明細書 内視鏡システムの調整方法 技術分野
本発明は、 面順次画像生成方式を用い、 光源から投射される照明光に対するホ ワイ トバランスおよび照明光量の調整を行う内視鏡システムの調整方法に関する
背景技術
電子内視鏡システムには、 被写体に赤 (R ) 、 緑 (G ) 、 青 (B ) の照明色光 を投射させて、 それぞれの色光毎の被写体からの反射光によって、 固体撮像素子 で映像信号を生成し、 その色光毎の映像信号を合成して、 カラー映像信号を生成 する面順次方式と、 被写体から反射された白色光を色フィルタで、 前記 R , G , Bの被写体像に分離して、 それぞれの被写体像を R , G . B毎に設けられた固体 撮像素子で映像信号を生成し、 それぞれの被写体映像信号を合成して、 カラー映 像信号を生成する同時方式とのいずれかが用いられている。
内視鏡においては、 体腔内に挿入する挿入部を細径化する必要性と撮像生成さ れた映像信号の高解像度が求められことから、 前記面順次方式が採用されること が多い。
この面順次方式を採用した電子内視鏡装置は、 例えば、 日本国特許第 3 0 6 1 2 3号公報に開示されている。 光源ランプから投射された照明光は、 回転フィル タと集光レンズを介してライ トガイ ドに入射され、 そのライ トガイドで案内され た照明光を被写体に投射させ、 その被写体からの反射光を固体撮像素子上に結像 させるようになつている。
前記回転フィルタは、 モータで所定の回転数で回転駆動させ、 周方向に 3つの 扇状の開口部に取り付けられた R , G , Bの各透過フィルタを透過させることで 、 R , G , Bの色光照明を被写体に投射されるようになっている。
この回転フィルタを透過生成された R , G , Bの各色光による被写体反射光に
より、 前記固体撮像素子に結像した R, G, Bそれぞれの被写体像から R, G, Bの映像信号を生成し、 その R, G, Bの映像信号を合成して、 カラー映像信号 を生成している。
前記回転フィルタには、 前記開口部の開口期間を検出するフォトセンサがその 周方向に 1箇所設けられており、 このフォトセンサで前記開口部の開口期間中を 示す検出パルス信号が検出される。 この検出パルス信号を用いて、 前記光源ラン プを点灯するパルス電流を生成している。
つまり、 所定定電流で点灯している光源ランプに、 前記回転フィルタの R, G , Bの各透過フィルタが設けられた開口部の開口期間にパルス電流が重畳供給さ れるようになっている。
このように、 光源ランプをパルス電流点灯させると、 前記パルス電流のデュー ティまたは電流値を制御することで、 光源装置のホワイ卜バランスを取ることが 容易となる。
従来の電子内視鏡においては、 前記光源ランプから投射された照明光を回転フ ィルタの R, G, Bの透過フィルタで R, G, B各色光の照明光に変換し、 その R, G, Bの各色光の照明をライ トガイドを介して、 被写体に順次投射し、 その 被写体から反射され、 固体撮像素子に結像した R, G, Bの各色光の被写体像を 光電変換して、 R, G, B毎の被写体映像信号を生成する。
この R, G, Bの被写体映像信号を合成して、 テレビ映像信号を生成するが、 このテレビ映像信号を合成生成する際に、 前記 R, G, Bの被写体映像信号を所 定の比率で合成するホワイ トバランス調整が必要となる。
このホワイ トバランス調整は、 前述した回転フィルタの開口部に設けられた R , G, Bの透過フィルタ毎に光源ランプの点灯電流を調整制御する方法と、 前記 固体撮像素子で生成された R, G. Bの各被写体映像信号を電気的に合成処理す る際に調整する方法がある。
また、 前記ホワイ トパランス調整以外に、 前記光源ランプからの照明光を前記 回転フィルタとライ卜ガイドを介して、 被写体に投射される照明光量を適正な値 に調整する絞りの駆動調整を行う必要がある。
これらホワイ トバランスのための前記光源ランプの点灯電流の調整と、 被写体
への投射光量を制御する絞りの駆動調整は、 所定の調整冶具を用いて前記電子内 視鏡システムの製造過程で習熟した作業員によって調整されている。 また、 前記 電子内視鏡システムの光源ランプの寿命交換時、 あるいは、 修理補修時には、 再 度前記ホワイ トバランスと観察画像の明るさ調整のための絞りの調整が必要とな リ、 前記調整冶具を用いて再調整が実施されている。
このように、 特に光源ランプの交換時や修理補修時のホワイ トバランスと観察 画像の明るさの再調整時には、 修理補修用の器具として、 前記調整用冶具が必要 となり、 かつ、 ホワイ トバランスや観察画像の明るさ調整に習熟した作業員が多 くの時間をかけて再調整することが必要になる欠点があった。
従って、 本発明は、 前記調整冶具を用いることなく、 ホワイ トバランス調整と 照明光量の調整を短時間にかつ確実に実行できる内視鏡システムの調整方法を提 供することを目的とする。 発明の開示
本発明の内視鏡システムの調整方法は、
被写体から反射された照明光の第 1、 第 2 , および第 3の波長領域毎の映像信 号を相互に比較し、 光源ランプのランプ電流を調整設定する第 1の調整工程と、 前記光源ランプから被写体に投射される光量を制御する絞りを調整設定する第 2の調光調整工程と、
前記第 1と第 2の調整工程で調整設定されたランプ電流と、 絞り値を記憶装置 に記憶する記憶工程と、
を有する。 図面の簡単な説明
図 1は本発明に係る 1実施の形態の内視鏡システムを示すブロック図であり、 図 2 Aは内視鏡システムのホワイ トバランス調整の際の C C D出力信号を示す 説明図であり、
図 2 Bは図 2 Aのピーク値を調整するトリマ抵抗の設定に応じて R G B照明光 を発生することになる光源ランプへのパルス電流のデューティが変化する説明図
であり、
図 3は内視鏡システムのホワイ トバランス調整の動作を説明するフローチヤ一 トであり、
図 4は内視鏡システムの調光調整の動作を説明するフローチヤ一トであり、 図 5は第 2の実施の形態に係る内視鏡システムの製造過程における調光調整の 動作を説明するフローチヤ一卜である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 図 1ないし図 4を参照して本発明の第 1の実施の形態について詳細に説 明する。
図 1に示すように本発明の第 1の実施の形態に係る内視鏡システム 1は、 内視 鏡 (以下、 スコープと称する) 1 1、 ビデオプロセッサ 1 2、 光源装置 1 3、 お よびモニター 1 4とから構成されている。
スコープ 1 1は、 体腔内に挿入される挿入部とその挿入部の基端に設けられた 操作部とからなリ、 操作部から揷入部先端にかけて、 光源装置 1 3からの照明光 を案内するライ トガイ ド 1 5が配置され、 そのライ トガイ ド 1 5の先端から被写 体 1 6に対して、 照明光が投射されるようになっている。
前記挿入部の先端には、 前記被写体 1 6から反射された光の基で、 被写体像を 結像する対物レンズ 3 9と、 その結像位置に配置される固体撮像素子として電荷 結合素子 (以下、 C C Dと称する) 1 7とが設けてある。
この C C D 1 7は、 結像された被写体像を光電変換して、 被写体映像信号 (撮 像信号ともいう) を生成するものである。 前記 C C D 1 7には、 駆動制御信号や 、 光電変換された被写体映像信号を取り込む撮像信号線 4 0が接続され、 その撮 像信号線 4 0は、 前記挿入部から操作部内に敷設され、 操作部の基端に設けられ たコネクタ 1 8に接続されている。
なお、 前記ライ トガイド 1 5は、 ライ トガイドファイババンドルを結束したも ので、 ライ 卜ガイ ドケーブルを介してその端部のライ トガイ ドコネクタが光源装 置 1 3に接続される。
前記スコープ 1 1のコネクタ 1 8は、 前記撮像信号線 4 0に接続される電気信
号線を内蔵した電気ケーブル (E Lケーブル) 1 9を介して、 前記ビデオプロセ ッサ 1 2のコネクタ 20に接続されるようになっている。
前記ビデオプロセッサ 1 2は、 前記 CCD 1 7を駆動制御させる駆動信号と、 前記 CCD 1 7で変換生成された被写体映像信号を取り込み、 その取り込んだ被 写体映像信号に対して映像信号生成の処理をして、 テレビ映像信号を生成し、 そ のテレビ映像信号を基に、 モニター 1 4に表示する被写体映像の表示信号や、 前 記光源装置 1 3を駆動制御する輝度信号や同期信号等を生成するようになってい る。
前記ビデオプロセッサ 1 2には、 コネクタ 21が設けられ、 このコネクタ 21 から通信ケーブル 22を介して、 前記モニター 1 4に被写体を表示する映像表示 の RGB信号を供給し、 また前記光源装置 1 3に輝度信号や同期信号等を供給す るようになっている。 なお、 この輝度信号は後述する紋リ 31の調整に利用され る。
前記光源装置 1 3は、 前記通信ケーブル 22が接続されるコネクタ 23を有し 、 制御部 24、 バッファ 25、 紋リ制御回路 26、 光源ランプ 27、 特殊フィル タ 28、 フィルタ制御回路 29、 絞り 30、 絞りモータ 31、 RG Bフィルタ 3 2、 集光レンズ 33、 パルス点灯回路 42等を備えている。
前記制御部 24は、 マイクロプロセッサ (CPU) 24 aと、 電気的に書き替 え可能な不揮発性メモリとしてのフラッシュメモリ (FRAM) 24 bとを有し 、 FRAM24 bに各種動作制御用のシーケンスと、 そのシーケンスに必要なデ ータゃ設定値のデータが記憶されており、 CPU24 aは、 前記 FRAM24 b に記憶されている動作制御シーケンスとデータを読み出し展開して、 その読み出 し展開した動作制御シーケンスとデータの基で、 絞り制御回路 26、 光源ランプ 27、 およびフィルタ制御回路 29を駆動制御するようになっている。
前記バッファ 25は、 前記ビデオプロセッサ 1 2からの輝度信号が入力される ことによリエレク トリックアイ信号 (EE信号) を前記制御部 24に供給するも のである。
前記絞り制御回路 26は、 前記制御部 24からの制御の基で、 絞りモータ 31 を駆動制御するものである。
また、 光源装置 1 3のコネクタ 23を経て制御部 24を構成する CPU 24 a には、 ホワイ トバランス調整を行うための例えば RGB信号が入力される。 この RGB信号は、 同時化された RGB 3原色信号でも良いし、 RGB面順次信号で も良い。 また、 ビデオプロセッサ 1 2から直接入力されても良いし、 モニター 1 4側に供給された RGB信号を入力させるようにしても良い。
前記光源ランプ 27は、 キセノンランプ等を用いた白色光を照射するランプで 、 この光源ランプ 27は、 パルス点灯回路 42によりパルス電流を重畳した点灯 電力で点灯されるようになっている。
前記特殊フィルタ 28は、 前記光源ランプ 27から照射された照明光を何ら減 衰せず透過させる通常フィルタ、 所定の光量に減衰させる減衰フィルタ、 および 赤外光のみを透過させる赤外線フィルタからなっていて、 これら各フィルタは、 前記フィルタ制御回路 29により、 前記光源ランプ 27から照射された照明光の 光路上に出退自在となっている。
前記フィルタ制御回路 29は、 前記制御部 24の駆動制御の基で、 前記特殊フ ィルタ 28を光路上から出退駆動させると共に、 モータ 41を回転駆動して、 こ のモータ 41の回転軸に取り付けられた RGBフィルタ 32を回転する。
前記 RGBフィルタ 32は、 円板状のベースの周方向に 3つの扇形の開口部が 設けられ、 各開口部には R、 G、 Bの各波長の光をそれぞれ透過する色透過フィ ルタが取り付けられており、 その円板状のベースは、 前記フィルタ制御回路 29 の駆動制御の基で、 モータ 41により所定の回転速度で回転駆動されるようにな つている。
この RGBフィルタ 32を回転駆動して、 それぞれの RGB透過フィルタが前 記光源ランプ 27から照射された照明光の光路上に位置した際に、 RGBそれぞ れの色光、 つまり RGBの照明光が順次、 出力される。 この RGBフィルタ 32 を透過したそれぞれの RGBの色光は、 集光レンズ 33で集光されて、 前記スコ ープ 1 1のライ トガイド 1 5の基端に入射されようになつている。
なお、 図 1では Rの波長の光を透過する赤色透過フィルタ (32 R) が光源ラ ンプ 27の照明光路上に配置された状態で示しておリ、 この状態では赤の照明光 がライトガイド 1 5に供給される。
なお、 前記 RGBフィルタ 32には、 図示していないが、 RGBフィルタ 32 の回転駆動の初期位置を示す位置指標とその位置指標を検出するセンサが設けら れ、 このセンサの出力は、 制御部 24に入力され、 前記ビデオプロセッサ 1 2か らの同期信号と比較されて、 RGBフィルタ 32の回転駆動を制御する信号を生 成して、 前記フィルタ制御回路 29を介して、 RGBフィルタ 32が前記同期信 号と同期して回転駆動されるように制御されている。
このような構成の内視鏡システム 1においては、 前記 RGBフィルタ 32を透 過した RGBそれぞれの照明によって、 被写体 1 6は照明される。 つまり、 被写 体 1 6は面順次照明光で順次照明される。
この被写体 1 6は対物レンズ 39を介して CCD 1 7にその光学像が結像され 、 この CCD 1 7により光電変換されて面順次の撮像信号となり、 ビデオプロセ ッサ 1 2に入力される。
このビデオプロセッサ 1 2に入力される RGB被写体映像信号は、 白い被写体 を撮像した場合、 図 2Aに示すように、 緑 (G) 映像信号のピークを 1. 0とし た際に、 赤 (R) の映像信号のピークは、 0. 85、 青 (B) は、 0. 5の状態 で合成するとホワイトバランスが得られるようになつている。
つまり、 この状態で白い被写体を撮像すると、 白く表示できるテレビ映像信号 を生成でき、 このホワイ トバランスした亍レビ映像信号をモニター 1 4に出力で きるようになる。
この RG Bの比率は、 R : G : B= 1. 52〜0. 5 : 1. 0 : 0. 9〜0. 29の許容範囲が設定されている。
このように、 RGB映像信号のピーク値が所定の比率となるように、 冶具を用 いて、 前記ビデオプロセッサ 1 2に設けられた各 RGB映像信号個々のピーク値 調整用のトリマ抵抗を作業員が調整できるようにしている。 つまり、 トリマ抵抗 により各 R G B映像信号に対する各アンプのゲインを可変して、 各 R G B映像信 号個々のピーク値を可変調整できるようにしている。
この RGBの映像信号のピーク値の調整を行うと、 その調整により設定された 値に応じて、 図 2 Bに示すように、 前記 RG Bフィルタ 32のそれぞれの RG B 透過フィルタが光路上に位置した際の前記光源ランプ 27を点灯させるパルス電
流のデューティが変化し、 照明光量が変化することになる。
つまり、 RG Bフィルタ 32が一定の周期、 具体的には 20 H zで 1回転して いるとすると、 赤のトリマ抵抗 R 86によって、 赤 (R) 透過フィルタが光路上 に位置した際に光源ランプ 27を点灯させるパルス点灯回路 42からのパルス電 流のデューティが可変される。
これにより、 図 2 Aの赤 (R) の映像信号のピーク値が可変されることになる 。 このように、 緑 (G) 、 および青 (B) においても同様に点灯パルス電流のデ ユーティを調整するトリマ抵抗 R87, R88を調整して、 前記 G、 Bの映像信 号のピーク値が前述した比率内となるように調整される。
つまり、 前記 RGBフィルタ 32の RGB各透過フィルタが光路上に位置した 際の R G Bの各照明期間は一定であるが、 各照明期間における前記光源ランプ 2 7の点灯パルス電流のデューティを設定することで、 各照明期間における照明光 量を可変してホワイ トバランスの調整が可能となる。
このようなホワイ トバランス調整に対して、 本実施の形態に係る内視鏡システ ム 1では、 トリマ抵抗をマニュアルで調整することなく、 それを調整するのと同 様の機能を自動的に行えるように、 前記 FRAM24 bにはホワイ トバランス自 動調整シーケンスのプログラムが記憶されており、 そのホワイ トパランス自動調 整シーケンスによリホワイ トバランスした状態に自動調整する。
この F RAM 24 bに記憶されているホワイ トバランス自動調整シーケンスを CPU24 aは読み出し、 展開する。 そして、 ホワイ トパランス調整モードに設 定されると、 そのホワイ トバランス調整シーケンスの基で、 前記ホワイ トバラン ス調整を自動的に実行するようになっている。
この場合、 図 3のフローチャートで後述する内容の概要を説明すると、 CPU 243は 、 G、 Bの各照明光の基での R、 G、 Bの各映像信号のピーク値を検 出して、 各ピーク値を比較する。 このため、 図 1に示すように CPU 24 aは内 部に比較機能 24 cを有する。
そして、 CPU 24 aの比較機能 24 cによる比較結果をホワイ トバランスさ せる条件を満たすように R, G, Bの各照明光の光量を (各照明期間におけるデ ユーティを) 変更させて、 調整する。
つまり、 図 2 Bの R、 G、 Bの照明期間のデューティを (パルス点灯回路 4 2 を介して) 変化させて、 その変化により図 2 Aのピーク値の比率の映像信号が得 られる条件を満たすように前記デューティを調整する。
そして、 その調整結果を (ホワイ トパランスさせる発光条件の) 設定値として 記憶手段に記憶し、 その後の照明の場合にはその設定値のデューティで発光させ 、 R、 G、 Bの照明を行うようにする。
具体的には、 ホワイ トパランス自動調整シーケンスの実行結果の設定値を F R A M 2 4 bにおけるホワイ トパランス用データ格納領域 2 4 dに書き込み、 その 後の動作においては、 C P U 2 4 aはその設定値を読み出し、 その設定値により パルス点灯回路 4 2による R、 G、 Bの各照明期間でのパルス電流のデューティ を決定し、 ホワイ トバランスがとれた状態での照明を行うようにする。
このように本実施の形態では、 スコープ 1 1、 ビデオプロセッサ 1 2及び光源 装置 1 3を使用状態に設定した内視鏡システム 1におけるホワイ トバランス調整 を光源装置 1 3側での照明光の光量調整で行うようにしている。
この方向の場合は、 ビデオプロセッサ 1 2側でゲイン調整でホワイ トパランス させる方法に比べて、 S Z Nを良好にできるメリットを有する。 具体的にはビデ ォプロセッサ 1 2側によりゲイン調整でホワイトバランスさせる方法では、 特定 の色の映像信号のゲインを他の色の映像信号のゲインょリ大きくすることが必要 になる場合がしばしば発生するが、 本実施の形態における調整方法では各色の映 像信号のゲインを全て同じにした状態ででき、 その状態で特定の色の照明光量を 大きくすることによリホワイ トバランスさせることができ、 この方法の方が S Z Nを良くできる。
このホワイ トバランス調整シーケンスの動作について、 図 3を参照して説明す る。 図 1の光源装置 1 3に設けた操作パネル 4 3のホワイ トバランス調整ボタン が操作されて、 前記 F R A M 2 4 bからホワイトバランス調整シーケンスが読み 出されて、 C P U 2 4 aに展開されて、 制御部 2 4がホワイトパランス調整モー ドに設定される (ステップ S 1 ) 。
なお、 被写体 1 6に投射される光量を一定にするために、 パルス点灯回路 4 2 から光源ランプ 2 7への点灯電流は最大、 また絞り 3 0は一定状態とする。
また、 この場合には図 1に示すようにスコープ 1 1の先端に白い被写体 1 6を 対向配置し、 この白い被写体 1 6を照明及び撮像するように設定する。
また、 この場合にはビデオプロセッサ 1 2側のトリマ抵抗はそれぞれ同じ値、 つまり、 R、 G、 Bの映像信号に対するゲインを揃えた状態に設定しておくと良 い。
ステップ S 2で前記ビデオプロセッサ 1 2から通信ケーブル 22を介して、 C PU 24 aは取り込んだ RGB映像信号のうち、 G映像信号に対する R映像信号 のピーク値の比率が 1. 0よりも小さいか (RZG< 1 ) 判定する。 このステツ プ S 2の比較の結果、 CPU 24 aにより RZG< 1と判定されると、 ステップ S 3以降が実行される。
つまり、 ステップ S 2の判定の結果に応じて、 R映像信号のピーク値の調整を (光源装置 1 3側で) 行うことが必要か、 R映像信号の調整を行わないで、 G映 像信号のピーク値の調整を (光源装置 1 3側で) 行う処理に進んで良いかが決ま る。
前記ステップ S 2で、 RZGが 1よりも大きい (RZG> 1 ) と判定されると 、 ステップ S 5で、 前記 R映像信号のピーク値を調整制御する。 この R映像信号 のピーク値調整は、 前記 RGBフィルタ 32の R透過フィルタが光路上に位置し た際の前記光源ランプ 27への点灯パルス電流のデューティを調整するように C P U 24 aからパルス点灯回路 42を制御する。
このステップ S5で前記 R透過フィルタが光路上に位置した際の点灯パルス電 流のデューティを調整した後、 ステップ S 46で、 R/G比が、 0. 780~0 . 852の範囲 (0. 780≤RZG≤0. 852 ) にあるか判定される。
このステップ S 6で、 前記 RZG比率が 0. 780〜0. 852の範囲である と判定されると、 ステップ S 7以降が実行され、 0. 780〜ら 0. 852の範 囲でないと判定されると、 前記ステップ S 45に戻り、 R Gが所定値内にある ように Rの調整が繰り返される。
前記ステップ S 2で、 RZGく 1であると判定されると、 ステップ S3で、 R ZG比率が 0. 780〜ひ, 852の範囲 (0. 780≤RZG≤0. 852) であるか判定される。 このステップ S3で、 0. 780≤RZG≤0. 852で
あると判定されると、 ステップ S 7以降が実行される。
前記ステップ S 3で、 RZG比率が 0. 780≤RZG≤0. 852でないと 判定されると、 ステップ S 4で、 前記 G映^ I信号のピーク値を調整制御する。 こ の G映像信号のピ一ク値調整は、 前記 RG Bフィルタ 32の G透過フィルタが光 路上に位置した際の前記光源ランプ 27の点灯パルス電流のデュー亍ィを調整す るように CPU24 aからパルス点灯回路 42を制御する。
このステップ S 4で前記 G透過フィルタが光路上に位置した際の点灯パルス電 流のデューティを調整した後、 ステップ S 3に戻り、 再度 RZG比率が 0. 78 0〜0. 852の範囲 (0. 780≤R G≤0. 852 ) にあるか判定され、 RZG比率が (0. 780≤RZG≤0. 852) となるまで繰り返される。 前記ステップ S7では、 BZG比率が 0. 61 5〜0. 900の範囲 (0. 6 1 5≤B/G≤0. 900) であるか判定され、 BZG比率が 0. 61 5≤BZ G≤0. 900であると判定されると、 ステップ S 8で、 RGBフィルタの 32 の RG B各透過フィルタが光路上に位置した際の光源ランプ 27の点灯パルス電 流のデューティ値の調整を終了されると共に、 それぞれのデューティ値を FRA M24 b (のホワイ トバランス用データ格納領域 24 d) に書込み、 記憶させる 前記ステップ S 7で、 BZG比率が 0. 61 5≤BZG≤0. 900でないと 判定されると、 ステップ S 9で、 前記 RG Bフィルタ 32の G透過フィルタが光 路上に位置した際の前記光源ランプ 27の点灯パルス電流のデューティを調整す るように C P U 24 aからパルス点灯回路 42を制御する。
このステップ S 9で前記 G透過フィルタが光路上に位置した際の点灯パルス電 流のデューティを調整した後、 ステップ S 1 0で、 再度 BZG比率が 0. 61 5 〜0. 900の範囲 (0. 61 5≤BZG≤0. 900 ) にあるか判定され、 B ZG比率が (0. 61 5≤BZG≤0. 900) でないと判定されると、 ステツ プ S 9に戻り、 BZG比率が 0. 61 5≤BZG≤0. 900となるまで繰り返 される。
前記ステップ S 1 0で、 B G比率が 0. 61 5≤BZG≤0. 900である と判定されると、 ステップ S 1 1で、 R G比率が 0. 780〜0. 852の範
囲 (0. 780≤RZG≤0. 852) であるか判定され、 0. 780≤RZG ≤0. 85であると判定されると、 ステップ S 8で、 CPU24 aは RGBフィ ルタの 32の RG B各透過フィルタが光路上に位置した際の光源ランプ 27の点 灯パルス電流のデューティ値の調整を終了されると共に、 それぞれのデューティ 値を F RAM 24 bに書込み、 記憶させる。
前記ステップ S 1 1で、 RZG比率が 0. 780≤RZG≤0. 85でないと 判定されると、 ステップ S 1 2で、 前記 R透過フィルタが光路上に位置した際の 点灯パルス電流のデューティを調整した後、 ステップ S 1 1で、 再度 RZG比率 が 0. 780~0. 852の範囲 (0. 780≤RZG≤0. 852) にあるか 判定され、 RZG比率が 0. 780≤RZG≤0. 852となるまで繰り返され る。
なお、 前記 RZG比率の範囲 0. 780〜0. 852は、 前記 RZG比率の許 容範囲値 1. 52〜0. 5と、 前記 BZG比率の範囲 0. 61 5〜0. 900は 、 前記 BZG比率の許容範囲値 0. 92〜0. 29とは操作者が設定した値で、 その許容範囲は、 自由に設定可能である。
以上説明したように、 光源装置 1 3の制御部 24にホワイ トバランス調整シー ケンス手段を設けたことにより、 操作パネル 43のホワイトバランス調整ポタン を操作することで、 光源ランプ 27の交換時等で、 光源ランプ 27の点灯パルス 電流のデューティが容易に調整でき、 ホワイ トバランス調整が冶具を用いた習熟 者でなくても可能となる。
前記光源ランプ 27から照射され前記 RGBフィルタ 32やライ トガイ ド 1 5 を介して、 スコープ 1 1の挿入部先端から被写体 1 6に投射され、 かつ、 被写体 1 6から反射されて前記 CCD 1 7に結像される反射被写体像の明るさを、 所定 の明るさにする必要がある。
このために、 前記絞りモータ 31を駆動して、 観察画像の明るさを絞り 30に より所定の明るさにするための照明光量が前記 RGBフィルタ 32に入射される ように、 絞り 30の開口量 (絞り値) を設定調整する必要がある。
この絞り 30による光量制御の調整について、 図 4を用いて説明する。 操作パ ネル 43の光量調整ボタンが操作されると、 C P U 24 aはその指示を受けて、
前記 F RAM 24 bから光量調整シーケンスのプログラムデータを読み出す。 その光量調整シーケンスのプログラムデータは CPU 24 aにより展開されて
、 制御部 24は光量調整モードに設定される (ステップ S 21 ) 。
すると、 ステップ S 22で絞り 30を、 ほぼ中央あたりの絞り値、 例えばイン デックス値 3に設定する。 このインデックス値とは、 例えば、 明から暗へ 8段階 で光量を変化させるように設定した場合、 その各段階での絞り値をインデックス 値と称している。
すなわち、 ステップ S 22で調光調整のために、 インデックス値 3を設定し、 このインデックス値 3の基で撮像された映像信号の輝度信号成分を 1 O b i t s のデジタルの輝度情報値 e Θ 0 = 78が得られるものとしている。
つまり、 絞り 30を前記絞り制御回路 26を介して、 紋リモータ 31を駆動さ せてインデックス値 3になるように駆動させる。
さらに、 このステップ S 22で、 図示していないフロントパネルに設けられて いる調光状態を示す複数の LED (以下、 調光バーと称する) を点灯させる。 こ の調光状態を示す調光バーは、 例えば、 20個の LEDを用い、 その LEDの点 灯個数により、 選択されているインデックス値 (本調整では、 インデックス値 3 に設定しているので、 3個の LEDが点灯) を示すようになつており、 このステ ップ S 22で調光調整値として設定したインデックス値 3を示す個数の LEDを 点灯させて、 調光調整モードであることを示すようになつている。
次に、 ステップ S 23で、 前記ステップ S 22で設定されたインデックス値 3 になるように駆動させた絞り 30の絞り羽根の角度 a n g I θ d a t aが 1 03 ≤a n g l e d a t a≤81 9であるか判定する。 この絞り羽根の角度 a n g I e d a t aは、 絞り 30に設けられている図示していない紋リ羽根角度検出セン サにより検出し、 その角度検出信号を 1 0 b i t sのデータに変換したものであ る。 この角度 a n g I Θ d a t aが 0の時は、 絞り 30が全閉状態で、 角度 a n g I e d a t aが 1 023の時は、 絞り 30が全開状態であることを示している つまり、 絞リ羽根の角度が 1 03≤a n g I Θ d a t a≤81 9の条件である か判定し、 絞リ羽根の角度が 1 03≤a n g I Θ d a t a≤81 9でない場合は
、 前記絞り 3 0が全開または全閉であると判定されて、 前記ステップ S 2に戻り 、 同様な動作が繰り返される。
前記ステツプ S 2 3で、 前記絞リ 3 0の絞リ羽根角度が 1 0 3≤a n g I e d a t a≤8 1 9であると判定されると、 ステップ S 2 4で、 前記 L E Dを点滅点 灯させて、 調光調整開始が可能であることを告知させる。
つまり、 ステップ S 2 2と S 2 3により、 調光調整モードを起動し、 絞り 3 0 を調整開始する初期状態であるインデックス値 3に設定させる。 この初期状態に 所定時間内に設定できない場合は、 例えば、 所定時間経過してもステップ S 2 4 の L E Dの全点滅にならない場合、 前記絞り制御回路 2 6、 絞りモータ 3 1、 お よび絞り 3 0等の絞り系統の不動作状態と判断する。 なお、 この絞り系統の不動 作状態と判断された際に、 図示していない絞リ異常表示 L E Dや発音手段を駆動 させて告知させることも可能である。
前記ステップ S 2 4の調光バーの全点滅を確認するとステップ S 2 5で、 図示 していないフロントパネルに設けられたフィルタ切換ポタンを操作して、 照明光 を減衰させないフィルタを前記光源ランプ 2 7の光路上に位置するように駆動制 御する。 これにより、 前記 C P U 2 4 aは、 実際の調光調整動作を開始する。 な お、 この通常フィルタの光路上への配置は、 前記ステップ S 2 4の L E Dの点滅 によリ作業者が操作するようになっている。
次に、 ステップ S 2 6で、 絞り制御回路 2 6とモータ 3 1を介して、 紋リ 3 0 をインデックス値 3の光量に保持させるための補正値 E E— B I A Sを 4に設定 ( E E— B I A S = 4 + n、 ただし n = 0 ) ) して、 前記紋リ制御回路 2 6を介 して絞りモータ 3 1を駆動させる。 なお、 nは定数である。
このステップ S 2 6で設定された E E— B I A S = 4 + n ( n = 0 ) で紋リ制 御回路 2 6を介して、 絞りモータ 3 1を駆動させた後、 ステップ 2 7で約 3秒間 待機する。 このステップ S 2 7の 3秒間待機は、 紋リモータ 3 1によリ絞リ 3 0 を駆動させて保持状態が安定するまでの待機時間である。
前記ステップ S 2 7の 3秒の待機時間が経過すると、 ステップ S 2 8で、 前記 ステップ S 2 7で設定したインデックス値 3の状態の絞り 3 0から出射された光 量の基で、 前記 C C D 1 7で撮像され、 前記ビデオプロセッサ 1 2で生成された
テレビ映像信号の輝度情報値 e e i nを前記 C P U 24 aで前記ステツプ S 22 で設定したインデックス値 3の際の輝度情報値 e Θ 0 = 78 (77≤Θ e i n≤ 79) であるか判定する。
なお、 このステップ S 28の C P U 24 aに入力される輝度情報値 e e i nの 判定の際に、 複数回、 例えば、 1 0回程度前記ビデオプロセッサ 1 2からの輝度 情報値 e e i nを読み取り、 その平均値がインデックス値 3の輝度情報置 e e i η (77≤Θ Θ i n≤79) となっているか判定すると判定精度が向上する。 前記ステップ S 28の判定の結果、 前記ビデオプロセッサ 1 2からの輝度情報 値 e e i nがインデックス値 3であると判定されると、 ステップ 29で、 絞り 3 0の絞り羽根角度を検出し、 その絞り羽根の角度 a n g l e d a t aが 1 03≤ a n g I Θ d a t a≤ 81 9であるか判定する。
つまり、 絞り 30が全開または全閉でないことが確認される。 なお、 この絞り 角度の判定は、 判定精度を向上させるために、 複数回、 例えば 1 0回程度繰り返 し判定し、 その平均値が所定の角度 a n g I Θ d a t aになっているか判定する こともできる。
このステップ S 30で、 絞り 30の絞り羽根の角度 a n g I Θ d a t aが所定 値であると判定されると、 前記調光バーの全点滅を終了させて、 全点灯させたり 、 あるいは、 図示していない、 スコープ 1 1温度を監視している温度スィッチブ ザ一を駆動させたりして作業員に調光調整終了を告知すると共に、 前記紋リ 30 の保持電位である EE— B I ASを FRAM24 bに書込み、 記憶させる。 前記ステツプ S 29で、 前記紋リ 30の絞リ羽根の角度 a n g l e d a t aが 所定値でないと判定されると、 前記ステップ 22へ戻り、 再度調光調整を実行す る。
前記ステップ S 28で、 前記 CPU 24 aにビデオプロセッサ 1 2から入力さ れる輝度情報値 β e ί ηがインデックス値 3の輝度情報値 (77≤e e i n≤7 9) でないと判定されると、 ステップ S31で、 前記絞り 30を保持する EE— B I ASが上限値である、 例えば 1 5以上 (1 5<EE— B I AS) か判定し、 上限値 (1 5<EE_B I AS) であると判定されると、 絞り系統の異状と判定 して、 ステップ S 33で、 前記調光バーの全点滅を消灯させたり、 あるいは、 温
度スィッチブザーを駆動させて、 絞り系統の異常を告知する。
前記ステップ S 3 1で、 E E— B I A Sが上限値以下 (1 5 > E E— B I A S ) であると判定されると、 すなわち、 インデックス値 3に設定された光量の基で 撮像された映像信号の輝度情報値 β e i nは、 インデックス値 3の明るさよりも 明るいと判定されることになる。 このため、 ステップ S 3 2で、 前記ステップ S 2 6で設定した E E— B I A S = 4 + nを変更するために n = n + 1に設定し、 前記ステップ S 2 6に戻り、 再度ステップ S 2 6の絞り補正値 E E— B I A S = 4 + n = 5として絞り 3 0を絞り込む。
つまり、 本実施の形態における調光自動調整は、 ビデオプロセッサ 1 2で生成 するテレビ映像信号の輝度情報値が所定の値となるように紋リ 3 0のインデック ス値を所定の値に設定し、 その所定の輝度情報値が得られるように絞り 3 0の駆 動の補正値となるように調整可能となり、 精度の高い調光調整が可能となる。 また、 本実施の形態によれば、 操作パネル 4 3からホワイ トパランス調整ボタ ンを押してホワイ トパランス調整の指示操作を行うことにより、 光源装置 1 3か らの R、 G、 Bの面順次の照明光の光量を自動的に調整してホワイ トパランスさ せるので、 実際に接続して使用されるスコープ 1 1や、 ビデオプロセッサ 1 2の 特性が異なる場合にもホワイトバランスさせることができ、 内視鏡検査を行い易 い環境を提供できる。
また、 ホワイトパランス調整した設定値は電気的に書き替え可能な不揮発性の メモリとしての F R A M 2 4 bに書き込む (記憶) するようにしているので、 長 期間の使用で光源ランプ 2 7の特性が変化したリ、 光源ランプを交換等した場合 にも、 新たな設定値に更新することが簡単にできる。 つまり、 メンテナンスも行 い易い。
次に、 内視鏡システム 1の調光自動調整の第 2の実施形態を図 5を参照して説 明する。 この調光自動調整は、 内視鏡システム 1を製造過程において、 絞り 3 0 を調整するものである。 この製造過程で紋リ 3 0の調光調整は、 一般に、 調光調 整用のチェッカが用いられ、 そのチェッカは、 前記ビデオプロセッサ 1 2と光源 装置 1 3との間に配置され、 かつ、 調光調整用の制御信号を生成出力するもので ある。
前記チ Iッカを前記ビデオプロセッサ 1 2と光源装置 1 3とを接続する通信ケ 一ブル 22の間に接続配置し、 ビデオプロセッサ 1 2、 光源装置 1 3、 およびチ エツ力の駆動電源をオンする (ステップ S 41 ) 。 前記ステップ S 41の駆動電 源オンされると、 ステップ S 42でチェッカは、 光源装置 1 3の制御部 24に対 して、 被写体の明るさインデックス値 3 (被写体を 8段階に区分した場合の調整 所定光量) に設定する制御信号を CPU 24 aに供給すると共に、 光源ランプ 2 7を点灯オンさせ、 さらに、 前記ビデオプロセッサ 1 2の自動利得制御回路 (A GC) をオフとする制御信号を生成供給する。
次に、 ステップ S 43で、 チェッカは、 ビデオプロセッサ 1 2から制御部 24 に入力される輝度信号の輝度信号値 EEの測定を開始する。 このステップ S 43 で測定される輝度信号は、 アナログ輝度信号である。
前記ステップ S 43で測定された輝度信号値 E Eに対して、 ステップ S 44で 、 加算定数 iを 1に設定する ( i =1 ) 。
次に、 ステップ S 45で、 前記ステップ 43で測定した輝度信号値 EEに、 前 記ステップ S 44で加算された加算定数 iからなる輝度信号値 EE iが所定電圧 値であるか判定される。 このステップ S 45の判定は、 前記インデックス値 3に 相当する輝度信号値 E E iが 342mV以上で、 かつ、 41 8mV以下 (342 mV≤ E E i≤41 8mV) であるか判定される。 なお、 輝度信号値 E E iが 3 42 mV以下の場合は、 被写体の明るさが、 目標とする明るさのインデックスよ リも暗く、 輝度信号値 EE iが 41 8mV以上の場合は、 被写体の明るさが、 目 標とする明るさのインデックスよりも明るいことになる。
このステップ S 45の判定の結果、 輝度信号値 E E iが 342mV以上で、 4 1 8mV以下 (342mV≤EE i≤41 8m V) であると判定されると、 ステ ップ S 46で、 紋リ 30の絞り羽根の角度が検出する図示していない角度検出セ ンサの出力電圧 P O Tが 2 V〜 7 Vであるか判定される。
このステップ S 46の絞り 30の紋リ羽根角度を示す角度検出センサの出力電 圧 POTが 2 V〜7 Vでないと判定されると、 ステップ S 48で、 前記スコープ 1 1の先端前方に設けられている光量調整用のチャート (図示していない) の位 置を変えて、 前記ステップ S 45以降の処理を再度実行する。
前記ステップ S 46で絞り角度を示す角度検出センサの出力電圧 POTが 2 V 〜7 Vであると判定されると、 ステップ S 47で絞り 30の調整を終了する。 前記ステップ S 45で、 C P U 24 aに入力される前記ビデオプロセッサ 1 2 からの輝度信号値 EE iが 342mV≤EE i ≤41 8mVの条件でないと判定 されると、 ステップ S 49で、 輝度信号値 EE iが被写体の明るさが、 インデッ クスよりも暗い (EE i く 342mV) か判定される。
このステップ S 49の判定の結果、 前記輝度信号値 EE iが 342mV以下 ( EE i <342mV) と判定されると、 ステップ S 50で、 絞り駆動の補正値 E E— OF Fの書き換え開始し、 ステップ S 51で、 その書き換え絞り駆動補正値 EE— OF Fに定数 i を加算する加算絞り駆動補正値 EE— O F F + iに設定す る。
次に、 ステップ S 51で、 この書き換え絞り駆動の補正値 E E— O F Fに定数 i を加算設定し、 ステップ S 54で、 定数 iに 1を加算設定 ( ί = i + 1 ) し、 ステップ S 55で、 定数 iが 3 ( i =3) でないか判定し、 定数 iが 3 ( i =3 ) でないと判定されると、 その加算絞り駆動の補正値 EE— O F F+ iの基で、 前記絞り 30を駆動させて、 前記ステップ S 45以降の処理が実行される。 前記 ステップ S 55で定数 iが 3 ( i =3) であると判定されると、 絞り 30に異常 があるとして判定されてステップ S 56で、 調光調整を終了させると共に、 絞り 不良の告知を行う。
つまり、 被写体の明るさが、 本調整で設定されているインデックス 3の明るさ よりも暗い状態であると、 その状態から定数 ί を 3段階に代えて駆動させて、 そ の定数 iが 3になっても所定の絞り状態にならない場合には、 紋リ 30の不良と 判定される。
前記ステップ S 49で、 輝度信号値 EE iが 342mV以下 (EE ί <342 mV) でない、 つまり、 被写体の明るさがインデックス 3よりも明るい EE i > 1 8mVであると判定されると、 ステップ S 52で、 前記輝度信号値 E E i を 全開状態の輝度信号値 EE— OF Fに書き換え開始し、 ステップ S 53で、 その 書き換え輝度信号値 E E— O F Fに定数 i を減算する減算輝度信号値 E E—O F
F- i を設定する。
次に、 ステップ S 5 3で、 この書き換え絞り駆動の補正値 E E— O F Fに定数 i を減算設定し、 ステップ S 5 4で、 定数 iに 1を設定 ( i = i + 1 ) し、 ステ ップ S 5 5で、 定数 iが 3 ( i = 3 ) でないか判定し、 定数 iが 3 ( i = 3 ) で ないと判定されると、 その減算絞り駆動の補正値 E E— O F F— iの基で、 前記 絞り 3 0を駆動させて、 前記ステップ S 4 5以降の処理が実行される。 前記ステ ップ S 5 5で定数 iが 3 ( i = 3 ) であると判定されると、 絞り 3 0に異常があ るとして判定されてステップ S 5 6で、 調光調整を終了させると共に、 絞り不良 の告知を行う。
つまり、 前記被写体の明るさが、 インデックス 3よりも明るい状態であると、 その全開状態から定数 i を 3段階に代えて駆動させて、 その定数 ίが 3になって も所定の絞り状態にならない場合には、 絞り 3 0の不良と判定される。
以上説明したように、 チェッカを用いることで、 絞り 3 0の適正光量の位置調 整が可能となると共に、 絞り 3 0の駆動不良も速やかに発見可能となる。 産業上の利用可能性
以上のように本発明の内視鏡システムの調整方法は、 光源ランプ交換時や保守 点検時に調整冶具を用いことなく、 かつ、 調整作業に習熟することなく、 ホワイ トバランスや光量調整が速やかに調整できる使い勝手のよい内視鏡システムを提 供できる。