JP2014065226A - 医療用透湿防水性布帛 - Google Patents

医療用透湿防水性布帛 Download PDF

Info

Publication number
JP2014065226A
JP2014065226A JP2012212430A JP2012212430A JP2014065226A JP 2014065226 A JP2014065226 A JP 2014065226A JP 2012212430 A JP2012212430 A JP 2012212430A JP 2012212430 A JP2012212430 A JP 2012212430A JP 2014065226 A JP2014065226 A JP 2014065226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fabric
film
moisture
mass
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012212430A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6084415B2 (ja
Inventor
Kiyoshi Nakagawa
清 中川
Yoshiaki Kijima
由明 來島
Munemasa Okubo
宗政 大久保
Shinichiro Soejima
信一郎 副島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Trading Co Ltd
Original Assignee
Unitika Trading Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Trading Co Ltd filed Critical Unitika Trading Co Ltd
Priority to JP2012212430A priority Critical patent/JP6084415B2/ja
Publication of JP2014065226A publication Critical patent/JP2014065226A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6084415B2 publication Critical patent/JP6084415B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】透湿性、防水性と共に耐湿熱性、各種耐久性、さらには樹脂膜と繊維布帛との接着性に優れる透湿防水性布帛を提供すること。
【解決手段】表地用繊維布帛、乾式膜、湿式膜、接着剤層及び裏地用繊維布帛をこの順に積層してなる布帛であって、表地用繊維及び裏地用布帛は共にポリエステル系繊維から主として構成され、乾式膜、湿式膜及び接着剤層はいずれもポリカーボネート系ポリウレタン樹脂から主として構成され、乾式膜及び湿式膜は共に微多孔質な構造を呈し、さらに湿式膜中に無機微粉末を3〜50質量%含有している医療用透湿防水性布帛。
【選択図】 なし

Description

本発明は、メディカル、介護、看護、製薬などの分野において良好な透湿防水性を発現する積層布帛に関するものである。
透湿性と防水性とを併せ持つ透湿防水性布帛は、身体からの発汗による水蒸気を衣服外へ放出する機能と、雨水が衣服内に侵入するのを防ぐ機能とを有しており、防寒衣料やスポーツ衣料などに好適である。
透湿防水性布帛には、例えば、細繊度糸を高密度に織り上げた後、撥水、カレンダー加工したものや、織編物の上にポリウレタン樹脂などからなる樹脂膜を備えたものなどが知られており、特に後者の樹脂膜を備えたものが防水性の点で好ましいとされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方で、透湿防水性布帛を防寒衣料やスポーツ衣料以外の分野、例えば、白衣、手術衣、ガウン、ドレープなどのメディカル分野や、介護士、看護士などのユニフォーム分野に適用しようという試みもある。
例えば、特許文献4には、ポリエステル系織編物と耐熱性フィルムとを耐熱性接着剤により接着積層することにより、高温洗濯(家庭洗濯機70℃)及び加圧蒸気滅菌(121℃)の繰り返し100回後において、耐水圧2000mm以上を達成できる医療用積層布帛が提案されている。また、特許文献5には、ポリエステル系長繊維織編物に軟化点190℃以上のポリウレタン乾式膜を積層接着することにより、透湿度2000g/m・24hrs以上、耐水圧0.1kgf/cm以上、殺菌活性値0以上を達成できる医療用積層布帛が提案されている。
特開平5−78984号公報 特開2003−20574号公報 特開2007−296797号公報 特開平9−78464号公報 特開2000−316694号公報
透湿防水性布帛を医療用途に適用する場合、血液、体液などに対する防護性が必要となるところ、それに見合うだけの高い防水性が求められる。所望の防水性が達成されない場合、血液、体液などが浸透し易くなり、場合によっては、細菌、ウイルスなどに接触する機会も増えることになる。
さらに、医療用途の場合、スポーツ衣料におけるものと比べ着用快適性の一層の改善効果が求められ、身体の動き、発汗に伴って発生する熱・蒸れを布帛外へ効率的に放出できる機能も求められる。
しかしながら、透湿防水性布帛は、一般に防水性を高めると透湿性が低下する傾向にあるため、医療用途に見合うだけの防水性を具現しようとすると透湿性が下がり、衣服としたとき所望の着用快適性が得られないという問題がある。
また、血液、体液、薬品などに由来する汚れが付着した布帛の洗濯には、一般に工業洗濯が採用される。工業洗濯の際の水温は、一般に60〜80℃程度であり、汚れがひどいときはアルカリ浴で洗濯することがある。
さらに、洗濯後の滅菌処理も医療用途の布帛には欠かせないものとされている。滅菌処理としては、121℃で20分間もしくは135℃で8分間高圧蒸気に曝すオートクレーブ処理が一般的であり、中でも滅菌効果を高め、処理時間を短縮する観点から135℃下の滅菌処理が好ましいとされている。
しかしながら、このような高温下での洗濯、滅菌処理は、透湿防水性布帛を構成する樹脂膜、接着剤層の耐久性を大きく損ね易く、洗濯、滅菌処理を繰り返すとこれらの層が劣化するもしくは剥離するといった問題が生じる。
そこで、このような問題を解決する一手段として、繊維布帛としてポリエステル系繊維布帛を使用することが提案されている(例えば、特許文献4、5参照)。
ポリエステル系繊維布帛を用いることで、透湿防水性布帛の耐湿熱性を改善することは一応可能である。しかし、一般に樹脂膜は、その組成にもよるが、防水性などを改善する目的で膜を厚くすると、製膜過程で膜が凝固収縮することがあり、特にポリエステル系繊維布帛を用いた場合には、凝固収縮により樹脂膜と繊維布帛との間で接着性が著しく低下するという問題があり、その改善が望まれている。
本発明は、上記の欠点を解消するものであり、透湿性、防水性と共に耐湿熱性、各種耐久性、さらには樹脂膜と繊維布帛との接着性に優れる透湿防水性布帛を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、防水性ある樹脂膜の形成に適するとされるポリウレタン樹脂のうち、特にポリカーボネート系のものを選んで使用すると、耐湿熱性や各種耐久性に優れる樹脂膜が形成でき、樹脂膜中に無機微粉末を所定量含有させると、所望の透湿性が得られることを見出し、さらに、乾式膜を介して湿式膜を積層すると、繊維布帛と湿式膜とを強固に接着させることができること見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、表地用繊維布帛、乾式膜、湿式膜、接着剤層及び裏地用繊維布帛をこの順に積層してなる布帛であって、表地用繊維及び裏地用布帛は共にポリエステル系繊維から主として構成され、乾式膜、湿式膜及び接着剤層はいずれもポリカーボネート系ポリウレタン樹脂から主として構成され、乾式膜及び湿式膜は共に微多孔質な構造を呈し、さらに湿式膜中に無機微粉末を3〜50質量%含有していることを特徴とする医療用透湿防水性布帛を要旨とするものである。
本発明の透湿防水性布帛は、血液、体液、薬品などに対し優れた防護性を発現しうるだけの優れた防水性を備え、さらに着用快適性の一層の改善に資するだけの高い透湿性も備えている。また、本発明の透湿防水性布帛は、樹脂膜と繊維布帛との間の接着性に優れている。そして、工業洗濯やオートクレーブによる滅菌処理を繰り返しても、樹脂膜の劣化や層間剥離が生じ難く、各種耐久性にも優れている。
このような点から、本発明の透湿防水性布帛は、医療用途すなわちメディカル、介護、看護、製薬分野などにおいて好ましく使用できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の透湿防水性布帛は、表地用繊維布帛、乾式膜、湿式膜、接着剤層及び裏地用繊維布帛をこの順に積層したものである。なお、以下、乾式膜、湿式膜及び接着剤層を総称して「樹脂膜」ということがある。
本発明における繊維布帛としては、表地用、裏地用共にポリエステル系繊維から主として構成されるものを使用する。ポリエステル系繊維を使用することで、耐湿熱性や強度に加え汎用性、製造コストなどの点で有利な繊維布帛とすることができる。
ポリエステル系繊維を構成するポリエステルポリマーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどがあげられる。本発明では、かかるポリマーを使用してフィラメント、ステープルとしたもの、さらにはマルチフィラメント糸、紡績糸としたものなどが使用できる。繊維布帛の形状としては、織物、編物、不織布などがあげられ、防水性の観点から一般に織物が好適である。
本発明における繊維布帛には、本発明の効果を損なわない限りにおいて他の繊維が併用されていてもよい。他の繊維としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド系合成繊維、ポリアクリルニトリル系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、トリアセテートなどの半合成繊維、綿、羊毛などの天然繊維があげられる。本発明では、ポリエステル系繊維を主体にして繊維布帛が構成されているところ、他の繊維の使用量は、おおむね全体の20質量%以下であることが好ましい。
また、本発明における表地用繊維布帛には、撥水加工されたものを使用するのが好ましく、撥水加工に加えカレンダー加工されたものを使用するのがより好ましい。後述するように、本発明では、所定の樹脂溶液を用いて樹脂膜を形成することがあり、当該加工が付された繊維布帛を用いることで、製膜時、樹脂溶液が表地用繊維布帛の内部深くに浸透もしくは裏抜けするのを抑えることができる。
撥水加工に適用する撥水剤としては、パラフィン系撥水剤、ポリシロキサン系撥水剤、フッ素系撥水剤などが使用できる。撥水加工の方法としては、スプレー法、パディング法、コーティング法などが採用できる。例えばパディング法を採用したときは、フッ素系撥水剤を3〜10質量%含有する水分散液に繊維布帛をピックアップ率30〜100%でパディングし、これを80〜130℃で乾燥した後、150〜180℃で20秒〜2分間熱処理するとよい。
本発明の透湿防水性布帛では、前記表地用繊維布帛の上に樹脂膜が積層されている。すなわち、乾式膜、湿式膜及び接着剤層がこの順に積層されている。
樹脂膜は、いずれもポリカーボネート系ポリウレタン樹脂から主として構成される。ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂は、全樹脂組成物のうち好ましくは80質量%以上の割合で使用される。ポリウレタン樹脂は、一般に防水性ある樹脂層の形成に適するとされており、本発明ではそのうちのポリカーボネート系のものを選んで使用する。これにより、耐湿熱性や各種耐久性をより向上させることができる。
ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂としては、例えば、ポリカーボネートジオールと有機ポリイソシアネートと鎖延長剤とを一括に仕込んで反応させるワンショット法、又は予めポリカーボネートジオールと有機ポリイソシアネートとを反応させておき、後に鎖延長剤を加えて反応させるプレポリマー法などの方法により得られるものなどが使用できる。
ポリカーボネートジオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのアルキルジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ペンチル,2−プロピル−1,3−プロパンジオールなどの2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオールなどから選択される1種以上のジオールと、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネートなどのジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート、エチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネートなどのアルキレンカーボネートなどから選択される1種以上の炭酸ジエステルとのエステル交換反応により得られるものなどが使用できる。特に結晶性の抑えられた樹脂は、有機溶剤に対する溶解性が良好で、溶融時における粘性も調製し易く好ましいため、このような樹脂を得るという点から、上記ジオールとしては、2,2−ジアルキル−1,3−プロパンジオールが好ましい。また、上記炭酸ジエステルとしては、オートクレーブ処理に対する耐久性の観点から、ジアリールカーボネートが好ましい。
有機ポリイソシアネートとしては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネートなどの脂環族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニールジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどが使用できる。中でも、オートクレーブ処理に対する耐久性の観点から、芳香族ジイソシアネートが好ましい。
また、鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレンジアミンなどを単独で又は混合して使用することができる。
本発明における乾式膜及び湿式膜は、共に微多孔質な構造を呈している。微多孔質な構造は、膜の透湿性を向上させる点で有利となる。しかし、布帛全体として所望の透湿性を確保するにはそれだけでは足りず、主要な樹脂膜たる湿式膜に無機微粉末を所定量含有させる必要がある。
無機微粉末としては、例えば二酸化珪素、二酸化アルミニウム、二酸化チタンなどからなる微粉末が使用でき、種類としては、アモルファスのガラス状であって細孔がなく、乾式法で製造されるフュームドタイプのものが好ましい。
無機微粉末の平均一次粒子径としては、7〜40nm程度が好ましい。7nm未満になると、透湿性の向上効果があまり認められない傾向にあり、40nmを超えると、湿式膜中に大きな孔が形成され易く、耐水圧が低下する傾向にあるため、いずれも好ましくない。
無機微粉末は、湿式膜中に3〜50質量%含有されている必要があり、5〜50質量が好ましい。3質量%未満では、透湿性の向上効果が認められず、50質量%を超えると、樹脂成分の含有量が相対的に低下するため、湿式膜が脆くなり、洗濯や滅菌処理に対する耐久性が低下する。加えて、湿式膜を形成する際の作業性や製膜コストの点においても不利であり、後述する湿式膜形成用樹脂溶液を安定的に調製することも困難となる。
さらに、本発明では、必要に応じて樹脂膜に第三成分を含有させてもよい。第三成分としては、ポリエステル系樹脂が好ましく、同樹脂を含有させることで、樹脂膜の接着性を高めることができる。このため、大きな負荷が掛かっても層間剥離し難い透湿防水性布帛とすることができる。特に、乾式膜中にポリエステル系樹脂を含有させることが好ましい。
ポリエステル系樹脂としては、樹脂膜の接着性向上に資するものであればどのようなものでも使用できる。具体的には、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどから選択される1種以上のジオールと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン2酸などから選択される1種以上のジカルボン酸との重合反応物などが使用できる。特に、ジオール成分にエチレングリコール及びネオペンチルグリコールを、ジカルボン酸成分にテレフタル酸、イソフタル酸及びセバシン酸をそれぞれ適用して、分子量10000〜50000程度の非晶質飽和共重合ポリエステル樹脂とすれば、有機溶媒に溶解し易く、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂中の水酸基やイソシアネート基との反応性も良好なことから、好適である。
ポリエステル系樹脂は、樹脂膜中に1〜10質量%含有されていることが好ましく、3〜8質量%がより好ましい。含有量が1質量未満になると、樹脂膜の接着性が向上し難く、10質量%を超えると、透湿性の低下や風合いの硬化さらには品位低下を招き易く、いずれも好ましくない。特に乾式膜中に1〜10質量%のポリエステル系樹脂を含有していることが好ましい。
また、本発明では、第三成分として架橋性イソシアネート化合物を用いることも有効である。同化合物を含有させることで、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が架橋し、樹脂膜の強度及び接着性を同時に高めることができる。
架橋性イソシアネート化合物としては、トリレン2,4−ジイソアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの他、これらのジイソシアネート類3モルと、活性水素を有する化合物(例えば、トリメチロールプロパン、グリセリンなど)1モルとの付加反応によって得られるトリイソシアネート類などが使用できる。中でも、樹脂膜の接着性をより向上させる観点から、反応性の緩やかな脂肪族系の架橋性イソシアネート化合物が好ましく、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
架橋性イソシアネート化合物は、各樹脂膜すなわち乾式膜、湿式膜及び接着剤層それぞれに1〜10質量%程度含有されていることが好ましい。含有量が1質量%未満になると、樹脂膜の強度、接着性が共に向上し難く、10質量%を超えると、樹脂膜が硬くなり、ひいては透湿防水性布帛の風合いも低下する傾向にあり、いずれも好ましくない。
さらに、第三成分として、上記ポリエステル系樹脂以外の樹脂、上記架橋性イソシアネート化合物以外の化合物の他、顔料、抗菌剤、消臭剤、難燃剤といった各種機能剤を必要に応じて使用してもよい。これらの含有量としては、樹脂膜全体に対し10質量%以下とすることが好ましい。
本発明の透湿防水性布帛は、表地用繊維布帛、乾式膜、湿式膜、接着剤層及び裏地用繊維布帛をこの順に積層したものであり、表裏繊維布帛が樹脂膜を挟んだ構造をなしている。2枚の繊維布帛を用いる理由としては、樹脂膜を露出させた状態で透湿防水性布帛を滅菌処理すると、湿熱により樹脂膜の劣化が進み易くなる他、タッグ感が増して樹脂膜同士が密着し易くなるからである。
本発明の透湿防水性布帛では、必要に応じて表裏繊維布帛間の任意の場所に任意の膜を設けてもよい。例えば、布帛の防水性や防護性などを向上させたい場合には、湿式膜の上に無孔膜を積層するとよい。この場合、無孔膜を構成する樹脂としては、接着性の観点からポリウレタン樹脂が好適である。中でもエーテル系ポリウレタン樹脂は透湿性の点で好ましく、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂は耐久性の点で好ましい。ただし、無孔膜を設けると布帛の透湿性が低下する傾向にあるので、用途、目的などを十分に考慮したうえで無孔膜を設けることが望まれる。
次に、本発明の透湿防水性布帛を得るための好ましい方法について述べる。
まず、乾式製膜法に準じて乾式膜を形成する。すなわち、表地用繊維布帛の片面に乾式膜形成用樹脂溶液を塗布し、乾燥することにより乾式膜を形成する。
乾式膜は、湿式膜と表地用繊維布帛とを貼り合わせる接着剤のような役割を果たすものである。すなわち、乾式膜を設けることで、繊維布帛と樹脂膜とを強固に接着させることができ、層間剥離し難い透湿防水性布帛とすることができる。
また、乾式膜は、バリアのような役割も果たす。すなわち、乾式膜を設けることで、後述する湿式膜形成用樹脂溶液が繊維布帛内部へ浸透するのを抑えることができる。これにより、布帛のレベリング性が上がり、透湿防水性布帛の品位、風合いなどが向上する。
さらに、乾式膜を設けることで、透湿防水性布帛の防水性をより高めることもできる。
ただし、乾式膜を設けることは、一般に透湿性の点で不利となる傾向にある。このため、膜としては可能な限り薄いことが好ましく、後述する質量範囲で製膜することが好ましい。薄い膜とすることは、微多孔質な構造を具現するうえでも好ましい。
乾式膜形成用樹脂溶液は、必須成分たるポリカーボネート系ポリウレタン樹脂と任意成分たる第三成分とを、有機溶媒に溶解又は分散することにより調製することができる。有機溶媒としては、乾燥効率の観点から、メチルエチルケトン、トルエンなど揮発性を有する溶媒が好ましい。
樹脂溶液を塗布する際は、形成される乾式膜の質量が好ましくは0.5〜10g/m、より好ましくは1〜5g/mとなるように、予め固形分濃度、塗布量などが適宜調整された樹脂溶液を用いることが好ましい。乾式膜の質量が0.5g/m未満になると、湿式膜と繊維布帛との間の接着性が十分に向上しない傾向にあり、工業洗濯、滅菌処理の過程で透湿防水性布帛が層間剥離する傾向にあるため、好ましくない。一方、10g/mを超えると、製膜時に乾式膜形成用樹脂溶液が繊維布帛内部に浸透し、透湿防水性布帛の風合いが硬くなる傾向にある他、乾式膜の構造が実質的に無孔質なものとなり、透湿防水性布帛の透湿性が低下する傾向にあるため、好ましくない。
乾式膜形成用樹脂溶液の塗布は、ナイフコータなどを用いて行えばよい。ただし、上記したように、膜の厚みを薄くすることが、微多孔質な膜を形成するうえで有利となる。そして、乾燥としては、50〜150℃で1〜5分間行うのが好ましい。
乾式膜を形成した後は、湿式製膜法に準じて湿式膜を形成する。すなわち、乾式膜の上に湿式膜形成用樹脂溶液を塗布した後、湿式凝固液に浸漬することで湿式膜を形成する。
湿式膜形成用樹脂溶液は、必須成分たるポリカーボネート系ポリウレタン樹脂及び無機微粉末と、任意成分たる第三成分とを、有機溶媒に溶解又は分散することにより調製することができる。有機溶媒としては、ポリウレタン樹脂に対し親和性を示すものであれば任意のものが使用できるが、実用上の観点からN,N−ジメチルホルムアミドを使用することが好ましい。有機溶媒の含有量としては、70〜85質量%程度が好ましい。
湿式膜形成用樹脂溶液を乾式膜上に塗布するには、ナイフコーティング法、コンマコーティング法、グラビアコーティング法などを採用すればよい。
湿式凝固液としては、水もしくは極性有機溶剤を含有する水溶液が好適であり、極性有機溶剤としてはN,N−ジメチルホルムアミドなどが好適である。特に湿式凝固液としてN,N−ジメチルホルムアミド水溶液を用いる場合、その濃度は40%以下が好ましく、5〜40%がより好ましく、5〜30%がさらに好ましい。なお、濃度が40%を超えると、凝固速度が低下し、膜が無孔質な形態のものとなり易いため、好ましくない。
製膜の際の凝固液温度としては、5〜35℃程度、凝固時間としては30秒〜5分間程度がそれぞれ好ましい。
湿式膜の形成は、乾式膜形成後速やかに行うことが好ましい。これは、湿式膜の形成時機を早めることで、乾式膜と湿式膜とが界面及びその近傍で一体化し、良好な透湿性が具現されるからである。特に、乾式膜全体を取り込んで一体化させると、透湿性はさらに良好なものとなる。
湿式膜の形成は、一般に乾式膜の状態が常態化する前の時機、すなわち樹脂架橋の余地が残されている時機に行うことが好ましく、一応の目安として乾式膜形成後3〜4日以内に行うのが好ましい。
湿式凝固液中で湿式膜形成用樹脂溶液に含まれる固形分を凝固することで、湿式膜を形成した後は、湿式膜に付着するN,N−ジメチルホルムアミドを除去する目的で、35〜80℃の温度下で1〜10分間湯洗し、さらに続いて、50〜150℃の温度下で1〜10分間乾燥するとよい。
湿式膜の厚みとしては、12〜100μm程度が好ましく、15〜60μmがより好ましい。
一般に、湿式膜形成用樹脂溶液を繊維布帛に塗布した後、水に浸漬すると、湿式膜形成用樹脂溶液中の有機溶剤と湿式凝固液中の水とが素早く溶媒置換し、直径5〜50μm相当の大きな孔(長孔)が膜内に形成される。膜内に大きな孔が形成されることは、所望の防水性を得るうえで不利となる傾向にある。さらに、不利となる防水性を補う目的で膜を厚くすると、透湿抵抗によりかえって透湿性が低下する傾向にあり、同時に布帛の風合いも損なわれる傾向にある。
この点、ポリウレタン樹脂を主体とする固形分の凝固速度を遅らせることができれば、長孔の形成を抑えることができると考えられる。検討の結果、水に代えて極性有機溶剤を含有する水溶液を湿式凝固液として用いると、長孔の形成が抑えられ、より微多孔質に富む形態(ナノポーラス)の膜が形成され易くなることがわかった。特に濃度5〜40質量%のN,N−ジメチルホルムアミド水溶液を湿式凝固液として用いると、膜はよりナノポーラスな形態を呈し易くなることがわかった。湿式膜がナノポーラスな形態となれば、透湿防水性布帛において透湿・防水・風合いの調和が取り易くなる。
本発明における湿式膜には、無機微粉末が3〜50質量%含有されているが、無機微粉末を使用することも、ナノポーラスな形態を形成するうえで有利となる。無機微粉末を使用すると、その表面に有機溶媒が吸着され、無機微粉末の周囲で有機溶媒の濃度が高くなる。そして同時に、その外側では固形分の濃度が高くなる。この状態で溶媒置換すると、無機微粉末の周囲で溶媒置換が先行し、その外側では固形分濃度が高い状態のままで凝固が進む。そうすると、長孔の形成が抑えられると共に、微細孔が形成され易くなる。本発明者らの研究によれば、湿式膜における無機微粉末の含有量が、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは20〜50質量%となるように予め調製された湿式膜形成用樹脂溶液を用いると、好ましくは孔径3μm以下、より好ましくは孔径1μm以下の多数の微細孔を有する均一な膜が形成され易くなることがわかった。そして、このようなナノポーラスな湿式膜を形成すると、前記のように透湿防水性布帛において透湿・防水・風合いの調和を図る点で有利となるだけでなく、耐湿熱性や血液、体液、薬品などに対する防護性、特にウイルスバリア性の点で顕著に有利となることを本発明者らは新たに見出した。
なお、孔径は、湿式膜の断面写真を用いて測定する。すなわち、走査電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、S−4000形電界放射形走査電子顕微鏡)を用いて、倍率10000倍で湿式膜の断面写真を撮影し、この写真に基づいて孔径を算出する。孔の断面形状としては、円形をはじめ様々な形状のものがあるが、円形以外の孔の孔径としては、当該孔と同面積の円の直径をもって孔径とする。また、孔の形態としても、閉孔、隣接する孔同士が一部つながったもの又は膜内部から表面まで連通したものなどがある。孔同士が連結しているときは、個々の孔が円形断面と近い形状となるように、残された輪郭を基に欠けている輪郭を描き、孔径を算出する。
また、本発明では、前記のように必要に応じて湿式膜上に無孔膜を設けてもよい。無孔膜の形成には、ポリウレタン樹脂溶液が好ましく使用され、溶液の種類としては、溶剤型、エマルジョン型、水溶性型のいずれもが使用可能である。
無孔膜を形成するための具体的な方法としては、所定のポリウレタン樹脂溶液を用意し、ナイフコーティング法、コンマコーティング法、グラビアコーティング法などにより、当該溶液を湿式膜上にコーティングし、50〜150℃で30秒〜10分間乾燥すればよい。
無孔膜の厚みとしては、0.5〜10μm程度が好ましく、1〜5μmがより好ましい。
本発明の透湿防水性布帛は、さらに接着剤層と裏地用繊維布帛とを備えている。すなわち、湿式膜と裏地用繊維布帛とが、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂を主体とする接着剤層を介して貼合されている。なお、いうまでもないが、湿式膜の上に無孔膜を積層した場合には、無孔膜と裏地用繊維布帛とが接着剤層を介して貼合されることになる。
接着剤層を構成するポリカーボネート系ポリウレタン樹脂としては、基本的に乾式膜、湿式膜を構成する樹脂と同一組成のものが使用できる。中でも、分子量その他を調製することでタッグ感、粘性など接着剤として好ましいとされる各種特性が最適化されたものを使用するとよい。また、樹脂の種類として、架橋型の樹脂を使用することが実用上好ましい。前述のように必要に応じて第三成分を併用してもよい。
そして、接着剤層の形成には、乾式膜及び湿式膜のときと同様、樹脂溶液を用いた方法が採用できる他、ホットメルトによる方法も採用できる。
例えば、ポリウレタン樹脂溶液であれば、二液硬化型であって粘度を500〜5000mPa・sの範囲に調製したものが好適である。まず、グラビアコーティング法、コンマコーティング法などにより、湿式膜(もしくは無孔膜)又は裏地用繊維布帛の上に溶液を塗布する。その後、乾燥し、ラミネート機などを用いて、両者を圧着もしくは熱圧着すれば、両者を貼合することができる。
一方、ホットメルトの場合には、空気中の水分と反応する湿気硬化型のものが好適であり、実用上、80〜150℃程度の温度域で溶融するものがより好ましい。この場合、まず、樹脂の融点及び溶融時の粘性などを考慮しながらホットメルト樹脂を溶融させる。その後、湿式膜(もしくは無孔膜)又は裏地用繊維布帛の上に溶融した樹脂を塗布し、常温で冷却しながら、ラミネート機などを用いて両者を圧着すればよい。
接着剤層は、膜上に全面状に形成されてもよいが、透湿防水性布帛の透湿性、風合いなどの観点からパターン状に形成されていてもよい。パターン状の形態としては、特に限定されないが、点状、線状、格子状、市松模様、亀甲模様などがあげられ、いずれも全体に均一に配置されていることが好ましい。
また、膜もしくは繊維布帛に対する接着剤層の占有面積としては、全面積に対し25〜90%程度が好ましく、40〜70%がより好ましい。占有面積が25%未満では、接着剤層を厚くしても耐久性ある透湿防水性布帛が得られ難く、90%を超えると、接着性は十分高まるものの、透湿性や風合いが低下する傾向にあり、柔軟性ある透湿防水性布帛を得るうえでも不利となり易く、いずれも好ましくない。
接着剤層の厚みとしては、20〜100μm程度が好ましく、30〜80μmがより好ましい。厚みが20μm未満では、接着剤の占有面積を広くしても、耐久性ある透湿防水性布帛が得られ難く、100μmを超えると、製造コストがかさむうえにそれ以上の接着性も期待できない傾向にあり、いずれも好ましくない。
また、裏地用繊維布帛としては、表地同様、ポリエステル系繊維から主として構成されるものを使用する。この場合、透湿防水性布帛を用いた衣服に高い防水性が要求されるときは、縫製部分に防水タイプのシームテープを熱圧着することがあるため、厚み、軽量性、シームテープの接着性さらにはシームテープ接着後の防水性などを考慮して、総繊度15〜44dtexの細繊度糸を用いて繊維布帛を構成することが好ましい。
以上のような構成を有する本発明の透湿防水性布帛は、医療用途に好適である。本発明にいう医療用途とは、病院を対象とするメディカル分野に限定されるものでなく、その周辺に位置する介護、看護、製薬分野なども包含するものである。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、工業洗濯及び滅菌処理並びに各種の物性評価は、下記の方法により行った。
1.工業洗濯及び滅菌処理
透湿防水性布帛の耐湿熱性及び耐久性を評価するにあたり、以下の手順で工業洗濯及び滅菌処理を行った。
まず、工業洗濯機(スガ試験機株式会社製、LM−W型)に得られた透湿防水性布帛を1.5kg導入し、浴比を1:40に調製する。次に、洗剤としてピュアー石鹸(株式会社不動化学製)を1g/L添加し、さらに苛性ソーダを0.8g/L加えることで洗浄水のPH値を10に調製する。そして、洗浄水の温度を約10分かけて徐々に昇温させ、73℃を維持したまま200分間洗濯する。そして、排水後、新たに水を投入し一気に昇温させ、40℃を維持したまま30分間湯洗する。排水後、常温にてオーバーフローすすぎを15分間行う。その後、脱水し、60℃で20分間タンブル乾燥する。以上の操作が工業洗濯10回分である。
次に、工業洗濯した透湿防水性布帛をオートクレーブ(株式会社平山製作所製、HV50型)に導入し、約30分かけて徐々に昇温させ135℃を維持したまま80分間高圧蒸気に曝した。そして、約20分かけて徐々に70℃まで降温し、布帛を取り出した後、60℃で20分間タンブル乾燥する。以上の操作が滅菌処理10回分である。
なお、本来であれば、73℃下20分間の工業洗濯と135℃下8分間の滅菌処理とを1サイクルとする一連の処理を、所定サイクル繰り返すことが、耐湿熱性、耐久性を評価する際、より実用面を加味できるといえよう。しかし一方で、当該一連の処理を繰り返すことは、多大な労力を要するところ、工業洗濯及び滅菌処理をそれぞれまとめて行うことが当該労力の軽減に資するものと判断できる。そこで、本発明では、上記2操作を1回ずつ行うことで、工業洗濯及び滅菌処理を10サイクル行ったこととし、当該2操作を5回繰り返すことで、当該一連の処理を50サイクル行ったこととする。
2.耐湿熱性
透湿防水性布帛に対し上記2操作を5回繰り返し行い(工業洗濯及び滅菌処理を50サイクル)、防水性、層間剥離の程度から耐湿熱性を評価した。ただし、当該繰り返しの途中で、布帛が全剥離した場合は、その時点で処理を中止することにする。
防水性については、50サイクル後の耐水圧を測定し、評価した。なお、耐水圧は、JIS L1092(高水圧法)に基づいて測定した。
一方、層間剥離については、透湿防水性布帛を構成する各部材(繊維布帛、樹脂層など)間の貼合比率から評価した。つまり、上記2操作を行う前(初期)の各部材間の貼合比率を100%としたとき、50サイクル後において最も層間剥離した部材間の貼合比率を測定し、これを以下4段階で評価した。
0%以上50%未満:全剥離
50%以上75%未満:部分剥離
75%以上95%未満:微小剥離
95%以上:剥離なし
3.防護性にかかる耐久性
ASTM F1670−08B法に基づいて人工血液バリア性テストを、ASTM F1671−07B法に基づいてウイルスバリア性テストを、初期及び50サイクル後のそれぞれの布帛についてテストし、各々合否判定することで、防護性にかかる耐久性を評価した。
4.透湿性
JIS L1099 A−1法(塩化カルシウム法)及びB−1法(酢酸カリウム法)に基づいて透湿度を測定し、透湿性を評価した。
5.接着性
JIS L1089に基づいて初期における経方向の剥離強度を測定し、接着性を評価した。
6.防水性(初期)
JIS L1092(高水圧法)に基づいて初期の耐水圧を測定し、評価した。
7.湿式膜の厚み、断面形状の観察
株式会社日立製作所製、S−4000形電界放射形走査電子顕微鏡を用いて、倍率2000倍で湿式膜の断面を写真撮影し、厚みを測定すると共に断面形状を観察した。
8.風合い
透湿防水性布帛の風合いを下記3段階で官能評価した。
○:良好
△:やや硬い
×:硬い
(参考例1)
〔表地用繊維布帛の作製〕
経緯糸の双方に、ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸83dtex72fを用いて、経糸密度107本/2.54cm、緯糸密度87本/2.54cmの平組織生機を製織した。
製織後、精練剤(日華化学株式会社製、サンモールFL)を1g/L用いて、生機を80℃で20分間の精練し、分散染料(ダイスタージャパン株式会社社製、Dianix Blue UN-SE)を0.5%omf含む染浴で織物を130℃で30分間染色した。
続いて、170℃で1分間ファイナルセットした後、市販のフッ素系撥水剤エマルジョン(旭硝子株式会社製、アサヒガードAG−E061、固形分20質量%)を用いて有効成分5質量%の水分散液を調製し、パディング法にて織物に水分散液をピックアップ率40%の割合で付与した。付与後、120℃で2分間乾燥し、さらに170℃で40秒間熱処理した。そして、鏡面ロールを有するカレンダー加工機を用いて、温度175℃、圧力300kPa、速度25m/分でカレンダー加工し、表地用繊維布帛を得た。
(参考例2)
〔裏地用繊維布帛の作製〕
ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸33dtex12fを用いて、28ゲージのトリコット地を編成し、上記と同じ精練剤を1g/L用いて80℃で20分間精練し、裏地用繊維布帛とした。
(実施例1)
表地用繊維布帛のカレンダー加工面に、下記処方1に示す組成の乾式膜形成用樹脂溶液をナイフコータにて10g/m塗布し、120℃で2分間乾燥することで、乾式膜を形成した。なお、乾式膜形成用樹脂溶液の固形分濃度は25質量%、粘度は25℃下において7000mPa・sであった。また、この段階での布帛の透湿度はA−1法で102g/m・hr、B−1法で58g/m・hrであった。
〈処方1〉
レザミンCU−9450NL 100質量部
(大日精化工業株式会社製、固形分濃度30質量%、ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)
レザミンX 2質量部
(大日精化工業株式会社製、固形分濃度100質量%、架橋性イソシアネート化合物)
メチルエチルケトン 40質量部
次に、レザミンCU−9450NL 100質量部と、AEROSIL COK84(日本アエロジル株式会社製、平均一次粒子径が約16nmを主体とする親水性二酸化珪素と、酸化アルミニウムとの混合無機微粉末)2質量部とを粗練りした後、3本ロールミル機を用いて本練りした。そして、レザミンX及びN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、脱泡することで、下記処方2に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液を調製した。得られた溶液の固形分濃度は24質量%、粘度は25℃下において12000mPa・sであった。また、混合無機微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し6質量%含有されていた。
〈処方2〉
レザミンCU−9450NL 100質量部
AEROSIL COK84 2質量部
レザミンX 2質量部
N,N−ジメチルホルムアミド 40質量部
そして、乾式膜形成後直ちに、上記処方2に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液をコンマコータにて乾式膜上に100g/m塗布した後、20℃の水浴に布帛を導入し、2分間浸漬して固形分を凝固した。続いて、50℃の温水浴を使用して十分にオーバーフロー湯洗し、布帛をマングルで絞り、引き続き、乾燥機に導入して140℃で2分間乾燥し、湿式膜を形成した。
得られた湿式膜の断面形状を走査電子顕微鏡(2000倍)で観察したところ、厚みは50〜60μmであった。また、膜中には5〜40μmの範囲で長孔が形成されていたものの、孔径1μm程度の微細孔も多数形成されていた。
次いで、ドット状グラビアロール(ドット径0.75mm、ドット間隔0.25mm、25メッシュ、深度0.25mm)を用いて、下記処方3に示す組成のポリウレタン樹脂溶液(固形分濃度59質量%、25℃下における粘度4000mPa・s)を湿式膜の上に占有面積約50%の割合で点状に約60g/m塗布した。その後、120℃で2分間乾燥することで、接着剤層を形成した。そして、圧力300kPaで裏地用繊維布帛を貼合し、40℃×80%RHの環境下で3日間エージングして、医療用透湿防水性布帛を得た。
〈処方3〉
レザミンUD−8373 100質量部
(大日精化工業株式会社製、固形分濃度70質量%、二液硬化型ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)
レザミンNE 12質量部
(大日精化工業株式会社製、固形分濃度70質量%、架橋性イソシネート化合物)
レザミンUD−103NT 1質量部
(大日精化工業株式会社製、架橋促進剤)
メチルエチルケトン 20質量部
(実施例2)
実施例1における表地用繊維布帛のカレンダー加工面に、下記処方4に示す組成の乾式膜形成用樹脂溶液をナイフコータにて8g/m塗布し、120℃で2分間乾燥することで、乾式膜を形成した。なお、乾式膜形成用樹脂溶液の固形分濃度は26質量%、溶液の粘度は25℃下において6500mPa・sであった。また、ポリエステル系樹脂は、乾式膜形成にかかる固形分100質量%に対し6質量%含有されていた。そして、この段階での布帛の透湿度はA−1法で73g/m・hr、B−1法で55g/m・hrであった。
〈処方4〉
レザミンCU−9450NL 100質量部
レザミンX 2質量部
ポリエステル系樹脂溶液(固形分濃度25質量%) 8質量部
メチルエチルケトン 20質量部
なお、処方4中のポリエステル系樹脂溶液は、メチルエチルケトンとN,N−ジメチルホルムアミドとを順に1:1の割合で混合したものを溶媒として使用し、エリーテルUE3220(ユニチカ株式会社製、薄板状熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂)をポリエステル系樹脂として使用したものである。
次に、AEROSIL COK84を2質量部使用することに代えて、AEROSIL R974(日本アエロジル株式会社製、平均一次粒子径が約12nmの疎水性二酸化珪素微粉末)を5質量部使用すること以外、実施例1の場合と同様の方法により下記処方5に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液を調製した。得られた溶液の固形分濃度は25質量%で、粘度は25℃下において12000mPa・s/25℃であった。また、二酸化珪素微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し14質量%含有されていた。
〈処方5〉
レザミンCU−9450NL 100質量部
AEROSIL R974 5質量部 レザミンX 2質量部
N,N−ジメチルホルムアミド 40質量部
そして、水に代えて濃度5%のN,N−ジメチルホルムアミド水溶液(20℃)を湿式凝固液として用いる以外、実施例1の場合と同様の方法によって、上記乾式膜上に湿式膜を形成した。
得られた湿式膜の断面形状を走査電子顕微鏡(2000倍)で観察したところ、厚みは50〜60μmであった。また、膜中には5〜40μmの範囲で長孔が形成されていたものの、孔径1μm以下の微細孔も多数形成されていた。さらに、得られた湿式膜は、実施例1にかかる湿式膜と比べ、よりナノポーラスに近い形態を取っていた。
以降は、実施例1の場合と同様にして、接着剤層を介して湿式膜上に裏地用布帛を積層貼合し、医療用透湿防水性布帛を得た。
(実施例3)
レザミンCU−8614(大日精化工業株式会社製、固形分濃度30質量%、高モジュラスタイプのポリカーボネート系ポリウレタン樹脂)100質量部と、AEROSIL R974 12質量部と、N,N−ジメチルホルムアミド45質量部とを粗練りした後、3本ロールミル機を用いて本練りした。そして、レザミンX 2質量部を添加し、脱泡することで、下記処方6に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液を調製した。得られた溶液の固形分濃度は28質量%で、粘度は25℃下において11500mPa・sであった。また、二酸化珪素微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し27質量%含有されていた。
〈処方6〉
レザミンCU−8614 100質量部
AEROSIL R974 12質量部
レザミンX 2質量部
N,N−ジメチルホルムアミド 45質量部
続いて、乾式膜形成直後の実施例2にかかる布帛を用意した。そして、湿式膜形成用樹脂溶液として上記処方6に示す組成の樹脂溶液を用いること、塗布量を100g/mに代えて90g/mとすること、及びN,N−ジメチルホルムアミド水溶液の濃度を5%に代えて15%とする以外、実施例2の場合と同様の方法によって、上記乾式膜上に湿式膜を形成した。
得られた湿式膜の断面形状を走査電子顕微鏡(2000倍)で観察したところ、厚みは30〜40μmであった。また、膜中には長孔の形成が特段認められず、孔径3μm以下の多数の微細孔を有する均一な膜が形成されていた。
次いで、湿気硬化型の反応性ホットメルト型ポリカーボネート系ポリウレタン樹脂(DIC株式会社製、タイフォースNH−100X)を用意した。これを120℃で溶融した後(溶融粘度300mPa・s)、ドット状グラビアロール(ドット径0.75mm、ドット間隔0.25mm、接着面積63%、深度0.15mm)を用いて、当該溶融樹脂を湿式膜の上に占有面積約50%の割合で点状に約40g/m塗布した。その後、自然冷却することで接着剤層を形成した。そして、圧力300kPaで裏地用繊維布帛を貼合し、40℃の環境下で4日間エージングして、医療用透湿防水性布帛を得た。
(実施例4)
乾式膜形成5日後に、湿式膜を形成する以外は、実施例2と同一の方法により、医療用透湿防水性布帛を得た。
(比較例1〜3)
実施例1〜3において、乾式膜の形成を省略し、表地用繊維布帛のカレンダー加工面に直接湿式膜を形成した以外は、実施例1と各々同一の方法により、順に比較例1〜3にかかる透湿防水性布帛を得た。
(比較例4)
処方5中のAEROSIL R974の使用量を5質量部に代えて0.7質量部とすること以外は、実施例2と同一の方法により、透湿防水性布帛を得た。なお、比較例4にかかる湿式膜形成用樹脂溶液において、二酸化珪素微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し2質量%含有されていた。
(比較例5)
レザミンCU−8614 100質量部と、AEROSIL R974 40質量部と、N,N−ジメチルホルムアミド70質量部とを粗練りした後、3本ロールミル機を用いて本練りした。なお、N,N−ジメチルホルムアミドを70質量部使用した理由は、AEROSIL R974を相当量使用したことによる粘度上昇を抑えることによる。そして、以降は実施例3の場合と同様の方法により、下記処方7に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液を調製した。湿式膜形成用樹脂溶液としては、チクソトロピック性を顕著に発現するものであっため、扱い難いものであった。得られた溶液の固形分濃度は34質量%で、粘度は25℃下において16000mPa・sであった。また、二酸化珪素微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し56質量%含有されていた。
〈処方7〉
レザミンCU−8614 100質量部
AEROSIL R974 40質量部
レザミンX 2質量部
N,N−ジメチルホルムアミド 70質量部
さらに、これ以降、実施例3の場合と同様に行い、透湿防水性布帛を得た。なお、湿式膜を形成した段階で、膜の厚みを測定したところ、30〜35μmであった。また、膜中には長孔の形成が特段認められず、孔径3μm以下の多数の微細孔を有する均一な膜が形成されていた。しかし一方で、得られた膜は筋感が強く品位に問題があるものであった。
(比較例6)
乾式膜形成用樹脂溶液の塗布量を8g/mに代えて40g/mとする以外は、実施例2と同一の方法により、透湿防水性布帛を得た。
(比較例7)
レザミンCU−9450NLに代えてラックスキミンUJ−8517(セイコー化成株式会社製、固形分26質量%、ポリエステル系ポリウレタン樹脂)を使用すること、AEROSIL R974の使用量を5質量部に代えて4.5質量部とすること、及び本練り後のN,N−ジメチルホルムアミドの添加量を40質量部に代えて20質量部とする以外、実施例2の場合と同様の方法により、下記処方8に示す組成の湿式膜形成用樹脂溶液を調製した。得られた溶液の固形分濃度は26質量%で、粘度は25℃下において14000mPa・s/25℃であった。また、二酸化珪素微粉末は、湿式膜形成にかかる固形分100質量%に対し14質量%含有されていた。
〈処方8〉
ラックスキミンUJ−8517 100質量部
AEROSIL R974 4.5質量部
レザミンX 2質量部
N,N−ジメチルホルムアミド 20質量部
以降は、実施例2の場合と同様に行い、透湿防水性布帛を得た。なお、湿式膜を形成した段階で、膜の厚みを測定したところ、50〜60μmであった。また、膜中を観察したところ、5〜40μmの範囲で長孔が形成されていたが、孔径3μm以下の微細孔も多数形成されていた。
(比較例8)
タイフォースNH−100Xに代えてタイフォースWT−004(DIC株式会社製、湿気硬化型の反応性ホットメルト型ポリエーテル系ポリウレタン樹脂)を用いる以外は、実施例3と同一の方法により、透湿防水性布帛を得た。
実施例1〜4及び比較例1〜8にかかる透湿防水性布帛の評価結果を表1に示す。
本発明の布帛は、透湿性、防水性と共に耐湿熱性、さらには耐久性にも優れるものであった。このため、医療用途に好適なものであった。
特に、実施例2にかかる布帛では、乾式膜中にポリエステル系樹脂を含むものであったため、実施例1にかかる布帛と比べ膜の接着性の点で優れていた。
また、実施例3にかかる布帛では、湿式膜がナノポーラスな形態をなしていたため、実施例1,2にかかる布帛と比べ、透湿性、防水性に優れるだけでなく、ウイルスバリア性についても優れていた。実施例1〜3における布帛では、この順序で湿式膜がよりナノポーラスに富む形態を呈しているが、ナノポーラスに富む形態ほど、透湿性及び防水性に優れていた。
実施例4では、乾式膜が常態化すなわち樹脂架橋が十分進行した後に湿式膜を形成したため、乾式膜と湿式膜とが十分に一体化しなかった。このため、実施例2の場合と比べ、透湿性が低下した。
一方、乾式膜を備えていない比較例1〜3にかかる布帛では、繊維布帛と樹脂膜との接着性が十分ではなく、それぞれ対応する実施例のものと比べ、耐湿熱に劣るすなわち工業洗濯及び滅菌処理後に層間剥離し易いものであった。
また、比較例4では、湿式膜中の無機微粉末の含有量が少なすぎたため、実施例2のものと比べ透湿性に劣っていた。逆に比較例5では無機微粉末の含有量が多過ぎたために膜が脆くなり、実施例3のものと比べ、耐久性、耐湿熱性及び風合いの点で大きく劣っていた。
比較例6では、乾式膜を厚く形成し過ぎたため、製膜過程で樹脂溶液が繊維布帛に浸透し、風合いの硬い透湿防水性布帛となった。加えて、膜の構造が無孔質なものとなったため、実施例2の場合と比べ、透湿性に劣る結果となった。ただ、乾式膜が無孔質なものとなり、バリアの役割を果たしたため、初期のウイルスバリア性は図らずも合格となった。
比較例7では、湿式層を構成するポリウレタン樹脂としてポリエステル系のものを使用したため、工業洗濯及び滅菌処理の過程で湿式膜が侵蝕されることで粉砕化し、層間剥離が生じた。また、比較例8では、接着剤層を構成するポリウレタン樹脂としてポリエーテル系のものを使用したため、侵蝕・摩滅されることで層間剥離した。

Claims (4)

  1. 表地用繊維布帛、乾式膜、湿式膜、接着剤層及び裏地用繊維布帛をこの順に積層してなる布帛であって、表地用繊維及び裏地用布帛は共にポリエステル系繊維から主として構成され、乾式膜、湿式膜及び接着剤層はいずれもポリカーボネート系ポリウレタン樹脂から主として構成され、乾式膜及び湿式膜は共に微多孔質な構造を呈し、さらに湿式膜中に無機微粉末を3〜50質量%含有していることを特徴とする医療用透湿防水性布帛。
  2. 湿式膜中に15〜50質量%の無機微粉末を含有し、湿式膜が孔径3μm以下の多数の微細孔を有する均一な膜であることを特徴とする請求項1記載の医療用透湿防水性布帛。
  3. 乾式膜中に1〜10質量%のポリエステル系樹脂を含有していることを特徴とする請求項1又は2記載の医療用透湿防水性布帛。
  4. 表地用繊維布帛の片面に乾式膜形成用樹脂溶液を塗布した後、乾燥することで乾式膜を形成し、次いで、乾式膜上に湿式膜形成用樹脂溶液を塗布した後、水もしくはN,N−ジメチルホルムアミド水溶液に浸漬することで湿式膜を形成し、湯洗、乾燥後、接着剤層を介して湿式膜上に裏地用布帛を積層貼合することを特徴とする請求項1記載の医療用透湿防水性布帛の製造方法。
JP2012212430A 2012-09-26 2012-09-26 医療用透湿防水性布帛 Active JP6084415B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012212430A JP6084415B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 医療用透湿防水性布帛

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012212430A JP6084415B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 医療用透湿防水性布帛

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014065226A true JP2014065226A (ja) 2014-04-17
JP6084415B2 JP6084415B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=50742098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012212430A Active JP6084415B2 (ja) 2012-09-26 2012-09-26 医療用透湿防水性布帛

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6084415B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015224405A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 ユニチカトレーディング株式会社 洗濯耐久性に優れた血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP5971738B1 (ja) * 2015-03-20 2016-08-17 香川県 透湿耐水シート及びその製造方法
JP2016150972A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 ユニチカトレーディング株式会社 耐湿熱性フィルム及びこれを用いてなる血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP2017132118A (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 ユニチカトレーディング株式会社 血液・ウイルスバリア性積層布帛、及びその製造方法
WO2019102861A1 (ja) * 2017-11-24 2019-05-31 小松マテーレ株式会社 防水布帛およびこれを用いた繊維製品
CN109938428A (zh) * 2019-04-19 2019-06-28 中国人民解放军陆军军医大学第二附属医院 一种新型医用清洗衣
CN113287803A (zh) * 2020-02-23 2021-08-24 赛恩斯(北京)科技发展有限公司 一种可反复消毒使用的高透气高透湿防病毒防护服

Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61173929A (ja) * 1985-01-29 1986-08-05 セイコ−化成株式会社 多孔性複合材
JPH06313275A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Komatsu Seiren Kk 透湿性防水布帛及びその製造方法
EP0648889A1 (en) * 1993-04-28 1995-04-19 Komatsu Seiren Co., Ltd. Moisture-permeable waterproof fabric and process for producing the same
JPH07229070A (ja) * 1994-02-18 1995-08-29 Unitika Ltd 透湿防水性コーティング布帛の製造方法
JP2002069855A (ja) * 2000-08-28 2002-03-08 Unitica Fibers Ltd 結露防止性に優れた透湿防水性積層布帛の製造方法
JP2003306870A (ja) * 2002-04-11 2003-10-31 Unitica Fibers Ltd 引裂強力の優れた透湿防水性コーティング布帛
JP2008188808A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Komatsu Seiren Co Ltd 透湿性防水布帛
JP2008308785A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Komatsu Seiren Co Ltd 合成皮革及びその製造方法
JP2009240448A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Unitika Textiles Ltd 医療用積層布帛、これを用いた医療用ドレープ、これを用いた医療用被服
WO2010082648A1 (ja) * 2009-01-19 2010-07-22 ユニチカトレーディング株式会社 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2010163728A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Unitika Trading Co Ltd 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2010255132A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Unitika Trading Co Ltd 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2012076273A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Unitika Trading Co Ltd 積層生地、それを用いてなる医療用被服および医療用資材
JP2013047397A (ja) * 2011-08-28 2013-03-07 Unitika Trading Co Ltd 医療用外衣

Patent Citations (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61173929A (ja) * 1985-01-29 1986-08-05 セイコ−化成株式会社 多孔性複合材
JPH06313275A (ja) * 1993-04-28 1994-11-08 Komatsu Seiren Kk 透湿性防水布帛及びその製造方法
EP0648889A1 (en) * 1993-04-28 1995-04-19 Komatsu Seiren Co., Ltd. Moisture-permeable waterproof fabric and process for producing the same
JPH07229070A (ja) * 1994-02-18 1995-08-29 Unitika Ltd 透湿防水性コーティング布帛の製造方法
JP2002069855A (ja) * 2000-08-28 2002-03-08 Unitica Fibers Ltd 結露防止性に優れた透湿防水性積層布帛の製造方法
JP2003306870A (ja) * 2002-04-11 2003-10-31 Unitica Fibers Ltd 引裂強力の優れた透湿防水性コーティング布帛
JP2008188808A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Komatsu Seiren Co Ltd 透湿性防水布帛
JP2008308785A (ja) * 2007-06-14 2008-12-25 Komatsu Seiren Co Ltd 合成皮革及びその製造方法
JP2009240448A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Unitika Textiles Ltd 医療用積層布帛、これを用いた医療用ドレープ、これを用いた医療用被服
WO2010082648A1 (ja) * 2009-01-19 2010-07-22 ユニチカトレーディング株式会社 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2010163728A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Unitika Trading Co Ltd 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2010255132A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Unitika Trading Co Ltd 透湿防水性布帛及びその製造方法
JP2012076273A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Unitika Trading Co Ltd 積層生地、それを用いてなる医療用被服および医療用資材
JP2013047397A (ja) * 2011-08-28 2013-03-07 Unitika Trading Co Ltd 医療用外衣

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015224405A (ja) * 2014-05-28 2015-12-14 ユニチカトレーディング株式会社 洗濯耐久性に優れた血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP2016150972A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 ユニチカトレーディング株式会社 耐湿熱性フィルム及びこれを用いてなる血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP5971738B1 (ja) * 2015-03-20 2016-08-17 香川県 透湿耐水シート及びその製造方法
JP2016175329A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 香川県 透湿耐水シート及びその製造方法
JP2017132118A (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 ユニチカトレーディング株式会社 血液・ウイルスバリア性積層布帛、及びその製造方法
WO2019102861A1 (ja) * 2017-11-24 2019-05-31 小松マテーレ株式会社 防水布帛およびこれを用いた繊維製品
JPWO2019102861A1 (ja) * 2017-11-24 2020-12-10 小松マテーレ株式会社 防水布帛およびこれを用いた繊維製品
JP7443062B2 (ja) 2017-11-24 2024-03-05 小松マテーレ株式会社 防水布帛およびこれを用いた繊維製品
CN109938428A (zh) * 2019-04-19 2019-06-28 中国人民解放军陆军军医大学第二附属医院 一种新型医用清洗衣
CN109938428B (zh) * 2019-04-19 2023-10-24 中国人民解放军陆军军医大学第二附属医院 一种医用清洗衣
CN113287803A (zh) * 2020-02-23 2021-08-24 赛恩斯(北京)科技发展有限公司 一种可反复消毒使用的高透气高透湿防病毒防护服

Also Published As

Publication number Publication date
JP6084415B2 (ja) 2017-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6084415B2 (ja) 医療用透湿防水性布帛
JP5230286B2 (ja) 透湿防水性布帛
JP5843386B2 (ja) 医療用外衣の製造方法
JP5285993B2 (ja) 防寒衣料用織編物
JP6587947B2 (ja) 血液・ウイルスバリア性積層布帛、及びその製造方法
JP6009282B2 (ja) 医療用透湿防水性布帛
JP6383178B2 (ja) 洗濯耐久性に優れた血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP6009292B2 (ja) 医療用積層編地及びこれを用いた医療用シーツ。
JP6120353B2 (ja) 洗濯耐久性に優れた血液バリア性積層布帛
JP5396010B2 (ja) 透湿性防水布帛およびその製造方法
JP4518105B2 (ja) 透湿防水性生地
JP6106862B2 (ja) 洗濯耐久性に優れたウイルスバリア性積層布帛
JP5548344B2 (ja) 透湿防水性布帛
JPH0860558A (ja) ソフトな透湿防水性布帛の製造方法
JP2013014089A (ja) 積層布帛及びこれを用いてなる医療用品
JP2015172263A (ja) 透湿防水布帛
JP6587946B2 (ja) 血液・ウイルスバリア性積層布帛
JP6509672B2 (ja) 積層布帛、シームテープ及びリペアパッチ、並びに医療用外衣
JP2023073829A (ja) 衣料用積層体および感染防止衣料
JP2003020574A (ja) 透湿防水性ラミネート布帛の製造方法
JP2000096453A (ja) 透湿防水ラミネート布帛の製造方法
KR101517068B1 (ko) 내구성이 개선된 투습방수원단을 이용한 수술용 투습방수용품
JP2022172876A (ja) 衣料用積層体および感染防止衣料
JP2000096452A (ja) 高透湿高防水積層布帛の製造方法
JP2002129479A (ja) ソフト風合いの透湿防水性コーティング布帛の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150630

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6084415

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150