JP5962400B2 - 保護層転写シート - Google Patents
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Description
以下に、本発明の保護層転写シートについて詳細に説明する。図1は、本発明の保護層転写シートの一例を示す概略断面図である。
基材1は本発明の保護層転写シート10における必須の構成であり、保護層2、或いは基材1と保護層2との間に設けられる任意の層を保持するために設けられる。基材1の材料については特に限定されないが、保護層2を被転写体上に転写する際に加えられる熱に耐え、取り扱い上支障のない機械的特性を有することが望ましい。このような基材1として、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン・エチレン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルムまたはシートを挙げることができる。また、基材1の厚さは、その強度及び耐熱性が適切になるように材料に応じて適宜設定することができ、2.5μm〜100μm程度が一般的である。
基材1には、基材1から剥離可能な保護層2が設けられている。なお、保護層2は、本発明の保護層転写シート10における必須の構成である。
本発明では、保護層2に数平均分子量(Mn)が15000以上30000以下のセルロースエステルが含有されている。本発明では、このセルロースエステル(A)によって、保護層2に耐可塑剤性が付与されている。
保護層2には、上記セルロースエステル(A)とともに、セルロースエステル(B)として数平均分子量(Mn)が7000以下のセルロースエステルが含有されている。本発明では、このセルロースエステル(B)によって、保護層2に染料染着性と、離型性とが付与されている。
ところで、セルロースエステル(A)とセルロースエステル(B)とを含有する保護層2は、高温印画適性に優れ、高温環境下における印画時においては、保護層2に十分な離型性を発揮させた状態で保護層2上にさらに画像を形成することができる。つまり、高温環境下においては、染料層の異常転写や、染料層の破断等が生ずることなく、保護層上に画像を形成することができる。
また、図1に示すように保護層2上に、熱転写受像シートの染料受容層との密着性を向上させるための接着層3を設けてもよい。なお、接着層3は、本発明の保護層転写シート10における任意の構成であり、「ヒートシール層」と称される場合もある。
基材1と保護層2との間に、保護層2の転写性を向上させるための離型層(図示しない)を設けてもよい。なお、離型層は本発明の保護層転写シート10における任意の層である。離型層を形成する樹脂としては、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド−アミノ樹脂等が挙げられる。また、離型層は、1種の樹脂からなるものであってもよく、2種以上の樹脂からなるものであってもよい。また離型層は、離型性樹脂に加えイソシアネート化合物等の架橋剤、錫系触媒、アルミニウム系触媒等の触媒を用いて形成することとしてもよい。離型層の厚みは0.5μm〜5μm程度が一般的である。
また、図1に示すように、基材1の保護層2が設けられている面とは異なる面上に、耐熱性、及び印画時におけるサーマルヘッドの走行性等を向上させるための背面層5を設けてもよい。なお、背面層5は本発明の保護層転写シート10における任意の構成である。
上記保護層転写シート10、100の転写に使用可能な被転写体としては、例えば、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、プラスチックフィルム、熱転写受像シート等の従来公知の材料を挙げることができ、その材料について特に限定されない。また、本願明細書において、「印画物」という場合には、熱転写シートを用いて、この被転写体上に画像が形成されたものを意味する。
基材として厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材の一方の面に下記組成の保護層用塗工液1を乾燥時塗布量が1.0g/m2になるように塗布し保護層を形成した。次いで、保護層上に下記組成の接着層用塗工液を乾燥時塗布量が1.0g/m2になるように塗布し接着層を形成した。また、基材の他方の面に下記組成の背面層用塗工液を乾燥時塗布量が0.5g/m2になるように塗布し背面層を形成することで、実施例1の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.1部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
・ポリエステル樹脂 20部
(バイロン200 東洋紡(株)製)
・紫外線吸収剤共重合樹脂 10部
(UVA−635L BASF社製)
・メチルエチルケトン/トルエン(質量比1:1) 80部
・ポリビニルブチラール樹脂 13.6部
(エスレックBX−1 積水化学工業(株)製)
・ポリイソシアネート硬化剤 0.6部
(タケネートD218 武田薬品工業(株)製)
・リン酸エステル 0.8部
(プライサーフA208S 第一工業製薬(株)製
・メチルエチルケトン 42.5部
・トルエン 42.5部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液2に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例2の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.4部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.6部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液3に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例3の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型エポキシ・アラルキル変性シリコーン 0.1部
(X22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液4に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例4の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型エポキシ・アラルキル変性シリコーン 0.4部
(X22−3000T 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.6部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液5に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例5の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型ポリエーテル変性シリコーン 0.1部
(KF−352A 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液6に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例6の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アミノ変性シリコーン 0.1部
(KF−8002 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液7に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例7の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 9.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 1.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.3部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.7部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液8に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例8の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 8.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 2.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.3部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.7部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液9に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例9の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 6.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 4.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.1部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液10に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例10の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)25000) 7.0部
(CAP482−0.5 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.1部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液11に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例11の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.05部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.95部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液12に変更した以外はすべて実施例1と同様にして実施例12の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.45部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.55部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Aに変更した以外はすべて実施例1と同様にして比較例1の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・リン酸エステル 0.1部
(プライサーフ A208N 第一工業製薬(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Bに変更した以外はすべて実施例1と同様にして比較例2の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)15000) 7.0部
(CAP504−0.2 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 90部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Cに変更した以外はすべて実施例1と同様にして比較例3の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートプロピオネート(数平均分子量(Mn)75000) 7.0部
(CAP482−20 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.1部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液Dに変更した以外はすべて実施例1と同様にして比較例4の保護層転写シートを得た。
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)65000) 7.0部
(CAB171−15 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・セルロースアセテートブチレート(数平均分子量(Mn)6000) 3.0部
(Solus2100 イーストマンケミカルカンパニー社製)
・側鎖型アラルキル変性シリコーン 0.1部
(KF−410 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン/トルエン/変性エタノール(質量比2:1:1) 89.9部
熱転写受像シート(DNPフォトルシオ製プリンタDS40用メディアセットDS40PC(DM4640))上に、下記のサーマルプリンタ1を用いて、イエロー、マゼンタ、シアンの染料からなる黒ベタ画像を印画し、印画物を得た。イエロー、マゼンタ、シアンの染料としては、DNPフォトルシオ製プリンタDS40用の熱転写シートを使用した。
階調制御方式;1ライン周期を256に等分割したパルス長をもつ分割パルス数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式
サーマルヘッド;KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株)製)
発熱体平均抵抗値;3303(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印画電圧;22.5(V)
1ライン周期;3.0(msec.)
印字開始温度;35(℃)
パルスデューティー;85%
各実施例、及び比較例の保護層転写シートを用い、以下の条件にて、上記印画物の形成で得られた印画物の染料受容層上に下記のサーマルプリンタ2を用いて保護層を転写し、印画物上に保護層が転写された各実施例、及び比較例の画像形成物を得た。
階調制御方式;1ライン周期を256に等分割したパルス長をもつ分割パルス数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式
サーマルヘッド;KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株)製)
発熱体平均抵抗値;3303(Ω)
主走査方向印字密度;300dpi
副走査方向印字密度;300dpi
印画電圧;18(V)
1ライン周期;3.0(msec.)
印字開始温度;35(℃)
パルスデューティー;85%
可塑剤入り軟質塩化ビニルシート(三菱化学(株)製アルトロン#480、厚み400μm)と画像形成物の保護層転写面を重ね合わせ、24g/cm2の荷重をかけて50℃環境下に24時間保存し、可塑剤による印画物の画像の劣化状態を目視により観察し、下記基準で保護層の耐可塑剤性を評価した。耐可塑剤性の評価結果を表1に併せて示す。
◎・・・染料の移行が全く無い。
○・・・染料の移行がほとんど無い。
△・・・ある程度染料の移行が確認できる。
×・・・ほぼ全面に染料が移行している。
熱転写受像シート(DNPフォトルシオ製プリンタDS40用メディアセットDS40PC(DM4640))上に、各実施例、および比較例の熱転写シートと、上記サーマルプリンタ2を用いて、保護層のみ転写された白ベタ画像形成物を作製し、その画像形成物の上からさらにDNPフォトルシオ製プリンタDS40用の熱転写シートおよび上記サーマルプリンタ1を用いて各色および混色の255階調から0階調まで17階調ずつ階調を変えた18STEPの印画物を形成した。混色の印画により得られた黒ベタSTEP画像の16STEP目の濃度を、以下の条件で測色し、以下の評価基準に基づいて印画濃度の評価を行った。
・測色器:分光測定器SpectroLino(Gretag Macbeth社製)
・濃度測定用フィルター:ANSI Status A
○・・・濃度が1.0以上である。
△・・・濃度が0.8以上1.0未満である。
×・・・濃度が0.8未満である。
染料染着性評価と同様の方法を用いて18STEP画像を形成し、高階調側で生じる異常転写を目視にて確認し、以下の評価基準に基づいて離型性評価を行った。高温印画時の環境条件は、恒温恒湿槽(ESPEC社製)内の環境を40℃、90%とし、低温印画時の環境条件は5℃Freeとして印画を行った。
○・・・異常転写が全く生じない。
△・・・18−16STEPで異常転写が確認できる。
×・・・張り付き、リボン破断等が生じる。
次いで、アラルキル基が導入された変性シリコーンオイルの優位性を検証するために、上記実施例の保護層転写シートの形成に用いられる保護層用塗工液を、20ccガラス瓶に10gずつ取り分け、10秒間ペイントシェーカーにて攪拌後、液面から発生した泡が完全に消失するまでの時間をストップウォッチにて計測し、下記の評価基準に基づいてインキ安定性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
○・・・0−3秒間で発生した泡が消失する。
×・・・30秒以上発生した泡が消失しない。
1…基材
2…保護層
3…接着層
5…背面層
Claims (4)
- 基材と、前記基材上に剥離可能に設けられた保護層と、を有する保護層転写シートであって、
前記保護層は、
(A):数平均分子量(Mn)が15000以上30000以下のセルロースエステルと、
(B):数平均分子量(Mn)が7000以下のセルロースエステルと、
(C):シリコーンオイルと、を含有しており、
前記保護層の固形分総量に対する、前記(A)と前記(B)との合計含有量が70質量%以上であることを特徴とする保護層転写シート。 - 前記(A)と前記(B)との合計質量に対する、前記(C):シリコーンオイルの含有量が1質量%以上4質量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の保護層転写シート。
- 前記(C):シリコーンオイルが、アラルキル変性シリコーンであることを特徴とする請求項1又は2に記載の保護層転写シート。
- 前記(A)と前記(B)との合計質量に対する、前記(B)の含有量が10質量%以上30質量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の保護層転写シート。
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