JP2009252431A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】非水電解液の充放電サイクルに伴う正極板、負極板の過電圧バランスを良好に保ち、高容量で且つ充放電サイクル特性に優れる非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】リチウム複合ニッケル酸化物を正極活物質として用いた正極板と炭素材を負極活物質として用いた負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と非水電解液とを備えた非水電解液二次電池において、正極合剤層の体積抵抗率を30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)とした。
【選択図】図1
【解決手段】リチウム複合ニッケル酸化物を正極活物質として用いた正極板と炭素材を負極活物質として用いた負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と非水電解液とを備えた非水電解液二次電池において、正極合剤層の体積抵抗率を30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)とした。
【選択図】図1
Description
本発明はリチウムイオンを利用する非水電解液二次電池用正極板、および非水電解液二次電池に関する。
近年、移動体通信機器、携帯電子機器の主電源として利用されている非水電解液二次電池は、起電力が高く、高エネルギー密度である特長を有している。ここで用いられる正極活物質としてはリチウム複合マンガン酸化物やリチウム複合コバルト酸化物等のリチウム複合酸化物がある。
これらのリチウム複合酸化物を正極活物質に利用した非水電解液二次電池では、正極活物質単体で正極合剤層を形成した場合の導電性が非常に低く、電池としての電気特性(主に放電特性)に問題があることから、導電剤としてカーボンブラックや黒鉛等を混合して正極合剤層を形成するのが一般的となっている。さらには、導電剤の種類、粒子形状、粒径サイズ、混入比率の検討や、数種類の導電剤を混合して用いることの検討により、できる限り正極合剤層の導電性を上げて過電圧を低減することにより、電気特性の優れた非水電解液二次電池を実現する取り組みが報告されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平8−222206号公報
特開2007−103040号公報
しかし近年、さらに高容量な非水電解液二次電池を実現するために、リチウム複合ニッケル酸化物等に代表される、単位重量あたりの電気容量がより大きな正極活物質に移行する傾向にある。そのような正極活物質を用いて作製した正極板と、従来からの炭素材からなる負極活物質を用いて作製した負極板とを組み合わせて電池を作製した場合、正極板と負極板の対向する単位面積あたりに含まれる正極活物質と負極活物質の重量比(「正極活物質の重量」/「負極活物質の重量」)はより小さくなり、必然的に負極合剤層の厚みに対する正極合剤層の厚みが相対的に薄くなることから、電池を充放電する場合の負極合剤層の過電圧に対して正極合剤層の過電圧が小さくなる傾向にある。
そのような電池において、従来からの提案のように正極合剤層の導電性をできる限り小さくした正極板を用いて電池を作製した場合、初期の電気特性(主に放電特性)は良好であるものの、充放電サイクルに伴う負極合剤層の過電圧の増加に対して、正極合剤層の過電圧の増加が非常に小さくなることから、対向する正極合剤層と負極合剤層の過電圧のバランス、さらには電気容量のバランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかり、充放電サイクル特性が著しく低下するという課題があった。
本発明はこの課題を解決し、リチウム複合ニッケル酸化物等に代表される、単位重量あたりの電気容量がより大きな正極活物質を用いた高容量非水電解液二次電池において、充放電サイクルに伴う正極合剤層と負極合剤層の過電圧特性の変化に対して、良好な過電圧のバランスを充放電サイクル中も継続して保つことにより、充放電サイクル特性の優れた高容量な非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、一般式LixNiyM1−yO2(x:0.95≦x≦1.10、MはCo、Mn、Cr、Fe、Mg、TiおよびAlの少なくとも1種
類以上、y:0.6≦y≦0.95)で表されるリチウム複合ニッケル酸化物である正極活物質と導電剤と結着剤を含む正極合剤層を正極芯材に担持した正極板と、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材である負極活物質と結着剤を含む負極合剤層を負極芯材に担持した負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と、非水電解液とを備えた非水電解液二次電池であって、正極活物質の密度が3.3g/cc以上であり、正極合剤層の体積抵抗率が30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)であることを特徴とする。
類以上、y:0.6≦y≦0.95)で表されるリチウム複合ニッケル酸化物である正極活物質と導電剤と結着剤を含む正極合剤層を正極芯材に担持した正極板と、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材である負極活物質と結着剤を含む負極合剤層を負極芯材に担持した負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と、非水電解液とを備えた非水電解液二次電池であって、正極活物質の密度が3.3g/cc以上であり、正極合剤層の体積抵抗率が30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)であることを特徴とする。
この構成によれば、リチウム複合ニッケル酸化物等に代表される、単位重量あたりの電気容量がより大きな正極活物質を用いて作製した正極板と、従来からの炭素材からなる負極活物質を用いて作製した負極板とを組み合わせて作製した電池において、充放電サイクルに伴う正極合剤層と負極合剤層の過電圧特性の変化に対して、良好な過電圧のバランスを充放電サイクル中も継続して保つことが可能であり、対向する正極合剤層と負極合剤層の過電圧のバランス、さらには電気容量のバランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかることが抑制される。その結果、充放電サイクル特性が著しく低下するという課題を解決することができ、高容量で且つ充放電サイクル特性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
本発明によれば、一般式LixNiyM1−yO2(x:0.95≦x≦1.10、MはCo、Mn、Cr、Fe、Mg、TiおよびAlの少なくとも1種類以上、y:0.6≦y≦0.95)で表されるリチウム複合ニッケル酸化物である正極活物質と、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材である負極活物質を用いた非水電解液二次電池において、正極合剤層の体積抵抗率を30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)とすることで、リチウム複合ニッケル酸化物等に代表される、単位重量あたりの電気容量がより大きな正極活物質を用いて作製した正極板と、従来からの炭素材からなる負極活物質を用いて作製した負極板とを組み合わせて作製した電池においても、充放電サイクルに伴い対向する正極合剤層と負極合剤層の過電圧のバランス、さらには電気容量のバランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかるという劣化メカニズムを抑制し、高容量で且つ充放電サイクル特性の優れた非水電解液二次電池を提供できる。
本発明においては、一般式LixNiyM1−yO2(x:0.95≦x≦1.10、MはCo、Mn、Cr、Fe、Mg、TiおよびAlの少なくとも1種類以上、y:0.6≦y≦0.95)で表されるリチウム複合ニッケル酸化物である正極活物質と導電剤と結着剤を含む正極合剤層を正極芯材に担持した正極板と、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材である負極活物質と結着剤を含む負極合剤層を負極芯材に担持した負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と、非水電解液とを備えた非水電解液二次電池であって、正極活物質の密度が3.3g/cc以上であり、正極合剤層の体積抵抗率が30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)であることを特徴とする。
このようにリチウム複合ニッケル酸化物等に代表される、単位重量あたりの電気容量がより大きな正極活物質を用いて作製した正極板と、従来からの炭素材からなる負極活物質を用いて作製した負極板とを組み合わせて作製した電池において、正極合剤層の体積抵抗率を30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)とすることで、充放電サイクルに伴い、対向する正極合剤層と負極合剤層の過電圧特性が変化した場合も、良好な過電圧のバランスが充放電サイクル中も継続して保つことができる。これにより対向する正極合剤層と負極合剤層の電気容量バランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかることを抑制できる。その結果、充放電サイクル特性が著しく低下するという課題を解決する
ことができ、高容量で且つ充放電サイクル特性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
ことができ、高容量で且つ充放電サイクル特性に優れた非水電解液二次電池が得られる。
また、このリチウム複合ニッケル酸化物を正極活物質として、30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)の範囲の体積抵抗率を有する正極合材層を形成させる方法としては、正極合剤層に、リチウム複合ニッケル酸化物と、BET比表面積が30〜200m2/gである導電剤を、リチウム複合ニッケル酸化物100重量部に対して導電剤が0.3〜1.4重量部の比率で含ませることが好ましい。
尚、2種類以上の導電剤を含有する場合はこれら2種類以上の導電剤を混合した状態で測定したBET比表面積が30〜200m2/gである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について説明する。
尚、ここで示す図は本発明の非水電解液二次電池の一例であって、本発明の請求項に表す構成を有していれば、同様の効果を得ることができる。
(電池の作製)
図1は本実施例の非水電解液二次電池の一実施例を示す一部切欠斜視図である。
図1は本実施例の非水電解液二次電池の一実施例を示す一部切欠斜視図である。
図1に示したように、セパレータを介して帯状の正極板と負極板を複数回渦巻状に巻回して、極板群1を構成した。正極板と負極板にはそれぞれアルミニウム製の正極リード2およびニッケル製の負極リード3を接続した。それをアルミニウム製の電池ケース4内に収容した。正極リード2の他端をアルミニウム製の封口板5にスポット溶接し、また負極リード3の他端は封口板5の中心部にあるニッケル製の負極端子6の下部にスポット溶接した。電池ケース4の開口部周囲と封口板5とをレーザ溶接し、所定量の非水電解液を注入口7から注入した。最後に注入口7をアルミニウム製の栓を用いてレーザー溶接し、非水電解液二次電池を完成した。
(1)正極板の作製
(1−1)正極活物質としてコバルト酸リチウムを用いた正極板の作製
LiCo0.94Mg0.05Al0.01O2を正極活物質とし、この正極活物質100重量部に導電剤としてアセチレンブラック、結着剤としてPVDF5重量部を混合してN−メチルピロリジノンと共に撹拌混合してペースト状の正極合剤を得た。次に、厚さ20μmのアルミニウム箔を正極集電体とし、その両面に前記ペースト状の正極合剤を塗布し、乾燥後、正極活物質の密度が3.6g/ccとなるように圧延ローラーで圧延を行い、所定寸法に裁断して正極板とした。導電剤であるアセチレンブラックについては、BET比表面積が20〜300m2/gの7種類を準備し、さらに混合比率として0.1〜5重量部まで変化させた組み合わせで各極板を作製した(表1)。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定して(表1)に示した。
(1−1)正極活物質としてコバルト酸リチウムを用いた正極板の作製
LiCo0.94Mg0.05Al0.01O2を正極活物質とし、この正極活物質100重量部に導電剤としてアセチレンブラック、結着剤としてPVDF5重量部を混合してN−メチルピロリジノンと共に撹拌混合してペースト状の正極合剤を得た。次に、厚さ20μmのアルミニウム箔を正極集電体とし、その両面に前記ペースト状の正極合剤を塗布し、乾燥後、正極活物質の密度が3.6g/ccとなるように圧延ローラーで圧延を行い、所定寸法に裁断して正極板とした。導電剤であるアセチレンブラックについては、BET比表面積が20〜300m2/gの7種類を準備し、さらに混合比率として0.1〜5重量部まで変化させた組み合わせで各極板を作製した(表1)。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定して(表1)に示した。
尚、正極板用の導電剤としては、構成した非水電解液二次電池において実質的に化学安定な電子伝導性材料であればよい。例えば、グラファイト類、カーボンブラック類、導電性繊維類、金属粉末類、導電性ウィスカー類、導電性金属酸化物あるいはポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料などが挙げられ、これらを単独または混合物として用いても良い。
(1−2)正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いた正極板の作製
LiMn1.94Co0.04O2を正極活物質とした以外は、実施例1の(1−1)と同様の方法で各極板を作製した。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定して(表2)に示した。
LiMn1.94Co0.04O2を正極活物質とした以外は、実施例1の(1−1)と同様の方法で各極板を作製した。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定して(表2)に示した。
(1−3)正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いた正極板の作製
LiNi0.8Co0.2O2を正極活物質とした以外は(1−1)と同様の方法で各極板を作製した。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定し
て(表3)に示した。
LiNi0.8Co0.2O2を正極活物質とした以外は(1−1)と同様の方法で各極板を作製した。また、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定し
て(表3)に示した。
(2)負極板の作製
平均粒径が約20μmになるように粉砕、分級した鱗片状黒鉛と結着剤のスチレン/ブタジエンゴム3重量部を混合した後、黒鉛に対しカルボキシメチルセルロースが1%となるようにカルボキシメチルセルロ−ス水溶液を加え、撹拌混合しペースト状の負極合剤とした。厚さ15μmの銅箔を負極集電体とし、その両面にペースト状の負極合剤を塗布し、乾燥後、負極活物質の密度が1.7g/ccとなるように圧延ローラーを用いて圧延を行い、所定寸法に裁断して負極板とした。
平均粒径が約20μmになるように粉砕、分級した鱗片状黒鉛と結着剤のスチレン/ブタジエンゴム3重量部を混合した後、黒鉛に対しカルボキシメチルセルロースが1%となるようにカルボキシメチルセルロ−ス水溶液を加え、撹拌混合しペースト状の負極合剤とした。厚さ15μmの銅箔を負極集電体とし、その両面にペースト状の負極合剤を塗布し、乾燥後、負極活物質の密度が1.7g/ccとなるように圧延ローラーを用いて圧延を行い、所定寸法に裁断して負極板とした。
尚、負極活物質としては、例えばリチウムをドープ・脱ドープすることが可能な炭素質を主体とする材料として、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭素等が挙げられ、これらを単独もしくは2種以上を混合して用いることができる。負極活物質の平均粒径は特に限定されないが、1〜30μmのものが好ましい。
負極用の結着剤としては、スチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−アクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体または前記材料の(Na+)イオン架橋体などが好ましい。
(3)非水電解液の作製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを20℃において30:70の体積割合で調整した溶媒に1.0mol/lのLiPF6を溶解したものを用いた。
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを20℃において30:70の体積割合で調整した溶媒に1.0mol/lのLiPF6を溶解したものを用いた。
(4)電池の組立
<実施例1の電池グループA1>
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNi0.8Co0.2O2)を用いた(表
3)に記載の各正極板と、負極板を、ポリエチレンを主体とするセパレータを挟んで対向させて渦巻状に巻回し、これに前記(3)で調整した非水電解液を注液した後、密封栓して角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を実施例1の電池グループA1とした。
正極活物質としてニッケル酸リチウム(LiNi0.8Co0.2O2)を用いた(表
3)に記載の各正極板と、負極板を、ポリエチレンを主体とするセパレータを挟んで対向させて渦巻状に巻回し、これに前記(3)で調整した非水電解液を注液した後、密封栓して角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を実施例1の電池グループA1とした。
(比較例1)
<比較例1の電池グループB1>
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCo0.94Mg0.05Al0.01O2)を用いた(表1)に記載の各正極板を用いたこと以外は、実施例1の電池グループA1と同様の方法で角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を比較例1の電池グループB1とした。
<比較例1の電池グループB1>
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCo0.94Mg0.05Al0.01O2)を用いた(表1)に記載の各正極板を用いたこと以外は、実施例1の電池グループA1と同様の方法で角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を比較例1の電池グループB1とした。
(比較例2)
<比較例2の電池グループB2>
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMn1.94Co0.04O2)を用いた(表2)に記載の各正極板を用いたこと以外は、実施例1の電池グループA1と同様の方法で角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を比較例2の電池グループB2とした。
<比較例2の電池グループB2>
正極活物質としてマンガン酸リチウム(LiMn1.94Co0.04O2)を用いた(表2)に記載の各正極板を用いたこと以外は、実施例1の電池グループA1と同様の方法で角型リチウムイオン二次電池を組み立てた。このようにして作製した各リチウムイオン二次電池を比較例2の電池グループB2とした。
(充放電サイクル特性の評価)
実施例1および、比較例1、比較例2の角型リチウムイオン二次電池を用い、環境温度20℃で1サイクル目の容量に対する容量維持率が50%になるまで充放電サイクルを行った。充電条件は最大電流600mA、充電終止電位を4.2Vとして定電圧充電を2時間行った。放電条件は電流値600mA、放電終止電位3.0Vの定電流で行い、容量維持率が50%になった時点での充放電サイクル数で評価した。比較例1、比較例2の評価結果を(表4)、(表5)に、実施例1の評価結果を(表6)に示す。
実施例1および、比較例1、比較例2の角型リチウムイオン二次電池を用い、環境温度20℃で1サイクル目の容量に対する容量維持率が50%になるまで充放電サイクルを行った。充電条件は最大電流600mA、充電終止電位を4.2Vとして定電圧充電を2時間行った。放電条件は電流値600mA、放電終止電位3.0Vの定電流で行い、容量維持率が50%になった時点での充放電サイクル数で評価した。比較例1、比較例2の評価結果を(表4)、(表5)に、実施例1の評価結果を(表6)に示す。
正極活物質としてコバルト酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムを用いて作製した比較例1の電池グループB1と比較例2の電池グループB2において、(表4)および(表5)に示した容量維持率が50%になった時点での充放電サイクル数の結果から、導電剤のBET比表面積の増加に伴って充放電サイクル特性が良化する傾向にあり、同じく導電剤の混合比率の増加に伴って充放電サイクル特性が良化する傾向にあることがわかった。つまり、正極活物質としてコバルト酸リチウムもしくはマンガン酸リチウムを用いて作製した電池においては、正極合剤層の体積抵抗率が小さいほど充放電サイクル特性が良化する傾向にあることがわかった。
一方、正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いた実施例1の電池グループA1において、(表6)に示した容量維持率が50%になった時点での充放電サイクル数の結果から、正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いて作製した電池において、良好な充放電サイクル特性を得るためには、正極合剤層の体積抵抗率に最適な領域が存在することがわ
かった。良好な充放電サイクル特性が得られる正極合剤層の体積抵抗率の最適な領域は、30〜1000Ω・cmの範囲であった。また、このような体積抵抗率を有する正極合剤層を作成するためには、BET比表面積が30〜200m2/gである導電剤を、リチウム複合ニッケル酸化物100重量部に対して0.3〜1.4重量部の比率で含ませることが好ましいことが明らかとなった。
かった。良好な充放電サイクル特性が得られる正極合剤層の体積抵抗率の最適な領域は、30〜1000Ω・cmの範囲であった。また、このような体積抵抗率を有する正極合剤層を作成するためには、BET比表面積が30〜200m2/gである導電剤を、リチウム複合ニッケル酸化物100重量部に対して0.3〜1.4重量部の比率で含ませることが好ましいことが明らかとなった。
<実施例2の電池グループA2>
さらに、(1−3)正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いた正極板の作製に従い、BET比表面積が200m2/gのアセチレンブラックを混合比率1.4重量部で混合して作製した正極板において、正極活物質の密度を3.0〜4.0g/ccまで変化させた正極板を作製し、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定した。その結果を(表7)に示す。
さらに、(1−3)正極活物質としてニッケル酸リチウムを用いた正極板の作製に従い、BET比表面積が200m2/gのアセチレンブラックを混合比率1.4重量部で混合して作製した正極板において、正極活物質の密度を3.0〜4.0g/ccまで変化させた正極板を作製し、各極板の体積抵抗率(JIS−K7194の試験方法)を測定した。その結果を(表7)に示す。
このように正極活物質の密度を3.0〜4.0g/ccまで変化させた正極板を用いて、(4)電池の組立に従い作製した角型リチウムイオン二次電池を実施例2の電池グループA2とした。ただし、正極活物質密度が3.9g/cc以上の正極板については、負極板およびセパレータと共に渦巻状に巻回する際に正極板が切断してしまい、電池作製が不可能であった。
実施例2の角型リチウムイオン二次電池を用い、実施例1および、比較例1、比較例2と同様に充放電サイクル特性の評価を行った。評価結果を(表8)に示す。
(表7)および(表8)に示した体積抵抗率と容量維持率が50%になった時点での充放電サイクル数の結果から、正極活物質密度が3.2g/cc以下では体積抵抗率が1000Ω・cm以上となっており、それに伴いサイクル特性が悪化する傾向にあることがわかった。これは、正極活物質密度が低い場合は正極活物質および導電剤の密着性が低い為に十分な導電性が得られず、体積抵抗率が急激に高くなることにより充放電サイクル特性が悪化したと考えられる。
以上の結果より、ニッケル酸リチウムを用いて作製した実施例1および実施例2の電池においては、正極合剤層における正極活物質の密度が3.3g/cc以上であり、正極合
剤層の体積抵抗率の値を30〜1000Ω・cmの範囲とすることにより、充放電サイクルに伴う正極合剤層と負極合剤層の過電圧特性の変化に対して、良好な過電圧のバランスを充放電サイクル中も継続して保たれることがわかった。そして、対向する正極合剤層と負極合剤層の電気容量のバランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかることを抑制し、良好な充放電サイクル特性が得られることがわかった。
剤層の体積抵抗率の値を30〜1000Ω・cmの範囲とすることにより、充放電サイクルに伴う正極合剤層と負極合剤層の過電圧特性の変化に対して、良好な過電圧のバランスを充放電サイクル中も継続して保たれることがわかった。そして、対向する正極合剤層と負極合剤層の電気容量のバランスが崩れて負極合剤層に過大な負荷がかかることを抑制し、良好な充放電サイクル特性が得られることがわかった。
本発明にかかる非水電解液二次電池は、高容量で且つ良好な充放電サイクル特性を有し、移動体通信機器、携帯電子機器等の電源として利用されている非水電解液二次電池に有用である。
1 極板群
2 正極リード
3 負極リード
4 電池ケース
5 封口板
6 負極端子
7 注入口
2 正極リード
3 負極リード
4 電池ケース
5 封口板
6 負極端子
7 注入口
Claims (2)
- 一般式LixNiyM1−yO2(x:0.95≦x≦1.10、MはCo、Mn、Cr、Fe、Mg、TiおよびAlの少なくとも1種類以上、y:0.6≦y≦0.95)で表されるリチウム複合ニッケル酸化物である正極活物質と導電剤と結着剤を含む正極合剤層を正極芯材に担持した正極板と、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材である負極活物質と結着剤を含む負極合剤層を負極芯材に担持した負極板とをセパレータを介して巻回してなる極板群と、非水電解液とを備えた非水電解液二次電池であって、
前記正極活物質の密度が3.3g/cc以上であり、前記正極合剤層の体積抵抗率が30〜1000Ω・cm(JIS−K7194の試験方法)であることを特徴とする非水電解液二次電池。 - 前記導電剤のBET比表面積が30〜200m2/gであり、前記正極合剤層に含まれる正極活物質と導電剤の重量比率が、正極活物質100重量部に対して導電剤が0.3〜1.4重量部であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
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JP2008096851A JP2009252431A (ja) | 2008-04-03 | 2008-04-03 | 非水電解液二次電池 |
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2008
- 2008-04-03 JP JP2008096851A patent/JP2009252431A/ja active Pending
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