JP2890357B1 - 種菌掻き取り装置 - Google Patents

種菌掻き取り装置

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JP2890357B1
JP2890357B1 JP10007095A JP709598A JP2890357B1 JP 2890357 B1 JP2890357 B1 JP 2890357B1 JP 10007095 A JP10007095 A JP 10007095A JP 709598 A JP709598 A JP 709598A JP 2890357 B1 JP2890357 B1 JP 2890357B1
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正彦 藤沢
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Abstract

【要約】 【課題】 栽培容器内あるいは栽培袋内に種菌供給する
種菌の接種前に、表面の種菌を掻き取り除去するととも
に簡単に種菌容器の口部の殺菌処理を行うことのできる
種菌掻き取り装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 種菌容器を倒立状態に配置した種菌容器
装着部材と、この種菌容器装着部材に装着された種菌容
器10内の老化した種菌Sの表面部分を掻き取る菌掻き
刃65を有する種菌表面掻き取り除去機構54と、この
種菌表面掻き取り除去機構54の前記菌掻き刃65が挿
入される種菌容器の口部を殺菌する加熱手段からなる殺
菌処理装置55と、種菌容器を回転する種菌容器回転機
構とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、栽培容器や栽培包装袋
に充填した培養基にきのこ類の種菌を接種する前に種菌
容器内に収容される種菌の表面部分を掻き取り除去する
種菌掻き取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大鋸屑や米ぬかなどを主成分に栄
養源を配合した培養基を用いてきのこ類を人工栽培する
方法としては、培養基を栽培容器に充填して殺菌処理
し、その充填した栽培容器の中にエノキダケ,マイタケ
などのきのこ類の種菌を接種した後に、栽培容器の口部
に蓋を被せて閉塞し、予め決められた温度,湿度条件下
で菌を培養して工業的に栽培する方法、あるいは培養基
をプラスチック製の包装袋内に充填し、その充填した培
養基充填包装袋の袋口を折り返して閉塞保持し、この状
態にて袋ごと培養基を殺菌処理し、この殺菌処理した培
養基充填包装袋の中に種菌を接種して予め決められた温
度,湿度条件下で菌を培養して工業的に栽培する方法な
どが行われている。
【0003】ところで、従来の栽培容器内あるいは栽培
包装袋内の培養基に種菌を接種する前段階としての準備
作業として、種菌容器内の固くなって老化した種菌の表
面部分を掻き取る、種菌掻き取り除去作業があり、この
際、種菌容器の内部あるいはその容器の口部側などに雑
菌が付着して、次の行程である接種装置による種菌の接
種時に栽培容器内や栽培袋内に雑菌が侵入しないよう
に、種菌接種装置の前処理段階で殺菌処理を行ってい
る。
【0004】前記種菌接種装置による種菌の接種前工程
にあっては、従来では、前述した種菌掻き取り除去作業
を、殺菌処理用のアルコールおよびアルコールランプ、
種菌を掻き出す掻き出し棒などを使用して手作業にて行
っているのが現状であり、この際、まずアルコールラン
プに火をつけ、種菌容器を取り上げ、その容器の口部を
斜め下に向けて保持したまま、前記掻き出し棒の先端部
分をアルコールに浸してアルコールランプ上で火炎消毒
した後、掻き出し棒を種菌容器の口部に挿入し、種菌容
器内の固くなった種菌の表面部分のみを掻き取り、その
表面の種菌を種菌容器内から除去するようにしている。
また、更に、種菌容器の口部もアルコール噴霧による消
毒やアルコールによる拭き取りあるいは加熱殺菌などに
よる消毒を行うようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記手作業
による種菌掻き取り除去作業および殺菌処理にあって
は、人手による作業であるため、多くの時間を要し、し
かも掻き出し棒で掻き出すために種菌容器の口部から掻
き出す深さにばらつきが生じたり、掻き取り除去による
深さを確認しようとして種菌容器の口部を上向きに向け
て掻き取り状況を判断するため、その際に種菌容器内に
雑菌が侵入する虞があり、また次の工程である種菌を栽
培容器内あるいは栽培袋内に所定量を充填して接種する
接種装置に、種菌掻き取り除去作業を行った前記種菌容
器を雑菌が侵入しないように維持した状態にてセットし
なければならず、手間を要していた。また、殺菌状態に
もばらつきが生じ、管理面においても問題があった。
【0006】そこで本発明は、栽培容器内あるいは栽培
袋内に供給する種菌の接種の前準備として行われる種菌
の掻き取り作業を自動的に行い、種菌掻き取り除去とと
もに簡単に殺菌処理を行うことのできる種菌掻き取り装
置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、種菌容器を倒
立状態に配置する種菌容器装着部材と、前記種菌容器装
着部材に装着された前記種菌容器内の老化した種菌の表
面部分を掻き取る菌掻き刃を有する種菌表面掻き取り除
去機構と、前記菌掻き刃が挿入される前記種菌容器の口
部を殺菌する殺菌処理装置と、前記種菌容器装着部材に
装着された前記種菌容器を回転する種菌容器回転機構と
を備えたものである
【0008】また、前記殺菌処理装置は加熱手段からな
るものである
【0009】また、前記加熱手段は熱風発生装置からな
るものである。
【0010】また、前記殺菌処理装置は、前記種菌表面
掻き取り除去機構の前記菌掻き刃に近接して設けられ前
記菌掻き刃を殺菌するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】種菌接種装置において、前記種菌
接種装置の種菌掻き出し機構の前工程にて、種菌容器を
倒立状態に配置する種菌容器装着部材と、前記種菌容器
装着部材に装着された前記種菌容器内の老化した種菌の
表面部分を掻き取る菌掻き刃を有する種菌表面掻き取り
除去機構と、前記菌掻き刃が挿入される前記種菌容器の
口部を加熱殺菌する加熱手段からなる殺菌処理装置と、
前記種菌容器装着部材に装着された前記種菌容器を回転
する種菌容器回転機構を備えたことにより、種菌容器を
前記種菌容器装着部材にセットすることによって、簡単
に種菌表面の掻き取り除去作業を行いつつ種菌容器の口
部の加熱殺菌をこの口部全周にわたって連続して行い、
かつ老化した種菌の表面部分を掻き出した種菌容器を種
菌接種装置に設けられた種菌接種工程へと送り込むこと
ができ、種菌表面の掻き取り作業を自動的に行い、種菌
掻き取り除去とともに簡単に殺菌処理を行うことができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照にし
て説明する。本実施例は種菌掻き取り装置を種菌接種装
置の前工程箇所に設けたものを例として説明している。
【0013】本発明が適用される種菌接種装置は、本体
フレーム1の略全長に渡り移送コンベヤ2が設けられ、
この移送コンベヤ2は操作パネル3のスイッチの操作に
より起動,停止が可能に設けられており、前記本体フレ
ーム1の両端側に設けられた複数のスプロケット間にエ
ンドレスのチェーン4が平行に架け渡されている。
【0014】そして、大鋸屑や米ぬかなどを主成分に栄
養源を配合した培養基が充填され蓋5で密封された栽培
容器6を、たとえば縦列4個,横列4個収納したプラス
チック製のコンテナ7を移送始端側における移送コンベ
ヤ2のチェーン4上に載せ、移送コンベヤ2を始動させ
るとチェーン4の走行によってコンテナ7を移送終端側
に向かって搬送できるように構成している。
【0015】また本体フレーム1の略中央位置には、本
願出願人が先に提案した特開平5−103543号公報
などに示されているように、栽培容器6を複数列に整列
して収納したコンテナ7を搬入側から種菌接種位置に移
送し、かつその種菌接種位置にて前記コンテナ7の移送
方向に対して栽培容器6の横一列単位に移送コンベヤ2
を間欠移送するように構成しており、この場合、前記栽
培容器6が適正な種菌接種位置に到達したことを検知し
て前記移送コンベヤ2を停止し、かつ検知されたコンテ
ナ7内の横一列の栽培容器6のセンタを出しつつ位置決
めする容器位置決め装置8が設けられるとともに、この
容器位置決め装置8によって種菌接種位置に横一列に位
置決め配列された栽培容器6の蓋5を開閉作動する蓋開
閉装置9が設けられている。
【0016】この蓋開閉装置9による栽培容器6の蓋5
の開放時に、蓋開閉装置9の上方側に位置し、種菌容器
10内の種菌Sを所定量掻き出して開放された前記栽培
容器6内に接種する種菌接種装置11を構成している。
【0017】また本体フレーム1の上方側に構成した前
記種菌接種装置11は、その一例として本願出願人が先
に提案した特開平8−126433号公報などに示され
ているように、その種菌接種装置11には、前記コンテ
ナ7内に収容された横一列の栽培容器6の個数に対応す
る4個の種菌容器10の口部10A側を倒立状態で挿入
する装着孔12を備えた略平板状の装填プレートからな
る種菌容器装着部材13が設けられ、この種菌容器装着
部材13は前記本体フレーム1の両側部に取り付けられ
たレール状のガイド部材14上に載置されている。
【0018】この実施例では、前記ガイド部材14は前
記種菌容器装着部材13の両端部を載置可能とし、かつ
種菌容器装着部材13の自重にて滑動可能に所定角度傾
斜状態にしてガイド部材14が前記本体フレーム1に取
り付け固定されており、またこのガイド部材14の最下
端部に種菌容器装着部材13の滑動移動領域を定めるた
めのストッパー部14Aが設けられている。
【0019】また、種菌容器10の種菌Sを掻き出す掻
き出し位置に対応する本体フレーム1の両側部には、前
記ガイド部材14の傾斜角度に沿ってそれぞれ平板状の
支柱15が立設され、この所定角度傾斜状態に配設され
た各支柱15には、前記種菌容器10を支持あるいは解
放可能に作動するエアシリンダー16が取り付けられ、
この各エアシリンダー16のピストンの上端部間に支持
部材17が架け渡されて固定され、この支持部材17は
前記ガイド部材14の上部空間でガイド部材14と平行
状態に傾斜して配設されている。
【0020】また前記支持部材17には、種菌容器10
の底部10Bと対応する位置にそれぞれ回転伝達部材と
なる複数個のスプロケット18が回転軸19を介して回
転可能に軸支され、この各回転軸19の下端部には種菌
容器10の底部10Bと同程度の大きさからなる円盤状
の押圧プレート20が前記回転軸19に取り付け固定さ
れ、前記支持部材17と、この支持部材17に付設され
る回転軸19,押圧プレート20などによって種菌容器
10の底部10Bを押圧する押圧支持部材21を構成し
ており、この場合、押圧支持部材21の一部を構成する
前記円盤状の押圧プレート20が前記回転軸19に対し
て回り止め状態にして弾発的に種菌容器10の底部10
Bを押圧付勢するように構成されている。
【0021】また前記スプロケット18側に面した支持
部材17には、ギヤヘッドを備えたモーター22が取り
付け固定されるとともに、このモーター22の回転軸に
駆動用スプロケット23が設けられ、この駆動用スプロ
ケット23と各押圧プレート20を回転するための前記
回転伝達部材となるスプロケット18および支持部材1
7に設けられた従動用スプロケット24との間に無端状
のローラチェーン25が架け渡され、前記モーター22
と各スプロケット18,23,24およびローラチェー
ン25によって種菌容器回転駆動部材26を構成してお
り、前記モーター22の回転駆動により無端状のローラ
チェーン25を介して各スプロケット18が回転伝達さ
れ、各スプロケット18に固定された前記押圧プレート
20側が回転軸19を介して回転されるよう構成されて
いる。
【0022】また種菌容器10の種菌Sを掻き出す掻き
出し位置にて、前記押圧支持部材21の一部を構成する
支持部材17の両端部側には、前記種菌容器装着部材1
3に向けて位置決めシャフト27が左右に対をなして突
設され、この位置決めシャフト27の先端部と対向する
前記種菌容器装着部材13の両端部にそれぞれ嵌合孔2
8が形成され、前記位置決めシャフト27と前記嵌合孔
28とによって、前記種菌容器装着部材13を前記ガイ
ド部材14上に固定支持する位置規制部材29を構成し
ている。
【0023】また上述した一実施例による種菌接種装置
にあっては、種菌容器10を種菌容器装着部材13に装
填保持する場合、種菌Sが充填された種菌容器10を逆
さにして平板状に形成された種菌容器装着部材13の4
個の装着孔12に種菌容器10の口部10Aを装着して
セットし、一方、図4に示すように、エアシリンダー1
6を作動させてエアシリンダー16のピストンを上昇し
た位置に維持させ、このピストンの上昇により支持部材
17と支持部材17に取り付けられた押圧プレート20
側および支持部材17に取り付けられた位置規制部材2
9の位置決めシャフト27を上昇状態に保ち、この上昇
状態において前記種菌容器10を倒立した状態に予めセ
ットした種菌容器装着部材13を種菌Sの掻き出し位置
である押圧プレート20側の下方側に位置したガイド部
材14上に載せ、次いでエアシリンダー16のピストン
を下降作動することによりピストンに固定されている支
持部材17も下降し、この下降動作に伴って図5に示す
ように、支持部材17に取り付けられた押圧プレート2
0と位置規制部材29の位置決めシャフト27が下降
し、押圧プレート20によってそれぞれの種菌容器10
の底部10Bが押圧支持されるとともに、前記位置決め
シャフト27の先端部が平板状の種菌容器装着部材13
に設けた位置規制部材29の一部を構成する嵌合孔28
に挿入され、これによりガイド部材14上に滑動可能に
載置される種菌容器装着部材13が位置規制部材29で
ある位置決めシャフト27と嵌合孔28との挿入によっ
て所定位置に固定支持され、種菌容器10内の種菌Sの
掻き出し工程における事前準備が完了する。
【0024】またこの実施例における前記種菌容器装着
部材13には、前述したように、コンテナ7内に収容さ
れる栽培容器6の横列単位の個数(4個)に合わせて、
各種菌容器10の口部10Aを受け入れる装着孔12が
4個形成されているとともに、この各装着孔12の間に
位置してサポート軸30がそれぞれ立設され、この各サ
ポート軸30の上端部に前記種菌容器10の胴部10C
を支える略円柱状の駒部31が取り付け固定され、この
駒部31によって倒立状態で配設されるそれぞれの種菌
容器10の胴部10Cが支えられ倒れ込まないように設
けられている。
【0025】また前記種菌接種装置11には、前記種菌
容器装着部材13の各装着孔12を介して種菌容器10
内の種菌Sを掻き出すための種菌掻き出し機構32が設
けられており、この種菌掻き出し機構32は、その先端
に掻き出し刃33を備えた掻き出し軸34によって形成
され、この各掻き出し軸34は掻き出し回転駆動部材と
なるモーター35の回転伝達をチェーン36を介してそ
れぞれ回転伝達するように構成されるとともに、前記モ
ーター35とともに掻き出し軸34が本体フレーム1の
プレート37上に取り付けられている。
【0026】また前記掻き出し刃33を備えた掻き出し
軸34は、本願出願人が先に提案した特開平5ー103
543号公報などに示してあるように、掻き出し刃33
の回転とともに、各掻き出し軸34を軸支する前記プレ
ート37が昇降可能に設けられており、この実施例で
は、プレート37に設けた雌螺子筒38に螺子軸39を
螺合し、この螺子軸39は無端状のチェーン40を介し
て掻き出し上昇駆動部材となるモーター41と連結して
おり、このモーター41の回転が前記チェーン40を介
して螺子軸39へと回転伝達し、この螺子軸39の回転
に伴って前記プレート37が上昇され、このプレート3
7上に取り付けた前記掻き出し刃33を備えた掻き出し
軸34を上昇案内するようにしている。
【0027】なお掻き出し軸34は、上昇端に達した時
点で下降端まで復帰するように前記掻き出し上昇駆動部
材となるモーター41が逆回転し、この逆回転により螺
子軸39を介して前記プレート37が下動復帰するよう
に構成されている。
【0028】また前記種菌容器装着部材13に設けた4
個の装着孔12の下方にそれぞれ対応して種菌Sを案内
し貯留する種菌用ホッパー42が設けられ、それぞれの
種菌用ホッパー42の下端部には、その開口下端部を開
閉するシャッター43が設けられている。
【0029】また前記シャッター43のさらに下方には
シャッター43の開放時に種菌Sを栽培容器6の口部へ
と案内する種菌供給筒44が配設され、この種菌供給筒
44はシリンダー45によって前記蓋開閉装置9ととも
に、リンクアームを介して連動するよう移動可能に設け
られており、前記シリンダー45の作動に伴う蓋開閉装
置9による蓋5の閉塞作動時に連動して種菌供給筒44
が栽培容器6位置から懸け離れた位置に後退するように
移動可能に配設されている。
【0030】また本発明が適用される種菌接種装置にお
いては、前記本体フレーム1の上側位置、すなわち前記
ガイド部材14の搬入側には、前記種菌容器装着部材1
3を所定数載置可能とし、その種菌容器装着部材13を
順次間欠的に供給可能とする種菌容器供給機構46が設
置されている。
【0031】この種菌容器供給機構46は、本体フレー
ム1の上側平坦面箇所にて、その両端側に設けられたそ
れぞれのスプロケット47間に無端状のチェーン48が
平行に架け渡され、そのスプロケットの47の一箇所に
搬入供給駆動手段であるモーター49がギヤを介して連
結され、このモーター49の回転駆動により前記無端状
のチェーン48上に乗せられた種菌容器装着部材13が
間欠的に送られるように構成されている。
【0032】また、前記スプロケット47間に架け渡さ
れた無端状のチェーン48の両側には前記種菌容器装着
部材13をガイドする案内側板50が設けられており、
無端状のチェーン48の搬出側に隣接して前記ガイド部
材14が所定角度傾斜して配設され、このチェーン48
の搬出側端部に位置した前記案内側板50に受け渡しガ
イド片51が取付固定され、この受け渡しガイド片51
によって前記種菌容器装着部材13がチェーン48から
傾斜して配設されたガイド部材14へと移行する際に、
種菌容器装着部材13の後端側がガイド部材14から浮
き上がって反転することを防ぐようにしている。
【0033】また、前記ガイド部材14の搬出側には、
前記種菌容器装着部材13が受け渡される種菌容器搬出
機構52が設置されており、この種菌容器搬出機構52
は全体が枠状に形成され、前記レール状のガイド部材1
4の幅に合わせて両側に搬出用レール52Aが配設され
て、その搬出用レール52Aの搬出端部分に落下防止用
ストッパーが形成されている。
【0034】なお、前述したストッパー部14Aは、レ
ール状の前記ガイド部材14の搬送面に対して出没自在
となるように、ストッパー解除手段であるシリンダー5
3に連結され、このシリンダー53の作動によってスト
ッパー部14Aが引っ込むことにより、レール状のガイ
ド部材14上の種菌Sが空となった種菌容器10を装填
している種菌容器装着部材13が傾斜面に倣って滑動移
行し、前記種菌容器搬出機構52である搬出用レール5
2A側へと受け渡され、落下防止用ストッパーによって
種菌容器装着部材13が位置決め停止されるように形成
されている。
【0035】ところで本発明では、前述した図2に加え
て図6から図9に示すように、前記種菌接種装置の種菌
接種装置11と前記種菌容器供給機構46との間、すな
わち前記種菌接種装置11の種菌掻き出し機構32によ
る種菌Sの掻き出し工程の前工程にて、倒立状態に配置
された種菌容器10内の老化した種菌Sの表面部分を掻
き取る種菌表面掻き取り除去機構54と、この種菌表面
掻き取り除去機構54の構成要素の一部や種菌容器10
の口部10Aなどを加熱殺菌する加熱手段からなる殺菌
処理装置55とが種菌接種装置の本体フレーム1に備え
付けられている。
【0036】この実施例では、前記レール状のガイド部
材14の途中に前記種菌容器供給機構46から送り込ま
れる前記種菌容器装着部材13をストックし、かつ前記
種菌掻き取り除去機構54および殺菌処理装置55へと
種菌容器装着部材13とともに種菌容器10を送り込む
種菌接種前処理搬送機構56を構成している。
【0037】この種菌接種前処理搬送機構56には、前
記種菌容器供給機構46から送り出された前記種菌容器
装着部材13を所定位置に停止させる前処理工程用スト
ッパー部を備えた枠状に形成された載置スライド部材5
7が設けられ、この枠状の載置スライド部材57は、固
定フレーム58側に取り付けられたガイドレール59を
介してスライダー部60とともに往復動可能に設けられ
ている。
【0038】この実施例では、前記載置スライド部材5
7側の往復動機構として、その駆動源をモーター61に
より構成し、このモーター61の回転駆動を図示しない
ピニオン及びラックを介して前記載置スライド部材57
を往復移動するように構成しているが、シリンダーなど
の駆動手段によって構成してもよい。
【0039】また前記載置スライド部材57の往復移動
領域には、前記種菌表面掻き取り除去機構54と殺菌処
理装置55が設けられている
【0040】また、栽培容器6内あるいは図示しない栽
培包装袋内の培養基に種菌Sを接種する前段階としての
前処理工程として、種菌容器10内の固くなって老化し
た種菌Sの表面部分を掻き取るための前記種菌表面掻き
取り除去機構54は、種菌接種装置11の本体フレーム
1に取り付けられた固定パネル62に雌螺子軸受け部6
3を設け、この雌螺子軸受け部63に菌掻き出し螺子軸
64を螺合し、この菌掻き出し螺子軸64の先端部に前
記種菌容器装着部材13の各装着孔12を介して種菌容
器10内の老化した種菌Sの表面部分のみを掻き出すた
めの菌掻き刃65が設けられ、前記菌掻き出し螺子軸6
4の下端部には前記菌掻き刃65の回転駆動とともに上
昇案内するモーター66が連結されている。
【0041】また前記モーター66は、モーター取り付
けプレート67に固定されており、このモーター取り付
けプレート67にスライダー部68が取り付けられ、こ
のスライダー部68は前記固定パネル62に取り付けら
れたガイドレール部69に沿って上下動可能に取り付け
られている。
【0042】したがって、前記モーター66の回転によ
り菌掻き出し螺子軸64が回転駆動され、雌螺子軸受け
部63によって軸支された前記菌掻き出し螺子軸64が
回転に連れて上昇するとともに、前記固定パネル62に
取り付けられたガイドレール部69に沿ってスライダー
部68を介して固定パネル62に取り付けられたモータ
ー66も上昇案内される。
【0043】なお上端側に菌掻き刃65を設けた菌掻き
出し螺子軸64は、種菌容器10の口部10Aから菌掻
き刃65が所定の奥行き寸法まで達した時点、すなわ
ち、種菌容器10内の固くなって老化した種菌Sの表面
部分のみを掻き取る奥行き寸法となる上昇端に達した時
点で下降端まで復帰するように前記モーター66が逆回
転し、この逆回転により菌掻き出し螺子軸64とともに
菌掻き刃65およびモーター66が下動復帰するように
構成されている。
【0044】また、この本実施例においては、種菌容器
10の口部10A近辺の殺菌処理とを行うことをねらい
として、加熱手段からなる殺菌処理装置55を構成して
いる。
【0045】この加熱手段からなる殺菌処理装置55
は、熱風発生装置によって構成され、この熱風発生装置
は、透明な石英管71の内部にヒータエレメント72が
収納され、前記石英管71の後端部側に設けた連結管7
3側を種菌接種装置の本体フレーム1側に取り付け、か
つ連結管73の後端部にフレキシブルなホース74を連
結し、このホース74の供給口側にエア供給源(図示せ
ず)によって所定圧のエアを供給するようにして構成し
ており、前記ヒータエレメント72の通電とともに前記
エア供給源からのエア供給により、前記ヒータエレメン
ト72を内蔵した石英管71の先端部から吹き出された
熱風が種菌容器10の口部10Aに向けて吹き出されて
加熱するようにしている。
【0046】また、種菌容器装着部材13に装着された
種菌容器10の上部には倒立状態に保持された種菌容器
10の底部10Bを押圧して種菌容器10を回転する種
菌容器回転機構75を設けている。この種菌容器回転機
構76は、固定フレーム58にモータ76を取り付け、
このモータ76の回転軸77先端に表面がゴム等の部材
から形成された円板78を取り付けて構成したものであ
り、モータ76によって回転する円板78を種菌容器1
0の底部10Bに押し付けることで、この円板78によ
る摩擦回転によって種菌容器10を回転するものであ
る。
【0047】こうすることにより、種菌容器10の口部
10Aに向けて固定的に配設された熱風発生装置からな
る殺菌処理装置55に対して、種菌容器10を種菌容器
回転機構75によって回転することによって種菌容器1
0の口部10A全周が前記熱風発生装置からの熱風に晒
されることになり、種菌容器10の口部10A全周を加
熱殺菌することができる。
【0048】また、この種菌容器回転機構75のモータ
76は固定フレーム58の一部として設けられる弾性部
79に取り付けられることで、前記種菌接種前処理搬送
機構56によって種菌表面掻き取り除去機構52位置に
搬入される種菌容器10の底部10Bに対して弾性的に
円板78が接触して種菌容器10に対してモータ76の
回転駆動力を伝達できるようになっている。
【0049】そして、この円板78は種菌容器10の底
部10Bを種菌容器装着部材13に向けて押し付け保持
する事で、種菌Sの表面を掻き取るため種菌容器10内
に挿入されてくる菌掻き刃65の押し上げ力に対して種
菌容器10が種菌容器装着部材13から浮き上がること
を防止できるものである。
【0050】また、本実施例では、殺菌処理装置55
は、加熱手段である熱風発生装置の石英管71の先端を
種菌表面掻き取り除去機構54の菌掻き刃65位置に近
接させて設けることにより、前述した種菌容器10の口
部10Aの加熱殺菌に加えて菌掻き刃65の加熱殺菌を
行うこともできる。
【0051】次に前述した構成において、通常の種菌接
種装置による接種工程の動作を簡単に説明し、ここでは
特に種菌接種装置に備え付けられた種菌接種装置11に
よる種菌Sの接種前処理工程、すなわち、倒立状態に配
置された種菌容器10内の老化した種菌Sの表面部分を
掻き取る種菌表面掻き取り除去機構54および殺菌処理
装置55を主体的に説明する。
【0052】先ず、所定数の蓋5付きの栽培容器6を収
納したコンテナ7を種菌接種装置の移送コンベヤ2上に
載置してコンテナ7を移送し、最前列の栽培容器6が種
菌接種位置に到達すると移送コンベヤ2が停止し、次い
で容器位置決め装置8によって栽培容器6の上下方向と
センタ位置を規制した状態で栽培容器6を種菌接種位置
に位置決め固定する。
【0053】前記容器位置決め装置8による位置決め時
において、この実施例では掻き出し回転駆動部材である
モーター35も予め設定した時間駆動して掻き出し軸3
4の回転により種菌容器10内の種菌Sが掻き出し刃3
3によって掻き取られ、この掻き出された種菌Sが種菌
用ホッパー42の下端部に貯留される。
【0054】次いで容器位置決め装置8による位置決め
が行われた後に、シリンダー45の作動に伴って蓋開閉
装置9により栽培容器6の蓋5が蓋開放位置まで回動
し、この蓋開放動作に連動して種菌供給筒44が蓋5を
取り外した栽培容器6の真上に移行し、種菌用ホッパー
42と栽培容器6との間を結ぶ軸線上に種菌供給筒44
が配置される。
【0055】この蓋開閉装置9の蓋開放完了時に、前記
シャッター43を開くことにより、種菌用ホッパー42
内の種菌Sが種菌供給筒44を介して横一列単位で栽培
容器6内に供給され、この種菌Sの供給完了後に前記シ
ャッター43は種菌用ホッパー42の下側開放端を閉塞
作動するように復帰し、かつ前記シリンダー45の復帰
作動により種菌供給筒44が栽培容器6位置から退避復
帰すると同時に、蓋開閉装置9が回動復帰して種菌Sを
接種した横一列の栽培容器6の蓋5を被嵌する。
【0056】なお、この実施例では前記種菌容器10内
の種菌Sが空となった時、前記エアシリンダー16の作
動により前記支持部材17が上昇作動し、この上昇作動
によって種菌容器10の底部10Bを押し付ける前記押
圧支持部材21が解放されると同時に、前記位置規制部
材29の一部を構成する位置決めシャフト27も上昇作
動され、種菌容器10の押し付け固定支持が解放される
とともに、前記位置決めシャフト27が種菌容器装着部
材13に設けられた前記嵌合孔28から抜け出すことと
なり、この結果、空になった4個の種菌容器10を装填
していた前記種菌容器装着部材13が前記位置規制部材
29から解き放され、これにより傾斜したレール状のガ
イド部材14の斜面に倣って滑動移行し、ガイド部材1
4の斜面下端部側に設けられたストッパー部14Aに位
置規制され、これと同時に次に待機している4個の種菌
容器10を装填した種菌容器装着部材13がガイド部材
14の斜面に沿って種菌Sの掻き出し位置まで滑動移行
することとなり、待機状態であった種菌Sが充填されて
いる4個の種菌容器10と空になった4個の種菌容器1
0との切り換え交換が自動的に行われる。
【0057】この種菌容器10の交換作動後において、
前記シリンダー16のピストンが下降作動するとピスト
ンに固定されている支持部材17が下降し、この下降動
作に伴って前記支持部材17に取り付けられた位置決め
シャフト27と前記押圧プレート20とが下降し、位置
決めシャフト27の先端部が種菌容器装着部材13に設
けた嵌合孔28に挿入されるとともに、前記押圧プレー
ト20によって新たに供給された4個の種菌容器10の
底部10Bが押圧支持され、これにより、各種菌容器1
0内の種菌Sの掻き出しの準備がなされ、次いで前述し
たように掻き出し刃33と種菌容器10との回転駆動に
より種菌Sの掻き出し作動が順次行われ、栽培容器6の
内部に種菌S充填されることにより接種作業が順次行わ
れる。
【0058】従って、前記一連の工程を順次作動するこ
とによって横一列単位で順次コンテナ7内の栽培容器6
に種菌Sを連続して接種することができる。
【0059】ところで上述した実施例において、本発明
の主目的である種菌接種装置に備え付けられた種菌表面
掻き取り除去機構54および殺菌処理装置55について
の動作を説明する。
【0060】上述した種菌接種装置において、前記種菌
容器10の供給時あるいは種菌容器10の切り換え交換
作動と同時に、ガイド部材14の搬入側に設置された種
菌容器供給機構46からは、搬入供給駆動手段であるモ
ーター49の回転駆動により無端状のチェーン48上に
乗せられた種菌容器装着部材13が間欠的に送られ、こ
の送りによってチェーン48の搬出側端部に乗せられて
いた種菌容器装着部材13が所定角度傾斜して配設され
た前記ガイド部材14の供給側に新たに送り込まれる。
【0061】この時、前記ガイド部材14の途中には、
図2あるいは図7に示すように、種菌容器前処理搬送機
構56が設けられており、この種菌容器前処理搬送機構
56を構成する前処理工程用ストッパー部を備えた枠状
に形成された載置スライド部材57上に、前記種菌容器
装着部材13が送り込まれて所定位置にストックされ
る。
【0062】次いで、前記モーター61の回転駆動に伴
い、図10に示す位置から図11に示すように、前記ガ
イド部材14の送り方向に対して直交方向に沿って、前
記載置スライド部材57上に乗せられた前記種菌容器装
着部材13を前記固定フレーム58側に取り付けられた
ガイドレール59を介してスライダー部60とともに最
終端位置まで往動移動させて送り出し、その最終端位置
に達した時点で、その最終端位置にて手前側の種菌容器
10の停止位置に対応させて配設された前記種菌表面掻
き取り除去機構54の菌掻き刃65を前記モーター66
の回転駆動とともに上昇案内し、前記種菌容器10の口
部10Aから種菌容器10の内部へ送り込んで所定量の
奥行き寸法分を上昇駆動させ、種菌容器10内の固くな
って老化した種菌Sの表面部分を掻き取るようにしてい
る。
【0063】この時、倒立状態に配設された種菌容器1
0の底部10Bは、前記種菌容器回転機構75の円板7
8に当接状態となり、モータ76の回転によって種菌容
器10が回転し、熱風発生装置からなる殺菌処理装置5
5の作動により、固定的に配設された熱風処理装置の熱
風吹き出し位置に対し種菌容器10を少なくとも一回転
以上回転させることにより種菌容器10の口部10A全
周が加熱手段である熱風発生装置の熱風に晒されること
になるので種菌容器10の口部10A全周が加熱殺菌さ
れる。
【0064】こうすることで、たとえ前記種菌表面掻き
取り除去機構54によって種菌Sの表面が掻き取られ除
去された種菌Sが種菌容器10の口部10Aに触れて雑
菌が付着したとしても、この熱風発生装置からなる加熱
手段である殺菌処理装置55により種菌容器10の口部
10A全周を加熱殺菌するので後工程で行われる種菌の
接種時に雑菌付きの種菌Sが接種されることを防止し得
るものである。
【0065】続いて、種菌容器10の口部10Aから菌
掻き刃65が所定の奥行き寸法まで達した時点、すなわ
ち、種菌容器10内の固くなって老化した種菌Sの表面
部分のみを掻き取る奥行き寸法となる上昇端に達した時
点で下降端まで復帰するように前記モーター66が逆回
転し、この逆回転により菌掻き出し螺子軸64とともに
菌掻き刃65およびモーター66が下動復帰する。
【0066】また、この際、種菌容器10内の固くなっ
て老化した種菌Sの表面部分を掻き取る前段階及び掻き
取り後においては、前記種菌表面掻き取り除去機構54
の菌掻き刃65が熱風発生装置からなる加熱手段である
殺菌処理装置55の熱風に晒されることになり、種菌容
器10の口部10Aとともに加熱殺菌される。
【0067】続いて図12に示すように、前記種菌容器
装着部材13に4個セットされている倒立状態に配設さ
れた種菌容器10は、最終端位置からその1個分が前記
載置スライド部材57の復動移動に連れて引き戻され、
この状態にて次の種菌容器10がその口部10Aから前
記種菌表面掻き取り除去機構54に設けた菌掻き刃65
によって同様に種菌容器10内の固くなって老化した種
菌Sの表面部分のみが掻き取られるとともに栽培容器1
0の口部10A及び菌掻き刃65の加熱殺菌を行うもの
であり、以下は、図13,図14に示すように順次同様
の作用を繰り返すものである。
【0068】したがって、この実施例では、前述した種
菌接種装置11による接種工程の前処理段階にて、前記
種菌容器前処理搬送機構56の戻り作動時に、種菌容器
10内の固くなった種菌Sの表面部分のみの掻き取りを
行う工程と、その掻き取り時に使用する前記種菌表面掻
き取り除去機構54の一部の構成要素である菌掻き刃6
5および種菌容器10の口部10A近辺とを加熱殺菌す
る工程とを、種菌接種前に事前に行うことができ、これ
により種菌容器10を倒立状態にセットするのみで簡単
に種菌掻き取り除去とともに殺菌処理を行うことのでき
る種菌接種装置を提供することができるという効果があ
る。
【0069】この場合、種菌接種の前処理工程の上記繰
り返しによる作動完了後、載置スライド部材57上に載
せられ、ガイド部材14位置に戻されてきた種菌容器1
0を逆さ状態に装着した種菌容器装着部材13は、載置
スライド部材57に備え付けられた前処理工程用ストッ
パー部の解放作動により種菌接種装置11の種菌Sの掻
き出し位置まで前記種菌容器装着部材13が移行し、前
記シリンダー16のピストンの下降作動とともにピスト
ンに固定されている支持部材17が下降し、この下降動
作に伴って前記支持部材17に取り付けられた位置決め
シャフト27と前記押圧プレート20とが下降し、位置
決めシャフト27の先端部が種菌容器装着部材13に設
けた嵌合孔28に挿入され、前記押圧プレート20によ
って新たに供給された4個の種菌容器10の底部10B
が押圧支持され、これにより、各種菌容器10内の種菌
Sの掻き出しの準備がなされ、次いで前述したように掻
き出し刃33と種菌容器10との回転駆動により種菌S
の掻き出し作動が順次行われ、栽培容器6の内部に種菌
Sが充填されることにより接種作業が順次行われるもの
であり、これにより種菌接種装置に種菌容器10を倒立
状態にセットしたまま種菌容器10内の老化した種菌S
の菌掻き作動と、種菌容器10の口部10Aの近辺の殺
菌処理と菌掻き作動を行う菌掻き刃65の殺菌処理とを
行うことができる。
【0070】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能であり、実施例では殺菌処理装置として熱
風発生装置からなる加熱手段を適用していたが、アルコ
ールランプやガスバーナーなどの加熱手段からなる殺菌
処理機構などを用いてもよい。また、加熱手段に限らず
熱を用いない手段として、例えばアルコールや殺菌用の
薬品を噴霧して殺菌する殺菌処理装置を設けてもよい。
【0071】また、本実施例の種菌掻き取り装置は、種
菌接種装置の前工程位置に一体的に取り付けられた例を
示していたが、前処理工程のみを行う種菌掻き取り装置
として個別に構成しても良い。
【0072】
【発明の効果】本発明は、種菌容器を倒立状態に配置す
る種菌装着部材と、この種菌容器装着部材に装着された
種菌容器内の老化した種菌の表面部分を掻き取る菌掻き
刃を有する種菌表面掻き取り除去機構と、この掻き取り
除去機構の菌掻き刃の挿入される種菌容器の口部を加熱
殺菌する加熱手段からなる殺菌処理装置と、種菌容器を
回転させる種菌容器回転機構とをを備えたことにより、
種菌容器を種菌容器装着部材にセットすることによっ
て、簡単に種菌掻き取り除去作業を行いつつ種菌容器の
口部全周の殺菌作業を連続して行うことができ、かつ老
化した種菌の表面部分を掻き出した種菌容器を種菌接種
装置に設けられた種菌接種装置の工程へと送り込むこと
ができるという効果がある。
【0073】また、場合によっては、前記種菌表面掻き
取り除去機構の菌掻き刃と前記殺菌処理手段とを近接配
置することで、種菌容器内の種菌の表面部分の掻き取り
作業を行うとともに、倒立状態に配置された前記種菌容
器の口部と前記種菌表面掻き取り除去機構の菌掻き刃と
を同時に殺菌することもできる。
【0074】また、本発明は加熱手段を熱風発生装置か
らなるので、従来のようにアルコールランプやバーナー
等の火気を用いるものでないので、装置の取り扱いが容
易になるといった効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にて適用する種菌接種装置の
全体構成を示す概要斜視図である。
【図2】本発明の一実施例にて適用する種菌接種装置の
主要側面図である。
【図3】本発明の一実施例にて適用する種菌接種装置に
おける種菌接種装置の要部を示す部分斜視図である。
【図4】本発明の一実施例にて適用する種菌接種装置に
おいて種菌容器の解放時を示す要部の正面図である。
【図5】図4の種菌容器のセット時を示す要部の正面図
である。
【図6】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置の
前処理工程の構成を示した概要図である。
【図7】図6の種菌接種装置において前工程である種菌
掻き出し除去機構を主体に示した主要側面図である。
【図8】図7の種菌掻き出し除去機構と殺菌処理装置を
示した主要側面図である。
【図9】図8の殺菌処理装置である熱風発生装置の構造
図である。
【図10】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置
における前処理工程の動作説明図である。
【図11】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置
における前処理工程の動作説明図である。
【図12】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置
における前処理工程の動作説明図である。
【図13】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置
における前処理工程の動作説明図である。
【図14】本発明の一実施例に適用される種菌接種装置
における前処理工程の動作説明図である。
【符号の説明】
10 種菌容器 10A 口部 13 種菌容器装着部材 54 種菌表面掻き取り除去機構 55 殺菌処理装置 65 菌掻き刃 75 種菌容器回転機構 S 種菌
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 1/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種菌容器を倒立状態に配置する種菌容器
    装着部材と、前記種菌容器装着部材に装着された前記種
    菌容器内の老化した種菌の表面部分を掻き取る菌掻き刃
    を有する種菌表面掻き取り除去機構と、前記菌掻き刃が
    挿入される前記種菌容器の口部を殺菌する殺菌処理装置
    と、前記種菌容器装着部材に装着された前記種菌容器を
    回転する種菌容器回転機構とを備えたことを特徴とする
    種菌掻き取り装置。
  2. 【請求項2】 前記殺菌処理装置は加熱手段からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の種菌掻き取り装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は熱風発生装置からなるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の種菌掻き取り装置。
  4. 【請求項4】 前記殺菌処理装置は前記種菌表面掻き取
    り除去機構の前記菌掻き刃に近接して設けられ前記菌掻
    き刃を殺菌することを特徴とする請求項1に記載の種菌
    掻き取り装置。
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