JPH0870698A - 人工榾木の植菌方法およびその植菌装置 - Google Patents

人工榾木の植菌方法およびその植菌装置

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Publication number
JPH0870698A
JPH0870698A JP6240548A JP24054894A JPH0870698A JP H0870698 A JPH0870698 A JP H0870698A JP 6240548 A JP6240548 A JP 6240548A JP 24054894 A JP24054894 A JP 24054894A JP H0870698 A JPH0870698 A JP H0870698A
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JP
Japan
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inoculum
packaging bag
opening
artificial
artificially
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Pending
Application number
JP6240548A
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English (en)
Inventor
Kazuya Ono
和也 小野
Masashi Kaneko
正志 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 人工榾木への植菌作業を自動化すると共に、
投入した種菌を人工榾木に確実に活着する。 【構成】 各人工榾木1を収容した各培養袋2の開口部
2A側を培養袋開口装置8で開口させ、この状態で種菌
投入装置19で各人工榾木1上に種菌Kを投入し、培養
袋閉塞装置53で各人工榾木1上に種菌Kが投入された
培養袋2の未充填部を折曲げて開口部2A側を閉塞した
後、種菌押圧装置67によって折曲げられた培養袋2の
上から種菌Kを人工榾木1に押付けるようにしている。
従って、各人工榾木1の植菌作業を人手を介入すること
なく自動的に行なうことができる上に、培養袋2を介し
て種菌Kを各人工榾木1に押付けることにより、各人工
榾木1に雑菌が付着するのを防止しつつ、種菌を各人工
榾木1に活着できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば椎茸、しめじ等
のキノコを人工栽培するための人工榾木に種菌を植菌す
るのに好適に用いられる人工榾木の植菌方法およびその
植菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、椎茸等のキノコは、椎や栗等の
木材(榾木)にキノコの種菌を打込んで植菌することに
より、種菌から木材に菌糸を蔓延させて栽培を行なうよ
うになっている。
【0003】然るに、昨今では、栽培作業の簡略化や収
穫量の増大等を図るために、容易に高い収穫率が得られ
る人工榾木を用いた人工栽培が広く用いられている。そ
して、この人工栽培に用いられる人工榾木は、例えば椎
や栗等の木材のおが屑に適量の水分や栄養分を加えたも
のからなり、包装袋としての培養袋に弱く加圧した状態
で充填されている。
【0004】ここで、前記人工榾木をキノコの栽培がで
きるようにするには、まず、作業者が手作業で人工榾木
上に薬さじを用いてキノコの種菌を投入し、薬さじで種
菌を軽く押圧して人工榾木に密に接触(活着)させる。
次に、培養袋の上端側開口部を閉塞し、この状態で予め
決められた温度、湿度条件下で植菌された種菌を培養す
ることにより、培養袋内の人工榾木に菌糸を蔓延させ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるものでは、作業者が手作業で人工榾木上に
キノコの種菌を投入するようにしているから、植菌作業
の作業効率が低く、大量生産に対応することができない
という問題がある。
【0006】また、薬さじを用いて種菌を投入するよう
にしいるから、作業者に付着した雑菌が該薬さじを介し
て人工榾木に付着する虞れがあり、一度薬さじに雑菌が
付着すると、該薬さじを介して他の人工榾木に雑菌が付
着し、雑菌によってキノコの収穫量の低下等が発生して
しまい、人工榾木の信頼性が大きく低下するという問題
がある。
【0007】そこで、人工榾木に自動的に種菌を投入す
るための植菌装置が考えられており、この植菌装置とし
ては、例えば特公平5−22486号に記載されたもの
が知られている。
【0008】然るに、この植菌装置では培養基(人工榾
木)上に種菌を落下投入しているだけであるため、種菌
が培養基に活着せず、培養基に菌糸が蔓延するまでに長
期間を要してしまい、生産性が大幅に低下するという問
題がある。
【0009】また、上述した植菌装置では、種菌充填容
器内の種菌を掻き出し棒によって掻き出すようになって
いるものの、該掻き出し棒を充填容器の軸方向に直線的
に移動させるようにしているから、充填容器の膨出した
部分の内面に付着した種菌を掻き出すことができず、充
填容器内に種菌が残ってしまうという問題がある。
【0010】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、人工榾木への植菌作業を自動化すると共
に、投入した種菌を人工榾木に確実に活着できるように
した人工榾木の植菌方法およびその植菌装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明による人工榾木の植菌方法は、
人工榾木を収容した包装袋の開口側を左右両側から吸着
して開口させる包装袋開口工程と、該包装袋開口工程に
より開口された包装袋の開口部を介して人工榾木上に種
菌を投入する種菌投入工程と、該種菌投入工程によって
種菌が投入された後、包装袋の未充填部を折曲げて閉塞
させる包装袋閉塞工程と、該包装袋閉塞工程によって折
曲げられた包装袋の上から種菌を人工榾木に押付けるよ
うに押圧する種菌押圧工程とからなる。
【0012】また、請求項2の発明による人工榾木の植
菌装置は、包装袋に収容された人工榾木を搬送する搬送
手段と、該搬送手段の途中に設けられ、前記包装袋の開
口側に搬送方向の左右両側から吸着する吸着部を接近離
間させることにより該包装袋の開口側を開口させる包装
袋開口手段と、該包装袋開口手段の上方に設けられ、包
装袋の開口部を介して上方から人工榾木上に所定量の種
菌を落下投入する種菌投入手段と、前記包装袋開口手段
の下流側に位置して前記搬送手段の途中に設けられ、包
装袋の未充填部を折曲げて閉塞する包装袋閉塞手段と、
該包装袋閉塞手段の上方に設けられ、押圧パッドを昇降
させることによって包装袋閉塞手段により折曲げられた
包装袋の上から種菌を人工榾木に押付けるように押圧す
る種菌押圧手段とから構成してなる。
【0013】さらに、請求項3のように、前記種菌投入
手段は、人工榾木の上方に設けられたすり切り板と、前
記人工榾木上に位置して該すり切板に形成された種菌投
入穴と、該種菌投入穴を介して人工榾木上に種菌を投入
するため、種菌投入穴を通過するように前記すり切板上
に設けられた種菌充填ケースとから構成するのが好まし
い。
【0014】また、請求項4のように、前記種菌投入手
段には、前記種菌充填ケース内に種菌を供給するため、
カム機構を介して種菌ボトルの内面形状に沿うように掻
出し部を移動しつつ、該種菌ボトル内の種菌を掻出す種
菌供給手段を設けるのが好ましい。
【0015】
【作用】請求項1の植菌方法により、包装袋開口工程で
人工榾木を収容した包装袋の開口側を左右両側から吸着
して開口させ、種菌投入工程で該包装袋開口工程により
開口された包装袋の開口部を介して人工榾木上に種菌を
投入し、包装袋閉塞工程で該種菌投入工程によって種菌
が投入された後、包装袋の未充填部を折曲げて閉塞さ
せ、種菌押圧工程で該包装袋閉塞工程によって折曲げら
れた包装袋の上から種菌を人工榾木に押付けるように押
圧することにより、人工榾木に自動的に種菌が投入さ
れ、かつ該種菌が人工榾木に確実に活着される。
【0016】また、請求項2の植菌装置の構成により、
包装袋に収容された人工榾木は、搬送手段によって搬送
されつつ、包装袋開口手段によってその包装袋の開口側
が搬送方向の左右両側から吸着する吸着部の接近離間に
より開口され、この状態で種菌投入手段によって上方か
ら人工榾木上に所定量の種菌が落下投入される。次に、
種菌が投入された人工榾木は、再度搬送手段によって下
流側の包装袋閉塞手段に向けて搬送され、該包装袋閉塞
手段によって包装袋の未充填部が折曲げられて閉塞され
た後、種菌押圧手段の押圧パッドによって包装袋閉塞手
段で折曲げられた包装袋の上から押圧される。これによ
り、人工榾木上の種菌は包装袋を介して該人工榾木に押
付けられ、活着する。
【0017】さらに、請求項3のように、前記種菌投入
手段は、人工榾木の上方に設けられたすり切り板と、前
記人工榾木上に位置して該すり切板に形成された種菌投
入穴と、該種菌投入穴を介して人工榾木上に種菌を投入
するため、種菌投入穴を通過するように前記すり切板上
に設けられた種菌充填ケースとから構成することによ
り、種菌充填ケースを移動させることにより種菌投入穴
を介して容易に所定量の種菌を人工榾木上に投入でき
る。
【0018】また、請求項4のように、前記種菌投入手
段には、前記種菌充填ケース内に種菌を供給するため、
カム機構を介して種菌ボトルの内面形状に沿うように掻
出し部を移動しつつ、該種菌ボトル内の種菌を掻出す種
菌供給手段を設けることにより、種菌ボトルの内面に付
着した種菌を残さず使用できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例による人工榾木の植菌
装置を図1ないし図13を参照しつつ説明する。
【0020】図において、1は後述するコンベア4の各
搬送ローラ6上に載置された複数個の人工榾木を示し、
該各人工榾木1は、例えば椎や栗等の木材のおが屑に適
量の水分や栄養分を加えたものからなり、例えば耐熱性
を有するポリプロピレン等の透明性樹脂フィルム等から
なる包装袋としての培養袋2内に開口部2Aを介して充
填され、弱く加圧されている。
【0021】次に、3は複数個の枠体からなるベースフ
レーム、4は該ベースフレーム3上に設けられ、培養袋
2に充填された各人工榾木1を該培養袋2の開口部2A
が上向きとなる正立状態で9個1組(3個ずつ3列)と
して矢示A方向に搬送する搬送手段としてのコンベアを
示し、該コンベア4は、図2に示す如く、所定間隔離間
して搬送方向に平行に伸長した一対のコンベアフレーム
5,5と、該各コンベアフレーム5間に亘って搬送方向
に連続的に設けられた複数本の搬送ローラ6,6,…と
から大略構成され、前記各コンベアフレーム5間には、
各人工榾木1を3列に整列させるために、該各コンベア
フレーム5と共に各人工榾木1をガイドする2本のガイ
ドフレーム7,7が配設されている。
【0022】そして、このように構成されたコンベア4
は、図示しない駆動源によって前記各搬送ローラ6を回
転駆動することにより、該各搬送ローラ6上に載置され
た各人工榾木1を矢示A方向に間欠的に搬送するもので
ある。
【0023】8はコンベア4の途中に位置して設けられ
た包装袋開口手段としての培養袋開口装置を示し、該培
養袋開口装置8は、後述する種菌投入装置19,種菌供
給装置31と一体的に設けられている。そして、該培養
袋開口装置8は、コンベア4を挟むようにベースフレー
ム3上に立設された4本の支柱9,9,…と、該各支柱
9上に配設されたすり切り板10と、後述する吸着機構
11とから大略構成されている。
【0024】ここで、前記すり切り板10は、各支柱9
上に水平に固着されて培養袋開口装置8を施蓋する長方
形状の天板をなすと共に、後述する複数個の種菌投入穴
20が穿設されている。また、該すり切り板10は、該
培養袋開口装置8と種菌投入装置19との共通部品とな
っている。
【0025】11はすり切り板10の下面側に設けられ
た吸着機構を示し、該吸着機構11は、図2中左側に位
置してコンベア4の搬送方向に離間するようにすり切り
板10に固着された一対の第1ブラケット12,12
と、図2中右側に位置して該各第1ブラケット12に対
向するようにすり切り板10に固着された一対の第2ブ
ラケット13,13と、搬送方向に離間するように該各
ブラケット12,13間に亘って配設された2本の支持
ロッド14(1本のみ図示)と、各培養袋2の開口部2
Aの左側に位置して搬送方向Aに伸長し、垂下板15
A,15Aを介してすり切り板10に固着された3枚の
固定挟持板15,15,15と、各培養袋2の開口部2
Aの右側に位置して摺動アーム16A,16Aを介して
前記各支持ロッド14に移動自在に取付けられた3枚の
移動挟持板16,16,16と、該各移動挟持板16と
前記各固定挟持板15にそれぞれ3個の人工榾木1に対
応するように3個ずつ対向配設された吸着部としての吸
着盤17,17,…と、各第1ブラケット12に取付け
られ、そのロッド18Aが各移動挟持板16の摺動アー
ム16Aに連結された挟持シリンダ18,18とから大
略構成されている。また、前記各固定挟持板15および
各移動挟持板16は、図3に示すように中空の角筒状に
形成され、それぞれ各吸着盤17が吸引ホースを介して
真空ポンプ(いずれも図示せず)に接続されている。
【0026】そして、このように構成された培養袋開口
装置8は、9個(3列3個ずつ)の人工榾木1,1,…
がコンベア4によって搬送されてくると、図3に示すよ
うに、吸着機構11の各挟持シリンダ18のロッド18
Aを縮小して各移動挟持板16を各固定挟持板15に向
けて移動して培養袋2の開口部2A側を挟持した後、真
空ポンプの吸引力によって各吸着盤17を介して培養袋
2を吸着し、この状態で各挟持シリンダ18のロッド1
8Aを伸長することにより、図4に示す如く、培養袋2
の開口部2Aを開口するものである。
【0027】19は図2に示すように培養袋開口装置8
の上方に設けられた種菌投入手段としての種菌投入装置
を示し、該種菌投入装置19は、培養袋開口装置8と共
通の部品であるすり切り板10および後述する種菌投入
穴20,種菌充填ケース21,移動機構22,種菌撹拌
機構26から大略構成されている。
【0028】20,20,…は図5に示すように所定位
置に配設された9個の人工榾木1,1,…のほぼ中央に
位置するようにすり切り板10に形成された9個の種菌
投入穴で、該各種菌投入穴20の下端側には、該各種菌
投入穴20を介して投入される種菌Kを人工榾木1に案
内するガイド筒20Aが設けられている。
【0029】21はすり切り板10の上面側に設けら
れ、搬送方向の左右方向、即ち矢示B−B′方向に往復
移動自在な種菌充填ケースで、該種菌充填ケース21
は、コンベア4の搬送方向に伸長する角筒状に形成さ
れ、底部側はすり切り板10によって閉塞されている。
また、該種菌充填ケース21は、矢示B′方向に移動し
切った位置が待機位置となり、この待機位置で種菌供給
装置31から種菌Kの供給を受けるようになっている。
さらに、該種菌充填ケース21には、種菌Kの過充填を
防止するためのセンサ(図示せず)が設けられ、このセ
ンサからの検出信号に基づいて種菌供給装置31を制御
している。
【0030】22,22は種菌充填ケース21の長手方
向両側に位置してすり切り板10上に配設された一対の
移動機構を示し、該各移動機構22は、種菌充填ケース
21の移動方向に伸長し、両端部がブラケット23A,
23Aを介してすり切り板10上に固定されたロッド2
3と、該ロッド23に移動可能に取付けられた移動部2
4と、該移動部24と種菌充填ケース21とを連結する
連結板25とから大略構成され、前記ロッド23には、
圧縮エアによって移動部24を移動させるためのエア通
路(図示せず)が形成されている。そして、該各移動機
構22は、ロッド23に給排される圧縮エアによって移
動部24を駆動し、該移動部24に接続された種菌充填
ケース21を矢示B−B′方向に往復移動させるもので
ある。
【0031】26は種菌充填ケース21内に充填された
種菌Kを撹拌するための種菌撹拌機構を示し、該種菌撹
拌機構26は、種菌充填ケース21の長手方向に貫通す
るように回転自在に取付けられた回転軸27と、種菌充
填ケース21内に位置して該回転軸27に固着され、各
種菌投入穴20に対応して3個設けられた撹拌部材2
8,28,28と、種菌充填ケース21の外側に位置し
て前記回転軸27の両端部に固着されたスプロケット2
9,29と、該各スプロケット29に係合するように種
菌充填ケース21の移動方向に伸長して配設されたチェ
ーン30,30とから大略構成されている。ここで、前
記各撹拌部材28は、針金等の線材を対向する一対の三
角形を形成するように折曲げ、その三角形を互いに反対
方向にねじることによりスクリュ状に形成され、線材を
この形状とすることによって各撹拌部材28への種菌の
付着を最小限に抑えつつ、効果的に種菌Kを撹拌できる
ようになっている。
【0032】そして、前記種菌撹拌機構26は、種菌充
填ケース21が各移動機構22によって矢示B−B′方
向にしたときに、各チェーン30に係合した各スプロケ
ット29を介して回転軸27と共に各撹拌部材28を回
転させて種菌充填ケース21内の種菌Kを撹拌し、種菌
充填ケース21内の種菌Kが塊状になるのを防止するも
のである。
【0033】かくして、このように構成された種菌投入
装置19は、種菌充填ケース21内に種菌Kを充填した
状態で、各移動機構22によって該種菌充填ケース21
を矢示B方向に移動させることにより、図6に示す如
く、種菌充填ケース21が各種菌投入穴20を通過する
ときに、該各種菌投入穴20から下方に種菌Kを落下さ
せ、下方に配設されている各人工榾木1上に投入するよ
うになっており、該種菌充填ケース21を往復動させる
ことによって、図7に示すように、各人工榾木1上に所
定量の種菌Kを投入するものである。また、この種菌K
の投入時に、種菌充填ケース21内では、該種菌充填ケ
ース21が移動されることによって種菌撹拌機構26で
種菌Kを撹拌し、種菌Kが塊状のまま投入されて各人工
榾木1への投入量が変化するのを防止している。
【0034】31は図2に示すように培養袋開口装置8
の右側上方に設けられた種菌供給手段としての種菌供給
装置を示し、該種菌供給装置31は、後述するボトル支
持機構32と掻出し機構40等とから大略構成されてい
る。
【0035】32は待機状態の種菌充填ケース21上方
に設けられたボトル支持機構を示し、該ボトル支持機構
32は、図8に示す如く、2本の支柱33,33を介し
て種菌充填ケース21の上方に配設され、該種菌充填ケ
ース21の長手方向に伸長しつつ傾斜した長方形状の固
定板34と、該固定板34の長手方向に列設された3個
の貫通穴34A(1個のみ図示)に挿嵌され、後述する
種菌ボトル39の口部39Aを回転自在に支持する下側
支持部材35と、前記固定板33の上方に設けられ、該
固定板33に対して接近離間可能に設けられた移動板3
6と、該移動板36の下面側に前記各下側支持部材35
と対応するように回転自在に設けられ、支持穴37Aを
介して種菌ボトル39の底部39Cを支持すると共に外
周側にギヤ37Bが形成された3個の上側支持部材3
7,37,37と、該各上側支持部材37のギヤ37B
にギヤ38Aを介して噛合し、該各上側支持部材37を
回転駆動する駆動モータ38とから大略構成されてい
る。
【0036】ここで、39,39,…はボトル支持機構
32に支持された3個の種菌ボトルで、該各種菌ボトル
39は口部39Aが小径となり、肩部39Bから底部3
9Cにかけて膨出するように形成され、その内部にはキ
ノコの種菌Kが充填されている。
【0037】40は図2中右側の2本の支柱9,9に固
着された支持フレーム41に設けられた掻出し機構を示
し、該掻出し機構40は、前記支持フレーム41の先端
側に固着されたベース板42と、該ベース板42上に4
本の支持ロッド43A,43A(2本のみ図示)を介し
て昇降可能に設けられた昇降板43と、該昇降板43上
にスライド機構44を介してスライド可能に設けられた
スライド板45と、基端側が該スライド板45に回転自
在に取付けられ、先端側が上向きに伸長して各種菌ボト
ル39内に侵入する掻出し部46Aとなった3本の掻出
し棒46(1本のみ図示)と、前記スライド板45上に
設けられ、該各掻出し棒46を各種菌ボトル39と逆方
向に回転駆動する駆動モータ47と、ベース板42の下
面側に設けられ、昇降板43に接続された昇降ロッド4
8を介して該昇降板43を昇降(各種菌ボトル39の軸
方向に移動)させる昇降機構49と、ベース板42の両
端部にそれぞれ固着され、後述するピン51と共にカム
機構を構成する一対のカム板50(片方のみ図示)とか
ら大略構成され、該各カム板50には種菌ボトル39の
内面形状に沿ったカム溝50Aが形成され、該カム溝5
0Aにはスライド板45に接続されたピン51が移動自
在に係合している。
【0038】また、52は固定板34の下面側に固着さ
れた角筒状のフードで、該フード52は、各種菌ボトル
39から掻出した種菌Kを外部に飛散させないように種
菌充填ケース21内に案内するものである。
【0039】従って、このように構成された種菌供給装
置31では、ボトル支持機構32によって各種菌ボトル
39を支持しつつ、該各種菌ボトル39を駆動モータ3
8で回転させると共に、掻出し機構40の各掻出し棒4
6を各種菌ボトル39と逆方向に回転させつつ、先端の
掻出し部46Aを昇降機構49によって各種菌ボトル3
9内に侵入されることにより、該各種菌ボトル39内の
種菌Kを掻出し部46Aで掻出して種菌充填ケース21
内に供給するものである。また、この掻出し時には、昇
降機構49によって掻出し棒46が種菌ボトル39内に
侵入して行くに従ってスライド板45がピン51を介し
てカム板50のカム溝50Aに沿ってスライドし、図9
に一点鎖線で示す軌跡のように、掻出し棒46の掻出し
部46Aが種菌ボトル39の内面形状に沿って移動する
から、該掻出し部46Aで種菌ボトル39の内面に付着
した種菌Kを残さず掻出すようになっている。
【0040】53は図1に示すように培養袋開口装置8
の下流側に位置してコンベア4の途中に設けられた包装
袋閉塞手段としての培養袋閉塞装置を示し、該培養袋閉
塞装置53は、後述する種菌押圧装置67と一体的に設
けられている。そして、該培養袋閉塞装置53は、後述
するフレーム54,移動機構58,折曲げ部材63から
大略構成されている。
【0041】54はベースフレーム3上に配設され、種
菌押圧装置67と共通の部品となるフレームを示し、該
フレーム54は、コンベア4を挟むようにベースフレー
ム3上に立設された4本の支柱55,55,…と、該各
支柱55上に配設された天板56と、該天板56の下側
に位置して搬送方向に伸長するように各支柱55間に架
設された一対の横梁57(片方のみ図示)とから構成さ
れている。
【0042】58はコンベア4の搬送方向下流側に位置
して横梁57に支持された移動機構を示し、該移動機構
58は、図10に示す如く、前記各横梁57に亘って平
行に架設された一対の支持ロッド59(片方のみ図示)
と、該各支持ロッド59に移動自在に取付けられた2個
の移動駒60,60と、該各移動駒60上に固着された
板部材61と、フレーム54に取付けられ、そのロッド
62A先端が該板部材61に固定された移動シリンダ6
2とから大略構成されている。
【0043】63は移動機構58の各移動駒60下端側
に取付けられた折曲げ部材を示し、該折曲げ部材63
は、各移動駒60に固着された支持板64と、各人工榾
木1を下流側に避けるように該各人工榾木1と同じ間隔
をもって該支持板64に平行に固着された3枚の垂下板
65,65,65と、各人工榾木1よりも僅か上側に位
置して該各垂下板65の下端部に固着され、その先端側
が搬送方向に連なる3個の人工榾木1に亘って伸長した
折曲げ棒66,66,66とから大略構成されている。
【0044】このように構成された培養袋閉塞装置53
は、種菌Kが投入された各人工榾木1がコンベア4によ
って搬送されてきて所定位置で停止すると、図11に示
す如く、移動機構58の移動シリンダ62のロッド62
Aを縮小し、各移動駒60を介して折曲げ部材63を矢
示C方向に移動し、該折曲げ部材63の各折曲げ棒66
を介して各人工榾木1を包む各培養袋2の開口部2A側
となる未充填部を折曲げ、該各培養袋2を閉塞するよう
になっている。
【0045】67は培養袋閉塞装置53の上側に設けら
れた種菌押圧手段としての種菌押圧装置を示し、該種菌
押圧装置67は、フレーム54の天板56にロッド68
Aが下向きとなるように取付けられた昇降シリンダ68
と、該昇降シリンダ68のロッド68A先端にコ字状の
接続部材69Aを介して取付けられた方形状の昇降プレ
ート69と、該昇降プレート69の下面側に9個の人工
榾木に対応するように設けられた9個の押圧パッド7
0,70,…とから大略構成され、該各押圧パッド70
は、前記昇降プレート69に上下方向に摺動自在に垂下
された摺動軸70Aを介して取付けられている。また、
各押圧パッド70の該摺動軸70Aの外周側には、該各
押圧パッド70を常時下向きに付勢するばね部材71,
71,…が配設され、該各ばね部材71は押圧パッド7
0で人工榾木1(種菌K)を所定の押圧力で押圧できる
ようにしている。
【0046】従って、上記構成からなる種菌押圧装置6
7は、培養袋閉塞装置53によって各培養袋2の開口部
2A側が閉塞されると、図12に示すように、昇降シリ
ンダ68のロッド68Aを伸長して昇降プレート69と
共に各押圧パッド70を下降させ、該各押圧パッド70
によって各培養袋2の上から種菌Kを各人工榾木1に押
付けるように押圧する。また、このときの押圧力は、各
ばね部材71によって最適な力加減となっている。
【0047】本実施例による人工榾木1の植菌装置は上
述の如く構成されるもので、次に、該植菌装置を用いた
人工榾木1の植菌方法について図1ないし図13を参照
しつつ説明する。
【0048】まず、作業者によって培養袋2に収容され
た人工榾木1を9個(3個ずつ3列)コンベア4上に載
置し、該各培養袋2の開口部2A側を上向きに立たせる
(図1参照)。そして、コンベア4上に載置された各人
工榾木1は、該コンベア4によって矢示A方向に搬送さ
れ、最初に培養袋開口装置8(種菌投入装置19)によ
る開口位置で停止され、この位置で培養袋開口工程が施
される。
【0049】この培養袋開口工程では、図2に示すよう
に、各人工榾木1が開口位置に配置されると、図3に示
すように、吸着機構11の各挟持シリンダ18のロッド
18Aを縮小し、各移動挟持板16を各固定挟持板15
に向けて移動して培養袋2の開口部2A側を各吸着盤1
7で挟持した後、真空ポンプの吸引力によって該各吸着
盤17を介して培養袋2を吸着する。次に、この状態で
各挟持シリンダ18のロッド18Aを伸長し、各移動挟
持板16を各固定挟持板15から離間させることによ
り、図4に示す如く、各吸着盤17と共に各培養袋2の
開口部2Aを開いて開口させる。
【0050】次に、培養袋開口工程によって各培養袋2
の開口部2Aが開口されたら、種菌投入工程を行なう。
この種菌投入工程では、図6に示すように、各移動機構
22の各移動部24を介して種菌充填ケース21を矢示
B方向に移動させ、該種菌充填ケース21を各種菌投入
穴20を通過させる。これにより、この通過時に該種菌
充填ケース21内の種菌Kを各種菌投入穴20から下方
に落下させ、該各種菌投入穴20の下方に配設されてい
る各人工榾木1上に種菌Kを投入する。また、この種菌
Kの投入作業は、種菌充填ケース21の矢示B方向およ
び矢示B′方向の往復2回で行なわれ、この2回の種菌
K投入で図7に示すように、各人工榾木1上に所定量の
種菌Kを投入するようになっている。
【0051】また、この種菌Kの投入時に、種菌撹拌機
構26は、種菌充填ケース21の移動に応じて各撹拌部
材28を回転させて種菌Kを撹拌し、種菌Kが塊となる
ことによって生じる各人工榾木1への投入量の変化を防
止している。
【0052】このようにして各人工榾木1に種菌Kが投
入されると、コンベア4が再度駆動され、種菌Kが投入
された各人工榾木1は、下流側の培養袋閉塞装置53
(種菌押圧装置67)による閉塞位置で停止され、この
位置で培養袋閉塞工程が施される。
【0053】この培養袋閉塞工程では、図10に示すよ
うに、種菌Kが投入された各人工榾木1が閉塞位置に配
置されると、図11に示すように、移動機構58の移動
シリンダ62のロッド62Aを縮小し、各移動駒60を
介して折曲げ部材63を矢示C方向に移動し、各折曲げ
棒66を介して各培養袋2の未充填部側を押倒するよう
に折曲げ、該各培養袋2の開口部2Aを閉塞する。
【0054】次に、培養袋閉塞工程によって各培養袋2
の開口部2Aを閉塞したら、種菌押圧工程を行なう。こ
の種菌押圧工程では、図12に示すように、昇降シリン
ダ68のロッド68Aを伸長して昇降プレート69と共
に各押圧パッド70を下降させ、該各押圧パッド70に
よって各培養袋2の上から種菌Kを各人工榾木1に押付
けるように押圧する。そして、各押圧パッド70によっ
て種菌Kを押圧したら、図13に示すように、昇降シリ
ンダ68のロッド68Aを縮小して各押圧パッド70を
上昇させて各人工榾木1への種菌Kの植菌を完了する。
【0055】これにより、各人工榾木1上に投入された
種菌Kを、培養袋2を介して該人工榾木1に押付けるこ
とにより、雑菌の付着を防止しつつ人工榾木1と密に接
触(活着)させることができる。
【0056】そして、種菌Kの植菌が完了した各人工榾
木1は、コンベア4によって下流側に搬送され、排出位
置から排出された後、培養袋2の開口部2Aにフィルタ
(図示せず)が取付けられ、この状態で所定の温度、湿
度に制御された培養室内で菌糸を蔓延させるようになっ
ている。
【0057】一方、前述した種菌投入工程において、種
菌充填ケース21内の種菌Kの残量が少なくなると、セ
ンサからの信号によって種菌供給装置31が駆動され
る。
【0058】即ち、ボトル支持機構32の駆動モータ3
8によって各種菌ボトル39を回転させると共に、掻出
し機構40の各掻出し棒46を各種菌ボトル39と逆方
向に回転させつつ、先端の掻出し部46Aを昇降機構4
9によって各種菌ボトル39内に順次侵入されることに
より、該各種菌ボトル39内の種菌Kを掻出し部46A
で掻出して種菌充填ケース21内に供給する。また、こ
の掻出し時には、昇降機構49によって掻出し棒46が
種菌ボトル39内に侵入して行くに従ってスライド板4
5をピン51を介してカム板50のカム溝50Aに沿っ
てスライドされているから、図9に一点鎖線で示す軌跡
のように、掻出し棒46の掻出し部46Aを種菌ボトル
39の内面形状に沿って移動することができ、該掻出し
部46Aで種菌ボトル39の内面に付着した種菌Kを残
さず掻出すことができる。
【0059】かくして、本実施例によれば、各人工榾木
1を収容した培養袋2の開口部2A側を培養袋開口装置
8で開口させ、この状態で種菌投入装置19で各人工榾
木1上に種菌Kを投入し、培養袋閉塞装置53で各人工
榾木1上に種菌Kが投入された培養袋2の未充填部側を
折曲げて開口部2A側を閉塞した後、種菌押圧装置67
によって折曲げられた培養袋2の上から種菌Kを人工榾
木1に押付けるように押圧するようにしているから、各
人工榾木1の植菌作業を人手を介入することなく自動的
に行なうことができ、生産性を向上できる上に、人手の
介入を無くすことにより、各人工榾木1に雑菌が付着す
るのを防止できるから、雑菌による収穫量の低下等を防
止して信頼性を向上させることができる。
【0060】また、種菌押圧工程では、培養袋閉塞工程
で折曲げて閉塞した培養袋2の未充填部側を介して各押
圧パッド70で種菌Kを各人工榾木1に押付けるように
しているから、該各押圧パッド70に雑菌が付着してい
たとしても、培養袋2によって雑菌が人工榾木1に付着
するのを防止でき、雑菌による各人工榾木1の汚染を防
止しつつ種菌Kを活着することができ、菌糸を短期間で
蔓延させて生産性の向上を図ることができる。
【0061】さらに、培養袋閉塞工程で閉塞した培養袋
2の開口部2A側を上側から押圧することにより、該培
養袋2に折目を付けることができ、例えば後工程で培養
袋2の開口部2Aにフィルタとなる糸を縫い込むときに
折目を付ける手間を省くことができ、作業性を向上させ
ることができる。
【0062】また、種菌供給装置31には、種菌ボトル
39の内面形状に沿ったカム溝を有するカム板50を設
け、スライド板45に取付けたピン51を介して掻出し
棒46の掻出し部46Aを種菌ボトル39の内面に沿っ
て移動させるようにしているから、該種菌ボトル39の
内面に付着した種菌Kも確実に掻出すことができ、種菌
ボトル39内に種菌Kが残るのを防止することができ
る。
【0063】さらにまた、各人工榾木1上に種菌Kを投
入するのに、すり切り板10に各種菌投入穴20を穿設
し、該各種菌投入穴20上を種菌Kが充填された種菌充
填ケース21を通過させることにより、該種菌充填ケー
ス21内の種菌Kを前記各種菌投入穴20から各人工榾
木1上に投入させるようにしているから、1度に複数の
人工榾木1,1,…に種菌Kの投入を行なうことがで
き、生産性の向上を図ることができる。
【0064】なお、前記実施例では、作業者によって各
培養袋2の開口部2A側を上向きに立たせるものとして
述べたが、培養袋開口工程の前工程として、各培養袋2
の開口部2A側(未充填部)を立たせる培養袋立上げ装
置を設け、培養袋2の開口部2A側を自動的に立上げる
ようにしてもよい。
【0065】また、前記実施例では、9個の人工榾木
1,1,…を1組として搬送し、各工程を施すものとし
て述べたが、生産性を重要視しない場合には人工榾木1
を1個ずつ搬送し、生産性をより向上する場合には10
個以上を一度に搬送して各工程を施すようにしてもよ
く、あくまでも生産性の都合によって自由に選択できる
ものである。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
る人工榾木の植菌方法によれば、包装袋開口工程で人工
榾木を収容した包装袋の開口側を左右両側から吸着して
開口させ、種菌投入工程で該包装袋開口工程により開口
された包装袋の開口部を介して人工榾木上に種菌を投入
し、包装袋閉塞工程で該種菌投入工程によって種菌が投
入された後、包装袋の未充填部を折曲げて閉塞させ、種
菌押圧工程で該包装袋閉塞工程によって折曲げられた包
装袋の上から種菌を人工榾木に押付けるように押圧する
ことにより、人工榾木に自動的に種菌を投入し、かつ該
種菌を人工榾木に確実に活着させることができ、雑菌の
付着による不良品の発生を防止しつつ、菌糸の蔓延期間
を短縮して生産性を向上することができる。
【0067】また、請求項2の発明による人工榾木の植
菌装置によれば、包装袋に収容された人工榾木を、搬送
手段によって搬送しつつ、包装袋開口手段によってその
包装袋の開口側を搬送方向の左右両側から吸着する吸着
部の接近離間により開口し、この状態で種菌投入手段に
よって上方から人工榾木上に所定量の種菌を落下投入す
る。次に、種菌が投入された人工榾木を、再度搬送手段
によって下流側の包装袋閉塞手段に向けて搬送し、該包
装袋閉塞手段によって包装袋の未充填部を折曲げて閉塞
した後、種菌押圧手段の押圧パッドによって包装袋閉塞
手段で折曲げられた包装袋の上から押圧することができ
るから、人工榾木上の種菌を包装袋を介して該人工榾木
に押付けることができ、雑菌の付着による不良品の発生
を防止しつつ、菌糸の蔓延期間を短縮して生産性を向上
することができる。
【0068】さらに、請求項3のように、前記種菌投入
手段を、人工榾木の上方に設けられたすり切り板と、前
記人工榾木上に位置して該すり切り板に形成された種菌
投入穴と、該種菌投入穴を介して人工榾木上に種菌を投
入するため、種菌投入穴を通過するように前記すり切り
板上に設けられた種菌充填ケースとから構成することに
より、種菌充填ケースを移動させることにより種菌投入
穴を介して容易に所定量の種菌を人工榾木上に投入でき
る上に、例えば種菌投入穴を複数個設けることにより、
複数の人工榾木上に種菌を投入することができ、この場
合には生産性を大幅に向上することができる。
【0069】また、請求項4のように、前記種菌投入手
段に前記種菌充填ケース内に種菌を供給するため、カム
機構を介して種菌ボトルの内面形状に沿うように掻出し
部を移動しつつ、該種菌ボトル内の種菌を掻出す種菌供
給手段を設けることにより、種菌ボトルの内面に付着し
た種菌を残さず使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による人工榾木の植菌装置を示す外観
図である。
【図2】図1中の培養袋開口装置、種菌投入装置および
種菌供給装置を拡大して示す矢示II−II方向から見た横
断面図である。
【図3】固定挟持板に移動挟持板を接近させて各吸着盤
で培養袋の開口部側を挟持している状態の培養袋開口装
置等の動作を示す拡大横断面図である。
【図4】固定挟持板から移動挟持板を離間させて培養袋
の開口部側を開口させた状態の培養袋開口装置等の動作
を示す図3と同様の拡大横断面図である。
【図5】種菌投入装置を上方より示す図2中矢示V−V
方向から見た断面図である。
【図6】種菌充填ケースを移動させて各人工榾木上に種
菌を投入している状態の種菌投入装置等の動作を示す図
3と同様の拡大横断面図である。
【図7】各人工榾木上に所定量の種菌を投入した状態の
種菌投入装置等の動作を示す図3と同様の拡大横断面図
である。
【図8】図2中の種菌供給装置を拡大して示す一部破断
の外観図である。
【図9】カム板のカム溝による掻出し棒の掻出し部の軌
跡を示す図8中の要部拡大縦断面図である。
【図10】図1中の培養袋閉塞装置、種菌押圧装置を拡
大して示す矢示X−X方向から見た横断面図である。
【図11】各折曲げ棒で各培養袋の未充填部を折曲げた
状態の培養袋閉塞装置等の動作を示す拡大横断面図であ
る。
【図12】各押圧パッドで各培養袋の上から種菌を各人
工榾木に押付けている状態の種菌押圧装置の動作を示す
図11と同様の拡大横断面図である。
【図13】種菌を各人工榾木に押付けて活着させた状態
の種菌押圧装置の動作を示す図11と同様の拡大横断面
図である。
【符号の説明】
1 人工榾木 2 培養袋(包装袋) 2A 開口部 4 コンベア(搬送手段) 8 培養袋開口装置(包装袋開口手段) 10 すり切り板 11 吸着機構 17 吸着盤(吸着部) 19 種菌投入装置(種菌投入手段) 20 種菌投入穴 21 種菌充填ケース 31 種菌供給装置(種菌供給手段) 39 種菌ボトル 46 掻出し棒 46A 掻出し部 50 カム板(カム機構) 50A カム溝 51 ピン(カム機構) 53 培養袋閉塞装置(包装袋閉塞手段) 67 種菌押圧装置(種菌押圧手段) 70 押圧パッド K 種菌

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工榾木を収容した包装袋の開口側を左
    右両側から吸着して開口させる包装袋開口工程と、該包
    装袋開口工程により開口された包装袋の開口部を介して
    人工榾木上に種菌を投入する種菌投入工程と、該種菌投
    入工程によって種菌が投入された後、包装袋の未充填部
    を折曲げて閉塞させる包装袋閉塞工程と、該包装袋閉塞
    工程によって折曲げられた包装袋の上から種菌を人工榾
    木に押付けるように押圧する種菌押圧工程とからなる人
    工榾木の植菌方法。
  2. 【請求項2】 包装袋に収容された人工榾木を搬送する
    搬送手段と、該搬送手段の途中に設けられ、前記包装袋
    の開口側に搬送方向の左右両側から吸着する吸着部を接
    近離間させることにより該包装袋の開口側を開口させる
    包装袋開口手段と、該包装袋開口手段の上方に設けら
    れ、包装袋の開口部を介して上方から人工榾木上に所定
    量の種菌を落下投入する種菌投入手段と、前記包装袋開
    口手段の下流側に位置して前記搬送手段の途中に設けら
    れ、包装袋の未充填部を折曲げて閉塞する包装袋閉塞手
    段と、該包装袋閉塞手段の上方に設けられ、押圧パッド
    を昇降させることによって包装袋閉塞手段により折曲げ
    られた包装袋の上から種菌を人工榾木に押付けるように
    押圧する種菌押圧手段とから構成してなる人工榾木の植
    菌装置。
  3. 【請求項3】 前記種菌投入手段は、人工榾木の上方に
    設けられたすり切り板と、前記人工榾木上に位置して該
    すり切板に形成された種菌投入穴と、該種菌投入穴を介
    して人工榾木上に種菌を投入するため、種菌投入穴を通
    過するように前記すり切板上に設けられた種菌充填ケー
    スとから構成してなる請求項2に記載の人工榾木の植菌
    装置。
  4. 【請求項4】 前記種菌投入手段には、前記種菌充填ケ
    ース内に種菌を供給するため、カム機構を介して種菌ボ
    トルの内面形状に沿うように掻出し部を移動しつつ、該
    種菌ボトル内の種菌を掻出す種菌供給手段を設けてなる
    請求項3に記載の人工榾木の植菌装置。
JP6240548A 1994-09-08 1994-09-08 人工榾木の植菌方法およびその植菌装置 Pending JPH0870698A (ja)

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