WO2002012617A1

WO2002012617A1 - Tissu impermeabilise et vetement impermeable

Info

Publication number: WO2002012617A1
Application number: PCT/JP2001/006681
Authority: WO
Inventors: Masaru Haruta; Hiroshi Kagao; Masanori Uemoto; Takenori Furuya
Original assignee: Toray Industries, Inc.; Manabe, Yuichi
Priority date: 2000-08-09
Filing date: 2001-08-03
Publication date: 2002-02-14
Also published as: EP1283295A4; CA2386870C; ATE465651T1; NO331363B1; DE60141953D1; WO2002012617A8; US6774065B2; KR100793188B1; US20020193024A1; EP1283295B1; KR20020059613A; CN1210456C; EP1283295A1; TWI302958B; CA2386870A1; NO20021632D0; CN1388843A; NO20021632L

Description

明，細書防水加工布帛および防水衣料技術分野

本発明は、スポーツ用衣類および雨衣等に好適に使用される快適性を持つ防水加工布帛と防水加工布帛用目止めテ一プおよびこれらを使用した防水衣料に関する。背景技術

防水加工布帛として、例えば U S P 4 4 2 9 0 0 0や D E 0 2 9 4 8 8 9 2 にま、ポリウレタン樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコ一ティングし、これを湿式ゲル化させる方法が開示されている。ここでば、溶剤が水によって置換される時に布帛上に形成される多孔質のポリウレタン皮膜が、雨やその他の水を通さず、湿気（水蒸気）は通すという、いわゆる透湿防水加工布が開示されている, この透湿防水加工布は、防水衣料用途に用いることができる。

しかしながら、 U S P 4 4 2 9 0 0 0や D E 0 2 9 4 8 8 9 2に記載された多孔質のポリウレタン皮膜では、膜表面および多孔膜内に一度結露が発生すると、ベとつき感が生じ、快適性が非常に低下する問題があつた。

また、親水性樹脂を用いることにより、汗の水滴を吸収させる方法もあるが、一度水分を吸収すると、容易に水分を放出しないため、樹脂表面がベとつく欠点があった。

そこで、ベとつき感ゃタックによる着用時の不快感を防ぐために、皮膜面にニット等の布帛を接着した、いわゆる 3 レアにしたり、裏地を使用する方法が知られているが、コス卜が高かった。

また、従来の防水加工布帛用目止めテープは、防水樹脂層に直接ホッ. トメルト層を積層したものが知られているが、肌触りが悪かった。肌触りを改善するためにホットメルト'層の他面に布帛を積層したものも知られているが、布帛を積層するために、製造工程が複雑になりコストが高かった。発明の開示

本発明の目的は上記のごとき従来の問題点を解決し、防水性に加えて快適性を併せ持つ新規な防水加工布帛と防水加工布帛用目止めテープを提供し、さらにこれらを用いることにより、裏地を用いなくても、また

3 レアにしなくても 2 レアで使用できる安価で'、かつ快適な防水衣料を提供することである。

本発明者らは、鋭意研究した結果、防水層の上に球状粒子を有する樹脂を積層することにより、表面の滑り摩擦抵抗値の低下と心地よい肌触りを有する防水加工布帛、および防水加工布帛用目止めテープが得られることを見出した。また、本発明の防水加工布帛、および防水加工布帛用目止めテープを用いた本発明の防水衣料は、 3 レア加工品や裏地を使用しなくても、 2 レアでさらつとしたべとっき及びタック感の少ないドライな肌触りが得られることを見出した。

すなわち、本発明は、布帛の片面に防水層を有し、該防水層の上に、平均粒径が 5 mから 2 0 0 /i mの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0 - 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層したことを特徴とする防水加工布帛である。発明を実施するための最良の形態本発明の防水加工布帛に用いる布帛としては、使用目的等に応じて適宜なものを用いることが出.来る。たとえば、ポリエステル繊維やナイ口ン繊維の如き合成繊維、アセテート繊維の如き半合成繊維、綿や麻や羊毛の如き天然繊維を、単独または 2種以上を混合して使用することができる。ここで、布帛の形態は特に限定されず、たとえば、織物や編物、不織布等を用いることができる。

防水層を形成する成分としては、樹脂が用いられ、例を挙げると、ポリエステル共重合系，ポリエーテル共重合系，あるいはポリカーポネ一ト共重合系のポリウレタン樹脂、シリコーン，フッ素，アミノ酸等を共重合したポリウレタン樹脂、アクリル'系樹脂、合成ゴム、ポリ塩化ビニルの如きビニル系樹脂等'を用いることができる。好ましくは、ポリウレタン樹脂である。

本発明の防水加工布帛に透湿性を付与させるためには、該樹脂として透湿性を有するポリウレタン樹脂を使用するのが好ましい。

また、防水層がポリウレタン樹脂からなる微多孔質膜かポリウレタン樹脂からなる無孔質膜、またはポリウレタン樹脂からなる微多孔質膜上にポリウレタン樹脂からなる無孔質膜を積層させたものであるのも好ましい態様である。ここで、微多孔質膜と無孔質膜のポリウレタンは、同組成のものであっても異なる組成のものであっても良い。

防水層のより好ましい態様を例示すると、下記（ 1 ) ~ ( 2 ) を挙げることができる。

( 1 ) ポリウレタン樹脂あるいはポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔質膜。

( 2 ) 透湿性を有するポリゥレタン樹脂あるいは透湿性を有するポリゥレタン樹脂を主成分とする無孔質膜。

上記（ 1 ) のような微多孔質膜に、透湿性を有するポリウレタク樹脂からなる無孔質膜をさらに積層することも好ましい態様である。

本発明の防水加工布帛は、前記した防水層の上に、平均粒径が 5 m から 2 0 0 At mの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0 〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層してなるものである。

球状粒子を分散する樹脂は特に限定されないが、たとえばポリゥレ夕ン樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等が用いられ、特にポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。 .

分散する粒子は、球状であることが必要である。球状であるとは、針状や破片状など、鋭角的な角を有する粒子が無いことを言う。より具体的には、粒子内に包含できる最大の球の直径より大きな突起を持つ粒子の割合が 5重量％未満であることを言う。鋭角的な角を有する粒子を用いると、引つかかり感の原因となり、滑らかさや、さらつとしたドライ感を得るこができない。

また、粒子の平均粒径は 5 mから 2 0 0 mとし、分散させる樹脂 1 0 0重量部に対する比率は 2 0〜 2 0 0重量部とすることが必要である。平均粒径が 5 A m未満では粒子が小さすぎてドライな触感が得られず、また、 2 0 0 i mを越えると粒子が大きすぎてザラザラ感が顕著になるため好ましくない。また、配合量が 2 0重量部未満では粒子が少なすぎて滑り性が得られず、また、 2 0 0'重量部を越えると添加効果が頭打ちになるだけでなく、洗濯等による脱落が顕著になるため好ましくない。

また、球状粒子の重量分布は、 2つ以上のピークを有することが好ましい。さらに好ましくは、正規分布に近い（重量分布ピークが 1つの）球状粒径を少なくとも 2種鼠以上配合させるのが、より好ましい態様である。重量分布が 2つ以上のピークを有する球状粒子,を使用することにより、樹脂組成物へのより均一な分散が促進される。また、粒子径の大きい球状粒子によりドライな夕ツチ感が発現し、粒子径の小さい球状粒子により摩擦係数が低下すると言う効果を奏するものである。これにより、布帛のざらざら感がなくなり、より快適性に優れた防水布帛を得ることができる。

球状粒子の組成は、特に限定されないが、防水層に使用する樹脂を液状にして塗布する工程やドライクリーニングで用いるような溶剤あるいは水に不溶かつ膨潤が少ないことが好ましい。水に溶解または膨潤しゃすいと、汗や洗濯により脱落が生じることがあり、また、該樹脂組成物を液状にする際、一般的に使用するジメチルホルムアミドゃメチルェチルケトン等の溶剤に溶解あるいは膨潤すると、樹脂に球状粒子を配合する際、球状粒子が溶解あるいは膨潤し、本発明の目的が達成できないことがある。また、球状粒子が、ドライクリーニングに用いる石油系溶剤やパークレン等の溶剤に溶けると、洗濯耐久性が低下することがある。球状粒子として好ましく用いられる具体的な化合物としては、ァクリル樹脂、アクリルを主成分とする樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂等を挙げることができる。中でも、アクリル樹脂、アクリルを主成分とする樹脂は、分散性に優れており、空洞がないため破損の危険性が少ないこと、透明性が高いこと発色性が高いなどの特徴があり、特に好ましい。

球状粒子を樹脂中に分散する方法は特に限定されないが、好ましくは樹脂を溶解し、かつ球状粒子を膨潤させない溶媒を用いて混合する方法が用いられる。用いられる溶媒は特に限定されないが、好まレくはジメチルホルムアミドゃメチルェチルケトンが用いられる。

球状粒子を分散した樹脂組成物は、防水層上に全面または部分的に積層される。全面に積層した場合には、球状粒子の存在による接触感の向上をより効果的に得ることができる。用途に応じ、樹脂組成物を部分的に積層する方法も好ましく用いられる。すなわち、樹脂組成物を部分的に積層した場合は、防水層が透湿性を有するものである場合には透湿性による快適性が得られ、またコスト的にも好ましいものである。部分的に積層する場合、上記の点から、点状、格子状、線状であることが好ましく、とくに点状および Zまたは線状に積層することが好ましい。

積層した樹脂組成物の表面の K E S法による平均摩擦係数（M I U ) は、タテ方向およびョコ方向ともに 0 . 8以下であることが好ましい。 0 . 8以下とすることで、着用時に摩擦抵抗による不快感が減少できる。加えて、摩擦により防水層の表面に傷が入り防水性が低下することを防ぐことができる。平均摩擦係数（ M I U ) は、洗濯後も 0 . 8以下を維持するのがより好ましい。

本発明の防水性加工布帛は、実用上の防水性の点から、耐水圧が 1 0 k P a以上であることが好ましい。

また、本発明の防水加工布帛は、透湿度が、 2 , 5 0 0 g / m ² - h r 以上を有することが好ましい。これを満たすことにより着用時に蒸れ感を感じにくくすることができる。ここで言う透湿度は、 J I S規格 L一 1 0 9 9の A— 1法で測定したものである。なお、 J I S規格 L— 1 0 9 9の B— 1法で透湿度を測定した場合は、 4， 0 0 0 g / m ² - h r 以上を有することが好ましい。

次に、本発明の防水加工布帛の製造方法の好ましい態様について説明する。

布帛への防水層の積層方法としては特に限定されないが、たとえば溶媒に溶解した樹脂 ffi成物を布帛にコ一ティングしたり、離型紙上にコーティング等の方法で形成した防水層を、接着剤を用いてドットもしくは全面接着で布帛に接合させた後、離型紙を剥離する方法などを用いることができる。

特に前述のように透湿性を有する防水層を形成するには、下記（ 3 ) 〜（ 4 ) の方法が好ましく用いられる。

( 3 ) ポリウレタン樹脂またはポリウレタン樹脂を主成分とする樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコ一ティングし、これを湿式ゲル化させて透湿性と防水性を併せ持つ微多孔質膜を形成する方法。

( 4 ) 透湿性を有するポリウレタン樹脂または透湿性を有するポリウレタン樹脂を主成分とする樹脂を布帛にコ一ティングし、これを乾燥させることにより透湿性と防水性を併せ持つ無孔質膜を形成する方法。

なお、防水層を積層するためのコーティング方式としては、ナイフコ —ティング、ナイフォ一バ一ロールコーティング、リバースロールコ一ティングなど各種のコーティング法を適用できる。

球状粒子を分散した樹脂組成物を積層する方法としては、例えば、コ —ティングする方法がある。コーティング方式としては、グラビアコ一ティング、ナイフコーティング、ナイフオーバー口一ルコ一ティング、リバースロールコーティングなど各種のコ一ティング法を使用することができる。中でも、グラビア（凹版）コーティング方式を用いてコーテイングする方法が、球状粒子を均一に分散させるのに優れており、好ましい。

また、意匠性を重視する場合は、樹脂組成物中に顔料等を配合しても良いのはもちろんのこと、樹脂組成物を柄状にコ一ティングしたり、多色 · 多段コ一ティングをしても構わない。

次に、本発明の防水加工布帛用目止めテープについて説明する。

本発明の防水加工布帛用目止めテープは、布帛の片面に防水層を有し該防水層の上に、平均粒径が 5 ^ mから 2 0 0 ^ mの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0 〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層し、該布帛の他面にホットメルト層を積層したものである。

また、より好ましい態様として、防水層を有する目止めテープであつて、該防水層の片面に、平均粒径が 5 z mから 2 0 0 mの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0 〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層し、該防水層の他面にホットメルト層を積層したことを特徴とする防水加工布帛用目止めテープである。

本発明の防水加工布帛用目止めテープは、基材として強度向上などのために必要に応じて布帛を用いてもよい。基材の補強用として布帛を用いる場合は、たとえぱポリエステル繊維やナイ口ン繊維の如き合成繊維- アセテート繊維の如き半合成繊維、綿や麻や羊毛の如き天然繊維を、単独または 2種以上を混合して使用することができる。ここで、布帛の形態は特に限定されず、たとえば、織物や編物、不織布等を用.いることができる。

布帛を基材として用いると強度は向上するが、風合いが硬くなる。そこで、基材は柔らかい布帛を選定することが好ましく、具体的には、繊度が 5 5 d t e x以下の繊維を用いた布帛が好ましく、より好ましくは、繊度が 4 4 d t e x以下の繊維を用いた布帛である。

また、さらに好ましくは、布帛を用いず、防水層に球状粒子を分散させた樹脂を積層し、かつ他面にホットメルト樹脂を積層させた防水加工布帛用目止めテープが最も好ましい。ここで、防水層は樹脂で形成される。

防水層を形成する樹脂については、例を挙げると、ポリエステル共重合系，ポリエーテル共重合系，あるいはポリ力一ボネ'イト共重合系のポリウレタン樹脂、シリコーン，フッ素，アミノ酸等を共重合したポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、合成ゴム、ポリ塩化ビニルの如きビニル系樹脂などを用いることができる。好ましくは、ポ.リウレタン樹脂である。

本発明の防水加工布帛用目止めテープに透湿性を付与させるためには、該樹脂として透湿性を有するポリウレタン樹脂を使用するのが好ましい _c また、防水層がボリゥレタン樹脂からなる微多孔質膜かポリウレタン樹脂からなる無孔質膜、またはポリゥレタン樹脂からなる微多孔質膜上にポリウレタン樹脂からなる無孔質膜を積層させたものであるのも好ましい態様である。ここで、微多孔質膜と無孔質膜のポリウレタンは、同組成のものであっても異なる組成のものであっても良い。

防水層のより好ましい態様を例示すると、下記（ 5 ) ~ ( 6 ) を挙げることができる。

( 5 ) ポリウレタン樹脂あるいはポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔質膜。

( 6 ) 透湿性を有するポリウレタン榭脂あるいは透湿性を有するポリウレタン樹脂を主成分とする無孔質膜。

上記（ 5 ) のような微多孔質膜に、透湿性を有するポリウレタン樹脂からなる無孔質膜をさらに積層することも好ましい態様である。

本発明の目止めテープは、片面にホットメルト層を有し、他面に球状粒子を分散させた樹脂を積層してなる。

球状粒子を分散させた樹脂を積層する方法は特に限定されないが、たとえば、上述の防水加工布帛の場合と同様に、防水層の上に粒子を分散させた樹脂組成物をコーティングして得ることができる。

防水層を得る方法は特に限定されないが、布帛を用いない場合は、た' とえば、離型紙上または離型布上に、防水層を構成する樹脂を含む溶液をコーティングする方法がある。

また、布帛を用いる場合は'、たとえば、防水層を構成する樹脂を含む溶液を布帛にコ一ティングしたり、離型紙上にコーティング等の方法で形成した防水層を、接着剤を用いてドットもしくは全面接着で布帛に接合させた後、離型紙を剥離する方法等を用いることができる。

特に、前述のように透湿性を有する防水層を形成するには、上述の防水加工布帛の場合と同様に、下記（ 7 ) 〜（ 8 ) の方法が好ましく用いられる。

( 7 ) ポリウレタン樹脂またはポリウレタン樹脂を主成分とする樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコ一ティングし、これを湿式ゲル化させて透湿性と防水性を併せ持つ微多孔質膜を形成する方法。

( 8 ) 透湿性を有するポリウレタン樹脂または ^s透湿性を有するポリウレタン樹脂を主成分とする樹脂を布帛にコ一ティングし、これを乾燥させ • ることにより透湿性と防水性を併せ持つ無孔質膜を形成する方法。

なお、防水層を積層をするためのコーティング方式としては、ナイフコ一ティング、ナイフオーバーロールコーティング、リバース口一ルコ一ティングなど各種のコーティング法を適用できる。

球状粒子を分散した樹脂組成物を積層する方法としては、例えば、コ一ティングする方法がある。コーティング方式としては、グラビアコ一ティング、ナイフコ一ティング、ナイフォ一パーロ一ルコ一ティング、リバースロールコ一ティングなど各種のコ一ティング法を用いることができる。なかでも、グラビア（凹版）コーティング方式を用いてコーテイングする方法が、球状粒子を均一に分散させるのに優れており、好ましい。

また意匠性を重視する場合は、樹脂組成物中に顔料等を配合しても良いのはもちろんのこと、樹脂組成物を柄状にコーティングしたり、多色 • 多段コーティングをしても構わない。また、本発明の防水加工布帛用目止めテープは、上述の球状粒子を分散した樹脂組成物を積層した面とは反対側の面にホットメルト層を有する。 '

ホットメルト層を形成する樹脂については特に限定されないが、柔軟性、接着性、加工性、コスト面などからウレタン樹脂の使用が好ましい < 本発明の防水加工布帛用目止めテープは、防水加ェ布帛の縫い目にあてがわれ、ホットメルト層を加熱融着して用いられる。本発明の目止めテープを使用することで、上記縫い目の防水性を確保することができる, ホットメルト層を形成する方法は特に限定されないが、例えば、離型紙 E V 1 3 0 T P D (リンテック（株）製）にホットメルト樹脂（例えば、ポリエステル系ポリウレタン、流動開始点 1 0 0 °C ) を、予め流動開始点以上に加温し、流動化させたポリウレタンホットメルト溶液をナィフォ一パーロ一ルコ一夕一にて塗工し、厚み 1 0 0 /i mのホットメルト膜を作製する方法などを用いることができる。

また、本発明の防水加工布帛用目止めテープに布帛を用いる場合は、布帛面とホットメルト膜を重ね合わせ、ホットラミネターにて温度 1 2 0 °C、線庄力 3 0 N Z c m、速度 2 0 m /分の条件でラミネートを行ない、冷却後、離型紙を剥がし、防水加工布帛用目止めテープ用シートを得、次いで該シ一トをスリットカッターで所望の幅にカツ卜する方法' 等を用いることができるが、とくに本方法に限定されない。

本発明の防水衣料は、本発明の防水加工布帛および/または本発明の防水加工布帛用目止めテープを用いたものである。

また、 '本発明の別の防水衣料は、防水衣料の縫い目が、本発明の防水加工布帛用目止めテープを用い融着したものである。実施例以下、本発明を実施例で、さらに詳細に説明する。なお、 .実施例中の各特性は次の方法によって求めた。

( A) 耐水圧

J I S規格 L— 1 0 9 2 に準じて測定した。

ただし、伸びの大きいサンプルを測定する場合は、 J I S規格の各種の染色堅牢度測定用ナイロン添付白布をサンプルの上に重ねて測定した _c ( B ) 透湿度

J I S規格 L— 1 0 9 9 (A— 1及び B— 1 ) に準じて測定した。 ( C ) K E S法による平均摩擦係数（M I U)

C一 1. 膜面の評価

カト一テック（株）製の K E S — F B 4を用いて測定した。糸目を通した 2 0 c mX 2 O c mの試料を平滑な金属表面上におき、 1 9. 6 c N/ c mの一軸張力をかけて、 0. 5 mmのピアノ線を移動軸方向に垂直に 1 0本並べた摩擦面寸法が 5 mm X 5 mmの接触子を 5 0 g f の荷重で試料の膜面に圧着し、試料を 0. 1 c mZ s e c の速度で水平に 2 c m移動させたときの摩擦抵抗力から平均摩擦係数（M I U) を求めた, M I Uは下記（ C一 2. 項に記載した）の式により求められる。

C - 2. 目止めテープの評価

糸目を通した 2 0 c m X 2 0 c mのウレ夕ンコーティング品の膜面に. 目止めテープをアイロンを用い 1 6 0 °Cで接着した試料用い、接触子を 5 O g f の荷重で試料の目止めテープの表面に圧着し、 C一 1. 項と同様の方法で M I Uを求めた。

M I U = ( 1 /X) S 。^x n dx

ここで：摩擦カノ（試料を圧する力： 5 0 g f )

X ：移動距離（ 2 c m)

S 0 ^x ：積分関数である（。：開始位置， ^x：終了位置） (D) 肌触り

肌触りについては、サンプルの表面を手の平および甲、上腕部の皮膚の触感を 4段階で評価した。 ◎と〇が合格である。

◎ ：タック感なくドライ . 〇：ほとんどタック感なくドライ

△ : ややタック感あり

X ：タック感あり '

(E) 洗濯

J I S規格 L— 0 2 1 7 の（番号） 1 0 3の方法に準じて測定した。実施例 1

7 7 dtexのナイロンフィラメントヤーンで構成されたナイロンタフタを、フッ素系撥水剤" アサヒガード A G 7 1 0 " (明成化学，（株）製）を 3重量％含有した水分散液に浸漬し、絞り率 4 0 %にピックアップし. ヒートセッタ—にて 1 ₃ 0 °C X 3 0秒の乾燥熱処理を施すことにより、撥水処理を行った。

次いで、下記処方 1 に示す組成のポリウレタン溶液を、ナイフオーバ一ロールコターにて 1 3 0 g Zm² の割合で塗工し、ジメチルホルムアミドを 1 0重量％含有した水溶液を凝固液とする浴槽中に 3 0 °C 3分間浸漬してポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、ついで 8 0 °Cの温水で 1 0分間水洗し、 1 4 0でで熱風乾燥し、微多孔質膜加工品（防水層を有する布帛）を得た。

つぎに、下記処方 2 に示す組成のポリウレタン溶液を、微多孔質膜上にグラビアコ一夕一（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 %) を用いて塗工し、 8 0 °Cで熱風乾燥し、更に 1 6 0 °C 3分間熱処理して、片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した本発明の防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、透湿度および膜面の平均摩擦係数（M I U) を測定し、触感にて肌触りを評価（初期、洗濯 1 0回後）した。結果を、表 1 に示した。

(処方 1 )

クリスボン 8 1 6 6 ： 1 0 0部（大日本インキ化学工業株式会社製、ポリエステル系ポリウレタン）

バーノック D5 0 0 ： 1部（大日本インキ化学工業株式会社製、ブロックイソシァネート）

サイリシァ # 3 5 0 ： . 5部（富士デヴィソン化学株式会社製多孔質シリカゲル）し

ジメチルホルムアミド： 5 0部

(処方 2 )

ハイムレン Y— 2 6 2 ： 1 0 0部（大日精化製、ポリエーテル系ポリウレタン、（厚さ 12 mの透湿度（A— 1 ) ： 5 , 5 0 0 g /m² - r) )

架橋アクリル粒子 A ： 1 5部（平均粒子径 2 8 i m、粒子径 5

~ 5 0 μ m )

架橋ァクリル粒子 B ： 1 5部（平均粒子径 4 0 m、粒子径 0〜 8 0 m)

メチルェチルケトン： 7 5部 .

トルエン： 7 5部

実施例 2

実施例 1 と同処方にて得られた微多孔質膜上に、下記処方 3 に示す組成のポリウレタン溶液をナイフオーバーロールを使用してクリアランス 5 0 mで塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥して、微多孔質膜に無孔質膜を積層した防水膜加工品（防水層を有する布帛）を得た。 . つぎに、上述記載の処方 2.に示す組成のポリウレタン溶液を該無孔質膜上にグラビアコ一ター（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 %) にて塗工し、 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理をして、片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した本発明の防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U) を測定し、触感にて肌触りを評価（初期、洗濯 1 0回後）した。結果を、表 1 に示した。 '

(処方 3 )

ハイムレン Y— 2 6 2 ： 1 0 0部（大日賴化製ポリエーテル系ポリウレタン、厚さ 1 2 // mの透湿度（A— 1 ) ： 5 5 0 0 g /m ² · h r) )

メチルェチルケトン： 2 5部

トルエン： 2 5部，

実施例 3 ' 上記実施例 1 と同処方にてナイ 'ロンタフ夕の基布に撥水処理を行つた次に、下記処方 4に示す組成のポリウレタン溶液をナイフォ一バー口一ルを使用してクリ 7ランス 2 0 0 i mで塗工し、ついで 8 0でで熱風乾燥後、上記処方 3 に示す組成のポリウレタン溶液をナイフオーバ一ロールを使用してクリアランス 5 mで塗工し、ついで 8 0 で熱風乾燥し無孔質膜透湿性防水加工品を得た。

つぎに、上記処方 2 に示す組成のポリゥレタン溶液を無孔質膜上にグラビアコ一夕一（ 3 2 メッシュ、開孔率 5 0 % ) にて塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理をして、本発明の片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U) を測定し、触感にて肌触りを評価（初期、洗濯 1 0回後）した。結果を、表 1 に示した。

(処方 4 )

ハイムレン Y— 2 6 5 ： 1 0 0部（大日精化製、ポリエーテル系ポリウレタン、厚さ 1 2 ^ mの透湿度（A— 1 ) : 6 , 3 0 0 g /m² - h r) )

レザミン X— 1 0 0架橋剤： 1部（大日精化製、イソシァネート系架橋剤）

メチルェチルケトン： 2 5部

トルエン： 2 5部

実施例 4

, 8 3 dtexのポリエステルフィラメントヤーンで構成されたポリエステルタフタに、フッ素系撥水剤を用いて撥水処理を行なった。すなわち、撥水剤" アヒガード A G 7 1 0 " (明成化学（株）製） .を 3重量％含有した水分散液に上記タフタを浸漬し、絞り率 4 0 %にピックアップしヒートセッタ一にて 1 3 0 °C X 3 0秒の乾燥熱処.理を施し離型布とした該離型布に、上記処方 1 に示す組成のポリウレタン溶液をナイフォーバー口一ルコ一夕一にて 1 3 0 gノ m ² の割合で塗工し、ジメチルホルムアミドを 1 0重量％含有した水溶液を凝固液とする浴槽中に 3 0 3 分間浸漬してポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、ついで 8 0 °Cの温水で 1 0分間水洗し、 1 4 0 で熱風乾燥し、離型布上に微多孔質膜の防水層を得た。

次に、上記処方 2 に示す組成のポリウレタン溶液を該微多孔質膜上にダラビアコーター（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 %) を用いて塗工し、 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 3分間熱処理して、片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した防水層を得た。

次に、離型紙" E V 1 3 0 T P D " (リンテック（株）製）に下記処方 5 に示す組成を有し、予め流動開始点以上に加温し流動化させたポリウレタンホットメルト溶液をナイフオーバー口一ルコ一夕一にて塗工し、厚み 1 0 0 _imのホットメル卜層を得た。

さらに、上述の防水層を離型布から剥離して、剥離面とホットメルト層を重ね合わせ、ホットラミネーターを使用し温度 1 2 0 °C、線圧力 3 0 N/ c m、速度 2 0 m/分の条件でラミネートを行なった。冷却後、離型紙を剥がし、防水加工布帛用目止めテープ用シートを得た。

次いでスリットカツ夕一で 2. 5 c m幅にカツトし目止めテープを得た < スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M. I U) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。結果を、表 1 に示した。

(処方 5 )

ホットメルト樹脂 1 0 0部（ポリエステル系ポリウレタン、流動開始点

1 0 o x )

実施例 5

実施例 4.と同処方にて得られた離型布上の微多孔質膜防水層上に、. 上記処方 4に示す組成のポリウレタン溶液をナイフォ一バーロールを使用してクリアランス 5 0 i mで塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥して、微多孔質膜に無孔質膜を積層した防水層を得た。

つぎに、上述記載の処方 2 に示す組成のポリウレタン溶液を上記無孔質膜上にグラビアコ一夕（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 %) を用いて塗ェし、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理をして片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した防水層を得た。

つぎに、上述の実施例 4 と同様にして、防水層の他面にホットメルト層を積層した。次に、防水層を離型布より剥離し、剥離面とホットメルト膜を実施例 4と同様にしてラミネートを行い、防水加工布帛用目止めープ用シートを得た。

次いでスリットカッターで 2 . 5 c m幅にカットし、防水加工布帛用目止めテープを得た。スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U ) を測定し、触感にて肌触り'を評価した。結果を、表 1 に示した。

実施例 6

離型紙" E V 1 3 0 T P D " (リンテック（株））に、上記処方 4に示す組成のポリウレタン溶液をナイフオーバ一ロールを使用してクリアランス 2 0 0 mで塗工し、次いで 8 0 °Cで熱風乾燥して、さらに上記処方 3に示す組成のポリウレタン溶液をナイヒオーバ一ロールを使用して 5 0 /i mの厚みに塗工し、 8 0 °Cで熱風乾燥して、離型紙上に無孔質防水層を得た。

次に、上記処方 2,に示す組成のポリウレタン溶液を該無孔質防水層上にグラビアコ一夕一（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 % ) にて塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理をして、片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した防水層を得た。

次に、上述の実施例 4と同様にしてホットメルト層を積層した。次に防水層を離型布より剥離し、剥離面とホットメルト層を実施例 4 と同様にしてラミネートを行い、防水加工布帛用目止めテープ用シートを得た次いでスリッ卜カツ夕一で 2 . . 5 c m幅にカツトし防水加工布帛用目止めテープを得た。

スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数 ( M I U ) を測定し、触感にて肌触りを評価した。結果を、表 1 に示した。

実施例 7

3 3 d t e xのナイロンフィラメントヤーンで構成されたナイロンタフ夕に、フッ素系撥水剤にて撥水処理を行なった。すなわち、撥水剤" アサヒガード AG 7 1 0 " (曰月成化学（株）製） .を 3重量％含有した水分散液に上記タフタを浸潰し、絞り率 4 0 %にピックアップしヒ一トセッ夕一にて 1 3 0 °C X 3 0秒の.熱処理を施した。

'次いで、上記処方 1 に示す組成のポリウレタン溶液をナイフオーバ一ロールコ一夕一を使用し 1 3 0 g /m² の割合で塗工し、ジメチルホルムアミドを 1 0重量％含有する水溶液を凝固液とした浴槽中に 3 0 °C 3 分間浸漬しポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、.ついで 8 0 °Cの温水で 1 0分間水洗し.、 1 4 0 °Cで熱風乾燥し、微多孔質膜加工品を得た。次に、上記処方 2 に示ず組成のポリウレタン溶液を微多孔質膜上にグラビアコ一夕一（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 %) を用いて塗工し、ついで 8 0でで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理を行い、片面に球状粒子を含む樹脂層を積層した微多孔質膜加工品を得た。

次に、上述の実施例 4 と同様にして微多孔質膜加工品の布帛面にホットメルト層を積層した。ホットラミネ一ターの条件は、温度 1 2 01：、線圧力 3 0 N/ c m、速度 2 0 mZ分とした。 ^却後、離型紙を剥がし防水加工布帛用目止めテープ用シートを得た。

次いで、スリットカツタ一で 2. 5 c m幅にカツトし防水加工布帛用目止めテープを得た。

スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数 (M I U) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。結果を、表 1 に示した。

実施例 8

実施例 1で得られた防水加工布帛を用い、裏地を使用しない防水衣料を縫製した。ここで、縫い目は、実施例 4で得られた目止めテープを使用し、テーピングマシンで融着しシールした。該防水衣料は、裏地を使用しないでも快適な着用感を有しており、膜面の着用摩耗による防水性の低下は認められず、また洗濯による防水性の低下もなく、雨天着用時にも漏水は認められなかった。

比較例 1

上記実施例 1 と同処方にて、ナイロン夕フタの基布上に微多孔膜を作製し、さらに、 1 6 0 °C 3分間熱処理をして、透湿防水加工布帛を得た, 得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。結果を、表 1 に示した。防水層の上に、球状粒子を分散した樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。比較例 2

上記実施例 1 と同処方にて得られた微多孔膜加工品に、下記処方 6 に示す組成でポリウレタン溶液を微多孔膜上に、グラビアコ一夕一（ 3 2 メッシュ、開孔率 5 0 % ) を使用して塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理をして、透湿防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。'

結果を、表 1 に示した。防水層の上に、球状粒子が分散されていない樹脂のみを積層した本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた, (処方 6 )

ハイムレン Y— 2 6 2 ： 1 0 0部（大日精化製、ポリエーテル系ポリウレタン）

メチルェチルケ卜ン： 7 5部

トルエン： 7 5部

比較例 3

上記実施例 2 と同様にして得られた微多孔質膜に無孔質膜を積層した防水膜加工品を 1 6 0 °C 3分間熱処理し、透湿防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。

結果を、表 1 に示した。防水層の上に、球状粒子を分散した樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。 ·

比較例 4

実施例 1 と同様に撥水処理を施した 7 7 dt exのナイロンフィラメントヤーンで構成されたナイロンタフタに、アクリル酸エステル共重合体 1 5重量％およびトリメチロールプロパン一へキサメテ.レンジイソシァネート付加物（モル比 1 ： 3 ) 3重量％を含有するトリオ一ル溶液をナイフォ一バー口一ルコ一夕一にて 5 0 g /m ² の割合で塗工し、次いで乾燥（脱溶媒〉した後、 1 6 0 °C 3分間熱処理して、防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数（M I U). を'測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。

結果を、表 1 に示した。防水層の上に、球状粒子を分散した樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。また、耐水圧および透湿性も低かった。

比較例 5

上記実施例 4と同様にして微多孔質膜を作製し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理して、離型布つきの微多孔防水膜を得た。

次に、上述の実施例 4と同様にしてホットメルト層を積層した。すなわち、上記離型布つきの微多孔防水膜の防水面とホットメルト膜を実施例 4 と同様にしてラミネートを行ない、離型布を剥離して防水加工布帛 ,用目止めテープ用シ一トを得た。

次いでスリットカッターで 2. 5 c m幅にカツ卜し防水加工布帛用目止めテープを得た。

スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数

( M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評做した。

結果を、表 1 に示した。防水層の片面に、球状粒子を分散した樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。

比較例 6

実施例 4と同様にして得られた離型布付きの微多孔質膜加工品に、上記処方 6 に示す組成のポリウレタン溶液を該微多孔質膜上にグラビアコ一夕一（ 3 2メッシュ、開孔率 5 0 % ) を使用して塗工し、ついで 8 0 °Cで熱風乾燥し、さらに 1 6 0 °C 3分間熱処理して、防水加工布帛を得た。

つぎに、実施例 4 と同様にしてホットメルト層を積層した。すなわち上記防水加工布帛の布帛面とホットメルト膜を実施例 4と同様にしてラミネ一卜し、防水加工布帛用目止めテープ用シートを得た。

次いでスリットカッターで 2 . 5 c m幅にカットし、防水加工布帛用目止めテープを得た。 .

スリット前のシートについて、' 耐水圧、および表面の平均摩擦係数 ( M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、 '洗濯 1 0回後）を評価した。 .

結果を、表 1 に示した。防水層の片面に、球状粒子が分散されていない樹脂のみが積層された本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。

比較例 7

実施例 5 と同様にして得られた離型布付きの微多孔質膜に無孔質膜を積層した防水膜加工品から剥離した防水層に、実施例 4 と同様にしてホッ卜メルト層を層し、防水加工布帛用目止めテープ用シートを得た。次いでスリットカッターで 2 . 5 c m幅にカットし、防水加工布帛用目止めテープを得た。

スリット前のシートについて、耐水年、および表面の平均摩擦係数 ( M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。結果を、表 1 に示した。防水層の片面に、球状粒子を分散した樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣つていた。， .

比較例 8

離型紙上にアクリル酸エステル共重合体 1 5重量％およびトリメチロ —ルプロパン一へキサメチレンジイソシァネート付加物（モル比 1 ： 3 ) 3重量％.を含有するトリオ一ル溶液をナイフオーバ一ロールコ一夕 —にて 2 0 0 g / m ² の割合で塗工し、ついで乾燥（脱溶媒）することにより無孔質防水膜加工品を得た。 ,

次に、無孔質防水膜加工品を離型紙より剥離し、剥離面に実施例 4 と同様にしてホットメルト層を積層し、防水加工布帛用目止めテープ.用シートを得た。

次いでスリットカッターで 2 . 5 c m幅にカットし、防水加工布帛用目止めテープを得た。

スリット前のシートについて、耐水圧、および表面の平均摩擦係数 ( M I U ) を測定し、触感にて肌触り（初期、洗濯 1 0回後）を評価した。

結果を、表 1 に示した。防水層の片面に、球状粒子を含む樹脂組成物が積層されていない本比較例は、 M I Uが大きく、肌触りに劣っていた。

比較例 9 01 06681 比較例 1で得られた防水加工布帛を用い、防水縫製し、縫い目を比較例 5で得られた目止めテープを使用し、テーピングマシンで融着しシールした。

球状粒子が分散された樹脂組成物が、防水層の上に積層されていない本比較例の該防水衣料は、裏地を使用しないとタックやべとっき感がぁり、着用感は不快であった。また、着用摩耗による防水性の低下があり、雨天着用時に漏水が認められた。

防水層の上 V 樹脂紐成物平均摩擦係数（M I U) , リ耐水圧 (kP a) 透湿度（g/m² · hr) 樹組成物の中の琉状 ¾r 洗濯なし洗濯 10回後し iCi iA. IEJ1S 洗濯なし積層の有無子の有無タテ an 夕テ 3Π A— 1 B— 1 実施例 1 有り有り 0.31 0.30, 0.52 0.51 ◎ ◎〜〇 80 70 8,000 10, 000 実施例 2 有り有り 0.33 0.32 0.50 0.53 ◎ ◎~o 200 1 80 6,000 9,000 実施例 3 有り有り 0.32 0.29 0.52 0.48 © ©~o 200 1 80 3 000 12,000 実施例 4 有り有り 0.31 0.35 ◎ ◎~〇 80 7 0 6,500 8,000 実施例 5 有り有り 0.32 0.35 ◎ ◎~〇 200 1 80 4,800 7,000 実施例 6 有り有り 0.32 0.34 ◎ ◎〜〇 200 1 80 2,800 10,500 実施例 7 有り有り 0.31 0.35 ◎ ®~o 80 70 7,500 9,500 比較例 1 無し 0.91 1.00 1.22 1.44 Δ~Χ Δ〜Χ 80 7 0 8,000 10,000 比較例 2 有り無し 0.81 0.88 0.91 0.98 厶〜 X 厶〜 X 80 70 8,000 10,000

. 比較例 3 無し 0.93 1.12 1.31 1.45 X X 200 180 6,000 9,000 比較例 4 1.25 1.20 1.31 1.28 X X 9 6 1,200 2, 300 + 比較例 5 無し 0.96 1.13 X X 80 70 6,800 7,500 比較例 6 有り無し 0.84 0.91 △〜χ X 80 70 6,500 8,000 比較例 7 無し 0.93 1.21 X X 200 18 0 5,300 7,500 比較例 8 無し 1.28 1.35 X X 200 1 8 0 500 1,200

産業上の利用可能性

本発明によって、樹脂面の滑り摩擦係数の低下と表面の心地よい肌触りおよびタックの少ないドライな防水加工布帛と防水加工布帛用目止めテープが得られ、さらにこれらを用いることにより、裏地を必要としない防水衣料を得ることができる。 .

本発明の防水衣料により、ベとつき感がなく着用感に優れ、また皮膜面にニット等を接着剤で接着した 3 レアにする必要がないため、安価かつ軽量で、コンパクトに畳むことができる快適な防水衣料が.得られる。また、本発明の防水加工布帛用目止めテープを使用することにより、縫い目を含む衣料全体の防水性を向上させることができる。

また、生地と目止めテープの防水層面の柄を合わせられるため、意匠性に優れた防水衣料を提供できる。

Claims

請求の範囲

1. 布帛の片面に防水層を有し、該防水層の上に、平均粒径が 5 μπιから 2 0 0 ^ mの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層したことを特徴とする防水加工布帛。

2. 樹脂組成物を点状および/または線状に積層することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

3. 耐水圧が 1 0 k P a以上であることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

4. 積層した樹脂組成物の表面の K E S法による平均摩擦係数（M l U) が、タテ方向およびョコ方向ともに 0. 8以下であることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

5. 防水層がポリウレタン樹脂からなる微多孔質膜かポリウレタン樹脂からなる無孔質膜、またはポリウレタン樹脂からなる微多孔質膜上にポリウレタン樹脂からなる無孔質膜を積層させたものであることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

6. 透湿度が 2， 5 0 0 gZm² ' hr 以上であることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

7. 樹脂が透湿性を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

8. 球状粒子がアクリル樹脂からなることを特徴とする請求の範囲第 1 項に記載の防水加工布帛。

9. 球状粒子の重量分布が 2つ以上のピークを有することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の防水加工布帛。

1 0. 布帛の片面に防水層を有し、' 該防水層の上に、平均粒径が 5 i m から 2 0 0 の球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層し、該布帛の他面にホットメルト層を積層したことを特徴とする防水加工布帛用目止めテープ。

1 1. 防水層を有する目止めテープであって、該防水層の片面に、平均粒径が 5 mから 2 0 0 /imの球状粒子を樹脂 1 0 0重量部に対し 2 0 〜 2 0 0重量部分散した樹脂組成物を積層し、該防水層の他面にホット., メルト層を積層したことを特徴とする防水加工布帛用目止めテープ。

1 2. ットメルト層がポリウレタン樹脂からなることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテープ c

1 3. 樹脂組成物を点状およびノまたは線状に積層することを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテ一プ。

1 4 . テープの耐水圧が 1 0 k P a以上であることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止テープ。

1 5. 積層した前記樹脂組成物の表面の KE S法による平均摩擦係数 (M I U) が、タテ方向 0. 8以下であることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布用目止めテープ。

1 6. 積層した樹脂組成物の表面の K E S法による平均摩擦係数（M l U) が、夕テ方向およびョコ方向ともに 0. 8以下であることを特徴とする請求の範囲第 1 0項寧たは第 1 1項に記載の防水加工布用目止めテープ。

1 7. 防水層がポリウレタン樹脂からなる微多孔質膜かポリウレ夕ン樹脂からなる無孔質膜、またはポリウレタ樹脂からなる微多孔質膜上にポリウレタン樹脂からなる無孔質膜を積層させたものであることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテープ。

1 8. 樹脂が透湿性を有するポリウレタン樹脂であることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテ一プ。

1 9 . 球状粒子がァクリル樹脂からなることを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテープ。

2 0 . 球状粒子の重量分布が 2つ以上のピークを有することを特徴とする請求の範囲第 1 0項または第 1 1項に記載の防水加工布帛用目止めテープ。 - 2 1 . 請求の範囲第 1項の防水加工布帛およびまたは請求の範囲第 1 0項の防水加工布帛用目止めテープを用いたことを特徴とする防水衣料 2 2 . 請求の範囲第 1 1項の防水加工布帛用目止めテープを用いたことを特徴とする防水衣料。

2 3 . 請求の範囲第 1項の防水加工布帛および請求の範囲第 1 1項の防水加工布帛用目止めテープを用いたことを特徴とする防水衣料。

2 4 . 請求の範囲第 1 0項および請求の範囲第 1 1項の防水加工布帛用目止めテープを用いたことを特徴.とする防水衣料。

2 5 . 防水衣料の ^い目が、請求の範囲第 1 0項および /"または請求の範囲第 1 1項に記載した防水加工布帛用目止めテープを用い融着したものであることを特徴とする防水衣料。