JP3758494B2 - 感熱記録体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロイコ染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱によりロイコ染料と顕色剤との発色反応を利用した感熱記録体は比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、その保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機などの記録媒体およびそれ以外にも巾広い分野に使用されている。
【0003】
その利用分野の拡大に伴なって、ロイコ染料と顕色剤との発色反応による記録部の可塑剤、食用油、或いは化粧品等の化合物に対する保存性に優れた感熱記録体が要望されている。
【0004】
記録部の耐可塑剤性、耐油性を高めるために顕色剤として2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル等の上記一般式(1)で示される化合物を用いた感熱記録体は、特開平8−333329号公報、特開平10−29969号公報等に記載されており、また特開平10−297089号公報と特開平10−297092号公報には2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ジエチルエーテルとジフェニルスルホン誘導体を含有する感熱記録体について記載されているが、耐地肌カブリ性の改良が要望されている。
【0005】
ところで、記録部の耐可塑剤性、耐油性を高めるために感熱記録層上に保護層を設けた感熱記録体があるが、保護層を設けたために発色濃度が低下する問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、記録部の経時的保存性と耐地肌カブリ性に優れた感熱記録体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
支持体上に、ロイコ染料と顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、上記の課題を解決するための一つの手段として、本発明は、顕色剤として4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、p−トルエンスルホニル−p−アミノフェノールから選ばれる少なくとも一種と、下記の一般式(1)で示される化合物を併用し、かつ感熱記録層中にパラフィンワックスを感熱記録層の全固形分に対して1〜10重量%含有させ、感熱記録層上に水性接着剤を主成分とする保護層を設けるものである。
【0008】
【化2】
Figure 0003758494
【0009】
〔一般式(1)中のnは、1乃至7の整数を示す。〕
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、感熱記録層中に上記の一般式(1)で示される化合物からなる特定の顕色剤と、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、p−トルエンスルホニル−p−アミノフェノールから選ばれる少なくとも一種と、パラフィンワックスとを含有することを特徴とし、特定の顕色剤の使用量としては特に限定されないが、特定の顕色剤は感熱記録層の全固形分に対して1〜50重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度である。
【0011】
また、パラフィンワックスは感熱記録層の全固形分に対して1〜10重量%である。感熱記録層の全固形分に対して、パラフィンワックスが1重量%未満になると耐地肌カブリ性が低下し10重量%を越えると感熱記録層の支持体への接着性が低下する
【0012】
パラフィンワックスと特定の顕色剤とを併用することにより、耐地肌カブリ性が改善されると共に、感熱記録層の耐水性が向上し、更に感熱記録層の表面に水性接着剤を含有する保護層用塗液を塗布した際、保護層用塗液の感熱記録層中への染込みが抑制され、その結果、極度な記録感度低下の少ない効果が得られる。
【0013】
パラフィンワックスの融点としては、60〜75℃程度のものが好ましく、特に平均粒子径が0.8μm以下となるように乳化分散されて得られたパラフィンワックスが好ましい。パラフィンワックスの融点が60℃未満になると感熱記録層の支持体への接着性が低下する恐れがあり、また75℃を越えると耐地肌カブリ性が低下する恐れがある。
【0014】
感熱記録層中に含有されるロイコ染料としては、各種公知のものが使用でき、かかるロイコ染料の具体例としては、例えば下記のものが挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等
勿論、これらに限定されるものではなく、また二種以上を併用することもできる。
【0015】
本発明は、顕色剤として一般式(1)で示される特定の顕色剤と、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、p−トルエンスルホニル−p−アミノフェノールから選ばれる少なくとも一種とを併用するものであるが、本発明の所望の効果を損なわない限りにおいて、更に他の各種公知の顕色剤を併用することもできる。
【0016】
かかる顕色剤としては、例えば2,4−ビス(フェニルスルホニル)フェノール、p−トルエンスルホニル−m−アミノフェノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン等のフェノール性化合物、N−(p−トリルスルホニル)カルバモイル酸−p−クミルフェニルエステル、N−(o−トリル)−p−トリルスルホアミド、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカボニルアミノ)ジフェニルメタン等の分子内に−SO2NH−結合を有するもの、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩等が挙げられる。
【0018】
ロイコ染料と顕色剤との使用割合は、特に限定するものではないが、重量比で1:8〜2:1程度が好ましい。
【0019】
また、感熱記録層には、記録感度を高めるための各種増感剤、および記録部の保存性をより高めるための保存性改良剤を含有させることもできる。
かかる増感剤としては、例えばジフェニルスルホン、ステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(4−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等が挙げられる。
【0020】
かかる保存性改良剤としては、例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4−4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m−クレゾール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物等が挙げられる。
【0021】
これらの増感剤および保存性改良剤の使用量は特に限定されないが、一般にロイコ染料1重量部に対してそれぞれ0.1〜4重量部程度が好ましい。
【0022】
感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、ロイコ染料、顕色剤、および必要により保存性改良剤、増感剤などを共に、或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミルなどの撹拌・粉砕機により平均粒子径が2μm以下となるように微分散した後、水性接着剤を添加して調製された感熱記録層用塗液を上質紙(中性紙または酸性紙)、合成紙、透明フイルム等の支持体上に塗布乾燥して形成される。
【0023】
水性接着剤としては、例えばポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、酸化デンプン、ゼラチン、カゼイン、デンプン−酢酸ビニルグラフト共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソプロピレン−無水マレイン酸共重合体等の水溶性樹脂、およびスチレン−ブタジエン系ラテックス、アクリル系ラテックス、ウレタン系ラテックス等の水分散性樹脂が挙げられる。
【0024】
更に、感熱記録層用塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加することができ、例えばカオリン、軽質(重質)炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の顔料類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、グリオキザール、尿素ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジド、ホウ酸、ホウ砂、炭酸アンモニウムジルコニウム等の耐水化剤および紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が挙げられる。
【0025】
感熱記録層上には、記録走行性や記録部の可塑剤、食用油等の薬品に対する保存性をより高めるために保護層を設ける。かかる保護層は、水性接着剤、および必要により感熱記録層用塗液中に添加し得る助剤を主成分する保護層用塗液を感熱記録層の表面に塗布乾燥して形成される。
【0026】
各層用塗液は、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等の公知の塗工設備により塗布される。塗布乾燥後、例えばスーパーカレンダー、グロスカレンダー等で各層を処理し、各表面に平滑性を与えることもできる。
【0027】
また、感熱記録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m2、好ましくは3〜10g/m2程度、保護層用塗液の塗布量は乾燥重量で0.5〜10g/m2、好ましくは1〜5g/m2程度である。
【0028】
更に、記録感度と記録画質を高めるために支持体と感熱記録層の間に吸油性顔料または中空粒子を主成分とした下塗り層を設けたり、支持体の裏面側に保護層、粘着剤層、磁気記録層等を設けることも可能である。また、その他の感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0029】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。なお、例中の[部]及び[%]は、特に断らない限り、それぞれ[重量部]及び[重量%]を示す。
【0030】
実施例1
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレー(商品名:アンシレックス、エンゲル・ハード社製、吸油量110ml/100g)70部、プラスチックピグメント(商品名:グロスデール104S、固形分:46%、三井化学社製)38部、デンプン−ポリ酢酸ビニルグラフト共重合体(商品名:ペトロコートC−8、日澱化学社製)の12%水溶液33部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲン7A、第一工業製薬社製)2部、スチレン−ブタジエン系ラテックス(商品名:L−1537Y、固形分:50%、旭化成工業社製)14部、及び水100部からなる組成物を高速撹拌機にて混合攪拌して下塗り層用塗液を得た。
【0031】
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(ケン化度65モル%、重合度200)の10%水溶液10部、及び水50部からなる組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が0.6μmになるまで粉砕してA液を得た。
【0032】
・B液調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン20部、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル20部、ポリビニルアルコール(ケン化度65モル%、重合度200)の10%水溶液10部、及び水50部からなる組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕してB液を得た。
【0033】
・C液調製
特定の顕色剤(商品名:D−90、一般式(1)におけるnが1〜7の化合物の合計含有比率約86%、日本曹達社製)20部、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル20部、ポリビニルアルコール(ケン化度65モル%、重合度200)の10%水溶液10部、及び水50部からなる組成物をサンドグラインダーで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕してC液を得た。
【0034】
・感熱記録層用塗液の調製
A液25部、B液70部、C液30、炭酸カルシウム(商品名:ブリリアント15、白石カルシウム工業社製)10部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−42、昭和電工社製)15部、ステアリン酸亜鉛の30%分散液25部、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部、デンプン−酢酸ビニルグラフト共重合体の20%水溶液(商品名:ペトロコートC−8、日澱化学社製)60部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−110、クラレ社製)の10%水溶液40部、および水30部からなる組成物を撹拌・混合して感熱記録用層塗液を得た。
【0035】
・保護層用塗液の調製
カオリナイトクレ−(商品名:HG−90、エンゲルハード社製)59部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコ−ルの20%水溶液(商品名:ゴーセファイマーZ−100、日本合成化学工業社製)200部、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の25%水溶液(商品名:WS−547、日本PMC社製)5部、ステアリン酸亜鉛の38%分散液(商品名:Z−8−36、中京油脂製)4部、水300部を撹拌・混合して保護層用塗液を得た。
【0036】
・感熱記録体の作製
坪量50g/m2の酸性上質紙に、下塗り層用塗液をピュアーブレードコーターにて乾燥後の塗布量が8.0g/m2となるように塗布乾燥後、その上に感熱記録層用塗液を乾燥後の塗布量が6g/m2となるようにロッドブレードコーターで塗布乾燥後、保護層用塗液を乾燥後の塗布量が3g/m2となるようにロッドブレードコーターで塗布乾燥後、スーパーカレンダーにて、王研式平滑度(JAPAN TAPPI No.5)が2000秒となるように平滑化処理し、感熱記録体を得た。
【0037】
実施例2
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、ステアリン酸亜鉛の30%分散液25部および乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液5部の代わりに、同ステアリン酸亜鉛の30%分散液5部および同パラフィンワックスの30%分散液25部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0039】
実施例
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−338、融点74℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0040】
実施例
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:セロゾールA、融点53℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0041】
実施例
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたパラフィンワックスとポリエチレンワックスとの混融物の30%分散液(商品名:J−199(試作品)、融点105℃、平均粒子径0.3μm、中京油脂製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0042】
比較例1
実施例1の感熱記録層用塗液調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたポリエチレンワックスの30%分散液(商品名:ポリロンA、融点102℃、平均粒子径0.2μm、中京油脂製)を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0043】
比較例2
実施例1の感熱記録層用塗液調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたカルナウバワックスの30%分散液(商品名:セロゾール524、融点83℃、平均粒子径0.2μm、中京油脂性)5部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0044】
比較例3
実施例1の感熱記録層用塗液調製において、乳化分散して調製されたパラフィンワックスの30%分散液(商品名:D−336、融点60℃、平均粒子径0.5μm、中京油脂製)5部の代わりに乳化分散して調製されたステアリン酸アミドの30%分散液(商品名:ハイミクロンG−270、融点100℃、平均粒子径0.2μm、中京油脂性)5部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0045】
かくして得られた感熱記録体について、以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載した。
【0046】
[耐地肌カブリ性]
40℃、90%RH条件下に24時間放置後の感熱記録体の耐地肌カブリ性を白色度をハンター白色度計を用いて測定した。値が大きいほど耐地肌カブリ性に優れている。
【0047】
[記録濃度]
感熱記録体評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー0.27mj/dotにて記録させ、記録部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)でビジュアルモードにて測定した。
【0048】
[記録部の経時的保存性]
上記の記録濃度の評価で記録された感熱記録体を50℃、80%RH条件下に7日放置後の記録部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)でビジュアルモードにて測定した。
【0049】
[耐可塑剤性]
ポリプロピレンパイプ(40mmφ管)上に塩化ビニルラップフィルム(日本カーバイド工業社製)を3重に巻き付け、その上に上記の記録濃度の評価で記録された感熱記録体を記録面が外になるように挟み、その上から塩化ビニルラップフィルムを3重に巻き付け、25℃で24時間放置した後の記録部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)でビジュアルモードにて測定した。
【0050】
[耐油性]
上記の記録濃度の評価で記録された感熱記録体の記録部にサラダオイルを1適垂らし、1分後、過剰のオイルをテッシュペーパーでふき取り、記録部の濃度をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)でビジュアルモードにて測定した。
【0051】
【表1】
Figure 0003758494
【0052】
【発明の効果】
本発明の感熱記録体は、記録部の経時的な保存性と耐地肌カブリ性に優れ効果を有するものである。

Claims (3)

  1. 支持体上に、ロイコ染料および顕色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、顕色剤が、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、p−トルエンスルホニル−p−アミノフェノールから選ばれる少なくとも一種と、下記一般式(1)で示される化合物との併用であり、感熱記録層中にパラフィンワックスを感熱記録層の全固形分に対して1〜10重量%含有し、かつ感熱記録層上に水性接着剤を主成分とする保護層を有することを特徴とする感熱記録体。
    Figure 0003758494
    〔一般式(1)中のnは、1乃至7の整数を示す。〕
  2. 感熱記録層中のパラフィンワックスが、乳化分散して得られたものである請求項1記載の感熱記録体。
  3. 感熱記録層中のパラフィンワックスの融点が、60〜75℃である請求項1または2記載の感熱記録体。
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