WO1995032869A1

WO1995032869A1 - Imprimante thermique

Info

Publication number: WO1995032869A1
Application number: PCT/JP1995/001018
Authority: WO
Inventors: Kazuaki Sugimoto; Izumi Matsushita; Chiaki Yukawa
Original assignee: Kabushiki Kaisha Tec
Priority date: 1994-05-27
Filing date: 1995-05-29
Publication date: 1995-12-07
Also published as: ES2123987T3; EP0714782A4; KR0157717B1; KR960703066A; EP0714782B1; US5775820A; DE69505089T2; DE69505089D1; EP0714782A1

Description

サーマルプリンタ

技術分野

本発明は、明 '一マルへッドで印刷用紙に熱転写して印字を行うサーマルプリンタに関する < 田背景技術

サーマルプリンタは、多数個の発熱素子が連設されたサーマルヘッドと、このサ一マルへッドの発熱素子が接離自在に当接するプラテンとを画像印刷機構に含む。プラテンに対するサーマルへッドの当接は、サーマルへッドがへット押圧機構によつてプラテンに押圧されることによりなされる。このようなサーマルプリンタは、一般的に、サーマルへッドとプラテンとの間に印刷用紙を搬送する用紙搬送機構と，サーマルプリンタと印刷用紙との間にインクリボンを送り込むリボン搬送機構とを備える。サ' '構成される場合には、サーマルへッドの発熱素子は主走査方向に配列され、用紙搬送機構による印刷用紙の搬送方向及びリボン搬送機構によるインクリボンの搬送方向は共に副走査方向となる。したがって、このような構造のサーマルプリンタは、用紙搬送機構による印刷用紙の搬送とリボン搬送機構によるィンクリボンの搬送とを同期させ、更にこれらの搬送機構に同期させてサーマノレへッドの発熱素子を選択的に発熱させることで、インクリボンのィンクが印刷用紙に選択的に転写され、印刷用紙にドットマ卜リクスによる画像形成がなされる。

印刷用紙の搬送とインクリボンの搬送とが同期するということは、印刷用紙が搬送された分だけインクリボンも搬送されるということである。ところが、画像印刷を行うことなく印刷用紙を搬送するような場合があリ、この場合にはインクリボンを搬送することはインクリボンを無用に消費することになるので好ましくない。そこで、サ一マルへッドをソレノィドで駆動することでプラテンから離反させる押圧解除機構を設け、この状態で印刷用紙を搬送することで、インクリボンを搬送することなく印刷用紙のみを搬送するようにしたサ一マルプリンタがある。より詳しくは、このようなサーマルプリンタでは、通電されるとロッドが進退するソレノイドが設けられ、このソレノィドがサ一マノレへッドの可動方向と直交する方向にロッドの進退方向を向けて配置され、ロッドがサ一マルへッドの可動端に連結されている。したがって、ソレノィドに通電してロッドを進退させることでサ一マルヘッドの他端がプラテンとは逆側に引っ張られ、これによつてプラテンからサーマルへッドが離反する。

このような従来の技術の問題点を次に説明する。ソレノイドは、ロッドの進退方向に細長い形状をしている。このため、ソレノイドとサーマルヘッドとが占める空間形状が L字形になり、その占有容積が増大してサ—マルプリンタが大型化する。特に、ソレノイドがインクリボンの搬送経路と干渉し、インクリボンの搬送経路の配置上の自由度を大きく制約してしまうという問題がある。

別の問題として、へッド押圧機構の押圧力に対抗してソレノィドでサ一マルへッドを引っ張るには大きな駆動トルクが必要となるので、大型のソレノィドが必要となり、この面からもサ一マルプリンタが大型化する。更に別の問題として、押圧解除機構を用いる場合、ソレノイドを装置に組付けた上、そのロッドをサ一マルヘッドに連結させなければならない。このため、装置の組立てが煩雑であるという問題がある。

本発明の目的は、装置を小型化することができるサーマルプリンタを得ることであ ₀

本発明の別の目的は、装置の組立て性を良好にすることができるサーマルプリンタを得ることである。

本発明の更に別の目的は、印刷用紙のセット作業を容易にすることができるサーマルプリンタを得ることである。発明の開示

本発明は、プラテンと、プラテンに対して接離自在でこのプラテンに当接する部分に多数個の発熱素子が主走査方向に連設されたサ一マルへッドと、サーマルへッドをプラテンに圧接するへッド押圧機構と、サーマルへッドとプラテンとの間に印刷用紙を案内してこの印刷用紙を副走査方向に搬送する用紙搬送機構と、発熱素子に接触させてサーマルへッドとプラテンとの間にィンクリボンを案内してこのィンクリボンを副走査方向に搬送するリボン搬送機構と、へッド押圧機構の押圧力に対抗してサーマルへッドをプラテンから離反させる押圧解除機構とを備える。押圧解除機構は、サーマルへッドの裏面に対向する位置でロッドを副走査方向にスライドさせる副走査方向に細長い形状のソレノイドと、ソレノイドとサーマルヘッドとの間で主走査方向に軸方向を向けて配置された支持軸と、支持軸に回動自在に取り付けられた梃子リンクとを備える。梃子リンクは、支持軸に対する取り付け位置からそれぞれ略直角の方向に延出する第一のアームと第二のアームとよりなり、第一のアームがソレノィドのロッドに連結され、第二のアームがサ一マルへッドに連結されている。したがって、ソレノイドのロッドがスライドして梃子リンクの第一のァームの先端部が変位すると、梃子リンクの第二のアームの先端部に連結されたサーマルへッドがプラテンから離反する。つまり、ソレノィドのロッドのスライド動作が梃子リンクによってプラテンからサ一マルへッドを離反させる動作に変換される。そして、各部の配置関係としては、ソレノイドとサーマルヘッドとの長手方向が略平行となり、これにより、サーマルヘッドとソレノイドとを総合した占有面積が減少して装置全体が小型化する。図面の簡単な説明

図 1は、内部構造を示す装置全体の縦断側面図である。

図 2は、プラテンに対するサーマルへッドの接離構造を示す縦断側面図である。図 3は、ソレノィドュニッ卜の分解斜視図である。

図 4は、ガイドフレームに対するソレノィドュニッ卜の取り付け構造を示す分解斜視図である。

図 5は、開閉連動機構の斜視図である。

図 6 ( a ) は、ピンチローラがガイドローラに当接している状態を示す側面図である。

図 6 ( b ) は、ピンチローラがガイドローラから離反している状態を示す側面図である。

図 7は、シートガイドの間隔調整構造を示す斜視図である。発明を実施するための最良の形態

本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。本実施例は、ラベルプリンタ 1への適用例を示す。図 1に示すように、印刷用紙を所定の案内経路 1 0 1に案内する用紙搬送機構 5が設けられている。図 1は、用紙搬送機構 5に印刷用紙としてラベルシート 4、つまり、連続紙からなる台紙 2の表面に多数のラベル 3が剥離自在に一定間隔で貼付されたシートがセットされている状態を示す。図示しないが、用紙搬送機構 5には、印刷用紙としてタグシート、つまり、黒色の印刷マークによる指標が個々に形成されたタグが連設されたシートを選択的にセットすることも可能である。便宜上、本実施例では、印刷用紙としてラベルシ一卜 4を利用する場合について説明する。

本実施例のラベルプリンタ 1の概略構造を図 1に示す。本実施例のラベルプリンタ 1は、概略的には、用紙搬送機構 5によってラベルシート 4を搬送して案内経路 1 0 1に案内し、その搬送過程でラベルシー卜 4のラベル 3にィンクリボン 2 1のインクをサ一マルヘッド 1 7で転写して所定の画像を印刷し、画像印刷後のラベルシート 4を剥離部材 1 2で急激に屈曲させて台紙 2からラベル 3を剥離させ、台紙 2を台紙卷取機構 1 3によって巻き取る構造である。台紙巻取機構 1 3では、ラベル 3が剥離された台紙 2をシートガイド 1 4， 1 5で案内し、卷取ローラ 1 6で卷き取る。以下、各部について詳細に説明する。

〔用紙搬送機構〕

用紙搬送機構 5は、案内経路 1 0 1に沿って順に設けられた供給ローラ 6、シー卜ガイド 7， 8、ガイドローラ 9及びピンチローラ 1 0並びにプラテンローラ 1 1 等で構成されており、図示しないステッピングモータを駆動源とする。ガイド口一ラ 9とプラテンローラ 1 1 とは、本体フレームに片持ち状態で支持され、駆動ベル卜を介して一個のステッピングモータ（図示せず）に各々連結され、ステッピングモータの回転に同期して同時に回転する。

用紙搬送機構 5の一部である一対のシー卜ガイド 8の構造を図 6及び図 7に示す。これらのシートガイド 8は、台紙卷取機構 1 3の一部である一対の台紙ガイド 1 5 と一体に連結されて一対のガイド部材 7 0となっている。この一対のガイド部材 7 0は、ラックアンドピニオンからなる公知の移動機構（図示せず）によって、ガイドレール 7 1にセンタ基準で近接離反自在に支持されている。ガイドレ一ル 7 1は、下端部に台紙ガイド 1 4が形成された内部フレーム 7 1 aの後面に装着されている。そして、シートガイド 8と台紙ガイド 1 5との間に位置させて、ガイド部材 7 0を移動するための操作ノブ 7 2が後方に向けて突設されており、この操作ノブ 7 2の下方には位置固定用のロックボルト 7 3が設けられている。つまり、ロックボルト 7 3を緩めて操作ノブ 7 2でガイド部材 7 0を移動させ、ロックボルト 7 3を締めてガイド部材 7 0を位置固定する構造である。

用紙搬送機構 5の一部であるガイドローラ 9及びピンチローラ 1 0の構造を図 5 及び図 6に示す。ガイドローラ 9は、本体フレームに回転自在に軸支されている。ピンチローラ 1 0は、ガイドローラ 9に対して接離自在に取り付けられている。つまり、ピンチローラ 1 0は、本体フレームに回転自在に取り付けられた回転軸 2 7 に後端部が回動自在に軸支されたブラケッ卜 2 5の先端部に回転自在に軸支され、このブラケット 2 5と共に一体的なローラユニット 2 6として形成されている。したがって、ピンチローラ 1 0は、ピンチローラ 1 0の保持部材であるブラケット 2 5の回動に伴いガイドローラ 9に接離自在である。そして、このようなピンチ口一ラ 1 0は、ガイドローラ 9に押圧力されている。つまり、一方のシートガイド 7の上面にビスや両面テープ（共に図示せず）等で固定された板パネ部材 2 8が設けられ、この板パネ部材 2 8がブラケッ卜 2 5の上面にパネ力を付与している。これにより、ピンチローラ 1 0はガイドローラ 9に対する押圧力を付与されている。板バネ部材 2 8は、更に詳細には、その先端部に保持部としての凹部 2 9と湾曲した凸部 3 0とを有する。これらの凹部 2 9及び凸部 3 0は、板パネ部材 2 8を屈曲させることにより形成されている。凹部 2 9は、ガイドローラ 9からピンチローラ 1 0 が離反した状態のブラケッ卜 2 5の前縁に係合し、ローラユニット 2 6をそのままの位置に維持する機能を有する。図 6 ( b ) は、この状態を示す。 ΰ部 3 0は、ガイドローラ 9にピンチローラ ί θが接触する状態で（図 6 ( a ) の状態）、口一ラュニッ卜 2 6に対する板パネ部材 2 8の押圧力を高める機能を有する。

〔画像形成機構〕

サーマルへッド 1 7を中心とする画像印刷機構について説明する。画像印刷機構の一部としてプラテンローラ 1 1が設けられ、サーマルヘッド 1 7はそのプラテンローラ 1 1に案内経路 1 0 1を介して接離自在に圧接されている。プラテンローラ 1 1に対するサーマルへッド 1 7の圧接は、後述するへッド押圧機構により実現されている。また、後述する押圧解除機構 5 2が設けられ、この押圧解除機構 5 2によってプラテンローラ 1 1に対するサーマルヘッド 1 7の圧接が解除される。ここで、サーマルヘッド 1 7は、ラベルシート 4等の印刷用紙に対して、一列に列設された図示しない多数個の発熱素子の選択的な発熱により、インクリボン 2 1 のインクを溶融して印刷用紙に転写する構造である。そこで、サ一マルヘッド 1 7 の上方には、サーマルへッド 1 7の図示しない発熱素子と案内経路 1 0 1 を案内されるラベルシート 4との間にィンクリボン 2 1を案内し、このィンクリボン 2 1を搬送するリボン搬送機構 2 2が配設されている。このリボン搬送機構 2 2は、インクリボン 2 1をロール状に巻回して保持する供給ローラ 1 8と、インクリボン 2 1 を卷き取る卷取ローラ 1 9と、インクリボン 2 1を所定の経路に案内するガイドフレーム 2 0とよりなり、ステッピングモータ（図示せず）を駆動源とする。ガイドフレーム 2 0は、インクリボン 2 1を案内する役割の他、サーマルヘッド 1 7、後述するへッド押圧機構及び押圧解除機構 5 2に指等が接触することを防止する機能をも有し、その目的を達成しうるように構成されている。

なお、プラテンローラ 1 1、サーマルへッド 1 7、供給ローラ 1 8、巻取ローラ 1 9及びガイドフレーム 2 0は、ラベルプリンタ 1の本体フレームに片持ち支持されている。また、インクリボン 2 1の案内経路中、サーマルヘッド 1 7の上流側には、インクリボン 2 1を検知する透過型のフォトセンサ 2 3が配置されている。印刷用紙の案内経路 1 0 1中、サーマルへッド 1 7の上流側でガイドローラ 9の下流側には、ラベルシー卜 4ゃタグシ一卜を検知する透過型と反射型とを一体に組合せたフォトセンサ 2 4が並設されている。

〔へッド押圧機構〕

前述したへッド押圧機構について説明する。サーマルへッド 1 7は、ブラケット 3 1に装着されてへッドュニッ卜 3 2となっている。このへッドュニット 3 2は、本体フレームに支持された回動軸 3 3に回動自在に軸支されている。そして、このへッドュニッ卜 3 2には、ブラケット 3 1の上面に位置させてへッド板バネ 3 4が装着されている。このへッド板パネ 3 4は、ブラケット 3 1から立設した支持部 (図示せず）に両端が保持されている。そして、回転自在な駆動軸としての回動軸 3 5に固定された押圧体としての押圧カム 3 6が設けられ、この押圧カム 3 6がへッド板パネ 3 4の略中央部に当接することで発生する押圧力により、へッドュニッ卜 3 2のサーマノレヘッド 1 7はプラテンローラ 1 1に圧接される。したがって、へッド押圧機構は、へッド板パネ 3 4と押圧カム 3 6とを主要な構成要素として構成されている。

ここで、図 5に示すように、押圧カム 3 6が固定される回動軸 3 5は、本体フレ —ムに回転自在に軸支されており、一端に手動の操作レバー 3 7が固定されている。したがって、この操作レバー 3 7を操作して回動軸 3 5を回動させて押圧カム 3 6 を回動させることで、サ一マソレへッド 1 7をプラテンローラ 1 1から離反させることも可能である。

[開閉連動機構 4 3〕

開閉連動機構 4 3は、プラテンローラ 1 1に対するサ一マルヘッド 1 7の接離動作にガイドローラ 9に対するピンチ口一ラ 1 0の接離動作を連動させる機構である。開閉連動機構 4 3を図 5に基づいて説明する。一端に操作レバ一 3 7が固定されている回動軸 3 5の他端には、ギヤ列 3 8とベル卜駆動機構 3 9とを介してローラュニット 2 6の回動軸 2 7が連結されている。そして、その回動軸 2 7にはガイド部材 4 0が固定され、このガイド部材 4 0の凸部 4 1， 4 2がブラケッ卜 2 5の後端部に係合するようになつている。

より詳細には、プラテンローラ 1 1に対してサ一マルヘッド 1 7が当接している状態で両者 1 1， 1 7が離反する方向に操作レバ一 3 7を回動させると、ギヤ列 3 8及びベルト駆動機構 3 9を介してガイド部材 4 0が操作レバ一 3 7と逆方向に回動する。すると、このガイド部材 4 0の凸部 4 2がブラケッ卜 2 5の後端部の下面 1 〇を上方に押圧するので、このブラケット 2 5は板パネ部材 2 8の押圧力に対抗して上昇する。この際、板パネ部材 2 8の凹部 2 9がブラケット 2 5に係合し、ブラケッ卜 2 5は上昇した状態を維持する。この状態で、操作レパ一 3 7をサーマルへッド 1 7がプラテンローラ 1 1に当接する方向に回動させると、ガイド部材 4 0の凸部 4 1がブラケット 2 5の後端部の上面を下方に押圧することにより、ブラケット 2 5は降下する。

〔押圧解除機構 5 2〕

プラテンローラ 1 1に対するサーマルへッド 1 7の圧接を解除する押圧解除機構 5 2について、図 2ないし図 5を参照して説明する。この押圧解除機構 5 2は、ガィドフレーム 2 0の内部上面に配設されたプッシュプル方式の細長いソレノィド 4 4と、このソレノィド 4 4のロヅド 4 9とサーマルへッド 1 7とを連結する L字型の梃子リンク 4 8とを主要な構成要素として構成されいる。

ソレノイド 4 4は、サ一マゾレヘッド 1 7の上方に位置して副走査方向と略平行に配置されている。そのソレノイド 4 4のロッド 4 9には、梃子リンク 4 8が係合している。この梃子リンク 4 8は、その支持軸として押圧カム 3 6が固定されている回動軸 3 5を兼用し、この回動軸 3 5に回動自在に取り連れられている。そして、梃子リンク 4 8は、ロッド 4 9に先端部が係合する第一のアーム 5 0と、この第一のアーム 5 0と直角の方向に延出する第二のアーム 5 1とにより構成されている。第二のアーム 5 1は、第一のアーム 5 0よりも短く形成され、先端部が副走査方向に向けて延出してへッドュニッ卜 3 2のブラケット 3 1に固定された延長アーム 4 6に係合している。この延長アーム 4 6は、ヘッドユニット 3 2のブラケット 3 1 より直角方向に突設され、その上端に第二のアーム 5 1が係合する凸部 4 7を有する。

押圧解除機構 5 2の装置への組付けについて説明する。図 3に示すように、ソレノィド 4 4は、その駆動回路 5 3と共にソレノィド装着機構であるプレート 5 4に装着されることでソレノィドュニッ卜 5 5として形成されている。図 4に示すように、そのソレノイドユニット 5 5は、ガイドフレーム 2 0の上面に形成された開口孔 5 6にビス 5 7でネジ止めされる。このような組み立ての際、各部は、ソレノィド 4 4と第一のアーム 5 0の先端部とが円滑に連結されるような構造となっている。つまり、ソレノイド 4 4のロッド 4 9の先端部には、第一のアーム 5 0の厚みよりも厚い幅でソレノィド本体 4 5に向かって上下方向に切れ込んだ凹部 5 8が形成され、この凹部 5 8を貫通する連結ピン 5 9が取り付けられている。そして、第一のアーム 5 0の先端部には、隣接する二つの凸部 6 1， 6 2の間にロッド 4 9の連結ピン 5 9が係合する凹部 6 0が形成されている。このような第一のアーム 5 0の先端部は、ガイドフレーム 2 0の開口孔 5 6に位置し、特に、一方の凸部 6 1は他方の凸部 6 2よりも長く形成され、開口孔 5 6の縁部に非接触状態ではあるが連続するように配置されている。したがって、ガイドフレーム 2 0の開口孔 5 6にソレノィドュニッ卜 5 5のプレ一卜 5 4を装着する際、ソレノィド 4 4のロッド 4 9の凹部 5 8に第一のアーム 5 0の先端部が進入し、第一のアーム 5 0の先端部に形成された凹部 6 0にソレノイド 4 4の連結ピン 5 9が上方から係合する。

さらに、へッドュニッ卜 3 2の延長アーム 4 6の上端部とガイドフレーム 2 0の天板前縁との間にはコィルスプリング 6 3が張架されて、このコイルスプリング 6 3の張力によりへッドュニット 3 2がプラテンローラ 1 1から離反する上方に付勢されている。以上、一部作用も含めて説明した本実施例の構成について、その作用を更に詳細に説明する。ラベルシート 4は、用紙搬送機構 5によって案内経路 1 0 1に沿って搬送され、その過程で、ラベル 3に対する所定事項の印刷、印刷後のラベル 3の発行及び台紙 2の卷き取りが行われる。つまり、搬送機構 5 , 2 2によるラベルシート 4の搬送とリボン搬送機構 2 2によるインクリボン 2 1の搬送とに同期してサーマルへッド 1 7の図示しない発熱素子が印字データに従い選択的に駆動されて発熱する。これにより、インクリボン 2 1のインクが選択的に溶融されてラベル 3に転写され、ラベル 3に所定の画像が印刷される。印刷後のラベル 3は、台紙 2が剥離部材 1 2で急激に屈曲されることで台紙 2から剥離され、印刷済みのラベル 3として発行される。この際、台紙 2は、台紙卷取機構 1 3の卷取ローラ 1 6に巻き取られる。

本実施例のラベルプリンタ 1では、印刷用紙のセットゃジャム処理のために案内経路 1 0 1を開放すること、及び、印刷動作を伴わない用紙送りのためにサ一マルへッド 1 7をへッドアップすることが可能である。これらの各動作について詳細に説明する。

〔案内経路 1 0 1の開放動作〕

案内経路 1 0 1の開放は、サーマルへッド 1 7のへッドアップ動作とピンチローラ 1 0のローラアップ動作とによりなされる。この際、付随的に、一対のガイド部材 7 0を離反させることも可能である。

サーマルヘッド 1 7のヘッドアップ及びピンチローラ 1 0のローラアップを行うには、操作レバー 3 7を掴んで回動軸 3 5を手動で反時計方向に回動させる。すると、押圧カム 3 6が回動してカム板パネ 3 4から退避する。これにより、サ一マルへッド 1 7はコイルスプリング 6 3に引っ張られて上昇し、プラテンローラ 1 1から離反して案内経路 1 0 1を開放する。この際、サーマルへッド 1 7は、コイルスプリング 6 3に引っ張られているためにへッドアップ状態を維持する。

回動軸 3 4の反時計方向の回動は、ギヤ列 3 8及びベルト駆動機構 3 9を介してローラユニット 2 6の回動軸 2 7にも伝達され、ガイド部材 4 0を回動させる。この際、ガイド部材 4 0は時計方向に回動し、その凸部 4 2に係合するローラュニッ卜 2 6のブラケット 2 5が時計方向に回動する。これにより、ピンチローラ 1 0がローラアップしてガイドローラ 9から離反し、案内経路 1 0 1を開放する。この際、ブラケッ卜 2 5の回動に従い、ブラケッ卜 2 5の上面を押圧する板バネ部材 2 8の凸部 3 0とブラケット 2 5の上面とが相対移動し、ブラケット 2 5の前縁部に板パネ部材 2 8の凹部 2 9が係合する。これにより、図 6 ( b ) に示すように、口一ラュニット 2 6は板パネ部材 2 8の凹部 2 9に保持されてローラアップ状態を維持する。

したがって、印字用紙のセット時やメンテナンス作業時に、案内経路 1 0 1が開放されて作業性が良好になる。この際、サーマソレヘッド 1 7はヘッドアップ状態を維持し、口一ラユニット 2 6はローラアップ状態を維持するので、益々作業能率が向上する。しかも、ローラユニット 2 6のローラアップ状態の維持は、既存の板バネ部材 2 8を利用してこの板パネ部材 2 8に凹部 2 9を形成するだけで実現され、専用の係止爪などの機構を必要としないので、部品数が増大することもなく、簡易な構造で作業性の向上が実現する。

開放された案内経路 1 0 1を元の状態に戻すには、操作レバ一 3 7を手動操作して回動軸 3 5を時計方向に回動させる。これにより、カム板パネ 3 4が押圧カム 3 6に押圧されてサ一マルへッド 1 7がプラテンローラ 1 1に圧接され、ガイド部材 4 0の凸部 4 1がローラュニッ卜 2 6のブラケッ卜 2 5を反時計方向に回動させることで板パネ部材 2 8の凸部 3 0がブラケット 2 5を押圧し、ピンチローラ 1 0がガイドローラ 9に圧接される。

〔一対のガイド部材 7 0間の間隔調整動作〕ラベル搬送機構 5によって搬送されるラベルシート 4は一対のシ一卜ガイド 8によって案内され、台紙巻取機構 1 3によって巻き取られる台紙 2は一対の台紙ガイド 1 5によって案内される。これらのシートガイド 8及び台紙ガイド 1 5は、近接離反自在であり、これによつて各種横幅のラベルシート 4に対応することができるようになつている。しかも、シートガイド 8と台紙ガイド 1 5とは、一対のガイド部材 2 5として一体化されている。したがって、ラベルシ一卜 4のセット時にシートガイド 8と台紙ガイド 1 5とを別々に位置調整する必要がなく、その操作が簡単で作業能率の向上が図られる。さらに、用紙搬送機構 5と台紙卷取機構 1 3とは近接配置されているため、シートガイド 8と台紙ガイド 1 5とを一体化しても、その占有スペースが大きくならず、装置の大型化が防止される。

〔サ一マルへッド 1 7のへッドアップ動作〕画像印刷を行うことなくラベルシート 4を搬送することがある。この場合には、インクリボン 2 1を搬送するとインクリボン 2 1が無駄に消費されて好ましくないので、サーマルヘッド 1 7をヘッドアップさせ、インクリボン 2 1の浪費を防止する。

サ一マルヘッド 1 7をヘッドアップさせるには、ソレノイド 4 4に通電する。すると、ソレノイド 4 4の本体 4 5の内部にロッド 4 9が引き込まれ、このロッド 4 9に連結された第一のアーム 5 0の上端部が図 2中の時計方向に回動する。これにより、第二のアーム 5 1も時計方向に回動し、この第二のアーム 5 1によって延長アーム 4 6が押し上げられる。このため、へッドュニッ卜 3 2のサーマルへヅド 1 7はカム板パネ 3 4の押圧力に対抗してヘッドアップし、プラテンローラ 1 1から僅かに離反する。この離反量は、ラベルシート 4との摩擦でインクリボン 2 1が移動しない程度であり、操作レバ一 3 7を回動した場合より少ない。

このようなサ一マルへッド 1 7のへッドアップ動作に際しては、梃子リンク 4 8 の梃子作用により、ソレノイド 4 4の駆動トルクが各アーム 5 0， 5 1の長さ比で増幅される。したがって、駆動トルクが小さな小型のソレノイド 4 4を用いたとしても、充分にサーマルヘッド 1 7をヘッドアップさせることができる。しかも、梃子リンク 4 8で応力の作用方向を略直角に偏向するという構造上、ソレノィド 4 4 が副走査方向と略平行に配置される。したがって、従来のようにサーマルヘッド 1 7の前端部の上方に大型のソレノイドを副走査方向と直交するよう立設する必要がなくなり、全体を小型軽量化することが可能である。

本実施例では、ソレノイド 4 4とその駆動回路 5 3とが共にプレー卜 5 4に装着されてソレノイドユニット 5 5として形成されている。したがって、ソレノイド 4 4及びその駆動回路 5 3の装着や交換をソレノィドュニット 5 5の単位で行うことができ、メンテナンス性や生産性の向上が図られる。また、ソレノイドユニット 5 5をラベルプリンタ 1のオプションとすることも可能である。

ソレノイドユニット 5 5の装着に際しては、梃子リンク 4 8の第一のアームの先端部に形成された凹部 6 0にソレノイド 4 4のロッド 4 9に取り付けられた連結ピン 5 9を嵌め込みながら、ガイドフレーム 2 0の開口孔 5 6にソレノィドュニッ卜 5 5を取り付け、ビス 5 7で固定する。この際、第一のアーム 5 0の凹部 6 0を形成する二つの凸部 6 1， 6 2は、ソレノイド 4 4の挿入方向手前側の凸部 6 2の方が他方の凸部 6 1よりも短く形成されているため、第一のアーム 5 0の凹部 6 0にロッド 4 9の連結ピン 5 9を嵌め込む作業がし易い。また、第一のアーム 5 0の凹部 6 0の前方内面となる凸部 6 1の後面が開口孔 5 6の前縁部に連続するように配置されているので、ロッド 4 9の連結ピン 5 9が梃子リンク 4 8とガイドフレーム 2 0との間に進入するようなことがなく、作業性が極めて良好である。

さらに、回動軸 3 5は、押圧解除機構 5 2の梃子リンク 4 8を軸支する支持軸と押圧カム 3 6の駆動軸とを兼ねているため、部品数が減ると共に、装置全体が小型軽量化して生産性も向上する。

Claims

請求の範囲

1. プラテン（1 1 ) と、

前記プラテンに対して接離自在に支持され、このプラテンに当接する部分に多数個の発熱素子が主走査方向に連設されたサーマルヘッド（1 7) と、

前記サーマルへッドを前記プラテンに圧接するへッド押圧機構と、

前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に印刷用紙（4) を案内し、この印刷用紙を副走査方向に搬送する用紙搬送機構（5) と、

前記発熱素子に接触させて前記サーマルへッドと前記プラテンとの間にインクリボン（2 1) を案内し、このインクリボンを副走査方向に搬送するリボン搬送機構

(22) と、

前記へッド押圧機構の押圧力に対抗して前記サーマルへッドを前記プラテンから離反させる押圧解除機構（52) と、

を備え、前記押圧解除機構は、

前記サーマルヘッドの裏面に対向する位置でロッド（49) を副走査方向にスライドさせる副走査方向に細長い形状のソレノイド（44) と、

前記ソレノィドと前記サーマルへッドとの間で主走査方向に軸方向を向けて配置された支持軸（35) と、

前記支持軸に回動自在に取り付けられ、この取リ付け位置から略直角の方向に延出する第一のアーム（_{5 0}) と第二のアーム（5 1 ) とよりなり、前記第一のァームが前記ソレノィドの前記ロッドに連結され、前記第二のアームが前記サーマルへッドに連結された梃子リンク（48) と、を備えることを特徴とするサ一マルプリンタ。

2. 梃子リンクの第一のアームは第二のアームよりも長いことを特徴とする請求の範囲第 1項記載のサ一マルプリンタ。

3. 梃子リンクの第二のアームは、支持軸に対する取り付け位置よりも副走査方向に延出していることを特徴とする請求の範囲第 1項記載のサーマルプリンタ。

4. 梃子リンクの第一のアームには先端部に凹部（60) が形成され、ソレノィドのロッドにはその凹部に嵌め込まれる連結ピン（59) が形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1項記載のサーマルへッド。

5. 第一のアームの凹部を形成する一対の凸部（6 1， 6 2) のうち、ソレノィドのロッドの延出方向側の凸部が他方の凸部よりも長く形成されていることを特徴とする請求の範囲第 4項記載のサーマルへッド。

6. インクリボンの案内部を有してサーマルヘッドの裏面側を覆うガイドフレーム（20) を更に設け、このガイドフレームにソレノイドが取り付けられていることを特徴とする請求の範囲第 1項記載のサーマルプリンタ。

7. ガイドフレームの上面に開口孔（56) が形成され、ソレノイドはその開口孔に嵌め込まれるソレノイドユニット（55) として形成されていることを特徴とする請求の範囲第 6項記載のサーマルプリンタ。

8. 梃子リンクの第一のアームには先端部に凹部（60) が形成され、ソレノィドのロッドにはその凹部に嵌め込まれる連結ピン（59) が形成されていることを特徴とする請求の範囲第 7項記載のサーマルへッド。

9. 第一のアームの凹部を形成する一対の凸部（6 1， 6 2) のうち、ソレノィドのロッドの延出方向側の凸部が他方の凸部よリも長く形成されていることを特徴とする請求の範囲第 8項記載のサーマルへッド。

1 0. 第一のアームの長く形成されている方の凸部は、ガイドフレームの開口孔の縁部に連続する位置に配置されていることを特徴とする請求の範囲第 9項記載のサーマルへッド。

1 1. へッド押圧機構は、サ一マルへッドの裏面に取り付けられたへッド板パネ (34) と、前記プラテンに前記サーマルヘッドが接触する状態で前記ヘッド板バネを押圧する押圧体（36) と、よりなることを特徴とする請求の範囲第 1項記載のサーマルプリンタ。

1 2. 押圧体は、回転することでヘッド板パネに対して接離する押圧カム（36) であることを特徴とする請求の範囲第 1 1項記載のサーマルプリンタ。

1 3. 押圧カムの駆動軸（35) と押圧解除機構の支持軸とが共用されていることを特徴とする請求の範囲第 1 2項記載のサーマルプリンタ。

14. 用紙搬送機構は印字位置よりも印刷用紙の案内経路（1 0 1 ) 下流側に位置するガイドローラ（9) とこのガイドローラに前記案内経路を介して接離自在に当接するピンチローラ（1 0) とを含み、このピンチローラの前記ガイドローラに対する接離動作を押圧カムの回転に連動させる開閉連動機構（43) を更に設け、この開閉連動機構はプラテンに対するサーマルへッドの接離と前記ガイドローラに対する前記ピンチローラの接離とを同期させることを特徴とする請求の範囲第 1 2 項記載のサーマルプリンタ。

1 5. ピンチローラにガイドロ一ラに対する当接力を付与する手段として板パネ部材（28) が用いられ、この板パネ部材は前記ガイドローラから離反した前記ピンチローラの保持部材（2 5) に係脱自在に係合する保持部（29) を有することを特徴とする請求の範囲第 1 4項記載のザ一'

1 6 . 板パネ部材の保持部は、その板パネ部材の一部が屈曲されて形成されていることを特徴とする請求の範囲第 1 5項記載のサーマルプリンタ。