1 1のレモン飲 料を得た。 また本発明品 1〜3を 0. 1 %添加の代わりに比較例 1 _ 5〜9にて 得られた比較品 9〜13をそれぞれ 0. 1 %添加した比較品 14〜 18のレモン
飲料を得た。 また、 同様にして本発明品 1を含まない比較品 1 9のレモン飲料を 得た。 試験例 1一 2
実施例 1一 6で得られたそれぞれのレモン飲料を直射日光下に 8時間 (平均温 度 2 3 °C) 放置した後、 5 °Cの冷蔵庫 (遮光) に保存しておいた試料を標準とし てそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより官能 評価を行った。 その結果を表 2に示す。 表 2
なお、 表 2中の評価の点数は、 下記の基準で採点した各パネラーの平均点であ る。.
(評価基準)
冷蔵保存試料と同等 (変化なし) : 5点
冷蔵保存試料と比べわずかに変化している: 4点
冷蔵保存試料と比べ少し変化している : 3点
冷蔵保存試料と比べかなり変化している : 2点
2 4 差替 え 用 紙 (規則 26)
冷蔵保存試料と比べ著しく変化している : 1点 また、 レモン等の柑橘類特有の香味成分であるシトラ一ル量を高速液体クロマ トグラフィ一 (HPLC) にて測定し、 その残存率によって風味劣化の度合いと した。 シトラールの残存率は高いほど、 風味劣化が少ない事を示している。 その 結果を表 2に示す。
なお、 シトラ一ル量の測定条件は次の通りである。
(測定条件)
装置: CLAS S - LC 10 (島津製作所製)
カラム: CAPCELL P AK C 18 UG 120 (SH I S E I DO) 溶離液: 60%メタノール Z水
流速 : 1m l /分
検出波長: UV 240 nm また、 シトラ一ル残存率は (%) は以下の式にしたがって計算した。
冷蔵保存試料のシトラール量: A
光照射試料のシトラール量: B
(B/A) X 100=シトラール残存率 (%) 表 2より明らかなように、 本発明品は比較品と比べ、 光による風味劣化を効果 的に防止した。 また、 本発明品は比較品と比べ、 レモンの香味成分であるシトラ ールの残存率が高く、 レモンのフレツシュな風味を効果的に維持した。 実施例 1一 7
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 5 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 5 gを 添加し、 65°Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株)
製) 5 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) 5 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホ モミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 本発明品 12のコーヒー乳化香料を得た。 実施例 1一 8
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 2 gと 緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 3 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·ェ フ日本 (株) 製) 5 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフ エロール含量 86%) 5 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中 に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで 乳化させて、 本発明品 13のコーヒー乳化香料を得た 比較例 1— 10
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 90 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 5 gを 65°Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機 化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 20のコーヒ 一乳化香料を得た。 比較例 1— 11
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 10 g を添加し、 65 °Cに加温溶解した。コーヒー油性香料(アイ ·エフ ·エフ日本(株) 製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機 化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 21のコ一ヒ 一乳化香料を得た。 比較例 1一 12
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 . (株) 製) 80gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gを添加し、 65 °Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日 本 (株) 製) 5gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエ口 ール含量 86%) 10gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に 添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳 化させて、 比較品 22のコーヒー乳化香料を得た。 比較例 1一 13
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフヱノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化 学(株)製) 10 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料(アイ · エフ ·エフ日本 (株) 製) 5 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコー ル中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r p mで乳化させて、 比較品 23のコーヒー乳化香料を得た。 比較例 1—14
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80gにポリ
グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gと生コーヒー豆抽出物 (長谷川香料 (株) 製、 クロロゲン酸含有 30%) 1 0 gを添加し、 65 °Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ 'エフ ·エフ日 本 (株) 製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー
(特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 24 のコーヒー乳化香料を得た。 比較例 1一 15
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 80 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノステアレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 5 gとブドウ種子エキス (キッコーマン (株) 製、 プロアントシァニジン 38% 以上) 10 gを添加し、 65 °Cに加温溶解した。 コーヒー油性香料(アイ 'エフ · エフ日本 (株) 製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミ キサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較 品 25のコーヒー乳化香料を得た。 試験例 1一 3
実施例 1一 7、 1 -8で得られた本発明品 12、 13および、 比較例 1一 10 〜15で得られた比較品 20〜25のコーヒー乳化香料を 37 °Cで 2ヶ月間保存 した後、 5 °Cの冷蔵庫に保存しておいた試料を標準としてそれに対する香味劣化 の程度を、 よく訓練された 10名のパネラーにより官能評価を行った。 評価は試 験例 2と同様の基準で採点した。 その結果を表 3に示す。
表 3
表 3から明らかなように、 本発明品は比較品に比べ、 保存中における香味劣化 を効果的に防止し、 異味異臭の発生を著しく抑制した。 実施例 1一 9
コーヒー豆(L値: 18) 250 gに約 10重量倍の沸騰水を加えて B X. 2. 5のコ一ヒー抽出液 2500 gを得た。 この抽出液を使用し、 以下の <処方 1> に示す割合にしたがってコーヒー飲料を調製した。 このコーヒー飲料に実施例 1 一 7、 1一 8にて得られた本発明品 12、 13のコーヒー乳化香料を 0. 1 %添 加した後、 ホモジナイザー(150 k g/cm2) にて均質化し、 UHT殺菌(1 42°C、 30秒) 後、 350m l透明ペットボトルに充填し、 本発明品 14、 1 5のペットボトル入りコーヒー飲料を得た。 また本発明品 7、 8を 0. 1 %添加 の代わりに比較例 1一 10〜 1 5にて得られた比較品 20〜 25をそれぞれ 0. 1 %添加した比較品 26〜31のぺットポトル入りコーヒー飲料を得た。
29 差替 え 用 紙(規則 26)
<処方 1 >
実施例 1— 9で得られたそれぞれのペットボトル入りコーヒー飲料を、 5 5 °C にて 2週間、 1ヶ月保存した後、 5 の冷蔵庫 (遮光) に保存しておいた試料を 標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーに より官能評価を行った。 評価は試験例 1—2と同様の基準で採点した。 その結果 を表 4に示す。
また、 それぞれのペットボトル入りコーヒー飲料を、 蛍光灯 2 0 0 0 0ルクス 照射下にて 1ヶ月間保存し、 5 °Cの冷蔵庫 (遮光) に保存しておいた試料を標準 としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより 官能評価を行った。 評価は試験例 1一 2と同様の基準で採点した。 その結果を表 4に示す。
表 4
表 4より明らかなように、 本発明品の劣化防止剤を添加したコーヒー香料を使 用することにより、 熱、 及び光による劣化を効果的に防止しており、 発生する異 味異臭を著しく抑制していることが明らかとなった。また、本発明品 1 5は 55°C、
2ヶ月においても風味の変化が少なく、 長期保存においても劣化防止効果を十分 に発揮した。 実施例 1一 10
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 91 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 3 gを 添加し、 65 に加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) l gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86%) 3 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホ モミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 本発明品 16のミルク乳化香料を得た。 実施例 1— 1 1
多価アルコ一ルとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 l gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学
3 差替 え 用 紙(規則 26)
(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 2 gとフェルラ酸 (フヱルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 2 gと 緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 1 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ,エフ 日本 (株) 製) l gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエ ロール含量 86%) 3 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に 添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳 化させて、 本発明品 17のミルク乳化香料を得た。 比較例 1— 16
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 97 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノォレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 2 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本
(株)製) 1 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー(特 殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 32のミ ルク乳化香料を得た。 比較例 1一 17
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 l gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート(太陽化学(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gと フェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株)製) 6 gを添加し、 65 °Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 1 g を油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 33のミルク乳化香料を得 た。 比較例 1一 18
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 1 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノォレート(太陽化学(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 2 gを 添加し、 6 5 °Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) l gと抽出トコフェロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86%) 6 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホ モミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7 000 r pmで乳化させて、 比較品 34のミルク乳化香料を得た。 比較例 1— 19
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 1 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノォレート(太陽化学(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gと 緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 6 gを添加し、 65 に加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ 'エフ 'エフ 日本 (株) 製) l gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加 し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化さ せて、 比較品 35のミルク乳化香料を得た。 比較例 1— 20
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 1 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート(太陽化学(株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45 %) 2 gと ローズマリ一抽出物 (三菱化学 (株) 製、 ローズマリー抽出物含有 45%) 3 g を添加し、 6 5Tに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ,エフ ·エフ日本 (株) 製) l gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 一トコフエロール含量 86%) 3 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホ モミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 36のミルク乳化香料を得た。
比較例 1一 21
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 91 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 14、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45 %) 2 gとァスコルビン酸 (田辺製薬 (株) 製) 3 gを添加し、 65°Cに加温溶解し た。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) l gと抽出トコフェロー ル (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) 3 gを混合し、 これ を油相とし、これを多価アルコ一ル中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 37のミルク乳化香料を得 た。 実施例 1一 12
牛乳 95 g、 脱脂粉乳 5 gを混合し、殺菌(90°C、 15分) を行い、 冷却(3 0〜45°C) した後、 スターターを接種した。 これを pH4. 3まで発酵させた 後、 冷却し、 これをヨーグルトベースとした。 一方、 砂糖 16 g、 ぺクチン 1. 2 g、 水 82. 8 gを混合後、 殺菌 (95°C、 5分) を行い、 これをシロップ液 とした。 上記ヨーグルトベースとシロップ液を 1 : 1にて混合したところに、 実 施例 1— 10、 1— 1 1にて得られた本発明品 16、 17のミルク乳化香料を 0. 1 %添加し、 無菌状態にてホモミキサー及びホモジナイザー (150 kgZcm 2) にて均質化した。 これを半透明プラスチック容器 (120m l) に充填し、 本発明品 18、 19のヨーグルト飲料とした。 また、 同様に本発明品 16、 17 を 0. 1 %添加の代わりに比較例 1— 16〜 21にて得られた比較品 32〜 37 をそれぞれ 0. 1 %添加した比較品 38〜43のヨーグルト飲料を得た。 試験例 1一 5
実施例 1一 12で得られたそれぞれのヨーグルト飲料を、 蛍光灯 2000ルク ス照射下にて 2週間保存 (5°C) した後、 5°Cの冷蔵庫 (遮光) に保存しておい た試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 10名のパ
ネラーにより官能評価を行った。 評価は試験例 1一 2と同様の基準で採点した。 その結果を表 5に示す。
表 5より明らかなように、 比較品に比べ、 本発明品の劣化防止剤を添加したミ ルク香料を使用することにより光による劣化を効果的に防止しており、 発生する 異味異臭を著しく抑制した。 実施例 1— 13
以下のく処方 2〉に示す配合にて原料を混合し、 加熱溶解 (90 ) 後、 ホモ ジナイザー (150 kg/cm2) にて均質化した。 ここに実施例 1— 10、 1 一 1 1で得られた本発明品 16、 17のミルク香料を 0. 1%添加した後、 1 0 Om 1容のプラスチック容器に注入し、本発明品 20、 21の抹茶プリンを得た。 また、 本発明品 1 6、 1 7を 0. 1 %添加の代わりに比較例 1一 16〜 21にて 得られた比較品 36〜 37をそれぞれ 0. 1 %添加した比較品 44〜 49の抹茶 プリンを得た。
<処方 2 >
試験例 1― 6
実施例 1一 1 3にて得られたそれぞれの抹茶プリンを蛍光灯 2 0 0 0ルクス照 射下にて 1 0日間保存 (1 0 Ό) した後、 5での冷蔵庫 (遮光) に保存しておい た試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパ ネラーにより官能評価を行った。 評価は試験例 1一 2と同様の基準で採点した。 その結果を表 6に示す。
表 6
2000ルクス、 10曰間 本発明品 20 4.4
本発明品 21 4,8
比較品 44 1.5
比較品 45 2.3
比較品 46 3.0
比較品 4了 2.1
比較品 48 2.4
比較品 49 1.7
表 6より明らかなように、 比較品に比べ、 本発明品の劣化防止剤を添加したミ ルク香料を使用することにより光による劣化を効果的に防止しており、 発生する 異味異臭を著しく抑制した。 実施例 1一 14
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノパルミテート (太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 3 gと フェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株)製) 3 gを添加し、 65でに加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gと抽出トコフエ口一 ル (夕マ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) 3 gを混合し、 これ を油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株)
製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 本発明品 22のュズ乳化香料を得 た。 実施例 1一 15
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノパルミテート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 3 と フェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株) 製) 2 gと緑茶抽 出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 2 gを添加し、 65 に加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gと抽 出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) 2 g を混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特 殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 本発明品 23の ュズ乳化香料を得た。 比較例 1一 22
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 94 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノパルミテート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 3 gを 添加し、 65 °Cに加温溶解した。ュズ精油(曽田香料(株)製) 3 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて 回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 50のュズ乳化香料を得た。 比較例 1—23
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノパルミテート (太陽化学 (株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 3 gと フェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業(株)製) 6 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gを油相とし、 これを
多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数
7000 r pmで乳化させて、 比較品 51のュズ乳化香料を得た。 比較例 1一 24
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノパルミテート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 3 gを 65 に加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gと抽出トコフェロー ル (タマ生化学 (株) 製、 δ_トコフエロール含量 86%) 6 gを混合し、 これ を油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製)にて回転数 7000 r pmで乳化させて、比較品 52のュズ乳化香料を得た。 比較例 1一 25
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノパルミテート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含有 45%) 3 と 緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 6 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 g を油相とし、これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製)にて回転数 7000 r pmで乳化させて、比較品 53のュズ乳化香料を得た。 比較例 1一 26
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノステアレート (太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45%) 3 と 没食子酸 4 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gと抽出トコフエロール(夕マ生化学(株)製、 δ—トコフエロール含量 86 ) 2 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサ 一 (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 比較品 5
4のュズ乳化香料を得た 比較例 1—27
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 88 gに、 ポリグリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノステアレート (太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含有 45 %) 3 gと ァスコルビン酸 Na 4 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 ュズ精油 (曽田香料 (株) 製) 3 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 《5—トコフェロー ル含量 86%) 2 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加 し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化さ せて、 比較品 55のュズ乳化香料を得た。 実施例 1一 16
市販のだしつゆ (塩濃度 = 10%) 80mlと穀物酢 (純米酢) 120m lを 混合し、 ノンオイルタイプの和風ドレツシングのベースとした。 ここに実施例 1 — 14、 1 _ 15にて得られた本発明品 22、 23を0. 1 %添加した後、 10 0m 1容のプラスチックボトルに注入し、 本発明品 24、 25の和風ドレッシン グを得た。 また本発明品 22、 23を0. 1 %添加の代わりに比較例 1— 22〜 27にて得られた比較品 50〜 55をそれぞれ 0. 1 %添加した比較品 56〜 6 1の和風ュズドレツシングを得た。 試験例 1一 7
実施例 1一 16で得られたそれぞれの和風ュズドレッシングを蛍光灯 1500 ルクス照射下にて 2ヶ月間保存 (10°C) した後、 5°Cの冷蔵庫 (遮光) に保存 しておいた試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより官能評価を行った。 評価は試験例 1—2と同様の基準で採 点した。 その結果を表 7に示す。
また、 実施例 1— 16で得られたそれぞれの和風ュズドレッシングを 37°C、 2ヶ月間保存した後、よく訓練されたパネラー 10名によつて官能評価を行つた。
評価方法は試験例 一 2と同様に行なった。 その結果を表 7に示す。
表 7
表 7より明らかなように、 比較品に比べ、 本発明品の劣化防止剤を添加したュ ズ香料を使用することにより光、 及び熱による劣化を効果的に防止しており、 発 生する異味異臭を著しく抑制していることが明らかとなった。 また、 本発明品 2 4、 25は 1500ルクス照射、 37 °C 2ヶ月のいずれにおいても風味の変化が 少なく、 長期保存においても劣化防止効果を十分に発揮した。 実施例 2— 1
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98 %以上 築野食 品工業(株) 製) 2 gを添加し、 65 °Cに加温溶解した。抽出トコフエロール(夕 マ生化学 (株) 製、 d— δ—トコフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これ
を多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転 数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 実施例 2— 2
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98 %以上 築野食 品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (タマ生化学 (株) 製、 (5—トコフエロール含量 86%) l gを油相 とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 実施例 2-3
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに脂肪酸ポリ ォキシエチレンソルビタンであるレオド一ル TW—L 120 (ポリオキシェチレ ンヤシ油脂肪酸ソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物) 、 花王 (株) 製、 HLB値 16. 7) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食 品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) l gを油相 とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 実施例 2— 4
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに脂肪酸ポリ ォキシエチレンソルビ夕ンであるレオドール TW— O 120 (モノォレイン酸ポ リオキシエチレンソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物)、花王(株) 製、 HLB値 15. 0) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食
品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86%) l gを油相 とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 比較例 2― 1
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 大豆レシ チン (太陽化学(株)製、 HLB値 7) 2 gとフェルラ酸(フェルラ酸含量 98% 以上 築野食品工業 (株) 製) 2 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (タマ生化学 (株) 製、 5—トコフエロール含量 86 %) l gを油相 とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 比較例 2— 2
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 有機酸モ ノグリセリドであるクェン酸モノステアリン酸グリセリン (太陽化学 (株) 製、
HLB値 8. 0) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食品工業 (株)製) 1 gと緑茶抽出物(商品名:サンフエノン BG、カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 <5—トコフエロール含量 86%) l gを油相とし、 これ を多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転 数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を得た。 比較例 2 _ 3
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gに、 アラビア ガム (三協食品工業(株)製) 2 gとフェルラ酸(フェルラ酸含量 98%以上 築 野食品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン 類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 6 5°Cに加温溶解した。 抽出
トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86%) l gを 油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) '製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて、 劣化防止剤を得た。 試験例 2 - 1
果糖ブドウ糖液糖 10%、 クェン酸 0. 25%およびクェン酸ナトリウム 0. 05 %を水 90 %に溶解して Bx. 7. 5、 pH: 2. 8の酸糖液を調製した。 この酸糖液に実施例 2— 1〜4および比較例 2— ;!〜 3で得られた劣化防止剤を それぞれ 1 %添加し、 93 °C達温にて加熱殺菌後、 無色透明のガラス瓶にホ ットパック充填し、 冷却して劣化防止剤入りの酸糖液を得た。 それぞれの劣化防 止剤入り酸糖液の濁度を、 分光光度計を用いて波長 65 O nmにおける吸収光度 として測定し、 状態を目視にて確認した。 また、 その平均粒子径を粒度分布測定 器 (ベックマンコール夕一社製: L— 230) にて測定した。 さらに、 その酸糖 液を 55 にて 2週間保存し、 保存後の濁度、 平均粒子径を同様にして測定し、 状態を目視にて確認した。 結果を表 8に示す。 表 8
44
差替 え 用 紙(規則 26)
表 8より明らかなように、 本発明品は、 比較品に比べ、 乳化粒子径が 1 m以 下となり、 55 、 2週間の保存後も分離等が認められず安定であった。 実施例 2— 5
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98 %以上:築野食 品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (理研 Eオイルスーパ一 80、 理研ビタミン (株) 製、 δ—トコフエ ロール含量 46%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミ キサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防 止剤を得た。 比較例 2— 4
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキ ン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) 3 gを添加し、 65°Cに加温溶解して劣化 防止剤を得た。 比較例 2— 5
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gとフヱルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食 品工業 (株) 製) 2 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65 °Cに加温溶解して劣化防止剤 を得た。
比較例 2— 6
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 95 gにショ糖脂肪 酸エステルである DKエステル S S (第一工業製薬 (株) 製、 HLB値 19、 モ ノエステル含量 95%) 2 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以上 築野食 品工業 (株) 製) l gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65 に加温溶解した。 抽出トコ フエロール (理研 Eオイル 800、 理研ビタミン (株) 製、 δ—トコフエロール 含量 27%) l gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤を 得た。 試験例 2— 2
グラニュー糖 10%、クェン酸 0.15%およびクェン酸ナトリウム 0.02%、 レモンエッセンス 0. 1 %を水 90 %に溶解して B X. 7. 5、 pH= 3のレモ ン飲料ベースを調製した。 このレモン飲料ベースに実施例 2— 1、 2— 2、 2- 5および比較例 2— 4、 2— 5、 2— 6で得られた劣化防止剤をそれぞれ 0. 1 % 添加し、 93 °C達温にて加熱殺菌後、 無色透明のペットボトルにホットパック充 填し、 冷却してレモン飲料を得た。 のレモン飲料を直射日光下に 8時間 (平均温 度 23°C) 放置した後、 5°Cの冷蔵庫 (遮光) に保存しておいた試料を標準とし てそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 10名のパネラーにより官能 評価を行った。 その結果を表 9に示す。 なお、 表 9中の評価の点数は、 下記の基 準で採点した各パネルの平均点である。
(評価基準)
冷蔵保存試料と同等 (変化なし) : 5点
冷蔵保存試料と比べわずかに変化している: 4点
冷蔵保存試料と比べ少し変化している : 3点
冷蔵保存試料と比べかなり変化している : 2点
冷蔵保存試料と比べ著しく変化している : 1点
また、 レモン等の柑橘類特有の香味成分であるシトラ一ル量を高速液体クロマ トグラフィー (HPLC) にて測定し、 その残存率によって風味劣化の度合いと した。 シトラールの残存率は高いほど、 風味劣化が少ない事を示している。 その 結果を官能検査結果と合わせて表 9に示す。 なお、 シトラール量の測定条件は次 の通りである。
(測定条件)
装置: CLAS S - LC 10 (島津製作所製)
カラム: CAPCELL PAK C 18 UG120 (SH I SE I DO) 溶離液: 60 %メタノール/水
流速 : 1m l /分
検出波長: UV 240 nm
また、 シトラール残存率は (%) は以下の式にしたがって計算した。
冷蔵保存試料のシトラール量: A
光照射試料のシトラール量: B
(B/A) X 100=シトラール残存率 (%) 表 9
本結果から明らかなように、 本発明品は比較品に比べ、 光による風味劣化を効 果的に防止した。 また、 本発明品は比較品と比べ、 レモンの香味成分であるシト ラールの残存率が高く、 レモンのフレッシュな風味を効果的に維持した。
47
差替 え 用 紙(規則 26)
実施例 2— 6
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 89 gに脂肪酸ポリ ォキシエチレンソルビタンであるレオドール TW—O 120 (モノォレイン酸ポ リオキシエチレンソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物)、花王(株) 製、 HLB値 15. 0) 4 gとフヱルラ酸 (フェルラ酸含量 98 %以上 築野食 品工業 (株) 製) 2 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力テキン類含 量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコ フエロール (夕マ生化学 (株) 製、 <5 _トコフエロール含量 86 %) 3 gおよび ミルク油性香料 (アイ ·エフ,エフ日本 (株) 製) l gを油相とし、 これを多価 アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 70 00 r pmで乳化させて劣化防止剤入りミルク乳化香料を得た。 実施例 2— 7
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 89 gに脂肪 酸ポリオキシエチレンソルビタンであるレオドール TW—O 120 (モノォレイ ン酸ポリォキシェチレンソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物) 、 花王 (株) 製、 HLB値 15. 0) 4 gとフェルラ酸 (フェルラ酸含量 98%以 上 築野食品工業 (株) 製) 2 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 力 テキン類含量 70%、太陽化学(株)製) 1 gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 (5—トコフエロール含量 86 %) 3 gおよびミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 1 gを油相とし、 こ れを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製〉 にて回 転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤入りミルク乳化香料を得た。 比較例 2— 7
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 87 gに脂肪 酸ポリオキシエチレンソルビタンであるレオドール TW—O 120 (モノォレイ ン酸ポリオキシエチレンソルビ夕ン (エチレンォキサイド 20モル付加物) 、
花王 (株) 製、 HLB値 15. 0) 4gと酵素処理ルチン (キリヤ化学(株) 製、 酵素処理ルチン 50%) 4 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフヱノン BG、 力テキ ン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温溶解した。 抽 出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %) 3 g およびミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) l gを油相とし、 これ を多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転 数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤入りミルク乳化香料を得た。 比較例 2— 8
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 81 gに脂肪 酸ポリオキシエチレンソルビタンであるレオドール TW—〇 120 (モノォレイ ン酸ポリオキシエチレンソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物) 、 花王 (株) 製、 HLB値 15. 0) 4 gとャマモモ抽出物 (三栄原エフエフアイ (株) 製、 ャマモモ抽出物 20%) 10 gと緑茶抽出物 (商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65°Cに加温 溶解した。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 (5—トコフエロール含量 86%) 3 gおよびミルク油性香料 (アイ ·エフ 'エフ日本 (株) 製) l gを油 相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤入りミルク乳化香料を得 た。 比較例 2— 9
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 87 gに脂肪 酸ポリオキシエチレンソルビタンであるレオドール TW— O 120 (モノォレイ ン酸ポリオキシエチレンソルビタン (エチレンォキサイド 20モル付加物) 、 花王 (株) 製、 HLB値 15. 0) 4 gとローズマリー抽出物 (三菱化学 (株) 製、 ローズマリー抽出物 45%) 4 gと緑茶抽出物(商品名:サンフエノン BG、 カテキン類含量 70%、 太陽化学 (株) 製) l gを添加し、 65でに加温溶解し た。 抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 δ—トコフエロール含量 86 %)
3 gおよびミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 1 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて 回転数 7000 r pmで乳化させて劣化防止剤入りミルク乳化香料を得た。 試験例 2 - 3
牛乳 95 g、 脱脂粉乳 5 gを混合し、殺菌 (90°C、 15分) を行い、 冷却(3 0〜45°C) した後、 スターターを接種した。 これを pH4. 3まで発酵させた 後、 冷却し、 これをヨーグルトべ一スとした。 一方、 砂糖 16 g、 ぺクチン 1. 2g、 水 82. 8 gを混合後、 殺菌 (95 、 5分) を行い、 これをシロップ液 とした。 上記ヨーグルトベースとシロップ液を 1 : 1にて混合したところに、 実 施例 2— 6、 2— 7および比較例 2— 7、 2—8、 2— 9のミルク乳化香料 0. 1%添加し、 無菌状態にてホモミキサー及びホモジナイザー (150 kgZcm 2) にて均質化した。 これを半透明プラスチック容器 (120ml) に充填し、 ヨーグルト飲料とした。
それぞれのヨーグルト飲料を、 蛍光灯 2000ルクス照射下にて 2週間保存 (5°C) した後、 5 の冷蔵庫 (遮光) に保存しておいた試料を標準としてそれ に対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 10名のパネラーにより官能評価を 行った。評価は試験例 2— 2と同様の基準で採点した。その結果を表 10に示す。 表 10
2000ルクス、 2週間
実施例 2-6 4.8
実施例 2-7 4.7
比較例 2-7 2.9
比較例 2-8 2.5
比較例 2-9 2.4
表 1 0より明らかなように、 比較品に比べ、 本発明品の劣化防止剤を添加した ミルク香料を使用することにより光による劣化を効果的に防止しており、 発生す る異味異臭を著しく抑制した。 実施例 3— 1
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gにポリ グリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学
(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 4 5 %) 3 gとカテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学(株) 製、 カテキン類含量 7 0 %) 1 gを添加し、 6 0 に加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日 本 (株) 製) 5 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 《5—トコフエ口 ール含量 8 6 %) l gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添 加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化 させて、 本発明品 1 'のコーヒー乳化香料を得た。 比較例 3— 1
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 9 2 gに、 ポ リダリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化 学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 4 5 %) 3 gを添加し、 6 0 に加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日 本(株)製) 5 gを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 比較品 1 'のコーヒー乳化香料を 得た。 比較例 3— 2
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化 学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 4 5 %) 3 gを添加し、 6 O に加温溶解した。 コーヒー油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日
本 (株) 製) 5 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフエ口 ール含量 8 6 %) 2 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添 加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化 させて、 比較品 2 'のコーヒー乳化香料を得た。 比較例 3— 3
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化 学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 4 5 %) 3 gとカテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学(株)製、 カテキン類含量 7 0 %)
2 gを添加し、 6 0 に加温溶解した。 コーヒ一油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日 本(株)製) 5 gを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特殊機化工業(株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 比較品 3一のコーヒー乳化香料を 得た。 比較例 3— 4
多価アルコールとして、 還元澱粉水飴 (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化 学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 4 5 %)
3 gと酵素処理ルチン (キリヤ化学 (株) 製、 酵素処理ルチン含量 5 0 %) 2 g を添加し、 6 0 °Cに加温溶解した。コーヒー油性香料(アイ 'エフ · Χフ日本(株) 製) 5 gを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊 化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、比較品 4 'のコ一ヒー乳化香料を得た。 試験例 3— 1
実施例及び比較例で得られたコーヒー乳化香料を 3 7 °Cで 2ヶ月間保存した後、 4 の冷蔵庫に保存しておいた試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより 5段階の官能評価を行った。 その結果を 表 1 1に示す。 評価点は 1 0名のパネラーの平均値で示す。
ビーンズ感 オフフレーパー 本発明品 4.5 4.8
比較品 1' 1.3 1.2
比較品 2' 2.1 2.0
比較品 3' 2.8 2.7
比較品 4' 2.3 2.2
冷蔵庫保存試料と同等 (変化なし) 。
冷蔵庫保存試料と比べわずかに変化している。
冷蔵庫保存試料と比べ少し変化している。
冷蔵庫保存試料と比べかなり変化している。
冷蔵庫保存試料と比べ著しく変化している。 表 1 1から明らかなように、 本発明品は比較品に比べ、 保存中における杳味劣 化を効果的に防止し、 異味異臭の発生を著しく抑制した。 実施例 3— 2
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 9 0 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノミリステート(太陽化学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 4 5 %) 3 gと カテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学 (株) 製、 カテキン類含量 7 0 %) 1 を添加し、 6 0 に加温溶解した。 レモン精油 (アイ 'エフ 'エフ日本 (株) 製) 5 gと抽出トコフエロール(タマ生化学(株)製、 6—トコフエロール含量 8 6 %) l gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサ 一 (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 本発明品 2 'のレモン乳化香料を得た。
比較例 3— 5
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 92 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 45 %) 3 gを 添加し、 60°Cに加温溶解した。 レモン精油 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 5 gを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて 回転数 6000 r pmで乳化させて、 比較品 5 'のレモン乳化香料を得た。 比較例 3— 6
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 90 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノミリステート (太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 45 %) 3 gを 添加し、 60°Cに加温溶解した。 レモン精油 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 5 gと抽出トコフエロール(夕マ生化学(株)製、 δ一トコフエロール含量 86 %) 2 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサ 一 (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6000 r pmで乳化させて、 比較品 6 'のレモン乳化香料を得た。 比較例 3— 7
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 90 gに、 ポリダリ セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート(太陽化学(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 45 %) 3 gと カテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学 (株) 製、 カテキン類含量 70%) 2 g を添加し、 60°Cに加温溶解した。 レモン精油 (アイ ·エフ 'エフ日本 (株) 製) 5 gを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて 回転数 6000 r pmで乳化させて、 比較品 7 'のレモン乳化香料を得た。 比較例 3— 8
多価アルコールとして、 グリセリン (日本油脂 (株) 製) 90 gに、 ポリダリ
セリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノミリステート (太陽化学(株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 4 5 %) 3 と 生コーヒー豆抽出物 (長谷川香料 (株) 製、 クロロゲン酸含量 3 0 %) 2 gを添 加し、 6 0 に加温溶解した。 レモン精油 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株) 製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 比較品 8 'のレモン乳化香 料を得た。 試験例 3— 2
実施例及び比較例で得られたレモン乳化香料を 3 7 t:で 2ヶ月間保存した後、 4 の冷蔵庫に保存しておいた試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより 5段階の官能評価を行った。 その結果を 表 1 2に示す。 評価点は 1 0名のパネラーの平均値で示す。 表 1 2
評価点 5 冷蔵庫保存試料と同等 (変化なし) 。
冷蔵庫保存試料と比べわずかに変化している,
3 冷蔵庫保存試料と比べ少し変化している。
2 冷蔵庫保存試料と比べかなり変化している。
1 冷蔵庫保存試料と比べ著しく変化している。 表 1 2から明らかなように、 本発明品は比較品に比べ、 保存中における香味劣
化を効果的に防止し、 異味異臭の発生を著しく抑制した。 実施例 3— 3
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 90gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 45%) 3 gとカテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学(株) 製、 カテキン類含量 70%) 1 gを添加し、 60°Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本
(株) 製) 5 gと抽出トコフエロール (タマ生化学 (株) 製、 <5—トコフェロー ル含量 86%) l gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加 し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6000 r pmで乳化さ せて、 本発明品 3 'のミルク乳化香料を得た。 比較例 3— 9
多価アルコールとして、 ソルピトール (東和化成工業 (株) 製) 92gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 45%) 3 gを添加し、 60°Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本
(株) 製) 5 gを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6000 r pmで乳化させて、 比較品 9 'のミルク乳化香料を得 た。 比較例 3— 10
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 90gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペン夕グリセリンモノォレート (太陽化学
(株) 製、 HLB値 13、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 45%) 3 gを添加し、 60でに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本
(株) 製) 5 gと抽出トコフエロール (夕マ生化学 (株) 製、 δ—トコフェロー ル含量 86%) 2 gを混合し、 これを油相とし、 これを多価アルコール中に添加
し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化さ せて、 比較品 1 0 'のミルク乳化香料を得た。 比較例 3— 1 1
多価アルコールとして、 ソルビトール (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学 (株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペン夕グリセリン含量 4 5 %) 3 gとカテキン類として緑茶抽出物 (太陽化学(株) 製、 カテキン類含量 7 0 %)
2 gを添加し、 6 0 °Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本 (株)製) 5 gを油相とし、 これを多価アルコール中に添加し、ホモミキサー(特 殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 比較品 1 1 'の ミルク乳化香料を得た。 比較例 3— 1 2
多価アルコールとして、 ソルピトール (東和化成工業 (株) 製) 9 0 gに、 ポ リグリセリン脂肪酸エステルであるペンタグリセリンモノォレート (太陽化学 (株) 製、 H L B値 1 3、 ポリグリセリン組成中ペンタグリセリン含量 4 5 %)
3 gとャマモモ抽出物(三栄源エフエフアイ(株)製、ャマモモ抽出物含量 2 0 %) 2 gを添加し、 6 0 °Cに加温溶解した。 ミルク油性香料 (アイ ·エフ ·エフ日本
(株) 製) 5 gを多価アルコール中に添加し、 ホモミキサー (特殊機化工業 (株) 製) にて回転数 6 0 0 0 r p mで乳化させて、 比較品 1 2 'のミルク乳化香料を 得た。 試験例 3— 3
実施例及び比較例で得られたミルク乳化香料を 3 7でで 2ヶ月間保存した後、 4 の冷蔵庫に保存しておいた試料を標準としてそれに対する香味劣化の程度を、 よく訓練された 1 0名のパネラーにより 5段階の官能評価を行った。 その結果を 表 1 3に示す。 評価点は 1 0名のパネラーの平均値で示す。
表 1 3
フレッシュ感 オフフレーバー
本発明品 3' 4.8 4.6 比較品 9' 1.7 1.4 比較品 1 0一 2.4 2.0 比較品"! 2.8 2.8 比較品 1 2' 2.6 2.5
評価点 5 冷蔵庫保存試料と同等 (変化なし) 。
4 冷蔵庫保存試料と比べわずかに変化している < 3 冷蔵庫保存試料と比べ少し変化している。
2 冷蔵庫保存試料と比べかなり変化している。
1 冷蔵庫保存試料と比べ著しく変化している。 表 1 3から明らかなように、 本発明品は比較品に比べ、 保存中における香味劣 化を効果的に防止し、 異味異臭の発生を著しく抑制した。 産業上の利用可能性
本発明により、 飲食品、 および飲食品用の香料の保存中における香味の劣化を 防止し、 さらに飲食品の外観、 風味を損ねることがなく、 飲食品、 および飲食品 用の香料中での分散性に優れ、 保存中における油相の分離もなく乳化安定性にも 優れた劣化防止剤が提供される。 また、 本発明により、 香料の保存による劣化の 影響が少なく、 香味良好な、 飲食品用の香料、 及び飲食品が提供される。