JP3668462B2 - プリンタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドによって用紙に印字を行なうプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラテンに接離自在に当接するサーマルヘッドにより用紙に印字するようにしたプリンタがある。このようなプリンタのサーマルヘッドの取付構造を図12に示す。
【0003】
図12に示すように、例えばエッジやニアエッジに発熱体104が設けられたサーマルヘッド101は、用紙経路102に対して傾斜して位置付けられるとともに、プラテン103に対向するように配置され、支点104を中心としてプラテン103に対して接離自在に回動するように保持されている。そして、図示しないバネによりプラテン103に当接するように付勢されている。
【0004】
このようなプリンタで印字を行なう際には、プラテン103とサーマルヘッド101との間に用紙として例えば感熱紙を介在させて、サーマルヘッド101の発熱素子100を発熱させる。このとき、サーマルヘッド101がバネにより付勢されていることにより、発熱素子100が用紙に当接し、その用紙に発熱素子100の熱が確実に伝わり用紙に印字がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、印字される用紙には、種々の厚さのものがあり、それらの用紙の厚さによって、サーマルヘッド101とプラテン103との間隔が異なってしまい、これにより、サーマルヘッド101のプラテン103に対する回動量が異なったものになる。このとき、用紙の厚さによって発熱素子100の用紙に当接する部位が異なってしまい、発熱素子100における印字に最適な部位が用紙に当接しない場合が生じてしまう。これにより、用紙の厚さの違いによって、印字品質にバラツキが生じるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、用紙の厚さに関わらず用紙に対して良好に印字を行なうことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタは、直線状に並べられた複数の発熱素子を有し、前記発熱素子を発熱させることによりプラテンとの間に介在された用紙(例えばローラ紙)に印字しヘッドブラケットに保持されたサーマルヘッドと、前記プラテンに対して位置決めされ前記サーマルヘッドの発熱素子配列方向の両側に設けられた一対の固定部材と、前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの一方に設けられ、軸方向が前記プラテンの軸方向と一致する円筒形状の突部と、前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの他方に設けられて前記突部を挿通させ、前記サーマルヘッドを前記プラテンに対して直線移動で接離させる方向にのみ移動自在に前記突部の移動方向を規制する長孔と、前記プラテンに向けて前記サーマルヘッドを付勢するヘッド付勢手段(例えばヘッド加圧機構)と、を具備する。
【0008】
したがって、ヘッド付勢手段によって付勢されたサーマルヘッドは、プラテンとサーマルヘッドとの間に介在された用紙に対して、直線移動して当接する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図11に基づいて説明する。本実施の形態は、用紙の位置決め基準を用紙搬送方向に直交する用紙幅方向の中心とするいわゆるセンタ基準のサーマルプリンタへの適用例であり、用紙としてロール紙が適用される。
【0010】
図1は、プリンタの外観を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、このプリンタ1の本体ハウジング2の前面には、印字された後の用紙A(図4参照)が排出される排出口3が形成されている。本体ハウジング2の左側には、各種操作キー4や表示部5などを前面に備え本体ハウジング2の一部を構成する制御ボックス6が設けられている。この制御ボックス6の内部には、プリンタ1が備える各部を駆動制御する図示しない制御部が設けられている。本体ハウジング2の右側には、本体ハウジング2の内部を開放及び閉塞するカバー7が設けられている。このカバー7は、本体ハウジング2の上面の制御ボックス6側に設けられたヒンジ8を中心として上方向へ回動自在に設けられている。
【0011】
図2はカバー7が開けられた状態であって、用紙経路が開放された状態のプリンタ1を概略的に示す斜視図、図3は片持ちユニットが開放位置にある状態を示す斜視図、図4はプリンタ1の内部構造を概略的に示す縦断側面図、図5は保持側板に固定された状態の片持ちユニットを示す斜視図である。なお、図2及び図3は一部の部材を省略して示し、図4は用紙A及びインクリボンBがセットされた状態を示している。
【0012】
図2ないし図5に示すように、プリンタ1の本体ハウジング2の内部には、用紙Aであるロール紙を収納保持する用紙保持部9、駆動ローラ10とピンチローラブロック11とを有し用紙Aを搬送する搬送部12、プラテン13とヘッドブロック14とを有し用紙Aに印字する印字部15、印字部15にインクリボンBを供給するインクリボン供給部16、用紙Aを検出するセンサ17、用紙Aを案内する用紙ガイド部18などが設けられている。そして、本体ハウジング2の内部には、用紙保持部9から用紙ガイド部18、搬送部12、センサ17及び印字部15を経由して排出口3へ到る用紙経路19が設けられている。
【0013】
ピンチローラブロック11及びヘッドブロック14は、板金フレーム20に取り付けられて一体化され、本体ハウジング2に対して回動自在な片持ちユニット21を構成している。ここで、ピンチローラブロック11とヘッドブロック14とは、それぞれの一端が板金フレーム20に固定されている。即ち、ピンチローラブロック11とヘッドブロック14とは、片持ち構造で板金フレーム20に保持されている。
【0014】
この片持ちユニット21は、印字動作可能な動作位置と、ピンチローラブロック11及びヘッドブロック14が駆動ローラ10及びプラテン13から離反して用紙経路19を開放する開放位置との間で回動自在とされている。なお、片持ちユニット21の自由端は、動作位置において、本体ハウジング2に設けられた保持側板22によって本体ハウジング2に固定される。これにより、片持ちユニット21を構成する部材の位置決め精度の向上及び取り付け剛性の確保が図られている。この保持側板22は、片持ちユニット21の自由端を本体ハウジング2に固定する固定位置(図5)と、片持ちユニット21の自由端の本体ハウジング2への固定を解除する固定解除位置(図2)との間で本体ハウジング2に対して回動自在に取り付けられている。
【0015】
ここで、片持ちユニット21の取付構造について説明する。図6は片持ちユニット21の取り付け構造を示す平面図、図7は片持ちユニット21の取り付け構造を示し、(a)は片持ちユニット21が動作位置にある状態を示す正面図、(b)は片持ちユニット21が開放位置にある状態を示す正面図である。
【0016】
図6及び図7に示すように、板金フレーム20は、プラテン13の軸心方向の一方の側に配置されている。板金フレーム20には、制御ボックス6側の一面から制御ボックス6の側板23を貫通し制御ボックス6の内部に延びて用紙搬送方向において間隔を開けて対向する一対のアーム24,25が形成されている。これらのアーム24,25が用紙経路19の一側方であって制御ボックス6の内部に設けられた支軸26によって回動自在に保持されている。この支軸26の軸心方向は、用紙搬送方向と同じとされている。そして、片持ちユニット21は、支軸26を支点として回動する。
【0017】
片持ちユニット21は、引っ張りバネとして機能するコイルバネ27a,27bによって動作位置から開放位置へ回動するように上方向へ引っ張られている。これらのコイルバネ27a,27bは、それぞれアーム24,25と本体ハウジング2の上部とに支持されている。片持ちユニット21は、動作位置に位置しているときには、固定部材(図示せず)によってコイルバネ27a,27bの引っ張り力に抗して位置固定されている。固定部材は、片持ちユニット21及び本体ハウジング2にそれぞれ設けられた一対の磁石により構成され、それらの磁力により片持ちユニット21を動作位置で位置固定する。
【0018】
このようなプリンタ1の本体ハウジング2の内部に設けられている各部について、以下において詳しく説明する。
【0019】
まず、印字部15を説明する。ここで、図8はヘッドブロック14を示す斜視図、図9はヘッドブロック14を示し、(a)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢していない状態を示す縦断正面図、(b)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢している状態を示す縦断正面図、図10はヘッドブロック14を示す分解斜視図である。
【0020】
図8ないし図10に示すように、印字部15を構成するヘッドブロック14は、サーマルヘッド28、ヘッド付勢手段としてのヘッド加圧機構29、及び、これらのサーマルヘッド28とヘッド加圧機構29とを保持するヘッドブロックカバー30などにより構成されている。
【0021】
ヘッドブロックカバー30は、用紙経路19における板金フレーム20側とは反対の側であって板金フレーム20に所定の間隔を開けて対向する補助側板31を有し板金フレーム20に固定されている。補助側板31は、板金フレーム20とともにプラテン13に対して位置決めされプラテン13の軸心方向の両側に設けられた一対の固定部材として機能する。
【0022】
サーマルヘッド28は、複数の発熱素子28aが用紙搬送方向に直交するように直線状に並べられて配置されたラインサーマルヘッドである。サーマルヘッド28は、用紙経路19に対して傾斜した状態でヘッドブラケット32に固定されている。このヘッドブラケット32は、詳しくは後述するが、直線移動することでプラテン13に対して接離自在に設けられており、これにより、サーマルヘッド28の発熱素子28aが用紙経路19を介してプラテンに13に直線移動で接離自在に当接する。ここで、発熱素子28aは、片持ちユニット21が動作位置にある状態でプラテンに当接する。
【0023】
ヘッド加圧機構29は、図9及び図10に示すように、ヘッドブラケット32に取り付けられた板バネ33、板バネ33の上方であってプラテン13に対して平行に設けられたカム軸34、及び、このカム軸34に固定して設けられた板カム35などにより構成されている。
【0024】
カム軸34は、板金フレーム20と補助側板31とにより回転自在に保持されている。補助側板31を貫通したカム軸34の端部には、カム軸34を回転駆動させる切替レバー36が固定されている。
【0025】
板バネ33は、用紙幅方向に長い平板状に形成されて、サーマルヘッド28の上側に位置付けられ両端部がヘッドブラケット32に固定されている。
【0026】
切替レバー36が操作され、カム軸34が回転することにより、板カム35が変位し、板カム35が板バネ33を押圧する。これにより、ヘッド加圧機構29は、サーマルヘッド28の発熱素子28aがプラテンに当接するようにサーマルヘッド28を付勢する。板カム35が板バネ33を押圧しない位置にあるときには、ヘッド加圧機構29は、サーマルヘッド28を付勢しない。ここで、板バネ33におけるヘッドブラケット32に支持されている両端部の中間部位は、上方から見てサーマルヘッド28の複数の発熱素子28a列の並び方向である配列方向における発熱素子28a列の中心位置と一致し、その中間部位を付勢するように板カム35が位置付けられている。これにより、ヘッド加圧機構29は、発熱素子28a列の並び方向における発熱素子28a列の中心位置に対して両側の発熱素子28aに均等に付勢力を作用させる。
【0027】
加えて、ヘッドブロック14には、サーマルヘッド28をプラテン13から離反させる方向へ付勢する離反付勢力を発生するヘッド離反手段としてのコイルバネ37a,37bが設けられている。これらのコイルバネ37a,37bは、両端がヘッドブラケット32とカム軸34とに支持されて引っ張りバネとして機能する。そして、コイルバネ37a,37bは、板カム35の変位に応じて板バネ33の付勢力が離反付勢力よりも小さくなった場合、例えば、ヘッド加圧機構29がサーマルヘッド28をプラテン13に向けて付勢していない場合に、サーマルヘッド28をプラテン13から所定の間隔を開けて離反した位置(以後、離反位置という)に位置付ける。ここで、上述したヘッド加圧機構29は、このコイルバネ37a,37bの付勢力に抗して、サーマルヘッド28の発熱素子28aがプラテンに当接する位置(以後、当接位置という)に変位させる。
【0028】
そして、印字部15では、ヘッド加圧機構29により付勢されたサーマルヘッド28と用紙Aとの間にインクリボンB(図4参照)が介在され、発熱素子28aが発熱することにより印字が行なわれる。
【0029】
ここで、ヘッドブラケット32の板金フレーム20及びヘッドブロックカバー30に対する取付構造について詳しく説明する。図11は、ヘッドブラケット32の取付構造を示し、(a)はヘッド加圧機構29がサーマルヘッド28を付勢していない状態を示す縦断側面図、(b)はヘッド加圧機構29がサーマルヘッド28を付勢している状態を示す縦断側面図である。
【0030】
図9ないし図11に示すように、まず、ヘッドブラケット32の両端部には、ヘッドブロックカバー30の補助側板31及び板金フレーム20にそれぞれ対向する両側板38,39が形成されている。そして、板金フレーム20及びヘッドブロックカバー30の補助側板31におけるヘッドブラケット32に対向する部位には、突部としての4個の円筒形状のガイド軸40〜43がそれぞれに設けられている。なお、ガイド軸40〜43としては、円筒形状のものに限るものではなく、断面が円形状に形成されていればよく、例えば、円柱形状であってもよい。
【0031】
ヘッドブラケット32の両側板38,39には、それぞれ4つの長孔44〜47が形成されている。長孔44,45は、ヘッドブラケット32の用紙搬送方向での中心に対して用紙搬送方向下流側の上部及び下部にそれぞれ位置付けられ、長孔46,47は、ヘッドブラケット32の用紙搬送方向での中心に対して用紙搬送方向上流側の上部及び下部にそれぞれ位置付けられている。これらの長孔44〜47は、サーマルヘッド28の発熱素子28aにおけるプラテン13に対する接離方向(本実施の形態ではプラテン13に直交する上下方向)を長手方向として形成されている。そして、長孔44〜47には、ガイド軸40〜43が長手方向に移動自在に挿通されている。ここで、特に、長孔44,45は、詳しくは後述するように、用紙Aに印字可能な位置にサーマルヘッド28が位置付けられている場合に、ガイド軸40,41が長手方向にのみ移動自在とされている。そして、これらのガイド軸40,41及び長孔44,45により発熱素子28aが直線移動でプラテン13に対して接離自在に当接可能なように、ヘッドブラケット32が板金フレーム20及び補助側板31に連結されている。
【0032】
長孔44〜47のうちの用紙搬送方向下流側の2つの長孔44,45は、長孔44,45の長手方向に対して直交する幅方向の孔幅が長手方向に沿って変化している。具体的には、用紙Aに対する印字が可能な位置にサーマルヘッドが位置付けられている場合におけるガイド軸40,41に対向する長孔44,45の幅方向の孔幅が、ガイド軸40,41の直径と略同じ幅に設定されている。一方、用紙Aに対する印字が不能な範囲にサーマルヘッド28が位置付けられている場合におけるガイド軸40,41に対向する長孔44,45の幅方向の孔幅は、ガイド軸40,41の直径よりもわずかに大きく設定されている。また、長孔44〜47のうちの用紙搬送方向上流側の2つの長孔46,47の幅方向の孔幅は、ガイド軸42,43の直径よりもわずかに大きく設定されている。
【0033】
これらにより、ヘッドブラケット32がヘッド加圧機構29により付勢されると、発熱素子28aがプラテン13に対して直線移動で当接するようにヘッドブラケット32が下方へ移動し、用紙Aに印字可能な位置にサーマルヘッド28が位置付けられた状態で長孔44,45とガイド軸40,41との間にガタがない状態となる。そして、長孔44,45により長孔幅方向へのガイド軸40,41の移動が規制される。さらに、複数対の長孔44,45に複数対のガイド軸40,41が挿通されていることにより、ヘッドブラケット32がガイド軸40〜43のいずれか一つを中心として回動することが規制されている。ここに、ガイド軸40,41により、ヘッドブラケット32がガイド軸40〜43を中心として回動することを規制する規制手段が構成されている。
【0034】
一方、ヘッド加圧機構29による付勢が解除されると、ヘッドブラケット32がコイルバネ37a,37bによって引っ張られて上方へ移動し、サーマルヘッド28が印字不能な位置範囲において長孔44,45とガイド軸40,41との間にクリアランスが生じて、長孔44,45により長孔幅方向へのガイド軸40,41の移動が許容される。
【0035】
プラテン13は、図2に示すように、制御ボックス6の側板23と、この側板23に対向するように本体ハウジング2の底板に立設され本体ハウジング2の一部を構成する側板49とにより回転自在に保持されている。プラテン13は、制御ボックス6の内部に設けられた図示しないモータにより回転駆動される。そして、プラテン13が回転駆動されることにより、サーマルヘッド28とプラテン13との間に挟まれた用紙Aが用紙経路19に沿って搬送される。ここで、プラテン13は、用紙経路19の一部を構成している。
【0036】
次に、搬送部12について説明する。図2ないし図4に示すように、搬送部12を構成するピンチローラブロック11は、ピンチローラ体50と、このピンチローラ体50を保持するローラブロックカバー51とにより構成されている。ローラブロックカバー51は、板金フレーム20に所定の間隔を開けて対向する補助側板52を有し板金フレーム20に固定されている。ピンチローラ体50は、用紙経路19を介して駆動ローラ10に対向配置され、駆動ローラ10に対して接離自在となるように設けられている。
【0037】
ピンチローラ体50は、ピンチローラブロック11に設けられた付勢手段(図示せず)により駆動ローラ10に当接するように付勢されている。ここで、ピンチローラ体50は、片持ちユニット21が動作位置に位置付けられている状態で駆動ローラ10に当接する。このピンチローラ体50は、駆動ローラ10に対して用紙搬送方向の上流側及び下流側に所定の間隔で配置された2つのピンチローラ53a,53bと、これらのピンチローラ53a,53b間に掛け渡されたエンドレスベルトであるゴムベルト54とから構成されておりピンチローラとして機能する。
【0038】
駆動ローラ10は、側板23,49により回転自在に保持されている。駆動ローラ10は、制御ボックス6の内部に設けられた図示しないモータにより回転駆動される。そして、駆動ローラ10が回転駆動されることにより、駆動ローラ10とピンチローラ体50との間に挟まれている用紙Aが用紙経路19に沿って搬送される。
【0039】
次に、インクリボン供給部16は、図2及び図4に示すように、未使用のインクリボンBを保持し印字部15へ供給するリボン供給軸55と、使用済のインクリボンBを巻き取るリボン巻取軸56とから構成されている。リボン供給軸55及びリボン巻取軸56は、制御ボックス6の内部に設けられた図示しないモータにより回転駆動される。リボン供給軸55に保持され印字部15へ供給されるインクリボンBは、サーマルヘッド28とプラテン13との間を経由してリボン巻取軸56に巻き取られる。
【0040】
次に、用紙保持部9について説明する。図2及び図4に示すように、用紙保持部9には、用紙Aを保持する用紙保持軸57と、用紙保持軸57によって保持される用紙Aの幅方向の移動を規制する一対のサイドフェンス58a,58bとが設けられている。
【0041】
本体ハウジング2の内部のプラテン13よりも用紙搬送方向下流側には、図4に示すように、用紙Aとして台紙上にラベルが所定間隔で貼り付けられたラベル用紙が使用される際にラベルを台紙から剥離させるための剥離板59が設けられている。特に図示しないが、ラベル用紙が剥離された後の台紙は、本体ハウジング2の下側に設けられた台紙巻き取り部に巻き取られる。
【0042】
このような構成において、用紙経路19への用紙Aのセット及び印字部15へのインクリボンBのセットにおいては、まず、保持側板22を固定解除位置に回動させて、片持ちユニット21の側板49に対する固定を解除する。次に、片持ちユニット21を開放位置へ回動させて、用紙経路19を開放する。そして、用紙保持部9に保持されている用紙Aを駆動ローラ10及びプラテン13に沿わせるようにして引き出す。次に、サーマルヘッド28と用紙Aとの間にインクリボンBを介在させて、片持ちユニット21を開放位置から印字可能位置へ回動させる。これにより、用紙Aが用紙経路19にセットされる。次に、保持側板22を固定位置に回動させて、片持ちユニット21を側板49に固定する。
【0043】
そして、ヘッド加圧機構29のレバーを操作して、サーマルヘッド28を離反位置から印字動作位置に移動させることにより、用紙Aに対して印字が可能な状態となる。このとき、サーマルヘッド28は、プラテン13に対して直線移動するので、用紙Aの厚さに関わらず、サーマルヘッド28の発熱素子28aにおける印字に最適な部位がインクリボンBを介して用紙Aに当接する。これにより、用紙Aの厚さに関わらず、用紙に対して良好に印字を行なうことができる。
【0044】
ここで、本実施の形態においては、一対の固定部材である板金フレーム20及び補助側板31とヘッド付勢手段であるヘッド加圧機構29とは、片持ち構造で一体に保持されて、その片持ち構造側を支点としてプラテン13に対する接離方向に回動自在であることにより、ヘッドブラケット32などを介して板金フレーム20及び補助側板31に保持されているサーマルヘッド28とヘッド加圧機構29とをプラテン13から離反させることができ、プラテン13とサーマルヘッド28との間への用紙Aのセット作業を容易化することができる。この場合、サーマルヘッド28とプラテン13との間へのインクリボンBのセットにおいては、サーマルヘッド28が印字動作位置に位置している状態で、片持ちユニット21を開放位置から印字動作位置へ回動させてしまうと、サーマルヘッド28とプラテン13に挟まれるインクリボンBに皺が発生する可能性があるが、本実施の形態では上述したような手順によりインクリボンBを印字部15にセットすることができるので、これにより、サーマルヘッド28がインクリボンBに対して直線的に移動してインクリボンBに当接し、インクリボンBに皺が発生することを防止することができる。
【0045】
印字動作においては、上述のように用紙A及びインクリボンBを用紙経路19及び印字部15にセットした状態で、駆動ローラ10及びプラテン13を回転駆動させることにより、用紙Aを用紙経路19に沿って搬送し、その搬送の過程において、リボン供給軸55及びリボン巻取軸56を回転駆動させてリボンを印字部15に供給し、サーマルヘッド28の所定の発熱素子28aを発熱させてインクリボンBに塗布されたインクを溶融させることによって印字が行なわれる。
【0046】
なお、本実施の形態では、突部としてのガイド軸40〜43が板金フレーム20及び補助側板31に設けられ、長孔44〜47がヘッドブラケット32に設けられた例を説明したが、これに限るものではなく、ガイド軸40〜43がヘッドブラケット32に設けられ、長孔44〜47が板金フレーム20及び補助側板31に設けられていてもよい。
【0047】
また、本実施の形態では、規制手段として、ガイド軸40,41を例に説明したが、これに限るものではなく、複数対のガイド軸が設けられていればよい。さらには、規制手段としては、断面が円形状の複数対のガイド軸40,41の代わりに、例えば四角形状などの多角形状の断面を有する一対のガイド軸により、ヘッドブラケット32がガイド軸を中心として回動することを規制するようにしてもよい。
【0048】
また、本実施の形態では、サーマルヘッド28の発熱素子28aにおけるプラテン13に対する接離方向をプラテン13に直交する上下方向としたが、サーマルヘッド28の発熱素子28aにおけるプラテン13に対する接離方向は、これに限るものではない。
【0049】
このように本実施の形態においては、突部としてのガイド軸40〜43と長孔44〜47とは、サーマルヘッド28の発熱素子配列方向の両側にそれぞれ複数設けられ、ヘッドブラケット32が回動することを規制することにより、簡単な構造でサーマルヘッド28をプラテン13に対して直線移動で接離させることができる。
【0050】
また、本実施の形態においては、サーマルヘッド28におけるプラテン13に対する接離方向は、プラテン13に対して直交する方向であることにより、用紙Aに対して良好に印字を行なうことができる。
【0051】
また、本実施の形態においては、ヘッド付勢手段としてのヘッド加圧機構29は、回転自在なカム軸34に固定されたカムとしての板カム35と、板カム35に押圧されることによりサーマルヘッド28をプラテン13に向けて付勢する板バネ33とを含むことにより、カム軸34を回転させることによりサーマルヘッド28をプラテン13に向けて付勢することができる。
【0052】
また、本実施の形態においては、サーマルヘッド28をプラテン13から離反させる方向に付勢する離反付勢力を発生し、板カム35の変位に応じて板バネ33の付勢力が離反付勢力よりも小さくなった場合に、サーマルヘッド28をプラテン13から離反させるヘッド離反手段としてのコイルバネ37a,37bを具備することにより、コイルバネ37a,37bによりサーマルヘッド28をプラテン13から離反させることにより、サーマルヘッド28とプラテン13との間への用紙Aのセット作業を容易化することができる。
【0053】
また、本実施の形態においては、ヘッド加圧機構29は、複数の発熱素子28aの配列方向における複数の発熱素子28aの中心位置に対して両側の複数の発熱素子28aに均等に付勢力を作用させるようにサーマルヘッド28を付勢することにより、用紙Aの幅方向の印字品質を安定させることができる。
【0054】
また、本実施の形態においては、ガイド軸40〜43の断面は、円形状に形成されていることにより、ガイド軸40〜43が長孔44〜47に引っ掛かることがないので、ガイド軸40〜43の動きを滑らかにすることができる。
【0055】
また、本実施の形態では、長孔44,45は、用紙Aに対する印字が不能な範囲にサーマルヘッド28が位置付けられている場合には、長孔44,45の長手方向に対して直交する幅方向へのガイド軸40,41の移動を許容するように、幅方向の孔幅が設定されていることにより、印字可能な位置で確実に位置決めされて保持されているサーマルヘッド28を、プラテン13から離反させる際に、滑らかにサーマルヘッド28を移動させることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、サーマルヘッドがプラテンとサーマルヘッドとの間に介在された用紙に対して直線移動して当接するので、用紙の厚さに関わらず印字を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のプリンタの外観を概略的に示す斜視図である。
【図2】カバーが開けられた状態であって、用紙経路が開放された状態のプリンタを概略的に示す斜視図である。
【図3】片持ちユニットが開放位置にある状態を示す斜視図である。
【図4】プリンタの内部構造を概略的に示す縦断側面図である。
【図5】保持側板に固定された状態の片持ちユニットを示す斜視図である。
【図6】片持ちユニットの取り付け構造を示す平面図である。
【図7】片持ちユニットの取り付け構造を示し、(a)は片持ちユニットが印字動作位置にある状態を示す正面図、(b)は片持ちユニットが開放位置にある状態を示す正面図である。
【図8】ヘッドブロックを示す斜視図である。
【図9】ヘッドブロックを示し、(a)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢していない状態を示す縦断正面図、(b)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢している状態を示す縦断正面図である。
【図10】ヘッドブロックを示す分解斜視図である。
【図11】ヘッドブラケットの取付構造を示し、(a)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢していない状態を示す縦断側面図、(b)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢している状態を示す縦断側面図である。
【図12】従来のサーマルヘッドの取付構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1…プリンタ、13…プラテン、19…用紙経路、20…固定部材(板金フレーム)、28…サーマルヘッド、28a…発熱素子、29…ヘッド付勢手段(ヘッド加圧機構)、31…固定部材(補助側板)、32…ヘッドブラケット、33…板バネ、34…カム軸、35…カム(板カム)、37a,37b…ヘッド離反手段(コイルバネ)、40,41…突部(ガイド軸)、44,45…長孔、A…用紙
Claims (7)
- プラテンと、
直線状に並べられた複数の発熱素子を有し、前記発熱素子を発熱させることにより前記プラテンとの間に介在された用紙に印字するサーマルヘッドと、
前記プラテンに対して位置決めされ前記サーマルヘッドの発熱素子配列方向の両側に設けられた一対の固定部材と、
前記サーマルヘッドを保持するヘッドブラケットと、
前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの一方に設けられ、軸方向が前記プラテンの軸方向と一致する円筒形状の突部と、
前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの他方に設けられて前記突部を挿通させ、前記サーマルヘッドを前記プラテンに対して直線移動で接離させる方向にのみ移動自在に前記突部の移動方向を規制する長孔と、
前記プラテンに向けて前記サーマルヘッドを付勢するヘッド付勢手段と、
を具備し、用紙に対する印字が可能な位置に前記サーマルヘッドが位置付けられている場合における前記突部に対向する前記長孔の幅方向の孔幅が、前記突部の直径と略同じ幅に設定されているプリンタ。 - 前記突部と前記長孔とは、前記サーマルヘッドの発熱素子配列方向の両側にそれぞれ複数設けられ、前記ヘッドブラケットが回動することを規制する請求項1記載のプリンタ。
- 前記ヘッド付勢手段は、回転自在なカム軸に固定されたカムと、前記カムに押圧されることにより前記サーマルヘッドを前記プラテンに向けて付勢する板バネとを含む請求項1又は2記載のプリンタ。
- 前記サーマルヘッドを前記プラテンから離反させる方向に付勢する離反付勢力を発生し、前記板カムの変位に応じて前記板バネの付勢力が前記離反付勢力よりも小さくなった場合に、前記サーマルヘッドを前記プラテンから離反させるヘッド離反手段を具備する請求項3記載のプリンタ。
- 前記ヘッド付勢手段は、複数の前記発熱素子の配列方向における複数の前記発熱素子の中心位置に対して両側の複数の前記発熱素子に均等に付勢力を作用させるように前記サーマルヘッドを付勢する請求項1ないし4のいずれか一記載のプリンタ。
- 前記長孔は、前記用紙に対する印字が不能な範囲に前記サーマルヘッドが位置付けられている場合には、前記長孔の長手方向に対して直交する幅方向への前記突部の移動を許容するように、前記幅方向の孔幅が設定されている請求項2ないし5のいずれか一記載のプリンタ。
- 一対の前記固定部材と前記ヘッド付勢手段とは、片持ち構造で一体に保持されて、その片持ち構造側を支点として前記プラテンに対する接離方向に回動自在である請求項1ないし6のいずれか一記載のプリンタ。
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