WO2000003536A1

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Publication number: WO2000003536A1
Application number: PCT/JP1999/003716
Authority: WO
Inventors: Hisayoshi Fujimoto; Hiroaki Onishi; Toshihiko Takakura; Norihiro Imamura
Original assignee: Rohm Co., Ltd.
Priority date: 1998-07-13
Filing date: 1999-07-08
Publication date: 2000-01-20
Also published as: KR20010071834A; TW454406B; EP1098506A1; KR100359637B1; US7156569B1; CN1109434C; CA2337655A1; EP1098506A4; CN1309863A; CA2337655C; JP2000092267A

Description

糸田壁掛け用画像処理装置技術分野

本発明は、たとえば家屋内の壁面に取り付けられて使用される壁掛け用画像処理装置に関する。とくに、本発明は、画像の読み取り機能とプリント機能とを併せもつ壁掛け用画像処理装置に関する。 n景技術

画像処理装置の具体例としては、家屋の壁面に取り付けられて使用される壁掛け用ファクシミリ装置がある。この壁掛け用ファクシミリ装置の使用時には、上記壁面からファクシミリ装置が大きく突出しないようにすることが望まれる。したがって、壁掛け用ファクシミリ装置は、テーブルまたはデスク上に載置されて使用される他のタイプのファクシミリ装置よりも全体を薄型に製作する必要性が高い。

そこで、従来においては、たとえば図 1 1に示すような画像読み書き一体へッド Yを筐体内に組み込んだファクシミリ装置がある。図示された画像読み書き一体へッド Yは、透明カバー 2を一側面に装着したケース 1を有しており、このケース 1の内部には、透明カバ一 1の表面上に設定される画像読み取りライン Lを照明するための光源 3や、原稿画像結像用のレンズ 5が配置されている。ケース 1の他側面には、基板 4カ<組付けられている。この基板 4の表面 4 Aおよび裏面 4 Bには、複数の受光素子 4 aおよび複数の発熱素子 4 bのそれぞれがこの基板 4の長手方向に延びる列状に配列されて搭載されている。

このような構成の画像読み書き一体へッド Yを備えたファクシミリ装置においては、原稿 Dが透明カバ一 2の表面に密着するようにしてプラテンローラにより搬送される。この搬送過程において、原稿 Dの表面が光源 3によって照明される。すると、原稿 Dによって反射された光はレンズ 5によって集束され、原稿 Dの画像が各受光素子 4 a上に結像し、各受光素子 4 aからは画像信号が出力される。一方、感熱タイプの記録紙 Kは、各発熱素子 4 bに密着するようにしてプラテンローラ P ₂ により搬送される。この搬送過程において、選択された発熱素子 4 bが発熱することにより、記録紙 Kには画像がプリントされる。このような構成のファクシミリ装置においては、読み取りへッドとプリントへッドとを別々に設けたものよりも全体を薄型にすることが可能である。

し力、しなカら、上記ファクシミリ装置においては、プラテンローラ P , , P ₂ が、画像読み書き一体へッド Yの全体を挟むように配置される。したがって、プラテンローラ _{Ρ ι} ， p ₂ が画像読み書き一体へッド Yの厚み方向に嵩張るものとなっていた。上記従来技術においては、このような理由により壁掛け用画像処理装置の薄型化を充分に図ることができず、壁面に取り付けて使用するときには装置全体がその壁面から大きく突出するものとなっていた。発明の開示

本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消または減少することのできる壁掛け用画像処理装置を提供することにある。

本発明により提供される壁掛け用画像処理装置は、略鉛直状の壁面に取り付けられる筐体と、この筐体内に組み込まれる画像読み書き一体へッドとを具備しており、かつ、

上記画像読み書き一体へッドは、

列状に配された複数の受光素子が片面に搭載された基板と、

上記複数の受光素子を囲むようにして上記基板の上記片面上に取り付けられたケースと、

上記基板に対して間隔を隔てて対向するように上記ケースに装着され、原稿が接触搬送される透明カバーと、

上記ケ一ス内に配置され、上記原稿を照明するための光源と、

上記ケース内に配置され、上記光源によつて照明された原稿の画像を上記複数の受光素子上に結像させるための複数のレンズと、

上記複数の受光素子と同方向の列状に配され、上記基板に搭載された複数の印字用素子と、を有している、壁掛け用画像処理装置であって、

上記基板の上記片面の一部分は、上記ケースの側方にはみ出したはみ出し面とされており、かつ、

上記複数の印字用素子は、上記はみ出し面上に配されていることを特徵としている。

この壁掛け用画像処理装置においては、透明カバーの表面に原稿を接触搬送させるための原稿用プラテンローラと、記録紙を複数の印字用素子に対して接触搬送させるための記録紙用プラテンローラと力く、ともに基板の同一片面側に配置される。このため、従来技術とは異なり、画像読み書き一体へッドの全体を挟むように原稿用および記録紙用のプラテンローラを配置させる必要はない。その結果、上記各プラテンローラが画像読み書き一体へッドの厚み方向に大きく嵩張らないようにして、装置全体の薄型化を図ることができる。

好ましい実施の形態においては、上記透明カバ一は、上記はみ出し面寄りの部分ほど上記基板との間隔が大きくなるように上記基板に対して傾斜させられている。

このような構成によれば、原稿用プラテンローラを透明力 'く一に対向させる場合に、原稿用ブラテンローラと記録紙用ブラテンローラとの相互間距離を確保しつつ、原稿用プラテンローラを基板に接近させることが可能となる。したがって、原稿の移送経路と記録紙の移送経路とを互いに干渉させないようにしつつ、壁掛け用画像処理装置の薄型化を一層促進することができる。

好ましい実施の形態においては、上記ケースは、上記はみ出し面に交差するようにして上記基板の上記片面上に立ち上がった外側面を有しており、かっこの外側面の少なくとも一部分は、上記基板から立ち上がるほど上記はみ出し面とは反対方向寄りに位置するように上記基板に対して傾斜させられている。

このような構成によれば、上記ケースの外側面力《傾斜している分だけ、透明力バーをはみ出し面から遠ざけるように配置することができる。したがって、原稿用プラテンローラと記録紙用プラテンローラとの間の距離を確保することができ、原稿移送経路と記録紙移送経路とを適切に設定することができる。また、上記ケ —スの外側面の傾斜を利用することにより、記録紙用ブラテンローラと上記ケ一スの外側面とが互、、に干渉し合わないようにしつつ、記録紙用ブラテンローラを上記ケースの外側面に接近させることも可能となる。

好ましい実施の形態においては、上記複数のレンズは、上記透明カバ一に近づく部分ほど上記はみ出し面とは反対方向寄りに位置するように上記基板に対して傾斜させられている。

上記透明カバーのうち、上記複数のレンズに対向する個所が画像読み取りラインとなる。したがって、上記構成は、透明カバ一上に設定される画像読み取りラインが、基板のはみ出し面とは反対方向寄りに設定されることを意味する。原稿用プラテンローラは、上記画像読み取りラインに対向して配置されるから、結局、この構成においても、原稿用プラテンローラと記録紙用プラテンローラとの間の距離を充分に確保することができることとなる。また、レンズを傾斜させれば、ケースの厚み寸法を大きくすることなく、上記画像読み取りラインと複数の受光素子との間の距離（原稿からの反射光の光路長）を長くし、レンズの焦点深度を深めることも可能となるから、読み取り画像の質を高めるのにも有利となる。好ましい実施の形態においては、上記各印字用素子は発熱素子であり、力、つ上記基板の上記片面とは反対の面に重なつた放熱板がさらに具備されている。

このような構成によれば、熱転写記録方式または感熱記録方式による画像のプリン卜が行える。また、放熱板の放熱作用により、発熱素子の発熱温度を画像のプリン卜に最適な温度に維持することができる。

好ましい実施の形態においては、上記筐体には、上記壁面に固定して取り付けられる掛止用部材に係合可能な係合部が設けられている。

このような構成によれば、上記掛止用部材に上記係合部を係合させることにより、壁掛け用画像処理装置を壁面に簡単に取り付けることが可能となる。

好ましい実施の形態においては、上記筐体の前面部には、原稿および記録紙を筐体の外部に排出するための少なくとも 1以上の排出口と、複数の操作スィツチとが設けられており、力、つ上記複数の操作スィッチは、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに上記排出口よりも上方に位置するように配されている。

このような構成によれば、壁掛け用画像処理装置を壁面に取付けて使用している場合において、排出口から排出される原稿や記録紙がその自重によって下方へ垂れ下がっても、それら原稿や言己録紙によって各操作スィツチが覆い隠されないようにすることができる。

好ましい実施の形態においては、上記筐体内には、記録紙用の収容部が設けられており、かっこの収容部は、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに上記筐体の上下方向の中央部よりも下方寄りに配されるように、上記筐体内の偏った位置に配されている。

このような構成によれば、壁掛け用画像処理装置を壁面に取り付けて使用するときに、この装置の重心を筐体の下方寄りの位置に配置させることができる。したがって、壁掛け用画像処理装置の取り付け状態を安定させることができる。好ましい実施の形態においては、上記筐体は、上記画像読み書き一体へッドが内部に装着され、かつ前面部の少なくとも一部が開口している筐体本体部と、上記開口部分を開閉可能な少なくとも 1以上の蓋体とを具備して構成されているとともに、上言己蓋体には、原稿用および記録紙用の複数のプラテンローラが取り付けられていることにより、上記蓋体を閉じたときには上記複数のプラテンローラが上記透明カバーと上記複数の印字用素子とのそれぞれと対向する個所に配置されるように構成されている。

このような構成によれば、原稿用および記録紙用の複数のプラテンローラのセッティングが容易となる。また、原稿や記録紙に紙詰まりを生じたときには、蓋体を開けることによって原稿用プラテンローラを透明カバ一から引き離し、または記録紙用プラテンローラを複数の印字用素子から引き離すことができるために、紙詰まりを起こした原稿または記録紙を筐体の外部に簡単に取り出すことも可能となる。

好ましい実施の形態においては、上記蓋体としては、上記原稿用プラテン口一ラ力取り付けられた第 1の蓋体と、上記記録紙用ブラテンローラ力取り付けられた第 2の蓋体とがあり、かつ上記筐体内には、上記第 1の蓋体によって覆われる原稿移送経路と、上記第 2の蓋体によって覆われる記録紙移送経路とが形成されている。

このような構成によれば、原稿移送経路または記録紙移送経路において紙詰まりを生じたときには、第 1の蓋体と第 2の蓋体とのいずれかを個別に開閉させることにより、好適に対処することができる。

好ましい実施の形態においては、上記筐体には、この筐体を上記壁面に取り付けたときに上記画像読み書き一体へッドの透明カバーよりも上方に位置する原稿揷入口と、上記画像読み書き一体へッドの複数の印字用素子よりも下方に位置する記録紙用の収容部とが設けられている。

このような構成によれば、原稿挿入口から画像読み書き一体へッドまでの原稿移送経路と、記録紙用の収容部から画像読み書き一体へッドまでの記録紙移送経路とを、画像読み書き一体へッドの厚み方向に嵩張らないようにして適切に形成することができる。

好ましい実施の形態においては、上記第 1の蓋体と上記第 2の蓋体との間には、隙間が形成されており、かっこの隙間は、上記原稿および上記記録紙の共用の排出口とされている。

このような構成によれば、原稿用および記録紙用の排出口を 1つだけ設ければよく、しかもこの排出口は第 1の蓋体と第 2の蓋体とを利用して形成することができるために、その製作が容易となる。

好ましい実施の形態においては、上記排出口の開口縁部には、言己録紙カツ卜用のエツジが形成されている。

このような構成によれば、排出口から排出された記録紙を上記エツジを利用して切断することができるので便利である

好ましい実施の形態においては、上記エッジは、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに下向きとなる上記第 1の蓋体の一側縁部に形成されている。

このような構成によれば、壁掛け用画像処理装置を壁面に取り付けて使用する場合において、上記排出口から排出されてきた記録紙を切断するときには、その記録紙のうち、上記ェッジよりも下方部分を指で押さえることができる。したがつて、記録紙の切断を的確に行うことができる。

好ましい実施の形態においては、上記エッジは、上記第 1の蓋体の一側縁部のうち、その長手方向両端部を除く領域に形成されている。

このような構成によれば、第 1の蓋体の開閉操作は、この第 1の蓋体の上記ェッジが形成されていな L、個所をつまむことによつて適切に行うことができる。好ましい実施の形態においては、上記画像読み書き一体へッドには、上記第 2 の蓋体を閉じたときに上言己記録紙用ブラテンローラの軸部と当接するストツパが設けられている。

このような構成によれば、記録紙用プラテンローラと画像読み書き一体へッドとの位置決めを正確に行うことが可能となる。

本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の第 1の実施形態に係る壁掛け用画像処理装置の斜視図である c 図 2は、図 1の II一 II断面図である。

図 3は、図 1に表す壁掛け用画像処理装置に用いられている画像読み書き一体へッドの分解斜視図である。

図 4は、図 3に表す画像読み書き一体へッドの断面図である。

図 5は、本発明の第 2の実施形態に係る画像読み書き一体へッドの断面図である。

図 6は、本発明の第 3の実施形態に係る画像読み書き一体へッドの断面図である。

図 7は、本発明の第 4の実施形態に係る壁掛け用画像処理装置の斜視図である: 図 8は、図 7の VIII— VIII断面図である。

図 9は、図 7に表す壁掛け用画像処理装置の蓋体を開いた状態の断面図である c 図 1 0は、図 7に表す壁掛け用画像処理装置に用いられている画像読み書き一体へッドの斜視図である。

図 1 1は、従来の画像読み書き一体へッドの一例を表す断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の好ましい実施例を、図面を参照して具体的に説明する。

図 1〜図 4は、本発明の第 1の実施形態を示している。なお、これらの図においては、従来例と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。図 2によく表れているように、本実施形態の壁掛け用画像処理装置 Aは、筐体 9 0、この筐体 9 0内に組み込まれた画像読み書き一体へッド X、原稿用プラテンローラ P , および記録紙用プラテンローラ P ₂ を具備して構成されている。図 3および図 4によく表れているように、画像読み書き一体へッド Xは、ケース 1、透明カバ一 2、レンズアレイ 5、光反射防止部材 6、基板 4、およびその他の後述する部品類を具備して構成されている。

基板 4は、たとえばセラミック製であり、長矩形状の板状である。この基板 4 の表面（片面） 4 Aには、複数の光源 3、複数のィメ―ジセンサチップ 4 1、複数の.駆動 I C 8および複数の発熱素子 4 bが搭載されている。

複数の光源 3は、たとえば L E Dチップを用いて構成されており、基板 4の長手方向に適当な間隔を隔てて列状に実装されている。カラ一画像の読み取りを可能とする場合には、複数の光源 3として、たとえば赤色、緑色および青色の光をそれぞれ発するもの、あるいは白色の光を発するものが用いられる。複数のィメ —ジセンサチップ 4 1は、複数の受光素子 4 a力一体的に造り込まれていることによつて光電変換機能を有している半導体チップであり、複数の光源 3の列と略平行な列状に実装されている。

複数の発熱素子 4 bは、本発明でいう印字用素子の一例に相当する。これら複数の発熱素子 4 bは、たとえば酸化ルテニウムなどを導体成分とする厚膜抵抗べーストを印刷 ·焼成することによって基板 4の長手方向に一連に延びる線状の発熱抵抗体 4 0を形成するとともに、この発熱抵抗体 4 0をその長手方向に一定間隔で電気的に分断する配線パターンを形成することによって作製することができる。複数の.駆動 I C 8は、複数の発熱素子 4 bの発熱,駆動を制御するためのものであり、複数の光源 3と同様に、基板 4の長手方向に適当な間隔を隔てて列状に実装されている。

複数の発熱素子 4 bの列は、基板 4の幅方向の第 1の側部 4 2またはその近傍に配置されているのに対し、駆動 I C 8、受光素子 4 a、および光源 3のそれぞれの列は、発熱素子 4 bの列よりも基板 4の幅方向の第 2の側部 4 3寄りに配置されている。基板 4の表面 4 Aには、この表面 4 A上に搭載された上記部品群に関連する配線パターン（図示略）が形成されている。基板 4の適所には上記配線パターンのそれぞれと導通した 1または複数のコネクタ（図示略）力待設けられており、このコネクタに配線接続を行うことによつて外部機器から上記部品群への電力供給や各種の信号の入出力が行えるようになっている。

ケース 1は、たとえばポリ力一ポネィ卜に酸化チタンを含有させた白色系の合成樹脂製であり、その長手方向の寸法は基板 4と略同一である。このケース 1は、複数の発熱素子 4 bの搭載箇所を避けるようにして基板 4の表面 4 A上に組み付けられている。基板 4の表面 4 Aのうち、第 1の側部 4 2寄りの一部分は、ケース 1の一側方にはみ出したはみ出し面 4 9とされており、複数の発熱素子 4 bはこのはみ出し面 4 9上に位置している。ケース 1に基板 4を組み付ける手段としては、たとえばこれらケース 1と基板 4とを互いに掛止させる手段、バネクリツプを用いてこれらをクランプする手段、あるいはこれらを接着剤を用いて接着させる手段を採用することができる。

透明カバー 2は、読み取り対象となる原稿 Dをガイドするためのものであり、たとえば透明なガラス製または合成樹脂製のプレートである。この透明カバ一 2 は、ケース 1の凹部 1 0に嵌め込まれることにより、基板 4と間隔を隔てるようにしてケース 1に装着されている。ただし、透明カバ一 2は、基板 4の第 1の側部 4 2に近づく部分ほど基板 4との間隔が大きくなるように、基板 4に対して傾斜している：ケース 1は、はみ出し面 4 9に交差するようにして基板 4の表面 4 Aから立ち上がった外側面 1 aを有しており、この外側面 1 aは、透明カバー 2 に近づくほど基板 4の第 2の側部 4 3寄りとなる傾斜面とされている。

レンズアレイ 5は、長細状の合成樹脂製のレンズホルダ 5 0に複数のロッドレンズ 5 1を列状に並べて保持させたものである。結像用レンズとしてロッドレンズ 5 1を用いれば、原稿 Dの画像を各受光素子 4 a上に正立等倍に結像させることが可能である。ただし、本発明においては、これ以外のレンズを用いてもかまわない。このレンズアレイ 5は、ケース 1の内部に設けられた凹溝 1 6に嵌入されていることにより、透明カバ一 2に対向して設けられている。ただし、このレンズアレイ 5は、透明カバー 2に近づくほど基板 4の第 2の側部 4 3寄りとなるように基板 4に対して傾斜している。透明カバ一 2の表面のうち、レンズアレイ 5と対向する部分が画像読み取りライン Lとなる。ケース 1の内部には、第 1および第 2の光路 1 2， 1 2 aカ<設けられている。第 1の光路 1 2は、複数の光源 3から発せられた光を画像読み取りライン Lに導く光路であり、ケース 1の厚み方向に貫通している。これに対し、第 2の光路 1 2 aは、画像読み取りライン Lから反射されてきた光をレンズアレイ 5を介して複数の受光素子 4 a上に導く光路であり、凹溝 1 6を含んで構成されている。既述したとおり、ケース 1は白色の樹脂製であるため、ケース 1の各所は光の反射率が高い白色である。したがって、複数の光源 3から発せられた光については、第 1の光路 1 2の白色の壁面によって高い反射率で反射させながら画像読み取りライン Lに導くことができ、画像読み取りライン Lへの光の照射効率を高くすることができる。

光反射防止部材 6は、たとえば黒色顔料ゃガラス粉末を含むポリカーボネートあるいは A B S樹脂などの合成樹脂製であり、各所の表面は光の吸収率が高い黒色とされている。この光反射防止部材 6は、複数のイメージセンサチップ 4 1の周囲を囲むように、ケース 1の底部に設けられた凹部 1 1内に配されている。より具体的には、この光反射防止部材 6は、複数のイメージセンサチップ 4 1の上方に位置する上壁部 6 0、この上壁部 6 0から基板 4に向けて突出した側壁部 6 1， 6 2を有しており、これらの部分によって複数のイメージセンサチップ 4 1 の周囲が囲まれている。上壁部 6 0には、第 2の光路 1 2 aを塞がないようにするためのスリット 6 3が設けられている。

光反射防止部材 6は、上壁部 6 0に設けられた複数の突起部 6 4を凹部 1 1に連設された複数の凹部に嵌入させることによってケース 1に取付けられている。このように、複数のイメージセンサチップ 4 1の周囲を光反射防止部材 6によつて囲み込めば、原稿 Dからの反射光が凹部 1 1の白色の壁面の影響を受けないようにでき、しかもこの光反射防止部材 6の内方領域においても原稿 Dからの反射光が散乱反射しないようにできる。したがつて、各受光素子 4 aにノィズの原因となる散乱光が入射しないようにできる。また、光反射防止部材 6は、ケース 1 の外部の光を遮断する役割をも果たす。具体的には、ケース 1の外側面 1 aと基板 4の表面 4 Aとが交差する部分に隙間が存在し、外部の光がこの隙間を通過して受光素子 4 aに向けて進行してきても、この光を光反射防止部材 6が遮断する。ィメ一ジセンサチップ 4 aの周囲における光の散乱反射を防止する手段としては、光反射防止部材 6を用いる手段に代えて、空間室 1 1の壁面に黒色系の塗装を施す手段、あるいは空間室 1 1の壁面に黒色系のシートもしくはフィルムを接着する手段を採用することもできる。

図 1によく表れているように、筐体 9 0は、たとえば合成樹脂製であり、その上面部 9 1には、この筐体 9 0の幅方向に延びる原稿揷入口 9 1 a力設けられている。筐体 9 0の前面部 9 2の上部には、各種の複数の操作スィッチ 9 2 aや表示部 9 2 bが設けられており、これら操作スィツチ 9 2 aや表示部 9 2 よりも下方に原稿排出口 9 2 cや記録紙排出口 9 2 dが設けられている。

図 2によく表れているように、原稿用プラテンローラ P , は、画像読み書き一体へッド Xの透明カバ一 2に対向するように筐体 9 0内に組み込まれている。原稿揷入口 9 1 aから原稿排出口 9 2 cに到る一定領域は、原稿用プラテンローラ P i や紙送りローラ 9 4を有する原稿移送経路とされている。記録紙用プラテンローラ P ₂ は、画像読み書き一体へッド Xの複数の発熱素子 4 bに対向するように組み込まれている。筐体 9 0の内部のうち、言己録紙用プラテンローラ P ₂ よりも下方の底部には、感熱タイプの長尺状の記録紙 Kの巻取ロール Rを収容する収容部 9 5が設けられている。この収容部 9 5から記録紙排出口 9 2 dに到る一定領域は、記録紙移送経路とされている。

次に、壁掛け用画像処理装置 Aの作用について説明する。

図 2によく表れているように、壁掛け用画像処理装置 Aは、たとえば家屋内の略鉛直状の壁面 Hに取り付けられて使用される。本実施形態においては、壁面 H に対する壁掛け用画像処理装置 Aの取り付けは、筐体 9 0の裏面 9 3の上部に設けられている透孔 9 3 aの周縁部を、壁面 Hに固定されたネジ体 Nなどの掛止用部材に係合させることにより行われている。した力つて、透孔 9 3 aの周縁部は、本発明でいう係合部の一例に相当する。ただし、本願発明でいう係合部の具体的な構成はこれに限定されな L、_c 壁掛け用画像処理装置 Aを壁面 Hに取り付けるための手段としては、その他の種々の手段を採用することができる。たとえば、筐体 9 0に適当な形状の金具を設けておき、この金具を壁面 Hに固定された掛止用部材に係合させるように構成することもできる。壁掛け用画像処理装置 Aにおいては、原稿用および言己録紙用のプラテンローラ P i , P ₂ 力、画像読み書き一体へッド Xの基板 4の同一片面側に配置されている。このため、 2つのプラテンローラ P i , P _z が画像読み書き一体ヘッド Xの厚み方向に大きく嵩張らないようにでき、壁掛け用画像処理装置 Aの薄型化を図ることができる。画像読み書き一体へッド Xのケース 1の外側面 1 aは傾斜しているために、はみ出し面 4 9に対向する領域には、記録紙用プラテンローラ P ₂ を配置するための空間スペースを広くとることができる。したがって、はみ出し面 4 9の幅をさほど大きくすることなく、このはみ出し面 4 9に対向する領域に記録紙用プラテンローラ P ₂ を配置することも可能となり、装置全体の小型化を一層促進することができる。

原稿用および記録紙用のプラテンローラ P i ， P ₂ を筐体 9 0内に組み込む場合のそれらの組み込み方向は一致している。また、透明カバ一 2や複数の発熱素子 4 bに対するプラテンローラ , P ₂ の押しつけ方向も一致している。このため、筐体 9 0内にプラテンローラ， P ₂ を組み込む作業も容易となる。画像読み書き一体へッド Xは、複数のイメージセンサチップ 4 1、発熱素子 4 b、および駆動 I C 8を基板 4の同一面に搭載しているために、それらの搭載作業も容易となる.：さらに、基板 4に形成する配線パターンも基板 4の表面 4 Aのみに形成すればよいために、その生産性を高めることもできる。

壁掛け用画像処理装置 Aにおける原稿 Dの画像の読み取り動作と記録紙への画像のプリント動作とは、次のようにしてなされる。

すなわち、図 2および i 4において、原稿 Dの画像の読み取り動作は、まず原稿揷入口 9 1 aに原稿]^が挿入されると、複数の紙送りローラ 9 4の回転によつてこの原稿 Dが原稿用プラテンローラと透明カバー 2との間の画像読み取りライン Lの位置まで移送される。すると、光源 3によって原稿 Dの表面の画像読み取りライン Lが照明され、原稿 Dからの反射光がレンズアレイ 5によって集束されることにより、複数の受光素子 4 a上に原稿 Dの画像力 <結像する。これにより、原稿 Dの主走査方向の 1ライン分の画像データの読み取りがなされ、その画像信号が複数の受光素子 4 aから出力される。原稿用プラテンローラ P , によつて原稿 Dが副走査方向に移送されることにより、上述の画像読み取り処理が 1ラィン分ずつ繰り返して行われ、 1ベージ分の読み取りが終了した原稿 Dは筐体 9 0の原稿排出口 9 2 cから外部に排出される。

一方、記録紙 Kに画像がプリン卜される場合には、まず巻取ロール Rから繰り出された記録紙 K力〈記録紙用プラテンローラ P ₂ と複数の発熱素子 4 bとの間に移送される。複数の発熱素子 4 bは、画像読み書き一体へッド Xの外部から画像データを受信する複数の駆動 I C 8の制御によって選択的に通電されて発熱し、これによつて記録紙 Kには所望の画像が 1ライン分ずつ記録され、画像記録がなさた記録紙 Kは、最終的には筐体 9 0の記録紙排出口 9 2 dから外部に排出される。

上記した画像の読み取り動作およびプリント動作は、それぞれ単独で行われることもある力これらの動作が同時に行われる場合がある。この場合には、原稿送りと記録紙送りとが同時に行われる。し力、しな力ら、この壁掛け用画像処理装置 Aにおいては、原稿 Dと記録紙 Kとが互いに干渉し合わないようにして、これらの送りを適切に行うことができる。すなわち、この壁掛け用画像処理装置 Aにおいては、ケース 1の外側面 1 a力く傾斜していることによって透明カバー 2を記録紙用プラテンローラ P ₂ から遠ざけるように配置することができるために、透明カバー 2に対向配置される原稿用プラテンローラについても記録紙用プラテンローラ P ₂ から遠ざけるように配置することができる。また、透明カバー 2 が傾斜しているために、原稿用プラテンローラ P , を基板 4の表面 4 Aからあまり遠ざけることなく、記録紙用プラテンローラ P ₂ から遠ざけることができる。さらに、レンズアレイ 5が傾斜していることによって、透明カバー 2上に設定される画像読み取りライン Lが記録紙用プラテンローラ Pからさらに遠ざかることとなるために、このようなことによつても原稿用プラテンローラを言己録紙用プラテンローラ P ₂ 力、ら遠ざけることが可能となる。したがって、この壁挂トけ用画像処理装置 Aにおいては、プラテンローラ， P ₂ との中心間距離をスぺ一ス効率良く確保することができるのである。このため、壁掛け用画像処理装置 A の大型化を抑制しつつ、プラテン口一ラ？> ， P ₂ によって移送される原稿 Dと記録紙 Kと力〈互いに干渉し合って画像の読み取り動作やプリン卜動作に支障を生じないようにすることができる。原稿 Dや記録紙 Kは、原稿排出口 9 2 cや記録紙排出口 9 2 dの近傍においては互いに接近する。しかし、この部分においてはもはや原稿 Dや記録紙 Kをそれぞれの排出口 9 2 c 9 2 dに振り分けるだけでよいから、この部分において原稿 Dと記録紙 Kとが互いに接近しても支障を生じることはない。

原稿 Dや言己録紙 Kが排出口 9 2 c 9 2 dから排出されると、これの先端部は自重によって下方へ垂れる。したがって、排出口 9 2 c 9 2 dよりも上方に位置する複数の操作スィツチ 9 2 aや表示部 9 2 bが原稿 Dや言己録紙 Kによって覆い隠されることはない。原稿 Dや記録紙 Kの排出中であっても操作スィッチ 9 2 aの操作や表示部 9 2 bの確認を適切に行うことができる。

図 5および図 6は、本発明の第 2の実施形態および第 3の実施形態を示している。なお、図 5〜図 1 0においては、第 1の実施形態と同一または類似の要素については、同一符号を付している。

図 5に示す画像読み書き一体へッド X aは、ケース 1の光路 1 2の全体または —部が、透明な導光部材 1 2 bによって形成された構成を有している。このような構成においては、光源 3から発せられた光が導光部材 1 2 bの内部を進行するときに、導光部材 1 2 bの側面に到達した光をその側面によって全反射させることができる。したがって、光路 1 2の壁面を白色にしなくても、画像読み取りライン Lに効率良く光を導くことができる。

図 6に示す画像読み書き一体へッド X bは、透明カバ一 2が基板 4に平行に設けられている構成を有している。ただし、ケース 1の外側面 1 aの少なくとも一部の領域については、曲面状または平面状の傾斜面とされている。このように、ケース 1の外側面 1 aを傾斜面にするだけの構成であっても、ケース 1に装着される透明カバ一 2を、基板 4の第 2の側部 4 3寄りに偏らせることができる。したがって、原稿用プラテンローラ P , と記録紙用プラテンローラ P ₂ との中心間距離をスペース効率良く確保することができる。もちろん、ケース 1の外側面 1 aを基板 4に垂直な平面にするとともに、透明カバー 2を基板 4に対して傾斜させる構成によっても、原稿用プラテンローラと言己録紙用プラテンローラ P ₂ との中心間距離をスペース効率良く確保することができる。

図 7〜図 1 0は、本発明の第 4の実施形態を示している。図 7および図 8によく表れているように、第 4の実施形態の壁掛け用画像処理装置 A aの筐体 9 0 Aは、筐体本体部 9 5と、第 1の蓋体 9 6と、第 2の蓋体 9 7とを具備して構成されている。筐体本体部 9 5は、一定の深さを有する前面開口状の容器状に形成されており、この内部に画像読み書き一体へッド X c力《装着されている。第 1の蓋体 9 6は、筐体本体部 9 5の前面開口部分の上部領域を閉塞するためのものであり、その上部が軸 9 8 aを介して筐体本体部 9 5に支持されていることにより、軸 9 8 aを中心に矢印 N a方向に回転可能となっている。この第 1の蓋体 9 6の表面部には、複数の操作スィッチ 9 2 aや表示部 9 2 bが設けられている。第 1の蓋体 9 6の上端部と筐体本体部 9 5の上端部との間には細長な孔部カ設けられており、この孔部が原稿揷入口 9 1 aとされている。第 2 の蓋体 9 7は、筐体本体部 9 5の前面開口部分の下部領域を閉塞するためのものであり、その下部が軸 9 8 bを介して筐体本体部 9 5に支持されていることにより、軸 9 8 bを中心に矢印 N b方向に回転可能となっている。

第 1の蓋体 9 6の裏面部には、原稿用プラテンローラが突起状のブラケッ卜 9 9 aを介して取付けられている。第 2の蓋体 9 7の裏面部には、記録紙用プラテンローラ P ₂ がブラケッ卜 9 9 bを介して取付けられている。これらのブラテンローラ , P ₂ は、第 1および第 2の蓋体 9 6， 9 7が閉じられたときには透明カバ一 2の表面や複数の発熱素子 4 bに対向するように予め第 1および第 2の蓋体 9 6， 9 7に対して位置決めされている。

第 1および第 2の蓋体 9 6， 9 7は、これらを閉じたときにこれらの間に隙間が形成されるように形成されており、この隙間が原稿 Dと記録紙 Kとを筐体 9 0 Aの外部に排出するための共用の排出口 9 2 eとなっている。したがって、筐体 9 O A内の上部には、原稿揷入口 9 1 aから挿入される原稿 Dが原稿用プラテンローラと透明カバ一 2との間を通過して排出口 9 2 eに到る原稿移送経路が形成されている。筐体 9 O A内の下部には、この筐体 9 O A内の下部にセッ卜された巻取ロール Rから繰り出される記録紙 Kが記録紙用プラテンローラ P ₂ と複数の発熱素子 4 bとの間を通過して排出口 9 2 eに到る記録紙移送経路が形成されている。

第 1の蓋体 9 6の下向きの一側縁部 9 6 aは、排出口 9 2 eの開口縁部の一部を構成しており、この一側縁部 9 6 aに記録紙切断用のェッジ 9 6 bが形成されている。図 7によく表れているように、このエッジ 9 6 bは、一側縁部 9 6 aの長手方向全長域にわたっては設けられておらず、その長手方向両端部 9 6 cを除く領域において記録紙 Kよりも幅広となるように形成されている。エッジ 9 6 b は、記録紙 Kの切断が好適に行えるように比較的鋭利な形状である。これに対し、両端部 9 6 cは丸みを帯びた先端形状とされている。

図 1 0によく表れているように、画像読み書き一体へッド X cは、その基本的な構成は第 1の実施形態の画像読み書き一体へッド Xと同様であるものの、基板 4の裏面に放熱板 7を接触させて設けている点において先の画像読み書き一体へッド Xとはその構成力 <相違している。放熱板 7は、複数の発熱素子 4 bから発せられる熱を外部に逃がして複数の発熱素子 4 bの温度を安定させる役割を果たすものであり、たとえば板金製である。この放熱板 7の長手方向両端部には、略 U 字状の凹部 7 0を有する一対のストツバ 7 1が設けられている。これら一対のストツパ 7 1は、たとえば放熱板 7の長手方向両端部を屈曲することによって放熱板 7と一体に形成されている。図 8によく表れているように、この壁掛け用画像処理装置 A aにおいては、第 2の蓋体 9 7が閉じられたときには、記録紙用ブラテンローラ P ₂ の軸部が凹部 7 0に嵌入し、一対のストッパ 7 1に当接するように構成されている。

この壁掛け用画像処理装置 A aにおいては、第 1および第 2の蓋体 9 6 , 9 7 の裏面に原稿用および言己録紙用のプラテンローラ P i ， P ₂ を取付けた構造であるため、プラテンローラ , P ₂ の取付け構造を簡易なものにできる。その反面、プラテンローラ， P ₂ を画像読み書き一体へッド X cとの関係において所定の箇所に配置する作業は、第 1および第 2の蓋体 9 6， 9 7を閉めるだけでよく、簡単に行うことができる。とくに、記録紙用プラテンローラ P ₂ については、画像読み書き一体へッド X cの一対のストツバ 7 1に当接保持させることによって、画像読み書き一体へッド X cとの相対的な位置関係を規定することができるために、記録紙 Kを複数の発熱素子 4 bに対して所望の圧力で適切に押しつけることができる。図 8の仮想線に示すように、パネ 7 9を利用して画像読み書き一体へッド X cの全体を矢印 N cに示す方向に付勢させておけば、記録紙用プラテンローラ P ₂ と発熱素子 4 bどうし、および原稿用プラテンローラと透明カバー 2どうしを互いに適度な圧力で接触させるのにより好都合となる。

原稿 Dが原稿移送経路において紙詰まりを生じた場合には、図 9に示すように、第 1の蓋体 9 6を開けることによって原稿用プラテンローラ P i を透明カバー 2 から大きく離反させることができる。したがって、紙詰まりを生じた原稿 Dの取り出しが容易に行える。第 1の蓋体 9 6を開けるときには、たとえば指先を排出口 9 2 eに差し込んでからこの第 1の蓋体 9 6の一側縁部 9 6 aを把持する。その際、一側縁部 9 6 aの鋭いエッジを有しない長手方向両端部 9 6 cを持てばよい。記録紙 Kに詰まりを生じた場合、あるいは記録紙 Kが消費され尽くして巻取ロール Rを交換または補充しなければならない場合には、第 2の蓋体 9 7を開けて記録紙用プラテンローラ P ₂ を複数の発熱素子 4 bから大きく離反させることによって、やはりそれらの事態に好適に対処できる。

この壁掛け用画像処理装置 A aにおいては、 1つの排出口 9 2 eから原稿 Dと記録紙 Kとを排出させるようにしているために、原稿用と記録紙用との 2つの排出口力設けられたものと比較すると、装置の構造を簡易にすることができ、外観形態もシンプルなものにできる。とくに、排出口 9 2 eは、実質的には第 1の蓋体 9 6と第 2の蓋体 9 7との隙間であるために、その形成も容易である。長尺状の言己録紙 Kが排出口 9 2 eから排出され、これを切断する場合には、図 8に示す状態において記録紙 Kの一部を矢印 N dに示す上方に持ち上げてから、記録紙 K を言己録紙切断用のエツジ 9 6 bに接触させて捲りあげればよい。エッジ 9 6 b力く排出口 9 2 eの開口縁部のうち上縁部に相当する部分に設けられているために、記録紙 Kの切断時にはエツジ 9 6 bよりも下方において記録紙 Kの一部を指先で押さえつけることが可能であり、その切断作業をやはり適切に行うことができる。本発明に係る壁掛け用画像処理装置の各部の具体的な構成は、上述の実施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。

たとえば、本発明においては、筐体内に組み込まれる画像読み書き一体へッドとしては、たとえば図 1 1で示した従来のものと同様に、光源を、受光素子などを搭載した基板に搭載させることなくケース内に組み込むようにしてもかまわない。また、光源としては、 L E D以外の光源を用いてもよい。

Claims

請求の範囲

1 . 略鉛直状の壁面に取り付けられる筐体と、この筐体内に組み込まれる画像読み書き一体へッドとを具備しており、かつ、

上記画像読み書き一体へッドは、

列状に配された複数の受光素子力片面に搭載された基板と、

上記基板に対して間隔を隔てて対向するように上記ケ一スに装着され、原稿が接触搬送される透明カバーと、

上記ケース内に配置され、上記原稿を照明するための光源と、

上記ケース内に配置され、上記光源によって照明された原稿の画像を上記複数の受光素子上に結像させるための複数のレンズと、

上記複数の受光素子と同方向の列状に配され、上記基板に搭載された複数の印字用素子と、

を有している、壁掛け用画像処理装置であって、

上記複数の印字用素子は、上記はみ出し面上に配されていることを特徴とする、壁掛け用画像処理装置。

2 . 上記透明カバ一は、上記はみ出し面寄りの部分ほど上記基板との間隔が大きくなるように上記基板に対して傾斜させられている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

3 . 上記ケースは、上記はみ出し面に交差するようにして上記基板の上記片面上に立ち上がった外側面を有しており、かっこの外側面の少なくとも一部分は、上記基板から立ち上がるほど上記はみ出し面とは反対方向寄りに位置するように上記基板に対して傾斜させられている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

4 . 上記複数のレンズは、上記透明カバーに近づく部分ほど上記はみ出し面とは反対方向寄りに位置するように上記基板に対して傾斜させられている、請求項 1 に記載の壁掛け用画像処理装置。

5 . 上記各印字用素子は発熱素子であり、かつ上記基板の上記片面とは反対の面に重なった放熱板がさらに具備されている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理

6 . 上記筐体には、上記壁面に固定して取り付けられる掛止用部材に係合可能な係合部が設けられている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

7 . 上記筐体の前面部には、原稿および記録紙を筐体の外部に排出するための少なくとも 1以上の排出口と、複数の操作スィッチと力《設けられており、かつ上記複数の操作スィツチは、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに上記排出口よりも上方に位置するように配されている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

8 . 上記筐体内には、記録紙用の収容部が設けられており、かっこの収容部は、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに上記筐体の上下方向の中央部よりも下方寄りに配されるように、上記筐体内の偏った位置に配されている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

9 . 上記筐体は、上記画像読み書き一体へッドが内部に装着され、かつ前面部の少なくとも一部が開口している筐体本体部と、上記開口部分を開閉可能な少なくとも 1以上の蓋体とを具備して構成されているとともに、

上記蓋体には、原稿用および記録紙用の複数のブラテンローラ力《取り付けられていることにより、上記蓋体を閉じたときには上言己複数のプラテンローラが上言己透明カバ一と上記複数の印字用素子とのそれぞれと対向する個所に配置されるように構成されている、請求項 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

10. 上記蓋体としては、上記原稿用プラテンローラ力取り付けられた第 1の蓋体と、上記言己録紙用プラテンローラ力取り付けられた第 2の蓋体とがあり、力、つ上記筐体内には、上記第 1の蓋体によって覆われる原稿移送経路と、上記第 2の蓋体によって覆われる記録紙移送経路と力形成されている、請求項 9に記載の壁掛け用画像処理装置。

11. 上記筐体には、この筐体を上記壁面に取り付けたときに上記画像読み書き一体へッドの透明カバーよりも上方に位置する原稿挿入口と、上記画像読み書き一体へッドの複数の印字用素子よりも下方に位置する記録紙用の収容部と力設けられている、請求項 1 0に記載の壁掛け用画像処理装置。

12. 上記第 1の蓋体と上記第 2の蓋体との間には、隙間が形成されており、力、つこの隙間は、上記原稿および上記記録紙の共用の排出口とされている、請求項 1 1に記載の壁掛け用画像処理装置。

13. 上記排出口の開口縁部には、記録紙カツ卜用のエッジ力く形成されている、請求項 1 2に記載の壁掛け用画像処理装置。

14. 上記ェッジは、上記筐体を上記壁面に取り付けたときに下向きとなる上記第 1の蓋体の一側縁部に形成されている、請求項 1 3に記載の壁掛け用画像処理装

15. 上記エッジは、上記第 1の蓋体の一側縁部のうち、その長手方向両端部を除く領域に形成されている、請求項 1 4に記載の壁掛け用画像処理装置。

16. 上記画像読み書き一体へッドには、上記第 2の蓋体を閉じたときに上記記録紙用プラテンローラの軸部と当接するストツバが設けられている、請求項 1 0に記載の壁掛け用画像処理装置。