WO1998037753A1 - Dispositif d'inoculation de spores de champignons - Google Patents

Description

明 細 書

技術分野

本発明は、 栽培容器や栽培包装袋に充填した培養基にきのこ類の種菌を接種す る種菌接種装置に関するものである。 背景技術

従来、 大鋸屑や米ぬかなどを主成分に栄養源を配合した培養基を用いてきのこ 類を人工栽培する方法としては、 培養基を栽培容器に充填して殺菌処理し、 その 充填した栽培容器の中にエノキダケ， マイタケなどのきのこ類の種菌を接種した 後に、 栽培容器の口部に蓋を被せて閉塞し、 予め決められた温度， 湿度条件下で 菌を培養して工業的に栽培する方法、 あるいは培養基をプラスチック製の包装袋 内に充填し、 その充填した培養基充填包装袋の袋口を折り返して閉塞保持し、 こ の状態にて袋ごと培養基を殺菌処理し、 この殺菌処理した培養基充填包装袋の中 に種菌を接種して予め決められた温度， 湿度条件下で菌を培養して工業的に栽培 する方法などが行われている。

ところで、 従来の栽培容器内あるいは栽培包装袋内の培養基に種菌を接種する 装置として、 たとえば日本国特許庁発行の特開昭 6 3 - 2 5 8 5 1 9号公報ゃ特 開昭 6 3— 2 5 8 5 2 0号公報などに開示されているように、 種菌が収容された 種菌容器を逆さ状態にして本体フレーム側に装着し、 この状態で種菌容器を回転 させるとともに、 この種菌容器の口部から搔き出し刃を設けた搔き出し軸を回転 させながら種菌容器内に挿入し、 その搔き出し軸を回転させつつ徐々に上昇させ ながら搔き出し刃によって種菌を搔き出し、 ホッパーなどを介して栽培容器内に 搔き出された種菌を充填するように構成している。

また上記従来技術においては、 種菌の充填量は一般的に栽培するきのこの種類 によって前記搔き出し軸の回転時間を設定しているため、 逆さにセットされた種 菌容器の口部の外径寸法と胴部の外径寸法の差によって種菌の搔き出し量が異な つてしまうごとがあり、 また種菌容器内の種菌が途中でなくなつてしまうとその 切り替わり時に種菌の充填量にバラツキが生じることがあり、 特に種菌の充填量 が所定量以下であった場合、 種菌の菌糸が栽培容器内に繁殖しづらく培養日数が かかってしまうことが予想される。

これを避けるために、 種菌の搔き出し量をたとえば光電センサなどを用いて種 菌量を検出することも考えられるが、 センサやその取り付け箇所の汚れなどによ り検出精度にバラツキが生じてしまうという虞もある。

そこで本発明は、 栽培容器に供給する種菌の供給量をほぼ一定に保ちながら安 定した種菌充填を行うことのできるきのこ種菌接種装置を提供することを目的と する。 発明の開示

本発明は、 種菌容器内に収容された種菌を所定量搔き出す種菌搔き出し機構を 設け、 この種菌搔き出し機構により搔き出された種菌を貯留し、 かつ開閉可能な シャッターを備えた種菌用ホッパーを設け、 この種菌用ホッパーのシャッター開 放時に培養基を充填した栽培容器あるいは栽培包装袋の中に向けて前記種菌を充 填するようにした種菌接種装置において、 種菌を貯留するための前記種菌用ホッ パーの内部に、 前記種菌搔き出し機構によって搔き出された種菌が所定量に達し たときに通電して検知する一対の電極を設置した検出部を設けるとともに、 この 検出部の通電に基づき前記種菌搔き出し機構の作動を停止する制御部を設けたこ とにより、 種菌が所定量搔き出されると前記検出部の電極間に電流が流れて通電 し、 この通電による検知信号に基づいて制御部が作動し、 種菌搔き出し機構が停 止することとなり、 これにより栽培容器内あるいは栽培包装袋内に充填供給され る種菌量をほぼ一定に保つことができる。

また、 前記シャッターの開放時に前記種菌が前記栽培容器あるいは前記栽培包 装袋の中に供給されることなく前記ホッパーに残留したことを前記検出部によつ て検知すると同時に、 前記制御部を介して種菌接種装置の駆動手段を停止するよ うにしたことを特徴とする種菌接種装置であるため、 種菌用ホッパーのシャツ夕 一の開放によって栽培容器内あるいは栽培包装袋内に種菌を供給する際、 湿り気 などによつて種菌用ホッパー内に種菌が残留したとしても、 前記検出部の電極間 に電流が流れ続けるものであり、 この継続した通電による検知信号に基づいて制 御部が作動し、 種菌接種装置の駆動手段を停止することで種菌用ホッパーに種菌 が残留して詰まっていることを判別することもでき、 栽培容器内に種菌が供給さ れなかったことも認識することができる。

加えて、 種菌の湿り気などの度合いによる前記検出部間の抵抗値の変位に応じ て所定の通電電流に設定可能とする増幅部を備え、 この増幅部から前記制御部へ 増幅信号を出力してなることにより、 検出部の検出精度を決定する際、 種菌の有 無を判断する基準を種菌自体の培養基の成分や湿り気などの要因を勘案して設定 調整することによりその精度を良好に合わせることができる。

また、 種菌接種装置の駆動手段が停止したことを喚起する報知手段を設けたの で、 駆動手段の停止とともにブザーやスピーカなど、 あるいはランプ点灯などの 報知手段によつて作業者などに喚起させることもできる。 図面の簡単な説明

第 1図は、 本発明の一実施例を示す種菌接種装置の全体構成を示す概要斜視図 であり、 第 2図は、 本発明の一実施例を示す種菌接種装置の主要側面図であり、 第 3図は、 本発明の一実施例の種菌接種装置における種菌充填装置の要部を示す 部分斜視図であり、 第 4図は、 本発明の一実施例の種菌容器セット時を示す種菌 充填装置の要部の正面図であり、 第 5図は、 第 4図の種菌容器の解放時を示す種 菌充填装置の要部の正面図であり、 第 6図は、 本発明の一実施例の種菌充填装置 の種菌供給制御部を示した概略図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施例を添付図面を参照にして説明する。 本発明に係る種菌接 種装置の概略構成とその動作については、 第 1図および第 2図の種菌接種装置の 全体構成概要図にて述べる。 種菌接種装置の本体フレーム 1の略全長に渡り移送 コンべャ 2が設けられ、 この移送コンべャ 2は操作パネル 3のスィツチの操作に より起動， 停止が可能に設けられており、 前記本体フレーム 1の両端側に設けら れた複数のスプロケット間にエンドレスのチェーン 4が平行に架け渡されている。 そして、 大鋸屑や米ぬかなを主成分に栄養源を配合した培養基が充填され蓋 5 で密封された栽培容器 6を、 たとえば縦列 4個， 横列 4個収納したプラスチック 製のコンテナ 7を移送始端側における移送コンべャ 2のチェーン 4上に載せ、 移 送コンべャ 2を始動させるとチェーン 4の走行によってコンテナ 7を移送終端側 に向かって搬送できるように構成している。

また本体フレーム 1の略中央位置には、 本願出願人が先に提案した特開平 5— 1 0 3 5 4 3号公報などに示されているように、 栽培容器 6が適正な種菌接種位 置に到達したことを検知し、 かつ検知されたコンテナ 7内の横一列の栽培容器 6 のセンタを出しつつ位置決めする容器位置決め装置 8が設けられるとともに、 こ の容器位置決め装置 8によつて種菌接種位置に横一列に位置決め配列された栽培 容器 6の蓋 5を開閉作動する蓋開閉装置 9が設けられている。

この蓋開閉装置 9による栽培容器 6の蓋 5の開放時に、 蓋開閉装置 9の上方側 に位置し、 種菌容器 1 0内の種菌 Sを所定量搔き出して開放された前記栽培容器 6内に接種する種菌充填装置 1 1を構成している。

また本発明の種菌充填装置 1 1を前述の第 1図および第 2図に加えて第 3図か ら第 6図を用いて詳述すると、 前記種菌充填装置 1 1には、 前記コンテナ 7内に 収容された横一列の栽培容器 6に対応する 4個の種菌容器 1 0の首部 1 0 A側を 逆さに倒立状態で挿入する装着孔 1 2を備えた略平板状の種菌容器装填部材 1 3 が前記本体フレーム 1に設けられている。

また前記種菌容器装填部材 1 3の両側部にそれぞれ平板状の支柱 1 4が設けら れ、 この各支柱 1 4にエアシリンダー 1 5が取り付けられ、 この各エアシリンダ —1 5のピストン 1 6の上端部間に支持板 1 7が固定され、 この支持板 1 7には 前記種菌容器 1 0の底部 1 0 Bと対応する位置にそれぞれ回転伝達部材となる複 数個のスプロケット 1 8が回転軸 1 9を介して回転可能に軸支され、 この各回転 軸 1 9の下端部には押圧支持部材 2 0が設けられており、 この押圧支持部材 2 0 は、 種菌容器 1 0の底部 1 0 Bと同程度の大きさからなる円盤状の押圧プレート 2 1が前記回転軸 1 9に対して回り止め状態にして弾発的に種菌容器 1 0の底部 1 0 Bを押圧付勢するように構成されている。 また前記スプロケット 1 8側に面した支持板 1 7には、 ギヤヘッドを備えたモ 一夕一 2 2が取り付け固定されるとともに、 このモ一夕一 2 2の回転軸に駆動用 スプロケット 2 3が設けられ、 この駆動用スプロケット 2 3と前記回転伝達部材 となる各押圧プレート 2 1を回転するためのスプロケット 1 8および支持板 1 7 に設けられた従動用スプロケット 2 4との間に無端状のローラチェーン 2 5が架 け渡され、 前記モータ一 2 2と各スプロケット 1 8， 2 3， 2 4およびローラチ エーン 2 5によって種菌容器回転駆動部材 2 6を構成しており、 前記モー夕一 2 2の回転駆動により無端状のローラチェーン 2 5を介して各スプロケット 1 8力 S 回転伝達され、 各スプロケット 1 8に固定された前記押圧プレ一卜 2 1側が回転 軸 1 9を介して回転されるよう構成されている。

またこの実施例における前記種菌容器装填部材 1 3には、 各種菌容器 1 0の首 部 1 O Aを受け入れる挿入孔 1 2の間に位置してサポート軸 2 7がそれぞれ立設 され、 この各サポート軸 2 7の上端部に前記種菌容器 1 0の胴部 1 0 Cを支える 略円柱状の駒部 2 7 Aが取り付け固定されるとともに、 前記挿入孔 1 2と同心円 状に配設され、 逆さに倒立状態で挿入された種菌容器 1 0の胴部 1 0 Cと首部 1 O Aとの間の肩部 1 0 Dを回転可能に支持する軸受部材 2 8が前記種菌容器装填 部材 1 3に取り付け固定されている。

また前記種菌充填装置 1 1には、 前記種菌容器装填部材 1 3の各揷入孔 1 2を 介して種菌容器 1 0内の種菌 Sを搔き出すための種菌搔き出し機構 2 9が設けら れており、 この種菌搔き出し機構 2 9は、 その先端に搔き出し刃 3 0を備えた搔 き出し軸 3 1によって形成され、 この各搔き出し軸 3 1は搔き出し回転駆動部材 となるモータ一 3 2の回転伝達をチェーン 3 3を介してそれぞれ回転伝達するよ うに構成されるとともに、 前記モー夕一 3 2とともに搔き出し軸 3 1が本体フレ —ム 1のプレート 3 4上に取り付けられている。

また前記搔き出し刃 3 0を備えた搔き出し軸 3 1は、 本願出願人が先に提案し た特開平 5—1 0 3 5 4 3号公報などに示してあるように、 搔き出し刃 3 0の回 転とともに、 各搔き出し軸 3 1を軸支する前記プレート 3 4が昇降可能に設けら れており、 この実施例では、 プレート 3 4に設けた雌螺子筒 3 5に螺子軸 3 6を 螺合し、 この螺子軸 3 6は無端状のチェーン 3 7を介して搔き出し上昇駆動部材 となるモ一ダ一 3 8と連結しており、 このモ一夕一 3 8の回転が前記チェ一ン 3 7を介して螺子軸 3 6へと回転伝達し、 この螺子軸 3 6の回転に伴って前記プレ ート 3 4が上昇され、 このプレート 3 4上に取り付けた前記搔き出し刃 3 0を備 えた搔き出し軸 3 1を上昇案内するようにしている。

なお搔き出し軸 3 1は、 上昇端に達した時点で下降端まで復帰するように前記 搔き出し上昇駆動部材となるモーター 3 8が逆回転し、 この逆回転により螺子軸 3 6を介して前記プレート 3 4が下動復帰するように構成されている。

また前記種菌容器装填部材 1 3に設けた 4個の揷入孔 1 2の下方にそれぞれ対 応して種菌 Sを案内し貯留する種菌用ホッパー 3 9が設けられ、 それぞれの種菌 用ホッパー 3 9の下端部には、 その開口下端部を開閉するシャッター 4 0が設け られており、 このシャツ夕一 4 0は回動支軸 4 1を支点として回動可能に設けら れるとともに、 この回動支軸 4 1に取り付けられたギヤを介してモータ一 4 2へ と嚙合伝達するように連結されており、 このモー夕一 4 2の回転駆動によりギヤ を介してシャッター 4 0が開放作動と閉塞作動されるように設けられている。 また前記シャツ夕一 4 0のさらに下方にはシャツ夕一 4 0の開放時に種菌 Sを 栽培容器 6の口部へと案内する種菌供給筒 4 3が配設され、 この種菌供給筒 4 3 はシリンダー 4 4によって前記蓋開閉装置 9とともに、 リンクアームを介して連 動するよう移動可能に設けられており、 前記シリンダー 4 4の作動に伴う蓋開閉 装置 9による蓋 5の開放作動時に種菌供給筒 4 3が栽培容器 6位置から懸け離れ た位置に後退するように移動可能に配設されている。

またこの実施例では、 前記種菌用ホッパー 3 9の内部には、 前記種菌搔き出し 機構 2 9によつて搔き出された種菌 Sが所定量に達したときに通電して検知する 一対の電極 4 5を取り付け固定した種菌 Sの検出部 4 6が設けられ、 この検出部 4 6の通電に基づき前記種菌搔き出し機構 2 9の作動を停止する制御部 4 7が設 けられている。

なお、 前記電極 4 5は、 栽培するきのこの種類によって種菌 Sの充填量が異な るため、 前記種菌用ホッパー 3 9に対して電極 4 5を移動調整可能に取り付け固 定できるように設けることが望ましい。

また、 前記種菌用ホッパー 3 9内に供給された種菌 Sを種菌供給筒 4 3を介し て栽培容器 6内に供給する際、 前記シャッター 3 9の開放時に前記種菌 Sが前記 栽培容器 6の中に供給されることなく前記種菌用ホッパー 3 9に残留した場合、 種菌 Sがー対の電極 4 5間に介在しているために通電状態が維持され、 この電極 4 5による検出部 4 6によって通電されていることが検知されると同時に、 前記 制御部 4 7を介して種菌接種装置の駆動手段、 たとえば移送コンペャ 2， 種菌容 器回転駆動部材 2 6， 種菌搔き出し機構 2 9の搔き出し回転駆動部材であるモー 夕一 3 2， 搔き出し上昇駆動部材であるモータ一 3 8などの駆動系を停止するよ うに構成している。

また、 前記種菌 Sの湿り気ゃ種菌 S自体の培養基の配合などの度合いによる前 記検出部 4 6間の抵抗値の変位に応じて所定の通電電流に設定可能とする増幅部

4 8が前記検出部 4 6と接続され、 検出部 4 6から増幅部 4 8を介して前記制御 部 4 7へと接続されている。

次に前述した構成において、 特に種菌充填装置の作用を主体的に説明する。 先 ず、 所定数の蓋 5付きの栽培容器 6を収納したコンテナ 7を移送コンべャ 2上に 載置してコンテナ 7を移送し、 最前列の栽培容器 6が種菌接種位置に到達すると 移送コンべャ 2が停止し、 次いで容器位置決め装置 8によつて栽培容器 6の上下 方向とセンタ位置を規制した状態で栽培容器 6を種菌接種位置に位置決め固定す る。

また前記容器位置決め装置 8による位置決め時において、 搔き出し回転駆動部 材であるモ一ター 3 2が回転駆動し、 この回転駆動により搔き出し軸 3 1が回転 して搔き出し刃 3 0により種菌 Sが搔き取られ、 この搔き取られた種菌 Sは種菌 用ホッパー 3 9内の下端部に貯留される。

この際、 搔き出し軸 3 1の回転時には、 種菌容器回転駆動部材 2 6の一部を構 成するモーター 2 2も作動して押圧プレート 2 1が回転され、 この押圧プレート 2 1によって押圧支持された種菌容器 1 0も回転するとともに、 搔き出し上昇駆 動部材となるモータ一 3 8の回転に伴い螺子軸 3 6が回転してプレート 3 4を上 昇させ、 このプレート 3 4上に取り付けられた搔き出し刃 3 0を設けた搔き出し 軸 3 1が上昇案内される。

次いで容器位置決め装置 8による位置決めが行われた後に、 シリンダ 4 4の作 動に伴って蓋開閉装置 9により蓋 5が蓋開放位置まで回動し、 この蓋開放動作に 連動して種菌供給筒 4 3が蓋 5を取り外した栽培容器 6の真上に移行し、 種菌用 ホッパー 3 9と栽培容器 6との間を結ぶ軸線上に前記種菌供給筒 4 3が配置され る。

また前述したように、 搔き出し回転駆動部材であるモーター 3 2の回転駆動に よる搔き出し刃 3 0の回転駆動によって種菌 Sが搔き取られているが、 この搔き 取られた種菌 Sの接き取り量が種菌用ホッパ一 3 9内に取り付けられた一対の電 極 4 5の位置に達すると、 各電極 4 5の間に種菌 Sによって満たされているため に、 種菌 S自体あるいはその湿り気などによって電極 4 5間に電流が流れて通電 し、 この通電による検知信号に基づいて制御部 4 7が作動し、 種菌搔き出し機構 2 9の搔き出し回転駆動部材である前記モータ一 3 2が停止することとなり、 種 菌用ホッパー 3 9内に所定量の種菌 Sを貯留することができる。

前記搔き出し回転駆動部材であるモーター 3 2の停止とともに、 種菌用ホツバ —3 9内に所定量に貯留されている種菌 Sは、 モータ一 4 2の回転駆動により前 記シャッター 4 0が開放されて種菌供給筒 4 3を介して横一列単位で栽培容器 6 内に供給され、 この種菌 Sの供給完了後に前記シャッター 4 0は種菌案内筒 42 の下側開放端を閉塞作動するように復帰し、 かつ前記シリンダ一 4 4の復帰作動 により種菌供給筒 4 3が栽培容器 6位置から退避復帰すると同時に、 蓋開閉装置 9が回転復帰して種菌 Sを接種した横一列の栽培容器 6の蓋 5が被嵌される。 従って、 前記一連の工程を順次作動することによって横一列単位で順次コンテ ナ 7内の栽培容器 6に所定量の種菌 Sを接種することができる。

また前述したように前記容器位置決め装置 8による位置決め時において、 搔き 出し回転駆動部材であるモータ一 3 2の回転駆動によって搔き出し軸 3 1を回転 し、 この搔き出し軸 3 1の上端側に設けた接き出し刃 3 0により種菌 Sが搔き取 られるが、 種菌用ホッパー 3 9に貯留されている種菌 Sの搔き出し量が所定量に 満たなくて種菌容器 1 0内の種菌 Sが空になってしまった場合、 前記搔き出し上 昇駆動部材となるモータ一 3 2が逆回転して前記螺子軸 3 6を介して前記プレー ト 3 4が下降端まで下動復帰し、 この状態にて空となった種菌容器 1 0と種菌 S が充填されている種菌容器 1 0とを交換し、 新たに種菌 Sの搔き出し作動を行う ことで種菌用ホッパー 3 9内に所定量の種菌 Sが貯留されるまで、 すなわち、 搔 き取られた種菌 Sの搔き取り量が種菌用ホッパー 3 9内に取り付けられた一対の 電極 4 5の位置に達するまで種菌搔き出し機構 2 9の搔き出し回転駆動部材であ る前記モーター 3 2が回転し続けるものであり、 これにより種菌用ホッパー 3 9 内に決められた所定量の種菌 Sを供給することができる。

また種菌用ホッパー 3 9のシャツ夕一 4 0の開放によって栽培容器 1 0内に種 菌 Sを供給する際、 湿り気などによって種菌用ホッパー 3 9内に種菌 Sが残留し たとしても、 前記検出部 4 6の電極 4 5間に電流が流れ続けるものであり、 この 継続した通電による検知信号に基づいて制御部 4 7が作動し、 種菌接種装置の駆 動手段であるたとえば移送コンべャ 2などを停止することで過った状態にて次の 工程へと移ることなく、 しかも種菌用ホッパー 3 9に種菌 Sが残留して詰まって いることを判別することもでき、 栽培容器 1 0内に種菌 Sが供給されなかったこ とも認識することもできるものであり、 この際、 駆動手段の停止とともにブザー やスピーカなど、 あるいはランプ点灯などの報知手段を設けるようにすることに よって作業者などに喚起させることもできる。

加えて、 種菌 Sの湿り気などの度合いによる前記検出部 4 6間の抵抗値の変位 に応じて所定の通電電流に設定可能とする増幅部 4 8を備え、 この増幅部 4 8か ら前記制御部 4 7へ増幅信号を出力してなることにより、 検出部 4 6の検出精度 を決定する際、 種菌 Sの有無を判断する基準を種菌 S自体の培養基の成分や湿り 気などの要因を勘案して設定調整することによりその精度を良好に合わせること ができるという効果もある。

以上詳述したように本発明は、 種菌容器内に収容された種菌を所定量搔き出す 種菌搔き出し機構を設け、 この種菌搔き出し機構により搔き出された種菌を貯留 し、 かつ開閉可能なシャツ夕一を備えた種菌用ホッパーを設け、 この種菌用ホッ パ一のシャッター開放時に培養基を充填した栽培容器あるいは栽培包装袋の中に 向けて前記種菌を充填するようにした種菌接種装置において、 種菌を貯留するた めの種菌用ホッパーの内部に、 種菌搔き出し機構によって搔き出された種菌が所 定量に達したときに通電して検知する一対の電極を設置した検出部を設け、 この 検出部の通電に基づき前記種菌搔き出し機構の作動を停止する制御部を設けたこ とにより、 種菌が所定量搔き出されると前記検出部の電極間に電流が流れて通電 し、 この通電による検知信号に基づいて制御部が作動して種菌搔き出し機構を停 止させるものであり、 これにより栽培容器内あるいは栽培包装袋内に充填供給さ れる種菌量をほぼ一定に保つことができ、 また種菌用ホッパーのシャッターの開 放によって栽培容器内あるいは栽培包装袋内に種菌を供給する際、 湿り気などに よって種菌用ホッパー内に種菌が残留したとしても、 前記検出部の電極間に電流 が流れ続けるものであり、 この継続した通電による検知信号に基づいて制御部が 作動し、 種菌接種装置の駆動手段を停止することで種菌用ホッパーに種菌が残留 して詰まっていることを判別することもでき、 栽培容器内に種菌が供給されなか つたことも認識することもできる。

また、 種菌の湿り気などの度合いによる前記検出部間の抵抗値の変位に応じて 所定の通電電流に設定可能とする増幅部を備え、 この増幅部から前記制御部へ増 幅信号を出力してなることにより、 検出部の検出精度を決定する際、 種菌の有無 を判断する基準を種菌自体の培養基の成分や湿り気などの要因を勘案して増幅部 によって簡単に設定調整することができ、 その精度を良好に合わせることができ る。

また、 種菌接種装置の駆動手段が停止したことを喚起する報知手段を設けたの で、 駆動手段の停止とともにブザーやスピーカなど、 あるいはランプ点灯などの 報知手段によって作業者などに喚起させることもできる。 産業上の利用可能性

本発明は上述した実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内にお いて種々の変形実施が可能であり、 たとえばコンテナ内に収容した栽培容器に列 単位にて種菌を充填供給するようにしていたが、 単独の栽培容器に種菌を供給す る種菌接種装置であってもよいし、 培養基を充填した栽培容器に変えて培養基を 充填した栽培包装袋に種菌を充填供給するものであってもよいものであり、 また 実施例ではシャツ夕一を備えた種菌用ホッパーとして、 そのホッパーの下端側に シャツ夕一を配設してその下端側を開放，閉塞するタイプとして構成していたが、 種菌用ホッパーの下部側を左右に開閉作動するタイプとしてもよい。

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Claims

請 求 の 範 囲

1 . 種菌容器内に収容された茸類の種菌を所定量搔き出す種菌搔き出し機構を設 け、 この種菌搔き出し機構により搔き出された種菌を貯留し、 かつ開閉可能なシ ャッターを備えた種菌用ホッパーを設け、 この種菌用ホッパーのシャッター開放 時に培養基を充填した栽培容器あるいは栽培包装袋の中に向けて前記種菌を充填 するようにした種菌接種装置において、 前記種菌用ホッパーの内部に前記種菌搔 き出し機構によって搔き出された種菌が所定量に達したときに通電して検知する 一対の電極を設置した検出部と、 この検出部の通電に基づき前記種菌搔き出し機 構の作動を停止する制御部とを備えたことを特徴とする種菌接種装置。

2 . 前記シャツ夕一の開放時に前記種菌が前記栽培容器あるいは前記栽培包装袋 の中に供給されることなく前記種菌用ホッパーに残留したことを前記検出部によ つて検知すると同時に、 前記制御部を介して種菌接種装置の駆動手段を停止する ようにしたことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の種菌接種装置。

3 . 前記種菌の湿り気などの度合いによる前記検出部間の抵抗値の変位に応じて 所定の通電電流に設定可能とする増幅部を備え、 この増幅部から前記制御部へ増 幅信号を出力してなることを特徴とする請求の範囲第 1項または請求の範囲第 2 項に記載の種菌接種装置。

4 . 前記種菌接種装置の駆動手段が停止したことを喚起する報知手段を設けたこ とを特徴とする請求の範囲第 2項に記載の種菌接種装置。