WO1999017936A1

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Publication number: WO1999017936A1
Application number: PCT/JP1998/004507
Authority: WO
Inventors: Shinichi Kurokawa
Original assignee: Dai Nippon Printing Co., Ltd.
Priority date: 1997-10-07
Filing date: 1998-10-06
Publication date: 1999-04-15
Also published as: EP0943453A4; JPH11105438A; US6352767B1; EP0943453A1; DE69824547D1; DE69824547T2; EP0943453B1; JP4034856B2

Description

明細書熱転写シー卜および印画物技術分野

本発明は熱転写シ一卜および印画物に係り、特に基材上に画像を有する印画物の画像に対して優れた耐久性を付与することができる熱転写シートと、耐久性に優れた画像を有する印画物に関する。

背景技術

従来より、熱転写方式を用いて基材に階調画像や文字、記号等の単調画像を形成すること力行われている。熱転写方式としては、感熱昇華転写方式と感熱溶融転写方式が広く用いられている。

このうち、感熱昇華転写方式は、色材として用いる昇華性染料をバインダー樹脂に溶融あるいは分散させた染料層を基材シートに担持させた熱転写シートを使用し、この写シートを基材に重ねてサーマルへッド等の加熱デバイスに画像情報に応じたエネルギーを印加することにより、熱転写シート上の染料層中に含まれる昇華 ^料を基材に移行させて画像を形成する方法である。この感熱昇華転写方式は、熱転写シートに印加するエネルギー量によってドット単位で染料の移行量を制御できるため、階調性画像の形成に優れている。

ところで、身分証明書、運転免許書、会員証等の多くのカードが従来から使用され、これらの力一ドには所有者の身分等を明らかにする各種情報力《記載されている。特に、 I Dカード等においては、住所、氏名等の文字情報とともに顔写真の画像力最も重要である。このようなカードにおける情報の記録に、各種の画像や文字、記号等の形成が簡便である上記の感熱昇華転写方式が用いられている。しかしながら、上記の感熱昇華転写方式により形成された階調画像や単調画像は、転写された染料力表面に存在するため耐溶剤性ゃ耐可塑剤等の耐性に劣り、このため、例えば、 I Dカードのような各種耐久性力要求されるカードとしての使用に供し得ないという問題があつた。

このような問題を解消するために、形成された画像上にポリエステルフィルム等をラミネートすることが行われている。これにより、耐' 性ゃ耐可塑剤性等は向上するものの、画像を備えた印画物の特性、例えば、印画物力紙であれば折り曲げ性、印画物がカードであれば磁気テープやバーコ一ドの読み取り性等が損なわれるという問題があつた。

また、形成された画像上に保護層を転写することも行われているが、従来の保護層はァクリルゃポリエステル等のポリマーであり、耐溶剤性ゃ耐可塑剤性が不十分であった。また、保護層として紫外線、電子線、熱による架橋樹脂を使用した場合、架橋密度を高くすることにより保護層の耐溶剤性ゃ耐可塑剤性は向上するが、画像上への保 MSの転写に際しての膜切れ性が悪くなり、尾引き等の転写不良が発生するという問題があつた。

発明の開示

本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、基材上に形成された画像に優れた耐久性を付与できる熱転写シートと、耐久性に優れた画像を備える印画物を提供することを目的とする。

このような目的を達成するために、本発明の熱転写シートは、基材シートの一方の面の少なくとも一部に保護積層体を剥離可能に備え、該保護積層体は前記基材シート側から保護層と接着層がこの順に積層されたものからなり、前記保護層は溶剤不溶性の有機微粒子とバインダ一樹脂とを主成分として含有してなることを特徴とする。

また、本発明の熱転写シートは、好ましくは、前記有機微粒子の平均粒径が 0. 0 5〜1. 0 mの範囲である。さらに、本発明の熱転写シートは、好ましくは、前言 Ξ¾材シート上に前記保護積層体に対して面順次に 1色以上の染料層が順次形成されている。

本発明の印画物は、基材と、該基材の少なくとも一方の面に感熱昇華転写方式により形成された画像と、該画像の少なくとも一部を覆うように設けられた保護積層体を備え、該保護積層体は上記の熱転写シートを用いて転写形成されてなることを特徴とする。

また、本発明の印画物は、一態様として、前記基材が力一ド基材からなる。上記の本発明では、溶剤不溶性の有機微粒子と樹脂バインダ一を主成分とする保護層力接着層とともに基材シ一ト上に剥離可能に形成されて保護積層体を構成し、この保護積層体は膜切れ性が良好であり、画像上に転写することによって上記の保護層は最表面に位置し、保護積層体により覆われた画像は溶剤や可塑剤等に対して良好な耐性を有し、また、基材上に感熱昇華転写方式によって画像が形成された印画物において、画像の少なくとも一部を覆う上記の保護積層体は、印画物の画像に優れた耐久性を付与する。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明の熱転写シー卜の一実施形態を示す概略断面図である。

図 2は、本発明の熱転写シ一卜の他の形態を示す概略断面図である。図 3は、本発明の印画物の一例としてのカードの実施形態を示す概略断面図である

図 4は、本発明の印画物の一例としての力一ドを構成するカード基材の一例を示す概略断面図である。

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。

熱転写シート

図 1は本発明の熱転写シー卜の一例を示す概略断面図である。図 1において本発明の熱転写シー卜 1は、基材シート 2の一方の面に保護積層体 3を剥離可能に備え、基材シート 2の他の面に背面層 6を備えている。上記の保護積層体 3は、基材シー卜 2側から保護層 4および接着層 5をこの順序で積層した積層体である。本発明において「積層体」とは、積層体を構成する層を塗布により形成する場合をも含む。

本発明の熱転写シート 1を構成する基材シート 2としては、従来の熱転写シ一卜に使用される基材シ一トを用いることができる。好ましい基材シー卜の具体例は、ダラシン紙、コンデンサー紙、パラフィン紙などの薄紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレンの誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩ィ匕ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテン、アイオノマー等のプラスチックの延伸あるいは未延伸フィルムや、これらの材料を積層したものが挙げられる。この基材シート 2の厚さは、強度および耐熱性等が適切になるように材料に応じて適宜選択することができる力、通常は 1〜1 0 0 程度のもの力く好ましく用いられる。

熱転写シート 1の保護積層体 3を構成する保護層 4は、溶剤不溶性の有機微粒子とバインダー樹脂を主成分とするものである。

溶剤不溶性の有機微粒子としては、架橋ァクリル微粒子、架橋ポリスチレン微粒子、架橋ポリスチレンアクリル微粒子、および、これら微粒子表面への官能基誘導体等の実質的に透明な微粒子である。ここで、本発明における不溶性とは、溶剤（キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルェチルケトン、酢酸プチル、 n—ブタノール、ェチルセ口ソルブ）に有機微粒子を 2 0 °Cで 1 2時間浸潰した後、微粒子を光学顕微鏡で観察し外観の変化がないものとする。このような有機微粒子は被転写体への保護積層体 3の転写時の膜切れ性を向上させ、また、シリ力等の無機微粒子のように屈折率差による光散乱性の白濁を生じることがなく、保護する画像の品質を損なうことがない。

上記のような有機微粒子の平均粒径は、 0. 0 5〜丄. 0 /z m、好ましくは 0. 1〜 0. 8 ^ mの範囲で設定することができ、粒度分布のピークが上記範囲内に 2以上あってもよい。有機微粒子の平均粒子径が 0. 0 5 /z m未満であると、転写時の保^ ϋ 4の膜切れ性が低下し、一方、平均微粒子が 1. 0 z mを超えると保護層 4の透明性が不十分となり好ましくない。使用する有機微粒子の形状は特に制限はなく、球形状、真球状、ドーナツ状偏平形状、微粒子集合体形状等いずれであってもよい。

保護層 4における有機微粒子の含有量は、バインダー樹脂 1 0 0 ¾*部に対して 1 5 0〜2 0 0 0 fi»部、好ましくは 5 0 0〜1 7 0 O S*部の範囲で設定することができる。有機微粒子の含有量が 1 5 0重量部未満であると、保護層 4の耐溶剤性ゃ耐可塑剤性が不十分であり、 2 0 0 0重量部を超えると保護層 4の透明性が低くなり、また、状態も悪くなり好ましくない。

保護層 4に使用するバインダー樹脂としては、ェチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、醉酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、ポリビニルァセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等が挙げられ、特に耐溶剤性ゃ耐可塑剤性を考慮して水溶性樹脂であるポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルェマルジヨン、ウレタンェマルジヨン等のェマルジヨンが好ましい。

尚、要求される耐溶剤性が比較的低い場合、例えば、感熱昇華転写方式によつて画像が形成されたカラープリン卜における画像の保護の場合、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリカーボネート等の溶剤可溶性のバインダ一樹脂を使用してもよい。

また、保護層 4に紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光增白剤等の添加剤を含有させることによって、転写された後の保護層 4で覆われる画像等の光沢、耐光性、耐候性、白色度等を向上させることができる。

基材シート 2上に保護層 4を形成する方法としては、溶剤不溶性の有機微粒子とバインダー樹脂を混合し、必要に応じて添加剤を添加した組成物を作製し、この組成物を基材シート上にグラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコ —ト等の公知の手段を用いて塗布、乾燥する方法が挙げられる。形成する保護層 4の厚みは 0. 5〜5 程度、好ましくは 1〜2 程度とする。

尚、基材シート 2と保護層 4との剥離性を調整するために、保護層 4に ¾I 剤を含有させたり、基材シート 2と保護層 4との間に剥 USを形成してもよい。保護層 4に含有させる ¾I 剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられ、特にシリコーンオイル力 <好ましい。シリコーンオイルとしては、エポキシ変性、アルキル変性、ァミノ変性、力ルポキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルァラルキルポリエーテル変性、エポキシ 'ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンォィルが好ましい。このような離型剤は、 1種または 2種以上の組み合わせとして、上記の保護層 4を形成するためのバインダ一樹脂 1 0 0重量部に対して 0. 5 ~ 3 0重量部の範囲で添加すること力好ましい。

また、基材シート 2と保護層 4との間に設ける剥離層は、ワックス類、シリコ —ンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ァクリル樹脂等の離型剤を使用して形成することができる。剥離層の形成は、上記のような剤に必要な添加剤を加えたものを適当な溶剤に溶解または分散して調製したィンキを、基材シート 2上に公知の手段により塗布'乾燥させて行うことができ、厚みは 0. 5〜5 m程度が好ましい。

熱転写シート 1の保護積層体 3を構成する接着層 5は、保護積層体 3の被転写体への転写を容易にする作用をなすものである。この接着層 5を形成する接着剤としては、アクリル、スチレンアクリル、塩化ビニル、スチレン一塩化ビニル一酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル—酢酸ビニル共重合体等の熱溶融性接着剤を使用することができる。接着層 5の形成はグラビアコート、グラビアリバースコ一卜、ロールコート等の公知の手段により行うことができ、接着層の厚みは 0. 1 〜 !!!程度力'好ましい。

また、接着層 5には、酸化防止剤、蛍光増白剤等の添加剤を含有させてもよい。熱転写シート 1を構成する背面層 6は、サーマルへッド等の加熱デバイスと基材シート 2との熱融着を防止し、走行を滑らかに行う目的で設けられる。この背面層 6に用いる樹脂としては、例えば、ェチルセルロース、ヒドロキシセル口一ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、醉酸セルロース、詐酷酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、ポリビニルァセタール、ポリビニルビ口リドン等のビニル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸ェチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル一スチレン共重合体等のァクリル系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂の単体又は混合物が用いられる。背面層 6の耐熱性をより高めるために上記の樹脂のうち、水酸基系の反応性基を有している樹脂を使用し、架橋剤としてポリィソシァネート等を併用して、架橋樹脂層とすることが好ましい。さらに、サーマルへッドとの摺動性を付与するために、背面層 6に固形あるいは液状の離型剤又は滑剤を加えて耐熱滑性をもたせてもよい。離型剤又は滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンヮックス等の各種ヮックス類、高級脂アルコール、オルガノポリシロキサン、ァニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の微粒子等を用いることができる。背面層 6に含有される離型剤や滑剤の量は 5〜 50重量％、好ましくは 10〜 30重量％程度である。

このような背面層 6の厚みは 0. l〜10^m程度、好ましくは 0. 5〜5 /zm程度とすることができる。

図 2は本発明の熱転写シー卜の他の実施形態を示す概略断面図である。図 2において、熱転写シート 11は、基材シート 12の一方の面に保護積層体 13と染料層 17を面順次に備え、基材シ一ト 12の他の面に背面層 16を備えた複合タイブの熱転写シ一トである。

保護積層体 13は、上述の保護,体 3と同様に保護層 14と接着層 15を備えた積層体であり、ここでの説明は省略する。また、基材シート 12、背面層 16も上述の熱転写シ一ト 1と同様とすることができる。

染料層 17は、イェロー、マゼン夕、シアンおよびブラックの各色相の染料層 17Y、 17M、 17 Cおよび 17 ΒΚからなつている。このような染料層 17 (17Y、 17M、 17C、 17BK) は、少なくとも昇華性染料とバインダー樹脂を含有している。

使用する昇華性染料としては、従来公知の感熱昇華転写方式を熱転写シートに使用される昇華性染料を使用することができ、特に制限はされない。具体的には、黄色染料として、ホロンブリリアントイエロ一 6 GL、 PTY— 52、マクロレックスイェロー 6 G等が挙げられ、赤色染料として MSレツ KG、マク口レツクスレツドバイオレツ R、セレスレッド 7 B、サマロンレッド HBSL、 SKルビン S EG L等が挙げられ、さらに、青色染料として、カャセットブル一 714、ワクソリンブルー A P— FW、ホロンブリリアントブルー S— R、 M Sプル一 1 0 0、ダイトーブルー Να ΐ等が挙げられる。また、上記の各色相の昇華性染料を組み合わせることによりブラック等の任意の色相の染料相を形成することができる。

染料層 1 7において染料を担持するバインダー樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用可能であり、例えば、ェチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルプチラール、ポリビニルァセタール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂、ポリエステル等力く挙げられ、これらの中でセルロース系、ァセタール系、プチラール系、ポリエステル系が耐熱性、染料の移行性等の点から好ましい。

染料層 1 7は、上記のような昇華性染料、バインダー樹脂に必要な添加剤を加えたものを適当な溶剤に溶解または分散して調製した糸滅物を、基材シ一ト上に公知の手段により塗布 ·乾燥させて形成される。染料層 1 7の厚みは 0. 2〜5 ^ m, 好ましくは 0. 4〜2 の範囲で設定でき、染料層 1 7中の昇華性染料の割合は 5〜 9 0重量％、好ましくは 1 0〜 7 0重量％の範囲である。

上述の熱転写シート 1 1では、保護積層体 1 3→1 7 Y→l 7 Μ→1 7 C→ 1 7 B Kの jl頃序となっている力 <、これに限定されるものではない。また、ブラックの染料層 1 7 B Kがないものでもよい。さらに、染料層 1 7 ( 1 7 Y、 1 7 Μ、 1 7 C、 1 7 B K) の一部あるいは全部が 2層構造であってもよい。

本発明の熱転写シートは、上述の態様に限定されるものではなく、使用目的等に応じて任意に設定することができる。特に、複合タイプの熱転写シートとすることによって、熱転写方式による画像形成と、保護積層体の被転写体への転写とを同時に行うことが可能となる。印画物

次に、本発明の印画物について説明する。

図 3は本発明の印画物の一例としての力一ドの実施形態を示す概略断面図である。図 3において、カード 2 1は、カード基材 2 2と、このカード基材 2 2の一方の面に感熱昇華転写方式により記録された画像 2 3を有し、この画像 2 3を覆うように設けられた保護積層体 2 4を備えている。上記の画像 2 3は、イェロー、マゼンタ、シアンの 3色、あるいは必要に応じて黒色を加えた 4色からなるフルカラ一画像 2 3 aと、文字、記号等の単調画像 2 3 bとからなっている。

上述の図 3に示されるカード 2 1では、画像 2 3全体が保護積層体 2 4に覆われており、この保護積層体 2 4はカード基材 2 2側から接着層 2 6、保護層 2 5 力積層された 2層構造を有している。この 2層構造の保護 ¾S体 2 4は、の本発明の熱転写シート 1を用いて画像 2 3を覆うように保護積層体 3を転写することにより形成することができる。したカって、保護積層体 2 4の最表面には溶剤不溶性の有機微粒子とバインダ一樹脂を主成分とした保 ¾S 2 5が位置し、本発明の印画物であるカード 2 1は、その画像 2 3が保護積層体 2 4によって、耐溶剤性、耐可塑剤性等の良好な耐性が付与されている。

尚、保護積層体 2 4を構成する保護層 2 5、接着層 2 6は、それぞれ、本発明の熱転写シー卜の保護積層体を構成する保護層、接着層に対応するものであり、ここでの説明は省略する。

カード基材 2 2への画像 2 3の形成は、従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シート、あるいは、上述のような保護積層体と染料層とを備える本発明の複合タイブの熱転写シ一トを用いて行うことができる。

本発明の印画物としてのカードは、上述のような態様に限定されるものではなく、例えば、カード基材 2 2の他の面にも画像を有する場合、この画像も保護積層体 2 4で覆うようにしてもよい。上述のような本発明の印画物の一例としてのカードを構成するカード基材 2 2 は、フルカラ一画像のような感熱昇華転写方式により記録される画像を有する面が染料の染着性を有するものであれば特に制限はなく、ポリ塩ィヒビニル、ポリェステル等の樹脂製シート、金属製シート等を使用することができる。また、カード基材 2 2の厚みは、カードの使用目的等に応じて適宜設定することができる。図 4は本発明の印画物の一例としてのカードに使用することができるカード基材の一例を示す概略断面図である。図 4において、カード基材 2 2はセンターコァ 2 2 aの両面にポリ塩化ビニル層 2 2 カ積層された 3層構造を有している。センターコア 2 2 aは、例えば、厚み 0. 1〜0. 8 mmgJ¾の白色硬質ポリ塩化ビニル樹脂シートを使用することができる。カード基材がこのような 3層構造とすることにより、熱転写方式による画像の記録時等のカール発生を有効に防止することができる。

センターコア 2 2 aの両面に積層されたポリ塩ィ匕ビニル層 2 2 bのうち、少なくともフル力ラ一画像のような感熱昇華転写方式により記録される画像を有する側のポリ塩化ビニル層 2 2 bに染料の染着性をもたせるために、ポリ塩化ビニル 1 0 0重量部当り 0. 1〜1 0重量部、好ましくは 3〜5重量部の可塑剤を含有させることができる。可塑剤の含有量が 0. 1重量部未満であると、ポリ塩化ビニル層 2 2 bの染料に対する染着性が不十分であり、熱転写時に熱転写シー卜の染料層がそのまま転写するという異常転写が発生し、一方、可塑剤の含有量が 1 0重量部を超えると、ポリ塩化ビニル層 2 2 bの剛性が不足し柔らかくなり、また、保存中に染料画像ににじみ力生じることがあり好ましくない。

使用する可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ n—才クチル、フタル酸ジ（2—ェチルへキシル）、フタル酸ジノニル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ（2—ェチルへキシル）、セバチン酸ジ（2—ェチルへキシル）、リン酸トリクレジル、リン酸トリ（2—ェチルへキシル）、ポリエチレングリコールエステル、エポキシ脂肪酸エステル等、従来公知の可塑剤を挙げることができる。

また、上記の可塑剤に加えて、ポリ塩化ビニル 1 0 0重量部当り 0. 1〜 5重量部の滑剤を含有させることによって、可塑剤を比較的多量に、例えば、 5〜 1 0重量部の割合でポリ塩ィ匕ビニル層 2 2 bに含有させても、感熱昇華転写方式による画像の記録時に力一ド基材と熱転写シートとがブロッキングを生じることが防止され、また、ポリ塩ィ匕ビニル層 2 2 bの染料の染着性が更に向上する。滑剤としては、脂肪酸、脂肪酸アミド、ワックス、パラフィン等の従来公知のいずれの滑剤も使用することができる。さらに、ポリ塩化ビニル層 2 2 bには、着色顔料、白色顔料、体質顔料、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、蛍光增白剤等も任意に含有させることができる。

また、センターコア 2 2 aの両面に積層されたポリ塩ィ匕ビニル層 2 2 bのうち、少なくともフルカラ一画像のような感熱昇華転写方式により記録される画像を有する側のポリ塩化ビニル層 2 2 bを透明とすることにより、画像の深み、立体感を向上させることができる。

上述のようなカード基材 2 2には、予め、あるいは画像を記録した後、その表面に磁気記録層、光メモリー、 I Cメモリー、バーコード等を設けることができ。

力一ド基材 2 2は、上述の例では 3層構造であるが、 3層以上の多層構造の基材シート、あるいはポリ塩化ビニル、アクリロニトリル一ブタジエン一スチレン共重合体、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、紙等の単層構造の基材シートを使用することもできる。

上述のようなカード基材 2 2上への感熱昇華転写方式による画像 2 3の記録は、上述のように従来公知の感熱昇華転写方式の熱転写シートを用いて行うことがでさる ₀ また、本発明の印画物は、上述のようなカードに限定されるものではなく、任意の基材上に感熱昇華転写方式により形成された画像を有し、この画像の少なくとも一部を覆うように保護積層体力設けられたものである。

実施例

次に、具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。

j ^写シートの作製

(試料 1 )

厚さ 1 2 のポリエチレンテレフタレ一トフイルム（東レ（株）製ルミラー）の一方の面に背面層用ィンキをダラビアコート法により塗布し乾燥して背面層を形成した。

次に、背面層を形成した面と反対の面にグラビアコート法により下記の糸賊の剥離層用混合物を塗布（塗布量 1. 5 g/m² (乾燥時））し乾燥して剥離層を形成し、この剥離層上に下記組成の保護用ィンキ Aをグラビアコート法により塗布（塗布量 2. 5 g/m 2⁶ (乾燥時））し乾燥して保 ίを形成した _c

(剥離層用混合物の組成）

ポリメチルメタクリレート 0 0重量部 (綜研化学（株）製 L P— 4 5 M)

トルエン 5 0重量部メチルェチルケトン 5 0重量部ポリエステル（東洋紡（株）製バイロン 2 0 0 )

(保護層用混合物 Aの組成）

'^不溶性の有機微粒子水分散液 1 3 5重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル麵分量）

(平均粒径 0. 5 m) )

ポリビニルアルコール 2 7重量部 ( (株）ザ'インクテック製 C一 318)

エタノール 27重量部水 6重量部さらに、保護層上に下 §aa成の接着層用の混合物をグラビアコー卜法により塗布（塗布量 1. 0 g/m² (乾燥時））し乾燥して接着層を形成し、剥離層、保護層および接着層の積層体である保護積層体を剥離可能に備えた熱転写シ一ト (試料 1) を得た。

(接着層用混合物の組成）

ポリ塩ィ匕ビニル—酢酸ビニル共重合体 100重量部

( (株）ザ'インクテック製 HND#7)

トルエン 5 OS*部メチルェチルケトン 50 fi*部

(試料 2)

保護層用混合物として、バインダ一樹脂が異なる下¾a成の保護層用混合物 B を使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 2) を得た。

(保護層用混合物 Bの組成）

溶剤不溶性の有機微粒子水分散液 80重量部

(三井東圧化学（株）製ミューティクル（固形分量）

(平均粒径 0· 5^m) )

水溶性ァクリルエマルジョン 20雷量部

(三井東圧化学（株）製バリアスター B— 1000)

エタノール 30重量部水 10重量部 (試料 3)

保護層用混合物として、平均粒径の小さい有機微粒子を含有する保護層用混合物 Cを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 3 ) を得た (保護層用混合物 Cの組成）

'^j不溶性の有機微粒子水分散液 1 3 5重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル麵分量）

(平均粒径 0. 1 // m) )

ポリビニルアルコール 2 7重量部 ( (株）ザ ·インクテック製 C— 3 1 8 )

エタノール 2 7重量部水

(試料 4)

保護層用混合物として、平均粒径の大きい有機微粒子を含有する保護層用混合物 Dを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 4 ) を得た。

(保護層用混合物 Dの誠）

不溶性の有機微粒子水分散液 1 3 5重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル (固形分量）

(平均粒径 1. O ^ m) )

ポリビニルアルコール 2 7重量部

( (株）ザ ·インクテック製 C一 3 1 8 )

エタノール 2 7重量部水

(試料 5 )

保護層用混合物として、有機微粒子の含有量の少ない保 MS用混合物 Eを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 5 ) を得た。

(保護層用混合物 Eの組成）

溶剤不溶性の有機微粒子水分散液 7 1重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル（固形分量）

(平均粒径 0. )

ポリビニルアルコール 4 2重量部

( (株）ザ ·インクテック製 C一 3 1 8 )

エタノール 3 1重量部水 6重量部 (試料 6 )

保護層用混合物として、有機微粒子の含有量の多い保護層用混合物 Fを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 6 ) を得た。

(保護層用混合物 Fの組成）

不溶性の有機微粒子水分散液 2 5 5重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル謹分量）

(平均粒径 0. 5 ^ m) )

ポリビニルアルコール 1 5重量部 ( (株）ザ ·インクテック製 C一 3 1 8 )

エタノール 1 9重量部水

(試料 7 )

保護層用混合物として、平均粒径が非常に小さい有機微粒子を含有する保護層用混合物 Gを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 7 ) を得た。

(保護層用混合物 Gの

溶剤不溶性の有機微粒子水分散液 1 3 5重量部

(三井東圧化学（株）製ミューティクル（固形分量）

(平均粒径 0. 0 1 / m) ) ポリビニルアルコール 27重量部

( (株）ザ ·インクテック製 C— 318)

エタノール 27重量部水 6重量部

(試料 8)

保護層用混合物として、平均粒径が非常に大き、有機微粒子を含有する保護層用混合物 Hを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 8) を得た。

(保 S用混合物 Hの組成）

溶剤不溶性の有機微粒子水分散液 135重量部

(三井東圧化学（株）製ミューティクル（固形分量）

(平均粒径 1. 5^m) )

ポリビニルアルコール 27重量部 ( (株）ザ'インクテック製 C— 318)

エタノール 27重量部水 6重量部 (試料 9)

保護層用混合物として、有機微粒子の含有量が極めての少ない保護層用混合物 Iを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 9) を得た。

(保護層用混合物 Iの組成）

溶剤不溶性の有機微粒子水分散液 50重量部

(三井東圧化学（株）製ミューティクル（固形分量）

(平均粒径 0. 5^m) )

ポリビニルアルコール 50重量部 ( (株）ザ 'インクテック製 C— 318) 8 エタノール 2 9重量部水 6重量部

(試料 1 0 )

保護層用混合物として、有機微粒子の含有量が極めて多い保護層用混合物 Jを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 1 0 ) を得た。

(保護層用混合物 Jの組成）

溶剤不溶性の有機微粒子 2 1 6重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル (固形分量）

(平均粒径 0. 5 / m) )

ポリビニルアルコール

( (株）ザ ·インクテック製 C— 3 1 8 )

エタノール 2 2重量部水 6重量部

(試料 1 1 )

保護層用混合物として、溶剤可溶性のバインダ一樹脂を用いた下成の保護層用混合物 Kを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（試料 1 ) を得た。

(保護層用混合物 Kの組成）

不溶性の有機微粒子水分散液 1 3 5重量部 (三井東圧化学（株）製ミューティクル麵分量） (平均粒径 0 · )

水溶性ポリエステル（溶剤可溶性のバインダ一樹脂） 2 7重量部 (日本合成化学（株）製ポリエスター WR— 9 6 1 )

エタノール 3 0重量部水 (比較試料 1 )

保護層用混合物として、溶剤不溶性の有機微粒子を含有しな、下 Ϊ¾Α成の保護層用混合物 Lを使用した他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シ一ト（比較試料 1) を得た。

(保,用混合物 Lの糸！^)

ポリメチルメタァクリレート 50重量部

(綜研化学（株）製 L Ρ 45 Μ Β-4)

メチルェチルケトン 25重量部トルエン 25重量部

(比較試料 2)

保護層用混合物として、溶剤不溶性の有機微粒子を含有しない下言己組成の保護層用混合物 Μを使用し、保護層用混合物 Μを塗布後に 5 MR A Dの電子線を照射して架橋させた他は、上述の試料 1と同様にして熱転写シート（比^ ¾料 2) を得た。

(保護層用混合物 Mの組成）

紫外線硬化性樹脂 50重量部

( (株）ザ'インクテック製 ST— HC SD-21)

メチルェチルケトン 12. 5重量部トルエン 12. 5重量部画像形成

まず、上記と同様に背面層を形成したポリエチレンテレフ夕レートフィルムの背面層を形成した面と反対の面に、グラビアコート法により下記の組成の染料層用の各混合物をイェロー、マゼンタ、シアンの順に面順次に幅 15 cm (基材シ一卜の流れ方向の長さ）で塗布（塗布量 1. O gZn^ (乾燥時））し乾燥して 3色 1セットの感熱昇華転写方式の熱転写シートを作製した。 (イェロー塗工液）

イェロー分麟料 4龍部

(バイエル（株）製 Ma c r 01 e X Ye l l ow 6 G)

ェチルヒドロキシセルロース 5S*部

(ハーキュレス（株）製）

メチルェチルケトン Zトルェン（重量比 1/1) 80重量部

(マゼンタ塗工液）

分散染料としてマゼンタ分！^料（バイエル（株）製 I. D i s p e r s e Re d 60) を使用した他は上記のイェロー塗工液と同様 (シアン塗工液:）

分散染料としてシアン分散染料（日本化薬（株）製力ャセットブルー 714) を使用した他は上記のイェロー塗工液と同様

次に、下記の組成からなるカード基材用のセンターコア（厚み 0. 2 mm) を準備した。

(センターコアの組成）

ポリ塩化ビニル（重合度 800) 10 omm 白色顔料（酸化チタン） 10 部次に、下旨 afl成からなる透明シート（厚み 0. 15 mm) を作製し、上記のセンターコアの両面に熱圧着させて 3層構造のカード基材 (86 X 54mm) を作製した。

(透明シートの組成）

ポリ塩化ビニル（重合度 800) 100重量部可塑剤（DOP) 3重量部滑剤（ステアリン酸ァミド） 1 fi»部上記のカード基材に上記の感熱昇華転写方式の熱転写シートを重ね、顔写真を色分解して得た電気信号に連結したサ一マルへッドを用い、熱エネルギーを熱転写シートの背面層側から付与し、シアン、マゼン夕、イェローの順に昇華転写を行ってフルカラ一画像を形成した。

保護層の形成

次いで、上記のように形成したフルカラー画像を覆うように、上述の熱転写シ —ト（試料 1〜1 1、比料 1〜2 ) を用い保護積層体を転写して、図 3に示されるような印画物であるカードを作製した。

このカードについて、下記のような耐溶剤性、耐可塑剤性、透明性、膜切れ性を評価して、結果を下記の表 1に示した。

(耐溶剤性の評価）

2種の溶剤（トゾレエン、キシレン）を使用してカード表面にスポイトでを落とし、 1 0秒後にふきとった後の画像の劣化を目視 l¾した。

評価基準： ◎…ほとんど変化なし

〇…ややにじむ

△…かなりにじむ

X…完全に画像が消失した

(耐可塑剤性の評価）

カードの表面に消しゴムを置き、その上から 6 0 g/ c m² の荷重をかけて 6 0 °Cで 1 0時間放置した後の状態を観察した。

評価基準： ◎…変化なし

〇…少し画像が消しゴムに転移した

△…画像が消しゴムに転移し、カードの画像も少しにじむ X…かなり画像が消しゴムに転移し、カードの画像もかなりにじむ (透明性の評価）

カード画像の白濁度を目視評価した。

評価基準： ◎…良好な画像力視認できる。

〇…やや白濁が感じられるが、画像視認性に問題はない △…白濁し、画像視認性にも影響が出ている

X…かなり白濁して、画像の視認性がない

(膜切れ性の評価）

保護積層体転写後のェッヂの部分を顕 ¾ 観察し、尾引きの度合いを目視評価した。

評価基準： ②…問題なし（尾引きなし）

〇〜0. 5 mm未満の尾引き

Ζν·· 0. 5 mm以上 1. O mm未満の尾引き

X…： L 0 mm以上の尾引き

保■の有機微粒子耐溶剤性 *²

熱転写シ一耐可塑透明性膜切れ卜平均粒子径含有量 ^ A B 剤性性

(重量部）

試料 1 0. 5 5 0 0 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 試料 2 0. 5 4 0 0 〇〇〇 ◎ ◎ 試料 3 0. 1 5 0 0 ◎ ◎ ◎ ◎ 〇試料 4 1. 0 5 0 0 ◎ ◎ ◎ 〇 ◎

0. 5 1 7 0 〇 ◎ 〇〇〇

0. 5 1 7 0 0 ◎ ◎ ◎ 〇 ◎ 試料 7 0. 0 1 5 0 0 ◎ ◎ ◎ ◎ Δ 試料 8 1. 5 5 0 0 @ ◎ ◎ △ 〇試料 9 0. 5 1 0 0 Δ 〇 Δ ◎ 〇試料 1 0 0. 5 2 4 0 0 ◎ ◎ ◎ △ ◎ 試料 1 1 0. 5 5 0 0 X 〇〇 ◎ ◎ 比較試料 1 X 〇 Δ ◎ Δ 比較資料 2 ◎ ◎ ◎ 〇 X

01) バインダ一樹脂 1 0 0重量部に対する含有』！: 示す

(*2) A：溶剤 =トルエン B ：溶剤 =キシレン表 1に示されるように、保護層が溶剤不溶性の有機微粒子とパインダ一樹脂を分とし、有機微粒子の平均粒径が 0. 0 5〜 1. 0 mの範囲、バインダー樹脂 1 0 0重量部に対する有機微粒子量が 1 5 0〜2 0 0 0重量部の範囲にある熱転写シート（試料 1〜6 ) を使用した印画物（カード）は、耐溶剤性、耐可塑剤性、透明性、膜切れ性がいずれも良好であった。

また、有機微粒子の平均粒径、あるいは、バインダ一樹脂 1 0 0重量部に対する有機微粒子量が上記の範囲から外れる熱転写シート（試料 7〜： L 0) を使用した印画物（カード）は、耐溶剤性、耐可塑剤性、透明性、膜切れ性のいずれかが劣るものであった。

さらに、バインダー樹脂として溶剤可溶性樹脂（ポリエステル）を用いた熱転写シート（試料 1 1 ) を使用した印画物（カード）は、強溶剤であるトルエンに対する耐性はないが、弱'^ (キシレン）に対する耐性を有し、他の耐可塑剤性、透明性、膜切れ性はいずれも良好であり、耐溶剤性に対する要求の低い用途には使用可能であることが確認された。

一方、有機微粒子を含有しない熱転写シート（比較試料 1 ) を使用した印画物

(カード）は、耐溶剤性、耐可塑剤性および膜切れ性に劣り、同じく有機微粒子を含有しない熱転写シート（比較試料 2 ) を使用した印画物（カード）は、耐溶剤性、耐可塑剤性には優れるものの、保 Sの架橋密度が高いことに起因して膜切れ性が劣るものであった。

以上詳述したように、本発明によれば基材シ一卜の一方の面の少なくとも一部に、溶剤不溶性の有機微粒子とバインダ一樹脂を主成分とする保護層と接着層とをこの順に,した保護 ¾S体を剥離可能に設けて熱転写シートとするので、この保護積層体は膜切れ性力く良好であり、また、この保護積層体が画像上に転写され保護層力 <最表面に位置するので、保護積層体により覆われた画像は溶剤や可塑剤等に対して良好な耐性を付与される。また、基材上に感熱昇華転写方式により画像が形成された印画物は、画像の少なくとも一部を上記の保護積層体により覆われているため、耐久性に優れた画像を備えたものとなる。

Claims

請求の範囲

1. 基材シートの一方の面の少なくとも一部に保護積層体を剥離可能に備え、該保護積層体が前記基材シ一ト側から保護層と接着層とがこの順に ¾sされたものからなり、前記保護層が溶剤不溶性の有機微粒子とバインダ一樹脂とを含んでなる、熱転写シート。

2. 前記有機微粒子が、平均粒径 0. 0 5〜： L 0 mを有する、請求項 1 に記載の熱転写シート。

3. 前言 BS材シ一ト上に前記保護積層体に対して面順次に 1色以上の染料層が順次形成されている、請求項 1または 2に記載の熱転写シート。

4. 基材と、

前記基材の少なくとも一方の面に感熱昇華転写方式により形成された画像と、前記画像の少なくとも一部を覆うように設けられた保護積層体を備え、前記保護積層体は請求項 1乃至請求項 3の、ずれか 1項に記載の熱転写シ一トを用いて形成されたものである、印画物。

5. 前記基材が、力一ド基材である、請求項 4に記載の印画物。