JP2003251837A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2003251837A
JP2003251837A JP2002054976A JP2002054976A JP2003251837A JP 2003251837 A JP2003251837 A JP 2003251837A JP 2002054976 A JP2002054976 A JP 2002054976A JP 2002054976 A JP2002054976 A JP 2002054976A JP 2003251837 A JP2003251837 A JP 2003251837A
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Ko Tashiro
鋼 田代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙の厚さに関わらず用紙に対して良好に印
字を行なう。 【解決手段】 サーマルヘッド28により用紙に印字す
るプリンタにおいて、サーマルヘッド28を保持するヘ
ッドブラケット32をサーマルヘッド28がプラテン1
3に対して直線移動で接離するように突部40,41と
長孔44,45とにより固定部材20,31に取り付け
るとともに、サーマルヘッド28がプラテン13に当接
するようにヘッド加圧機構29によってサーマルヘッド
28を付勢する。これによりサーマルヘッド28が用紙
に対して直線移動で当接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドに
よって用紙に印字を行なうプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラテンに接離自在に当接するサ
ーマルヘッドにより用紙に印字するようにしたプリンタ
がある。このようなプリンタのサーマルヘッドの取付構
造を図12に示す。
【0003】図12に示すように、例えばエッジやニア
エッジに発熱体104が設けられたサーマルヘッド10
1は、用紙経路102に対して傾斜して位置付けられる
とともに、プラテン103に対向するように配置され、
支点104を中心としてプラテン103に対して接離自
在に回動するように保持されている。そして、図示しな
いバネによりプラテン103に当接するように付勢され
ている。
【0004】このようなプリンタで印字を行なう際に
は、プラテン103とサーマルヘッド101との間に用
紙として例えば感熱紙を介在させて、サーマルヘッド1
01の発熱素子100を発熱させる。このとき、サーマ
ルヘッド101がバネにより付勢されていることによ
り、発熱素子100が用紙に当接し、その用紙に発熱素
子100の熱が確実に伝わり用紙に印字がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、印字される用
紙には、種々の厚さのものがあり、それらの用紙の厚さ
によって、サーマルヘッド101とプラテン103との
間隔が異なってしまい、これにより、サーマルヘッド1
01のプラテン103に対する回動量が異なったものに
なる。このとき、用紙の厚さによって発熱素子100の
用紙に当接する部位が異なってしまい、発熱素子100
における印字に最適な部位が用紙に当接しない場合が生
じてしまう。これにより、用紙の厚さの違いによって、
印字品質にバラツキが生じるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、用紙の厚さに関わらず用
紙に対して良好に印字を行なうことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプリンタは、直
線状に並べられた複数の発熱素子を有し、前記発熱素子
を発熱させることによりプラテンとの間に介在された用
紙(例えばローラ紙)に印字しヘッドブラケットに保持
されたサーマルヘッドと、前記プラテンに対して位置決
めされ前記サーマルヘッドの発熱素子配列方向の両側に
設けられた一対の固定部材と、前記サーマルヘッドを保
持するヘッドブラケットと、前記固定部材と前記ヘッド
ブラケットとの一方に設けられた突部と、前記固定部材
と前記ヘッドブラケットとの他方に設けられ前記突部が
挿通されて前記サーマルヘッドが前記プラテンに対して
直線移動で接離するように設けられた長孔と、前記プラ
テンに向けて前記サーマルヘッドを付勢するヘッド付勢
手段(例えばヘッド加圧機構)と、を具備する。
【0008】したがって、ヘッド付勢手段によって付勢
されたサーマルヘッドは、プラテンとサーマルヘッドと
の間に介在された用紙に対して、直線移動して当接す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態を図1ない
し図11に基づいて説明する。本実施の形態は、用紙の
位置決め基準を用紙搬送方向に直交する用紙幅方向の中
心とするいわゆるセンタ基準のサーマルプリンタへの適
用例であり、用紙としてロール紙が適用される。
【0010】図1は、プリンタの外観を概略的に示す斜
視図である。図1に示すように、このプリンタ1の本体
ハウジング2の前面には、印字された後の用紙A(図4
参照)が排出される排出口3が形成されている。本体ハ
ウジング2の左側には、各種操作キー4や表示部5など
を前面に備え本体ハウジング2の一部を構成する制御ボ
ックス6が設けられている。この制御ボックス6の内部
には、プリンタ1が備える各部を駆動制御する図示しな
い制御部が設けられている。本体ハウジング2の右側に
は、本体ハウジング2の内部を開放及び閉塞するカバー
7が設けられている。このカバー7は、本体ハウジング
2の上面の制御ボックス6側に設けられたヒンジ8を中
心として上方向へ回動自在に設けられている。
【0011】図2はカバー7が開けられた状態であっ
て、用紙経路が開放された状態のプリンタ1を概略的に
示す斜視図、図3は片持ちユニットが開放位置にある状
態を示す斜視図、図4はプリンタ1の内部構造を概略的
に示す縦断側面図、図5は保持側板に固定された状態の
片持ちユニットを示す斜視図である。なお、図2及び図
3は一部の部材を省略して示し、図4は用紙A及びイン
クリボンBがセットされた状態を示している。
【0012】図2ないし図5に示すように、プリンタ1
の本体ハウジング2の内部には、用紙Aであるロール紙
を収納保持する用紙保持部9、駆動ローラ10とピンチ
ローラブロック11とを有し用紙Aを搬送する搬送部1
2、プラテン13とヘッドブロック14とを有し用紙A
に印字する印字部15、印字部15にインクリボンBを
供給するインクリボン供給部16、用紙Aを検出するセ
ンサ17、用紙Aを案内する用紙ガイド部18などが設
けられている。そして、本体ハウジング2の内部には、
用紙保持部9から用紙ガイド部18、搬送部12、セン
サ17及び印字部15を経由して排出口3へ到る用紙経
路19が設けられている。
【0013】ピンチローラブロック11及びヘッドブロ
ック14は、板金フレーム20に取り付けられて一体化
され、本体ハウジング2に対して回動自在な片持ちユニ
ット21を構成している。ここで、ピンチローラブロッ
ク11とヘッドブロック14とは、それぞれの一端が板
金フレーム20に固定されている。即ち、ピンチローラ
ブロック11とヘッドブロック14とは、片持ち構造で
板金フレーム20に保持されている。
【0014】この片持ちユニット21は、印字動作可能
な動作位置と、ピンチローラブロック11及びヘッドブ
ロック14が駆動ローラ10及びプラテン13から離反
して用紙経路19を開放する開放位置との間で回動自在
とされている。なお、片持ちユニット21の自由端は、
動作位置において、本体ハウジング2に設けられた保持
側板22によって本体ハウジング2に固定される。これ
により、片持ちユニット21を構成する部材の位置決め
精度の向上及び取り付け剛性の確保が図られている。こ
の保持側板22は、片持ちユニット21の自由端を本体
ハウジング2に固定する固定位置(図5)と、片持ちユ
ニット21の自由端の本体ハウジング2への固定を解除
する固定解除位置(図2)との間で本体ハウジング2に
対して回動自在に取り付けられている。
【0015】ここで、片持ちユニット21の取付構造に
ついて説明する。図6は片持ちユニット21の取り付け
構造を示す平面図、図7は片持ちユニット21の取り付
け構造を示し、(a)は片持ちユニット21が動作位置
にある状態を示す正面図、(b)は片持ちユニット21
が開放位置にある状態を示す正面図である。
【0016】図6及び図7に示すように、板金フレーム
20は、プラテン13の軸心方向の一方の側に配置され
ている。板金フレーム20には、制御ボックス6側の一
面から制御ボックス6の側板23を貫通し制御ボックス
6の内部に延びて用紙搬送方向において間隔を開けて対
向する一対のアーム24,25が形成されている。これ
らのアーム24,25が用紙経路19の一側方であって
制御ボックス6の内部に設けられた支軸26によって回
動自在に保持されている。この支軸26の軸心方向は、
用紙搬送方向と同じとされている。そして、片持ちユニ
ット21は、支軸26を支点として回動する。
【0017】片持ちユニット21は、引っ張りバネとし
て機能するコイルバネ27a,27bによって動作位置
から開放位置へ回動するように上方向へ引っ張られてい
る。これらのコイルバネ27a,27bは、それぞれア
ーム24,25と本体ハウジング2の上部とに支持され
ている。片持ちユニット21は、動作位置に位置してい
るときには、固定部材(図示せず)によってコイルバネ
27a,27bの引っ張り力に抗して位置固定されてい
る。固定部材は、片持ちユニット21及び本体ハウジン
グ2にそれぞれ設けられた一対の磁石により構成され、
それらの磁力により片持ちユニット21を動作位置で位
置固定する。
【0018】このようなプリンタ1の本体ハウジング2
の内部に設けられている各部について、以下において詳
しく説明する。
【0019】まず、印字部15を説明する。ここで、図
8はヘッドブロック14を示す斜視図、図9はヘッドブ
ロック14を示し、(a)はヘッド加圧機構がサーマル
ヘッドを付勢していない状態を示す縦断正面図、(b)
はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢している状態
を示す縦断正面図、図10はヘッドブロック14を示す
分解斜視図である。
【0020】図8ないし図10に示すように、印字部1
5を構成するヘッドブロック14は、サーマルヘッド2
8、ヘッド付勢手段としてのヘッド加圧機構29、及
び、これらのサーマルヘッド28とヘッド加圧機構29
とを保持するヘッドブロックカバー30などにより構成
されている。
【0021】ヘッドブロックカバー30は、用紙経路1
9における板金フレーム20側とは反対の側であって板
金フレーム20に所定の間隔を開けて対向する補助側板
31を有し板金フレーム20に固定されている。補助側
板31は、板金フレーム20とともにプラテン13に対
して位置決めされプラテン13の軸心方向の両側に設け
られた一対の固定部材として機能する。
【0022】サーマルヘッド28は、複数の発熱素子2
8aが用紙搬送方向に直交するように直線状に並べられ
て配置されたラインサーマルヘッドである。サーマルヘ
ッド28は、用紙経路19に対して傾斜した状態でヘッ
ドブラケット32に固定されている。このヘッドブラケ
ット32は、詳しくは後述するが、直線移動することで
プラテン13に対して接離自在に設けられており、これ
により、サーマルヘッド28の発熱素子28aが用紙経
路19を介してプラテンに13に直線移動で接離自在に
当接する。ここで、発熱素子28aは、片持ちユニット
21が動作位置にある状態でプラテンに当接する。
【0023】ヘッド加圧機構29は、図9及び図10に
示すように、ヘッドブラケット32に取り付けられた板
バネ33、板バネ33の上方であってプラテン13に対
して平行に設けられたカム軸34、及び、このカム軸3
4に固定して設けられた板カム35などにより構成され
ている。
【0024】カム軸34は、板金フレーム20と補助側
板31とにより回転自在に保持されている。補助側板3
1を貫通したカム軸34の端部には、カム軸34を回転
駆動させる切替レバー36が固定されている。
【0025】板バネ33は、用紙幅方向に長い平板状に
形成されて、サーマルヘッド28の上側に位置付けられ
両端部がヘッドブラケット32に固定されている。
【0026】切替レバー36が操作され、カム軸34が
回転することにより、板カム35が変位し、板カム35
が板バネ33を押圧する。これにより、ヘッド加圧機構
29は、サーマルヘッド28の発熱素子28aがプラテ
ンに当接するようにサーマルヘッド28を付勢する。板
カム35が板バネ33を押圧しない位置にあるときに
は、ヘッド加圧機構29は、サーマルヘッド28を付勢
しない。ここで、板バネ33におけるヘッドブラケット
32に支持されている両端部の中間部位は、上方から見
てサーマルヘッド28の複数の発熱素子28a列の並び
方向である配列方向における発熱素子28a列の中心位
置と一致し、その中間部位を付勢するように板カム35
が位置付けられている。これにより、ヘッド加圧機構2
9は、発熱素子28a列の並び方向における発熱素子2
8a列の中心位置に対して両側の発熱素子28aに均等
に付勢力を作用させる。
【0027】加えて、ヘッドブロック14には、サーマ
ルヘッド28をプラテン13から離反させる方向へ付勢
する離反付勢力を発生するヘッド離反手段としてのコイ
ルバネ37a,37bが設けられている。これらのコイ
ルバネ37a,37bは、両端がヘッドブラケット32
とカム軸34とに支持されて引っ張りバネとして機能す
る。そして、コイルバネ37a,37bは、板カム35
の変位に応じて板バネ33の付勢力が離反付勢力よりも
小さくなった場合、例えば、ヘッド加圧機構29がサー
マルヘッド28をプラテン13に向けて付勢していない
場合に、サーマルヘッド28をプラテン13から所定の
間隔を開けて離反した位置(以後、離反位置という)に
位置付ける。ここで、上述したヘッド加圧機構29は、
このコイルバネ37a,37bの付勢力に抗して、サー
マルヘッド28の発熱素子28aがプラテンに当接する
位置(以後、当接位置という)に変位させる。
【0028】そして、印字部15では、ヘッド加圧機構
29により付勢されたサーマルヘッド28と用紙Aとの
間にインクリボンB(図4参照)が介在され、発熱素子
28aが発熱することにより印字が行なわれる。
【0029】ここで、ヘッドブラケット32の板金フレ
ーム20及びヘッドブロックカバー30に対する取付構
造について詳しく説明する。図11は、ヘッドブラケッ
ト32の取付構造を示し、(a)はヘッド加圧機構29
がサーマルヘッド28を付勢していない状態を示す縦断
側面図、(b)はヘッド加圧機構29がサーマルヘッド
28を付勢している状態を示す縦断側面図である。
【0030】図9ないし図11に示すように、まず、ヘ
ッドブラケット32の両端部には、ヘッドブロックカバ
ー30の補助側板31及び板金フレーム20にそれぞれ
対向する両側板38,39が形成されている。そして、
板金フレーム20及びヘッドブロックカバー30の補助
側板31におけるヘッドブラケット32に対向する部位
には、突部としての4個の円筒形状のガイド軸40〜4
3がそれぞれに設けられている。なお、ガイド軸40〜
43としては、円筒形状のものに限るものではなく、断
面が円形状に形成されていればよく、例えば、円柱形状
であってもよい。
【0031】ヘッドブラケット32の両側板38,39
には、それぞれ4つの長孔44〜47が形成されてい
る。長孔44,45は、ヘッドブラケット32の用紙搬
送方向での中心に対して用紙搬送方向下流側の上部及び
下部にそれぞれ位置付けられ、長孔46,47は、ヘッ
ドブラケット32の用紙搬送方向での中心に対して用紙
搬送方向上流側の上部及び下部にそれぞれ位置付けられ
ている。これらの長孔44〜47は、サーマルヘッド2
8の発熱素子28aにおけるプラテン13に対する接離
方向(本実施の形態ではプラテン13に直交する上下方
向)を長手方向として形成されている。そして、長孔4
4〜47には、ガイド軸40〜43が長手方向に移動自
在に挿通されている。ここで、特に、長孔44,45
は、詳しくは後述するように、用紙Aに印字可能な位置
にサーマルヘッド28が位置付けられている場合に、ガ
イド軸40,41が長手方向にのみ移動自在とされてい
る。そして、これらのガイド軸40,41及び長孔4
4,45により発熱素子28aが直線移動でプラテン1
3に対して接離自在に当接可能なように、ヘッドブラケ
ット32が板金フレーム20及び補助側板31に連結さ
れている。
【0032】長孔44〜47のうちの用紙搬送方向下流
側の2つの長孔44,45は、長孔44,45の長手方
向に対して直交する幅方向の孔幅が長手方向に沿って変
化している。具体的には、用紙Aに対する印字が可能な
位置にサーマルヘッドが位置付けられている場合におけ
るガイド軸40,41に対向する長孔44,45の幅方
向の孔幅が、ガイド軸40,41の直径と略同じ幅に設
定されている。一方、用紙Aに対する印字が不能な範囲
にサーマルヘッド28が位置付けられている場合におけ
るガイド軸40,41に対向する長孔44,45の幅方
向の孔幅は、ガイド軸40,41の直径よりもわずかに
大きく設定されている。また、長孔44〜47のうちの
用紙搬送方向上流側の2つの長孔46,47の幅方向の
孔幅は、ガイド軸42,43の直径よりもわずかに大き
く設定されている。
【0033】これらにより、ヘッドブラケット32がヘ
ッド加圧機構29により付勢されると、発熱素子28a
がプラテン13に対して直線移動で当接するようにヘッ
ドブラケット32が下方へ移動し、用紙Aに印字可能な
位置にサーマルヘッド28が位置付けられた状態で長孔
44,45とガイド軸40,41との間にガタがない状
態となる。そして、長孔44,45により長孔幅方向へ
のガイド軸40,41の移動が規制される。さらに、複
数対の長孔44,45に複数対のガイド軸40,41が
挿通されていることにより、ヘッドブラケット32がガ
イド軸40〜43のいずれか一つを中心として回動する
ことが規制されている。ここに、ガイド軸40,41に
より、ヘッドブラケット32がガイド軸40〜43を中
心として回動することを規制する規制手段が構成されて
いる。
【0034】一方、ヘッド加圧機構29による付勢が解
除されると、ヘッドブラケット32がコイルバネ37
a,37bによって引っ張られて上方へ移動し、サーマ
ルヘッド28が印字不能な位置範囲において長孔44,
45とガイド軸40,41との間にクリアランスが生じ
て、長孔44,45により長孔幅方向へのガイド軸4
0,41の移動が許容される。
【0035】プラテン13は、図2に示すように、制御
ボックス6の側板23と、この側板23に対向するよう
に本体ハウジング2の底板に立設され本体ハウジング2
の一部を構成する側板49とにより回転自在に保持され
ている。プラテン13は、制御ボックス6の内部に設け
られた図示しないモータにより回転駆動される。そし
て、プラテン13が回転駆動されることにより、サーマ
ルヘッド28とプラテン13との間に挟まれた用紙Aが
用紙経路19に沿って搬送される。ここで、プラテン1
3は、用紙経路19の一部を構成している。
【0036】次に、搬送部12について説明する。図2
ないし図4に示すように、搬送部12を構成するピンチ
ローラブロック11は、ピンチローラ体50と、このピ
ンチローラ体50を保持するローラブロックカバー51
とにより構成されている。ローラブロックカバー51
は、板金フレーム20に所定の間隔を開けて対向する補
助側板52を有し板金フレーム20に固定されている。
ピンチローラ体50は、用紙経路19を介して駆動ロー
ラ10に対向配置され、駆動ローラ10に対して接離自
在となるように設けられている。
【0037】ピンチローラ体50は、ピンチローラブロ
ック11に設けられた付勢手段(図示せず)により駆動
ローラ10に当接するように付勢されている。ここで、
ピンチローラ体50は、片持ちユニット21が動作位置
に位置付けられている状態で駆動ローラ10に当接す
る。このピンチローラ体50は、駆動ローラ10に対し
て用紙搬送方向の上流側及び下流側に所定の間隔で配置
された2つのピンチローラ53a,53bと、これらの
ピンチローラ53a,53b間に掛け渡されたエンドレ
スベルトであるゴムベルト54とから構成されておりピ
ンチローラとして機能する。
【0038】駆動ローラ10は、側板23,49により
回転自在に保持されている。駆動ローラ10は、制御ボ
ックス6の内部に設けられた図示しないモータにより回
転駆動される。そして、駆動ローラ10が回転駆動され
ることにより、駆動ローラ10とピンチローラ体50と
の間に挟まれている用紙Aが用紙経路19に沿って搬送
される。
【0039】次に、インクリボン供給部16は、図2及
び図4に示すように、未使用のインクリボンBを保持し
印字部15へ供給するリボン供給軸55と、使用済のイ
ンクリボンBを巻き取るリボン巻取軸56とから構成さ
れている。リボン供給軸55及びリボン巻取軸56は、
制御ボックス6の内部に設けられた図示しないモータに
より回転駆動される。リボン供給軸55に保持され印字
部15へ供給されるインクリボンBは、サーマルヘッド
28とプラテン13との間を経由してリボン巻取軸56
に巻き取られる。
【0040】次に、用紙保持部9について説明する。図
2及び図4に示すように、用紙保持部9には、用紙Aを
保持する用紙保持軸57と、用紙保持軸57によって保
持される用紙Aの幅方向の移動を規制する一対のサイド
フェンス58a,58bとが設けられている。
【0041】本体ハウジング2の内部のプラテン13よ
りも用紙搬送方向下流側には、図4に示すように、用紙
Aとして台紙上にラベルが所定間隔で貼り付けられたラ
ベル用紙が使用される際にラベルを台紙から剥離させる
ための剥離板59が設けられている。特に図示しない
が、ラベル用紙が剥離された後の台紙は、本体ハウジン
グ2の下側に設けられた台紙巻き取り部に巻き取られ
る。
【0042】このような構成において、用紙経路19へ
の用紙Aのセット及び印字部15へのインクリボンBの
セットにおいては、まず、保持側板22を固定解除位置
に回動させて、片持ちユニット21の側板49に対する
固定を解除する。次に、片持ちユニット21を開放位置
へ回動させて、用紙経路19を開放する。そして、用紙
保持部9に保持されている用紙Aを駆動ローラ10及び
プラテン13に沿わせるようにして引き出す。次に、サ
ーマルヘッド28と用紙Aとの間にインクリボンBを介
在させて、片持ちユニット21を開放位置から印字可能
位置へ回動させる。これにより、用紙Aが用紙経路19
にセットされる。次に、保持側板22を固定位置に回動
させて、片持ちユニット21を側板49に固定する。
【0043】そして、ヘッド加圧機構29のレバーを操
作して、サーマルヘッド28を離反位置から印字動作位
置に移動させることにより、用紙Aに対して印字が可能
な状態となる。このとき、サーマルヘッド28は、プラ
テン13に対して直線移動するので、用紙Aの厚さに関
わらず、サーマルヘッド28の発熱素子28aにおける
印字に最適な部位がインクリボンBを介して用紙Aに当
接する。これにより、用紙Aの厚さに関わらず、用紙に
対して良好に印字を行なうことができる。
【0044】ここで、本実施の形態においては、一対の
固定部材である板金フレーム20及び補助側板31とヘ
ッド付勢手段であるヘッド加圧機構29とは、片持ち構
造で一体に保持されて、その片持ち構造側を支点として
プラテン13に対する接離方向に回動自在であることに
より、ヘッドブラケット32などを介して板金フレーム
20及び補助側板31に保持されているサーマルヘッド
28とヘッド加圧機構29とをプラテン13から離反さ
せることができ、プラテン13とサーマルヘッド28と
の間への用紙Aのセット作業を容易化することができ
る。この場合、サーマルヘッド28とプラテン13との
間へのインクリボンBのセットにおいては、サーマルヘ
ッド28が印字動作位置に位置している状態で、片持ち
ユニット21を開放位置から印字動作位置へ回動させて
しまうと、サーマルヘッド28とプラテン13に挟まれ
るインクリボンBに皺が発生する可能性があるが、本実
施の形態では上述したような手順によりインクリボンB
を印字部15にセットすることができるので、これによ
り、サーマルヘッド28がインクリボンBに対して直線
的に移動してインクリボンBに当接し、インクリボンB
に皺が発生することを防止することができる。
【0045】印字動作においては、上述のように用紙A
及びインクリボンBを用紙経路19及び印字部15にセ
ットした状態で、駆動ローラ10及びプラテン13を回
転駆動させることにより、用紙Aを用紙経路19に沿っ
て搬送し、その搬送の過程において、リボン供給軸55
及びリボン巻取軸56を回転駆動させてリボンを印字部
15に供給し、サーマルヘッド28の所定の発熱素子2
8aを発熱させてインクリボンBに塗布されたインクを
溶融させることによって印字が行なわれる。
【0046】なお、本実施の形態では、突部としてのガ
イド軸40〜43が板金フレーム20及び補助側板31
に設けられ、長孔44〜47がヘッドブラケット32に
設けられた例を説明したが、これに限るものではなく、
ガイド軸40〜43がヘッドブラケット32に設けら
れ、長孔44〜47が板金フレーム20及び補助側板3
1に設けられていてもよい。
【0047】また、本実施の形態では、規制手段とし
て、ガイド軸40,41を例に説明したが、これに限る
ものではなく、複数対のガイド軸が設けられていればよ
い。さらには、規制手段としては、断面が円形状の複数
対のガイド軸40,41の代わりに、例えば四角形状な
どの多角形状の断面を有する一対のガイド軸により、ヘ
ッドブラケット32がガイド軸を中心として回動するこ
とを規制するようにしてもよい。
【0048】また、本実施の形態では、サーマルヘッド
28の発熱素子28aにおけるプラテン13に対する接
離方向をプラテン13に直交する上下方向としたが、サ
ーマルヘッド28の発熱素子28aにおけるプラテン1
3に対する接離方向は、これに限るものではない。
【0049】このように本実施の形態においては、突部
としてのガイド軸40〜43と長孔44〜47とは、サ
ーマルヘッド28の発熱素子配列方向の両側にそれぞれ
複数設けられ、ヘッドブラケット32が回動することを
規制することにより、簡単な構造でサーマルヘッド28
をプラテン13に対して直線移動で接離させることがで
きる。
【0050】また、本実施の形態においては、サーマル
ヘッド28におけるプラテン13に対する接離方向は、
プラテン13に対して直交する方向であることにより、
用紙Aに対して良好に印字を行なうことができる。
【0051】また、本実施の形態においては、ヘッド付
勢手段としてのヘッド加圧機構29は、回転自在なカム
軸34に固定されたカムとしての板カム35と、板カム
35に押圧されることによりサーマルヘッド28をプラ
テン13に向けて付勢する板バネ33とを含むことによ
り、カム軸34を回転させることによりサーマルヘッド
28をプラテン13に向けて付勢することができる。
【0052】また、本実施の形態においては、サーマル
ヘッド28をプラテン13から離反させる方向に付勢す
る離反付勢力を発生し、板カム35の変位に応じて板バ
ネ33の付勢力が離反付勢力よりも小さくなった場合
に、サーマルヘッド28をプラテン13から離反させる
ヘッド離反手段としてのコイルバネ37a,37bを具
備することにより、コイルバネ37a,37bによりサ
ーマルヘッド28をプラテン13から離反させることに
より、サーマルヘッド28とプラテン13との間への用
紙Aのセット作業を容易化することができる。
【0053】また、本実施の形態においては、ヘッド加
圧機構29は、複数の発熱素子28aの配列方向におけ
る複数の発熱素子28aの中心位置に対して両側の複数
の発熱素子28aに均等に付勢力を作用させるようにサ
ーマルヘッド28を付勢することにより、用紙Aの幅方
向の印字品質を安定させることができる。
【0054】また、本実施の形態においては、ガイド軸
40〜43の断面は、円形状に形成されていることによ
り、ガイド軸40〜43が長孔44〜47に引っ掛かる
ことがないので、ガイド軸40〜43の動きを滑らかに
することができる。
【0055】また、本実施の形態では、長孔44,45
は、用紙Aに対する印字が不能な範囲にサーマルヘッド
28が位置付けられている場合には、長孔44,45の
長手方向に対して直交する幅方向へのガイド軸40,4
1の移動を許容するように、幅方向の孔幅が設定されて
いることにより、印字可能な位置で確実に位置決めされ
て保持されているサーマルヘッド28を、プラテン13
から離反させる際に、滑らかにサーマルヘッド28を移
動させることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、サーマルヘッドがプラ
テンとサーマルヘッドとの間に介在された用紙に対して
直線移動して当接するので、用紙の厚さに関わらず印字
を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のプリンタの外観を概略
的に示す斜視図である。
【図2】カバーが開けられた状態であって、用紙経路が
開放された状態のプリンタを概略的に示す斜視図であ
る。
【図3】片持ちユニットが開放位置にある状態を示す斜
視図である。
【図4】プリンタの内部構造を概略的に示す縦断側面図
である。
【図5】保持側板に固定された状態の片持ちユニットを
示す斜視図である。
【図6】片持ちユニットの取り付け構造を示す平面図で
ある。
【図7】片持ちユニットの取り付け構造を示し、(a)
は片持ちユニットが印字動作位置にある状態を示す正面
図、(b)は片持ちユニットが開放位置にある状態を示
す正面図である。
【図8】ヘッドブロックを示す斜視図である。
【図9】ヘッドブロックを示し、(a)はヘッド加圧機
構がサーマルヘッドを付勢していない状態を示す縦断正
面図、(b)はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢
している状態を示す縦断正面図である。
【図10】ヘッドブロックを示す分解斜視図である。
【図11】ヘッドブラケットの取付構造を示し、(a)
はヘッド加圧機構がサーマルヘッドを付勢していない状
態を示す縦断側面図、(b)はヘッド加圧機構がサーマ
ルヘッドを付勢している状態を示す縦断側面図である。
【図12】従来のサーマルヘッドの取付構造を示す側面
図である。
【符号の説明】
1…プリンタ、13…プラテン、19…用紙経路、20
…固定部材(板金フレーム)、28…サーマルヘッド、
28a…発熱素子、29…ヘッド付勢手段(ヘッド加圧
機構)、31…固定部材(補助側板)、32…ヘッドブ
ラケット、33…板バネ、34…カム軸、35…カム
(板カム)、37a,37b…ヘッド離反手段(コイル
バネ)、40,41…突部(ガイド軸)、44,45…
長孔、A…用紙
フロントページの続き Fターム(参考) 2C064 CC02 CC07 CC11 DD02 DD13 2C065 AA01 AB01 AB02 AC03 CC02 CC05 CC07 CC09 CC10 CC13 CC16 CC17 CC18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンと、 直線状に並べられた複数の発熱素子を有し、前記発熱素
    子を発熱させることにより前記プラテンとの間に介在さ
    れた用紙に印字するサーマルヘッドと、 前記プラテンに対して位置決めされ前記サーマルヘッド
    の発熱素子配列方向の両側に設けられた一対の固定部材
    と、 前記サーマルヘッドを保持するヘッドブラケットと、 前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの一方に設けら
    れた突部と、 前記固定部材と前記ヘッドブラケットとの他方に設けら
    れ前記突部が挿通されて前記サーマルヘッドが前記プラ
    テンに対して直線移動で接離するように設けられた長孔
    と、 前記プラテンに向けて前記サーマルヘッドを付勢するヘ
    ッド付勢手段と、を具備するプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記突部と前記長孔とは、前記サーマル
    ヘッドの発熱素子配列方向の両側にそれぞれ複数設けら
    れ、前記ヘッドブラケットが回動することを規制する請
    求項1記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記サーマルヘッドにおける前記プラテ
    ンに対する接離方向は、前記プラテンに対して直交する
    方向である請求項1又は2記載のプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記ヘッド付勢手段は、回転自在なカム
    軸に固定されたカムと、前記カムに押圧されることによ
    り前記サーマルヘッドを前記プラテンに向けて付勢する
    板バネとを含む請求項1,2又は3記載のプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記サーマルヘッドを前記プラテンから
    離反させる方向に付勢する離反付勢力を発生し、前記板
    カムの変位に応じて前記板バネの付勢力が前記離反付勢
    力よりも小さくなった場合に、前記サーマルヘッドを前
    記プラテンから離反させるヘッド離反手段を具備する請
    求項4記載のプリンタ。
  6. 【請求項6】 前記ヘッド付勢手段は、複数の前記発熱
    素子の配列方向における複数の前記発熱素子の中心位置
    に対して両側の複数の前記発熱素子に均等に付勢力を作
    用させるように前記サーマルヘッドを付勢する請求項1
    ないし5のいずれか一記載のプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記突部の断面は、円形状に形成されて
    いる請求項1ないし6のいずれか一記載のプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記長孔は、前記用紙に対する印字が不
    能な範囲に前記サーマルヘッドが位置付けられている場
    合には、前記長孔の長手方向に対して直交する幅方向へ
    の前記突部の移動を許容するように、前記幅方向の孔幅
    が設定されている請求項2ないし7のいずれか一記載の
    プリンタ。
  9. 【請求項9】 一対の前記固定部材と前記ヘッド付勢手
    段とは、片持ち構造で一体に保持されて、その片持ち構
    造側を支点として前記プラテンに対する接離方向に回動
    自在である請求項1ないし8のいずれか一記載のプリン
    タ。
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JP2007125741A (ja) * 2005-11-01 2007-05-24 Tohoku Ricoh Co Ltd 熱転写プリンタ
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JP2011062898A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Toshiba Tec Corp ヘッド機構及び印刷装置
JP2016032906A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 東芝テック株式会社 サーマルプリンタ

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