JPH05142418A - カラーフイルタ及びその製造方法 - Google Patents

カラーフイルタ及びその製造方法

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JPH05142418A
JPH05142418A JP32707091A JP32707091A JPH05142418A JP H05142418 A JPH05142418 A JP H05142418A JP 32707091 A JP32707091 A JP 32707091A JP 32707091 A JP32707091 A JP 32707091A JP H05142418 A JPH05142418 A JP H05142418A
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JP
Japan
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color filter
electrode
dye layer
liquid crystal
black matrix
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Application number
JP32707091A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Yokoyama
清一郎 横山
Noboru Sakaeda
暢 栄田
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中間絶縁膜が不要で工程を簡略化できるとと
もに、セルギャップの制御が容易なカラーフィルタ及び
その製造方法を提供する。 【構成】 本発明のカラーフィルタは、絶縁性基板1の
一面に、パターンニングされた色素層形成用透明電極2
を形成し、このパターンニングされた色素層形成用透明
電極2上に赤(R)、緑(G)、青(B)三原色の色素
層3を形成してある。また、色素層3上に、この色素層
3を覆って保護膜4を積層し、この保護膜4上に、パタ
ーンニングされた金属又は導電性金属酸化物薄膜系のブ
ラックマトリックス5を形成する。さらに、このブラッ
クマトリックス5上に、パターンニングされた液晶駆動
用電極6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラーフィルタ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶テレビ、ラップトップパソコン、ノ
ート型パソコン等のディスプレイに用いられるカラー液
晶ディスプレイには、絶縁性基板上に色素層を平面的に
分離配置して形成したカラーフィルタが使用されてお
り、このカラー液晶ディスプレイとしては、従来、図6
に示す構成のものが知られている。図6に示すカラー液
晶ディスプレイは、カラーフィルタ基板10と駆動用基
板20の間に液晶30を封入し、接着剤(封止材)40
で封止した構成としてある。カラーフィルタ基板10
は、ガラス基板1上に三原色(R,G,B)の色素層3
をそれぞれ形成するとともに、各色素層間に洩れ光によ
るコントラストや色純度の低下を防止する役割を果たす
ブラックマトリックス5を設け、これをトップコート材
11で平滑化し、その上面に透明電極12を設けたもの
である。駆動用基板20は、ガラス基板21上に駆動用
透明電極22(TFT、MIN又はデューティ駆動用I
TO素子)を形成したものである。
【0003】カラーフィルタの色素層は、通常、印刷機
を用いてガラス基板上にRGB三原色のインキを印刷す
る印刷法、顔料を分散させた紫外線硬化型レジストをガ
ラス基板上に塗布し、フォトリソグラフィ法によるマス
ク露光及び熱硬化をRGB三回繰返し色素層を形成する
分散法、ゼラチン上に染色防止膜としてレジストをフォ
トリソグラフィ法により形成し、染料でRGBの各色毎
に染色する染色法、電着ポリマーと顔料を分散させ、基
板上に形成された電極を利用して電着塗装を行なう電着
法、界面活性剤と顔料を分散させ、基板上に形成された
電極を利用して電解を行なうミセル電解法が知られてい
る。
【0004】印刷法、分散法、染色法のカラーフィルタ
は、それらの製造方法の性質上、ガラス基板上の所望の
位置だけに色素層を形成することが可能である。しか
し、通電処理を利用して色素層を形成するミセル電解法
や電着法等によりカラーフィルタを形成する場合は、R
GBの順で配列されたストライプ状の色素層形成用透明
電極のうち所望の電極のみを外部電極と接続するため
に、基板上の透明電極に細工をする必要がある。従来、
ミセル電解法などの通電処理により色素膜を形成する場
合、必ず色素層形成用の透明電極が必要となるため、各
色の間には透明電極のない部分が存在する。通常、色素
がないのであるから、余分な白色光が通過し、液晶セル
にした場合、コントラストの低下を招く。したがって、
ブラックマトリックスを設けることが知られているが、
この際、隣同士の透明電極を絶縁したまま、ブラックマ
トリックス5を形成する必要がある。このため、導電性
のクロム薄膜やカーボンレジストを用いてブラックマト
リックス5を形成する場合、色素膜又は保護膜を形成す
る前にブラックマトリックス5を設けることはできなか
った。
【0005】そこで、従来、図6に示すように、絶縁性
基板1の一面に、金属又は導電性金属酸化物薄膜系のブ
ラックマトリックス5、絶縁性中間膜9、色素層形成用
透明電極2、色素層3、保護膜4及び液晶駆動用電極6
を順次積層してなるカラーフィルタが提案されている
(特願平2−230380号)。また、図7に示すよう
に、樹脂系のブラックマトリックス5を用いて、セルギ
ャップをコントロールするためにカラーフィルタ積層構
造の最後にブラックマトリックス5を形成する方法が提
案されている(特開平3−184022号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のカラーフィルタの製造方法においては、次に示
すような問題がある。まず、特願平2−230380号
に開示の方法は、絶縁性中間膜をわざわざ設ける必要が
あり、工程数が増えるうえに、この絶縁性中間膜のスピ
ンコート時のごみ管理が難しいため、異物や突起による
不良を起こし、生産効率を低下させるという問題があっ
た。また、特開平3−184022号に開示の方法は、
ブラックマトリックスの凹凸を液晶のセルギャップと同
程度(3〜10μm)の厚みにする必要があり、制御が
難しいという問題があった。
【0007】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、中間絶縁膜が不要で工程を簡略化できる
とともに、セルギャップの制御を容易にしたカラーフィ
ルタ及びその製造方の提供を目的とする。本発明者ら
は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、
カラーフィルタ積層構造の最後にブラックマトリックス
を形成する方法において、厚みの薄い金属系又は導電性
金属酸化物系のブラックマトリスを用いるとともに、ビ
ーズでセルギャップの制御を行なうようにすることによ
って、セルギャップの制御が容易になるとともに中間絶
縁膜が不要で工程を簡略化できることを第一に見出し
た。
【0008】また、一般に、液晶を駆動するためには、
液晶駆動用のITOの抵抗値が低い(導電率が高い)こ
とが望まれるが、ITOの抵抗値を低くするためには、
ITOのスパッタ時に250℃以上の高温が必要であり
形成条件が厳しいとともに、ITOの膜厚を厚くする必
要があるため、ITOの透過率が低下するなどの弊害が
あった。しかし、上記本発明のカラーフィルタにあって
は、液晶駆動用ITO電極が、導電性金属酸化物系のブ
ラックマトリスと接しているため、高抵抗高透過率の液
晶駆動用ITO電極を使用することができ、液晶駆動用
ITO電極の形成条件を緩和できることを第二に見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のカラ
ーフィルタは、絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明
電極、色素層、保護膜、金属又は導電性金属酸化物薄膜
系のブラックマトリックス及び液晶駆動用電極を順次積
層した構成、あるいは、絶縁性基板の一面に、色素層形
成用透明電極、色素層、保護膜、液晶駆動用電極及び金
属又は導電性金属酸化物薄膜系のブラックマトリックス
を順次積層した構成としてあり、好ましくは、ブラック
マトリックスを、クロム及び酸化クロムから選ばれる少
なくとも一種からなる薄膜の単層又は積層とした構成と
してある。また、本発明のカラーフィルタの製造方法
は、絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明電極、色素
層、保護膜、金属又は導電性金属酸化物薄膜系のブラッ
クマトリックス及び液晶駆動用電極を順次積層して形成
する構成、あるいは、絶縁性基板の一面に、色素層形成
用透明電極、色素層、保護膜、液晶駆動用電極及び金属
又は導電性金属酸化物薄膜系のブラックマトリックスを
順次積層して形成する構成としてあり、好ましくは、上
記色素層を、色素層形成用電極と導通する取出電極を用
いて、ミセル電解法又は電着法によって形成する構成と
してある。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明のカラーフィルタについて説明する。図1は、本発
明のカラーフィルタの一例を示す断面図である。図1に
示すように、本発明のカラーフィルタは、絶縁性基板1
の一面に、パターンニングされた色素層形成用透明電極
2が形成され、このパターンニングされた色素層形成用
透明電極2上に赤(R)、緑(G)、青(B)三原色の
色素層3が形成されている。また、色素層3上には、こ
の色素層3を覆って保護膜4が積層されている。また、
保護膜4上には、パターンニングされた金属又は導電性
金属酸化物薄膜系のブラックマトリックス5が形成され
ている。さらに、このブラックマトリックス5上には、
パターンニングされた液晶駆動用電極6が形成されてい
る。
【0011】図2は、本発明のカラーフィルタの他の例
を示す断面図である。図2に示すカラーフィルタは、図
1に示すカラーフィルタと比べ、ブラックマトリックス
5と液晶駆動用電極6の積層順序が異なること以外は、
同様の構成としてある。本発明のカラーフィルタは、こ
のように、液晶駆動用電極6上にブラックマトリックス
5を形成する構成とすることもできる。本発明のカラー
フィルタの各構成要素の形成材料、形成方法等に関して
は後述する。
【0012】次に、本発明のカラーフィルタの製造方法
について説明する。図3は本発明のカラーフィルタの製
造方法の一具体例を示すフロー図である。なお、本製造
例で製造するカラーフィルタは図1に示したものと同じ
である。 (1)カラーフィルタはガラス基板等の絶縁性基板1上
に形成する。ここで、ガラス基板としては、ソーダライ
ムガラス(青板)、低膨張ガラス、無アルカリガラス
(NA)、石英ガラス等が用いられる。ガラスは研磨品
が好ましいが、無研磨品であってもよい。 (2)上記絶縁性基板上1にITO薄膜あるいは酸化す
ず等の導電性薄膜層を形成する。ITO膜等の導電性薄
膜は、スパッタ法、蒸着法、バイオゾル法等によって形
成される。 (3)上記ITO薄膜等のパターンニングをフォトリソ
グラフィ法によって行ない、色素層形成用電極(ITO
電極)2を形成する。なお、このITO電極2のパター
ンは、通常縦ストライプパターンとされる。 フォトリソグラフィ法によるパターンニングのプロセス
は上記(3)と同様である。フォトリソグラフィ法によ
るITO薄膜のパターンニングは、(イ)レジスト塗
布,(ロ)露光,(ハ)現像,(ニ)ITO薄膜のエッ
チング,(ホ)レジスト剥離の順で行なわれる。
【0013】(4)上記色素層形成用ITO電極2が形
成された絶縁性基板上1の端部に帯状に電極取出窓口7
を形成する。電極取出窓口7を形成する方法は特に制限
されない。例えば、フォトリソグラフィ法によって電極
取出窓口7を形成する場合は、ITOパターンニング絶
縁性基板上に、紫外線感光性のアクリル樹脂、エポキシ
樹脂、シロキサン樹脂等の絶縁性レジストをスピンコー
ターあるいはロールコーター等によって塗布して絶縁膜
を形成する。次いで、この絶縁性レジストからなる絶縁
膜に、図4に示す電極取出窓口7形成用のデザインマス
ク100を用いて露光を行ない、現像によって電極取出
窓口7を形成し、その後、ポストベークを行なえばよ
い。取出電極窓口5に銀ペーストを帯状に塗布すること
によって、取出電極8が形成され、各色毎のITO電極
郡が導通される。
【0014】(5)上記電極取出窓口7形成後、R
(赤)、G(緑)、B(青)各色の色素層(膜)3を形
成する。色素層3の形成は、ミセル電解法あるいは電着
法等によって行なわれる。ミセル電解法は色素を含むミ
セル溶液に基板を浸漬し、取出電極8にポテンショスタ
ット(外部電極)を接続し、ITO電極(色素層形成用
透明電極)2に通電して、定電位電解を行ない、ITO
電極2上に色素層(膜)3を形成する方法である。この
場合、色素層の形成は各色毎のミセル溶液を用い、各色
毎に行なわれる。電着法は、電着ポリマーと顔料を分散
させ、基板上に形成されたITO電極を利用して電着塗
装により色素層を形成する方法である。
【0015】(6)色素層形成後、その上に保護膜(平
滑膜あるいはトップコート膜)4を形成する。保護膜
は、トップコート剤等のポリマーをスピンコートあるい
はロールコートした後、これをポストベークして形成す
る。ここで、トップコート剤としては、アクリル系樹
脂,ポリエステル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,フォ
スファゼン樹脂,ポリフェニレンサルファイド系樹脂等
が挙げられる。
【0016】(7)上記保護膜1上に金属薄膜又は導電
性金属酸化物薄膜を形成する。金属薄膜はCr(クロ
ム)、Ni(ニッケル)等の金属をスパッタリング法、
蒸着法、CVD法等によって保護膜上に付着させて形成
する。また、薄膜形成時に、必要に応じて酸化処理を行
ない、酸化クロム等の金属酸化物薄膜を形成する。酸化
処理は、例えば、薄膜形成時に系内に酸素ガスを導入し
て行なわれる。金属薄膜及び導電性金属酸化物薄膜は、
遮光性及び導電性を有することが必要である。金属薄膜
及び導電性金属酸化物薄膜の膜厚は、対向電極とのショ
ートを避けるために、0.05〜0.2μmとすること
が好ましい。上記保護膜上に形成された金属薄膜のパタ
ーンニングをフォトリソグラフィ法によって行ない、ブ
ラックマトリックス5を形成する。フォトリソグラフィ
法による金属薄膜のパターンニングのプロセスは、上記
(3)と同様である。
【0017】(8)上記ブラックマトリックス上にIT
O薄膜層を形成する。ITO薄膜層の形成は、上記
(2)と同様にして行なう。 (9)上記ITO薄膜のパターンニングをフォトリソグ
ラフィ法によって行ない、液晶駆動用電極6を形成す
る。フォトリソグラフィ法によるITO薄膜のパターン
ニングは、上記(3)と同様である。 上述したプロセスを経てカラーフィルタが作製される。
【0018】なお、上述した本発明のカラーフィルタ
は、パソコン、ワープロ、壁掛テレビ、ポケット液晶テ
レビなどのカラー液晶ディスプレイやオーロラビジョ
ン、固体撮像素子(CCD)などのカラーフィルタ、オ
ーディオ、車載用インパネ、時計、電卓、ビデオデッ
キ、ファックス、通信機、ゲーム、測定機器などのカラ
ーディスプレイ等の分野において好適に利用される。
【0019】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳細
に説明する。実施例1 下記手順によってカラーフィルタ及びカラー液晶パネル
を製造した。
【0020】色素層形成用ITO電極の形成 ITO薄膜/ガラス基板(無アルカリガラス:300m
m角,ITO膜の表面抵抗は20Ω/□)上に紫外線硬
化型レジスト剤(富士ハントエレクトロニクステクノロ
ジー社製:IC−28/T3)を1,000rpmの回
転速度でスピンコートした。スピンコート後、80℃で
15分間プリベークを行なった。その後、このレジスト
/ITO薄膜/ガラス基板をコンタクト露光機(露光能
力:10mW/cm2・s)にセットした。マスクは、
線幅92μm 、ギャップ18μm、線長155mmの縦
ストライプパターンとした。光源は2kwの高圧水銀灯
を用いた。プロキシミティギャップ50μmをとり、ア
ライメントした後、15秒間露光した後、アルカリ現像
液にて現像した。現像後、純水にてリンスしてから、1
50℃でポストベークした。次に、エッチャントとして
1MFeCl3・1NHCl・0.1N HNO3・0.
1N Ce(NO34の水溶液を準備し、前記ITO薄
膜をエッチングしてITO電極を形成した。エッチング
の終点は電気抵抗により測定した。前記エッチングには
約40分の時間を必要とした。エッチング後、純水でリ
ンスし、レジストを1N NaOHにて剥離した。さら
に、純水で洗浄してITO電極の隣接同志の電気的リー
クがないことを確認し、ITO電極(色素層形成用電
極)付き基板を完成した。
【0021】電極取出窓口形成 次に、上記ITO電極付きガラス基板上に紫外線硬化型
レジスト剤(富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製:IC−28/T3)を1,000rpmの回転速
度でスピンコートして絶縁膜を形成した。スピンコート
後、80℃で15分間プリベークを行なった。その後、
このレジスト/ITO/ガラス基板をステッパー露光機
(露光能力10mW/cm2・S)にセットした。マス
クは、図4に示す画素サイズ90μm×30mmの電極
取出窓口帯、有効エリア300mm×300mmのパタ
ーンを4分割したものをステップ露光した。スキャンス
ピード5mm/秒で露光した後、アルカリ現像液にて現
像した。現像後、純水にてリンスしてから、150℃で
60分間ベークした後、室温まで冷却した。さらに、R
GB各色に対応する帯部分を銀ペーストで導通した。
【0022】RGB色素層の形成 4リットルの純水にフェロセン誘導体ミセル化剤FPE
G,LiBr(和光純薬社製),ジアントラキノンを加
え、それぞれ、2mM,0.1M,10g/リットルの
溶液とし、超音波ホモジナイザーで30分間分散させて
ミセル溶液とした後、前記カラーフィルタ作製用ITO
電極付き基板を前記ミセル溶液に入れ、ストライプのR
列群に接続された取出電極(銀ペーストの部分)にポテ
ンショスタットを接続した。0.5Vの定電位電解を行
ない、カラーフィルタRの色素薄膜(色素層)を得た。
純水で洗浄後、オーブンにてプリベーク(180℃)し
た。Gでは臭化塩化銅フタロシアニンを15g/リット
ル、Bでは塩化銅フタロシアニンを9g/リットルの濃
度に変えたほかはRの色素製膜と同じ条件で製膜し、R
GBの色素層を得た。なお、上記通電処理(電解処理)
に際してリークや断線はなく、色素層形成用電極(IT
O電極)と取出電極がピンホールなしに接続されている
ことが暗室蛍光燈下、目視検査により確認された。
【0023】保護膜の形成 次に、上記で作製した色分解フィルタ基板を10rpm
で回転させ、この上にトップコート剤(JRS製:72
65)を30cc噴霧した。さらに、スピンコートの回
転数を1,500rpmにし、基板上に均一に製膜し
た。この基板を260℃で100分間ポストベークし
た。こうしてRGB三原色色素層上に保護膜を形成し
た。
【0024】ブラックマトリックスの形成 上記保護膜を鏡面研磨して0.05μm以下に平坦化し
た後、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP−
550VT)を用いて、クロム(Cr)薄膜を約200
0オングストロームの厚みにスパッタリングした。この
上に紫外線硬化型レジスト剤(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製:IC−28/T3)を1,00
0rpmの回転速度でスピンコートした。スピンコート
後、80℃で15分間プリベークを行なった。その後、
このレジストコート基板をステッパー露光機(露光能力
10mW/cm2・S)にセットした。マスクは、図5
に示す画素サイズ90μm×310μm、線幅20μ
m、有効エリア160mm×155mmの格子パターン
を4分割したものをステップ露光した。スキャンスピー
ド5mm/秒で露光した後、アルカリ現像液にて現像し
た。現像後、純水にてリンスしてから、150℃でポス
トベークした。次に、エッチング液(エッチャント)と
して6N HCl・0.1N HNO3・0.1N C
e(NO34の水溶液を準備し、前記基板上のCrをエ
ッチングしてパターンを形成した。エッチングの終点は
電気抵抗により測定した。前記エッチングには約20分
の時間を必要とした。エッチング後、純水でリンスし、
レジストを1N NaOHにて剥離した。純水で充分に
洗浄し、クロムブラックマトリックスを形成した。
【0025】液晶駆動用電極(後ITO電極)の形成 上記クロムブラックマトリックスを形成した基板上にス
パッタリング装置(アルバック社製:SDP−550V
T)を用いて、ITO膜を約600オングストロームの
厚みにスパッタリングした。このとき、基板温度を12
0℃とし、水蒸気と酸素の導入によってITO膜の表面
抵抗を20Ω/□に調整した。また、ブラックマトリッ
クスが下部に存在する部分の表面抵抗を測定したところ
10Ω/□であった。
【0026】カラー液晶ディスプレイ(パネル)の作製 上記で作製したカラーフィルタ基板の表面にポリアミッ
ク酸樹脂モノマーをスピンコートした。これを250℃
で1時間硬化させ、ポリイミド樹脂化した後、ラビング
を行なって配向させた。対極にはTFT駆動回路付きI
TOガラス基板にポリアミック酸樹脂モノマーをスピン
コートし、250℃で1時間硬化させポリイミド樹脂化
し、ラビングしたものを使用した。上記カラーフィルタ
基板とTFT駆動回路付きガラス基板との間(液晶セ
ル)にガラスビーズ、TN液晶をこの順に入れ、接着剤
にて封止し、カラー液晶ディスプレイ(パネル)を完成
させた。カラー液晶パネルに、FPCにドライバーIC
を搭載した取り出し電極を接続し、偏光板を両面に接着
した後、TFT駆動回路を作動させ、液晶の駆動を確認
した。
【0027】実施例2 実施例1と同様にして、色素層形成用ITO電極、電極
取出窓口、RGB色素層、保護膜を形成した。
【0028】液晶駆動用電極(後ITO電極)の形成 上記保護膜を鏡面研磨して0.05μm以下に平坦化し
た後、スパッタリング装置(アルバック社製:SDP−
550VT)を用いて、ITOを約1000オングスト
ロームの厚みにスパッタリングした。このとき、基板温
度を120℃とし、水蒸気と酸素の導入によってITO
膜の表面抵抗を50Ω/□に調整した。
【0029】ブラックマトリックスの形成 上記液晶駆動用ITO電極を形成した基板上にスパッタ
リング装置(アルバック社製:SDP−550VT)を
用いて、クロム(Cr)薄膜を約2000オングストロ
ームの厚みにスパッタリングした。この上に紫外線硬化
型レジスト剤(富士ハントエレクトロニクステクノロジ
ー社製:IC−28/T3)を1,000rpmの回転
速度でスピンコートした。スピンコート後、80℃で1
5分間プリベークを行なった。その後、このレジストコ
ート基板をステッパー露光機(露光能力10mW/cm
2・S)にセットした。マスクは、図5に示す画素サイ
ズ90μm×310μm、線幅20μm、有効エリア1
60mm×155mmの格子パターンを4分割したもの
をステップ露光した。スキャンスピード5mm/秒で露
光した後、アルカリ現像液にて現像した。現像後、純水
にてリンスしてから、150℃でポストベークした。次
に、エッチング液(エッチャント)として6N HCl
・0.1N HNO3・0.1N Ce(NO34の水
溶液を準備し、前記基板上のCrをエッチングしてパタ
ーンを形成した。エッチングの終点は電気抵抗により測
定した。前記エッチングには約20分の時間を必要とし
た。エッチング後、純水でリンスし、レジストを1N
NaOHにて剥離した。純水で充分に洗浄し、クロムブ
ラックマトリックスを形成した。こうしてTFT用カラ
ーフィルタ基板を得ることができた。また、ITOの表
面抵抗をブラックマトリックスを包含するようにして測
定したところ、ITOの表面抵抗が見かけ上2Ω/□に
なっていることがわかった。
【0030】カラー液晶ディスプレイ(パネル)の作製 上記で作製したカラーフィルタ基板の表面にポリアミッ
ク酸樹脂モノマーをスピンコートした。これを250℃
で1時間硬化させ、ポリイミド樹脂化した後、ラビング
を行なって配向させた。対極にはTFT駆動回路付きI
TOガラス基板にポリアミック酸樹脂モノマーをスピン
コートし、250℃で1時間硬化させポリイミド樹脂化
し、ラビングしたものを使用した。上記カラーフィルタ
基板とTFT駆動回路付きガラス基板との間(液晶セ
ル)にガラスビーズ、TN液晶をこの順に入れ、接着剤
にて封止し、カラー液晶ディスプレイ(パネル)を完成
させた。カラー液晶パネルに、FPCにドライバーIC
を搭載した取り出し電極を接続し、偏光板を両面に接着
した後、TFT駆動回路を作動させ、液晶の駆動を確認
した。
【0031】実施例3 実施例1において、クロム薄膜の作製時に酸素を導入
し、薄膜作製後に酸化処理を行なうことにより酸化クロ
ム薄膜系のブラックマトリックスを形成したこと以外
は、実施例1と同様にしてカラー液晶パネルを作製し、
TFT駆動回路を作動させ、液晶の駆動を確認した。ま
た、ブラックマトリックスが下部に存在する部分の表面
抵抗を測定したところ、18Ω/□であった。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカラーフ
ィルタ及びその製造方法によれば、中間絶縁膜が不要で
工程を簡略化できるとともに、セルギャップの制御を容
易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のカラーフィルタの一例を示す断
面図である。
【図2】図2は本発明のカラーフィルタの他の例を示す
断面図である。
【図3】図3は本発明カラーフィルタの製造方法の一具
体例を示すフロー図である。
【図4】本発明カラーフィルタの製造工程で使用するマ
スクを示す平面図である。
【図5】本発明カラーフィルタの製造工程で使用する他
のマスクを示す平面図である。
【図6】従来のカラー液晶ディスプレイを示す断面図で
ある。
【図7】従来のカラーフィルタの一構成例を示す平面図
である。
【図8】従来のカラーフィルタの一構成例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1…絶縁性基板 2…色素層形成用透明電極 3…色素層 4…保護膜 5…金属ブラックマトリックス 6…液晶駆動用電極 7…電極取出窓口 10…カラーフィルタ基板 11…平滑膜 12…液晶駆動用電極 20…駆動用基板 30…液温 40…封止剤

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明
    電極、色素層、保護膜、金属又は導電性金属酸化物薄膜
    系のブラックマトリックス及び液晶駆動用電極を順次積
    層してなることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明
    電極、色素層、保護膜、液晶駆動用電極及び金属又は導
    電性金属酸化物薄膜系のブラックマトリックスを順次積
    層してなることを特徴とするカラーフィルタ。
  3. 【請求項3】 ブラックマトリックスが、クロム及び酸
    化クロムから選ばれる少なくとも一種からなる薄膜の単
    層又は積層であることを特徴とする請求項1又は2記載
    のカラーフィルタ。
  4. 【請求項4】 絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明
    電極、色素層、保護膜、金属又は導電性金属酸化物薄膜
    系のブラックマトリックス及び液晶駆動用電極を順次積
    層して形成することを特徴とするカラーフィルタの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 絶縁性基板の一面に、色素層形成用透明
    電極、色素層、保護膜、液晶駆動用電極及び金属又は導
    電性金属酸化物薄膜系のブラックマトリックスを順次積
    層して形成することを特徴とするカラーフィルタの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 色素層を、色素層形成用電極と導通する
    取出電極を用いて、ミセル電解法又は電着法によって形
    成することを特徴とする請求項4又は5記載のカラーフ
    ィルタの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6280591B1 (en) 1997-10-01 2001-08-28 Fuji Xerox Co., Ltd. Image forming method and image forming material
JP2007178958A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Dainippon Printing Co Ltd カラーフィルタの製造方法

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