WO1998033396A1 - Renforcateurs alimentaires et utilisations de ces agents - Google Patents

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Yutaka Konishi
Keiji Deuchi
Masako Kettoku
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Kirin Beer Kabushiki Kaisha
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Description

明 細 書 食品改良剤およびその用途 技 術 分 野
本発明は、 二ゲロォリゴ糖を有効成分として含有する食品改良剤およびその用 途に関するものである。
具体的には、 代表的な一つの態様において本発明は、 二ゲロォリコ *¾を插成 分として含有する食品の風味改良剤、 および:^が添加される食品に前記ニゲロ ォリゴ糖を配合することにより、 食品の風味を改良する方法に関するものである。 また本発明は、 ニゲロオリゴ糖を有効 として含有する、 高甘味度甘 の
¾κ改良剤並びにその用途、 具体的には、 高甘味度甘味料を含有し経口 可能 な全ての飲食物に上記二ゲロォリコ ^を添加することにより、 高甘味度甘味料の 有する異味ゃ苦味等を低減せしめ 改善を促す、 高甘味度甘味料の味質^方 法、 および上記二ゲロォリゴ糖を含んでなる高甘味度甘味料組成物に関するもの あ 0
さらに本発明は、 二ゲロォリゴ糖を有効成分として含有する食品の煮崩れ防止 剤、 並びに、加熱または加圧熱処理での^^れ等による歩留まり · ·性の低下 カ顕著な全ての食品に、 上記二ゲロォリコ を接触させることにより、煮崩れを 効果的に防止すると共に、 食感を改善せしめる、 煮崩れ防止法に関するものであ 。 背 景 技 術
食品の分野において、 風味改良、甘味料の味質改良および食品の煮崩れ防止等 の食品の改良は、 従来より重要な問題として取り扱われてきている。 食品の風味に関し、 食品には大きく分けて、 安全性、 栄養性、 嗜好性、 貯蔵性、 利便性および経済性の 6つの要素が求められ、 なかでも嗜 は極めて重要な要 素であり、 飽食の時代と呼ばれて久しい昨今では、 健康的で安価な食品であって も、 美味しいものでなければ消費者には受け入れ難 、。
甘味、酸味、 塩味、苦味、 旨味の基本味に辛味、 渋味を含めた味覚、 これにこ くと香りが加わって風味、 更には色、形、 音等を含めた、 いわゆる食味によって、 上述の嗜好性が決定づけられている。 また、 味のなかでも人は生得的に甘味、 塩味、 旨味を好む一方で、酸味や苦味を拒否すると言われ、 とりわ 、食前酒や デザートを除くメインディッシュの味のほとんどは、 塩味と旨味が主役であり、 両者には嗜好性を左右する相互作用が存在することが報告されている (山口 食品と容器, 29, 570-579(1988)、 S. Yamaguchi et aL . J. Food. Sci. , 49, 82-85(19 84))。
食塩は塩味を呈する代表的な物質であるが、 味質改善の他に、 浸 MEによる保 存性の向上や小麦粉製品および練製品の結着性向上等の多様な改善効果が知られ ており、 多くの食品に広く使用されている。 含有量は、 例えば、 農産加工品 では 0. 8重量%以上、 水産加工品では 0. 5重量%以上、 調味料では 0. 4重 量%以上、 畜産加工品では 0. 2重量%以上、 調理済み食品では 0. 2重量%以 上、 スナック食品では 0. 1重量% hと言われている。
ところで、 を含有する食品では、 塩味をより緩和しマイルドなものにする、 いわゆる "塩かど" をとり、 風味を向上させる試みが より強く求められてお り、 例えば、 グリチルリチンゃステビア等の甘味料、 グリシンやグルタミン酸等 のアミノ酸、 或いは 5 - リボヌクレオチド等の核酸ゃコハク酸等の有機酸を同 時に添加する方法が提案されている。
しかし、 塩味は後を引く持続的な であるため、 例えば甘味料を添加しても、 持続的に甘味を呈する甘味料でなければ、 逆に塩味や苦味を強く感じるようにな つてしまう。 また、 アミノ酸や核酸では、 アミノ酸特有のアミノ酸臭や核酸の独 特な味質等から添加量が制限され、 単独では塩かどをとるには未だ不十分である と指摘されている。
ところで、塩かどをとることが望まれる一方で、 高齢化社会の到来や最近の成 患者数の増加等から、 食塩自身の も低減ィ匕される傾向にあるのが現状で ある。 しかし、 上述のように:^は食品の風味付与には不可欠であり、 また、 う ま味と塩味は相互関係を有しているため、 旨味を感じるには相応の:^が必要で あることが知られている (山口 ^, 食品と容器, 29, 570-579(1988)、 S. Yamagu chi et al. , J. Food. Sci. , 49, 82-85(1984))。 よって、 より:^が低減化されても、 相応の旨味を感じる食品の風味改^^法の開発が期待されていた。
以上のことから、 安全で安価に入手可能であり、 また最近のダイエツトブーム を考慮するとより、 低カロリーで低塩化可能な素材によって、 消 の嗜¾¾を 満足させる、 食品の風味改良方法が切望されていた。
また甘味に関し、 蜂蜜と果物等の飲食を通じて我々 が「好ましい味: U と して甘味を体験 ·認識し始めたのは、 氷河時代以降であると言われており、 他の ^味である酸味、 苦味等に比べて、 甘味は,性の高い、 歴史的により進化し た味覚であると言える。 甘味料の中では、 蜂蜜が最も古いものであるが、 さとう きびを原料とする砂糖を筆頭に、 他のでんぷん原料からの ¾やオリゴ糖、 糖ァ ルコール、 合成甘味料及び非糖質甘味料等々、今までに様々な甘味料が開発され てきている。
現存甘味料を大別すると、 砂糖、 ブドウ糖、 フラクトース、 マルトース、 キシ ロース等の天然甘味料、 ソルビトール、 マルチトール等の糖アルコーソレ、 グリチ ルリチン、 ステビォサイド等の配糖体及びその誘導体、 アスパルテーム、 グリシ ン等のアミノ^ ¾びペプチド、 モネリン等の蛋白質、 パラチノース、 フラクトォ リゴ糖、 パラチニット等の糖転移酵による各種ォリコ 及び糖アルコール、 そ の他のサッカリン、 シュクラロース、 アセスルファム K等の純ィ匕学合成品等に分 類されるが、 歴史的に最も古い甘味料である砂糖が良好な^を有しているため に、 現在でも最も広く普及しているのが現状である。 しカヽし、 昨今の栄養 »jに よる身体の肥満化、 不調に起因する成人病の増大への対応として消 の健康食 品志向か 揚しつつあり、 低カロリー甘麟代替による砂糖謙量の低減化が顕 著に進行している。
低カロリー甘味料の中でも、 例えばアスパルテーム、 ステビア、 サッカリン、 グリチルリチン、 シュクラロース及びアセスルファム K等の、 砂糖に比べて極め て高い甘味度を有する、 いわゆる高甘味度甘味料は、 低カロリー、 ダイエツト甘 味料に適しており、 徐々に消費者に認知され各種の飲食品に利用されてきている。 しかしながら、 上記高甘味度甘味料の多くは後味を引く持続的な甘味を有すると 共に、 独特な苦味や異味を併せ持つために嗜¾¾が低く、 また独特の苦味、異味 及び刺激味等は、 高甘味度甘味料 で飲食する場合のみならず、 飲食品に含有 される他の β¾分との相互作用により、 より顕著に誘起されることも多いために、 その使用飲食品の種類、 量及び使用方法等に大きな制約が生じていた。
上述の高甘味度甘味料の味質改善については、 幾つかの 法が提案されてい る。 例えば、 ヘスペリジン及び誘 (特開平 8-256725号公報) 、 ミヨウバンや ナリンジン (特開昭 52-90667号公報)、 グルタミン酸ナトリウム (特開昭 56-148 256号公報) 、 グリシン, ァラニン或はセリン (特開昭 57-63068号公報) 、 ァス コルビン酸 (特開昭 58-141760号公報、 特開昭 60-114167号公報) 、 有機酸 (特 公平 5-981号公報)、 フラボン誘導 (特開平 6-335362号公報) を添加.共存せ しめ、 を試みた報告がなされてきた。 しかしながら、 従来の 改良剤 は、 好ましからざる持続的甘味の 改^果を有していても、 特に高甘味度甘 1¾の有する異味ゃ苦味等の味質 ¾ ^に関しては不十分であり、 またそれ自体の 有する物 び味質等により、 使用 *¾び ^方法が されたり、 或は比較的 高価なために、 異味ゃ苦味等の味質改良効果を有していても、 安定的且つ経済的 に安価な味質改良剤として使用することができな 、等の問題を抱えており、 これ ら問題点を解決する新たな味質改良剤が強く望まれていた。
さらに食品の煮崩れに関し、 従来よりレトルト処理による肉類の旨味流出、 或 いはスープやソースへの∞の溶け出しといった問題を解決する方法として、 食 品を一 4 0〜1 0°Cでの凍結処理並びに澱粉含有物質による被覆処理等の前処理 法が報告されている。 (特開昭 5 9 - 2 0 5 9 6 0号公報) また、 食品をリン酸 ^¾び:^中に浸漬する前処理法も開発されている (特開平 1一 1 8 1 7 6 7号 公報) 。 更に、 最近ではゼラチン溶液中で食品を加熱する ¾ 処理法も考案され ている (特許第 2 6 7 5 4 7 0号) 。
ところ力^前述の方法では凍結処理、 含有物或いはゼラチンによる ¾^処 理等の煩雑な前処理が必要となり、 設備 ®¾び製 ii 程等を考慮するとより簡便 で経済的な方法による煮崩れ防止法が望まれていた。 また、天然'健康志向が強 い昨今の消 にとつては、 リン酸塩或いは:^軽減の要望も強まりつつある。 発明 の 開示
本発明は、上記問題点を踏まえ鋭意検討を重ねた結果、 ニゲロオリゴ糖を添加 配合することによりこれらの問題点を解決できることを見出した。 すなわち本発 明は、 ニゲロオリゴ糖を «成分として含有することを特徴とする食品改^ Jお よびその用途に関するものである。
代表的な一つの態様において、 本発明は、上記従来謹が抱える問題点を踏ま え、 安全性および経済性を有し、 より健康的な素材を用いて、食品の塩かどをと りかつ:^が低減化されても相応の旨味を与えることのできる、食品の風味改良 剤および風味^方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、 上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、 ニゲロオリゴ 糖を添加配合することによって、 : ^を含む食品の塩かどをとり、 風味が向上さ れ、 更には雄が低減化されても旨味が維持され、 食品の風味改良剤として極め て有用であることを見出し、 本発明を完成するに至った。
すなわち、 本発明はニゲロオリゴ糖を有効 β¾9·とした風味改良剤、 およびこの 風味改^ Jを添加配合することを特徴とする食品の風味改 法である。
また本発明は、 上記従来技術が抱える問題点を踏まえ、 特に高甘味度甘味料の 有する異味ゃ苦味等の味質を低減させかつ各種飲食品の風味を高めると共に、 安 全性及び経済性を有し、 より健康的な素材を用いて、 経口 可能な飲食品に広 く利用可能な高甘味度甘味料の味質改良剤並びに高甘味度甘味料の味質改良方法 および高甘味度甘味料組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、 上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、 ニゲロオリゴ 糖を @»添加することによって、 高甘味度甘味料単品並びに各種飲食品中に含有 されている高甘味度甘味料の有する異味ゃ苦味等を低減せしめ味質改善が可能と なり、 併せてニゲロオリコ ϋが高甘味度甘味料を含有する各種飲食品の風味を高 めて嗜 を向上させるのに極めて有用であることを見出し、 この知見をもとに 本発明を完成させるに至つた。
すなわち、 本発明は、 ニゲロオリゴ糖を有効成分として含有する高甘味度甘味 料の味質改良剤である。
本発明は、 ニゲロオリゴ糖を有効成分として含有する味質改赫 Jを、 高甘味度 甘味料を含有する飲食品 (甘味料単品の場合も包含する) に添加することを特徵 とする、 高甘味度甘離の味質改 法でもある。
本発明は更に、 ニゲロオリゴ糖を有効 として含有する味質改颇と、 高甘 味度甘 とを含むことを特徴とする高甘味度甘味料纖物である。
さらに本発明は、 上記 技術が抱える問題点を踏まえて、 安全 び経済性 (操作の簡便性を含む) を具備し、 より健康的な素材を用いて、 加熱または加圧 熱処理時に生じる食品の煮崩れを防止し、 歩留まりを改善せしめる、 煮崩れ防止 剤並びにそれを用いた煮崩れ防止法を提供することを目的とする。
本発明者等は、 上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、 意外にもニゲ 口オリゴ糖を適量含有する溶液中で食品を加熱または加圧熱処理することによつ て、 食品の^^れを極めて簡便に且つ効果的に防止することができることを見出 し、 本発明を完成させるに至った。
すなわち、 本発明による食品の煮崩れ防止剤は、 ニゲロオリゴ糖を有効成分と して含有することを特徴とするものである。 また、 本発明による食品の煮崩れ防 止法は、 二ゲロォリコ を有効成分として含有してなる食品の煮崩れ防止剤の存 在下で、 煮崩れの顕著な食品を加熱または加圧熱処理することを特徴とするもの である。 図面の簡単な説明
第 1図はニゲロオリゴ糖、 イソマルトォリコ,およびフラクトオリゴ糖の経時 的な甘味変化を示すグラフである。 発明を実施するための最良の形態
本発明は食品の風味改良、 高甘味度甘味料の味質改良および食品の煮崩れ防止 等の食品の改良に関するものであることは前記したところである。 以下に、 その 典型的な態様を例示して本発明を詳細に説明する。
〔 I〕 食品の風味改良
本発明による食品の風味改良剤は、 二ゲロォリゴ糖を有効成分として含有する ものであり、 また食品の風味改^^法は、 食塩が添加される食品に風味改^ PJと しての二ゲロォリゴ糖を配合することを特徵とするものであることは上記した通 りであり、 安全性および経済性を有した風味改良剤である、 ニゲロオリゴ糖の使 用により、 塩かどをとつて風味を改良するとともに、 使用食塩の低減化をも可能 とするものである。
本発明風味改良剤の有効成分であるニゲロオリゴ糖は、 ニゲロース、 二ゲロシ ルグルコース、 ニゲロシルマルトースなどのように、 少なくとも 1つ以上の α - 1, 3ダルコシド結合を含むグルコース重合度 2以上のォリゴ糖を意味し、好ま しくはグルコース重合度 2〜10のオリゴ糖、 より好ましくは重合度 2〜7のォ リゴ糖である。 また、 本発明の風味改良剤としてのニゲロオリゴ糖は、 α - 1, 3ダルコシド結合のみからなるオリゴ糖の他にな - 1, 3ダルコシド結合とそれ 以外の結合 (例えばな - 1, 4ダルコシド結合、 - 1, 6ダルコシド結合ある いは 一 1, 1、 α-1, 2ダルコシド結合など) とからなるオリゴ糖も包含す るものである。
ニゲロオリゴ糖は、 合目的的な任意の方法により製造することができるが、 具 体的には下記のような公知の方法によつて調製することができる。
例えば、 M. S t a c e y a nd J. M. We bb e r : Me t ho d s i n Ca r b ohyd r a t e Ch emi s t r y, I, 339-341, Ac a demi c P r e s s (1962) には、 »物の生産する多糖類であ る、 二ゲラン、 エルシナン等を基質として、 «或いは酸類などを用いて加水分 解してニゲロオリゴ糖を^ gする方法が ϋ¾されている。 また公知の α -ダルコ シダーゼの) ^移 ·縮合反応を用いてニゲロースを調製する方法も知られている (金谷憲一他, 日本農^ ί匕学会誌, 53,385-390(1979). H.Fujimoto et al., Agric. Biol. Chem. , 52, 1345-1351 (1988)など) 。
更に、特開平 3— 22958号公報には、 膽加水分解物に、 サイクロデキス トリン^^^を作用させてニゲロースを製造する方法が開示されている。 その 他に、 4ダルコシド結合したポリサッカライドまたはオリゴサッ力ライ ドを含む基質に α - 1, 3ダルコシド結合をもたらす糖転移酵素のうち 1種また は 2種以上、 具体的には A c r em o n i um属に属し、 α— 1, 3結合をもた らす糖転移 ^を生産する真菌、 例えば A c r emo n i urn s p. S4G 13 (寄託機関· ·通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所 (日本国茨城県 つくば市東 1丁目 1番 3号) 、 寄託日:平成 5年 (1993) 8月 2日、 受託番号: FERM BP-4373) を常法に従い、 培養することによって調製される糖 転移酵素の 1種または 2種以上を作用させてニゲ口オリゴ糖を製造する方法も開 示されている (特開平 7— 59559号公報) 。
本発明の風味改良剤として使用する二ゲロォリゴ糖は、 いずれの方法で調製さ れたものでもよく、 上記の方法に限定されない。 ただし、 現在までに知られてい る方法の中で ¾も経済的な面で優れていると考えられるのは、 上記特開平 7-5 9559号公報に記載された糖転移^! (二ゲロォリコ ^^酵素) を用いた方 法であり、 本発明による風味改^"法においてもこの方法に従って調製したニゲ 口才リコ を使用するのが好ましい (後記! ¾例) 0
以下に、 ニゲロオリゴ糖の好ましい調^法の一例を示す。 この方法は、 ポリ サッカライドまたはオリゴサッ力ライドにニゲロオリゴ糖^^酵素を作用させる ものである。
コーンスターチを常法により α—アミラーゼを用いて液化させ、 30重量 %、 グルコース当量 7の職液化液を調製する。 次いでこの澱粉液化液に ρΗ 5 に調製した後、 原料とした澱粉 1M*部に対して 0. 001重量部の ;3—ァミラ ーゼ (商品名" —アミラーゼ 1500"、 ナガセ生化学工業株式会社製) と、 0. 0001重量部のィソアミラーゼ (林原生化学研^?株式会社) とを添加し て、 55°C下に、 24時間反応させて基質を得る。 その後、 この基質に、 特開平 7-59559号公報記載の方法で調製したァクレモ二ゥム属の菌株 (FERM
BP-4373) が生産する二ゲロォリゴ糖生成酵素を 0. 8単位 Zg基質の 量で添加して、 55°C下に 48時間反応させて二ゲロォリコ 含有シラップを調 0 製する。 得られた二ゲロォリゴ糖シラップの糖組成を表 Aに示す。 なお、 二ゲロォリゴ糖^^酵素の酵素活性は、 p H 7. 0の 2 0 mMリン酸緩 衝液に、 マルト一スを 0. 6 6重量%濃度で溶解させたマルト一ス溶液 0. 7 5 m lに、 0. 2 5 m 1の酵素溶液を加えて、 3 7 °Cで反応させた際に、 基質のマ ルトースから 1分間に 1 /z m 0 1のグルコースを生成する■量を 1単位と定義 する。
表 A
グルコース 2 5. 6
マルトース 2 2. 9
ニゲロース 5. 6
三糖類 2 3. 1
(ニゲ口オリゴ糖) ( 1 6. 2 )
四糖類以上 2 2. 8
(ニゲ口オリゴ糖) ( 1 1. 2 )
二ゲロォリコ 合計 3 3. 0
(*表中の数値は、 糖固形分当たりの重量%を示す。 また、 三糖類、 四糖類以上 の糖類中の括弧内は、糖固形分当たりのニゲロオリゴ糖 を示している。 ) よって、 ニゲロオリゴ糖合計は、 ニゲロース、 三糖類、 四糖類以上の二ゲロォ リゴ糖の合 I†*である。
本発明の風味改良剤における 「ニゲ口オリゴ糖を有効成分として含有する」 の 「有効成分として含有する」 とは、 ニゲロオリゴ糖の他にその風味 ^作用に悪 影響を与えな L、他の^が含まれていてもよいことを意味する。
すなわち、 上述のような方法で調製した糖類 (シラップ) 中には、 ニゲロース、 ニゲロシルグルコース、 ニゲロシルマルトース等のように、 少なくとも 1つ以上 の α - 1, 3ダルコシド結合を含むグルコース重合度 2以上のオリゴ糖 (二ゲロ オリゴ糖) の他に、 グルコース等の雜類、 α - 1 , 3結合以外の結合からなる 各種オリゴ糖 (マルトース等) 或いはデキストリンなども含有している場合があ るが、 ニゲロオリゴ糖が含有されていれば、 本発明に使用することができる。 ま た、 ニゲロオリゴ糖が二ゲロース であってももちろん使用できる。 ニゲロー スは重合度が高い他の二ゲロォリゴ糖に比べて本発明効果が高いため、 より低濃 度でも効果を示す。 なお、 本発明の風味改良剤は、 重合度の異なる混合オリゴ糖 を含むものであってもよいし、 必要に応じて所望の単一重合度を有するオリゴ糖 を分離 (クロマト分画法などによる) して用いることもできる。 また、 風味改良 剤の形態は上述の方法で得られたようなシ口ップ状の他、 凍結乾燥状、 粉末状、 顆粒状など任意の形態でありうることはいうまでもない。
本発明においては、上記のような二ゲロォリゴ糖を食品に配合する。
本発明の風味改良法において対象となる食塩が添加される食品は、 最終的に食 塩を含む食品であれば特に限定されるものではない。 代表的なものとしては、 例 えば漬鶴の農産加工品、 ハム、 ソーセージ等の畜肉加工品、 水産纏品等の水 産加工品、 ハンバーグ等の調理済み製品、 ソースや醤油等の調味料、 即席中華麵 や電子レンジ対応食品等のィンスタント食品等力く挙げられる。 これらの食品中の ^含量は、 一般にその種類、 製法および味付け等によって多様であって、 通常 その^ 4の低いもので 0. (例えば果実酢など) から高いもので 5 8 % (例えばコンソメなど) にわたり、 特殊な目的の食品等によってはこの範囲 から外れるものもある。
本発明による食品の風味改良方法においては、 上記のような食塩添加食品に二 ゲロオリゴ糖を配合することになる。 食品へのニゲロオリゴ糖の配合に際しては、 ¾ ^的に:^と二ゲロォリゴ糖が共存する状態となる条件であればその方法は任 意の方法でありうる。 例えば基礎となる上記食品の加工の過程において食塩添加 の前もしくは:^添加と に基礎食品中に二ゲロォリゴ糖を配合しても、 ある いは基 品の加工終了後に配合してもよく、 各種食品の製 it 程の実状に適し た配合方法を用いることができる。 ニゲロオリゴ糖の配合量は、 食品に添加される の量等にも左右されるが、 基本的には本発明における二ゲロォリゴ糖の風味改良剤としての作用を発揮する 量であればよい。
一般に食塩 1 0 0部 (S*) に対してニゲロオリゴ糖 1〜5 0部 (重量) が好 ましく、 二ゲロォリゴ糖が二ゲロース単独の場合においては、前述のように他の ニゲロオリゴ糖よりも本発明効果が高いので、 ニゲロースを食塩 1 0 0部 (重量) に対して 0. 1〜1 0部 (重量) 配合すればよい。
本発明において、 上述のようなニゲロオリゴ糖の配合による風味改良の作用機 能は充分解明されていないが、 ニゲロオリゴ糖カ後味を引き、 コク味を持った甘 味料であり、更に甘味以外の味質を適切に引き立たせる独特の味質を有している ことに起因すると考えられる。
更に、前述のように旨味と塩味には明確な相関関係が存在し、 所望の旨味を発 揮するには所定の塩味、 例えば食塩が必須であるため、 通常は を低減化する と旨味や風味も呼応して低下するため、 本発明のように、 同等あるいはそれ以上 の風味を維持したまま食品中の^の低減化を可能とすることは当業者にとって 予想のできないことであった。
本発明においては、安全性、 経 を有するニゲロオリ: ^を配合することに より、 所期の目的である食品の風味改良か可能となるばかりでなく、 風味を維持 したまま: ^を低減することが可能である。
〔II〕 高甘味度甘味料の 改良
本発明において、 高甘味度甘味料の ¾«改蘭は、 ニゲロオリゴ糖を有効成分 として含有するものであり、 また高甘味度甘味料の味質改^ ^法は、 高甘味度甘
,単品または高甘味度甘味料を含有する経口 可能な全ての飲食品にニゲロ オリコ¾を添加することを特徴とするものであり、 更に高甘味度甘 ^mffi^物は、 二ゲロォリコ と高甘味度甘味料とを含むものであることは上記した通りであり、 安全性及び経済性を有した高甘味度甘味料の ¾®改良剤である二ゲロォリゴ糖の により、 高甘味度甘味料の有する異味ゃ苦味等を低減せしめ味質改善が可能 となり、 併せて各種の高甘味度甘味料含有飲食品の風味を高めて嗜¾¾を向上さ せることを可能とするものである。
本発明味質改良剤の有効 β ^であるニゲロオリゴ糖は、 前記項 〔I〕 で定義し たォリコ ϋである。 また本発明において、 味質改良剤としての二ゲロォリコ は、 - 1 , 3グルコシド結合のみからなるオリゴ糖の他に、 α— 1 , 3グルコシド 結合とそれ以外の結合 (例えば α— 1, 1、 - 1 , 2、 α - 1 , 4、 α - 1 , 6ダルコシド結合など) とからなるォリコ も包含するものである。
また、 このようなニゲロオリゴ糖は、 合目的的な任意の方法により製造するこ とができるが、 具体的には前記項目 〔 I〕 で述べたような公知の方法によって調 製することができる。
本発明による高甘味度甘味料の ¾®改^として使用する二ゲロォリゴ糖は、 いずれの方法で調製されたものでも良く、 上記の方法に限定されない。 ただし、 現在までに知られている方法の中で最も経済的な面で優れていると考えられるの は、 上記特開平 7- 59559号公報に記載された ¾β移 (ニゲ口オリゴ糖^^酵 素) を用いた方法であり、 本発明においてもこの方法に従って調製した二ゲロォ リゴ糖を使用するのが好ましい (後記 例) 。
本発明の 改良剤における 「ニゲロォリコ を有効成分として含有する」 の 「有効 β ^として含有する」 とは、 ニゲロオリゴ糖の他にその味質 ^作用に悪 影響を与えな ヽ他の^が含まれていてもよいことを意味する。
すなわち、上述のような方法で調製した糖類 (シラップ) 中には、 ニゲロース、 ニゲロシルグルコース、 ニゲロシルマルトース等のように、 少なくとも 1種以上 の α— 1 , 3ダルコシド^合を含むグルコース重合度 2以上のオリゴ糖 (ニゲ口 ォリコ ) の他に、 グルコース等の雜類、 — 1, 3結合以外の結合からなる 各種オリゴ糖 (マルト一ス等) 或いはデキストリンなども含有している場合があ る力 ニゲロオリゴ糖が含有されていれば、 本発明に觀可能である。 また、 二 ゲロオリゴ糖が二ゲ口一ス単独であつてももちろん使用できる。 ニゲロースは重 合度が高い他の二ゲロォリゴ糖に比べて本発明効果が高いため、 より低濃度でも 効果を示す。
なお、本発明による味質改良剤は、 重合度の異なる混合オリゴ糖を含むもので あってもよいし、 必要に応じて所望の単一重合度を有するオリゴ糖を分離 (クロ マト分画法などによる) して用いることもできる。 また、 改良剤の形態は上 述の方法で得られるようなシロップ状の他、 凍結乾燥状、 粉末状、 顆粒状など任 意の形態でありうることはいうまでもない。
本発明に用いる高甘味度甘味料とは、 砂糖に比べて極めて高 ヽ甘味度を有する 一方で、独特な苦味や異味を併せ持っために嗜好性が低く、 その用途が著しく限 定されているものであれば特に限定されるものではなく、 例えばアスパルテーム
(ァスパルチルフエ二ルァラニンメチルエステル) 、 ステビア (ステビオシド) 、 サッカリン、 グリチルリチン及びアセスルフアム K等が好ましい例として挙げら れる。
また、本発明において高甘味度甘味料を含有する飲食品とは、 上述のように味 質に問題点を抱えている高甘味度甘味料を含有し、 経口赚可能な飲食品であれ ば特に限定されるものではなく、 例えば各種甘味料 (任意の形態の高甘味度甘味 料製品)、 コーヒー、紅茶、 清涼飲料等の飲料類、 キャンディ、 チョコレート、 クッキー、 ビスケット、 翔、 きんつば等の和洋菓子類、 ヨーグルト、 アイスク リーム等の 品類、 mm, ドレッシングゃたれ等の調 類等が挙げられる。 これらの飲食品中の高甘味度甘味料の^ *は、 一般に、甘味料あるいは飲食品の w^, 製法及び味付け等によって多様である。
本発明の味質改良方法において、 高甘味度甘味料を含有する飲食品へのニゲロ ォリゴ糖の添加方法は、 高甘味度甘味料と二ゲロォリゴ糖とが共存する状態とな る条件のものであれば特に限定されるものではない。 例えば、 ニゲロオリコ^を、 基礎となる飲食品素 ¾ロェ中に高甘味度甘味料と同時に添加しても、 或いは基礎 食品の加工終了後に添加しても良く、 各種飲食品の製 i e程の実状に適した添加 方法を用いれば良い。
高甘味度甘味料を含有する飲食品に添加するニゲロオリゴ糖の量は、 '基本的に は本発明における二ゲロォリゴ糖の味質改良剤としての作用、 すなわち高甘味度 甘味料の有する異味ゃ苦味等の好ましくない を低減して飲食品の風味を向上 させる作用を発揮する量であればよい。
具体的には、 飲食品に含まれている高甘味度甘味料の種類および量あるいは飲 食品の などにも左右されるが、一般に、 甘味度に換算して砂糖 100重量部に 相当する各種高甘味度甘味料に対して 0. 5 〜: L000重量部、 好ましくは 0. 5 〜250 部添加することが望ましい。 したがって、 市販に入手可能な高甘味度甘味料 は、 製法や配合組成 (フレーバー等の付随添加物) 等により甘味度に差異がある が、一般に例えばアスパルテームの場合には、 アスパルテーム 100 fi»部に対し て 100 〜2000重量部、 好ましくは 100 〜500重量部、 ステビアの場合には、 ステ ビア 100重量部に対して 75〜: L500S*部、好ましくは 75〜375重量部、 サッカリ ンの場合には、 サッカリン 100重量部に対して 200 〜4000S*部、 好ましくは 200 〜: L000 部、 グリチルリチンの場合には、 グリチルリチン 100重量部に対 して 100 〜2000重量部、 好ましくは 100 〜500重量部、 アセスルファム Kの場合 には、 アセスルファム K100重量部に対して 60〜1200fi»部、 好ましくは 60〜 300重量部、 のニゲロオリゴ糖を添加する。 更に、 ニゲロオリゴ糖が二ゲロース 職の場合においては、 前述のように他の二ゲロォリコ ϋよりも本発明効果が高 いので、 甘味度に換算して砂糖 100重量部に相当する各種高甘味度甘味料に対し て、 0. 1 〜200 Μ»部添加することがより好ましい。 なお、 本発明の高甘味度甘味料の味質改良方法には、 従来より味質改善の目的 でその^ ^が試みられてきた、 ヘスペリジン及び誘導体、 ミヨウバンゃナリンジ ン、 グルタミン酸ナトリウム、 グリシン, ァラニン或はセリン、 ァスコルビン酸、 有機酸、 フラボン誘導体等を所望に応じて添加 ·併用しても良いことはいうまで もない。
本発明による高甘味度甘味料組成物は、 改良剤としての二ゲロォリゴ糖と 高甘味度甘味料とを含むものであることは前記したところである。 本発明組成物 における高甘味度甘味料とニゲロオリゴ糖との配合比は、 本発明の 改 法 において上述したように、 甘味度換算で相当する砂糖に対して一般に 1 0 0 : 0. 5〜: L 0 0 : 1 0 0 0、 好ましくは 1 0 0 : 0. 5〜 1 0 0 : 2 5 0であり、 ニゲロオリゴ糖が二ゲロース単独の場合には、 1 0 0 : 0. 1〜1 0 0 : 2 0 0 が好ましい。
また、本発明組成物には、 前述のように従来より味質改善の目的でその使用が 試みられてきた、 ヘスペリジン及び誘導体、 ミヨウバンゃナリンジン、 ダルタミ ン酸ナトリウム、 グリシン、 ァラニン或はセリン、 ァスコルビン酸、 有機酸、 フ ラボン誘導体等、 その他、 例えば着香の目的でフレーバー等が所望に応じて添加 配合されていてもよい。 また、 従来より利用されているぶどう糖、 果糖、 砂糖や その他のオリゴ糖、 糖アルコールなどの甘味料等を併用してもよい。
本発明による高甘味度甘味料繊物は、 通常の高甘味度甘味料の有する異味ゃ 苦味等の好ましくない味質が低減された高甘味度甘味料として、 あるいは各種飲 食品の を高める甘味料として有用である。
本発明において、 のようなニゲロオリコ 添加による ¾K改善の作用, は充分解明されていないが、 ニゲロオリコ ϋが濃厚且つ芳醇な独特の味質を持つ た甘味料であるために、 甘味度甘味料の有する異味ゃ苦味等を低減せしめ味質 改善を促すことに起因すると考えられる。 本発明においては、 安全性、 経済性を有するニゲロオリゴ糖を経口摂取可能な 全ての高甘味度甘味料含有飲食物に添加することにより、 高甘味度甘味料の有す る異味ゃ苦味等を低減せしめると共に各種飲食物の風味を高め、 極めて簡便に味 質改善を促進することが可能である。
〔III〕 食品の煮崩れ防止
本発明による食品の煮崩れ防止剤は、 二ゲロォリゴ糖を有効成分として含有す ることを特徴とするものであることは前記した通りである。
本発明の有効成分であるニゲロオリゴ糖は、 前記項 〔I〕 で定義したオリゴ糖 である。 また、 本発明に供する煮崩れ防 ^の有効成分としてのニゲロオリゴ糖 は、 α— 1 , 3ダルコシド結合のみからなるオリゴ糖の他に、 — 1 , 3ダルコ シド結合とそれ以外の結合 (例えば α— 1 , 1、 α - 1 , 2、 a - l , 4、 α - 1 , 6ダルコシド結合など) とからなるオリコ も包含するものである。 なお、 これらニゲロオリゴ糖を、 常法により還元して得られるニゲロオリ:/^アルコー ルであつても本発明に利用可能である。
また、 このような二ゲロォリゴ糖は合目的的な任意の方法により製造すること ができるが、 具体的には前記項目 〔I〕 で述べたような公知の方法によって調製 することができる。
本発明の食品の煮崩れ防止剤に使用する二ゲロォリゴ糖はいずれの方法で調製 されたものでも良く、 上記の方法に限定されない。 ただし、 現在までに知られて いる方法の中で最も経済的な面で優れていると考えられるのは、 特開平 7— 5 9 5 5 9号公報に記載された糖転移酵素 (ニゲ口オリゴ糖生成酵素) を用いた方法 であり、 本発明においてもこの方法に従つて調製したニゲ口オリゴ糖を使用する のが好ましい。
本発明の食品の煮崩れ防止剤における 「二ゲロォリコ を有効成分として含有 する」 の 「 ¾ として含有する」 とは、 ニゲロオリゴ糖の他に の^^れ 防止に関して悪影響を与えない他の成分が含まれていてもよいことを意味する。 すなわち、 上述のような方法で調製した糖類 (シラップ) 中には、 ニゲロース、 ニゲロシルグルコース、 ニゲロシルマルトース等のように、少なくとも 1種以上 の α— 1, 3ダルコシド結合を含むグルコース重合度 2以上のオリゴ糖 (ニゲ口 ォリゴ糖) の他に、 ダルコ一ス等の単糖類、 α - 1 , 3結合以外の結合からなる 各種オリゴ糖 (マルトース等) 或いはデキストリンなども含有している場合があ るが、 ニゲロオリゴ糖が含有されていれば、 本発明に使用可能である。 また、 二 ゲロオリゴ糖がニゲ口一ス単独であつても匆論使用できる。
なお、 本発明に供するニゲロオリゴ糖は、 重合度の異なる混合オリゴ糖を含む ものであってもよいし、 必要に応じて所望の単一重合度を有するオリゴ糖を分離 (クロマト分画、 酵母による驟酵処理及ひ * ^処理などによる) して用いること もできる。 また、 煮崩れ防止剤の形態は ±ίΕの方法で得られるようなシロップ状 の他、 ¾ 乾燥状、 粉末状、 顆粒状等の任意の形態であることはいうまでもない。 本発明による食品の煮崩れ防止法は、 二ゲロォリゴ糖を ¾成分として含有し てなる食品の煮崩れ防止剤の存在下で、 れの顕著な食品を加熱または加圧熱 処理することを特徵とするものであることは前記したところである。 すなわち、 本発明による食品の煮崩れ防止法は、 煮崩れが顕著で一般調理に多くの注意を要 するような経口 可能な全ての食品 (例えばレトルト食品、 シチュー、 おでん、 肉じやがなどの煮込食品あるいは煮物 (和、 中を含む) 、 缶 1§¾ェ食品等) を、 ニゲロオリゴ糖の接触下 (溶液浸漬、一部浸漬、 溶液!^!、 被覆等を含む) で加熱または加圧熱処理することを特徵とするものであり、健康的で安全な食 素材であるニゲロオリゴ糖を使用することにより、 極めて簡便に且つ効果的に煮 崩れを防止し、 併せて各種食品の ¾® ·風味並びに照りなどの嗜好性を向上させ るものである。
本発明の細れ防 である二ゲロォリゴ糖の 方法は、 基礎となる食品を 加工 ·調理する、 すなわち加熱または加圧熱処理する工程に二ゲロォリゴ糖が共 存する条件であれば特に限定されるものではない。 例えば、 ニゲロオリゴ糖含有 溶液中 (浸漬または一部浸漬を含む) で直接食品を加熱または加圧熱処理しても、 ニゲロオリゴ糖含有溶液中に浸漬 (一部浸漬を含む) 後、 加熱 (例えば 5 0〜 1 0 0 °C) または加圧熱処理 (例えば 1. 8 k g/m 2以下の圧力で 8 0〜 1 3 0°C) しても良く、 各種食品の製造工程の実状に適した使用方法を用いれば 良い。 食品の浸漬時間は、 吸水性 ·難吸水性の食品に拘らず、 有効 である二 ゲロォリゴ糖が食品 ¾Sあるいは表面内部に有効量浸透 · されていれば短時 間で構わない。
ニゲロオリゴ糖含有濃度 (通常水溶液または各種調味液配合溶液中) は、 通常 0. 1〜3 0重量%、 好ましくは 0. 2〜2 0重量%、 特に好ましくは 0. 2〜 1 0重量%でぁる。 0. 1重量%未満である場合には、 本発明の所期の効果であ る煮崩れ防止を十分に発揮することができず、 逆に 3 0重量%を越えるとニゲロ オリゴ糖が有する甘味により食品本来の ¾®或いは風味を変えて、 11 性を減じ てしまう懸念があるので好ましくない。
本発明において、 二ゲロォリゴ糖の煮崩れ防止の作用,は充分解明されてい ないが、 ニゲロオリ:^が食品組織に浸透 し易く、 食品の骨格形成に寄与 している澱粉或いは夕ンパク組織等の軟化 ·流出を適度に調節する効果を有する ことに起因するものと考えられる。 実 施 例
以下は、 例により本発明について更に具体的に説明するものであるが、 当 該実施例の内容により本発明の技術的範囲が限定解釈されるべきではない。 〔I〕 食品の風味改良
mm ι〕
固形分 30重量%のマルトース溶液を基質とし、 特開平 7— 59559号公報 記載の方法で調製したアクレモニゥム属の菌株 (FERM BP— 4373) が 生産するニゲロオリゴ糖 酵素を、 1単位 Zg基質の量で添加して、 pH7、 55°Cの条件下で 48時間反応させてニゲロオリゴ糖シラップを調製した。 得ら れたニゲロオリゴ糖シラップの糖糸誠を表 〔I〕 一 1に示した。 例 2〕
コーンスターチを常法により -アミラーゼを用いて液ィ匕させ、 ^30重量 %、 グルコース当量 7の ^^糖化液を調製した。
次いでこの澱粉糖化液に ρ Η 5に調製した後、 原料とした澱粉 1 部に対し て 0. 001重量部の .S -アミ ーゼ (商品名 "β -アミラーゼ 1500"、 ナ ガセ生化学工業株式会社製) と、 0. 0001重量部のイソアミラーゼ (林原生 化学研究所株式会社) とを添加して、 55°C下に、 24時間反応させて基質を得 た。
その後、 この基質に、 特開平 7 -59559号公報記載の方法で調製したァク レモ二ゥム属の菌株 (FERM BP— 4373) 力^するニゲロオリコ 生 成酵素を 0. 8単位 Zg基質の量で添加して、 55 °C下に 48時間反応させて二 ゲロォリゴ糖シラップを調製した。 得られた二ゲロォリゴ糖シラップの糖糸!^を 表 〔I〕 — 1に示した。 2 表 〔I〕 一
実施例 〔I〕 一 難例 〔I〕 -2 グルコース 26. 5 25. 6
マルトース 12. 5 22. 9
ニゲロース 13. 1 5. 6
19. 3 23. 1
(ニゲ口オリゴ糖) (19. 3) (16. 2)
四糖類以上 28. 6 22. 8
(ニゲ口オリゴ糖) (28. 6) (11. 2)
ニゲロオリゴ糖合計 61. 0 33. 0
*表中の数値は、糖固形分当たりの重量%を示す。 また、 三糖類、 四糖類以上の 糖類中の括弧内は、 糖固形分当たりのニゲロオリゴ糖 を示している。
よって、 ニゲロオリゴ糖合計は、 ニゲロース、 三糖類、 四糖類以上の二ゲロォ リゴ糖の合 f«である。 なお、 ニゲロオリゴ糖生成^ *の,活性は、 pH7. 0の 2 OmMリン酸緩衝液に、 マルトースを 0. 66重量%濃度で溶解させたマ ルトース溶液 0. 75m lに、 0. 25m 1の酵素溶液を加えて、 37°Cで反応 させた際に、基質のマルトースから 1分間に 1 /zinol のグルコースを^^する酵 素量を 1単位と定義した。
C 施例 3〕
例 2で調製した二ゲロォリコ Iシラップを用いて、 二ゲロォリゴ糖水溶液 10 g/l 00 g (固形分換算) 、 ィソマルトォリゴ糖水溶液 (ィソマルト 500、 昭和産業株式会ネ i¾D 12 g/100 g (固形分換算) 、 およびフラ クトオリゴ糖水溶液 (メイオリゴ0、 明治製菓株式会 10g/100g (固形分換算) を用いて (各々ショ糖水溶液 6 g/100 gの甘味度に調製) 、 各ォリゴ糖の甘味の経時変化を 1 0名のパネラーによつて官能評価し、 併せて香 りおよび風味に関して感じたことを、 自由に記述した。
図 1では、 ニゲロオリゴ糖の甘味の立ち上がり方は最も緩やかであり、 また甘 味強度が比較的高いところでの甘味持続性が大きく、 特徴的な味質であることが 示されている。
また、 表 〔I〕 —2および表 〔I〕 一 3の香りおよび風味に関する自由記述か らも、 ニゲロオリゴ糖に後味を引き、 まったり感のある特徴的な風味が確認され ている。
表 〔I〕 - 2
香 り
二ゲロォリコ ; 練乳、 糖密、 コンペイ糖の香り
ィソマルトォリゴ糖; 清水の香り
フラクトオリゴ糖; 砂糖の香り
表 〔I〕 一 3
風 味
ニケロオリゴ糖; まろやかで重たい、 尾を引く甘味
イソマルトオリゴ糖 やや後味残り、甘さがくどいが、 口当たり良し フラクトオリゴ糖; 甘味を早めに感じ、 引け方が自然、 さつばりした甘さ 難例 4〕
各種 の^水に実施例 2で調製した二ゲロォリコ Έシラップを添加して、 "塩かど" をとる、 いわゆる塩なれ効果について、 1 0名のパネルで官能 i¾を 拖した。 I〕 一 4
濃度 ニゲロオリゴ糖 塩なれ効果 ニゲロオリゴ糖 , ニゲロオリゴ糖シ (¾) シラップ添加 N a C 1 (¾) ラップ中に含まれ るニゲロース Z N a C 1 (¾)
2 0. 1 Δ 1. 6 5 0. 2 8
0. 5 ◎ 8. 2 5 1. 4
1 〇 1 6. 5 2. 8
5 * 8 2. 5 1 4
1 0 * 1 6 5 2 8
2 0 * 3 3 0 5 6
6 0. 1 X 0. 5 5 0. 0 9
0. 5 △ 2. 7 5 0. 4 7
1 ◎ 5. 5 0. 9 3
5 ◎ 2 7. 5 4. 6 7
1 0 Δ 5 5 9. 3 3
2 0 * 1 1 0 1 8. 6 7
0 0. 1 X 0. 3 3 0. 0 6
0. 5 △ 1. 6 5 0. 2 8
1 ◎ 3. 3 0. 5 6
5 ◎ 1 6. 5 2. 8
1 0 〇 3 3 5. 6
2 0 * 6 6 1 1. 2
0 0. 1 X 0. 1 7 0. 0 3
0. 5 Δ 0. 8 3 0. 1 4 〇 1. 65 0. 28
5 ◎ 8. 25 1. 4 10 〇 16. 5 2. 8 20 Δ 33 5. 6 備考 x;塩かどを直接感じ、 塩なれ効果を感じられない。
△;塩味がやや緩和され、 若干塩なれ効果感じる。
塩なれ効果を感じるが、 塩味以外の味覚も感じ、 若干気になる。 〇;塩なれ効果を感じる。
◎;強く塩なれ効果を感じる。
*;塩味と違った味覚を強く感じる。 醜例 5〕
実施例 2で調製した二ゲロォリコ IIシラップを用いて、 10%NaC 1溶液を 基準に 10%NaC l - 1%ニゲロオリコ シラップ溶液 (B) および 10%N aC l - 1%イソマルトオリゴ糖シラップ溶液 (C) の塩なれ効果について、 1 0名のパネラーで官能評価を赚した。 結果を表 〔I〕 —5に示した。 醜例 6〕
実施例 5と同様に、 4%NaC 1溶液を基準に 4%NaCl - 1%ニゲロオリ ゴ糖シラップ溶液 (B) および 4%NaCl - 1%イソマルトォリコ シラップ 溶液 (C) の塩なれ効果について、 10名のパネラーで官能評価を諭した。 結 果を表 〔I〕 一5に示した。 表 〔I〕 一 5
B C
難例 5 + 1. 03 -0. 74
難例 6 +1. 24 一 0. 54
備考;基準を同等 (0) として、 強い塩かど有 (一 2)〜強い塩なれ有 (+2) までの連続的官能評価を し、 パネラー (10名) の評価の平均を示した。
C¾施例 7〕
旨味と塩味の相互関係について詳細に解析した報文 (S.Yamagudii et al.,J. Food.Sci.,49, 82-85(1984)) に準じ、 鰹節 20 gを沸騰水 11に入れて、 優しく 撹拌後 3分間保持した上澄みをこしとり、 MSG、 NaC 1および各オリゴ糖を 所 添加し溶解させ、 各試験液とした。
0. 38%MSG-0. 8 l%NaC 1—すまし汁、 0. 38%MSG— 0. 52%Na C 1—すまし汁および 0. 38%MSG— 0. 40%Na C 1 - すまし汁の順に旨味および風味が低下することが前記報文で指摘されているので、 まずこの 3つの試験液を調製して旨味および風味を正確に認識できる 10名のパ ネラーを選定した。
次に、 0. 38%MSG—0. 52%NaC l—すまし汁を基準に 0. 38% MSG— 0. 52 %NaC l— 1%ニゲロオリゴ糖シラップ一すまし汁 (B) お よび 0. 38%MSG—0. 52%Na C 1— 1%イソマルトオリゴ糖シラップ —すまし汁 (C) の旨味および総合的な好みについて官能籠した。 結果を 表 〔I〕 一 6に示した。 隱例 8〕
例 7と同様に 0. 38%MSG— 0. 40%NaC l—すまし汁を基準に 0. 38%MSG-0. 40%NaC 1— 1%ニゲロオリゴ糖シラップ一すまし 汁 (B) および 0. 38%MSG-0. 40%NaC 1— 1%イソマルトオリゴ 糖シラップ一すまし汁 (C) についての旨味および総合的な好みについて官能評 価した。 結果を表 〔I〕 一6に示した。
〔実施例 9〕
実施例 7と同様に 0. 38%MSG— 0. 52%NaC l—すまし汁を基準に 0. 38%MSG-0. 52%Na C 1—1%ニゲロオリゴ糖シラップ一すまし 汁 (B) および 0. 38%MSG— 0. 40%N a C 1— 1%ニゲロオリゴ糖シ ラップ一すまし汁 (C) の旨味および総合的な好みについて官能評価した。 結果 を表 〔I〕 一 6にした。
実施例 7、 8および 9の結果から、 ニゲロオリゴ糖はイソマルトオリゴ糖と異 なり、 旨味増強、 風味増強に寄与すると共に、 低食塩下での風味保持に有望であ ること力示された。
表 〔I〕 一 6
B C
旨味 + 0. 27 -0. 51
好み + 0. 53 -0. 23
麵例 8 曰味 + 0. 57 -0. 41
好み + 0. 72 -0. 32
餓例 9 旨味 + 0. 22 -0. 08
好み + 0. 68 -0. 41
備考;基準を同等 (0) として、 旨味かなり減少、 或いは極めて不快 (一 2) 〜 強い旨味有、 或いは極めて良好 (+2) までの連続的官能 を し、 パネラ 一 (10名) の評価の平均を示した。 C¾施例 10〕
原料:^ 2. 0 k gを水洗後、 水に十分浸潰して膨潤させ、 圧力釜 (1 k g/ cm" ) で 15〜20分間蒸煮して蒸煮^ を調製する。 その後、 蒸煮大豆を 35〜40°Cまで冷却後、 市販麹 1. 2 k gをほぐして食塩 1 k gを添加した塩 切り麹を徐々に加えながら大豆が 1 / 2〜 1 Z 3に崩れる^に磨砕して、 更に 二ゲロォリコ シラップ (実施例 2調製) 100 gを含んだ塩水 500mlを加 えて十分に磨砕して混合する。 表面に塩 0. 2 kgをまぶして、 消毒済みガーゼ で覆つた上に皿をのせて重石で 3ヶ月程仕込んで調製する。 二ゲロォリゴ糖添加 によって、 塩かどがとれて、 こくのあるまろやかな味のある速醸味噌となる。 醜例 11〕
醤油 0. 81、 水0. 21、 食塩 30 gを加えて約 70°Cに加熱してから、 砂 糖 300 g、 水飴 30g、 ニゲロオリゴ糖シラップ 例 2調製) 10g、 グ ルタミン酸ソ一ダー 0. 5 gを加えて溶解させた後、 冷却 酢酸 lm 1および 50 %乳酸 1 m 1を加えて漬込液を調製する。 この漬込液は、 二ゲロォリコ 添 加によって、 塩味がマイルドでまろやかな味わいがあるものとなる。
更に、 塩漬け大根 70%,塩漬けなす 15%、 塩漬けなたまめ 7. 5%、 塩漬 け胡瓜 7%およびしそ 0. 5%の原料野菜を 2〜 5時間塩出しし、 圧搾機或いは ι½τκ機にてfe ·圧搾した上 a成の原料 1 k gに対して、上記調製漬込液を添 加して 1週間程漬込み (冬期) させて福神漬を調製する。 ニゲロオリゴ糖添 加によって、 塩かどがとれて、 こくのあるまろやかな味のある福神漬となる。 例 12〕
水洗後の水切り胡瓜 1. 5 k gを食塩水 (134g/l) に漬けて、 押し蓋を した後 1週間漬込む。 ちなみに、 漬込用:^水は毎日上記 になるように調整 する。 胡瓜の頭部と尾部に爪楊子大の穴を開けて流水中で約 4時間水洗 ·脱塩し た。 一方、 食酢 11に砂糖 250 g、 ニゲロオリゴ糖シラップ 例 2調製) 50 g、 香辛料 (シナモン 1 g、 グローブ 2g、 レッ ド、ペッパー 0. 5g、 ロー レル 0. 5g) および化 ^味料 2 gを添加して 75。Cまで加熱した後十分冷却 し、 塩漬胡瓜を入れてポリフィルムで密封して更に 1週間漬込み、 60°Cの湯浴 中で 30分間殺菌してピクルスを調製する。 ニゲロオリゴ糖添加によって、塩か どや酸味が緩和されていて、 こくのあるまろやかな味のピクルスとなる。 i 3〕
にんじん 10 g、 ごぼう 10gをささがきにして、 あくを抜く。 冷凍すり身
300 gは半解凍のままフードカッターに入 ^ s g.ニゲロオリゴ糖(実 施例 2調製) lg、 でんぶん 9g、 みりん 3mlを添加して混合 ·撹拌した。 力 ッターから取り出して、 'asが上昇しないように野菜を混ぜて、 好みの形に成形 して、.約 175°Cの油できつね色になるまで揚げて、 さつま揚げを調整する。 二 ゲロオリゴ糖添加によって、 深みのある味のさつま揚げとなる。 醜例 14〕
- ^l. 8g、 MSG0. l g、 だしの素 0. 7g、砂糖 1. 5 g、 二ゲロォ リゴ糖シラップ (H½例 2調製) 0. 6g、 鰹パウダー 2. 5g、 醤油 8mlお よび水 3. 2mlを添加溶解して、 めんつゆを調整する。 二ゲロォリコ * 添加に よって、 深みがあり且つまろやかな味のめんつゆとなる。 難例 1 5〕
チョッパーで粉砕したオランダ産ゴーダチーズ 1. 5 k gを乳化釜に投入し、 これに水 7 5 m l、 K 1 (ノヽンセン社製溶融塩:クェン酸 3ナトリウム、 へキサ メタクリン酸ナトリウム、 ピロリン酸 4ナトリウムの混合物) 4 5 gおよびニゲ 口オリゴ糖シラップ C例 2調製) 1 0 gを添加した後、 スチームジャケット による間接加熱により保温および撹拌する。 6分間で所定の温度に達した後、 加 熱を停止し、 更に撹拌および減圧脱気して所望のチーズを採取し、 容器に充填 · 包装して約 5 °C前後で冷却保存し、 プロセスチーズを調整する。 ニゲロオリゴ糖 添加によって、 深みがあり且つまろやかな味のプロセスチーズとなる。
〔II〕 高甘味度甘味料の ¾®改良
難例 1〕
固形分 3 0重量%のマルトース溶液を基質とし、 特開平 7-59559号公報記載の 方法で調製したアクレモニゥム属の菌株 (FEEM BP-4373) が生産するニゲロオリ ゴ糖生成酵素を、 1単位 Zg基質の量で添加して、 p H 7、 5 5 °Cの条件下で 4 8時間反応させて二ゲロォリゴ糖シラップを調製した。 得られた二ゲロォリゴ糖 シラップの糖組成を表 〔II〕 一 1に示した。
なお、 二ゲロォリコ 酵素の體活性は、 pH7. 0の 20mMリン醜衝液に、 マルト一スを 0. 66重量 で溶解させたマルトース溶液 0. 75mUこ、 0. 25mlの酵 雜液を加えて、 37°Cで反応させた際に、基質のマルト—スから 1分間に; mol のグルコースを する職量を 1単位と定義した。 難例 2〕
コーンスターチを常法によりなーァミラーゼを用いて液ィ匕させ、 濃度 30S»%、 グルコース当量 7の 糖化液を調製した。 次いでこの澱粉糖化液に p H 5に調製した後、 原料とした澱粉 1重量部に対し て 0. 001重量部の yS—アミラーゼ (商品名" iS—アミラーゼ 1500" 、 ナガセ生化 学工業株式会社製) と、 0. 0001重量部のイソアミラーゼ (林原生化学研究所株式 会社) とを添加して、 55°C下に、 24時間反応させて基質を得た。
その後、 この基質に、 特開平 7-59559号公報記載の方法で調製したアクレモニ ゥム属の菌株 (FERM BP-4373) が するニゲロオリゴ糖 酵素を 0. 8単位 Z g基質の量で添加して、 55°C下に 48時間反応させて二ゲロォリゴ糖含有シラップ を調製した。 得られたニゲロオリゴ糖シラップの糖組成を表 〔II〕 一 1に示した。 表 〔II〕 一
錢例 2
グルコース 26.5 25.6
マルトース 12. 5 22. 9
ニゲロース 13. 1 5. 6
三糖類 19. 3 23. 1
(ニゲ口オリゴ糖) (19.3) (16. 2)
四糖類以上 28. 6 22. 8
(ニゲ口オリゴ糖) (28. 6) (11. 2)
ニゲロオリゴ糖合計 61. 0 33. 0
*表中の数値は、 糖固形分当たりの重量%を示す。 また、 三糖類、 四糖類 の 糖類中の括弧内は、 糖固形分当たりのニゲロオリゴ糖^!:を示している。
よって、 ニゲロオリゴ糖合計は、 ニゲロース、三糖類、 四糖類以上のニゲロオリ コ の合 ft*である。 馳例 3〕
アスパルテーム (砂糖の約 200倍の甘味度) を以下に示した砂糖濃度相当の甘 味度になるように調製し、 実施例 2で調製したニゲロオリゴ糖シラップを添加し て、 異味ゃ苦味等を低減せしめ味質改善を促進する効果について、 10名のパネル で官能評価を実施した。
表 〔II〕 - 2
濃度 砂糖相当 ニゲロオリゴ糖シラ プ 改良効果 ニゲロオリゴ糖/ ニゲロ-ス / 濃度 添加濃度 相当砂糖 相当砂糖
0.025 % 5% 0.1 % Δ 0.66% 0.11 %
0.5 % o 3.3 % 0.56%
1 % o 6.6 % 1.12%
5 % o 33 % 5.6 %
10 % o 66 % 11.2 %
20 % o 132 % 22.4 %
0.05% 蘭
Figure imgf000034_0001
% ◎ 66 % 11.2 %
15% 0.1 % X 0.22% 0,04 %
0.5 % △ 1.1 % 0.19%
1 % o 2.2 % 0.37%
5 % ◎ 11 % 1.87%
10 % ◎ 22 % 3.73%
20 % ◎ 44 % 7.47%
0.1 % 20% 0.1 % X 0.17% 0.03%
0.5 % Δ 0.83%
1 % 〇 1.65% 0.28%
5 % ◎ 8.25% 1.4 %
10 % ◎ 16.5% 2.8 %
20 % ◎ 33% 5.6 % 備考 X;異味や苦味等の刺激味を感じ、 改善効果を感じられない <
△;異味ゃ苦味等がやや緩和され、若干改善効果を感じる。
〇;異味ゃ苦味等が緩和さ 改善効果を感じる。
◎;異味ゃ苦味等がかなり緩和さ t 強く改善効果を感じる < 醜例 4〕
サッカリンナトリウム (砂糖の約 400倍の甘味度) を以下に示した砂糖 相 当の甘味度になるように調製し、 ^例 2で調製したニゲ口オリゴ糖シラップを 添加して、 異味ゃ苦味等を低減せしめ味質改善を促進する効果について、 10名の パネルで官能評価を実施した。 表 〔II〕 - 3
濃度 砂糖相当 二ゲロォ 'jゴ糖シラップ 改良効果 ニゲ口 ゴ糖 z ニゲ口-ス / 濃度 添加濃度 相当砂糖 相当砂糖 篇 0.1 % X 0.33 % 0.06 %
0.5 % 〇 1.65 % 0.28 %
1 % 〇 3.3% 0.56 %
o o
5 % ◎ 16.5% 2.8 %
10 % ◎ 33% ヽ ο 5.6 %
20 % ◎ 66% 11.2%
0.0375% 15% 0.1 % X 0.22 % 0.04 %
0.5 % Δ 1.1% 0.19 %
1 % 〇 2.2% 0.37 %
5 % ◎ 11% 1.87 %
10 % ◎ 22% 3.73 %
20 % ◎ 44% 7.47 %
0.05% 20% 0.1 % X 0.17 % 0.03 %
0.5 % △ 0.83 % 0.14 %
1 % 〇 1.65 % 0.28 %
5 % ◎ 1.4%
10 % ◎ 16.5% 2.8%
20 % ◎ 33% 5.6% 備考 x;異味や苦味等の刺激味を感じ、 改善効果を感じられない。
△;異味や苦味等がやや緩和され、 若干改善効果を感じる。
〇;異味ゃ苦味等が緩和され、 改善効果を感じる。
◎;異味ゃ苦味等がかなり緩和され、 強く改善効果を感じる。 赚例 5〕
実施例 2で調製した二ゲロォリゴ糖シラップを用いて、 0.: アスパルテーム溶 液を基準に 0. 1¾!アスパルテーム- 1%ニゲロオリゴ糖溶液 (B) 及び 0. 1%ァスパル テーム- 1%イソマルトオリゴ糖 (パノリツチ、 日本食品化工株式会社製) 溶液
(C) の味質について、 10名のパネラーで官能評価を難した。 結果を表 〔II〕 - 4に示した。 瞧例 6〕
実施例 2で調製した二ゲロォリゴ糖シラップを用いて、 0. 1¾アスパルテーム溶 液を基準に 0. 1¾アスパルテーム- 5%ニゲロオリゴ糖溶液 (B) 及び 0. 1¾ァスパル テーム- 5%イソマルトオリゴ糖 (パノリツチ、 日本食品化工株式会社製) 溶液 (C) の味質について、 10名のパネラーで官能評価を実施した。 結果を表 〔II〕 ― 4に示した。
C¾施例 7〕
実施例 5と同様に、 0. 05%サッカリンナトリウム溶液を基準に 0. 05¾サッカリ ンナトリウム- 1%ニゲロオリゴ糖溶液 (B) 及び 0. 05%サッカリンナトリウム - 1 %イソマルトオリゴ糖 (パノリツチ、 日本食品化工株式会ネ: t^) 溶液(C) の味 質について、 10名のパネラーで官能評価を した。 結果を表 〔II〕 —5に示し た。 灘例 8〕
5と同様に、 o.05%サッカリンナトリウム溶液を基準に o. os¾サッカリ ンナトリゥム -5%ニゲロオリゴ糖溶液 (B) 及び 0. 05%サッカリンナトリゥム- 5
%イソマルトオリゴ糖 (パノリツチ、 日本食品化工株式会社製) 溶液 (C) の味 質について、 10名のパネラーで官能評価を実施した。 結果を表 〔II〕 一 5に示し 十 *
表 〔II〕 一 4
B C
難例 5 異味 +0. 7 - 0. 05
好み +0. 63 -0. 19
難例 6 異味 +0. 78 +0. 12
好み +0. 68 -0. 14
備考;基準を同等 (0) として、 強い異味 ·苦味有或は極めて不快 (—2) 〜強 ぃ異味 '苦味改善効果有或は極めて良好 (+ 2) までの連続的官能 fi¾を し、 パネル (1 0名) の i¾の平均を示した。 表 〔II〕 一 5
B C
離例 7 異味 +0. 51 -0. 73
好み +0. 64 -0. 66
難例 8 異味 +1. 26 +0. 06
好み +1. 14 -0. 22
備考;基準を同等 (0) として、 強い異味 ·苦味有或は極めて不快 (- 2) 〜強 ぃ異味 ·苦味改善効果有或は極めて良好 (+ 2) までの連続的官能 ffiを し、 パネル (1 0名) の評価の平均を示した。
醜例 9〕
紅茶 400ml にアスパルテーム 0. lg或はサッカリンナトリゥム 0. 05gを加え、 更 にニゲロオリゴ糖シラップ (実施例 2調製) lgを添加した紅茶飲料は、 ァスパル テーム及びサッカリンナトリゥムの異味が軽減され、 110性の高いものであった。 施例 1 0〕
卵黄 18g、 アスパルテーム 0. 15g或はサッカリンナトリゥム 0. 075gに、 ニゲロ オリゴ糖シラップ 例 2調製) 2. 5gを添加した後、 薄力粉 12g、 牛乳 250ml を加え、 ハンドミキサーにより充分撹拌 ·混合してカスタードクリームを調製し た。 二ゲロォリゴ糖無添加区と比べて、 アスパルテーム及びサッカリンナトリウ ムの異味が軽減され、 良好な味質のカスタードクリームであった。 馳例 1 1〕
アスパルテームお 4g或はサッカリンナトリウム 0. 2gに二ゲロォリゴ糖シラップ 施例 2調製) 10g、 全卵 4個 (Mサイズ) を添加して予備撹拌した。 更に、 薄力粉 100g、バタ一 30g、 牛乳 15mlを添加 '撹拌し、 赚した生地をケ一シング してオーブン (約 150で) で焼成してスポンジケーキを調製した。 ニゲロオリゴ 糖無添加区と比べて、 アスパルテーム及びサッカリンナトリゥムの異味が軽減さ ォ こくのある良好な味質であった。 例 1 2〕
溶解させたショートニング 6g、 全卵 10g と卵黄 6g、 ^ϋθ. 5g> 水 15ml及びスキ ムミルク lml に対してアスパルテーム 0. 18g或はサッカリンナトリウム 0. 09gを 加え、 更にニゲロオリゴ糖シラップ 例 2調製) 2gを添加した後、 薄力粉 55 gを加えて し、 した後サラダ油で揚げ (約 160〜170 °C) ドーナツを調 製した。 まろやかで、 良好な甘味のドーナツであった。 醜例 1 3〕
牛乳 147. 6g、 硬ィ匕ヤシ油 10g、 パインデックス # 2 (松^ f匕^ ¾:製) 10g、 ァ ルギン酸ソ一ダ 2g、 グリセリン脂肪酸エステル 0. 4gにアスパルテーム 0. 18g或は サッカリンナトリウム 0. 09g を加え、 更にニゲロオリゴ糖シラップ 施例 2調 製) 2gを添加した後、 約 4(TCに加温しながら撹拌 ·混合させてフリーザ一 (約- 2 0 °C) にて凍結した。 30分毎に室温下で撹拌 '混合することを 3 回餓し、 アイ スクリームを調製した。 ニゲロオリゴ糖無添加区と比べて、 アスパルテーム及び サッカリンナトリゥムの異味が軽減され、 良好な味質で適度なオーバーランを呈 していた。 醜例 1 4〕
水 300ml に寒天 4gを加熱溶解させ、 アスパルテーム 0. 2g或はサッカリンナトリ ゥム O. lgを加えて煮詰めた。 更に、生あん 160gとアスパルテーム 0. 4g或はサッカ リンナトリウム 0. 2gと二ゲロォリコ ϋシラップ 例 2調製) 5gを添加した後、 約 40°Cに冷却しケーシングして水 ¥ϋを調製した。 ニゲロオリゴ糖無添加区と比 ベて、 アスパルテーム及びサッカリンナトリゥムの異味が軽減され、 良好な風味 の水羊獎であつた。
瞧例 1 5〕
(高甘味度甘味料組成物の調製)
アスパルテーム 2g、 72% (w/w ) ニゲロオリゴ糖シラップ C例 2調製) 20 g と 65% (w/w ) 砂糖溶液 3000gを混合して、 高甘味度甘味料組成物を調製した。 この高甘味度甘味料は二ゲロォリゴ糖無添加区と比べてアスパルテームの異味が 軽減さ t 良好な味質であった。
〔III〕 食品の煮崩れ防止
例 1〕
市販ジャガイモの皮を取り除き 2. 5 c m立方の切片を作成して、 同様の容器 に、 表 〔III〕 一 1に示す二ゲロォリゴ糖シ口ップ水溶液 (ニゲ口オリゴ糖換算 で 1. 6 5重量%) およびその他各種比較用オリゴ糖シロップ溶液のそれぞれの 5重量% (固形分換算) 水溶液 2 0 O m lに浸漬した。 実験ムラを減ずるために、 大きな鍋の中に上記容器を設置して同時に煮沸を行った。 4時間程かけて煮沸し た後、 充分煮えたジャガイモ切片を取り出して、 形状 及び破断解析試験 (株 式会社 山 製、 クリープメータ R E— 3 3 0 0 5 ) を した。
結果を表 〔III〕 一 1、 2に示した。 表 〔III〕 一1に示したように、 二ゲロォ リゴ糖実験区では、 容器から取り出した時の溶け出し∞が殆ど観察されず、 ま た煮込んだジャガイモ組織にも亀裂が殆ど認められずに、 他の実験区 (ィソマル トォリコ 、 酵素水飴、 水 (糖無添加) ) に比べて顕著に煮崩れ防 果力く認め られた。
更に、表 〔III〕 ー2の物性試験でも形状観察に合致する結果が得られた。 す なわち、 煮崩れが抑えられている∞ではしつかりとした嚙みごたえを有してい るために、 破断荷重が大きく (硬い) 、 破断歪率が低く (嚙むと組織がしっかり 裂ける) 、 且つ脆さをはっきり認知できる性質 (脆さ荷重が大きい) を有してい る。 ニゲロオリゴ糖実験区では、 表 〔III〕 一 2に示したように明らかに上述の な性質を具備しており、 他に比較して最も煮崩れが防止されていることが示 されている。 表 π〕
実験区 形状観察
ニゲロオリゴ糖 溶け出した繊及び亀裂殆ど観察されず。
(シロップ:表 Aの糖組成) 切片の角が尖っている。
市販イソマルトオリゴ糖 溶け出した組織力多く、 亀裂が顕著。
切片周辺部に粉ふき 、 角がとれている。 酵素水飴 溶け出した組織が多く、 亀裂が顕著。
切片周辺部に粉ふき 、 角がとれている。 水 (糖無添加) 溶け出した組織があり、 亀裂も認められる。
切片周辺部に粉ふき!^、 角がとれている。 表 〔III〕 一 2
実験区 破断荷重 (gf) 破断歪率 ( ) 脆さ荷重 (gf) ニゲロオリゴ糖 4 7 9 1 0. 1 5 6. 3 (シロップ:表 A)
市販イソマルトオリゴ糖 2 3 6. 7 1 3. 9 0. 0 隨水飴 2 3 4. 7 1 1. 7 9. 3 水 (糖無添加) 2 0 4. 3 8. 0 9 1 7. 0 例 2〕
市販ジャガイモの皮を取り除き 2. 5 c m ¾の切片を作成して、 同様の容器 に 1または 2 5重量% (固形分換算) の二ゲロォリゴ糖シ口ップ水溶液 (ニゲ口 オリゴ糖換算で 0. 3 3 , 8. 2 5重量%) 、 またはイソマルトオリゴ糖シロッ プ水溶液 2 0 0 m lに浸漬した。 実験ムラを減ずるために、 大きな鍋の中に上記 容器を設置して同時に煮沸を行った。 2時間 3 0分程かけて煮沸した後、 ¾ ^煮 えたジャガイモ切片を取り出して、 形状!^及び破断解析試験を実施した。 結果 を表 〔III〕 —3、 4に示した。 同時に比較したイソマルトオリゴ糖添加区に比 ベて、 二ゲロォリゴ糖シロップ溶液では、 煮崩れ防止効果が形状観察並びに破断 解析試験結果から認められている。 表 〔III〕 —3
形状観察
ニゲロオリゴ糖 (表 A)
1% 溶け出し組織、 粉ふき .亀裂殆ど無。
25% 溶け出し組織、 粉ふき .亀裂無。
市販イソマルトオリゴ糖
1% 溶け出し組織有、 粉ふき ·亀裂若干有。
25% 溶け出し組織有、 粉ふき ·亀裂有。 表 〔III〕 一4
破断荷重 (gf) —破断歪率 00― 脆さ荷重 (gf) ニゲロオリゴ糖 (表 A)
1% 323. 0 0. 53 32. 7
25% 416. 3 1. 6 132. 5 市販イソマルトオリゴ糖
1% 322. 8 13. 3 25. 5
25% 300 14. 7 77. 3 醜例 3〕
表 〔III〕 —5に示す 5. 0重量%の各種オリゴ糖シロップ水溶液 (固形分換 4 算、 ニゲロオリゴ糖シロップ水溶液ではニゲロオリゴ糖換算で 1. 6 5重量%) 並びに水 1 5 0 m lの入った容器に、市販の鰯つくね (あらびき) 数個を浸漬さ せて、 加圧釜で 3 5分間加圧加熱を施した。 その後更に、 大きな鍋の中に上記容 器を設置して同時に 1時間煮沸加熱して、 充分煮えたつくねの形状 並びに破 断解析試験を実施した。 結果を表 〔III〕 一5, 6に示した。 同時に比較したィ ソマルトオリゴ糖シロップ添加区、 無添加区 (水) に比べると、 ニゲロオリゴ糖 シロップ溶液では、 煮崩れ防止効果が形状観察並びに破断解析試験結果から認め られている。
表 〔III〕 ― 5
実験区 形状鹏
ニゲロオリゴ糖 (表 A) 表面が比較的滑らか 、、 煮汁があまり濁らない。
5 %
イソマルトオリゴ糖 5 % 表面に比較的すがあり、 煮汁が濁つている。
水 表面に比較的すがあり、 煮汁が濁つている。 表 〔III〕 一 6
実験区 破断荷重 (gf) 破断歪率 (¾0 脆さ荷重 (gf) ニゲロオリゴ糖 (表 A) 7 6. 4 1 6. 4 1 2. 0
5 %
イソマルトオリゴ糖 5 % 6 3. 0 1 5. 5 0. 0 水 6 1. 0 1 5. 5 6. 3 例 4〕
市販おでん (スープ、 具付き) を用いて、 スープにニゲロオリゴ糖ロップ溶液 が 2S*% (固形分換算、 ニゲロオリゴ糖換算で 0. 6 6Μ*%) になるょゔに 添加しておでんを調理した。 長時間煮込んでも具の煮崩れがほとんどなく、 ダシ の味が充分しみ込んだ嗜好性の高いおでんが調製できた。 難例 5〕
薄切り牛肉 2 0 0 g、 玉ねぎ 1個、 ジャガイモ 4個、 にんじん 1本、 醤油 3 0 m l、 砂糖 5 g及びニゲロオリゴ糖シロップ溶液が 4重量% (固形分換算、 ニゲ 口オリゴ糖換算で 1. 3 2重量%) になるように水を適宜添加調製して、 煮汁が 均一になるように煮つめた。 長時間煮込んでも、 ジャガイモゃ肉の煮崩れがほと んどなく、 食感も良好で、 味もよく浸透している美味しい肉じやがが調製できた。 難例 6〕
カレー用肉 2 5 0 g、 玉ねぎ 2個、 ジャガイモ 2個、 にんじん半本、 サラダ油 少々及びニゲロオリゴ糖シロップ溶液が 3重量% (固形分換算、 ニゲロオリゴ糖 換算で 0. 9 9重量%) になるように水 8 5 0 m lを添加してカレーを調製し、 レトルトバウチに充填して常法に従い殺菌した。 ニゲロオリゴ糖の存在下でレト ルト処理を施した肉及びジャガイモは、 ^れがほとんどなく、 弾力に富んだ歯 こたえのある食感を有していた。 産 の利用可纖
本発明は、食品に二ゲロォリゴ糖を添加配合することにより食品を改良するこ とができる。
代表的な一つの態様において、 本発明は、 : ^が添加される食品にニゲロオリ コ 1を配合することにより、 効果的に塩かどをとり食品の風味を改良させる風味 剤および風味改 法を提供することができる。 本発明により、所期の目的 である食品の風味改良が可能となるばかりでなく、 旨味および風味を維持したま ま食塩を低減することも可能である。 このことは、 旨味と塩味には明確な相関関 係が存在し、 所望の旨味を発揮するには: ^等の所定の塩味が必須であるため、 通常は:^を低減化すると旨味や風味も呼応して低下すると予測されることから すれば、 当業者にとって思いがけなかったことと解される。
また本発明によれば、 高甘味度甘味料を含有する飲食品にニゲロオリゴ糖を添 加することにより、 効果的に高甘味度甘味料の有する異味ゃ苦味等の好ましくな い味質を低減せしめかつ各種飲食品の風味を高めると共に、 高甘味度甘味料の味 質を簡便で安価に改良することができる。
さらに本発明によれば、 煮崩れ等の歩留り ·嗜好性の低下が顕著な全ての食品 に、 上記ニゲロオリコ を接触させることにより、 煮崩れを効果的に防止すると 共に、 食感を改善せしめ輒性を向上させることができる。
上述のように、 本発明は食品の風味改良、 高甘味度甘味料および食品の煮崩れ 防止に関する改良に有用である。

Claims

請求の 範囲
1. ニゲロオリゴ糖を有効成分として含有することを特徴とする、 食品改良 剤。
2. 食品の風味改良剤である、請求の範囲第 1項記載の食品改^ J。
3. 食塩が添加される食品にニゲロオリコ を配合することを特徵とする、 食品の風味改良方法。
4. 食品中の食塩 1 0 0部 (重量) に対してニゲロオリゴ糖を 0. 1〜5 0 部 (重量) 配合することを特徴とする、 請求項の範囲第 3項記載の食品の風味改 法。
5. 二ゲロォリゴ糖が、 - 1 , 4ダルコシド結合したポリサッカライドま たはォリゴサッカライドにニゲロオリゴ糖^ を作用させて調製したもので ある、 請求の範囲第 3項または 4項記載の風味改^ Γ法。
6. 高甘味度甘味料の味質改 である、 請求の範囲第 1項に記載の食品改 錢。
7. ニゲロオリゴ糖を有効成分として含有する味質改^ Jを、 高甘味度甘味 料を含有する飲食物に添加することを特徴とする、 高甘味度甘味料の味質改 法。
8. 高甘味度甘味料がアスパルテーム、 サッカリン、 ステビア、 アセスルフ ァム K及びグリチルリチンからなる群より選択される 1種 _hの甘味料である、 請求の範囲第 7項に記載の高甘味度甘味料の味質改良方法。
9. 二ゲロォリコ か'、 - 1 , 4ダルコシド結合したポリサッカライドま たはオリゴサッ力ライドにニゲロオリゴ糖生成^を作用させて調製したもので ある、 請求の範囲第 7項または 8項に記載の高甘度甘隨の喊改 法。
1 0. 二ゲロォリゴ糖を有効^として含有する^^剤と、 高甘味度甘 味料とを含むことを特徵とする、 高甘味度甘味料組成物。
1 1. 高甘味度甘味料がアスパルテーム、 サッカリン、 ステビア、 アセスル ファム K及びグリチルリチンからなる群より選択される 1種以上の甘味料である、 請求の範囲第 1 0項に記載の高甘味度甘味料繊物。
1 2. 食品の煮崩れ防止剤である、 請求の範囲第 1項に記載の食品改赫 J。
1 3. ニゲロオリゴ糖か'、 ポリサッカライドまたはオリゴサッカライドに二 ゲロオリゴ糖生成酵素を作用させて調製したものである、 請求の範囲第 1 2項に 記載の食品の煮崩れ防止剤。
1 4. 二ゲロォリゴ糖を有効^として含有してなる食品の煮崩れ防止剤の 存在下で、 れの顕著な食品を加熱または加圧熱処理することを特徵とする、 食品の煮崩れ防止法。
1 5. 細れの顕著な食品を、 二ゲロォリゴ糖を 0. 1〜 3 0 含有す る溶液中に浸潰した後、 加熱または加圧熱処理することを特徵とする、 請求の範 囲第 1 4項記載の食品の煮崩れ防止法。
1 6. ニゲロオリゴ糖を 0. 1〜3 0重量%含有する溶液下で、 れの顕 著な食品を加熱または加圧熱処理することを特徴とする、 請求の範囲第 1 4項記 載の食品の煮崩れ防止法。
1 7. ニゲロオリゴ糖の含有濃度が 0. 2〜2 0重量%である、請求の範囲 第 1 5項または 1 6項に記載の食品の れ防止法。
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