WO1998040919A1 - Secondary battery - Google Patents

Description

明 細 次電池 技術分野

本発明 は 、 非水電解液を有す る 二次電池、 特 に 、 そ の正極 関す る 。 背景技術

近年、 A V 機器 あ る い は パ ソ コ ン等の 電子機器の ポ ー タ ブ ル ィ匕、 お よ び コ ー ド レ ス ィ匕が急速 に進ん で お り 、 こ れ ら の駆動用 電源 と し て小型、 軽量で高 ヱ ネ ル ギ ー 密度を有す る 二次電池へ の要求が高 い 。 特 に 、 リ チ ウ ム 金属 を活物質 と す る 負極を 用 い た リ チ ウ ム ニ次電池 は、 高電圧 と 高 ヱ ネ ル ギ — 密度を有す る 電 池 と し て期待が大 き い 。 し か し な が ら 、 安全性 と 信頼性が十分 でな い た め に、 そ の リ チ ウ ム電池は現在実用ィ匕は さ れて い な い。

安全性の低下 の原因は 、 充放電の繰 り 返 し に よ り 、 リ チ ウ ム 金属負極が樹枝状 （ デ ン ド ラ イ 卜 状） の形態 に 変化 し 、 内部短 絡の 可能性が生ず る こ と 、 お よ び電解液 と デ ン ド ラ イ ト 状 リ チ ゥ ム と の発熱反応が起 こ る た め で あ る と 考え ら れて い る 。

こ の課題 を解決す る た め に 、 リ チ ウ ム を可逆的 に ィ ン タ 一 力 レ ー ト お よ び デ ィ ン タ 一 力 レ ー ト で き る 炭素材料 を 負 極 に 用 い、 L i C o 0 ₂、 L i N i 0 ₂お よ び L i M n ₂ 0 ₄等の リ チ ウ ム 含有遷移金属酸化物等を正極 に 用 い る リ チ ウ ム ィ ォ ン 二次電 池が提案 さ れて い る 。 こ の リ チ ウ ム イ オ ン二次電池 に お い て 、 充電時 に リ チ ウ ム が 負極 の炭素材料中 に ィ ン タ 一 力 レ ー 卜 さ れ る た め に、 負極板上 で リ チ ウ ム が析出 す る こ と は原理的 に起 こ ら ず、 し た が っ て 、 電池 の 内部短絡が抑制 さ れ、 電池 の安全性 と 信頼性が優れ る と い う 禾 IJ点が あ る 。

し か し な が ら 、 リ チ ウ ム を可逆的 に ィ ン タ 一 力 レ 一 ト お よ び デ ィ ン タ 一 力 レ 一 ト し 得 る 炭素材料 を負極 に 用 い た リ チ ウ ム ィ ォ ン 二次電池の場合 に お い て も 、 充放電 を繰 り 返す に つ れ徐 々 に負極板上への リ チ ウ ム の析出が起 こ り 、 サ イ ク ル寿命の末期 に お い て電池 の安全性 と 信頼性が低下す る と い う 課題が あ っ た 。

本発明 は こ の よ う な課題 を解決 し 、 サ イ ク ル寿命の末期 に お い て 、 負極板上 に リ チ ウ ム が析出 す る こ と を防止 し て 、 充放電 サ イ ク ル寿命特性、 安全性およ び信頼性の高い電池を提供す る。 発明 の開示

本発明 の二次電池は、 活物質 と 導電材 と を有す る 正極 と 、 負 極 と 、 前記正極 と 前記負極 と に接触 し た電解液 と を備 え 、 前記 導電材 は ケ ツ チ X ン ブ ラ ッ ク を含有す る 。

特 に望 ま し く は 、 前記ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は 、 前 記活物質 1 0 0 重量部 に対 し て、 約 0 . 3 重量部か ら 約 1 . 2 重 量部 の範囲で あ る 。

本発明 の 他 の 二次電池 は 、 活物質 と 導電材 と を 有 す る 正極 と 、 負 極 と 、 前記正極 と 前記負極 と に 接触 し た 電解液 と を 備 え 、 前記導電材 は ケ ツ チ ン ブ ラ ッ ク と 鱗片状黒鉛 と を含有 す る 。 特 に望 ま し く は 、 前記ケ ッ チ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は、 前 記活物質 1 0 0 重量部 に対 し て、 約 0. 2 重量部か ら 約 1 . 0 重 量部 の 範囲 で あ り 、 前記活物質 1 0 0 重量部 に 対 し て 、 前記 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク の含有割合が X重量部で あ り 、 前記鱗片状 黒鉛 の 含有割合が Y重量部 で あ る 場合、 〔 3 X + ( 3 /^/ 8 ) Y 〕 の値が、 約 1. 0 か ら 約 3. 5 ま で の範囲 で あ る 。

本発明 の さ ら に 他の二次電池は 、 活物質 と 導電材 と を有す る 正極 と 、 負極 と 、 前記正極 と 前記負極 と に接触 し た電解液 と を 備え 、 前記導電材 は ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク と ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク と を 含有す る 。

特 に望 ま し く は 、 前記ケ ツ チ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は 、 前 記活物質 1 0 0 重量部 に対 し て、 約 0. 2 重量部か ら 約 1 . 0 重 量部 の 範囲 で あ り 、 前記活物質 1 0 0 重量部 に 対 し て 、 前記 ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合が X重量部で あ り 、 前記 ァ セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合が Ζ 重量部で あ る 場合、 〔 3 Χ + Ζ 〕 の値が、 約 1. 1 か ら 約 3. 5 ま で の範囲 で あ る 。

上記 の構成 に お い て、 前記電解液が非水電解液で あ る こ と が 望 ま し い。

上記の構成 に お い て、 前記正極 は帯状形状 を有す る こ と が望 ま し い 。

上記の構成 に お い て、 前記正極 は帯状形状 を有 し 、 前記負極 は帯状形状を有 し 、 前記正極 と 前記負極 と は 、 セ パ レ ー タ を介 し て互 い に対向 し て、 渦巻 き 状 に巻回 さ れて い る こ と が望 ま し 上記の構成 に よ り 、 正極の電解液の吸収性が向上 し 、 電解液 は極 の 全般 に わ た っ て均一 に拡散 さ れ、 負極の 表面 に 活物質 の 成分で あ る 金属物質の析出 が防止 さ れ、 そ の結果、 充電 と 放電 の繰 り 返 し サ イ ク ル寿命が向上す る 。

さ ら に 、 導電材 と し て、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク と ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク と の双方、 ま た は、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク と 鱗片状黒鉛 と の双方 を使用 し た場合、 上記の効果を有す る と と も に 、 正極 の 強度が向上す る 。 図面 の簡単 な説明

第 1 図 は本発明 の実施例 に お け る 円筒形電池 の縦断面図で あ

^> o 発明 を実施す る た め の最良 の形態

ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク 等の カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク の 物性を示す た め の指標 と し て 、 フ タ ル酸 ジ プ チ ル吸油量 （ D B P 吸油量） が用 い ら れて い る 。 こ の D B P 吸油量が電解液 の吸液性 に 対応す る と 考 え ら れ る 。 高 い D B P 吸油量を持つ カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク を導 電材 と し て正極 に 用 い る 場合、 電解液 の 吸液性が向上 し 、 極板 の 幅方 向 の 電解液 の 拡散 が確保 さ れ て 、 そ の 結果、 充電 と 放 電 の 繰 り 返 し サ イ ク ル特性 が 向 上 す る 。 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク ( E C ) の D B P 吸油量 は 約 3 6 0 m 1 1 0 0 g で あ り 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク （ E C 6 0 0 J D ) の D B P 吸油量 は 約 5 0 0 m l Z 1 0 0 g で あ り 、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 吸油量 は l S O m l Z l O O g で あ る 。

す な わ ち 、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク （ E C ) は ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 約 1 Z 3 の量で、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク と ほ ぼ同等 の電解液 の吸液性を示す た め に 、 サ イ ク ル特性が優れて い る と 考え ら れ る 。 ま た、 充電 と 放電 と の サ イ ク ル寿命の末期 の電池を観察 し た と こ ろ 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク を 用 い た電池 は 、 極板 の幅方向 の両端部分 に お け る セ パ レ ー タ の 目 詰 ま り を発生せ ず、 ま た 、 中央部分の リ チ ウ ム 析出 も 発生せ ず、 優れ た安全性 と 信頼性 を 示 し た 。

こ れ に 対 し て 、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク を 使用 し た 電池 に お い て、 そ の ァ セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の添加量を増加 し て正極 の吸液性 を 向上 さ せ て も 、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク ほ ど の サ イ ク ル特性 の 向 上 は 得 ら れ な か っ た 。 こ の理由 は 、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の場合 に は 、 正極合剤を作製す る と き の 混練工程 に お い て 、 機械的 ス ト レ ス に よ つ て そ の鎖状 の高次構造が破壊 さ れ る た め に 吸液性 が低下 し て い る た め で あ る と 推察 さ れ る 。

ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク 、 お よ び ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク 等 の カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク は多様 な物性値 お よ び構造を有 し 、 D B P 吸油量だ け で な く 、 他の様 々 な特性が電解液の吸液性 に 影響を与え て い る も の と 推察 さ れ る 。 す な わ ち 、 カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク の様々 な 特 性が最適化 さ れ、 そ れを用 い て作製 し た正極 と し て の 吸液性が 確保 さ れ る こ と に よ り 、 サ イ ク ル特性が向上す る も の と 考 え ら れ る 。 現在 の と こ ろ 、 サ イ ク ル特性 の 大 き な 向 上 が見 ら れ た カ ー ボ ン ブ ラ ッ ク は ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の み で あ っ た。

以下の特性を有す る ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク が望 ま し い 。

(1) 外側 に薄 く グ ラ フ ア イ ト 結晶が寄 り 集 ま つ た よ う な 中空 シ ヱ ル構造 を有 し 、 (2) 約 S O O m l Z l O O g以上 の D B P 吸油量を有す る こ と が望 ま し く 、 3 5 0 m l // 1 0 0 g以上が特 に望 ま し い。 さ ら に、

(3) 表面積 （窒素吸着法） は 約 5 0 0 m² / g 以上で あ り 、 特 に 約 1 0 0 0 m² Z g が望 ま し い 。

ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の そ の他の性質を以下 に列挙す る 。

(4) ヨ ウ 素吸着量 9 5 0 m g // g (約 5 0 0 m g / g 以上）、

(5) 揮発分 1 %、

(6) P H 9. 5 、

(7) 多孔度 6 9 . 3 % (約 3 5 %以上） 、

(8) 揮発分 0. 5 %、

(9) 見か け比重 1 5 0 g 1

導電材 と し て、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク 単独を用 い た場合、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク の 添加量は 、 正極活物質 1 0 0 重量部 に対 し て 約 0. 3 〜 1. 2重量部が望 ま し い 。

ケ ッ チ エ ン ブ ラ ッ ク と 鱗片状黒鉛 の 混合物 を 用 い た 場合 、 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク の添加量が正極活物質 1 0 0重量部 に対 し て約 0. 2 〜 1. 0 重量部で あ り 、 かつ 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 添加量 を X重量部、 鱗片状黒鉛 の 添加量 を Y重量部 と し た と き 、 [ 3 + ( 3 / 8 ) 丫 ] の値が 1. 0 以上 3. 5 以下で ぁ る こ と が望 ま し い 。 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク と ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 混合物の場合、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク の添加量が正極活物質 1 0 0 重量部 に対 し て約 0. 2 〜 1. 0重量部で あ り 、 かつ 、 ァ セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の添加量を Z 重量部 と し た と き に 、 [ 3 X + Z ] の 値が 1. 1 以上 3. 5以下で あ る こ と が望 ま し い 。 上記 の含有割合 は 、 S g / c rf 程度の真密度 を有す る 正極活 物質 を用 い た と き に 、 合剤中 の正極活物質密度 （以下、 単 に正 極活物質密度 と す る ） が約 3. 0 〜 3. 5 g c m³程度 と な る よ う に ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 添加量を規制 し た も の で あ る 。

ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク と 混合 す る 鱗片状黒鉛 と し て は 、 天然黒 鉛や 人造黒鉛等が使用可能で あ り 、 そ の鱗片状黒鉛の 粒径 と し て は 、 電子導電性 の 面か ら 約 0. 1 〜 約 5 0 m程度 が望 ま し く 、 特 に 約 3 〃 m〜約 1 0 〃 mが望 ま し い 。

な お、 ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の粒径 は特 に 限定 さ れ な い 。

以下、 本発明 の 実施例を 図面を参照 し な が ら 説明 す る 。

(実施例 1 )

第 1 図 に 本実施例で用 い た 円筒形電池 の縦断面図を示す。 第 1 図 に お い て、 安全弁を有す る 封 口板 2 が、 耐有機電解液性 の ス テ ン レ ス 鋼板を加工 し た電池ケ ー ス 1 の開 口部 に 、 絶縁パ ッ キ ン グ 3 を介 し て設置 さ れて い る 。 正極 4 お よ び負極 5 が セ パ レ ー タ 6 を介 し て複数回渦巻状 に巻回 さ れて、 ケ ー ス 1 内 に 収 納 さ れて い る 。 そ し て、 正極 リ ー ド 7 が、 上記正極 4 か ら 弓 I き 出 さ れて、 封 口板 2 に接続 さ れて い る 。 負極 リ ー ド 8 が、 負極 5 か ら 弓 ί き 出 さ れて、 電池 ケ ー ス 1 の底部 に接続 さ れて い る 。 極板群 1 0 の上部 と 下部 に 、 絶縁 リ ン グ 9 がそ れぞれ設 け ら れ て い る 。 以下、 正極 4 と 負極 5 に つ い て詳 し く 説明 す る 。

正極 4の活物質と しての L i じ 0 0₂は、 し i ₂ C 0₃と C o ₃0₄ と を 混 合 し 、 9 0 0 °C で 1 0 時 間 焼 成 し て 合 成 し た 。 こ の L i C o 0₂の粉末の 1 0 0重量部 に対 し て、ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク （ ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル社製、 商品名 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク E C ) を 0. 2 重量部、 0. 3 重量部、 0 . 5 重 量部、 0. 8 重量部、 1 . 0 重量部、 1. 2 重量部、 1. 5 重量部 の そ れ ぞれ を混合 し 、 こ れ を フ ッ 素樹脂系結着剤 7 重量部 と 力 ル ボ キ シ メ チ ル セ ル 口 ー ス 水溶液 に懸濁 さ せ て そ れ ぞ れ の正極 物質 の ペ ー ス ト を作製 し た 。 こ の そ れ ぞれの ペ ー ス ト を金属板 と し て の 厚 さ 0 . 0 3 m m の ア ル ミ 箔 の 両 面 に 塗工 し 、 乾 燥 し 、 圧延 し て、 厚 さ 0. 1 8 m m、幅 5 1 m m、 長 さ 4 2 0 m m の そ れ ぞれ の正極板 を作製 し た 。 得 ら れ た そ れ ぞれの 正極板 を

2 5 0 °Cで乾燥 し た。 こ の よ う に し て 、 金属板 と そ の 金属板 の 両面 に設置 さ れた正極物質 と を有す る 正極 4 を作製 し た 。

負極 5 は テ ィ ム カ ル社製 の 人造黒鉛 K S 4 4 を用 い た。 こ の 人造黒鉛の 1 0 0 重量部 に 対 し て 、 ス チ レ ン ブ タ ジ ヱ ン ゴ ム 3 重量部を 混合 し 、 カ ル ボ キ シ メ チ ル セ ル ロ ー ス 水溶液 に懸濁 さ せ て ペ ー ス 卜 を 作製 し た 。 こ の べ 一 ス ト を 厚 さ 0. 0 2 m m の銅箔 の両面 に塗工 し 、 乾燥 し 、 圧延 し て、 厚 さ 0. 1 8 m m、 幅 5 3 m m、 長 さ 4 5 0 m m の負極板 を作製 し た。

そ し て、 正極板 に ア ル ミ ニ ウ ム 製 リ ー ド 7 を取 り 付 け、 負極 板 に ニ ッ ケ ル製の リ ー ド 8 を取 り 付 け た 。 こ の よ う に 作製 し た 正極板 と 負極板 と を厚 さ 0. 0 2 5 m m、 幅 5 9 m m、 長 さ 1 2 0 0 m mの ポ リ プ ロ ピ レ ン 製 セ パ レ ー タ を 介 し て渦巻状 に 巻回 し 、 直径 1 8. 0 m m、 高 さ 6 5 m m の 円 筒状電池 ケ ー ス に納入 し た 。 電解液 は エ チ レ ン カ ー ボ ネ ー ト （ E C ) と ジ ェ チ ル カ ー ボ ネ ー ト （ D E C ) と プ ロ ピ オ ン 酸 メ チ ル （ M P ) と を

3 0 ： 5 0 ： 2 0 の体積比で混合 し た溶媒 と そ の溶媒 に溶解 さ れた 1 モ ルノ リ ッ ト ノレ の L i P F 6 を用 い た。 こ の電解液を電 池ケ ー ス 内 に 注入 し 、 そ の 後、 そ の電池 ケ ー ス の 開 口部を封 口 板 2 に よ り 封 口 し た 。 こ の よ う に し て、 電池 A を作製 し た。

(実施例 2 )

実施例 1 と 同様 に し て合成 し た L i C o 0₂の粉末と ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク と 鱗片状 黒鉛 （ テ ィ ム カ ル社製品 番 K S 1 0 ) と フ ッ 素樹脂系結着剤 と を カ ル ボ キ シ メ チ ル セ ル ロ ー ス 水溶液 に 懸濁 し 、 種 々 の組成の ペ ー ス ト を作製 し た 。 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク は 、 L i C o 0 ₂の 1 0 0 重量部 に 対 し て 、 0 . 1 重量部 、 0. 2 重量部、 0. 3 重量部、 0. 5 重量部、 0. 8 重量部、 1. 0 重量部 を含有す る 。 鱗片状黒鉛 は 、 L i C o 0₂の 1 0 0 重 量 部 に 対 し て 、 0. 5 重量部、 1. 0 重量部、 2. 0 重量部、 3. 0 重量部、 4. 0 重量部 を 含有 す る 。 フ ッ 素樹脂系結着剤 は 7 重 量部 を 含有す る 。 こ の ペ ー ス ト を 厚 さ 0. 0 3 m m の ア ル ミ 箔 の両面 に塗工 し 、 乾燥 し 、 圧延 し て、 厚 さ 0. 1 8 m m、 幅 5 1 m m、 長 さ 4 2 0 m m の正極板を作製 し た 。 そ の他の構成 は 実 施例 1 と 同様で あ る 。 こ の よ う に し て、 電池 B を作製 し た。

(実施例 3 )

実施例 1 と 同様 に し て合成 し た L i C o 0₂の粉末 と ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク と ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク （電気化学工業社製） と フ ッ 素樹脂系結着剤 と を カ ル ボ キ シ メ チ ル セ ル ロ ー ス 水溶液 に懸濁 し 、 種 々 の 組成 の ペ ー ス ト を 作製 し た 。 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク は 、 L i C o 0₂の 1 0 0 重量部 に対 し て 0 . 1 重量部、 0 . 2 重量部、 0. 3 重量部、 0. 5 重量部、 0. 8 重量部、 1. 0 重量 部 を そ れ ぞ れ含有 す る 。 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク は 、 L i C o 0₂ の 1 0 0 重量部 に対 し て、 0. 3 重量部、 0. 5 重量部、 1 . 0 重量部、 1 . 5 重量部、 2. 0 重量部を含有す る 。 フ ッ 素樹脂系 結着剤 は 7 重量部 を そ れ ぞ れ含有 す る 。 こ の ペ ー ス ト を 厚 さ 0. 0 3 m m の ア ル ミ 箔 の 両面 に 塗工 し 、 乾燥 し 、 圧延 し て 、 厚 さ 0. 1 8 m m、 幅 5 1 m m 、 長 さ 4 2 0 m m の そ れ ぞ れ の 正極板 を作製 し た 。 そ の他 の構成 は実施例 1 と 同様で あ る 。 こ の よ う に し て電池 C を作製 し た 。

(比較例）

実施例 1 と 同様 に し て合成 し た L i C o 0₂の 粉 末 の 1 0 0 重量部 と 、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 3 重量部 と フ ッ 素樹脂系結着 剤 7 重量部 と を カ ル ボ キ シ メ チ ル セ ル ロ ー ス 水溶液 に 懸濁 さ せ て 、 ペ ー ス ト を作製 し た 。 こ の ペ ー ス ト を 厚 さ 0. 0 3 m m の ア ル ミ 箔 の両面 に塗工 し 、 次 に乾燥 し 、 そ の後圧延 し て、 厚 さ 0. 1 8 m m、 幅 5 1 m m、 長 さ 4 2 0 m m の 正極板 を 作製 し た 。 そ の他 の構成 は実施例 1 と 同様で あ る 。 こ の よ う に し て電 池 D を作製 し た。

次 に 、 上記の よ う に し て作製 し た そ れ ぞれ の組成を も つ電池 を 、 各 5 セ ルずつ を使用 し て、 イ ン ピ ー ダ ン ス （交流 1 k H z ) を測定 し 、 そ の後、 充電 と 放電の サ イ ク ル寿命試験を行 っ た 。 充電 と 放電の サ イ ク ル寿命 テ ス ト は 2 0 °C に お い て、 次の よ う な 条件で、 充電 と 放電 と の サ イ ク ルを繰 り 返 し た。 充電は充電 電圧 4. 2 V 、 制限電流 8 0 0 m A 、 充電時間 2 時間 の 定電圧 定電流充電を行 い 、 放電は放電電流 1 2 0 0 m V 、 放電終止電 圧 3. 0 V の 定電流放電 を 行 っ た 。 そ し て 、 そ れ ぞれ 1 0 サ イ ク ル 目 の放電容量を初期容量 と し 、 初期容量 の半分の容量 に 低 下 し た時点を サ イ ク ル寿命末期 と し た 。 正極活物質密度、 初期

° 4 ^ ^ 拏 S 粜 、拏

Z 拏 1： 镍 ¾ 蚩 ^ ^ - ^ y 、畺玆

Π

丽 86df/IDd 6I60 86 OAV 〔第 1表〕

ケツチヱ ン 正極活物質 初期容量 ィ ンピー サイクノレ 電 池 ブラック含有量 密 度 ダンス 寿 命

(重量部） (g/c nf) (mA h) (πιΩ) (サイクノ^)

0.2 3.50 1350 100 600

0.3 3.38 1305 50 800

0.5 3.27 1265 48 900

A 0.8 3.19 1235 43 950

1.0 3.11 1200 40 970

1.2 3.00 1165 40 1000

1.5 2.90 1120 41 1100 アセチ レン

D ブラック 3.10 1200 39 380

3.0

〔第 3表〕

第 1 表 よ り 、 本実施例 の 電池 A の サ イ ク ル特性 は 、 比較の 電 池 D と 比べて 向上 し て い る 。 ま た 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有 量 は 、 0 . 3 重量部 か ら 1 . 2 重量部 の 範囲 が望 ま し い 。 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク 含有量が 0. 2 重量部以下 の場合、 正極 の 集電 性が低下 し 、 電池 の イ ン ピ ー ダ ン ス が高 く な る 。 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク 含有量が 1 . 5 重量部以上 の 場合、 正極 の 合剤 中 の 正極 活物質密度 が低下 し 、 電池容量 が 1 1 5 O m A h 以下 と な つ た。

第 2 表 よ り 、 本実施例 の電池 B の サ イ ク ル特性は 、 比較の 電 池 D と 比べて 向上 し て い る 。 ま た 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有 量 が 0 . 1 重量部以下 の 場合 に は 、 サ イ ク ル特性 の大 き な 向上 は な く 、 正極の集電性が低下 し 、 電池の ィ ン ピ 一 ダ ン ス が高 く な る 。 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク の添加量を X重量部、 鱗片状黒鉛 の 添加量を Y重量部 と し た と き 、 〔 3 X + ( 3 / 8 ) Y 〕 の値が 1 よ り 小 さ い と き に は 、 電池の ィ ン ピ 一 ダ ン ス が高 く 、 そ の値 が 3. 5 よ り 大 き い と き は 正極活物質密度 が低下 し 、 電池容量 が 1 1 5 0 m A h 以下 と な っ た 。 し た が っ て 、 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の含有量が 0. 2 重量部か ら 1. 0 重量部 の範囲で あ り 、 かつ 、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク の含有量を X重量部、 鱗片状黒鉛 の 添加量を Y重量部 と し た と き の 〔 3 X + ( 3 / 8 ) Y 〕 の値が 1. 0 か ら 3. 5 の範囲の と き 、 初期容量が高 く 、 イ ン ピ ー ダ ン ス が低 く 、 かつ 、 サ イ ク ル特性 に優れた 電池が得 ら れ た 。

第 3 表 よ り 、 本実施例 の電池 C の サ イ ク ル特性 は、 比較の電 池 D と 比 べ て 向 上 し て い る 。 ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有量 が 0. 1 重量部以下 の 場合 に は 、 サ イ ク ル特性 の 大 き な 向上 は な く 、 正極の 集電性が低下 し 、 電池の イ ン ピ ー ダ ン ス が高 く な つ た 。 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 添加量 を X 重量部 、 ア セ チ レ ン プ ラ ッ ク の 添加量 を Z 重量部 と し た と き 、 〔 3 X + Z 〕 の 値 が 1 . 1 よ り 小 さ い と き に は 、 電池 の イ ン ピ ー ダ ン ス が高 く 、 そ の 値が 3. 5 よ り 大 き い と き は 正極活物質密度 が低下 し 、 電池 容量が 1 1 5 0 m A h 以下 と な っ た 。 し た が っ て 、 ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有量が 0. 2 重量部〜 1 . 0 重量部 の範囲で あ り 、 か つ 、 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク の含有量を X 重量部、 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の添加量を Z 重量部 と し た と き に 、 〔 3 X + Z 〕 の値が 1 . 0 か ら 3 . 5 ま で の 範囲 の と き に 、 初期 容量 が高 く 、 イ ン ピ ー ダ ン ス が低 く 、 か つ 、 サ イ ク ル特性 に 優れ た電池が得 ら れ た。

ケ ッ チ ン ブ ラ ッ ク と 混合す る 鱗片状黒鉛 は 、 天然黒鉛 や 人 造黒鉛等を用 い る こ と が可能で あ る 。

ま た、本実施例で は正極活物質 と し て L i C o 0₂に つ い て示 し た が、 正極活物質 と し て、 L i N i 0₂や L i M n ₂0₄等の そ の他の リ チ ゥ ム 含有遷移金属 カ ル コ ゲ ン ィヒ合物 を用 い る こ と が 可能で あ り 、 そ の場合、 前述 と 同様の効果が得 ら れ る 。 産業上 の利用可能性

優れ た初期容量を有す る と と も に 、 優れた充電 と 放電 と の繰 り 返 し サ イ ク ル特性を有 し 、 さ ら に、 そ の充電 と 放電 と の繰 り 返 し サ イ ク ル寿命の末期 に お い て も 高 い安全性 を有す る 電池が 得 ら れ る 。

Claims

1 . 活物質 と 導電材 と を有す る 正極 と 、 負極 と 、 前記正極 と 前 記負 極 と に 接触 し た 電解液 と を 備 え 、 前記導電材 は ケ ッ 請

チ ン ブ ラ ッ ク を含有す る 二次電池。

2. 請求の 範囲の第 1 項 に お い て 、 前記 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は 、 前記活物質 1の 0 0重量部 に 対 し て 、 約 0. 3 重量部か ら 約 1. 2重量部 の範囲で あ る 二次電池。

範

3. 活物質 と 導電材 と を有す る 正極 と 、 負極 と 、 前記正極 と 前

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記負 極 と に 接触 し た 電解液 と を 備 え 、 前記導電材 は ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク と 鱗片状黒鉛 と を含有す る 二次電池。

4. 請求の範囲 の第 3項 に お い て 、 前記 ケ ッ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は 、 前記活物質 1 0 0重量部 に 対 し て 、 約 0. 2 重量部か ら 約 1. 0重量部の範囲で あ り 、 前記活物質 1 0 0 重量部 に対 し て、 前記 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の含有割合が X 重量部で あ り 、 前記鱗片状黒鉛の含有割合 が Υ重量部で あ る 場合、 〔 3 Χ + ( 3 Ζ 8 ) Υ 〕 の 値が、 約 1. 0 か ら 約 3. 5 ま で の範囲で あ る 二次電池。

5. 活物質 と 導電材 と を有す る 正極 と 、 負極 と 、 前記正極 と 前 記負極 と に接触 し た電解液 と を備え 、 前記導電材 は 、 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク と ァ セ チ レ ン ブ ラ ッ ク と を 含有す る 二次電 池。

6 . 請求の範囲 の第 5 項 に お い て、 前記 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合 は 、 前記活物質 1 0 0重量部 に 対 し て 、 約 0. 2 重量部か ら 約 1. 0重量部の範囲で あ り 、 前記活物質 1 0 0 • 重量部 に対 し て、 前記 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合が X 重量部で あ り 、 前記 ア セ チ レ ン ブ ラ ッ ク の 含有割合が Z 重 量部 で あ る 場合 、 〔 3 X + Z 〕 の 値 が 、 約 1 . 1 か ら 約 3. 5 ま で の範囲で あ る 二次電池。

5 7. 請求の範囲 の第 1項に お い て 、 前記電解液 は 、 非水電解液 で あ る 二次電池。

8 . 請求 の 範囲 の 第 1 項 に お い て 、 前記 ケ ツ チ ヱ ン ブ ラ ッ ク は 、 グ ラ フ ア イ ト 結晶 が外側 に 寄 り 集 ま つ た よ う な 中 空 シ ル構造 を有す る 二次電池。

0 9 . 請求 の 範囲 の 第 1 項 に お い て 、 前記 ケ ッ チ ェ ン ブ ラ ッ ク は 、 グ ラ フ ア イ ト 結晶 が外側 に 寄 り 集 ま つ た よ う な 中 空 シ ェ ル構造 と 、 約 2 0 0 m l Z 1 0 0 g以上の D B P 吸油 量 と を有す る 二次電池。

10. 請求の範囲の第 1 項 に お い て、 前記 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク の5 粉末 と 前記活物質の粉末 と は 、 互 い に分散 し 、 そ し て、 結 着材 に よ り 互 い に接合 さ れて い る 二次電池。

11. 請求の範囲 の第 1 項に お い て、 前記正極 は 、 金属板 と 、 前 記金属板 の両面 に設置さ れた正極物質 と を備え、 前記正極 物質は 、 互 い に分散 し て含有す る 前記 ケ ッ チ ュ ン ブ ラ ッ ク0 と 前記活物質 と を含有す る 二次電池。

12. 請求 の 範囲 の 第 1 項 に お い て 、 前記正極 は 帯状形状 を 有 し 、 前記負 極 は 帯状形状 を 有 し 、 前記正極 と 前記負 極 と は、 セ パ レ ー タ を介 し て互 い に対向 し て、 渦巻 き 状 に巻回 さ れて い る 二次電池。

5 13. 請求の範囲 の第 1 項 に お い て、前記活物質 は、 L i C o 0₂、 L i M n ₂ 0 ₄お よ び L i N i ₂ 0 ₄か ら な る 群か ら 選ばれ る 少 な く と も 一つ で あ る 二次電池。