明細書
複数のプリンタに分散して印刷を行なう制御 技術分野
この発明は、 印刷すべき印刷データを複数のプリンタに分散して出力する技 術に関する。 背景技術
近年、 コンピュータネットワークを用いることで、 パーソナルコンピュータ 等の一の情報処理装置に対して複数のプリンタを容易に接続することが可能と なった。 こうした一の情報処理装置に複数のプリンタを接続した構成では、 情 報処理装置で作成した印刷データを各プリン夕に分散して出力することが可能 となる。 印刷デ一夕が大量にあるような場合、 1台のプリンタでは印刷が完了 するまでに長時間を要するが、 複数のプリン夕に印刷データを分けて出力すれ ば、 印刷に要する時間を短縮することができる。 しかしながら、 上記従来の技術では、 次に挙げる種々の課題が存在する。 印刷の作業性に関する課題:
上記従来の技術では、 作業者が印刷しょうとする文書を適当に切り分けて複 数のプリン夕に個別に印刷要求を行なう必要があった。 このために、 作業が非 常に煩雑となり、 作業性が悪いといった問題や、 印刷に要する時間を十分に短 縮することができないといった問題が発生した。
このことから、 作業性よく、 しかも短時間で分散印刷を行なうことができる ようにすることが要求される。
良好な印刷結果の獲得に関する課題:
上記従来の技術では、 分散印刷を行なうに際して、 各種の情報を情報処理装 置に設定しておく必要があった。 これら設定情報としては、 分散先のプリンタ を特定するプリンタ名の情報や、 用紙サイズ、 用紙種類などの用紙の情報等が ある。 これら情報の入力は、 ディスプレイにデ一夕入力用のウィンドウを表示 して、 作業者によるキーボード、 マウスを用いた上記ウィンドウからのデ一タ 入力を受けて行なわれる。
情報処理装置では、 印刷データを各プリン夕に分散出力する前に、 上記プリ ン夕名から定まる各プリンタに対して、 上記用紙の情報などのプリンタの印刷 能力に関わる情報を通知する。 各プリンタはこうした通知に基づいて、 当該用 紙の情報に見合うよう印刷の準備を行なう。 その後、 情報処理装置は、 印刷の 準備が整った各プリン夕に向かって印刷データを出力する。
しかしながら、 こうした構成では、 用紙の情報として設定した内容が、 分散 先のプリン夕の印刷能力を超えることがあった。 例えば、 分散先のプリンタが 最大 A 4のサイズまでしか印刷能力がないようなときに、 用紙サイズを A 3と 設定した場合がそうである。 こうした場合、 A 4までしか印刷能力がないプリ ンタに対して、 A 3の用紙サイズでの印刷を要求することになり、 この結果、 プリン夕からは良好な印刷結果を得ることができないといった問題があった。 このことから、 用紙情報などの各種の情報の設定を適正なものとして、 良好 な印刷結果を得ることができるようにすることが要求される。 印刷領域の一致に関わる課題:
上記従来の技術では、 分散先である複数のプリン夕が異機種である場合、 同 じサイズの用紙に印刷を行なっても、 用紙上に全く同一の大きさの印刷範囲の
描画を得ることができず、 印刷の結果物が微妙に不揃いなものとなる問題があ つた。というのは、プリン夕には、用紙領域上に印刷禁止領域なるものがあり、 その大きさは機種によって相違することにより、 機種毎に印刷可能領域が相違 するためである。 ここで、 印刷禁止領域としては、 紙送り機構の用紙に対する 関わりから用紙の下端や右端などに生じる印刷のできない領域が該当する。 このことから、 分散先である複数のプリン夕から、 印刷領域の大きさ、 位置 が完全に一致した印刷結果物を得ることができるようにすることが要求される c
発明の開示
本発明は、 上記課題の少なくとも一部を解決し、 作業性よく良好な印刷結果 を得ることができるようにすることを目的とする。 この発明の第 1の分散印刷制御装置は、
印刷すべき印刷データをページ単位で区分けして、 複数のプリン夕のそれぞ れが引き受けるページを定めるデータ割当手段と、
前記印刷データを、 前記データ割当手段によって定められる情報に従って各 プリン夕に分散出力するデータ出力制御手段と
を備えるとともに、 必要に応じて前記印刷データを複数の部数印刷可能にし た分散印刷制御装置であつて、
前記データ割当手段は、
部単位で各ページをページ順に並べ、 前記部数分の全てのページを分散先の プリンタの数に分けて、 該分けられたそれぞれを前記複数のプリン夕に割り当 てるように構成されたものであり、
前記データ出力制御手段は、
前記印刷データの分散出力を各プリン夕宛毎に略並行に行なうと共に、 各分 散出力はそれぞれ、 割り当てられた先頭ページから順に、 各ページの印刷デー 夕を分散先のプリン夕に適合する形に変換する処理を行なった上で該印刷デー 夕の出力を行なうように構成されたものであることを特徴としている。
上記構成の分散印刷制御装置によれば、 デー夕割当手段によって印刷デー夕 の各ページ単位がどのプリンタに引き受けられるかが定められることから、 作 業者はいちいち送り先のプリンタに個別に印刷要求を行なう必要がない。 この ため、 作業性に優れている。 また、 この分散印刷制御装置では、 印刷データの 分散出力を各プリン夕宛毎に略並行に行なうと共に、 各分散出力はそれぞれ、 割り当てられた先頭頁から順に、 各ページの印刷デ一タを分散先のプリンタに 適合する形に変換する処理を行なった上で印刷データの出力を行なうように構 成されている。
このため、 上記プリン夕に適合する印刷データを得る処理を、 1台目のプリ ン夕宛用の先頭ページについて行ない、 次いで、 2台目のプリンタ宛用の先頭 ページについて行ない、 次いで、 3台目のプリンタ宛用の先頭ページについて 行なうというように先頭ページをプリン夕の順に行なうことができる。 このと きに、 2台目のプリン夕宛用の先頭ページについて処理を行なっているときに、 1台目のプリンタ宛用の先頭ページについて処理を行なった結果得られた印刷 データをプリン夕に出力するというように、 上記プリン夕に適合する印刷デー 夕を得る処理とその一つ前の印刷データをプリン夕に出力する処理とを並行に 実行することができる。 したがって、 従来例と比較して、 印刷に要する全体の 時間を短縮することができるという効果を奏する。
上記構成の分散印刷制御装置において、 前記複数のプリンタに対応した仮想 的なプリン夕についての情報を定める仮想的なプリンタドライバを記憶する仮 想プリンタドライバ記憶手段と、 前記仮想的なプリン夕ドライバを実行するこ
とで、 前記印刷データの元となるデータを生成するアプリケーションプロダラ ムから前記仮想的なプリン夕に適合する中間印刷データを得る中間印刷データ 生成手段とを備え、 該得られた中間印刷データを、 前記データ割当手段および データ出力制御手段で用いる印刷データとする構成とすることができる。 この仮想的なプリン夕ドライバを備えた分散印刷制御装置によれば、 アプリ ケ一シヨンプログラムからは仮想的なプリンタドライバに対して一の印刷命令 を行なうだけで、 中間印刷データを得ることができ、 この中間印刷データから 各プリン夕への分散印刷が自動的に行なわれる。 このために、 作業者は、 アブ リケーシヨンプログラム上で印刷の作業を一度行なえばよく、 作業性に優れて いるという効果を奏する。 この発明の第 2の分散印刷制御装置は、
印刷すべき印刷データをページ単位で区分けして、 複数のプリンタのそれぞ れが引き受けるページを定めるデータ割当手段と、
前記印刷データを、 前記データ割当手段によって定められる情報に従って各 プリン夕に分散出力するデータ出力制御手段と
を備える分散印刷制御装置であって、
前記各プリン夕の印刷速度についての性能をそれぞれ検出するプリンタ速度 性能検出手段を備えるとともに、
前記データ割当手段は、
各プリン夕に割り当てるページの数が、 前記プリンタ速度性能検出手段によ り検出された各プリン夕の印刷速度についての性能に応じて定まるように構成 されたものであることを特徴としている。
この構成の第 2の分散印刷制御装置によれば、 データ割当手段によって印刷 デー夕の各ページ単位がどのプリンタに引き受けられるかが定められることか
ら、作業者はいちいち送り先のプリン夕に個別に印刷要求を行なう必要がない。 このため、 作業性に優れている。 また、 この分散印刷制御装置では、 プリンタ の印刷速度の性能情報に応じて、 複数のプリン夕のそれぞれが引き受けるベー ジ数を定めるものであることから、 印刷速度の性能が高いプリンタについては 大量のページを印刷させ、 印刷速度の性能が低いプリン夕について少量のぺー ジを印刷させるといったことが可能となる。 このため、 各プリンタがほぼ同時 に印刷を終了するようにすることができる。 したがって、 印刷に要する全体の 時間を短縮することができるという効果を奏する。
また、 上記第 2の分散印刷制御装置において、 表示装置に入力用ウィンドウ を表示するとともに、 入力装置からの入力データに基づいて前記印刷データの 分散についての各種情報を設定する分散情報設定手段を備え、 前記データ割当 手段は、 前記分散情報設定手段により設定された各種情報に基づいて、 前記複 数のプリンタのそれぞれが引き受けるページを定めるように構成し、 前記分散 情報設定手段は、さらに、前記データ割当手段によって定める情報に対応する、 印刷媒体を並べたィラスト画像を、 前記各種情報から生成して前記表示装置に 表示する表示制御手段を備える構成とすることができる。
この構成によれば、 入力用ウィンドウから分散についての各種情報を設定す るに際し、 作業者は、 表示制御手段により表示されたイラスト画像を見ること で、 分散印刷がどのような分散形態で行なうかを知ることができる。 したがつ て、 視覚的にも分散がどのようになされるかを分散印刷の実行前に知ることが できることから、 より一層作業性に優れている。 この発明の第 3の分散印刷制御装置は、
印刷すべき印刷データをページ単位で区分けして、 複数のプリン夕のそれぞ れが引き受けるページを定めるデータ割当手段と、
前記印刷データを、 前記データ割当手段によって定められる情報に従って各 プリン夕に分散出力するデータ出力制御手段と
を備える分散印刷制御装置であって、
前記データ割当手段は、
各プリンタに割り当てるページの数が、 ページをまとめる単位の一集合が同 一のプリン夕に収まるように定められた構成であることを特徴としている。
この構成の第 3の分散印刷制御装置によれば、 データ割当手段によって印刷 デ一夕の各ページ単位がどのプリン夕に引き受けられるかが定められることか ら、作業者はいちいち送り先のプリン夕に個別に印刷要求を行なう必要がない。 このため、 作業性に優れている。 また、 この分散印刷制御装置では、 各プリン 夕に割り当てるページの数が、 ページをまとめる単位の一集合が同一のプリン 夕に収まるように定めるものであることから、 印刷が終了したプリンタから印 刷結果を取り出したとき、 その印刷結果は、 上記ページをまとめる単位が集め られた状態となる。 したがって、 印刷結果を回収する際の作業性に優れている という効果を奏する。
上記第 3の分散印刷制御装置において、 前記各プリン夕の印刷速度について の性能をそれぞれ検出するプリンタ速度性能検出手段を備えるとともに、 前記 データ割当手段は、 外部から所定の第 1の指令が入力されたときに、 各プリン 夕に割り当てるページの数が、 ページをまとめる単位の一集合が同一のプリン 夕に収まるように定められ、 前記第 1の指令の入力がなかったときに、 各プリ ン夕に割り当てるページの数が、 前記プリンタ速度性能検出手段により検出さ れた各プリン夕の印刷速度についての性能に応じて定まるように構成されたも のとすることができる。
この構成によれば、 第 1の指令の入力がなされたときには、 印刷結果を回収 する際の作業性に優れている。 一方、 第 1の指令の入力がなかったときには、
前述したように、 各プリン夕がほぼ同時に印刷を終了するようにして、 印刷に 要する全体の時間を短縮することができる。 したがって、 第 1の指令を入力す るか否かによって、 速度優先とするか、 印刷結果の回収性を優先する (ハンド リング優先) かを容易に切り替えることができる。 このため、 操作性に優れて いる。
この速度優先と八ンドリング優先との切り替えを容易とした分散印刷制御装 置において、 前記第 1の指令が入力され、 かつ、 外部から所定の第 2の指令が 入力されたときには、 各プリン夕に割り当てるページの数が、 ページをまとめ る単位の一集合が異なるプリン夕に渡るのを禁止しながら、 前記プリン夕速度 性能検出手段により検出された各プリン夕の印刷速度についての性能に応じて 定まるように構成されたものとすることができる。
この構成によれば、 第 1の指令と第 2の指令とが共に入力がなされたときに は、 ハンドリング優先でありながら、 速度優先を図ることができる。
上記第 3の分散印刷制御装置において、 前記データ割当手段は、 前記ページ をまとめる単位の一集合を、 外部から入力される第 3の指令に応じて、 印刷す る部の単位もしくは同一のページ順の単位に切り替えて定める単位設定手段を 備える構成とすることができる。
この構成によれば、 外部から入力される第 3の指令に応じて、 ページをまと める単位の一集合を、 印刷する部の単位もしくは同一のページ順の単位に切り 替えることができる。
上記第 3の分散印刷制御装置において、 表示装置に入力用ウィンドウを表示 するとともに、 入力装置からの入力データに基づいて前記印刷データの分散に ついての各種情報を設定する分散情報設定手段を備え、前記デ一夕割当手段は、 前記分散情報設定手段により設定された各種情報に基づいて、 前記複数のプリ ン夕のそれぞれが引き受けるページを定めるように構成し、 前記分散情報設定
手段は、 さらに、 前記データ割当手段によって定める情報に対応する、 印刷媒 体を並べたィラスト画像を、 前記各種情報から生成して前記表示装置に表示す る表示制御手段を備える構成とすることができる。
この構成によれば、 入力用ウィンドウから分散についての各種情報を設定す るに際し、 作業者は、 表示制御手段により表示されたイラスト画像を見ること で、 分散印刷がどのような分散形態で行なうかを知ることができる。 したがつ て、 視覚的にも分散がどのようになされるかを分散印刷の実行前に知ることが できることから、 より一層作業性に優れている。 この発明の第 4の分散印刷制御装置は、
分散先となる複数のプリン夕を指定するプリンタ指定手段と、
印刷すべき印刷データを、 前記プリン夕指定手段により指定された複数のプ リンタに分散出力する分散出力手段と
を備えて、 分散印刷についての制御を行なう分散印刷制御装置において、 前記各プリン夕の印刷能力に関わる所定条件を設定するためのデータ入力欄 を表示装置に表示するとともに、 入力装置による前記データ入力檷からの入力 データを取り込んで、 該入力データに基づいて前記所定条件を設定する条件設 定手段と、
前記プリン夕指定情報により指定された前記複数のプリンタのそれぞれが備 える前記所定条件についての能力情報を取得するプリン夕能力情報取得手段と、 前記データ入力欄から入力可能な入力データを、 前記プリンタ能力情報取得 手段により取得された各プリン夕の能力情報に応じて制限するデータ入力制限 手段と
を備えることを、 その要旨としている。
上記構成の第 4の分散印刷制御装置によれば、 プリン夕指定手段により、 分
散先となる複数のプリンタが指定され、 条件設定手段により、 各プリンタの印 刷能力に関わる所定条件が設定される。 さらに、 プリンタ指定情報により指定 された複数のプリン夕のそれぞれが備える前記所定条件についての能力情報が、 プリンタ能力情報取得手段により拾得され、 データ入力欄から入力可能な入力 データが、 データ入力制限手段によって、 その取得された各プリン夕の能力情 報に応じて制限される。
このために、 データ入力欄を用いて設定される所定条件は、 各プリン夕の能 力情報に応じたものとなる。 したがって、 所定条件は適正なものとなることか らプリン夕の能力にあった分散印刷が常に行なわれることになる。 この結果、 良好な印刷結果を得ることができるという効果を奏する。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記データ入力制限手段は、 前記プ リンタ能力情報取得手段により取得された各プリン夕の能力情報を全て含む能 力情報の集合を求めて、 該求めた能力情報の集合の範囲内に前記データ入力欄 から入力可能な入力データを制限する構成とすることができる。
この構成によれば、 データ入力欄から入力可能な入力データを、 各プリンタ の所定条件についての能力情報を全て含む能力情報の集合の範囲内に制限する ことができる。 このために、 分散先の複数のプリン夕のいずれかが有する能力 を用いた印刷を行なうことができることから、 高い能力に基づく印刷が可能と なる。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記デ一夕入力制限手段は、 前記プ リンタ能力情報取得手段により取得された各プリンタの能力情報に共通の能力 情報の集合を求めて、 該求めた能力情報の集合の範囲内に前記データ入力欄か ら入力可能な入力データを制限する構成とすることができる。
この構成によれば、 データ入力欄から入力可能な入力データを、 各プリンタ の所定条件についての能力情報に共通の能力情報の集合の範囲内に制限するこ
とができる。 このために、 分散先の複数のプリンタのいずれにも備えられる能 力でもって印刷を行なうことができることから、 上記複数のプリン夕のいずれ からでも印刷が可能となる。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記データ入力制限手段は、 前記プ リン夕能力情報取得手段により取得された各プリン夕の能力情報を全て含む能 力情報の集合を求めて、 該求めた能力情報の集合の範囲内に前記データ入力欄 から入力可能な入力データを制限する第 1のモードと、 前記プリンタ能力情報 取得手段により取得された各プリン夕の能力情報に共通の能力情報の集合を求 めて、 該求めた能力情報の集合の範囲内に前記データ入力欄から入力可能な入 力データを制限する第 2のモ一ドとを選択的に切り替えるモード切替手段を備 える構成とすることができる。
この構成によれば、 データ入力欄から入力可能な入力デ一タを、 各プリンタ の所定条件についての能力情報の総和となる能力情報の集合の範囲内に制限し たり、 共通の能力情報の範囲内に制限したりすることができる。
上記第 1のモードと第 2のモードとを切り替える分散印刷制御装置において、 前記モ一ド切替手段は、 前記モードの切替のためのスィツチを表示装置に表示 するとともに、 入力装置による前記スィツチを操作する入力データを取り込ん で、 該入力データに基づいて前記モードの切り替えを指示する手段を備える構 成とすることができる。
この構成によれば、 上記モードの切替を作業者は入力装置の操作により行な うことができることから、 作業者にとって操作性に優れているという効果を奏 する。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記条件設定手段は、 前記データ入 力欄から入力可能な選択肢を示す選択肢表示欄を、 前記データ入力欄に伴って 表示して、 前記選択肢の中から前記入力装置により指示された一の選択肢を前
記所定条件として設定する構成であり、 前記データ入力制限手段は、 前記選択 肢表示欄に示され得る少なくとも一部の選択肢を前記入力装置による指示を不 可能とすることにより、 前記入力可能な入力データの制限を行なう構成とする ことができる。
この構成によれば、 作業者は、 プリン夕の能力情報に応じた所定条件を、 選 択肢表示欄から選択することができ、 プリン夕の能力情報に応じない所定条件 の選択肢については選択することができない。 このためにデータ入力欄のデー 夕入力の操作性に優れている。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 グループに複数のプリン夕を割り当 てるグループ割当手段を備え、 前記プリンタ指定手段は、 前記グループ割当手 段により割り当ての行なわれたグループ単位で前記指定を行なう構成とするこ とができる。
この構成によれば、 分散先となる複数のプリン夕をグループ単位で指定する ことができることから、 操作性に優れている。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記プリンタ指定手段は、 前記指定 された複数のプリン夕の呼び名を表示装置に表示する呼び名表示制御手段を備 える構成とすることができる。
この構成によれば、 分散先として指定された複数のプリンタを、 作業者は表 示装置の表示から知ることができる。
上記呼び名表示制御手段を備える構成の分散印刷制御装置において、 前記プ リンタ指定手段は、 前記呼び名表示制御手段により表示されたプリン夕の呼び 名のそれぞれに対応させて、 当該プリン夕を前記分散先から除外するためのス ィツチを表示装置に表示するとともに、 入力装置による前記スィッチの操作デ —タを取り込む入力制御手段を備え、 前記分散出力手段は、 前記入力制御手段 により取り込んだ操作データに基づいて前記スィッチが操作されたと判定され
たプリンタについては、 前記印刷データの出力先から除外する出力先除外手段 を備える構成とすることができる。
この構成によれば、 分散先として指定された複数のプリンタであっても、 ス イッチを操作することにより、 分散先から除外することができる。 この結果、 操作性に優れている。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記プリンタ指定手段は、 前記指定 された複数のプリン夕のそれぞれに優先順位を指定する優先順位指定手段を備 え、 前記分散出力手段は、 前記優先順位指定手段により指定された優先順位を 考慮して前記分散出力を行なう構成であるとすることができる。
この構成によれば、 分散先のプリンタでありながら、 各プリンタに優先順位 を指定することができることから、印刷結果の回収の際の利便性に優れている。 上記各プリン夕の能力情報を全て含む能力情報の集合の範囲内に入力データ の制限を行なう分散印刷制御装置において、 前記条件設定手段により設定され た前記所定条件で示される印刷能力を、 前記プリン夕指定手段により指定され た複数のプリン夕がそれぞれ備えるか否かを判定する能力判定手段を備え、 前 記分散出力手段は、 前記能力判定手段により前記印刷能力を備えないと判定さ れたプリン夕については、 前記印刷データの出力先から除外する出力先除外手 段を備える構成とすることができる。
この構成によれば、 分散先の複数のプリン夕のいずれかが有する能力でもつ て印刷を行なわれるために、 プリンタによっては、 印刷条件設定手段により設 定された所定条件で示される印刷能力を持たないような場合があり得る。 そこ で、 こうしたプリンタについては、 印刷データの出力先から除外する。 したが つて、 所定条件で示される印刷能力を持たないプリンタに対して誤って印刷デ 一夕を出力するようなことがない。
上位出力先除外手段を備える分散印刷制御装置において、 前記プリンタ指定
手段は、 前記指定された複数のプリン夕の呼び名を表示装置に表示する呼び名 表示制御手段を備え、 前記呼び名表示制御手段は、 前記出力先除外手段により 除外するプリン夕については、 前記呼び名を顕示することを止める手段を備え る構成とすることができる。
この構成によれば、 作業者は、 所定条件で示される印刷能力を持たないこと から分散先から除外するプリンタを表示装置の表示から知ることができる。 こ の結果、 操作性に優れている。
上記第 4の分散印刷制御装置において、 前記プリンタ能力情報取得手段は、 前記複数のプリン夕の機種毎に設けられたプリンタドライバから各プリン夕の 性能についての情報を取り込み、 該情報から記所定条件についての能力情報を 取得する構成とすることができる。
この構成によれば、 各プリン夕の機種毎に設けられたプリンタドライバから プリン夕の性能の情報を取り込むことが可能となる。 この発明の第 5の分散印刷制御装置は、
分散先となる複数のプリンタを設定する第 1の設定手段と、
印刷を行なう用紙に関わる用紙情報を設定する第 2の設定手段と、 外部からの印刷データを、 前記第 1および第 2の設定手段から設定された双 方の情報に基づいて加工して、 前記用紙情報に適合しつつ分散先のプリンタ用 として分配された複数の印刷データを出力する分散制御手段と、
を備え、 前記分散制御手段から出力される複数の印刷データを、 各プリンタ 毎に設けられたプリンタドライバを介して各プリン夕に提供する分散印刷制御 装置において、
前記第 1の設定手段により設定された各プリンタにおける用紙領域内の印刷 禁止領域についての情報を取り込む情報取込手段と、
該情報取込手段により取り込んだ各プリン夕の情報から、 前記複数のプリン 夕のいずれのプリン夕でも印刷可能な用紙領域内の印刷可能領域を算出する印 刷可能領域算出手段と
を備え、
前記分散制御手段は、
前記複数の印刷データを前記印刷可能領域算出手段にて算出された印刷可能 領域に適合させる領域適合手段
を備えることを特徴としている。
上記構成の第 5の分散印刷制御装置によれば、 分散先となる複数のプリンタ 毎に、 印刷を行なう用紙領域内の印刷禁止領域についての情報が取り込まれ、 それら取り込まれた各プリン夕の情報から、 それらプリン夕のいずれのプリン 夕でも印刷可能な用紙領域内の印刷可能領域が算出される。 そうして、 外部か らの印刷データは、その印刷可能領域に適合させたものとして分配出力される。 このために、 印刷データは、 分散先となる複数のプリンタのいずれにおいても 同一の範囲の印刷領域を占めるものとなる。 したがって、 分散先である複数の プリン夕から、 印刷領域の大きさ、 位置が完全に一致した印刷結果物を得るこ とができるという効果を奏する。
上記第 5の分散印刷制御装置において、 前記領域適合手段は、 前記印刷デー 夕で定められる用紙上の余白を、 前記印刷可能領域算出手段にて算出された印 刷可能領域に基づいて補正する余白補正手段を備える構成とすることができる。 この構成によれば、 印刷データで定められる用紙上の余白を上記印刷可能領域 に基づいて補正するだけで、印刷データをその印刷可能領域に適合させている。 このため、 コンピュータプログラムにおける構成が容易であるという効果を奏 する。
上記第 5の分散印刷制御装置において、 前記情報取込手段は、 前記各プリン
夕毎に設けられたプリンタドライパから前記情報の取り込みを行なう構成とす ることができる。 この構成によれば、 各プリンタにおける印刷しょうとするサ ィズの用紙領域上の印刷禁止領域についての情報を容易に取り込むことができ る。
上記第 5の分散印刷制御装置において、 前記複数のプリンタが、 コンピュー タネットワークにより接続された構成とすることができる。この構成によれば、 コンピュータネットワークを用いることで、 多数のプリン夕に容易に接続する ことが可能となる。 本発明は、 以上で列挙した第 1ないし第 5の分散印刷制御装置としての構成 の他、 分散印刷制御方法として構成してもよい。 また、 これらの装置または方 法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、 またはそのコンピュータ プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の態様として構成 してもよい。 ここで、 記録媒体としては、 フレキシブルディスクや C D— R O M、 光磁気ディスク、 I C力一ド、 R O Mカートリッジ、 パンチカード、 バー コードなどの符号が印刷された印刷物、 コンピュータの内部記憶装置 (R AM や R O Mなどのメモリ) および外部記憶装置等、 コンピュータが読取り可能な 種々の媒体を利用できる。
他の態様として次のように構成してもよい。 すなわち、 そのコンピュータプ ログラムを含むことで搬送波内に具現化されたデータ信号としての態様、 コン ピュー夕プログラムを通信経路を介して供給するプログラム供給装置としての 態様等である。 このプログラム供給装置としての態様では、 コンピュータプロ グラムをコンピュータネットヮ一ク上のサーバなどに置き、通信経路を介して、 必要なプログラムをコンピュータにダウンロードし、 これを実行することで、 上記の装置や方法を実現することができる。
図面の簡単な説明
図 1は、 この発明の第 1実施例を適用するコンピュータシステムのハードウ ェァの概略構成を示すブロック図である。
図 2は、 分散印刷処理の全体の様子を概略的に示すブロック図である。 図 3は、 分散印刷処理に用いられる仮想プリンタドライバ 1 1 0の処理の様 子を示すブロック図である。
図 4は、 分散印刷処理の一部を実現する分散印刷ユーティリティ 1 2 0の処 理の様子を示すブロック図である。
図 5は、 「プリンタ」 ウィンドウ WN 1を示す説明図である。
図 6は、 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2に表示される 「分散設定」 のカード C D 1を示す説明図である。
図 7は、 データ入力檷 i d 1〜 i d 3の設定の内容によって分散形態表示欄 のィラスト画像がどのように変わるかを示す説明図である。
図 8は、 速度優先モードで分散の割り振りを決めた場合の一例を示す説明図 である。
図 9は、 ハンドリング優先モードで分散の割り振りを決めた場合の一例を示 す説明図である。
図 1 0は、 デ一タ入力欄 i d 4、 i d 5の設定の内容によって分散形態表示 欄のイラスト画像がどのように変わるかを示す説明図である。
図 1 1は、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 2に表示される 「プリンタ J のカード C D 2を示す説明図である。
図 1 2は、 アプリケーションプログラム 1 0 0で記述される処理ルーチンと 仮想プリンタドライバ 1 1 0で記述される処理ルーチンを示すフローチャート である。
図 1 3は、 アプリケーションプログラム 1 0 0上で [印刷] のコマンドが操 作されたときに C R Tディスプレイ 1 2に表示される 「印刷」 のダイアログポ ックス WN 3の一例を示す説明図である。
図 1 4は、 C P U 3 0にて実行される分散情報設定ルーチンを示すフローチ ヤー卜である。
図 1 5は、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0で記述される処理ルーチンの前半 部分を示すフローチャートである。
図 1 6は、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0で記述される処理ル一チンの後半 部分を示すフローチヤ一トである。
図 1 7は、 ステップ S 4 3 0で実行される割り振り決定ルーチンの詳細を示 すフ口一チヤ一卜である。
図 1 8は、 速度優先モ一ド時の出力先リストデータの一例を示す説明図であ る。
図 1 9は、 ハンドリング優先モ一ド時の出力先リストデータの一例を示す説 明図である。
図 2 0は、 この実施例によって分散印刷が行なわれる手順を、 従来例と比較 しつつ示すタイミングチャートである。
図 2 1は、 第 2実施例における 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボック ス WN 1 2に表示される 「プリンタ」 のカード C D 1 2を示す説明図である。 図 2 2は、 「グループ一覧」のダイアログボックス WN 1 3を示す説明図であ る。
図 2 3は、 「グループ設定」のダイアログボックス WN 1 4を示す説明図であ る。
図 2 4は、 「所属するプリンタ」の表示欄 i d 3 3への追加がなされた状態を 示す説明図である。
図 2 5は、 グループ登録リストデータ P Dの一例を示す説明図である。
図 2 6は、 アプリケーションプログラム 1 0 0で記述される処理ルーチンと 仮想プリンタドライバ 1 1 0で記述される処理ルーチンを示すフローチャート である。
図 2 7は、 アプリケーションプログラム 1 0 0上で [印刷] のコマンドが操 作されたときに C R Tディスプレイ 1 2に表示される 「印刷」 のダイアログポ ックス WN 1 6の一例を示す説明図である。
図 2 8は、 C P U 3 0にて実行される分散情報設定ルーチンを示すフローチ ヤー卜でめる。
図 2 9は、 C P U 3 0にて実行されるデータ入力処理ルーチンの前半部分を 示すフローチャートである。
図 3 0は、データ入力処理ルーチンの後半部分を示すフローチャートである。 図 3 1は、 グループ名入力用のプルダウンメニュ M N 1の一例を示す説明図 である。
図 3 2は、 「機能優先」のモード時における用紙サイズ入力用のプルダウンメ ニュ M N 2の一例を示す説明図である。
図 3 3は、 「速度優先」のモード時における用紙サイズ入力用のプルダウンメ ニュ M N 2の一例を示す説明図である。
図 3 4は、 「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 1 4 1と 「プリンタ」 の表示欄 i d 1 1 3との関連を示す説明図である。
図 3 5は、 本発明の他の実施形態の 「プリンタ」 のカード C D 1 2を示す説 明図である。
図 3 6は、 上記他の実施形態における用紙サイズ入力用のプルダウンメニュ MN 2の一例を示す説明図である。
図 3 7は、 第 3実施例における分散印刷処理 1 2 0 Cの処理の様子を示すブ
ロック図である。
図 3 8は、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0で記述される処理ル一チンの前半 部分を示すフロ一チャートである。
図 3 9は、 用紙領域 P内の共通印刷可能領域を算出する様子を示す説明図で ある。
図 4 0は、 出力先リストデータの一例を示す説明図である。 発明を実施するための最良の形態
本発明の実施の形態としての各実施例について、 次に示す項目に分けて説明 する。
A . 第 1実施例:
A 1 . ハードウェアの全体構成:
A 2 . 分散印刷処理の様子:
A 3 . 仮想プリンタドライバ:
A 4 . ユーザインタフェース:
A 5 . コンピュータプログラム:
A 6 . 実施例効果等:
B . 第 2実施例:
B 1 . ユーザインタフェース:
B 2 - コンピュータプログラム:
B 3 . 実施例効果等:
C . 第 3実施例:
C 1 . 分散印刷処理の様子:
C 2 . コンピュータプログラム:
C 3 . 実施例効果等:
A 1. ハードウェアの全体構成:
図 1はこの発明の第 1実施例を適用するコンピュータシステムのハードゥエ ァの概略構成を示すブロック図である。 図示するように、 この第 1実施例のコ ンピュー夕システムは、コンピュータ 10を備え、このコンピュータ 1 0には、 実質的にコンビュ一夕機能を有する複数のプリンタ 70, 80, …が、 ロー力 ルエリアネットヮ一ク (LAN) により構築されたコンピュータネットワーク 90を介して接続されている。 なお、 コンピュータネットヮ一ク 90は、 LA Nに替えて、 インターネットや、 イントラネットや、 ワイドエリアネットヮ一 ク (WAN) など、 各種ネットワークに替えることができる。
コンピュータ 10には、 周辺機器としての CRTディスプレイ 12が接続さ れ、 さらにはローカルにてもう一台のプリン夕 60が接続されている。 また、 コンピュータ 1 0は、 コンピュータ本体 16とキ一ポード 18とマウス 20を 備える。 このコンピュータ本体 1 6には、 フロッピィディスク 22の内容を読 み取るフロッピィディスクドライブ 24が搭載されている。
コンピュータ本体 16は、 中央演算処理装置としての CPU 30を中心にバ スにより相互に接続された ROM 3 1、 RAM32、 表示画像メモリ 33、 マ ウスインタフエ一ス 34、 キ一ポ一ドインタフェース 35、 FDC 36、 HD C 37、 CRTC 38、 プリンタインタフェース 39およびネットワーク制御 回路 40を備える。
ROM 3 1は、 内蔵されている各種プログラム等を記憶する読み出し専用の メモリである。 RAM32は、 各種データ等を記憶する読み出し ·書込み可能 なメモリである。 表示画像メモリ 33は CRTディスプレイ 1 2に表示する画 像の画像データを記憶するメモリである。 マウスインタフエ一ス 34は、 マウ ス 20とのデータ等のやり取りを司るインタフェースである。 キーポ一ドイン
タフエース 35は、 キーポ一ド 18からのキー入力を司るインタフェースであ る。 FDC 36は、 フロッピィディスクドライブ (FDD) 24を制御するフ 口ッピィディスクコントローラである。 HDC 37は、 ハードディスクドライ ブ (HDD) 41を制御するハードディスクコントローラである。 CRTC 3 8は、 表示画像メモリ 33に記憶される表示画像デ一夕に基づいて CRTディ スプレイ 12における画像の表示を制御する CRTコント口一ラである。 プリ ン夕ィン夕フエ一ス 39は、 口一カルにて接続されるプリン夕 14へのデータ の出力を制御するインタフェースである。 ネットワーク制御回路 40は、 ネッ トワークカードなどから成り、 コンビュ一タネットワーク 90に接続されてい る。
このコンピュータシステムでは、 オペレーティングシステムは HDD 41に 記憶されており、 コンピュータ本体 16に電源を投入すると、 HDD 41のブ —トブ口ックに書き込まれたローダに従って RAM 32の所定の領域にロード される。 また、 プリンタ 60, 70, 80の機種毎に用意される実プリンタド ライパは、 フロッピィディスク 22に予め格納されており、 所定のインスト一 ルプログラムを起動することで、 フロッピィディスクドライブ 24からコンビ ユータ 1 0にィンストールされる。 このィンストールされたプリンタドライバ は、 HDD 41に記憶されており、コンピュータ 10に電源を投入したときに、 オペレーティングシステムに組み込まれ、 RAM 32の所定の領域にロードさ れる。
また、 このコンピュータシステムでは、 仮想的なプリンタについての情報を 定める仮想的なプリン夕ドライバ (仮想プリン夕ドライバ) 1 10を備えてい る。 この仮想プリンタドライバ 1 10は、 実際のプリンタドライバと同様に、 フロッピィディスク 22に予め格納されており、 所定のインストールプログラ ムを起動することで、 フロッピィディスクドライブ 24からコンピュータ 1 0
にインストールされる。 このインストールされた仮想プリン夕ドライバ 1 1 0 は、 HDD41に記憶されており、コンピュータ 1 0に電源を投入したときに、 オペレーティングシステムに組み込まれ、 RAM 32の所定の領域にロードさ れる。 なお、 仮想プリンタドライバ 1 10のコンピュータプログラムは、 フロ ッピィディスク 22に格納されたものに替えて、 CD— ROM、 光磁気デイス ク、 I Cカード等の他の携帯型記録媒体 (可搬型記録媒体) に格納された構成 としてもよい。 また、 このコンピュータプログラムは、 外部のコンピュータネ ットワーク (例えばインタ一ネット) に接続される特定のサーバから、 コンビ ユー夕ネットヮ一クを介して提供されるプログラムデ一夕をダウンロードして、 RAM 32または HDD 41に転送することにより得るようにすることもでき る。
プリンタ 6 0, 70, 80は、 感光ドラムにレーザ光を当てて潜像を作り、 トナーで現像して用紙に転写する所謂レーザプリンタである。 なお、 プリン夕 60, 70, 80としては、 インクジェットプリン夕、 熱転写プリン夕など、 各種プリン夕を適用することができる。なお、 ここでは、 プリンタ 60, 70, 80は、 それぞれ異なる機種であるものとする。
A2. 分散印刷処理の様子:
かかる構成のコンピュータシステムによれば、 大まかには、 コンピュータ本 体 1 6により、 印刷すべき印刷データを作成し、 この印刷データをコンピュー 夕本体 16に接続されているプリン夕 60 , 70, 80に分散して印刷させる 分散印刷処理を行なう。 こうした分散印刷処理の様子について以下詳しく説明 する。
図 2は、 分散印刷処理の全体の様子を概略的に示すブロック図である。 図 3 は、 分散印刷処理に用いられる仮想プリンタドライバ 1 10の処理の様子を示
すブロック図である。 図 4は、 分散印刷処理の一部を実現する分散印刷ユーテ イリティプログラム (以下、 単に 「分散印刷ユーティリティ」 と呼ぶ) 1 2 0 の処理の様子を示すブロック図である。
図 2に示すように、 コンピュータ本体 1 6の内部で動作しているアプリケー シヨンプログラム 1 0 0は、 画像の処理を行って画像データを生成し、 この画 像データを印刷すべく印刷命令を発行する。 アプリケーションプログラム 1 0 0から印刷命令が発行されると、 仮想プリンタドライバ 1 1 0が、 印刷命令を 受けて、 この仮想プリンタドライバ 1 1 0が想定する仮想的なプリンタの性能 についての性能情報をアプリケーションプログラム 1 0 0に返す。 詳細には、 図 3に示すように、 仮想プリンタドライバ 1 1 0は、 印刷命令受信部 1 1 1に より、アプリケーションプログラム 1 0 0から発行される印刷命令を受信して、 その印刷命令を受信した旨を印刷命令受信部 1 1 1から受けた性能情報返信部 1 1 2により、 仮想的なプリンタの性能についての性能情報をアプリケ一ショ ンプログラム 1 0 0に返す。
ここで仮想的なプリン夕の性能というのは、 分散先となり得る全てのプリン 夕のうちの最も性能の高いプリン夕についての性能である。 一般に、 性能の高 いプリンタは、 高級なプログラム言語により描画を行なっている。 例えば、 数 式等を用いた高度な描画命令により図形を表わすものは高級なプログラム言語 であり、 ビッ卜マップを用いた程度の低い描画命令により図形を表わすものは 低級なプログラム言語である。 したがって、 この実施例では、 仮想的なプリン 夕の性能を上述したように分配先となり得る全てのプリンタのうちの最も高い プリン夕についての性能と定めることで、 この仮想プリンタドライバ 1 1 0に おいて高級なプログラム言語に従うデータ変換処理 (レンダリング処理) を可 能としている。 すなわち、 高級なプログラム言語は前述したように、 高度な描 画命令を使用するものであるから、 この仮想プリンタドライバ 1 1 0では、 も
つとも高性能なプリン夕に合わせて効率的なレンダリング処理を実現し得るよ うにしている。
なお、 分散先となり得るプリン夕というのは、 コンピュータ本体 1 6にロー カルもしくはネットワークで接続される全てのプリンタのうちのプロパティ設 定部 1 1 3により設定されるプリンタグループに属するプリン夕であり、 ここ では、 プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0が該当するものとする。
詳細には、 上記プリン夕 6 0, 7 0, 8 0の機種毎に用意されるプリン夕ド ライバ (以下、 実プリン夕ドライバと呼ぶ) から分散印刷ュ一ティリティ 1 2 0が取り込んだ各プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0の性能情報を、 性能情報入力部 1 1 4により取り込んで、 仮想プリンタ性能決定部 1 1 5により、 これら各プリ ン夕 6 0, 7 0, 8 0の性能情報から最も高いものを選択して、 これを仮想的 なプリンタの性能情報とする。 性能情報返信部 1 1 2はこの仮想的なプリンタ の性能情報をアプリケーションプログラム 1 0 0に返している。
なお、 こうした仮想プリンタドライバ 1 1 0で定める性能情報は、 この実施 例のように最も高性能のプリン夕の性能とする構成に替えて、各プリン夕 6 0, 7 0, 8 0の性能情報から選択した任意のものとすることもできる。 さらに、 各プリンタ 6 0, 7 0, 8 0の性能情報に依存しない予め定めた性能情報とす ることもできる。
また、 仮想プリン夕ドライバ 1 1 0は、 プロパティ設定部 1 1 3により、 ュ ーザィンタフェース 1 1 6を動作させて印刷のための各種情報を設定■記憶す るが、 この印刷のための各種情報のうちのいくつかの情報を上記性能情報とと もに性能情報返信部 1 1 2を介してアプリケーションプログラム 1 0 0に返す 印刷のための各種情報としては、 印刷品質、 色補正、 ハーフトーンの種類等の 印刷の基本設定に関するもの、 用紙のサイズ、 印刷方向等の用紙設定に関する もの、 分散先となり得るプリンタを指定するプリンタグループに関するもの、
分散印刷する場合の分散形態に関するもの等があるが、 ここでは、 これら情報 の内のプリンタグループおよび分散形態に関するものを除いた情報をアプリケ —ションプログラム 1 0 0に送る。
アプリケ一シヨンプログラム 1 0 0は、 性能情報やこれら情報を受け取り、 上記生成した画像データを性能情報やこれら情報に基づいて、 プリンタ (ここ では仮想的なプリンタ) に適合した印刷デ一夕に変換して、 この変換後の印刷 データを仮想プリンタドライバ 1 1 0に送る。この印刷データの変換の処理は、 前述したように効率的なレンダリング処理を実現するもので、 実プリン夕ドラ ィバにより実現される色変換やハーフトーン等の処理についてはここでは実施 されない。
図 2に示すように、 仮想プリンタドライバ 1 1 0は、 アプリケーションプロ グラム 1 0 0から送られてきた印刷データを中間印刷データとして、 その中間 印刷データをまとめたデ一タセットを中間印刷ファイル M Fとして H D D 4 1 に一旦格納する。 詳細には、 図 3に示すように、 アプリケ一ションプログラム 1 0 0から送られてきた印刷データを印刷データ受信部 1 1 7により受信して、 その後、 その印刷データを中間印刷データとしてその中間印刷データをまとめ たデータセットを、中間印刷データ出力部 1 1 8により H D D 4 1に出力する。 この中間印刷ファイル M Fの中間印刷データは、 その後、 分散印刷ユーティリ ティ 1 2 0により読み込まれる。 なお、 中間印刷ファイル M Fは、 H D D 4 1 に替えて R AM 3 2に格納する構成としたり、 フロッピィディスク 2 2に格納 する構成としたりすることもでき、 さらには、 他の外部記憶装置とすることも できる。 また、 仮想プリンタドライバ 1 1 0は、 プロパティ設定部 1 1 3で設 定された各種情報をプリンタプロパテイデ一夕としてプロパテイデ一夕出力部 1 1 9を介して分散印刷ユーティリティ 1 2 0に送る処理も行なう。
図 2に示すように、 分散印刷ュ一ティリティ 1 2 0は、 中間印刷ファイル M
Fを構成する中間印刷デ一夕とプリンタプロパティデータとを受け取り、 その 中間印刷データを、 プリン夕プロパティデータに含まれるプリンタグループと 分散形態に関する情報に従って各プリン夕 6 0, 7 0 , 8 0用に分配して、 各 プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0に対応して設けられた実プリンタドライバ 1 3 0, 1 4 0, 1 5 0に送る。 分散印刷ユーティリティ 1 2 0によるこうした処理に ついて、 次に詳しく説明する。
図 4に示すように、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0は、 まず、 中間印刷デー 夕入力部 1 2 1により、 中間印刷ファイル M Fを構成する中間印刷デ一夕を取 り込むとともに、 プロパテイデ一夕入力部 1 2 2により、 仮想プリンタドライ ノ 1 1 0から送られてくるプリンタプロパティデータを受け取る。 次いで、 そ のプリン夕プロパティデータに含まれるプリンタグループと分散形態に関する 情報に基づいて、 割り振り決定部 1 2 3により中間印刷データの割り振りを決 定する。ここでいう割り振りというのは、中間印刷データをページ単位に分け、 プリンタグループに属する各プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0がそれぞれ引き受ける ページを定めることである。
こうして決定された割り振りの情報は出力データ制御部 1 2 4に送られる。 出力データ制御部 1 2 4は、 中間印刷データ入力部 1 2 1で取り込んだ中間印 刷データを、 上記割り振りの情報に基づいて、 上記プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0 の実プリンタドライバ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0に対して振り分けながらそれぞ れ出力する。 なお、 この実プリン夕ドライバ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0へのデー 夕出力の際には、 具体的には次のような作業を経て行なう。
まず、 割り振り先のプリン夕に対してプリンタドライバを介して設定変更を 指示する処理をプリンタ設定部 1 2 5により行なう。 次いで、 出力命令出力部 1 2 6により出力命令を発行して、 その出力命令の発行を受けた実プリン夕ド ライバ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0から返送されてくるプリンタ 6 0 , 7 0, 8 0
の性能についての性能情報を、 性能情報入力部 1 2 7により受け取る。 出力デ 一夕制御部 1 2 4は、 性能情報入力部 1 2 7から受け取った性能情報と、 プロ パティデータ入力部 1 2 2から受け取ったプリン夕プロパティデータに含まれ る印刷の基本設定に関する情報、 用紙設定に関する情報等 (プリンタグループ と分散形態に関する情報を除く) に基づいて、 中間印刷データの割り振るべき ページを割り振り先のプリンタ 6 0, 7 0, 8 0に適合したデータに変換する (以下、 このデータ変換の処理をレンダリング処理と呼ぶ)。
出力データ制御部 1 2 4は、 これら変換後の印刷データを最終印刷データと して、 最終印刷デ一夕出力部 1 2 8を介して実プリン夕ドライバ 1 3 0 , 1 4 0, 1 5 0に送る。 実プリンタドライバ 1 3 0, 1 4 0 , 1 5 0は、 仮想プリ ン夕ドライバでは実施されなかった各プリンタに対応した色変換やハーフトー ン等の処理を最終印刷データに施して、その最終印刷デ一タを各プリンタ 6 0,
7 0, 8 0に送信する。
さらに、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0は、 実プリンタドライバ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0からの信号に基づいて各プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0の状態を監視 するプリンタ監視部 1 2 9を備えている。 プリンタ監視部 1 2 9は、 各プリン 夕の混み具合やプリン夕のエラー状態 (故障は勿論のこと、 用紙詰まり、 用紙 切れの状態等も含む) を監視するものである。 出力データ制御部 1 2 4は、 こ のプリンタ監視部 1 2 9からの信号を受け取り、 上記分配された印刷データの 出力に際して、 混み合つていたりエラー状態にあるプリン夕については出力先 を変更したり、 出力先を中止したりする処理を行なう。
なお、 実プリン夕ドライバ 1 3 0, 1 4 0, 1 5 0から送られてくる各プリ ン夕 6 0, 7 0 , 8 0の性能情報は、 前述したように分散印刷ユーティリティ 1 2 0で利用されるとともに、 性能情報出力部 1 2 aを介して仮想プリン夕ド ライパ 1 1 0にも送られる。
A 3 . 仮想プリンタドライバ:
仮想プリン夕ドライバ 1 1 0がコンピュータ 1 0にインストールされたとき に、オペレーティングシステムがどのような状態に変わるかを、次に説明する。 なお、 この説明に当たり、 この仮想プリンタドライバ 1 1 0が動作するォペレ —ティングシステムとして、 W i n d o w s 9 5 (マイクロソフト社の商標) を例にとって説明する。
ユーザ (作業者) は、 コンピュータ 1 0を次のように操作して、 印刷のため の各種情報を設定するダイアログボックスを C R Tディスプレイ 1 2の画面上 に開く。 すなわち、 [スタート] → [設定] → [プリンタ] の操作を行なうこと で、 「プリン夕」 ウィンドウを開く。 図 5は、 この 「プリンタ」 ウィンドウを示 す説明図である。 仮想プリンタドライバ 1 1 0がコンピュータ 1 0にィンスト ールされた場合、 図示するように、 「プリンタ」 ウィンドウ WN 1には、 プリン 夕 6 0 , 7 0 , 8 0の機種毎に用意される実プリンタドライノ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0のァィコン 1 ( 1 , I C 2 , I C 3に加えて、 仮想プリンタドライバ 1 1 0に対応する例えば 「分散印刷」 と表記されたアイコン I C 4が表示される ことになる。 即ち、 仮想プリンタドライバ 1 1 0も実プリンタドライバと同様 に、 インストールされると、 その仮想プリン夕ドライバ 1 1 0に対応したアイ コン I C 4が 「プリンタ」 ウインドウ WN 1に表示されることになる。
なお、 その 「プリンタ」 ウィンドウ上の仮想プリンタドライバ 1 1 0に対応 した 「分散印刷」 のアイコン I C 4をダブル ·クリックして、 その仮想プリン 夕ドライバ 1 1 0についてのウィンドウを開き、 その後、 そのウィンドウから [プリン夕] → [プロパティ] の操作を行なうと、 その仮想のプリンタについ ての各種情報を設定する 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックスが表示 される。 作業者は、 この 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックスに従つ
てマウス 2 0およびキーボード 1 8を操作することにより、 各種の設定情報を 入力することが可能となる。 なお、 この 「分散印刷プロパティ」 のダイアログ ボックスが、 前述したユーザィン夕フェース 1 1 6に相当する。 A 4 . ユーザインタフエ一ス:
図 6は、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 2を例示する説明 図である。図示するように、 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2には、 「分散設定」、 「プリンタ」の 2種類のカード C D 1, C D 2が用意され ている。 「分散設定」のカード C D 1は、分散印刷する場合の分散形態に関わる 情報等を設定するためのものである。 「プリンタ」のカード C D 2は、分散先と なり得るプリン夕グループに関わる情報、 印刷の基本設定に関する情報および 用紙設定に関する情報等を設定するためのものである。 両カード C D 1 , C D 2のいずれかが、 作業者によって、 マウス 2 0を操作することにより選択され て、 ダイアログボックス WN 2に表示される。 図 6には、 「分散設定」 のカード C D 1が表示された状態が例示されている。 なお、 カード C D 1, C D 2の内 容の組み分けは、 上記例に限る訳ではなく、 1枚のカードで全ての内容を含む 構成としてもよく、 あるいは、 より細かく分けて 3枚以上のカードに分ける構 成としてもよい。
図示するように、 「分散設定」 のカード C D 1には、 「ドキュメント」、 「リカ ノ 」」、 「指定日時」 の 3つのフィールド f d 1, f d 2 , f d 3が設けられて いる。 「ドキュメント」のフィールド f d 1は、文書の印刷形態を設定するため のもので、 「部数」 についてのデ一夕入力欄 i d 1、 「部単位で印刷する」 のチ エックボックス i d 2、 「部、ページ単位でまとめる」のチェックボックス i d 3、 「ジョブのまとめ方」 についてのデータ入力欄 i d 4、 「区切りページ」 に ついてのデータ入力欄 i d 5が設けられている。 各データ入力欄 (チェックポ
ックスを含む、 以下同じ) i d 1〜 i d 5は次のような仕様にて設計されてい る。
1 ) 「部数」 のデータ入力欄 i d 1 :
印刷する部数を入力する。 アプリケーションプログラム 1 0 0で設定され た内容がデフォルトとして入力される。
2 ) 「部単位で印刷する」 のチェックボックス i d 2 :
このチェックボックス i d 2がオン状態のとき、 丁合い印刷となり、 オフ状 態のとき、 スタック印刷となる。 ここで、 丁合い印刷とは、 部単位で、 各部は ページ順にて出力を行なうものであり、 スタック印刷とは、 ページ単位で、 各 ページは部数分出力を行なうものである。 すなわち、 チェックボックス i d 2 がオン状態のときには、 部単位で、 チェックボックス i d 2がオフ状態のとき には、 ページ単位で順に印刷がなされることになる。
3 ) 「部、 ページ単位でまとめる」 のチェックボックス i d 3 :
このチェックボックス i d 3がオン状態のときには、 上記部単位もしくはべ ージ単位の一集合が複数のプリン夕に亘つて印刷されることを禁止し、 オフ状 態のときには、 その一集合が複数のプリン夕に亘つて印刷されることを許可す る。 なお、 このチェックボックス i d 3がオフ状態のとき、 すなわち、 「部、 ぺ ージ単位でまとめない」 のときには、 分散先の全てのプリン夕でほぼ同時に印 刷が終了するように、 プリンタの印刷速度についての性能 (以下、 印刷速度性 能と呼ぶ) に応じて各プリン夕への割り当て枚数を変えるといったことがなさ れている。 なお、 この印刷速度性能情報に応じて各プリンタへの割り当て枚数 を変えるといった動作の状態を、 以下、 「速度優先モード」 と呼ぶこととして、 この点については後ほど詳述する。
4 ) 「ジョブのまとめ方」 のデータ入力欄 i d 4 :
このデータ入力欄 i d 4における 「プリン夕単位」 のラジオポタンが選択さ
れると、 一のプリン夕から出力する全ページを一つのまとまりとして扱う。 こ のラジオポタンが選択されると、ネットワークに接続された共有プリンタ 7 0, 8 0において他の使用者の印刷結果との混在がなくなる。一方、 「部、ページ番 号単位」 のラジオポタンが選択されると、 上記部単位やページ単位の一集合ご とを一つのまとまりとして扱う。 ローカルのプリン夕 6 0に分散する塲合ゃ他 の使用者の印刷結果と混在しても問題ないような場合に利用する。
5 ) 「区切りページ」 のデータ入力欄 i d 5 :
区切りページとは、 他の使用者の印刷結果と上記まとまりの単位で混在した 場合に判別できるように、 上記まとまりの先頭や末尾に設けるページである。 「先頭」 のチェックボックスがクリックされた場合には、 まとまりの先頭位置 に区切りページを印刷する。 「末尾」のチェックボックスがクリックされた場合 には、 まとまりの末尾位置に区切りページを印刷する。 なお、 区切りページに は、 印刷する文書名や部数、 ページ数、 使用者名などが印刷される。
なお、 この 「ドキュメント」 のフィ一ルド f d lには、 上記データ入力欄 i d l〜i d 5の他に、 上記データ入力檷 i d 1〜 i d 5の設定内容によって決 定される分散形態を表わす分散形態表示欄 d dが設けられている。 この分散形 態表示欄 d dは、 データ入力欄 i d 1〜 i d 5の設定内容によって決定される 分散形態がどのようなものであるかをィラスト画像にて示すものである。
ここで、 「部単位で印刷する」のチェックボックス i d 2が請求の範囲で言う 「第 3の指令」 を入力する手段に相当し、 「部、 ページ単位でまとめる」 のチェ ックボックス i d 3が請求の範囲で言う 「第 1の指令」 を入力する手段に相当 し、 「ジョブのまとめ方」のデ一夕入力欄 i d 4が請求の範囲で言う 「第 2の指 令」 を入力する手段に相当する。
次に、 デ一夕入力欄 i d 1〜 i d 5の設定の内容によって分散形態表示檷 d dのイラスト画像がどのように決まるかを、 図 7ないし図 1 0を用いて説明す
る。 まず最初に、 「部数」 のデータ入力欄 i d 1、 「部単位で印刷する」 のチェ ックボックス i d 2、 「部、ページ単位でまとめる」のチェックボックス i d 3 によってィラスト画像がどのように決まるかを説明する。
図 7は、 データ入力欄 i d 1と 2つのチェックボックス i d 2, i d 3の設 定の内容によって分散形態表示欄 d dのィラスト画像がどのように変わるかを 示す説明図である。 図示の表において、 列は、 部単位で印刷するか否か、 すな わち、 「部単位で印刷する」のチェックボックス i d 2がオン状態であるかオフ 状態であるかによって定まり、 行は、 部、 ページ単位でまとめないか否か、 す なわち、 「部、 ページ単位でまとめる」 のチェックボックス i d 3がオフ状態で あるかオン状態であるかによって定まる。 この表は、 「部数」データ入力欄 i d 1から設定される部数が 4部である場合の一例である。
「部単位で印刷する」で、 かつ 「部、 ページ単位でまとめない」 の場合には、 表中第 1行、 第 1列のセル C 1 1に示すように、 1台目のプリンタ 6 0には、 丁合で第 1部の第 1ページと第 2ページが次いで第 2部の第 1ページが印刷さ れ、 2台目のプリンタ 7 0には、 第 2部の第 2ページ、 第 3部の第 1ページと 第 2ページが印刷され、 3台目のプリン夕 8 0には、 第 4部の第 1ページと第 2ページが印刷されることを示すィラスト画像が表示される。
「部単位で印刷しない」 で、 かつ 「部、 ページ単位でまとめない」 の場合に は、 表中第 1行、 第 2列のセル C 1 2に示すように、 スタック印刷となること から、 1台目のプリン夕 6 0には、 第 1ページが 3部印刷され、 2台目のプリ ン夕 7 0には、 第 1ページの必要部数の残り分と第 2ページが 2部印刷され、 3台目のプリン夕 8 0には、 第 2部の必要部数の残り分とが印刷されることを 示すィラスト画像が表示される。
「部単位で印刷する」 で、 かつ 「部、 ページ単位でまとめる」 の場合には、 表中第 2行、 第 1列のセル C 2 1に示すように、 1台目のプリンタ 6 0は、 1
単位が複数のプリン夕に渡ることを禁止することから、 第 1部の第 1ページか ら第 2部の第 2ページまで印刷され、 2台目のプリンタ 7 0には、 第 3部の第 1ページと第 2ページが印刷され、 3台目のプリンタ 8 0には、 第 4部の第 1 ページと第 2ページが印刷されることを示すィラスト画像が表示される。
「部単位で印刷しない」 で、 かつ 「部、 ページ単位でまとめる」 の場合には、 表中第 2行、 第 2列のセル C 2 2に示すように、 1台目のプリンタ 6 0には、 第 1ページが必要部数分印刷され、 2台目のプリンタ 7 0には、 第 2ページが 必要部数分印刷されることを示すイラスト画像が表示される。
なお、 図 7の表中の第 1行のセル C 1 1, C 1 2に示した例は、 分散先のプ リン夕 6 0 , 7 0 , 8 0がほぼ同一の印刷速度性能を持つ場合についてのもの である。 各プリン夕 6 0 , 7 0 , 8 0の印刷速度性能が同一であることから、 各プリンタに割り当てる枚数はほぼ均等となっている。 これに対して、 分散先 のプリン夕 6 0 , 7 0 , 8 0の印刷速度性能が相違する場合には、 各プリンタ に割り当てる枚数はプリンタの機種によって相違するようになされている。 こ れは、 「速度優先」 で分散の割り振りを決定するためである。例えば、 1台目の プリンタ 6 0の印刷速度性能が 2 0 p p m (Page Per Minute)、 2台目のプリ ン夕 7 0の印刷速度性能が 4 0 p p m、 3台目のプリンタ 7 0の印刷速度性能 が 4 0 p p mであるとすると、 各プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0の印刷速度の性能 比率は、 1 : 2 : 2となる。 速度優先モードで分散の割り振りを決めるときに は (すなわち、 表中の第 1行に該当する 「部、 ページ単位でまとめない」 とき には)、各プリン夕への割り当て枚数はこの性能比率に一致するように決められ る。 こうすることで、 各プリンタ 6 0, 7 0 , 8 0ができるだけ同時に印刷を 終了するようにすることができる。
図 8は、 速度優先モードで分散の割り振りを決めた場合の一例を示す説明図 である。 5ページから構成される文書を 4部、 3台のプリンタ 6 0 , 7 0 , 8
0に分散する場合について例示する。 各プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0の印刷速度 性能は、 前述したように 2 0 p p m、 4 0 p p m、 4 0 p p mであるとする。 こうした場合は、 印刷する全ページ数は 2 0頁であることから、 各プリン夕 6 0, 7 0 , 8 0の性能比率 (1 : 2 : 2 ) から、 1台目のプリンタ 6 0に割り 当てられるページ数は 4ページ、 2台目、 3台目のプリンタ 7 0, 8 0に割り 当てられるベージ数はそれぞれ 8ページになる。したがって、 「部単位で印刷す る」 場合には、 図 8に示すように、 1台目のプリンタ 6 0には、 丁合で第 1部 の第 1ページから第 4ページまでが印刷され、 2台目のプリン夕 7 0には、 第 1部の第 5ページと第 2部の第 1ページから第 5ページまでと第 3部の第 1ぺ —ジおよび第 2ページとが印刷され、 3台目のプリン夕 8 0には、 第 3部の第 3ページから第 5ページまでと第 4部の第 1ページから第 5ページまでとが印 刷されることになる。 なお、 「部単位で印刷しない」 場合にも、 スタック印刷に おいて、 同様に、 各プリンタ 6 0, 7 0 , 8 0の性能比率 (1 : 2 : 2 ) に応 じて、 各プリンタ 6 0, 7 0, 8 0に割り当てられるぺ一ジ数が定められてい る。
この実施例では、 図 7の表中の第 1行の 「部、 ページ単位でまとめない」 場 合には、 前述したような速度優先モードで分散の割り振りを決定するように行 なわれているが、 これに対して、 図 7の表中の第 2行の 「部、 ページ単位でま とめる」場合には、 「ハンドリング優先」で分散の割り振りが行なわれるよう(以 下、 これを 「ハンドリング優先モード」 と呼ぶ) にした。 図 9は、 ハンドリン グ優先モードで分散の割り振りを決めた場合の一例を示す説明図である。 ハン ドリング優先モードでは、 部、 ぺ一ジ単位でまとめる、 すなわちその単位の一 集合が複数のプリンタに分割されないように分散することにより、 プリン夕か らの回収が容易となるようになされている。 図 9では、 図 8で示した例と同様 に、 5ページから構成される文書を 4部、 3台のプリンタ 6 0, 7 0 , 8 0に
分散する場合について例示している。 図示するように、 1台目のプリンタ 6 0 には、 丁合で第 1部の第 1ページないし第 5ページが印刷され、 2台目のプリ ンタ 7 0には、 丁合で第 2部の第 1ページないし第 5ページと第 3部の第 1ぺ ージないし第 5ページが印刷され、 3台目のプリンタ 8 0には、 丁合いで第 4 部の第 1ページないし第 5ページが印刷されることになる。 なお、 図 9の例で は、 2台目のプリンタ 7 0が 2部を引き受ける構成としたが、 これは、 ハンド リング優先モードでありながら、 さらに速度優先モードでもあるためである。 速度優先モードにより前述した 1 : 2 : 2の性能比率を達すべく、 1台目のプ リン夕 6 0が 1部を、 2台目のプリンタ 7 0が 2部を、 3台目のプリンタ 8 0 が 2部となるところを残りの部数がないことから 1部をそれぞれ引き受けるこ とになる。
一方、 図 7の表中の第 2行の「部、ページ単位でまとめる」場合であっても、 ハンドリング優先モードであるが速度優先モードでない構成とすることもでき る。 この場合には、 部、 ページ単位の一集合が複数のプリンタに渡ることを禁 止したハンドリング優先モードでありながら、 各プリンタの請け負う枚数は各 プリン夕の速度性能によらない均等なものとしている。 図 8 , 図 9の例のよう に部数が分散先のプリン夕の数で均等に割り切れない場合には、 最初のプリン 夕側から部数が増えるようになされており、 例えば、 5ページの文書を 4部、 3つのプリン夕に分散するような場合、 1台目のプリンタ 6 0が 2部を、 2台 目のプリンタ 7 0が 1部を、 3台目のプリンタ 8 0が 1部をそれぞれ引き受け ることになる。
前述したように、 図 7の表中の第 2行の 「部、 ページ単位でまとめる」 場合 には、 ハンドリング優先モードで且つ速度優先モードである場合と、 速度優先 モ一ドではないがハンドリング優先モードである場合との 2つの状態を取り得 る。 この 2つの状態の切換えは、 この実施例では、 「ジョブのまとめ方」 のデ一
夕入力欄 i d 4の設定内容に従って行なっている。 データ入力欄 i d 4におけ る 「プリン夕単位」 のラジオポタンが選択された場合には、 一のプリン夕から 出力する全ページが一つのまとまりとして扱われることから、 各プリン夕の印 刷速度性能が考慮されるように速度優先モードをとるようにし、 データ入力欄 i d 4における「部、ページ番号単位」のラジオポタンが選択された場合には、 部単位やページ単位の一集合ごとを一つのまとまりとして扱うことから、 速度 優先モードをとらないようにした。 データ入力欄 i d 4における 「部、 ページ 番号単位」 のラジオポタンが選択された場合には、 各プリンタの印刷速度性能 に関係なく空いているプリン夕に 1部ずつ印刷紙、 残りの部数をあいているあ いたプリン夕から順番に割り当てるようになされている。
次に、 データ入力欄 i d 1〜 i d 3の設定内容から決まるィラスト画像が、 「ジョブのまとめ方」 のデータ入力欄 i d 4と 「区切りページ」 のデ一夕入力 欄 i d 5によってどのように変わるかを説明する。 図 1 0は、 データ入力欄 i d 4, i d 5によって分散形態表示欄 d dのィラスト画像がどのように決まる かを示す説明図である。 図 1 0に示したイラスト画像の一例は、 データ入力欄 i d 1〜 i d 3の内容によって図 7中のセル C 1 1に示すようにィラスト画像 が決定した場合に、 デ一夕入力欄 i d 4, i d 5の設定内容に応じてさらにど のように変わるかを示すものである。
図 1 0の表において、列は、 「ジョブのまとめ方」のデータ入力檷 i d 4にお いて 「プリンタ単位」、 「部、 ページ番号単位」 のいずれのラジオポタンが選択 されたかによつて定まり、行は、 「区切りページ」のデータ入力欄 i d 5におい て 「先頭」、 「末尾」 の両チェックボックスがどのように指示されているかによ つて定まる。
「ジョブのまとめ方」 のデータ入力欄 i d 4において、 「プリンタ単位」 のラ ジォポタンがクリックされている場合、 表中の第 1行、 第 1列のセル C E 1 1
に示すように、 図 7のセル C 1 1とそのイラスト画像は変わらず、 一のプリン 夕から印刷される全ページはまとめられた形となる。一方、 「部、ページ番号単 位」 のラジオポタンがクリックされている場合には、 第 1行、 第 2列のセル C E 1 2に示すように、 部、 もしくはページ単位の集合がまとめられ、 それらは 次のまとまりとの間で一旦分けられる。 なお、 実際は、 「プリンタ単位」 のラジ ォポタンがクリックされている場合も 「部、 ページ番号単位」 のラジオポタン がクリックされている場合にも、 区切りページがないことから同じ印刷結果と なる。
「区切りページ」 のデータ入力欄 i d 5から区切りページがあると判別され た場合には、 表中の第 2行目、 第 3行目、 第 4行目に示すように、 第 1行目に てまとめられた区分に対して、 先頭、 末尾、 または両者に区切りページ (図中 黒塗りの部分) が差し込まれた形にイラスト画像は定められる。 この表によつ て決定されるイラスト画像が、 分散形態表示欄 d dに表示される。
図 6に戻り、 「リカバリ」のフィールド f d 2は、分散印刷されるプリン夕で エラーが発生した場合に他のプリン夕でリカバリさせる際のリカバリ先を指定 するためのものである。 この 「リカバリ」 のフィールド f d 2には、 「リカバリ しない」、 「出力先を指定する」、 「リカバリ先を自動で選択する」 の 3つのラジ ォポタンが設けられている。 「リカバリしない」のラジオポタンが選択された場 合には、 分散印刷されるプリン夕でエラ一が発生した場合にもリカバリをしな いものとする。 「出力先を指定する」 のラジオポタンが選択された場合には、 「プリン夕」のデータ入力欄から入力された出力先をリカバリ先とする。 「リカ バリ先を自動で選択する」 のラジオポタンが選択された場合には、 エラーが発 生したプリン夕と同機種のプリンタをリカバリ先とする。 同機種のプリン夕が なければ空いているプリンタをリカバリ先とする。
「指定日時」 のフィールド f d 3は、 印刷時間を指定するもので、 「印刷日時
を指定する」のチェックボックスが指定された場合には、 「指定日時」の欄から 入力された時間に印刷が開始される。
「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2に表示される 「プリン 夕」のカード C D 2について、図 1 1を用いて次に説明する。図示するように、 「プリンタ」の力一ド C D 2には、 「プリンタグループ」のフィールド f d 4と、 「用紙設定」 のフィールド f d 5と、 内容表示欄 f d 6が設けられている。
「プリンタグループ」 のフィールド f d 4は、 文書を分散して印刷するプリ ン夕のグループを指定するためのもので、 「グループ名」のデータ入力欄 i d 1 1と 「プリン夕」 の表示欄 i d 1 2と 「グループ設定」 のポタン i d 1 3とが 設けられている。 「グループ名」のデータ入力欄 i d 1 1は、そのグループの名 前を設定するためのものであり、 予め設定されたグループ名が選択肢として用 意される。 「プリン夕」 の表示欄 i d 1 2は、 「グループ名」 のデータ入力欄 i d 1から設定されたグループに属するプリン夕名を表示する。 「グループ設定」 のポタン i d 1 3は、 図示しない新たなウィンドウを開き作業者からのデータ 入力を受け付けることで、 「グループ名」のデータ入力欄 i d 1 1に用意される 選択肢の追加、削除を行なう。 「プリンタグループ」のフィールド f d 4によつ て指定されるグループに属する全てのプリン夕、すなわち、 「プリンタ」の表示 欄 i d 1 2に表示される各プリンタに対して、 コンピュータ 1 0は分散印刷を 行なうことになる。 すなわち、 コンピュータ本体 1 6にローカルまたはコンビ ユー夕ネットワーク 9 0にて接続される全てのプリン夕の中でも、 この 「プリ ンタグループ」 のフィールド f i 4によって指定されるグループのプリンタ群 だけが印刷の分散先となることになる。
「用紙設定」 のフィールド f d 5は、 用紙や印刷品質を設定するためのもの で、 「用紙サイズ」、 「用紙方向」、 「用紙種類」、 「色」、 「解像度」をそれぞれ設定 するデータ入力欄 i d 1 4 , i d 1 5 , i d 1 6 , i d 1 7 , i d l 8が設け
られている。
「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 14は、 使用する用紙サイズを用紙の種 類と共に設定するもので、例えば、 「A4 2 10 X 297mmj, 「A4横 2 1 0 X 297 mmj 「洋封筒 1 20 X 235」、 「ハガキ 1 0 0 X 147m m」等が選択肢として用意されている。 「用紙方向」のデータ入力欄 i d 1 5は、 プリンタにおいて用紙のセットされる方向を示すものであり、 「縦」 と 「横」 と が選択可能である。 「用紙種類」のデータ入力欄 i d 1 6は、用紙の種類を設定 するもので、 「普通紙」、 「スーパーファイン専用紙」、 「専用光沢紙」が選択肢と して用意されている。 「色」のデ一夕入力欄 i d 17は、 プリンタ 14に使用す るインクの種類を設定するもので、 「カラー」 と 「モノクロ」 とが選択肢として 用意されている。 「解像度」のデ一夕入力欄 i d 18は、印刷する解像度を設定 するもので、 「はやい」、 「きれい」の 2種類が選択肢として用意されている。 こ こで、 「はやい」、 「きれい」 は、 例えば、 順に 360 X 360 (d o t)、 72 0 X 720 (d o t) の解像度を示すものである。
内容表示檷 f d 6は、 「プリン夕グループ」のフィールド: f d 1と「用紙設定」 のフィ一ルド f d 5から設定された内容のうちの所望のデータを表示する。 以上のように構成された 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2に従って、作業者はマウス 20およびキ一ポード 1 8を操作することにより、 各種の設定情報がコンピュータ本体 16に入力されることになる。 なお、 この データ入力の際に、 各プリン夕 60, 70, 80の性能情報によっては上記入 力データの取り込みは制限されるように構成されている。 例えば、 各プリンタ 60, 70, 80の性能情報から、 これらプリンタ 60, 70, 80は共に A 4までの用紙サイズしか印刷不可能な場合には、 「分散印刷プロパティ」のダイ ァログボックス WN 2の 「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 14は、 A4より 大きい用紙サイズは選択肢から除外する構成として、 A4より大きい用紙サイ
ズについての入力データは取り込み不可能としている。
A 5 - コンピュータプログラム:
図 3に示した仮想プリンタドライバ 1 10にて実現される各部 1 1 1〜 1 1 9は、 実際は、 コンピュータプログラムである仮想プリンタドライバ 1 1 0と その仮想プリンタドライバ 1 1 0に従って CPU 30により実行される各種処 理とにより実現されている。 また、 図 4に示した分散印刷ュ一ティリティ 1 2 0にて実現される各部 12 1〜129は、 実際は、 コンピュータプログラムで ある分散印刷ユーティリティ 1 20とその分散印刷ユーティリティ 1 20に従 つて CPU30により実行される各種処理とにより実現されている。.
上記分散印刷ユーティリティ 120は、 仮想プリン夕ドライノ 1 1 0と同様 に、 フロッピィディスク 22に予め格納されており、 所定のインストールプロ グラムを起動することで、 フロッピィディスクドライブ 24からコンピュータ 10にインストールされる。 このインストールされた分散印刷ュ一ティリティ 120は、 HDD 41に記憶されており、 コンピュータ 1 0に電源を投入した ときに、 オペレーティングシステムに組み込まれ、 RAM32の所定の領域に ロードされる。 なお、 分散印刷ユーティリティ 120は、 仮想プリン夕ドライ ノ 1 1 0と同様に、 フロッピィディスク 22に格納されたものに替えて、 CD -ROM, 光磁気ディスク、 I Cカード等の他の携帯型記録媒体 (可搬型記録 媒体) に格納された構成としてもよい。 また、 この分散印刷ユーティリティ 1 20は、 外部のコンピュータネットワーク (例えばインタ一ネット) に接続さ れる特定のサ一パから、 コンピュータネットワークを介して提供されるプログ ラムデータをダウンロードして、 RAM 32または HDD 41に転送すること により得るようにすることもできる。
図 1 2は、 仮想プリン夕ドライバ 1 10で記述される処理ルーチンを、 アブ
リケーションプログラム 1 0 0で記述される処理ル一チンとともに示すフロー チャートである。図示するように、このコンピュータ本体 1 6の C P U 3 0は、 まず、 アプリケーションプログラム 1 0 0に処理を移して、 画像の処理を行つ て画像データを作成する処理を行なう (ステップ S 2 1 0 )。 このアプリケーシ ヨンプログラム 1 0 0は、 文書や絵図等を作成する汎用のアプリケーションプ ログラムであり、 それぞれのアプリケーションプログラム特有の機能を使って 画像データが作成される。
次いで、 C P U 3 0は、 この作成されたアプリケーションプログラムに備え られる [印刷] のコマンドを実行することで、 分散印刷を行なう旨の印刷命令 を発行する処理を行なう (ステップ S 2 2 0 )。 図 1 3は、 アプリケーションプ ログラム 1 0 0上で [印刷] のコマンドが操作されたときに C R Tディスプレ ィ 1 2に表示される 「印刷」 のダイアログボックス WN 3の一例を示す説明図 である。 図示するように、 「印刷」 のダイアログボックス WN 3には、 「プリン 夕名」 のデータ入力欄 i d 2 1が設けられている。 この 「プリンタ名」 のデー 夕入力欄 i d 2 1に、 図 5で説明した 「分散印刷」 のアイコン I C 4に対応す る 「分散印刷」 の文字列が選択入力された状態で、 「O K」 のポタン i d 2 2が マウス 2 0によりクリックされると、 上記分散印刷を行なう旨の印刷命令がァ プリケーシヨンプログラム 1 0 0から仮想プリンタドライバ 1 1 0に対して発 行される。なお、 「印刷」のダイアログボックス WN 3において、 「プロパティ」 のポタン i d 2 3がマウス 2 0によりクリックされると、 仮想プリンタドライ バ 1 1 0に従う分散情報設定ルーチンに処理を移して、 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2を C R Tディスプレイ 1 2に表示させ、 キ一ポー ド 1 8とマウス 2 0からの入力データを読み取ることで、 分散印刷に係わる各 種情報を設定する処理を行なう。 上記印刷命令の発行は、 アプリケーションプ ログラムからオペレーティングシステムを介して行なう構成とすることもでき
る。
図 14は、 CPU 30にて実行される分散情報設定ルーチンを示すフローチ ヤートである。 図示するように、 CPU30は、 処理が開始されると、 まず、 図 6に示した 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2を CRTデ イスプレイ 1 2に表示する (ステップ S 30 1)。 次いで、 C PU 30は、 その CRTディスプレイ 12の表示画面を見た作業者によるキーボード 18および マウス 20を用いたデータ入力の操作を受けて、 各種データを入力する (ステ ップ S 302)。ここで入力される各種データは、図 6および図 1 1に示した「分 散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 2から入力可能なデータであり、 分散印刷の分散形態に関する情報、 プリンタグループに関する情報、 印刷の基 本設定に関する情報および用紙設定に関する情報が該当する。 続いて、 その入 力した各種データに基づいて生成されたィラスト画像を、 「分散印刷プロパテ ィ」 のダイアログボックス WN2内の分散形態表示欄 d dに表示する。 このィ ラスト画像は、 前述した図 7ないし図 10に例示した画像である。 その後、 C PU30は、 ステップ 302で入力された各種データをプリン夕プロパテイデ 一夕として RAM 32に記憶する (ステップ S 303)。 その後、 「リターン」 に抜けてこのルーチンの処理を終了する。
この分散情報設定ル一チンに従う処理を終えると、その後、前述したように、 「印刷」 のダイアログボックス WN 3内の 「OK」 のポタン i d 22がマウス 20によりクリックされるのを受けて、 印刷命令の発行を行なう。なお、 「プロ パティ」 のポタン i d 23がクリックされず直ちに 「OK:」 のポタン i d 22 がマウス 20によりクリックされた場合には、 前回、 分散情報設定ルーチンを 実行したときに RAM 32に記憶されたプリン夕プロパティデータ (初めての 場合には予め用意されたイニシャルのプリン夕プロパティデータ) がそのまま 残っている。
ステップ S 220で印刷命令が発行されると、 CPU30は、 仮想プリンタ ドライノ、 1 1 0に処理を移して、 アプリケーションプログラム 1 00による処 理から印刷命令を取り込んだか否かを判別する処理を行なう (ステップ S 3 1 0)。 ここで、 印刷命令を取り込んでいないと判別されると、 ステップ S 3 1 0 の判別処理を繰り返し実行して、 アプリケーションプログラム 1 00からの印 刷命令が取り込まれるのを待つ。 一方、 ステップ S 3 1 0で印刷命令が取り込 まれたと判別されたときには、 以下の処理を実行する。
CPU 30は、 まず、 プリンタ 60, 70, 80の機種毎に用意される実プ リン夕ドライノ 130, 140, 1 50から分散印刷ュ一ティリティ 120が 取り込んだ各プリンタ 60, 70, 80の性能情報を、 分散印刷ユーティリテ ィ 1 20から取り込む (ステップ S 320)。 その後、 CPU30は、 これら各 プリン夕 60, 70, 80の性能情報から最も高いものを抽出して、 これを仮 想プリン夕の性能情報と決定する(ステップ S 330)。その後、 CPU 30は、 この仮想プリン夕の性能情報をアプリケーションプログラム 1 00に送る (ス テツプ S 340)。
仮想プリン夕ドライバ 1 10から仮想プリン夕の性能情報が送られてくると、 CPU 30は、 アプリケーションプログラム 1 00に処理を移して、 その仮想 プリンタの性能情報を取り込む (ステップ S 240)。 次いで、 CPU 30は、 その性能情報と、 前述した分散情報設定ルーチンで RAM 32に記憶したプリ ン夕プロパティデータに含まれる印刷の基本設定に関する情報と用紙設定に関 する情報等 (プリンタグループと分散形態に関する情報を除く)とに基づいて、 ステップ S 2 1 0で作成した画像データを仮想プリンタに適合した印刷データ に変換する (ステップ S 250)。その後、 この変換後の印刷データを仮想プリ ンタドライバ 1 10に送る (ステップ S 260)。 C PU 30は、 ステップ S 2 60の処理を終えると、 アプリケーションプログラム 100の処理ルーチンを
終了する。
アプリケーションプログラム 1 00から仮想プリン夕に適合した印刷データ が送られてくると、 CPU 30は、 仮想プリンタドライバ 1 1 0に処理を移し て、 その印刷データを取り込む (ステップ S 350)。 続いて、 CPU 30は、 その取り込んだ印刷データを中間印刷データとして、 その中間印刷データを H DD 41に出力する (ステップ S 360)。 この結果、 この中間印刷データをま とめたデータセットが中間印刷ファイル MFとして HDD 41に格納される。
CPU30は、 ステップ S 360の処理を終えると、 仮想プリンタドライバ 1 10の処理ルーチンを終了する。
図 1 5および図 16は、 分散印刷ユーティリティ 1 20で記述される処理ル 一チンを示すフロ一チヤ一トである。 この処理ルーチンは、 仮想プリン夕ドラ ィバ 1 10の処理ルーチンを終了後、 起動されるものである。 処理が開始され ると、 図 1 5に示すように、 CPU 30は、 まず、 HDD 41から中間印刷フ アイル MFの中間印刷データを取り込む (ステップ S 41 0)。 次いで、 CPU 30は、 分散情報設定ルーチンで設定された各種情報であるプリンタプロパテ イデー夕を取り込む (ステップ s 420)。
続いて、 CPU 30は、 ステップ S 420で取り込んだプリンタプロパティ デー夕に含まれるプリンタグループに関する情報と分散形態に関する情報に基 づいて、 ステップ S 41 0で取り込んだ中間印刷データの割り振りを決定する 割り振り決定ル一チンを実行する (ステップ S 430)。 この割り振り決定ル一 チンは、 中間印刷データを構成する各ページをプリンタグループに属する各プ リン夕 60, 7 0, 80に対してどのように割り振るかを定めるものである。 即ち、 「分散印刷プロパティ」のダイァ口グポックス WN 2で設定した分散形態 が実現されるように(即ち、 「分散設定」のカード CD 1の分散形態表示欄 d d に表示された図 10に例示した分散形態が実現されるように)、中間印刷データ
を構成する各ページをどのように各プリン夕 60, 70, 80用に割り振るか を定めている。
図 1 7は、 ステップ S 430で実行される割り振り決定ルーチンの詳細を示 すフローチヤ一トである。図示するように、処理がこのルーチンに移行すると、 CPU30は、 まず、 ステップ S 41 0で取り込んだ中間印刷データから印刷 するページの総数を拾得する (ステップ S 43 1)。 次いで、 ステップ S 420 で取り込んだプリン夕プロパティデータに含まれるプリン夕グループに関する 情報から分散先となり得るプリンタを判定する (ステップ S 432)。 続いて、 分散先と判定された各プリン夕 60, 70, 80にそれぞれ用意された実プリ ン夕ドライノ 1 30, 140, 1 50から各プリンタ 60, 70, 80の性能 情報を拾得する (ステップ S 433)。 次いで、 その収得した情報から各プリン 夕 60, 70, 80の印刷速度性能を求め、 これら分散印刷速度性能から、 印 刷速度についてのプリンタ 60, 70, 80の性能比率を算出する (ステップ S 434)0
その後、 CPU30は、 速度優先モードにあるか否かを判別する (ステップ S 435)。 この判別は、ステップ S 420で取り込んだプリンタプロパテイデ 一夕に含まれる分散形態に関する情報を読み込んで、 「部、ページ単位でまとめ ない」 といった指示がなされているか否か、 すなわち、 チェックボックス i d 3がオフ状態となっているか否かによって判別する。 ここで、 速度優先モード である、 すなわち、 チェックボックス i d 3がオフ状態となっていると判別さ れた場合には、 上記ステップ S 434で算出した性能比率を考慮しつつ、 ステ ップ S 410で取り込んだ中間印刷データの割り振りを決定する処理を行なう (ステップ S 436)。 この処理は、 詳しくは次のようにして行なう。 まず、 ス テツプ S 434で算出した性能比率と一致するように各プリン夕への割り当て 枚数の比率を決める。 例えば、 各プリンタ 60, 70, 80の性能比率が 1 :
2 : 2である場合には、 各プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0の割り当て枚数を 1 : 2 : 2とする。 次いで、 ステップ S 4 1 0で取り込んだ中間印刷データをページ単 た分散形態が実現されるように、 プリンタグループに属するプリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0がそれぞれ引き受けるページを定める。 なお、 このページを定める際 に、上記決定した各プリン夕への割り当て枚数の比率が実現されるようにする。 こうして定められた各プリン夕に割り当てられたページについての情報は出力 先リストデ一夕として R A M 3 2に記憶される。
図 1 8は、その出力先リストデータの一例を示す説明図である。図示の例は、 図 8のように割り振りが決定された場合のものである。 図示するように、 1台 目 (プリンタに設定した順番が先頭) のプリンタ 6 0に対して 1, 2, 3 , 4 の各ページがこの順に、 2台目のプリンタ 7 0に対して 5、 1, 2, 3 , 4 , 5 , 1, 2の各ページがこの順に、 3台目 (プリンタに設定した順番が最後) のプリン夕 8 0に対して 3、 4 , 5 , 1 , 2 , 3 , 4, 5の各ページがこの順 にそれぞれ、 印刷するページ番号として定められる。
一方、 ステップ S 4 3 5で、 速度優先モードでない、 すなわち、 チェックポ ックス i d 3がオン状態となっていると判別された場合には、 部単位もしくは ページ単位の一集合が複数のプリン夕に渡らないように、 すなわちハンドリン グ優先モードとなるように、 ステップ S 4 1 0で取り込んだ中間印刷データの 割り振りを決定する処理を行なう(ステップ S 4 3 7 )。この処理は、詳しくは、 ステップ S 4 1 0で取り込んだ中間印刷デ一夕をページ単位に区分けして、 部 単位もしくはページ単位 (この選択はチェックボックス i d 2で決まる) の一 集合が複数のプリン夕に渡らないように、 さらに、 「分散印刷プロパティ」のダ ィァログボックス WN 2で設定した分散形態が実現されるように、 プリンタグ ループに属するプリン夕 6 0 , 7 0 , 8 0がそれぞれ引き受けるぺ一ジを定め
る。 こうして定められた各プリン夕に割り当てられたページについての情報は 出力先リストデータとして R AM 3 2に記憶される。
図 1 9は、その出力先リストデータの一例を示す説明図である。図示の例は、 図 9のように割り振りが決定された場合のものである。 図示するように、 1台 目のプリンタ 6 0に対して 1、 2, 3 , 4、 5の各ページがこの順に、 2台目 のプリンタ 7 0に対して 1, 2 , 3, 4, 5 , 1 , 2 , 3, 4 , 5の各ページ がこの順に、 3台目のプリンタ 8 0に対して 1 , 2, 3, 4, 5の各ページが この順にそれぞれ、 印刷するページ番号として定められる。
ステップ S 4 3 6もしくは S 4 3 7の終了後、 「エンド」に抜けてこの処理ル 一チンを一旦終了する。
ステップ S 4 3 6または 4 3 7で各ページの出力先の割り振りが決まると、 次いで、 この割り振りに従って実際に印刷がなされるように、 以下の処理を実 行する。 まず、 図 1 6に示すように、 C P U 3 0は、 印刷の対象となるプリン 夕を示すプリンタカウンタ C 1を値 1にセットする (ステップ S 4 4 0 )。 ここ で、 プリンタカウンタ C 1は、 値 1のとき 1台目のプリンタ 6 0を、 値 2のと き 2台目のプリン夕 7 0を、 値 3のとき 3台目のプリンタ 7 0というように分 散先の各プリン夕を示すものとする。
次いで、 C P U 3 0は、 プリンタカウン夕 C 1の値に対応するプリン夕に対 して設定変更を指示する処理を行なう (ステップ S 4 5 0 )。 この処理は、 印刷 しょうとするプリンタに対してプリンタドライバを介して印刷の用意を促すも ので、 上記ステップ S 4 2 0で取り込んだプリン夕プロパティデータに含まれ る印刷の基本設定に関する情報と用紙設定に関する情報のうちから必要な設定 情報をプリンタドライバに対して指示を行なう。 例えば、 用紙の種類は 「専用 光沢紙」 であるということをプリンタドライバに知らせることで、 プリン夕に 対してその用紙に適した印刷が可能な状態となるように定める。
続いて、 CPU30は、 印刷の対象となるページ数を示すページカウン夕 C 2を値 1にセットする (ステップ S 460)。 その後、 C PU 30は、 ステップ S 430で求めた出力先リストデータに、 プリンタカウン夕 C 1およびページ カウンタ C 2で特定されるページが含まれるか否かを判別する (ステップ S 4 70)。 ここで、 出力先リストデータに含まれると判別されると、 以下の処理を 行なう。 まず、 プリン夕カウンタ C 1の値に対応するプリン夕に対して印刷を 実行させるベく、 そのプリン夕の実プリンタドライノ 1 30 (140, 1 50) に対して出力命令を発行する (ステップ S 480)。その出力命令の発行を受け た実プリン夕ドライノ 1 30 ( 140, 1 50 ) からは、 プリンタ 60 ( 70, 80) の性能についての性能情報が返送されてくることから、 次いで、 CPU 30は、 その性能情報を取り込む (ステップ S 490)。
続いて、 その性能情報と、 ステップ S 420で取り込んだプリン夕プロパテ イデ一夕に含まれる印刷の基本設定に関する情報、用紙設定に関する情報等(プ リンタグループと分散形態に関する情報を除く) とに基づいて、 プリンタカウ ンタ C 1およびページカウンタ C 2で特定されるページについての最終印刷デ 一夕を作成する処理を行なう (ステップ S 500)。 詳しくは、 ステップ S 41 0で取り込んだ中間印刷データの中からページカウンタ C 2の値に対応したぺ ージのページデータを抽出し、 この抽出したページデータを、 上記性能情報、 印刷の基本設定に関する情報および用紙設定に関する情報等に基づいて、 プリ ン夕カウン夕 C 1の値に対応したプリンタ 60 (70, 80) に適合したデー 夕に変換するレンダリング処理を行なうことにより、 最終印刷データを作成す る。
その後、 CPU 30は、 その最終印刷データをプリン夕カウンタ C 1の値に 対応したプリンタ 60 (70, 80) の実プリンタドライバ 1 30 (140, 1 50 ) に出力する (ステップ S 5 1 0)。 なお、 ステップ S 480ないし S 5
1 0で印刷を実行させる前に、 実プリン夕ドライバ 1 3 0 , 1 4 0, 1 5 0か らの信号に基づいて各プリン夕 6 0, 7 0, 8 0の状態を監視する処理を行な レ 、 この監視結果が、 出力先のプリンタが混み合つていたりエラー状態にある といったエラー状態にあるというものであるときには、 その出力先へのプリン 夕については出力先を変更したり、 出力先を中止したりする処理を行なうよう 構成することもできる。 · その後、 C P U 3 0は、 ページカウンタ C 2の値を 1だけインクリメントす る (ステップ S 5 2 0 )。 なお、 ステップ S 4 7 0で否定判別されたときには、 ステップ S 4 8 0ないし S 5 1 0を読み飛ばして直ちにステップ S 5 2 0に進 む。 その後、 C P U 3 0は、 ページカウンタ C 2の値が最終ページを示す値 L C 2を超えたか否かを判別する (ステップ S 5 3 0 )。 ここで、 最終ページを示 す値 L C 2を超えていないと判別されると、処理をステップ S 4 7 0に戻して、 上記値 1を増加したべ一ジについての最終印刷デー夕の作成および出力の処理 を行なう。 一方、 ステップ S 5 3 0でページカウンタ C 2の値が最終ページを 示す値 L C 2を超えたと判別されたときには、 C P U 3 0は、 プリンタカウン 夕 C 1の値を 1だけインクリメントして(ステップ S 5 4 0 )、そのプリンタカ ゥンタ C 1の値が最後のプリンタを示す値 L C 1を超えたか否かを判別する (ステップ S 5 5 0 )。 ここで、最後のプリン夕を示す値 L C 1を超えていない と判別されると、 処理をステップ S 4 5 0に戻して、 上記値 1を増加したプリ ンタカウンタ C 1で示される次のプリンタ 7 0 ( 8 0 , 6 0 ) についての各ぺ ージの最終印刷データの作成および出力の処理を行なう。 一方、 ステップ S 5 5 0でプリンタカウンタ C 1の値が最終ページを示す値 L C 1を超えたと判別 されたときには、 全てのプリン夕についての印刷を要する全てのページの最終 印刷データの作成 '出力が終了したとして、 「エンド」 に抜けて、 分散印刷ユー ティリティの処理ルーチンを終了する。
なお、 この分散印刷ユーティリティの処理ルーチンは、 前述したように、 1 ページから最終ページまでの最終印刷データの作成および出力の処理を第 1の プリン夕から最終のプリン夕まで各プリン夕単位で順に行なうよう記述されて いるが、 これはフローチャートの記載上の便宜のためにこのように記述された ものであり、 実際は、 1ページから最終ページまでの最終印刷データの作成お よび出力の処理を各プリン夕毎に時分割によりマクロ的に並行処理されるよう 構成されている。 なお、 この実施例では、 これら各プリンタ毎の処理がマクロ 的に並行に処理されるように構成されているが、 これに換えて、 複数のマイク 口プロセッサを備えるコンピュータ本体を用いることで完全に並行に処理され る構成とすることもできる。
A 6 . 実施例効果等:
図 2 0は、 以上のように構成されたコンピュータシステムによって分散印刷 が行なわれる手順を、 従来例と比較しつつ示すタイミングチャートである。 図 示の例は、 3ページから構成される文書を 3台のプリンタ 6 0 , 7 0, 8 0に 1部ずつ印刷する場合についてが示されている。 図示するように、 この実施例 では、 最初、 中間印刷デ一夕の作成がなされ (①)、 次いで、 その中間印刷デー 夕の 1ページ目のページデータが、 並行処理により、 プリンタ 6 0用、 プリン 夕 7 0用、 プリン夕 8 0用と順に各プリン夕に適合するようにレンダリング処 理される (②、 ③、 ④)。 なお、 プリン夕 6 0用に変換されたデータ (最終印刷 データ) のプリン夕 6 0への送信の処理は、 次のプリンタ 7 0用へのレンダリ ング処理と並列に行なわれており、 同様に、 プリンタ 7 0への送信の処理もプ リン夕 8 0への送信も次のレンダリング処理と並列に行なわれる。 次いで、 中 間印刷データの 2ページ目のページデータが、 並行処理により、 プリンタ 6 0 用、 プリンタ 7 0用、 プリン夕 8 0用と順に各プリン夕に適合するようにレン
ダリング処理され (⑤、 ⑥、 ⑦)、 続いて、 中間印刷データの 3ページ目のぺー ジデータが、 並行処理により、 プリンタ 6 0用、 プリンタ 7 0用、 プリン夕 8 0用と順に各プリンタに適合するようにレンダリング処理される (⑧、 ⑨、 〇 1 0 )。 こうして全ての印刷が終了する。
これに対して、 従来の装置では、 まず、 1ページ目のページデータを 1台目 のプリンタ Aに適合するようにレンダリング処理が行なわれ、 その後、 その変 換されたデータをプリン夕 Aに送信する処理が行なわれる。 次いで、 2ページ 目のページデータを 1台目のプリン夕 Aに適合するようにレンダリング処理が 行なわれ、 その後、 その変換されたデータをプリンタ Aに送信する処理が行な われる。 続いて、 3ページ目のページデ一夕を 1台目のプリンタ Aに適合する ようにレンダリング処理が行なわれ、 その後、 その変換されたデータを送信す る処理が行なわれる。 さらにその後、 2台目のプリンタ Bについても、 1台目 のプリン夕 Aと同様に、 1ページ目、 2ページ目、 3ページ目と順に、 レンダ リング処理およびプリン夕への送信が行なわれる。 その後、 3台目のプリンタ Cについても、 1台目のプリンタ Aと同様に、 1ページ目、 2ページ目、 3ぺ ージ目と順に、 データ変換およびプリン夕への送信が行なわれる。
したがって、 この実施例では、 レンダリング処理とプリン夕への送信の処理 とが並列に行なわれていることから、 従来例と比較して、 印刷に要する全体の 時間を短縮することができるという効果を奏する。
また、 この実施例によれば、 アプリケーションプログラム 1 0 0からは仮想 プリンタドライバ 1 1 0に対して一の印刷命令を行なうだけで、 中間印刷デー 夕を得ることができ、 この中間印刷データから各プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0へ の分散印刷が自動的に行なわれる。 このために、 作業者は、 アプリケーション プログラム上で [印刷] のコマンドを一度実行すればよく、 作業性に優れてい るという効果を奏する。
この実施例では、 分散印刷ュ一ティリティ 1 2 0により、 印刷データの各べ —ジがどのプリン夕に引き受けられるかが自動的に定められることから、 作業 者はいちいち送り先のプリンタに個別に印刷要求を行なう必要がない。 このた め、 作業性に優れている。 また、 この実施例では、 速度優先モード時には、 各 プリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0の印刷速度の性能情報から各プリンタ 6 0 , 7 0, 8 0の印刷速度についての性能比率を求め、 その性能比率と一致するように各 プリン夕 6 0, 7 0 , 8 0が引き受けるページ数を定めていることから、 印刷 速度の性能が高いプリン夕については大量のページが印刷され、 印刷速度の性 能が低いプリンタについて少量のページが印刷される。 このために、 各プリン 夕がほぼ同時に印刷を終了するようにすることができる。 したがって、 印刷に 要する全体の時間を短縮することができるという効果を奏する。
またこの実施例では、 ハンドリング優先モード時には、 印刷結果の部もしく はページの単位が異なるプリン夕に渡るのを禁止することができる。このため、 印刷が終了したプリンタから印刷結果を取り出したとき、 その印刷結果は、 上 記単位で集められた状態となる。 したがって、 印刷結果を回収する際の作業性 に優れているという効果を奏する。
さらにこの実施例では、 上記速度優先モードとハンドリング優先モードを、 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2に設けられた 「部、 ベー ジ単位でまとめる」 のチェックボックス i d 3をオンオフすることにより容易 に切り替えることができる。 このため、 操作性に優れている。
この実施例では、 「部、ページ単位でまとめる」のチェックボックス i d 3が オン状態となってハンドリング優先モードにある場合にも、さらに、 「ジョブの まとめ方」 のデータ入力欄 i d 4を 「プリンタ単位」 と入力することにより、 ハンドリング優先でありながら、 速度優先を図ることができる。
この実施例では、 「部単位で印刷する」のチェックボックス i d 2をオンオフ
することにより、 丁合い印刷とするかスタック印刷とするか容易に切り替える ことができる。
この実施例では、 作業者は、 C R Tディスプレイ 1 2に表示された 「分散印 刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 2から、 分散印刷の分散形態に関す る情報やプリン夕グループに関する情報を容易に入力することができる。 特に この実施例では、これら情報から分散形態がどのように定まるかを、 「分散印刷 プロパティ」 のダイァログポックス WN 2内の分散形態表示欄 d dに表示され たイラスト画像から作業者は見ることができる。 したがって、 視覚的にも分散 がどのようになされるかを分散印刷の実行前に知ることができることから、 よ り一層作業性に優れている。 なお、 図 6に示した実施例では、 分散形態表示欄 d dに表示されるィラスト画像には、 分散先のプリン夕名が付加されていない が、 これに換えて、 イラスト画像に分散先のプリンタ名を付加する構成として もよい。 すなわち、 ページを並べた一集合毎に、 分散先のプリン夕名を示すよ うにすればよく、 この構成によれば、 分散先のプリンタがいずれであるかを作 業者は容易に知ることができる。
上記実施例では、 この発明の分散印刷制御装置として、 印刷を行なう 1台の コンピュータ 1 0から複数のプリンタ 6 0, 7 0 , 8 0に対して直接印刷デー 夕を出力する構成としていたが、 これに替えて、 コンピュータネットワーク 9 0上に、 サーバを用意し、 サーバ上でプリンタを管理して分散印刷を行なうク ライアント Zサーバ方式の構成とすることもできる。 この構成では、 各クライ アントに仮想プリンタドライバを内蔵し、 サーバに分散印刷ユーティリティを 内蔵するようにすればよい。
B . 第 2実施例:
B 1 . ユーザインタフェース:
この発明の第 2実施例について説明する。 この第 2実施例においても、 第 1 実施例で説明した、 「A1.ハードウェアの全体構成」、 「A2. 分散印刷処理の 様子」、 「A3. 仮想プリンタドライバ」 の内容がそのまま適用される。 第 1実 施例と同じ構成のパーツには、 第 1実施例と同じ番号を用いて説明する。 この 第 2実施例は、 第 1実施例と比較して、 ユーザインタフェースの内容が一部相 違し、 また、 コンピュータプログラムの一部が相違する。 まず、 ユーザインタ フェースの内容について説明する。
この第 2実施例においては、 第 1実施例と同様に、 ユーザインタフェースと して、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックスが用意されている。図 2 1 は、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2を例示する説明図で ある。図示するように、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2 には、第 1実施例と同様に、 「分散設定」、 「プリンタ」の 2種類のカード CD 1 1, CD 12が用意されている。 「分散設定」 のカード CD 1 1は、 第 1実施例 の 「分散設定」 のカード CD 1と同じものである (図 6参照)。
「プリンタ」 のカード CD 1 2は、 分散先となり得るプリンタグループに関 わる情報、 用紙設定に関する情報および印刷の基本設定に関する情報等を設定 するためのもので、第 1実施例のカード CD 2に対応する。両カード CD 1 1, CD 1 2のいずれかが、 作業者によって、 マウス 20を操作することにより選 択されて、ダイアログボックス WN 12に表示される。図 2 1には、 「プリンタ」 のカード CD 1 2が表示された状態が例示されている。なお、カード CD 1 1, CD 12の内容の組み分けは、 上記例に限る訳ではなく、 1枚のカードで全て の内容を含む構成としてもよく、 あるいは、 より細かく分けて 3枚以上のカー ドに分ける構成としてもよい。
「プリンタ」 のカード CD 12の内容について詳細に説明する。 図示するよ うに、 「プリンタ」 のカード CD 12には、 「プリン夕グループ」 のフィールド
f d l 4と、 「候補選択」 のフィールド f d 1 5と、 「用紙設定」 のフィールド f d l 6と、 内容表示欄 f d 1 7が設けられている。
「プリンタグループ」 のフィールド f d 1 4は、 文書を分散して印刷するプ リン夕の集合であるグループを指定するためのもので、 「グループ名」のデータ 入力欄 i d 1 1 1、 「コメント」 の表示欄 i d 1 1 2、 「プリンタ」 の表示欄 i d 1 1 3、 「使用台数」 の表示欄 i d 1 1 4および「グループ設定」 のポタン i d 1 1 5等が設けられている。 なお、 上記プリンタの集合であるダル一プはプ リンタグループと呼ぶが、 以下単にグループと呼ぶこともある。
「グループ名」 のデータ入力欄 i d 1 1 1は、 グループの名前を設定するた めのものであり、 右端の逆三角形のマークが付されたポタン i d 1 1 1 aがク リックされると、 プルダウンメニュ (図 3 1参照) が開き、 このプルダウンメ ニュに、 複数のグループ名が選択肢として予め用意される。 作業者は、 ブルダ ゥンメニュに表示される選択肢の一つをマウス 2 0を用いてクリックすること で、 所望のグループ名をデータ入力欄 i d l 1 1にセットすることができる。
「コメント」 の表示欄 i d 1 1 2は、 「グループ名」 のデータ入力欄 i d 1 1 1で現在選択されているグループに設定されているコメントを表示するための ものである。 「プリンタ j の表示欄 i d l l 3は、 「グループ名」 のデータ入力 欄 i d 1 1 1で現在選択されているグループに属するプリンタ名を表示するも のである。 「使用台数」の表示欄 i d 1 1 4は、分散印刷を実行した場合に使用 されるプリン夕の台数を表示するものである。
「グループ設定」 のポタン i d 1 1 5は、 新規グループの作成や既存グルー プの設定変更などの作業を実行開始するためのスィッチである。 以下、 新規グ ループの作成の作業について説明する。 「グループ設定」のポタン i d 1 1 5が、 作業者によるマウス 2 0の操作によってクリックされると、 「グループ一覧」の ダイアログボックスがまず C R Tディスプレイ 1 2に表示される。
図 2 2は、 「グループ一覧」のダイアログボックス WN 1 3を示す説明図であ る。図示するように、 「グループ一覧」のダイアログボックス WN 1 3には、 「一 覧リスト」の表示欄 i d 1 2 1と、 「追加」、 「編集」、 「削除」等のポタン i d 1 2 2, i d 1 2 3 , i d 1 2 4が設けられている。 「一覧リスト」 の表示欄 i d 1 2 1は、既存のグループを表示するものである。 「追加」のポタン i d 1 2 2 は、 新しいグループを作成したい場合に用いられるもので、 このポタン i d 1 2 6がマウス 2 0の操作によってクリックされると、 「グループ設定」のダイァ ログボックスが C R Tディスプレイ 1 2に表示される。
図 2 3は、 「グループ設定」のダイアログボックス WN 1 4を示す説明図であ る。図示するように、 「グループ設定」のダイアログボックス WN 1 4には、 「グ ループ名」のデータ入力欄 i d 1 3 1、 「コメント」のデータ入力欄 i d 1 3 2、 「所属するプリンタ」の表示欄 i d 1 3 3、 「所属しないプリンタ」の表示欄 i d 1 3 4等が設けられている。
「グループ名」 のデータ入力欄 i d 1 3 1は、 プリン夕の集まりであるダル —プの名前を入力するためのものである。 「コメント」のデータ入力欄 i d 1 3 2は、 そのグループの説明を入力するためのものである。 「所属するプリンタ」 の表示檷 i d 1 3 3は、 そのグループに所属するプリンタを表示するためのも のである。 「所属しないプリン夕」の表示欄 i d 1 3 4は、予め用意した多数の プリン夕名の中からこのグループに所属しないものを表示するためのものであ る。
作業者は、 「所属しないプリン夕」の表示欄 i d 1 3 4に表示されたプリン夕 名の中から所望のものを選択して、 「追加」のポタン i d 1 3 5をクリックする ことで、 その選択したプリンタ名を 「所属するプリンタ」 の表示欄 i d l 3 3 に移すことができる。図 2 3に例示するように、 「所属しないプリンタ」 の表示 欄 i d 1 3 4には 8台のプリン夕についてのプリン夕名が表示されている。 こ
の状態から、 「L P— 1 0 0」、 「L P— 2 0 0」、 「L P— 3 0 0」の 3台のプリ ンタを選択して、 「追加」のポタン i d 1 3 5をクリックすると、 図 2 4に例示 するように、 「所属するプリン夕」の表示欄 i d 1 3 3に、 これら 3台のプリン 夕のプリンタ名が移行して表示されることになる。
なお、 「所属するプリンタ」の表示欄 i d 1 3 3に表示されるプリンタ名の各 プリン夕には、 その表示される順番に従って優先順位が定められている。 最も 上部に表示されるプリン夕名が最も優先順位が高く、 下部に位置するほど優先 順位が低くなる。 この表示されるプリン夕名の順番は、 「所属するプリンタ」の 表示欄 i d 1 3 3に移行した順番と一致するものである。 「所属しないプリン 夕」 の表示欄 i d 1 3 4に表示されるプリンタ名を 1つずつ選択して、 「追加」 のポタン i d 1 3 5をクリックすることで、一つずつ順に「所属するプリン夕」 の表示欄 i d 1 3 3に移行することができ、 これにより、 「所属するプリンタ」 の表示欄 i d 1 3 3に表示されるプリン夕の順番、 延いては、 各プリン夕に対 して優先順位を定めることができる。 上記各プリン夕毎に割り当てられた優先 順位は、 分散印刷の割り振りの際に利用される。
「削除」 のボタン i d 1 3 6は、 「所属するプリンタ」 の表示欄 i d 1 3 3に 表示されたプリンタ名から所望のものを削除したい場合に用いられる。
上記のような 「グループ設定」 のダイアログボックス WN 1 4を用いた作業 により、 グループに対して複数のプリン夕が割り当てられることになる。 この 割り当てられた結果は、 グループ登録リストデータとして R AM 3 2に格納さ れる。 図 2 5は、 グループ登録リストデータ P Dの一例を示す説明図である。 図示するように、 グループ登録リストデータ P Dには、 1または複数のグルー プ名が記憶され、 各グループ名毎に、 1または複数のプリンタ名とコメントが 関連づけて記憶される。
なお、 「グループ一覧」 のダイアログボックス WN 1 3の 「一覧リスト」 の表
示欄 i d 1 2 1に表示されるグループ名は、 グループ登録リストデータ PDに 記憶されるグループ名のデータに基づいて定められている。図 2 1に戻り、 「プ リンタグループ」 のフィールド f d 14に設けられた 「グループ名」 のデータ 入力欄 i d 1 1 1、 「コメント」 の表示欄 i d 1 12、 「プリンタ」 の表示檷 i d l 1 3の内容は、 グループ登録リストデータ PDの内容、 すなわち、 プリン 夕上記に 「グループ一覧」 のダイアログボックス WN 1 3および 「グループ設 定」のダイアログボックス WN 14で登録された内容で更新されることになる。 この結果、 「グループ名」のデータ入力欄 i d l 1 1から開くプルダウンメニュ には、 「グループ一覧」のダイアログボックス WN 1 3に登録されたグループ名 が示され、 「コメント」 の表示欄 i d 1 1 2、 「プリン夕」 の表示欄 i d 1 1 3 の内容は、 「グループ設定」のダイアログボックス WN 14で登録された内容が 表示されることになる。
「候補選択」 のフィ一ルド f d 1 5は、 「用紙設定」 のフィールド f d 1 5か らのデ一夕入力を、 「機能優先」 と 「速度優先」 の 2通りのモードで制限させよ うとするものである。詳細には、 「機能優先」のモードに対応したラジオポタン BT 1と 「速度優先」 のモードに対応したラジオポタン BT2が設けられてお り、 いずれかのラジオポタン BT 1, BT 2がクリックされることで、 「機能優 先」 のモードもしくは 「速度優先」 のモードで上記データ入力の制限がなされ る。 なお、 各モードにより 「用紙設定」 のフィールド f d 1 5のデータ入力が 具体的にどのように制限されるかについては後ほど詳述する。
「用紙設定」 のフィールド f d l 6は、 用紙や印刷品質を設定するためのも ので、 「用紙サイズ」、 「用紙方向」、 「両面印刷する」、 「用紙種類」、 「色」、 「解 像度」をそれぞれ設定するデ一タ入力欄 i d l 41, i d 142, i d 143, i d 144, i d 145 , i d 146が設けられている。
「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 141は、 使用する用紙サイズを用紙の
種類と共に設定するものであり、 右端の逆三角形のマークが付されたポタン i d 141 aがクリックされると、 プルダウンメニュ (図 32参照) が開き、 こ のプルダウンメニュに、 複数の用紙サイズが選択肢として予め用意される。 こ れら選択肢は、例えば、 「A4 2 1 0 X 297mmj, 「A4横 2 1 0 X 29 7mm」、 「洋封筒 120 X 235」、 「ハガキ 1 00 X 147 mm」 等が該 当する。
「用紙方向」 のデータ入力欄 i d 142は、 プリンタにおいて用紙のセット される方向を示すものであり、 「縦」 と 「横」 とが選択可能である。 「両面印刷 する」 のデータ入力欄 i d 143は、 両面印刷するかどうかを指定するチエツ クボックスから構成される。このチェックボックスがクリックされた場合には、 両面印刷を行なうものとして、 両面印刷機能のあるプリン夕だけが分散印刷に 利用される。
「用紙種類」 のデータ入力欄 i d 144は、 用紙の種類を設定するもので、 「普通紙」、 「スーパ一ファイン専用紙」、 「専用光沢紙」 が選択肢として用意さ れている。 「色」のデータ入力欄 i d 145は、プリンタ 14に使用するインク の種類を設定するもので、 「カラー」 と 「モノクロ」 とが選択肢として用意され ている。 「解像度」のデータ入力欄 i d 146は、 印刷する解像度を設定するも ので、 「はやい」、 「きれい」 の 2種類が選択肢として用意されている。 ここで、 「はやい」、 「きれい」 は、 例えば、 順に 360 X 360 (d o t)、 720 X 7 20 (d o t) の解像度を示すものである。
内容表示欄 : f d 1 7は、 「プリンタグループ」のフィールド f d 14と「用紙 設定」 のフィールド f d 1 5から設定された内容のうちの所望のデータを表示 する。
以上のように構成された 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 12に従って、 作業者はマウス 20およびキーボード 1 8を操作することによ
り、 分散印刷する場合の分散形態に関わる情報、 分散先となり得るプ ループに関わる情報、 用紙設定に関する情報および印刷の基本設定に関する情 報等の各種の設定情報がコンピュータ本体 1 6に入力されることになる。 B 2 . コンピュータプログラム:
コンピュータプログラムとしては、 この第 2実施例でも、 第 1実施例と同様 に、 仮想プリンタドライバ 1 1 0と分散印刷ユーティリティ 1 2 0が設けられ ている。 分散印刷ユーティリティ 1 2 0は、 第 1実施例と同じものであること から、 この実施例では説明を省略する。 以下、 仮想プリンタドライバ 1 1 0に ついて説明する。
この仮想プリンタドライバ 1 1 0は、 第 1実施例と同様に、 フロッピィディ スク 2 2に予め格納されており、 所定のインストールプログラムを起動するこ とで、 フロッピィディスクドライブ 2 4からコンピュータ 1 0にインストール される。 仮想プリン夕ドライバ 1 1 0は、 フロッピィディスク 2 2に格納され たものに替えて、 C D— R O M、 光磁気ディスク、 I Cカード等の他の携帯型 記録媒体 (可搬型記録媒体) に格納された構成としてもよい。 また、 外部のコ ンピュー夕ネットワーク (例えばインターネット) に接続される特定のサーバ から、 コンピュータネットワークを介して提供されるプログラムデ一夕をダウ ンロードして、 R AM 3 2または H D D 4 1に転送することにより得るように することもできる。
図 2 6は、 仮想プリンタドライバ 1 1 0で記述される処理ルーチンを、 アブ リケ一ションプログラム 1 0 0で記述される処理ルーチンとともに示すフロー チャートである。図示するように、このコンピュータ本体 1 6の C P U 3 0は、 まず、 アプリケーションプログラム 1 0 0に処理を移して、 画像の処理を行つ て画像デ一タを作成する処理を行なう (ステップ S 9 1 0 )。 このアプリケ一シ
ヨンプログラム 1 0 0は、 文書や絵図等を作成する汎用のアプリケーションプ ログラムであり、 それぞれのアプリケーションプログラム特有の機能を使って 画像データが作成される。
次いで、 C P U 3 0は、 この作成されたアプリケーションプログラムに備え られる [印刷] のコマンドを実行することで、 分散印刷を行なう旨の印刷命令 を発行する処理を行なう (ステップ S 9 2 0 )。 図 2 7は、 アプリケーションプ ログラム 1 0 0上で [印刷] のコマンドが操作されたときに C R Tディスプレ ィ 1 2に表示される 「印刷」 のダイアログボックス WN 1 6の一例を示す説明 図である。 図示するように、 「印刷」 のダイアログボックス WN 1 6には、 「プ リンタ名」 のデータ入力欄 i d 1 5 1が設けられている。 この 「プリンタ名」 のデータ入力欄 i d 1 5 1に、 図 5で説明した 「分散印刷」 のアイコン I C 4 に対応する 「分散印刷」 の文字列が選択入力された状態で、 「O K」 のポタン i d 1 5 2がマウス 2 0によりクリックされると、 上記分散印刷を行なう旨の印 刷命令がアプリケーションプログラム 1 0 0からオペレーティングシステムを 介して仮想プリンタドライバ 1 1 0に対して発行される。なお、 「印刷」のダイ ァログボックス WN 1 6において、 「プロパティ」のポタン i d 1 5 3がマウス 2 0によりクリックされると、 仮想プリン夕ドライバ 1 1 0に従う分散情報設 定ルーチンに処理を移して、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2を C R Tディスプレイ 1 2に表示させ、 キーポード 1 8とマウス 2 0から の入力データを読み取ることで、 分散印刷に係わる各種情報を設定する処理を 行なう。
ここで、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2を用いて分散 印刷に係わる各種情報を設定する処理について詳述する。 図 2 8は、 C P U 3 0にて実行される分散情報設定ルーチンを示すフローチャートである。 図示す るように、 C P U 3 0は、 処理が開始されると、 まず、 図 2 1に示した 「分散
印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 12を CRTディスプレイ 1 2に 表示する (ステップ S 6 1 0)。 次いで、 C PU 30は、 このダイアログボック ス" WN 12において、 「分散設定」 のカード CD 1 1と 「プリン夕」 のカード C D 12のうちのいずれのカードがアクティブな状態にあるかを判定する (ステ ップ S 620)。 ここで、 「分散設定」 のカード CD 1 1がアクティブな状態に あると判定された場合には、 ステップ S 630に処理を進める。
ステップ S 630では、 CPU 30は、 CRTディスプレイ 12の表示画面 を見た作業者によるキーポード 1 8およびマウス 20を用いたデータ入力の操 作を受けて、 各種データを入力する処理を行なう。 ここで入力される各種デ一 夕は、 「分散印刷プロパティ」 のダイアログボックス WN 12の 「分散設定」 の カード CD 1 1から入力可能なデータであり、 分散印刷の分散形態に関する情 報が該当する。 その後、 CPU 30は、 ステップ 303で入力された各種デー 夕をプリンタプロパティデータの一部のデータとして RAM 32に記憶する (ステップ S 640)。 その後、 「リターン」 に抜けてこのルーチンの処理を終 了する。
一方、 ステップ S 620で、 「プリンタ」のカード CD 1 2がァクティブな状 態にあると判定された場合には、 ステップ S 6 50に処理を進めて、 「プリン 夕」 のカード CD 12によるデータ入力処理ルーチンを実行する。 このデータ 入力処理ルーチンの詳細については後述するが、 このデータ入力処理ルーチン により、 「プリン夕」のカード CD 12から入力可能なプリンタグループに関す る情報、 用紙設定に関する情報および印刷の基本設定に関する情報等が入力さ れることになる。 その後、 CPU30は、 ステップ 6 50で入力された各種デ 一夕をプリンタプロパティデータの一部のデータとして RAM 32に記憶する (ステップ S 660)。 その後、 「リターン」 に抜けてこのルーチンの処理を終 了する。
次に、 ステップ S 650で実行されるデータ入力処理ルーチンについて詳し く説明する。 図 29および図 30は、 このデータ入力処理ルーチンを示すフロ 一チヤ一トである。 分散情報設定ルーチンのステップ S 650に処理が移り、 このデータ入力処理ルーチンが実行開始されると、 CPU30は、 まず、 図 2 9に示すように、 作業者によるキーボード 18、 マウス 20の入力操作に従う 入力デ一タを読み込む(ステップ S 7 10)。次いで、 この入力データから、 「グ ループ名」 のデータ入力欄 i d 1 1 1に備えられたポタン i d 1 1 1 aがマウ ス 20によりクリックされたか否かを判別する (ステップ S 720)。 ここで、 クリックされていると判別された場合、 以下の処理を実行する。
CPU 30は、 まず、 グループ名入力用のプルダウンメニュ MN 1を C RT ディスプレイ 1 2に表示する処理を行なう (ステップ S 730)。 図 3 1は、 C RTディスプレイ 1 2に表示されるグループ名入力用のプルダウンメニュ MN 1の一例を示す説明図である。 図示するように、 このプルダウンメニュ MN 1 は、 「グループ名」のデータ入力欄 i d 1 1 1の直下に表示される。 このブルダ ゥンメニュ MN 1には、 選択肢として複数のグループ名が示される。 ステップ S 730では、 詳細には、 RAM32に格納されたグループ登録リストデータ PDの内容に基づいて、 プルダウンメニュ MN 1に示す選択肢を定めた上で、 上記 CRTディスプレイ 12への表示を行なっている。
次いで、 CPU 30は、 作業者によるマウス 20のクリック操作を受けて、 プルダウンメニュ MN 1から一のグループ名を選択する処理を行なう (ステツ プ S 740)。その後、その選択されたグループ名のグループに属するプリン夕 名を、 RAM 32に格納されるグループ登録リストデータ PDから求めて、 こ ららプリンタ名を一旦 RAM 3 2のテンポラリ領域に記憶するとともに、 「プ リンタ」 の力一ド CD 12の 「プリンタ」 の表示欄 i d 1 13に表示する処理 を行なう (ステップ S 750)。 この結果、 図 32に例示するように、 「グルー
プ名」 のデータ入力欄 i d 1 1 1にセットされたグループ名のグループに属す るプリンタが 「プリンタ」 の表示欄 i d 1 1 3に表示されることになる。
その後、 C P U 3 0はステップ S 7 5 0で R AM 3 2に記憶した各プリンタ 名のプリン夕についての性能情報を読み込む処理を行なう(ステップ S 7 6 0 )。 ここで性能情報とは、 印刷可能な用紙サイズ、 印刷可能な用紙の種類、 両面印 刷の可否等についての情報であり、 予め R AM 3 2にロードされた、 各プリン 夕の機種毎の実プリン夕ドライバから取り込むことができる。 ステップ S 7 6 0の実行後、 「リターン」 に抜けて、 このデータ入力処理ルーチンを一旦終了す る。
一方、 ステップ S 7 2 0で、 否定判別された場合には、 C P U 3 0は、 図 3 0のステップ S 7 7 0に処理を進める。 ステップ S 7 7 0では、 ステップ S 7 1 0で読み込んだ入力データから、 「プリン夕」のカード C D 1 2の「用紙サイ ズ」 のデータ入力檷 i d 1 4 1に備えられたポタン i d 1 4 1 aがマウス 2 0 によりクリックされたか否かを判別する (ステップ S 7 7 0 )。 ここで、 クリツ クされたと判別された場合、 以下の処理を実行する。
C P U 3 0は、 まず、 ステップ S 7 6 0で取り込んだ各プリンタの性能情報 から、 各プリン夕の印刷可能な用紙サイズを検出する処理を行なう (ステップ S 7 8 0 次いで、 C P U 3 0は、 「プリンタ」 の力一ド C D 1 2の 「候補選 択 jのフィールド f d 1 5において、 「機能優先」のモードが選択されているか 否かを判別する (ステップ S 7 9 0 )。 この判別は、 「機能優先」 のモードに対 応したラジオポタン B T 1と 「速度優先」 のモードに対応したラジオポタン B T 2のいずれが選択されているかにより判別する。
ステップ S 7 9 0で、 「機能優先」のモードであると判別された場合には、 ス テツプ S 7 8 0で検出した各プリン夕の印刷可能な用紙サイズの総和を求める 処理 (すなわち O R処理) を行なう (ステップ S 8 0 0 )。 例えば、 プリン夕 6
0, 70の印刷可能な用紙サイズが 「B 5」、 「A4」 であり、 プリンタ 80の 印刷可能な用紙サイズが 「B 5」、 「A4」、 「A3」 である場合には、 「B 5」、 「A4」、 「A3」 の用紙サイズがステップ S 800で求められることになる。 一方、 ステップ S 790で、 「機能優先」 のモードでない、 すなわち 「速度優 先」 のモードであると判別された場合には、 ステップ S 780で検出した各プ リンダの印刷可能な用紙サイズにおいて各プリン夕に共通な用紙サイズを求め る処理 (すなわち AND処理) を行なう (ステップ S 81 0)。 例えば、 プリン 夕 60, 70の印刷可能な用紙サイズが 「B 5」、 「A4」 であり、 プリン夕 8 0の印刷可能な用紙サイズが「B 5」、 「A4」、 「A3」である場合には、 「B 5」、 「A4」 の用紙サイズがステップ S 8 10で求められることになる。
ステップ S 8 00または S 8 10の実行後、 CPU 30はステップ S 820 に処理を進めて、 用紙サイズ入力用のプルダウンメニュ MN 2を CRTデイス プレイ 12に表示する処理を行なう。 図 32は、 CRTディスプレイ 1 2に表 示される用紙サイズ入力用のプルダウンメニュ M N 2の一例を示す説明図であ る。 図示するように、 このプルダウンメニュ MN 2は、 「用紙サイズ」 のデ一夕 入力欄 i d 141の直下に表示される。 このプルダウンメニュ MN 2には、 ス テツプ S 800または S 8 10で求められた用紙サイズが選択肢として表示さ れる。
こうした結果、 図 32に示すように、 「候補選択」のフィールド f d 1 5にお いて 「機能優先」 のモードが選択されている場合には、 用紙サイズ入力用のプ ルダウンメニュ MN 2には、 現在選択されているグループに属する各プリン夕 (即ち、 「プリンタ」の表示欄 i d 1 13に表示された各プリンタ)の印刷可能 な用紙サイズの総和である、 例えば 「B 5」、 「A4」、 「A3」 の用紙サイズが 選択肢として表示されることになる。
一方、 図 33に示すように、 「候補選択」 のフィールド f d 1 5において 「速
度優先」 のモードが選択されている場合には、 用紙サイズ入力用のプルダウン メニュ MN 2には、 現在選択されているグループに属する各プリンタ (即ち、
「プリン夕」 の表示欄 i d 1 1 3に表示された各プリン夕) の印刷可能な用紙 サイズにおいて各プリン夕に共通な用紙サイズである、例えば「B 5」、 「A 4」 の用紙サイズが選択肢として表示されることになる。
図 3 3に例示した 「速度優先」 のモード時の表示を、 図 3 2に例示した 「機 能優先」のモードの表示と比較してみると、 「A 3」の用紙サイズが選択肢から 除外されたことになる。 この実施例の別態様として、 その除外する選択肢につ いては、 グレーダウンさせて表示するように構成することもできる。 ダレ一ダ ゥンとは、 表示される文字の濃度を低下させることで、 文字の識別は可能では あるが、マウス 2 0による選択を不能とするものである。かかる構成によれば、 プリン夕に機能がないということで、 いずれの条件が設定することができなく なつたかを知ることができる。
図 3 0に戻り、 ステップ S 8 2 0の実行後、 C P U 3 0は、 作業者によるマ ウス 2 0のクリック操作を受けて、 プルダウンメニュ M N 2から一の用紙サイ ズを選択する処理を行なう (ステップ S 8 3 0 )。 この処理の結果、その選択さ れた用紙サイズが 「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 1 4 1にセットされるこ とになる。 その後、 そのセット用紙サイズを一旦 R A M 3 2のテンポラリ領域 に記憶する (ステップ S 8 4 0 )。
その後、 C P U 3 0は、 ステップ S 8 4 0で記憶した一の用紙サイズを、 ス テツプ S 7 8 0で検出した各プリン夕の用紙サイズと照合することにより、 現 在選択されているグループに属する各プリン夕において上記一の用紙サイズを 印刷不可能な機種を選択して、その機種のプリン夕については、 「プリン夕」の 表示欄 i d 1 1 3の表示をグレーダウンさせる処理を行なう (ステップ S 8 5 0 )。
図 3 4に例示するように、 「用紙サイズ」のデータ入力欄 i d 1 4 1に「A 3 J の用紙サイズがセットされたとすると、 「プリンタ」の表示欄 i d 1 1 3に表示 されたプリン夕名のプリンタにあって 「A 3」 の用紙サイズが印刷不可能なも の、例えば、 「L P— 1 0 0」、 「L P— 2 0 0」のプリン夕のプリン夕名の表示 がダレ一ダウンされることになる。なお、 このステップ S 8 4 0の処理は、 「機 能優先」のモード時に限って実行するようにすればよい。 「速度優先」のモード 時においては、 各プリンタに共通の用紙サイズの条件しか設定されていないこ とから、 このステップ S 8 4 0の処理は不要である。 かかる構成によれば、 作 業者は、 分散印刷のなされないプリンタを即座に知ることが可能となる。 ステ ップ S 7 8 5 0の実行後、 「リタ一ン」 に抜けて、 このデータ入力処理ルーチン を一旦終了する。
一方、 ステップ S 7 7 0で、 否定判別された場合には、 C P U 3 0は、 ステ ップ S 8 6 0に処理を進めて、 「プリンタ」のカード C D 1 2の他のデータ入力 欄からのデータ入力を行なう (ステップ S 8 6 0 )。 このデータ入力の結果得ら れた入力デ一夕は一旦 R AM 3 2のテンポラリ領域に記憶される。その後、 「リ ターン」 に抜けて、 このデータ入力処理ルーチンを一旦終了する。
このデータ入力処理ルーチンは、 分散情報設定ルーチンのステップ S 6 5 0 に処理が移行すると実行開始されるが、 「プリンタ」のカード C D 1 2に設けら れた各種データ入力欄からデータ入力がある度に繰り返し実行される。その後、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2の最下部にある「〇K」 のポタン B T O Kがクリックされるデ一夕入力があった時に、 このデータ入力 処理ルーチンを終了する。 このデータ入力処理ルーチンを終了すると、 C P U 3 0は、 図 2 8のステップ S 6 6 0に処理を進めて、 データ入力処理ル一チン で R AM 3 2のテンポラリ領域に記憶された各種の入力データを、 プリン夕プ 口パティデータの一部のデータとして R AM 3 2に記憶する。この結果、 「プリ
ン夕」 の力一ド C D 1 2からプリンタグループに関わる情報、 用紙設定に関す る情報および印刷の基本設定に関する情報がコンピュータ本体 1 6に入力され ることになる。
この実施例では、 現在選択されているグループに属する各プリン夕の性能に 応じて、 印刷条件である 「用紙サイズ」 のデータ入力欄 i d 1 4 1の設定可能 な選択肢が制限されるように構成されていたが、 図示しないフローチャートに よって、 さらに、 「両面印刷する」 のデータ入力欄 i d 1 4 3についても、 現在 選択されているグループに属する各プリン夕の性能に応じて、 その入力が制限 されるように構成されている。 即ち、 現在選択されているグループに属する各 プリン夕の中で少なくとも 1台が両面印刷機能を有するような場合には、 「機 能優先」 のモード時には、 「両面印刷する」のデータ入力欄 i d 1 4 3からのデ 一夕入力が可能となるよう (即ち、 各プリン夕の能力情報の O Rである、 両面 印刷するという条件と両面印刷しないという条件との 2通りを入力可能となる よう) にし、 「速度優先」 のモード時には、 「両面印刷する」 のデータ入力欄 i d 1 4 3からのデータ入力が不可能となるよう (即ち、 各プリンタの能力情報 の A N Dである、 両面印刷しないという条件だけが入力可能となる) にする。 具体的には、 データ入力欄 i d 1 4 3である 「両面印刷する」 のダイアログボ ックスを、 「機能優先」 のモード時には入力可能な状態とし、 「速度優先」 のモ 一ド時にはグレーダウンさせて入力不可能な状態とする。
以上のように、 「分散印刷プロパティ」のダイアログボックス WN 1 2を用い て分散印刷に係わる各種情報の設定がなされると、 その後、 前述したように、 「印刷」 のダイアログボックス WN 1 6内の 「O K」 のポタン i d l 5 2がマ ウス 2 0によりクリックされるのを受けて、 図 2 6のステップ S 9 2 0で印刷 命令の発行を行なう。なお、 「プロパティ」のポタン i d 1 5 3がクリックされ ず直ちに 「O K:」 のポタン i d 1 5 2がマウス 2 0によりクリックされた場合
には、 前回、 分散情報設定ルーチンを実行したときに RAM32に記憶された プリン夕プロパティデータ (初めての場合には予め用意されたイニシャルのプ リン夕プロパティデータ) がそのまま残っている。
ステップ S 9 20で印刷命令が発行されると、 CPU30は、 仮想プリンタ ドライバ 1 1 0に処理を移して、 アプリケーションプログラム 100による処 理から印刷命令を取り込んだか否かを判別する処理を行なう (ステップ S 1 0 10)。 ここで、 印刷命令を取り込んでいないと判別されると、 ステップ S 1 0 10の判別処理を繰り返し実行して、 アプリケーションプログラム 100から の印刷命令が取り込まれるのを待つ。 一方、 ステップ S 101 0で印刷命令が 取り込まれたと判別されたときには、 以下の処理を実行する。
CPU 30は、 まず、 プリン夕 60, 70, 80の機種毎に用意される実プ リン夕ドライノ 1 30, 140, 1 50から分散印刷ユーティリティ 1 20が 取り込んだ各プリンタ 60, 70, 80の性能情報を、 分散印刷ユーティリテ ィ 1 20から取り込む (ステップ S 1 020)。 その後、 C PU 30は、 これら 各プリンタ 60, 70, 80の性能情報から最も高いものを抽出して、 これを 仮想プリンタの性能情報と決定する (ステップ S 1 030)。その後、 CPU 3 0は、 この仮想プリン夕の性能情報をアプリケーションプログラム 100に送 る (ステップ S 1040)。
仮想プリンタドライバ 1 10から仮想プリンタの性能情報が送られてくると、 CPU 30は、 アプリケーションプログラム 100に処理を移して、 その仮想 プリン夕の性能情報を取り込む (ステップ S 940)。 次いで、 CPU30は、 その性能情報と、 前述した分散情報設定ルーチンで RAM 32に記憶したプリ ンタプロパティデータに含まれる印刷の基本設定に関する情報と用紙設定に関 する情報等(プリン夕グループと分散形態に関する情報を除く)とに基づいて、 ステップ S 9 1 0で作成した画像データを仮想プリン夕に適合した印刷データ
に変換する (ステップ S 950)。 その後、 この変換後の印刷データを仮想プリ ンタドライバ 1 1 0に送る (ステップ S 960)。 CPU30は、 ステップ S 9 60の処理を終えると、 アプリケーションプログラム 100の処理ル一チンを 終了する。
アプリケーションプログラム 1 00から仮想プリン夕に適合した印刷データ が送られてくると、 CPU 30は、 仮想プリンタドライバ 1 1 0に処理を移し て、その印刷データを取り込む(ステップ S 1050)。続いて、 CPU 30は、 その取り込んだ印刷データを中間印刷データとして、 その中間印刷データを H DD41に出力する (ステップ S 1060)。 この結果、 この中間印刷データを まとめたデータセットが中間印刷ファイル MFとして HDD 41に格納される。
CPU30は、 ステップ S 1060の処理を終えると、 仮想プリン夕ドライバ 1 10の処理ルーチンを終了する。
以上のような構成の仮想プリンタドライバの処理ル一チンの終了後、 分散印 刷ユーティリティが起動される。 この分散印刷ユーティリティは、 前述したよ うに第 1実施例と同一のものであり (図 1 5および図 16参照)、 この分散印刷 ュ一ティリティで実現される分散印刷の手順についても、 第 1実施例で説明し た図 20で例示した通りのものとなる。
B 3. 実施例効果等:
以上のように構成された第 2実施例では、 「プリンタ」 のカード CD 1 2の 「用紙サイズ」のデータ入力欄 i d 141から設定される用紙サイズの条件は、 現在選択されているグループに属する各プリン夕の性能に応じて制限されたも のとなる。 このために、 データ入力欄 i d 141から設定される用紙サイズの 条件は、 各プリン夕の能力情報に応じたものとなる。 したがって、 用紙サイズ の条件は適正なものとなることからプリン夕の能力にあつた分散印刷が常に行
なわれることになる。 この結果、 良好な印刷結果を得ることができるという効 果を奏する。
特に、 この実施例では、 「機能優先」 のモードが選択された場合には、 用紙サ ィズ入力用のプルダウンメニュ M N 2に、 現在選択されているグループに属す る各プリン夕の印刷可能な用紙サイズの総和である用紙サイズの集合が選択肢 として表示され、 一方、 「速度優先」 のモードが選択された場合には、 用紙サイ ズ入力用のプルダウンメニュ M N 2に、 現在選択されているグループに属する 各プリン夕の印刷可能な用紙サイズにおいて各プリン夕に共通な用紙サイズの 集合が選択肢として表示される。 このために、 「機能優先」 のモード時には、 分 散先の複数のプリン夕のいずれかが有する能力を用いた印刷を行なうことがで きることから、 高い能力に基づく印刷が可能となる。一方、 「速度優先」 のモー ド時には、 分散先の複数のプリン夕のいずれにも備えられる能力でもって印刷 を行なうことができることから、 上記複数のプリン夕のいずれからでも印刷が 可能となる。この結果、印刷に要する全体の時間を短縮することが可能となる。 また、 この実施例では、 C R Tディスプレイ 1 2に表示される 「プリンタ」 のカード C D 1 2に設けたラジオポタン B T 1, B T 2により、 上記 「機能優 先」 のモードと 「速度優先」 のモードとを切り替えることができる。 このため に、 作業者は、 機能を優先するか速度を優先するかを自由に切り替えることが できる。したがって、作業者にとって操作性に優れているという効果を奏する。 なお、この実施例では、前述したようにモ一ド切替用のラジオポタン B T 1, B T 2が特別に設けられているが、 これに換えて、 既存のデータ入力檷の入力 データに従って、 「機能優先」 のモードと 「速度優先」 のモードとを切り替える 構成としてもよい。例えば、 「解像度」のデータ入力欄 i d 1 4 6で、 「はやい」 が選択された場合には、 「機能優先」 のモードに切り換え、 「きれい」 が選択さ れた場合には、 「速度優先」 のモードに切り替えるよう構成することができる。
この実施例では、分散先となる複数のプリンタを、 「グループ名」のデ一夕入 力欄 i d 1 1 1からグループ単位で指定することができる。 このため、 いちい ち一台ずつ分散先のプリン夕を指定していく必要がないことから、 作業者の操 作性に優れている。 さらに、 この実施例では、 グループに所属するプリンタに 対して優先順位が指定されることから、 印刷された用紙の回収の際の利便性に 優れている。
この実施例の変形例について、 次に説明する。
( 1 ) 上記実施例では、 「プリンタ」 の表示欄 i d 1 1 3は、 「グループ名」 の データ入力欄 i d l 1 1で現在選択されているグループに属するプリン夕名を 表示するだけのものであつたが、 これに換えて、 図 3 5に示すように、 表示し た各プリン夕名の前方にチェックボックス c b Xをそれぞれ設ける構成とする こともできる。 「グループ名」のデータ入力欄 i d 1 1 1にグループ名が設定さ れたとき、 このグループに属する全てのプリンタのプリンタ名が 「プリン夕」 の表示欄 i d l 1 3に表示されるが、 このとき、 各プリンタ名の前方に設けら れたチェックボックス c b Xは全てチェックされた状態に初期化されている。 作業者は、 設定したグループでありながら、 例えば、 用紙切れや故障等の理由 により印刷データの出力を止めたいプリン夕に対しては、 その対応するチエツ クボックス c b Xのチェックを解除することで、 印刷データの出力先から除外 することができる。 したがって、 操作性に優れているという効果を奏する。 なお、 この構成においては、 「用紙サイズ」のデータ入力欄 i d 1 4 1からデ 一夕入力を行なおうとすると、 用紙サイズ入力用のプルダウンメニュ M N 2に 表示される選択肢は、 チェックボックス c b Xのチェックがなされているプリ ン夕に応じたものとなる。例えば、 図 3 6に示すように、 「L P— 3 0 0」 のチ エックボックス c b Xが解除されて 「A 3」 の用紙サイズを印刷可能なプリン 夕が印刷データの出力先から除外された場合、 「機能優先」のモ一ド時には、用
紙サイズ入力用のプルダウンメニュ MN 2に表示される 「A3」 の選択肢はグ レーダウンされて選択不能となる。
(2) 上記実施例では、 プリン夕の印刷能力に関わる所定条件として、 用紙サ ィズについて説明してきたが、用紙サイズに限るものではなく、これに替えて、 「両面印刷する」、 「用紙種類」、 「色」、 「解像度」 を設定する各データ入力欄 i d 1 1 , i d 142 , i d 143 , i d 144, i d 1 5 , i d l 46力 ^ ら入力される印刷能力についてのもの等、 他の所定条件とすることもできる。
(3) この発明の分散印刷制御装置として、 印刷を行なう 1台のコンピュータ 10から複数のプリンタ 60, 70, 80に対して直接印刷データを出力する 構成としていたが、 これに替えて、 コンピュータネットワーク 90上に、 サー バを用意し、 サーバ上でプリン夕を管理して分散印刷を行なうクライアント/ サーバ方式の構成とすることもできる。 この構成では、 各クライアントに仮想 プリンタドライバを内蔵し、 サーバに分散印刷ユーティリティを内蔵するよう にすればよい。
C. 第 3実施例:
C 1. 分散印刷処理の様子:
この発明の第 3実施例について説明する。 この第 3実施例においても、 第 1 実施例で説明した、 「A1.ハードウェアの全体構成」、 「A2. 分散印刷処理の 様子」、 「A3. 仮想プリンタドライバ」、 「A4. ュ一ザイン夕フェース」 の内 容がそのまま適用される。 第 1実施例と同じ構成のパーツには、 第 1実施例と 同じ番号を用いて説明する。 なお、 「A2. 分散印刷処理の様子」 については、 この第 3実施例に限る特徴を併せ持つ。
図 37は、 この第 3実施例における分散印刷ユーティリティ 120 Cの処理 の様子を示すブロック図である。 図示するように、 分散印刷ユーティリティ 1
20 Cは、 第 1実施例の分散印刷ユーティリティ 1 20と同じ機能を持つ中間 印刷データ入力部 121、 プロパティデータ入力部 122、 割り振り決定部 1 23、 出力データ制御部 124、 プリンタ設定部 1 25、 出力命令出力部 1 2 6、 性能情報入力部 127、 最終印刷データ出力部 128、 プリン夕監視部 1 29、 性能情報出力部 12 aを備える。 なお、 この実施例の出力データ制御部 1 24は、 第 1実施例のものと同じ機能を持ちながら、 さらに、 印刷可能領域 算出部 124 aおよび領域適合部 124 bで示される機能を持つ。
両部 124 a, 1 24 bを説明する前に、 実プリンタドライバ 1 30, 14 0, 1 50から受け取る性能情報についてさらに説明する。 この性能情報は、 前述したように、 各実プリンタドライバ 130, 140, 1 50の対応するプ リン夕 60, 70, 80の性能を示すもので、 印刷可能な用紙サイズ、 用紙領 域内の印刷禁止領域を示す禁止幅サイズ、 両面印刷の可否等の情報も含む。 こ こで、 禁止幅サイズとは、 用紙の上下左右の 4方向についてのものである。 一 般に、 プリン夕においては、 用紙の端では紙送り機構のローラが用紙から外れ てしまう等の様々な理由により、 印刷が不可能な印刷禁止領域が存在する。 こ うした印刷禁止領域の大きさは、 各プリンタ 60, 70, 80の機種によって 相違する。 性能情報入力部 127は、 こうした各種情報を実プリンタドライバ 1 30, 140, 1 50から受け取る。
印刷可能領域算出部 124 aは、 性能情報入力部 127により取り込んだ性 能情報のうちの禁止幅サイズの値に基づいて、 割り振り先の全てのプリン夕 6 0, 70, 8 0のいずれでも印刷可能な印刷可能領域 (以下、 共通印刷可能領 域と呼ぶ) を求めるものである。 領域適合部 124 bは、 中間印刷データをプ リン夕 60, 70, 80に適合したデータに変換するに際し、 中間印刷デ一夕 で定められる印刷領域が、 印刷可能領域算出部 124 aで算出した共通印刷可 能領域をはみ出す場合に、 その中間印刷データの印刷領域をその共通印刷可能
領域内に制限するものである。 こうした機能を持つ出力デ一夕制御部 1 2 4に おける変換後の印刷データは、 最終印刷データとして、 最終印刷データ出力部 1 2 8を介して実プリン夕ドライバ 1 3 0 , 1 4 0 , 1 5 0に送られる。 C 2 . コンピュータプログラム:
コンピュータプログラムとしては、 この第 3実施例でも、 第 1実施例と同様 に、 仮想プリンタドライバ 1 1 0と分散印刷ユーティリティ 1 2 0 Cが設けら れている。 仮想プリンタドライバ 1 1 0は、 第 1実施例と同じものであること から、 この実施例では説明を省略する。 以下、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0 Cについて説明する。
分散印刷ユーティリティ 1 2 0 Cは、仮想プリン夕ドライバ 1 1 0と同様に、 フロッピィディスク 2 2に予め格納されており、 所定のインストールプログラ ムを起動することで、 フロッピィディスクドライブ 2 4からコンピュータ 1 0 にィンストールされる。 このィンストールされた分散印刷ユーティリティ 1 2 0は、 H D D 4 1に記憶されており、 コンピュータ 1 0に電源を投入したとき に、 オペレーティングシステムに組み込まれ、 R AM 3 2の所定の領域にロー ドされる。 なお、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0は、 仮想プリンタドライバ 1 1 0と同様に、 フロッピィディスク 2 2に格納されたものに替えて、 C D— R O M、 光磁気ディスク、 I C力一ド等の他の携帯型記録媒体(可搬型記録媒体) に格納された構成としてもよい。また、この分散印刷ュ一ティリティ 1 2 0は、 外部のコンピュータネットワーク (例えばインターネット) に接続される特定 のサーバから、 コンピュータネットワークを介して提供されるプログラムデー 夕をダウンロードして、 R AM 3 2または H D D 4 1に転送することにより得 るようにすることもできる。
図 3 8は、 分散印刷ユーティリティ 1 2 0で記述される処理ル一チンの前半
部分を示すフロ一チャートである。 この処理ルーチンは、 仮想プリンタドライ バ 1 1 0の処理ルーチンを終了後、 起動されるものである。 処理が開始される と、 図 38に示すように、 CPU 30は、 まず、 HDD 41から中間印刷ファ ィル MFの中間印刷データを取り込む(ステップ S 410)。 次いで、 C PU 3 0は、 仮想プリンタドライバ 1 10で設定された各種情報であるプリン夕プロ パティデータを取り込む(ステップ S 420)。ステップ S 41 0および S 42 0は、 第 1実施例と同じ処理であることから同じステップ数を付けた。
続いて、 CPU30は、 各プリンタ 60, 70, 80の実プリン夕ドライバ 130, 140, 1 50に対して制御信号を送って、 その制御信号を受けた実 プリンタドライバ 1 30, 140, 1 50から、 プリンタ 60, 70, 80の 性能についての性能情報を取り込む (ステップ S 422)。 次いで、 CPU 30 は、 それら性能情報から各プリン夕の用紙領域における上下左右の禁止幅サイ ズのデ一夕を抽出して、 分散先である全てのプリンタ 60, 70, 80のいず れでも印刷可能な共通印刷可能領域を、 それら禁止幅サイズのデータに基づい て算出する (ステップ S 424)。
この算出は、 各プリンタ 60, 70, 80の用紙領域における上下左右それ ぞれの禁止幅サイズを比較して最も大きな値を共通印刷禁止領域として、 この 共通印刷禁止領域を除いた用紙領域上の範囲を共通印刷可能領域とするもので ある。 図 39は、 この算出の様子を示す説明図である。 例えば、 図示するよう に、 プリンタ 6 0の禁止幅サイズが、 左 =4mm、 右 = 5mm、 上 =3mm、 下 = 3 mmであり、 プリン夕 70とプリンタ 80の禁止幅サイズが、 左 = 3m m、 右 =8mm、 上 =3mm、 下 = 8 mmである場合には、 共通印刷禁止領域 は、 左 =4mm、 右 =8mm、 上 =3mm、 下 =8 mmとなり、 この印刷禁止 領域を除いた用紙領域 P上の領域 (図中のハッチング部分) が共通印刷可能領 域と求められる。 なお、 このステップ S 424が、 上述した印刷可能領域算出
部 1 2 4 aに相当する。
続いて、 C P U 3 0は、 中間印刷データで定められるマージンを、 ステップ S 4 2 4で算出した共通印刷可能領域に基づいて補正する処理を行なう (ステ ップ S 4 2 6 )。 ここでマージンとは、 アプリケーションプログラム 1 0 0にお いて印刷データを作成する際に、 作業者によって [ページ設定] のダイアログ ボックスから指定された上下左右の余白のサイズである。 ステップ S 4 2 6で は、 このマージンが上記共通印刷可能領域の外側にある塲合には、 そのマージ ンの値を共通印刷可能領域と一致する大きさに補正する処理を行なう。例えば、 共通印刷可能領域が図 1 4で例示した大きさであり、 アプリケーションで設定 された上下左右のマージンの値が全て 5 mmである場合には、 上下左右の各マ 一ジンの値は、 5 mm、 8 mm、 5 mm、 8 mmに補正される。 なお、 このス テツプ S 4 2 6が、 上述した領域適合部 1 2 4 bに相当する。
続いて、 C P U 3 0は、 ステップ S 4 2 0で取り込んだプリンタプロパティ デ一夕に含まれるプリンタグループに関する情報と分散形態に関する情報に基 づいて、 ステップ S 4 2 6でマージン補正した中間印刷データの割り振りを決 定する処理を行なう (ステップ S 4 3 0 )。 この割り振りは、 中間印刷データを 構成する各ページをプリン夕グループに属する各プリン夕 6 0 , 7 0, 8 0に 対してどのように割り振るかを定めるものである。 即ち、 「分散印刷プロパテ ィ」 のダイアログボックス WN 2で設定した分散形態が実現されるように (即 ち、 「分散設定」のカード C D 1の分散形態表示欄 d dに表示された図 1 0に例 示した分散形態が実現されるように)、中間印刷デー夕を構成する各ページをど のように各プリンタ 6 0, 7 0, 8 0用に割り振るかを定めている。 こうして 定めた各ページについてのプリン夕の出力先を示すデータは出力先リストデー 夕として R AM 3 2に記憶する。
図 4 0は、その出力先リストデータの一例を示す説明図である。図示の例は、
3ページから構成される文書を 3台のプリンタ 6 0 , 7 0, 8 0に 1部ずつ印 刷する場合を示している。 図示するように、 3台のプリン夕 6 0, 7 0, 8 0 に対して 1ページから 3ページまでの各ぺ一ジがそれぞれ、 印刷するページ番 号として定められる。 なお、 このステップ S 4 3 0の処理については、 第 1実 施例と同じ処理であることから同じステップ数を付けた。
ステップ S 4 3 0で各ページの出力先の割り振りが決まると、 次いで、 この 割り振りに従つて実際に印刷がなされるように、 この処理ルーチンの後半部分 に処理を移す。 この後半部分については、 第 1実施例で説明した図 1 6のステ ップ S 4 4 0ないしステップ S 5 5 0の処理がそのまま適用される。
なお、 図 1 6のステップ S 5 0 0で実行される最終印刷データを作成する処 理では、 この実施例では、 ステップ S 4 1 0で取り込んで、 その後、 ステップ S 4 2 6でマージン補正をした中間印刷データの中からページカウン夕 C 2の 値に対応したページのページデータを抽出し、 この抽出したページデータを、 上記性能情報、 印刷の基本設定に関する情報および用紙設定に関する情報等に 基づいて、 プリンタカウン夕 C 1の値に対応したプリンタ 6 0 ( 7 0 , 8 0 ) に適合したデータに変換することにより、 最終印刷データを作成することにな る。なお、ステップ S 4 2 6で中間印刷データをマージン補正したことにより、 このステップ S 5 0 0で作成される最終印刷データの各ページの印刷範囲は、 各プリンタ 6 0, 7 0, 8 0のいずれでも印刷可能な共通印刷可能領域をはみ 出すことのないものとなっている。
以上のように構成された分散印刷ユーティリティ 1 2 0 Cで実現される分散 印刷の手順は、 第 1実施例で説明した図 2 0で例示した通りのものとなる。
C 3 . 実施例効果等:
以上のように構成された第 3実施例では、分散先となる複数のプリンタ 6 0,
7 0, 8 0毎に、 用紙領域内の印刷禁止領域を示す禁止幅サイズの情報が取り 込まれ、 それら情報から、 プリン夕 6 0, 7 0, 8 0のいずれのプリンタでも 印刷可能な用紙領域内の共通印刷可能領域が算出される。 そうして、 アプリケ ーシヨンプログラムからの印刷データは、 その共通印刷可能領域に適合させた ものとして分配出力される。 このために、 印刷データは、 分散先となる複数の プリン夕 6 0, 7 0, 8 0のいずれにおいても同一の範囲の印刷領域を占める ものとなる。 したがって、分散先である複数のプリンタ 6 0 , 7 0 , 8 0から、 印刷領域の大きさ、 位置が完全に一致した印刷結果物を得ることができるとい う効果を奏する。
特に、 この実施例では、 アプリケーションプログラムにより指定されたマー ジンを上記共通印刷可能領域に基づいて補正するだけで、 印刷データをその共 通印刷可能領域に適合させている。 このため、, コンピュータプログラムにおけ る構成が容易であるという効果を奏する。
また、 この実施例では、 各プリンタ 6 0, 7 0, 8 0毎に設けられたプリン 夕ドライバから上記禁止幅サイズの情報を取り込むように構成されていること から、新たな取り込みの手段を設ける必要もなく、その取り込みが容易である。 なお、 この実施例では、 分散印刷されるプリンタでエラーが発生した場合に 他のプリン夕でリカバリさせる構成となっていることから、 このリカバリ先の プリンタを含めた共通印刷可能領域が得られることになる。 したがって、 リカ バリ先のプリンタを含めて印刷が行なわれる全てのプリンタから、 印刷領域の 大きさ、 位置が完全に一致した印刷結果物を得ることができる。
この実施例の変形例について、 次に説明する。
( 1 ) 上記実施例では、 分散先の複数のプリン夕から用紙領域における禁止幅 サイズの情報を取り込んで、 それら情報からそれらプリン夕に共通の印刷可能 領域を求めているが、 これに替えて、 印刷禁止領域を示す情報として印刷可能
な領域を示す情報を取り込んで、 それら情報から印刷可能領域を求める構成と することができる。 印刷可能領域は印刷禁止領域の排他的なものであることか らこうした構成をとることが可能である。
( 2 ) 上記実施例では、 アプリケーションプログラムにより指定されたマ一ジ ンを共通印刷可能領域に基づいて補正するだけで、 印刷データをその共通印刷 可能領域に適合させていたが、 これに替えて、 実プリン夕ドライバ 1 3 0, 1 4 0, 1 5 0を用いて最終印刷データを作成するレンダリング処理の段階、 す なわち、ステップ S 5 0 0の処理で、最終印刷データの各ページの印刷範囲を、 上記共通印刷可能範囲を越えないようなデータ変換を行なう構成とすることも できる。
( 3 ) 上記実施例では、 この発明の分散印刷制御装置として、 印刷を行なう 1 台のコンピュータ 1 0から複数のプリンタ 6 0, 7 0 , 8 0に対して直接印刷 データを出力する構成としていたが、 これに替えて、 コンピュータネットヮ一 ク 9 0上に、 サーバを用意し、 サーバ上でプリンタを管理して分散印刷を行な うクライアント Zサーバ方式の構成とすることもできる。 この構成では、 各ク ライアン卜に仮想プリン夕ドライバを内蔵し、 サーバに分散印刷ユーティリテ ィを内蔵するようにすればよい。
以上、 本発明のいくつかの実施例を詳述してきたが、 本発明は、 こうした実 施例に何等限定されるものではなく、 本発明の要旨を逸脱しない範囲において 種々なる態様にて実施することができるのは勿論のことである。 産業上の利用可能性
本発明は、 複数のプリン夕と接続可能な、 種々のコンピュータに代表される 各種の情報処理装置に適用可能である。