JPH09207465A - 転写型画像保護フィルム - Google Patents

転写型画像保護フィルム

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Publication number
JPH09207465A
JPH09207465A JP8045446A JP4544696A JPH09207465A JP H09207465 A JPH09207465 A JP H09207465A JP 8045446 A JP8045446 A JP 8045446A JP 4544696 A JP4544696 A JP 4544696A JP H09207465 A JPH09207465 A JP H09207465A
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JP
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film
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JP8045446A
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English (en)
Inventor
Motohiro Mizumachi
元弘 水町
Satoru Shinohara
悟 篠原
Kenichi Saito
健一 西塔
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写型画像保護フィルムにより画像を保護す
る場合に、画像に熱転写した画像保護層にシワが発生す
ることを抑制する。 【解決手段】 基材フィルム2上に熱可塑性樹脂からな
る画像保護層3が積層されており、該画像保護層3が被
保護画像に熱転写される転写型画像保護フィルム1A に
おいて、画像保護層3の表面と被保護画像の画像形成面
との動摩擦係数を0.33以下とする。このためには画
像保護層3の表面を形成する接着層にフィラー又はシリ
コーンオイルを含有させることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印画紙に形成され
た画像の表面保護のために、その画像上に透明フィルム
をラミネートするために使用される画像保護フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印画紙に形成された画像、特
に昇華性あるいは熱拡散性染料を使用した昇華型熱転写
方式により形成された画像に対し、その画像の保護のた
めに透明フィルムをラミネートすることがなされてい
る。ここで、透明フィルムに求められている画像保護の
態様としては、画像劣化の要因となるガスからの画像の
遮断や、透明フィルムに紫外線吸収能をもたせることに
よる画像の変退色の防止や、画像を形成している染料が
消しゴム等の各種可塑剤を含む物品へ移行することを防
止するという耐可塑剤性の付与や、耐摩耗性の付与、耐
皮脂性の付与、あるいは耐摩耗性の付与と多岐にわたっ
ている。
【0003】また、透明フィルムのラミネート方法につ
いても種々の方法が知られており、例えば、透明フィル
ムを熱ローラーを用いて画像面に熱圧着するものや、常
温で粘着剤を用いて接着させるものが知られている。ま
た、基材フィルム上に熱可塑性樹脂からなる画像保護層
を積層した転写型画像保護フィルムを用意し、この転写
型画像保護フィルムの画像保護層を被保護画像上に熱転
写することにより画像上に画像保護層(即ち、透明フィ
ルム)を形成する方法も知られている(特開昭60−2
04397号公報、特開昭59−85793号公報、特
開昭59−76298号公報)。このような転写型画像
保護フィルムによると、画像保護層のうち熱転写時に加
熱された部分のみを被保護画像上にラミネートすること
ができるので、ラミネート後の印画紙のカールを防止す
ることが可能となる。また、プリンター内部でセルフラ
ミネートすることも可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
転写型画像保護フィルムによると、その被保護画像への
熱転写時の転写条件によっては、転写された画像保護層
にシワが発生し、画像品位が損なわれるという問題があ
った。
【0005】また、特に転写型画像保護フィルムのう
ち、プリンター内でセルフラミネートできるようにした
ものは、転写型画像保護フィルムの基材フィルムとして
薄いフィルムが使用されるので、プリンターにおける熱
転写時の熱や摩擦により基材フィルムが伸縮しやすく、
そのために転写された画像保護層にもシワが発生しやす
いという問題があった。
【0006】本発明はこのような従来技術の課題を解決
しようとするものであり、転写型画像保護フィルムを用
いて画像を保護する場合に、画像上に転写された画像保
護層にシワが発生することを抑制することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、転写型画像
保護フィルムにおいて、熱転写時に被保護画像に直接的
に接することとなる画像保護フィルムの表面と当該画像
面との動摩擦係数を低下させることにより画像保護層の
シワの発生を抑制できること、この場合、動摩擦係数
は、被転写体に形成された被保護画像の印画濃度やパタ
ーン等によって異なるが、印画前の被保護画像形成面と
画像保護層との動摩擦係数を所定の値以下に制御するこ
とにより上記の目的が達成できることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、基材フィルム上に熱可塑
性樹脂からなる画像保護層が積層されており、該画像保
護層が被保護画像に熱転写される転写型画像保護フィル
ムにおいて、画像保護層が被保護画像に熱転写するとき
に被保護画像に直接的に接することとなる当該画像保護
層の表面が、被保護画像形成面に対して、動摩擦係数
0.33以下であることを特徴とする転写型画像保護フ
ィルムを提供する。
【0009】特に、このように画像保護層の表面の摩擦
係数を制御した画像保護フィルムとして、画像保護層の
表面を形成する層、即ち接着層に、フィラー又はシリコ
ーンオイルを含有させた転写型画像保護フィルムを提供
する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、各図において、同一符号は同一又
は同等の構成要素を表している。
【0011】図1は本発明の転写型画像保護フィルムの
一態様を示した図である(同図(a)平面図、同図
(b)断面図)。同図の転写型画像保護フィルム1A
は、基材フィルム2上に単層の画像保護層3が積層され
ているものである。この転写型画像保護フィルム1A を
用いて被保護画像を保護する際には、基材フィルム2か
ら画像保護層3が剥離して被保護画像上に熱転写する。
ここで、画像保護層3は、熱転写時に被保護画像に接着
する接着層(3a)としての機能と、熱転写後に画像を
紫外線、可塑剤、皮脂等から保護する保護層(3b)と
しての機能とを兼ね備えたものとなっている。
【0012】本発明においては、この接着層としての機
能を有する画像保護層3の表面を、画像が形成される被
保護画像形成面に対して、動摩擦係数0.33以下とな
るように制御する。この動摩擦係数の値は、従来の画像
保護層の場合の動摩擦係数0.35以上に対して低く、
これにより本発明では熱転写時に画像保護層にシワが発
生することを防止している。この場合、動摩擦係数は画
像保護層のシワ防止の点からは低い程よい。なお、画像
保護層と被保護画像との動摩擦係数は、被保護画像の印
画の前後で異なり、印画濃度や印画パターン等によって
も異なるが、印画前の被保護画像形成面に対する動摩擦
係数を上述のように設定することにより、印画後の被保
護画像面に対する動摩擦係数も十分に低くし、画像保護
層のシワの発生を防止することが可能となる。
【0013】画像保護層3の画像面に対する動摩擦係数
を0.33以下に制御するための具体的方法には特に制
限はないが、例えば、画像保護層3を単に熱可塑性樹脂
のみから形成するのではなく、熱可塑性樹脂の他にフィ
ラーあるいはシリコーンオイルを含有させることにより
制御することができる。
【0014】このうちフィラーとしては、従来より充填
剤、ブロッキング防止剤等として使用されている種々の
無機物フィラー(例えば、シリカ、タルク等)や有機物
フィラー(例えば、ナイロンパウダー等)を使用するこ
とができる。これらのなかでも好ましいフィラーとして
は、塗膜透明性の点から合成シリカ等をあげることがで
きる。
【0015】接着層としての画像保護層3におけるフィ
ラーの割合は、この画像保護層3を形成する熱可塑性樹
脂やフィラーの種類等にもよるが、通常は、成膜性や接
着性の点から、画像保護層3の固形分の1〜50重量%
とすることが好ましく、1〜20重量%とすることがよ
り好ましい。
【0016】一方、シリコーンオイルとしては、従来よ
り潤滑剤として使用されているものを使用することがで
きる。接着層としての画像保護層3におけるシリコーン
オイルの割合は、画像保護層3を形成する熱可塑性樹脂
やシリコーンオイルの種類等にもよるが、通常は、成膜
性や接着性の点から、画像保護層3の固形分の1〜60
重量%とすることが好ましく、1〜30重量%とするこ
とがより好ましい。
【0017】また、接着層としての画像保護層3の表面
の動摩擦係数を制御するために、上述のフィラーとシリ
コーンオイルとを合わせて使用してもよい。この場合、
これらの配合割合は、画像保護層の固形分中、フィラー
1〜25重量%及びシリコーンオイル1〜35重量%と
することが好ましい。
【0018】この他、この画像保護層3には、必要に応
じて種々の添加剤を含有させることができる。例えば、
酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等を
含有させることができる。
【0019】このような画像保護層3を形成する熱可塑
性樹脂としては、熱転写により印画紙の画像形成面に良
好に接着する樹脂であって、かつ、紫外線、可塑剤、皮
脂等から画像を保護する保護層としての機能も有する樹
脂を適宜使用することができる。例えば、セルロースア
セテートブチレート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂等を使用することができる。
【0020】画像保護層3の厚さは、当該画像保護層を
形成する熱可塑性樹脂の種類、所望の接着力の程度、透
明性等に応じて適宜定めるとができるが、通常は成膜性
の点から、1〜6μm程度とすることが好ましい。
【0021】一方、図1の転写型画像保護フィルム1A
において、基材フィルム2は、熱転写時の温度に対して
フィルム形状を維持できる耐熱性を有する限り特に制限
はなく、例えばポリエステルフィルム、ポリイミドフィ
ルム等から形成することができる。
【0022】また、基材フィルム2の画像保護層3側の
面は、基材フィルム2と画像保護層3とが熱転写時に容
易に剥離するように、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥
離剤、脂肪酸エステル系剥離剤等を用いて剥離処理する
ことができる。また、図示していないが、基材フィルム
2と画像保護層3との間に、アクリル系樹脂、シリコー
ン系樹脂、フッ素系樹脂等からなる剥離層を設けてもよ
い。
【0023】一方、基材フィルム2の裏面(基材フィル
ム2の画像保護層3と反対側の面)には、耐熱滑性処理
を施すかあるいは耐熱滑性層(図示せず)を設けること
ができる。これにより、画像保護層3の被保護画像への
熱転写を熱転写用プリンターによって行う場合に、その
プリンターのサーマルヘッドに基材フィルム2が融着す
ることを防止し、画像保護フィルム1A のスムーズな走
行性を確保することが可能となる。このような耐熱滑性
層は、例えば、酢酸セルロース、エポキシ樹脂等の高軟
化点の樹脂から形成することができる。またシリコーン
オイル、ワックス、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル等の
滑剤をそのような樹脂層上に塗布したり樹脂層内に添加
したりしてもよく、フィラーを樹脂層内に添加してもよ
い。
【0024】基材フィルム2の厚さは、特に制限はない
が、一般には3〜20μm程度とすることが好ましい。
【0025】また、基材フィルム2の表面平滑性につい
ては、必要に応じて、マット状にしてもよく、任意の柄
を形成してもよく、平滑にしてもよい。
【0026】図1は、基材フィルム2上に、接着層とし
ての機能と保護層としての機能とを兼ね備えた単層の画
像保護層3を設けた態様を示したが、本発明において
は、画像保護層3として、接着層と保護層とを別個の層
として形成し、画像保護層3を複層構造としてもよい。
【0027】図2は、画像保護層3として、接着層3a
と保護層3bとを積層した態様の本発明の転写型画像保
護フィルム1B を示した図である(同図(a)平面図、
同図(b)断面図)。このように画像保護層3を複層構
造とした場合には、画像保護層3の表面を形成している
接着層3aの画像形成面に対する動摩擦係数が0.33
以下となるようにする。
【0028】このような接着層3aは、図1に示した転
写型画像保護フィルム1A の接着層としての機能を有す
る画像保護層3と同様に、フィラー又はシリコーンオイ
ル、あるいはそれら双方を含有させた熱可塑性樹脂から
形成することができる。
【0029】即ち、フィラーとしては、従来より充填剤
等として使用されている種々の無機物フィラーあるいは
有機物フィラーを使用することができ、その接着層3a
における割合は、通常、成膜性や接着性の点から、接着
層3aの固形分の1〜50重量%とすることが好まし
く、1〜20重量%とすることがより好ましい。
【0030】また、接着層3aにおけるシリコーンオイ
ルとしては従来より潤滑剤として使用されているものを
使用することができ、その割合は、通常は、成膜性や接
着性の点から、接着層3aの固形分の1〜60重量%と
することが好ましく、1〜20重量%とすることがより
好ましい。
【0031】この他、接着層3aには、酸化防止剤、光
安定剤、帯電防止剤等の種々の添加剤を含有させること
ができる。
【0032】接着層3aを形成する熱可塑性樹脂は、熱
転写により印画紙の画像形成面に良好に接着する樹脂を
使用することができる。このような樹脂としては、図1
に示した転写型画像保護フィルム1A の画像保護層3の
形成樹脂と同様に、例えばセルロースアセテートブチレ
ート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等
を使用することができる。
【0033】接着層3aの厚さは、当該接着層3aを形
成する樹脂の種類、所望の接着力の程度、透明性等に応
じて適宜定めるとができるが、通常は成膜性の点から、
1〜6μm程度とすることが好ましい。
【0034】一方、接着層3aと別個の層として形成し
た保護層3bは、公知の画像保護層と同様に熱可塑性樹
脂から形成することができる。したがって、この保護層
3bを形成する熱可塑性樹脂としては、セルロースアセ
テートブチレート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、ポリエ
ステル樹脂等を使用することができる。また、これら熱
可塑性樹脂に必要に応じて種々の添加剤を含有させるこ
ともできる。特に、保護層3bは被保護画像上に熱転写
された後もその画像と直接的には接しないため、この保
護層3bには、画像を形成している染料と接することに
より画像の変退色を招くおそれのある添加剤、例えば、
紫外線吸収剤等を含有させることもできる。これによ
り、画像の変退色を生じさせることなく、画像の耐光性
を向上させることができる。
【0035】保護層3bの厚さは、当該保護層3bを形
成する樹脂の種類、透明性等に応じて適宜定めるとがで
きるが、通常は成膜性の点から、1〜6μm程度とする
ことが好ましい。また、保護層3bと上述の接着層3a
とを合わせた画像保護層3全体としての厚さは、通常、
1〜10μm程度とすることが好ましい。
【0036】図2の転写型画像保護フィルム1B におい
て、基材フィルム2は図1の転写型画像保護フィルム1
A と同様に構成することができ、必要に応じて基材フィ
ルム2の画像保護層3側の面に剥離処理を施しても良
く、また剥離層を設けてもよい。また、基材フィルム2
の裏面には耐熱滑性層を設けてもよい。
【0037】以上のような転写型画像保護フィルム1A
、1B の製造方法には、特に制限はない。例えば、図
2に示した転写型画像保護フィルム1B は、裏面剥離処
理をした厚さ3〜20μmのPET等の基材フィルム2
上に、紫外線吸収剤を含有した熱可塑性樹脂組成物から
なる保護層形成用塗料を乾燥厚が1〜6μm程度となる
ようにワイヤーバー等を用いて塗布、乾燥し、さらにそ
の上にフィラー又はシリコーンオイルを含有した熱可塑
性樹脂組成物からなる接着層形成用塗料を乾燥厚が1〜
6μm程度となるように塗布し、乾燥することにより形
成することができる。
【0038】以上、図1、図2に示した本発明の転写型
画像保護フィルム1A 、1B について説明したが、この
他、本発明の転写型画像保護フィルムは、種々の態様を
とることができる。例えば、画像保護層3は、必要に応
じてさらに多層構造とすることができる。より具体的に
は、図2の転写型画像保護フィルム1B において、保護
層3bの接着層3a側あるいは基材フィルム2側には、
被保護画像の白色度を高めるために、蛍光増白剤を含有
した層を設けることができる。また、基材フィルム2と
保護層3bとの間には、帯電防止層を形成することがで
きる。
【0039】さらに、本発明の画像保護フィルムは、イ
ンクリボンの一部として実現することもできる。これに
より、インクリボンを用いてプリンターで熱転写記録を
行う場合に、その画像形成に使用した当該プリンターの
サーマルヘッドにより画像保護層を被保護画像上に熱転
写することが可能となる。
【0040】図3は、本発明の画像保護フィルムをイン
クリボンの一部として形成した場合のインクリボン10
の平面図(同図(a))及び断面図(同図(b))であ
る。同図のインクリボン10は、基材フィルム2上に、
イエローY、マゼンタM、シアンCの各色のインク層4
及びセンサーマーク5を面順次に形成し、これらと同一
面上に画像保護層3を形成したものである。
【0041】ここで、画像保護層3は、前述の図2の転
写型画像保護フィルム1B の画像保護層3と同様に、接
着層3aと保護層3bとの積層体となっている。また、
基材フィルム2の裏面には耐熱滑性層6が設けられてい
る。
【0042】インク層4は、必要に応じて昇華型熱転写
記録用あるいは熱溶融型熱転写記録用のいずれにも形成
することができ、それぞれ公知のインクリボンのインク
層と同様に構成することができる。例えば、昇華型熱転
写記録用のインク層とする場合、このインク層4は、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セル
ロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、
ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン等のビニル系樹脂、その
他各種ウレタン樹脂等に昇華性あるいは熱拡散性染料を
分散させたものから構成することができる。
【0043】なお、図3においては、インク層4とし
て、イエローY、マゼンタM、シアンCの各色のインク
層を面順次に形成した例を示したが、さらにブラック等
のインク層を形成してもよく、任意の単一色のみのイン
ク層を形成してもよい。
【0044】また、昇華型熱転写記録を行う場合に、被
転写体に染料受容層が形成されていなくても良好に画像
を形成できるように、画像の転写に先立ってインクリボ
ンから被転写体に染料受容層を転写する場合があるが、
このような染料受容層の転写のために、インクリボンの
インク層と同一面側に熱転写性の染料受容層を形成して
もよい。このような染料受容層は、ポリエステル系樹
脂、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の染着性のよい熱可塑性樹
脂から形成することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0046】なお、以下の実施例及び比較例で作成した
転写型画像保護フィルムを熱転写させる印画紙として、
次の参考例に示すように、まず印画紙A〜Dを作製し
た。
【0047】参考例:印画紙の作製 合成紙(厚さ150μm、PFG−150、新王子製紙
(株)製)上に、表1の組成の画像受像層用組成物を乾
燥後の厚さが6μmとなるようにワイヤーバーを用いて
塗布し、乾燥した。
【0048】
【表1】[画像受像層用組成物] (重量%) 印画紙A 印画紙B 印画紙C 印画紙Dセルロースアセテートフ゛チレート (*1) − 10.0 − 10.0セルロースアセテートフ゛チレート (*2) 20.0 − 20 −セルロースアセテートフ゛チレート (*3) − 10.0 − 10.0 ポリイソシアネート(*4) 0.6 0.4 0.6 − シリコーンオイル(*5) 1.0 1.0 − 2.0 可塑剤(*6) 2.0 4.0 2.0 2.0 メチルエチルケトン 38.2 37.3 38.7 38.0 トルエン 38.2 37.3 38.7 38.0 表1の注 (*1)セルロースアセテートブチレート:CAB551−0.01、イーストマン ケミカル社製 (*2)セルロースアセテートブチレート:CAB551−0.2、イーストマンケ ミカル社製 (*3)セルロースアセテートブチレート:CAB550−5、イーストマンケミカ ル社製 (*4)ポリイソシアネート:タケネートD−110N、武田薬品工業(株)製 (*5)シリコーンオイル:SF−8427、東レダウコーニングシリコーン(株) 製 (*6)可塑剤:ジシクロヘキシルフタレート、和光純薬(株)製
【0049】実施例1〜4、比較例1〜2 図2に示した転写型画像保護フィルムを次のようにして
作製した。
【0050】まず、裏面に耐熱滑性処理をしたPETフ
ィルム(厚さ6μm)に表2の組成の保護層形成用塗料
を、乾燥後の厚さが3μmとなるようにワイヤーバーを
用いて塗布し、110℃で1分間乾燥させ、保護層を形
成した。なお、実施例のうち、保護層形成用塗料に2種
のセルロースアセテート樹脂を使用したものは、粘性を
増加させ、膜強度を向上させるためである。
【0051】次に、表2の組成の接着層形成用塗料を調
製し、これを保護層上に乾燥後の厚さが2μmとなるよ
うに塗布し、110℃で1分間乾燥させ、接着層を形成
し、これにより転写型画像保護フィルムを作製した。
【0052】そして、プリンターを用いて、上述のよう
にして作成した各印画紙に上記の転写型画像保護フィル
ムの画像保護層(接着層と保護層の積層体)を熱転写さ
せた。この場合、転写型画像保護フィルムは、予めビデ
オプリンター用インクリボン(UPC−70200、ソ
ニー(株)製)のインク層部分に張り合わせて用いた。
また、プリンターとしてはビデオプリンター(UP−D
7000、ソニー(株)製)を使用し、ベタ画像の印画
エネルギーにより画像保護層を熱転写させた。
【0053】熱転写後、画像保護層を目視観察した。ま
た、転写型画像保護フィルムの画像保護層の表面と、各
印画紙(印画前)との動摩擦係数を、トライボギア(H
EIDON−14DR、新東科学(株)製)を使用して
測定した。これらの結果を表3に示す。
【0054】
【表2】 (重量%) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 比較例1 比較例2 [保護層形成用塗料]セルロースアセテートフ゛チレート (*1) 10.0 − 10.0 10.0 10.0 25.0セルロースアセテートフ゛チレート (*2) 10.0 − 10.0 10.0 10.0 − 塩化ヒ゛ニル-酢酸ヒ゛ニル (*7) − 20.0 − − − − 紫外線吸収剤(*8) 1.0 1.0 5.0 5.0 − − メチルエチルケトン 39.5 39.5 37.5 37.5 40.0 37.5 トルエン 39.5 39.5 37.5 37.5 40.0 37.5 [接着層形成用塗料]セルロースアセテートフ゛チレート (*1) 25.0 24.0 12.5 20.0 10.0 25.0セルロースアセテートフ゛チレート (*2) − − − − 10.0 − 合成シリカ(*9) 2.5 − − − − − 炭酸カルシウム(*10) − 1.2 − − − − シリコーンオイル(*5) − − 12.5 5.0 − − メチルエチルケトン 36.25 39.5 37.5 37.5 40.0 37.5 トルエン 36.25 39.5 37.5 37.5 40.0 37.5 表2の注 (*1)セルロースアセテートブチレート:CAB551−0.01、イーストマン ケミカル社製 (*2)セルロースアセテートブチレート:CAB551−0.2、イーストマンケ ミカル社製 (*5)シリコーンオイル:SF−8427、東レダウコーニングシリコーン(株) 製 (*7)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体:デンカビニル1000A、電気化学工業 (株)製 (*8)紫外線吸収剤:SEESORB703、シプロ化成(株)製 (*9)合成シリカ:NipsilE−200A、日本シリカ工業(株)製 (*10) 炭酸カルシウム:白艶化DD、白石工業(株)製
【0055】
【表3】画像保護層の熱転写結果 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 比較例1 比較例2 印画紙 A B C C C C D C 動摩擦係数 0.26 0.28 0.27 0.27 0.28 0.28 0.38 0.39 熱転写後のシワ 無 無 無 無 無 無 有 有
【0056】熱転写の結果、実施例の画像保護層は印画
紙上にシワ、バリ、尾引きを発生させることなく均一に
転写されていた。これに対し、比較例の画像保護層は、
外周部に内部から外周に向けてシワが発生しており、画
像保護層は不均一に転写されていた。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、転写型画像保護フィル
ムの画像保護層を熱転写させて画像を保護するにあた
り、画像上に熱転写した画像保護層にシワが発生するこ
とを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写型画像保護フィルムの平面図(同
図(a))及び断面図(同図(b))である。
【図2】本発明の転写型画像保護フィルムの平面図(同
図(a))及び断面図(同図(b))である。
【図3】本発明の転写型画像保護フィルムをインクリボ
ンとして形成した態様の平面図(同図(a))及び断面
図(同図(b))である。
【符号の説明】
1A 、1B 転写型画像保護フィルム、 2 基材
フィルム、3 画像保護層、 3a 接着層、 3b
保護層、10 インクリボン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に熱可塑性樹脂からなる
    画像保護層が積層されており、該画像保護層が被保護画
    像に熱転写される転写型画像保護フィルムにおいて、画
    像保護層が被保護画像に熱転写するときに被保護画像に
    直接的に接することとなる当該画像保護層の表面が、被
    保護画像形成面に対して、動摩擦係数0.33以下であ
    ることを特徴とする転写型画像保護フィルム。
  2. 【請求項2】 画像保護層の表面を形成する接着層に、
    フィラーが含まれている請求項1記載の転写型画像保護
    フィルム。
  3. 【請求項3】 フィラーが、接着層の固形分の1〜50
    重量%含まれている請求項2記載の転写型画像保護フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 接着層に、シリコーンオイルが含まれて
    いる請求項1記載の転写型画像保護フィルム。
  5. 【請求項5】 シリコーンオイルが、接着層の固形分の
    1〜60重量%含まれている請求項4記載の転写型画像
    保護フィルム。
  6. 【請求項6】 接着層の固形分中、フィラー1〜25重
    量%及びシリコーンオイル1〜35重量%含まれている
    請求項1記載の転写型画像保護フィルム。
  7. 【請求項7】 画像保護層が接着層単層、又は接着層と
    その他の層との複層からなる請求項1〜6のいずれかに
    記載の転写型画像保護フィルム。
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