WO1999024658A1 - Feuille semblable a du cuir et son procede de fabrication - Google Patents

Description

明細 皮革様シー ト状物およびその製造方法 技術分野

本発明は、 薄 く 、 柔軟性に富み、 反発弾性が低く 、 かつ、 強度が 大き い力 ンガルー調の皮革様シ」 ト状物およびその製造方法に関す る ものである。 更に詳 し く は、 高い層間剥離強力 と透湿性および通 気性を有する力 ンガルー調の皮革様シー ト伏物およびその製造方法 に関する ものである。 背景技術

従来、 天然皮革様の柔軟性のある皮革様シー ト状物については、 種々提案されている。 例えば、 l d e 以下の極細繊維か らなる絡合 不織布にポ リ ウ レタ ン樹脂を含浸、 湿式凝固 させた基材に、 離形紙 上にポ リ ウ レタ ン樹脂を塗布 して作成したフ ィ ルム を貼 り 合わせる か、 または、 同基材にポ リ ウ レタ ン溶液を塗布、 再度湿式凝固 さ せ た後、 ポ リ ウ レタ ン樹脂着色塗料を グラ ビア ロールコ 一ティ ング し たもの、 ある いは海島多成分繊維か らなる絡合不織布にポ リ ウ レタ ン樹脂を含浸、 湿式凝固 さ せた後、 多成分繊維の一成分を溶剤等で 溶出除去 し 0 . 2 d e 以下の極細繊維束と し、 該極細繊維束か ら な る基材に上記の表面仕上げ加工を施したも の特公昭 6 3 - 5 5 1 8 号公報） 等がある。 しか しなが ら 、 これら の皮革様シー ト状物は、 柔軟性については天然皮革に近い性質が得 られるが、 柔軟性、 充実 感 （腰） および革 ら しい低反発性を併せ持ち 、 更に通気性 と透湿性 を も兼ね備えたも のは未だ得 られていない。

また、 柔軟で充実感 （腰） のある人工皮革 と して高密度不織布を 用 い、 該高密度不織布への含浸樹脂量を少な く した もの も提案され ている （特開平 4 一 1 8 5 7 7 7 号公報） 力 表面のソ フ ト感に欠 け、 層間強度も弱 く 、 厳し い条件で着用 される靴材料と しては十分 でな く 、 通気、 透湿性 も不充分である。

本発明の目的は、 薄 く 、 柔軟性に富み、 反発弾性が低く 、 かつ、 強度が大きいカ ンガル一調の皮革様シー ト状物、 更に詳 し く は、 高 い層間剥離強力 と透湿性および通気性を有する力 ンガルー調の皮革 様シ一 ト状物およびその製造方法を提供する こ とである。 発明の開示

本発明者 ら は、 上記目 的を達成するために鋭意検討を重ねた結果 単繊度 0 . 2 d e 以下の極細繊維束か ら なる不織布 （ A) と高分子 弾性体 （ B )および高分子弾性体 （ C ) とか ら なる基材 （ I ) の少 な く と も片面に、 高分子弾性体 （ C ) か らなる表面多孔層 （ D ) お よび表面仕上げ層 （ E ) か らなる銀面層 （ Π ) を有する皮革様シー ト状物において、

( 1 ) 基材 （ I ) の見掛密度が、 0 . 3 7 〜 0 . 6 5 g Z c m ³ 、

( 2 ) 基材 （ I ) 中の不織布 （ A ) と高分子弾性体 （ B )および高 分子弾性体 （ C ) との重量比が 4 5 ： 5 5 〜 6 9 ： 3 1 、

( 3 ) 銀面層 （ Π ) の厚さが、 0 . 0 1 mm〜 0 . 1 8 mm、

( 4 ) 皮革様シー ト状物の夕テおよびョ コ の 2 0 %伸長荷重 （σ 2 0 ) Ζ 5 %伸長荷重 （σ 5 ) の比が、 5以上 2 0以下である こ と、 を満足する範囲にある こ と を特徴とする皮革様シー ト状物およびそ の製造方法を見出 し、 本発明 を完成する に到っ た。 発明 を実施するための最良の形態

以下、 本発明 につ いて詳細に説明する。 本発明 に用 い られる皮革様シー ト状物は、 0 . 2 d e 以下の極細 繊維束か らなる不織布 （A) と高分子弾性体 （ B )および高分子弾 性体 （ C ) とか ら なる基材 （ I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性 体 （ C ) か らなる表面多孔層 （ D ) および表面仕上げ層 （ E ) か ら なる銀面層 （ Π ) を有する も のである。

該皮革様シー ト状物の基材 （ I ) を構成する不織布 （A) は単繊 度 0 . 2 d e 以下の極細繊維束か らなる ものである。 極細繊維を形 成する高分子重合体と しては、 ナイ ロ ン 6 、 ナイ ロ ン 6 6 、 ナイ 口 ン 1 2等のポ リ ア ミ ド、 ポ リ エチレ ンテレフ 夕 レー ト 、 ポ リ ブチ レ ンテレ フ 夕 レー ト等のボ リ エステルが挙げられる。 極細繊維の単繊 度は、 0 . 2 d e以下であ り 、 好ま し く は、 0 . l d e 以下、 特に 好ま し く は 0 . 0 0 0 1 ~ 0 . 0 5 d e である。 なお， 単繊度は平 均単繊度であればよ い。 該極細繊維は、 束状になっ ている こ とが必 要であ り 、 一つの束に極細繊維が好ま し く は、 1 0本か ら 5 0 0 0 本、 更に好ま し く は、 1 0 0本か ら 2 0 0 0本含まれている こ とが 好ま しい。

高分子弾性体 （ B ) は、 ポ リ ウ レタ ンエラス トマ一、 ポ リ ウ レァ エラス ト マ一、 ポ リ ウ レタ ン ' ポ リ ウ レアエラス ト マ一、 ポ リ ア ク リ ル酸樹脂、 アク リ ロニ ト リ ル ' ブタ ジエンエラ ス ト マ一、 スチ レ ン · ブタ ジエンエラス トマ一等が挙げられるが、 なかでもポ リ ウ レ タ ンエラス ト マ一、 ポ リ ウ レアポ リ ウ レアエラス ト マ一、 ポ リ ウ レ タ ン · ポ リ ウ レァエ ラス ト マ一等のポ リ ウ レタ ン系が好ま しい。 こ れらポ リ ウ レタ ン系エ ラス ト マ一は、 平均分子量 5 0 0〜 4 0 0 0 のポ リ エーテルダ リ コール、 ボ リ エステルグ リ コール、 ポ リ エステ ル · エーテルグリ コール、 ボ リ 力 プロ ラ ク ト ング リ コール、 ポ リ 力 ーボネー ト グ リ コール等か ら選ばれた、 一種または二種以上のポ リ マーグリ コールと、 4 > 4 ' ー ジフ エニルメ タ ンジイ ソ シァネー ト キシリ レジンイ ソシァネー ト、 ト リ レジンイ ソシァネー ト、 ジシク 口へキシルメタ ンジイ ソシァネー ト、 イ ソフォ ロ ンジイ ソシァネー ト等の有機ジイ ソシァネー ト と、 低分子グリ コール、 ジァミ ン、 ヒ ドラジン、 又は有機酸ヒ ドラジッ ド、 アミ ノ酸ヒ ドラジッ ド等のヒ ドラジン誘導体等か ら選ばれた鎖伸長剤とを反応させて得られたも のである。 高分子弾性体 （ B ) の 1 0 0 %伸長モジュラスは、 4 0 〜 3 0 O K g Z c m ²である こ とが好ましい。 1 0 0 %伸長モジュ ラスが、 4 O K g Z c m ²未満の場合には得られた皮革様シー ト状 物は柔軟性に富むが、 耐熱性、 耐溶剤性等が乏し く な り、 3 0 0 K gノ c m ²を越える場合には得られた皮革様シー ト状物の風合いが 硬く なり好ましいない。 高分子弾性体 （ B ) の 1 0 0 %伸長モジュ ラスを好ましい範囲に調整する方法と しては、 例えばポリ ウ レタ ン エラス トマ一を用いる場合、 ポリ マ一中の有機ジイ ソシァネー ト含 有量と鎖伸長剤量を調整する ことによって容易に行う こ とができる , また該高分子弾性重合体 （ B ) を不織布中に含浸させるためには 通常、 該高分子弾性重合体 （ B ) を有機溶剤溶液または分散液 （水 性ェマルジヨ ンを含む） の形で不織布に含浸させる。 こ こで、 高分 子弾性重合体 （ B ) の溶剤を含む溶液と しては、 ジメチルホルムァ ミ ド、 ジェチルホルムアミ ド、 ジメチルァセ トアミ ド、 テ ト ラ ヒ ド 口フラン等の高分子弾性重合体 （ B ) の良溶媒からなる溶液、 また はこれら に水、 アルコール、 メチルェチルケ ト ン等を混合した溶液 等が好まし く用いられる。 これら の高分子弾性重合体 （ B ) の溶剤 を含む溶液は、 前記高分子弾性重合体 （ B ) の一部を溶解、 または 膨潤させる必要がある こ とから、 高分子弾性重合体 （ B ) の溶剤を 少なく とも 5 0 %以上、 好ましく は 7 0 %以上含有する こ とが好ま しい。 含浸させる高分子弾性重合体 （ B ) の濃度は、 5 〜 2 5 %、 好ましく は 1 0 〜 2 0 %である こ とが好ましく 、 1 2 〜 1 8 %であ る こ と特に好ま し い。

高分子弾性重合体 （ C ) は、 上記高分子弾性重合体 （ B ) と同様 な も のを用 いる こ とができる力 、 1 0 0 %伸長モジュ ラスは 4 0 〜 1 5 O K g Z c m ²である こ とが好ま しい。 1 0 0 %伸長モジュ ラ スが、 4 0 K g Z c m ²未満の場合には得 られた皮革様シー ト状物 は柔軟性に富むが、 耐磨耗性、 耐熱性、 耐溶剤性等が乏し く な り 、 1 5 O K g / c m ² を越える場合には得 られた皮革様シー ト状物の 風合いが硬く な り 、 耐屈曲性、 低温時硬さ等の性質が劣 り 好ま し く ない。

こ こで、 高分子弾性体 （ C ) は基材 （ I ) の構成成分と して用 い られる ほか、 表面多孔層 （ D ) と して用 い られる。 すなわち 、 高分 子弾性体 （ C ) は表面多孔層 （ D ) と して高分子弾性体 （ B ) が含 浸された不織布 （ A)の少な く と も片面に塗布された後、 高分子弾 性体 （ B ) が含浸された不織布 （A)中に染み込ませる こ と によつ て、 不織布 （ A ) と高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) との重量比を 4 5 ： 5 5 〜 6 9 ： 3 1 の範囲 とする。 こ こで、 不織 布 （ A ) の重量は極細化処理 した後の重量をい う 。 高分子弾性体

( B ) および高分子弾性体 （ C ) の割合が 3 1 %未満の場合、 不織 布 （ A )中の高分子弾性体の絶対量が少なすぎ、 反発弾性は小さ い が高分子弾性体による不織布 （ A ) の補強効果が小さ く 、 靴等の使 用条件の厳しい用途においては強度不足 とな り 、 型崩れ等の問題が 生 じる こ と となる。 また、 5 5 %を越える場合、 反発弾性が強 く な り すぎるため好ま し く ない。 また、 こ のよ う に高分子弾性体 （ C ) を高分子弾性体 （ B ) が含浸された不織布 （ A )中に染み込ませる こ と によって、 基材 （ I ) と銀面層 （ H ) と の剥離強力 を高める こ とができ、 好ま し く は少な く と も 2 . 5 K g / c mとする こ とがで さる。 基材 （ I ) の見掛密度は、 0 . 3 7 〜 0 . 6 5 g / c m ³である こ とが好ま し く 、 0 . 3 9 〜 0 . 6 0 g / c m ³である こ とが特に 好ま し い。

表面多孔層 （ D ) は、 前述の通 り 基材 （ I ) の少な く と も片面に 形成され、 上記高分子弾性体 （ C ) か ら成る多孔層である。 該表面 多孔層 （ D ) の表面には更に表面仕上げ層 （ E ) が形成される。 こ こで、 表面仕上げ層 （ E ) は外観品位、 耐久性、 耐摩耗性、 耐候性、 耐変色性等を維持 し得る高分子弾性重合体で形成させる こ とが重要 である。 具体的には、 ポ リ ウ レタ ン系重合体、 ポ リ ア ミ ノ酸樹脂、 ポ リ ア ミ ド樹脂、 ポ リ アク リ ル酸樹脂等を挙げる こ とができる。 表 面仕上げ層 （ E ) は、 塗布する高分子弾性重合体の 1 0 0 %伸長モ ジュ ラスが 6 0 〜 1 5 0 k g Z c m ² の範囲にある ものを用 いる場 合厚さ 5 〜 1 0 0 mと し、 1 0 0 %伸長モジュ ラスが 1 5 0 〜 3 0 0 k g / c m ² の範囲にある ものを用 いる場合厚さ 3 ~ 3 0 μ. m とする のが好ま しい'。 これ ら表面多孔層 （ D ) および表面仕上げ層 ( E ) を銀面層 （ Π ) とい う 。 該銀面層 （ H ) の厚さ は 0 . 0 1 m m ~ 0 . 1 8 mmであ り 、 好ま し く は 0 . 0 5 mm〜 0 . 1 5 mm である。 銀面層 （ H ) には微細孔が存在する こ とが好ま し く 、 表面 には孔径 0 . 5 M m ~ 4 0 mの微細孔が少な く と も 5 0個 Z c m 2存在する こ とが好ま しい。

本発明の皮革様シー ト状物は、 透湿性および通気性に優れたも の であ り 、 透湿度は少な く と も 5 m g Z c m ² · h r 、 通気性は少な く と も 0 . 5 リ ツ ト ル/ c m ² · h r である こ とが好ま し い。 更に、 本発明の皮革様シー ト状物は、 皮革様シー ト状物の夕テおよびョ コ の 2 0 %伸長荷重 （ ひ 2 0 ) / 5 %伸長荷重 （ ひ 5 ) の比が、 5 以上 2 0 以下である こ とが必要である。 こ の比が 5未満の場合、 柔軟性 に欠け、 伸び易 い性質を有する よ う にな り 、 上限は、 高ければ高い 程良いが、 現技術 レベルにお いては 2 0 を越える こ とは困難である。 こ の特定の範囲内 とする こ と によ り 、 得 られた皮革様シー ト状物は、 風合いが柔 らか く 、 かつ、 大きな変形力が加わっ た場合においても 伸びすぎず、 一定の伸び止め感を有する もの となる。

本発明の皮革様シー ト状物は、 単繊度 0 . 2 d e 以下の極細繊維 束か らなる不織布 （A ) と高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 ( C ) とか らなる基材 （ I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性体 ( C ) か ら なる表面多孔層 （ D ) と表面仕上げ層 （ E ) とか らなる 銀面層 （ Π ) を有する皮革搽シー ト状物の製造方法において、

( 5 ) 基材 （ I ) を製造する にあた り 、 極細繊維束形成性繊維か ら なる不織布 （ a ) に高分子弾性体 （ B ) の溶液を含浸 し、 該不織布 ( a ) をその厚さ の 9 5 %以下の間隙で圧縮、 ス ク イ ズした後、 圧 縮が回復 しない間 に高分子弾性重合体 （ C ) の溶液を塗布 し、 その 一部を該不織布 （ a ) 中に浸透させ、 次いで該不織布 （ a ) 中の高 分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) を該不織布 （ a ) を構 成する極細繊維束形成性繊維 と実質的に非接合状態に凝固 し、 脱溶 媒、 乾燥させる こ と、

( 6 ) 基材 （ I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性体 （ C ) か らな る表面多孔層 （ D ) を形成した後、 不織布 （ a ) を極細化処理 し、 更にその表面に表面仕上げ層 （ E ) を形成する前ある いは後に、 高 分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) の軟化温度に対 してマ ィ ナス 1 0 0 °C〜マイ ナス 1 0 °Cの温度範囲でプレス し、 元の厚さ の 6 0 % ~ 9 5 %に減少せ しめる こ と、

( 7 ) 該基材 （ I ) と該銀面相 （ Π ) とか らなる皮革様シー ト状物 を揉み加工 し、 皮革様シー ト伏物の夕テおよびョ コ の 2 0 %伸長荷 重 （ σ 2 0 ) ノ 5 %伸長荷重 （σ 5 ) の比が、 5 以上 2 0 以下 とす る こ と、 を行 う こ と によっ て製造する こ とができ る。

こ こで、 単繊度 0 . 2 d e以下の極細繊維束か らなる不織布

( A ) は、 当初単繊度 0 . 2 d e以下の極細繊維束形成性繊維を用 いて不織布 （ a ) を作成し、 高分子弾性重合体を含浸させた後、 極 細化処理を行い、 0 . 2 d e以下の極細繊維束か らなる不織布

( A ) とする。 すなわち 、 単繊度 0 . 2 d e 以下 の極細繊維束形成 性繊維 と は、 後に溶剤処理ある いは溶割処理等する こ と によっ て単 繊度 0 . 2 d e 以下の極細繊維束とする こ とができる繊維をい う 。 該極細繊維束形成性繊維 と しては、 例えば、 多成分の高分子重合体 か ら なる複合繊維が挙げられ、 複合繊維の形態 と しては、 例えば、 海島型、 貼 り 合わせ型等が挙げられるが、 海島型を用 いる こ とが好 ま し い。 用 い られる高分子重合体の種類と しては、 上記ポ リ ア ミ ド、 ポ リ エステルのほか、 ポ リ エチ レ ン、 ポ リ プロ ピ レ ン、 高分子量ポ リ エチ レ ングリ コール、 ポ リ スチレ ン、 ポ リ アク リ レー ト等を挙げ る こ とができる。

こ こで、 本発明の皮革様シ一 ト状物の製造方法を具体例を挙げて 説明する。

海島型複合繊維である極細繊維束形成性繊維を、 従来公知のカー ド、 ラ ンダムウ エ ッバー、 ク ロス レ一ャ一等にかけてウェブを形成 する。 得 られたウ ェ ブの厚さ方向に対 して、 好ま し く は 5 0 0 〜 3 0 0 0本 / c m ²、 特に好ま し く は、 8 0 0 〜 2 0 0 0本ノ c m ² のパーブ貫通パ ンチング本数でニー ドルパンチングを施し、 極細繊 維束形成性繊維を絡合させ、 不織布 （ a ) を作成する。 パーブ貫通 パ ンチング本数が 5 0 0本/ c m ²未満では、 不織布の絡合が不十 分 とな り 強度不足 とな り 、 それを用 いて作成されたヌバッ ク調人工 皮革のライ ティ ング効果も不十分となるため好ま し く ない。 また、 パーブ貫通パンチング本数が 3 0 0 0本 Z c m ² よ り も多く なる と、 二一 ドルパ ンチングを過剰に受け、 絡合繊維の損傷が大き く な り 、 不織布 （ A ) にへた り が発生するため好ま し く ない。 こ こで、 バー ブ貫通パンチング本数とは、 使用する二一 ドルと して少な く と も 1 つのパーブを有する も のを使用 し、 最先端に位置するパーブがゥェ ブの厚さ方向に貫通する深さでパ ンチングを行っ た時の打ち込み本 数を 1 c m ²当た り の値に換算 した数値を い う 。 得 られた不織布

( a ) を加熱処理 し、 複合繊維の海成分を軟化させた後、 カ レ ンダ 一ロール等で加圧処理 し、 厚さ 、 見かけ密度および面平滑性の調整 を行な う こ とが好ま しい。 この調整は、 目的 とする皮革様シー ト状 物の用途によ り任意に設定できるが、 例えば不織布の厚さ は、 0 . 4〜 6 . 0 mm、 見かけ密度 0 . 2 5〜 0 . 4 5 g Z c m ³、 フ ラ ッ ト面とする こ とが好ま し い。 こ の場合、 加熱されたカ レ ンダ一口 ールで加圧する こ と によ り 、 加熱処理と加圧処理 と を同時に行 う こ とができるので特に好ま しい。

こ のよ う に して得 られた不織布 （ A ) に高分子弾性重合体 （ B ) の溶液または分散液を含浸付与 し、 凝固 させ、 基材 （ I ) を作成す る。

また前記高分子弾性重合体 （ B ) を不織布 （ a ) 中に含浸させる ためには、 通常、 該高分子弾性重合体 （ B ) を有機溶剤溶液または 分散液 （水性ェマルジ ヨ ンを含む） の形で不織布 （ a ) に含浸させ る。 こ こで、 高分子弾性重合体 （ B ) の溶剤を含む溶液と しては、 ジメ チルホルムア ミ ド、 ジェチルホルムア ミ ド、 ジメ チルァセ ト ァ ミ ド、 テ ト ラ ヒ ド ロ フ ラ ン等の高分子弾性重合体 （ B ) の良溶媒か らなる溶液等が好ま し く 用 い られる。 含浸さ せる高分子弾性重合体 ( B ) の濃度は、 皮革様シー ト状物 と してのソ フ ト性等の点か ら 、 5〜 2 5 %である こ とが好ま し く 、 1 0〜 2 0 %である こ と特に好 ま し く 、 1 2〜 1 8 %であ る こ とが更に好ま しい。 P TJP98/04900

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得 られた基材は、 基材厚さ の 9 5 %以下、 好ま し く は 6 0 〜 9 5 %、 更には、 6 5 〜 9 0 % にス ク イ ーズした後であっ て、 該圧縮 が回復 しな い間に高分子弾性体 （ C ) の溶液を塗布 し、 その一部を 該不織布 （ a ) 中に浸透させ、 次いで該不織布 （ a ) 中の高分子弹 性体 （ Β ) を該不織布 （ a ) を構成する極細繊維束形成性繊維 と実 質的に非接合状態に凝固 し、 脱溶剤、 乾燥させる。 こ こで、 「非接 合状態に凝固 さ せる」 とは、 極細繊維束形成性繊維を と り ま く 高分 子弾性重合体 （ B ) 及び （ C ) が繊維の交差部及び非交差部におい て極細繊維束形成性繊維全体を接着する こ とな く 一部空隙を保っ た ままで凝固 している状態を言 う 。 こ のよ う な凝固形態とするために は、 不織布 （ a ) の繊維表面に、 高分子弾性体 （ B ) 及び （ C ) と の接合を妨げる有機シ リ コー ン、 フ ッ ソ化合物等の物質をあ らか じ め処理する力 ある いは高分子弾性体 （ B ) 及び （ C ) の溶液中の 湿式凝固剤、 多孔調整剤等の添加量を調節 し、 疎水性ノ親水性バラ ンス を変化させる こ と によっ て、 該高分子弾性体 （ B ) 及び （ C ) が極細繊維か ら離れて凝固するよ う にする こ とができる。

次いで、 こ の高分子弾性体 （ C ) の表面に該高分子弾性体 （ C ) の溶剤を含有する液体を 5 0 〜 2 5 0 メ ッ シュ のグラ ビア ロールで 塗布 し、 スキ ン層を部分的に溶解させ開放孔を形成せ しめる。 具体 的には高分子弾性体 （ C ) がポ リ ウ レタ ン系弾性体の場合、 ジメ チ ルホルムア ミ ド 、 ジメ チルァセ ト ア ミ ド等を 5 0 〜 1 0 0 %含む溶 剤を前述のグラ ビアメ ッ シュ ロールで 1 〜 1 0 g Z m ²塗布 し、 乾燥する。 メ ッ シュ ロールによっ て転写された溶剤によ り 高分子弾 性体 （ C ) の多孔質層のスキ ン層を溶解する こ とができ、 開放孔が 形成される。 これによつ て次に行 う極細繊維束を形成させるための 溶剤抽出の際、 該開放孔によ り 、 抽出溶剤の浸透、 拡散を促進さ せ る こ とができ、 抽出速度がア ッ プし、 生産効率が向上する。 更に、 最終目 的物である皮革様シー ト状物に高度の通気性、 透湿性を付与 する こ とができ る。

次に極細繊維束形成性繊維を極細化させる処理を施す。 こ こで極 細化処理 と は、 極細繊維束形成性繊維が海島型複合紡糸繊維か ら な る場合においては海成分の溶媒であ り 、 かつ高分子弾性体 （ B ) 及 び （ C ) の非溶媒である液体で処理する こ とであ り 、 また、 極細繊 維束形成性繊維が貼 り 合わせ型繊維か ら なる場合においてはその一 成分を膨潤 さ せる薬液処理等を行う こ と によっ て、 ある いは高圧水 流等を利用 して分割する こ と を意味する。 具体的には、 繊維が低密 度ポ リ エチ レ ン とナイ ロ ン一 6 を混合紡糸した海島型複合紡糸繊維 の場合、 熱 トルエン、 キシ レ ン等で低密度ポ リ エチレ ンを溶出する 方法であ り 、 また、 ナイ ロ ン一 6 とイ ソ フタル酸ソ ジゥムスルホネ ー ト を 2 〜 8 %共重合 したポ リ エチ レ ンテ レ フ夕 レー ト を交互貼 り 合わせた型の繊維の場合、 2 ~ 5 % の苛性ソーダ溶液に浸潰 し、 あ る いは 1 〜 5 % の塩酸で処理 した後、 それぞれ中和処理後、 高圧水 流で分割させる等の方法がある。

更に、 高分子弾性体 （ B ) の軟化温度に対 してマイ ナス 1 0 ° (：〜 マイ ナス 1 0 0 °Cの温度範囲で加熱プレス し、 元の厚さ の 9 5 - 6 0 % に減少せしめる。 この操作は表面多孔層 （ D ) 上に表面仕上げ 層 （ E ) を形成する工程の前または後でも よ い。 こ の際でき るだけ 表面多孔層 （ E ) の密度を上げず基材 （ I ) の密度を上げるため、 基材 （ I ) の温度が高 く なる よ う に基材 （ I ) 側を高温面に接触さ せてプレスする こ とが好ま し い。 こ のよ う に、 表面仕上げ層 （ E ) の密度を低く 保ち、 基材 （ I ) の密度を高めた皮革様シー ト状物は 天然皮革が持つ特有の構造である 『肉辺 （にべ） を しめ、 銀面をた る ませた構造』 に近似 し、 天然皮革特有の充実感 （腰） と表面の繊 細な シボ感を兼ね備えたシー ト伏物 となる。 こ こで、 基材 （ I ) の 見掛密度は 0 . 3 7 ~ 0 . 6 5 g Z c m ³であ り 、 好ま し く は 0 . 3 9 〜 0 . 6 0 g Z c m ³である。 基材 （ I ) の見掛密度が 0 . 3 7 g / c m ³未満では充実感に乏し く な り 、 0 . 6 5 g Z c m ³ を 越える と風合いが固 く な り 好ま し く ない。 表面多孔層 （ D ) および 表面仕上げ層 （ E ) か らなる銀面層 （ Π ) の見掛密度は、 0 . 3 5 〜 0 . e S g Z c m ³、 好ま し く は 0 . 3 8 〜 0 . 6 0 g / c m ³ である。 銀面層 （ Π ) の見掛密度が 0 . 3 5 g / c m ³未満の場合 は、 剥離強力が弱 く な り 、 0 . 6 5 g / c m ³ を越える と風合いが 固 く 好ま し く ない。

加熱プレスする際の温度は、 高分子弾性重合体 （ B ) の軟化温度 よ り 1 0 0 °C低い温度か ら高分子弾性重合体 （ B ) の軟化温度まで の間で行 う のが好ま し い。 高分子弾性重合体 （ B ) の軟化温度よ り 高い場合、 加熱プレス時の熔着が生 じ、 風合いを阻害するので好ま し く な く 、 軟化温度よ り 1 0 0 °C以上低い温度では加圧圧力 を上げ ても基材 （ I ) の密度ア ッ プ効果が小さ く 、 本発明の 目的を達しな い。 加熱プレスする際には、 加圧温度 と加圧圧力 の関係が下記式 ( 1 ) および （ 2 ) の条件を満たす範囲にある こ とが好ま し い。 ( S P - 1 0 0 ) ≤ T≤ ( S P - 1 0 ) · · · ( 1 )

( 5 X 1 0 ³ ) ≤ P X T≤ ( 1 X 1 0 ⁵ ) · · · ( 2 )

[ こ こで、 Tはロールプレス における加圧温度 （ °C ) 、 Pは加圧 圧力 （ k g Z c m) 、 S Pは高分子弾性重合体 （ C ) の軟化温度を C ) をあ らわす。 ]

P X Tが 5 X 1 0 ³ よ り 小さ い と加圧効果が十分でな く 、 1 X 1 0 5 よ り 大き い と厚さ変化が大きすぎ好ま し く ない。 加熱プレス後の 厚さが元の厚さ に対 して 9 5 %以上の場合、 基材 （ I ) の密度ア ツ プ効果が小 さ く 、 6 0 %以下の場合、 融着が過度にな り風合いが硬 く な り 好ま し く ない。 加熱プレスする具体的な方法は、 例えば、 口 —ル毎に温度差をつけ られる ロールプレス機、 加熱ロールを有する ベル ト加圧機、 加熱チャ ンバ一と ロールプレス とが併設された もの 等を使用する こ とができる。

次いで、 高分子弾性重合体 （ C ) か らなる表面多孔層 （ D ) の表 面に仕上げ層 （ E ) を形成する。 塗布する方法は、 これ ら の高分子 弾性重合体の有機溶剤溶液を グラ ビア 口一ルコ一夕一、 リ バース 口 ールコ一夕一、 スプレー等を用 いた方法によっ て塗布する。 また、 離形紙上に作成したフ ィ ルムをバイ ンダ一な どで貼合わせる こ とに よっ てもできる。 こ こで仕上げ層 （ E ) を形成する際、 表面多孔層 ( D ) の開放孔を閉塞 しない こ とが重要である。 そのため、 塗布す る高分子弾性重合体の樹脂濃度、 溶液粘度、 塗布後の浸透時間等を 調整する。

次いで得 られた皮革様シー ト状物に揉み加工を施す。 揉み加工の 方法 と しては、 例えばシー ト状物を ク ラ ンプに把持 し、 一方のク ラ ンプを シー ト に揉み変形が加わるよ う に駆動さ せる方法、 ある いは 2 つの組合わさ った突起を有するステーキの間にシー ト状物を通し シー ト状物に突起を押 し込みなが ら揉みほ ぐし を行 う方法等が挙げ られる。

こ のよ う に して得 られた皮革搽シー ト状物は、 通気性、 透湿性に 優れ、 風合いが柔 ら か く 、 かつ、 大きな変形力が加わっ た場合にお いて も伸びすぎず、 一定の伸び止め感を有する も の となる。 更に、 該皮革様シー ト状物は、 基材 （ I ) と銀面層 （ π ) と の剥離強力が 強いため、 靴用素材等に適 したもの となる。 実施例

以下本発明の実施形態を実施例 を示 して詳細説明する。

以下に実施例 を示 し、 本発明 を説明する力 、 本発明は これ ら の実 施例 に限定される も のではない。

実施例 において、 それぞれの測定項目 は下記の測定方法に従っ て 測定 した。

1 ) 厚さ ： ス プリ ング式ダイ アルゲージ （荷重 1 2 0 g / c m ² ) にて測定 した。

2 ) 伸長モジュ ラス ： 樹脂フ ィ ルム （厚さ約 0 . 1 m m ) よ り 採取 したテス ト ピース を恒速伸長試験器で 1 0 0 % Z m i n にて伸長試 験し、 1 0 0 %伸長時点の荷重を読み取 り k g Z c m²単位に換算 する。 テス ト ピースは J I S - K - 6 3 0 1 — 2 号型ダンベルに準 拠する。

3 ) σ 2 0 ある いは σ 5 ： 皮革様シー ト状物か ら採取 したテス ト ピ 一ス を恒速伸長試験器で伸長試験 し 5 %、 2 0 %伸長時の荷重の値 で示す。 テス ト ピース は J I S - K - 6 5 5 0 5 — 2 — 1 に準拠 する。

4 ) 軟化温度 ： 高化式フ ローテス ターを使用、昇温速度 l °C Z m i n 、 予備荷重 2 . 1 8 k g の条件下で測定 し、 ポ リ マーが流出 し始 めた温度を軟化温度 とする。

5 ) 透湿度 ： J I S — K — 6 5 4 9 による。

6 ) 通気度 ： J I S — P — 8 1 1 7 の方法に準 じ、 ガー レデンソ メ —ターによ り 測定 した 5 0 c c の空気が通過するのに要 した時間か ら [ リ ッ トル Z c m ² · h r ] の単位に換算 した値で示す。

7 ) 銀面層、基材層の見掛密度 ： 幅 2 . 5 c m X 1 0 c mのテス ト ピース銀面層 と基材層 と の界面において銀面層側に繊維を連続層 と して含まないよ う にス ライ ス し銀面層 と基材層につ いてそれぞれ厚 さ と重量を測定 し計算によ り 求める。

8 ) 剥離強力 ： 幅 2 . 5 c m x長さ 1 5 c mのテス ト ピース銀面層 側に同 じサイ ズの平織 り 布をは り あわせた P V C シー ト と を ウ レ夕 ン系接着剤で接着する。 こ のテス ト ピース に 2 c m間隔で 5 区間の 印をつけ恒速引張試験器で 5 0 m m / m i n の速度で剥離試験を行 う 。 こ の時の剥離強力 を記録計に記 し 2 c m間隔の 5 区間のそれぞ れの部分の最小値を読みその 5点の平均値を幅 1 c mに換算 して表 示する。

9 ) 表 1 、 表 2 、 表 3 中、 「風合い」 は以下の評価を した。

© ： 優れている 〇 ： 良い X ： 硬レ ^

1 0 ) 表 1 、 表 2 、 表 3 中、 「腰の強さ」 は以下の評価を した。

◎ ： 優れている 〇 ： 良い X ： 不足

1 1 ) 表 1 、 表 2 、 表 3 中、 「表面シボ感」 は以下の評価を した。

◎ ： 優れている 〇 ： 良い X ： 大シヮ

[実施例 1 一 （ 1 )、 （2 )、 （3 )、 比較例 1 ] . 不織布 （ A) の作成

ナイ ロ ン一 6 と低密度ポ リ エチレ ン と を 5 0 / 5 0で混合紡糸 し 繊度 4. 5 d e 、 カ ッ ト長 5 l mmの海島型複合紡糸繊維を得た。 これをカー ド と ク ロス レャ一を用 いウェブとな し、 ニー ドルロ ッ カ —でニー ドルパ ンチングを 1 0 0 0本 Z c m ²行い、 次いで 1 5 0 °Cの熱風チャ ンバ一で加熱し 9 0 °Cのカ レ ンダ一 ロールでプレス し重さ 4 5 0 g Zm ²、 厚さ 1 . 6 mm、 見掛密度 0 . 2 8 g / c m ³ の不織布 （ a ) を得た。

含浸溶液の作成

ポ リ マージオールと してポ リ テ ト ラ メ チ レ ング リ コール （M w l 4 8 0 ) とポ リ へキサメチ レ ンアジペー ト （Mw l 5 0 0 ) と をモ ル比で 5 0 / 5 0 に混合した も のを用 い、 これ ら とジフ エ二ルメ 夕 ンジイ ソ シァネー 卜 、 エチ レ ング リ コールと をジメチルホルムア ミ ド （以下、 「 D M F」 と略記する。 ） 中で反応させ、 ボ リ ウ レ タ ン 弾性重合体 （ 1 0 0 %伸長モジュ ラス 1 6 0 k g Z c m ²、 軟化温 度 2 0 5 °C ) か ら成る高分子弾性重合体 （ B ) を得た。 得 られた高 分子弾性重合体 （ B ) の 1 5 %溶液に、 アルキ レ ンエーテル変成シ リ コ ン、 カルビノ ール変成シ リ コ ン、 セルロース系添加剤、 および 黒色 ト ナーを添加 し、 含浸溶液を作成した。

表面塗布溶液の作成

ポ リ マージオールと して、 ポ リ テ 卜 ラ メチレ ングリ コール （Mw 1 9 8 0 ) とポ リ へキサメチ レ ンアジペー ト （M w 2 0 0 0 ) と を モル比で 5 0 / 5 0 に混合した も のを用 い、 それ ら と ジフ エ二ルメ 夕 ンジイ ソ シァネー ト 、 エチ レ ング リ コールと を D M F中で反応さ せ， ポ リ ウ レタ ン弾性重合体 （ 1 0 0 %伸長モジュ ラス 9 0 k g / c m 2 、 軟化温度 1 8 0で） か ら成る高分子弾性重合体 （ C ) を得 た。 得 られた高分子弾性重合体 （ C ) の 2 0 %溶液に、 アルキ レ ン エーテル変成シ リ コ ン、 カルピ ノ ール変成シ リ コ ン、 セルロース系 添加剤、 黒色 トナーを添加 し、 表面多孔層 （ D ) と して塗布する表 面塗布溶液を作成した。

多孔層を有する基材 （ I ) の作成

前記不織布 （ a ) を前記含浸溶液中に浸漬 し、 次いで該含浸不織 布を回転する金属 ロール上に導き鋼板のパネを利用 した ド ク ターナ ィ フ を使用 して金属ロールに押 し付けなが ら該含浸不織布を元の厚 さ の 9 0 % に圧縮 しつつ含浸液をス ク イ ズし、 その出口側で該含浸 不織布の圧縮が回復 しない間 に前記塗布溶液を 5 5 0 g Z m ²塗布 した。 次いで、 これを 1 2 %の D M F凝固浴に浸漬 し、 含浸溶液を 凝固 させ、 水洗脱溶媒、 乾燥 した。 その後、 8 0 °Cの熱 トルエン中 に浸漬 し、 海島型複合紡糸繊維の海成分であるポ リ エチ レ ンを抽出 除去 し 、 極細繊維を得た。 得 られた極細繊維は平均単繊度 0 . 0 0 3 d e だっ た。 こ のよ う に して基材 （ I ) の片面に高分子弾性重合体 （ C ) か ら なる表面多孔層 （ D ) を有する シー ト状物を得た。 得 られたシー ト 状物の断面構造を走査型電子顕微鏡で観察 した結果、 繊維の周囲に わずかな空隙を保っ てポ リ ウ レタ ン樹脂が凝固 してお り 、 実質的に 非接合構造をな してお り また高分子弾性体 （ C ) が基材 （ I ) に約 0 . 1 5 m m沈み込んでいる こ と を確認した。 更に、 こ のシー ト状 物を基材 （ I ) と表面多孔層 （ D ) と の界面でス ライ ス し、 基材

( I ) 中の繊維成分と高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体

( C ) との割合を、 溶剤抽出法で求めた と こ ろ 5 6 ： 4 4であっ た（ 表面仕上げ層 （ E ) の形成

ポ リ ウ レタ ン樹脂 （芳香族ィ ソ シァネ一 ト系ポ リ エステル/ポ リ エーテルポ リ ウ レタ ン、 1 0 0 %伸長モジュ ラス ： 2 5 0 k g / c m ² ) を 1 0 %含有する有機溶剤溶液に黒色 トナーを添加 した塗料 を表面仕上げ層 （ E ) と して用 いた。 該塗料を、 表面多孔層 （ D ) 上に 1 1 0 メ ッ シュ のグラ ビア ロールで 2回塗布 し、 乾燥 した後、 子牛の毛穴調エンボスを用 いて 1 8 0 °Cでエンボス を行い、 更に前 記塗料に艷調整剤 （シ リ カ） を加えたも のを 1 1 0 メ ッ シュ グラ ビ ァ ロールで 1 ロール塗布 し、 乾燥 した。 得 られたシー ト状物は、 厚 さ 1 . 2 6 mm、 重さ 4 8 0 g /m ² 、 見掛密度 0 . 3 8 g Z c m 3であっ た。

プレス加工

次いで得 られたシー ト状物の基材 （ I ) 側を 1 8 0 ° (：、 銀面層 ( Π ) 側を 8 0 °Cの平滑金属 ロールに接触させ、 加圧圧力 を 3 5 、 2 0 0 、 4 0 0 k g / c mの線圧で線速度 2 mZm i n プレス した 揉み加工

次いで得 られたシー ト状物を遠赤外線加熱を有する ソ ロバン珠揉 み機で揉み処理を行っ た。 得 られたシー ト状物は、 ソ フ ト性に富む と と も に基材層 （ I ) の腰が適度に強 く 、 表面のシボ感も優れてお り 、 カ ンガル一調の皮革搽シー ト状物であっ た。 得 られた皮革様シ

— ト状物の基材層 （ I ) と銀面層 （ Π ) との界面でス ライ ス し、 基 材層 （ I ) と銀面層 （ Π ) と の厚さ、見掛密度を測定 した。 これ ら の特性値を表 1 に示す。 一方、 比較例 1 にプレス加工を行なわず、 揉み加工 も行なわない も のを示 した。 こ のも のは、 風合いが硬く 、 挫掘 しわが大き く 革 ら し さ に欠ける も のであっ た。

[実施例 2 ]

実施例 1 で作成した表面多孔層 （ D ) を有する シー ト状物の多孔 層表面に D M F : メチルェチルケ ト ン （以下、 「M E K」 と レ う 。 ） = 7 0 ： 3 0 の混合溶剤をグラ ビア ロールで塗布 し、 乾燥さ せ、 表面のスキン層を溶解して開放孔を形成した。 これを実施例 1 と同様熱 トルエンで抽出処理 し、 極細化した。 実施例 1 と比較 して 溶剤の通過性がよ く 、 抽出時間は 3 0 %短縮された。

次いで実施例 1 で使用 した表面仕上げ層 （ E ) ポ リ ウ レタ ン塗料 をグラ ビア ロールで塗布 し、 後の工程を実施例 1 と同様に処理を し た。 得 られたシー ト状物の特性を表 1 に示 した。 実施例 1 に対比し て、 通気度、 透湿度に優れていた。 また、 得 られたシー ト状物の表 面を走査型電子顕微鏡で写真撮影 した と こ ろ表面には、 0 . 5 ~ 1 5 mの微細孔が 1 1 2個 c m ²存在 した。

[実施例 3 — ）、 （ 2 )、 比較例 2 および比較例 3 ]

実施例 1 で作成した高分子弾性重合体 （ B ) と同 じ原料を使用 し 仕込み量をそれぞれ変更 し、 1 0 0 %伸長モジュ ラスが （ 1 ) 8 0 k g Z c m ²および （2 ) 2 6 0 k g / c m ² の 2種類の も のを合成し た。 こ の も のの軟化温度はそれぞれ 1 7 5 、 2 1 0 °Cであっ た。 こ のボ リ ウ レタ ン弾性体を使用する以外は実施例 1 と同様の条件で表 面仕上げ層 （ E ) の製造を行い、 表 2 に示す条件でブ レス加工 した 後、 揉み加工を行っ た。 これら の特性値を表 2 に示す。 得られた 2 種類のシー ト状物のそれぞれを基材 （ I ) と表面多孔層 （ D ) と の 界面でス ライ ス し、 基材 （ I ) 中の繊維成分と高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) と の割合を溶剤抽出法で求めた と こ ろ、 2種類と も 5 7 : 4 3 であっ た。

また、 比較例 2 および 3 と して、 実施例 3 — ( 1 ) 、 （2 )のそれぞ れに対 してプレス加工および揉み処理を行なわない以外は同様に行 つ た。 結果を表 2 に示す。

[実施例 4および比較例 4〜 7 ]

不織布 （ a ) の作成

ナイ ロ ン一 6 とポ リ エチ レ ン （M I = 2 0 g / 1 0 m i n ) と を 中空交互張 り 合せ 4 8層の断面構造となるよ う に紡糸し、 繊度 4. 5 d e 、 カ ツ ト長 5 1 mmの張合わせ型複合紡糸繊維を得た。

得 られた繊維をカー ド と ク ロス レヤーを用 いてウェブとな し、 二 一ドルロ ッ カーでニー ドルパ ンチン を 1 0 0 0本 Z c m ²行い、 続いて 1 5 0 °Cの熱風チャ ンバ一で加熱し、 9 0 °Cのカ レ ンダ一 口 —ルでプレス し、 重さ 5 2 0 g /m ² 、 厚さ 2 . 0 mm、 見掛密度 0 . 2 6 g Z c m ³の不織布 （ a ) を得た。

含浸溶液の作成

ポ リ マージオールと してポ リ テ ト ラ メチ レ ング リ コール （ M w 1 4 8 0 ) とポ リ 力 プロ ラ ク ト ン （M W 1 5 4 0 ) と をモル比で 5 0 / 4 0 に混合 したも のを用 い、 これ ら とジフ エ二ルメ タ ンジイ ソ シ ァネー ト 、 エチ レ ング リ コールと を D M F中で反応させてポ リ ウ レ タ ン弾性重合体 （ 1 0 0 %伸長モジュ ラス 9 0 k gノ c m ² 、 軟化 温度 1 8 5 °C ) を得た。 得 られたボ リ ウ レタ ン弾性重合体の 1 3 % 溶液に、 アルキ レ ンエーテル変成シ リ コ ン、 カル ビ ノ ール変成シ リ コ ン、 セルロース系添加剤、 および黒色 ト ナーを添加 して含浸溶液 を作成した。

表面塗布溶液の作成

前記 「含浸溶液の作成」 で得たポ リ ウ レタ ン弾性重合体の 2 0 % D M F溶液に、 アルキ レ ンエーテル変成シ リ コ ン、 カルビ ノ ール変 成シ リ コ ン、 セルロース系添加剤、 黒色 トナーを添加 し、 表面塗布 溶液を作成した。

多孔層を有する基材 （ I ) の作成

前記不織布 （ a ) を前記含浸溶液中に浸漬 し、 次いで該含浸不織 布を回転する金属 ロール上に導き鋼板のバネを利用 した ドク ターナ ィ フ を使用 して金属 ロールに押 し付けなが ら該含浸不織布を元の厚 さ の 8 5 %に圧縮しつつ含浸液をスクイ ズし、 その出口側で該含浸 不織布の庄縮が回復 しない間 に前記塗布溶液を 6 0 0 g Z m ²塗布 した。 次いで、 これを 1 2 %の D M F凝固浴に浸潰 し、 含浸溶液を 凝固 させ、 水洗脱溶媒、 乾燥 した。 その後、 8 0 °Cの熱 トルエン中 に浸潰 し、 張合わせ型複合紡糸繊維の一方の成分であるポ リ ェチレ ンを抽出除去 し、 極細繊維を得た。 得 られた極細繊維は平均単繊度 0 . 1 d e にっ た。

こ のよ う に して基材 （ I ) の片面に高分子弾性重合体 （ C ) か ら なる表面多孔層 （ D ) を有する シー ト状物を得た。 得 られたシー ト 状物の断面構造を走査型電子顕微鏡で観察 した結果、 繊維の周囲に わずかな空隙を保っ てポ リ ウ レタ ン樹脂が凝固 してお り 、 実質的に 非接合構造をな してお り また高分子弾性体 （ C ) が基材 （ I ) に約 0 . 1 5 m m沈み込んでいる こ と を確認した。 更に、 このシー ト状 物を基材 （ I ) と表面多孔層 （ D ) との界面でス ライ ス し、 基材 ( I ) 中の繊維成分と高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体

( C ) との割合を、 溶剤抽出法で求めた と こ ろ 6 2 ： 3 8 であ っ た 表面仕上げ層 （ E ) の形成 ポ リ ウ レタ ン樹脂 （芳香族イ ソ シァネー ト系ポ リ エステルノポ リ エーテルポ リ ウ レタ ン、 1 0 0 %伸長モジュ ラス ： 2 5 0 8 じ m ² ) を 1 0 %含有する有機溶剤溶液に黒色 トナーを添加 した塗料 を表面仕上げ層 （ E ) と して用 いた。 該塗料を、 表面多孔層 （ D ) 上に 1 1 0 メ ッ シュ のグラ ビア ロールで 2 回塗布 し、 乾燥 した後、 子牛の毛穴調エンボス を用 いて 1 8 0 °Cでエンボスを行い、 更に前 記塗料に艷調整剤 （シ リ カ） を加えた ものを 1 1 0 メ ッ シュ グラ ピ ァ ロールで 1 ロール塗布 し、 乾燥 した。 得 られたシー ト状物は、 厚 さ 1 . 4 0 mm、 重さ 5 3 0 111 ² 、 見掛密度 0 . 3 8 g Z c m ³であっ た。

プレス加工

次いで得 られたシー ト状物の基材 （ I ) 側を 1 6 0 ° (：、 銀面層 ( Π ) 側を 8 0 °Cの平滑金属 ロールに接触させ、 加圧圧力 を 1 0 0 k g Z c mの線圧で線速度 2 m Z m i n でプレス した。

揉み加工

次いで得 られたシー ト状物を遠赤外線加熱を有する ソ ロバン珠揉 み機で揉み処理を行っ た。 得 られたシー ト状物は、 ソ フ ト性に富む と と もに基材層 （ I ) の腰が適度に強 く 、 表面のシボ感も優れてお り 、 カ ンガル一調の皮革様シー ト状物であっ た。 得 られた皮革様シ ー ト状物の基材層 （ I ) と銀面層 （ Π ) との界面でス ライ ス し、 基 材層 （ I ) と銀面層 （ Π ) との厚さ、見掛密度を測定 した。 これ ら の特性値を表 3 に示す。

[比較例 8 ]

実施例 1 で作成したプレス加工前のシー ト状物の基材 （ I ) 側を 表面温度 2 2 0 ° (：、 銀面層 （ Π ) 側を 8 0 °Cの平滑金属 ロールに接 触させ、 圧力 を 6 5 0 k g Z c mの線圧で線速度 2 m / m i n でプ レス した。 得 られたシー ト状物は、 含浸樹脂が部分的に融着 してお り 、 風合いが硬 く 、 紙状で革 ら し さ に欠けていた。結果を表 3 に示 す。

[比較例 9 ]

実施例 1 で作成 したプレス加工前の シー ト状物を温度 8 0 °C , 圧 力 5 0 k g / c m、 線速度 2 m/m i nでプレス した。 得 られたシ — ト状物は、 プレス による密度ア ッ プ効果が少な く 、 腰がな く 、 表 面の折れシボ感が不十分であ っ た。 結果を表 3 に示す。

[比較例 1 0 および 1 1 ]

実施例 1 の高分子弾性体 （ C ) と して 1 0 0 %伸長モジュ ラ スが 3 O k g / c m ² (比較例 1 0 )および 1 8 O k g Z c m ² (比較例 1 1 )のポ リ ウ レタ ン弾性重合体を用 いた。 これを用 いて実施例 1 の ( 2 ) の方法に準拠 して、 高分子弾性重合体 （ C ) と して前記ポ リ ウ レタ ン弾性重合体を用 いて皮革様シー ト状物を作成した。

1 0 0 %伸長モジュ ラスが 3 0 k g / c m ² のポ リ ウ レタ ン弾性 重合体を用 いた も のは、 風合いは柔 ら かであるが反発弾性が強 く 、 ややゴム状であっ た。

1 0 0 %伸長モジュ ラスが 1 8 0 k g Z c m ² のポ リ ウ レタ ン弾性 重合体を用 いたも のは、 風合いが硬 く 、 特に低温時の硬さ増加が大 き く 好ま し い も のではなかっ た。

[比較例 1 2 ]

実施例 1 の高分子弾性重合体 （ B ) の代わ り に同種原料を使用 し 仕込み組成を変化させて、 1 0 0 %伸長モジュ ラスが 3 0 k g / c m ² 、 軟化温度 1 2 0 °Cのボ リ ウ レタ ン弾性重合体を用 いた。

これ ら を用 いて実施例 1 一 （2 )に示 した方法に準拠して高分子弾 性重合体 （ B ) と して前記ボ リ ウ レタ ン弾性重合体を用 い、 加圧温 度 1 8 () °Cでプレス し て皮革様 シー ト状物を作成した。

得 られたシー ト状物は、 含浸樹脂が融着 し非接合構造が少な く 反 発弾性が強 く ゴム様であっ た。 結果を表 3 に示す。

[比較例 1 3 ]

ポ リ マージオールと してボ リ テ ト ラ メチレ ングリ コール （Mw 6 0 0 ) とポ リ 力 プロ ラ ク ト ン （M w 8 5 0 ) と をモル比で 6 0 4 0 に混合 したものを用 いた。 これ ら と ジフ エ二ルメ タ ンジイ ソ シァ ネー ト 、 エチレ ングリ コ一リレと を D M F中で反応させポ リ ウ レタ ン 弾性重合体 （ 1 0 0 %伸長モジュ ラス 3 3 0 k g / c m ²、 軟化温 度 2 1 5 ) を得た。 得 られたポ リ ウ レタ ン弾性重合体の 1 5 %溶 液に、 アルキ レ ンエーテル変成シ リ コ ン、 カルピ ノ ール変成シ リ コ ン、 セルロース系添加剤、 および黒色 ト ナーを添加 し、 含浸溶液を 作成した。

これを実施例 1 の含浸溶液の代わ り に使用 し、 加圧温度 1 8 0で、 線速度 I mZ m i nでプレスする以外は実施例 1 — ( 2 ) の方法に 準拠して実施した。 得 られたシー ト状物は風合いが硬く 、 挫掘感が 残っ ていた。 結果を表 3 に示す。

表 1

比較例 1 実施例 1 実施例 1 実施例 1 実施例 2 — ( 1 ) - ( 2 ) 一 （ 3 )

不織布 （A ) の 0. 003 0. 003

平均単繊度 （de)

基材 （ I ) の 0. 37 0. 40 0. 43 0. 47 0. 40 見掛密度

(g/cm³) t 基材 （ I ) 中の 56 : 44 56 :44 56 :44 (A) ： (B) + (C)

銀面層 （ Π ) の 0. 12 0. 11 0. 11 0. 10 0. 11 厚さ (mm)

20%伸長荷重 3. 4 3. 0 3. 2 3. 2 3. 0 (夕テ） （Kg/cm)

( σ 20)

5 ¾伸長荷重 0. 9 0. 5 0. 6 0. 6 0. 5 (夕テ）

(Kg/cm) ( σ 5)

σ 20/ σ 5 3. 8 6. 0 5. 3 5. 3 6. 0 (夕テ）

20%伸長荷重 0. 9 0. 7 0. 7 0. 7 0. 7 (ョ コ） （Kg/cm)

( σ 20)

5 ¾伸長荷重 0. 20 0. 08 0. 08 0. 08 0. 08 (ョ コ）

(Kg/cm) ( σ 5)

表 2

比較例 2 実施例 3 比較例 3 実施例 3 一 （ 1 ) 一 （ 2 ) 不織布 （A )の 0. 003 0.003

平均単繊度 （de)

基材 （ I ) の見掛密度 0. 37 0.42 0.36 0.42 (g/cm³)

基材 （ I )中の重量比 57:43

(A) ： (B ) + (C )

銀面層 （ Π ) の厚さ 0. 13 0. 11 0. 12 0. 12 (mm)

20%伸長荷重 （夕テ） 3. 3 3.0 3. 5 3. 2 (Kg/cm) ( σ 20)

5%伸長荷重 （夕テ） 0. 9 0. 6 1. 0 0. 8 (Kg/cm) ( σ 5)

a 20/ σ 5 (タテ） 3 . 7 5 . 2 3 . 5 5 . 1

20%伸長荷重 （ョ コ） 0. 9 0. 7 0. 9 0. 7 (Kg/cm) ( σ 20)

5%伸長荷重 （ョ コ） 0. 20 0. 09 0. 23 0. 08 (Kg/cm) ( σ 5)

σ 20/ σ 5 (ョ コ） 4. 5 7. 8 3. 9 8. 8 基材 （ I ) と銀面層 2. 70 2. 72 2. 65 2. 63 ( Π ) と の剥離強力

(Kg/cm) 加圧圧力 （ P ) 0 100 0 100 (Kg/cm)

加圧温度 （T ) (°C ) ― 130 ― 180

P x T 13000 18000 風合い X ◎ X 〇 腰の強さ X 〇 X 〇 その他 挫掘感有

表 3

σ 20/ σ δ 6. 7 4. 5 4. 5 3. 9 3. 3 (3 コ）

基材 （ I ) と銀面 2. 8 2.45 2. 75 2. 65 2. 63 層 （ Π ) との剥離

強力 (Kg/cm)

加圧圧力 （ P ) 100 650 50 200 200 (Kg/cm)

加圧温度 （ T ) 160 220 80 180 180 (°C )

P X T 16000 14300 4000 36000 36000 風合い 〇 コ'ムライク X 3'ムライク X

腰の強さ 〇 〇 X 〇 〇 産業上の利用可能性

本発明の皮革様シー ト状物は、 通気性、 透湿性に優れ、 風合いが 柔 らか く 、 かつ、 大きな変形力が加わっ た場合においても伸びすぎ ず、 一定の伸び止め感を有する力 ンガル一調の皮革様シー ト状物で ある。 更に、 該皮革搽シー ト状物は、 基材 （ I ) と銀面層 （ Π ) と の剥離強力が強 く 、 靴用素材等 と して適 した も のである。

Claims

請求の範囲

1 . 単繊度 0 . 2 d e 以下の極細繊維束か ら なる不織布 （ A ) と 高分子弾性体 （ B )および高分子弾性体 （ C ) とか ら なる基材 δ ( I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性体 （ C ) か らなる表面多孔 層 （ D ) および表面仕上げ層 （ Ε ) か ら なる銀面層 （ Π ) を有する 皮革様シー ト状物において、

( 1 ) 基材 （ I ) の見掛密度が、 0 . 3 7 〜 0 . 6 5 g Z c m ³ 、 ( 2 ) 基材 （ I ) 中の不織布 （ A ) と高分子弾性体 （ B )および高0 分子弾性体 （ C ) と の重量比が 4 5 ： 5 5 〜 6 9 ： 3 1 、

( 3 ) 銀面層 （ Π ) の厚さが、 0 . 0 1 m m〜 0 . 1 8 m m、

( 4 ) 皮革様シー ト状物の夕テおよびョ コの 2 0 %伸長荷重 （σ 2 0 ) Ζ 5 %伸長荷重 （ σ 5 ) の比が、 5 以上 2 0 以下である こ と、

5 を満足する範囲にある こ と を特徴とする皮革搽シー ト状物。

2 . 該基材 （ I ) と該銀面層 （ Π ) との剥離強力が、 少な く と も

2 . 5 K g Z c mである請求の範囲 1 記載の皮革様 シー ト状物。

3 . 該銀面層 （ Π ) に、 孔径 0 . 5 m〜 4 0 μ mの微細孔が少 な く と も 5 0 個 / c m ²存在する請求の範囲 1 または 2 記載の皮革0 様シー ト状物。

4 . 該皮革様シー ト状物の透湿度が少な く と も 5 m g Z c m ² · h r 、 通気度が少な く と も 0 . 5 リ ッ ト ル Z c m ² · h r である請 求の範囲 3 記載の皮革様シー ト状物。

5 . 該高分子弾性体 （ B ) の 1 () 0 %伸長モジュ ラ スが 4 0 〜 35 0 O K g / c m ²である請求の範囲 1 〜 4 のいずれか 1 項記載の皮 革様 シー ト状物。

6 . 該高分子弾性体 （ C ) の 1 () 0 %伸長モジュ ラ スが 4 () 〜 1 5 0 K g Z c m ²である請求の範囲 1 〜 5 のいずれか 1 項記載の皮 革様シ一 ト状物。

7 . 単繊度 0 . 2 d e 以下の極細繊維束か ら なる不織布 （ A ) と 高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) とか らなる基材 ( I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性体 （ C ) か らなる表面多孔 層 （ D ) と表面仕上げ層 （ E ) とか らなる銀面層 （ Π ) を有する皮 革様シー ト状物の製造方法において、

( 5 ) 基材 （ I ) を製造する にあた り 、 極細繊維束形成性繊維か ら なる不織布 （ a ) に高分子弾性体 （ B ) の溶液を含浸 し、 該不 織布 （ a ) をその厚さ の 9 5 %以下の間隙で圧縮、 ス ク イ ズし た後、 圧縮回復 しない間 に高分子弾性重合体 （ C ) の溶液を塗 布 し、 その一部を該不織布 （ a ) 中に浸透させ、 次いで該不織 布 （ a ) 中の高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) を 該不織布 （ a ) を構成する極細繊維束形成性繊維 と実質的に非 接合状態に凝固 し、 脱溶媒、 乾燥させる こ と、

( 6 ) 基材 （ I ) の少な く と も片面に、 高分子弾性体 （ C ) か らな る表面多孔層 （ D ) を形成した後、 不織布 （ a ) を極細化処理 し、 更にその表面に表面仕上げ層 （ E ) を形成する前ある いは 後に、 高分子弾性体 （ B ) および高分子弾性体 （ C ) の軟化温 度に対 してマイ ナス 1 0 0 °C〜マイ ナス 1 0 °C の温度範囲でプ レス し、 元の厚さ の 6 0 % 〜 9 5 % に減少せ しめる こ と、 ( 7 ) 該基材 （ I ) と該銀面層 （ Π ) とか ら なる皮革搽シー ト状物 を揉み加工 し、 皮革搽シー ト状物の夕テおよびョ コ の 2 0 %伸 長荷重 （σ 2 0 ) Ζ 5 %伸長荷重 （ σ 5 ) の比が、 5 以上 2 0 以 下 とする こ と、

を特徴とする皮革様シー ト状物の製造方法。