WO2002072670A1 - Elements optiques et (co)polymere poly(thio)ester contenant du soufre - Google Patents

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Chojiro Higuchi
Atsuo Otsuji
Kenichi Sugimoto
Mitsuo Nakamura
Masatoshi Takagi
Yasuhiro Nukii
Koju Okazaki
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Mitsui Chemicals, Inc.
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Description

光学部品および含硫ポリ (チ才) エステル (共) 重合体 技術分野
本発明は、特定の繰り返し構造単位を必須構造単位として含有してなるポリ(チ 才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品に関する。
さらに本発明は、特定の繰り返し単位を含有してなるポリ(チォ)エステル(共) 重合体、 該 (共) 重合体からなる樹脂組成物に関する。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品は、 透明性、機械的特性(例えば、耐衝撃性など)、熱的特性が良好であり、且つ、比 較的高屈折率であって、低色収差(高ァッべ数)、低複屈折率であり、さらには溶 融流動性に富み、 成形加工性が良好である特徴を有しており、 視力矯正用眼鏡レ ンズ(眼鏡レンズ)、ピックアップレンズなどを代表とするプラスチック光学用レ ンズ、情報記録用光ディスク基板、液晶セル用プラスチック基板、光ファイバ一、 光導波路などの各種光学部品用の成形材料として有用である。 背景技術
無機ガラスは、 透明性に優れ、 光学異方性が小さいなどの諸物性に優れている ことから、 透明性光学材料として広い分野で使用されている。 しかしながら、 重 くて破損しやすいこと、 生産性が悪い等の問題があり、 近年、 無機ガラスに代わ る光学用樹月旨の開発が盛んに行われている。
光学用樹脂として基本的に最も重要な特性の一つは透明性である。現在までに 透明性の良好な光学用樹脂として、ポリメチルメタクリレー卜 (PMMA)、 ビス フエノール Aポリカーボネー卜 (BPA— PC)、 ポリスチレン (PS)、 メチル メ夕クリレー卜-スチレン共重合ポリマ一 (M S )、スチレン -ァクリロ二卜リル共 重合ポリマー(SAN)、ポリ (4ーメチルー 1一ペンテン) (T PX)、ポリシク 口才レフイン(COP )、ポリジエチレングリコールビスァリルカーボネー卜 (E G AC). ポリチ才ウレタン (PTU) などが知られている。
P MM Aは透明性、 耐候性に優れ、 力、つ成形性も良好であり、 代表的な光学用 樹脂の一つとして広〈用いられている。 しかしながら、 屈折率 (nd) が 1. 4 9と比較的低く、 吸水性が大きいという欠点を有している。
B P A— P Cは、透明性、耐熱性、耐衝撃性に優れ、 比較的高屈折率(n d = 1 . 5 9 ) であり、情報記録用光ディスク基板を代表とする光学用途において用 いられているが、色収差(屈折率分散)、複屈折が比較的大きく、 また溶爾虫粘度が 高く成形性がやや困難である等の欠点を有していることから、 光学用樹脂として の利用分野が限定されている。
P Sおよび M Sは成形性、透明性、低吸水性および高屈折性に優れるものの、 耐衝撃性、 耐候性および耐熱性に劣る欠点を有しているため、光学用樹脂として ほとんど実用化されていない。 また、 S A Nは比較的、屈折率が高く、機械的物 性もバランスがよいとされているが、 耐熱性にやや難があり (熱変形温度: 8 0 〜9 0°C)、 同様に光学樹脂としてほとんど使用されていない。
T P Xおよび C 0 Pは透明†生、低吸水性、耐熱性に優れるものの、低屈折率 ( n d = 1 . 4 7〜1 . 5 3 ) であり、 また耐衝撃性、 ガスバリヤ一性、 染色性が悪 いという問題点を有している。
E G A Cはモノマーであるジエチレングリコールビスァリルカーボネ一卜を重 合して得られる熱硬化性樹脂であり、 一般汎用の眼鏡レンズ用途には最も多く使 用されている。透明性、耐熱性が良好であり、色収差が極めて小さいといった特 徴を有しているものの、屈折率が低く (n d = 1 . 5 0 )、耐衝撃性にやや劣ると いう欠点がある。
P T Uはジィソシァネ一卜化合物とポリチオール化合物との反応で得られる熱 硬化性樹脂であり、高屈折率の眼鏡レンズ用途において、現在、 最も多く使用さ れている。透明性、耐衝撃性に特に優れ、 かつ、高屈折率であって、 色収差も比 較的小さく、極めて優れた光学用樹脂である。 しかしながら、 唯一、 眼鏡レンズ を製造する工程において熱重合成形時間に長時間 (1〜3日) を要するといった 欠点があり、 生産性の点で課題を残している。
代表的な光学用樹脂の一つである上記ビスフエノール Aポリ力一ボネ一ト (B P A— P C、以下、汎用ポリ力一ボネ一卜と称する) に見られた前記欠点を改良 し、 かつ、射出成形加工により短時間で高品質な光学部品を得る目的で、 新規な ポリカーボネート系の熱可塑性光学用樹脂が提案されている。例えば、脂環系ジ ヒドロキシ化合物から誘導される繰り返し構造単位を有する脂環系ポリ力一ボネ ―卜共重合体などのポリマ一が比較的低色収差(高ァヅベ数)、低複屈折性である ことが開示されており、光学用途での利用が提案されている (例えば、特開昭 6 4— 6 6 2 3 4号公報、特開平 1— 2 2 3 1 1 9号公報など)。これらの方法によ れば、射出成形法を用いた短時間での光学部品の成形加工、製造が可能となり、 かつ、得られた光学部品は高アッベ数であるか、 あるいは、複屈折率が比較的低 いなどの特徴を有しているものの、光学部品として実用上、十分満足されるもの とは言い難かった。すなわち、例えば、 眼鏡レンズとして用いた場合、屈折率が やや低く、耐熱性も十分であるとは言い難い等、 いくつかの実用上の問題点を残 していた。
以上のように、従来の光学用樹脂は用途に応じてその特徴を考慮して使用され ているものの、それぞれに克服すべき欠点、問題点を有してし、るのが現状である。 このような状況下にあって、透明性、光学特性に優れ (高屈折率、 髙ァヅベ数、 低複屈折率など)、機械的特性 (例えば、 耐衝撃性など)、熱的特性(例えば、熱 変形温度など) が良好であり、 かつ、 溶融流動性に優れた新規な熱可塑性光学用 樹脂の開発が切望されているのが現状である。 発明の開示
本発明の課題は、上述したような従来の光学用樹脂の欠点を解決し、透明性、 光学特性に優れ(高屈折率、高アッベ数、低複屈折率など)、機械的特性、熱的特 性が良好であり、 力つ、溶融流動性に優れ、射出成形加工性に優れた新規な熱可 塑性光学用樹脂を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した。 すなわち、 本発明は、
( 1 ) 式 (1—A ) で表される繰り返し構造単位を必須構造単位として含有し てなるポリ (チ才) エステル (共)重合体を成形して得られる光学部品、 、11 11 、12 (1-A)
O o
[式中、 R„は環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表し、 R12は単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボ ン酸残基を表し、 X„および X12はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、 但し、 ΧΉおよび X12が酸素原子の場合、 R„はスルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表す。]
(2) 式 ( 1 _ A) における R12が、 単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸 残基である前記光学部品、
(3)式 (1— A) における R12
Figure imgf000006_0001
で表される基のいずれかである前記光学部品、
(4) 式 (1— A) における R„が、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なくとも 1 個以上含む鎖状、環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基である、前記( 1 ) 〜 (3) の光学部品、
(5) 式 (1— A) における R„が
-。 2。叶3— CH2CH2
Figure imgf000006_0002
Figure imgf000007_0001
Figure imgf000007_0002
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかである前記(4) の光 ナロ卩口 C
(6) 式(1— A) において、 R12
Figure imgf000007_0003
で表される基のいずれかであり、 R„が
Figure imgf000007_0004
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X„および X 12が硫黄原子である前記 (5) の光学部品、
(7) 式 ( 1— A) において、 R12
Figure imgf000007_0005
で表される基であり、 R„が
Figure imgf000008_0001
(式中、 kは 1 ~4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X"および X 12が硫黄原子である前記 (1 ) の光学部品、 ならびに、
(8) ポリ (チ才) エステル (共) 重合体が、 式 (1— B)
Figure imgf000008_0002
(式中、 R15は二価の環状脂肪族炭ィ匕水素基を表し、 R16は環状脂肪族ジカルボン 酸残基または芳香族ジカルボン酸残基を表す)
で表される繰り返し構造単位をさらに含有してなる共重合体である前記 (1 ) ~ (7) の光学部品に関する。
また、 本発明は、
(9) 式 (1— A) で表される繰り返し構造単位を必須構造単位として含有し てなるポリ (チ才) エステル (共) 重合体。
Figure imgf000008_0003
[式中、 R„は環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表し、 R12は単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボ ン酸残基を表し、 Χ および X12はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し. 但し、 ΧΉおよび X12が酸素原子の場合、 R„はスルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表す。] (1 0) 式 ( 1— A) における R12が単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸 残基である前記 (9) のポリ (チ才) エステル (共) 重合体、
(1 1 ) 式 (1—A) における 。が
Figure imgf000009_0001
で表される基のいずれかである請求項'(1 0) のポリ (チォ) エステル (共) 重 合体、
(1 2) 式 (1— A) における R„が、 スルフィ ド基の硫黄原子を少な〈とも 1個以上含む鎖犬、環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基である、 前記 (9)〜(1 1 ) のポリ (チォ) エステル (共) 重合体、
(1 3) 式 (1—A) における Rn
Figure imgf000009_0002
Figure imgf000009_0003
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかである前記 (1 2) の ポリ (チ才) エステル (共) 重合体、
(1 4) 式 ( 1—A) において、 R12
Figure imgf000010_0001
で表される基のいずれかであり、 R„が
-CH2CH S—。
Figure imgf000010_0002
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 Xuおよび X 12が硫黄原子である前記 (1 3) のポリ (チ才) エステル (共)重合体、
(1 5) 式 (1—A) において、 R12
Figure imgf000010_0003
で表される基であり、 R„が
Figure imgf000010_0004
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 ΧΊおよび X 12が硫黄原子である前記 (9)のポリ (チ才)エステル(共)重合体、ならびに、
(1 6) ポリ (チ才)エステル (共) 重合体が、 式 (1—Β) で表される繰り 返し構造単位をさらに含有してなる共重合体である前記 (9) 〜(1 5)記載の ポリ (チ才) エステル共重合体に関する。
Figure imgf000011_0001
(式中、 R15は二価の環状脂肪族炭化水素基を表し、 R16は環状脂肪族ジカルボン 酸残基または芳香族ジカルポン酸残基を表す)
さらに、 本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の好ましい態様として、
(1 7) 式 (2— A) および式 (2-B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000011_0002
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはァルキル基を表し、 R 22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す) '
( 1 8) 式 (2— A) および式 (3— B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。
(2-A)
S-FCH (3-B)
'23) p (R23)P
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはァルキル基を表し、 R 23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0~3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
(1 9) 式 (3— A) および式 (4-B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000012_0001
Figure imgf000012_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
(20) 式 (3— A) および式 (5— B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。 (3-A)
Figure imgf000013_0001
'21
Figure imgf000013_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
(21 ) 式 (4— A) および式 (6-B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000013_0003
Figure imgf000013_0004
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
(22) 式 (4— A) および式 (7-B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなる (1 6) のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000014_0001
(式中、 R17は二価の芳香族炭化水素基を表し、 R1Bは環状脂肪族ジカルボン酸残 基または芳香族ジカルボン酸残基を表す)
さらに本発明は、前言己 (1 7) 〜(23) のポリ (チ才) エステル共重合体を 含有してなる樹脂組成物、 前言己 (1 7) 〜 (23) のポリ (チ才) エステル共重 合体からなる光学部品、 ならびに、 該樹脂組成物を成形して得られる光学部品に I关]^ "る。 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明を詳細に説明する。
まず、 式 (1 —A ) で表される繰り返し構造単位を必須構造単位として含有し てなるポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品について 説明する。
本発明におけるポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、 ジカルボン酸化合物と ジヒドロキシ化合物および/またはジチオール化合物との反応により得られる重 合体であって、 線状の高分子構造を有している。加熱に伴って架橋反応が進行し てネッ卜ワーク状の高分子となる、 いわゆる、熱硬化性樹脂とは異なる。
該ポリ (チ才)エステル(共)重合体は、ある一定温度以上に加熱すると溶融、 流動化して腑形、 成形加工が可能となる、 いわゆる、 熱可塑性樹脂である。 ただ し、 熱によって、 腑形、成形加工が損なわれない程度におい \ 高分子同士が、 非常に部分的に架橋していることは差し支えなく、 この場合、 実質的に線状とす る o
式 (1— A ) において、 R„は環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の 硫黄原子を少なくとも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアル キレン基を表す。但し、 X "および X 12が酸素原子である場合、 R„はスルフィ ド 基の硫黄原子を少なくとも 1個以上含む鎖状、環状またはこれらを組み合てなる アルキレン基を表す。
R„として、 好ましくは、 総炭素数 6〜1 2の環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を含む総炭素数"!〜 2 0の鎖状、環状またはこれらの組 み合わせからなるアルキレン基であり、
より好ましくは、 シクロへキシレン基、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なくとも 1 個以上含む、 $忿炭素数 1〜1 2の鎖状アルキレン基、 総炭素数 5〜1 2の環状ァ ルキレン基、 または、 これらを組み合てなる総炭素数 6〜1 5のアルキレン基で あり、
さらに好ましくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なくとも 1個以上含む、 総炭素 数 1〜8の鎖状アルキレン基、 総炭素数 5〜1 0の環状アルキレン基、 または、 これらを組み合てなる総炭素数 6〜1 2のアルキレン基である。 R "中は、硫黄原子の他に、酸素原子などのへテロ原子を含有していてもよい。 本発明の所望の効果である、 高屈折率、 高アッベ数を得るために、 スルフィ ド基 の硫黄原子が少なくとも 1個以上含まれていることは好ましく、 スルフィ ド基の 硫黄原子が少なくとも 2個以上含まれていることは、 より好ましい。
R„基として、 さらに好ましぐは、
Figure imgf000016_0001
Figure imgf000016_0002
で表される基のいずれかであり、 これらの中でも
Figure imgf000016_0003
で表される基は、 特に好ましい。
上記式中、 kは 1〜4の整数を表し、 好ましくは、 1〜3の整数であり、 より 好ましくは、 1 または 2である。 かかる kとして、 1は特に好ましい。
1は 0〜3の整数を表し、好ましくは、 0〜2の整数であり、より好ましくは、 0または 1である。 かかる 1 として、 1は特に好ましい。 R 13および R 14は水素原子またはアルキル基を表し、好ましくは、水素原子また は炭素数 1〜4のアルキル基であり、 より好ましくは、 水素原子またはメチル基 である。該 R 13または R 14として、 水素原子は、 特に好ましい。
式 (1—A ) において、 R 12は単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボン酸残基を表す。
該 R 12として、 好ましくは、 総炭素数 5〜2 0の単環状または多環状月旨肪族ジ カルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボン酸残基であり、 より好ましくは、 総炭素数 6〜1 2の単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳 香族ジカルポン酸残基である。
かかる単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基の具体例としては、例えば、
Figure imgf000017_0001
が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸残基としては、 例えば、
Figure imgf000017_0002
が挙げられる。
本発明の所望の効果(高アッベ数)を明確に得るためには、かかる R 12として、 好ましくは、 総炭素数 6〜"! 2の単環または多環状脂肪族ジカルボン酸残基であ り、 より好ましくは、
Figure imgf000017_0003
で表される単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基のいずれかである, :れ らの中でも、 R 19として、
Figure imgf000018_0001
で表される二価の単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基は、特に好ましい。 本発明の式(1—A )で表される繰り返し構造単位を含有してなるポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、 反応それ自体は公知の各種ポリ (チ才) エステル重合 方法 [例えば、 実験化学講座第 4版 (2 8巻) 高分子合成、 2 1 7〜2 3 1頁、 丸善出版 (1 9 8 8年) に記載の方法など] に従って、 好適に製造される。
すなわち、代表的には、例えば、ジカルボン酸ク口リ ド等を用いる溶融重合法、 溶液重合法または界面重合法、 エステル交換法、 直接重合法などの方法であり、 より具体的には、
( I ) 式 (1 ) で表されるジチ才一ル化合物または Zおよびジヒドロキシ化合 物に、式( 2 )で表されるジカルボン酸の酸ハロゲン化物(例えば、酸ク口リ ド、 酸プロミドなど)を、無溶媒または溶媒中で作用させて脱ノ \□ゲン化水素して(チ 才) エステル化反応を行い重合する方法;
(II) 式 (1 ) で表されるジチオール化合物または Zおよびジヒドロキシ化合 物に、 式 (2 ) で表されるジカルボン酸のエステル化合物 (例えば、 メチルエス テル、 ェチルエステル、 n—プロピルエステル、 n—ブチルエステル、 イソプチ ルエステル、 t e r t—ブチルエステルなどのアルキルエステル、 フエニルエス テルなどのァリールエステルなど) を、 無溶媒または溶媒中で作用させてエステ ル交換反応により (チ才) エステル化反応を行い重合する方法;
(III) 式( 1 )で表されるジチオール化合物または Zおよびジヒドロキシ化合 物に、 式 (2 ) で表されるジカルボン酸を無溶媒または溶媒中で作用させて、 脱 水縮合して (チ才) エステル化反応を行い重合する方法;などが挙げられる。 これらの方法においては、 反応を効率的に行うために、 必要に応じて、 酸また は塩基 (無機の酸または塩基、 有機の酸または塩基など) を使用して、 その存在 下に行うことが可能である。
Figure imgf000019_0001
Figure imgf000019_0002
(式中、 R"、 R12、 X„および X12は前記に同じ)
—般式(1 )で表されるジチオール化合物またはジヒドロキシ化合物としては、 工業的に入手可能な化合物、 あるいは、 公知の方法に従って合成可能な各種化合 物などが好適に使用される。該ィ匕合物として例えば、 1, 4ーシクロへキサンジ チオール、 1 , 3—シクロへキサンジチ才一ル、 1 , 2—シクロへキサンジチ才 ール、
1, 4一ビス (メルカプ卜メチル) シクロへキサン、 1, 3—ビス (メルカプト メチル) シクロへキサン、 1 , 2—ビス (メルカプトメチル) シクロへキサン、 ビス (2—メルカプトェチル) スルフィ ド、 ビス (2—メルカプトェチルチオ) ェタン、
2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一 1 , 4ージチアン、 2, 5—ビス (メルカ プ卜メチル) 一2, 5—ジメチルー 1, 4ージチアン、
2—メルカプトメチル一6—メルカプト一 1, 4—ジチアシクロヘプタン、
3, 7—ジメルカプト一 1 , 5—ジチアシクロオクタン
2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4—ジチアン、 2, 5—ビス (ヒドロ キシメチル) 一 2, 5—ジメチル一 1 , 4ージチアン、
2—ヒドロキシメチルー 6—ヒドロキシー 1 , 4ージチアシクロヘプタン、
3, 7—ジヒドロキシー 1 , 5—ジチアシクロオクタン
2, 4—ビス (メルカプトメチル) 一1 , 3—ジチ才ラン、 4, 5—ビス (メル カプトメチル) 一1 , 3—ジチアン
2, 4一ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 3—ジチ才ラン、 4, 5—ビス (ヒド 口キシメチル) 一 1, 3—ジチアン
2—メルカプトメチルー 4ーヒドロキシメチル一 1, 3—ジチ才ラン、 2, 6— ジメルカプト一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタン、 2, 5—ジメルカプト一8—チア卜リシク□ [2. 2. 1. 12'3] オクタン、 2, 6—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタン、 2, 5—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシク□ [2. 2. 1. 12'3] オクタンなど が例示されるが、 本発明はこれらの例示に限定されるものではない。 '
一般式 ( 1 ) で表されるジチオール化合物またはジヒドロキシ化合物の製造法 について、 代表的な方法をいくつ力、説明する。例えば、 2, 5—ビス (メルカプ トメチル) 一1 , 4—ジチアン、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) —2, 5- ジメチルー 1 , 4—ジチアンなどのジチ才一ル化合物は、 例えば、 特開平 3— 2 36836号公報、 Journal of Organic Chemistry. , 34巻、 3389〜339 1頁 ( 1 969年) などに記載の方法により好適に製造される。
2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4—ジチアン、 3—ヒドロキシ一 6 ーヒドロキシメチルー 1 , 5—ジチアシクロヘプタン、 3, 7—ジヒドロキシ一 1, 5—ジチアシクロオクタン、 2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4一 ジチアン、 2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一 2, 5—ジメチルー 1 , 4—ジ チアンなどのジヒドロキシ化合物は、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一1 , 4—ジチアン、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一 2, 5—ジメチル一 1 , 4 —ジチアンなどの前記ジチオール化合物を製造する際の中間体である下記式( 3 ) のジハロゲン化合物をプロトン性極性溶媒中、 アルカリ金属またはアルカリ金属 塩を使用して加水分解する方法などにより製造される。
Figure imgf000020_0001
(式中、 R31、 R32、 R33、 R34はそれぞれ独立に水素またはアルキル基を示し、 X 31はフル才口基、 クロル基、 プロ厶基またはョード基を示す)
かかる加水分解において使用するプロトン性極性溶媒としては、 具体的には、 水、 メタノール、 エタノール、 イソプロパノール、 n -ブタノールなどが挙げられ るが、 これらに限定されるものではない。 また、 アルカリ金属、 アルカリ金属塩 としては、 重炭酸ナ卜リゥ厶、炭酸ナ卜リゥ厶、 炭酸力リゥ厶、 7]酸化ナトリゥ 厶、 水酸化カリウム等が使用できるが、 通常のアルカリ加水分解で使用される条 件であれば、 差し支えない。,
但し、 上記式 (3) で表されるジハロゲン化合物を加水分解して得られる生成 物は、 条件によって、 , 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4ージチアンの 他に、 3—ヒドロキシー 6—ヒドロキシメチルー 1 , 5—ジチアシクロヘプタン、 3, 7—ジヒドロキシー 1 , 5—ジチアシクロオクタンなどのジヒドロキシ化合 物が副生して混合物となるので、 各々の化合物はカラムクロマトグラフィー、 精 密蒸留等の方法で分離、 精製され製造される。
また、 例えば、 2, 6—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1 . 1 3'5] オクタン、 2, 5—ジヒドロキシ一 8—チアトリシク□ [2. 2. 1. 12'3] オクタンなどのジヒドロキシ化合物は、公知の方法 [例えば、 Journal of Organic Chemistry, vol .34 p3998〜 p4002 (1 968 )などに記載の方法] に 従い、 例えば、 2, 6—ジク□ロー 8—チアトリシクロ [2. 2. 1. 13'5] 才 クタン、 2, 5—ジク□□— 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1 . 12'3] オクタン などのジノ、□ゲン化合物を加水分解することによつて製造される。
これまでに述べた環状脂肪族ジチ才一ル化合物またはジヒドロキシ化合物の中 には、 シス (c i s) 体、 卜ランス ( t r a n s ) 体、 あるいは、 ェキソ (ex o ) 体、 エンド ( e n d o ) 体などの立体異性体が存在するものがあるが、 本発 明にかかる環状脂肪族ジチオール化合物またはジヒドロキシ化合物としては、 こ れら立体異性体のいずれのものであってもよい。 また、 これらの立体異性体をそ れぞれ単離して単独で使用してもよく、 あるいは、 これら立体異性体の混合物と して使用してもよい。
一般式 (2) で表されるジカルボン酸としては、 工業的に入手可能あるいは公 知の方法に従って合成することが可能な各種化合物が好適に使用される。
かかる化合物としては、 例えば、
1, 4ーシクロへキサンジカルボン酸、 1, 3—シクロへキサンジカルボン酸、 1 , 2—シクロへキサンジカルボン酸などの単環状脂肪族ジカルボン酸類; ノルボルナン一 2, 5—ジカルボン酸、 ノルボルナン一 2, 6—ジカルボン酸、 ノルポルナン一 2 , 3ージカルボン酸などの多環状脂肪族ジカルボン酸類; テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、 2, 6—ナフタレンジカルボン酸、 1 , 4—ナフタレンジカルボン酸、 1, 5—ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジ カルボン酸;
などが例示されるが、 本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
上記環状脂肪族ジカルポン酸またはその誘導体 (その酸ノ \□ゲン化物またはそ のエステル化合物) の中には、位置異性体の他に、 シス (c i s ) 体、 トランス ( t r a n s ) 体、 あるいは、 ェキソ ( e x o ) 体、 ェンド ( e n d o ) 体、 な どの立体異性体が存在するものがあるが、 本発明にかかる環状脂肪族ジカルボン 酸またはその誘導体 (その酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物)としては、 これら立体異性体のいずれのものであってもよい。 また、 これらの立体異生体を それぞれ単離して単独で使用してもよく、 あるいは、 これら立体異性体の混合物 として使用してもよい。
本発明に係る一般式 (1—A ) で表される繰り返し構造単位として、 以下に示 される繰り返し構造単位が、 より好ましい。
Figure imgf000023_0001
Figure imgf000023_0002
Figure imgf000024_0001
ί ΖΖ0/Ζ0άΐ/13ά 0.9Ζ.0/Ζ0 OAV
Figure imgf000025_0001
Figure imgf000025_0002
(ιιΐΛΧ-ν-1·)
Figure imgf000025_0003
0L91L0/10 ΟΛ\
(1>xx ,,
Figure imgf000026_0001
-'— —
> > >
Figure imgf000026_0002
(1A-.
Figure imgf000027_0001
)
i)
ii)
る繰り なる二
Figure imgf000028_0001
元共重合体または三元共重合体以上の多元共重合体であつてもよい。
また、本発明のポリ (チ才) エステル (共)重合体においては、原料モノマ一 となる式 1 ) で表されるジチオール Zジヒドロキシ化合物が立体異性体を有し
し構造単位を必須構造単位として含有することが特徴であるが、 光学部品として 要望されている諸物性を満たすために、 式 ( 1— A ) 以外の繰り返し構造単位を 同時に含有することは、 好ましいことである。
すなわち、本発明の所望の効果を得るために、 本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体の中でも、 式 (1—A ) で表される繰り返し構造単位、 ならびに、 式( 1— A )以外の繰り返し構造単位を含有してなる二元共重合体は、好ましい。 該ポリ (チ才) エステル共重合体は、 ランダム共重合体、 交互共重合体あるい はブロック共重合体のいずれであってもよい。
かかる式( 1— A )以外の繰り返し構造単位としては、好ましくは、下記式( 1 — B ) で表される繰り返し構造単位である。
Figure imgf000029_0001
(式中、 R 15は二 ί面の環状脂肪 ί矣炭化水素基を表し、 R 16は環状脂肪族ジカルボン 酸残基または芳香族ジカルポン酸残基を表す)
上記式 (1— B ) における、 R 15は二価の環状脂肪族炭化水素基を表し、好ま しくは、 総炭素数 6〜 2 0の二価の環状脂肪族炭化水素基であり、 より好ましく は、 総炭素数 6〜1 2の環状脂肪族炭化水素基である。
上記式 ( 1— B ) において、 R 16は環状脂肪族ジカルボン酸残基または芳香族 ジカルボン酸残基を表し、具体的には、前記 R 12と同じ意味を表す。該 R 16基とし て、 好ましくは、 環状脂肪族ジカルボン酸残基であり、 より好ましくは、
Figure imgf000029_0002
で表される基のいずれかである。 又、 ベンゼンジカルボン酸 (イソフタル酸、 テ レフタル酸等) の残基であるフエ二レン基も好ましいものとして例示できる。 かかる式 (1— B ) で表される繰り返し構造単位は、 前述した一般式 (2 ) で 表される環状脂肪族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸と、 一般式 (4 ) で 表される公知の環状脂肪族ジヒドロキシ化合物から得られる繰り返し構造単位で ある。
HO R- OH (4)
(式中、 R15は前記と同じ意味を表す)
かかる環状脂肪族ジヒドロキシ化合物の具体例としては、 1 , 4—シクロへキ サンジオール、 1 , 3—シクロへキサンジオール、 1 , 2—シクロへキサンジ才 —ル、 2, 5—ジメチルー 1 , 4—シクロへキサンジオール、
1, 4ーシクロへキサンジメタノール、 1 , 3—シクロへキサンジメタノール、 1 , 2—シクロへキサンジメタノール、
2, 2—ビス (4, ーヒドロキシシクロへキジル) メタン (通称、 水素化ビスフ エノ一ル F)、
2, 2—ビス (4, ーヒドロキシシク,口へキシル) プロパン (通^ k水素化ビス フエノール A)、
2, 2—ビス (4—ヒドロキシ一 2—メチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2 —ビス (4—ヒドロキシ一 3—メチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシ一 3—ェチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4— ヒドロキシ一 3— tert—ブチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4一 ヒドロキシー 2, 5—ジメチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4— ヒドロキシ一 3, 5—ジメチルシクロへキジル) プロパン、
2, 5—ジヒドロキシノルボルナン、 2, 6—ジヒドロキシノルボルナン、 2, 3—ジヒドロキシノルボルナン、
2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) ノルポルナン、 2, 6—ビス (ヒドロキシメ チル) ノルボルナン、 2, 3—ビス (ヒドロキシメチル) ノルボルナン、 トリシクロ [5. 2. 1. 02'6] デカンジメタノールなどが例示されるが、 これ らに限定されるものではない。
かかるポリ (チ才)エステル共重合体において、光学特性(屈折率、アッベ数) 耐熱性、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、式( 1— A) および式 (1 -B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる式 (1一 A) で 表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であり、 好ましくは、 5〜95 モル%であり、 より好ましくは、 10〜90モル%であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%である。
式 (1一 A) で表される繰り返し構造単位が 5%以上の場合、屈折率、 アッベ 数共に、光学用樹脂として使用するのに十分な性能を有したものとなる。
—方、 これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、光学特性(屈折率、 アッベ数)、耐熱性、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 式 (1— A) および式 (1— B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる式 ( 1一 B) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であり、好ましく は、 5〜95モル%でぁり、 より好まし〈は、 1 0〜90モル%であり、 さらに 好ましくは、 20〜80モル%である。式(1— B) で表される繰り返し構造単 位が 5%以上の場合、 耐熱性、成形加工性の面で、 光学用樹脂として使用するの に、十分な性能を有している。
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体としては、以下のポリ (チ才) エステ ル共重合体 <1 >〜<6>が、 具体的な好ましい例として挙げられる。以下、該 ポリ (チ才) エステル共重合体について各々説明する。
<1 > 式 (2— A) および式 (2-B) で表される繰り返し構造単位を含有 してなるポリ (チ才) エステル共重合体について説明する。
Figure imgf000031_0003
Figure imgf000031_0001
Figure imgf000031_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基ま はハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す) かかるポリ (チ才)エステル共重合体は、代表的な方法としては、下記式(5) で表されるジチ才一ル化合物と下記式 (6) で表されるジヒドロキシ化合物との 混合物を、下記式( 7 )で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体(そ の酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物)と作用させ、 (チ才)エステル化反 応により共重合させることにより得られるものである。
該ポリ (チ才) エステル共重合体は、 式 (5) で表されるジチ才一ル化合物と 式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体とから得られる一 般式 (2—A) で表される繰り返し構造単位と、 式 (6) で表されるジヒドロキ シ化合物と式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体とから 得られる一般式 (2— B) で表される'繰り返し構造単位の 2つの繰り返し構造単 位を、 必須の繰り返し構造単位として有する共重合体であって、 ランダム共重合 体、 交互共重合体あるいはブロック共重合体のいずれであってもよい。
Figure imgf000032_0001
'22
Figure imgf000032_0002
(式中、 R21、 R22、 mおよび nは前記に同じ)
これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ 数) 耐熱性、成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式
(2— A) および一般式 (2— B)で表される全繰り返し構造単位中に含まれる 一般式 (2—A) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1 ~99°/0であり、 好 ましくは、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%であり、 さらに好ましくは、 2 0〜8 0モル%である。
特に一般式( 2— A )で表される繰り返し構造単位が 5 °/0以上の場合、屈折率、 アッベ数ともに、 光学用樹脂として使用するのに十分な性能を有したものとなり 好ましい。
一方、 これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ数)、 耐熱性、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 —般式 (2—A ) および一般式 (2— B ) で表される全繰り返し構造単位中に含 まれる一般式 (2— B ) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜9 9 °/0であ り、 好ましくは、 5〜9 5モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜9 0モル%で あり、 さらに好ましくは、 2 0〜8 0モル%でぁる。一般式 (2— B ) で表され る繰り返し構造単位が 5 %以上の場合、 耐熱性、 成形加工性等の面で、 光学用樹 脂として使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
一般式( 2— A )において、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 好ましくは、水素原子または炭素数 1〜8のアルキル基を表し、より好ましくは、 水素原子または炭素数 1〜4のアルキル基を表す。
該置換基 R21として、 例えば、 水素原子、 メチル基、 ェチル基、 n—プロピル 基、 イソプロピル基、 n—プチル基、 イソブチル基、 t e r t—ブチル基、 n - ペンチル基、 イソペンチル基、 n—へキシル基、 n—才クチル基、 2—ェチルへ キシル基などが^]示される。
かかる置換基 R21として、さらに好ましくは、水素原子またはメチル基であり、 該置換基 R 21として、 水素原子は特に好ましい。
一般式 (2— A ) において、 mは整数 0〜4を表し、 好ましくは、 整数 0〜3 を表し、より好ましくは、 0又は 1を表す。一般式( 2— A )における mとして、 1は特に好ましい。
一般式 (2— B ) において、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ 基またはハロゲン原子を表す。
該置換基 R 22として、 好ましくは、 炭素数 1〜4のアルキル基 (メチル基、 ェ チル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—プチル基、 イソプチル基、 t e r t一ブチル基)、炭素数 1〜4のアルコキシ基(メ卜キシ基、ェ卜キシ基、 n— プロポキシ基、 イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブトキシ基、 tert—ブ 卜キシ基) またはフッ素原子、 塩素原子または臭素原子である。 かかる置換基 R 22として、 より好ましくは、 メチル基である。
—般式 (2— B) において、 nは 0〜4の整数を表し、 好ましくは、 0〜3の 整数であり、 より好ましくは、 0〜2の整数であり、 さらに好ましくは、 0また は 1である。一般式 (2— B) における nとして、 0は特に好ましい。
一般式(2— A )で表される繰り返し構造単位の中でも、下記式(2— A— i ) または式 (2_A— ii) で表される繰り返し構造単位は、 より好ましい。
Figure imgf000034_0001
一般式 (2— B) で表される繰り返し構造単位の中でも、 下記式 (2— B— i) または式 (2— B— ii) で表される繰り返し構造単位はより好ましい。
Figure imgf000034_0002
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 <1 >においては、 原料モノマ一とな る式(6)で表されるジオール化合物が立体異性体を有しており、 また、式(7) で表される脂肪族ジカルポン酸またはその誘導体が位置異性体、 立体異性体を有 していることから、 式 (2— A) および式 (2— B) で表される繰り返し構造単 位において、 通常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複数の繰り返 し構造単位が存在する。本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 <1 >は、 これ らの混合物であってもよく、 あるいは、 特定の一種類の異性体構造を有する繰り 返し構造単位のみからなる重合体であつてもよい。
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 <1 >を製造するに際して、 用いられ る原料モノマーである、 式 (5) で表されるジチオール化合物ならびに式 (6) で表されるジヒドロキシ化合物はそれぞれ公知化合物であり、 公知の方法により 好適に製造され、 工業的に入手可能である。
すなわち、 式 (5) で表されるジチオール化合物は、 例えば、 特開平 3— 23 6836号公報、 Journal of Organic Chemistry., 34卷、 3389〜 3391 頁 (1 969年) などに記載の方法により好適に製造される。
かかる式 (5) で表されるジチオール化合物としては、 例えば、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一1 , 4—ジチアン、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) -2, 5 _ジメチルー 1 , 4—ジチアンなどが例示されるが、 これらに限定され るものではない。
式 (6) で表されるジヒドロキシ化合物は、 例えば、 Beilstein 6卷、 741 頁に記載の方法により製造され、 工業原料として入手可能である。 これらの化合 物は、 シクロへキサン環に結合した二つのヒドロキシ基について、 シス体または トランス体の立体異性体が存在するが、 本発明においては、 これらいずれ立体異 性体であってもよく、 あるいは、 これら立体異性体の混合物であってもよい。 かかる式 (6) で表されるジヒドロキシ化合物としては、 例えば、 1 , 4—シ クロへキサンジ才一ル、 1, 3—シクロへキサンジ才一ル、 1 , 2—シクロへキ サンジ才一ル、 2, 5—ジメチル一 1, 4—シクロへキサンジ才一ルなどが例示 されるが、 これらに限定されるものではない。
式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボン酸、 その酸ハロゲン化物 (例えば、 酸クロリ ド、 酸ブロミドなど) またはそのエステル化合物 (例えば、 メチルエス テル、 ェチルエステル、 n—プロピルエステル、 n—ブチルエステル、 イソプチ ルエステル、 t e r t—プチルエステルなどのアルキルエステル、 フエニルエス テルなどのァリールエステルなど) は公知化合物であり、 公知の方法、例えば、 下記式 (A) に示される合成経路等に従って、 好適に製造される。
Figure imgf000036_0001
(式中、 X71は塩素原子または臭素原子を表し、 R71はアルキル基またはァリール 基を表す)
かかる式 (7 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸として、 例えば、 ノルボル ナン一 2 , 5—ジカルボン酸、 ノルボルナン一 2 , 6—ジカルボン酸、 ノルボル ナン一 2 , 3—ジカルボン酸などのジカルポン酸化合物が例示されるが、 これら に限定されるものではない。
本発明に係る式 (7 ) で表される環状脂肪族カルボン酸として、 好ましくは、 式 (7— i ) または式 (7— ii ) で表される環状 S旨肪族ジカルボン酸である。
Figure imgf000036_0002
これら環状月旨肪族ジカルボン酸またはその誘導体 (その酸ハ ΰゲン化物または そのエステル化合物) には、 上記位置異性体の他に、 e x o体、 e n d o体など の立体異性体が存在するが、 本発明にかかる環状脂肪族ジカルボン酸またはその 誘導体 (その酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物) としては、 これらの位 置異性体または立体異性体をそれぞれ単離して単独で使用してもよく、あるいは、 これら位置異性体または立体異性体の混合物であってもよい。 <2> 次に、 式 (2— A) および式 (3— B) で表される繰り返し構造単位 を含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体について、 説明する。
Figure imgf000037_0001
Figure imgf000037_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 2 >は、後で詳細に説明するが、 代 表的には、 前記式 (5) で表されるジチ才一ル化合物と下記式 (8) で表される ジヒドロキシ化合物との混合物を、 前記式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボ ン酸またはその誘導体 (その酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物) と作用 させ、 (チ才)エステル化反応により共重合させることにより得られるものである c 本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 2 >は、 式 (5) で表されるジチ才 ール化合物と式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体とか ら得られる一般式 (2— A) で表される繰り返し構造単位と、 式 (8) で表され るジヒドロキシ化合物と式 (7) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその 誘導体とから得られる一般式 (3— B) で表される繰り返し構造単位の 2つの繰 り返し構造単位を、 必須の繰り返し構造単位として有する共重合体であって、 ラ ンダム共重合体、 交互共重合体あるいはプロック共重合体のいずれであってもよ い。 (8)
Figure imgf000038_0001
(R '223ゾ p (R23)P
(式中、 R23および pは前記に同じ)
これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ 数) 耐熱性、 成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式
(2-A) および一般式 (3— B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる —般式 (2— A) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であり、 好 まし〈は、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%である。一般式 (2— A) で表される繰り 返し構造単位が 5%以上の場合、 屈折率、 アッベ数ともに、 光学用棚旨として使 用するのに十分な性能を有したものとなり好ましい。
一方、 これらのポリ (チォ) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ数) 耐熱性、 成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式 (2— A) および一般式 (3— B) で表される全繰り返し構造単位中に含 まれる一般式 (3— B) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であ り、 好ましくは、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%で あり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (3— B)で表され る繰り返し構造単位が 5%以上の場合、 耐熱性、 成形加工性等の面で、 光学用樹 脂として使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
一般式 (3— B) において、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ 基またはハロゲン原子を表す。該置換基 R23として、 好ましくは、 炭素数 1〜4 のアルキル基 (メチル基、 ェチル基、 n—プロピル基、 イソプロピル基、 n—プ チル基、 イソブチル基、 t e r t—プチル基)、炭素数 1〜4のアルコキシ基(メ トキシ基、エトキシ基、 n—プロポキシ基、イソプロポキシ基、 n—ブトキシ基、 イソブトキシ基、 tert—ブ卜キシ基) またはフッ素原子、 塩素原子または臭素原 子である。 かかる置換基 R23として、 より好ましくは、 メチル基である。
一般式 (3— B) において、 pは 0〜4の整数を表し、 好ましくは、 0から 3 の整数であり、 より好ましくは、 0〜2の整数であり、 さらに好まし〈は、 0又 は 1であり、 特に 0が好ましい。
一般式 (3-B) で表される繰り返し構造単位の中でも、 下記式 (3— B— i) または式 (3-B-ii) で表される繰り返し構造単位はより好ましい。
Figure imgf000039_0001
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 2 >においては、 原料モノマーとな る式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物が立体異性体を有しており、 また、 式 (7) で表される脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体が位置異性体、 立体異性 体を有していることから、 式 (2— A) および式 (3-B) で表される繰り返し 構造単位において、 通常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複数の 繰り返し構造単位が存在する。本発明のポリ(チ才)エステル共重合体く 2 >は、 これらの混合物であってもよく、 あるいは、 特定の一種類の異性体構造を有する 繰り返し構造単位のみからなる重合体であってもよい。
該ポリ (チ才) エステル共重合体 < 2 >を製造するに際して、 用いられる原料 モノマーである式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物はそれぞれ公知化合物で あり、 公知の方法により好適に製造され、 工業的に入手可能である。
すなわち、 式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物は、 例えば、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシフエニル) プロパンを水素化することにより製造され、 工業原 料として入手可能である。 これらの化合物は、 各々のシクロへキサン環に結合し たヒドロキシ基とイソプロピリデン基について、 各々、 シス体またはトランス体 の立体異性体が存在するが、 本発明において用いる式 (8) で表されるジヒドロ キシ化合物は、 いずれの立体異性体であってもよく、 あるいは、 これら立体異性 体の混合物であつてもよい。
かかる式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物としては、 例えば、 2, 2—ビ
31 ス (4ーヒドロキシシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシ —2—メチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシ一 3— メチルシクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシ _ 3—ェチル シクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシ一 3— tert—プチル シクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシ一 2, 5—ジメチル シクロへキシル) プロパン、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシ一 3, 5—ジメチル シクロへキシル) プロパンなどが例示されるが、 これらに限定されるものではな い。
<3> 次に、 式 (3—A) および式 (4-B) で表される繰り返し構造単位を 含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体について説明する。
Figure imgf000040_0001
Figure imgf000040_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
かかる本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 3 >は、 代表的には、 前記式
(5) で表されるジチオール化合物と前記式 (6) で表されるジヒドロキシ化合 物との混合物を、 下記式 (9) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘 導体(その酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物) と作用させ、 (チ才)エス テル化反応により共重合させることにより得られるものである。
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 3 >は、 式 (5) で表されるジチ才 —ル化合物と式人 9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体とか ら得られる一般式(3— A) で表される繰り返し構造単位と、式 (6) で表され るジヒドロキシ化合物と式 (9) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその 誘導体とから得られる一般式(4— B) で表される繰り返し構造単位の 2つの繰 り返し構造単位を、 必須の繰り返し構造単位として有する共重合体であって、 ラ ンダム共重合体、 交互共重合体あるいはプロヅク共重合体のいずれであってもよ い。
Figure imgf000041_0001
かかるポリ (チ才)エステル共重合体において、光学特性(屈折率、アッベ数) 耐熱性、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、一般式 (3 -A) および一般式(4一 B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる一般 式 (3—A) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であり、好まし くは、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0~90モル%であり、 さら に好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (3— A) で表される繰り返し 構造単位が 5%以上の場合、屈折率の点において光学用樹脂として使用するのに 十分な性能を有したものとなり好ましい。
一方、該ポリ (チ才) エステル共重合体において、光学特性(屈折率、 アッベ 数) 耐熱性、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、一般式 (3— A) および一般式(4— B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる 一般式 (4— B) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1 ~99%であり、好 ましくは、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (4— B) で表される繰り 返し構造単位が 5%以上の場合、 耐熱性、成形加工性等の面で、 光学用樹脂とし て使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
—般式 (3— A) において、 R21および mは、前記一般式 (2— A) における R21および mと同じ意味を表す。
一般式 (4— B) において、 R22および nは、前記一般式 (2— B) における R22および nと同じ意味を表す。
—般式 (3— A)で表される繰り返し繰り返し構造単位の中でも、下記式 (3 — A— i)、 (3-A-ii) または式(3— A— iii)で表される繰り返し構造単位 は、 より好ましい。
Figure imgf000042_0001
一般式( 4— B )で表される繰り返し構造単位の中でも、下記式( 4— B—i )、 (4-B-ii)または式(4一 B— iii)で表される繰り返し構造単位はより好ま しい。
Figure imgf000042_0002
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 3 >においては、 原料モノマ一とな る式 (6 ) で表されるジヒドロキシ化合物が立体異性体を有しており、 また、 式 ( 9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体が位置異性体、 立体 異性体を有していることから、 式 (3— A ) および式 ( 4 - B ) で表される繰り 返し構造単位において、 通常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複 数の繰り返し構造単位が存在する。本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 3 >は、 これらの混合物であってもよく、 あるいは、 特定の一種類の異性体構造を 有する繰り返し構造単位のみからなる重合体であつてもよい。
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 3 >は、 前述したように、 上記一般 式 (5 ) で表されるジチ才一ル化合物と上記一般式 (6 ) で表されるジヒドロキ シ化合物を、 式 (9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体 (そ の酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物) に作用させ (チ才) エステル化反 応によって (共) 重合することにより製造される。重合反応それ自体は、 従来、 公知のポリ (チ才) エステル重合の方法と同様にして好適に実施される。
式 (9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸、 その酸ハロゲン化物 (例えば、 酸クロリ ド、 酸プロミドなど) またはそのエステル化合物 (例えば、 メチルエス テル、 ェチルエステル、 n—プロピルエステル、 n—ブチルエステル、 イソプチ ルエステル、 t e r t—ブチルエステルなどのアルキルエステル、 フエニルエス テルなどのァリールエステルなど) は公知化合物であり、 公知の方法、例えば、 下記式 (B ) に示される合成経路により、好適に製造される。 すなわち、 フタル 酸エステル類を、 ラネ一ニッケル等の触媒存在下に接触還元してシクロへキサン ジカルボン酸エステル化合物が得られ、 さらに該エステル化合物を加水分解して シクロへキサンジカルボン酸が得られる。 さらにハロゲン化チ才ニル等を用いた 公知の酸ハロゲン化法により、 シクロへキサンジカルボン酸ハロゲン化物が、好 適に製造される。
Figure imgf000044_0001
— X91
Figure imgf000044_0002
(B)
(式中、 X91は塩素原子または臭素原子を表し、 R91はアルキル基またはァリール 基を表す)
本発明に係る式 (9)で表される環状脂肪族ジカルボン酸としては、 1, 4— シクロへキサンジカルボン酸、 1, 3—シクロへキサンジカルボン酸、 1, 2— シクロへキサンジカルボン酸等である。
これら環状脂肪族ジカルポン酸またはその誘導体 (その酸ノヽ口ゲン化物または そのエステル化合物) には、 上記位置異性体の他に、 シス体、 卜ランス体などの 立体異性体が存在するが、 本発明にかかる環状脂肪族ジカルポン酸またはその誘 導体 (その酸ハロゲン化物またはそのエステル化合物) としては、 これらの位置 異性体または立体異性体をそれぞれ単離して単独で使用してもよく、 あるいは、 これら位置異性体または立体異性体の混合物であってもよい。
<4> 次に、 式 (3— A)および式 (5-B)で表される繰り返し構造単位を 含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体について、 説明する。
Figure imgf000045_0001
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R 23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
かかるポリ (チ才) エステル共重合体は、 代表的には、 前記式 (5 ) で表され るジチオール化合物と上記式(8 )で表されるジヒドロキシ化合物との混合物を、 前記式 (9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体 (その酸ハロ ゲン化物またはそのエステル化合物)と作用させ、 (チ才)エステル化反応により 共重合させることにより得られるものである。
本発明のポリ (チォ) エステル共重合体 < 4 >は、 式 (5 ) で表されるジチ才 ール化合物と式 (9 ) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体とか ら得られる一般式 (3— A ) で表される繰り返し構造単位と、 式 (8 ) で表され るジヒドロキシ化合物と式 (9 ) で表される環状脂肪族カルボン酸またはその誘 導体とから得られる一般式 (5— B ) で表される繰り返し構造単位の 2つの繰り 返し構造単位を、 必須の繰り返し構造単位として有する共重合体であって、 ラン ダム共重合体、交互共重合体あるいはブロック共重合体のいずれであつてもよい。 これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ 数)、熱的特性、機械的特性、成形加工性等の諸物性のバランスを考慮すると、一 般式 (3— A ) および一般式 (5— B ) で表される全繰り返し構造単位中に含ま れる一般式( 3— A )で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜 9 9 %であり、 好ましくは、 5〜9 5モル%であり、より好ましくは、 1 0〜9 0モル%であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%である。一般式 (3—A) で表される繰り 返し構造単位が 5%以上の場合、屈折率、 アッベ数ともに、光学用樹脂として使 用するのに十分な性能を有したものとなり好ましい。
—方、 これらのポリ (チ才)エステル共重合体 < 4 >において、光学特性 (屈 折率、アッベ数)、耐熱 、成形加工性、機械物性等の諸物性のバランスを考慮す ると、一般式 (3—A) および一般式 (5— B) で表される全繰り返し構造単位 中に含まれる一般式( 5— B )で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜 99 % であり、好ましくは、 5〜95モル%であり、より好ましくは、 1 0〜90モル% であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (5— B) で表さ れる繰り返し構造単位が 5%以上の場合、熱的特性、成形加工性等の面で、 光学 用樹脂として使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
—般式(3—A) において、 R21および mは、前記一般式 (2— A) における R21および mと同じ意味を表す。一般式( 5— B) において、 R23および pは、前 記一般式(3— B) における R23および pと同じ意味を表す。
式(5— B)で表される繰り返し構造単位の中でも、下記式(5— B— i) また は式(5— B— ii)および式(5— B— iii)で表される繰り返し構造単位はより 好ましい。
Figure imgf000046_0001
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 4 >においては、原料モノマーとな る式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物が立体異性体を有しており、 また、 式 (9) で表される環状脂肪族ジカルボン酸またはその誘導体が位置異性体、 立体 異性体を有していることから、 式 (3— A) および式 (5— B) で表される繰り 返し構造単位において、 通常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複 数の繰り返し構造単位が存在する。本発明のポリ (チ才) エステル共重合体は、 これらの混合物であってもよく、 あるいは、 特定の一種類の異性体構造を有する 繰り返し構造単位のみからなる重合体であってもよい。
<5> 次に、 式 (4— A) および式 (6-B) で表される繰り返し構造単位を 含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体について説明する。
Figure imgf000047_0001
Figure imgf000047_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
かかるポリ (チ才) エステル共重合体は、 代表的には、 前記式 (5) で表され るジチ才一ル化合物と前記式(6)で表されるジヒドロキシ化合物との混合物を、 下記式 (1 0) で表されるフタル酸またはその誘導体 (その酸ハロゲン化物また はそのエステル化合物)と作用させ、 (チ才)エステル化反応により共重合させる ことにより得られるものである。
該ポリ (チ才) エステル共重合体は、 式 (5) で表されるジチオール化合物と 式(1 0)で表されるフタル酸またはその誘導体とから得られる一般式(4— A) で表される繰り返し構造単位と、式( 6 )で表されるジヒドロキシ化合物と式( 1 0) で表されるフタル酸またはその誘導体とから得られる一般式 (6— B) で表 される繰り返し構造単位の 2つの繰り返し構造単位を、 必須の繰り返し構造単位 として有する共重合体であって、 ランダム共重合体、 交互共重合体あるいはプロ ック共重合体のいずれであつてもよい。
Figure imgf000048_0001
これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ 数) 耐熱性、成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式
(4-A) および一般式 (6-B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる 一般式 (4一 A) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であり、 好 まし〈は、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%であり、 さらに好まし〈は、 20〜80モル%でぁる。一般式 (4— A) で表される繰り 返し構造単位が 5%以上の場合、 屈折率の点で、 光学用樹脂として使用するのに 十分な性能を有したものとなり好ましい。
—方、 これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性(屈折率、 アッベ数) 耐熱性、 成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式 (4— A) および一般式 (6— B) で表される全繰り返し構造単位中に含 まれる一般式 (6— B) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であ り、 好ましくは、 5〜95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%で あり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (6— B) で表され る繰り返し構造単位が 5%以上の場合、 耐熱性、 成形加工性等の面で、 光学用樹 脂として使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
一般式 (4一 A) において、 R21および mは、 前記一般式 (2— A) における R21および mと同じ意味を表す。
—般式 (6— B) において、 R22および nは、 前記一般式 (2— B) における R 22および nと同じ意味を表す。
一般式( 4一 A )で表される繰り返し構造単位の中でも、下記式( 4— A— i )、 (4-A-ii) または式(4— A—iii)で表される繰り返し構造単位は、 より好 ましい。
— i )、 り好ま
Figure imgf000049_0001
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 5 >においては、 原料モノマーとな る式 (6) で表されるジヒドロキシ化合物が立体異性体を有しており、 また、 式 (1 0) で表されるフ夕ル酸またはその誘導体が位置異性体を有していることか ら、 式 (4— A ) および式 ( 6 - B ) で表される繰り返し構造単位において、通 常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複数の繰り返し構造単位が存 在する。本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 5 >は、 .これらの混合物であ つてもよく、 あるいは、特定の一種類の異性体構造を有する繰り返し構造単位の みからなる重合体であってもよい。
式 ( 1 0 ) で表されるフタル酸、 その酸ハロゲン化物 (例えば、 酸クロリ ド、 酸プロミドなど) またはそのエステル化合物 (例えば、 メチルエステル、 ェチル エステル、 n—プロピルエステル、 n—プチルエステル、 イソプチルエステル、 t e r t—ブチルエステルなどのアルキルエステル、 フエニルエステルなどのァ リールエステルなど) は公知化合物であり、 公知の方法、 例えば、 下記式 (C ) に示される合成経路により、 好適に製造され、 工業的に入手可能である。 すなわ ち、 o , p, m体の各種キシレンを重金属触媒下に酸ィ匕することにより、 各種フ 夕ル酸が好適に製造される。 さらにハ口ゲン化チォニル等を用いた公知の酸ハロ ゲン化法により、 各種フ夕ル酸ハロゲン化物が、 好適に製造される。 そして、 さ らに、 アルコール類を使用した、 公知のエステル化法により、 フタル酸エステル 化物が、 好適に製造される。
Figure imgf000050_0001
(C)
(式中、 X 1Q1は塩素原子または臭素原子を表し、 R 101はアルキル基またはァリ一 ル基を表す)
本発明に係る式 (1 0 ) で表されるフタル酸とは、 テレフタル酸、 イソフ夕ル 酸、 またはフタル酸である。 本発明に係るフタル酸またはその誘導体 (その酸ハロゲン化物またはそのエス テル化合物)としては、これらの位置異性体を単独で使用してもよく、あるいは、 これら位置異性体の混合物であってもよい。
<6> 次に、 式 (4—A) および式 (7-B) で表される繰り返し構造単位を 含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体について説明する。
Figure imgf000051_0001
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
かかるポリ (チ才) エステル共重合体は、 代表的には、 前記式 (5) で表され るジチオール化合物と前記式(8)で表されるジヒドロキシ化合物との混合物を、 前記式 (1 0) で表されるフタル酸またはその誘導体 (その酸ハロゲン化物また はそのエステル化合物)と作用させ、 (チ才)エステル化反応により共重合させる ことにより ί尋られるものである。
該ポリ (チ才) エステル共重合体は、 式 (5) で表されるジチオール化合物と 式(1 0)で表されるフタル酸またはその誘導体とから得られる一般式(4一 Α) で表される繰り返し構造単位と、式(8)で表されるジヒドロキシ化合物と式(1 0) で表されるフタル酸またはその誘導体とから得られる一般式 (7— Β) で表 される繰り返し構造単位の 2つの繰り返し構造単位を、 必須の繰り返し構造単位 として有する共重合体であって、 ランダム共重合体、 交互共重合体あるいはプロ ック共重合体のしヽずれであつてもよい。
これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特生 (屈折率、 アッベ 数) 耐熱性、 成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 一般式
(4一 A) および一般式 (7— B) で表される全繰り返し構造単位中に含まれる 一般式 (4— A) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99°/0であり、好 ましくは、 5〜95モル%であり、 より好まし〈は、 1 0〜90モル%であり、 さらに好ましくは、 20〜80モル%である。一般式 (4一 A) で表される繰り 返し構造単位が 5%以上の場合、 屈折率の点で、 光学用樹脂として使用するのに 十分な性能を有したものとなり好ましい。
一方、 これらのポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ数) 耐熱性、 成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 —般式 (4— A) および一般式 (7— B) で表される全繰り返し構造単位中に含 まれる一般式 (7— B) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1〜99%であ り、 好ましくは、 5~95モル%であり、 より好ましくは、 1 0〜90モル%で あ 、 さらに好ましくは、 20〜80モル%でぁる。一般式 (7— B)で表され る繰り返し構造単位が 5%以上の場合、 耐熱性、 成形加工性等の面で、 光学用樹 脂として使用するのに十分な性能を有しているため好ましい。
一般式 (4— A) において、 R21および mは、 前記一般式 (2— A) における R 21および mと同じ意味を表す。
一般式 (7— B) において、 R23および pは、 前記一般式 (3— B) における R23および pと同じ意味を表す。
一般式( 7— B )で表される繰り返し構造単位の中でも、下記式( 7— B— i )、 (7-B-ii)または式( 7— B— iii )で表される繰り返し構造単位はより好ま しい。
Figure imgf000053_0001
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 6 >においては、 原料モノマ一とな る式 (8) で表されるジヒドロキシ化合物が立体異性体を有しており、 また、 式 (1 0) で表されるフ夕ル酸またはその誘導体が位置異性体を有していることか ら、 式 (4— A) および式 (7-B) で表される繰り返し構造単位において、通 常、 それらに起因する位置および立体構造の異なる複数の繰り返し構造単位が存 在する。 本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 < 6 >は、 これらの混合物であ つてもよく、 あるいは、特定の一種類の異性体構造を有する繰り返し構造単位の みからなる重合体であってもよい。
本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 <1 >〜<6>は、 各々、 上述したよ うな式 (2— A) 〜式 (7-B) で表される繰り返し構造単位を各々必須繰り返 し構造単位として含有する際に、 その必須繰り返し構造単位とは異なる式 (2—
A) 〜式 (7-B) で表される複数の繰り返し構造単位を含有してなる三元共重 合体、あるいは、三元以上の多元共重合体であってもよい。さらに、式(2_A) 〜式 (7— B) で表される繰り返し構造単位以外の式 (1— A) および式 (1 -
B) で表される繰り返し構造単位を含有してなる三元共重合体、 あるいは、 三元 以上の多元共重合体であってもよい。
また本発明のポリ (チ才) エステル共重合体は、 本発明の所望の効果を損なわ ない範囲において、 各々、 上述したような式 (1—A) および式 (1— B) で表 される繰り返し構造単位を必須繰り返し構造単位として含有する以外に、さらに、 他の繰り返し構造単位を含有してなるポリ (チ才) エステル共重合体であっても よし、
すなわち、式(1— A )、式(1— B )で表される繰り返し構造単位以外の他の 繰り返し構造単位を含有していてもよく、 例えば、 式 (1 ) で表されるジチ才一 ル化合物 Zジヒドロキシ化合物以外のジチオール化合物またはジヒドロキシ化合 物と式 (2 ) で表されるジカルボン酸誘導体以外の他のジカルボン酸誘導体から 誘導される繰り返し構造単位、 式 (1 ) 及び式 (1— B ) の原料モノマ一となる 公知の環状脂肪族ジヒドロキシ化合物以外のジヒドロキシ化合物と式 (2 ) で表 されるジカルボン酸誘導体から誘導される繰り返し構造単位、 あるいは、 これら のジチ才一ル化合物又はジヒドロキシ化合物と式 (2 ) で表されるジカルボン酸 誘導体以外の他のジカルポン酸誘導体から誘導される繰り返し構造単位である。 ポリ (チ才) エステル共重合体の中でも、 かかる三元共重合体ないし多元共重 合体は、 前述したポリ (チ才) エステル共重合体の方法と同様にして好適に実施 される。 すなわち、例えば、 相当するモノマ一を作用させ (チ才) エステル化反 応によつて共重合することにより製造される。
式 (1 ) で表されるジチ才一ル化合物以外のジチオール化合物としては、 各種 公知の芳香族ジチ才一ル化合物または鎖状脂肪族ジチオール化合物を例示するこ とができる。具体的には、 1 , 4—ベンゼンジチオール、 1、 3—ベンゼンジチ 才一ル、 1 , 2—ベンゼンジチ才一ル、 4 , 4 ' 一チ才ジベンゼンジチオール、 P—キシリレンジチ才一ル、 m—キシリレンジチオール、 o—キシリレンジチ才 —ル、 1 , 2—エタンジチオール、 1 , 2—プロパンジチ才一ル、 1, 3—プロ パンジチオール、 1 , 6—へキサンジチオールなどのジチ才一ル化合物が例示さ れるカ《、 本発明はこれらに限定されるものではない。
該ジヒドロキシ化合物としては、 各種公知の芳香族ジヒドロキシ化合物、 ある し、は、 鎖状または環状脂肪族ジヒドロキシ化合物を例示することができる。
該芳香族ジヒドロキシ化合物の具体例としては、 例えば、 ビス (4—ヒドロキ シフエ二ル) メタン、 1, 1 一ビス (4 ' —ヒドロキシフエニル) ェタン、 1 , 2—ビス (4 ' —ヒドロキシフエニル)ェタン、 ビス (4ーヒドロキシフエニル) フエニルメタン、 ビス (4ーヒドロキシフエニル) ジフエ二ルメタン、 ビス (4 —ヒドロキシフエ二ル) 一 1一ナフチルメタン、 1 , 1—ビス (4' —ヒドロキ シフエ二ル) 一 1—フエニルェタン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン〔"ビスフエノール A"〕、 2— (4, 一ヒドロキシフエニル)一 2—(3' ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) ブタン、 1 , 1 _ビス (4' —ヒドロキシフエニル) ブタン、 2, 2—ビス (4, —ヒドロキシフエニル) 一3—メチルブタン、 2, 2—ビス (4' ーヒドロキシ フエニル)ペンタン、 3, 3—ビス (4' ーヒドロキシフエニル)ペンタン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) へキサン、 2, 2—ビス (4' —ヒドロ キシフエニル) オクタン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) 一4—メ チルペンタン、 2, 2—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) ヘプタン、 4, 4— ビス (4' —ヒドロキシフエニル) ヘプタン、 2, 2—ビス (4' —ヒドロキシ フエニル) トリデカン、 , 2—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) オクタン、 2, 2—ビス (3, —メチル一 4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2- ビス (3' —ェチル一4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' —n—プロピル一4' —ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' - イソプロピル一 4, ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3, 一 s ec—プチルー 4' —ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' — t e r t—ブチル一 4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3, - シクロへキシル一4, ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3, 一 ァリル一 4' —ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' —メトキシ —4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3', 5, 一ジメチル一 4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (2,, 3', 5', 6' —テ トラメチルー 4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 ビス (4ーヒドロキシフエ ニル) シァノメタン、 1—シァノー 3, 3—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) ブタン、 2, 2_ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) へキサフル才口プロパン等 のビス (ヒドロキシァリール) アルカン類;
1, 1—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) シクロペンタン、 1 , 1一ビス (4, —ヒドロキシフエニル) シクロへキサン、 1 , 1—ビス (4' —ヒドロキシフエ ニル) シクロヘプタン、 1 , 1—ビス (3' —メチル一 4' —ヒドロキシフエ二 ル) シクロへキサン、 1 , 1—ビス (3', 5' —ジメチル一 4' ーヒドロキシフ ェニル) シクロへキサン、 1 , 1一ビス (3,, 5, 一ジクロロ_4' ーヒドロキ シフエ二ル) シクロへキサン、 '1 , 1—ビス (3' —メチルー 4' ーヒドロキシ フエニル) 一 4ーメチルシクロへキサン、 1 , 1一ビス (4, 一ヒドロキシフエ ニル) 一3, 3, 5—卜リメチルシクロへキサン、 2, 2—ビス (4】 ーヒドロ キシフエニル) ノルボルナン、 2, 2—ビス (4' ーヒドロキシフエニル) ァダ マンタン等のビス (ヒドロキシァリール)'シクロアルカン類、
4, 4, 一ジヒドロキシジフエ二ルェ一テル、 4, 4' —ジヒドロキシ一 3, 3' —ジメチルジフエ二ルェ一テル、 エチレングリコールビス (4ーヒドロキシフエ ニル) エーテル等のビス (ヒドロキシァリール) エーテル類;
Λ, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3, 一ジメチルー 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジシクロへキシルー 4, 4, ージヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジフエニル一 4, 4, 一ジヒ ドロキシジフエニルスルフィ ド等のビス (ヒドロキシァリール) スルフィ ド類; 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルホキシド、 3, 3' —ジメチル一 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルホキシド等のビス (ヒドロキシァリール) スルホ キシド類、 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルホン、 4, 4' —ジヒドロキ シ一 3, 3, 一ジメチルジフエニルスルホン等のビス (ヒドロキシァリール) ス ルホン類、 ビス (4—ヒドロキシフエニル) ケトン、 ビス (4—ヒドロキシ一 3 —メチルフエニル) ケ卜ン等のビス (ヒドロキシァリール) ケ卜ン類; さらには、 7, 7, 一ジヒドロキシ一 3, 3', 4, 4' —テ卜ラヒド□— 4, Λ, 4' , 4' —テ卜ラメチル一 2, 2, 一スピロビ (2 H— 1—ベンゾピラン)、 卜 ランス一 2, 3—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) 一2—プテン、 9, 9—ビ ス (4, 一ヒドロキシフエニル) フルオレン、 3, 3—ビス (4' —ヒドロキシ フエニル) 一 2—ブタノン、 1, 6—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) 一 1 , 6—へキサンジオン、 ひ, a, α' , a' —テ卜ラメチルーひ, a' —ビス (4— ヒドロキシフエ二ノレ) 一 p—キシレン、 ひ, a , a , ひ, 一テトラメチリレーひ, ひ' 一ビス (4—ヒドロキシフエニル) 一 m—キシレン、 4, 4' ージヒドロキ シビフエニル、 ハイ ドロキノン、 レゾルシン等が挙げられる。 該脂肪族ジヒドロキシ化合物の具体例としては、 1 , 2—ジヒドロキシエタン、 1 , 3—ジヒドロキシプロパン、 1 , 4ージヒドロキシプタン、 1 , 5—ジヒド ロキシペンタン、 3—メチルー 1 , 5—ジヒドロキシペン夕ン、 1 , 6—ジヒド ロキシへキサン、 1 , 7—ジヒドロキシヘプタン、 1 , 8—ジヒドロキシ才クタ ン、 1 , 9ージヒドロキシノナン、 1 , 1 0—ジヒドロキシデカン、 1 , 1 1一 ジヒドロキシゥンデカン、 1 , 1 2—ジヒドロキシドデカン、 ジヒドロキシネオ ペンチル、 2—ェチルー 1, 2—ジヒドロキシへキサン、 2—メチル—1 , 3— ジヒドロキシプロパン等の鎖状脂肪族ジヒドロキシ化合物;
1, 4—シクロへキサンジメタノール、 1 , 3—シクロへキサンジメタノール、 1, 2—シクロへキサンジメタノール、 卜リシクロ [5. 2. 1 . 02'6] デカン ジメ夕ノール、 等の環状脂肪族ジヒドロキシ化合物;
o—ジヒドロキシキシリレン、 m—ジヒドロキシキシリレン、 p—ジヒドロキジ キシリレン、 1 , 4一ビス (2' —ヒドロキシェチル) ベンゼン、 1 , 4一ビス
(3, ーヒドロキシプロピル) ベンゼン、 1 , 4—ビス (4' —ヒドロキシプチ ル) ベンゼン、 1, 4—ビス (5' —ヒドロキシペンチル) ベンゼン、 1 , 4一 ビス (6' —ヒドロキシへキシル) ベンゼン、 2, 2—ビス 〔4, ― (2" —ヒ ドロキシェチル才キシ) フエニル〕 プロパン等の芳香 ¾矣基を含む月旨肪族ジヒドロ キシ化合物を例示することができるが、 本発明はこれらに限定されるものではな い
これら公知のジヒドロキシ化合物の中でも、光学特性 (屈折率、アッベ数など)、 熱的特性などを考慮すると、 好ましくは、 芳香族ジヒドロキシ化合物または脂肪 族環状ジヒドロキシ化合物であり、 より好ましくは、 2, 2—ビス (4' —ヒド ロキシフエニル) プロパン〔通称、" ビスフエノール A"〕、 1 , 1—ビス (4, 一 ヒドロキシフエニル)シクロへキサン〔通 ¾、"ビスフエノール Z "〕、 ひ, ひ, α ' , ひ' 一テ卜ラメチルーひ, a' —ビス (4—ヒドロキシフエニル) 一 p—キシレ ン [通称、 ビスフエノール P;]、 , a, a' , α' ーテ卜ラメチルーひ, a' 一 ビス (4ーヒドロキシフエニル) 一m—キシレン [通 ¾、 "ビスフエノール M"]、 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジメチル— 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 4, 4, 一ジヒドロキシジフエニルスル ホン、 1 , 1一ビス (4' —ヒドロキシフエニル) 一 1一フエニルェタンなどの 芳香族ジヒドロキシ化合物である。
前記ジカルボン酸誘導体としては、 各種公知の芳香族ジカルボン酸誘導体、 あ るいは、 鎖状または環状脂肪族ジカルポン酸誘導体を例示することができる。 かかるジカルボン酸誘導体としては、 例えば、 テレフタル酸、 イソフタル酸、 フタル酸、 2, 5—チ才フェンジカルボン酸、 4, 4' ービフエニルジカルボン 酸などの芳香族ジカルボン酸;
1 , 4—シクロへキサンジカルボン酸、 1 , 3—シクロへキサンジカルボン酸、 1 , 2—シクロへキサンジカルボン酸、 1, 4ーシクロへキサンジ酢酸などの環 状月旨肪族ジカルボン酸ィ匕合物;
コハク酸、 マレイン酸、 フマル酸、 1 , 3—プロパンジカルボン酸、 1 , 4—ブ タンジカルボン酸、 1 , 6—へキサンジカルボン酸などの鎖状脂肪族ジカルボン 酸化合物等が例示されるが、 本発明はこれらに限定されるものではない。
' 中でも、 かかる繰り返し構造単位としては、 下記式 (1—C) で表される繰り 返し構造単位であることが好ましい。
Figure imgf000058_0001
(式中、 R17は二価の芳香族炭化水素基を表し、 R18は環状脂肪族ジカルボン酸残 基または芳香族ジカルポン酸残基を表す)
すなわち、本発明の所望の効果を得るために、 本発明のポリ (チ才) エステル 共重合体の中でも、式(1— A)、式(1—B) ならびに式(1 — C)で表される 繰り返し構造単位を含有してなる共重合体は、 より好ましい。
該ポリ (チ才) エステル共重合体は、 ランダム共重合体、 交互共重合体あるい はブロック共重合体のいずれであつてもよい。
上記式 ( 1— C) における、 R17は二価の芳香族炭化水素基を表し、 好ましく は、 総炭素数 6〜 25の二価の芳香族炭化水素基であり、 より好まし〈は、 総炭 素数 6〜 20の芳香族炭化水素基である。
上記式 ( 1— C) において、 R18は環状脂肪族ジカルボン酸残基または芳香族 ジカルボン酸残基を表し、 具体的には、 前記 R12と同じ意味を表す。
言亥 R18として、 好ましくは、 環状脂肪族ジカルボン酸残基であり、 より好まし くは、
Figure imgf000059_0001
で表される基のいずれかである。 又、 ベンゼンジカルボン酸の残基であるフエ二 レン基も好ましいものとして例示できる。
かかる式 (1 — C) で表される繰り返し構造単位は、 前記一般式 (2) で表さ れる環状脂肪族または芳香族ジカルボン酸と、 一般式 (1 1 ) で表される公知の 芳香族ジヒドロキシ化合物から得られる繰り返し構造単位である。
HO OH (11)
(式中、 R17は前記と同じ意味を表す)
かかる芳香; 5矣ジヒドロキシ化合物の具体例としては、
例えば、 ビス (4—ヒドロキシフエニル) メタン、 1 , 1一ビス (4' —ヒド 口キシフエニル) ェタン、 1 , 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) ェタン、 ビス (4—ヒドロキシフエニル) フエニルメタン、 ビス (4—ヒドロキシフエ二 ル)ジフエニルメタン、ビス(4—ヒドロキシフエニル)一 1一ナフチルメタン、 1 , 1—ビス (4, 一ヒドロキシフエ二ル) 一 1—フエニルェタン、 2, 2—ビ ス (4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン 〔" ビスフエノール A"〕、 2- (4' —ヒドロキシフエニル) 一2— (3, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2 —ビス (4' ーヒドロキシフエニル) ブタン、 1 , 1—ビス (4' —ヒドロキシ フエニル) ブタン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) 一3—メチルプ タン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) ペンタン、 3, 3—ビス (4, —ヒドロキシフエニル) ペンタン、 2' 2—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) へキサン、 2, 2—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) オクタン、 2, 2—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) 一4—メチルペンタン、 2, 2—ビス (4, 一ヒ ドロキシフエニル) ヘプタン、 4, 4—ビス (4' —ヒドロキシフエニル) ヘプ タン、 2, 2—ビス(4' —ヒドロキシフエニル) トリデカン、 2, 2—ビス(4, ーヒドロキシフエニル) オクタン、 2, 2—ビス (3, 一メチル一4' ーヒドロ キシフエニル) プロパン、 , 2—ビス (3' —ェチルー 4, 一ヒドロキシフエ ニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' — n—プロピル一 4, ーヒドロキシフエ二 ル) プロパン、 2, 2—ビス (3' —イソプロピル一 4' —ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3, 一sec—ブチルー 4, ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3' — t e r t—ブチル一 4' ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2—ビス (3, 一シクロへキシルー 4, 一ヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2_ビス(3' —ァリル一 4, ーヒドロキシフエニル)プロパン、 2, 2—ビス (3' —メトキシー 4, ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2 一ビス (3,, 5, 一ジメチル一4' ーヒドロキシフエニル) プロパン、 2, 2— ビス (2', 3', 5', 6' —テトラメチルー 4, ーヒドロキシフエニル) プロパ ン、 ビス (4—ヒドロキシフエニル) シァノメタン、 1—シァノー 3, 3—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) ブタン、 2, 2—ビス (4, ーヒドロキシフエ二 ル) へキサフル才口プロパン等のビス (ヒドロキシァリール) アルカン類; 1 , 1一ビス (4, ーヒドロキシフエニル) シクロペンタン、 1 , 1—ビス (4, ーヒドロキシフエニル) シクロへキサン、 1 , 1一ビス (4, 一ヒドロキシフエ ニル) シクロへプタン、 1, 1一ビス (3, 一メチルー 4, ーヒドロキシフエ二 ル) シクロへキサン、 1 , 1—ビス (3', 5, 一ジメチル一 4, 一ヒドロキシフ ェニル) シクロへキサン、 1, 1—ビス (3', 5' —ジク□□— 4' —ヒドロキ シフエニル) シクロへキサン、 1, 1一ビス (3, 一メチルー 4, 一ヒドロキシ フエニル) 一4—メチルシクロへキサン、 1, 1一ビス (4' —ヒドロキシフエ ニル) 一3, 3, 5—卜リメチルシクロへキサン、 2, 2—ビス (4' ーヒドロ キシフエニル) ノルボルナン、 2, 2—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) ァダ マンタン等のビス (ヒドロキシァリール) シクロアルカン類、
4, 4, ージヒドロキシジフエニルエーテル、 4, 4' ージヒドロキシ一 3, 3' —ジメチルジフエニルエーテル、 エチレングリコールビス (4—ヒドロキシフエ ニル) ェ一テル等のビス (ヒドロキシァリール) エーテル類;
4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジメチル一 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジシクロへキシルー 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 3, 3' —ジフエニル一 4, 4, 一ジヒ ドロキシジフエニルスルフィ ド等のビス (ヒドロキシァリール) スルフィ ド類; 4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルホキシド、 3, 3' —ジメチル— 4, Λ' ージヒドロキシジフエニルスルホキシド等のビス (ヒドロキシァリール) スルホ キシド類、 4, 4' —ジヒドロ Φシジフエニルスルホン、 4, 4' ージヒドロキ シ一 3, 3, ージメチルジフエ土ルスルホン等のビス (ヒドロキシァリール) ス ルホン類、 ビス (4—ヒドロキシフエニル) ケトン、 ビス (4—ヒドロキシ一 3 —メチルフエニル) ケトン等のビス (ヒドロキシァリ一ル) ケトン類; さらには、 7, 7' —ジヒドロキシ一 3, 3', 4, 4' —テトラヒド□— 4, 4, 4' , 4' —テトラメチル一 2, 2, 一スピロビ (2Η— 1—ベンゾピラン)、 卜 ランス一 2, 3—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) 一2—ブテン、 9, 9—ビ ス (4, ーヒドロキシフエニル) フルオレン、 3, 3—ビス (4, ーヒドロキシ フエニル) 一2—ブタノン、 1 , 6—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) 一 1 , 6—へキサンジオン、 ひ, ひ, ひ', ひ' 一テトラメチルーひ, ひ, 一ビス (4— ヒドロキシフエニル) 一 ρ—キシレン、 a, , ' , α' —テ卜ラメチル一α, a' —ビス (4—ヒドロキシフエニル) 一m—キシレン、 4, 4, 一ジヒドロキ シビフエニル、 ハイ ドロキノン、 レゾルシン等が挙げられる。
これら芳香族ジヒドロキシ化合物の中でも、光学特性 (屈折率、アッベ数など)、 熱的特性などを考慮すると、 より好ましくは、 2, 2—ビス (4' —ヒドロキシ フエニル) プロパン〔通称、" ビスフエノール A"〕、 1 , 1—ビス (4' —ヒドロ キシフエニル) シクロへキサン〔通称、" ビスフエノール Z"〕、 a, a, ひ', α' ーテ卜ラメチル一 cr, ひ, 一ビス(4—ヒドロキシフエニル)一p—キシレン [通 称、 ビスフエノール P]、 , a, a' , a' —テ卜ラメチル一ひ, ひ' 一ビス (4 —ヒドロキシフエニル) 一 m—キシレン [通称、 "ビスフエノール M":]、
4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルフィ ド、 3 , 3 ' ージメチル—4, 4' ージヒドロキシジフエニルスルフイ ド、 4, 4' —ジヒドロキシジフエニルスル ホン、 1 , 1一ビス (4' —ヒドロキシフエニル) 一 1一フエニルェタンなどの 芳香族ジヒドロキシ化合物である。 ポリ (チ才) エステル共重合体の中でも、 かかる三元共重合体ないし多元共重 合体は、 前述したポリ (チ才) エステル共重合体の方法と同様にして好適に実施 される。 すなわち、 例えば、 上述したようなモノマ一を作用させ (チ才) エステ ル化反応によつて共重合することにより製造される。
該ポリ (チ才) エステル共重合体において、 光学特性 (屈折率、 アッベ数) 耐 熱性、成形加工性、 機械物性等の諸物性のバランスを考慮すると、 全繰り返し構 造単位中に含まれる一般式 (1— C ) で表される繰り返し構造単位の割合は、 1 〜8 0 %であり、 好ましくは、 5〜7 0モル%であり、 より好まし〈は、 5〜6 0モル%であり、 さらに好ましくは、 5〜5 0モル%でぁる。
さらに、 本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、 所望の効果を損なわ ない範囲において、 チ才エステル基またはエステル基以外に、 カーボネート基、 イミノ基、 エーテル基、 イミド基、 アミド基、 ウレタン基、 ウレァ基等の結合基 を含有していてもよい。
かかる共重合体は、 上記ジカルボン酸化合物、 ジチオール化合物またはジヒド ロキシ化合物以外の 2官能性化合物 (例えば、 ジァミン化合物、 ジィソシアナ一 卜化合物など) を、 重合反応の際に共存させることにより製造される。
しかしながら.、本発明の効果を最大限に得るためには、式(1— A )、 (1— B ) または式 ( 1— C ) で表される繰り返し構造単位のみからなる重合体または共重 合体は特に好ましい。
〔ポリマー末端基について〕
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体において、 末端基は、前述したよ うな原料モノマーに由来するチオール基、 ヒドロキシ基、 カルボキシ基等の未端 基であってもよく、 また、 以下に説明するような分子量調節剤 (例えば、 1価の ヒドロキシ化合物、 1価のチオール化合物または 1価のカルボン酸誘導体など) でポリマー主鎖の末端基が封止された不活性な末端基であってもよい。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体中での末端基の量は、特に制限は ないが、 通常、 構造単位の総モル数に対して、 0 . 0 0 1〜5モル。/。であり、 好 ましくは、 0 . 0 1〜4モル%であり、 より好まし〈は、 0 . 0 5〜3モル%で ある。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を、 前記の方法に従い重合して製 造する際に、 分子量を調節する目的で分子量調節剤の存在下に重合を行うことは 好ましいことである。
かかる分子量調節剤としては特に限定されるものではなく、公知のポリ (チ才) エステル重合の際に使用される各種既知の分子量調節剤であればよく、例えば、
1価の脂肪族ヒドロキシ化合物または芳香族ヒドロキシ化合物、 1価の脂肪族チ 才一ル化合物または芳香族チ才一ル化合物、 もしくは、 1価の脂肪族または芳香 族カルボン酸誘導体 (例えば、 1価の脂肪族または芳香族カルボン酸ハロゲン化 物、 1価の脂肪族または芳香族カルボン酸エステル化物など) 等が挙げられる。 かかる化合物として、 具体的には、 メタノール、 エタノール、 プタノール、 才 クタノール、 ラウリルアルコール、 メ トキシエタノール、 プロピレングリコール モノメチルエーテル、 シクロへキシルアルコール、 ァリルアルコール、 ベンジル アルコール、 フエニルエタノール、 フエノキシエタノール、 フエノール、 4— t e r t—ブチルフエノール、 2—クレゾール、 3—クレゾ一ル、 4—クレゾ一ル、 4—ェチルフエノール、 4—シクロへキシルフェノール、 4—メ トキシフエノ一 ル、 4—イソプロぺニルフエノール、 4一クロロフエノール、 4ーブロモフエノ —ル、 4—クミルフエノール、 4—フエニルフエノール、 cr—ナフトール、 β— ナフトールなど 1価の脂肪族ヒドロキシ化合物または芳香族ヒドロキシ化合物; メタンチ才一ル、 エタンチオール、 ブタンチオール、 オクタンチオール、 シクロ へキサンチ才一ル、 フエニルメタンチオール、 ベンゼンチ才一ルなどの 1価の脂 肪族または芳香族チオール化合物;
酢酸、 プロピオン酸、 酪酸、 吉草酸、 カブロン酸、 ヘプタン酸、 力プリル酸、 シ クロへキサンカルボン酸、 フエニル酢酸、 フエノキシ酢酸、 安息香酸、 4—メチ ル安息香酸、 3—メチル安息香酸、 2—メチル安息香酸、 4—クロ口安息香酸、 3—クロ口安息香酸、 2—クロ口安息香酸、 1—ナフトェ酸、 2—ナフトェ酸な どの 1価の脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸などが挙げられるが、 これ らに限定されるものではない。
分子量調節剤の使用量は特に制限するものでなく、 目的の分子量に調節するた めに所望に応じて用いればよいが、 通常、 重合するジヒドロキシ化合物の総モル 数に対して、 0. 001〜5モル%であり、 好ましくは 0. 01〜4モル%であ り、 より好ましくは、 0. 05〜3モル%であり、 さらに好ましくは、 0. 05 〜2モル%である。
〔ポリマーの物性値の規定〕
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を成形して 得られる光学部品 (例えば、 プラスチックレンズなど) の分子量としては、 特に 限定されるものではないが、 通常、 GPC (ゲル 'パーミエ一シヨン■クロマ卜 グラフィ一) で測定する標準ポリスチレン換算の分子量として、 質量平均分子量 が 5000~200000であり、 好ましくは、 1 0000〜1 80000であ り、 より好ましくは、 20000〜1 50000である。
また、 質量平均分子量と数平均分子量の比として表される多分散性ィンデック スとしては、特に限定されるものではないが、好ましくは、 1. 5〜20. 0で あり、 より好ましくは、 2. 0-1 5. 0であり、 さらに好ましくは、 2. 0〜 1 0. 0である。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を成形して 得られる光学部品 (例えば、 プラスチヅクレンズなど) のガラス転移温度は、特 に限定するものではないが、 通常、 70°C以上であり、 各種光学部品用として使 用されるために、 好ましくは、 80°C以上であり、 より好ましくは、 90°C以上 であり、 さらに好ましくは、 1 00°C以上である。
一方、 ガラス転移温度が高すぎると、 成形加工性の点から好ましくない。 すな わち、 溶融流動開始温度、 溶融粘度が相対的に高くなり、 成形加工し難くなつた り、 視力矯正用レンズとして染色加工して用いる際に染色性が悪くなる等の問題 が生じる。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体のガラス転移温度としては、 好ま しくは、 70°C〜200°Cであり、 より好ましくは、 80°C〜1 80°Cであり、 さらに好まし〈は、 90〜1 70°Cである。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品は、 透明性、機械的特性(例えば、耐衝撃性など)、熱的特性が良好であり、且つ、従 来公知の熱可塑性光学用樹脂、例えば、 ポリ力一ポネ一卜樹脂、 メチルメタクリ レー卜樹脂などと比較して、 屈折率、 ァヅべ数の両方がバランスよく高いことが 特徴である。
本発明のポリ (チォ) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を成形して 得られる光学部品(例えば、プラスチヅクレンズなど)の屈折率(n d )は、 1 . 5 5以上であって、好ましくは、 1 . 5 6以上であり、 より好ましくは、 1 . 5 7以上であり、 さらに好ましくは、 1 . 5 8以上である。 該 (共) 重合体または 該光学部品の屈折率 (n d ) が 1 . 5 9以上であることは、特に好ましい。 また、 ポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を成形して得 られる光学部品 (例えば、 プラスチヅクレンズなど) のアッベ数 (レ d ) は、 3 5以上であって、 好ましくは、 3 6以上であり、 より好ましくは、 3 7以上であ り、 さらに好ましくは、 3 8以上である。該 (共) 重合体または該光学部品のァ ッべ数 (レ d ) が 4 0以上であることは、 特に好ましい。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、 本発明の所望の効果を損なわ ない範囲で、 製造時あるいは成形時に、 さらに公知の各種添加剤、 例えば、 酸ィ匕 防止剤 (例えば、 リン原子含有化合物、 フエノール系化合物、 ヒンダードフエノ —ル系化合物、硫黄原子含有化合物など)、紫外線吸収剤、離型剤(例えば、一価 または多価アルコールの高級脂肪酸エステル類など)、滑剤、難燃剤(例えば、有 機ハロゲン系化合物など)、染料、流動性改良剤、熱安定剤(例えば、硫黄原子含 有化合物など) 等を併せて添加して使用してもよい。
また本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体に、 例えば、 帯電防止剤、 充 填剤 (例えば、 炭酸カルシウム、 クレ一、 シリカ、 ガラス繊維、 ガラスビ一ズ、 炭素繊維など) 等を添加して、 光学部品以外の各種成形用材料としても使用して もよい。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、 本発明の所望の効果を損なわ ない範囲で、 製造時あるいは成形時に他のポリマーと混合して、 成形材料として 使用することが可能である。他のポリマーとしては、 ポリエチレン、 ポリプロピ レン、 ポリスチレン、 A B S樹脂、 ポリメタクリル酸メチル、 ポリ トリフル才ロ エチレン、 ポリテトラフル才ロエチレン、 ポリアセタール、 ポリフエ二レン才キ シド、 ポリブチレンテレフタレ一卜、 ポリエチレンテレフタレー卜、 ポリカーボ ネー卜、 ポリアミド、 ポリイミド、 ポリアミドイミド、 ポリエーテルイミド、 ポ リスルホン、 ポリエーテルスルホン、 パラ才キシベンゾィル系ポリ (チ才) エス テル、 ポリアリ一レ一卜、 ポリスルフィド等が挙げられる。
〔樹脂組成物および成形方法、光学部品について〕
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を含有してなる樹脂組成物は、 必 須構成成分として、
( 1 ) 本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体、
を含有してなる組成物であり、好まし〈はさらに、
( 2 )酸化防止剤 (例えば、 リン原子含有化合物、 フエノール系化合物、 ヒンダ -ドフエノール系化合物、 硫黄原子含有化合物など)
を含有してなる組成物である。
本発明の樹脂組成物に添加する酸化防止剤の量は、 本発明のポリ (チ才) エス テル (共) 重合体 1 0 0質量部に対して、 通常、 0 . 0 0 0 1〜1 0質量部であ り、 より好ましくは、 0 . 0 1〜5質量部であり、 さらに好ましくは、 0 . 0 5 〜 3質量部である。
かかる酸ィ匕防止剤としては、例えば、 卜リメチルホスファイ ト、 卜リエチルホ スフアイ ト、 卜リブチルホスファイ ト、 卜リオクチルホスフアイ 卜、 トリス (2 —ェチルへキシル) ホスフアイ 卜、 トリノニルホスフアイ 卜、 トリデシルホスフ アイ 卜、 卜リス (トリデシル) ホスファイト、 トリオクタデシルホスフアイ 卜、 卜リステアリルホスファイ ト、 卜リス (2—クロロェチル) ホスファイト、 トリ ス (2 , 3—ジクロ口プロピル) ホスファイ ト、 卜リシクロへキシルホスフアイ 卜、 トリフエニルホスファイ ト、 卜リクレジルホスファイ ト、 トリス (ェチルフ ェニル) ホスフアイ 卜、 卜リス (2, 4—ジー t—プチルフエニル) ホスフアイ 卜、 卜リス(ノニルフエニル)ホスフアイ 卜、フエ二ル一ジデシルホスフアイ ト、 ジフエ二ル一イソ才クチルホスフアイ 卜、 ジフエ二ル一 2—ェチルへキシルホス ファイ ト、 ジフエ二ルーデシルホスフアイ卜、.ジフエ二ルートリデシルホスファ ィ 卜、 ビス (トリデシル) 一ペンタエリスチリルージホスフアイ 卜、 ジステアリ ルーペン夕エリスチリルージホスフアイ 卜、 ジフエ二ルーペンタエリスチリル一 ジホスファイト、 ビス (ノニルフエニル) 一ペン夕エリスチリル一ジホスフアイ ト、 ビス (2, 4—ジ一 t e r t—プチルフエ二ル) 一ペンタエリスチリル一ジ ホスファイ ト、 ビス (2, 6—ジ一 t e r t—ブチル一4—メチルフエニル) 一 ペン夕エリスチリルージホスフアイ 卜、 テ卜ラフエ二ル一ジプロピレングリコー ル一ジホスフアイ 卜、 テトラ (卜リデシル) ー4, 4' —イソプロピリデンジフ ェニルージホスフアイ 卜、 テトラ (2, 4—ジ一 t e r t—ブチルフエニル) 一 4, 4, ージフエニルホスフアイ 卜、 テ卜ラフエニルテトラ (トリデシル) ペン タエリスチリルテ卜ラホスフアイ 卜、 トリラウリル卜リチ才ホスフアイ卜などの 亜リン酸類;
卜リメチルホスフエ一ト、 卜リエチルホスフェート、'卜リブチルホスフエ一卜、 トリフエニルホスフェート、 ジフエ二ルモノオルソキセニルホスフエ一卜、 ジブ チルホスフエ一卜、 ジ才クチルホスフエ一卜、 ジイソプロピルホスフェートなど のリン酸類;
テ卜ラキス (2, 4—ジ一 t e r t—プチルフエニル) 一4, 4ージフエ二レン ホスホナイ 卜などの亜ホスホン酸類;
ベンゼンホスホン酸ジメチル、 ベンゼンホスホン酸ジェチル、 ベンゼンホスホン 酸ジィソプロピルなどのホスホン酸類などのリン原子含有化合物、
才クタデシル一3— (3, 5—ジー t e r t—ブチルー 5—メチルー 4—ヒドロ キシフエニル) プロビオネ一卜、 トリエチレングリコ一ル一ビス [3— (3— t e r t一ブチル一 5—メチル一4—ヒドロキシフエニル) プロビオネ一卜]、 1 , 6—へキサンジ才一ルービス [3— (3, 5—ジ— t e r t一ブチル—5—メチ ルー 4—ヒドロキシフエニル)プロピオネー卜]、ペン夕エリスリ 卜一ルーテトラ キス [3— (3, 5—ジ一t e r t—プチルー 5—メチル一4—ヒドロキシフエ ニル) プロピオネー卜]、
1 , 3, 5—トリメチルー 2, 4, 6—卜リス (3, 5—ジ—t e r t—プチル 一 4ーヒドロキシベンジル) ベンゼン、 N, N—へキサメチレンビス (3, 5— ジ一 te r t—プチルー 4ーヒドロキシ一ヒドロシンナ厶アミド)、 3 , 5—ジー t e r t—ブ'チル一 4—ヒドロキシベンジルホスホネ一トジェチルエステル、 卜 リス (3, 5—ジ一t e r t—ブチル一4—ヒドロキシベンジル) イソシァヌレ -トなどの公知のフエノール系化合物が例示されるが、 これらに限定されるもの ではない。 これらの酸化防止剤は、 単独で用いてもよく、 あるいは、 2種類以上 併用しても差し支えない。
また酸ィ匕防止剤以外にも、 本発明の所望の効果を損なわない程度で、前述した ような、 紫外線吸収剤、 離型剤 (例えば、 一価または多価アルコールの高級脂肪 酸エステル類など)、滑剤、難燃剤(例えば、有機ハロゲン系化合物など)、染料、 流動性改良剤、 熱安定剤 (例えば、硫黄原子含有化合物など) を含有していても 差し支えない。
本発明の樹脂組成物を製造する方法としては、特に限定はなく、 通常、 樹脂組 成物を製造する各種公知の方法により行うことができる。 すなわち、①ポリ (チ 才) エステル (共) 重合体の溶液からポリ (チ才) エステル (共) 重合体を固体 として単離した後、 該固体に対して上記酸ィ匕防止剤を添カ卩して、 さらに公知の各 種混合装置(例えば、タンブラ一ミキサー、 V型プレンダ一、ナウ夕一ミキサー、 ヘンシェルミキサー、 リボンプレンダ一、 スーパーミキサーなど) により分散混 合する方法、
あるいは、 ②前述の通り、 各種混合機により分散混合した後、 押出機、 バンバ リーミキサー、 ロール等で溶融混練する方法などが挙げられる。 また、 これらの 方法を併用しても差し支えない。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を含有して なる樹脂組成物は、 熱可塑性であり、 溶融状態で射出成形、 押出成形、 プロ—成 形、 射出圧縮成形、 さらには、 溶液キャスティングなどの各種公知の成形方法に より好適に成形加工される。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を含有して なる樹脂組成物を成形して光学部品を得るための成形方法として、 好ましくは、 射出成形、 押出成形または射出圧縮成形であり、 より好ましくは、 射出成形また は射出圧縮成形である。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して光学部品を製造する際 の成形条件としては、樹脂または樹脂組成物の熱的特性に応じて任意の条件で行 えるが、通常、 樹脂温度 1 8 0〜3 5 0°C、金型温度 2 5 (室温) 〜1 6 0°Cの 範囲であり、好ましくは、樹脂温度 1 8 0〜3 0 0。C、金型温度 5 0〜1 5 0°C の範囲であり、 さらに好ましくは、樹脂温度 1 8 0〜3 0 0°C、 金型温度 5 0 ~ 1 5 0°Cの範囲である。
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体は、透明性、光学特性に優れ (高 屈折率、高ァヅベ数、低複屈折率など)、熱的特性、機械的特性などが良好であり、 かつ、成形加工性、 生産性が良好であることから、各種光学部品用材料として有 用である。
本発明の光学部品としては、視力矯正用眼鏡レンズ、撮像機器 (例えば、 カメ ラ、 V T Rなど)用レンズ、 ピックアップ用レンズ、 コリメ卜リーレンズ、 f 0 レンズ、 フレネルレンズなどの各種プラスチック光学レンズ、光ディスク基板、 光磁気ディスク基板などの光記録媒体基板、 液晶セル用プラスチック基板、 光フ アイバー、光導波路等の各種光学部品を挙げることができる。
上記方法で ί寻られる本発明の光学部品は、透明性、光学特性に優れ(高屈折率、 高アッベ数、抵複屈折率など)、熱的特性、機械的特性などが良好であり、上記に 例示したような用途で好適に使用される。
また本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体または該 (共) 重合体を含有 してなる樹脂組成物は、成形用材料として上記光学部品以外の用途、例えば、 電 気機器、 電子部品、車両用部品、建材等に成形して用いることも可能である。 以下、 実施^]により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実 施例に限定されるものではない。 ,
以下の実施 ί列で製造したポリ (チ才) エステル (共) 重合体、 ならびに、該ポ リ (チ才) エステル (共) 重合体を含有してなる樹脂組成物の物性測定は、以下 の方法により行った。
〔質量平均分子量の測定〕
以下、 実施例で製造して得られたポリ (チ才) エステル (共) 重合体の 0 . 2 質量%クロ口ホルム溶液を、 GPC (ゲル■パ一ミエ一シヨン .クロマ卜グラフ ィ一) 〔昭和電工(株)製、 「S y s t e m— 1 1」〕により測定し、質量平均分子 量 (Mw) を求めた。 なお、 測定値は標準ポリスチレンに換算した値である。
〔溶融流動開始温度および溶融粘度〕
島津高化式フローテス夕一 (CFT 500A) を使用し、 荷重 1 00 kgで直 径 0. 1 cm、 長さ 1 cmのオリフィスを用いて測定した。
〔屈折率、 アッベ数〕
得られたポリ (チ才) エステル共重合体を 220°Cでプレス機によりプレス成 形してシート状試験片を作成し、プルフリヅヒ屈折計を用いて 20°Cで屈折率(n d) およびアッベ数 (レ d) を求めた。
〔複屈折率〕
実施例で製造したポリ (チ才) エステル (共) 重合体の厚さ 5 Atmの薄膜をシ リコンウェハー上に作成した。 すなわち、該ポリ (チ才) エステル (共) 重合体 の 1, 1 , 1—卜リク口口ェ夕ン溶液(20%濃度) をフッ素樹脂(「テフロン」) 製フィルター (ポア径 0. 45 zm) で濾過した後、 シリコンウェハー (直径 5 ィンチ) 上に回転数 2000 r pm、 5秒間の条件下でスピンコートした。 その 後、 70°Cで 1 5分間乾燥して溶媒を留去させて、 厚さ 5 mの該成形材料の薄 膜を作成した。 プリズム力ブラ (メ卜リコン社製モデル 2020) を使用して 6 32 n mレーザー光源で、 該薄膜の T Eモ一ド光および T Mモード光での屈折率 を測定し、 それらの差として複屈折率を求めた。
〔ポリ (チ才) エステル重合体 (ホモポリマ一) の合成〕
参考製造例 1 {2, 6—ビス(ァセ卜キシ)一8—チアトリシク□ [2. 2. 1. 13'5] オクタンの合成 }
攪拌装置を備えた 1 Lのフラスコに、 2, 6—ジクロル一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタン 1 1 4 g (0. 60モル) と酢酸 360 gを装入 し、 攪拌しながら、 酢酸ナトリウム 1 44g (1. 7モル) を加え、 60°Cに昇 温し 1 1時間保温した。室温まで冷却後、 残渣をろ過して濾液を捕集した。 次に、 1 50 OmLの水を攪拌している中に、 上記濾液を排出し、 ジクロルメ タン 900 m Lで抽出し、有機層を水酸化ナ卜リゥム水溶液にて中和後、 7 洗し、 エバポレータ一にて濃縮して白色結晶を得た。
続いて、 得られた白色結晶を少量の酢酸ェチルに溶解させ、 シリカゲルカラム クロマトグラフィー (酢酸ェチル /n-へキサン) のショー卜カラムを通し、 抽出 液を濃縮、 乾燥し、 下記式 (a) で表される 2, 6—ビス (ァセ卜キシ) 一8— チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタンを得た。収量は 1 1 9. 4g (収 率 84. 3%) であった。
MS : 242 (M+)
H-NMR δ (p pm、 DMSO): 1. 63 (s, 2 H)、 1. 99 (s, 6 H)、 2. 92 (b s, 1 H)ヽ 3. 04— 3 05 (b d , 2H)、 3. 83-3. 87 (b t, 1 H)、 5. 1 5 (s, 2 H)
Figure imgf000071_0001
参考製造例 2 {2, 6—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシク□ [2. 2. 1. 13'5] オクタンの合成 }
攪拌装置を備えた 1 Lのフラスコに、 上記参考製造例 1で得られた 2, 6—ビ ス (ァセ卜キシ) 一8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタン 1 1 0 g (0. 56モル) とメタノール 600mLを装入し、 攪拌しながら、 炭酸水素ナ トリウム 84 g (1.. 0モル) を加え、 メタノール還流状態まで加熱し 4時間保 温した。室温まで冷却後、 残渣を濾過した。
次に、 エバポレーターを用いて濾液を濃縮後、 濃縮溶液にァセ卜二トリル 1 2 00g、 活性炭 4 gを加えて、 80°Cまで加熱後、 冷却、 濾過し、 濾液をエバポ レーターにて濃縮させ、 淡黄色結晶を得た。 続いて、 ァセトニ卜リル 1 60 gを 用いて、 再び加熱溶解させ、 冷却して再結晶させ、 濾過、 乾燥後、 白色結晶の下 記式 (1—1 ) の 2, 6—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 1 3'5] オクタンを得た。収量は 61. 6 g (収率 85%) であった。得られた 2, 6—ジヒドロキシー 8—チアトリシク□ [2. 2. 1. '5] オクタンをガスク ロマ卜グラフィ一にて純度を測定したところ、 99. 8%であった。
Figure imgf000072_0001
実施例 1 {2, 6—ジヒドロキシー 8—チアトリシクロ [2. 2. 1. 13·5] オクタンと 1 , 4—シクロへキサンジ ルボン酸ジクロリ ドとの縮合によるポリ エステル重合体の製造 }
攪拌装置を備えた 5 OOmLのフラスコに、 上記参考製造例 2で得られた 2, 6—ジヒドロキシ一 8—チア卜リシクロ [2. 2. 1. 13'5] オクタン 22. 2 g (0. 14モル)、 ピリジン 66. 4 g (0. 84モル)、 o—ジクロルベン ゼン (ODCB) 80 gを装入し、 窒素通気下 60°Cまで昇温した。 70°Cに保 温した滴下漏斗にて、 1 , 4ーシクロへキサンジカルボン酸ジクロリ ド 29. 3 g (0. 14モル) を 2時間かけて前記のフラスコに滴下した。 滴下後、 80°C で 1 2時間保温した時点で反応溶液の増粘が観測された為、 ODCB20 gを追 加した後、保温を 3時間継続した。その後、ベンゾ 'イルクロリ ド 0. 20g (0. 001 4モル) を装入し、 1時間保温後、 ベンジルアルコール 0. 76g (0. 007モル) を装入し、 1時間保温した後、 1 0°Cまで冷却した。
次に、氷冷下、反応溶液に水 1 509、ジクロルメタン 1 509を加え、 36% 塩酸水溶液で反応溶液の pHを 1にした。静置後、 下層の有機層を抜き出し、 水 洗を 3回繰り返した。
n—へキサン 1 500mLをホモジナイザーで激しく攪拌している中に、 上記 有機層を 2時間かけて滴下して沈殿させた。得られた固形分を濾過後、 ジクロル メタン 1 50 gを加えて溶解させ、 メタノール 1 500mLをホモジナイザ一で 激しく攪拌している中に、 上記ジクロルメタン溶液を 2時間かけて滴下し、 再沈 殿させた。 得られた沈殿物を濾過して、 メタノールで洗浄後、 乾燥させ、 粉末状白色固体 として式(1 -A-1 )で表される繰り返し構造単位のポリエステル重合体 39. 5gを得た。 G PC分析を行ったところ、 質量平均分子量 6. 7万であった。 ポリマ一言式料 0. 5 gを秤量し、 「U P I L E X」 (宇部興産製ポリィミド樹脂 の商品名) のフィルムを内側に入れて金属製スぺ一サ一で挟み込み、 熱プレス装 置で 8分間加熱溶融させた。溶融後、プレス機を用いて 4. 9MPa (50 k g/ cm2)で加圧冷却し、フイルム状試験片を作製した。得られた試験片は無色透明 であり、屈折率 ( n d ) 1. 574、 アッベ数 (レ d ) 50. 8であった。 溶融 流動†生および溶融粘度は問題無く、成形加工性は良好であった。
Figure imgf000073_0001
参考製造例 3 {2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) ー1 , 4—ジチアンの合成 } 攪キ半装置を備えた 3 Lのフラスコに、 2, 5-ビス (ァセトキシメチル) 一 1 , 4—ジチアン 450 g (1. 7モル) とメタノール 1 5 OOmL を装入し、 攪拌 しながら、 重炭酸ナトリウム 31 4. 6 g (3. 7モル) を加え、 メタノール還 条件下に加熱し 5時間攪拌した。 その後、 室温まで冷却後、 残渣を濾過した。 次に、攪拌装置を備えた 3Lのフラスコに濾液を移液し、活性炭 20 gを加えて、 再びメタノール還流条件下で 30分加熱した後、 室温まで冷却して濾過した。濾 液をエバポレー夕一にて濃縮させ、 無色オイル状物を得た。続いて、 シリカゲル カラムクロマトグラフィー (展開溶媒:酢酸ェチル /n-へキサン) により精製し て、 下記式 (1—2) で表される 2 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4— ジチアンを得た。 収量は 298 g (収率 97%) であった。得られた 2, 5—ビ ス (ヒドロキシメチル) 一1 4—ジチアンをガスクロマトグラフィーにて純度 を測定したところ、 99. 9%であった。
Figure imgf000074_0001
MS : 1 80 (M + )
I R (K B r、 cm"1) : 1 201. 3 (C— 0伸縮)、 141 1. 9 (C— S変 角)
1H-NMR : δ (ppm、 D20): 2. 85-2. 90 (d, 4H)ヽ 2. 8 8— 2. 96 (m, 2 H)s 3. 62-3. 67 (dd, 2H)、 3. 72-3. 77 (d d, 2 H) 参考製造例 4 {2, 5—ビス (クロルメチル) —1 , 4ージチアンの加水分解 によるジヒドロキシ体混合物 [2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4ージ チアン、 3—ヒドロキシ一 6—ヒドロキシメチル一 1 , 5—ジチアシクロヘプ夕 ン、 3, 7—ジヒドロキシ一 1 , 5—ジチアシクロオクタン混合物] の合成 } 攪拌装置、窒素パブリング管を備えたフラスコに純水 68. 6 gを装入し、 2, 5—ビス (クロルメチル) 一 1 , 4ージチアン 34. 3 g (0. 1 6モル) に ァセトニトリル 1 02 gを加えた溶液を、室温で 1時間を要して滴下した。 77°C まで昇温後、 同温度で 10時間反応させた。反応溶液を室温まで冷却後、 酸化マ グネシゥ厶 4 gを装入して中和した。 中和溶液を濾別後、 濾液をエバポレー夕 一にて濃縮させ、 無色オイル状物を得た。続いて、 シリカゲルカラムクロマトグ ラフィー(酢酸ェチル Zn—へキサン)のショー卜カラムを通し、抽出液を濃縮、 乾燥し、 ジヒドロキシ化合物の混合物 [下記式 (1—3) で表される 2, 5—ビ ス (ヒドロキシメチル) 一 1 , 4—ジチアン、 式 ( 1一 4) で表される 3—ヒド 口キシ一 6—ヒドロキシメチルー 1 , 5—ジチアシクロヘプタン、 ならびに、 式 (1一 5)で表される 3, 7—ジヒドロキシ一 1 , 5—ジチアシクロオクタン] を得た。 収量は 1 8. 2g (収率 64%) であった。
Figure imgf000075_0001
MS : 1 80 (M + )
I R (K B r, cm"1) : 1 201. 3 (C— 0伸縮)、 1 41 1 . 9 (C— S変 角)
13C - NMR 6 (p pm、 D20) : 29. 2、 36. 1、 39. 4、 39. 5、 41 . 7s 52. 0、 63. 9、 64. 7、 62. 8 実施例 2 [2, 5—ビス (ヒドロキシメチル) 一1 , 4—ジチアンと 1 , 4 —シクロへキサンジカルボン酸ジクロリ ドとの縮合によるポリエステル重合体の 攪拌装置を備えた 5 OOmLのフラスコに、 2, 5—ビス(ヒドロキシメチル) 一 1 , 4—ジチアン 27. 1 g (0. 1 5モル)、 ピリジン 71. 3 g (0. 90 モル)、 o—ジクロルベンゼン(ODCB) 1 00 gを装入し、窒素通気下 60°C まで昇温した。 70°Cに保温した滴下口一卜にて、 1, 4ーシクロへキサンジカ ルボン酸ジクロリ ド 31. 4 g (0. 1 5モル) を 2時間かけて前記のフラスコ に滴下した。滴下後、 60°Cで 8時間保温した時点で反応溶液の増粘が観測され た為、 0 D C B 40 gを追加した後、 保温を 3時間継続した。 その後、 ベンゾィ ルクロリ ド 0. 21 g (0. 001 5モル) を装入し、 1時間保温後、 ベンジル アルコール 0. 81 g (0. 0075モル)を装入し、 1時間保温した後、 1 0°C まで冷却した。 次に、氷冷下、反応溶液に水 1 60 g、ジクロルメタン 1 60 gを加え、 36% 塩酸水溶液で反応溶液の pHを 1にした。静置後、 下層の有機層を抜き出し、 水 洗を 3回繰り返した。 n—へキサン 1 5 OOmLをホモジナイザーで激しく攪拌 している中に、 上記有機層を 2時間かけて滴下して沈殿させた。得られた固形分 を濾過後、 ジクロルメタン 1 50 gを加えて溶解させ、 メタノール 1 500mL をホモジナイザーで激しく攪拌している中に、 上記ジクロルメタン溶液を 2時間 かけて滴下し、 再沈殿させた。
得られた沈殿物を濾過して、 メタノールで洗浄後、乾燥させ、 白色粉末状固体 の式 (1—A— 2) で表されるポリチ才エステル重合体 41. 9gを得た。 G PC分析を行ったところ、 質量平均分子量 7. 5万であった。
実施例 1と同様にしてフィルムを作製した。得られたフイルムは無色透明であ り、 光学物性は屈折率 ( n d ) 1. 566、 アッベ数 (レ d) 48. 0であ つた。溶融流動性および溶融粘度は問題無く、 成形加工性は良好であった。
Figure imgf000076_0001
実施例 3 [本発明のポリチ才エステル重合体の製造および物性測定]
撹拌装置、還流冷却管、 温度計を設けた内容量 3リットルのフラスコに 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一 1 , 4ージチアン 358. 99 g (1 69 モル) およびクロルベンゼン 500 gを秤取し、 窒素雰囲気下で攪拌して溶角军 させた。 一方、 下記式 (3—1 ) で表されるノルボルナンジカルボン酸クロリ ド (異性体混合物) 375. 84 g (1. 70モル) を 1 00°Cで 1時間を要して 滴下した後、窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外へ除去しながら、 1 30°C で 8時間反応させた。 G PC分析で質量平均分子量 9. 0万であることを確認し た後、 1 00°Cで、 分子量調節剤 (末端停止剤) として p— te r t—プチルフ エノ一ル 8. 43 g (0. 0248モル: 3. 5モル%) を添加し、 同温度で 1時間反応させた。反応溶液を室温まで放冷した後、 クロ口ホルム 3900 gを 加えて溶解させた。得られたポリチ才エステル重合体のク口口ホルム溶液を 3回 に分けて、 それぞれ 1 0リツトル容量のホモジナイザ一を用いてメタノール 45 OOg対して滴下して、 ポリマーを微粒状固体として析出させた。 このポリマ一 を濾過して集め、 80°Cで 20時間減圧乾燥して、 白色粉末状固体として目的と する下記式 (1一 A— 3) で表される繰り返し構造単位を有するポリ (チ才) ェ ステル共重合体 670 g (収率 99%) を得た。
(1-A-3)
Figure imgf000077_0001
前記方法により、得られたポリ (チ才)エステル共重合体の物性測定を行った ところ、ガラス転移温度 (Tg)は 1 04°Cであり良好であった。屈折率(nd) 1. 631、 アッベ数 (レ d) 37. 7であり、 汎用ポリカーボネー卜と比較し て高屈折率、高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリ力一ボネ一卜と比較 して低い値を示した。 実施例 4
実施例 3において、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) ー1, 4—ジチアンを 使用する代わりに、ビス( 2—メルカプ卜ェチル)スルフィ ドを使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、式(1— A— 4)で表される繰り返し構造単位を有 するポリチ才エステル重合体を得た。
前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 80°C以上を示し問題なかった。屈折率 (n d) 1. 61 3、 アッベ数 (レ d) 39. 0であり、汎用ポリ力一ポネートと比 較して高屈折率、 高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリカーボネー卜と 比較して低い値を示した。
Figure imgf000078_0001
実施例 5
実施例 3において、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 1, 4ーシクロへキサンジカルボン酸クロリ ドを使用する以外は、 実施例 3と同 様にして行い、 式 (1— A—5) で表される繰り返し構造単位を有するポリチ才 エステル重合体を得た。
前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、ガラス転移温度(T g)は 95°Cであった。屈折率(n d) 1. 631、 アッベ数 (レ d) 38. 0であり、 汎用ポリカーボネー卜と比較して高アッベ数 であった。 また複屈折率は汎用ポリカーボネートと比較して低い値を示した。
Figure imgf000078_0002
実施例 6
実施例 3において、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一1 , 4—ジチアンを 使用する代わりに、 ビス (2—メルカプトェチル) スルフィ ドを使用し、 かつ、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 1 , 4ーシクロへキサ ンジカルボン酸クロリ ドを使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、 式 (1 —A— 6)で表される繰り返し構造単位を有するポリチ才エステル重合体を得た。 前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 80°C以上を示し問題なかった。屈折率 (n d) 1. 635、 アッベ数 (レ d) 39. 0であり、 汎用ポリカーボネー卜と比 較して高屈折率、 高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリカーボネートと 比較して低い値を示した。
Figure imgf000079_0001
実施例 7
実施例 3において、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 テレフタル酸クロリ ドを使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、 式 (1— A-7) で表される繰り返し構造単位を有するポリチ才エステル重合体を得た。 前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 200°C以上を示し、 非常に耐熱性が優れて いた。屈折率 (nd) 1. 685、 アッベ数 (レ d) 30. 2であり、 汎用ポリ 力一ポネ—卜と比較して高屈折率であった。 また複屈 率は汎用ポリカーボネー 卜と比較して低い値を示した。
Figure imgf000079_0002
実施例 8
実施例 3において、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 イソフタル酸クロリ ドを使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、 式 (1一 A-8) で表される繰り返し構造単位を有するポリチ才エステル重合体を得た。 前記方法により、 得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、ガラス転移温度(Tg)は 1 05°Cであり良好であった。屈折率(nd) 1. 685、 アッベ数 (レ d) 30. 2であり、 汎用ポリカーボネートと比較し て高屈折率であった。 また複屈折率は汎用ポリ力一ボネ一卜と比較して低い値を 示した。
Figure imgf000080_0001
実施例 9
実施伊 J3において、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一1 , 4ージチアンを 使用する代わりに、 ビス (2—メルカプトェチル) スルフィ ドを使用し、 かつ、 ノルポルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 テレフタル酸クロリ ド を使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、 式 (1— A—9) で表される繰 り返し構造単位を有するポリチ才エステル重合体を得た。
前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 00°C以上を示し、 良好であった。屈折率 ( n d ) 1. 680s アッベ数 (レ d ) 30. 5であり、 汎用ポリカーボネ一 卜 と比較して高屈折率であった。 また複屈折率は汎用ポリカーボネー卜と比較して 低い値を示した。
Figure imgf000080_0002
実施例 1 0
実施伊」 3において、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一1 , 4ージチアンを 使用する代わりに、 ビス (2—メルカプトェチル) スルフィ ドを使用し、 かつ、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 イソフ夕ル酸クロリ ド を使用する以外は、 実施例 3と同様にして行い、 式 (1— A— 1 0) で表される 繰り返し構造単位を有するポリチ才エステル重合体を得た。
前記方法により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 80°C以上を示し問題なかった。屈折率 (n d) 1 . 680、 アッベ数 (レ d) 30. 5であり、 汎用ポリカーボネートと比 較して高屈折率であつた。 また複屈折率は汎用ポリカーボネ 卜と比較して低い 値を示した。
Figure imgf000081_0001
実施例 1 1
実施例 3において、 2, 5_ビス (メルカプ卜メチル) 一1, 4ージチアンを 使用する代わりに、 ビス (2—メルカプトェチル) スルフィ ドを使用し、 かつ、 ノルボルナンジカルボン酸クロリ ドを使用する代わりに、 下記式 (2— 2) で表 されるテ卜ラシクロドデセンジカルボン酸クロリ ドを使用する以外は、 実施例 3 と同様にして行い、 式 (1— A— 1 1 ) で表される繰り返し構造単位を有するポ リチ才エステル重合体を得た。
前記方法により、 得られたポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定を行った ところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 80°C以上を示し問題なかった。屈折率 (n d) 1 . 601、 アッベ数 (レ d) 41 . 9であり、 汎用ポリカーボネートと比 較して高屈折率、 高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリカーボネートと 比較して低い値を示した。
Figure imgf000081_0002
実施例 1 2 [実施例 3で得られたポリチ才エステル共重合体からなる光学部品用 成形材料の製造]
実施例 3で製造したポリチ才エステル共重合体 1 00質量部、 卜リス (2, 4 ージ一te r t—ブチルフエニル)ホスフアイ 卜(商品名:「ィルガフォス 61 8」、 チバスペシャルティケミカルズ製) 0. 2質量部および才クタデシルー 3— ( 3, 5—ジー t e r t_ブチル—4ーヒドロキジフエニル)プロビオネ一卜(商品名: 「ィルガノックス 1 076」、チバスペシャルティケミカルズ製) 0.2質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押出機 (65mm) にてシリンダー温 度 21 0°Cで脱気しながら溶融混練および押出しペレツト化を行い、 無色透明べ レツ卜の光学部品用成形材料 (樹脂組成物) を得た。 実施例 1 3 [光学部品 (プラスチックレンズ) の製造]
上記実施例 1 2で得られた成形材料 (樹月旨組成物) を用いて射出成形によりレ ンズ形状の成形品を製造した。 すなわち、該成形材料のペレツトを80°〇で24 時間減圧乾燥した後、 射出成形機にて、 成形温度 230°C、 金型温度 60°Cで射 出成形して、 無色透明、 プラスレンズ (凸レンズ;直径 75 m m、 中心厚 4. 2 mm、 コバ厚 1. Omm, +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を偏 光板の間において観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折が低く 光学的に均質なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することによ り、 比較的低温 (230°C) で成形が可能で、 かつ、 光学的に均質な成形品を好 適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明のプラスチヅクレン ズは、透明性、機械的特性(耐衝撃性、引っ張り強度、 曲げ強度など)、熱的特性 (熱変形温度など)、 耐光性等の諸物性面で良好な特性を示した。
〔ポリ (チ才) エステル共重合体 (二元) の製造〕
実施例 14 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、 還流冷却管、 温度計を設けた内容量 2リットルのフラスコに、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一 1, 4—ジチアン 1 55. 1 g (0. 73モ ル)、 1 , 4ーシクロへキサンジオール 84. 8 g (0. 73モル) および o— ジクロルベンゼン 440 gを禾平取し、 窒素雰囲気下、 80°Cで攪拌して溶解さ せた。一方、前記式( 3— 1 )で表されるノルポルナンジカルボン酸ク口リ ド(異 性体混合物) 320. 6 g (1. 446モル) を 80〜 1 05°Cで 1時間 1 5分 を要して滴下した後、窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外へ除去しながら、
1 05°Cで 4時間反応させ、 質量平均分子量 4. 7万となったところで、 o—ジ クロルベンゼン 350 gを追加した。 引き続き 1 40°Cで 5時間反応させた後、 o—ジクロルベンゼン 370 gを追力!]し、 さらに 1 60°Cで 2時間反応させて G PC分析したところ、 質量平均分子量は 8. 2万であった。 この後、 分子量調 節剤 (末端停止剤) として安息香酸クロリ ド 3. 5 g ( 0. 0248モル) を 添加し、 同温度で 1時間反応させた。反応溶液を室温まで放冷した後、 クロロホ ル厶 3000 gを加えて溶解させて得られた溶液を 2回に分けて、 それぞれ 1 0 リツトル容量のホモジナイザー中の貧溶媒 (メタノール) に対して滴下して、析 出したポリマ一を濾過して集め、 80°Cで 20時間減圧乾燥した。 白色粉末状固 体として生成物のポリ (チ才) エステル共重合体 5409 (收率 99%) を得 た。
Figure imgf000083_0001
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化ク口口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。
1H - NMR <5 (C DC 13):
1. 20-2. 05 (m, 20 H)s 2. 25〜 3. 1 0 (m, 1 4H)、 3. 1 5〜3. 30 (m, 4H)ヽ 4. 70〜4. 90 (b r, 2 H)
上記 ,Η— NMR測定の結果から、 式 (1—A— 3) で表される繰り返し構造単 位中の 1 , 4—ジチアン環における 2位および 5位に結合したチ才メチレン基の 水素 (3. 1 5〜3. 30 ppm) と、 式 (1— B—1 ) で表される繰り返し構 造単位中のシクロへキサン環における 1位および 4位のメチン水素 (4. 70〜 4. 90 p pm) との積分比を求めることにより、得られたポリ (チ才) エステ ル共重合体中の下記式 (1 -A-3)で表される繰り返し構造単位と、下記式( 1 — B— 1 ) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 50 : 50であることが確 認された。
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 1 7°Cを示した。溶融流動開始温 度は 21 0°Cであり、 溶融粘度は、 240°Cで 1 200 Pa■ s (1 2000ポ ィズ) であった。屈折率(n d) 1. 581、 アッベ数 (レ d) 44であり、汎 用ポリ力—ボネ一卜と比較して高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリ力 —ボネー卜と比較して低い値を示した。 実施例 1 5
実施例 14において、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一1 , 4ージチアン 1 55. 1 g (0.73モル)、 1 , 4—シクロへキサンジオール 84.8 g (0. 73モル) を使用する代わりに、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) ー1, 4— ジチアン 1 23. 2 g (0. 58モル)、 1 , 4ーシクロへキサンジオール 1 0 2. 2g (0. 88モル) を使用する以外は、実施例 1 4と同様にして行った。 得られたポリ (チ才) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換 算で質量平均分子量 6.6万であり、1 H— N M R測定の結果から得られたポリ(チ 才)エステル共重合体中の上記式( 1— A— 3 )で表される繰り返し構造単位と、 上記式 (1—B— 1 ) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 40: 60であ つた。
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 24°Cであった。溶融流動開始温 度は 1 95°Cであり、 溶融粘度は 250°Cで 980 P a . s ( 9800ボイズ) を示した。屈折率(nd) 1. 565、 アッベ数 (レ d) 45であり、複屈折率 は非常に低かった。 実施例 1 6 [実施例 1 4で得られたポリ (チ才) エステル共重合体からなる本発 明の光学部品用成形材料の製造] 実施例 1 4で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス(2,
4—ジ一 t e r t—プチルフエ二ル) ホスファイト 0. 1質量 Sおよびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジ一 te r t—プチルー 4—ヒドロキシフエニル) プロピ才ネ一卜] 0. 1質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押 出機 (65mm) にてシリンダー温度 21 5°Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレツトイ匕して、無色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料 (樹脂組成物) を ½た。 実施例 1 7 [本発明の光学部品の製造]
上記実施例 1 6で得られた成形材料を用いて射出成形によりレンズ形状の成形 品を製造した。 すなわち、該成形材料のペレツ卜を 1 00°Cで 24時間減圧乾燥 した後、射出成形機 (こて、成形温度 250°C、金型温度 80°Cで射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ(凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mm、 コバ厚 1. Omm、 +2. 00 D) 形状の成形体を得た。 この成形体を偏光板の間にお いて観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折が低く光学的に均質 なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することにより、汎用ポリ 力一ボネ一卜と比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、光学的に 均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明の プラスチヅクレンズは、透明性、機械的特性 (耐衝撃性、 引っ張り強度、 曲げ強 度など)、熱的特性 (熱変形温度など)、耐光性等の諸物性面で、 実用上、 良好な 特性を示した。 実施例 1 8 [本発明のポリ (チ才)エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、温度計を設けた内容量 2リ、ソトルのフラスコに、 2,
5—メルカプトメチルー 1 , 4ージチアン 1 55. 1 g (0. 73モル)、 2, 2—ビス (4ーヒドロキシシクロへキシル) プロパン 1 75. 5 (0. 73モ ル) および o—ジクロルベンゼン 440gを秤取し、窒素雰囲気下、 80°Cで 攪拌して溶解させた。一方、前記式(3— 1 ) で表されるノルボルナンジカルボ ン酸クロリ ド(異性体混合物) 320. 6 g (1. 446モル)を 80〜105°C で 1時間 1 5分を要して滴下した後、 窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外 へ除去しながら、 1 05 °Cで 4時間反応させ、質量平均分子量 4. 5X 1 04とな つたところで、 o—ジクロルベンゼン 350 gを追加した。 引き続き 1 40°Cで 5時間反応させた後、 o—ジクロルベンゼン 370 gを追加し、さらに 1 60°C で 2時間反応させて G PC分析したところ、質量平均分子量は 7. 4X 1 04であ つた。 この後、 分子量調節剤 (末端停止剤) として安息香酸クロリ ド 3. 5 g
(0. 0248モル) を添加し、 同温度で 1時間反応させた。反応溶液を室温ま で放冷した後、 クロ口ホルム 3000 gを加えて溶解させて得られた溶液を 2回 に分けて、それぞれ 1 0リットル容量のホモジナイザー中の貧溶媒(メタノール) に対して滴下して、 析出したポリマーを濾過して集め、 80°Cで 20時間減圧乾 燥した。 白色粉末状固体として目的とする本発明のポリ (チ才) エステル共重合 体 536. 5 g (収率 99%) を得た。 G P C分析法による質量平均分子量は 7. 4x 1 04であった。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化ク口口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。
1H-NMR 6 (C DC 13):
0. 65 (m, 6 H)、 〜3. 1 0 (m, 43 H)、 3. 20〜3. 35 (m、 4 H)、 4. 50~5. 05 (2 H)
上記 1 H— NMR測定の結果から、 式 (1—A— 3) で表される繰り返し構造 単位中の 1 , 4—ジチアン環の 2位および 5位に結合しているチ才メチル基の水 素と、 式 ( 1— B— 2) で表される繰り返し構造単位中のシクロへキサン環上で 酸素原子で置換されている 4位のメチン水素とのプロ卜ン積分比を求めることに より、得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の下記式 (1— A— 3) で表さ れる繰り返し構造単位と、 下記式 (1 —B— 2) で表される繰り返し構造単位と のモル比は 50 : 50であることが確認された。
Figure imgf000087_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 30°Cを示した。 溶融流動開始温 度は 21 0°Cであり、溶融粘度は、 260°Cで 360 P a■ s (3600ボイズ) であった。屈折率 (n d) 1. 578、 アッベ数 (レ d) 46であり、 比較的高 屈折率であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、 複屈折率は汎用ポリカーボ ネ一卜と比較して低い値を示した。 実施例 1 9
実施例 1 8において、 2, 5—メルカプトメチルー 1 , 4ージチアン 1 55. 1 g (0. 73モル)、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシシクロへキシル) プロパン 1 75. 5 (0. 73モル) を使用する代わりに、 2, 5—メルカプトメチルー 1 , 4—ジチアン 1 87. 0 g (0. 88モル)、 2, 2—ビス (4—ヒドロキ シシクロへキシル)プロパン 1 39. 4 g (0· 58モル)を使用する以外は、 実施例 1 8と同様にして行った。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換 算で質量平均分子量 6.6万であり、1 H— N M R測定の結果から得られたポリ(チ 才)エステル共重合体中の上記式( 1— A— 3 )で表される繰り返し構造単位と、 上記式 (1— B— 2) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 60 : 40であ つた。
前記方法に従い、 得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 30°Cであった。 溶融流動開始温 度は 1 90°Cであり、 溶融粘度は 250°Cで 1 200Pa . s (1 2000ボイ ズ) を示した。屈折率(nd) 1. 587、 アッベ数(レ d) 45であり、複屈 折率は非常に低かった。 実施例 20 [実施例 1 8で得られたポリ (チ才) エステル共重合体を含有してな る樹脂組成物の製造]
実施例 1 8で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス(2, 4—ジ一 t e r t—ブチルフエニル) ホスフアイ 卜 0. 1質量部およびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジ一 t e r t_プチル一 4ーヒドロキシフエニル) プロピオネート] 0. 1質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押 出機(65mm) にてシリンダ一温度 220°Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレツ卜化して、無色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料(樹脂組成物) を得た。 実施例 21 [本発明の光学部品の製造]
上記実施例 20で得られた成形材料(樹脂組成物) を用いて射出成形によりレ ンズ形状の成形品を製造した。すなわち、該成形材料のペレツ卜を 100°Cで 2 4時間減圧乾燥した後、射出成形機にて、成形温度 250° 金型温度 80°Cで 射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ (凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mm、 コバ厚 1. Omm、 +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を 偏光板の間において観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折の低 い光学的に均質なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することに より、 汎用ポリカーボネートと比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、 光学的に均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得 られた本発明のプラスチックレンズは、透明性、機械物性、 耐候性(耐熱性、耐 湿性、耐光性など)等の諸物性面で、 実用上、 良好な特性を示した。 実施例 22 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、 温度計を設けた内容量 300ミリリツトルのフラスコ に、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル)― 1 ' 4—ジチアン 1 5. 93 g (0. 075モル)、 2, 2—ビス (4—ヒドロキシシクロへキシル) プロパン 1 8. 03 (0. 075モル) および o—ジクロルベンゼン 44gを禾平取し、 窒素雰 囲気下、 80°Cで攪拌して溶解させた。 一方、 1 , 4—シクロへキサンジカルボ ン酸クロリ ド 31. 21 g (0. 1 493モル) を 95〜1 00。Cで 1時間 3 0分を要して滴下した後、 窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外へ除去しな がら、 1 05°Cで 3時間反応させ、質量平均分子量 4. 1 X 1 04となったところ で、 o—ジクロルベンゼン 30 gを追加した。 引き続き 140°Cで 5時間反応さ せた後、 o—ジクロルベンゼン 40gを追加し、 さらに 1 60°Cで 2時間反応 させて G PC分析したところ、質量平均分子量は 8.8 X 1 04であった。この後、 分子量調節剤 (末端停止剤) として安息香酸クロリ ド 0. 42 g (0. 008モ ル) を添加し、 同温度で 1時間反応させた。反応溶液を室温まで放冷した後、 ク 口口ホルム 300 gを加えて溶解させて得られた溶液を、 1. 5リツ卜ル容量の ホモジナイザー中の貧溶媒 (メタノール) に対して滴下して、 析出したポリマー を濾過して集め、 80°Cで 20時間減圧乾燥した。 白色粉末状固体として目的と する本発明のポリ (チ才)エステル共重合体 53. 3 g (収率 98%)を得た。 G PC分析法による質量平均分子量は 8. 6x 1 04であった。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化ク口口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。
1H-NMR δ (C DC 13):
0. 74 (m, 6 H)、 〜3. 1 5 (m, 43H)、 3. 20〜3. 35 (m、 4 H)、 4. 55〜5. 05 (2 H)
上記 1 H— NMR測定の結果から、 式 (1— A— 5) で表される繰り返し構造 単位中の 1, 4ージチアン環の 2位および 5位に結合しているチ才メチル基の水 素と、 式 (1— B— 3)で表される繰り返し構造単位中のシクロへキサン環上で 酸素原子で置換されている 4位のメチン水素とのプロ卜ン積分比を求めることに より、 得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の下記式 (1—A— 5) で表さ れる繰り返し構造単位と、 下記式 (1—B— 3) で表される繰り返し構造単位と のモル比は 50 : 50であることが確認された。
Figure imgf000090_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 32°Cを示した。溶融流動開始温 度は 240°Cであり、 溶融粘度は、 260°Cで 1 200Pa . s (1 2000ポ ィズ) であった。屈折率(n d) 1. 577、 ァヅべ数(レ d) 46であり、比 較的高屈折率であって、 かつ、高アッベ数であった また、複屈折率は汎用ポリ カーボネートと比較して低い値を示した。 実施例 23
実施例 22において、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一1 , 4—ジチアン 1 5. 93 g (0. 075モル)、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシシクロへキシル) プロパン 1 8. 03 (0. 075モル)を使用する代わりに、 2, 5—ビス(メ ルカプ卜メチル) 一 1 , 4—ジチアン 1 9. 1 2 g (0. 09モル)、 , 1— ビス (4ーヒドロキシシクロへキシル) プロパン 14. 42 g (0. 06モル) を使用する以外は、実施例 22と同様にして行った。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換 算で質量平均分子量 6.0万であり、1 H— N M R測定の結果から得られたポリ(チ 才)エステル共重合体中の前記式( 1一 A— 5 )で表される繰り返し構造単位と、 前記式(1— B— 3) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 60: 40であ つた。
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 25°Cであった。溶融流動開始温 度は 21 0°Cであり、 溶融粘度は 250°Cで 1 050 Pa ' s (1 0500ボイ ズ) を示した。屈折率 (nd) 1. 586、 アッベ数 (レ d) 41であり、 高屈 折率であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、複屈折率は汎用ポリカーボネ —卜と比較して低い値を示した。 実施例 24 [実施例 22で得られたポリ (チ才) エステル共重合体を含有してな る樹脂組成物の製造]
実施例 22で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス( 2 , 4ージ一 t e r t—^ ^ 'チルフエニル) ホスフアイ 卜 0. 1質量 Sおよびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジ一 t e r t—プチルー 4—ヒドロキシフエニル) プロピオネー卜] 0. 1質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押 出機(65mm) にてシリンダ一温度 220°Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレツトイ匕して、無色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料(樹脂組成物) を得た。 実施例 25 [本発明の光学部品の製造]
上記実施例 24で得られた成形材料(樹脂組成物) を用いて射出成形によりレ ンズ形状の成形品を製造した。すなわち、該成形材料のペレツ卜を 1 00°Cで 2 4時間減圧乾燥した後、射出成形機にて、成形温度 250°C、 金型温度 80°Cで 射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ (凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2 mm、 コバ厚 1. Omm、 + 2. 00 D) 形状の成形体を得た。 この成形体を 偏光板の間において観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折の低 い光学的に均質なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することに より、汎用ポリカーボネー卜と比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、光学的に均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得 られた本発明のプラスチヅクレンズは、透明性、機械物性、耐候性 (耐熱性、 耐 湿性、耐光性など)等の諸物性面で、実用上、 良好な特性を示した。 実施例 26 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、温度計を設けた内容量 2リヅトルのフラスコに、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) 一 1 , 4—ジチアン 1 55. 1 g (0. 73モ ル)、 1 , 4ーシクロへキサンジオール 84. 8 g (0. 73モル)および o— ジクロルベンゼン 440 gを秤取し、 窒素雰囲気下、 80°Cで攪拌して溶解さ せた。一方、 1 , 4ーシクロへキサンジカルボン酸クロリ ド 302. 3 g ( 1 . 446モル) を 80〜1 05°Cで 1時間 1 5分を要して滴下した後、 窒素気流下 で副生する塩化水素を反応系外へ除去しながら、 1 05°Cで 4時間反応させ、 質 量平均分子量 4. 7万となったところで、 o—ジクロルベンゼン 350 gを追加 した。 引き続き 1 40°Cで 5時間反応させた後、 o—ジクロルベンゼン . 370 gを追力□し、 さらに 1 60°Cで 2時間反応させて G PC分析したところ、 質量平 均分子量は 7. 5万であった。 この後、 分子量調節剤 (末端停止剤) として安息 香酸クロリ ド 3. 5 g (0. 0248モル) を添カ卩し、 同温度で 1時間反応さ せた。反応溶液を室温まで放冷した後、 クロ口ホルム 3000 gを加えて溶解さ せて得られた溶液を 2回に分けて、 それぞれ 1 0リヅトル容量のホモジナイザー 中の貧溶媒(メタノール)に対して滴下して、析出したポリマ一を濾過して集め、 80°Cで 20時間減圧乾燥した。 白色粉末状固体として目的とする本発明のポリ (チ才) エステル共重合体 434. 2 g (収率 99%) を得た。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化クロ口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。
H-NMR 6 (C DC 13)
1 . 20-2. 05 (m, 20H)、 2. 25〜3. 1 0 (m, 1 4H)、 3. 1 5〜3. 30 (m, 4H)、 4. 70〜4. 90 (b r , 2 H)
上記 1H— NMR測定の結果から、 式 (1— A— 5) で表される繰り返し構造 単位中の 1, 4—ジチアン環における 2位および 5位に結合したチ才メチレン基 の水素 (3. 1 5〜3. 30 ppm) と、 式 (1— B— 4) で表される繰り返し 構造単位中のシク口へキサン環における 1位および 4位のメチン水素 (4. 70 〜4. 90 p pm) との積分比を求めることにより、得られたポリ (チ才) エス テル共重合体中の下記式 (1 — A— 5) で表される繰り返し構造単位と、 下記式 (1 -B-4) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 50 : 50であること が確認された。
Figure imgf000093_0001
(1-B-4)
Figure imgf000093_0002
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 106°Cを示した。溶融流動開女台温 度は 21 5°Cであり、溶融粘度は、 260°Cで 900 P a■ s ( 9000ボイズ) であった。屈折率 (n d) 1. 591、 アッベ数 (レ d) 44であり、汎用ポリ カーボネ一卜と比較して高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用ポリ力一ボネ —卜と比較して低い値を示した。 実施例 27
実施例 26において、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一 1 , 4—ジチアン 1 55. 1 g (0.73モル)、 1 , 4—シクロへキサンジオール 84.8 g (0. 73モル) を使用する代わりに、 2, 5—ビス (メルカプ卜メチル) —1 , 4一 ジチアン 1 23. 2 g (0. 58モル)、 1 , 4—シクロへキサンジオール 1 0 2. 2g (0. 88モル) を使用する以外は、実施例 26と同様にして行った。 得られたポリ (チォ) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換 算で質量平均分子量 6.6万であり、1 H— N M R測定の結果から得られたポリ(チ 才)エステル共重合体中の前記式(1一 A— 5)で表される繰り返し構造単位と、 前記式(1— B— 4) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 40 : 60であ つた。
' '—一
I記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 1 6。Cであった。溶融流動開始温 度は 1 90°Cであり、 溶融粘度は 250°Cで 690 P a · s ( 6900ボイズ) を示した。屈折率 (n d) 1. 580、 アッベ数 (レ d) 47であり、高屈折率 であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、複屈折率は汎用ポリ力一ボネ一卜 と比較して低い値を示した。 実施例 28 [実施例 1で得られたポリ (チ才) エステル共重合体からなる本発明 の光学部品用成形材料の製造]
実施例 26で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス( 2, 4ージ一 t e「 t一ブチルフエニル) ホスフアイ卜 0. 1質量部およびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジ一te r t—プチルー 4—ヒドロキシフエニル) プロピオネー卜] 0. 1質量部を、ヘンシェルミキサーにて混合した後、単軸押 出機(65mm) にてシリンダー温度 21 5 °Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレヅ卜化して、無色透明ペレヅ 卜の光学部品用成形材料 (樹脂組成物) を得た。 実施例 29 [本発明の光学部品の製造]
上記実施例 28で得られた成形材料を用いて射出成形によりレンズ形状の成形 品を製造した。 すなわち、 該成形材料のペレツトを 1 00°〇で24時間減圧乾燥 した後、射出成形機にて、成形温度 250°C、金型温度 80°Cで射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ(凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mms コバ厚 1. Omm、 +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を偏光板の間にお いて観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折が低く光学的に均質 なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することにより、汎用ポリ カーボネートと比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、光学的に 均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明の プラスチヅクレンズは、透明性、機械的特性 (耐衝撃性、 引っ張り強度、 曲げ強 度など)、熱的特性 (熱変形温度など)、耐光性等の諸物性面で、 実用上、 良好な 特性を示した。 実施例 30 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、 温度計を設けた内容量 2リヅ トルのフラスコに、 2, 5—ビス (メルカプトメチル) 一 1 , 4ージチアン 1 07. 3 g (0. 505 モル)、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシシクロへキシル)プロパン 1 21.4(0. 505モル) および o—ジクロルベンゼン 200 gを秤取し、 窒素雰囲気下、 80°Cで攪拌して溶解させた。一方、 テレフタル酸クロリ ド 209. 0 g (1モ ル) を o—ジクロルベンゼン 1 00gに溶解させ、 この溶液を 95〜1 00°C で 1時間を要して滴下した後、窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外へ除去 しながら、 1 50°Cで 3時間反応させ、質量平均分子量 2. 6x 1 04となったと ころで、 o—ジクロルベンゼン 200 gを追加した。 引き続き 1 60。Cで 5時間 反応させた後、 o—ジクロルベンゼン 200 gを追加し、 さらに 1 60°Cで 2 時間反応させて G PC分析したところ、質量平均分子量は 8. Ox 1 04であった。 この後、分子量調節剤(末端停止剤)として安息香酸クロリ ド 3. 5 g ( 5モル%) を添力!]し、 同温度で 1時間反応させた。 反応溶液を室温まで放冷した後、 クロ口 ホルム 1 500 gを加えて溶解させて得られた溶液を、 8リヅトル容量のホモジ ナイザー中の貧溶媒 (メタノール) に対して滴下して、 析出したポリマーを濾過 して集め、 80°Cで 20時間減圧乾燥した。 白色粉末状固体として目的とする本 発明のポリ (チ才) エステル共重合体 373 g (収率 97%) を得た。 GPC分 析法による質量平均分子量は 7. 6x 1 04 であった。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化クロ口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。
1H-NMR δ (CDC13 ):
0. 74〜0. 88 (m, 6H)、 〜3. 22 (m, 24H)、 3. 41〜3. 5 4 (m、 4H)、 4. 92〜5. 32 (m, 2H)、 7. 1 5〜8, 72 (m, 8 H)
上記 1H— NMR測定の結果から、 式 (1— A— 7) で表される繰り返し構造 単位中の 1 , 4—ジチアン環の 2位および 5位に結合しているチ才メチル基の水 素と、 式 (1— B— 5) で表される繰り返し構造単位中のシクロへキサン環上で 酸素原子で置換されている 4位のメチン水素とのプロ卜ン積分比を求めることに より、 得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の下記式 (1—A— 7) で表さ れる繰り返し構造単位と、 下記式 (1— B— 5) で表される繰り返し構造単位と のモル比は 50 : 50であることが δ崔認された (
Figure imgf000096_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 70°Cを示した。溶融流動開始温 度は 230°Cであり、 溶融粘度は、 270°Cで 1 250Pa ' s (1 2500ポ ィズ) であった。屈折率(n d) 1. 61 3、 アッ 数 (レ d) 36であり、比 較的高屈折率であって、 かつ、高アッベ数であった。 また、複屈折率は汎用ポリ カーボネ一卜と比較して低い値を示した。 実施例 31
実施例 30において、テレフタル酸クロリ ド 209. 0 g ( 1モル) を使用す る代わりに、 イソフ夕ル酸クロリド 209. 0 g (1モル) を使用する以外は、 実施例 1と同様にして行い、 白色粉末状固体として目的とする本発明のポリ (チ ォ) エステル共重合体 377 g (収率 98%) を得た。 は、 G P C分析の標準ポ リスチレン換算で質量平均分子量 7. 0万であり、 1 H— N MR測定の結果から得 られたポリ (チ才) エステル共重合体中の前記式 (1一 A— 8) で表される繰り 返し構造単位と、 前記式(1—B— 6) で表される繰り返し構造単位とのモル比 は 50 : 50であった。
Figure imgf000097_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 24°Cであった。溶融流動開始温 度は 1 70°Cであり、 溶融粘度は 260°Cで 1 1 50 P a■ s ( 1 1 500ボイ ズ) を示した。屈折率 (nd) 1. 609、 アッベ数( レ d) 36であり、 高屈 折率であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、複屈折率は汎用ポリカーボネ —卜と比較して低い値を示した。 実施例 32 [実施例 30で得られたポリ (チ才) エステル共重合体を含有してな る樹脂組成物の製造]
実施例 30で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス( 2, 4—ジ一 t e r t—プチルフエニル) ホスファイト 0. 1質量部およびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジ一 t e r t—プチル一4—ヒドロキシフエニル) プロピ才ネ一卜] 0. 1質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押 出機 (65 mm) にてシリンダ一温度 220°Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレツ卜化して、無色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料(樹脂組成物) ¾r ?た o 実施例 33 [本発明の光学部品の製造]
上記実施例 32で得られた成形材料を用いて射出成形によりレンズ形状の成形 品を製造した。すなわち、該成形材料のペレツ卜を 1 00°Cで 24時間減圧乾燥 した後、射出成形機にて、成形温度 250°C、金型温度 80°Cで射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ (凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mm、 コノ 厚
¾5 1. 0mm、 +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を偏光板の間にお いて観察したところ、 脈理、 歪みなどは観察されず、複屈折の低い光学的に均質 なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することにより、 汎用ポリ カーボネー卜と比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、 光学的に 均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明の プラスチヅクレンズは、透明性、 機械物性、 耐候性 (耐熱性、 耐湿性、 耐光性な ど) 等の諸物性面で、 実用上、 良好な特性を示した。 実施例 34 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、 温度計を設けた内容量 2リットルのフラスコに、 2 , 5—ビス (メルカプトメチル) 一 1 , 4ージチアン 1 55. 1 g (0. 73モ ル)、 1 , 4—シクロへキサンジオール 84. 8 (0. 73モル) および o—ジ クロルベンゼン 440 gを坪取し、 窒素雰囲気下、 80°Cで攪拌して溶解させ た。一方、前記式(3—1 )で表されるテレフタル酸クロリ ド 293. 57 g (1. 446モル) を 95〜 100 °Cで 1 B寺間 30分を要して滴下しすこ後、 窒素気流下 で副生する塩化水素を反応系外へ除去しながら、 1 05°Cで 3時間反応させ、 質 量平均分子量 4. 1 X 1 04となったところで、 o—ジクロルベンゼン 30 gを追 加した。 引き続き 1 40°Cで 5時間反応させた後、 o—ジクロルベンゼン 40 gを追力□し、 さらに 1 60°Cで 2時間反応させて G PC分析したところ、 質量平 均分子量は 7. 8x 1 04であった。 この後、分子量調節剤(未端停止剤) として 安息香酸クロリ ド 3, 5 g (0. 0248モル) を添カロし、 同温度で 1時間反応 させた。 反応溶液を室温まで放冷した後、 クロ口ホルム 3000 gを加えて溶解 させて得られた溶液を 2回に分けて、 それぞれ 1 0リットル容量のホモジナイザ 一中の貧溶媒 (メタノール) に対して滴下して、 析出したポリマ一を濾過して集 め、 80°Cで 20時間減圧乾燥した。 白色粉末状固体として目的とする本発明の ポリ (チ才) エステル共重合体 41 7. 2 g (収率 98%) を得た。 GPC分 析法による質量平均分子量は 7. 9x 1 04であった。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化クロ口ホルム溶液 の1 H— NMR (400MH z) を測定した結果を下記に示した。 1H-NMR δ (CDC13 ):
1. 62〜2. 22 (m, 8H)、 2. 86〜3. 38 (m、 6 H)、 3. 41〜 3. 54 (m, 4H), 5. 20 (s; 2H), 7. 1 8-8. 76 (m, 8 H) 上記 1H— NMR測定の結果から、 式 (1— A— 7) で表される繰り返し構造 単位中の 1 , 4—ジチアン環の 2位および 5位に結合しているチオメチル基の水 素と、式 (1— B— 7) で表される繰り返し構造単位中のシクロへキサン環上で 酸素原子で置換されている 4位のメチン水素とのプロ卜ン積分比を求めることに より、得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の下記式 (1—A— 7) で表さ れる繰り返し構造単位と、下記式 (1— B— 7) で表される繰り返し構造単位と のモル比は 50 : 50であることが 5崔認され 。
Figure imgf000099_0001
Figure imgf000099_0002
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行い、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 50°Cを示した。溶融流動開始温度は 24 0°Cであり、溶融粘度は、 260°Cで 1 200 P a . s ( 1 2000ボイズ) で あった。屈折率 (nd) 1. 640、 アッベ数(レ d) 33であり、比較的高屈 折率であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、 複屈折率は汎用ポリカーボネ 一卜と比較して低い値を示した。 実施例 35
実施例 34において、 テレフタル酸クロリド 293. 57 g (1. 446モ ル) を使用する代わりに、 イソフタル酸クロリド 293. 57 g (1. 446 モル) を使用する以外は、実施例 34と同様にして行った。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換 算で質量平均分子量 6.0万であり、1 H— N M R測定の結果から得られたポリ(チ 才)エステル共重合体中の下記式( 1一 A— 8 )で表される繰り返し構造単位と、 下記式 (1— B— 8) で表される繰り返し構造単位とのモル比は 50 : 50であ つた。
Figure imgf000100_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才)エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 1 7°Cであった。溶融流動開始温 度は 21 5°Cであり、 溶融粘度は 250°Cで 1050 P a . s ( 1 0500ポィ ズ) を示した。屈折率 (nd) 1. 639、 アッベ数(レ d) 33であり、 高屈 折率であって、 かつ、 高アッベ数であった。 また、複屈折率は汎用ポリ力—ボネ -卜と比較して低い値を示した。 実施例 36 [実施例 34で得られたポリ (チ才) エステル共重合体を含有してな る樹脂組成物の製造]
実施例 34で製造したポリ(チ才)エステル共重合体 1 00質量部、卜リス( 2 , 4—ジ一 t e r t—ブチルフエニル) ホスフアイ卜 0. 1質量部およびペンタエ リスチリル [3— (3, 5—ジー t e r t一プチル一4ーヒドロキシフエニル) プロピ才ネ一卜] 0. 1質量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、 単軸押 出機(65mm) にてシリンダー温度 220°Cで脱気しながら溶融混練して、押 し出しペレツトイ匕して、 無色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料(樹脂組成物) ¾ί¾=た。 実施例 37 [本発明の光学部品の製造] 上記実施例 36で得られた成形材料を用いて射出成形によりレンズ形状の成形 品を製造した。すなわち、該成形材料のペレツ卜を 1 00°Cで 24時間減圧乾燥 した後、射出成形觀こて、成形温度 250°C、金型温度 80°Cで射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ(凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mm、 コバ厚 1. 0mm, +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を偏光板の間にお いて観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折の低い光学的に均質 なものであった。 このように本発明の成形材料を使用することにより、汎用ポリ カーボネー卜と比較して低い温度 (250°C) で成形が可能で、 かつ、光学的に 均質な成形品を好適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明の プラスチックレンズは、透明性、機械物性、耐候性(耐熱性、 耐湿性、耐光性な ど)等の諸物性面で、実用上、良好な特性を示した。
〔ポリ (チ才) エステル共重合体(三元) の製造〕
実施例 38 [本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の製造および物性測定] 撹拌装置、還流冷却管、温度計を設けた内容量 2リヅトルのフラスコに、 2, 5—ビス(メルカプトメチル) _ 1 , 4ージチアン 84. 9 g (0. 40モル)、 1 , 4—シクロへキサンジオール 58. 1 g (0. 50モル)、 1, 1一ビス(4' —ヒドロキシフエ二ル) 一 1—フエニルェタン 29. 0 g (0. 1 0モル) お よび混合キシレン 280 gを秤取し、窒素雰囲気下 90°Cで攪拌して溶解させ た。一方、前記式 (3— 1 ) で表されるノルボルナンジカルボン酸クロリ ド (異 性体混合物) 223. 3 g (1. 01モル) を 90〜95°Cで 1時間 1 5分を要 して滴下した後、窒素気流下で副生する塩化水素を反応系外へ除去しながら、 1 30°Cで 6時間反応させた後、 G PC分析を行ったところ、質量平均分子量は 8. 8 X 1 04であった。この後、分子量調節剤(末端停止剤) として p— te r t— ブチルフエノール 4. 5 g (0. 03モル;全てのジヒドロキシ化合物の総モ ル数に対して 3モル%) を添加し 1 00°Cで 1時間反応させた。反応溶液を室温 まで冷却した後、混合キシレン 2000 gを加えて溶解させて得られたポリチ才 エステル重合体のキシレン溶液を 2回に分けて、 それぞれ 1 0リットル容量のホ モジナイザーを用いてメタノール 3500 g対して滴下して、 ポリマーを微粒状 固体として析出させた。 白色粉未状固体として生成物のポリ (チ才) エステル共 重合体 31 5. Og (収率 98%) を得た。 G PC分析の結果、得られたポリ (チ才) エステル共重合体の質量平均分子量は 8. 7X 104であった。
得られたポリ (チ才) エステル共重合体の 1質量%重水素化クロ口ホルム溶液 の 1 H— NMR (400MH z) を測定した結果により、得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の下記式 (1一 A— 3) で表される繰り返し構造単位、 下記 式(1—B— 1 )で表される繰り返し構造単位、ならびに、下記式(1—C— 1 ) とのモル比は 40 : 50 : 1 0であることが δ崔認された。
Figure imgf000102_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行い、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 36°Cを示した。溶融流動開始温度は 20 5°Cであり、 溶融粘度は、 240°Cで 6. 3x 1 03 Pa · s (6. 3 x 1 04 ボイズ) であった。屈折率 (nd) 1. 578、 アッベ数(レ d) 41. 6であ り、 汎用ポリカーボネー卜と比較して高アッベ数であった。 また複屈折率は汎用 ポリカーボネー卜と比較して低い値を示した。 実施例 39
実施例 38において、 1 , 1—ビス (4, 一ヒドロキシフエニル) 一 1 _フエ ニルェタン 29. 0 g (0. 1 0モル)を使用する代わりに、 2, 2—ビス(4, ーヒドロキシフエニル) プロパン 22. 8 g (0. 1 0モル) を使用する以外 は、実施例 38と同様にして行つた。得られたポリ (チ才)エステル共重合体は、 GPC分析の標準ポリスチレン換算で質量平均分子量 8. 0X 1 04であり、 1 H 一 NMR測定の結果、得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の上記式 (1一 A-3) で表される繰り返し構造単位、 上記式 (1一 B—1 ) で表される繰り返 し構造単位、 ならびに、 下記式 (1一 C— 2) で表される繰り返し構造単位のモ ル比は 40 : 50 : 1 0であった。
Figure imgf000103_0001
(1-C-2)
m I記i 方法に従い、 得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg) は 1 26°Cであった。 溶融流動開始温 度は 200°Cであり、溶融粘度は 230。Cで 1. 8x 1 04Pa ' s (1. 8x 1 05ボイズ) を示した。屈折率 (nd) 1. 570、 アッベ数 (レ d) 45. 3で あり、複屈折率は非常に低かった。 実施例 40
実施例 38において、 1 , 1一ビス (4, ーヒドロキシフエニル) 一 1一フエ ニルェタン 29. 0 g (0. 1 0モル) を使用する代わりに、 ひ, ひ, ひ', ' ーテ卜ラメチルーひ, '—ビス(4ーヒドロキシフエニル)一ρ—キシレン 3 4. 6 g (0. 1 0モル) を使用する以外は、 実施例 38と同様にして行った。 得られたポリ (チ才) エステル共重合体は、 G PC分析の標準ポリスチレン換算 で質量平均分子量 7. 8X 1 04であり、 1 H— NMR測定の結果、 得られたポリ (チ才) エステル共重合体中の上記式 (1 -A-3) で表される繰り返し構造単 位、 上記式 (1一 B—1 ) で表される繰り返し構造単位、 ならびに、 下記式 (1 一 C一 3)で表される繰り返し構造単位のモル比は 40 : 50 : 1 0であった。
Figure imgf000104_0001
前記方法に従い、得られた本発明のポリ (チ才) エステル共重合体の物性測定 を行ったところ、 ガラス転移温度 (Tg)は 1 38°Cであった。屈折率 (nd) 1. 572、 アッベ数(レ d) 45. 3であり、複屈折率は非常に低かった。 実施例 41 [実施例 38で得られたポリ (チォ) エステル共重合体からなる本発 明の光学部品用成形材料の製造]
実施例 38で製造したポリチ才エステル共重合体 1 00質量部、 卜リス (2, 4—ジ一 te r t—ブチルフエニル)ホスフアイ 卜 (商品名:「ィルガフォス 61 8」、チバスペシャルティケミカルズ製) 0. 2質量部および才クタデシルー 3— (3, 5—ジ一 t e r t一ブチル一4ーヒドロキシフエニル)プロビオネ一卜(商 品名:「ィルガノックス 1 076」、チバスペシャルティケミカルズ製) 0. 2質 量部を、 ヘンシェルミキサーにて混合した後、単軸押出機 (65mm) にてシリ ンダー温度 220°Cで脱気しながら溶融混練および押出しペレツ卜化を行い、無 色透明ペレツ卜の光学部品用成形材料 (樹脂組成物) を得た。 実施例 42 [光学部品 (プラスチックレンズ) の製造]
上記実施例 41で得られた成形材料 (樹脂組成物) を用いて射出成形によりレ ンズ形状の成形品を製造した。すなわち、該成形材料のペレツ卜を80°0で24 時間減圧乾燥した後、射出成形機にて、成形温度 230°C、金型温度 1 1 0°Cで 射出成形して、 無色透明、 プラスレンズ (凸レンズ;直径 75mm、 中心厚 4. 2mm、 コバ厚 1. Omm、 +2. 00 D)形状の成形体を得た。 この成形体を 偏光板の間において観察したところ、脈理、歪みなどは観察されず、複屈折が低 <光学的に均質なものであつた。 このように本発明の成形材料を使用することに より、 比較的低温 (230°C) で成形が可能で、 かつ、光学的に均質な成形品を 好適に製造することができた。 また、 こうして得られた本発明のプラスチックレ ンズは、透明性、機械的特性(耐衝撃性、引っ張り強度、曲げ強度など)、熱的特 性 (熱変形温度など)、耐光性等の諸物性面で良好な特性を示した。 比較例 1 (公知のポリメチルメタクリレートを用いた物性測定および光学部品の 公知のポリメチルメタクリレー卜樹脂 (一般光学用グレード) を用いて上記方 法に従って、物性測定を行った。 ガラス転移温度 (T g ) は 1 1 1 °Cであり、屈 折率( n d ) 1 . 4 8 7、 アッベ数(レ d ) 5 4であり、複屈折率は 1 x 1 0一4 以下であった。 比較例 2 (公知のポリ力一ボネ一卜を用いた物性測定)
公知のポリカーボネー卜樹脂(光学ディスク用グレード;質量平均分子量 3万) を用いて上記方法に従って、物性測定を行った。ガラス転移温度 (T g ) は 1 3 0°Cであり、屈折率(n d ) 1 . 5 8 0、 アッベ数 (レ d ) 3 0であった。複屈 折率は 7 O x 1 (J—4であり、高い値であった。 産業上の利用可能性
本発明のポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品は、 従来公知の各種光学用樹脂のそれと比較して、透明性、機械的特性(例えば、耐 衝撃性など)、熱的特性が良好であり、且つ、高屈折率、低色収差(高ァッベ数)、 低複屈折率である。 また、 溶融流動性、成形加工性が良好であり、視力矯正用眼 鏡レンズ(眼鏡レンズ)、 ピックアップレンズ、撮影機器、複^ 器用光学レンズ などを代表例とするプラスチック光学用レンズ等の各種光学部品用成形材料とし て ¾用であ^)。

Claims

請求の範囲
1. 式 ( 1—A) で表される繰り返し構造単位を必須構造単位として含有し てなるポリ (チ才) エステル (共) 重合体を成形して得られる光学部品。
Figure imgf000106_0001
[式中、 R„は環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表し、 R12は単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボ ン酸残基を表し、 および X12はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、 但し、 X„および X12が酸素原子の場合、 R„はスルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表す。]
2. 式( 1一 A)における R12が、単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残 基である、 請求項 1記載の光学部品。
3. 式 (1一 A) における R12
Figure imgf000106_0002
で表される基のいずれかである請求項 2記載の光学部品。
4. 式(1一 A) における R„が、スルフィ ド基の硫黄原子を少なくとも 1個 以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基である請求項 1乃 至 3の何れか 1項に記載の光学部品。
5. 式 (1一 A) における が
Figure imgf000107_0001
Figure imgf000107_0002
(式中、 kは"!〜 4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかである請求項 4に記載 の光学部
6. 式 ( 1一 A) において、 。が
Figure imgf000107_0003
で表される基のいずれかであり、 R„が
Figure imgf000107_0004
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 Ίは 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X„および X 12が硫黄原子である請求項 5記載の光学部 PPo
7 式 ( 1— A) において、 R12
Figure imgf000108_0001
で表される基であり、 が
Figure imgf000108_0002
(式中、 kは"!〜 4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X„および X 12が硫黄原子である請求項 1記載の光学部品。
8. ポリ (チ才) エステル (共) 重合体が、 式 (1—B) で表される繰り返 し構造単位をさらに含有してなる共重合体である請求項 1乃至 7の何れか 1項に 記載の光学部品。 一 R '1—5 0—— C—— R 16 -C I I- (1-B)
0 0
(式中、 R15は二価の環状脂肪族炭ィ匕水素基を表し、 R16は環状脂肪族ジカルボン 酸残基または芳香族ジカルポン酸残基を表す )
9. 式 ( 1—A) で表される繰り返し構造単位を必須構造単位として含有し てなるポリ (チ才) エステル (共) 重合体。 X、T1T1-
Figure imgf000109_0001
[式中、 R„は環状アルキレン基、 もしくは、 スルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表し、 Ri2は単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基、 あるいは、 芳香族ジカルボ ン酸残基を表し、 および X12はそれぞれ独立に酸素原子または硫黄原子を表し、 但し、 X„および X12が酸素原子の場合、 はスルフィ ド基の硫黄原子を少なく とも 1個以上含む鎖状、環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基を表す。]
1 0. 式(1—A)における R12が単環状または多環状脂肪族ジカルボン酸残基 である請求項 9記載のポリ (チ才) エステル (共) 重合体。
1 1. 式 (1一 A) における R12
Figure imgf000109_0002
で表される基のいずれかである請求項 1 0記載のポリ (チ才) エステル (共) 重 合体。
1 2. 式(1一 A)における R„が、スルフイ ド基の硫黄原子を少なくとも 1個 以上含む鎖状、 環状またはこれらを組み合てなるアルキレン基である、 請求項 9 乃至 1 1の何れか 1項に記載のポリ (チ才) エステル (共) 重合体。
1 3. 式 (1一 A) における が
Figure imgf000110_0001
Figure imgf000110_0002
(式中、 kは"!〜 4の整数を表し、 Ίは 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかである請求項 1 2に記 載のポリ (チ才) エステル (共) 重合体。
1 4. 式 (1—A) において、 R12
Figure imgf000110_0003
で表される基のいずれかであり、 が
-CH2CH2十 S— CH2CH2
Figure imgf000110_0004
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X„および X 12が硫黄原子である請求項 1 3に記載のポリ (チ才) エステル (共) 重合体 c
1 5. 式 (1—A) において、 R12
Figure imgf000111_0001
で表される基であり、 が
CH 2C〜H ·
Figure imgf000111_0002
(式中、 kは 1〜4の整数を表し、 1は 0〜3の整数を表し、 R13および R14は水 素原子またはアルキル基を表す) で表される基のいずれかであり、 X„および X 12が硫黄原子である請求項 9記載のポリ (チ才) エステル (共) 重合体。
1 6. ポリ (チ才) エステル (共) 重合体が、 式 (1—B) で表される繰り返 し構造単位をさらに含有してなる共重合体である請求項 9乃至 1 5の何れか 1項 に記載のポリ (チ才) エステル共重合体。
0一 15 0 R '1—6 C- (1-B)
0 0
(式中、 R15は二価の環状脂肪族炭ィ匕水素基を表し、 R16は環状月旨肪族ジカルボン 酸残基または芳香族ジカルポン酸残基を表す)
1 7. 式 (2— A) および式 (2— B) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チォ) エステル共重合体。 (2-A)
S CH
Figure imgf000112_0001
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R 22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
1 8 . 式 (2—A ) および式 (3— B ) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000112_0002
Figure imgf000112_0003
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R 23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
1 9. 式 (3_A) および式 (4— B) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000113_0001
Figure imgf000113_0002
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
20. 式 (3—A) および式 (5-B) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000113_0003
(式中、 R21はそれぞれ水素原子またはアルキル基を表し、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0~3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
21 . 式 (4— A) および式 (6-B) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チォ) エステル共重合体。
Figure imgf000114_0001
Figure imgf000114_0002
(式中、 R 21はそれぞれ水素原子またはァルキル基を表し、 R 22はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0〜3の整 数を表し、 nはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
22. 式 (4一 A) および式 (7— B) で表される繰り返し構造単位を含有し てなる請求項 1 6のポリ (チ才) エステル共重合体。
Figure imgf000114_0003
Figure imgf000115_0001
(式中、 R21はそれぞれ水奪原子またはアルキル基を表し、 R23はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、 mはそれぞれ 0~3の整 数を表し、 pはそれぞれ 0〜4の整数を表す)
23. ポリ (チ才) エステル共重合体が、 さらに式 (1— C) で表される繰り 返し構造単位を含有してなる共重合体である請求項 1 7乃至 22の何れか 1項に 記載のポリ (チ才) エステル共重合体。
0一 17 0 -R 18 -C I I- (1-C)
0 O 」
(式中、 R17は二価の芳香族炭化水素基を表し、 R18は環状脂肪族ジカルボン酸残 基または芳香 ¾矣ジカルポン酸残基を表す)
24. 請求項 1 7乃至 23の何れか 1項に記載のポリ (チ才) エステル共重合 体を含有してなる樹脂組成物。
25. 請求項 1 7乃至 23の何れか 1項に記載のポリ (チ才) エステル共重合 体からなる光学部品。
26. 請求項 24記載の樹脂組成物を成形して得られる光学部品。
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