明 細 書
架橋基含有ポリイミ ド及びその製造方法
技術分野
本発明は、 架橋基含有ポリアミ ド酸または溶融成形加工可能な架橋基含有ポリ イミ ド、 およびそれらの製法、 ならびにそれらを熱処理して得られる架橋型熱可 塑性ポリイミ ドに関する。 詳しくは、 ポリイミ ド本来有する優れた諸物性、 すな わち、 耐熱性、 機械特性、 摺動特性、 低吸水性、 電気特性、 熱酸化安定性、 耐薬 品性、 および耐放射線性を有し、 その中で、 耐熱性、 耐薬品性、 および機械特性 が、 より顕著に向上した架橋型熱可塑性ポリイミ ド、 および熱可塑性であり溶融 成形加工可能な架橋基含有ポリイミ ド、 またはその前駆体である架橋基含有ポリ アミ ド酸、 更にそれらの製法、 そして更に、 それらの溶液または懸濁液に関する。 背景技術
従来より、 ポリイミ ドは、 その優れた耐熱性に加え、 機械特性、 電気特性等の 点において優れているため、 成形材料、 複合材料、 電気 ·電子材料としてさまざ ま分野で幅広く用いられている。
例えば、 代表的なポリイミ ドは、 式 (A)
のポリイミ ド (デュポン社製、 商品名;カプトン, ベスペル) が知られている。 このポリイミ ドは、 非熱可塑性であり不溶不融のため、 成形加工性に大きな難点 があり、 成形物の大量生産は実質的に行えない問題を有する。 具体的な加工法は、 粉末焼結成形という特殊な成形法を用いて塊状物を得た後、 切断、 切削や研磨な どの機械的加工を施し、 これによつて成形品が得られる。
成形加工性が改善された非晶性の熱可塑性ポリイミ ドとして、 式 (B )
o
で示されるポリエーテルィミ ド (ゼネラル ·エレクトリック社製、 商品名;ウル テム) が知られている (米国特許 3 , 8 4 7 , 8 6 7および 3 , 8 4 7, 8 6 9 ) 。 しかしながら、 このポリイミ ドは、 アミ ド系非プロトン性極性溶媒、 ハロ ゲン化炭化水素系溶媒に可溶であり耐薬品性が劣る。 また、 ガラス転移温度が 2 1 5 °Cであり、 用途によってはさらなる耐熱性の改良が望まれる。
また、 成形加工性を付与した式 (C )
で表されるポリイミ ドは、 本来ポリィミ ドが有する特性を保持しつつ、 3 8 5 °C に融点を有するため、 融点以上の温度では溶融流動性を示し溶融成形が可能であ る (米国特許 5 , 0 4 3, 4 1 9 ) 。 しかしながら、 このポリイミ ドのガラス転 移温度は 2 5 0 °Cと比較的高温であるが、 この温度以上での使用は、 変形および 軟化などを伴う顕著な特性低下が起こるため用途によってはさらなる改良が望ま れ得る。
また、 本ポリイミ ドは、 特に応力下における耐薬品性が劣るので、 その改良が強 く望まれている。
熱可塑性ポリイミ ドの特性はポリイミ ドの特性はポリイミ ドの骨格構造に依存 するので、 耐熱性、 成形加工性、 機械物性、 耐薬品性等のポリイミ ド固有の性能 を考慮して種々のポリイミ ドが選択されている。 しかしながら、 用途によっては 個々の性能について不十分な場合があり、 上記の種々の特性の改良が望まれてい る
一方、 さまざまな熱硬化性ポリイミ ドが開発され上市されている。 それらの代 表例として、 式 (D)
で表されるモノマー類から得られるポリイ ドが知られている (ローヌ ·プーラ ン社製、 商品名;ケルイミ ド— 601 , F D . D a r mo r y , at o n a 1 S AMPE S ymp o s ium, p. 693, 第 19卷 (197 4) ) 。 このポリイミ ドは熱硬化性であるため、 熱可塑性のポリイミ ドと比較し 変形や軟化が起こりにくいことから、 高温下での使用が可能である。 しかしなが ら、 このポリイミ ドは、 機械特性、 特に靭性があまりなく衝撃などの外力に対し て弱い。 また、 熱硬化性であるため、 溶融成形を行うことはできず、 硬化前のプ レポリマーの段階で賦形を行ない、 その後熱処理を行う必要がある。
さらに、 これらの熱硬化性ポリイミ ドの欠点であった機械特性を改良する目的 で、 主鎖としては線状ポリイミ ドを用いて末端や置換基に架橋員を導入する方法 が知られている。 たとえば、 米国特許 5, 138, 028号、 米国特許 5, 47 8 , 915号、 米国特許 5, 493, 002号、 米国特許 5, 567, 800号、 米国特許 5, 644, 022号、 米国特許 5, 412, 066号、 米国特許 5, 606, 014号である。
技術的内容としてはたとえば米国特許 5 , 567, 800号には、 式 (E)
o
で表されるモノマー類および末端封止剤から得られる、 分子末端に炭素一炭素三 重結合を有するィミ ドオリゴマーを熱処理することにより得られる熱硬化性ポリ ィミ ドが開示されている。 この特許で開示されてポリイミ ドは優れた諸物性を持 つものの、 やはり溶融成形が行えず、 前駆体であるポリアミ ド酸の溶液を用いた 加工に限定される。 通常ポリアミ ド酸溶液で賦形した後、 溶媒除去と脱水ィミ ド 化反応を加熱により行う。 その加工は溶媒除去を伴うため、 肉厚のある通常の成 形物を得ることは不可能であり、 フィルムやシートに形状が限定され、 更に残存 溶媒による発泡や大量の溶媒回収の必要性などの問題が生じる。
発明の開示
本発明の目的は、 様々な公知の熱可塑性ポリイミ ド主鎖構造の各々について、 その構造に特有の、 成形加工性、 摺動特性、 低吸水性、 電気特性、 熱酸化安定性、 および耐放射線性などの特長を損なうことなく、 該構造を持つ公知のポリイミ ド より格段に優れる耐熱性、 耐薬品性、 および機械特性を持ち合わせる、 該主鎖構 造の架橋基含有ポリイミ ドを提供することにある。
なお、 本発明の解決しょうとする課題のひとつである耐熱性、 耐薬品性、 およ び機械特性とは、 それそれ、 具体的には例えば下記のような物性値や試験結果を 示す。
①耐熱性として代表的なものとしては、 ガラス転移温度、 熱機械分析における 軟化温度、 荷重たわみ温度、 高温時の機械物性、 熱サイクル試験における機械物 性保持率、 半田耐熱試験、 耐火試験、 加熱空気老化試験、 などが挙げられ、 その 中でも本発明の解決しょうとする課題としては特に、 荷重たわみ温度、 高温時の 機械物性、 熱サイクル試験における機械物性保持率などが挙げられる。
②耐薬品性として代表的なものとしては、 耐溶剤溶解性試験、 溶剤浸漬試験、 応力下溶剤浸漬試験、 応力下溶剤浸漬後の諸物性保持率などが挙げられ、 その中 でも本発明の解決しょうとする課題としては特に、 応力下溶剤浸漬試験、 応力下 溶剤浸漬後の機械物性保持率などが挙げられる。
③機械物性として代表的なものとしては、 引張り試験、 圧縮試験、 曲げ試験、 アイゾット衝撃試験、 疲労試験、 などが挙げられる。 その中でも本発明の解決し ようとする課題として特に引張り試験における降伏強度、 引張り弾性率、 曲げ弾
性率、 アイゾット衝撃値などが挙げられる。
また、 本発明の解決しょうとする課題を別の観点から云いかえれば、 末端硬化 タイプの熱硬化性ポリイミ ドが本来有する優れた諸物性、 即ち、 摺動特性、 低吸 水性、 電気特性、 熱酸化安定性、 耐熱性、 耐薬品性および機械特性を有し従来の 末端硬化タイプのポリイミ ドでは実現し得なかった高い成形加工性を併せ持たせ ることにより熱可塑性を付与した架橋基含有ポリイミ ドを提供することにある。 また、 さらには本発明の目的は熱可塑性であり溶融成形加工可能である架橋基 含有ポリイミ ド、 またはその前駆体である架橋基含有ポリアミ ド酸を提供するこ とにある。 また、 さらには、 それ等の製造方法を提供することにある。
本発明は、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドが、 架橋反応の可能な架橋基を有し ているにも関わらず溶融成形加工が可能なこと、 また架橋基含有熱可塑性ポリィ ミ ドが熱可塑性を示すことが、 重要な特長である。 従来の架橋を伴う熱硬化性樹 脂とはこの点で全く異なる。 本発明は、 分子間架橋と溶融流動の背反事象を両立 させた、 これまでには全く無い新規な思想に基づいた発明である。
本発明者らは、 前記の目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、 分子末端 が、 架橋基含有ジカルボン酸無水物 1〜8 0モル%と、 架橋基を有さないジカル ボン酸無水物 9 9〜2 0モル%とで封止された架橋基含有ポリィミ ドが前記の目 的を達成し、 特に耐熱性、 耐薬品性、 および機械特性がより顕著に向上し極めて 優れているにもかかわらず溶融成形可能であることを見い出し、 本発明を完成し た。
すなわち、 本発明は、 次の ( 1 ) 〜 (3 5 ) からなつている。
( 1 ) 分子末端の 1〜 8 0モル%に架橋基を有することを特徴とする架橋基 含有ポリイミ ド。
( 2 ) 架橋基含有ポリィミ ドを構成する主鎖構造が本質的に熱可塑性を有す ることを特徴とする請求項 1に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
( 3 ) 分子末端の 1〜8 0モル%が、 化学式 (2 a ) で表される架橋基含有 分子末端であって、 力つ、 分子末端の 9 9〜2 0モル%が、 化学式 (2 b ) で表 される架橋基を含まない分子末端であることを特徴とする、 溶融成形加工が可能 な、 ( 1 ) または (2 ) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
o =
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 3価の芳香族基を示す)
0
II
/ C \
N (2b)
ヽ /
C
II
o
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
( 4 ) 化学式 (2 c ) で表される構造のポリイミ ド分子を含んでなることを 特徴とする、 ( 1 ) 乃至 ( 3 ) の何れかに記載した架橋基含有ポリイミ ド。
一
(式中の T, PI, Yはそれぞれ次に示す基である。 すなわち、
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示し、
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す
からなる群より選ばれた 3価の芳香族基を示す)
(5) 化学式 (2 b) または (2 c) において、
Tが化学式 (2 d) であることを特徴とする、 (3) または (4) に記載した架 橋基含有ポリィミ ド。
(6) 化学式 (2 a) または (2 c) において、
Yが化学式 (2 e) であるであることを特徴とする、 (3) 乃至 (5) の何れか に記載した架橋基含有ポリィミ ド。
^ . (2 e)
(7) ポリイミ ド主鎖が、
化学式 (1)で表される繰り返し構造単位を有するものであることを特徴とする- (1)乃至 (6)の何れかに記載した架橋基含有ポリイミ ド。
(式中、 Ar, Rはそれぞれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、 式中の Arは、
(式中、 Jはカルボニル基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化イソプ 口ピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 Kは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化イソプ 口ピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 p, qはそれぞれ独立に 0ま たは 1である。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合基の位置は、 パラ位または メ夕位である)
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ一テル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—才キシフヱノキシ基、 4—ォキシ フエノキシ基、 4' —ォキシ一 4ービフエノキシ基、 4一 [1— (4一ォキシフエニル) 一 1—メチルェチル] フエノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す)
(8) 化学式 (1) で表される繰り返し構造単位のうち、
50乃至 100モル%が、 化学式 (1 a) で表される繰り返し単位構造である とを特徴とする、 (7) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
(式中の Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ一テル基、 イソプロピ リデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエノキシ基、 4—ォキシフエノキシ基、 4' —ォキシー4ービフエノキシ基、 4一 [1 - (4—ォキシフエニル) 一 1ーメチルェチル] フェノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
(9) 化学式 ( l a) において、
Gが、 4, 一ォキシ一4ービフエノキシ基であることを特徴とする、 (8) に記 載した架橋基含有ポリィミ ド。
( 10) 化学式 (l a) において、
Gが、 4— [ 1— (4一ォキシフエニル) 一 1—メチルェチル] フエノキシ基で あることを特徴とする、 (8) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
( 1 1) 化学式 (1) で表される繰り返し構造単位のうち、
50乃至 100モル%が、 化学式 ( 1 b) で表される繰り返し単位構造であるこ とを特徴とする、 (7) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
(式中、 X, Rはそれそれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、
式中の Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデ ン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 式中の Rは、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエノキシ基、 4_ォキシ フエノキシ基、 4, 一ォキシ一 4—ビフエノキシ基、 4— [ 1 - (4—ォキシフエニル) - 1ーメチルェチル] フエノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す) からなる群より選ばれた 4価の結合基を示す。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合基 の位置は、 パラ位またはメタ位である)
(12) 化学式 (l b) において、
Xが、 酸素原子であり、
Xが直接結合している 2個のベンゼンのイミ ド基との結合位置が、 それそれ、 m —位及び P—位であり、 かつ、
Rが、 3, 4, 3 ' , 4, 置換のビフエ二ルであることを特徴とする、
( 1 1) に記載した架橋基含有ポリィミ ド。
(13) 化学式 ( 1) で表される繰り返し構造単位のうち、
50乃至 100モル%が、 化学式 ( 1 c) で表される繰り返し単位構造であるこ とを特徴とする、 (7) に記載した架橋基含有ポリィミ ド。
ヽ
(式中、 X, Rはそれぞれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、
式中の Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデ ン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 式中の Rは、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフヱノキシ基、 4一ォキシ フエノキシ基、 4 ' —ォキシー 4—ビフエノキシ基、 4— [ 1一 (4一ォキシフエニル) — 1—メチルェチル] フヱノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す) からなる群より選ばれた 4価の結合基を示す。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合基
の位置は、 パラ位またはメタ位である)
(14) 化学式 (1 c) において、
X力 s、 酸素原子であることを特徴とする (13) に記載した架橋基含有ポリイミ
(15) 化学式 (1 c) において、
が、 酸素原子であり、
2個の Xが直接結合しているベンゼン環の結合位置が、 m—位であり、
Xとイミ ド基が直接結合している 2個のベンゼンの結合位置が、 いずれも、 p— 位であり、 かつ、
Rが、 3, 4, 3' , 4' 置換のビフエ二ルであることを特徴とする、
(13) に記載した架橋基含有ポリィミ ド。
(16) 化学式 (1) で表される繰り返し構造単位のうち、
50乃至 100モル%が、 化学式 (l e) で表される繰り返し単位構造であるこ とを特徴とする、 (7) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
(式中、 Q, Z, Rはそれぞれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、
式中の Qは、 エーテル基、 イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示し、 式中の Zは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリ デン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基、 および、
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示し、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエノキシ基、 4一ォキシ
フエノキシ基、 4' —ォキシ一 4ービフエノキシ基、 4一 [1一 (4—ォキシフエニル) 一 1 -メチルェチル] フエノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す) からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合 基の位置は、 パラ位またはメタ位である)
( 17) 化学式 ( 1 e) において、
Qが、 酸素原子であり、 かつ、
が、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プ口ピリデン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基からなる群から選ばれた 少なくとも一つの 2価の基であることを特徴とする、
( 16) に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
(18) 化学式 ( 1 e) において、
Qが、 酸素原子であり、
Zが、 直接結合であり、
Rが、 1, 2, 4, 5置換のベンゼンであることを特徴とする、 ( 16) に記載 した架橋基含有ポリイミ ド。
(19) ポリイミ ド主鎖末端を、
末端封止剤として、 化学式 (3 a) 及び化学式 (3 b) で表されるジカルボン酸 無水物を使用して、 末端封止することを特徴とする、
分子末端の 1〜80モル%が、 化学式 (2 a) で表される架橋基含有分子末端で あって、 かつ、 分子末端の 99〜20モル%が、 化学式 (2 b) で表される架橋 基を含まない分子末端であることを特徴とする、 溶融成形加工可能な架橋基含有 ポリイミ ドの製造方法。
0
II
C
/ \
0、 ノ- c≡c^ (3a)
\ /
C
II
0
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ
口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 3価の芳香族基を示す)
0
I I
C
/ ヽ
(3b)
0\ /τ
C
I I
0
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ一テル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フヅ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
II
0
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 3価の芳香族基を示す)
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
(20) 化学式 (3 a) 及び化学式 (3b) で表されるジカルボン酸無水物 の使用量が、 モル比を基準として、 (数式 1) [数 1] で表されるものであるこ とを特徴とする、 ( 19) に記載した架橋基含有ポリイミ ドの製造方法。
[数 1]
1/99 ≤ 〔化学式 (3 a) で表されるジカルボン酸無水物〕 / 〔化学式 (3 b) で表されるジカルボン酸無水物〕 ≤ 80/20 (数式 1)
O
II
C
/ \ /=\
(3a)
0ヽ /Y-C E C
C
II
0
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプ 口ピリデン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソブ 口ピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合 基を示す)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
(2 1) 化学式 (3 a) 及び/又は化学式 (3 b) において、
Tが化学式 (2 d) 及び/又は Yが化学式 (2 e) であることを特徴とする、 ( 19) 又は (20) に記載した架橋基含有ポリィミ ドの製造方法。
(22) ポリイミ ド主鎖が、
ジァミン成分及びテトラカルボン酸無水物成分を重合して得られた、 ポリイミ ド 前駆体であるポリアミ ド酸を、 熱的、 及び/又は、 化学的にイミ ド化して得られ たものであることを特徴とする、 ( 1 9) 乃至 (2 1) の何れかに記載した架橋 基含有ポリィミ ドの製造方法。
(23) ジァミン成分が、
化学式 (4) で表されるジァミン成分群から選択された少なくとも 1種であるこ とを特徴とする、 (22) に記載した製造方法。
H2N— Ar-NH2 (4)
(式中、 Jはカルボニル基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化イソプ 口ピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 Kは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化イソプ 口ピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、 p, qはそれぞれ独立に 0ま たは 1である。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合基の位置は、 パラ位または メタ位である)
からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
(24) 化学式 (4) で表されるジァミン成分のうち、
50乃至 100モル%が、 化学式 (4 c) で表されるものであることを特徴とす る、 (23) に記載した架橋基含有ポリイミ ドの製造方法。
(式中、 Xは直接結合、 カルポニル基、 スルホン基、 スルフイ ド基、 エーテル基、 イソプロピリ デン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示す。 ま た、 式中の結合位置が決定されていない結合基の位置は、 パラ位またはメタ位.である)
(25) 化学式 (4 c) において、
Xが、 酸素原子である、
(24) に記載した架橋基含有ポリイミ ドの製造方法。
(26) 化学式 (4 c) において、
Xが、 酸素原子であり、
2個の Xが直接結合するベンゼン環の結合位置が m—位であり、
Xとァミノ基が直接結合している 2個のベンゼンの結合位置が、 いずれも、 p— 位であることを特徴とする、 (24) に記載した架橋基含有ポリイミ ドの製造方
(27) 化学式 (4) で表されるジァミン成分のうち、
50) 乃至 ( 100モル%が、 化学式 (4d) で表されることを特徴とする、 (24) に記載した架橋基含有ポリィミ ドの製造方法。
(式中、 Xは直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリ デン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示す)
(28) 化学式 (4d) において、
Xが、 直接結合である (27) に記載した架橋基含有ポリイミ ドの製造方法。 (29) テトラカルボン酸二無水物成分が、
化学式 (5) で表されるものであることを特徴とする (22) に記載した製造方 法。
O 0
M LI
C C
0 R Ο (5)
ヽ / ヽ
C C
II II
Ο 0
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエノキシ基、 4一ォキシ フエノキシ基、 4' —ォキシ一 4ービフエノキシ基、 4一 [1— (4一ォキシフエニル) 一 1ーメチルェチル] フエノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す) からなる群より選ばれた 4価の結合基を示す)
(30) 温度 T [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範 囲の任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T) [P a · s e c] とし、
T/JP99/04 温度 T [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1~1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T) [Pa · s e c] としたときに、 C数式 2) と (数式 3) を同時に満たす温度 Tが存在することを特徴とする、 ( 1 ) 乃至 ( 18 ) の何れかに記載した架橋基含有ポリイミ ド。
[数 2]
1 ≤ MV30(T)/MV5(T) ≤ 10 (数式 2)
[数 3]
10 ≤ MV5(T) ≤ 10000. (数式 3)
(31) 温度 T [°C] に 5分保持して溶融させ、 0 1-1 [MP a] の範 囲の任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T) [Pa · s e c] とし、 温度 T + 20 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の任 意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T+20) [Pa · s e c] とし、 温度 T [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T + 20 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の 任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T+20) [P a · s e c] とした ときに、
(数式 2) 、 (数式 3) 及び (数式 4) を同時に満たす温度 Tが存在することを 特徴とする、 ( 1) 乃至 ( 18) の何れかに記載した架橋基含有ポリイミ ド。
[数 4]
1 ≤ MV30(T)/MV5(T) ≤ 10 (数式 2)
[数 5]
10 ≤ MV5(T) ≤ 10000 (数式 3)
[数 6]
MV30(T+20)/MV5(T+20) ≤ 20 (数式 4)
( 32 ) 360 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範 囲の任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (360) [Pa · s e c] とし 360 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1~1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (360) [Pa · s e c] としたときに、
(数式 5) と (数式 6) を同時に満たすことを特徴とする、 (1) 乃至 (18) の何れかに記載した架橋基含有ポリィミ ド。
[数 7]
1 ≤ MV30(360)/MV5(360) ≤ 10 (数式 5)
[数 8]
10 ≤ MV5(360) ≤ 10000 (数式 6)
( 33) 360°C、 1 Hzにおいて測定した時間 t [分] 経過後の貯蔵弾性 率を G' (t ) 、 損失弾性率を G" (t ) と表す場合に、 (数式 7) を満たす t
[分] が、 10 [分] 以上であることを特徴とする ( 1) 乃至 (18) の何れか に記載した架橋基含有ポリイミ ド。
[数 9]
G, (t) = G" (t ) (数式 7)
(34) ( 1) 乃至 ( 18) および (30) 乃至 (33) の何れかに記載し た架橋基含有ポリイミ ドを熱処理して得られる架橋ポリイミ ド。
(35) ( 1) 乃至 ( 18) および (30) 乃至 (33) の何れかに記載した 架橋基含有ポリイミ ドを含有する溶液または懸濁液。
本発明のポリイミ ドは分子末端の 1〜80モル%に架橋基を含有する架橋基含 有ポリイミ ドである。
[分子末端]
ここで分子末端とは、 ポリイミ ド分子鎖のうち、 繰り返し構造単位に含まれな い分子末端を示し、 模式的には、 一般化学式 (6 a) における 「一 End」 に相当す る。
また、 一般化学式 (6 b) 記載のように繰り返し構造単位の中に Aおよび Bの 2種のユニッ トが存在し、 片側のユニッ ト (この場合、 A) がひとつ多い場合に は、 分子末端は、 模式的には、 一般化学式 (6 b) における 「― End」 に相当する
c なお、 「一 End」 の構造中には Aおよび Bの構造単位は含まれないものとする。
End† A— Bナ A— End (6b)
、 ' n
[架橋基]
架橋基とは、 架橋基同士、 または、 架橋基とポリイミ ド主鎖中の基とが、 特定 の架橋条件下で反応することにより、 分子鎖間に何らかの結合を生成しうる基を 示す。 本発明においては架橋基はポリイミ ド鎖の分子末端に存在する。
架橋条件は限定されず、 熱硬化、 光硬化などの公知の架橋反応を適用すること ができる。 なお、 架橋条件下でポリイミ ド主鎖が分解することのないような条件 を適用できる架橋基が使用上好ましい。
架橋基とポリイミ ド主鎖中の基とが反応する架橋基の場合、 当然使用するポリ ィミ ド主鎖により架橋基として用いられる基は異なる。
架橋基としては公知のものを任意に選択して用いることができる。 架橋基の種 類は限定されるものではないが、 代表的なものとして、 ェチニル基、 ベンゾシク ロブテン— 4 ' —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァネート基、 二トリ口基、 アミノ基、 イソプロぺニル基、 ビニレン基、 ビニリデン基、 ェチニ リデン基およびビフエ二レニル基が例示される。
[好ましい架橋基を有する分子末端]
本発明で用いられる架橋基を有する分子末端としては、 好ましくは前記一般化 学式 (2 a ) で表されるものである。 本発明のポリイミ ドはポリマ一鎖の総末端 基数の 1 ~ 8 0モル%がこの架橋基含有末端基であり、 かつ、 9 9 ~ 2 0モル% が架橋基を持たない、 好ましくは前記化学式 (2 b ) で表される架橋基を持たな い末端基であることを特徴とするものである。
前記一般化学式 (2 a ) で表される末端構造として、 具体的には、
が例示される。
尚、 架橋基含有末端基はこれらに限定されるものではなく、 公知のものを任意 に、 単独であるいは組み合わせて利用することができる。
最も好ましい架橋基含有末端基は、 前記一般化学式 (2 a ) において、 Yが前 記化学式 (2 e ) であるものが用いられる。 具体的には
である。
[架橋基を持たない分子末端]
本発明の架橋基含有ポリィミ ドは、 その分子末端の 1〜8 0モル%に架橋基を 有することを特徴とするものであるから、 その分子末端の 9 9〜2 0モル%は架 橋基を持たない分子末端である。 架橋基を持たない分子末端とは、 分子末端同士、 または、 分子末端とポリイ ミ ド主鎖中の基とが、 成形加工 ·後処理工程等のいず れの条件下でも反応せず、 分子鎖間に何らかの結合を生成しえない分子末端基で ある。
[架橋基を有する分子末端が架橋基を持たない分子末端として機能する場合]
本発明では、 架橋基を持たない分子末端とは、 前記のように、 成形加工 ·後処 理工程 o coen=等のいずれの条件下で架橋しえない分子末端基を示すものであるから、 あ る条件下では架橋基となる構造も、 その条件に比べて穏和な条件で用いる場合に は架橋基を持たない分子末端として機能し得る。
[好ましい架橋基を持たない分子末端]
架橋基を持たない分子末端は、 公知の構造のものを任意に単独で又は混ぜて用 いることができ、 限定されるものではないが、 好ましくは前記化学式 (2b) で 表されるものが用いられる。 また、 最も好ましくは、 前記化学式 (2 b) におい て、 Tが前記化学式 (2 d) であるものが用いられる。 具体的には、
-N
である。
[架橋基を有する分子末端と架橋基を持たない分子末端の量比]
本発明は分子末端の 1〜80モル%に架橋基を有することを特徴とする架橋基 含有ポリイミ ドに関するものである。 従って、 架橋基を有する分子末端と架橋基 を持たない分子末端の量比は、 架橋基を有する分子末端のモル量を [Ε' 1]、 架橋基を持たない分子末端のモル量を [Ε, 2] とした場合、
1/99 ≤ [Ε, 1] / [Ε' 2] ≤ 80/20
の範囲にあることが必須である。
この範囲をはずれて [Ε, 1] / [Ε' 2] の値が 1/99未満の場合は架橋 密度が充分でなく耐薬品性 ·耐熱性 ·機械物性の向上が不十分となり、 [Ε' 1] / [Ε' 2] の値が 80/20を越える場合は架橋密度は充分である一方で 成型時の粘度上昇が大きく溶融成形加工が不可能となる。
[Ε' 1] / [Ε, 2] の値の範囲は成形加工条件により適正に選択されなけ ればならない。 一般的に、 好ましくは、
5/95 ≤ [Ε' 11 / 「Ε' 2] ≤ 70/30
の範囲であり、 より好ましくは
10/90 ≤ [Ε' 1] / [Ε' 2] ≤ 70/30
の範囲である。
加工方法によりさらに好ましい値の範囲は異なるものの、 例えばプレス成形な どの溶融状態での滞留を伴うもののバッチ式成形方法ではさらに好ましくは
30/70 ≤ [Ε' 1] / [Ε' 2] ≤ 70/30
の範囲であり、 最も好ましくは
40/60 ≤ [Ε, 1] / [Ε' 2] ≤ 60/40
の範囲である。
また例えば、 射出成形や押し出し成形などの溶融状態での滞留を伴い連続運転 が要求される成形方法では好ましくは
10/90 ≤ [Ε' 1] / [Ε' 2] ≤ 50/50
の範囲であり、 最も好ましくは
20/80 ≤ [Ε, 1] / [Ε' 2] ≤ 40/60
の範囲である。
また例えば、 溶融状態での滞留が少ない成形方法では好ましくは
20/80 ≤ [Ε' 1 ] / [Ε' 2] ≤ 60/40
の範囲であり、 最も好ましくは
30/70 ≤ [Ε' 1 ] / [Ε' 2] ≤ 50/50
の範囲である。
[架橋基含有ポリィミ ドの構造]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドの主鎖構造は公知のポリイミ ドが、 単体で、 も しくは任意の比率で混ぜて、 あるいは任意の比で共重合化して用いられる。
[好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— ( 1) ]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドの主鎖構造は限定されるものではないが、 好ま しくは架橋基含有ポリイミ ドを構成する主鎖構造が本質的に熱可塑性を有するこ とを特徴とする架橋基含有ポリィミ ドである。
[本質的に熱可塑性を有するとは]
ここで、 ある主鎖構造が本質的に熱可塑性を有するとは、 主鎖構造の特徴とし
て熱可塑性を示すものを示し、 具体的には、 該主鎖構造のポリイミ ドをジァミン 過剰で重合し、 ポリイミ ド分子鎖末端を理論量以上の無水フ夕ル酸で封止した架 橋基含有末端を持たないポリイミ ドが、 熱可塑性を示すことを示す。
[好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— (2) ]
また、 ポリイミ ドは好ましくは溶融成形加工可能な架橋基含有ポリイミ ドであ る
[溶融成形]
ここで、 溶融成形とは、 ポリイミ ドの成形加工の少なくとも一つの工程におい て溶融状態での樹脂の流動を伴う加工方法を示す。 ポリイミ ドの溶融状態は、 温 度が結晶融解温度またはガラス転移温度よりも高い温度でのみ実現可能である。 樹脂の流動が可能であるためにはその加工方法によりことなる剪断応力に応じて、 適度の溶融粘度を持つ必要がある。 なお、 加工方法により温度 ·剪断応力 ·溶融 粘度は異なる。
加工方法としては例えば、 押出成形、 射出成形、 圧縮成形、 ブロー成形、 真空 成形、 回転成形、 反応射出成形、 積層成形、 および注形成形などである。
[溶融粘度変化]
定常的に加工を連続して行うためには、 溶融粘度変化は小さい必要がある。 溶 融粘度変化とは、 加工温度 ·加工剪断応力下に保持した場合の粘度変化を示す。
[溶融粘度]
以上のことから、 本発明のポリイミ ドは、 粘度は限定されないものの、 その目 安として好ましくは、
温度 T [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜 1 [MP a] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T) [Pa · s e c] としたときに、 (数式 2) と (数式 3) を同時に満たす温度 Tが存在する架橋基含有ポリイミ ド であり、
1 ≤ MV30(T)/MV5(T) ≤ 10 (数式 2)
10 ≤ MV5(T) ≤ 10000 (数式 3)
さらに好ましくは、
温度 T [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1~1 [MP a] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T + 20 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の任 意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T+20) [P a · s e c] とし、 温度 T [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1~1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T + 20 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の 任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T+20) [Pa · s e c] とした ときに、
(数式 2) 、 (数式 3) 及び (数式 4) を同時に満たす温度 Tが存在すること を特徴とする架橋基含有ポリイミ ドであり、 , 1 ≤ MV30(T)/MV5(T) ≤ 10 (数式 2)
10 ≤ MV5(T) ≤ 10000 (数式 3)
MV30(T+20)/MV5(T+20) ≤ 20 (数式 4)
最も好ましくは、
温度 T [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1~ 1 [MPa] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T + 20 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の任 意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (T+20) [P a · s e c] とし、 温度 T [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1~1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T) [Pa · s e c] とし、
温度 T + 20 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の 任意の一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (T+20) [P a · s e c] とした ときに、
(数式 2) 、 (数式 3) 及び (数式 4 b) を同時に満たす温度 Tが存在すること を特徴とする架橋基含有ポリイミ ドである。
1 ≤ MV30(T)/MV5(T) ≤ 10 (数式 2)
1 0 ≤ MV5(T) ≤ 10000 (数式 3)
MV30(T+20)/MV5(T+20) ≤ 10 (数式 4 b)
また、 架橋基含有末端基として前記一般化学式 (2) で表される構造のものを 用いる場合は、 該架橋基の架橋条件が 360°C付近以上であることを考えあわせ ると、 上記 (数式 2) 、 (数式 3) 、 (数式 4) 及び (数式 4b) を満たす温度 T [°C] の範囲には、 360°Cが含まれていることが好ましい。
言い換えれば、
360 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜 1 [MP a] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (360) [P a · s e c] とし、
360 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (360) [Pa · s e c] としたときに、 (数式 5) と (数式 6) を同時に満たす架橋基含有ポリイミ ドであり、
1 ≤ MV30(360)/MV5(360) ≤ 10 (数式 5)
10 ≤ MV5(360) ≤ 10000 (数式 6)
さらに好ましくは、
360 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (360) [P a · s e c] とし、
380 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (380) [Pa · s e c] とし、
360 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (360) [Pa · s e c] とし、
380 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (380) [Pa · s e c] としたときに、 (数式 5) 、 (数式 6) 及び (数式 8) を同時に満たす架橋基含有ポリイミ ドで あり、
10 ≤ MV5(360) ≤ 10000 (数式 6)
MV30(380)/MV5(380) ≤ 20 (数式 8)
最も好ましくは、
360 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜 1 [MP a] の範囲の任意の一
定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (360) [P a · s e c] とし、
380 [°C] に 5分保持して溶融させ、 0. 1〜 1 [MPa] の範囲の任意の一 定剪断応力で測定した溶融粘度 MV5 (380) [Pa · s e c] とし、
360 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MPa] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (360) [Pa · s e c] とし、
380 [°C] に 30分保持して溶融させ、 0. 1〜1 [MP a] の範囲の任意の 一定剪断応力で測定した溶融粘度 MV30 (380) [Pa · s e c] としたときに、 (数式 5) 、 (数式 6) 及び (数式 8 b) を同時に満たす架橋基含有ポリイミ ド である。
1 ≤ MV30(360)/MV5(360) ≤ 10 (数式 5)
10 ≤ MV5(360) ≤ 10000 (数式 6 )
MV30(380)/MV5(380) ≤ 10 (数式 8 b)
[溶融粘度の測定方法]
なお、 溶融粘度の測定方法は特に限定されるわけではないが、 たとえば、 高化 式フローテス夕一 (たとえば島津製作所 CFT 50 OA) によりオリフィス 1. 0 mm (径) X 10 mm (長) 、 荷重 100 k g fの条件で測定することが可能 である。
なお、 剪断応力 (Tw) [Pa] はこの場合、 管壁の見かけのずり応力を計算 することにより求められる、 その計算値は、 押し出し圧力を P [Pa] 、 ノズル の径 (直径) を 2R [cm] 、 ノズルの長さを L c [cm] とした場合、 Tw=P xR/2 L c
であることが知られている。 (高分子学会レオロジー委員会編: 「レオ口ジー測 定法」 による) ことから、 この測定法での剪断応力は 0. 245 [MP a] とな る o
[ゲル化時間]
溶融流動が可能であるかどうかを示すもう一つのパラメ一夕としてゲル化時間 が挙げられる。 ある温度でのゲル化時間とは、 その温度で一定周波数において測 定した時間 t [分] 経過後の貯蔵弾性率を G' (t) 、 損失弾性率を G" (t) と表す場合に、 (数式 7) を満たす tである。
G, (t) = G" (t ) (数式 7) 加工方法、 樹脂の特性によりゲル化時間を測定する場合の試料温度、 測定周波 数は変更する必要があり、 限定されるものではないが、 本願のポリイミ ドの場合、 試料温度 360°C定温, 1 H zにおいて測定したゲル化時間は、 好ましくは 10 [分] 以上であり、 さらに好ましくは 20 [分] 以上である。
貯蔵弾性率及び損失弾性率の測定方法は特に限定されないが、 たとえば、 溶融 粘弾性測定機(たとえば、 レオメトリックス社 RDS- II)を用い、 パラレルプレート (たとえば、 25 mmディスポーザブル)により測定可能である。
[好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造一 (3) ]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドは、 さらに好ましくは、 1本の分子鎖の片端に 架橋基を有する末端を持ち、 もう片端に架橋基を持たない末端を持つ分子鎖を含 んでなる架橋基含有ポリィミ ドである。 該分子鎖の含有量は限定されないが、 好 ましくは 0. 2モル%以上であり、 さらに好ましくは 1モル%以上であり、 最も 好ましくは 5モル%以上である。
また、 1本の分子鎖の片端に架橋基を有する末端を持ち、 もう片端に架橋基を 持たない末端を持つ分子鎖を含んでなることを特徴とする架橋基含有ポリィミ ド としては、 さらに好ましくは前記一般化学式 (2 c) で表される構造を持つ架橋 基含有ポリイミ ドを示す。 その分子鎖の含有量も同様に限定されないが、 好まし くは 0. 2モル%以上であり、 さらに好ましくは 1モル%以上であり、 最も好ま しくは 5モル%以上である。
[好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造一 (4) ]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドは、 好ましくは、 ポリイミ ド主鎖に、 前記一般 化学式 (1) で表される繰り返し構造単位を有する。
[さらに好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— (1) ]
前記一般化学式 (1) で表される繰り返し構造単位を有する本発明の架橋基含 有ポリイミ ドのさらに好ましいもののひとつは、 繰り返し構造単位のうち 50乃 至 100モル%が、 前記一般化学式 (l a) で表される繰り返し単位構造である ことを特徴とするものである。
また、 これらの中でも、 繰り返し構造単位のうち 50乃至 100モル%が、 ―
の何れかの構造であるものが最も好ましい。
[さらに好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— (2) ]
前記一般化学式 (1) で表される繰り返し構造単位を有する本発明の架橋基含 有ポリイミ ドのさらに好ましいもののひとつは、 繰り返し構造単位のうち 50乃 至 100モル%が、 前記一般化学式 ( l b) で表される繰り返し単位構造である ことを特徴とするものである。
また、 これらの中でも、 繰り返し構造単位のうち 50乃至 100モル%が、
で表される構造であるものが最も好ましい。
[さらに好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— (3) ]
前記一般化学式 ( 1) で表される繰り返し構造単位を有する本発明の架橋基含 有ポリイミ ドのさらに好ましいもののひとつは、 繰り返し構造単位のうち 50乃 至 100モル%力 前記一般化学式 ( 1 c) で表される繰り返し単位構造である ことを特徴とするものである。
また、 これらの中でも、 繰り返し構造単位のうち 50乃至 100モル%力 前 記一般化学式 ( l c) において、 Xが酸素原子である繰り返し構造単位を有する ものが好ましく、 また、 繰り返し構造単位のうち 50乃至 100モル%が、
P
で表される構造であるものが最も好ましい。
[さらに好ましい架橋基含有ポリイミ ドの構造— (4 ) ]
前記一般化学式 ( 1 ) で表される繰り返し構造単位を有する本発明の架橋基含 有ポリイミ ドのさらに好ましいもののひとつは、 繰り返し構造単位のうち 5 0乃 至 1 0 0モル%力 前記一般化学式 ( l e ) で表される繰り返し単位構造である ことを特徴とするものである。
また、 これらの中でも、 繰り返し構造単位のうち 5 0乃至 1 0 0モル%が、 一 般化学式 ( I d ) で表される繰り返し単位構造であるものが好ましい。
(式中、 X , Rはそれぞれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、
式中の Xは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリ デン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の結合基を示し、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソ プロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエノキシ基、 4一ォキシ フエノキシ基、 4, 一ォキシ一 4—ビフエノキシ基、 4— [ 1— ( 4—ォキシフエニル) 一 1ーメテルエチル] フエノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す) からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す。 また、 式中の結合位置が決定されていない結合 基の位置は、 パラ位またはメタ位である)
また、 この中でも、 繰り返し構造単位のうち 5 0乃至 1 0 0モル%が、 前記一 般化学式 ( I d ) において、 Z 2が酸素原子である繰り返し構造単位を有するも のが好ましく、 さらに、 繰り返し構造単位のうち 5 0乃至 1 0 0モル%が、
で表される繰り返し単位構造であるものが最も好ましい。
[架橋基含有ポリイミ ドの分子量]
架橋基含有ポリイミ ドの分子量の指標として対数粘度が用いられる。
[架橋基含有ポリイミ ドの対数粘度]
架橋基含有ポリイミ ドの対数粘度は、 0. 1から 1. 5dl/gの範囲である c 対数粘度が、 0. 1未満では架橋点間分子量が低くなることから機械特性が著し く低下し、 1. 5を越えると溶融粘度が高くなり、 溶融成形性が非常に低下する c 好ましい対数粘度は、 0. 2から 1. 2の範囲であり、 更に好ましくは 0. 3か ら 0. 8の範囲であり、 最も好ましくは 0. 4から 0. 6の範囲である。
[対数粘度の測定方法]
上記の対数粘度は p—クロロフエノ一ル /フエノ一ル = 9 / 1重量比の混合溶 媒中、 0. 5 g/10 Omlの溶液濃度、 35 °Cで、 例えばウベローデ型粘度計 を用いて測定することができる。
[架橋基含有ポリイミ ドが共重合体である場合の規則性]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドが共重合体である場合、 その共重合体を構成す る 2種以上の繰り返し単位の定序性や規則性に、 制限があつてもなくてもよく、 共重合体の種類はランダム、 交互およびブロックのいずれでも差し支えない。
[架橋基含有ポリィミ ドの製造方法]
ここに本発明の架橋基含有ポリイミ ドの製造方法を詳細に説明するが、 本発明 において製造方法が限定されるものではない。
[使用原料]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドは一般的には、 以下の原料により得られる。
(A) ジァミン成分
(B) テトラカルボン酸二無水物成分
(C)架橋基を有する末端封止剤
(D) 架橋基を持たない末端封止剤
である。
[:ジァミン成分]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドを得るために用いられるジァミン成分は、 限定 されるわけではないが、 芳香族系ジァミンが好ましい。
芳香族系ジァミンとしては、 例えば、
a) ベンゼン環 1個を有する、
p—フエ二レンジァ: ン、
Π1—フエ二レンジァミン、
b) ベンゼン環 2個を有する、
3, 3' ージアミノジフエ二ルェ一テル、
3, 4' —ジアミノジフエ二ルェ一テル、
4, 4' —ジアミノジフエニルエーテル、
3, 3, 一ジアミノジフエニルスルフイ ド、
3, 4, 一ジアミノジフエニルスルフィ ド、
4, 4 ' —ジアミノジフエニルスルフイ ド、
3, 3' —ジアミノジフエニルスルホン、
3, 4' —ジアミノジフエニルスルホン、
4, 4' —ジアミノジフエニルスルホン、
3, 3' —ジァミノベンゾフエノン、
4, 4, 一ジァミノべンゾフエノン、
3, 45 ージァミノべンゾフエノン、
3, 3, 一ジアミノジフエニルメタン、
4, 4' —ジアミノジフエニルメタン、
3, 4, ージアミノジフエニルメタン、
2, 2—ジ (3—ァミノフエニル) プロパン、
2 , 2—ジ (4ーァミノフエニル) プロパン、
2 - (3—ァミノフエ二ル) 一2— (4—ァミノフエ二ル) プロパン、
2 , 2—ジ ( 3—ァミノフエ二ル) 一 1 , 1, 1 , 3, 3, 3—へキサフルォロ
プロパン、
2 , 2—ジ (4—ァミノフエ二ル) 一 1 , 1 , 1 , 3, 3, 3—へキサフルォロ プロパン、
2 - ( 3—ァミノフエ二ル) 一 2— (4—ァミノフエニル) 一 1 , 1 , 1 , 3, 3 . 3—へキサフルォロプロパン、
1 , 1 -ジ ( 3 ァミノフエ二ル) 一 1—フエニルェタン、
1 , 1―ジ (4 ァミノフエ二ル) 一 1一フエニルェタン、
1 - - ( 3一アミノフエ二ル) 一 1— ( 4—ァミノフエ二ル) 一 1—フエ -ニルエタ ン、
c ) ベンゼン璟 3個を有する、
1 , 3 -ビス ( 3 —アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 4 —アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 3一アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 4 —アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 3 —ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 4ーァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 3 —ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 4 —ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 3ーァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 4 —ァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 3 —ァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 4 —ァミノ一ひ, ひージメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 3 -ビス ( 3 —ァミノ一ひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 3一ビス ( 4 —ァミノ一ひ, ひージトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 3 —アミノーひ, ひ一ジト リフルォロメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 4一ビス ( 4 —アミノーひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、
2 , 6一ビス ( 3 —アミノフエノキシ) ベンゾニトリル、
2 , 6一ビス ( 3 —アミノフエノキシ) ピリジン、
d ) ベンゼン環 4個を有する、
4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、
4, 4' —ビス (4—アミノフエノキシ) ビフエニル、
ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] ケトン、
ビス [4— (4—アミノフエノキシ) フエニル] ケトン、
ビス [4— (3—アミノフヱノキシ) フエニル] スルフィ ド、
ビス [4一 (4一アミノフエノキシ) フエニル] スルフィ ド、
ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルホン、
ビス [4一 (4—アミノフエノキシ) フエニル] スルホン、
ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] エーテル、
ビス [4— (4—アミノフエノキシ) フエニル] エーテル、
2 , 2—ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] プロパン、
2 , 2—ビス [4— (4一アミノフエノキシ) フエニル] プロパン、
2, 2—ビス [3— (3—アミノフエノキシ) フエニル] — 1 , 1, 1 , 3, 3 3—へキサフルォロプロパン、
2, 2—ビス [4一 (4—アミノフエノキシ) フエニル] — 1 1 , 1, 3, 3 3—へキサフルォロプロパン、
e) ベンゼン環 5個を有する、
1 , 3—ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ベンゼン、
1 , 3—ビス [4— (4—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ベンゼン、
1, 4—ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ベンゼン、
1, 4—ビス [4一 (4—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ベンゼン、
1 , 3—ビス [4— (3—アミノフエノキシ) 一ひ, ひージメチルベンジル] ベ ンゼン、
1 , 3- ビス [4一 (4—アミノフエノキシ) 一ひ, ひ一ジメチルベンジル] ベ ンゼン、
1 , 4- ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) 一ひ, ひ一ジメチルベンジル] ベ ンゼン、
1 , 4-ビス [4— (4—アミノフエノキシ) 一ひ, ひ一ジメチルベンジル] ベ ンゼン、
f ) ベンゼン環 6個を有する、
4, 4, 一ビス [4— (4一アミノフエノキシ) ベンゾィル] ジフエ二ルェ一テ ル、
4, 4, 一ビス [4— (4ーァミノ一ひ, ひ一ジメチルペンジル) フエノキシ] ベンゾフエノン、
4 , 4 ' —ビス [4— (4—ァミノ一ひ, ひージメチルベンジル) フエノキシ] ジフエニルスルホン、
4, 4, 一ビス [4— (4一アミノフエノキシ) フエノキシ] ジフエニルスルホ ン、
g) 芳香族置換基を有する、
3, 3, 一ジァミノ一 4, 4, 一ジフエノキシベンゾフエノン、
3, 3, 一ジァミノ一 4, 4 ' —ジビフエノキシベンゾフエノン、
3, 3 ' —ジアミノー 4—フエノキシベンゾフエノン、
3, 3, 一ジァミノ一 4—ビフエノキシベンゾフエノン、 および
h) スピロビインダン環を有する、
6 , 6, 一ビス (3—アミノフエノキシ) 3, 3, 3, , 3, , 一テトラメチル — 1, 1 ' —スピロビインダン
6, 6, 一ビス (4—アミノフエノキシ) 3, 3, 3, , 3, , 一テトラメチル — 1, 1 ' ースピロビィンダン、
が例示される。
また、 上記ジァミンの芳香環上の水素原子の一部もしくは全てをフルォロ基、 メチル基、 メ トキシ基、 トリフルォロメチル基、 またはトリフルォロメ トキシ基 から選ばれた置換基で置換したジァミンも用いることができる。
更に、 好ましくは成形加工性を損なわない範囲内で、 架橋点となるェチニル基、 ベンゾシクロブテン一 4' —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァ ネート基、 二トリ口基、 およびイソプロぺニル基を、 上記ジァミンの芳香環上の 水素原子の一部もしくは全てに置換基として導入しても用いることができる。 更 にまた、 好ましくは成形加工性を損なわない範囲内で、 架橋点となるビニレン基、 ビニリデン基、 およびェチニリデン基を置換基ではなく、 主鎖骨格中に組み込む
こともできる。
他に、 性能の改良や改質を行う目的で、 あるいは、 良好な諸物性を損なわない 範囲内で、 上記ジァミンと共に 1種以上の脂肪族ジァミンを用いて共重合化する こともできる。 例えば、
i ) シロキサンジァミン類である、
1, 3—ビス (3—ァミノプロピル) テトラメチルジシロキサン、
1, 3—ビス (4一アミノブチル) テトラメチルジシロキサン、
α , ω—ビス (3—ァミノプロピル) ポリジメチルシロキサン、
, ω—ビス (3—アミノブチル) ポリジメチルシロキサン、
j ) エチレングリコールジァミン類である、
ビス (アミノメチル) エーテル、
ビス (2—アミノエチル) エーテル、
ビス (3—ァミノプロピル) エーテル、
ビス (2—アミノメ トキシ) ェチル] エーテル、
ビス [ 2— ( 2—アミノエトキシ) ェチル] エーテル、
ビス [ 2— (3—ァミノプロトキシ) ェチル] エーテル、
1, 2—ビス (アミノメ トキシ) ェタン、
1, 2—ビス (2—アミノエトキシ) ェタン、
1, 2—ビス [ 2— (アミノメ トキシ) エトキシ] ェタン、
1 , 2—ビス [ 2— (2—アミノエトキシ) エトキシ] ェタン、
エチレングリコールビス (3—ァミノプロビル) エーテル、
ジエチレングリコールビス (3—ァミノプロピル) エーテル、
トリエチレングリコールビス (3—ァミノプロビル) エーテル、
k ) メチレンジァミン類である、
エチレンジァミン、
1, 3—ジァミノプロパン、
1 . 4—ジァミノブタン、
1 . 5—ジァミノペンタン、
1 . 6—ジァミノへキサン、
1, 7—ジァミノヘプタン、
1, 8—ジァミノオクタン、
1, 9ージアミノノナン、
1. 10—ジァミノデカン、
1. 1 1—ジアミノウンデカン、
1, 12—ジァミノ ドデカン、
1) 脂環式ジァミン類である、
1 , 2—ジアミノシクロへキサン、
1 , 3—ジアミノシクロへキサン、
1, 4—ジアミノシクロへキサン、
1. 2—ジ (2—アミノエチル) シクロへキサン、
1. 3—ジ (2—アミノエチル) シクロへキサン、
1, 4—ジ (2—アミノエチル) シクロへキサン、
ビス ( 4一アミノシクロへキシル) メタン、
2, 6—ビス (アミノメチル) ビシクロ [2. 2. 1] ヘプタン、
2, 5—ビス (アミノメチル) ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプタン、
が例示される。
これらのジァミンは必要に応じて単独でないしは混合して用いることができる。
[好ましいジァミン成分]
前記に例示したジァミン成分の中で、 好ましいジァミンは前記一般化学式 (4) で表されるジァミンである。
[さらに好ましいジァミン成分 ( 1) ]
前記一般化学式 (4) で表されるジァミンの中で、 さらに好ましいジァミンの 一つは前記一般化学式 (4 c) で表されるジァミンであって、 これを用いる場合 特に好ましくはその使用量は 50乃至 100モル%である。
前記一般化学式 (4 c) で表されるジァミンの例としては、 例えば、
1, 3—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1, 3—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1, 4—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 4—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1, 3—ビス (3—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1. 3—ビス (4—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1. 4—ビス (3—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 4一ビス (4ーァミノべンゾィル) ベンゼン、
1, 3—ビス (3—ァミノ一ひ, ひージメチルベンジル) ベンゼン、
1, 3—ビス (4一アミノーひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1, 4—ビス (3—ァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 4一ビス (4—ァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) ベンゼン、
1 , 3—ビス (3—アミノーひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、 1 , 3—ビス (4—ァミノ一ひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、 1 , 4一ビス (3—ァミノ一ひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、 1 , 4—ビス (4—アミノーひ, ひ一ジトリフルォロメチルベンジル) ベンゼン、 2, 6—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゾニトリル、
2, 6—ビス (3—アミノフエノキシ) ビリジン、
を用いることができる。
この中で特に好ましいジァミンは、
1. 3—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 3—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1. 4—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1, 4—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、
1 , 3—ビス (3—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1, 3—ビス (4—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 4一ビス (3—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
1 , 4一ビス (4—ァミノべンゾィル) ベンゼン、
であり、 最も好ましいジァミンは、
1 , 3—ビス (4一アミノフエノキシ) ベンゼン、
である。
[さらに好ましいジァミン成分 (2) ]
P T 前記一般化学式 (4) で表されるジァミンの中で、 さらに好ましいジァミンの 一つは前記一般化学式 (4d) で表されるジァミンであって、 これを用いる場合 特に好ましくはその使用量は 50乃至 100モル%である。
前記一般化学式 (4d) で表されるジァミンの例としては、 例えば、
4, 4 ' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエ二ル、
ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] ケトン、
ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルフィ ド、
ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルホン、
ビス [4— (3—アミノフ: ノキシ) フエニル] エーテル、
2, 2—ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フヱニル] プロパン、
2, 2—ビス [3— (3—アミノフエノキシ) フエニル] — 1, 1 , 1 , 3, 3, 3—へキサフルォロプロパン、
が挙げられる。
この中で特に好ましいジァミン成分は、
4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、
でめる。
[テトラカルボン酸二無水物成分]
本発明のポリイミ ドを得るために用いられるテトラカルボン酸二無水物成分は 限定されないが、 例えば、
ピロメ リッ ト酸二無水物、
3, 3, , 4, 4' ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、
3, 3 ' 4, 4' —ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、
ビス (3 4ージカルボキシフエニル) ェ一テルニ無水物、
ビス (3 4—ジカルボキシフエニル) スルフィ ドニ無水物、
ビス (3 4—ジカルボキシフエニル) スルホン二無水物、
2, 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) プロパン二無水物、
2, 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) 一 1, 1, 1 , 3, 3 3—へ キサフルォロプロパン二無水物、
1 , 3—ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
1, 4—ビス (3 , 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
4, 4, 一ビス (3 , 4—ジカルボキシフエノキシ) ビフエニルニ無水物、
2 , 2—ビス [ ( 3, 4ージカルボキシフエノキシ) フエニル] プロパン二無水 物、
2, 3, 6, 7—ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1, 4 , 5 , 8—ナフ夕レンテトラカルボン酸二無水物、
エチレンテトラカルボン酸二無水物、
ブ夕ンテトラカルボン酸二無水物、
シクロペン夕ンテトラカルボン酸二無水物、
2, 2, , 3 , 3, 一べンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、
2, 2, , 3, 3, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
2, 2—ビス (2, 3—ジカルボキシフエニル) プロパン二無水物、
2 , 2—ビス (2, 3 —ジカルボキシフエニル) 一 1 , 1 , 1, 3, 3 , 3 —へ キサフルォロプロパン二無水物、
ビス (2 , 3—ジカルボキシフエニル)ェ一テルニ無水物、
ビス (2, 3—ジカルボキシフエニル) スルフィ ドニ無水物、
ビス (2 , 3—ジカルボキシフエニル) スルホン二無水物、
1, 3—ビス (2 , 3—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
1 , 4—ビス (2, 3—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、 および
1, 2 , 5, 6—ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
などを適宣単独でないしは混合して用いることができる。
また、 上記に記載したテトラカルボン酸二無水物成分全種類に対して、 それら の芳香環上の水素原子の一部もしくは全てをフルォロ基、 メチル基、 メ トキシ基、 トリフルォロメチル基、 またはトリフルォロメ トキシ基から選ばれた置換基で置 換したジァミンも用いることができる。
更に、 好ましくは成形加工性を損なわない範囲内で、 架橋点となるェチニル基、 ベンゾシクロブテン一 4 ' —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァ ネート基、 二トリ口基、 およびイソプロぺニル基を、 上記ジァミンの芳香環上の 水素原子の一部もしくは全てに置換基として導入しても用いることができる。 更
にまた、 好ましくは成形加工性を損なわない範囲内で、 架橋点となるビニレン基、 ビニリデン基、 およびェチニリデン基を置換基ではなく、 主鎖骨格中に組み込む こともできる。
これらのテトラ力ルボン酸二無水物成分は必要に応じて単独でないしは混合し て用いることができる。
また、 製法によっては二無水物ではなく、 一無水物あるいは無水物でない化合 物、 さらにはその塩などの誘導体等を任意に用いることができる。
[好ましいテトラカルボン酸二無水物成分]
前記に例示したテトラカルボン酸二無水物成分の中で、 好ましいテトラカルボ ン酸ニ無水物は前記一般化学式 (5) で表されるテトラカルボン酸二無水物であ る。 具体例としては、
ピロメ リッ ト酸二無水物、
3, 3, , 4 , 4, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
3, 3, , 4, 4 ' —ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、
ビス (3, 4ージカルボキシフエニル) エーテル二無水物、
ビス (3, 4—ジカルボキシフヱニル) スルフィ ドニ無水物、
ビス (3, 4ージカルボキシフエニル) スルホン二無水物、
2 , 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) プロパン二無水物、
2, 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) 一 1 , 1, 1, 3, 3, 3—へ キサフルォロプロパン二無水物、
1 , 3—ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
1, 4一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
4, 4, 一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ビフエニルニ無水物、
2, 2—ビス [ (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) フエニル] プロパン二無水 物、
2, 3, 6, 7—ナフ夕レンテトラカルボン酸二無水物、
1 , 4, 5, 8—ナフ夕レンテトラカルボン酸二無水物、
が例示される。
[さらに好ましいテトラカルボン酸二無水物成分]
前記一般化学式 (5) で表されるジァミンの中で、 さらに好ましいテトラカル ボン酸二無水物は
ピロメリット酸ニ無水物、
3, 3' , 4, 4, ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、
3 , 3 ' 4 4, 一ベンゾフヱノンテトラカルボン酸二無水物、
ビス (3 4 ジカルボキシフエニル) エーテル二無水物、
ビス (3 4 ジカルボキシフエニル) スルフィ ドニ無水物、
ビス (3 4 ジカルボキシフエニル) スルホン二無水物、
2 , 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) ー 1, 1, 1, 3, 3, 3—へ キサフルォロプロパン二無水物、
1 , 4一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、
からなる群より選ばれる 1種あるいは 2種以上のテトラカルボン酸二無水物成分 が用いられる。
[テトラカルボン酸二無水物成分の使用量]
テトラカルボン酸二無水物成分の全量は、 使用するジァミン成分の全量 1モル 当たり、 0. 8から 1. 25モル比である。 このモル比を変えることにより、 得 られる架橋基含有ポリイミ ドの分子量を制御することができる。 そのモル比が、 0. 8未満では、 十分な特性を引き出すほどの分子量が得られず、 1. 25を越 えると分子量の低下を招く。
末端封止剤としてジカルボン酸またはその無水物や誘導体を用いる場合は、 テ トラカルボン酸二無水物成分の全量は、 使用するジアミン成分の全量 1モル当た り、 好ましくは 0. 8から 0. 99モル比であり、 さらに好ましくは 0. 85か ら 0. 97モル比であり、 最も好ましくは 0. 90から 0. 95の範囲である。 この場合、 これらの範囲を超えるテトラカルボン酸二無水物成分を用いた場合、 末端封止が不十分となり、 熱安定性 ·加工性に悪影響がある。
末端封止剤としてモノアミン類を用いる場合は、 テトラカルボン酸二無水物成 分の全量は、 使用するジァミン成分の全量 1モル当たり、 好ましくは 1. 01か ら 1. 25モル比であり、 さらに好ましくは 1. 05から 1. 20モル比であり、 最も好ましくは 1. 07から 1. 15の範囲である。
この場合、 これらの範囲より少ないテトラカルボン酸二無水物成分を用いた場 合、 末端封止が不十分となり、 熱安定性 ·加工性に悪影響がある。
架橋基含有ポリイミ ドの分子量は、 使用するジァミン成分の全量 1モルに対す るテトラカルボン酸二無水物成分の全量のモル比を制御することによつて達成さ れるが、 重合方法、 溶媒の種類、 重合温度や重合時間等によりその最適仕込み比 は異なる場合がある。
[架橋基を有する末端封止剤]
本発明に用いられる架橋基を有する末端封止剤は限定されない。 ポリイミ ドの 合成方法により様々な種の架橋基を有する末端封止剤が用いられるが、 代表的な ものはモノアミン又はジカルボン酸無水物であり、 この中に導入される架橋基と しては、 成形加工条件に合わせて様々の公知の架橋基を選択することができる。 架橋基の種類は限定されるものではないが、 代表的なものとして、 ェチニル基、 ペンゾシクロブテン一 4 ' —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァ ネート基、 二トリ口基、 アミノ基、 イソプロぺニル基、 ビニレン基、 ビニリデン 基、 およびェチニリデン基が例示される。
[好ましい架橋基を有する末端封止剤]
本発明に用いられる架橋基を有する末端封止剤は、 好ましくは、 架橋基を有す るジカルボン酸無水物である。 合成方法によってはその開環物あるいはその塩等 の誘導体が用いられる。
例えば、
•マレイン酸無水物やナジック酸無水物で代表される不飽和脂肪族ジカルボン酸 無水物、
• 1一フエ二ルー 2— (3 , 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物、 ェ チニルフタル酸無水物や 6—ェチニルー 2, 3—ジカルボキシナフ夕レン無水物 で代表されるェチニル基を含有するジカルボン酸無水物、
•ベンゾシクロブテン一 4, 一ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 およびイソプロべ 二ル基を含有するフ夕ル酸無水物誘導体または 2 , 3—ジカルボキシナフ夕レン 無水物誘導体、
などが例示される。
[より好ましい架橋基を有する末端封止剤]
構造中に含まれる架橋基は好ましくはェチニル基であり、 フエ二ルェチニルべ ンゼンの構造を含むものがより好ましい。
[さらに好ましい架橋基を有する末端封止剤]
本発明に用いられる架橋基を有する末端封止剤は、 さらに好ましくは、 前記一 般化学式 (3 a) で表されるジカルボン酸無水物である。
具体的に示すと、
1一フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物、
1一フエ二ルー 2— (3— (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) フエニル) ァセ チレン無水物、
1—フエニル一 2— ( 3— ( 3 4—ジカルボキシフエニルカルボニル) フエ二 ル) アセチレン無水物、
1一フエ二ルー 2— (3— (3 4ージカルボキシフエニルスルホニル) フエ二 ル) アセチレン無水物、
1一フヱニルー 2— (3— (3 4—ジカルボキシフエニルスルフィニル) フエ ニル) アセチレン無水物、
1一フエニル一 2— (3- (2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) イソプロパ ニル) フヱニル) アセチレン無水物、
1 _フエ二ルー 2— (3— ( 1, 1, 1, 3, 3, 3, —へキサフルオロー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) イソプロパニル) フエニル) アセチレン無水 物、
1一フエニル一 2 - (3— (3 4—ジカルボキシフエニル) フエニル) ァセチ レン無水物、
1一フエ二ルー 2— (4一 (3 4—ジカルボキシフエノキシ) フエニル) ァセ チレン無水物、
1一フエ二ルー 2— (4— (3 4ージカルボキシフエニルカルボニル) フエ二 ル) アセチレン無水物、
1一フエニル一 2— (4— (3 4ージカルボキシフエニルスルホニル) フエ二 ル) アセチレン無水物、
1一フエニル一 2— (4— (3, 4—ジカルボキシフエニルスルフィニル) フエ ニル) アセチレン無水物、
1一フエ二ルー 2— (4 - (2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) イソプロパ ニル) フエニル) アセチレン無水物、
1—フエニル一 2— (4- (1, 1, 1, 3, 3, 3, 一へキサフルオロー 2— (3, 4ージカルボキシフエニル) イソプロパニル) フエニル) アセチレン無水 物、
1一フエニル一 2— (4— (3, 4—ジカルボキシフエニル) フエニル) ァセチ レン無水物、 および
2, 3—ジカルボキシ一 6—フエ二ルェチニル) ナフ夕レン無水物、
である。
上記の架橋基を有する末端封止剤は、 1種または 2種以上混合して用いても差 し支えない。 また、 それらの芳香環上の水素原子の一部もしくは全てをフルォロ 基、 メチル基、 メ トキシ基、 トリフルォロメチル基、 またはトリフルォロメ トキ シ基から選ばれた置換基で置換した架橋基を有する末端封止剤も用いることがで きる。
更に、 成形加工性が損なわれない範囲内で架橋点となるェチニル基、 ベンゾシ クロブテン一 4, —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァネート基、 二トリ口基、 およびイソプロぺニル基を、 上記架橋基含有ジカルボン酸無水物の 芳香環上の水素原子の一部もしくは全てに置換基として導入しても用いることが できる。
[最も好ましい架橋基を有する末端封止剤]
上記の架橋基を有する末端封止剤の中で、 1—フエニル— 2— (3, 4—ジカ ルボキシフエニル) アセチレン無水物が本発明の架橋基含有ポリイミ ドの性質や 実施面から最も好ましい。
[架橋基を持たない末端封止剤 ]
本発明に用いられる架橋基を持たない末端封止剤は限定されない。 ポリイミ ド の合成方法により様々な種の架橋基を持たない末端封止剤が用いられるが、 代表 的なものはモノアミン又はジカルボン酸無水物であり、 構造中には成形加工また
は後処理工程の条件で架橋基として機能する基はふくまれないことが必須である。 架橋基としては、 たとえば、 ェチニル基、 ベンゾシクロブテン一 4 ' —ィル基、 ビニル基、 ァリル基、 シァノ基、 イソシァネート基、 二トリ口基、 アミノ基、 ィ ソプロぺニル基、 ビニレン基、 ビニリデン基、 およびェチニリデン基が例示され る。
[好ましい架橋基を持たない末端封止剤]
本発明に用いられる架橋基を持たない末端封止剤は、 好ましくは、 ジカルボン 酸無水物である。 合成方法によってはその開環物あるいはその塩等の誘導体が用 いられる。 構造中には成形加工または後処理工程の条件で架橋基として機能する 基はふくまれないことが必須である。
[さらに好ましい架橋基を持たない末端封止剤]
本発明に用いられる架橋基を持たない末端封止剤は、 さらに好ましくは、 前記 一般化学式 (3 b ) で表されるジカルボン酸無水物である。
具体的には、
フ夕ル酸無水物、
4—フエニルフ夕ル酸無水物、
4一フエノキシフタル酸無水物、
4 -フエニルスルフィニルフタル酸無水物、
4—フエニルスルホニルフタル酸無水物、
4—フエニルカルボニルフタル酸無水物、
4— ( 2—フエニルイソプロピル) フ夕ル酸無水物、
4— ( 1, 1, 1, 3, 3, 3—へキサフルオロー 2—フエニルイソプロピル) フ夕ル酸無水物、
2, 3—ナフタレンジカルボン酸無水物、 および
1, 8—ナフ夕レンジカルボン酸無水物、
である。
上記ジカルボン酸無水物は、 1種または 2種以上混合して用いても差し支えな い。 また、 それらの芳香環上の水素原子の一部もしくは全てをフルォロ基、 メチ ル基、 メ トキシ基、 トリフルォロメチル基、 またはトリフルォロメ トキシ基から
選ばれた置換基で置換したジァミンも用いることができる。
[最も好ましい架橋基を持たない末端封止剤]
•上記ジカルボン酸無水物の中で、 フ夕ル酸無水物が得られる本発明の架橋基含 有ポリイミ ドの性質や実施面から最も好ましい。
[架橋基を有する末端封止剤と架橋基を持たない末端封止剤の量比]
原料として用いる架橋基を有する末端封止剤と架橋基を持たない末端封止剤の 量比は、 合成された架橋基含有ポリイミ ドの末端が、 「分子末端の 1〜 80モル %に架橋基を有する」 という条件を満たしている限りにおいて限定されないが、 好ましくは、 架橋基を有する末端封止剤の使用モル量を [E 1] 、 架橋基を持た ない末端封止剤の使用モル量を [E2] とした場合、
1/99 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 80/20
の範囲にある。
この範囲をはずれて [E 1] / [E 2] の値が 1/99未満の場合は架橋密度 が充分でなく耐薬品性 ·耐熱性 ·機械物性の向上が不十分となり、 [E 1 ] / [E 2] の値が 80/20を越える場合は架橋密度は充分である一方で成型時の 粘度上昇が大きく溶融成形加工が不可能となる。
[E 1] / [E2] の値の範囲は成形加工条件により適正に選択されなければ ならない。 一般的に、 好ましくは、
5/95 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 70/30
の範囲であり、 より好ましくは
10/90 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 70/30
の範囲である。
加工方法によりさらに好ましレ、値の範囲は異なるものの、 例えばプレス成形な どの溶融状態での滞留を伴うもののバッチ式成形方法ではさらに好ましくは
30/70 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 70/30
の範囲であり、 最も好ましくは
40/60 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 60/40
の範囲である。
また例えば、 射出成形や押し出し成形などの溶融状態での滞留を伴い連続連転
が要求される成形方法では好ましくは
10/90 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 50/50
の範囲であり、 最も好ましくは
20/80 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 40/60
の範囲である。
また例えば、 溶融状態での滞留が少ない成形方法では好ましくは
20/80 ≤ [E 1 ] / [E 2] ≤ 60/40
の範囲であり、 最も好ましくは
30/70 ≤ [E 1] / [E 2] ≤ 50/50
の範囲である。
[末端封止剤の使用量]
末端封止剤の使用量は、 合成された架橋基含有ポリィミ ドの末端が、 「分子末 端の 1〜80モル%に架橋基を有する」 という条件を満たしている限りにおいて 限定されるものではない。
しかし、 好ましくは、 ジァミン成分の全量を [Da] (mo 1) 、 テトラカル ボン酸二無水物成分 (またはその開環物や誘導体を含む) の全量を [Tc] (m o l) 、 末端封止剤として用いられるモノアミン成分の全量を [Ma] (mo 1) 、 末端封止剤として用いられるジカルボン酸無水物成分 (またはその開環物 や誘導体を含む) の全量を [Dc] (mo 1) としたときに、
( [Dc] - [Ma] ) / ( [Da] - [Tc] ) >2
の範囲内であり、 さらに好ましくは、
20> ( [Dc] - [Ma] ) / ( [Da] - [Tc] ) >3
の範囲内である。 [Dc] ― [Ma] ) / ( [D a] — [T c] ) の値がこの値 をはずれて小さい場合は十分な分子末端封止が行えず熱安定性、 熱酸化安定性、 成形加工性が悪化する。 また、 多すぎる場合は分子量制御や余剰末端封止剤の洗 浄が難しくなる。
[架橋基含有ポリイミ ドの製造方法]
上記の原料を用いて、 公知の方法により重合 ·イミ ド化を行い、 ポリイミ ドを 得ることができる。 製造方法は限定されないが、 重合は、 通常、 溶媒中で行う。
例えば、
ィ) まずジァミン成分 ·テトラカルボン酸二無水物成分を溶媒中で攪拌し架橋基 含有ポリアミ ド酸を得、 これを熱的または化学的に脱水イミ ド化を行う方法、 口) ジァミン成分 ·テトラカルボン酸二無水物成分を溶媒中に溶解もしくは懸濁 した状態のまま、 直ちに加熱して熱的に脱水イミ ド化を行う直接重合法、
(いずれの場合も末端封止剤の装入タイミングは限定されない)
などの方法が一般的である。
[重合溶媒]
溶媒としては、
m) フエノール系溶媒である、
フエノール、 0 —クロ口フエノール、 Π1—クロ口フエノール、 p—クロロフエノ —ル、 0—クレゾール、 m—クレゾ一ル、 p—クレゾール、 2 , 3—キシレノー ル、 2 , 4—キシレノール、 2 , 5—キシレノール、 2 , 6 —キシレノール、 3 , 4—キシレノール、 3 , 5—キシレノール、
n ) 非プロトン性アミ ド系溶媒である、
N , N—ジメチルホルムアミ ド、 N, N—ジメチルァセトアミ ド、 N, N—ジェ チルァセトアミ ド、 N—メチルー 2 —ピロリ ドン、 1, 3 —ジメチルー 2—イミ ダゾリジノン、 N—メチルカプロラクタム、 へキサメチルホスホロ トリアミ ド、 0 ) エーテル系溶媒である、
1 , 2—ジメ トキシェタン、 ビス (2—メ トキシェチル) エーテル、 1, 2—ビ ス ( 2—メ トキシエトキシ) ェタン、 テトラヒ ドロフラン、 ビス [ 2— ( 2—メ トキシエトキシ) ェチル] エーテル、 1 , 4—ジォキサン、
p ) アミン系溶媒である、
ピリジン、 キノリン、 イソキノリン、 ひ一ビコリン、 5—ピコリン、 ァーピコリ ン、 イソホロン、 ピぺリジン、 2 , 4—ルチジン、 2, 6—ルチジン、 トリメチ ルァミン、 ト リェチルァミン、 トリプロピルァミン、 トリブチルアミンン q ) その他の溶媒である、
ジメチルスルホキシド、 ジメチルスルホン、 ジフエ二ルェ一テル、 スルホラン、 ジフエニルスルホン、 テトラメチル尿素、 ァニソール、 水
が挙げられる。
これらの溶媒は、 単独または 2種以上混合して用いても差し支えない。 また、 下記 ) 、 s) 、 t) と u)項に示す溶媒を用いて、 それら 1種または 2種以上 とを更に混合して用いることもできる。 混合して用いる場合は、 必ずしも任意の 割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択する必要はなく、 混合し合 わなく不均一でも差し支えない。
[重合濃度]
これらの溶媒中で行う重合の濃度は、 なんら制限はない。 用いた全溶媒 '全ジ ァミン成分 ·全テトラカルボン酸二無水物成分の総重量に対する、 用いた全ジァ ミン成分 ·全テ卜ラカルボン酸二無水物成分の総重量の割合を百分率で示した場 合、 好ましい重合の濃度は、 5から 50%であり、 更に好ましくは、 10から 3 0%である。
[仕込み順序]
ジァミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分、 末端封止剤の仕込み順序 は制限されない。 ジァミン成分ゃテトラカルボン酸二無水物成分、 末端封止剤が 各々 2種以上からなる場合、 それそれの添加順序は任意であり、 一回の添加を一 括または分割にすることも任意である。
[重合条件]
重合温度、 重合時間および重合圧力には、 特に制限はなく公知の条件が適用で きる。
重合温度は、 一般的に架橋基含有ポリアミ ド酸の重合では、 一 10°C乃至 10 0°C、 イミ ド化では、 50°C乃至 250°Cの範囲であり、 反応時間は、 使用する モノマーの種類、 溶媒の種類、 および反応温度により異なるが、 一般的には 1〜 48時間である。 また更に、 反応圧力は常圧で十分である。
[架橋基含有ポリアミ ド酸の対数粘度]
架橋基含有ポリアミ ド酸を経て重合する場合の架橋基含有ポリアミ ド酸の対数 粘度は、 0. 1から 2. 0 d 1/g (N, N—ジメチルァセトアミ ド中、 濃度 0. 5g/dl、 35°Cで測定。 ) の範囲が好ましい。 対数粘度が、 0. 1未満では 架橋点間分子量が低くなることから機械特性が著しく低下し、 2. 0を越えると
溶融粘度が高くなり、 溶融成形性が非常に低下する。 好ましい対数粘度は、 0 . 3から 1 . 2の範囲であり、 更に好ましくは 0 . 4から 0 . 7の範囲である。
[化学ィミ ド化]
化学ィミ ド化は、 架橋基含有ポリアミ ド酸と加水分解能を有する脱水剤とを反 応させて化学的に脱水を行う方法である。
用いられる脱水剤は、 無水酢酸、 トリフルォロ酢酸無水物で代表される脂肪族 カルボン酸無水物、 ポリリン酸、 および五酸化リンで代表されるリン酸誘導体、 もしくはそれら酸類の混合酸無水物、 塩化メタンスルホン酸、 五塩化リンおよび 塩化チォニルで代表される酸塩化物が挙げられる。 これら脱水剤は単独または 2 種以上混合して用いても差し支えない。 それら脱水剤の使用量は、 用いるジアミ ン成分の全量 1モルに対して、 2〜 1 0モル比である。 好ましくは 2 . 1から 4 モル比である。
また、 化学イミ ド化法では、 塩基触媒を共存させて行うこともできる。 用いら れる塩基触媒は、 上記 p ) 項のアミン系溶媒が塩基触媒としても用いることがで きる。 それら以外にも、 イミダゾ一ル、 N, N—ジメチルァニリン、 N , N—ジ ェチルァニリン等の有機塩基、 水酸化力リゥムゃ水酸化ナトリゥム、 炭酸力リゥ ム、 炭酸ナトリウム、 炭酸水素カリウム、 炭酸水素ナトリウムで代表される無機 塩基が挙げられる。 これら触媒の使用量は、 用いるジァミン成分の全量 1モルに 対して、 0 . 0 0 1から0 . 5 0モル比である。 好ましくは 0 . 0 5から0 . 2 モル比である。
化学イミ ド化法の反応温度、 反応時間および反応圧力は、 特に制限はなく公知 の条件が適用できる。 すなわち、 反応温度は、 ― 1 0 °Cから 1 2 0 °C前後が好ま しく、 更に好ましくは、 室温付近から 7 0 °C前後の範囲であり、 実施面で最も好 ましく実用的なのが室温である。 また、 反応時間は、 使用する溶媒の種類やそれ 以外の反応条件により異なるが、 およそ 1から 2 4時間が好ましい。 更に好まし くは、 2から 1 0時間前後である。 反応圧力は常圧で十分である。 雰囲気は空気、 窒素、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴンが用いられ特に制限はないが、 好ましくは不 活性気体である窒素やアルゴンを選択する。
[熱ィミ ド化]
熱ィミ ド化は、 ポリアミ ド酸又はその溶液を、 一般的には 1 0 0 °C~ 3 0 0 °C に加熱することにより達成される。
熱ィミ ド化では、 化学ィミ ド化法で用いるのと同様の塩基触媒を共存させて行 うこともできる。
熱イミ ド化法の反応温度、 反応時間および反応圧力には、 特に制限はなく公知 の条件が適用できる。 すなわち、 反応温度は、 8 0 °Cから 4 0 0 °C前後が適用で き、 好ましくは 1 0 0 °Cから 3 0 0 °C前後である。 また、 反応時間は使用する溶 媒の種類やそれ以外の反応条件により異なるが、 一般的には 0 . 5から 2 4時間 である。 更に、 反応圧力は常圧で十分である。 雰囲気は空気、 窒素、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴンが用いられ特に制限はないが、 好ましくは不活性気体である窒 素やアルゴンを選択する。
[化学ィミ ドィ匕と熱ィミ ド化の併用]
化学イミ ド化法と熱イミ ド化法とを併用することができる。
例えば、
ィ) 上記化学ィミ ド化法の実施において加熱を同時に行う方法、
口) 上記熱ィミ ド化方法を行う際に、 化学イミ ド化で用いる脱水剤を共存させる 方法、
が挙げられる。
[直接重合法]
直接重合法とは、 ここではジァミン成分 ·テトラカルボン酸二無水物成分を溶 媒中に溶解もしくは懸濁した状態のまま、 直ちに加熱して熱的に脱水イミ ド化を 行う方法を示す。 溶媒中で熱イミ ド化と同様に重合,イミ ド化を行うことにより 達成される。
化学イミ ド化法と同様、 塩基触媒を共存させて行うこともできる。 用いられる 塩基触媒およびその使用量は、 上記化学イミ ド化法での記載と同じである。
更に、 脱水ィミ ド化反応によって生成する水を系外に除く為に、 別の溶媒を共 存させることもできる。 ここで用いられる溶媒は、
r ) ベンゼン、 トルエン、 0 —キシレン、 m—キシレン、 p—キシレン、 クロル ベンゼン、 0—ジクロルベンゼン、 Π1—ジクロルベンゼン、 p—ジクロルべンゼ
ン、 ブロムベンゼン、 0—ジブロモベンゼン、 m—ジブロモベンゼン、 p—ジブ ロモベンゼン、 0—クロルトルエン、 m—クロルトルエン、 p—クロルトルエン、 o—ブロモトルエン、 m—ブロモトルエン、 および p—ブロモトルエン、 が挙げられる。 これら溶媒は、 単独または 2種以上混合して用いても差し支えな い。 また、 上記 m) から q ) 項、 および下記 s ) から u ) 項に示す溶媒を用いて、 それら 1種または 2種以上とを更に混合して用いることもできる。 混合して用い る場合は、 必ずしも任意の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択 する必要はなく、 混合し合わなく不均一でも差し支えない。 それら脱水剤の使用 量は、 なんら制限はない。
反応温度、 反応時間および反応圧力には、 特に制限はなく公知の条件が適用で きる。 すなわち、 反応温度は、 1 0 0 °Cから 3 0 0 °C前後が適用でき、 好ましく は 1 2 0 °Cから 2 5 0 °C前後である。 また、 反応時間は使用する溶媒の種類やそ れ以外の反応条件により異なるが、 一般的には 0 . 5時間乃至 2 4時間である。 更に、 反応圧力は常圧で十分である。 雰囲気は空気、 窒素、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴンが用いられ特に制限はないが、 好ましくは不活性気体である窒素やアル ゴンを選択する。
[架橋基含有ポリィミ ドの処理]
架橋基含有ポリイミ ドは成形加工中、 ないしは成形加工後の処理によって分子 鎖間架橋することにより耐薬品性、 耐熱性、 機械物性等が向上する。
これらの架橋反応の条件は限定されるものではなく、 任意に設定することがで きる。 またこの条件は用いる架橋基の種類 ·量によって大きく変わる。
例えば、 架橋基を持つ分子末端が、 前記一般化学式 (2 a ) で表される場合の 好ましい架橋方法は熱処理であり、 熱処理によって炭素—炭素三重結合が熱的に 反応し、 分子鎖間に架橋を生成する。
[熱処理条件]
架橋基を持つ分子末端が、 前記一般化学式 (2 a ) で表される場合の熱処理の 温度、 時間および圧力には特に制限はなく、 得られる架橋型熱可塑性ポリイミ ド に対する要求特性によって決定される。 熱処理の温度は、 2 5 0 °Cから 4 5 0 °C 前後が適用でき、 好ましくは、 3 0 0 °Cから 4 0 0 °C前後、 実施面で最も好まし
く実用的なのが、 3 3 0。Cから 3 8 0 °C前後である。 2 5 0 °Cより低い温度では 架橋反応は起こりにくく、 4 5 0 °Cを越える温度ではポリイミ ド主鎖に変性が起 こり、 その特性が十分に得られない。
熱処理の時間は、 他の熱処理条件等により異なるが、 0 . 1時間以上が好まし く、 更に好ましくは、 0 . 2時間以上であり、 最も好ましい時間は、 1時間以上 である。
熱処理時間この時間より短時間では架橋密度が不十分となり、 物性の向上がほ とんど見られない。
また、 架橋時間が長すぎると加工効率上不利となり、 主鎖構造によっては変性 が起こる可能性もある。 好ましい熱処理時間の上限は 1 0 0時間である。
熱処理時の圧力は常圧で十分であるが、 必要に応じて加圧下で脱気等を行いな がら熱処理する方法を採用することができる。
雰囲気は空気、 窒素、 ヘリウム、 ネオン、 アルゴンが用いられ特に制限はない が、 好ましくは不活性気体である窒素やアルゴンを選択する。
[熱処理方法]
熱処理方法は、 架橋基含有ポリイミ ドの形態によって制限されない。 すなわち、 粉末や顆粒で得られた架橋基含有ポリィミ ドを用いて、
ィ) そのまま熱処理する方法、
口) 一度、 溶融成形加工を施し、 所望の賦形がなされた成形物を得た後、 その成 形品を熱処理する方法、
ハ) 溶融成形加工を施すと同時に熱処理する方法、
二) そのまま熱処理を途中まで行い、 その後一度、 溶融成形加工を施し、 所望の 賦形がなされた成形品を得た後、 再度、 その成形品を熱処理する方法、
などが例示される。
それそれの応用としては、
ィ) 架橋型熱可塑性ポリイミ ドが粉末や顆粒状で得られるため、 それをそのまま 充填剤として他の樹脂に添加したり、 焼結成形で成形品、
口) 一般的な溶融成形加工全般、
ハ) 特にプレスによるフルムゃシートの成形、 接着剤としての利用、
二) 一般的な溶融成形加工全般、 特にプレスによるフルムゃシートの成形、 接着 剤としての利用、
等が可能である。
[熱処理以外の処理法法]
熱処理の他にも、 架橋を起こす様々なエネルギー源を用いることができる。 例 えば、 可視光、 赤外線、 紫外線やひ、 およびァ線等の放射線、 電子線、 および
X線の照射、 更に、 プラズマ処理やドーピング処理などである。
[架橋促進剤と架橋抑制剤]
架橋反応速度を制御する目的で架橋促進剤や架橋抑制剤を用いることができる。 架橋促進剤および架橋抑制剤は制限されず、 架橋基含有ポリイミ ドとともに用い ることにより、 その架橋反応を実質的に促進又は抑制できる化合物が任意に組み 合わせて利用できる。
例えば、 ガリウム、 ゲルマニウム、 インジウム、 および鉛を含有する金属触媒、 モリブデン、 マンガン、 ニッケル、 カドミウム、 コノ、 'ルト、 クロム、 鉄、 銅、 錫 および白金等を含む遷移金属触媒、 およびリン化合物、 珪素化合物、 窒素化合物、 および硫黄化合物を添加することが可能である。
[架橋基含有ポリイミ ドを含有する溶液または懸濁液]
架橋基含有ポリイミ ドを含有する溶液または懸濁液は、 本発明の架橋基含有ポ リイミ ドの賦形や溶融成形加工の前処理工程において用いることができる。
溶液または懸濁液は、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドと化学的な反応を起こさ ない溶媒を用いて、 調製することができる。
用いることが可能な溶媒は、 上記 m) 項から q ) 項、 および r ) 項記載の溶媒、 s ) アセトン、 メチルェチルケトン、 メチルイソブチルケトン、 メタノール、 ェ 夕ノール、 プロパノール、 イソプロパノール、 ブ夕ノ一ル、 イソブ夕ノール、 ぺ ンタン、 へキサン、 ヘプタン、 シクロへキサン、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム、 四塩化炭素、 フルォロベンゼン、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸プチル、 ぎ酸メ チル、 ぎ酸ェチル、
t ) 水、 そして上記 p ) 項のアミン系溶媒、 イミダゾール、 N, N—ジメチルァ 二リン、 N , N—ジェチルァニリン、 水酸化カリウム、 水酸化ナトリウム、 炭酸
力リゥム、 炭酸ナトリゥム、 炭酸水素力リゥム、 および炭酸水素ナトリゥムを含 む水溶液、
U ) シリコン油、 機械油、 作動油、 灯油、 ガソリン、 ジェッ ト燃料、
が挙げられる。 これら溶媒は、 単独または 2種以上混合して用いても差し支えな い。 また、 上記の m) から ) 項に示す溶媒を用いて、 それら 1種または 2種以 上とを更に混合して用いることもできる。 混合して用いる場合は、 必ずしも任意 の割合で相互に溶解するような溶媒の組み合わせを選択する必要はなく、 混合し 合わなく不均一でも差し支えない。 上記 t ) 項に記載した水溶液の濃度は限定さ れず、 任意に決定できる。
架橋基含有ポリイミ ドを含有する溶液または懸濁液の濃度は限定されず、 任意 に決定できる。 一般的には、 1から 6 0 %の範囲である。
本発明のポリイミ ドを含有する溶液または懸濁液の調製方法は、 限定されず、 公知の方法が全て適用可能である。
例えば、
ィ) 重合終了後の溶液または懸濁液をそそのまま用いる方法、
口) 架橋基含有ポリイミ ドを粉末、 顆粒、 または塊状で得た後、 それを上記溶媒 に溶解または分散させる方法、
が挙げられる。
溶液または懸濁液を調製する際の温度、 時間および撹拌方法の調製条件に関す る制限はない。 また懸濁液の場合、 分散させる粉末、 顆粒等の粒径や粒径分布に 制限はなく、 調製時に分散促進剤や乳化剤を添加することもできる。
[他の樹脂とのァロイ及びブレンド]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドは、 本発明の目的を損なわない範囲で熱可塑性 樹脂、 例えばポリエチレン、 ポリプロピレン、 ポリ塩化ビニル、 ポリ塩化ビニリ デン、 ポリブタジエン、 ポリスチレン、 ポリ酢酸ビニル A B S樹脂、 ポリブチレ ンテレフ夕レート、 ポリエチレンテレフ夕レート、 ポリフエ二レンォキシド、 ポ リカ一ボネート、 P T F E、 セルロイ ド、 ポリアリレート、 ポリエーテル二トリ ル、 ポリアミ ド、 ポリスルホン、 ポリエーテルスルホン、 ポリエーテルケトン、 ポリフエニルスルフィ ド、 ポリアミ ドイ ミ ド、 ポリエーテルイミ ド、 変成ポリ'フ
ェニレンォキシドおよびポリイミ ド、 または熱硬化性樹脂、 例えば熱硬化性ポリ ブ夕ジェン、 ホルムアルデヒド樹脂、 ァミノ樹脂、 ポリウレタン、 シリコン樹月旨、
S B R , N B R, 不飽和ポリエステル、 エポキシ樹脂、 ポリシァネート、 フエノ —ル樹脂、 およびポリビスマレイミ ド等と目的に応じて一種もしくは 2種以上の 樹脂を適当量をブレンド化またはァロイ化することも可能である。 それらの方法 は特に限定されず公知の方法が適用できる。
[充填剤及び添加剤]
本発明の架橋基含有ポリイミ ドは、 本発明の目的を損なわない範囲で各種充填 剤もしくは添加剤と混合してもよい。 それらの例を挙げると、 グラフアイ ト、 力 一ボランダム、 ケィ石粉、 二硫化モリブデン、 フッ素系樹脂などの耐摩耗性向上 剤、 三酸化アンチモン、 炭酸マグネシウム、 炭酸カルシウム等の難燃性向上剤、 クレー、 マイ力等の電気的特性向上剤、 アスベスト、 シリカ、 グラフアイ ト等の 耐トラッキング向上剤、 硫酸バリウム、 シリカ、 メタケイ酸カルシウム等の耐酸 性向上剤、 鉄粉、 亜鉛粉、 アルミニウム粉、 銅粉等の熱伝導度向上剤、 その他ガ ラスビーズ、 ガラス球、 タルク、 ケィ藻度、 アルミナ、 シラスバルン、 水和アル ミナ、 金属酸化物、 着色料、 および顔料等である。 混合方法は特に限定されず公 知の方法が適用できる。
実施例
以下、 本発明を実施例により、 更に詳細に説明するが、 本発明はこれにより何 等制限されるものではない。
実施例 ·比較例中に共通する各種試験の試験方法は次に示すとおりである。
1) ポリイミ ド粉の対数粘度
サンプル 0. 50 gを p—クロ口フエノールとフエノールの混合溶媒 (90 : 10重量比) 100mlに加熱溶解した後、 35°Cに冷却後測定。
2 ) 溶融粘度
島津高化式フローテスタ一 (CFT 500 A) によりオリフィス 1. 0 mm (径) X 10 mm (長) 、 荷重 100 k g f、 特記のない場合は 360 °C x 5 分で測定。
3 ) 5 %重量減少温度
空気中にて DTA— TG (島津 DT—40シリーズ、 40M) を用い、 昇温速 度 10°C/mi n. で測定。
4 ) ガラス転移温度 ·結晶融解温度
D S C (島津 D T— 40シリーズ、 DSC— 41M) により昇温速度 10 °C/ mi n. で測定。
5) 成形物の引張強度
ASTM-D- 638による。
6) ポリアミ ド酸ワニスの対数粘度
固形分 0. 50 gを含む量のワニスを N—メチル— 2—ピロリ ドンに合計 10 Omlになるように溶解した後、 35°Cにて測定。
7) フィルムの機械物性
ASTM D— 822に準じて測定した。
8 ) 熱変形温度
ASTM D— 648による。
実験 Aシリーズ
実施例 A 1〜実施例 A 9 1では、 本発明のうち、 主鎖構造の繰り返し構造単 位のうち、 50乃至 100モル0 /0が、
(式中、 Xは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基から選ばれた 2価の結合基を示し、 式中 の Rは、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ一テ ル基、 イソプロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエ ノキシ基、 4—ォキシフエノキシ基、 4, 一ォキシ一 4—ビフエノキシ基、 4 - [ 1 - (4一ォキシフエニル) 一 1—メチルェチル] フエノキシ基からなる 群より選ばれた 2価の連結基を示す)
からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す)
で表される繰り返し単位構造である例について説明する。
実施例 A 1〜 A 7, 比較例 A 1〜A 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 4, 4' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 4 3 g ( 1. O O Omo l) 、 ピロメリツ ト酸ニ無水物、 102. 52 g ( 0. 470mo l) 、 3, 3 ' , 4, 4' ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、 138. 28 g (0. 470mo l) 、 表 A 1に示した種類 ·量^)末端封止剤、 溶媒として m—クレゾール 1830 gを装入し、 窒素雰囲気下において攪拌し ながら 200 °Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 200 °C還流条件下で 4
時間反応を行った
表 A 1 実施例および PAの仕込量 P CEの仕込量 PA/PCE
比較例番号 [g] [mmol] [g] [mmol] モ レ卜卜 実施例 A1 17.60 118.8 0.2979 1.200 99/1
// A2 16.89 114.0 1.489 6.000 95/5 ノ / A3 16.00 108.0 2.979 12.00 qn/ΙΠ
〃 A4 1 λ 99 yo, uu b. yob OA Π UΠU Qn/?n
〃 A5 10.66 72.00 11.92 48.00 60/40
〃 A6 7.110 48.00 17.87 72.00 40/60 ノ / A7 3.555 24.00 23.83 96.00 20/80 比較例 A1 2.666 18.00 25.32 102.0 15/85
// A2 0 0 29.79 120.0 0/100
// A3 17.77 120.0 0 0 100/0
[凡例] 表 A 1中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「PCE」 とあ るのは 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水 物を示す。
続いて温度を 190°Cまで下げて、 再び表 A 1に記載の末端封止剤を装入し、 再昇温して、 200°C還流条件下でさらに 4時間反応を行った。
その後 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌し たトルエン 10リットル中に排出し、 析出物を瀘別した。 これをさらにトルェ ン 4リツトル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥した。 得られたパウダーの収量 'ポリィ
ミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 360°C /5分) を表 A 2に示す。
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) の比 は、 1/99から 80/20であることを特徴としている力 上記の結果から、 化学式 (2 a) /化学式 (2b) の比が、 80/20を越えるものは 80/2 0以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。
表 A 2
実施例 A 8〜 A 12 , 比較例 A 4, A5
実施例 A 2〜A 6および比較例 3で得られたパウダーを用いて、 プレス成形 を行った。 ここでそれそれの実施例 ·比較例で用いたパウダーは次の表 A 3に 示すものである。
表 A 3
具体的には 25mm—軸押し出し機を用いて 355°Cにて押し出しペレヅト 化し、 このべレツトを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有するプ レス金型に装填した後、 実施例 A8〜A 12, 比較例 A4は、 36 CTC12時 間、 比較例 A5については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いずれ も、 良好な成形品が得られた。 この成形品を用いて、 常温 (23°C) での引張 試験を行った。 結果を表 A 4に示す。
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) の比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果から、 ィ匕 学式 (2 a) /化学式 (2 b) の比が、 1/99に達しないものは 1/99以 上のものに比べて機械物性が劣ることが明らかである。
表 A 4
[凡例] 表 A4中 「PA/P CEモル比」 とあるのは無水フ夕ル酸と 1ーフ ェニル—2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物のモル比を 示す。
実施例 A 13 A 17 , 比較例 A 6 A 8
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノマ —として 4, 4 ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 43 g ( 1. 00 Omo 1) 、 ピロメリッ ト酸ニ無水物、 102. 52 g (0. 4 70mo l) 、 3 3 ' , 4, 4, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、 138. 28 g (0. 7 Omo 1) , 溶媒として m—クレゾ一ル 1630 g を装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけ て加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポリマ 一溶液を得た。 反応中、 別の容器に表 A5に記載の末端封止剤と m—クレゾ一 ル 200. Omlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 100°C 1時間加熱 して溶解させた。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装
入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った (
表 A 5
[凡例] 表 A 5中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「PCE」 とあ るのは、 1一フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無 水物を示す。
その後 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマ一溶液を 100°Cに 保ちつつこれに 4リヅトルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 さらに 8 0°Cに熱しておいた 3リットルのトルエンを装入した後、 室温まで冷却させ、 さらに 3リットルのトルエンを加えて 1時間撹拌し、 析出物を濾別した。 これ をさらにトルエン 4リッ トル中でスラッジとし、 濾別ののち、 50°C24時間 の予備乾燥の後、 窒素微気流下、 200°Cで 12時間減圧乾燥した。 得られた パウダーの収量 ·ポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温 度 ·溶融粘度 ( 360 °C/ 5分) を表 A 6に示す。
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2b) の比
は、 1/99から 80/20であることを特徴としている力 上記の結果から も化学式 (2 a) /化学式 (2 b) の比が、 80/20を越えるものは 80/ 20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。
表 A 6
実施例 A 18-A22 , 比較例 A 9 , A 10
実施例 A l 3〜A 17および比較例 A 8で得られたパウダーを用いて、 プレス 成形を行った。 ここでそれそれの実施例 ·比較例で用いたパウダーは次の表 A 7に示すものである。
W 99/0273 表 A 7
具体的には 25 mm—軸押し出し機を用いて 355 °Cにて押し出しペレツト 化し、 このべレットを幅 10. Omm長さ 80. 0 mmの大きさの型を有する プレス金型に装填した後、 実施例 A 18 ~A 22, 比較例 A 9は、 36◦ °C 1 2時間、 比較例 A 10については 360°C 5分の条件でプレス成形を行った。 いずれも、 良好な成形品が得られた。 試験片はいずれも幅が 10. 0mm±0. 010mm、 長さが 80. 0mm±0. 010 mmであり、 厚みは 1. 500 mm±0. 010mmであった。 この成形品を用いて、 耐薬品性試験を下記の 方法で行った。
具体的には、 試験片の両端から 5. 00mmの部分を固定し、 試験片の中央 (両端から 40. 0mmの部分) にジグを当てて曲げることにより、 厚み方向 に 3. 5 Ommの変位を与えるように調整して固定した。 この状態でトルエン およびメチルェチルケトン中に浸漬し、 1時間、 24時間、 168時間後に試 験片を取り出し、 クラックの有無を目視により観察した。 耐薬品性試験の結果 を表 A 8に示した。
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) の比
は、 1/99から 80/20であることを特徴としている力 上記の結果から、 化学式 (2 a) /化学式 (2b) の比が、 1/99に達しないものは 1/99 以上のものに比べて耐薬品性が劣ることが明らかである。
表 A 8 lグ !J ckリ、 トルエン浸漬時間 ME Κ浸漬時間 A /Ό ν
比較例番号 lHr. 24Hr. 168Hr. lHr. 24Hr. 168Hr. モル比 夫 】グリ Λ10 〇 〇 〇 Δ Δ X yo/ o
" A19 〇 〇 〇 〇 △ Δ 90/10
// A20 〇 〇 〇 〇 〇 Δ 80/20
// A21 〇 〇 〇 〇 〇 〇 60/40
" A22 〇 〇 〇 〇 〇 〇 40/60 比較例 A9 〇 Δ Δ X X X 0/100
// A10 〇 厶 Δ X X X 0/100
[凡例] 表 A8中、 「〇」、 「厶」 、 「X」 は、 順にそれそれ、 クラック が全くないもの、 わずかにクラックが観察されるもの、 多数のクラックが観察 されるもの、 を示す。 また、 「PA/PCEモル比」 とあるのは無水フ夕ル酸 と 1一フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物の モル比を示し、 「MEK」 はメチルェチルケトンを示す。
実施例 A 23〜A 32 , 比較例 A 1 1〜A 16
以下に示す (A)、 (B) の 2つの反応を行った。
(A) かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノマーとして 4, 4 ' 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 43 g ( 1. 000mo l) 、 ピロメリット酸二無水物、 102. 52 g ( 0. 470mo l) 、 3, 35 , 4 , 4, 一ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、
138. 28g (0. 47 Omo 1) 、 末端封止剤として無水フ夕ル酸 10. 66 g (72. 00mmo l) 、 1ーフェニルー 2— ( 3 , 4—ジカルボキシ フエニル) アセチレン無水物 1 1. 92 g (48. 00mmo l) 、 溶媒とし て m—クレゾ一ル 1830 g、 触媒としてァ一ピコリン 13. 970 g (0. 150 Omo 1) を装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 150°Cまで 2時間かけて加熱昇温し、 150°Cで 2時間反応を行った。
続いて末端封止剤として、 無水フ夕ル酸 5. 33 g (36. 00mmo l) 、 1一フエニル— 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 5. 96 g (24. O Ommo l) を装入し、 150 °Cでさらに 8時間反応を行つ た。
その後 60 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌した メチルェチルケトン 10リッ トル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさら にメチルェチルケトン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時 間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を 得た。
(B) 末端封止剤の種類と量を仕込み時無水フ夕ル酸のみ 17. 77 g ( 120. 0 Ommo 1) 、 反応中の装入は無水フ夕ル酸のみ 8. 89 g ( 6 0. 0 Ommo 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を 得た。
(A) 、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーの収量 ·ポリイミ ド粉の対数 粘度 ·ガラス転移温度■ 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 360°C/5分) を表 A 9に示す。
さらに、 それそれを 25 mm—軸押し出し機を用いて 355 °Cにて押し出しぺ レツト化し、 このべレツトを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有 するプレス金型に装填した後、 表 A 10記載の条件でプレス成形を行った。
表 A 9 ガラス 5 %重量 溶融粘度 i •"l"fvm 転移滔度 減 Φ温度 360°C5分
[g] [dl/g] [°C] [°C] [Pa . s]
(A) 543.0 0.466 236 560 1050
(B) 541.6 0.465 236 561 1000
表 A 1 0
得られた試験片を用いて常温 (2 3 °C) および 1 7 7 °Cにおける高温引張試 験を行った。 結果を表 A 1 1に示す。
以上から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールによって常温および高 温機械物性が大きく改善されることが明らかであり、 比較例にある一般のポリ ィミ ドではこの効果は期待できないことが判る。
表 A 1 1
実施例 A 2 8〜 A 3 2, 比較例 A 1 4〜A 1 6
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノマ
—として 4 45 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 43 g (1. OO Omo l) 、 ビロメリツ ト酸ニ無水物、 3 , 3 4 , 45 ービ フエニルテトラカルボン酸二無水物、 を表 A12に示す量、 さらに溶媒として m—クレゾ一ルを表 A 12に示す量装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しなが ら 200°Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間 反応を行って末端未封止のポリマー溶液を得た。
反応中、 別の容器に表 A 13に記載の末端封止剤と m—クレゾ一ル 200. 0 mlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 100°C 1時間加熱して溶解させ た。 末端未封止のポリ 溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。
表 A 12
[凡例] 表 A12中 「PMDA」 とあるのはピロメリット酸二無水物を示し、 「: BPDA」 とあるのは 3, 35 4 4, 一ビフエニルテトラカルボン酸二 無水物を示す。
表 A 13
[凡例] 表 A 13中 「PA」 とあるのは無水フタル酸を示し、 「PCE」 と あるのは 1 フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無 水物を示す。
その後 60 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌した メチルェチルケトン 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさら にメチルェチルケトン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時 間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を 得た。
得られたポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ·溶融粘度 (360°C/5 分, 15分, 30分) を表 A 14に示す。
この結果から本発明の架橋基含有ポリイミ ドは様々な分子量のものでも溶融流 動性がよく、 比較例に比べて成形加工性が良好であることが判る。
表 A 1 4
•実施例および 対数粘度 ガラス転移 360°C溶融粘度 [ί 'a · s]
比較例番号 [dl/g] ιπυ又 [し] 5分 15分 30分 実施例 A28 0.772 238 3280 3410 4120
// A29 0.430 236 RQO 920 1130
ノ / A30 0.319 230 360 360 390
!' A31 0.422 235 940 1250 4860
// A32 0.324 231 390 630 1310 比較例 A14 0.758 239 流動せず < -
// A15 0.426 236 流動せず <-
" A16 0.317 230 7830 流動せず <- 実施例 A 3 3 〜 A 3 7, 比較例 A 1 7 〜 A 1 9
かきまぜ機および窒素導入管を備えた容器に、 4 , 4, —ビス ( 3—アミノフ エノキシ) ビフェニル、 3 6 8 . 4 3 g ( 1 . 0 0 0 m o l ) 、 ビロメリッ ト 酸二無水物、 N—メチル—2—ピロリ ドンを表 A 1 5に示す量装入し、 窒素雰 囲気下において攪拌しながら室温で 1 2時間反応を行ってポリアミ ド酸ワニス を得た。 さらに得られたワニスに表 A 1 5に示す種類 ·量の末端封止剤を装入 し、 さらに室温で 1 2時間反応を行った。
表 A 1 5
[凡例] 表 A 1 5中 「PMDA」 「NMP」 「PA」 「P CE」 とあるのは それそれピロメリット酸二無水物、 N—メチル一 2—ピロリ ドン、 無水フ夕ル 酸、 1—フエ二ルー 2— ( 3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 を示す。
得られたポリアミ ド酸ワニスの対数粘度を表 A 1 6に示す。 これらのワニス を用いてフィルムを作製した。 具体的には軟質ガラス上にワニスを均一にキヤ ストし、 窒素気流下のオーブン中で 5 0°Cから 2 0 0°Cまで毎分 1°Cの昇温速 度で昇温し、 2 00°Cで 2時間キュアした。 さらに 2 00°Cから 3 70°Cまで 毎分 1 5 °Cの昇温速度で昇温し、 37 0°Cにおいて 4時間ァニールした。 得ら れたフィルムを急冷したあと、 熱湯をかけてガラス板からはがした。 なお、 比 較例 A 1 9のフィルムは脆く、 急冷する際に細かく割れてしまいフィルムを得 ることができなかったものの、 他のものは良好なフィルムが得られた。 この操 作により得られたフィルムの常温 (2 3°C) での引張試験を行った。 結果を表
A 16に示す。
以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリィミ ドは比較例に比べ様々な分子】 で良好な物性を示すことが明らかである。
表 A 16
実施例 A 38 A 42, 比較例 A 20 A 22
実施例 A33 A 37, 比較例 A 17 A 19で得られたワニスのうち 500 mlを強く撹拌したメタノール 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメタノール 80 Omlで洗浄し、 減圧下 50°C24時間の予備乾 燥の後、 窒素微気流下、 250 °C減圧下で 12時間脱水 ·ィミ ド化してポリィ ミ ド粉を得た。 使用したワニスと得られたポリイミ ド粉のガラス転移温度と 5 %重量減少温度を表 A 17に示す。
さらに、 この粉を耐熱皿に入れ、 窒素下で 380°C 2時間ァニールし、 急冷し た後ガラス転移温度と 5 %重量減少温度を測定した。 その結果を表 A 17に併 せて示す。
以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールすることによりガ ラス転移温度が著しく改善されるが、 比較例では改善されないことが判る。 表 A 1 7 実施例および 使用した ァニール刖 ァニール後
比較例番号 ワ—ー—ス 丄 g L し」 丄 Τ H
L し」 l&σ 「 L し」1 T丄 UOR
L し」 実施例 A38 実施例 A33 245 560 268 552
// A39 '! A34 245 561 266 553 ノ, A40 ノブ A35 244 559 265 554
// A41 ノノ A36 242 552 264 550
〃 A42 // A37 237 544 265 543 比較例 A20 比較例 A17 245 561 244 555
// A21 〃 A18 244 560 243 554
// A22 ノ/ A19 235 542 235 521
[凡例] 表 A 1 7において 「T g」 はガラス転移温度を、 「T d 5」 は 5 % 重量減少温度を示す。
実施例 A 43〜 A 4 5 , 比較例 A 2 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノマ —として 4, 4 ' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエ二ル、 3 6 8. 43 g ( 1. 0 0 Omo 1 ) 、 ピロメリヅ ト酸ニ無水物 2 0 5. 03 g (0. 94 Omo 1 ) 、 さらに溶媒として m—クレゾールを 1 5 2 0 g装入し、 窒素雰囲 気下において攪拌しながら 2 0 0°Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 2 0 0 °C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポリマ一溶液を得た。 反応 中、 別の容器に表 A 1 8に記載の末端封止剤と m—クレゾール 2 0 0. 0ml を装入し、 窒素雰囲気下において予め 1 0 0°C、 1時間加熱して溶解させた。
末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 20 0 °C還流条件下で 2時間反応を行った。
表 A 18
[凡例] 表 A 18中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「PCE」 と あるのは 1—フエ二ルー 2— (3, 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無 水物を示す。
その後 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を 100°Cに 保ちつつこれに 4リットルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 さらに 8 0°Cに熱しておいた 3リットルのトルエンを装入した後、 室温まで冷却させ、 さらに 3リットルのトルエンを加えて 1時間撹拌し、 析出物を濾別した。 これ をさらにトルエン 4リットル中でスラヅジし、 濾別ののち、 50°C24時間の 予備乾燥の後、 窒素微気流下、 200°Cで 12時間減圧乾燥した。 得られたポ リイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ·結晶融解温度 · 5 %重量減少温度 · 溶融粘度 (410°C/5分) を表 A 19に示す。
さらに、 得られたポリイミ ド粉を用いて、 400°Cにて押し出しペレツ ト化 し、 樹脂温度 380〜410°C、 射出圧力 1400〜 1600k g/cm2、 金 型温度 170°Cで射出成形を行い ASTM— D— 638に定められる形状の非 晶質の試験片を得た。
さらに得られた非晶質の試験片に窒素気流下、 ①室温から 2 2 0°Cまで 5°C /分の昇温速度で昇温、 ② 2 2 0°C5時間ァニール処理、 ③ 2 2 0°Cから 2 8 0°Cまで 5°C/分の昇温速度で昇温、 ④ 2 8 0°C 5時間ァニール処理、 ⑤ 2 8 0°Cから 3 2 0°Cまで 5°C/分の昇温速度で昇温、 ⑥ 3 2 0°C5時間ァニール 処理、 ⑦ 3 2 0°Cから 3 5 0°Cまで 5°C/分の昇温速度で昇温、 ⑧ 3 5 0°C2 4時間ァニール処理、 ⑨ 5 °C/分の降温速度で室温まで冷却、 の 9段階からな るァニール処理を加え、 結晶化させると共に、 実施例のものについては架橋を 施した。
この試験片を用いて引っ張り試験を行った。 その結果を表 A 2 0に示す。 表 A 1 9 ガラス 結晶融解 5 %重量 溶融粘度 実施例および 対数粘度 転移温度 ¾nu又 減少温度 410°C5分 比較例番号 [dl/g] [°C] [°C] [°C] [Pa · s] 実施例 A43 0.463 245 388 560 620 ノ / A44 0.466 246 389 561 640
// A45 0.468 245 388 560 720 比較例 A23 0.465 246 388 560 610
表 A 20
以上の結果から、 結晶化させた場合でも本発明の架橋基含有ポリイミ ドは良 好な機械物性をもつことが明らかである。
実施例 A 46〜 A 49 , 比較例 A 24〜A 27
(A)、 (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノマ 一として 4, 4 ' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 43 g ( 1. O O Omo l) 、 ピロメリッ ト酸二無水物、 10 1. 43 g (0. 4 65mo l) 、 3, 3, , 4, 4 ' ービフエニルテ トラカルボン酸二無水物、 136. 8 1 g ( 0. 465mo 1) 、 溶媒として m—クレゾール 182 O g を装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 3時間かけて加熱 昇温し、 200°C還流下で 2時間反応を行って、 末端未封止のポリマー溶液を 得た。 反応中、 別の容器に末端封止剤として、 無水フタル酸 20. 74 g (1 40. Ommo l) 、 1—フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 34. 75 g ( 140. Ommo l) 、 m—クレゾ一ル 20 0. Omlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 100°C、 1時間加熱して溶 解させた。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装入し、
さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。
その後、 60°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマ一溶液を強く撹拌した メタノール 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメ夕ノ —ル 4リヅトル中でスラヅジし、 濾別ののち、 50°C24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得た。
(B)
末端封止剤の種類と量を無水フ夕ル酸のみ 41. 47 g ( 280. 0 Ommo 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。
(A) 、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーのの対数粘度 ·ガラス転移 温度 ' 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 360°C/5分) を表 A 21に示す。 さらに、 それそれを 25mm—軸押し出し機を用いて 355°Cにて押し出し ペレット化し、 このペレツトを八3丁1^1— 0— 638に定められた形状の型を 有するプレス金型に装填した後、 表 A 22記載の条件でプレス成形を行った。 得られた試験片を用いて耐薬品性試験を行った。 具体的には、 常温 (23 °C) において、 試験片を 0. 5%のばした状態でジグに固定し、 トルエンおよ びメチルェチルケトンに 24時間浸潰させた。 浸漬後の試験片を用いて常温 (23°C) おける引張試験を行い、 浸漬前の試験片を用いた引張試験結果と比 較し、 破断強度保持率を計算した。 なお、 ここで破断強度保持率とは、 浸漬後 の試験片の破断強度を浸漬前の試験片の破断強度に比較し、 百分率で示したも のである。
結果を表 A 22に併せて示す。
表 A 2 1 ガラス 5%重量 溶融粘度 ゾ J 曰 ρέρ 。「c 、 口 ¾E夕 ί皿 J又 UU し d^ノ J
[dl/g] [。c] [。c] [Pa · s]
(A) 0.426 232 560 850
(B) 0.421 233 561 830
表 A 22
[凡例] 表 A22中、 「MEK」 はメチルェチルケトンを示す。
以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニール温度によらず様 々なァニール条件の処理によって耐薬品性が大きく改善されることが明らかで あり、 比較例にある一般のポリイミ ドではこの効果は期待できないことが判る 実施例 A 50〜 A 54 , 比較例 A 28〜 A 3 2
実施例 A 13〜A 17と全く同様にして、 モノマーとして様々なジァミンと ピロメリット酸ニ無水物 202. 85 g (0. 93 Omo 1) 、 末端封止剤と して実施例については無水フ夕ル酸 20. 74 g ( 140. Ommo 1) と 1 —フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 34. 75 g ( 140. Ommo 1) を、 比較例としては無水フタル酸のみ 4 1. 4 7 g ( 280. 0 Ommo 1) を用いてポリイミ ド粉を合成した。
さらに、 それそれを 2 5 mm—軸押し出し機を用いて 325。C〜365°Cに て押し出しペレッ ト化し、 このべレッ トを AS TM— D— 648に定められた
形状の型を有するプレス金型に装填した後、 360°C 6時間の条件でプレス成 形を行った。
得られた試験片を用いて熱変形温度を測定した。
各実施例および比較例で用いたジァミンの種類と量、 熱変形温度を表 A 23に 示す。
表 A23 実施例 比較例 ジァミン 熱変形温度 [°c] 番号 番号 仕込量 [g] 仕込 l[mol] 実施例 比較例
A50 A28 b) 396.44 1.000 265 235
A51 A29 c) 432.49 1.000 285 260
A52 A30 d) 400.49 1.000 250 215
A53 A31 e) 384.43 1.000 255 225
A54 A32 f) 518.46 1.000 260 220
[凡例] 表 A23中、 ジァミンは次の記号で示した。
b) ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] ケトン
c) ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルホン
d) ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルフィ ド
e) ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] エーテル
f ) 2, 2—ビス [3— (3—アミノフエノキシ) フエニル] — 1, 1 , 1, 3, 3, 3—へキサフルォロプロパン。
実施例 A 55〜 A 59 , 比較例 A 33〜 A 37
実施例 A 13〜A 17と全く同様にして、 モノマ一として様々なジァミンと 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル 33 1. 59 g (0. 9 0 Omo 1) とピロメリツ卜酸二無水物 202. 85 g ( 0. 930mo l) 、 末端封止剤として実施例については無水フ夕ル酸 20. 74 g ( 140. Om
mo 1 ) と 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン 無水物 34. 75 g (140. Ommo 1) を、 比較例としては無水フ夕ル酸 のみ 41. 47 g (280. 0 Ommo 1) を用いてポリイミ ド粉を合成した。 さらに、 それそれを実施例 A 50〜A 54と同様にして試験片を得て、 熱変 形温度を測定した。 各実施例で用いたジァミンの種類と量、 熱変形温度を表 A 24に示す。
表 A 24 実施例 比較例 ジァミン ( a)を除く) 熱変形温度 [°c] 番号 ^ 仕込量 [g] 仕込量 [mol] 実施例 比較例
A55 A33 g) 20.02 0.100 295 255
A56 A34 h) 20.02 0.100 300 260
A57 A35 i) 24.83 0.100 290 260
A58 A36 j) 26.03 0.100 290 250
A59 A37 k) 32.83 0.100 285 240
[凡例] 表 A 24中、 ジァミンは次の記号で示した。
a) 4, 4 ' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル
g) 3, 4' —ジァミノジフエ二ルェ一テル
h) 4, 4 ' —ンァ ノシフェニノレエーテノレ
i) 3, 3, ージァミノジフエニルスルホン
j) 1, 3- ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン
k) 1, 3- ビス (3—アミノフエノキシ) 一 4一トリフルォロメチルベンゼ ン
実施例 A 60 A 64, 比較例 A 38〜A42
実施例 Al 3〜A17と全く同様にして、 モノマ一として様々なジァミンと 4, 4' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル 221. 058 g (0.
60 Omo 1) とピロメリット酸二無水物 202. 85 g (0. 93 Omo 1) 、 末端封止剤として実施例については無水フ夕ル酸 20. 74 g ( 140. Ommo 1) と 1一フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) ァセチ レン無水物 34. 75 g (140. Ommo 1) を、 比較例としては無水フタ ル酸のみ 41. 47 g ( 280. 0 Ommo 1) を用いてポリイミ ド粉を合成 しノこ
さらに、 それそれを実施例 A 50〜A 54と同様にして試験片を得て、 熱変 形温度を測定した。
各実施例および比較例で用いたジァミンの種類と量、 熱変形温度を表 A 25に 示す。
表 A 25 実施例 比較例 ジァミン ( a)を除く) 熱変形温度 [°c] 番号 番号 仕込量 [g] 仕込量 [mol] 実施例 比較例
A60 A38 m) 211.48 0.400 265 230
A61 A39 n) 261.10 0.400 255 220
A62 A40 o) 158.58 0.400 275 240
A63 A41 P) 121.74 0.400 280 245
A64 A42 q) 196.26 0.400 265 230
[凡例] 表 A25中、 ジァミンは次の記号で示した。
a) 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル
m) 1, 3—ビス [4— (4一アミノフエノキシ) 一ひ, ひ一ジメチルベンジ ル] ベンゼン
n) 4, 4, 一ビス [4— (4—アミノフエノキシ) ベンゾィル] ジフエニル エーテル
0 ) 3, 3, 一ジァミノ一 4, 4, 一ジフエノキシベンゾフエノン
p) 3, 3, 一ジァミノ一 4—フエノキシベンゾフエノン
q) 6, 6, 一ビス (3—アミノフエノキシ) 3, 3, 3, , 3, ' 一テト ラメチル一 1 , 1' —スピロビインダン
実施例 A 65〜 A 69 , 比較例 A 43〜 A 47
実施例 A 13 ~A17と全く同様にして、 モノマ一として 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル 368. 43 g ( 1. O O Omo l) と 様々な酸無水物、 末端封止剤として実施例については無水フ夕ル酸 20. 74 g ( 1 0. Ommo l) と 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエ ニル) アセチレン無水物 34. 75 g (140. Ommo l) を、 比較例とし ては無水フ夕ル酸のみ 41. 47 g ( 280. 0 Ommo 1) を用いてポリイ ミ ド粉を合成した。 さらに、 それそれを実施例 A 50〜A 54と同様にして 試験片を得て、 熱変形温度を測定した。
各実施例および比較例で用いた酸無水物の種類と量、 熱変形温度を表 A 26に 示す。
表 A26 実施例 比較例 酸無水物 変形温度 [°C] 备 番号 仕込量 [g] 仕込量 [mol] 実施例 比較例
A65 A43 s) 273.62 0.930 260 225
A66 A44 t) 299.67 0.930 255 225
A67 A45 u) 288.50 0.930 255 220
A68 A46 v) 413.14 0.930 245 220
A69 A47 ) 374.16 0.930 255 225
[凡例] 表 A 26中、 酸無水物は次の記号で示した。
s) 3, 3, , 4, 4, ービフエニルテトラカルボン酸二無水物 t ) 3, 3, , 4, 4, 一ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物
u) ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル)ェ一テルニ無水物
V) 2, 2—ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) 一 1, 1, 1, 3,
3, 3—へキサフルォロプロパン二無水物
w) 1, 4—ビス (3, 4ージカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物 以上の試験から、 本発明の様々な構造を持つ架橋基含有ポリイミ ドは、 架橋 基を持たない同様のポリマ一に比べて大きく耐熱性が優れることが明らかであ る
実施例 A 70〜 A 75, 比較例 A 43〜 A 48
溶媒としてジメチルァセトアミ ドを用い、 モノマーとして表 A 27に示す種 類 -量のジァミンおよび酸無水物、 末端封止剤として実施例については無水フ タル酸 10. 66 g (72. O Ommo l) と 1ーフェニル一 2— ( 3 , 4— ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 1 1. 92 g (48. 0 Ommo 1) を、 比較例としては無水フ夕ル酸のみ 17. 77 g ( 120. 0 Ommo 1) を用いて実施例 A 33〜A37と同様にして 15% (w/w) のポリアミ ド酸ワニスを得た。
表 A 27
[凡例] 表 A27中、 ジァミンおよび酸無水物は次の記号で示した ( a) 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル
b) ビス [4— (3—アミノフエノキシ) フエニル] ケトン
c ) ビス [4一 (3—アミノフエノキシ) フエニル] スルホン
h) 4, 4 ' —ジアミノジフエニルエーテル
i ) 3, 3' —ジアミノジフエニルスルホン
j ) 1 , 3—ビス ( 3—アミノフエノキシ) ベンゼン
o) 3, 3, 一ジァミノ一 4, 4, 一ジフエノキシベンゾフエノン r ) ピロメリット酸ニ無水物
s) 3, 3, , 4, 4, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物 t ) 3, 3, , 4, 4, 一ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物 さらに得られたワニスを用いて実; ¾例 33〜37と同様な条件でフィルムを 作製した。 さらにこれを型で打ち抜いて幅 5. 00mm、 長さ 260. 00m mの短冊状の試験片を得た。 この試験片を用いて耐薬品性試験を行つた。 具体的には、 フィルムの両端から 5. 00 mmの部分を固定し、 この間の距 離を微調整できる器具を用いて、 この間の距離を 251. 75mmとした。 そ の状態のまま、 器具ごとトルエンまたはメチルェチルケトンの中に浸漬し、 1 時間後, 24時間後, 168時間後に取り出してクラックの有無を目視で確認 した。 結果を表 A 28にワニスの対数粘度と共に示す。
なお、 表 A 28中のは 「〇」 、 「厶」 、 「X」 は、 順にそれそれ、 クラック が全くないもの、 わずかにクラックが観察されるもの、 多数のクラックが観察 されるもの、 を示す。 また、 「MEK」 はメチルェチルケトンを示す。
表 A 28 実施例および 対数粘度 トルエン浸漬時間 ME Κ浸漬時間
比較例番号 [dl/g] lHr. 24Hr. 168ΗΓ. lHr. 24Hr. 168Hr. 実施例 A70 0.455 〇 〇 〇 〇 〇 〇
〃 A7丄 0.461 〇 〇 〇 〇 〇 〇
'' A72 0.449 〇 . 〇 〇 〇 〇 △
// A73 0.466 〇 〇 〇 〇 〇 △
ノ / A74 0.480 〇 〇 〇 〇 〇 〇
!' A75 0.452 〇 〇 〇 〇 〇 〇 比較例 A48 0.449 〇 Δ △ Δ X X
0.466 〇 Δ △ Δ X X
ノノ Α50 0.453 〇 △ △ X X X
ノ / A51 0.470 〇 Δ Δ X X X
ノ / Α52 0.478 〇 △ Δ Δ X X
// Α53 0.451 〇 〇 △ △ △ X 実施例 A 76〜 A 79 , 比較例 A 54
溶媒としてジメチルホルムアミ ドを用い、 モノマーとして 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル 368. 43 g (1. 000 mo 1 ) と ピロメリ ッ ト酸二無水物 142. 00 g (0. 65 1mo l) 、 3, 3, , 4 : 4, 一ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物 89. 90 g (0. 279m o 1 ) 、 表 A 29に示す種類 ·量の末端封止剤を用いて実施例 A 33-A37 と同様にして 1 5% (w/w) のポリアミ ド酸ワニスを得た。
さらに得られたワニスを用いて実施例 A 33〜A37と同様な条件でフィル ムを作製した。 さらにこれを用いて実施例 A 70-A75と同様にしてトルェ
ン中での耐薬品性試験を行った。 結果を表 A 29にワニスの対数粘度と共に併 せて示す。
なお、 表 A 28中のは 「〇」 、 「△」 、 「X」 は、 順にそれぞれ、 クラック が全くないもの、 わずかにクラックが観察されるもの、 多数のクラックが観察 されるもの、 を示す。
表 A 29
[凡例] 表 A 29中、 末端封止剤は次の記号で示した。
A) 無水フ夕ル酸
B ) 1一フエ二ルー 2 — ( 3 , 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無 水物
C) 1一フエ二ルー 2— (4— (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) フエ ニル) アセチレン無水物
D) 1—フエニル一 2— (4— (3, 4—ジカルボキシベンゾィル) フエ ニル) アセチレン無水物
E) 2, 3—ジカルボキシー 6— (フエ二ルェチニル) ナフ夕レン無水物 以上の結果より、 本発明の様々な構造を持つ架橋基含有ポリイミ ドは、 架橋 基を持たない同様のポリマーに比べて大きく耐薬品性が優れることが明らかで ある。
実施例 A 80〜A82
前記実施例 A 28〜A30で用いたポリイミ ド粉を用いて、 300°C〜40 0°Cの条件で測定温度/滞留時間を様々に変更して溶融粘度を測定した。 その 結果を表 A30に示す。
なお、 この測定条件での剪断応力は 0. 245MP aで一定である。
表 A3 0
比較例 A 55〜A57
前記比較例 A 14〜A 16で用いたポリイミ ド粉を用いて実施例 A 80~A
8 2と同様にして溶融粘度と溶融粘度安定性の温度依存性を取得した。 結果を表 A 3 1に示す。
表 A 3 1 比較例番号 使用パウダーの 測定温度 溶融粘度 [Pa ' s] 比較例番号 [°C] 5分 30分 比較例 A55 比較例 A14 300 流動せず
320
340 13900 流動せず
360 流動せず
380 流動せず
400 流O 動せず
" A56 / A15 300 流動せず
320 O C
O
340 3450 流動せ oず
360 流動せず
380 流動せず
400 流動せず
// A57 // A16 300
320
340 1330 流動せず
360 7830 流動せず
380 流動せず
400 流動せず
これらの実施例 A 8 0〜A 8 2 ·比較例 A 5 5〜A 5 7の結果から、 本発明 の架橋基含有ポリイミ ドは幅広い温度域で溶融粘度の安定性が高く、 成形性が 優れることが明らかである。
実施例 A 8 3〜A 8 7
溶鬲虫粘弾性測定機(レオメ トリックス社 RDS- I I )を用い、 パラレルプレート(2 5 mmディスポ一ザブル)により、 実施例 A l 3〜A 1 7.で重合したパウダーの、 各温度におけるゲル化時間を測定した。 なお、 ゲル化時間とは、 その温度で一 定周波数においてゲル化点に達するのに要する時間であり、 ゲル化点とは、 貯 蔵弾性率を G, と、 損失弾性率を G" とを時間 t (分) の関数としてグラフ化 した場合に、 G, と G" のラインの交わった点である。
測定は各温度で 2時間まで行った。 結果を表 A 3 2に示す。 なお、 表 A 3 2 中、 「> 120」 とあるのは、 測定時間内にゲル化点に達しなかったことを示す。
表 A 3 2
比較例 A 6〜A 7で重合したパウダーの、 各温度におけるゲル化時間を実施 例 A 8 3〜A 8 7と同様にして測定した。 結果を表 A 3 3に示す。
表 A 33
これらの実施例 A 83~A 87 ·比較例 A 58〜A59の結果から、 本発明 の架橋基含有ポリイミ ドは幅広い温度域でゲル化が遅く、 成形性が優れること が明らかである。 実施例 A 88〜 9 1 ·比較例 A 60〜 A 63
末端封止の種類と量を、 1—フエニル一 2 _ (3, 4—ジカルボキシフエ二 ル) アセチレン無水物のみ 69. 50 g ( 280. Ommo 1) に変更した他 は、 実施例 A 46〜A 49記載の (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得 た。 このポリィミ ド粉を (C) とする。
さらに、 実施例 A 46-A49記載の (B) で得られたポリイミ ド粉と、 上 記の (C) のポリイミ ドとを表 A34に記載の重量比でブレンドし、 均一な混 合パウダーを得た。 この混合パウダーを (D) および (E) とする。
(C) 〜 (E) の物性を表 A 34に示す。
表 A 34
ここで得られた (D) および (E) のポリイミ ド粉を用いて、 実施例 A46 A49と同様にして押し出しペレツトイ匕し、 プレス成形 ·耐薬品性試験を行 つた。
結果を表 A 35に示す。
表 A 3 5
[凡例] 表 A 3 5中、 「M E K」 はメチルェチルケトンを示す。
この結果から、 ブレンドによって得られた本発明の架橋基含有ポリイミ ドも、 ァニール温度によらず様々なァニール条件の処理によって耐薬品性が大きく改 善されることが明らかであり、 比較例のポリイミ ドではこの効果は期待できな いことが判る。 実験 Bシリーズ
実施例 B 1〜実施例 B 6 1では、 本発明のうち、 主鎖構造の繰り返し構造単 位のうち、 5 0乃至 1 0 0モル%が、
(式中、 Xは、 直接結合、 力 ルポニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソプロピリデン基、 および六フッ素化ィソプロピリデン基から選ばれた 2価の結合基を示し、 式中 Rは、
(式中 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル 基、 イソプロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基および、 次式で示さ れる置換基群から選択される少なくとも一つの 2価の結合基である)
からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す)
で表される繰り返し単位構造である例について説明する。
実施例 B 1〜B 7 , 比較例 B 1〜B 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 3, 4 ' —ジアミノジフエニルエーテル、 200. 24 g (1. 0 00mo l) 、 3, 3, , 4, 4, ービフエニルテ トラカルボン酸二無水物、 138. 28g (0. 470mo l) 、 ビス (3, 4ージカルボキシフエ二 ル) エーテル二無水物、 145. 80 g ( 0. 470mo l)、 表 B 1に示し た種類 ·量の末端封止剤、 溶媒として m—クレゾール 1937 gを装入し、 窒.
素雰囲気下において攪拌しながら 2 0 0 °Cまで 2時間 3 0分かけて加熱昇温し、 2 0 0 °C還流条件下で 4時間反応を行った。 なお、 表 B 1中 「P A」 とあるの は無水フ夕ル酸を示し、 「P C E」 とあるのは 1一フエニル一 2— ( 3 , 4— ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 B 1 実施例及び PAの仕込 i m. PCEの仕込. PA/PCE
比較例番号 [g] [腿ひ丄」 [g] [腿 ol] モル比 実施例 B1 17.60 118 8 0 297Q 1 200 99/1
// B2 16.89 114.0 1.489 6.000 95/5
〃 B3 16.00 108.0 2.979 12.00 90/10
〃 B4 14.22 96.00 5.958 24.00 80/20
B5 10.66 72.00 11.92 48.00 60/40
〃 B6 7.110 48.00 17.87 72.00 40/60
〃 B7 3.555 24.00 23.83 96.00 20/80 比較例 B1 2.666 18.00 25.32 102.0 15/85
〃 B2 0 0 29.79 120.0 0/100
〃 B3 17.77 120.0 0 0 100/0 続いて温度を 1 9 0 °Cまで下げて、 再び表 B 1に記載の末端封止剤を装入し、 再昇温して、 2 0 0 °C還流条件下でさらに 4時間反応を行った。
その後 1 0 0 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌した トルエン 1 0リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リットル中でスラヅジし、 濾別ののち、 5 0 °C 2 4時間の予備乾燥の後、 窒 素気流下、 2 1 0 °Cで 1 2時間乾燥した。 得られたパウダーの収量 ·ポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 3 6 0 °C/
5分) を表 B 2に示す c
表 B 2
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル 比は、 1/9 9から 80/2 0であることを特徴としている力 上記の結果か ら、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 8 0/2 0を超えるものは 8 0/2 0以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。 実施例 B 8〜B 1 2, 比較例 B 4, B 5
実施例 B 2~B 6、 及び、 比較例 B 3で得られたパウダーを用いて、 プレス成 形を行った。 ここでそれそれの実施例 ·比較例で用いたパウダーは次の表 B 3 に示すものである。
表 B 3
具体的には直径 25 mm—軸押出機を用いて 355 °Cにて押し出しペレツト化 し、 このべレットを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有するプレ ス金型に装填した後、 実施例 B 8~B 12, 比較例 B4は、 360°C12時間、 比較例 5については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いずれも、 良 好な成形品が得られた。 この成形品を用いて、 常温 (23°C) での引張試験を 行った。 結果を表 B 4に示す。 なお表 B 4中 「PA/PCEモル比」 とあるの は無水フ夕ル酸と 1—フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) ァセ チレン無水物のモル比を示す。
表 B4
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモ ル比は、 1/9 9から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果 から、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 1/99に達しないもの は 1/9 9以上のものに比べて機械物性が劣ることが明らかである。
実施例 B 1 3〜B 17, 比較例 B 6〜B 8
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マーとして 3, 4, ージアミノジフエ二ルェ一テル、 200. 24 g ( 1. 0 00mo l) 、 3, 3, , 4, 4, —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、 1 38. 28 g (0. 470 mo 1) 、 ビス (3, 4—ジカルボキシフエ二 ル) ェ一テルニ無水物、 145. 80 g (0. 470mo l) 、 溶媒として m ークレゾール 1 Ί 37 gを装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 2 00 °Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行 つて末端未封止のポリマー溶液を得た。 反応中、 別の容器に表 B 5に記載の末
端封止剤と m—クレゾール 2 0 0 . 0 m lを装入し、 窒素雰囲気下において予 め 1 0 0 °C、 1時間加熱して溶解させた。 末端未封止のポリマ一溶液にこの末 端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 2 0 0 °C還流条件下で 2時間反応を行つ た。 なお、 表 B 5中 「P A」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「P C E」 とあ るのは 1—フエニル一 2— ( 3 , 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水 物を示す。
表 B 5 実施例及び PAの仕込 :1ョ
i. PCEの仕込:里 PA/PCE 比較例番号 [g] [麗 ol] [g] L醒 ol] モル比 実施例 B13 33.77 228.0 2.979 12.00 95/5 ノ / B14 31.99 216.0 5.958 24.00 90/10 ノ / B15 28.44 192.0 11.96 48.00 80/20
" B16 21.33 144.0 23.83 96.00 60/40
// B17 14.21 96.00 35.75 144.0 40/60 比較例 B6 5.332 36.00 50.64 204.0 15/85 ノ / B7 0 0 59.58 240.0 0/100 ノ / B8 35.55 240.0 0 0 100/0 その後 1 0 0 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を 1 0 o °cに保 ちつつこれに 1◦ 0 °Cに熱しておいた 2リッ トルのトルエンを装入した後、 6 リッ トルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 4リッ トルのトルエンを装 入した後、 室温まで冷却させ、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リ ッ トル中でスラッジし、 濾別ののち、 5 0 °C 2 4時間の予備乾燥の後、 窒素微 気流下、 2 0 0 °Cで 1 2時間減圧乾燥した。 得られたパウダーの収量 ·ポリイ ミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 3 6 0 °C
/5分) を表 B 6に示す (
表 B 6
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル 比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果か らも化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 80/20を超えるものは 80/20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。 実施例 B 18〜B 22, 比較例 B 9 , B 10
実施例 B 13〜: B 17、 及び、 比較例 B 8で得られたパウダーを用いて、 プレ ス成形を行った。 ここでそれそれの実施例 '比較例で用いたパウダーは次の表 B 7に示すものである。
表 B7
具体的には直径 25 mm 軸押出機を用いて 355 °Cにて押し出しペレツ ト化 し、 このべレットを幅 10. 0mm長さ 80. 0 mmの大きさの型を有するプ レス金型に装填した後、 実施例 B 18 B 22, 比較例 B 9は、 360°C 12 時間、 比較例 10については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いず れも、 良好な成形品が得られた。 試験片はいずれも幅が 10. 0mm±0. 0 10mm、 長さが 80. 0mm±0. 010mmであり、 厚みは 1. 500m m±0. 010mmであった。 この成形品を用いて、 耐薬品性試験を行った。 具体的には、 試験片の両端から 5. 00mmの部分を固定し、 試験片の中央
(両端から 40. 0mmの部分) にジグを当てて曲げることにより、 厚み方向 に 3. 50mmの変位を与えるように調整して固定した。 この状態でトルエン、 及び、 メチルェチルケトン中に浸漬し、 1時間、 24時間、 168時間後に試 験片を取り出し、 クラックの有無を目視により観察した。
耐薬品性試験の結果を表 B 8に示した。 なお、 表 B 8中のは 「〇」 、 「△」 、
「X」 は、 順にそれそれ、 クラックが全くないもの、 わずかにクラックが親察 されるもの、 多数のクラックが観察されるもの、 を示す。 また、 「PA/PC
Eモル比」 とあるのは無水フ夕ル酸と 1—フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボ キシフエニル) アセチレン無水物のモル比を示し、 「MEK」 はメチルェチル ケトンを示す。
表 B 8 実施例及び トルエン浸漬時間 ME K浸漬時間 PA/PCE 卜卜 例 号 丄u . 丄 Πί , 丄 uoru · モノレ卜卜 実施例 B18 〇 〇 〇 〇 Δ △ 95/5
〃 B19 〇 〇 〇 〇 〇 △ 90/10 ノ/ B20 〇 〇 〇 〇 〇 〇 80/20
" B21 〇 〇 〇 〇 〇 〇 60/40
// B22 〇 〇 〇 〇 〇 〇 40/60 比較例 B9 〇 〇 厶 Δ X X 0/100
// B10 〇 〇 Δ Δ X X 0/100 本発明では請求項における分子末端の化学式 (2a) /化学式 (2b) のモル 比は、 1/99から 80/20であることを特徴としている力 上記の結果か ら、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 1/99に達しないものは 1/99以上のものに比べて耐薬品性が劣ることが明らかである。
実施例 B 23〜B 32, 比較例 B 1 1〜B 16
(A) (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 3, 4, ージアミノジフエ二ルェ一テル、 200. 24 g (1. 0 00mo l) 、 3, 3, , 4, 45 —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物、 138. 28 g (0. 470mo l) 、 3, 3' , 4, 4' —ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物、 151. 45 g (0. 470mo l) 、 末端封止 剤として無水フ夕ル酸 10. 66 g (72. 00mmo l) 、 1一フエニル一 2— (3, 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無水物 11. 92 g (48. 0 Ommo 1) 、 溶媒として m—クレゾール 1960 g、 触媒としてァービコ リン 13. 970 g (0. 150 Omo 1) を装入し、 窒素雰囲気下において 攪拌しながら 150°Cまで 2時間かけて加熱昇温し、 150°Cで 2時間反応を 行った。
続いて末端封止剤として、 無水フ夕ル酸 5. 33 g ( 36. 00mmo l) 、 1—フエ二ルー 2— (3, 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無水物 5. 96 g (24. O Ommo l) を装入し、 150 °Cでさらに 8時間反応を行つ た。
その後 60 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌した メチルェチルケトン 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさら にメチルェチルケトン 4リッ トル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時 間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を 得た。
(B)
末端封止剤の種類と量を仕込み時無水フ夕ル酸のみ 17. 77 g ( 120. 0 0 mmo 1 ) 、 反応中の装入は無水フ夕ル酸のみ 8. 89 g (60. 0 Omm o 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。
(A) 、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーの収量 'ポリイミ ド粉の対数 粘度 ·ガラス転移温度 . 5 %重量減少温度 '溶融粘度 ( 360°C/5分) を表 B 9に示す。
さらに、 それそれを直径 25mm—軸押出機を用いて 355°Cにて押し出しぺ レツト化し、 このべレツ トを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有 するブレス金型に装填した後、 表 B 10記載の条件でプレス成形を行った。
表 B 9
表 B 1 0
得られた試験片を用いて常温 (2 3 °C) 、 及び、 7 7 °Cにおける高温引張試 験を行った。 結果を表 B 1 1に示す。
表 B 1
以上から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールによって常温、 及び、 高 温機械物性が大きく改善されることが明らかであり、 比較例にある一般のポリ ィミ ドではこの効果は期待できないことが判る。
実施例 B 28 ~B 32, 比較例 B 14〜: B 1 6
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ として 4, 4 ' —ジアミノジフエ二ルェ一テル、 200. 24 g ( 1. 0 00mo l) 、 ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) エーテル二無水物、 1 : 4一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、 を表 B 12 に示す量、 さらに溶媒として m—クレゾ一ルを表 B 1 2に示す量装入し、 窒素 雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポリマー溶液を得た。 表 B 1 2中 「ODPA」 とあるのはビス (3 4—ジカルボキシフエニル) ェ —テルニ無水物を示し、 「HQDA」 とあるのは 1 , 4—ビス (3 , 4—ジカ ルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物を示す。
表 B 12
反応中、 別の容器に表 B 13に記載の末端封止剤と m—クレゾール 200. 0 mlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 1 00°C 1時間加熱して溶解させ た。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。 なお、 表 B 1 3中 「PA」 とある
のは無水フ夕ル酸を示し、 「PCE」 とあるのは 1—フエ二ルー 2 (3, 4 ージカルボキシフヱニル) アセチレン無水物を示す。
表 B 13
その後 60°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌したメ チルェチルケトン 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらに メチルェチルケトン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 5 CTC24時間 の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得 た。
得られたポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ·溶融粘度 (360°C/5 分, 15分, 30分) を表 B 14に示す。
表 B 14 実施例及び 対数粘度 ガラス転移 360°C溶融粘度 [Pa • s]
比較例番号 [dl/g] 温度 [°C] 5分 15分 30分 実施例 B28 0.718 240 4400 4990 6010
" B29 0.419 235 1020 1140 1450
// B30 0.322 231 380 400 440
// B31 0.425 234 1080 1460 6540
" B32 0.321 231 390 600 1880 比較例 B14 0.714 239 流動せず <-
// B15 0.427 236 流動せず <—
// B16 0.328 231 10200 流動せず
[凡例] 『 』 ; 『左に同じ。 』 の意味。
この結果から本発明の架橋基含有ポリイミ ドは様々な分子量 (又は、 分子量と 相関する対数粘度) のものでも溶融流動性がよく、 比較例に比べて成形加工性 が良好であることが判る。
実施例 B 33〜B 37 , 比較例 B 17~B 19
かきまぜ機、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 3, 4' —ジアミノジフエ二 ルエーテル、 200. 24 g ( 1. 000mo l) 、 3 , 3' , 4, 4' —ビ フエニルテトラカルボン酸二無水物、 Ν—メチル— 2—ピロリ ドンを表 Β 15 に示す量装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら室温で 12時間反応を行 つてポリアミ ド酸ワニスを得た。 さらに得られたワニスに表 Β 15に示す種類 -量の末端封止剤を装入し、 さらに室温で 12時間反応を行った。 なお表 Β 1 5中 「BPDA」 「NMP」 「PA」 「P C E」 とあるのはそれぞれピロメリ ヅ ト酸二無水物、 N—メチル一 2—ピロリ ドン、 無水フ夕ル酸、 1—フエニル
T/JP99/04273
—2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 B 15
得られたポリアミ ド酸ワニスの対数粘度を表 B 16に示す。
これらのワニスを用いてフィルムを作製した。
具体的には軟質ガラス上にワニスを均一にキャストし、 窒素気流下のオーブン 中で 50°Cから 200°Cまで毎分 1°Cの昇温速度で昇温し、 200°Cで 2時間 キュアした。 さらに 200°Cから 410°Cまで毎分 20°Cの昇温速度で昇温し、 410°Cにおいて 30分ァニールした。 得られたフィルムを急冷したあと、 熱 湯をかけてガラス板からはがした。 なお、 比較例 1 9のフィルムは脆く、 急冷 する際に細かく割れてしまいフィルムを得ることができなかったものの、 他の ものは良好なフィルムが得られた。
この操作により得られたフィルムの常温 (23°C) での引張試験を行った。 結 果を表 B 16に示す。
表 B 16
以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリィミ ドは比較例に比べ様々な分子量
(又は、 分子量と相関する対数粘度) で良好な物性を示すことが明らかである 実施例 B 38〜: B 42 , 比較例 B 20-B 22
実施例 B 33〜B 37, 比較例 B 17〜: B 19で得られたワニスのうち 500 mlを強く撹拌したメタノール 10リツ トル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメタノール 80 Omlで洗浄し、 減圧下 50°C24時間の予備乾 燥の後、 窒素微気流下、 250 °C減圧下で 12時間脱水 ·ィミ ド化してポリィ ミ ド粉を得た。 使用したワニスと得られたポリイミ ド粉のガラス転移温度と 5 %重量減少温度を表 B 17に示す。
さらに、 この粉を耐熱皿に入れ、 窒素下で 420°C 1時間ァニールし、 急冷し た後ガラス転移温度と 5%重量減少温度を測定した。 その結果を表 B 17に併 せて示す。
なお、 表 B 17において 「Tg」 はガラス転移温度を、 「Td 5」 は 5%重量
減少温度を示す c
表 B 17 施例 *m ] ナ- ァニー -ル刖 ァニ— -ル後
比較例番号 ワニス Tg [。C] Td5 [°C] Tg [°C] Td5 [°C] 大 1グリ DOO 248 560 271 550
// D /1
// Du 247 560 269 554
// B40 " Β35 246 561 269 553
ノ / B41 " Β36 242 554 267 552
// B42 " Β37 236 544 268 547 比較例 B20 比較例 B17 248 559 248 552
" B21 " B18 245 560 245 550
// B22 " B19 235 543 235 511 以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールすることによりガ ラス転移温度が著しく改善されるが、 比較例では改善されないことが判る。 実施例 B 43-B 45 , 比較例 B 23
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 3, 4 ' —ジアミノジフエニルエーテル、 200. 24 g ( 1. 0 00mo l) 、 3, 3, , 4, 4' —ビフエニルテトラカルボン酸二無水物 2 76. 57 g (0. 940mo l) 、 さらに溶媒として m—クレゾ一ルを 17 07 g装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分 かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポ リマー溶液を得た。 反応中、 別の容器に表 B 1 8に記載の末端封止剤と m—ク レゾール 200. 0 mlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 100°C、 1時 間加熱して溶解させた。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を
全量装入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。 なお、 表 B 1 8中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「P CE」 とあるのは 1—フエ 二ルー 2 _ (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。 表 B 18
その後、 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を 10 o°cに 保ちつつこれに 4リットルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 さらに 8 0°Cに熱しておいた 3リットルのトルエンを装入した後、 室温まで冷却させ、 さらに 3リットルのトルエンを加えて 1時間撹拌し、 析出物を濾別した。 これ をさらにトルエン 4リッ トル中でスラヅジし、 濾別ののち、 50°C24時間の 予備乾燥の後、 窒素微気流下、 200°Cで 1 2時間減圧乾燥した。 得られたポ リイミ ド粉の対数粘度 · ガラス転移温度 ·結晶融解温度 · 5 %重量減少温度 · 溶融粘度 (420°C/5分) を表 B 1 9に示す。
表 B 1 9
さらに、 得られたポリイミ ド粉を用いて、 420°Cにて押し出しペレット化し、 樹脂温度 3 1 5〜 425 °C、 射出圧力 1400〜 1 600 k g/cm2、 金型 温度 220°Cで射出成形を行い ASTM— D 638に定められる形状の試験 片を得た。
さらに、 得られた試験片に窒素気流下、 ①室温から 240 °Cまで 5 °C/分の昇 温速度で昇温、 ② 240°C 5時間ァニール処理、 ③ 240°Cから 300°Cまで 5 °C/分の昇温速度で昇温、 ④ 300°C 5時間ァニール処理、 ⑤ 300 から 380°Cまで 5°C/分の昇温速度で昇温、 ⑥ 380°C 3時間ァニール処理、 ⑦ 5 °C /分の降温速度で室温まで冷却、 の 7段階からなるァニール処理を加え、 結晶化させると共に、 実施例のものについては架橋を施した。
この試験片を用いて引っ張り試験を行った。 その結果を表 B 20に示す。
表 B 20
以上の結果から、 結晶化させた場合でも本発明の架橋基含有ポリイミ ドは良好 な機械物性をもつことが明らかである。
実施例 B 46〜B 49, 比較例 B 24-B 27
(A)、 (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 3, 4 ' ージアミノジフエニルエーテル、 200. 24 g ( 1. 0 00mo l) 、 3, 3, , 4, 4 ' ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、 136. 8 1 g (0. 465mo l) 、 ビス (3, 4—ジカルボキシフエ二 ル) エーテル二無水物、 144. 25 g (0. 465mo 1) , 溶媒として m 一クレゾ一ル 1925 gを装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200 °Cまで 3時間かけて加熱昇温し、 200°C還流下で 2時間反応を行って、 末端 未封止のポリマー溶液を得た。 反応中、 別の容器に末端封止剤として、 無水フ タル酸 20. 74 g ( 140. Ommo 1)、 1—フエニル— 2— ( 3 , 4- ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 34. 75 g ( 140. Ommo 1)、 m—クレゾ一ル 200. Omlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 1 00°C、 1時間加熱して溶解させた。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封-
止剤の溶液を全量装入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。 その後 60°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌したメ 夕ノール 10リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメタノー ル 4リヅ トル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得た。
(B)
末端封止剤の種類と量を無水フ夕ル酸のみ 41. 7 g (280. O Ommo 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。
(A) 、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーのの対数粘度 ·ガラス転移温 度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 (360°C/5分) を表 B 2 1に示す。
さらに、 それぞれを直径 25 mm—軸押出機を用いて 355°Cにて押し出し ペレット化し、 このべレットを AS TM— D— 638に定められた形状の型を 有するプレス金型に装填した後、 表 B 22記載の条件でプレス成形を行った。 得られた試験片を用いて耐薬品性試験を行った。 具体的には、 常温 (23°C) において、 試験片を 0. 5 %のばした状態でジグに固定し、 トルエン、 及び、 メチルェチルケトンに 24時間浸潰させた。 浸漬後の試験片を用いて常温 (2 3°C) おける引張試験を行い、 浸漬前の試験片を用いた引張試験結果と比較し、 破断強度保持率を計算した。 なお、 ここで破断強度保持率とは、 浸漬後の試験 片の破断強度を浸漬前の試験片の破断強度に比較し、 百分率で示したものであ る。
結果をを表 B 22に併せて示す。 表 B 22中、 「MEK」 はメチルェチルケ トンを示す。
表 B 2 1
表 B 2 2
以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニール温度によらず様々 なァニール条件の処理によって耐薬品性が大きく改善されることが明らかであ り、 比較例にある一般のポリイミ ドではこの効果は期待できないことが判る。 実施例 B 5 0〜B 5 4 , 比較例 B 2 8〜B 3 2
実施例 B 1 3 ~ B 1 7と全く同様にして、 モノマーとして様々なジァミンと
ビス (3, 4ージカルボキシフエニル) エーテル二無水物 288. 50 g (0. 93 Omo 1) 、 末端封止剤として実施例については無水フ夕ル酸 20. 74 g ( 140. 0 mmo 1 ) と 1—フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエ ニル) アセチレン無水物 34. 75 g ( 140. Ommo l) を、 比較例とし ては無水フ夕ル酸のみ 4 1. 47 g (280. 00 mmo 1) を用いてポリイ ミ ド粉を合成した。
さらに、 それそれを直径 25 mm—軸押出機を用いて 325°C〜365 に て押し出しペレツト化し、 このべレッ トを ASTM— D— 648に定められた 形状の型を有するプレス金型に装填した後、 360°C 6時間の条件でプレス成 形を行った。
得られた試験片を用いて熱変形温度を測定した。
各実施例、 及び、 比較例で用いたジァミンの種類と量、 熱変形温度を表 B 23 に示す。 なお、 表 B 23中、 ジァミンは次の記号で示した。
a) 3, 3, ージアミノジフエニルエーテル、
b) 3, 4 ' —ジアミノジフエニルエーテル、
c) 4, 45 ージアミノジフエニルエーテル、
e) 3, 35 —ジアミノジフエニルスルホン、
h) 4, 4 ' —ジアミノジフエニルメタン、
表 B 23 実施例 比較例 ジァミン 熱変形温度 [°c] 番 号 ¾" 種類 仕込量 [g]仕込量 [mol] 実施例 比較例
B50 B28 a) 200.24 1.000 255 220
B51 B29 b) 200.24 1.000 280 230
B52 B30 c) 200.24 1.000 290 255
B53 B31 e) 248.30 1.000 285 255
B54 B32 h) 198.27 1.000 305 260
実施例 B 5 5〜B 5 9, 比較例 B 3 3〜B 3 7
実施例 2 3〜3 2と全く同様にして、 モノマ一として様々なジァミンと 4 , 4 , ージアミノジフエニルエーテル 1 8 ◦ . 2 2 g ( 0. 9 0 Omo 1) と 1 , 4一ビス (3 , 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物 3 74. 1 6 g (0. 9 3 Omo 1) , 末端封止剤として実施例については無水フ夕ル酸 2 0. 74 g ( 1 40. Ommo l) と 1—フエ二ルー 2— (3 , 4—ジカルボ キシフエニル) アセチレン無水物 34. 7 5 g ( 1 40. Ommo l) を、 比 較例としては無水フ夕ル酸のみ 4 1. 47 g (2 8 0. 0 Ommo l) を用い てポリイミ ド粉を合成した。
さらに、 それそれを実施例 B 5 0〜: B 54と同様にして試験片を得て、 熱変形 温度を測定した。
各実施例で用いたジァミンの種類と量、 熱変形温度を表 B 2 4に示す。 なお、 表 B 24中、 ジァミンは次の記号で示した。
a) 3 3 —ジァミノジフエニルエーテル、
b) 4 4 —ジアミノジフエ二ルェ一テル、
c) 3 3 —ジアミノジフエニルスルフィ ド、
d) 3 3 —ジァミノべンゾフエノン、
e) 3 3 —ジアミノジフエニルメ夕ン、
f) 2 2 ジ (4—ァミノフエニル) プロパン、
表 B 24 実施例 比較例 ジァミン ( b)を除く) 熱変形温度 [°C]
つ口
番 号 種類 仕込量 [g] 仕込量 [mo 1] 実施例 比較例
B55 B33 a) 20.02 0.100 280 250
B56 B34 c) 21.63 0.100 285 250
B57 B35 d) 21.23 0.100 280 245
B58 B36 e) 19.83 0.100 275 250
B59 B37 f) 22.63 0.100 280 245
以上の試験から、 本発明の様々な構造を持つ架橋基含有ポリイミ ドは、 架橋基 を持たない同様のポリマ一に比べて大きく耐熱性が優れることが明らかである。 実施例 B 6 0〜B 6 1 , 比較例 B 3 8
前記実施例 B 3 0 · B 3 2および比較例 B 1 6で用いたポリイミ ド粉を用い て、 実施例 A 8 0〜A 8 2と同様にして溶融粘度を測定した。
また、 これらのパウダーについて実施例 A 8 3〜A 8 7と同様にして各温度 におけるゲル化時間を測定した。
結果を表 B 2 5に併せて示す。 なお、 表 B 2 5中、 「> 120」 とあるのは、 測 定時間内にゲル化点に達しなかったことを示す。
表 B 2 5
この結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドは幅広い温度域で溶融粘度の 安定性が高くゲル化も起こりにくく、 成形性が優れることが明らかである。 実験 Cシリーズ
実施例 C 1〜実施例 C 3 9では、 本発明のうち、 主鎖構造の繰り返し構造単 位のうち、 5 0乃至 1 0 0モル%が、
(式中、 Xは、 直 接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル基、 イソブロピ リデン基、 および六フッ素化イソプロピリデン基から選ばれた 2価の結合基を 示し、 式中 Rは、
(式中 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 エーテル 基、 イソプロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基および、 次式で示さ れる置換基群から選択される少なくとも一つの 2価の結合基である)
で表される繰り返し単位構造である例について説明する。
実施例 C 1〜C 7, 比較例 C 1〜C 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 1 , 3—ビス (4一アミノフエノキシ) ベンゼン、 2 9 2. 34 g ( 1. 0 00mo l) 、 3 , 3, , 4 , 4 ' —ビフェニルテトラカルボン酸二 無水物、 1 3 8. 2 8 g (0. 47 0 mo 1 ) , ビス ( 3, 4ージカルボキシ フェニル) エーテル二無水物、 1 4 5. 8 0 g ( 0. 4 7 0mo l ) 、 表 C 1 に示した種類 ·量の末端封止剤、 溶媒として m—クレゾール 3 2 6 6 gを装入
し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけて加熱 昇温し、 200°C還流条件下で 4時間反応を行った。 なお、 表 C 1中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「PCE」 とあるのは 1—フエ二ルー 2— (3, 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 C 1 実施例及び PAの仕込量 PCEの仕込量 PA/PCE
比較例番号 [g] [腿 ol] [g] [腦 ol] モル比 室施例 Γ1 17 fin 丄 1丄 1δ ο , ο Q 丄》 \ \J 99/1
ノノ C2 16.89 114.0 1.489 6.000 95/5 ノ / C3 16.00 108.0 2.979 12.00 90/10
// C4 14.22 96.00 5.958 24.00 80/20
// C5 10.66 72.00 11.92 48.00 60/40
" C6 7.110 48.00 17.87 72.00 40/60
// C7 3.555 24.00 23.83 96.00 20/80 比較例 C1 2.666 18.00 25.32 102.0 15/85
ノ / C2 0.0 29.79 120.0 0/100 ノ / C3 17.77 120.0 0.0 100/0 続いて温度を 190°Cまで下げて、 再び表 C 1に記載の種類 ·量の末端封止剤 を装入し、 再昇温して、 200°C還流条件下でさらに 4時間反応を行った。 その後 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌した トルエン 20リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時間の予備乾燥の後、 窒 素気流下、 2 10°Cで 12時間乾燥した。 得られたパウダーの収量 'ポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 360°C/
5分) を表 C 2に示す c
表 C2
本発明では請求の範囲における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) の モル比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結 果から、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 80/20を超えるも のは 80/20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。 実施例 C8〜C 12, 比較例 C4, C 5
実施例 C2〜C 6、 及び、 比較例 C 3で得られたパウダーを用いて、 プレス成 形を行った。 ここでそれぞれの実施例 ·比較例で用いたパウダーは次の表 C 3 に示すものである。
表 C3
具体的には直径 25 mm—軸押し出し機を用いて 355 °Cにて押し出しペレツ トイ匕し、 このペレヅトを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有する プレス金型に装填した後、 実施例 C8~C 12, 比較例 C4は、 360°C12 時間、 比較例 C 5については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いず れも、 良好な成形品が得られた。 この成形品を用いて、 常温 (23°C) での引 張試験を行った。 結果を表 C4に示す。 なお表 C4中 「PA/PCEモル比」 とあるのは無水フ夕ル酸と 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエ二 ル) アセチレン無水物のモル比を示す。
表 C4
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル 比は、 1/99から 80/20であることを特徴としている力 s、 上記の結果か ら、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 1/99に達しないものは 1/99以上のものに比べて機械物性が劣ることが明らかである。
実施例 C 13〜 C 17 , 比較例 C 6〜 C 8
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マ一として 1, 4一ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、 292. 34 g ( 1. 000mo l) 、 3, 3' , 4, 4, ービフエニルテトラカルボン酸二 無水物、 138. 28 g ( 0. 470mo l) 、 ビス (3, 4—ジカルボキシ フエニル) エーテル二無水物、 145. 80 g (0. 47 Omo 1) 、 溶媒と して m—クレゾ一ル 2105 gを装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反 応を行って末端未封止のポリマー溶液を得た。 反応中、 別の容器に表 C 5に記 載の末端封止剤と m—クレゾール 200. Omlを装入し、 窒素雰囲気下にお
いて予め 1 0 0 °C、 1時間加熱して溶解させた。 末端未封止のポリマ一溶液に この末端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 2 0 0 °C還流条件下で 2時間反応 を行った。 なお、 表 C 5中 「P A」 とあるのは無水フタル酸を示し、 「P C E」 とあるのは 1 —フエ二ルー 2— (3 , 4—ジカルボキシフエニル) ァセチ レン無水物を示す。
表 C 5 実施例及び PAの什认畺 PCEの仕込量 PA/PCE 比較例番号 [g] [靈 ol] [g] [mmol] モル比 実施例 C13 33.77 228.0 2.979 12.00 95/5 ノ / C14 31.99 216.0 5.958 24.00 90/10
/1 C15 28.44 192.0 11.96 48.00 80/20
// C16 21.33 144.0 23.83 96.00 60/40 ノノ C17 14.21 96.0 35.75 144.0 40/60 比較例 C6 5.332 36.00 50.64 204.0 15/85
// C7 0 0 59.58 240.0 0/100 ノ / C8 35.55 240.0 0 0 100/0 その後 1 0 0 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を 1 0 o °cに保 ちつつこれに 1 0 0 °Cに熱しておいた 2リッ トルのトルエンを装入した後、 6 リットルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 4リットルのトルエンを装 入した後、 室温まで冷却させ、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リ ットル中でスラッジし、 濾別ののち、 5 0 C 2 4時間の予備乾燥の後、 窒素微 気流下、 2 0 0 °Cで 1 2時間減圧乾燥した。 得られたパウダーの収量 ·ポリイ ミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 . 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 3 6 0 °C / 5分) を表 C 6に示す。
表 C6
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル 比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果か らも化学式 (2 a) /化学式 (2 b) [化 2] のモル比が、 80/20を超え るものは 80/20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかであ る。
実施例 C 18 C22, 比較例 C 9 , C 10
実施例〇 13〜( 17、 及び、 比較例 C 8で得られたパウダーを用いて、 プレ ス成形を行った。 ここでそれそれの実施例 '比較例で用いたパウダーは次の表 C 7に示すものである。
表 C7 実施例及び zn田 1しナ,ノパ、 r½ kツf― πリ
比較例番号 夭 itelタ
1 Jヽ
実施例 C18 実施例 C13
〃 C19 // C14
// C20 // C15
// C21 // C16
〃 C22 " C17 比較例 C9,C10 比較例 C8 具体的には直径 25 mm—軸押し出し機を用いて 355 °Cにて押し出しペレツ トイ匕し、 このべレットを幅 10. 0mm長さ 80. 0mmの大きさの型を有す るプレス金型に装填した後、 実施例 18〜22, 比較例 9は、 360°C12時 間、 比較例 10については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いずれ も、 良好な成形品が得られた。 試験片はいずれも幅が 10. 0mm±0. 01 0 mm、 長さが 80. 0 mm士 0. 0 10 mmであり、 厚みは 1. 500 mm ±0. 0 10mmであった。 この成形品を用いて、 耐薬品性試験を行った。 具体的には、 試験片の両端から 5. 00mmの部分を固定し、 試験片の中央
(両端から 40. 0mmの部分) にジグを当てて曲げることにより、 厚み方向 に 3. 50mmの変位を与えるように調整して固定した。 この状態でトルエン、 及び、 メチルェチルケトン中に浸漬し、 1時間、 24時間、 168時間後に試 験片を取り出し、 クラックの有無を目視により観察した。
耐薬品性試験の結果を表 C 8に示した。 なお、 表 C 8中のは 「〇」 、 「△」 、
「X」 は、 順にそれそれ、 クラックが全くないもの、 わずかにクラックが観察 されるもの、 多数のクラックが観察されるもの、 を示す。 また、 「PA/PC
Eモル比」 とあるのは無水フ夕ル酸と 1一フエニル一 2— (3, 4ージカルボ キシフエニル) アセチレン無水物のモル比を示し、 「MEK」 はメチルェチル ケトンを示す。
表 C8 実施例及び トルエン浸漬時間 ME Κ浸漬時間 PA/PCE 卜卜龄例 号 丄 πΐ . 丄り ΟίΙΓ . 丄 Jli , Ι 1 RΟRΟHΠrΙ, ~Cノルレ _卜L卜し 実施例 C18 〇 〇 〇 △ △ Δ 95/5 ノ / C19 〇 〇 〇 〇 〇 △ 90/10
// C20 〇 〇 〇 〇 〇 Δ 80/20
// C21 〇 〇 〇 〇 〇 〇 60/40
" C22 〇 〇 〇 〇 〇 〇 40/60 比較例 C9 〇 △ △ △ X X 0/100
// C10 〇 Δ Δ Δ X X 0/100 本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル 比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果か ら、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 1/99に達しないものは 1/99以上のものに比べて耐薬品性が劣ることが明らかである。
実施例 C 23〜 C 27 , 比較例 C 1 1~C 13
(A) 、 (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モ ノマ一として 1, 3—ビス (3—アミノフエノキシ) ベンゼン、 292. 34 g ( 1. 00 Omo 1) 、 ピロメリット酸ニ無水物、 102. 52 g (0. 4 7 Omo 1) 、 3, 3' , 4, 4' —ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水
物、 151. 45 g (0. 470mo l) 、 末端封止剤として無水フタル酸 1 0. 66 g (72. 0 Ommo 1) , 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボ キシフエニル) アセチレン無水物 1 1. 92 g (48. 0 Ommo 1) 、 溶媒 として m—クレゾ一ル 2 185 g、 触媒として y—ビコリン 13. 970 g (0. 150 Omo 1) を装入し、 窒素雰囲気下において攪袢しながら 150 °Cまで 2時間かけて加熱昇温し、 150°Cで 2時間反応を行った。
続いて末端封止剤として、 無水フ夕ル酸 5. 33 g (36. 00mmo l) 、 1—フエニル— 2— ( 3 , 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無水物 5. 96 g (24. 0 Ommo 1) を装入し、 150 °Cでさらに 8時間反応を行つ た。
その後 60 °Cまで冷却し、 得られた粘ちょうなポリマー溶液を強く撹拌したメ チルェチルケトン 10リッ トル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらに メチルェチルケトン 4リッ トル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C24時間 の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得 た。
(B)
末端封止剤の種類と量を仕込み時無水フ夕ル酸のみ 17. 77 g (120. 0 Ommo 1 ) 、 反応中の装入は無水フ夕ル酸のみ 8. 89 g ( 60. 00m mo 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。 (A) 、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーのポリイミ ド粉の対数粘度 · ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 '溶融粘度 (360°C/5分) を表 C 9に 示す。
さらに、 それそれを直径 25 mm—軸押し出し機を用いて 355°Cにて押し 出しペレツト化し、 このべレツ トを ASTM— D— 638に定められた形状の 型を有するプレス金型に装填した後、 表 C 10記載の条件でプレス成形を行つ た。
表 C 9
表 C 10
得られた試験片を用いて常温 (23°C) における高温引張試験を行った。 結果 を表 C 1 1に示す。
表 c
以上から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールによって機械物性が大き く改善されることが明らかであり、 比較例にある一般のポリイミ ドではこの効 果は期待できないことが判る。
実施例 C 28 C 32, 比較例 C 14 C 16
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モノ マーとして 1, 3—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、 292. 34 g ( 1. 000mo l) 、 ビス (3, 4—ジカルボキシフエニル) エーテル二無 水物、 1 , 4一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物、 を表 C 12に示す量、 さらに溶媒として m—クレゾ一ルを表 C 12に示す量装 入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけて加 熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポリマー溶 液を得た。 表 C 12中 「〇DP A」 とあるのはビス (3 4ージカルボキシフ ェニル) エーテル二無水物を示し、 「HQDA」 とあるのは 1 , 4—ビス (3
4ージカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物を示す。
表 C 12
反応中、 別の容器に表 C 13に記載の末端封止剤と m—クレゾ一ル 200. 0 mlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 100°C 1時間加熱して溶解させ た。 末端未封止のポリマー溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。 なお、 表 C 13中 「PA」 とある のは無水フ夕ル酸を示し、 「P CE」 とあるのは 1—フエニル一 2— (3 4 —ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 C 1 3 施例 Ρ ΛΑのン什 1丄; <¾ス^ --里 PCEの仕込量 PA/PCF
し リ^ 9* Γ πιτηπΐ Ί 卜
[g] [匪 ol] Ϊレ J卜^U
実施例 C28 16, 59 112.0 11.92 48.00 70/30
ノノ P? Q 丄 1 O 3Rϋ · π u 20.85 84.00 71 0 u// o^0u
〃ノノ ΓしりΠ U A 1 A7 on 7Q / u/ u
" C31 20.74 140.0 34.75 140.0 50/50
// C32 29.62 200.0 49.45 200.0 50/50 比較例 C14 3.555 24.00 33.76 136.0 15/85
// C15 6.221 42.00 59.08 238.0 15/85
" C16 8.887 60.00 84.40 340.0 15/85 その後 6 0 °Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌したメ チルェチルケトン 1 0リットル中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらに メチルェチルケトン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 5 CTC 2 4時間 の予備乾燥の後、 窒素気流下、 2 2 0 °Cで 1 2時間乾燥してポリイミ ド粉を得 た。
得られたポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ·溶融粘度 (3 6 0 °C/ 5 分, 1 5分, 3 0分) を表 C 1 4に示す。
表 C 14 夭删グリ J、 不 W ~ 7ff フ Aフ 360°C溶融粘度 [P 3, * S」
■CL¾C1グリ齿 「 1 /p-1 ■omJ L し」 OTJ
リ 実施例 C28 0.804 185 3530 3540 4140
〃 し乙9Ω y U.^r^丄 1 β 880 890 y / u / /// o^ΠU U.d丄 δ on
loo
// C31 0.439 185 980 1520 5830 ノ / C32 0.311 183 310 550 2460 比較例 C14 0.786 185 流動せず r-
" C15 0.428 185 流動せず r- < -
" C16 0.306 183 18430 流動せず <-
[凡例] 『 』 ; 『左に同じ。 』 の意味。
この結果から本発明の架橋基含有ポリイミ ドは様々な分子量 (又は、 分子量と 相関する対数粘度) のものでも溶融流動性がよく、 比較例に比べて成形加工性 が良好であることが判る。
実施例 C 33 C 37 , 比較例 C 17 C 1 9
実施例 C 28 C 32, 比較例 C 14 C 16で得られた粉を耐熱皿に入れ、 窒素下で 420°C1時間ァニールし、 急冷した後ガラス転移温度と 5%重量減 少温度を測定した。 その結果を表 C 15に併せて示す。
なお、 表 C 15において 「Tg」 はガラス転移温度を、 「Td 5」 は 5%重量 減少温度を示す。
表 C 1 5 実施例及び ァニ―ル目 II ァニ— -ル後
比較例番号 使用した粉 Tg [°C] Td.c i ' [し°C w] Tg [°C] Td5 [°C] 実施例 C33 実施 例 C28 185 558 202 554 ノ / C34 // C29 185 560 205 552
〃 C35 // C30 183 552 204 550 ノ / C36 // C31 185 555 207 551
// C37 " C32 183 551 206 549 比較例 C17 比較例 C14 185 556 185 548
// C18 " C15 185 555 187 550 ノ/ C19 // C16 183 549 187 523 以上の結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールすることによりガ ラス転移温度が著しく改善されるが、 比較例では改善されないことが判る。 実施例 C 3 8〜C 3 9, 比較例 C 2 0
前記実施例 C 2 9 , C 3 1および比較例 C 1 5で用いたポリイミ ド粉を用い て、 実施例 A 8 0〜A 8 2と同様にして溶融粘度を測定した。
また、 これらのパウダーについて実施例 A 8 3 - A 8 7と同様にして各温度 におけるゲル化時間を測定した。
結果を表 C 1 6に併せて示す。 なお、 表 C 1 6中、 「〉120」 とあるのは、 測 定時間内にゲル化点に達しなかったことを示す。
表 C 1 6 天ノ施グ zn ffliノ ノ ス'、一 泪 IIま 不。' Li ゲルイ h賠間
•比較例番号 の例番号 [c] 5分 30分 [分] 大 ΠΒ1グ1 J レリ o \J >ι?η 丄 oou Q C] uo
380 310 1910 30
" し o3 し 丄 o n 丄乙Ρ DΠUΠU 19Qnn n
丄 乙 DDU OU丄 U 丄 ou Q yoQnu jo u nυ
380 360 9550 14 比較例 C20 比較例 C15 320 12800 18600 >120
340 3550 流動せず 36
360 流動せず ~ 4
380 流動せず 2 この結果から、 本発明の架橋基含有ポリィミ ドは幅広い温度域で溶融粘度の 安定性が高くゲル化も起こりにくく、 成形性が優れることが明らかである。 実験 Dシリーズ
実施例 D 1〜実施例 D 25では、 本発明のうち、 主鎖構造の繰り返し構造単 位のうち、 50乃至 100モル%が、
(式中の Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ一テ ル基、 イソプロピリデン基、 六フヅ素化イソプロピリデン基、 3—ォキシフエ ノキシ基、 4—ォキシフエノキシ基、 4, 一ォキシ一 4ービフエノキシ基、 4 - [1— (4—ォキシフエニル) 一 1ーメチルェチル] フエノキシ基からなる 群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
で表される繰り返し単位構造である例について説明する。
実施例 D 1〜D 7 , 比較例 D 1-D 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器及び窒素導入管を備えた容器に、 モノマ 一として m—フエ二レンジァミン 108. 14 g ( 1. 000mo l) 、 1, 4一ビス (3, 4—ジカルボキシフエノキシ) ベンゼン二無水物 378. 1 8 g (0. 940mo l) 、 表 D 1に示した種類 ·量の末端封止剤、 溶媒とし て m—クレゾ一ル 1750 g、 N, N—ジメチルァセトアミ ド 195 gを装入 し、 窒素雰囲気下において撹拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけて加熱 昇温し、 200°C還流条件下で 4時間反応を行った。 なお、 表 D 1中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「P CE」 とあるのは 1一フエ二ルー 2 _ (3, 4ージカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 D 1 実施例および P Aの仕込量 P CEの仕込量 D FA A/ /DPI?
し Hi
比較例番号 [g] [mmol [g] [誦 0丄」 •ΐ:ノレ!: L 実施例 D 1 17.60 118.8 0.2979 1.200 99/1
// D2 16.89 114.0 1.489 6.000 95/5
〃 D3 16.00 108.0 2.979 12.00 90/10
// D4 14.22 96.00 5.958 24.00 οϋ/ U
// D5 10.66 72.00 11.92 48.00 60/40
ノノ D6 7.110 48.00 17.87 72.00 40/60
〃 D7 3.555 24.00 23.83 96.00 20/80 比較例 D1 2.666 18.00 25.32 102.0 15/85
// D2 0 0 29.79 120.0 0/100
// D3 17.77 120.0 0 0 100/0 続いて、 温度を 1 90°Cまで下げて、 再び表 D 1に記載の末端封止剤を装入し、 再昇温して、 200°C還流条件下でさらに 4時間反応を行った。
その後、 100°Cまで冷却し、 これを強く攪拌したトルエン 1 0リットル中に 排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C 24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 1 2時 間乾燥した。 得られたパウダーのポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ' 5 %重量減少温度 '溶融粘度 ( 360°C/5分) を表 D 2に示す。
表 D 2
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモ ル比は、 1/99から 80/2 0であることを特徴としているが、 上記の結果 から、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 80/20を超えるもの は 80/20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。 実施例 D 8〜D 1 2, 比較例 D 4 , D 5
実施例 D 2〜D 6及び比較例 D 3で得られたパウダーを用いて、 プレス成形を 行った。 ここでそれそれの実施例 '比較例で用いたパウダ一は次の表 D 3に示 すものである。
表 D 3 実施例および 使用したパウダーの
比較例番号 実施例および比較例番号 実施例 D8 実施例 D2
ノ / D9 ノ / D3
〃 D10 / D4
// D1 1 〃 D5
ノ / D12 〃 D6 比較例 D4, D5 比較例 D3 具体的には 2 5 mm—軸押し出し機を用いて 35 5°Cにて押し出しペレツト 化し、 このべレツ卜を AS TM— D— 638に定められた形状の型を有するプ レス金型に装填した後、 実施例 D 8~D 1 2, 比較例 D 4は、 360°C1 2時 間、 比較例 5については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いずれも、 良好な成形品が得られた。 この成形品を用いて、 常温 (23 C) での引張試験 を行った。 結果を表 D 4に示す。 なお表 D 4中 「PA/P CEモル比」 とある のは無水フ夕ル酸と 1一フエニル一 2— ( 3 , 4ージカルボキシフエニル) ァ セチレン無水物のモル比を示す。
表 D4
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモ ル比は、 1/9 9から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果 から、 化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモル比が、 1/99に達しないもの は 1 / 99以上のものに比べて機械物性が劣ることが明らかである。
実施例 D 13-D 22 , 比較例 D 6 D 1 0
(A) (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器及び窒素導入管を備えた容器に、 モノマ —として m—フエ二レンジァミン 1 08. 14 g ( 1. 000mo l 3, 4 ' —ジアミノジフエ二ルェ一テル 80. 1 0 g (0. 400mo l) 、 ビ ス (3, 4—ジカルボキシフエニル) スルホン二無水物 336. 78 g (0. 94 Omo 1) 、 末端封止剤として無水フ夕ル酸 1 0. 6 6 g (72. 00m mo l) 、 1一フエニル一 2— (3 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン 無水物 1 1. 9 2 g (48. 00 mm o l) 、 溶媒として m—クレゾ一ル 27
30 g、 触媒としてァ一ピコリン 13. 970 g (0. 1500mo l) を装 入し、 窒素雰囲気下において撹拌しながら 150°Cまで 2時間かけて加熱昇温 し、 150°Cで 2時間反応を行った。
続いて、 末端封止剤として、 無水フ夕ル酸 5. 33 g (36. 0 Ommo 1) 1一フエ二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 5. 96 g (24. O Ommo l) を装入し、 1 50 °Cでさらに 8時間反応を行つ た。 その後 60°Cまで冷却し、 強く攪拌したメチルェチルケトン 10リッ トル 中に排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメチルェチルケトン 4リッ トル 中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C 24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得た。
(B)
末端封止剤の種類と量を仕込み時無水フタル酸のみ 17. 77 g ( 120. 0 Ommo 1 ) 、 反応中の装入は無水フ夕ル酸のみ 8. 89 g ( 60. 00m mo 1) o t
に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。
(A)、 (B) の 2つの反応で得られたパウダーの収量 ·ポリイミ ド粉の対数 粘度 ·ガラス転移温度 · 5%重量減少温度 ·溶融粘度 (36 (TC/5分) を表 D 5に示す。
さらに、 それそれを 25 mm—軸押し出し機を用いて 355°Cにて押し出しべ レット化し、 このべレツ 卜を AS TM— D— 638に定められた形状の型を有 するプレス金型に装填した後、 表 D 6記載のの条件でプレス成形を行った。 表 D 5 対数粘度 ガラス 5%重量 溶融粘度
[dl/g] 転移温度 減少温度
ra ra [Pa . s]
(A) 0.421 236 560 1050
(B) 0.425 236 561 1000
表 D 6
得られた試験片を用いて常温 (23°C) 及び 177°Cにおける高温引張試験 を行った。 結果を表 D 7に示す。
表 D 7
以上から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールによって常温及び高温機 械物性が大きく改善されることが明らかであり、 比較例にある一般のポリイミ
ドではこの効果は期待できないことが判る。
実施例 D 23〜 25, 比較例 D 12-13
前記実施例 D4〜D 6および比較例 D 1, D 3で用いたポリイミ ド粉を用い て、 実施例 A 80〜A82と同様にして溶融粘度を測定した。
また、 これらのパウダーについて実施例 A 83〜A87と同様にして各温度 におけるゲル化時間を測定した。
さらに、 このパウダーを 320°C〜360°Cの条件で押し出しペレツト化し、 実施例 A 18〜22と同様にしてプレス成形 ·耐 MEK性試験を行った。
結果を表 D 8に併せて示す。 なお、 表 D8中、 「>120」 とあるのは、 測定時 間内にゲル化点に達しなかったことを示す。
表 D 8
この結果から、 本発明の架橋基含有ポリィ ミ ドは幅広い温度域で溶融粘度の 安定性が高くゲル化も起こりにく く、 成形性が優れるにも関わらず、 耐薬品性 についても優れていることが明らかである。
実験 Eシリーズ
実施例 E 1〜実施例 E 2 2では、 本発明のうち、 主鎖構造の繰り返し構造単 位のうち、 5 0乃至 1 0 0モル%力;、
(式中、 X, Z , R はそれそれ、 次に示すとおりの基である。 すなわち、
式中の Xは、 エーテル基、 イソプロピリデン基からなる群より選ばれた 2価の 連結基を示し、
からなる群より選ばれた 2価の連結基を示し、
(式中、 Gは、 直接結合、 カルボニル基、 スルホン基、 スルフィ ド基、 ェ 一テル基、 イソプロピリデン基、 六フッ素化イソプロピリデン基、 3—ォ キシフエノキシ基、 4一ォキシフエノキシ基、 4 ' —ォキシ一 4—ビフエ ノキシ基、 4一 [ 1一 (4—ォキシフエニル) 一 1—メチルェチル] フエ ノキシ基からなる群より選ばれた 2価の芳香族基を示す)
からなる群より選ばれた 4価の芳香族基を示す。 また、 式中の結合位置が決定 されていない結合基の位置は、 パラ位またはメタ位である)
で表される繰り返し単位構造である例について説明する。
実施例 E 1〜E 7 , 比較例 E 1〜E 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器及び窒素導入管を備えた容器に、 モノマ 一として 1, 3—ビス [4一 (4—アミノフエノキシ) 一 ひ, ひ 一ジメチルべ ンジル] ベンゼン 528. 69 g ( 1. 000mo l) 、 3, 3, , 4, 4 ' ービフエニルテトラカルボン酸二無水物 276. 57 g (0. 940 mo 1) 、 表 E 1に示した種類 '量の末端封止剤、 溶媒として m—クレゾール 32 20 gを装入し、 窒素雰囲気下において撹拌しながら 200°Cまで 2時間 30 分かけて加熱昇温し、 200°C還流条件下で 4時間反応を行った。 なお、 表 E 1中 「PA」 とあるのは無水フ夕ル酸を示し、 「P CE:」 とあるのは 1—フエ 二ルー 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物を示す。
表 E 1 実施例および P Aの仕込量 P CEの仕込量 PA/PCE
比較例番号 Cg] [mmol [g] [mmol] モル比 実施例 E1 17.60 118.8 0.2979 1.200 99/1
ノ / E2 16.89 114.0 1.489 6.000 95/5
// E3 16.00 108.0 2.979 12.00 90/10
,ノ E4 14.22 96.00 5.958 24.00 80/20
ノノ E5 10.66 72.00 11.92 48.00 60/40
〃 E6 7.110 48.00 17.87 72.00 40/60
〃 E7 3.555 24.00 23.83 96.00 20/80 比較例 E1 2.666 18.00 25.32 102.0 15/85
〃 E2 0 0 29.79 120.0 0/100
〃 E3 17.77 120.0 0 0 100/0 続いて温度を 190°Cまで下げて、 再び表 E 1に記載の末端封止剤を装入し、
再昇温して、 200 °C還流条件下でさらに 4時間反応を行った。
その後 1 00°Cまで冷却し、 これを強く攪拌したトルエン 10リツトル中に排 出し、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 5 0°C 24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 220°Cで 1 2時 間乾燥した。 得られたパウダーのポリイミ ド粉の対数粘度 ·ガラス転移温度 ·
5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 360 °C/ 5分) を表 E 2に示す。
表 E 2
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモ ル比は、 1/9 9から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果 から、 化学式 (2 a) /化学式 (2b) のモル比が、 80/20を超えるもの は 80/20以下のものに比べて大きく成形性が劣ることが明らかである。 -
実施例 E 8〜E 12, 比較例 E 4 , Ε 5
実施例 Ε 2〜Ε 6及び比較例 Ε 3で得られたパウダーを用いて、 プレス成形を 行った。 ここでそれそれの実施例 '比較例で用いたパウダーは次の表 Ε 3に示 すものである。
表 Ε 3 実施例および 使用したパウダーの
比較例番号 実施例および比較例番号 実施例 Ε8 実施例 Ε2
〃 Ε9 // Ε3
〃 E10 〃 Ε4
El 1 j' Ε5
〃 E12 ノノ Ε6 比較例 Ε4 , Ε5 比較例 Ε3 具体的には 25 mm—軸押し出し機を用いて 355 °Cにて押し出しペレヅト 化し、 このべレツトを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有するプ レス金型に装填した後、 実施例 E 8~E 12, 比較例 E4は、 360°C12時 間、 比較例 E 5については 360°C5分の条件でプレス成形を行った。 いずれ も、 良好な成形品が得られた。 この成形品を用いて、 常温 (23°C) での引張 試験を行った。 結果を表 E 4に示す。 なお表 E 4中 「PA/P CEモル比」:と あるのは無水フ夕ル酸と 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエ二 ル) アセチレン無水物のモル比を示す。
表 E4
本発明では請求項における分子末端の化学式 (2 a) /化学式 (2 b) のモ ル比は、 1/99から 80/20であることを特徴としているが、 上記の結果 から、 化学式 (2a) /化学式 (2b) のモル比が、 1/99に達しないもの は 1/99以上のものに比べて機械物性が劣ることが明らかである。
実施例 E 13-E 22 , 比較例 E 6〜E 11
(A) s (B) の 2つの反応を行った。
(A)
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器及び窒素導入管を備えた容器に、 モノマー として 4, 4 ' 一ビス [4— (4ーァミノ一ひ, ひ一ジメチルベンジル) フエ ノキシ] ジフエニルスルホン 668. 85 g ( 1. OO Omo l)、 ビロメ リット酸ニ無水物 205. 03g (0. 940mo l) 、 末端封止剤として 無水フ夕ル酸 10. 66 g (72. 00mmo l) 、 1一フエニル一 2— (3: 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 11. 92 g (48. 00 mm
o 1) 、 溶媒として m—クレゾ一ル 2730 g、 触媒としてァ一ピコリン 13. 970 g (0. 150 Omo 1) を装入し、 窒素雰囲気下において撹拌しなが ら 150°Cまで 2時間かけて加熱昇温し、 150°Cで 2時間反応を行った。 続いて末端封止剤として、 無水フタル酸 5. 33 g (36. 00mmo l) 、 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無水物 5. 96 g (24. O Ommo l) を装入し、 150 °Cでさらに 8時間反応を行つ ノこ
その後 60°Cまで冷却し、 強く攪拌したメチルェチルケトン 10リヅトル中に 排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにメチルェチルケトン 4リットル中で スラッジし、 濾別ののち、 50°C 24時間の予備乾燥の後、 窒素気流下、 22 0°Cで 12時間乾燥してポリイミ ド粉を得た。
(B)
末端封止剤の種類と量を仕込み時無水フ夕ル酸のみ 17. 77 g ( 120. 0 Ommo 1) 、 反応中の装入は無水フ夕ル酸のみ 8. 89 g ( 60. 00 mm o 1) に変更した他は (A) と全く同様にして、 ポリイミ ド粉を得た。
(A) , (B) の 2つの反応で得られたパウダーの収量 ·ポリイミ ド粉の対 数粘度 ·ガラス転移温度 · 5 %重量減少温度 ·溶融粘度 ( 36 CTC/5分) を 表 E 5に示す。
さらに、 それそれを 25 mm—軸押し出し機を用いて 355°Cにて押し出しべ レツ ト化し、 このべレツ トを ASTM— D— 638に定められた形状の型を有 するプレス金型に装填した後、 表 E 6記載のの条件でプレス成形を行った。
表 E 5
表 E 6
得られた試験片を用いて常温 (23°C) 及び 177°Cにおける高温引張試験を 行った。 結果を表 E 7に示す。
表 E 7
以上から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはァニールによって常温及び高温 機械物性が大きく改善されることが明らかであり、 比較例にある一般のポリイ
ミ ドではこの効果は期待できないことが判る。
実験 Fシリーズ
実施例 F 1〜F 16では、 本発明のうち架橋基含有末端封止剤として前記一 般化学式 (2 a) で表される以外のものを用いるか、 あるいは一般化学式 (2 a) で表される以外のものを併用する例について述べる。 実施例 F 1〜F 6 ·比較例 F 1
溶媒としてジメチルァセトアミ ドを用い、 モノマ一として 4, 4 ' —ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル 368. 43 g (1. 00 Omo 1) と ピロメリッ卜酸二無水物 142. 00 g (0. 65 1 mo 1) 、 3, 3, , 4, 45 —ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物 89. 90 g (0. 279m o 1) 、 表 A29に示す種類 ·量の末端封止剤を用いて実施例 A33〜A37と同 様にして 15% (w/w) のポリアミ ド酸ワニスを得た。
さらに得られたワニスを用いて実施例 A33〜A37と同様な条件でフィルム を作製した。 さらにこれを用いて実施例 A70〜A75と同様にしてトルエン中 での耐薬品性試験を行った。 結果を表 F 1にワニスの対数粘度と共に併せて示 す。
なお、 表 F 1中のは 「〇」 、 「△」 、 「X」 は、 順にそれぞれ、 クラックが 全くないもの、 わずかにクラックが観察されるもの、 多数のクラックが観察さ れるもの、 を示す。
表 F
[凡例] 表 Fl中、 末端封止剤は次の記号-
A) 無水フ夕ル酸
B) 1—フエニル一 2— (3, 4—ジカルボキシフエニル) アセチレン無
水物
F) 4ーェチニルフタル酸無水物
G) 3— (フエ二ルェチニル) フタル酸無水物
H) 5—ノルボルネン— 2, 3—ジカルボン酸無水物
I ) 無水マレイン酸
J) 2—メチルマレイン酸無水物
K) 2— (3, 4ージカルボキシフエノキシ) ビフエ二レン無水物 以上の結果より、 本発明の様々な構造を持つ架橋基含有ポリイミ ドは、 架橋 基を持たない同様のポリマ一に比べて大きく耐薬品性が優れることが明らかで ある。 実施例 F 7~F 10■比較例 F 2
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器、 及び、 窒素導入管を備えた容器に、 モ ノマ一として 1 , 3—ビス (4—アミノフエノキシ) ベンゼン、 292. 34 g (1. 000 mo 1) 、 3, 3, , 4 , 4' —ビフエニルテトラカルボン酸 二無水物、 158. 87 g (0. 540mo l) 、 ビス (3, 4—ジカルボキ シフエ二ル) エーテル二無水物、 167. 51 ( 0. 540mo l)、 溶媒 として N—メチル一 2—ピロリ ドン 3506 gを装入し、 窒素雰囲気下におい て 12時間攪拌した。 さらにこれに、 表 F 2に示した種類 ·量の末端封止剤を 装入し、 窒素雰囲気下において 12時間攪拌した。
さらに、 得られたポリマ一溶液に無水酢酸 408 g、 ァ一ピコリン 23. 5 3 gを添加し、 窒素雰囲気下において 60°Cで 3時間攪拌した。
得られた粘ちようなポリマー溶液を強く撹拌したトルエン 20リットル中に 排出し、 析出物を濾別した。 これをさらにトルエン 4リットル中でスラッジし、 濾別ののち、 50°C 24時間の予備乾燥の後、 窒素微気流下、 150°Cで 12 時間減圧乾燥した。
得られたポリイミ ド粉を用いて、 実施例 A 83〜A87と全く同様にして 3
60°Cにおけるゲル化温度を測定した。
結果を得られたポリイミ ド粉の対数粘度とともに表 F 2に併せて示す。 なお、 表 F 2中、 「>120」 とあるのは、 測定時間内にゲル化点に達しなかったことを 示す。 表 F 2
[凡例] 表 F2中、 末端封止剤は次の記号で示した (
L) ァニリン '
M) 3 - (フエ二ルェチニル) ァニリン
N) 3—ェチニルァニリン
0) 3—アミノスチレン
P) 2—アミノビフエ二レン この結果から、 本発明の架橋基含有ポリイミ ドはゲル化も起こりにくく、 成 形性が優れることが明らかである。 実施例 F 1 1〜F 16 '比較例 F 3
かきまぜ機、 還流冷却器、 水分離器および窒素導入管を備えた容器に、 モノ マーとして 4, 4, 一ビス (3—アミノフエノキシ) ビフエニル、 368. 4
3 g ( 1. O O Omo l) 、 ピロメリヅト酸ニ無水物、 1 02. 52 g ( 0.
47 Omo 1) N 3, 3, , 4, 4, ービフエニルテトラカルボン酸二無水物、 1 38. 28 g (0. 47 Omo 1) 溶媒として m—クレゾ一ル 1 630 g を装入し、 窒素雰囲気下において攪拌しながら 200°Cまで 2時間 30分かけ て加熱昇温し、 200°C還流条件下で 2時間反応を行って末端未封止のポリマ 一溶液を得た。 反応中、 別の容器に表 F 3に記載の末端封止剤と m—クレゾ一 ル 200. Omlを装入し、 窒素雰囲気下において予め 1 00°C、 1時間加熱 して溶解させた。 末端未封止のポリマ一溶液にこの末端封止剤の溶液を全量装 入し、 さらに 200°C還流条件下で 2時間反応を行った。
その後 100°Cまで冷却し、 得られた粘ちようなポリマー溶液を 100°Cに 保ちつつこれに 4リッ トルのトルエンを 4時間かけて滴下装入した。 さらに 8 0°Cに熱しておいた 3リットルのトルエンを装入した後、 室温まで冷却させ、 さらに 3リツトルのトルエンを加えて 1時間撹拌し、 析出物を濾別した。 これ をさらにトルエン 4リットル中でスラッジとし、 濾別ののち、 5 CTC24時間 の予備乾燥の後、 窒素微気流下、 200°Cで 1 2時間減圧乾燥した。
得られたポリイミ ド粉を用いて、 実施例 A 83〜A87と全く同様にして 3 60°Cにおけるゲル化温度を測定した。
結果を得られたポリイミ ド粉の対数粘度とともに表 F 3に併せて示す。
表 F 3
[凡例] 表 Fl中、 末端封止剤は次の記号で示した。
A) 無水フ夕ル酸
B) 1 _フエニル一 2— (3, 4 ジカルボキシフエニル) アセチレン無 水物
F ) 4—ェチニルフタル酸無水物
G ) 3— (フエ二ルェチニル) フ夕ル酸無水物
H ) 5 —ノルボルネン— 2 , 3—ジカルボン酸無水物
I ) 無水マレイン酸
J ) 2—メチルマレィン酸無水物
K ) 2 - ( 3 , 4—ジカルボキシフエノキシ) ビフエ二レン無水物 以上から、 架橋基によりそのゲル化時間に若干の違いが見られるものの、 本 発明の架橋基含有ポリィミ ドは成形性が優れることが明らかであり、 比較例の ポリイミ ドではゲル化が速く、 溶融成形性は格段に悪いことが判る。
本発明によりポリイミ ド本来有する優れた諸物性、 すなわち耐熱性、 機械特 性、 摺動特性、 低吸水性、 電気特性、 熱酸化安定性、 耐薬品性、 及び耐放射線 性を有し、 特に耐熱性、 耐薬品性及び機械特性がより顕著に向上した架橋型熱 可塑性ポリイミ ド、 溶融成形加工可能な架橋基含有ポリィミ ド、 その前駆体で ある架橋基含有ポリアミ ド酸、 及びそれらの製法を提供することが可能となつ た。