WO2003095219A1

WO2003095219A1 - Materiau d'enregistrement thermique

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Publication number: WO2003095219A1
Application number: PCT/JP2002/007912
Authority: WO
Inventors: Shigetoshi Seki; Toshiro Hata
Original assignee: Oji Paper Co., Ltd.
Priority date: 2002-05-14
Filing date: 2002-08-02
Publication date: 2003-11-20
Also published as: KR20040044438A; EP1504920A4; EP1504920A1; DE60210824D1; KR100609819B1; CN1538912A; CN1292919C; DE60210824T2; EP1504920B1

Description

明細書感熱記録体技術分野

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。背景技術

紙、合成紙、またはブラスティックフィルムなどからなる支持体の片面上に、ロイコ染料、呈色剤および接着剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体を記録媒体として用いた記録装置はコンパクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であるため、ファクシミリ、自動券売機、科学計測器の記録用媒体としてだけでなく、 POSラベル、 CAD、 CRT医療画像用などの各種プリンター、プロッ夕一の出力媒体として広く使用されている。

その中で、記録画像の均一性、高解像度が必要な CRT医療計測用のプリン夕 —および、寸法安定性、細線記録の必要な CADプロッタ一には複層構造を有する合成紙を用いた感熱記録体や、必要に応じて無機顔料を含有する 2軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムを用いた感熱記録体が使用されている。

かかる感熱記録体の利用分野の拡大に伴なつて、ロイコ染料と呈色剤との発色反応により形成される記録部（=記録像）の可塑剤、食用油、化粧品などの化学薬品に対する保存性に優れた感熱記録体、並びに、温度又は湿度の影響による経時的な記録部の濃度変化の少ない感熱記録体が要望されている。

従来、記録部の保存性を高めるために呈色剤として 4ーヒドロキシ— 4' ーィソプロボキシジフエニルスルホンや 4， 4，一ジヒドロキシジフエニルスルホンなどのヒドロキシジフエニルスルホン系の呈色剤を少なくとも二種併用させた感熱記録体が、特開平 02— 020385号公報、特開平 02— 249690号公報、特開平 05— 286255号公報、特開平 07— 172068号公報、特開 2000-263944号公報、特開 2001— 001647号公報に記載されているが、湿度又は温度の影響により経時的に記録部の記録濃度の変化をより少なくする点、および、記録部の階調性の向上の点で更に改善が要請されている。また、感熱記録体には、その用途により、記録部の色調が色味のない黒色（又は薄墨色、灰色）であることが要求される場合がある。記録部の色調を色味のない黒色とするために、黒色発色性のロイコ染料と赤色発色性のロイコ染料とを併用した感熱記録体が、特開平 0 5— 2 5 4 2 5 4号公報、特開平 0 8— 3 2 4 1 3 0号公報に記載されている。しかし、かかる感熱記録体は、記録感度、記録部の色調又は階調性の点で更に向上が要請されている。

ここで、本明細書において、上記「階調性」とは、印加された記録エネルギーと記録部（記録像）の記録濃度（光学濃度）とが、実質上、正比例関係（直線関係）にあることを意味し、より詳しくは、印加された記録エネルギーに比例した記録濃度を有する記録像が形成され、記録部（記録像）の記録濃度と印加された記録エネルギーとがほぼ直線関係にあり、その結果、記録エネルギーを段階的に変化（増大又は減少）させて複数の記録部（記録像）を形成した場合に、得られる複数の記録部（記録像）の記録濃度が、最低濃度から最高濃度の全範囲にわたつて、明瞭な階調を有することを指す。階調性に優れていると、記録画質に優れる。発明の開示

本発明の目的は、記録部（記録像）の色調が色味の少ない黒色であり、記録部 (記録像）の階調性に優れ、湿度又は温度の影響により経時的に記録部の濃度が変化することが少ない感熱記録体を提供することである。

本発明は、支持体上に、ロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、上記の課題を解決するための一つの手段として、呈色剤として少なくとも二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を用い、ロイコ染料として黒色発色性のロイコ染料と、黒色発色性のロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料を 0. 5〜3. 5重量％用いるものである。

特に、本発明は、下記の感熱記録体を提供するものである。

項 1 (a)支離及び (b)該支雕上に形成され、ロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、感熱記録層が、該呈色剤として二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を含み、該ロイコ染料として黒色発色性のロイコ染料および赤色発色性のロイコ染料を含み、赤色発色性のロイコ染料が黒色発色性のロイコ染料に対して 0. 5〜3. 5重量％の量で存在することを特徴とする感熱記録体。

項 2 ヒドロキシジフエニルスルホン系化合物が、 2 , 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4 , 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と 4ーヒドロキシ一 4 ' 一イソプロボキシジフエ二ルスルホンとの混合物である上記項 1記載の感熱記録体。

項 3 4—ヒドロキシ— 4，一イソプロボキシジフエニルスルホン 1重量部に対して、 2 , 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4, 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種が 0. 5〜 2.

0重量部程度使用される上記項 2記載の感熱記録体。

項 4 黒色発色性のロイコ染料が、 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチル一 7—ァニリノフルオラン、 3—ジ (n—ペンチル) アミノー 6—メチル一7— ァニリノフルオランおよび 3—ジ（n—ブチル）ァミノ一 7— （o—クロロア二リノ）フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種である上記項 1に記載の感熱記録体。

項 5 黒色発色性のロイコ染料が、 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチル一 7—ァニリノフルオラン及び 3—ジ (n -ペンチル) アミノー 6—メチルー 7 ーァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも 1種と、 3—ジ（n— プチル）アミノー 7— ( o—クロロア二リノ）フルオランとの混合物である上記項⁴に記載の感熱記録体。

項 6 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチルー 7—ァニリノフルオラン及び 3—ジ（n—ペンチリレ）アミノー 6—メチ^/一 7—ァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも 1種に対して、 3—ジ（n—プチル）アミノー 7— ( o—クロロア二リノ）フルオランを 3 0〜 3 0 0重量％の割合で使用する上記項⁵に記載の感熱記録体。

項 7 赤色発色性のロイコ染料が、 3—ジェチルアミノー 7—クロ口フルオランである上記項 1に記載の感熱記録体。

項 8 赤色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して、 0 . 8 〜 3 . 0重量％程度含有する上記項 1に記載の感熱記録体。

項 9 感熱記録層が、さらに青色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して 0 · 5〜 5重量％程度含有する上記項 1に記載の感熱記録体。

項 1 0 感熱記録層中の接着剤として水分散性樹脂を含有する上記項 1に記載の感熱記録体。

項 1 1 感熱記録層が、更に増感剤又は保存性改良剤又はこれらの混合物を含有する上記項 1に記載の感熱記録体。

項 1 2 更に感熱記録層上に保護層を備えている上記項 1に記載の感熱記録体。図面の簡単な説明

図 1は、実施例 1及び比較例 3の感熱記録体に関して、印加された記録ェネルギ一と記録部の濃度との関係を示すグラフである。発明の詳細な記載

前記のように、本発明は、感熱記録層中に、呈色剤として少なくとも二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を含有し、少なくとも黒色発色性の口ィコ染料と、さらに黒色発色性のロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料を 0. 5〜3. 5重量％含有することを特徴とする。呈色剤

本発明においては、呈色剤として少なくとも二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を併用することにより、記録部の階調性と記録部の経時的保存性に優れた効果が得られる。

くヒドロキシジフエニルスルホン系化合物 >

ヒド口キシジフエニルスルホン系化合物の具体例としては、例えば 4ーヒドロキシ一 4 ' ーメトキシジフエニルスルホン、 4ーヒドロキシ—4 ' —イソプロボキシジフエニルスルホン、 4—ヒドロキシー 4，一 n—プロボキシジフエニルスルホン、 4ーヒドロキシ— 4， —ベンジルォキシジフエニルスルホン、 2， 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホン、 4， 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホン、 3， 3， —ジァリル— 4， 4， —ジヒドロキシジフエニルスルホン、 3 , 4 —ジヒドロキシ一 4，一メチルジフエニルスルホン、 2， 2，一〔4— (4ーヒドロキシフエニルスルホニル）フエノキシ〕ジェチルエーテルなどが挙げられる。なかでも、 2 , 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4, 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と、 4—ヒドロキシ一 4，—イソプロボキシジフエニルスルホンとを併用するのが好ましい。特に、 4—ヒドロキシー 4，一イソプロポキシジフエニルスルホン 1重量部に対して 2， 4，ージヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4， 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種を 0. 2〜5 . 0 重量部程度、とりわけ 0 . 5〜2. 0重量部程度用いることにより、記録部の光学濃度が 0. 4〜0. 8の低濃度記録部においても色味の少ない黒色が得られる。

2 , 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4， 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンのうち、 2 , 4 ' ージヒドロキシジフエニルスルホンが耐地肌カプリ性に優れ、より好ましい。

ヒド口キシジフエニルスルホン系化合物の合計使用量としては、感熱記録層の全固形分に対して 1 5〜 6 0重量％程度、好ましくは 2 0〜 5 0重量％程度である。

<他の呈色剤 >

感熱記録層中には、呈色剤として上記ヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を含有させるものであるが、必要に応じて、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて各種公知の他の呈色剤を併用することもできる。

他の呈色剤の具体例としては、例えば 1， 3 , 3—トリメチル一1一（p—ヒドロキシフエニル）一 6—ヒドロキシインダン、 4， 4 ' —イソプロピリデンジフエノール、 4， 4 ' —シクロへキシリデンジフエノール、 2 , 2—ビス（4一ヒドロキシフエニル）一 4ーメチルペンタン、 4ーヒドロキシ安息香酸ベンジル、 1， 1—ビス（4—ヒドロキシフエ二レ）一 1一フエニリレエタンなどのフエノール性化合物、 N— （p—トリルスルホニル）力ルバモイル酸ー P—クミルフエ二ルエステル、 N— （o—トリル）一ρ—トリルスルホアミド、 4， 4 ' 一ビス（Ν — Ρ—トリルスルホニルァミノカルポニルァミノ）ジフエニルメ夕ンなどの分子内に— S〇₂NH—結合を有するもの、 4— 〔2— （p—メトキシフエノキシ）ェチルォキシ〕サリチル酸亜鉛、 4一〔3— ( p—トリルスルホニル）プロピルォキシ〕サリチル酸亜鉛、 5— 〔p— （2 _ p—メトキシフエノキシエトキシ）クミル〕サリチル酸亜鉛などの芳香族カルボン酸の亜鉛塩などが挙げられる。

これら他の呈色剤の使用量は、適宜選択すればよいが、一般には上記ヒドロキシジフエニルスルホン系化合物の合計使用量に対して、 3〜1 5重量％程度、特に 5〜： L 0重量％程度とするのが好ましい。ロイコ染料

本発明の感熱記録体の感熱記録層は、黒色発色性のロイコ染料と特定量の赤色発色性のロイコ染料とを少なくとも含有するものである。本発明では、前記二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を使用することに加えて、このように黒色発色性のロイコ染料を特定量の赤色発色性のロイコ染料と組み合わせて使用することにより、記録部の色調、記録部の階調性、耐地肌カプリ性に優れ、更に耐熱性、耐湿性にも優れる。

く黒色発色性のロイコ染料〉

感熱記録層中の黒色発色性の口ィコ染料の具体例としては、この分野で使用されている公知の黒色発色性のロイコ染料が広く使用でき、例えば、 3— (N—ェチル一N—イソアミル）アミノー 6—メチルー 7—ァニリノフルオラン、 3—（N 一メチルー N―シク口へキシル）ァミノ— 6—メチルー 7—ァニリノフルオラン、 3—ジェチルアミノー 6—メチル一 7—ァニリノフルオラン、 3—ジ（n _プチル）ァミノ一 6—メチル一 7—ァニリノフルオラン、 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチル一7—ァニリノフルオラン、 3—ジ（n—プチル）アミノー 7 一（o—クロロア二リノ）フルオラン、 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 7— ( o —フルォロア二リノ）フルオラン、 3— （N—ェチル一p—トルイジノ）一 6— メチルー 7—ァニリノフルオラン、 3— （N—ェチル一N—テトラヒドロフルフリル）アミノー 6—メチルー 7—ァニリノフルオラン、 3—ジェチルアミノー 6 一クロロー 7—ァニリノフルオラン、 3—ピロリジノ一 6—メチル一 7—ァニリノフルオラン、 3—ピベリジノー 6—メチ Jレー 7—ァニリノフルオランなどが挙げられる。

なかでも、 3—ジ（n—プチレ）アミノー 6—メチルー 7—ァニリノフ^/オラン、 3—ジ（n—ペンチル）アミノー 6—メチルー 7—ァニリノフルオランおよび 3—ジ（n—ブチル）ァミノ一 7— （o—クロロア二リノ）フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種が記録部の階調性に優れ、しかも耐地肌カプリ性に優れ、好ましい。

特に、 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 6—メチル一7—ァニリノフルオランおよび 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチルー 7—ァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種と、 3—ジ（n—プチル）アミノー 7— ( o —クロロア二リノ）フルオランとの併用が好ましい。

この場合、 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 6—メチル一 7—ァニリノフルオランおよび 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチルー 7—ァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種に対して、 3—ジ（n—プチル）ァミノ —7— （o—クロロア二リノ）フノレオランを 3 0〜 3 0 0重量％程度用いるのが好ましく、より好ましくは 5 0〜1 5 0重量％程度である。

く赤色発色性のロイコ染料 >

感熱記録層中の赤色発色性のロイコ染料の具体例としては、この分野で使用されている公知の赤色発色性のロイコ染料が広い範囲から適 ¾1択され、例えば 3， 3 ' —ビス（p—ジメチルァミノフエニル）フタリド、 3— （N—ェチル一 N— イソアミゾレ）アミノー 7—フエノキシフゾレオラン、 3—シクロへキシ^/アミノー 6—クロ口フルオラン、 3—ジェチルァミノ一 6—メチルー 7—クロ口フルオラン、 3—ジェチルアミノー 7， 8—ベンゾフルオラン、 3—ジェチルァミノ一 7 一クロ口フルオラン、ローダミン ( o—クロロア二リノ) ラクタム、 3—ジェチルァミノ一 6， 8—ジメチルフルオラン、 3 , 3 ' —ビス（1— n—ブチルー 2 —メチルインドールー 3—ィル）フタリドなどが挙げられる。なかでも、 3—ジェチルアミノー 7—クロ口フルオランが好ましい。

勿論、これらのロイコ染料に限定されるものではなく、また黒色発色性のロイコ染料および赤色発色性のロイコ染料をそれぞれ二種以上併用することもできる。本発明では、上記黒色発色性のロイコ染料に対して赤色発色性のロイコ染料を 0. 5〜3. 5重量％使用する。特に記録部の光学濃度が 0. 2〜0. 6の低濃度記録部の色調は、赤色発色性のロイコ染料が 0. 5重量％未満になると緑味の黒色調になり、 3. 5重量％を越えると赤味の黒色調になる恐れがあるので、赤色発色性のロイコ染料は、黒色発色性のロイコ染料に対して、 0. 8〜3. 0重量％程度、特に 1. 0〜2. 0重量％程度であるのがより好ましい。

く他のロイコ染料〉

更に、感熱記録層中には本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、他のロイコ染料を含有させることもできる。かかる他のロイコ染料の具体例としては、例えば 3, 3—ビス（P—ジメチルァミノフエ二レ） —6—ジメチルァミノフタリド、 3— （4—ジェチルァミノ一 2—メチルフエニル）一3— （4—ジメチルァミノフエ二レ）一 6—ジメチレアミノフタリド、 3—ジェチ^アミノー 7—ジベンジルァミノ一ベンゾ〔a〕フルオランなどの青色発色性のロイコ染料、

3— (N—ェチルー N— p—トリル) アミノー 7— N—メチルァニリノフルォラン、 3—ジェチルァミノ一 7—ァニリノフルオラン、 3—ジェチルァミノ一 7 ージベンジルァミノフルオランなどの緑色発色性のロイコ染料、及び

3， 3—ビス〔1— (4ーメトキシフエ二ル）一 1一 (4—ジメチ Jレアミノフェニル）エチレン一 2—ィル〕 -4, 5， 6， 7—テトラクロロフタリド、 3— P— (P—ジメチルアミノア二リノ）ァニリノ一 6—メチルー 7—クロ口フルォラン、 3— p— (p—クロロア二リノ）ァニリノ一 6—メチレ一 7—クロ口フルオラン、 3， 6—ビス（ジメチルァミノ）フルオレン一 9—スピロー 3，一 (6' —ジメチルァミノ）フタリドなどの近赤外領域に吸収波長を有するロイコ染料などが挙げられる。

これら他のロイコ染料は、黒色発色性のロイコ染料に対して 0.3-15重量％程度、特に 0. 5〜： L 0重量％程度併用するのが好ましい。特に、本発明においては、上記の青色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して 0. 5〜 5重量％程度、特に 1. 0〜3. 0重量％程度併用するのが好ましい。

本発明において、上記黒色発色性のロイコ染料と赤色発色性のロイコ染料との合計使用量は、感熱記録層の全固形分に対して、 5〜3 5重量％程度、特に 1 0 〜2 5重量％程度であるのが好ましい。

感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、黒色発色性のロイコ染料、赤色発色性のロイコ染料、 2種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を含む呈色剤および必要により増感剤、保存性改良剤などを、共に或いは別々に、ボールミル、アトライタ一、サンドミルなどの攪拌 ·粉砕機により平均粒子径が 2 m以下となるように微分散した後、接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を支持体上に塗布乾燥して形成される。

かかる接着剤としては、例えばデンプンとポリ酢酸ビニルとのグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、カルポキシ変性ポリビニルアルコール、ァセトァセチル変性ポリビエルアルコール、ケィ素変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、カゼイン、スチレン一無水マレイン酸共重合体、メチルビ二ルェ一テル一無水マレイン酸共重合体、イソブチレン一無水マレイン酸共重合体などの水溶性樹脂、およびスチレン一ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレ夕ン系ラテックスなどの水分散性樹脂が挙げられる。なかでも、水分散性樹脂が好ましい。接着剤の使用量としては特に限定されないが、感熱記録層に対して 5〜 4 0重量％程度、特に 2 0〜3 5重量％程度が好ましい。

また、感熱記録層には、記録感度を制御するための増感剤、および記録部の保存性をより高めるための保存性改良剤を含有させることもできる。

増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフ夕ル酸ジベンジル、 p—べンジルォキシ安息香酸ベンジル、 2 _ナフチルベンジルエーテル、 m—ターフェニル、 p—ベンジルビフエニル、 p—トリルビフエニルェ一テル、ジ（4ーメトキシフエノキシェチル）エーテル、 1， 2—ジ ( 3—メチルフエノキシ) ェタン、 1， 2—ジ (4—メチルフエノキシ）エダン、 1， 2—ジ（4—メトキシフエノキシ）ェタン、 1， 2—ジ（4— クロロフエノキシ）ェタン、 1， 2—ジフエノキシェタン、 1— (4ーメトキシフエノキシ）一2— （3—メチリレフエノキシ）ェタン、 p—メチルチオフエニルベンジルエーテル、ジ（)3—ビフエニルエトキシ）ベンゼン、シユウ酸ジ（p— クロ口ベンジル）エステル、シユウ酸ジベンジルエステルなどが挙げられる。保存性改良剤としては、例えば 2， 2，一メチレンビス（4ーメチルー 6— tert —プチルフエノール)、 4， 4，ーチオピス（2—メチルー 6— tert—ブチルフエノ一ル)、 4 , 4，一ブチリデンビス（6—tert—ブチルー m—クレゾ一ル)、 1 , 3 , 5—トリス（4— tert—ブチル—3—ヒドロキシー 2， 6—ジメチルベンジル）イソシァヌル酸、 1， 1 , 3—トリス（2—メチルー 4ーヒドロキシ一 5— tert—ブチルフエニル）ブタン、 1， 1 , 3—トリス（2—メチルー 4ーヒドロキシ一 5—シクロへキシルフェニル）ブタン、 2 , 2—ビス（4—ヒドロキシ一 3 , 5—ジブロモフエニル）プロパン、 2， 2—ビス（4—ヒドロキシ一 3 , 5 —ジメチルフエニル）プロパンなどのヒンダ一ドフエノ一ル化合物、 , 4 ' - ジグリシジルォキシジフエニルスルホン、 4—ベンジルォキシ— 4， — （2—メチルダリシジルォキシ）ジフエニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾ一ルノポラック型エポキシ樹脂、フエノールノポラック型エポキシ樹脂、ビスフエノール A型エポキシ樹脂などのエポキシィ匕合物などが挙げられる。

增感剤および保存性改良剤の使用量は特に限定されないが、一般に感熱記録層中の全ロイコ染料 1重量部に対してそれぞれ 0 . 1〜4重量部程度、好ましくは 0 . 5〜 3重量部程度である。

更に、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばカオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、尿素 'ホルマリン樹脂フィラーなどの顔料類、ジォクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリゥム、ラウリルアルコ一ル硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩などの界面活性剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシゥム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルヮックスなどのワックス類、ダリオキザール、尿素ホルマリン樹脂、ポリアミドェポキシ樹脂、ポリアミドアミンーェピクロルヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ酸、ホウ砂、炭酸アンモニゥムジルコニウムなどの耐水化剤および紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料などが挙げられる。感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で 2〜1 2 gZm²程度、好ましくは 3 〜7 gZm²程度である。

感熱記録層用塗液は、通常この分野で使用されている公知の塗布方法、例えば、エアナイフコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーテイング、パーコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング、グラビアコ一ティング等により支持体上に塗布され、乾燥される。支持体

上記支 ίΦ としては、この分野で使用されている公知の支持体がいずれも使用でき、特に、脱墨されたパルプ含有再生紙、中性又は酸性の上質紙、コート紙、合成紙、透明プラスチックフィルム、着色透明プラスチックフィルム、白色ブラスチックフィルム等を例示できる。支 ί# ^の厚さは広い範囲から適択できるが、一般には、 4 0〜2 5 0 m程度であるのが好ましい。保護層

必要に応じて、感熱記録層上には、記録部の耐薬品性、耐水性を高めたり、或いは記録走行性を高めるために、保護層を設けることもできる。かかる保護層は、例えば成膜性を有する接着剤を含有する保護層用塗液を感熱記録層上に塗布乾燥して形成される。

保護層用塗液中に含有される接着剤としては、例えば上記の感熱記録層用塗液中に含有されるものが使用される。かかる接着剤は、保護層の全固形分に対して、 2 0〜1 0 0重量％程度、特に 3 0〜9 5重量％程度の量で使用するのが好ましい。

更に、保護層用塗液中には必要により感熱記録層用塗液中に含有し得る前記の各種助剤が使用される。

保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で 0. 5〜： L O gZm²程度、好ましくは 1 ~ 5 g/m²程度である。

保護層用塗液は、通常この分野で使用されている公知の塗布方法、例えば、ェァナイフコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、バーコ一ティング、力一テンコ一ティング、ダイコーティング、グラビアコ一ティング等により感熱記録層上に塗布され、乾燥される。

更に、記録感度と記録画質を高めるために支持体と感熱記録層の間に吸油性顔料または中空粒子を主成分とした下塗り層を設けたり、保護層上に電子線または紫外線硬化性化合物を主成分とする塗液を塗布後、電子線または紫外線を照射して硬ィ匕された光沢層を設けたり、各層を形成した後にスーパ一力レンダーによる平滑化処理を施すことなども可能である。また、その他の感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。実施例

以下に本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り、例中の「部」および「％」はそれぞれ「重量部」および「重量％」を示す。

実施例 1

·呈色剤分散液（A液）の調製

4—ヒドロキシー 4， —イソプロボキシジフエニルスルホン 1 0部と、スルホン変性ポリピニルアルコールの 1 0 %水溶液 4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの 5 %水溶液 8部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1 . 5 mとなるまで粉砕して A液を得た。

·呈色剤分散液（B液）の調製

2 , 4，一ジヒドロキシジフエニルスルホン 1 0部と、スルホン変性ポリビニルアルコールの 1 0 %水溶液 4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの 5 % 水溶液 8部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1 . 5〃mとなるまで粉碎して B液を得た。

'黒色発色性のロイコ染料分散液（C液）の調製

3—ジ (n—プチル) ァミノ一 6 -メチルー 7—ァニリノフルオラン 1 0部、スルホン変性ポリビニルアルコール 1 0 %水溶液 1 0部、および水 1 0部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1 . 0 m となるまで粉砕して C液を得た。 '黒色発色性のロイコ染料分散液（D液）の調製

3—ジ（n—プチル）ァミノ一 7— (o—クロロア二リノ）フルオラン 10部、スルホン変性ポリビエルアルコール 10 %水溶液 10部、および水 10部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均立子径が 1. O m となるまで粉砕して D液を得た。

•赤色発色性のロイコ染料分散液（E液）の調製

3—ジェチルアミノー 7—クロ口フルオラン 10部、スルホン変性ポリビニルアルコール 10 %7溶液 10部、および水 1 ,0部からなる組成物をウルトラビスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1. O^mとなるまで粉砕して E液を得た。

'青色発色性のロイコ染料分散液（F液）の調製

3, 3—ビス（p—ジメチ^/アミノフエ二レ）一6—ジメチァミノフタリド 10部、スルホン変性ポリビニルアルコール 10%水溶液 10部、および水 10 部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1. 0 mとなるまで粉砕して F液を得た。

•増感剤分散液（G液）の調製

1, 2—ジ（3—メチルフエノキシ）ェタン 10部、スルホン変性ポリビエルアルコール 10%τΚ溶液 10部、および水 10部からなる組成物をウルトラビスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1. 5 mとなるまで粉砕して G液を得た。

A液 30部、 B液.30部、 C液 30部、 D液 30部、 E液 0. 6部、 F液 1. 0部、 G液 18部、スチレン—ブタジエン系ラテックス〔ガラス転移 5 、固形分濃度 48%〕 45部、ポリビニルアルコール〔商品名： PVA105、クラレ社製〕の 13%水溶液 95部、無定形シリカ〔商品名：ミズカシル P— 52 7、 7K沢化学工業社製〕 12部、および水 60部からなる組成物を攪拌して感熱記録層用塗液を得た。カオリン〔平均粒子径 0. 8 m) の 60%水性スラリー 70部、ステアリン酸亜鉛の水分散体〔商品名：ハイドリン Z— 7— 3 0、固形分濃度 3 1 . 5 %] 1 5部、ァセトァセチル変性ポリビニルアルコール〔商品名：ゴーセフアイマー Z - 2 0 0 , 日本合成化学工業社製〕の 1 0 %水溶液 2. 0 0部、ダリオキザ一ルの 1 0 %水溶液 3部および水 1 2 0部からなる組成物を攪拌して保護層用塗液を得た。

•感熱記録体の作製

合成紙〔商品名：ュポ F P G— 8 0、ュポコーポレーション製〕の片面に、感熱記録層用塗液および保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が 5 g/m²、 3 gZm²となるように塗布乾燥して感熱記録体を得た。保護層形成後に、スーパ一キヤレンダーによる平滑化処理をした。

実施例 2〜： L 1および比較例 1〜 4

•呈色剤分散液（H液）の調製

4， 4，ージヒドロキシジフエニルスルホン 1 0部と、スルホン変性ポリビニルアルコールの 1 0 %水溶液 4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの 5 % 7J溶液 8部からなる組成物をウルトラピスコミル（アイメックス社製）で平均粒子径が 1. 5 mとなるまで粉砕して H液を得た。

-増感剤分散液 ( I液）

市販のステアリン酸アミド分散液〔商品名：ハイミクロン G— 2 7 0、固形分濃度 2 1 %、中京油脂社製〕を I液とした。

実施例 1の感熱記録層用塗液の調製において、 A液 3 0部、 B液 3 0部、 C液

3 0部、 D液 3 0部、 E液 0. 6部、 F液 1 . 0部、 G液 1 8部の代わりに下記の表 1に記載したものを用いた以外は、実施例 1と同様にしてそれぞれ感熱記録体を得た。表 1

1 呈色剤分散液ロイコ染料分散

ク Λ 1χ U ηΙ>ΤΠ /fx il f|i C,液 30部 +D液 30 δβ+Ρ 0 6 SR+F 1 Are u AS. lo n|j

A '快 U邵十 B液 40邵 C液 30 SR+D液 3Q SR+F ¾S n R ¾R4-F ¾fe i A

ま y¾ iJfetEiiffiylリl A 4 A饮 U n|i-t-b /设 άΌ S|S C液 30部 +D液 30 SR+E液 0 6 ¾R+Fi¾ 1 SR

実施例 5 A液 30部 +B液 30部 C液 60咅 I5+E液 0.6部 +F液 1都

実施例 6 A液 30部 +B液 30部 C液 15部 +D液 45部 +E液 0.6部 +F液 1部 G液 18部実施例 7 A液 30部 +B液 30部 C液 45部 +D液 15部 +E液 0.6部 +F液 1部 G液 18部実施例 8 A液 3Q部 +H液 30部 C液 30部 +D液 30部 +E液 0.6部 +F液 1部 1液 18部実施例 9 A液 30部 +B液 30部 C液 30部 +D液 3Q部 +E液 +1.8部 +F液 1部 G液 18部実施例 10 A液 50部 +B液 10部 C液 30部 +D液 30部 +E液 0.6部 +F液〗部 G液 18部実施例 11 A液 10部 +B液 50部 C液 30部 +D液 30部 +E液 0.6部 +F液 1部 G液 18部比較例 1 A液 30部 +B液 30部 C液 30部 +D液 30部 +E液 Q.2部 +F液 1部 G液 18部比較例 2 A液 30部 +B液 30部 C液 30部 +D液 30部 +E液 3.0部 +F液 1部 G液 18部比較例 3 A液 60部 C液 30部 +D液 30部 +E液 0.6部 +F液 1部 G液 18部比較例 4 H液 60部 C液 30部 +D液 30部 +E液 0.6部 +F液 1部 G液 18部

実施例 1 2

実施例 1の C液調製において、 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 6—メチルー 7 —ァニリノフルオランの代わりに 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチル一 7一ァニリノフルオランを用いた以外は、実施例 1と同様にして感熱記録体を得た。

実施例 1 3

実施例 1の C液調製において、 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチル一7 ーァニリノフルオランの代わりに 3— (N—ェチル一N—イソアミル）アミノー 6—メチル一 7ーァニリノフルオランを用いた以外は、実施例 1と同様にして感熱記録体を得た。

実施例 1 4

実施例 1の B液調製において、 2， 4，一ジヒドロキシジフエニルスルホンの代わりに 3， 3 ' —ジァリル一 4， 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンを用いた以外は、実施例 1と同様にして感熱記録体を得た。

実施例 1 5

実施例 1の感熱記録層用塗液の調製において、 F液 1 . 0部を用いなかつた以外は、実施例 1と同様にして感熱記録体を得た。以上のようにして得られた感熱記録体について、下記の籠試験を行い、その結果を表 2に記載した。

記録濃度および階調性指標

得られた感熱記録体を、ビデオプリンタ一〔商品名： U P— 8 8 0、ソニー社製〕を用いて、 1 7ステップの階調記録を行い、各記録部の記録濃度をマクベス濃度計〔商品名： RD 9 1 4型、マクベス社製〕を用いてビジュアルモードにて測定した。表 2において、第 6ステップでの記録部と未記録部との濃度差を「階調性指標」とする。本発明者の研究によれば、階調性指標（第⁶ステップでの記録部と未記録部との濃度差）が 0. 3土 0. 1程度であると階調性に優れている。発色色調

上記の記録濃度の評価において、記録部の濃度が 0. 4〜0. 8程度の発色色調を目視判定した。

耐湿保存性

(1)上記記録後の感熱記録体（即ち、「記録濃度及び階調性指標」の試験において 1 7ステップの階調記録を行った記録体）上の記録部のうち、記録濃度が 0. 70〜0. 90となるステップ（例えば、各実施例及び比較例 1及び 2においては、第 9ステツフ。) の記録部の濃度をマクベス濃度計を用いてビジュアルモードで測定した。

(2)次いで、各感熱記録体を 40 ， 90%RHの条件下で 24時間処理し、各感熱記録体上の 0. 70〜0. 9 0の濃度を有していた記録部（即ち、上記 (1) で濃度を測定した記録部）の濃度を、再度、マクベス濃度計を用いてビジュアルモードで測定した。

当該記録部の濃度の残存率を次式により求めた。

残存率 (%) = (Ό₁/Ό₀) X I 00

上記式中、は処理後の記録濃度を示し、 Doは処理前の記録濃度を示す。耐熱保存性

(a)上記記録後の感熱記録体（即ち、「記録濃度及び階調性指標」の試験において 1 7ステップの階調記録を行った記録体）上の記録部のうち、濃度が 0. 70〜 0. 90になる記録部の濃度をマクベス濃度計を用いてビジュアルモ一ドで測定した。

(b)次いで、各感熱記録体を 50 、 30%RHの条件下で 24時間処理し、各感熱記録体の 0. 70〜 0. 90の濃度を有していた記録部（上記 (a)で濃度を測定した記録部）の濃度を、再度、マクベス濃度計を用いてビジュアルモードで測疋した

当該記録部の濃度の残存率を次式により求めた。

残存率 (%) = (D₂/D₀) X 1 00

上記式中、 D ₂は処理後の記録濃度を示し、 D₀は処理前の記録濃度を示す。酬肌カプリ性

感熱記録体を 50 、 30%RHの条件下に 24時間放置した後、感熱記録層側の耐地肌カプリ性をマクベス濃度計を用いてビジュアルモードで測定した。表 2

耐熱保耐湿保

記録濃度耐地肌カプリ性

存性存性

発色色調階調性第 9ス亍第 17ス残存率残存率 50°C

未つ、処理

is ップ亍ップ %) %) 30%RH

色味の少な室施個 1 0.29 0.81 1.75 11 · 108 0.08 0. 14

色味の少な宝施你 1ゥ 0.28 0.79 1. 7/ 120 154 0.08 0. 15

少な宝施 J 御 (713 0. 25 0. 77 1.77 106 91 色味の

0.08 0. 14

色味の少な

0.31 0.84 1.70 120 117 0.08 0. 14

い黒少な

0.24 0. 79 1 - 71 9ク 119 色味の

0.08 0. 12

い黒宝施例 6 0 28 0.76 1, 71 105 101 色味の少な

0.08 0 14

色味の少な実施例 7 0 30 0 79 1 71 122 113 0 08 0 15

色味の少な実施例 8 0 23 0 75 1 72 109 102 0 08 0 14

し、黑色味の少な実施例 Θ 0 24 0 75 72 109 100 0 08 0 15

色味の少な実施例 10 U. o Π Q 1. /u 127 109 π U. n Uoo U. 1

い黒

0. 23 0.74 1.79 1 no 色味の少な

85 0.08 0. 14

い黒色味の少な実施例 12 0.30 0.80 1. 75 117 0.08 0. 14

八色味の少な施例 13 0. 33 0. 81 1. 78 127 121 0. 10 0.25

やや綠味の笔施例 14 0. 35 0. 85 1. 79 111 108 0.09 0. 20

ある黒色味の少な穹施例 15 U. U. /O 1. Do 112 105 U. Uo U. 1

綠味の比較例" 1 0.29 0.80 1.75 114 108 0.08 0. 14

め黒赤味の比較例 2 0. 24 0.75 1. 72 108 101 0.08 0. 18

ある色味の少な比較例 3 0. 12 0.28 1.53 81 42 0.07 0. 12

い黒色味の少な比較例 4 0. 11 0.26 1.38 83 45 0.07 0. 12 また、実施例 1及ぴ比較例 3の感熱記録体について、印加された記録エネルギ ― (上記ビデオプリンタ一の 1 7ステップの階調記録により印加されたエネルギ ―) と、形成された記録部の記録濃度との関係を示すグラフを図 1に示す。図 1から明らかなように、本発明とは異なり呈色剤を 1種しか使用していない比較例 3の感熱記録体は、第 6ステップでの記録濃度が約 0. 1 9しかなく、階調性指標（第 6ステップでの記録部と未記録部の濃度差）は 0. 1 2に過ぎない。また、第 9ステップまでの低い記録濃度に比べて、第 9ステップ以降において記録濃度が急激に高くなる。そのため、第 1ステップから第 1 7ステップまでの全範囲でみると、印加エネルギーと記録濃度との関係を示すダラフは直線状ではなく、曲線となっており、階調性に劣ることが判る。

これに対して、本発明の実施例 1の感熱記録体は、第 6ステップでの記録濃度は約 0. 3 7であり、階調性指標（第 6ステップでの記録部と未記録部の濃度差）は 0. 2 9であり、濃度差 0. 3士 0. 1の範囲内に入っている。そして、第 1 ステップから第 1 7ステップの全範囲において、印加されたエネルギーと記録濃度との関係を示すグラフは実質上直線となっており、優れた階調性を有することがわかる。

また、上記表 2の第 1 7ステツプの記録濃度の項から、比較例の感熱記録体に比べて、本発明の実施例 1〜 1 5の感熱記録体は飽和濃度（最高記録濃度）も高いことが判る。産業上の利用可能性

表 2に示されているように、本発明の感熱記録体は、記録部の色調が色味の少ない黒色で、かつ記録濃度（記録感度)、階調性及び而抛肌カプリ性に優れ、しかも記録部の飽和濃度（最高記録濃度）が高く、耐熱性及び性に優れているため、経時的な濃度変化が少ないという優れた効果を有するものである。

Claims

請求の範囲

(a)支持体及び (b)該支持体上に形成され、ロイコ染料、呈色剤および接着剤を含有する感熱記録層を備えた感熱記録体であって、感熱記録層が、該呈色剤として二種以上のヒドロキシジフエニルスルホン系化合物を含み、該ロイコ染料として黒色発色性のロイコ染料および赤色発色性の口ィコ染料を含み、赤色発色性のロイコ染料が黒色発色性のロイコ染料に対して 0. 5〜3. 5重量％の量で存在することを特徵とする感熱記録体。

2 ヒドロキシジフエニルスルホン系化合物が、 2 , 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4， 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種と 4—ヒドロキシー 4，一イソプロボキシジフエニルスルホンとの混合物である請求項 1に記載の感熱記録体。

3 . 4ーヒドロキシー 4，一イソプロボキシジフエニルスルホン 1重量部に対して、 2， 4 ' —ジヒドロキシジフエニルスルホンおよび 4， 4 ' - ジヒドロキシジフエニルスルホンからなる群から選ばれる少なくとも一種が 0. 5〜2. 0重量部程度使用される請求項 2に記載の感熱記録体。

4. 黒色発色性のロイコ染料が、 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチレ一 7—ァニリノフルオラン、 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ _ 6—メチルー 7—ァニリノフルオランおよび 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 7— ( o—クロロア二リノ）フルオランからなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項 1に記載の感熱記録体。

5 . 黒色発色性のロイコ染料が、 3—ジ（n—プチル）アミノー 6—メチル _ 7—ァニリノフレオラン及び 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチル一 7—ァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも 1種と、 3—ジ（n—プチル）アミノー 7— （o—クロロア二リノ）フルォランとの混合物である請求項 4に記載の感熱記録体。

6 . 3—ジ（n—プチル）ァミノ一 6 _メチル一 7—ァニリノフルオラン及び 3—ジ（n—ペンチル）ァミノ一 6—メチルー 7—ァニリノフルオランからなる群から選ばれる少なくとも 1種に対して、 3—ジ（n—プチ )V) アミノー 7— （o—クロロア二リノ）フルオランを 3 0〜3 0 0重量％の割合で使用する請求項 5に記載の感熱記録体。

7 . 赤色発色性のロイコ染料が、 3—ジェチルアミノー 7—クロ口フルオランである請求項 1に記載の感熱記録体。

8 . 赤色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して、 0. 8 〜3 . 0重量％程度含有する請求項 1に記載の感熱記録体。

9 . 感熱記録層が、さらに青色発色性のロイコ染料を、黒色発色性のロイコ染料に対して 0 . 5〜 5重量％程度含有する請求項 1に記載の感熱記録体。

10. 感熱記録層中の接着剤として水分散性樹脂を含有する請求項 1に記載の感熱記録体。

11. 感熱記録層が、更に増感剤又は保存性改良剤又はこれらの混合物を含有する請求項 1に記載の感熱記録体。

12. 更に感熱記録層上に保護層を備えている請求項 1に記載の感熱記録体。