明 細 香 カラーフィルタ及びその製造方法並びに 力ラ一液晶パネル及びその能動方法 技術分野
本発明は、 カラーフィルタ及びその製造方法、 並びにこのカラ一 フィルタを用いたカラー液晶パネル及びその雜動方法に関する。 背景技術
液晶テレビ、 パソコン等のディスプレイに用いるカラ一液晶パネ ルには、 絶縁性基板に色素層を積層したカラ一ブイルタが使用され ており、 このカラ一フィルタと して、 従来、 第 1 6図に示す構成の ものが知られている。 すなわち、 第 1 6図のカラ一フィルタは、 絶 縁性ガラス基板 a にパターニングされた透明 I T O (インジウムす ず酸化物) 電極 b を形成し、 この I T〇電極上に R (赤) , G (緣) , Β (青) の三原色の色素層 Cをそれぞれ積層すると共に、 各色素 層 C間にブラックマ ト リ ックス (遮光膜) d を設けたもので、 この ブラックマ ト リ ックス dは、 色素層 C間の洩れ光によるコン トラス トゃ色純度の低下を防止する役割を果たしている。 なお、 第 1 6図 において eは トップコー ト層, f は後 I T O層を示す。
一般に、 カラ一フィルタの色素層は、 通常、 印刷機を用いてガラ ス基板上に R G B三原色のィンキを印刷する印刷法、 顔料を分散さ せた紫外線硬化型レジス トをガラス基板上に塗布し、 フォ ト リソグ ラフ ィ法によるマスク露光及び熱硬化を R G B三回繰返し色素層を 形成する分散法、 ゼラチン上に染色防止膜と して レジス トをフォ ト リ ソグラフィ法により形成し、 染料で R G Bの各色每に染色する染 色法、 電着ポリマーと顔料を分散させ、 基板上に形成された電極を 利用して鼋着塗装を行なう電着法、 界面活性剤と顔料を分散させ、
基板上に形成された電極を利用して電解を行なう ミセル電解法が知 られている。
そして、 第 1 6図に示すカラ一フ ィルタの色素膜は、 通常、 電着 法、 又はミセル電極法 (特開昭 63 - 243298 号公報参照) 等の通電処 理を用いる方法によって形成される。
しかし、 ブラックマ ト リ ックス形成用のレジス ト剤として、 他の カラ一フィルタ製造法である印刷法, 分散法, 染色法等で多用され る力一ボン系のフォ ト レジス ト剤を用いると、 このレジス ト剤は導 電性であるため、 ミセル電解法ゃ電着法のように通電処理によって 色素膜を形成する方法の場合、 種々の不都合が生じる。 すなわち、 導電性のレジス ト剤を用いると、 先にブラックマ ト リ ックスを形成 してから色素膜を形成する場合や、 色素膜形成用電極を用いて液晶 駆動を行なう場合などに、 隣接する透明電極どう しがブラックマ ト リ ックスを介して電気的に導通してしまい、 従ってこれらの操作を 行なう ことができないという不都合が生じる。
そこで、 ミセル電解法ゃ電着法では、 ブラックマ ト リ ックス形成 用のレジス ト剤として絶縁性 (好ま しく は 1 0 ? Q Z c m 2 以上) のものを使用している。
上述したブラックマ トリ ックス形成用の絶縁性レジス ト剤として は、 有機顔料系のものがある。
しかし、 この有機顔料系の絶緣性レジス ト剤でブラックマ ト リ ツ クスを作製する場合、 R G Bの各色顔料を含む三種のレジス ト剤を 混合し、 フォ ト リ ソダラブイ一法によってブラックマ ト リ ックスを 形成するため、 ブラックマ トリ ックスの遮光率が低く なるという問 題がある。
この遮光率は、 例えば T F Tパネルでは〇 D (Optical Density) が 3 . 5以上という高い値であることが必要であるとされているが、 有機顔料系のレジス ト剤では O Dが 2 . 5以上のブラックマ ト リ ツ クスを作製するのは困難である。
そこで、 高い遮光率を有する ^ラックマ ト リ ックスとして、 金属 製のブラックマ ト リ ックスを用いることが望まれているが、 ミセル 鼋解法ゃ電着法においてこの金属製ブラックマ ト リ ックスを用いた 場合、 金属製ブラ ックマ ト リ ックスは導電性であるため、 先に力一 ボン系レジス ト剤について述べたのと同様の不都合、 すなわちミセ ル電解法ゃ電着法で色素膜を形成することができず、 かつ色素膜形 成用の透明電極で液晶を駆動できないという問題が生じる。
従って、 本第一発明は、 金属製ブラックマ ト リ ックスを用いてい るにもかかわらず驟接する透明電極相互が電気的に導通することの ない構造を有し、 従って上記問題点が解消されたカラーフィルタ、 及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、 本第一発明は、 上記カラーフィルタを用いたカラー液晶パ ネル及びその能動方法を提供することを他の目的とする。
ところで、 印刷法、 分散法、 染色法のカラーフィルタは、 それら の製造方法の性質上、 ガラス基板上の所望の位置 (例えば有効表示 部) だけに色素層を形成することが可能である。 しかし、 上記第一 発明のように通電処理を利用して色素層を形成するミセル電解法や 電着法等によ りカラ一フィルタを形成する場合は、 第 1 7図に示す よう に、 有効表示部 S内における色素層形成用透明電極 6を外部電 極と接続するために有効表示部以外の部分にも電極を引き出し、 通 電用電極 6 a を形成する必要がある。
また、 第 1 7図及び第 1 8図に示すように、 R G Bの順で配列さ れたス トライプ状の色素層形成用透明電極のうち同一色の電極を一 括して通電処理を行なう必要がある。 このため、 R G Bの各通電用 電極 6 a を異なる長さで形成するとともに、 電極取出窓枠 1 3の部 分に絶緣膜を形成し、 絶縁膜に電極取出窓口 1 4を形成した後、 各 色每の窓口帯に沿って銀ペース ト 1 5を帯状に塗布して、 各色每の 電極の接続を行なう必要がある。
また、 本願出願人は、 先になした出願 (特願苹 1 - 241084号) にお
いて、 遮光性レジス トでブラックマ ト リ ックスを形成する際に同時 に該レジス トで電極取出窓口を形成し、 工程の箇略化を図る技術を 提供している。
しかしながら、 上述した従来のカラ一フィルタの製造方法におい ては、 電極取出窓ロ蒂に沿って帯状に銀ペース トを塗布する工程が 必要となるという問題がある。
また、 カラ一フィルタを用いて液晶ディスプレイを組立て (セル 組み) る際に、 銀ペース トを剝難除去する工程、 あるいは銀ペース トの部分をダイサ一ゃスク ラバ一といった機器を用いて切断又は削 除する工程が必要になるという問題がある。
さ らに、 銀ペース トの蒸気や、 銀ぺ一ス ト削除時の発塵を吸引処 理するなどのため付帯設備が必要であるという問題がある。
従って、 本第二発明は、 銀ぺ一ス トの塗布及び削除工程を省略す ることができ、 従って生産効率の向上を図ることのできるカラ一フ ィルタ及びその製造方法並びに該カラーフィルタを用いたカラ一液 晶パネル及びその黯動方法の提供を目的とする。 発明の開示
本第一発明の力ラ一フィルタは、 絶縁性基板の一面に金属製ブラ ックマ ト リ ックス, 絶縁膜, 透明電極及び色素層を順次積層してな るカラ一フィルタとしてある。
本第一発明のカラ一フィルタにおいては、 金属製ブラックマト リ ックスと透明電極との間に絶縁層が介在しているため、 隣接する透 明電極どう しがブラックマ トリ ックスを介して導通することがない, また、 金属製ブラックマ ト リ ックスを用いたことによ り遮光率が高 く (通常〇Dが 3 . 5以上) 、 コン トラス トが良いため、 特に T F Τ , M I M等のアクティブマ ト リ ックス用カラ一フィルタと して好 適に使用することができる。 しかも、 色素層と金属製ブラックマ ト リ ックスとが絶緣層によって絶縁されているため、 色素層形成用の
透明電極を液晶能動用の電極と して使用することができる。
また、 本第一発明のカラ一フ ィルタの製造方法は、 上記カ ラ一フ ィルタを製造する方法と して、 下記 ( 1 ) 〜 ( 6 ) の工程からなる よう にしてある。
( 1 ) 絶緣性基板の一面にブラックマ ト リ ックス形成用金属薄膜を 積層する工程
( 2 ) 上記金属薄膜をパターエングして金属製ブラックマ ト リ ック スを形成する工程
( 3 ) 上記金属製ブラ ックマ ト リ ックスを覆って絶緣膜を積層する 工程
( 4 ) 上記絶縁膜上に透明電極形成材料を積層する工程
( 5 ) 上記透明電極形成材料をパター-ングして透明電極を形成す る工程。
( 6 ) 上記透明電極に通電処理を用いる色素膜形成法によって色素 層を積層する工程
上記本第一発明の製造方法によれば、 個々の透明電極が互いに導 通していないため、 ミセル電解法や電着法等の通電処理を用いる方 法によって色素膜を形成することができる。 従って、 金属製ブラッ クマ ト リ ックスを用いることとあいまって、 高い遮光性及び平滑性 を有し、 かつ色純度が高く、 しかも剝雜ゃ斑のない安定なカラーフ ィルタを製造することができる。 さ らに、 本第一発明方法によれば 絶緣基板と して研磨, シリカデイ ツプ等の処理を行なっていない青 板を使用できるという利点もある。
また、 本第一発明のカラ一液晶パネルの駆動方法は、 上記カラー フィルタを用いて構成したカラ一液晶パネルを色素膜の形成に用い た透明電極によって躯動するようにしてある。
本第二発明のカラーフィ ルタは、 絶縁性基板上に、 ブラックマ ト リ ックス及び取出電極、 取出電極窓口を有する絶緣膜、 色素層形成 用透明電極、 絶縁性保護膜、 色素層、 平坦化膜、 液晶能動用電極を
順次積層してなるカラ一フィルタであって、 前記取出電極と前記色 素層形成用透明電極とを取出電極窓口を介して導通した構成として ある。
また、 本第二発明のカラ一フィルタの製造方法は、 絶緣性基板上 に、 ブラックマ ト リックス及び取出電極、 取出電極窓口を有する絶 緣膜を順次積層して形成した後、 該絶縁膜上に前記取出電極窓口を 介して取出電極と導通するよう に色素層形成用透明電極を形成し、 取出電極を介して色素層形成用透明電極に通電して色素層を形成す るようにしてあり、 好ましくは、 フォ ト リソグラフィ法における現 像時間を調節して、 絶緣膜の取出電極窓口の周縁をテ一パー状に形 成するようにしてある。
さ らに、 本第二発明のカラー液晶ディ スプレイは、 上記本発明の カラ一フィルタと、 液晶能動用電極基板と、 これらの間に封入され た液晶からなる構成と してある。
本第二発明の力ラーフィルタ及び該カラ一フィルタを用いたカラ
—液晶ディスプレイによれば、 銀ペース トの塗布及び削除工程が省 略でき、 従って、 これらの製造の容易化を図ることができる。
また、 本第二発明のカラ一フ ィルタの製造方法によれば、 上記本 第二発明のカラ一フィルタを効率良く製造できる。 図面の簡単な説明
第 1図は、 本第一発明力ラーフ ィルタの一実施例を示す断面図、 第 2図は、 本第一発明カラ一フィルタの他の実施例を示す断面図、 第 3図は、 透明電極形成用のマスクを示す平面図、 第 4図は、 ブラ ックマ ト リックス及び電極取出領域形成用のマスクを示す平面図、 第 5図及び第 6図は、 電極取出領域の断面図、 第 7図は、 本第二発 明のカラ一フィルタの構成を示す図で、 ( a ) は平面図、 ( b ) は ( a ) の A— A線断面図、 ( c ) は ( a ) の B— B線断面図であ り . 第 8図は、 本発明のカラーブイルタの構成を示す部分平面図であ り .
O 92/04654
-7- 第 9図は、 本第二発明カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程 図であり、 第 1 0図及び第 1 1図は、 図 9の工程で使用するマスク を示す平面図であ り、 第 1 2図は、 取出電極窓口をテ一パー状に形 成した状態を示す断面図であり、 第 1 3図は、 図 9の工程で使用す る他のマスクを示す図であ り、 第 1 4図は、 カラー液晶ディ スプレ ィを示す断面図であり、 第 1 5図は、 カラ一液晶ディ スプレイ組立 て工程を示す工程図であり、 第 1 6図は、 従来のカラ一フィルタの 一例を示す断面図であ り、 第 1 7図は、 従来のカ ラ一フ ィルタの構 成を示す平面図であり、 第 1 8図は、 従来のカラ一フ ィルタの構成 を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態
本第一発明をよ り詳細に説述するために、 添付の図面に淀ってこ れを説明する。
第 1図は本第一発明の力ラーフィルタの一例を示すもので、 この カラ一フ ィルタは M I Mあるいは S T N駆動用と して構成されてい る。
本カラ一フィルタにおいて 1 は絶縁性基板で、 この基板 1の一面 にはパターニングされた金属製ブラックマ ト リ ッ クス 2が形成され ていると共に、 このブラックマ ト リ ックスを覆って絶縁膜 4が積層 されている。 また、 絶緣層 4上にはパターニングされた透明電極 6 が形成されていると共に、 この透明電極 6上には R G B三原色の色 素層 8が積層されている。 さ らに、 上記色素層 8を覆って ト ップコ — ト層 1 1が積層され、 この ト ップコー ト層 1 1上にパタ一ニング された後 I T O層 1 2が形成されている。
第 2図は本第一発明のカラ一フ ィ ルタの他の例を示すもので、 こ のカラ一フ ィ ルタは T F T駆動用と して構成されている。
本カラ一フ ィルタにおいて、 絶縁性基板 1 , 金属製ブラックマ ト リ ックス 2, 絶縁膜 4 , 透明電極 6及び色素層 8については第 1 図
のカラ一フィルタと同様であるが、 本例では トップコー ト層は設け られておらず、 色素層 8を覆ってパタ一ニングしていない後 I T〇 層 1 2が積層されている。 もちろん、 ト ップコー ト層を設けてもよ い o
なお、 上記力ラーフィルタは M I M或いは S T N駆動用及び T F T駆動用のものを示したが、 使用目的等に応じ本発明の要旨を逸脱 しない範囲で構成を種々変更できることは勿論である。
次に、 本第一発明のカラーフ ィルタの製造方法について ( 1 ) ェ 程〜 ( 6 ) 工程の順に説明する。
( 1 ) 絶緣性基板の一面にブラックマ ト リ ックス形成用金属薄膜を 積層する。
この場合、 絶縁性基板と しては青板, 無アルカ リガラス等のガラ ス基板を好適に使用することができる。 また、 青板と しては研磨品 のみならず無研磨品も使用することができる。 すなわち、 現在青板 基板は表面の傷などにより I T Oパタ一ニング時に断線するなどの 問題があるため、 液晶パネルと して用いる場合、 ポリ ツシング (鏡 面研磨) を行なう ことが多い。 しかも、 青板ガラスはアルカ リ溶出 によ り液晶の寿命を短く してしまう という欠点があり、 シリカディ ップを行なう ことが多い。 これに対し、 本発明では、 金属製ブラッ クマ ト リ ッタスと絶縁膜がアルカリの溶出防止の役割と表面の平滑 化作用を果たすため、 青板ガラスの処理 (研磨、 シリカディ ップ) が不要となる。
また、 ブラックマ ト リ ックス形成用の金属に特に限定はないが、 クロム又はニッケルが好適に使用される。
金属薄膜の形成法と しては、 スパッタ リング法, 蒸着法, C V D 法等が挙げられる。
( 2 ) 上記金属薄膜をパタ一エングして金属製ブラッ クマ ト リ ック スを形成する。
この場合、 パターニングの手段は限定されないが、 例えば、 口一
ノレコ一タ一やスピンコータ一による レジス ト塗布, ステッパー露光 機やワンショ ッ 卜露光機による露光, 現像, エツチング及びレジス ト剝難を順次行なう方法などが挙げられる。
( 3 ) 上記金属製ブラ ックマ ト リ ックを覆って絶緣膜を積層する。 この場合、 絶緣膜の材質に制限はないが、 シリカ, チタニア, ァ ルミナ又は絶緣性ポリマーによって形成することが好ましい。
絶緣膜の形成手段と しては、 例えば、 シリカ, チタニア又はアル ミナをスパッ タ リ ングしたり、 シリカをディ ップした り、 絶緣性ポ リマ一をコー トしたりする方法が挙げられる。
( 4 ) 上記絶縁膜上に透明電極形成材料を積層する。 この場合、 透 明電極形成材料と しては I T〇, 酸化すず等が挙げられる。
透明電極形成材料の積層法と しては、 スパッ タ リ ング法, 蒸着法, パイ 口ゾル法等が挙げられる。
( 5 ) 上記透明電極形成材料をパターニングして透明電極を形成す る。
この場合、 パターエングの手段と しては、 例えば前記 ( 2 ) 工程 で述べたのと同様の方法が採用できる。
( 6 ) 上記透明電極に色素層を積層する。
この場合、 色素層の形成方法と しては, 通電処理を用いる方法, 特に ミセル電解法又は電着法を好適に採用できる。
ミセル電解法による色素膜の形成は、 次のよう な操作手順で行な われる。 つま り、 水に必要に応じて支持電解質等を加えて電気伝導 度を調節した水性媒体に、 フエ口セン誘導体等よ りなるミセル化剤 と色素材料 (疎水性色素) とを加えて充分に混合攪拌して分散させ ると、 該色素材料を内部に取り込んだミセルが形成される。 これを 電解処理すると ミセルが陽極に引き寄せられて陽極 (透明電極) 上 でミセル中のフエ口セン誘導体が電子 e - を失い (フエ口セン中の F e 2+が F e 3+に酸化される) 、 それとともにミセルが崩壊して内 部の色素材料が陽極上に析出して薄膜を形成する。
一方、 酸化されたフェ口セン誘導体は陰極に引き寄せられて電子 e - を受け取り、 再びミセルを形成する。 このよ う なミセルの形成 と崩壊が繰返される過程で、 色素材料の粒子が透明電極上に析出し て薄膜状のものとなり、 所望する疎水性の色素膜が形成される。 こ う して形成される色素膜は、 一般に膜厚が 0. 1〜1 0. Ο * ΙΠ、 特には 0. 1〜2. 0 mであ り、 多孔質となるので、 高い導電性 を有する。
膜厚が 0. 1 m未満だと色素層の色相を充分に表示することが できず、 1 0. 0 mを越えると導電性が低くなるので好ま しく な い
上記ミセル電解法によって三原色の色素膜を形成するには、 最初 に赤色, 緑色及び青色の疎水性色素のいずれか一つを水溶性媒体に 加えて前記のミセル電解を行ない、 最初の所望色調の薄膜を形成す る。 次いで、 竦水性色素の種類を変えて次々にミセル電解を繰り返 し行なう ことによって、 三原色 (赤, 綠, 青色) の疎水性色素薄膜 をそれぞれの各透明電極上に形成することができる。 また、 赤色, 綠色又は青色の疎水性色素を同時に水性媒体中に存在させて、 これ にミセル電解法を適用することによつても、 同様の色素薄膜を形成 することができる。
本発明製造方法においては、 前記の工程の他、 下記 ( 7) 〜 ( 9 ) の工程を行なう ことができる。
( 7 ) 色素膜の形成の前又は後に、 絶緣性レジス ト剤と導電性材料 とによって、 カラ一フィルタに電極取出領域を形成することができ る。 これによ り、 色素層形成用の透明電極を液晶驄動用に使用する ことが可能なカラ一フ ィルタを簡単に得ることができる。
例えば、 前記 ( 5) 工程で第 3図に示すマスク 1 0 0を用いて透 明電極をパタ一ニングすると、 光の三原色である青色 (B) 、 綠色 (G) 及び赤色 (R) に相当するように形成した三本の線 6 B, 6 G , 6 Rにそれぞれ対応して、 最も短い電極線 6 Bと中間的長さ
の電極線 6 Gと最も長い電極線 6 Rとが三本一組を繰返し単位と し て 1 0単位形成される。
電極取出用の絶緣層は、 絶緣性レジス ト剤を用いて例えば第 4図 に示すマスク 1 0 1により形成する。 マスク 1 0 1 はブラックマ ト リ ックスパターン 2だけではなく、 電極取出領域形成用パターン 1 3をも有している。 パターン 1 3は 3組の電極取出窓口帯を形成す るためのパターンからなる。 すなわち、 電極線 (B ) 用の電極取出 窓口帯形成用パターン 1 4 Bと、 電極線 (G ) 用の電極取出窓口帯 形成用パターン 1 4 Gと、 電極線 (R ) 用の電極取出窓口帯形成用 パターン 1 4 Rとからなる。 また、 導電性材料によって電極取出用 の導電層を形成する。
マスク 1 0 0及びマスク 1 0 1 を用いて調製したカラーフィルタ の電極取出領域を第 5図及び第 6図に示す。 第 5図は、 マスク 1 0 1の V— V線に沿って形成されるカラ一フィルタの断面図であり、 第 6図はマス ク 1 0 1の \1一 V [線に沿って形成されるカラーフ ィ ル タの断面図である。 第 5図及び第 6図に示すよう に、 電極線 6 Gと 6 Rとは絶緣層 1 3によって被覆されているのに対し、 鼋極線 6 B は相互に導電層 1 5によって電気的に接続されている。
なお、 絶緣層を形成する絶縁性レジス ト剤と しては、 例えば通常 のネガ型紫外線感光型レジス ト等が挙げられ、 導電層を形成する導 電性材料としては、 例えば導電性薄膜, 導電性ペース ト等が挙げら れる。
( 8 ) 必要によ り、 第 1図のカラーフィルタのように、 色素層の上 から トップコー ト剤例えば、 アク リル系樹脂、 ポリエ一テル系樹脂、 ポリステル系樹脂、 ポリオレフイ ン系樹脂、 フォスファゼン樹脂、 ポリフエ二レンサルファイ ド系樹脂等をスピンコータ又は口一ルコ —タによって塗布し、 8 0〜 1 5 0 °Cで 5〜 6 0分間乾燥して ト ツ プコ一 ト層を形成する。 ト ップコ一 ト層を導電性にすることによ り ト ップコ一ト層による電圧降下を防ぐことができ、 色素層形成用電
極を液晶能動用電極と して良好に使用することができる。
( 9 ) 必要により、 第 1, 2図のカラ一フィルタのように、 トップ コー ト層の上 (第 1図) あるいは色素層の上 (第 2図) に後 I T O 層を形成する。 この後 I TO層は、 色素形成用電極とは別に液晶駆 動電極としての作用を有する。 なお、 M I M又は S T Ngg動用カラ —フィルタを作製する場合、 後 I T O層のパターニングを行なう ( 第 1図) 。
本発明のカラー液晶パネルは、 上記カラ一フィルタを用いて作製 される。 この場合、 パネルの作製手段は限定されないが、 例えば次 に述べる方法を好適に採用することができる。
すなわち、 まずカラ一フ ィルタにポリアミ ック酸モノマ一、 ポリ ィ ミ ド系樹腊ォリ ゴマ一等をスビンコ一タ又は口一ルコータによつ て塗布し、 2 00〜 3 00 で 30分間〜 2時間重合し、 純水等で 洗浄し、 乾燥 ( 6 0〜 1 0 0°Cで 3 0分間〜 2時間又は紫外線照射 等) することによ り、 液晶を配向させる配向層を形成する。 次に、 TF T, M I M (アクティブマ ト リ ックス) 、 デューティ一 (シン プルマ ト リ ックス) 等の躯動電極基板にガラスビーズやプラスチッ クからなるスぺーサ及び接着剤等の封止剤を用いて力ラーフィルタ を取り付け、 摩擦ラビング、 配向蒸着等によってラビングを行なう と共に、 TN, S TN, F L C, A F L C , VAN等の液晶を能動 電極基板と力ラーフィルタとの間に真空注入等によって注入する。
本発明の力ラ一液晶パネルの駆動方法は、 色素層形成に用いた透 明電極を用いてカラ一液晶パネル駆動する。 この場合、 黯動回路と してはカラ一フィ ルタの種類に応じて M I M, T FT等の任意のも のを用いることができる。 また、 この場合、 後 I TOは形成しない。 次に、 本第二発明をより詳細に説述するために、 添付の図面に従 つてこれを説明する。
第 7図は、 本発明のカラーフ ィルタの構成を示す断面図、 第 8図 は同じく部分平面図である。
本第二発明のカラーフィルタにおいては、 第 7図及び第 8図に示 すように、 絶緣性基板 1上にブラックマ ト リ ックス 2及び取出電極 3が形成されている。 ブラックマ ト リ ックス 2および取出電極 3は、 ク ロム、 ニッケル等の遮光性導電膜で形成されている。
ブラックマ ト リ ックス 2及び取出電極 3上には絶緣膜 4が形成さ れており、 この絶縁膜 4の取出電極 3上に位置する部分には取出電 極窓口 5が形成されている。
絶緣膜 4上には色素層形成用透明電極 6が形成されている。
色素層形成用透明電極 6 と取出電極 3 とは、 取出電極窓口 5を介 して導通されている。 導通は、 取出電極窓口 5に導電性材料を充塡 等して行なう。
色素層形成用透明電極 6形成後の絶緣性基板 1 上の有効表示部 S 以外の部分には絶縁性保護膜 7が形成されている。 この絶縁性保護 膜 7は色素層 8の形成前の基板上に形成される。
絶縁性基板 1上の有効表示部 S以外の部分にある通電用電極 6 a は、 第 7図に示すよう に絶縁性保護膜 7によって被覆保護されてい るので、 色素層形成用電極に通鼋して色素層 8を形成する際に、 有 効表示部以外の部分にある通電用電極 6 a上に色素層が形成され段 差が生ずることがない。 また、 カラーフ ィルタ基板 1 と、 このカラ —フ ィルタ基板 1上に接着される能動用電極基板との接着シール部 が同一の高さになるので、 容易かつ完全に接着を行なう ことができ、 耐久性が向上する。
上記色素層形成後の基板上には、 平坦化膜、 液晶駆動用電極が順 次積層して形成される。
本第二発明の力ラ一フィルタの各構成要素の形成材料、 形成方法 等に関しては後述する。
なお、 本第二発明のカラーフ ィルタには、 少なく とも絶縁性基板 上にブラックマ ト リ ックス及び取出電極、 電極取出窓口を有する絶 縁膜及び色素層形成用電極を形成してなる力ラ一フィルタ製造用基
板も含まれるものとする。
次に、 本第二発明のカラ一フィルタの製造方法について説明する。 本第二発明のカラ一フィルタの製造方法は、 絶縁性基板上に、 ブ ラックマ ト リ ックス及び取出電極、 取出電極窓口を有する絶縁膜を 順次積層して形成した後、 該絶縁膜上に前記取出電極窓口を介して 取出電極と導通するように色素層形成用透明電極を形成し、 取出電 極を介して色素層形成用透明電極に通電して色素層を形成すること を特徴とする。
第 9図は本第二発明のカラーフィルタの製造方法の第一の具体 例を示すフロ一図である。 なお、 本製造例で製造するカラ一フィル タは第 7図に示したものと同じである。
( 1 ) カラ一フィルタはガラス基板 1上に形成する。 ガラス基板と しては、 ソ一ダライムガラス (青板) 、 低膨張ガラス、 ノ ンアル力 リガラス ( N A ) 、 石英ガラス等が用いられる。 ガラスは研磨品が 好ま しいが、 無研磨品であってもよい。
( 2 ) 上記ガラス基板 1上に金属薄膜を形成する。 金属薄膜は C r (ク ロム) 、 N i (ニッケル) 等の金属をスパッタ リ ング法、 蒸着 法、 C V D法等によってガラス基板上に付着させて形成する。 金属 薄膜は遮光性及び導電性を有することが必要である。 なお、 ガラス 基板上にシリカ ( S i 〇2) をコー トした後、 その上に金属薄膜を 形成すると、 金属薄膜とガラス基板との密着性が向上するので好ま しい。
( 3 ) 上記ガラス基板上に形成された金属薄膜のパターンニングを フォ ト リ ソグラフィ法によって行ない、 ブラ ックマト リ ックス 2及 び取出電極 3を同時形成する。 フォ ト リ ソグラフィ法による金属薄 膜のパターンニングは、 (ィ) レジス ト塗布, (口) 露光, (ハ) 現像, (二) ポス トべ一ク , (ホ) 金属薄膜のエッチング, (へ) レジス ト剝雜の順で行なわれる。 なお、 露光に際しては、 第 1 0図 に示すブラックマ ト リ ックス 2及び取出電極 3の形成用のマスク 1
0 を使用する。
( 4 ) 上記ブラックマ ト リ ックスが形成されたガラス基板上に絶縁 膜を形成する。 絶緣膜は例えば、 紫外線感光能を持つアク リル樹脂、 エポキシ樹脂、 シロキサン樹脂の少なく とも一つの樹脂から選ばれ る絶縁性レジス トをス ビンコ一ターあるいはロールコータ一によ り 塗布して形成される。 次いで、 絶緣膜に、 フォ ト リ ソグラフ ィ法に よつて取出電極窓口 5を形成する。
取出電極窓口 5の形成には、 第 1 1図に示す取出電極窓口形成用 のデザインマスク 1 0 3を用いる。
なお、 取出電極窓口 5をフォ ト リ ソグラフィ法によつて形成する 際に、 現像時間等のプロセス条件を調節して、 第 1 2図に示すよう に取出電極窓口 5の周縁をテーパー状に形成すると、 取出電極窓口 に形成される I T〇の断線やピンホールを極端に減少させることが できるので好ましい。
( 5 ) 上記絶緣膜上に I T O薄膜を形成する。 I T O膜はスパッ タ 法、 蒸着法、 バイオゾル法等によって形成される。 この I T O薄膜 を形成する際に、 取出電極窓口 5に I T Oが堆積して形成され、 取 出電極 3 と I T O膜が導通される。
( 6 ) 上記 I T O薄膜のパターンニンダをフォ ト リ ソグラフィ法に よって行ない、 I T O電極 6を形成する。 これにより、 取出電極 3 によって接続された各色每の I T O電極群が形成されることになる。 フォ ト リ ソグラフィ法によるパターンニングのプロセスは上記 ( 3 ) と同様である。 なお、 この I T〇電極 6は色素層形成用電極として 用いられ、 パタ一ンは通常縱ス トライプパターンとされる。
( 7 ) 上記ブラックマ ト リ ックス付 I T〇パターンニングガラス基 板上の有効表示部以外の部分に絶緣性保護膜 7を形成する。 ここで、 有効表示部とは液晶チ'ィスプレイの表示部を構成する部分をいい、 この部分に液晶が封入される。
有効表示部以外の部分に絶縁性保護膜 7を形成する方法は特に制
限されない。 例えば、 フォ ト リ ソグラフ ィ法によって形成する場合 は、 I T Oパターンニングガラス基板 (全面) 上にレジス ト (ポジ) をスピンコ一タ一あるいは口一ルコ一タ一等によって塗布した後、 第 1 3図に示すような有効表示部 Sに遮光部を有するマスク 1 0 4 を用いて露光を行ない、 現像によって有効表示部 Sのレジス トを溶 解除去すれば、 有効表示部位以外の部分にだけ絶縁性保護膜を形成 することができる。
なお、 第 1 3図に示すように、 マスク 1 0 4上に電極取出部 9形 成用のパターンを形成しておけば、 絶縁性保護膜を形成すると同時 に電極取出部 9を形成することができる。
オフセッ ト印刷法による場合には、 有効表示部 J¾外の部分に樹脂 オリ ゴマーを印刷し、 熱重合することにより絶縁性保護膜を形成す る。
上記絶緣性保護膜の形成材料としては、 フォ ト リ ソグラフィ法に よって絶縁性保護膜を形成する場合には、 紫外線感光性のァク リル 樹脂、 エポキシ樹脂、 シロキサン樹脂の少なく とも一の樹脂を含む レジス ト剤が挙げられる。 オフセッ ト印刷によって絶緣性保護膜を 形成する場合には、 耐熱性のアク リル樹脂、 エポキシ樹脂、 シロキ サン樹脂の少なく とも一の樹脂を主剤とする熱硬化性樹脂 (樹脂ォ リ ゴマー) 等が使用される。
( 8 ) 上記絶縁性保護膜形成後、 R (赤) 、 G (緑) 、 B (青) 各 色の色素層 (膜) 8を形成する。 色素層 8の形成は、 ミセル電解法 あるいは電着法等によって行なわれる。
ミセル電解法は色素を含むミセル溶液に基板を浸漬し、 取出電極 3にポテンショ ンスタ ッ ト (外部電極) を接続し、 I T O電極 (色 素層形成用透明電極) 6に通電して、 定電位電解を行ない、 I T O 電極 6上に色素層 (膜) 8を形成する方法である。 この場合、 色素 層の形成は各色每のミセル溶液を用い、 各色每に行なわれる。
電着法は、 電着ポリマーと顔料を分散させ、 基板上に形成された
I T O電極を利用 して電着塗装によ り色素層を形成する方法である。
( 9 ) 色素層形成後、 その上に平坦化膜 (ト ップコー ト膜) を形成 する。 ト ップコー ト膜は、 ポリマ一をス ピンコー ト等した後、 これ をポス トベーク して形成する。
( 1 0 ) 上記 トップコー ト膜上に後 I T O電極を形成する。 後 I T 〇電極の形成は、 上記 (5 ) , ( 6 ) と同様にして行なう。 なお、 パターンは通常、 先に形成した I T O電極 (縱ス トライプパターン) と直交する横ス トライプパターンとされる。
上述したプロセスを経てカラーフィルタが作製される。
次に、 上記で作製したカラ一フィルタを用いた本発明の力ラー液 晶ディスプレイ及びその組立て工程について説明する。
第 1 4図に示すよう に、 液晶パネルはカラーフィルタ基板 1 0 と 液晶能動用電極基板 2 0とをスぺ一サ 4 0で接着し、 これらの間に 液晶 3 0を封入して形成されている。 カラーフィルタ基板 1 0は、 ガラス基板 1上に三原色 (R, G, B ) の色素層 8をそれぞれ形成 するとともに、 各色素層間に洩れ光によるコン トラス トゃ色純度の 低下を防止する役割を果たすブラックマ ト リ ックス 2を設け、 これ を ト ップコー ト材 1 1 で平坦化し、 その上面に透明電極 1 2を設け たものである。 gg動用基板 2 0は、 ガラス基板 2 1上に駆動用透明 電極 2 2を形成したものである。
第 1 5図は本発明のカラー液晶ディスプレイの組立て工程を示す 図である。
( 1 ) 液晶驩動用電極基板は、 ガラス基板上に液晶駆動用透明電極 を形成したものであり、 単純マ ト リ ックス方式の場合は帯状透明電 極が形成され各画素の液晶を外部から時分割能動する。 アクティ ブ マ ト リ ックス方式の場合には、 各画素ごとに画素電極及び駆動素子
(マ ト リ ックスアレイ) が形成され、 各面素の液晶を各駆動素子で 鹿動する。 マ ト リ ックスアレイに用いられる非線形素子としては 3 端子型の T F T (Thin Film Transistor)や 2端子型の M I M ( Metal
-Insulator-Hetal) 等が挙げられる。
(2 ) カラ一フィルタとしては、 上述した本発明のカラ一フィルタ を使用する。
( 3 ) スぺーサは液晶層の厚みを一定に保っためのもので、 テフ 口 ンフ ィルムやマイ ラフ ィルム等が用いられる。 なお、 表示面積の広 い表示パネルを作製する場合、 パネル内部にガラスビース, プラス チック ビーズ等を分散させる場合がある。
(4 ) 接着剤 (封止剤) としては、 有機接着剤 (例えば、 エポキシ 系接着剤) と無機接着剤 (例えば、 ガラスはんだ) とがある。 この 接着剤と しては、 有効表示部外に形成された絶緣性保護膜との接着 性に優れた接着剤を使用するのが好ましい。
( 5 ) ラビングは、 分子配列を均一にするために行なわれる基板の 表面処理であ り、 表示方式に応じて、 平行配向処理及び垂直配向処 理等が挙げられる。 具体的には摩擦ラビング、 配向蒸着等が挙げら れる。
( 6 ) 液晶をパネルに封止する方法には、 表面張力を用いる方法と 圧力差を利用する方法がある。 圧力差を利用 した真空注入法が気泡 の混入や劣化を防ぐためには好ましい。
封入される液晶は表示モー ドに応じて選択される。 表示モー ドと しては、 例えば、 TN, S TN, F L C, A F L C , VAN等が挙 げられる。
( 7 ) 電極と ドライバ一 I Cとの接続法としては、 チップオンフ レ キシブルプリン トサーキッ ト (CO F) 、 チップオングラス (C O G) 等が挙げられる。
( 8 ) 上記工程を経て本発明のカラー液晶パネル (ディスプレイ) が作製される。 液晶パネルは交流能動される。 液晶パネルの駆動は、 上述のようにカラーフィルタの苹坦化膜上に形成した液晶駆動用電 極を用いて行なってもよいが、 平坦化膜上に液晶駆動用電極を形成 せずに、 色素層形成用電極を駆動用電極として用いて行なってもよ
い
以下、 実施例により本発明を具体的に示すが、 本発明は下記実施 例に限定されるものではない。
mi (第一発明)
下記手順によってカラ一フィルタ及びカラ一液晶パネルを製造し た。
I . カラ一フ ィルタの製造
ブラックマ ト リ ックスの形成
鏡面研磨及びシリカコ一 トをしていない青板ガラス基板 ( 3 0 0 m m角) の表面にスパッタ リング (装置としてはアルバック : S D P— 5 5 0 V Tを用いた、 以下同じ) によって約 2, 0 0 0 A厚の クロム薄膜を積層する。
この上に紫外線硬化型レジシ ト剤 ( I C一 2 8 T 3 : 富士ハン トエ レク ト ロニク ステクノ ロジ一社製) を 1 , O O O r p mの回転 速度でス ピンコー トする。 ス ピンコー ト後、 8 0 °Cで 1 5分間プリ ベ一クを行なう。 その後、 このレジス ト ZC r Zガラス基板をステ ッパ一露光機にセッ トする。 マスクは、 画素サイズ 9 0 m X 3 1 0 μ m. ギャ ップ 2 0 m、 有効エリア 1 6 0 m m X l 5 5 mmの 格子パターンを 4分割したものをステップ露光する。 露光能力 1 0 mWZ c m2 、 スキャンス ピー ド 5 mmZ秒で露光した後、 アル力 リ現像液にて現像する。 現像後、 純水にてリ ンスしてから、 1 5 0 °Cでポス トべ一クする。 次に、 エツチャン トと して 1 M F e C 1 3 - 6 NH C 1 - 0. 1 N H N〇3 · 0. I N C e (N 03 ) の水溶液を準備し、 前記基板の C rをエッチングする。 エツチン グの終点は電気抵抗により測定した。 前記エッチングには約 2 0分 の時間を必要とした。 エツチング後、 純水でリンスし、 レジス トを 1 N N a〇Hにて剝雜する。 純水で充分に洗浄し、 ブラックマ ト リ ッ クスを完成した。
絶縁臈及び I T O薄膜の形成
次に、 上記ブラックマ ト リ ックス上に絶縁膜と して約 1, 5 0 0 A厚のシリカ層をスパッタ リングによって形成し、 さ らにこのシリ 力層の上に約 1 3 0 0 A厚の I T O層をスパッタ リングによって積 層する。 このとき、 I T OZ S i 〇2 ZC r Zガラス基板を 2 5 0 にして I T Oの表面抵抗を 2 0 Ω Ζ c m2 に調整した。
この I T OZS i 〇2 Z C r Zガラス基板に紫外線硬化型レジス ト剤 ( I C一 2 8 ZT 3 ) を 1 , 0 0 0 r p mの回転速度でスピン コー トする。 スピンコー ト後、 8 0でで 1 5分間プリべ一クを行な う。 その後、 このレジス ト Z I T OZ S i 〇2 ZC r Zガラス基板 をユ ンタ ク ト露光機 (露光能力 : 1 0 mW/ c m2 ) にセッ トする。 マスクは、 線幅 9 0 m 、 ギャ ップ 1 8 tm、 線長 1 5 5 mmの縦 ス トライプパターンとする。 光源は 2 k wの高圧水銀灯を用いる。 アラインメン トした後、 プロキシミティ ギャップ 5 0 mをと り、 1 5秒間露光してから、 アルカ リ現像液にて現像する。 現像後、 純 水にてリ ンスしてから、 1 5 0 でポス トべ一クする。 次に、 エツ チャン トとして 1 M F e C 13 · 1 N H C 1 · 0 . I N H N Os · 0 . I N C e (N〇3 ) 4 の水溶液を準備し、 前記 I T O をェツチングする。 ェツチンダの終点は電気抵抗によ り測定した。 前記エッチングには約 4 0分の時間を必要とした。 エッチング後、 純水でリ ンスし、 レジス トを I N N a OHにて剝離する。 さ らに、 純水で洗浄して I T O電極の隣接どう しの電気的リークがないこと を確認し、 色素層形成用ブラックマ ト リ ックス付き基板を完成した。 色素層の形成
ァク リル系レジス ト剤のセルソルブァセテ一 ト 1 0 %溶液 (東亜 合成社製) を電極取り 出し用レジス ト剤として用いる。 作製した C rブラックマ ト リ クス付き I T Oパターエングガラス基板を 1 0 r P mで回転させ、 この上に上記レジス ト剤 3 0 c Gを噴霧する。 次 に、 スピンコー トの回転数を 1, 5 0 0 r p mにし、 基板上に均一 に製膜する。 この基板を 8 0 で 1 5分間プリべ一クする。 そして
、 2 k wの高圧水銀灯を有するァライメ ン ト機能のあるコンタク ト 露光機で位置合せしながら、 電極取り出しのデザィンを有するマス ク (第 4図) を用いて露光する。 その後、 現像液 (富士ハン トエレ ク トロ二タステク ノロジ一社製 CD) を純水で 4倍に稀釈したもの を用いて 3 0秒現像する。 さ らに、 純水でリ ンス し、 2 0 0 で 1 0 0分間ポス トべ一クする。 次に、 銀ペース トをディ スペンサーを 用いて塗布する。
4 1の純水にフエ口セン誘導体ミ セル化剤 F P E G (同仁化学社 製) 、 L i B r (和光純薬社製) とクロモフ タ一ル A 2 B (チバガ ィギ一社製) を加え、 それぞれ、 2 mM, 0. 1 M, l O g Z l の 溶液とし、 超音波ホモジナイザ一で 3 0分間分散させた後 (ミセル 溶液) 、 前記ブラックマ ト リ ックス付き基板をこのミセル溶液に揷 入し、 ス トライプの R列にポテンシヨスタツ トを接続する。 0. 7 Vの定電位電解を行ない、 Rの色素薄膜を得る。 純水で洗浄後、 ォ —ブンにてプリべーク ( 1 8 0 ) する。 Gではへリオゲングリー ン L 9 3 6.1 (B A S F社製) を 1 5 g Z l、 Bではへリオゲンブ ル一 K 7 0 8 0 (BA S F社製) を 9 g 1 の濃度に変えたほかは Rの製膜と同じ条件で製膜し、 RG Bの色素層を得る。 最後に、 銀 ぺ一ス トと電極取り出しレジス トをアルカ リ溶液で剝黼し、 さ らに ァセ トン溶液で超音波をかけて完全に剝離した。
トップコ一 ト層の形成
次に、 作製した色分解フィルタ基板を 1 0 r p mで回転させ、 こ の上に ト ップコー ト剤 (J S R 72 6 5 ) を 3 0 c c噴霧した後、 ス ピンコー トの回転数を 1, 5 0 0 r p mにし、 基板上に均一に製 膜する。 この基板を 2 2 0 *t:で 1 0 0分間ポス トべ一クすることに より トップコー ト層を形成し、 RG Bカラーフィルタ基板を得た。
後 I TO層の形成
上記 ト ップコー ト層上に I T Oを約 1, 3 0 0 A厚にスパッタ リ ングする。 このとき、 カラーフ ィルタ基板を 1 2 0 とし、 水蒸気
と酸素の導入によって I T Oの表面抵抗を 2 0 Ω Ζ G m2 に調整し た。
その後、 上記 I T Oの上に紫外線硬化型レジス ト剤 ( I C一 2 8 ZT 3 ) を 1 , 0 0 0 r p mの回転速度でスピンコー トする。 スピ ンコ一 ト後、 8 0 で 1 5分間プリべークを行なう。 その後、 この レジス ト Z後 I T O RG Bカラ一フィルタ基板をコンタク ト露光 機 (露光能力 : 1 0 m wZ c m2 ) にセッ トする。 マスクは、 線幅 3 1 2 t m、 ギャ ップ 1 8 m、 線長 1 7 5 mmの横ス トライプパ ターンとする。 光源は 2 k wの高圧水銀灯を用いる。 ァライメン ト した後、 プロキシミティギャップ 5 0 /t mをとり、 1 5秒間露光し た後、 アルカ リ現像液にて現像する。 現像後、 純水にてリンスして から、 1 8 0 でポス トべークする。 次に、 エツチャン トと して 1 M F e C 13 - I N H C 1 · 0 . I N HN O3 * 0. I N C e (N Os ) 4 の水溶液を準備し、 前記基板の I T Oをエツチン グする。 エッチングの終点は電気抵抗により測定した。 このエッチ ングには約 2 3分の時間を必要とした。 エッチング後、 純水でリ ン スし、 レジス トを I N N a O Hにて剝難する。 こう して I T〇を ノヽ。タ一ユングし、 S T Nあるいは M I M用カラ一フィルタを得た。 Π - カラ一液 ¾パネルの製造
作製したカラーフィルタの表面にポリアミ ック酸樹脂モノ マ一を スピンコー トする。 これを 2 5 0 で 1時間硬化させ、 ポリイ ミ ド 樹脂化した後、 ラビングを行なって配向させる。 対極は M I M駆動 回路付き I T Oガラス基板にポリアミ ック酸樹脂モノ マーをスピン コー トし、 2 5 0 T;で 1時間硬化させポリイ ミ ド樹脂化し、 ラビン グした後、 前記カラ一フィルタとの間にガラスビーズ、 Τ Ν液晶の 順に入れ、 接着剤にて封止し、 パネルを完成させた。
ブラックマ ト リ ックスの形成において、 ク ロム薄膜の代り に約 1 , 5 0 0 A厚のニッケル薄膜をスパッタ リ ングによって形成したこと
以外は、 実施例 1と同様の方法でカラーフ ィルタ及び液晶パネルを 製造した。 絶緣膜の形成において、 シリカをスパッタ リングする代り にシリ 力をディ ップし、 250 、 1時間の焼成により約 1, 000 A厚 のシ リ力薄膜を設けたこと以外は、 実施例 1と同様の方法でカラ一 フィルタ及び液晶パネルを製造した。
実旃例 4 (第一発明)
絶緣膜の形成において、 シリカをスパッタ リングする代り にアル ミナを約 1, 00 OA厚にスパッ タ リ ングしたこと以外は、 実施例 1と同様の方法でカラーフィルタ及び液晶パネルを製造した。
実施例 5 (第一発明)
絶縁膜の形成において、 シリカをスパッタ リングする代り に ト ツ プコー ト剤 (日本合成ゴム社製 J S R 7265) を用いて絶緣性ァ ンダ—コー ト層を形成したこと以外は、 実施例 1と同様の方法で力 ラーブイルタ及び液晶パネルを製造した。
この場合、 ガラス基板を 10 r p mで回転させ、 この上に ト ップ コ一 ト剤をェチルセルソルプアセテ一 トで 2倍に稀釈したものを 3 O c c噴霧した後、 ス ピンコー トの回転数を 1, 500 r p mに し て基板上に均一に製膜し、 次いでこの基板を 220 °Cで 1 00分間 ポス トべ一クすることによ りアンダ一コ一 ト層を形成した。
m 6 ( - .m)
絶縁膜の形成において、 シリカをスパッタ リングする代り に ト ツ プコー ト剤 (長瀨産業社製 o s— 808 ) を用いて絶緣性アンダー コー ト層を形成したこと以外は、 実施例 1と同様の方法でカラーフ ィルタ及び液晶パネルを製造した。
なお、 アンダーコー ト層の形成は実施例 5と同様の方法で行なつ た。
絶縁膜の形成において、 シリ力をスパッタ リングする代り にチタ 二ァを約 2, 2 O O A厚にスパッタ リングしたこと以外は、 実施例 1 と同様の方法でカラーブイルタ及び液晶パネルを製造した。
s ( - m)
トップコー ト膜の形成を行なわないと共に、 後 I τ〇を色素膜上 に直接積層し、 かつ後 I τ οのパターニングを行なわなかったこと 以外は、 実施例 5 と同様の方法で T F Τ用のカラ一フィルタを製造 した。
また、 このカラ一フ ィルタを T F Τ黯動基板と合せることによ り T F Τ用の液晶パネルを製造した。
実施例 9 (第一発明)
基板ガラスとして青板ガラスの代りに無アルカ リガラス (ΝΑ4 5 : Η〇 ΥΑ、 3 0 0角) を用いたこと以外は、 実施例 8と同様の 方法でカラ一フィルタ及び液晶パネルを製造した。
比較例 1
次の手順でカラ一フィルタ及びカラ一液晶パネルを製造した。
1 . カラ一ブイルタの製造
I τ ο電極の形成
I TO膜と して 2 0 Ω/ c m2 の面抵抗を持つガラス基板 (NA
4 5 ; HOYA, 3 0 0角) に、 紫外線硬化型レジス ト剤 ( I C一
2 8 ZT 3) をキシレンで 2倍稀釈した溶液を 1 , O O O r p mの 回転速度でスピンコー トする。 スピンコー ト後、 8 0でで 1 5分間 プリべ—クを行なう。 その後、 このレジス ト I T〇基板をワンシ ヨ ッ トプロキシミティ露光機 (露光能力 : 1 0 mwZ G m2 ) にセ ッ トする。 マスクは、 線幅 1 0 0 /t m、 ギャ ップ 2 0 A* m、 線長 1
5 5 mmのス トライプパターンとする。 光源は 2 k wの高圧水銀灯 を用いる。 プロキシミティ ギャ ップ 70 mをと り、 1 5秒間露光 した後、 アルカリ現像液にて現像する。 現像後、 純水にてリ ンスし てから、 1 8 0 でポス トべークする。 次に、 エツチャントとして.
1 N F e C 13 - I N H C 1 · 0. I N H N O3 · 0. I N C e (NO 3 ) 4 の水溶液を準備し、 前記 I T〇をエツチングす る。 エッチングの終点は電気抵抗により測定した。 このエッチング には約 4 0分の時間を必要とした。 エツチング後、 純水でリ ンス し、 レジス トを I N N a OHにて剝雜した。
ブラックマ ト リ ックスの形成
次に、 富士ハン トエレク トロニクステクノ ロジ一社の CKとァク リル系レジス トのセルソルブァセテー ト 1 0 %溶液 (東亜合成社製) とを 3 : 1の重量比で混合したものをブラックマ ト リ ックス形成用 レジス ト剤と して用いる。 先ほど作製した I TOパターニングガラ ス基板を 1 0 r p mで回 ¾させ、 この上に上記レジス ト剤 3 0 c c を噴霧する。 次に、 ス ピンコー トの回転数を 2, 50 0 r p mにし、 基板上に均一に製膜する。 この基板を 8 0°Cで 1 5分間プリべ一ク する。 そして、 2 k wの高圧水銀灯を持つァライメン ト機能のある 露光機で位置合せしながら、 ブラックマ ト リ ックスのデザィ ンのマ スク (第 4図) をもちいて露光する。 その後、 現像液 (CD) を純 水で 4倍稀釈したものを用いて 30秒現像する。 さ らに、 純水でリ ンス し、 20 0。Cで 1 00分間ポス トべ一ク した。
色 の
4 1の純水にフエ口セン誘導体ミセル化剤 F P E G (同仁化学社 製) 、 L i B r (和光純薬社製) 、 ク ロモフ タール A 2 B (チバガ ィギ一社製) を加え、 それぞれ 2 mM, 0. 1 M, 0. 1 M , 1 0 g/ 1の溶液とし、 超音波ホモジナイザーで 3 0分間分散させた後 (ミセル溶液) 、 前記 I T Oパターン基板を前記ミセル溶液に揷入 し、 ス トライプの R列にポテンシヨスタ ツ トを接続する。 0. 5 V の定電位電解を行ない、 Rの色素薄膜を得る。 純水で洗浄後、 ォ一 ブンにてプリべーク ( 1 8 0 ) する。 Gではへリオゲングリーン L 9 3 6 1 (BA S F) を 1 5 g l、 Bではへ リオゲンブル一 K 70 8 0 (B A S F) を 9 1の濃度に代えたほかは Rの製膜と
同じ条件で製膜し、 R G Bの色素層を得た。
トップコー ト層形成
次に、 作製した色分解フ ィルタ基板を 1 0 r p mで回転させ、 こ の上に ト ップコー ト剤 (J S R 7 2 6 5 ) を 3 0 c c噴霧した後、 スピンコー トの回転数を 1, 5 0 0 r P mにし、 基板上に均一に製 膜する。 この基板を 2 2 0 T:で 1 0 0分間ポス トべ一ク して トップ コー ト層を形成し、 R G Bカラ一フィルタ基板を得た。
後 I TO層の形成
この トップコ一 ト層の上から I T Oを約 1, 3 0 O A厚にスパッ タ リ ングする。 このとき、 カラ一フィルタ基板を 1 2 0 °Cと し、 水 蒸気と酸素の導入によ り I TOの表面抵抗を 2 0 QZ c m2 に調整 した。
次に、 上記実施例 1〜 8及び比較例 1 で得られたカラ一フ ィルタ の物性測定を次の方法で行なった。
測定方法
カラーフィルタの透過率は分光光度計 (MC P D— 1 1 0 0 0, 大塚電子製) を用いて、 ガラス基板の透過率を基準に測定した。 透 過率の値は RG Bそれぞれ、 4 5 0 n m, 545 n m , 6 1 0 n m を基準と した。 ブラックマ ト リ ッ ク スの評価は、 やはり分光光度計
(MC P D— 1 1 0 0, 大塚電子製) を用いてその吸光度をもって 評価した。 吸光度は各波長 (4 50 η π!〜 6 5 0 n m) の最低値を そのブラックマ ト リ ックスの吸光度 (BMOD) とした。 この値は 大きいほど遮光率が高く、 ブラックマ ト リ ックスとしての性能が高 いことを意味する。
また、 色素薄膜のコン トラス トの観点からブラックマ ト リ ックス
(B M) と色素薄膜との境界の鮮明度を評価した。 光学顕微鏡によ り 2 0 0倍のポラロイ ド撮影を行ない、 BMと色素薄膜の境界にお いて境界から BM、 色素薄膜それぞれのバルタと同じ光学濃度にな る点までの幅を測定した。 この幅は小さいほど鮮明度は高い。 色素
薄膜の均一性は電子顕微鏡写真によ り測定した。 3, 0 0 0倍の断 層写真からその表面の凹凸の最大値をと り、 平均膜厚で規格化した。 欠陥は全画素中の個数で示した。
3, 0 0 0倍の断層写真からその表面の凹凸の最大値をと り、 平均 膜厚で規格化した。 欠陥は全面素中の個数で示した。
さ らに、 各カラ一液晶パネルに F P Cに ドライバー I Cを搭載し た取り出し電極を接続した後、 下記第 1表に示す黯動回路を作動さ せ、 コン トラス トを測定した。 また、 この状態で表面抵抗を測定し た。 最後に色素薄膜の鉛筆硬度の測定及びガラス基板とカラ一フィ ルタ各層との密着性の測定を行なった。 密着性は、 膜面に 1 m mの 間隔で切りすじを入れてセロテープ (-チバン製 L P— 1 8 タイプ) をはった後、 スナップを効かせて剝がし、 表面の様子を光学顕微鏡 にて観察することによ り調べた。 結果を第 1表に示す。
[以下、 余白]
第 1表 力ノ一フ /ィノ / lVL々 透過率(¾) uin 腊: ^一 <Ρζ IHJ J¾ii7L ! "1クノ卜 1ラノ ·ズΑ卜, 蒲腊 本¾芸 W Lt:
駆動回路- 一 0D 鮮^度 平滑性 硬度
R G B (abs) ( 01) (¾) ( Ω/cm2)
1 M I M 65 62 58 4.5 0.1 8 15 46 4Η 〇
2 M I M 65 65 56 3.5 0.2 5 14 23 4H 〇
3 M I M 65 60 55 4.5 0.1 9 14 45 4Η o
4 M I M 61 58 52 4.5 0.3 9 14 38 4Η 〇
5 M I M 65 61 54 4.4 0.1 8 15 40 4Η ◎ I r
6 M I M 65 61 55 4.5 0.1 9 15 45 4Η ◎ CP
7 M I M 65 61 55 4.5 0.1 9 15 45 4Η 〇
8 T F T 65 61 55 4.5 0.1 13 15 85 6Η ◎
9 T F T 68 65 68 4.2 0.1 11 15 95 5Η 〇
比較例 T F T 65 61 58 2.5 0.8 18 15 40 4Η 〇
◎ : 全く剝離なし
〇 : 若干剝離部分あり
次に、 実施例にもとづき本第二発明をさらに詳細に説明する。 m i o (第二 明)
下記手順によってカラーフィルタ及びカラ一液晶パネルを製造し た。
ク ロムブラ ッ クマ ト リ ッ ク スの形成
鏡面研磨した 3 00 mm角の青板ガラス基板上にシリカ ( S i O 2) (東京応化社製 : O C D T Y P E— 7 ) を 1, O O O r p mの 回転速度でスピンコー トする。 35 0 °Cで 6 0分間ベータ した後、 室温まで冷却し、 上記シリカコー トをしたガラス基板上にスパッ タ リング装置 (ァルバック社製 : S D P— 55 0 VT) を用いて、 ク ロム (C i« ) 薄膜を約 20 00 Aスパッ タする。
この上に紫外線硬化型レジス ト剤 (富士ハン トエレク トロニク ス テク ノ ロジ一社製 : I C— 28 ZT 3) を 1, O O O r p mの回転 速度でス ピンコー トする。 スピンコー ト後、 80 で 1 5分間プリ ベークを行なう。 その後、 このレジス ト ZC r Zガラス基板をステ ッパ一露光機 (露光能力 1 0 m WZ c m≥ · S ) にセッ トする。 マ スクは、 第 1 0図に示す面素サイズ 9 0 m X 3 1 0 m、 線幅 2 0 t m、 有効エリア 1 60 mm X l 55 mmの格子パターン及び取 出電極形成用デザィンマスクを 4分割したものをステップ露光する。 スキャンスピー ド 5 m 秒で露光した後、 アルカ リ現像液にて現 像する。 現像後、 純水にてリンスしてから、 1 5 0 でポス トべ一 クする。 次に、 エッチング液 (エツチャン ト) と して 6 NHC 1 · 0. 1 N HNOs · 0. I N C e ( N〇 3) 4の水溶液を準備し、 前記基板上の C rをエッチングしてパターンを形成する。 エツチン グの終点は電気抵抗により測定した。 前記エッチングには約 20分 の時間を必要と した。 エッチング後、 純水でリンスし、 レジス トを 1 N N a OHにて剝雜する。 純水で充分に洗浄し、 クロムブラッ クマ ト リ ックス及び取出電極を同時形成した。
絶縁臈及び T TO鼋掭の ¾成
次に、 上記クロムブラックマ トリ ックス (C r BM) 上に絶緣性 レジス ト (富士ハントエレク ト口テクノ ロジ一社製 : CT) を 1, 00 0 r p mの回転速度でスピンコー トする。 8 0 で 1 5分間べ —ク した後、 室温まで冷却して絶縁膜を形成した。
その後、 このレジス ト ZC r /ガラス基板をステツパ一露光機に セッ トする。 マスクは、 第 1 1図に示す面素サイズ 9 0 m X 3 0 mmの電極取出窓ロ蒂、 有効エリア 30 0 mm X 30 0mmのパタ —ンを 4分割したものをステツプ露光する、 露光能力は 1 0 mWZ c m2 - s , スキャンスピード 5 mm/秒で露光した後、 アルカリ 現像液にて現像する。 現像時間は 6 0秒間 (通常の 3 00秒より 5 倍短い) で行ない、 第 1 2図に示すよう に、 パターンにテ一パ一が つく ことを確認した。 現像後、 純水にて リンスした後、 1 5 0°Cで 60分間べ一ク した後、 室温まで冷却し、 取出電極窓口を有する絶 縁膜を形成した。
次に、 この上からスパッタ リ ング装置 (ァルバック社製: S D P - 5 50 VT) を用いて、 I T〇薄膜を約 1 30 0 Aスパッ タする。 このとき、 ワークを 2 00 にして I TO膜の表面抵抗を 2 0 ΩΖ □に調製した。
この I 丁〇薄膜 絶縁膜 〇 r BMZガラス基板上に紫外線硬化 型レジス ト剤 (富士ハン トエレク トロニクステク ノロジ一社製 : I C一 28 ZT 3) を 1, 0 00 r p mの回転速度でスピンコートす る。 スピンコー ト後、 80 で 1 5分間プリべ一クを行なう。 その 後、 このレジス ト/ I T〇薄膜 絶縁膜 ZC r B MZガラス基板を コンタク ト露光機 (露光能力 : 1 0 mWZc m2. s ) にセッ トす る。 マスクは、 線幅 9 2 HI 、 ギャ ップ 1 8 m、 線長 1 5 5 mm の縱ス トライプパターンとする。 光源は 2 k wの高圧水銀灯を用い る。
プロキシミティ ギャ ップ 50 をと り、 ァライメントした後、 1 5秒間露光した後、 アルカリ現像液にて現像する。 現像後、 純水
にてリンスしてから、 1 5 0 T:でポス トべ一クする。 次に、 エッチ ヤ ン トと して 1 M F e C 13 · I N HC l ' O . I N H N O3 • 0 . I N C e (N O3) 4の水溶液を準備し、 前記 I T O薄膜を エッ チングして I T O電極を形成する。 エツチングの終点は電気抵 抗により測定した。 前記エッチングには約 4 0分の時間を必要と し た。 エッチング後、 純水でリンスし、 レジス トを I N N a OHに て剝雜する。 さらに、 純水で洗浄して I T O電極の隣接どう しの電 気的リークがないことを確認し、 I T O鼋極 (色素層形成用電極) 付き基板を完成した。
有効表 都外の絶縁性保 |g膜の形成
アク リル系レジス ト剤 (富士ハン トエ レク ト ロ二タ ステク ノ ロ ジ 一社製: C T) を電極取出部及び有効表示部外の絶縁性保護膜形成 用レジス ト剤として用いる。 上記で作成した C r BM付き I T〇パ ターンエングガラス基板を 1 0 r p mで回転させ、 この上に前記レ ジス ト剤 3 0 c c を噴霧する。 次に、 スピンコー トの回転数を 1, 5 0 0 r P mにし、 基板上に均一にコー ト (製膜) する。 この基板 を 8 0 で 1 5分間プリべ一クを行なう。 そして、 2 k wの高圧水 銀灯を光源とするァライメ ン ト機能のあるコンタク ト露光機で位置 合せしながら、 第 1 3図に示す電極取出部 9及び有効表示 S部外の 絶縁性保護膜形成用のデザィンマスク 1 0 4を用いて露光する。 そ の後、 現像液で 9 0秒現像して、 電極取出部 9及び有効表示部 Sの レジス トを溶解除去する。 さ らに、 純粋でリ ンスし、 1 8 0 で 1 0 0分間ポス トべ一クする。
上記により、 基板上の有効表示部以外の部分に絶縁性保護膜が形 成され、 同時に電極取出部 9が形成される。
三原色色素層の形成
4 1 の純水にフエ口セン誘導体ミ セル化剤 F P E G (同仁化学社 製) 、 L i B r (和光純薬社製) とクロモフ タール A 2 B (チバガ ィギ一社製) を加え、 それぞれ、 2 mM, 0 . 1 M, l O g Z l の
溶液とし、 超音波ホモジナイザーで 30分間分散させてミセル溶液 とした後、 前記カラーブイルタ作製用 I TO電極付き基板を前記ミ セル溶液に揷入し、 ス トライプの R列群に接続された取出電極にポ テンシヨスタ ツ トを接続する。 0. 5 Vの定電位電解を行ない、 力 ラーフィルタ Rの色素薄膜 (色素層) を得る。 純水で洗浄後、 ォ一 ブンにてプリべ一ク ( 1 8 0 ) する。 Gではへリオゲングリーン L 9 3 6 1 (BA S F社製) を 1 5 g l、 Bではへリオゲンブル -K 70 80 (BAS F社製) を 9 g / 1の濃度に変えたほかは R の色素製膜と同じ条件で製膜し、 RGBの色素層を得る。
なお、 上記通電処理 (電解処理) に際してリークや断線はなく、 色素層形成用電極 ( I TO電極) と取出電極がピンホールなしに接 続されていることが確認された。
トップコー ト層の形成
次に、 上記で作製した色分解フィ ルタ基板を 1 0 r p mで回転さ せ、 この上に トップコー ト剤 (長瀨産業社製 : O S— 808 ) を 3 O c c噴霧する。 次に、 スピンコー トの回転数を 1, 500 r p m にし、 基板上に均一に製膜する。 この基板を 2 6 0 で 1 0 0分間 ポス トべークする。 こう して R G B三原色色素層上に トップコ一 ト 膜 (平坦化膜) を形成する。
^mmm (狻 ι TO鼋極) の¾成
上記 ト ップコ一 ト膜上にスパッタ リ ング装置 (アルバック社製 :
S D P - 55 0 VT) を用いて、 I TO膜を約 1 30 0 Aスパッ タ リンダする。 このとき、 カラ一フィルタ基板を 1 20。Cとし、 水蒸 気と酸素の導入によって I TO膜の表面抵抗を 2 0 ΩΖ口に調整し た。
その後、 上記 I TO膜形成基板上に紫外線硬化型レジス ト剤 (富 士ハン トエレク トロニクステク ノロジ一社製 : I C- 28/T 3 ) を 1 , 0 00 r p mの回転速度でス ピンコー トする。 スピンコー ト 後、 80 で 1 5分間プリべ一クを行なう。 その後、 この基板をコ
ンタク ト露光機 (露光能力 : 1 0 m wZ c m2 · s ) にセッ トする マスクは、 線幅 3 1 2 m、 ギャップ 1 8 m、 線長 1 7 5 mmの 横ス トライプパターンとする。 光源は 2 k wの高圧水銀灯を用いる ァライメ ン ト した後、 プロキシミティギャップ 5 0 t mをと り、 1 5秒間露光した後、 アルカ リ現像液にて現像する。 現像後、 純水に てリンスした後、 1 8 0 でポス トべ一クする。
次に、 エツチャン トとして 1 M F e C 1 3 · I N H C 1 - 0 . I N Η Ν〇3 · 0 . I N C e (NOs) 4の水溶液を準備し、 前 記基板の I T O膜をエッチングする。 エツチングの終点は電気抵抗 によ り測定した。 このエッチングには約 2 3分の時間を必要とした c エッチング後、 純水でリンスし、 レジス トを I N N a OHにて剝 雜する。 こう して液晶能動用電極 (後 I T O電極) をパターニング して形成し、 S T Nあるいは M I M用カラーフ ィ ルタを得た。
カラ一液晶ギイ スプレイ (パネル) の作製
上記で作製したカラーフィルタ基板の表面にポリアミ ック酸樹脂 モノマーをスピンコー トする。 これを 2 5 0 で 1時間硬化させ、 ポリイ ミ ド樹脂化した後、 ラビングを行なって配向させる。 対極に は M I M能動回路付き I T Oガラス基板にポリァミ ツク酸樹脂モノ マ一をスピンコー ト し、 2 5 0 で 1時間硬化させポリイ ミ ド樹脂 化し、 ラ ビングしたものを使用した。
上記カラ一ブイルタ基板と M I M駆動回路付きガラス基板との間 (液晶セル) にガラス ビーズ、 T N液晶の順に入れ、 接着剤にて封 止し、 カラ一液晶ディ スプレイ (パネル) を完成させた。 カラ一液 晶パネルに F P Cに ドライバ一 I Cを搭載した取り出し電極を接続 し、 偏光板を両面に接着した後、 M I Mgg動回路を作動させ、 液晶 の能動を確認した。 産業上の利用可能性
上述した本発明の力ラーフィルタあるいはカラ一液晶ディ スプレ
ィは、 ノ ソコ ン、 ラップト ップパソコン、 ノー ト型パソコン、 ヮ一 プロ、 壁掛テレビ、 液晶テレビなどのカラ一液晶ディスプレイゃォ 一口ラビジョ ン、 固体摄像素子 (C C D ) などのカラ一フィルタ、 およびオーディオ、 車載用インパネ、 時計、 電卓、 ビデオデッキ、 ファ ックス、 通信機、 ゲーム、 測定機器などのカラ一ディスプレイ 等として好適に利用される。