JP5021869B2 - シトラール又はシトラール含有製品の劣化臭生成抑制剤 - Google Patents

シトラール又はシトラール含有製品の劣化臭生成抑制剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シトラール又はシトラールを含有する製品に広く適用することができるシトラールの劣化臭生成抑制剤並びその生成抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シトラールはレモン様の特徴的な香りを有する重要な成分であるが、加熱もしくは経時的に減少しオフフレーバーが生成することが知られている〔Peter Schieberle and Werner Grosch; J. Agric. Food Chem., 36, 797-800(1988)〕。特に酸性条件下ではシトラール含有製品中のシトラールは、製造、流通、保存期間中の各段階で減少し、環化、水和、異性化等の反応によりその構造が変化し、その結果フレッシュ感の低下を引き起こす。さらにはシトラール由来の生成物の酸化反応により非常に強い劣化臭原因物質であるp−メチルアセトフェノン及びp−クレゾールが生成することにより著しい製品の品質低下を招く。従来、シトラールから生成する種々の劣化臭原因物質に関して、その発生防止の目的でイソアスコルビン酸等の酸化防止剤の添加〔Val E. Peacock and David W. Kuneman; J. Agric. Food Chem., 33, 330-335(1985)〕等様々な試みがなされたが、p−クレゾールおよびp−メチルアセトフェノンの生成抑制に関しては有効な方法は見出されていない。
【0003】
そこで加熱若しくは経時的に生成するシトラールの劣化臭、特にp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンに対して強い生成抑制効果を有すると同時に、安全で安価なシトラールの劣化抑制剤もしくは抑制方法が要望されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術における問題点に鑑み、シトラール又はシトラール含有製品の製造、流通、保存等の各段階で、加熱もしくは経時的に生成するシトラール由来の劣化臭原因物質(p−クレゾール及びp−メチルアセトフェノン)の生成を抑制でき、また安全性が高く、しかも最終製品本来の香味又は香気に影響を与えることのない劣化臭生成抑制剤並びに劣化臭生成抑制方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、加熱によるシトラールの劣化臭生成について詳細に検討した結果、シトラール又はシトラール含有製品にエピガロカテキンを添加することにより、非常に強い劣化臭原因物質であるp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成抑制に顕著な効果があることを見出した。また、エピガロカテキンガレートとエピカテキンは単独ではp−クレゾールに対しては生成抑制効果を示さないが、エピガロカテキンと併用するとp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成抑制効果を一層高めることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
従って、本発明はエピガロカテキンを含有することを特徴とするシトラール又はシトラール含有製品の劣化臭生成抑制剤であり、さらにエピガロカテキンとエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンを併用することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は劣化臭がp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンであることを特徴とし、シトラール含有製品がシトラス系香料、シトラス系飲料、シトラス系菓子類、香粧品であることを特徴とし、さらにエピガロカテキンとエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンの重量比が100:0〜15:85であることを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明はシトラール又はシトラール含有製品に、上記の劣化臭生成抑制剤を1〜500ppm添加することを特徴とするシトラール又はシトラール含有製品の劣化臭生成抑制方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(1)エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキン
シトラール由来の非常に強い劣化臭原因物質であるp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成抑制剤としては人体への安全性の観点から、従来より食品や漢方薬に使用されている植物関連の天然物に由来するものが好ましい。本発明に使用するエピガロカテキン及びエピガロカテキンと併用するエピガロカテキンガレート、エピカテキンはいずれも緑茶等に含まれるカテキン類として既知の物質であり、安全性が確認されている。これらは試薬もしくは市販品として入手可能である他、茶などの天然物原料から抽出物として得ることもできる。これらは精製品でも未精製品であってもよく、また、これらの成分を含有する抽出物であってもよい。
【0010】
(2)劣化臭生成抑制剤の調製
本発明の劣化臭生成抑制剤は試薬、市販品もしくは抽出物として得られたエピガロカテキンを単独で、或いはエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンを併用して、そのまま食品又は香粧品に添加することができるが、以下のように製剤化して使用することもできる。
一般的にはエピガロカテキンを単独で、或いはエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンを組み合わせて、水、アルコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、トリエチルシトレート等の溶媒、又は水/エタノール、水/エタノール/グリセリン、水/グリセリン等の混合溶媒に適当な濃度で溶解し、液剤として使用することができる。また、エピガロカテキン等の溶液に賦形剤(デキストリン等)、乳化剤等を添加し、噴霧乾燥によりパウダー状にすることも可能である。さらにエピガロカテキン等を乳化剤とともに油脂等に添加して分散させることにより、油溶性の製剤とすることもでき、用途に応じて種々の剤形を採用することができる。
また、食品に適用する場合は、種々の食品原料及び各種食品添加物(例えば、香料、調味料、酸味料等)に適当な濃度となるように混ぜ込んで使用してもよい。
【0011】
(3)用法
本発明の劣化臭生成抑制剤又は劣化臭生成抑制方法を適用し得る製品としては特に限定はなく、シトラス系香料の他、食品では店頭陳列される場合が多い炭酸飲料、果汁、果汁飲料、乳性飲料、茶飲料等のシトラス系飲料、シトラール含有のヨーグルト、ゼリー、アイスクリーム等の冷菓、キャンディー、水飴、ガム等の菓子等、食品素材、シトラス系香料等の食品添加物、各種シトラス風味のドレッシング等が挙げられる。食品以外ではシトラールを含有する香水、化粧品、洗口剤、歯磨、洗剤、石鹸、シャンプー、リンス、入浴剤、芳香剤等の香粧品が挙げられる。
【0012】
本発明の劣化臭生成抑制剤はシトラール含有製品の加工段階で適宜添加することができる。添加量については特に制限はなく、使用するエピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンの純度、添加対象の種類により異なるが、一般的に1〜500ppmの添加量が適当である。対象製品が食品の場合には、本来の香味にほとんど影響を及ぼさないという観点からは1〜200ppm、特に5〜100ppmが好ましい。
また、エピガロカテキンとエピガロカテキンガレートおよび/又はエピカテキンを併用する場合の配合割合については特に制限はないが、エピガロカテキン:エピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキン=100:0〜15:85(重量比)の範囲で使用するのが好ましい。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0014】
試験例および実施例において単品試薬として以下のものを使用した。
1)エピガロカテキン:
栗田工業社製「(−)−エピガロカテキン(商品名)」を使用した。
2)エピガロカテキンガレート:
栗田工業社製「(−)−エピガロカテキンガレート(商品名)」を使用した。
3)エピカテキン:
アルドリッチ社製「(−)−エピカテキン(商品名)」を使用した。
4)プロトカテキュ酸:
ナカライテスク(株)製のプロトカテキュ酸を使用した。
5)L−アスコルビン酸:
ナカライテスク(株)製のL(+)−アスコルビン酸を使用した。
6)D−イソアスコルビン酸:
和光純薬(株)製のD−イソアスコルビン酸を使用した。
7)6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸:
東京化成(株)製の6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸を使用した。
8)ルチン:
ナカライテスク(株)製のルチンを使用した。
9)クロロゲン酸:
和光純薬(株)製のクロロゲン酸を使用した。
【0015】
上記劣化臭生成抑制剤をレモンモデル飲料に添加し、p−クレゾール、p−メチルアセトフェノンの生成抑制効果を評価した。
〔試験例1〕
1/10Mクエン酸−1/5Mリン酸水素二ナトリウムで調整したpH3.0の緩衝溶液に、蔗糖を5重量%、シトラールを10ppmとなるように添加し酸性シトラール溶液を調製した。この溶液に各種劣化臭生成抑制剤及び比較例として強い抗酸化効果を有するプロトカテキュ酸、L−アスコルビン酸、D−イソアスコルビン酸、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、ルチン、クロロゲン酸を添加し(L−アスコルビン酸、D−イソアスコルビン酸は1重量%/水溶液として、それら以外は1重量%/50重量%エタノール水溶液として添加した)、100ml容量のガラスバイアル(テフロン(R)キャップ付き)に各100g詰めた。それぞれのバイアルを恒温槽中(40℃)にて14日間保管した。各酸性シトラール溶液をジクロロメタンで抽出後、ガスクロマトグラフィーにてp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成量を測定した。表1にp−クレゾール、p−メチルアセトフェノンの生成量を無添加40℃、14日間保管品でのp−クレゾール、p−メチルアセトフェノンの生成量を100とした場合の相対値で表した。
なお、添加したカテキン類は表1中以下のように略記した(表2〜3において同じ)。
EGC:エピガロカテキン
EGCg:エピガロカテキンガレート
EC:エピカテキン
【0016】
【表1】
Figure 0005021869
【0017】
表1により、エピガロカテキンをレモンモデル飲料に添加することにより、p−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成が強く抑制されることがわかった。また、エピカテキン及びエピガロカテキンガレートは単独ではp−クレゾールに対して生成抑制効果を示さないが、エピガロカテキンと併用するとエピガロカテキン単独使用の場合よりもさらにp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成抑制効果を高めることがわかった。一方、強い抗酸化効果を有するプロトカテキュ酸、L−アスコルビン酸、D−イソアスコルビン酸、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸、ルチン、クロロゲン酸はp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンの生成抑制効果をほとんど示さなかった。
【0018】
〔試験例2〕 レモン飲料
砂糖50g、クエン酸1g、シトラールを含有するレモン香料2g及び各種劣化臭生成抑制剤の1重量%/50重量%エターノール水溶液を表2の濃度になるよう適量添加し、精製水で全量を1000gに調整した。同様に比較例の酸化防止剤として劣化臭生成抑制剤に代えてL−アスコルビン酸、ルチン、クロロゲン酸(1重量%/50重量%エターノール水溶液各6g)を添加した試料を調製した。この溶液を70℃にて10分間殺菌後、缶につめレモン飲料を作成した。40℃にて7日間、恒温槽中で保管した。習熟したパネル10名を選んで官能評価を行った。対照レモン飲料として劣化臭生成抑制剤及び酸化防止剤無添加の冷蔵保管品(評価点:0)と、劣化臭生成抑制剤および酸化防止剤無添加の40℃、7日間保管品(評価点:4)を使用し、各レモン飲料の香味の劣化度合いを相対評価した。その結果は表2のとおりである。
なお、表2中の評価の点数は以下の基準で採点した各パネルの平均点である。
(採点基準)
異味、異臭*を非常に強く感じる:4点
異味、異臭*を強く感じる :3点
異味、異臭*を感じる :2点
異味、異臭*を若干感じる :1点
異味、異臭*を感じない :0点
* p−クレゾール様(薬品臭)、p−メチルアセトフェノン様(桂皮様)の異臭
【0019】
【表2】
Figure 0005021869
【0020】
表2から明らかなように、エピガロカテキンを単独で或いはエピガロカテキンとエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンを併用してレモン飲料に添加することにより、p−クレゾール様及びp−メチルアセトフェノン様の劣化臭の生成を強く抑制した。一方、強い酸化防止剤であるルチン、クロロゲン酸、L−アスコルビン酸を添加してもp−クレゾール様及びp−メチルアセトフェノン様の劣化臭生成抑制効果はほとんど認められなかった。
【0021】
〔試験例3〕 弱酸性リンス用モデルベース(pH 2.95)
下記の処方により弱酸性リンス用モデルベースを作成した。
メチルパラベン 0.1g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.3g
95%エタノール 1.0g
クエン酸 2.0g
クエン酸ソーダ 0.9g
精製水 96.6g
【0022】
上記モデルベース100gにレモン香料0.5g及び1重量%エピガロカテキン/50重量%エタノール水溶液を0.2g添加して弱酸性リンス用モデルベースを作成し、40℃にて14日間、恒温槽中で保管した。同様に他の劣化臭生成抑制剤及び酸化防止剤としてルチン、クロロゲン酸、L−アスコルビン酸を表3に示す濃度添加して弱酸性リンス用モデルベースを作成し、40℃にて14日間、恒温槽中で保管し弱酸性リンス用モデルベースを作成した。習熟したパネル10名を選んで官能評価を行った。対照として劣化臭生成抑制剤及び酸化防止剤無添加の香料入りモデルベース冷蔵保管品(評価点:0)と、劣化臭生成抑制剤及び酸化防止剤無添加の香料入り40℃、14日間保管品(評価点:4)を使用し、各種劣化臭生成抑制剤及び酸化防止剤を添加した香料入りモデルベースの劣化度合いを相対評価した。その結果は表3のとおりである。
なお、表3中の評価の点数は以下の基準で採点した各パネルの平均点である。
(採点基準)
異臭*を非常に強く感じる:4点
異臭*を強く感じる :3点
異臭*を感じる :2点
異臭*を若干感じる :1点
異臭*を感じない :0点
* p−クレゾール様(薬品臭)およびp−メチルアセトフェノン様(桂皮様)の異臭
【0023】
【表3】
Figure 0005021869
【0024】
表3から明らかなように、エピガロカテキンを単独で或いはエピガロカテキンとエピガロカテキンガレート及び/又はエピカテキンを併用して弱酸性リンス用モデルベースに添加することにより、p−クレゾール様及びp−メチルアセトフェノン様の劣化臭の生成を強く抑制した。一方、強い酸化防止剤であるルチン、クロロゲン酸、L−アスコルビン酸を添加してもp−クレゾール様及びp−メチルアセトフェノン様の劣化臭生成抑制効果はほとんど認められなかった。
【0025】
〔実施例1〕エピガロカテキンの実施例(殺菌乳酸菌飲料)
発酵乳原液(全固形分54%、無脂乳固形分4%)20gに蒸留水を加えて合計100gとなるように希釈した。レモン香料0.1g及びエピガロカテキンの1重量%/50重量%エタノール水溶液を0.3g添加し、ガラス容器に充填後、殺菌(70℃、10分間)し、殺菌乳酸菌飲料を完成した。
【0026】
〔実施例2〕エピガロカテキン、エピガロカテキン+エピカテキン(重量比1:1混合物)の実施例(ヨーグルト飲料)
牛乳94g、脱脂粉乳6gを混合後、殺菌(90〜95℃、5分間)した。48℃に冷却した後、スターターを接種した。これを40℃、4時間発酵させた。
冷却後、5℃にて保存しヨーグルトベースとした。一方、糖液は上白糖20g、ペクチン1g、水79gを混合後、90〜95℃で5分間過熱し、ホットパック充填したものを使用した。上記ヨーグルトベース60g、糖液40g、シトラス香料0.1g、1重量%エピガロカテキン/50重量%エタノール水溶液0.3gを混合し、ホモミキサー処理し完成した。同様にエピガロカテキン+エピカテキンの重量比1:1混合物についても、混合物としての濃度が1重量%となるように50重量%エタノール水溶液に溶解し、この溶液を上記ヨーグルトベースに0.3g添加してヨーグルト飲料を完成した。
【0027】
〔実施例3〕エピガロカテキン、エピガロカテキン+エピガロカテキンガレート(重量比2:1混合物)の実施例(洗口剤)
以下の処方により洗口剤を作成した。
エタノール 15.00g
グリセリン 10.00g
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.00g
サッカリンナトリウム 0.15g
安息香酸ナトリウム 0.05g
香料(シトラール含有品) 0.30g
リン酸二水素ナトリウム 0.10g
着色剤 0.20g
エピガロカテキンの1重量%/50重量%エタノール水溶液 0.05g
精製水 72.10g
エピガロカテキンの場合と同様に、エピガロカテキン+エピガロカテキンガレート(重量比2:1混合物)を同濃度添加し洗口剤を作成した。
【0028】
〔実施例4〕エピガロカテキン、エピガロカテキン+エピガロカテキンガレート(重量比1:2混合物)の実施例(化粧水)
以下の処方により化粧水を調製した。
1,3−ブチレングリコール 60.0g
グリセリン 40.0g
オレイルアルコール 1.0g
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 5.0g
POE(15)ラウリルアルコールエーテル 5.0g
95%エタノール 100.0g
香料(シトラール含有品) 2.0g
メチルパラベン 1.0g
クチナシ黄色素 0.1g
エピガロカテキンの1重量%/50重量%エタノール水溶液 4.0g
精製水 781.9g
エピガロカテキンの場合と同様に、エピガロカテキン+エピガロカテキンガレート(重量比1:2混合物)を同濃度添加し化粧水を作成した。
【0029】
【発明の効果】
本発明の劣化臭生成抑制剤をシトラール又はシトラールを含有する製品に使用することにより、経時変化もしくは加熱によるシトラール由来の劣化臭生成を効果的に抑制することができる。よって、本発明の劣化臭生成抑制剤の使用により、シトラール含有製品中の製造、流通、保存期間中の各段階で徐々に進行する劣化臭の生成を効率的に抑制し、フレッシュ感を維持することにより、安価かつ長期間安定に製品の品質を維持することができる。

Claims (5)

  1. 以下の(A)、(B)又は(C)のカテキン類を含有することを特徴とするシトラール又はシトラールを含有しレモン様の香りを有する製品のp−クレゾール及びp−メチルアセトフェノンによる劣化臭生成抑制剤。
    (A)エピガロカテキンとエピガロカテキンガレートの組み合わせであり、その重量比が83.3:16.7〜15:85であるカテキン類。
    (B)エピガロカテキンとエピカテキンの組み合わせであり、その重量比が50:50〜15:85であるカテキン類。
    (C)エピガロカテキンとエピガロカテキンガレートとエピカテキンの組み合わせであり、エピガロカテキンとエピガロカテキンガレート及びエピカテキンとの重量比が23.5:76.5〜15:85であるカテキン類。
  2. シトラールを含有しレモン様の香りを有する製品が香料であることを特徴とする請求項1に記載の劣化臭生成抑制剤。
  3. シトラールを含有しレモン様の香りを有する製品が飲料又は菓子類であることを特徴とする請求項1に記載の劣化臭生成抑制剤。
  4. シトラールを含有しレモン様の香りを有する製品が香粧品であることを特徴とする請求項1に記載の劣化臭生成抑制剤。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の劣化臭生成抑制剤をシトラール又はシトラール含有製品に1〜500ppm添加することを特徴とする、シトラール又はシトラール含有製品の劣化臭生成抑制方法。
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