JP3523371B2 - カラーフィルタ基板およびカラー液晶表示装置 - Google Patents
カラーフィルタ基板およびカラー液晶表示装置Info
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Description
びカラー液晶表示装置に係り、特に表示品質に優れ、信
頼性の高いカラー液晶表示装置と、これに用いるカラー
フィルタ基板に関する。
ラーの液晶表示装置が注目されている。一般に、カラー
液晶表示装置は、ブラックマトリックスと複数の色(通
常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)からなる
着色層を備えたカラーフィルタ基板と対向電極基板との
間に液晶層を挟持した構造である。そして、各色の着色
層R、G、Bのそれぞれの画素に対応する部分の液晶層
の光透過率を制御することによりカラー画像を得るよう
に構成されている。したがって、上記のカラーフィルタ
基板は、カラー液晶表示装置にとり必須であり、カラー
液晶表示装置の表示品位そのものを左右する重要な部材
である。
リックスや着色層は、染色基材を塗布し、フォトマスク
を介して露光・現像して形成したパターンを染色する染
色法、感光性レジスト内に予め着色顔料を分散させてお
き、フォトマスクを介して露光・現像する顔料分散法、
および、印刷インキで各色を印刷する印刷法等により形
成されていた。近年、さらに製造コストが低く、かつ、
高性能なカラーフィルタ基板が要望され、このような要
望に応えるものとして、塗料の使用効率が高く、ブラッ
クマトリックスや着色層の形成時間が短時間(数十秒)
で生産能力の優れた電着法により製造されたカラーフィ
ルタ基板が注目されている。
透明導電層を形成し、その透明導電層上にポジレジスト
層を形成して所定のパターンを有するマスクを介して露
光を行い、次いで、露光部分を溶解除去して透明導電層
の所定箇所を露出させ、その後、透明基板を所定色の電
着液中に浸漬した状態で、透明基板の周辺の透明導電層
から通電して電着を行い、このような電着操作を繰り返
すことによって順次ブラックマトリックス、着色層を設
けてカラーフィルタ層を形成している。このようにして
ブラックマトリックスと着色層からなるカラーフィルタ
層が形成された後、基板の全面に紫外線を照射してポジ
レジスト層を除去し、その後、カラーフィルタ層の上に
液晶層を駆動するための透明導電層を形成し、さらに、
配向層としてポリイミドを塗布、焼成してから配向処理
(ラビング)を行ってカラーフィルタ基板とされる。
タ基板の製造方法は、従来、例えば、特開昭61−20
3403号公報、特開昭61−270701号公報等に
開示されている。
よって作製されたカラーフィルタ基板では、ブラックマ
トリックスや着色層からなるカラーフィルタ層は、電着
用の透明導電層上に形成されている。しかしながら、こ
の透明導電層とカラーフィルタ層との接着力は、従来の
ガラス基板等の透明基板上に染色法、顔料分散法、印刷
法等により直接形成されたカラーフィルタ層と透明基板
との接着力に比べて劣るという問題がある。電着法にお
けるカラーフィルタ層の低接着力の原因としては、以下
のことが考えられる。透明導電層は、酸化インジウムス
ズ(ITO)等の金属酸化物により形成されるが、IT
O等の金属酸化物の表面張力はガラス基板等の透明基板
の表面張力よりも極めて大きい。このため、高分子化合
物をビヒクルとするブラックマトリックスや着色層のよ
うな表面張力が比較的小さな電着膜(カラーフィルタ
層)がITO等の金属酸化物上に形成された場合、両者
の濡れ性が極めて悪いものとなる。さらに、ITO等の
金属酸化物の表面水酸基はガラス基板に比べて少なく、
したがって、カラーフィルタ層とITO等の金属酸化物
との間に存在する水素結合も、カラーフィルタ層とガラ
ス基板間に存在する水素結合に比べて少ないものとな
る。
との接着力が不充分であると、カラーフィルタ基板と対
向電極基板との間に液晶層を密封させて作製したカラー
液晶表示装置において、高温高湿の雰囲気中での長期間
放置によるカラーフィルタ層の剥離が生じ、画質の低下
を来し、さらに、カラー液晶表示装置の正確な駆動も困
難になるという問題がある。
タ層の低接着力の問題は、電着用の透明導電層を予めパ
ターニングしておき、この透明導電層上にのみカラーフ
ィルタ層を形成する場合(特開昭59−114572
号)も、同様に生じる問題である。
れたものであり、高温高湿雰囲気のもとでも、優れた表
示品質を示す信頼性の高いカラー液晶表示装置と、この
カラー液晶表示装置に用いるカラーフィルタ基板を提供
することを目的とする。
るために、本発明のカラーフィルタ基板は、絶縁性の透
明基板と、該透明基板上に形成された第1の透明導電層
と、該第1の透明導電層上に順次積層されたカラーフィ
ルタ層および第2の透明導電層とを備え、前記第1の透
明導電層の前記カラーフィルタ層形成面側の表面粗さ
(Rmax)は、測定長10,000nmにおいて10
〜50nmの範囲であるような構成とした。
記第1の透明導電層を前記カラーフィルタ層の形成領域
の所定箇所にのみ設けるような構成、前記カラーフィル
タ層と前記第2の透明導電層との間に保護膜を備えるよ
うな構成、さらに、前記第1の透明導電層は、真空蒸着
法により形成された層であるような構成とした。
るカラーフィルタ基板および対向電極基板と、前記両基
板間に密封された液晶層とを有するカラー液晶表示装置
において、前記カラーフィルタ基板は、上記のいずれか
のカラーフィルタ基板であるような構成とした。
透明導電層は表面張力が大きく、かつ、表面の官能基が
少ないが、この第1の透明導電層の表面粗さ(Rma
x)を、測定長10,000nmにおいて10nm以上
とすることにより、第1の透明導電層がカラーフィルタ
層に対してアンカーリンクとしての作用をなし、カラー
フィルタ層が第1の透明導電層上に充分な接着力で保持
される。
て説明する。
を示す概略構成図である。図1において、本発明のカラ
ーフィルタ基板1は、絶縁性の透明基板2に設けられた
電着用の第1の透明導電層3上にブラックマトリックス
5と着色層6からなるカラーフィルタ層4が形成されて
おり、さらに、このカラーフィルタ層4上に液晶駆動用
の第2の透明導電層7が形成されている。そして、上記
の第1の透明導電層3のカラーフィルタ層4形成面側
は、測定長10,000nmにおける表面粗さ(Rma
x)が10nm以上、好ましくは10〜50nmである
ような面を備えている。
る絶縁性の透明基板2としては、石英ガラス、パイレッ
クスガラス、合成石英板等の可撓性のないリジット材、
あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を
有するフレキシブル材を用いることができる。この中で
特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さ
い素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作
業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない
無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス
方式によるLCD用のカラー液晶表示装置に使用するカ
ラーフィルタ基板に適している。
1の透明導電層3および第2の透明導電層7は、酸化イ
ンジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ス
ズ(SnO)等、およびその合金等を用いて、スパッタ
リング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CV
D法等の一般的な成膜方法により形成することができ
る。第1の透明導電層3の表面粗さ(Rmax)は、成
膜条件を制御することによって上述のように10nm以
上とすることができるが、成膜方法としては、特に表面
粗さが大きくなる真空蒸着法を用いることが好ましい。
ここで、第1の透明導電層3の表面粗さ(Rmax)
は、STM (Scanning Tunneling Microscope)で測定
し、測定長10,000nmにおける最大表面粗さ(R
max)で示される。この表面粗さが10nm未満であ
ると、第1の透明導電層3のアンカーリンク作用が得ら
れず、透明導電層3とカラーフィルタ層4との接着力が
不十分なものとなる。
0〜190nm程度、好ましくは100〜175nm程
度とすることができる。また、液晶駆動用の第2の透明
導電層7の厚みは20〜200nm程度、好ましくは9
0〜190nm程度とすることができる。
4を構成する着色層6は赤色パターン6R、緑色パター
ン6Gおよび青色パターン6Bがモザイク型、ストライ
プ型、トライアングル型、4画素配置型等の所望の形態
で配列されてなり、ブラックマトリックス5は各着色パ
ターンの間および着色層6形成領域の外側に設けられて
いる。
着用の第1の透明導電層3が透明基板2の全面に形成さ
れたものであるが、本発明のカラーフィルタ基板では、
透明導電層3をカラーフィルタ層4の形成領域の所定箇
所にのみ設けることもできる。このような本発明のカラ
ーフィルタ基板の例を図2および図3を参照して説明す
る。
ルタ基板1は、絶縁性の透明基板2上のカラーフィルタ
層4の形成領域に相当する領域に設けられた電着用の第
1の透明導電層3と、この透明導電層3上にブラックマ
トリックス5と着色層6からなるカラーフィルタ層4が
形成されており、このカラーフィルタ層4上に液晶駆動
用の第2の透明導電層7が形成されている。
ルタ基板1では、絶縁性の透明基板2上に設ける第1の
透明導電層3は、カラーフィルタ層4の形成領域のうち
着色層6に相当する領域にのみ形成されている。
ブラックマトリックス5と着色層6とからなるカラーフ
ィルタ層4と液晶駆動用の第2の透明導電層7との間に
保護膜を設けてもよい。図4は図1に示される本発明の
カラーフィルタ基板1において、カラーフィルタ層4と
第2の透明導電層7との間に保護膜8を設けた例を示す
概略構成図である。このような保護膜8は、例えば、ア
クリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等の熱
硬化性高分子材料あるいは紫外線硬化性高分子材料を用
いて形成することができる。保護膜8の厚さは、0.2
〜10μm、好ましくは0.5〜5μm程度とすること
ができる。尚、図2および図3に示される本発明の他の
態様のカラーフィルタ基板においても、保護層をカラー
フィルタ層4と液晶駆動用の第2の透明導電層7との間
に設けることができることは勿論である。
方法を、図1に示されるカラーフィルタ基板1を例にし
て説明する。
面に電子加熱蒸着法等の公知の手段を用いて酸化インジ
ウムスズ(ITO)等の透明導電性物質により透明導電
層3を形成する(図5(A))。この透明導電層3の形
成では、透明導電層3の表面粗さ(Rmax)が、測定
長10,000nmのおいて10nm以上となるように
する。
塗布してレジスト層10を形成し、所望のパターン、例
えば、ブラックマトリックスパターンに対応したフォト
マスク11を介してレジスト層10を露光する(図5
(B))。その後、現像・乾燥してブラックマトリック
スパターンに対応した形状に透明導電層3を露出し、黒
色顔料を分散させた電着浴中に上記の透明基板2を浸漬
し、透明導電層3に電圧を印加して黒色電着材を析出さ
せ、十分に水洗した後に乾燥してピンホールのないブラ
ックマトリックス5を形成する(図5(C))。
ーン6G、青色パターン6Bを形成することにより、カ
ラーフィルタ層4を形成する(図5(D))。
は、一般に有機材料(高分子材料)からなり、その原形
は電着塗装法としてよく知られている。電着塗装では、
電気化学的な主電極との反応によりカチオン電着とアニ
オン電着とがある。これは、電着材料がカチオンとして
存在するか、アニオンとして挙動するかで分類される。
電着に用いられる有機高分子物質としては、天然油脂
系、合成油脂系、アルキッド樹脂系、ポリエステル樹脂
系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系等の種々の有機高
分子物質が挙げられる。
ポリブタジエン系樹脂がしられており、電着物質に硬化
は酸化重合反応による。カチオン型はエポキシ系樹脂が
多く、単独あるいは変性されて使用できる。その他に、
メラミン系樹脂、アクリル系樹脂等のいわゆるポリアミ
ノ系樹脂が多く用いられ、熱硬化や光硬化等により強固
な着色層が形成できる。
は、アニオン型またはカチオン型電着浴中に微粉砕され
た顔料や染料を分散させ、イオン性高分子材料とともに
導電性部に共析させる。
6からなるカラーフィルタ層4を覆うように第2の透明
導電層7を形成する(図5(E))。この透明導電層7
は、上述ように酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜
鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびその合金
等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプ
レーティング法、CVD法等の一般的な成膜方法により
形成することができる。
て説明する。本発明のカラー液晶表示装置は、上記のよ
うなカラーフィルタ基板と対向電極基板との間に液晶層
を密封したものである。
示装置の一例を示す部分断面図である。図6において、
本発明のカラー液晶表示装置21は、上述のような本発
明のカラーフィルタ基板1と対向電極基板23とを所定
の間隔で対向させ、周辺部をシール部材24により封止
し、両基板間に厚さ5〜10μm程度の液晶層25を形
成したものである。尚、カラーフィルタ基板1と対向電
極基板23の外側には、それぞれ偏光板26,27が配
設されている。また、カラーフィルタ基板1の液晶層2
5に接する面には、配向層29が設けられている。
対向電極基板23は、透明基板31上に液晶駆動用の透
明電極32および薄膜トランジスタ(TFT)33を備
え、透明電極32を覆うように配向層34が形成されて
いる。この対向電極基板23には、薄膜トランジスタ
(TFT)33を開閉するゲート線群(図示せず)、映
像信号を供給する信号線群(図示せず)、および、カラ
ーフィルタ基板側のコーナーの取り出し部から受け渡し
(トランスファー部(設計により1〜3か所の取り出し
部に設ける))されたカラーフィルタ電極への電圧供給
線が配設されている。これらのリード線35は、通常、
薄膜トランジスタ(TFT)33の製造工程で一括して
形成されたAl等の金属からなるものであり、透明電極
32に接続されているとともに、外部の駆動IC41か
らの電気的な接続線42に接続されている。また、対向
電極基板23の液晶層25に接する面には、配向層34
が設けられている。
29、および、対向電極基板23に設けられた配向層3
4は、ポリイミド系、ポリアミド系、ポリウレタン系お
よびポリ尿素系の有機化合物のなかの少なくとも1種を
含むような層であり、厚みは0.01〜1μm、好まし
くは0.03〜0.5μm程度とすることができる。こ
のような配向層29,34は、種々の印刷法等、公知の
塗布方法により塗布した後、焼成してから配向処理(ラ
ビング)が行われる。
フィルタ基板1の各着色パターン6R,6G,6Bが画
素を構成し、偏光板27側から照明光を照射した状態で
各画素に対応する液晶駆動用の透明電極をオン、オフさ
せることで液晶層25がシャッタとして作動し、着色パ
ターン6R,6G,6Bのそれぞれの画素が光を透過し
てカラー表示が行われる。このようなカラー液晶表示装
置21は、上記の本発明のカラーフィルタ基板1を用い
ることによって、高温高湿の環境下であっても優れた表
示品質を示し、信頼性の高いものとなる。
アクティブマトリックス方式を用いているが、本発明の
カラー液晶表示装置はこれに限定されるものではなく、
例えば、単純マトリックスやセグメント等の方式、MI
M(金属/絶縁物/金属)等の2端子素子を用いたアク
ティブマトリックス方式等を用いたものでもよいことは
勿論である。
を更に詳細に説明する。 (実施例1)厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子
(株)製 AS)上に、酸化インジウムスズ(ITO)
を電子加熱蒸着法により成膜して、電着用の第1のIT
O透明導電層(厚み80nm、シート抵抗20Ω/S
Q)を形成した。この第1のITO透明導電層の表面粗
さ(Rmax)をSTM (Scanning Tunneling Microsc
ope)(クラボウ(株)製 KURASURF-101 )で測定した結
果を図7に示す。図7に示された結果から、測定長1
0,000nmにおける表面粗さ(Rmax)は32.
4nmであった。
性レジスト(東京応化工業(株)製OFPR−800)
をスピンコート法により塗布してレジスト層(厚み2.
5μm)を形成した。このレジスト層に、ブラックマト
リックス用のパターンを有するフォトマスクを介して露
光を行った。この露光は、超高圧水銀ランプを有する紫
外線露光装置((株)オーク製作所製 JL3300)
を用いて70mJ/cm2 の紫外線を照射して行った。
次に、露光部分を現像除去し、ブラックマトリックス用
のパターンを有するレジスト層を形成した。
ス用電着液中に、上記のITO透明導電層を陽極とし、
白金電極を陰極として、電極間隔50mmとなるように
ガラス基板を浸漬し、直流電圧28V、25℃で20秒
間通電して電着を行った。次に、電着液から取り出した
ガラス基板を充分に水洗した後、80℃、10分間の乾
燥を行ってブラックマトリックスを形成した。
のパターンを有するフォトマスクを介して露光を行っ
た。この露光は、超高圧水銀ランプを有する紫外線露光
装置((株)オーク製作所製 JL3300)を用いて
100mJ/cm2 の紫外線を照射して行った。次に、
露光部分を現像除去し、赤色パターン用のパターンでI
TO透明導電層を露出させた。
液中に、ITO透明導電層を陽極とし、白金電極を陰極
として、ブラックマトリックス形成と同様に電着を行っ
た。次に、電着液から取り出したガラス基板を充分に水
洗した後、80℃、10分間の乾燥を行って透明性の良
好な赤色パターン層を形成した。
用のパターンを有するフォトマスクを介して、赤色パタ
ーン形成時と同様に露光を行い、その後、露光部分を現
像除去し、緑色パターン用のパターンでITO透明導電
層を露出させた。
S)に代わりに緑色顔料(フタロシアニングリーン)を
用いた他は、上記の赤色パターン層用の電着液と同様に
して緑色パターン用の電着液を調整した。そして、緑色
パターン用電着液中に、ITO透明導電層を陽極とし、
白金電極を陰極として、電極間隔50mmとなるように
基板を浸漬し、直流電圧30V、25℃で20秒間通電
して電着を行った。次に、電着液から取り出したガラス
基板を充分に水洗した後、80℃、10分間の乾燥を行
って透明性の良好な緑色パターン層を形成した。
青色パターン用のパターンを有するフォトマスクを介し
て、赤色パターン形成時と同様に露光を行い、その後、
露光部分を現像除去し、青色パターン用のパターンでI
TO透明導電層を露出させた。
S)に代わりに青色顔料(フタロシアニンブルー)を用
いた他は、上記の赤色パターン層用の電着液と同様にし
て青色パターン用の電着液を調整した。そして、青色パ
ターン用電着液中に、ITO透明導電層を陽極とし、白
金電極を陰極として、電極間隔80mmとなるように基
板を浸漬し、直流電圧30V、25℃で20秒間通電し
て電着を行った。次に、電着液から取り出したガラス基
板を充分に水洗した後、80℃、10分間の乾燥を行っ
て透明性の良好な青色パターン層を形成した。
射し、残るレジスト層を現像して剥離した。これによ
り、ブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パター
ンおよび青色パターンからなるカラーフィルタ層を形成
した。次いで、200℃で1時間硬化してカラーフィル
タ基板を得た。
板を、沸騰水に1時間浸漬させ、浸漬前後におけるテー
プ剥離試験を行ったところ、浸漬前後とも脱落するカラ
ーフィルタ層はなく、カラーフィルタ層はITO透明導
電層上に高い接着性で保持されていることが確認され
た。 (実施例2)厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子
(株)製 AS)上に、酸化インジウムスズ(ITO)
を電子加熱真空蒸着法により成膜して、電着用の第1の
ITO透明導電層(厚み120nm、シート抵抗12Ω
/SQ)を形成した。この第1のITO透明導電層の表
面粗さ(Rmax)をSTM (Scanning Tunneling Mic
roscope)(クラボウ(株)製 KURASURF-101 )で測定し
た結果、測定長10,000nmにおける表面粗さ(R
max)は13nmであった。
例1と同様にして、ブラックマトリックス、赤色パター
ン、緑色パターンおよび青色パターンからなるカラーフ
ィルタ層を形成した。次いで、200℃で1時間硬化し
てカラーフィルタ基板を得た。
板を、沸騰水に1時間浸漬させ、浸漬前後におけるテー
プ剥離試験を行ったところ、浸漬前後とも脱落するカラ
ーフィルタ層はなく、カラーフィルタ層はITO透明導
電層上に高い接着性で保持されていることが確認され
た。 (比較例)厚み1.1mmのガラス基板(旭硝子(株)
製 AS)上に、酸化インジウムスズ(ITO)をスパ
ッタリング法により成膜して、電着用の第1のITO透
明導電層(厚み113nm、シート抵抗13Ω/SQ)
を形成した。この第1のITO透明導電層の表面粗さ
(Rmax)をSTM (Scanning Tunneling Microscop
e)(クラボウ(株)製 KURASURF-101 )で測定した結果
を図8に示す。図8に示された結果から、測定長10,
000nmにおける表面粗さ(Rmax)は7.1nm
であった。
例1と同様にして、ブラックマトリックス、赤色パター
ン、緑色パターンおよび青色パターンからなるカラーフ
ィルタ層を形成した。次いで、200℃で1時間硬化し
てカラーフィルタ基板を得た。
と同様に浸漬前後のテープ剥離試験を行った。その結
果、浸漬前はカラーフィルタ層とITO透明導電層との
間に良好な接着性がみられたが、浸漬後はカラーフィル
タ層の剥離が生じた。 (カラー液晶表示装置の実施例)実施例1、実施例2お
よび比較例で作製した各カラーフィルタ基板のカラーフ
ィルタ層上にスパッタリング法により液晶駆動用の第2
のITO透明導電層(厚み40nm)を形成した。次い
で、各カラーフィルタ基板のITO透明導電層上に配向
層用塗布液(日本合成ゴム(株)製AL−3046)を
スピンナー塗布(2000rpm、10秒間)によって
塗布して厚み500Åの配向層を形成し、その後、ラビ
ング処理を行った。
ニング(株)製7059)の一方の面に、所定のパター
ンでCrを用いてゲート電極を形成し、また、ITO膜
で液晶駆動用の透明電極を形成した。その後、ゲート電
極を覆うようにSiNx 層を形成してゲート絶縁層と
し、SiNx 層を介してゲート電極上にアモルファスシ
リコン(a−Si)層を形成した。さらに、a−Si層
の一端に接続するようにCrソース電極を形成し、a−
Si層の他端と透明電極に接続するようにCrドレイン
電極を形成して薄膜トランジスタ(TFT)を構成し
た。次いで、透明電極とTFT上に上述のカラーフィル
タ基板と同様にして配向層を形成しラビング処理を行っ
て、図6に示されるような透明電極とTFTを備えた対
向電極基板を作製した。
1、2および比較例)と対向電極基板を用いてカラーフ
ィルタ液晶表示装置を作製し、80℃、90%RHの環
境下に500時間放置した後、カラー画像を表示させ
た。その結果、実施例1および実施例2のカラーフィル
タ基板を用いたカラー液晶表示装置は、明るさに優れた
良好なカラー画像が表示された。しかし、比較例のカラ
ーフィルタ基板を用いたカラー液晶表示装置では、欠陥
が発生した。
縁性の透明基板に形成された電着用の第1の透明導電層
は表面粗さ(Rmax)が10nm以上に設定されてい
るため、この面上に形成された表面張力の低いカラーフ
ィルタ層との間にアンカーリンク効果が発現され、カラ
ーフィルタ層は第1の透明導電層上に充分な接着力で保
持され、このように構成されたカラーフィルタ基板と対
向電極基板とを相対向させ、前記両基板間に液晶層と密
封してカラー液晶表示装置とすることにより、高温高湿
雰囲気に放置しても優れた表示品質を安定して示し、か
つ、正確な駆動が可能で信頼性の高いカラー液晶表示装
置が可能となる。
構成図である。
略構成図である。
略構成図である。
略構成図である。
するための図である。
断面図である。
表面形状を示す図である。
面形状を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 絶縁性の透明基板と、該透明基板上に形
成された第1の透明導電層と、該第1の透明導電層上に
順次積層されたカラーフィルタ層および第2の透明導電
層とを備え、前記第1の透明導電層の前記カラーフィル
タ層形成面側の表面粗さ(Rmax)は、測定長10,
000nmにおいて10〜50nmの範囲であることを
特徴とするカラーフィルタ基板。 - 【請求項2】 前記第1の透明導電層は、前記カラーフ
ィルタ層の形成領域の所定箇所にのみ設けられているこ
とを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板。 - 【請求項3】 前記カラーフィルタ層と前記第2の透明
導電層との間に保護膜を備えることを特徴とする請求項
1または請求項2に記載のカラーフィルタ基板。 - 【請求項4】 前記第1の透明導電層は、真空蒸着法に
より形成された層であることを特徴とする請求項1乃至
請求項3に記載のカラーフィルタ基板。 - 【請求項5】 相対向するカラーフィルタ基板および対
向電極基板と、前記両基板間に密封された液晶層とを有
するカラー液晶表示装置において、 前記カラーフィルタ基板は、請求項1乃至請求項4のい
ずれかに記載のカラーフィルタ基板であることを特徴と
するカラー液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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