JPH06322126A - 芳香族ポリアミドイミド樹脂およびその樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリアミドイミド樹脂およびその樹脂組成物

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JPH06322126A
JPH06322126A JP11132393A JP11132393A JPH06322126A JP H06322126 A JPH06322126 A JP H06322126A JP 11132393 A JP11132393 A JP 11132393A JP 11132393 A JP11132393 A JP 11132393A JP H06322126 A JPH06322126 A JP H06322126A
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JP
Japan
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aromatic
bis
aminophenoxy
phenyl
mol
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JP11132393A
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English (en)
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Toshiyuki Kataoka
利之 片岡
Nobushi Koga
信史 古賀
Hideaki Oikawa
英明 及川
Tadashi Asanuma
浅沼  正
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高耐熱性の溶融成形可能な新規な芳香族ポリ
アミドイミド樹脂およびその製造方法を提供する。さら
に、寸法安定性、機械特性、加工性に優れた新規な芳香
族ポリアミドイミド樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記式の芳香族ジアミンと芳香族トリカルボ
ン酸無水物モノ酸ハライドからなる芳香族ポリアミドイ
ミド樹脂及びその製造方法、並びに該樹脂を含む樹脂組
成物。 【効果】 電気・電子部品用基材、宇宙・航空機用基材
などに用いられる極めて有用な材料が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高耐熱性の溶融成形可
能な新規な芳香族ポリアミドイミドに関する。さらに、
寸法安定性、機械的特性に優れ、しかも加工性に優れ
た、新規な芳香族ポリアミドイミド樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、芳香族ジアミンまたは芳香族
ジイソシアナートと、芳香族トリカルボン酸無水物また
はその誘導体とを反応させて得られる芳香族ポリアミド
イミドは、種々の優れた物性や良好な耐熱性のため、今
後も耐熱性が要求される分野に広く用いられることが期
待されている。しかしながら、従来開発されてきた芳香
族ポリアミドイミドは、優れた機械特性、耐熱性を有し
た物が多くあるものの、何れも成形加工性に乏しく、ま
た吸水率が高いという欠点を有していた。
【0003】例えば、代表的な芳香族ポリアミドイミド
樹脂であるトーロン(アモコ社製品)は、耐熱性や機械
特性がたいへん優れている。しかし、このトーロンは、
溶融粘度が異常に高いため成形性が大変劣る、優れた物
性を発現させるには成形物を長時間熱処理しなければな
らない等の大きな問題点を持っている。
【0004】また、特公昭49−4077号明細書中の
芳香族ポリアミドイミドは不溶不融であるため、前駆体
の段階で成形加工しなければならず、成形加工性に優れ
ているとは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、芳香
族ポリアミドイミドが本来有する優れた耐熱性に加え、
優れた加工性と低吸水性の芳香族ポリアミドイミドおよ
びその製造方法を提供することである。さらに、前記芳
香族ポリアミドイミドの機械的強度、寸法安定性を改善
し、さらに加工性に優れた新規樹脂組成物を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を達成するため鋭意検討した結果、所望の性能を有す
る新規な芳香族ポリアミドイミドおよびその樹脂組成物
を見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、 1)下記式(I)(化5)
【0007】
【化5】 (式中、Xは直接結合、-O- 、ー S-、-SO2- 、-CO-、-C
(CH3)2- または -C(CF3)2-、Zは炭素数14以下の縮合
多環式芳香族基または式(化6)
【0008】
【化6】 からなる群より選ばれた1種または2種以上の基であ
る。ただし、Yは直接結合、-O- 、-S- 、-SO2- または
-CO- であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコ
キシ基、またはハロゲン基、フェニル基、aは0または
1、bは0または1〜3、cは0または1〜4の整数を
表す。また、nは1〜1000の整数を表す。)で表さ
れる芳香族ポリアミドイミド、 2)式(II)(化7)
【0009】
【化7】 (Xは直接結合、-O-、ーS-、-SO2-、-CO-、-C(CH3)2-
または -C(CF3)2-)で表される、4,4’−ビス(3−
アミノフェノキシ)ビフェニルおよび/またはビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテルおよび
/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕スルフィドおよび/またはビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルホンおよび/またはビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトンおよ
び/または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパンおよび/または2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンと、芳香族ト
リカルボン酸無水物モノ酸ハライドとを脱ハロゲン化水
素剤存在下、有機溶媒中で、60℃以下の反応温度で重
縮合させることにより得られることを特徴とする、
(1)項記載の芳香族ポリアミドイミドの製造方法、 3)分子末端をジカルボン酸無水物、一価のカルボン酸
ハライドまたは一価のアミンを用いて封止した、式
(I)で表される熱安定性良好な芳香族ポリアミドイミ
ドおよびその製造方法、 4)(1)項および/または(3)項記載の芳香族ポリ
アミドイミド100重量部と、繊維状補強材5ないし1
00重量部とよりなる芳香族ポリアミドイミド樹脂組成
物である。
【0010】本発明の芳香族ポリアミドイミドは、ジア
ミン成分として式(II)(化8)
【0011】
【化8】 (Xは直接結合、-O- 、ー S-、-SO2- 、-CO-、-C(CH3)2
- または -C(CF3)2-)で表されるジアミン、すなわち
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルお
よび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エーテルおよび/またはビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルフィドおよび/またはビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホンお
よび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕ケトンおよび/または2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンおよび/または
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンを用い、これと芳香族トリカルボン酸無水物モノ酸ハ
ライドまたは芳香族トリカルボン酸誘導体とを重合させ
て得られる。さらに本発明の芳香族ポリアミドイミド樹
脂組成物は、本発明の芳香族ポリアミドイミドに繊維状
補強材を加えることにより得られる。すなわち、本発明
の芳香族ポリアミドイミドおよびその樹脂組成物は、前
記の芳香族ジアミンをジアミン成分として用いることを
特徴とし、本来、芳香族ポリアミドイミドの有する耐熱
性に加え、優れた加工性を併せ持つ、熱可塑性の芳香族
ポリアミドイミドおよびその樹脂組成物である。
【0012】この芳香族ポリアミドイミドおよび樹脂組
成物は、優れた耐熱性に加え熱可塑性であるために、押
出成形、射出成形が可能であり、宇宙・航空機用基材、
電気・電子部品用基材として、さらにまた溶融紡糸法に
よる高強度の高耐熱性繊維の原料などとして多目的用途
に活用が期待でき、極めて有用である。なお、本発明の
芳香族ポリアミドイミドは前記のジアミンを原料として
用いる芳香族ポリアミドイミドであるが、この芳香族ポ
リアミドイミドの良好な物性を損なわない範囲で、他の
ジアミンを混合して使用することもできる。
【0013】混合して使用できるジアミンとしては、例
えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミ
ン、p−アミノベンジルアミン、2−クロロ−1,4−
フェニレンジアミン、4−クロロ−1,2−フェニレン
ジアミン、2,3−ジアミノトルエン、2,4−ジアミ
ノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジア
ミノトルエン、3,4−ジアミノトルエン、2−メトキ
シ−1,4−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,
2−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−フェ
ニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベン
ジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジ
メトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,
4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,
3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベ
ンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、
ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホ
ン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス
〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニ
ルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノ
キシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビ
ス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フ
ェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4
−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジ
フェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェノキシ}フェニル〕ケトン、ビス〔4−
{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニ
ル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3
−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメ
チルベンジル〕ベンゼン等があげられ、また、これらは
単独あるいは2種以上混合して使用される。
【0014】本発明の芳香族ポリアミドイミドを製造す
る方法は特に限定がなく、従来公知の方法が採用でき
る。例えば、(ア)芳香族ジアミンと芳香族トリカルボ
ン酸無水物とを縮合剤存在下で、有機溶媒中で150〜
300℃の反応温度で、重縮合させる方法、(イ)芳香
族ジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物モノ酸ハライ
ドとを、脱ハロゲン化水素剤存在下で、有機溶媒中で6
0℃以下の反応温度で重縮合させる方法等である。
【0015】これらの方法で使用される芳香族ジアミン
は、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ルおよび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕エーテルおよび/またはビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルフィドおよび/または
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホ
ンおよび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕ケトンおよび/または2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンおよび/
または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンである。また、使用される芳香族トリカルボン酸
類としては、前記(ア)の方法では、芳香族トリカルボ
ン酸無水物が用いられる。例えば、トリメリト酸無水
物、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸無水物、2,
3,4’−ビフェニルトリカルボン酸無水物、3,4,
4’−ジフェニルエーテルトリカルボン酸無水物、3,
4,4’−ベンゾフェノントリカルボン酸無水物、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸無水物、1,4,5
−ナフタレントリカルボン酸無水物、2,3,6−ナフ
タレントリカルボン酸無水物などがあげられる。これら
の芳香族トリカルボン酸無水物は、単独または2種以上
混合して用いられる。
【0016】また、前記(イ)の方法では、芳香族トリ
カルボン酸無水物モノ酸ハライドが用いられる。例え
ば、前記の芳香族トリカルボン酸無水物のモノ酸ハライ
ド、すなわち芳香族トリカルボン酸無水物モノ酸クロリ
ド、芳香族トリカルボン酸無水物モノ酸ブロミドなどが
あげられる。これらの芳香族トリカルボン酸無水物モノ
酸ハライドは、単独または2種以上混合して用いられ
る。
【0017】上記のジアミン成分と芳香族トリカルボン
酸無水物モノ酸ハライドまたはその誘導体は、溶媒中で
重合させる。使用される溶媒としては、例えば、N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチル
メトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル
カプロラクタム、ジメチルスルホキシド、ジメチルスル
ホン、スルホラン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミド、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリ
ン、γ−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジ
ン、キノリン、イソキノリン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニ
リン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロ
ロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2,2−テト
ラクロロエタン、テトラクロロエチレン、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセ
トフェノン、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキサン、1,4
−ジオキサン、アニソール、フェネトール、ベンジルエ
ーテル、フェニルエーテル、1,2−ジメトキシエタ
ン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビ
ス(2−メトキシエトキシ)エタン、ベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、ジフ
ェニル、ターフェニル、塩化ベンジル、ニトロベンゼ
ン、2−ニトロトルエン、3−ニトロトルエン、4−ニ
トロトルエン、クロロベンゼン、2−クロロトルエン、
3−クロロトルエン、4−クロロトルエン、o−ジクロ
ロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、
フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−ク
レゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノー
ル、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、o−ク
ロロフェノール、p−クロロフェノール、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、イソブタノール、t−ブタノール、シクロヘキサ
ノール、ベンジルアルコール、水等が挙げられる。ま
た、これらの溶媒は、反応原料モノマーの種類および重
合手法により、単独または2種以上混合して使用しても
差し支えない。
【0018】反応原料のモノマーとして芳香族トリカル
ボン酸無水物モノ酸ハライドを用いる場合、通常、脱ハ
ロゲン化水素剤が併用される。使用される脱ハロゲン化
水素剤としては、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペン
チルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N
−ジエチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘ
キシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニ
リン、N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、
N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メ
チルモルホリン、N−エチルモルホリン、ピリジン、α
−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ル
チジン、2,6−ルチジン、キノリン、イソキノリン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸水素カリウム、酸化カルシウム、酸化リチウム、酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド等が挙げられる。反応温度は、重合手
法、溶媒の種類により異なるが、通常300℃以下であ
る。反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施でき
る。反応時間は、反応原料モノマーの種類、重合手法、
溶媒の種類、脱ハロゲン化水素剤の種類、縮合剤の種類
及び反応温度により異なるが、通常、式(I)で表され
る芳香族ポリアミドイミドの生成が完了するに十分な時
間、反応させる。通常、10分〜24時間で十分である。
【0019】このような反応により前記式(I)で表さ
れる芳香族ポリアミドイミドが得られる。すなわち、従
来、ポリアミドイミドの合成法として公知のどの手法に
よっても、本発明の芳香族ポリアミドイミドを得ること
ができる。なお、本発明の芳香族ポリアミドイミドは、
反応原料モノマーとして、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ビフェニルおよび/またはビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテルおよび/また
はビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スル
フィドおよび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホンおよび/またはビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトンおよび/または
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパンおよび/または2,2−ビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパンと、芳香族トリカルボン酸
無水物モノ酸ハライドまたは芳香族トリカルボン酸誘導
体を用いるところに特徴を有するものである。
【0020】しかしながら、芳香族ポリアミドイミドの
熱安定性および成形性を向上させるために、ジカルボン
酸無水物または一価のカルボン酸、カルボン酸ハライド
もしくは一価のアミンを用いて、ポリマー分子の末端を
キャップしたものであっても何ら差し支えない。このよ
うな芳香族ポリアミドは、前記式(II)の4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルおよび/または
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテ
ルおよび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルフィドおよび/またはビス〔4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル〕スルホンおよび/または
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン
および/または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパンおよび/または2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンを主成分とす
る芳香族ジアミンと、芳香族トリカルボン酸無水物モノ
酸ハライドまたは芳香族トリカルボン酸誘導体を、ジカ
ルボン酸無水物または一価のカルボン酸、カルボン酸ハ
ライドもしくは一価のアミンの共存下に反応させること
によって得られる。すなわち、芳香族トリカルボン酸無
水物モノ酸ハライドまたは芳香族トリカルボン酸誘導体
の一部を、芳香族および/または脂肪族および/または
脂環式ジカルボン酸無水物、モノカルボン酸またはモノ
カルボン酸ハライドで、またジアミン成分の一部を、芳
香族および/または脂肪族および/または脂環式モノア
ミンで置き換えて製造する。
【0021】これらの方法で使用されるジカルボン酸無
水物としては、無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノン
ジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボ
ン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエ
ーテル無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニル
エーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水
物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−
ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4
−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,
3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、
3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水
物、1,2−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3−
ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジ
カルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸
無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、
1,9−アントラセンジカルボン酸無水物等があげら
れ、これらは単独または2種以上混合して用いられる。
【0022】モノカルボン酸としては、安息香酸、クロ
ロ安息香酸類、ブロモ安息香酸類、メチル安息香酸類、
エチル安息香酸類、メトキシ安息香酸類、エトキシ安息
香酸類、ニトロ安息香酸類、アセチル安息香酸類、アセ
トキシ安息香酸類、ヒドロキシ安息香酸類、ビフェニル
カルボン酸類、ベンゾフェノンカルボン酸類、ジフェニ
ルエーテルカルボン酸類、ジフェニルスルフィドカルボ
ン酸類、ジフェニルスルホンカルボン酸類、2,2−ジ
フェニルプロパンカルボン酸類、2,2−ジフェニル−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンカル
ボン酸類、ナフタレンカルボン酸類、酢酸、クロロ酢
酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、フルオロ酢酸、ジ
フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ニトロ酢酸、プロピ
オン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、シクロヘキサンカ
ルボン酸等があげられる。これらモノカルボン酸は単独
あるいは2種以上混合して用いられる。
【0023】また、モノカルボン酸ハライドとしては、
例えば、前記のモノカルボン酸の酸クロリド、酸ブロミ
ド等があげられる。これらモノカルボン酸ハライドは単
独あるいは2種以上混合して用いられる。用いられるジ
カルボン酸無水物およびモノカルボン酸類の量は、芳香
族ジアミン1モル当り0.001〜1.0モルである。
0.001モル未満では、高温成形時に粘度の上昇がみ
られ、成形加工性低下の原因となる。また、1.0モル
を越えると機械的特性が低下する。好ましい使用量は、
0.01〜0.5モルの割合である。
【0024】また、一価のアミンを使用する場合は、例
えば、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p
−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジ
ン、2,5−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4
−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリ
ン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ブ
ロモアニリン、m−ブロモアニリン、p−ブロモアニリ
ン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニ
トロアニリン、o−アニシジン、m−アニシジン、p−
アニシジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p
−フェネチジン、o−アミノフェノール、m−アミノフ
ェノール、p−アミノフェノール、o−アミノベンズア
ルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベ
ンズアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミ
ノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−ア
ミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビ
フェニル、2−アミノフェニルフェニルエーテル、3−
アミノフェニルフェニルエーテル、4−アミノフェニル
フェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−ア
ミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−
アミノフェニルフェニルスルフィド、3−アミノフェニ
ルフェニルスルフィド、4−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、2−アミノフェニルフェニルスルホン、3−
アミノフェニルフェニルスルホン、4−アミノフェニル
フェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチル
アミン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1
−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミ
ノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7
−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−1−ナフトー
ル、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラ
セン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセ
ン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジ
エチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、イソブチルアミン、ジイソブチル
アミン、ペンチルアミン、ジペンチルアミン、ベンジル
アミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、
シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン等があげ
られる。これらモノアミンは単独あるいは2種以上混合
して用いられる。
【0025】用いられるモノアミンの量は、芳香族トリ
カルボン酸類1モル当り0.001〜1.0モルであ
る。0.001モル未満では、高温成形時に粘度の上昇
がみられ、成形加工性低下の原因となる。また、1.0
モルを越えると機械的特性が低下する。好ましい使用量
は、0.01〜0.5モルの割合である。
【0026】本発明の芳香族ポリアミドイミドおよびそ
の樹脂組成物は、溶融成形に供することが可能である。
この場合、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可
塑性樹脂を目的に応じて適当量配合することも可能であ
る。配合することのできる熱可塑性樹脂としては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリア
リレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリア
ミドイミド、ポリエーテルイミド、変性ポリフェニレン
オキシドなどがあげられる。また、熱硬化性樹脂または
充填材を、発明の目的を損なわない程度で配合すること
も可能である。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂等があげられる。充填材としては、グ
ラファイト、カーボランダム、ケイ石粉、二硫化モリブ
デン、フッ素樹脂等の耐摩耗性向上材、ガラス繊維、カ
ーボン繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンウ
ィスカー、アスベスト、金属繊維、セラミック繊維等の
補強材、三酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カ
ルシウム等の難燃性向上材、クレー、マイカなどの電気
的特性向上材、アスベスト、シリカ、グラファイトなど
の耐トラッキング向上材、硫酸バリウム、シリカ、メタ
ケイ酸カルシウム等の耐酸性向上材、鉄粉、亜鉛粉、ア
ルミニウム粉、銅粉等の熱伝導度向上材、その他ガラス
ビーズ、タルク、ケイ藻土、アルミナ、シラスバルン、
水和アルミナ、金属酸化物、着色料等である。
【0027】本発明に用いられる繊維状補強材としては
種々のものが用いられ、例えばガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維、芳香族ポリアミド繊維、炭化ケ
イ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、セラミック繊維
等が挙げられるが、特に好ましく用いられるのは、ガラ
ス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、芳香族ポリ
アミド繊維である。
【0028】本発明に用いられるガラス繊維は、溶融ガ
ラスを種々の方法にて延伸しながら急冷し、所定直径の
細い繊維状としたものであり、単繊維同志を集束剤で集
束させたストランド、ストランドを均一に引き揃えて束
にしたロービング等を意味しており、本発明にはいずれ
も使用できる。該ガラス繊維は、本発明の基材樹脂と親
和性をもたせるために、アミノシラン、エポキシシラン
などのシランカップリング剤、クロミッククロライド、
その他目的に応じた表面処理剤を使用することができ
る。本発明におけるガラス繊維の長さは得られる成形品
の物性及び成形品製造時の作業性に大きく影響する。一
般にはガラス繊維長が大となるほど、成形品の物性は向
上するが、逆に成形品製造時の作業性が悪くなる。この
ため、ガラス繊維の長さが本発明においては0.1〜6
mm、好ましくは0.3〜4mmの範囲にあるものが、
成形品の物性及び作業性のバランスがとれているので好
ましい。
【0029】また本発明で使用される炭素繊維とはポリ
アクリルニトリル、石油ピッチ等を主原料とし、炭化し
て得られる高弾性、高強度繊維を示す。本発明ではポリ
アクリルニトリル系、石油ピッチ系いずれも使用でき
る。炭素繊維は補強効果及び混合性などにより、適当な
直径と適当なアスペクト比(長さ/直径の比)を有する
ものを用いる。炭素繊維の直径は、通常5〜20μm、
特に8〜15μm程度のものが好ましい。またアスペク
ト比は1〜600、特に補強効果及び混合性により、1
00〜350程度が好ましい。アスペクト比が小さいと
補強効果がなく、またアスペクト比が大きいと混合性が
悪くなり、良好な成形品が得られない。また該炭素繊維
の表面を種々の処理剤、例えばエポキシ樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等
で処理したもの、その他目的に応じ公知の表面処理剤を
使用したものも用いられる。
【0030】また本発明で使用されるチタン酸カリウム
繊維は高強度繊維(ウィスカー)の一種であり、化学組
成としてK2 O・6TiO2 、K2 O・6TiO2 ・1/
2 H 2 O本とする針状結晶であり、代表的融点は130
0〜1350℃である。平均繊維長は5〜50μm、平
均繊維径は0.05〜1.0μmのものが適用される
が、平均繊維長は20〜30μm、平均繊維径は0.1
〜0.3μmのものが好ましい。該チタン酸カリウム繊
維は通常無処理でも使用しうるが、本発明の基材樹脂と
親和性をもたせるために、アミノシラン、エポキシシラ
ンなどのシランカップリング剤、クロミッククロライ
ド、その他目的に応じた表面処理剤を使用することがで
きる。また本発明で使用される芳香族ポリアミド繊維は
比較的新しく開発された耐熱性有機繊維であり、多くの
ユニークな特性を生かして各分野への展開が期待されて
いる。例えば代表的な例として次のような構造式(化
9)などからなるものが挙げられ、少なくともこれらの
1種または2種以上の混合物が用いられる。
【0031】
【化9】 その他オルト、メタ、パラ位の構造異性により各種骨格
の芳香族ポリアミド繊維があるが、中でも(1)のパラ
位−パラ位結合のものは軟化点及び融点が高く、耐熱性
有機繊維として本発明で最も好ましい。
【0032】ガラス繊維及び炭素繊維においては、5重
量部以下では本発明の特徴とするガラス繊維または炭素
繊維特有の補強効果は得られない。また逆に100重量
部以上使用すると、組成物の成形時の流動性が悪くなり
満足な成形品を得ることが困難となる。チタン酸カリウ
ム繊維においては5量部以下では、本発明の特徴とする
高温時の機械特性の改良が不十分である。また逆にその
量が多くなると溶融混合での分散が不十分になり、更に
は流動性が低くなり、通常の条件での成形が困難とな
り、好ましくない。好ましい使用量は10〜100重量
部である。芳香族ポリアミド繊維においては5重量部以
下では、本発明の特徴とする成形加工性および機械強度
の優れた組成物は得られない。また100重量部以上使
用すると、組成物の成形時の流動性は悪くなり満足な成
形品を得ることが困難となる。好ましい使用量は10〜
50重量部である。
【0033】本発明の芳香族ポリアミドを用いた樹脂組
成物は、通常公知の方法により製造できるが特に次に示
す方法が好ましい。 (1)芳香族ポリアミド粉末、繊維状補強材を乳鉢、ヘ
ンシャルミキサー、ドラムブレンダー、タンブラーブレ
ンダー、ボールミル、リボンブレンダーなどを利用して
予備混合し、ついで通常公知の溶融混合機、熱ロールな
どで混練した後ペレットまたは粉状にする。 (2)芳香族ポリアミド粉末を予め有機溶媒に溶解また
は懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液に繊維状補強材を
浸漬し、然る後、溶媒を熱風オーブン中で除去した後、
ペレット状または粉状にする。この場合、溶媒として例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,
N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエ
タン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−
ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2
−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピ
リジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミ
ド等があげられる。またこれらの有機溶剤は、単独でも
あるいは2種以上混合しても差し支えない。 本発明の芳香族ポリアミド樹脂組成物は、射出成形法、
押出成形法、圧縮成形法、回転成形法などの公知の成形
法により成形され実用に供される。
【0034】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明の
芳香族ポリアミドイミドの製造例および得られた芳香族
ポリアミドイミドの物性と性能を、詳細に説明する。な
お、例中で各種物性の測定は次の方法によった。 対数粘度:ポリアミドイミド粉末0.50g をN-メチル-2-
ピロリドン100ml に溶解させた後、35℃において測定し
た。 ガラス転移温度(Tg):DSC (島津DT-40 シリーズ、DSC-41
M)により測定。 5%重量減少温度:空気中でDTA-TG (島津DT-40 シリー
ズ、DTG-40M)により測定。 溶融粘度:島津高化式フローテスターCFT500A により荷
重100kg で測定。
【0035】実施例1 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル 36.84g(0.10モル) とN-メチル-2- ピロリドン200gを
装入し溶解させた後、トリエチルアミン12.14g(0.12 モ
ル) を添加し、5℃に冷却した。その後、攪拌を強め無
水トリメリト酸クロリド21.06g(0.10 モル) を装入し、
室温で3時間攪拌を続けた。次に無水酢酸20.42g(0.20
モル) 、γ- ピコリン1.16g(0.0125モル) を加え、70 ℃
で 3時間攪拌した。かくして得られた粘稠なポリマー溶
液を、激しく攪拌しているメタノール中に排出して淡黄
色粉末を析出させた。この淡黄色粉末を濾別後、メタノ
ールで洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥して、51.82g(
収率 99%) のポリアミドイミド粉末を得た。 このポリ
アミドイミド粉末の対数粘度は0.71dl/g、ガラス転移温
度は 230℃、5%重量減少温度は 512℃であった。
【0036】得られたポリアミドイミド粉末の元素分析
の結果は次の通りである。 また、得られたポリアミドイミド粉末の赤外吸収スペク
トル図を第1図に示す。このスペクトル図では、アミド
の特性吸収帯である1670cm-1付近と1520cm-1付近に、イ
ミドの特性吸収帯である1780cm-1付近に顕著な吸収が認
められた。
【0037】さらに得られたポリアミドイミド粉末をN-
メチル-2- ピロリドンに溶解した後、ガラス板上にキャ
ストし、 150℃で 1時間、 250℃で 2時間加熱して淡黄
色透明のポリアミドイミドフィルムを得た。このポリア
ミドイミドフィルムの引張強度は1100kg/cm2、引張伸び
率は 15%であった。測定法は共にASTM D-882に拠る。ま
たこのフィルムの吸水率は 0.45%であった。測定法はAS
TM D-750-63 に拠る。
【0038】実施例2 実施例1における4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニルを4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ジフェニルスルホンに代えた以外は実施例1と同様
に行い、対数粘度0.66dl/gのポリアミドイミド粉末57.9
2g( 収率 98%)を得た。このポリアミドイミド粉末のガ
ラス転移温度は 231℃、5%重量減少温度は 508℃であっ
た。
【0039】得られたポリアミドイミド粉末の元素分析
の結果は次の通りである。 また、得られたポリアミドイミド粉末の赤外吸収スペク
トル図を第2図に示す。このスペクトル図では、アミド
の特性吸収帯である1680cm-1付近と1500cm-1付近に、イ
ミドの特性吸収帯である1780cm-1付近に顕著な吸収が認
められた。さらに得られたポリアミドイミド粉末を用い
て、実施例1と同様の方法で淡黄色透明のポリアミドイ
ミドフィルムを得た。このポリアミドイミドフィルムの
引張強度は1000kg/cm2、引張伸び率は 13%、吸水率は
0.57%であった。
【0040】実施例3 実施例1における4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニルを2,2−ビス〔4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパンに代えた以外は実施例1と
同様に行い、対数粘度0.70dl/gのポリアミドイミド粉末
55.64g( 収率 98%) を得た。このポリアミドイミド粉末
のガラス転移温度は 203℃、5%重量減少温度は 498℃で
あった。
【0041】得られたポリアミドイミド粉末の元素分析
の結果は次の通りである。 また、得られたポリアミドイミド粉末の赤外吸収スペク
トル図を第3図に示す。このスペクトル図では、アミド
の特性吸収帯である1670cm-1付近と1500cm-1付近に、イ
ミドの特性吸収帯である1780cm-1付近に顕著な吸収が認
められた。さらに得られたポリアミドイミド粉末を用い
て、実施例1と同様の方法で淡黄色透明のポリアミドイ
ミドフィルムを得た。このポリアミドイミドフィルムの
引張強度は 980kg/cm2、引張伸び率は 21%、吸水率は
0.43%であった。
【0042】実施例4 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル36.84g(0.10 モル) とN-メチル-2- ピロリドン200gを
装入し溶解させた後、トリエチルアミン12.14g(0.12 モ
ル) を添加し、5℃に冷却した。その後、攪拌を強め無
水トリメリト酸クロリド20.00g(0.095モル) を装入し、
室温で 2時間攪拌を続けた。その後、無水フタル酸 2.2
2g(0.015モル) を装入し、室温で 2時間攪拌を続けた。
次に無水酢酸 20.42g(0.20モル)、γ- ピコリン1.16g
(0.0125モル) を加え、70 ℃で 3時間攪拌した。
【0043】得られたポリマー溶液を、激しく攪拌して
いるメタノール中に排出して、淡黄色粉末を析出させ
た。この淡黄色粉末を濾別後、メタノールで洗浄し、 1
80℃で12時間減圧乾燥して、49.88g( 収率 95%) のポリ
アミドイミド粉末を得た。このポリアミドイミド粉末の
対数粘度は 0.46dl/g であった。得られたポリアミドイ
ミド粉末の溶融粘度を測定したところ、360 ℃において
8500 ポイズであった。また、得られたストランドは、
淡黄色透明で可撓性に富み、非常に強靭であった。
【0044】また、本実施例で得られたポリアミドイミ
ドの熱安定性をフローテスターのシリンダー内滞留時間
を変えて測定した。測定温度は 360℃で行った。結果を
第4図に示す。シリンダー内での滞留時間が長くなって
も、溶融粘度はほとんど変化せず、熱安定性が良好であ
ることがわかる。また、このポリアミドイミド粉末を 3
40℃、 150Kg/cm2で15分間圧縮成形して得た成形物の熱
変形温度を測定したところ、 214℃であった。測定法は
ASTM D-648、荷重18.6kg/cm2に拠る。
【0045】実施例5 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニ
ル 35.00g (0.095モル) とN-メチル-2- ピロリドン 200
g を装入し溶解させた後、トリエチルアミン12.14g(0.1
2 モル) を添加し、 5℃に冷却した。その後、攪拌を強
め無水トリメリト酸クロリド 21.06g(0.10モル) を装入
し、室温で 2時間攪拌を続けた。その後、アニリン 1.4
0g(0.015モル) を装入し、室温で 2時間攪拌を続けた。
次に無水酢酸 20.42g(0.20 モル) 、γ- ピコリン1.16
g(0.0125モル) を加え、70 ℃で 3時間攪拌した。得られ
たポリマー溶液を、激しく攪拌しているメタノール中に
排出して、淡黄色粉末を析出させた。この淡黄色粉末を
濾別後、メタノールで洗浄し、 180℃で12時間減圧乾燥
して、 49.46g ( 収率 94%) のポリアミドイミド粉末を
得た。このポリアミドイミド粉末の対数粘度は0.43dl/g
であった。得られたポリアミドイミド粉末の溶融粘度を
測定したところ、 360℃において 7700 ポイズであっ
た。また、得られたストランドは、淡黄色透明で可撓性
に富み、非常に強靭であった。
【0046】比較例1 攪拌機、窒素導入管を備えた容器に窒素雰囲気下におい
て 4,4'-ジアミニジフェニルエーテル 20.02g(0.10モ
ル) とN-メチル-2- ピロリドン140gを装入し溶解させた
後、トリエチルアミン 12.14g(0.12モル) を添加し、 5
℃に冷却した。その後、攪拌を強め無水トリメリト酸ク
ロリド20.00g(0.095モル) を装入し、室温で 2時間攪拌
を続けた。その後、無水フタル酸 2.22g(0.015モル) を
装入し、室温で 2時間攪拌を続けた。次に無水酢酸 20.
42g(0.20モル) 、γ- ピコリン1.16g(0.0125モル) を加
え、70 ℃で 3時間攪拌した。得られた反応物を、激しく
攪拌しているメタノール中に排出して、黄色粉末を得
た。この黄色粉末を濾別後、メタノールで洗浄し、 180
℃で12時間減圧乾燥して、34.3g(収率95%)のポリアミド
イミド粉末を得た。 このポリアミドイミド粉末のガラ
ス転移温度を測定したところ、明瞭な値を示さなかっ
た。
【0047】また、 360 ℃および400 ℃において溶融
粘度を測定したが、いずれの温度においても溶融流動し
なかった。
【0048】比較例2 実施例4と全く同様の方法で、ただし無水フタル酸を使
用せずにポリアミドイミド粉を合成した。そのポリアミ
ドイミド粉の対数粘度は0.45dl/gであった。実施例4と
同様の方法でフローテスターシリンダー内での滞留時間
を変え、溶融粘度を測定したところ、第4図に示す通
り、滞留時間が長くなるにしたがって溶融粘度が増加
し、実施例4で得られたポリアミドイミドに比べて熱安
定性に劣るものであった。
【0049】実施例−6および7 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、繊維長3mm、繊維径13μ
mのシラン処理を施したガラス繊維(日東紡績社商標:
CS−3PE−476S)を表−1に示した量添加し、
ドラムブレンダー混合機(川田製作所製)で混合した
後、口径30mmの単軸押出機により360℃の温度で
溶融混練した後、ストランドを空冷、切断してペレット
を得た。
【0050】得られたペレットを射出成形(アーブルグ
成形機、最大型締め力35トン、射出圧力500kg/
cm2 、シリンダー温度360℃、金型温度150℃)
し、各種測定用試験片を得、測定を行った。測定した引
張り強度(ASTM D−638による)、曲げ強度及
び曲げ弾性率(ASTM D−790)、アイゾット衝
撃強度(ノッチ付き)(ASTM D−256)、熱変
形温度(ASTM D−648)、成形収縮率(AST
M D−955)の結果を表−1に示す。
【0051】比較例−3および4 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、実施例−6および7と同じガ
ラス繊維を、本発明の範囲以外で用いた結果を表−2に
示す。 実施例−8および9 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、平均直径12μm、長さ3m
m、アスペクト比250の炭素繊維(東レ社商標:トレ
カ)を表−3に示した量添加し、実施例−6及び7と同
様にして、表−3に示す結果を得た。
【0052】比較例−5および6 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、実施例−8および9と同じ炭
素繊維を、それぞれ120重量部添加し、実施例−8お
よび9と同様に押出ストランド化を試みたが、何れもス
トランド化不可であった。
【0053】実施例−10および11 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、断面直径0.2μm、平均繊
維長20μmのチタン酸カリウム繊維(大塚化学薬品商
標:ティスモ−D)を表−4に示した量添加し、実施例
−6及び7と同様にして、表−4に示す結果を得た。
【0054】実施例−12および13 実施例−1および2で得られたポリアミドイミドそれぞ
れ100重量部に対して、平均繊維長3mmの芳香族ポ
リアミド繊維(デュポン社商標:Kevlar)を表−
5に示した量添加し、実施例−6及び7と同様にして、
表−5に示す結果を得た。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【発明の効果】本発明は、芳香族ポリアミドイミドが本
来有する優れた耐熱性に加え、優れた加工性または熱安
定性を有する全く新規な芳香族ポリアミドイミドを提供
するものである。更に、本発明の芳香族ポリアミドイミ
ド樹脂組成物は、寸法安定性、機械強度に優れ加工性が
著しく良好なため、これらの物性を必要とする電気・電
子部品、自動車部品、精密機械部品、更には医療機器部
品、宇宙航空機用基材等に用いられる極めて有用な材料
であり、産業上の利用効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施例1により得られたポリア
ミドイミド粉末の赤外吸収スペクトル図
【図2】 本発明による実施例2により得られたポリア
ミドイミド粉末の赤外吸収スペクトル図
【図3】 本発明による実施例3により得られたポリア
ミドイミド粉末の赤外吸収スペクトル図
【図4】 本発明による実施例4及び比較例2で得られ
たそれぞれのポリアミドイミド粉末の熱安定性を比較す
るため、測定温度360℃、荷重100kgで、フロー
テスターのシリンダー内の樹脂滞留時間を変えて溶融粘
度を測定した結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅沼 正 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)(化1) 【化1】 (式中、Xは直接結合、-O- 、ー S-、-SO2- 、-CO-、-C
    (CH3)2- または -C(CF3)2-、Zは炭素数14以下の縮合
    多環式芳香族基または式(化2) 【化2】 からなる群より選ばれた1種または2種以上の基であ
    る。ただし、Yは直接結合、-O- 、-S- 、-SO2- または
    -CO- であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基、アルコ
    キシ基、またはハロゲン基、フェニル基、aは0または
    1、bは0または1〜3、cは0または1〜4の整数を
    表す。また、nは1〜1000の整数を表す。)で表さ
    れる芳香族ポリアミドイミド。
  2. 【請求項2】式(II)(化3) 【化3】 (Xは直接結合、-O- 、ー S-、-SO2- 、-CO-、-C(CH3)2
    - または -C(CF3)2-)で表される、4,4’−ビス(3
    −アミノフェノキシ)ビフェニルおよび/またはビス
    〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテルお
    よび/またはビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
    ニル〕スルフィドおよび/またはビス〔4−(3−アミ
    ノフェノキシ)フェニル〕スルホンおよび/またはビス
    〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトンおよ
    び/または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
    シ)フェニル〕プロパンおよび/または2,2−ビス
    〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,
    1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンと、芳香族ト
    リカルボン酸無水物モノ酸ハライドとを、脱ハロゲン化
    水素剤存在下、有機溶媒中で、60℃以下の反応温度で
    重縮合させることにより得られることを特徴とする、請
    求項1の芳香族ポリアミドイミドの製造方法。
  3. 【請求項3】分子末端をジカルボン酸無水物、一価のカ
    ルボン酸ハライドまたは一価のアミンを用いて封止し
    た、式(I)で表される熱安定性良好な芳香族ポリアミ
    ドイミド。
  4. 【請求項4】ジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物モ
    ノ酸ハライドとを反応させて得られる芳香族ポリアミド
    イミドにおいて、式(I)で表される繰り返し単位を基
    本骨格として有し、重縮合反応がジカルボン酸無水物ま
    たは一価のカルボン酸ハライドの共存下で行われ、芳香
    族トリカルボン酸無水物モノ酸ハライドの量が芳香族ジ
    アミン1モル当り、0.7〜1.0モルの割合であり、
    かつジカルボン酸無水物または一価のカルボン酸ハライ
    ドの量が、芳香族ジアミン1モルに対し0.001〜
    1.0モルの割合で反応して得られることを特徴とす
    る、請求項3の熱安定性の良好な芳香族ポリアミドイミ
    ドの製造方法。
  5. 【請求項5】ジアミンと芳香族トリカルボン酸無水物モ
    ノ酸ハライドとを反応させて得られる芳香族ポリアミド
    イミドにおいて、式(I)で表される繰り返し単位を基
    本骨格として有し、重縮合反応が一価のアミンの共存下
    で行われ、芳香族ジアミンの量が芳香族トリカルボン酸
    無水物モノ酸ハライド1モル当り、0.7〜1.0モル
    の割合であり、かつ一価のアミンの量が芳香族トリカル
    ボン酸無水物モノ酸ハライド1モルに対し0.001〜
    1.0モルの割合で反応して得られることを特徴とす
    る、請求項3の熱安定性の良好な芳香族ポリアミドイミ
    ドの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1および/または請求項3の芳香族
    ポリアミドイミド100重量部と、繊維状補強材5ない
    し100重量部とよりなる芳香族ポリアミドイミド樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】繊維状補強材がガラス繊維、炭素繊維、チ
    タン酸カリウム繊維および芳香族ポリアミド繊維よりな
    る群より選ばれたものである、請求項6の芳香族ポリア
    ミドイミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】芳香族ポリアミド繊維が、下記式(1)
    (化4)、(2)(化4)および(3)(化4)で表さ
    れる繰り返し構造単位を有するものよりなる群より選ば
    れた少なくとも1種である、請求項9の芳香族ポリアミ
    ドイミド樹脂組成物。 【化4】
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006028073A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Toyobo Co Ltd ジイソシアネート化合物及びポリアミドイミド樹脂
JP2012007069A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Nippon Kodoshi Corp 低沸点溶媒可溶樹脂、及び該樹脂を用いたインク素材並びにインク

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