JPH04294195A - 画像記録体及び画像記録体製造方法並びに画像記録体製造装置 - Google Patents

画像記録体及び画像記録体製造方法並びに画像記録体製造装置

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JPH04294195A
JPH04294195A JP3084736A JP8473691A JPH04294195A JP H04294195 A JPH04294195 A JP H04294195A JP 3084736 A JP3084736 A JP 3084736A JP 8473691 A JP8473691 A JP 8473691A JP H04294195 A JPH04294195 A JP H04294195A
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JP
Japan
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image
image recording
thermal transfer
layer
type thermal
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Application number
JP3084736A
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English (en)
Inventor
Tomonori Kawamura
朋紀 河村
Sota Kawakami
壮太 川上
Takayuki Sugaiwa
菅岩 隆之
Takahiro Ogawa
隆宏 小川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、キャッシュカード、
クレジットカード等の現金の代替物として使用されるカ
ード類や、運転免許証、パスポート、社員証学生証等本
人であることを証明するための顔写真、或いは署名等の
個人固有の画像を有する各種証明証等の画像記録体及び
画像記録体製造方法並びに画像記録体製造装置に関する
【0002】
【従来の技術】例えば各証明証の画像記録体の書誌事項
を記載する方法として、溶融型熱転写方式を用いた鮮明
かつ微細な表現方法が提案されていた。しかし、溶融型
熱転写方式で記録された画像は、耐擦過性、耐水、溶剤
性に劣るという問題があった。この問題を解決すべく画
像記録体の画像記録面を透明樹脂フィルムでラミネート
する方法が試みられたが、ラミネート時の熱と圧力によ
り記録画像が破壊され、判読不可能になるといる欠点を
有している。この欠点を解決するものとして、特開昭6
3−194981号のように、ラミネートフィルムの熱
可塑性樹脂と熱転写インクのベヒクルをラミネート時の
加熱よって相溶させる方法が提案されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この方法によって溶融
型熱転写画像のラミネート時の熱と圧力による判読不可
能なまでの破壊は免れることはできたが、熱によってイ
ンク画像を熱可塑性樹脂と相溶させることに起因する画
像エッジ部の微細のニジミを解決することができなかっ
たために、バーコード、OCR文字のように厳密な記号
規格を要求される画像において読み取りエラーが発生す
る等の問題があった。
【0004】この発明は前記問題に鑑みてなされたもの
であり、この発明の目的は画像耐久性を向上させ、文字
品質を著しく改良し、改ざん防止性にすぐれた各種照明
証等の画像記録体及び画像記録体製造方法並びに画像記
録体製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、溶融型熱転写インクにより
転写画像が記録された受容体の画像記録面に、オーバー
シートを加熱及び/又は圧着することによって画像記録
面が保護された画像記録体において、前記受容体に転写
された溶融型熱転写インクの厚さが0.4〜2.8ミク
ロンであり、かつ前記オーバーシートを接着する際の接
着面の温度Ta(℃)と画像を形成する前記溶融型熱転
写インクの軟化点Tm(℃)との関係がTa(℃)<(
Tm+30)(℃)の式を満たしていることを特徴とし
ている。また、請求項2の発明は、請求項1記載の画像
記録体において、インクベヒクルと非相溶性の粒子を1
0%以上含有した溶融型熱転写インクシートを用いたこ
とを特徴としている。
【0006】請求項3の発明は、溶融型熱転写インクに
より受容体に転写画像が記録され、この受容体の画像記
録面にオーバーシートを加熱及び/又は圧着することに
よって保護する画像記録体製造方法において、前記受容
体に転写された溶融型熱転写インクの厚さが0.4〜2
.8ミクロンであり、かつ前記オーバーシートを接着す
る際の接着面の温度Ta(℃)と画像を形成する前記溶
融型熱転写インクの軟化点Tm(℃)との関係がTa(
℃)<(Tm+30)(℃)の式を満たしていることを
特徴としている。また、請求項4の発明は、請求項3記
載の画像記録体製造方法において、インクベヒクルと非
相溶性の粒子を10%以上含有した溶融型熱転写インク
シートを用いたことを特徴としている。
【0007】請求項5の発明の画像記録体製造装置は、
受容体の画像記録面に溶融型熱転写インクにより転写画
像を記録し、この画像記録体に転写された溶融型熱転写
インクの厚さを0.4〜2.8ミクロンとする溶融型熱
転写部と、この受容体の画像記録面にオーバーシートを
加熱及び/又は圧着することによって保護し、このオー
バーシートを接着する際の接着面の温度Ta(℃)と画
像を形成する前記溶融型熱転写インクの軟化点Tm(℃
)との関係がTa(℃)<(Tm+30)(℃)の式を
満たしている保護層形成部とを有することを特徴として
いる。また、請求項6の発明は、請求項5記載の画像記
録体製造装置において、インクベヒクルと非相溶性の粒
子を10%以上含有した溶融型熱転写インクシートを用
いたことを特徴としている。
【0008】この発明の画像記録体には、その発明の目
的から写真画像が記録されることが望ましい。写真画像
を記録する手段として、昇華型熱転写、溶融型熱転写、
通電転写等の感熱転写記録や、ハロゲン化銀カラー写真
感光材料を用いたいわゆる熱現像などが好ましい。この
中でも、とくに、階調表現の点から昇華型熱転写や熱現
像がより好ましい。
【0009】以下に、この発明に好ましく用いられる昇
華型熱転写記録材料の構成について述べる。この発明に
用いられる昇華型感熱転写記録用インクシートは、基本
的には支持体上にインク層が積層された構造である。こ
の昇華型感熱転写記録用インクシートは単層に限らず、
複数層から構成されていも良い。
【0010】この発明に用いられる昇華型感熱転写記録
用インクシートの熱拡散性色素は、熱拡散性もしくは昇
華性である限り特に制限はない。熱拡散性色素としては
、シアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素を挙げるこ
とができる。
【0011】前記シアン色素としては、特開昭59−7
8896号、同59−227948号、同60−249
66号、同60−53563号、同60−130735
号、同60−131292号、同60−239289号
、同61−19396号、同61−22993号、同6
1−31292号、同61−31467号、同61−3
5994号、同61−49893号、同61−1482
69号、同62−191191号、同63−91288
号、同63−91287号、同63−290793号等
の各公報に記載されているナフトキノン系色素、アント
ラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0012】前記マゼンタ色素としては、特開昭59−
78896号、同60−30392号、同60−303
94号、同60−253595号、同61−26219
0号、同63−5992号、同63−205288号、
同64−159号、同64−63194号等に各公報に
記載されているアントラキノン系色素、アゾ色素、アゾ
メチン系色素等が挙げられる。
【0013】前記イエロー色素としては、特開昭59−
78896号、同60−27594号、同60−315
60号、同60−53565号、同61−12394号
、同63−122594号等の各公報に記載されている
メチン系色素、アゾ系色素、キノフタロン系色素、アン
トライソチアゾール系色素が挙げられる。
【0014】また、熱拡散性色素としては、開鎖型又は
閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物を、p−フェニ
レンジアミン誘導体の酸化体またはp−アミノフェノー
ル誘導体の酸化体とのカップリング反応により得られる
アゾメチン色素およびフェノールまたはナフトール誘導
体またはp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体または
p−アミノフェノ−ル誘導体の酸化体とのカップリング
反応により得られるインドアニリン色素も好適に使用す
ることができる。
【0015】上記熱拡散性色素は、形成しようとする画
像が単色であるならば、イエロー色素、マゼンタ色素、
シアン色素のいずれであってもよい。また、形成しよう
とする画像の色調によっては、前記三種の熱拡散性色素
のいずれか二種以上もしくは他の色を含んでいても良い
。前記熱拡散性色素の使用量は、支持体1m2当たり通
常0.1〜20g、好ましくは0.2〜5gである。
【0016】この発明では、前記インク層に用いるバイ
ンダー樹脂として感熱転写記録分野で公知の樹脂を用い
ることが可能であるが、好ましいのは、アセタール系樹
脂および/またはセルロース系樹脂である。アセタール
系樹脂としては、アセタール化の程度、アセチル基など
に含有率によって種々の化合物があり、代表例にポリビ
ニルアセトアセタール、ポリビニルブチラールなどを挙
げることができる。
【0017】この発明では、バインダー樹脂として前記
アセタール系樹脂およびセルロース系樹脂以外に、従来
から感熱転写記録分野での公知の樹脂を用いることが可
能である。例えば、この公知の樹脂としてアクリル樹脂
、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアル
コール、ポリビニルホルマール、ポリビニルエーテル、
ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、ポリスチレン共
重合体、アイオノマー樹脂などを挙げることができる。
【0018】上述した各種のバインダー樹脂の中から一
種または二種以上を用いることが可能である。これらの
バインダー樹脂は、インク層中の全樹脂量に対し通常0
〜50重量%配合される。また、この発明におけるバイ
ンダー樹脂と前記熱拡散性色素とのインク層における重
量比は、1:10〜10:1の範囲が好ましい。
【0019】必要に応じてインク層に各種の添加剤を添
加することができる。その添加剤としては、フッ素樹脂
、界面活性剤、ワックス類等の剥離性化合物、金属微粉
末、シリカゲル、カーボンブラック、樹脂微粉末等のフ
ィラー、バインダー成分と反応可能な硬化剤(例えばイ
ソシアネート類やアクリル類やエポキシ類等の放射線活
性化合物)などを挙げることができる。添加剤の添加量
については、添加剤の種類や添加目的により一律に決め
られないが、添加剤全体としては、通常、バインダー樹
脂に対して20重量%以下の範囲である。支持体として
は、寸法安定性がよく、画像記録の際、感熱ヘッド等の
加熱源の熱に耐えるものならば何でもよいが、一般的に
はコンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリサルフォン、ポリスチレン、ポリイミドのよ
うな耐熱性のプラスチックフィルムを用いることができ
る。
【0020】支持体の厚さは通常2〜10μmの範囲が
好ましい。インク層と支持体との間には接着性等を高め
るために下引き層を設けてもよい。さらに、インク層の
上には融着防止層を設けることもできる。その厚みが0
.01μm未満では融着の防止効果が十分に発現しない
し、また5μmを超えると、インク層から受像層への熱
拡散性色素の拡散を阻害し、十分な画像濃度が得られに
くくなるので好ましくない。
【0021】融着防止層は通常、例えばポリエチレンワ
ックス、アミドワックス、テフロンパウダーなどの固形
ワックス類、フッ素、リン酸エステル系の界面活性物質
シリコンオイル、シリコン樹脂、フッ素系樹脂などによ
り形成することができる。また、支持体の裏面(インク
層とは反対側)には、ヘッドが支持体に粘着やスティッ
キング、シワの発生するのを防止する目的でスティッキ
ング防止層を有していてもよい。このスティッキング防
止層の厚みは0.1〜1μmの範囲にするのが好ましい
【0022】さらに、熱転写記録用インクシートにパー
フォレーションを形成したり、或いは色相の異なる区域
の位置を検出するたも検知マークなどを設けることによ
って使用時の便を図ることもできる。
【0023】受容体は通常、基材と、その上に形成され
た受像層とで構成することができる。また、場合によっ
ては自己支持性の受像層で受容体を形成することができ
る。この自己支持性の受像層からなる受容体においては
、特に基材を使用することがないので部品点数の軽減を
図ることができる。この受像層は通常受像層用バインダ
ーと各種の添加材とで形成することができ、場合によっ
ては受像層用バインダーのみで受像層を形成することが
できる。
【0024】受像層用バインダーとしては、例えばポリ
塩化ビニル樹脂、塩化ビニルと他のモノマーとの共重合
体樹脂(例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、
エチレン−塩ビ共重合体)、ポリエステル樹脂、アクリ
ル酸エステル、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢ビ共
重合体、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルピロ
リドン、ポリカーボネート、三酢酸セルロース、スチレ
ンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアクリレート樹脂
、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリ
カプロラクトン樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、
ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げることができる。中
でも塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等が好ましい。これらは1
種単独に用いることも2種以上を併用することもできる
【0025】上記各種の樹脂は新たに合成して使用して
も良いが、市販品を使用するもともできる。例えば、市
販のポリエステル樹脂としてはバイロン200、バイロ
ン290、バイロン600等[以上、東洋紡績株製]、
KA−1038C(荒川化学製)、TP220、TP2
35[いずれも日本合成株製]等を用いることができる
【0026】前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は塩
化ビニル成分の含有率が50〜100重量%で、重合度
が50〜2500程度のものが好ましい。この発明に好
ましく用いられる塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
は、必ずしも塩化ビニル成分と酢酸ビニル成分とのみか
ら構成される必要はなく、この発明の目的を阻害しない
範囲でビニルアルコール成分、マレイン酸成分等を含む
ものであっても良い。このような塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体としては、例えばエスレックA、エスレック
C、エスレックM[以上積水化学工業株製]、ビニライ
トVACH、ビニライトVYHH、ビニライトVMCH
、ビニライトVYHD、ビニライトVYLF、ビニライ
トVYNS、ビニライトVMCC、ビニライトVMCA
、ビニライトVACD、ビニライトVERR、ビニライ
トVROH(以上ユニオンカーバイト社製)、デンカビ
ニル1000GKT、デンカビニル1000L、デンカ
ビニル1000CK、デンカビニル1000A、デンカ
ビニル1000LK2、デンカビニル1000AS、デ
ンカビニル1000MT2、デンカビニル1000CS
K、デンカビニル1000CS、デンカビニル1000
GK、デンカビニル1000GSK、デンカビニル10
00GS、デンカビニル1000LT3、デンカビニル
1000D、デンカビニル1000W[以上電気化学工
業株製]等が挙げられる。
【0027】いずれにしても、物性面から見ると、受像
層用バインダーとしては、特にガラス転移点(Tg)が
−20〜150℃の範囲にある樹脂、特に30〜120
℃の範囲にある樹脂が好ましく、また分子量の点から言
うと、Mwが2,000〜100,000の範囲にある
樹脂が好ましい。なお、受像層の形成に際しては、上述
した各種の樹脂は、その反応活性点を利用して(反応活
性点が無い場合はそれを樹脂に付与する。)、放射線、
熱、湿気、触媒等により架橋もしくは硬化しても良い。 その場合には、エポキシ、アクリルの如き、放射線活性
モノマーや、イソシアナートの如き架橋剤を用いること
ができる。
【0028】受像層には、剥離剤、酸化防止剤、UV吸
収剤、光安定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒子
)、顔料を添加しても良い。また、増感剤として可塑剤
や熱溶剤等を添加しても良い。これらは、バインダーと
の相溶性、画像の保存性等を考慮して適宜用いられる。
【0029】剥離剤は、感熱転写記録用インクシートと
受容体との剥離性を向上させることができる。このよう
な剥離剤としては、シリコンオイル、ポリエチレンワッ
クス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固形ワッ
クス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等が挙げ
られ、中でもシリコーンオイルが好ましい。このシリコ
オンオイルは、単に添加するタイプ(単純添加型)と、
硬化もしくは反応させるタイプ(硬化反応型)とがある
。単純添加型の場合には、バインダーの相溶性を向上さ
せるために、シリコンオイルとして変性シリコンオイル
を使用するのが好ましい。
【0030】変性シリコンオイルとしては、ポリエステ
ル変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性ポリエス
テル樹脂)、アクリル変性シリコン樹脂(もしくは、シ
リコン変性アクリル樹脂)、ウレタン変性シリコン樹脂
(もしくは、シリコン変性ウレタン樹脂)、セルロース
変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性セルロース
樹脂)、アルキッド変性シリコン樹脂(もしくは、シリ
コン変性アルキッド樹脂)、エポキシ変性シリコン樹脂
(もしくは、シリコン変性エポキシ樹脂)等を挙げるこ
とができる。
【0031】すなわち、主鎖中にポリシロキサン樹脂を
含有し、ブロック状にポリエステルを共重合せしめてな
るポリエステル変性シリコン樹脂、ポリエステル主鎖に
結合する側鎖としてジメチルポリシロキサン部分を有す
るシリコン変性ポリエステル樹脂、ジメチルポリシロキ
サンとポリエステル部分のブロック共重合体、交互共重
合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体等も、変性
シリコンオイルまたは樹脂として使用することができる
。特に、この発明においては、ポリエステル変性シリコ
ン樹脂を添加することが好ましい。代表的なポリエステ
ル変性シリコン樹脂としては、例えばジオールと二塩基
酸との共重合体もしくはカプロラクトンの開環重合体で
あるポリエステルとジメチルポリシロキサンとのブロッ
ク共重合体(ジメチルポリシロキサンの両末端または片
末端が上記ポリエステル部分でブロックされている、あ
るいは逆に上記ポリエステルがジメチルポリシロキサン
でブロックされている共重合体を含む。)、あるいは上
記ポリエステルを主鎖として側鎖に(ジメチル)ポリシ
ロキサンを結合せしめてなる共重合体を挙げることがで
きる。
【0032】これらの単純添加型のシリコンオイルの添
加量は、その種類に応じて様々に変化することがあるか
ら一律に決定することができないが、一般的にいうと、
通常、受像層用バインダーに対して0.5〜50重量%
であり、好ましくは1〜20重量%である。硬化反応型
のシリコンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触
媒硬化型等が挙げられる。
【0033】反応硬化型シリコンオイルとしては、アミ
ノ変性シリコンオイルとエポキシ変性シリコンオイルと
を反応硬化させたものがある。また、触媒硬化型あるい
は光硬化型シリコンオイルとしてはKS−705 F−
PS、KS−705 F−PS−1、KS−770 −
PS−3[いずれも触媒硬化型シリコンオイル:信越化
学工業株製]、KS−720 、KS−774−PL−
3[いずれも光硬化型シリコンオイル:信越化学工業株
製]等が挙げられる。これら硬化型シリコンオイルの添
加量は受像層用バインダーの0.5〜30重量%が好ま
しい。なお、受像層の表面の一部に、上記剥離剤を適当
な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾燥させ
る等によって剥離層を設けることもできる。
【0034】次に、前記酸化防止剤としては、特開昭5
9−182785号、同60−130735号、特開平
−127387号等に記載の酸化防止剤および写真その
他の画像記録材料における受像耐久性を改善するものと
して公知の化合物を挙げることができる。
【0035】前記UV吸収剤および光安定剤としては、
特開昭59−158287号、同63−74686号、
同63−145089号、同59−196292号、同
62−229594号、同63−122596号、同6
1−283595号、特開平−204788号等に記載
の化合物および写真その他の画像記録材料における画像
耐久性を改善するものとして公知の化合物をあげること
ができる。
【0036】前記フィラーとしては、無機微粒子や有機
樹脂粒子を挙げることができる。この無機微粒子として
はシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土
、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒
子としてはフッソ樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アク
リル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げる
ことができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重によ
り異なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。 前記顔料としては、代表的な例としてチタンホワイト、
炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タ
ルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土等を挙げ
ることができる。
【0037】前記可塑剤、熱溶剤としてはフタル酸エス
テル類(例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル等)、トリメリ
ット酸エステル類(例えばトリメリット酸オクチルエス
テル、トリメリット酸イソノニルエステル、トリメリッ
ト酸イソデソルエステル等)、ピロメリット酸オクチル
エステル等のピロメリット酸エステル類、アジピン酸エ
ステル類(アジピン酸ジオクチル、アジピン酸メチルラ
ウリル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン
酸エチルラウリル等)、その他オレイン酸エステル類、
コハク酸エステル類、マレイン酸エステル類、セバチン
酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆油
、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸エポキシ
類、さらには、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジ
ル等の正リン酸エステル類、トリフェニルホスファイト
、トリストリデシルホスファイト、ジブチル・ハイドロ
ジェン・ホスファイト等の亜リン酸エステル類、エチル
フタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレート等のグリコールエステル類が挙げられる。
【0038】この発明では、添加剤全体としての添加量
は、通常、受像層用バインダーに対して0.1〜50重
量%の範囲である。受像層は、例えば前記受像層を形成
する成分を溶媒に分散あるいは溶解して受像層用塗工液
を調製し、この受像層用塗工液を基材の表面に塗布し、
乾燥する塗工法や、前記受像層を形成する成分を有する
混合物を溶解押出し、基材の表面にラミネートするラミ
ネート法等により形成することができる。
【0039】上記塗工法に用いる溶媒としては、メチル
エチルケトン、トルエン、ジキオキサン、アノン、メチ
ルイソブチルケトン、アルコール、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、クロロホルム等を挙げることができる。上記ラミ
ネート法を採用するときは、基材が後述するように合成
樹脂である場合、共押出法を採用することもできる。受
像層は、基材の表面全体に渡って形成されていても良い
し、表面の一部に形成されていても良い。受像層の厚み
は、一般に3〜50μm、好ましくは3〜15μm程度
である。一方、受像層が自己支持体であるが故に受像層
そのものが感熱転写記録用受像シートを形成する場合に
は、受像層の厚みは通常60〜800μm、好ましくは
90〜700μm程度である。
【0040】この基材としては、例えば紙、コート紙、
合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレンもしくは、それ
らを紙とはり合わせた複合材料)、透明または白色のポ
リエチレンテレフタレートベースフィルム、ポリ塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート、あ
るいはポリオレフィン被覆紙等を挙げることができる。 基材の厚みは、通常30〜800μm、好ましくは80
〜700μmである。
【0041】感熱転写記録用受像シートの表面には、融
着防止、画像保存性改良等を目的にして、オーバーコー
ト層が積層されていても良い。このオーバーコート層は
、通常の塗布法あるいはラミネート法等により形成する
ことができる。この層の厚みは通常、0.05〜5μm
である。また、感熱転写記録用受像シートの前記基材と
塗受像層との間には、ノイズを少なくし画像情報に対応
した画像を再現性良く転写記録するために、クッション
層を設けることができる。このクッション層を構成する
材質としては、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エ
チレン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙
げられる。クッション層の厚さは5〜25μmが好まし
い。
【0042】この発明では、溶解型熱転写のインクで画
像を記録するのに感熱転写材が用いられる。この感熱転
写材は支持体とインク層とを有し、この支持体に例えば
インクリボン支持体用薄膜ベースとして、材料:ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ弗化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、
ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリスチレン、フ
ェノール樹脂、三酢酸セルロース、コンデンサー紙、グ
ラシン紙、膜厚:3〜12μm等が用いられ、バックコ
ート(BC)層があってもよく、また溶融転写層として
インク層の他に例えば中間層、オーバーコート(OC)
層等があってもよい。
【0043】溶融転写層は熱によって溶融し、基体に対
する接着性を示す性質を有していれば良いが、一般的に
次のような素材から構成されている。
【0044】染料、顔料としてアルカリ土類金属の炭酸
塩、TiO2 、MgO、ZnO、アルミナ、シリカ、
カーボンブラック、ニグロシン染料、スーダンブラック
SM、ファースト・イエローG、ベンジジン・イエロー
、ピグメント・イエロー、オイルイエローGG、ザポン
ファーストイエローCG、G、スミプラストイエローG
G、インドファーストオレンジ、スミプラストオレンジ
G、ピグメントオレンジR、ザポンファーストオレンジ
GG、イルガジン・レッド、パラニトロアニリン・レッ
ド、トルイジン・レッド、リソールレッド2G、レーキ
レッドO、オイルスカーレット、ザポンファーストスカ
ーレットOG、アイゼンスピロンレッドBEH、メチル
バイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメ
ントブルー、ファーストゲンブルー5007、ビクトリ
アブルーF4R、スーダンブルー、オイルピーコックブ
ルー、ブリリアントグリーンB、フタロシアニングリー
ン等公知の染料、顔料はすべて用いることができる。
【0045】ワックス類として、カルナバワックス、モ
ンタンワックス、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリ
ラワックス、ラノリンワックス、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス
、サゾールワックス、酸化ワックス、アミドワックス、
シリコンワックス等がある。
【0046】熱可塑性樹脂として、ポリアミド樹脂(ナ
イロン等)、ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル
酸エステル系樹脂(ポリメチルメタクリレート、ポリエ
チルアクリレート等)、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂
、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニル樹
脂、ポリスチレン−アクリル樹脂、ポリエチレン−酢酸
ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリブタジエン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェ
ノール樹脂、セルロース系樹脂(メチルセルロース、エ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ニトロ
セルロース、アセチルセルロース等)、ポリビニルエー
テル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアニ
リン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、
アイオノマー樹脂、ポリシロキサン樹脂、アセタール系
樹脂(ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、
ポリビニルホルマール等)、石油系樹脂、ロジン系樹脂
、クロマン−インデン樹脂、テルベン系樹脂、スチレン
−ブタジエンゴム、イソブレンゴム、ニトロゴム等があ
る。
【0047】また、添加剤として、各種界面活性剤、高
級脂肪酸類(ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸
等)、長鎖アルコール類(ステアリルアルコール等)、
長鎖脂肪酸の金属塩(ステアリン酸アルシウム、パルミ
チン酸亜鉛等)、酸化防止剤、各種可塑剤、シリコンオ
イル等がある。
【0048】これらの各素材を単独または混合して用い
た好ましい組成比は、用いる層構成によっても全く異な
る。インク層は、加熱によって効率的に熱転写するため
に多層構造になっていても良く、例えば素材上に下記の
層を順に積層してもよい。ただし、これに限定されない
【0049】■剥離層、色材層 ■剥離層、色材層、接着層 ■色材層、接着層 この発明に用いられる溶融型熱転写インクの軟化点は、
前記の組成、添加量を変化させることによって所望の値
に設定することができる。また、この発明に用いられる
溶融型熱転写インクシートのインク層の厚さは0.3〜
2.8ミクロンである。厚さが0.3ミクロン以下であ
ると転写された画像の反射濃度が不十分であり、また2
.8ミクロン以上である場合にはラミネート時の画像の
劣化が著しい。
【0050】この発明に用いられる溶融型熱転写インク
シートのインク層中には、ラミネート時の熱、圧力に対
して耐性を高めるためにインクのベヒクルと非相溶性の
粒子を含有することが好ましい。含有量としては、好ま
しくは10〜55重量%、より好ましくは15〜50重
量%である。前記粒子としては、インクのベヒクルと非
相溶性であればとくに制限は無いが、具体例を挙げると
炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、TiO
2 、MgO、ZnO、アルミナ、シリカ、カーボンブ
ラック、シリコン樹脂等、その他公知の顔料はすべて用
いることができる。前記粒子の粒径は、塗布液に対する
分散性を考慮して3.0ミクロン以下であることが好ま
しい。また、これらの粒子を塗布液に分散させ易くする
ために分散剤を添加してもよい。
【0051】
【作用】請求項1,3,5記載の発明では、溶融型熱転
写インクにより転写画像が記録された受容体の画像記録
面に、オーバーシートを加熱及び/又は圧着することに
よって画像記録面が保護され、この受容体に転写された
溶融型熱転写インクの厚さが0.4〜2.8ミクロンで
あり、かつオーバーシートを接着する際の接着面の温度
Ta(℃)と画像を形成する溶融型熱転写インクの軟化
点Tm(℃)との関係がTa(℃)<(Tm+30)(
℃)の式を満たしており、また請求項2,4,6記載の
発明では、インクベヒクルと非相溶性の粒子を10%以
上含有した溶融型熱転写インクシートを用いている。
【0052】
【実施例】次に、実施例に基いて、この発明をさらに具
体的に説明するが、この発明はこの実施例に限定される
ものではない。
【0053】図1はIDカードのレイアウト図である。 このIDカード1には人物写真画像2、氏名住所等の個
人記録情報3、バーコード4及びOCR文字5を有して
おり、人物写真画像2は昇華型熱転写により、氏名住所
等の個人記録情報3、バーコである。
【0054】図2はIDカードの層構成図を示している
。受容体10は支持体11と受像層12とからなり、支
持体11には裏面筆記層13が設けられている。この受
像層12に人物写真画像2の昇華転写画像Aが、また氏
名住所等の個人記録情報3、バーコード4及びOCR文
字5の溶融転写画像Bが設けられ、受像層12にオーバ
ーシート14を設けて昇華転写画像A及び溶融転写画像
Bを保護している。オーバーシート14は支持体15と
接着層16からなり、接着層16を受像層12に接着し
ている。
【0055】図3はIDカードの製造装置の概略図であ
る。カード供給部20には受容体であるカード21が収
納され、このカード21は昇華型熱転写部30へ供給さ
れる。昇華型熱転写部30にはイエロー転写シートカセ
ット31、マゼンタ転写シートカセット32及びシアン
転写シートカセット33が備えられ、それぞれサーマル
ヘッド34により画像情報に基づき加熱し、インクシー
トのインク層をカード21に転写して昇華転写画像Aを
形成し、溶融型転写部40に搬送する。この溶融型転写
部40にはブラック転写シートカセット41が備えられ
、サーマルヘッド42により画像情報に基づき加熱し、
インクシートのインク層をカード21に転写して溶融転
写画像Bを形成し、保護層形成部50に搬送する。 保護層形成部50にはオーバシートカセット51が備え
られ、加熱スタンプ52でオーバーシートでカード21
を保護する。
【0056】図4乃至図6はインクシートの層構成を示
している。図4では支持体60にスティッキング防止層
61を設け、これと反対側面に色材層62が剥離層63
を介して設けられ、この剥離層63で転写時の色材層6
2の剥離を容易にして画像品質の向上させている。図5
では色材層62に接着層64を積層して受容体10の受
像層12への接着を確実にしている。図6では支持体6
0に色材層62、接着層64の順に積層して剥離層は設
けていない。なお、図4乃至6において、スティッキン
グ防止層61は設けなくてもよい。
【0057】図7乃至図10はオーバーシートの層構成
を示している。図7では支持体70に接着層71を設け
て、支持体70を受容体10の受像層12への接着を確
実にして保護する。図8では支持体70と接着層71と
の間に剥離層72を設け、接着層71が受容体10の受
像層12に接着して保護する。図9では支持体70と接
着層71との間に転写保護層73を設け、接着層71及
び転写保護層73を受容体10の受像層12に転写して
保護する。図10では図9図の構成において、支持体7
0と転写保護層73との間に剥離層72を設け、接着層
71及び転写保護層73が受容体10の受像層12に容
易に転写して保護するようにしている。なお、図7乃至
10において、支持体70の裏側にスティッキング防止
層を設けてもよい。
【0058】以下において、このIDカードの実施例に
ついて説明するが、「部」は「重量部」を表わす。
【0059】受容体の支持体として、厚み6μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理された表
面に、下記組成のインク層形成用塗工液をワイヤーバー
コーティング法により、乾燥後の厚みが1μmになるよ
うに塗布、乾燥するとともに、コロナ処理されていない
裏面にシリコンオイル(X−41、4003A、信越シ
リコーン社製)をスポイトで1、2滴垂らして全面に広
げ背面処理コートを行なってイエロー、マゼンタ、シア
ン3色の感熱転写記録用インクシートを得た。 インク層形成用塗工液 分散染料 1.イエロー  MS Yellow        
     三井東圧染料  3部2.マゼンタ  MS
 Magenta            三井東圧染
料  5部3.シアン    カヤセットブルー136
   日本化薬      4部ポリビニルブチラール
・・・各5部 [重合度1700、Tg85.5℃、アセタール化度6
4モル%、アセチル基3モル%以下、商品名BX−1:
積水化学工業株製] ポリエステル変性シリコン・・・各0.4部[信越化学
工業株製:商品名X−24−8310]トルエン   
           各40部メチルエチルケトン 
   各40部 ジオキサン            各10部カード基
材として白色塩化ビニルカード(凸版印刷株式会社製)
を用いた。
【0060】次に、前記感熱転写記録用インクシートを
上記感熱転写記録用受像カードとを、前者のインク層面
と後者の受像層面とが接するように重ね合わせ、感熱転
写記録用インクシートの支持体側よりサーマルヘッドを
用いて加熱することにより、画像記録を行なった。 溶融型熱転写記録材料 支持体 ポリエチレンテレフタレート(厚さ4.5μm)スティ
ッキング防止層 ニトロセルロース      30重量部アクリルシリ
コン樹脂  70重量部(厚さ0.2μm)中間層   エチレン酢酸ビニル共重合体(EV −210  
三井デュポンケミカル)  5重量部  カルナバワッ
クス(日本精蝋)                 
               95重量部  塗布膜
厚  0.4μm 色材層   エチレン酢酸ビニル共重合体(EV− 40Y 三
井デュポンケミカル)  5重量部  カーボンブラッ
ク                        
30重量部  フェノール樹脂(タマノル526 荒川
化学)  65重量部  軟化点  123℃    
塗布膜厚  0.2〜3.5μm色材層の膜厚、シリコ
ン樹脂粉末の添加量を変化させた前記溶融型熱転写記録
材料を用いて、前記白色塩ビカードに文字画像記録した
。このようにして写真画像と文字画像の記録されたカー
ドに、下記オーバーシートをヒートローラを用いて熱圧
着した。 オーバーシート 透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(ダイアホイ
ル)  25μm 接着層 飽和ポリエステル樹脂(バイロン200 東洋紡)  
8μm熱圧着時の接着面の温度  90〜170℃表面
温度の測定は接着面に温度測定剤(サーモラベル5H日
油技研工業(株)製)を貼り付けて確認した。その結果
を表−1に示す。
【0061】 評価基準 ○・・・文字画像品質、オーバーコードの融着性共良好
。 △・・・文字画像に目視で確認できる文字太りが発生。 ×・・・文字画像品質、あるいはオーバーコードの融着
が不充分 a→文字画像転写時にカスレが生じた。
【0062】b→オーバーコート熱圧着時に文字画像が
潰れた。
【0063】c→オーバーコートの接着性不充分。
【0064】点線枠内は、この発明の範囲を示している
【0065】次に、前実施例色材層処方を以下のように
変更した。 EV−40Y                   
                     5重量部
黒色染料(Kayaset Black 151H 日
本化薬)      15重量部  膜厚2.5 μm
タマノル526                  
          10〜80重量部シリコン樹脂粉
末 (トスパール108 東芝シリコーン)  0〜70重
量部軟化点115〜113℃  熱圧着時の接着面温度
140℃ この系で、OCR−B規格の文字を印字し、この文字を
光学的に読み取りを行ない350μmの標準線幅がオー
バーコート後、どれだけ太くなったかを光学顕微鏡によ
って測定した。その結果を表−2に示した。
【0066】 表−2のように、この発明では熱圧着後も光学的な読み
取りが可能で文字の変形も極めて少ない。特に、インク
ベヒクルと非相溶性の微粒子を10%以上添加した場合
、この発明の効果は顕著になる。
【0067】次に、実施例1の色材層処方を以下に変更
した。 色材層   エチレン酢酸ビニル共重合体(EV−40Y 三井
デュポンケミカル)  5重量部  カーボンブラック
                         
               20重量部  その他
(表−3)                    
                    75重量部
熱圧着温度115℃  塗布膜厚2.0μmオーバーシ
ートは支持体上に熱可塑性物質を含有する接着層を有す
る(支持体が熱可塑性物質であれば支持体が接着層を兼
用できる)。支持体の厚さは1〜500μmとする。
【0068】このオーバーシートの支持体としては、透
明支持体、不透明支持体等のいずれかを使用してもよい
が、支持体が不透明な場合は受容体側を透明にして記録
内容が見えるようにする。例えばポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート
、ポリステレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ
アクリレート、ポリプロピレン等のフィルム及びこれら
の支持体中に酸化チタン、硫化バリウム、炭酸カルシウ
ム、タルク等の顔料を含有させた支持体、バライタ紙、
紙の上に顔料を含んだ熱可塑性樹脂をラミネートしたR
C紙、布類、ガラス類、アルミニウム等の金属等又これ
ら支持体の上に顔料を含んだ電子線硬化性樹脂組成物を
塗布、硬化させた支持体呼びこれらの支持体の上に顔料
を含んだ塗布層を設けた支持体等が挙げられる。
【0069】オーバーシートの接着層の用いられる熱可
塑性樹脂は、この発明の溶融型熱転写インクに用いられ
る前記熱可塑性樹脂と同様なものを用いることができる
。特開昭63−183881号公報の第9頁左下欄第9
行から第10頁左上下欄第15行に記載の熱溶融性化合
物と同公報の第10頁左上欄第16行から第11頁左下
欄第9行に例示の熱可塑性樹脂とで形成することができ
る。オーバーシートの接着層には、紫外線吸収剤を含有
させておくことも有効である。紫外線吸収剤は特に限定
はなく公知の化合物はすべて用いることができる。膜厚
は接着強度の点から5〜200μm、好ましくは10〜
100μmである。また、可塑剤等各種添加剤について
も前記受容体に用いられる素材を好ましく用いることが
できる。
【0070】この発明に用いられるオーバーシートの接
着層の表面はコロナ放電処理がなされることが好ましい
。この発明に用いることのできるオーバーシートの具体
例としては特開昭50−22633号、特開昭62−1
34298号、特開平1−280529号に記載のもの
などが挙げられる。
【0071】この発明に用いられるオーバーシートには
前記したように、接着層と支持体との間に剥離層を設け
、接着層のみを熱圧着によって転写しても良く、またこ
の転写された画像表面保護層の強度を高めるために転写
保護層を設けることが好ましい。この発明に用いられる
オーバーシートの転写方法はヒートロール、ホットスタ
ンプ、赤外線照射等が挙げられる。また、オーバーシー
トには各カードに共通事項が印刷されていても良い。
【0072】この発明の画像記録体を自動車運転免許証
などにする場合、支持体の受像層形成面とは反対側の面
に、筆記層を形成することが好ましい。筆記層を形成し
ておくと、種々の情報を追記することができるためであ
る。この発明における筆記層に関する説明は、特開平1
−205155号公報の第4頁右上欄第14行から第4
頁右下欄第2行までに記載の「書き込み層」に関する説
明をもって代え、その詳細な説明を省略する。
【0073】
【発明の効果】請求項1,3,5記載の発明は、溶融型
熱転写インクにより転写画像が記録された受容体の画像
記録面に、オーバーシートを加熱及び/又は圧着するこ
とによって画像記録面が保護され、この受容体に転写さ
れた溶融型熱転写インクの厚さが0.4〜2.8ミクロ
ンであり、かつオーバーシートを接着する際の接着面の
温度Ta(℃)と画像を形成する溶融型熱転写インクの
軟化点Tm(℃)との関係がTa(℃)<(Tm+30
)(℃)の式を満たしているから、画像耐久性を向上さ
せ、文字品質を著しく改良し、改ざん防止性にすぐれて
いる。
【0074】また、請求項2,4,6記載の発明は、イ
ンクベヒクルと非相溶性の粒子を10%以上含有した溶
融型熱転写インクシートを用いているから、光学的な読
み取りが可能で文字の変形も極めて少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IDカードのレイアウト図である。
【図2】IDカードの層構成図である。
【図3】IDカードの製造装置の概略図である。
【図4】インクシートの層構成を示す図である。
【図5】インクシートの層構成を示す図である。
【図6】インクシートの層構成を示す図である。
【図7】オーバーシートの層構成を示す図である。
【図8】オーバーシートの層構成を示す図である。
【図9】オーバーシートの層構成を示す図である。
【図10】オーバーシートの層構成を示す図である。
【符号の説明】
1  IDカード 2  人物写真画像 3  個人記録情報 4  バーコード 5  OCR文字 10  受容体 11  支持体 12  受像層 13  オーバーシート 30  昇華型熱転写部 40  溶融型転写部 50  保護層形成部 A  昇華転写画像 B  溶融転写画像

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  溶融型熱転写インクにより転写画像が
    記録された受容体の画像記録面に、オーバーシートを加
    熱及び/又は圧着することによって画像記録面が保護さ
    れた画像記録体において、前記受容体に転写された溶融
    型熱転写インクの厚さが0.4〜2.8ミクロンであり
    、かつ前記オーバーシートを接着する際の接着面の温度
    Ta(℃)と画像を形成する前記溶融型熱転写インクの
    軟化点Tm(℃)との関係が下記の式を満たしているこ
    とを特徴とする画像記録体。 Ta(℃)<(Tm+30)(℃)
  2. 【請求項2】  インクベヒクルと非相溶性の粒子を1
    0%以上含有した溶融型熱転写インクシートを用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像記録体。
  3. 【請求項3】  溶融型熱転写インクにより受容体に転
    写画像が記録され、この受容体の画像記録面にオーバー
    シートを加熱及び/又は圧着することによって保護する
    画像記録体製造方法において、前記受容体に転写された
    溶融型熱転写インクの厚さが0.4〜2.8ミクロンで
    あり、かつ前記オーバーシートを接着する際の接着面の
    温度Ta(℃)と画像を形成する前記溶融型熱転写イン
    クの軟化点Tm(℃)との関係が下記の式を満たしてい
    ることを特徴とする画像記録体製造方法。 Ta(℃)<(Tm+30)(℃)
  4. 【請求項4】  インクベヒクルと非相溶性の粒子を1
    0%以上含有した溶融型熱転写インクシートを用いたこ
    とを特徴とする請求項3記載の画像記録体製造方法。
  5. 【請求項5】  受容体の画像記録面に溶融型熱転写イ
    ンクにより転写画像を記録し、この受容体に転写された
    溶融型熱転写インクの厚さを0.4〜2.8ミクロンと
    する熱転写部と、この受容体の画像記録面にオーバーシ
    ートを加熱及び/又は圧着することによって保護し、こ
    のオーバーシートを接着する際の接着面の温度Ta(℃
    )と画像を形成する前記溶融型熱転写インクの軟化点T
    m(℃)との関係がTa(℃)<(Tm+30)(℃)
    の式を満たしている保護層形成部とを有することを特徴
    とする画像記録体製造装置。
  6. 【請求項6】  インクベヒクルと非相溶性の粒子を1
    0%以上含有した溶融型熱転写インクシートを用いたこ
    とを特徴とする請求項5記載の画像記録体製造装置。
JP3084736A 1991-03-25 1991-03-25 画像記録体及び画像記録体製造方法並びに画像記録体製造装置 Pending JPH04294195A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5940173A (en) * 1996-09-19 1999-08-17 Toppan Printing Company Limited Method and apparatus for inspecting the quality of transparent protective overlays
JP2019130831A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 大日本印刷株式会社 熱転写シート

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