オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、限定されたエリアで利用される。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアの特性に合った汎用的な装置であることが求められる。しかしながら、多様なエリアの特性にあった汎用的なオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、ハードウェアリソースが多く必要になる。
本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることを目的とする。
環状既定ルートに、接続既定ルートを行き来可能に接続した場合、既定ルートのエリアが広くなり、多様なエリアでオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置を利用することができる。本願発明者らは、多様なエリアを詳細に検討したところ、エリアごとに、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数、利用者の利用目的などの特性が異なることがわかった。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置を、多様なエリアの特性に合わせた汎用的な装置にしようとすると、多様なエリアのこれらの特性を考慮して設計する必要がある。つまり、複数のエリア全体に対して、1つの汎用的なオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置でオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を管理できるように設計する。または、多様なエリアのそれぞれに対して、1つの汎用的なオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置でオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を管理できるように設計する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置が利用されるエリアの広さは限定されている。そのため、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数は、エリアによって極端に異なることはない。その一方、利用者の利用目的は、エリアによって大きく異なる。ここで、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースは、利用者の利用目的のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースよりも少ない。そこで、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置とは別に、利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置を設けることを考えた。また、利用要求マネジメント装置を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と情報を送受信可能に構成した。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置を、利用要求マネジメント装置から取得した利用者の利用要求に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御するように構成した。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースを、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースのみとした。そして、利用者の利用目的のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースを、利用要求マネジメント装置のハードウェアリソースに設けた。これにより、エリアの特性に合わせつつ、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
(1)本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、(i)走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートを乗員の有無に関わらず自動で走行する複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両との間で情報を送受信可能に構成され、(ii)利用者からの利用要求を取得したときに、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から少なくとも1台の前記オンデマンド既定ルート自動走行車両を利用者が乗車する予定の位置に配車するように、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御するオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置であって、(A)少なくとも1つの環状既定ルートと、前記環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートである前記既定ルートのルートに関連するルート情報、(B)前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が送信した前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置に関連する車両位置情報、(C)前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の乗員の有無に関連する乗員有無情報、および、(D)情報端末および前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と情報を送受信可能に構成された少なくとも1つの利用要求マネジメント装置が、前記情報端末から利用者の利用要求を受信したときに、前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信された、利用者が乗車する予定の乗車予定位置の情報を含む利用者の前記利用要求に関連する利用要求情報を取得する情報取得処理と、取得した前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から前記乗車予定位置に配車する車両を選択する配車車両選択処理と、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記乗車予定位置に配車する車両に、前記利用要求マネジメント装置が受信した前記利用要求に含まれる利用者の前記乗車予定位置に向かって走行するように指示する配車指令信号を生成する配車指令信号生成処理と、生成した前記配車指令信号を前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記乗車予定位置に配車する車両に送信する送信処理と、を実行するように構成されまたはプログラムされたプロセッサを有することを特徴とする、ことを特徴とする。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートに行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、利用者の利用要求を、情報端末と情報を送受信可能に構成された少なくとも1つの利用要求マネジメント装置から取得する。情報端末は、利用者が所持してもよいし、オンデマンド既定ルート自動走行車両の乗降場所に配置されてもよい。利用要求マネジメント装置は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置とは別に設けられる。利用要求マネジメント装置は、エリアごとに設けることができる。そのため、複数の利用要求マネジメント装置を、多様なエリアに設けることができる。利用者は利用要求を、情報端末からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と送受信可能に構成された利用要求マネジメント装置に送信する。1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に対して、複数の利用要求マネジメント装置を設けることができる。つまり、利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置を、エリアごとに設けることができる。そして、エリアによって大きく異なる利用者の利用目的に応じて、利用要求マネジメント装置を構成することができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアに設けられた複数の利用要求マネジメント装置を介して、利用者が所持する情報端末からの利用者の利用要求を受け付けることができる。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置が利用される環状接続既定ルートのエリアの広さは限定されている。そのため、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数は、エリアによって極端に異なることはない。その一方、利用者の利用目的は、エリアによって大きく異なる。ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置とは別に、利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置を設けられる。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、利用要求マネジメント装置から取得した利用者の利用要求に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御するように構成される。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースは、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースのみで構成される。そして、利用者の利用目的のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースは、利用要求マネジメント装置のハードウェアリソースで構成される。これにより、エリアの特性に合わせつつ、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることができる。
(2)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、前記利用要求マネジメント装置または前記情報端末に対して、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記乗車予定位置に配車される車両の前記乗車予定位置への配車の予定に関連する配車予定情報を送信する配車予定送信処理、を更に実行するように構成されまたはプログラムされたプロセッサを有する。
この構成によると、利用要求マネジメント装置または情報端末で、配車予定情報が取得される。そして、利用要求マネジメント装置または情報端末で、利用者の利用目的に応じて乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を用いることができる。例えば、利用要求マネジメント装置または情報端末で、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を表示したり、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報に基づいた利用者に対するサービス情報を表示したりすることができる。これにより、利用要求マネジメント装置は、エリアによって異なる利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントすることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、より多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることができる。
(3)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)または(2)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記配車指令信号は、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記乗車予定位置に配車する車両に対して、乗員が乗っておらず前記配車指令信号を受信することが可能な状態である待機状態から、前記配車指令信号に基づいて前記乗車予定位置に向かって走行している状態である配車状態に変化する際に、前記待機状態の速度が前記配車状態の速度よりも小さくなるように指示する信号である。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートに行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートは増やすことができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号に基づいて乗員が乗っていない待機状態から配車状態に変化する際に、待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように、オンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を指令する配車指令信号を生成する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルートは、環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートを有するため、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を常時循環走行させずに、環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費を低くできる。つまり、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(4)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(3)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記情報取得処理は、更に、前記環状接続既定ルート上の前記乗車予定位置になることが予想される位置である予想乗車位置に関連する予想乗車位置情報を取得し、前記車両選択処理は、更に、取得した前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記予想乗車位置情報に基づいて、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の内の前記配車指令信号を受信していない状態の車両の中から前記予想乗車位置に事前に配車する車両を選択し、前記プロセッサは、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記予想乗車位置情報に事前に配車する車両の走行を、前記予想乗車位置に移動するように指令する事前配車指令信号を、取得した前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記予想乗車位置情報に基づいて生成する事前配車指令信号生成処理を更に実行するように構成されまたはプログラムされ、前記送信処理は、更に、生成した前記事前配車指令信号を前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記予想乗車位置に事前に配車する車両に送信する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートに行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートは増やすことができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、事前配車指令信号に基づいて、環状接続既定ルート上の利用者が乗車する予定の乗車予定位置になることが予想される予想乗車位置に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を指令する事前配車指令信号を生成する。事前配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率のよい車両の運行の制御が可能となる。エネルギーの効率のよい車両の運行の制御とは、例えば、次のケースである。例えば、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両を、エネルギー消費量が少ない速度で走行させたり、渋滞しないようなルートで走行させたりするように制御するケースである。これにより、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費を低くできる。つまり、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(5)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(4)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記予想乗車位置情報は、利用者の過去の利用実績および利用者の現在位置を含む利用者に関連する情報、利用者の過去に前記オンデマンド既定ルート自動走行車両を利用したときの目的地を含む目的地に関連する情報、または、前記環状接続既定ルートの環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成される。
この構成によると、利用者に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成された予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルートは、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルートのエリア内の利用者に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルートのエリア内の目的地に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルートのエリア内の環境に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。利用者に関連する情報とは、利用者の過去の利用実績の情報および利用者の現在位置の情報を含む。利用者の過去利用実績の情報は、例えば、利用者の過去の乗車位置および乗車日時の情報や、降車位置および降車日時の情報である。目的地に関連する情報は、利用者の過去にオンデマンド既定ルート自動走行車両を利用したときの目的地を含む。目的地に関連する情報は、例えば、目的地の場所の情報や、店舗の営業日および営業時間の情報や、イベントの開催日および開催時間の情報である。利用者に関連する情報および目的地に関連する情報は、例えば、宿泊施設のチェックインおよびチェックアウトの統計情報である。環境に関連する情報は、例えば、雨などの天候の情報である。そして、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的、利用者が乗車することが予想される位置を予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、配車指令信号を受信してから移動する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(6)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(4)または(5)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記予想乗車位置情報は、前記予想乗車位置および前記予想乗車位置を前記乗車予定位置とした利用者の前記利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻の情報を含み、前記事前配車指令信号は、前記予想乗車位置利用要求時刻に前記予想乗車位置にいることを指示する。
この構成によると、予想乗車位置情報および予想乗車位置利用要求時刻に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルートは、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的、予想乗車位置で利用者の利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻が予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(7)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(6)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記環状接続既定ルートが、第1接続既定ルート、および、第1接続部で前記第1接続既定ルートと接続される第1接続既定ルートを含み、前記プロセッサは、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在し、且つ、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合であって、前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が車両前方向にある障害物の存在に関連する制御が行われない状態であると判断した場合、または、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在し、且つ、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合であって、前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が車両前方向にある障害物の存在に関連する制御が行われない状態であると判断した場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記第1接続部を通過する順番を前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後にするように、前記第1接続部に向かって走行するときの前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両の速度が、前記第1接続部に向かって走行するときの前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の速度よりも小さくなるように指令する調停指令信号を生成する調停指令信号生成処理を更に実行するように構成されまたはプログラムされ、前記送信処理は、更に、生成した前記調停指令信号を前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両に送信する。
この構成によると、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、調停指令信号に基づいて、第1接続部を通過する順番が第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように待機する。第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両よりも先に第1接続部を通過する。また、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、調停指令信号に基づいて、第1接続部を通過する順番が第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように待機する。第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両よりも先に第1接続部を通過する。調停指令信号は、例えば次のケースで、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両に送信される。例えば、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、待機状態の車両であり、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗員が乗っている車両、または、配車状態の車両であるケースである。また、例えば、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、配車状態の車両であり、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗員が乗っている車両であるケースである。また、例えば、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の両方が、配車状態の車両または乗員が乗っている車両であるケースであって、第1接続部から第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が向かっている乗車予定位置までの距離が、第1接続部から第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が向かっている乗車予定位置までの距離よりも短いケースである。また、例えば、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の両方が、待機状態の車両、配車状態の車両または乗員が乗っている車両であって、第1接続部からオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置までの距離が、第1接続部から第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置までの距離よりも長いケースである。また、例えば、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量が、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量より多いケースである。これにより、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合に、第1接続部において、これら2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両を円滑に通過させることができる。これにより、環状既定ルートに接続される接続既定ルートを増やしても、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を円滑に行うことができる。そして、環状接続既定ルートを走行できる複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。ここで、環状既定ルートに接続される接続既定ルートを増やすと、接続既定ルートで待機する待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を増やすことができる。そして、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなる場合がある。これにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(8)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(7)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗車可能な乗員の最大数が8名以下である。
この構成によると、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の車両自体の重量が軽くなる。また、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両に乗員が乗った際の車両全体の重量が軽くなる。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両1台あたりのエネルギー効率を向上させることができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(9)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(8)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記配車指令信号は、前記乗車予定位置に向かって走行する最中の速度が時速40km以下となるように、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から選択された前記乗車予定位置に配車する車両の走行を制御する。
この構成によると、配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の空気抵抗が小さい。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー消費量を減らすことができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(10)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(9)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記情報取得処理は、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、前記利用要求情報、および、前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量に関連するエネルギー情報を取得し、前記車両選択処理は、取得した前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、前記利用要求情報および前記エネルギー情報に基づいて、前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から前記乗車予定位置に配車する車両を選択し、前記配車指令信号生成処理は、取得した前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、前記利用要求情報および前記エネルギー情報に基づいて、前記配車指令信号を生成する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置において、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、乗車予定位置に配車する車両として選択される。つまり、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(11)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(10)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記エネルギー情報は、前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が送信した自車のエネルギー残量に関連する情報である。
この構成によると、環状接続既定ルート上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自車のエネルギー残量に関連する情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信された複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のより正確なエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、乗車予定位置に配車する車両としてより正確に選択される。つまり、より正確に、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、より正確に、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加をより抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(12)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(10)または(11)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記利用要求情報は、利用者が降車する予定の降車予定位置の情報を含む。
配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。利用要求情報に乗車予定位置および降車予定位置の情報が含まれる。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置、乗車予定位置、降車予定位置およびエネルギー残量に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両を乗車予定位置に配車することができる。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、現在位置から乗車予定位置を経由して降車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両を、乗車予定位置に配車することができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両全体のエネルギー効率を向上させることができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
(13)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(12)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記環状接続既定ルートは、第1環状既定ルートと、第2環状既定ルートと、少なくとも1つの第1接続既定ルートを有し、前記第1環状既定ルートおよび前記第2環状既定ルートが前記少なくとも1つの第1接続既定ルートを介して行き来可能に接続される。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する環状接続既定ルートに環状既定ルートが複数含まれる。そして、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。ここで、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすと、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなることがある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー消費量をより減らすことができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
本発明は、オンデマンド既定ルート自動走行車両に関するものであってもよい。
従来、オンデマンド既定ルート自動走行車両がある。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートを自動で走行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置との間で情報を送受信可能に構成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両との間で情報を送受信可能に構成され、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御する。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置が利用者からの利用要求を取得したときに、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置から受信した配車指令信号に基づいて利用者が乗車する予定の位置に配車される。
既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、走行可能なエリアの中で走行が制限される。これに対して、既定ルート以外のルートを走行する自動走行車両は、走行可能なエリアの中を自由に走行できる。既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、既定ルートでないルートを走行する自動走行車両と比べて、既定ルートの出発点から終着点まで走行するのに消費する1台あたりエネルギー消費量が少ない傾向がある。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する既定ルートが、環状である場合がある。既定ルートが環状であると、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両を常時循環走行させることができる。既定ルートが環状であると、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両を既定ルートにおいて分散させて走行させることができる。
特許文献1には、環状の既定ルートを走行する複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が開示されている。特許文献1では、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が環状の既定ルートを常時、循環走行している。そして、特許文献1では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、環状の既定ルートを常時、循環走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両が、利用者の利用要求に応じて配車される。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両の利用要求を行った利用者の待ち時間を減らしている。なお、特許文献1では、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、利用者を乗車させる場合に、環状既定ルートから外れて、非既定ルート上を走行する。また、利用者が乗車したオンデマンド既定ルート自動走行車両は、環状既定ルートを走行中に、利用者が停止したい位置で停車キーを操作することにより、停車する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両は、限定されたエリアで利用される。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアの特性に合わせて利用できることが求められる。オンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量は、エネルギー消費量から決まる。オンデマンド既定ルート自動走行車両の設計自由度は、エネルギー搭載量に応じて制約される。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることが望まれる。
本発明は、オンデマンド既定ルート自動走行車両を、多様なエリアで利用可能にすると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができることを目的とする。
特許文献1では、オンデマンド既定ルート自動走行車両の利用要求を行った利用者の待ち時間を減らすために、環状の既定ルートで複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が常時、循環走行している。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両として、エネルギー消費量の小さい小型車両が用いられている。つまり、特許文献1では、オンデマンド既定ルート自動走行車両の利用要求を行った利用者の待ち状態を減らすことを優先しつつ、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両全体のエネルギー消費量の増加を抑えている。特許文献1では、常時、循環走行することによるエネルギー消費が発生するため、環状の既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両の台数を増やしたとしても、1台あたりのエネルギー搭載量は維持される。そこで、本願発明者らは、1台あたりのエネルギー搭載量を減らすことを優先して、利用要求を行った利用者の待ち時間を減らすことを考えた。
また、環状既定ルートに、接続既定ルートを行き来可能に接続した場合、既定ルートのエリアが広くなり、多様なエリアでオンデマンド既定ルート自動走行車両を利用することができる。
(14)本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、複数の車輪と、車両を走行させるための駆動力を少なくとも1つの前記車輪に付与する駆動機構と、車両を減速させるための制動力を少なくとも1つの前記車輪に付与する制動機構と、車両が走行する際の少なくとも1つの前記車輪の進行方向を制御する進行方向制御機構と、(a)オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置との間で情報を送受信可能に構成され、(b)走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートを乗員の有無に関わらず自動で走行するように、且つ、利用者からの利用要求を取得した前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成された配車指令信号を受信した場合に利用者が乗車する予定の乗車予定位置に配車されるように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御して、前記乗車予定位置に向かって走行させる車両搭載制御装置と、を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両であって、前記車両搭載制御装置は、少なくとも1つの環状既定ルートと、前記少なくとも1つの環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートである前記既定ルートにおける自車の現在位置の情報を前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信し、(A)前記環状接続既定ルートのルートに関連するルート情報、(B)送信された前記自車の現在位置の情報を含む、前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置に関連する車両位置情報、(C)前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の乗員の有無に関連する乗員有無情報、および、(D)情報端末と情報を送受信可能に構成された利用要求マネジメント装置から受信した前記乗車予定位置の情報を含む利用者の前記利用要求に関連する利用要求情報に基づいて、前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置によって前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から前記乗車予定位置に配車する車両として選択された場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成された前記配車指令信号を受信し、前記配車指令信号に基づいて、前記利用要求マネジメント装置が受信した前記利用要求に含まれる利用者の前記乗車予定位置に向かって走行するように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御することを特徴とするオンデマンド既定ルート自動走行車両。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートと行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、利用者の利用要求を、情報端末と情報を送受信可能に構成された少なくとも1つの利用要求マネジメント装置から取得する。情報端末は、利用者が所持してもよいし、オンデマンド既定ルート自動走行車両の乗降場所に配置されてもよい。利用要求マネジメント装置は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置とは別に設けられる。利用要求マネジメント装置は、多様なエリアに設けることができる。利用者は利用要求を、情報端末からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と送受信可能に構成された利用要求マネジメント装置に送信する。1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に対して、複数の利用要求マネジメント装置を設けることができる。つまり、利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置を、エリアごとに設けることができる。そして、エリアによって大きく異なる利用者の利用目的に応じて、利用要求マネジメント装置を構成することができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアに設けられた複数の利用要求マネジメント装置を介して、利用者が所持する情報端末からの利用者の利用要求を受け付けることができる。
環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートは増やすことができる。車両搭載制御装置は、利用要求マネジメント装置が受信した利用要求に含まれる利用者の乗車予定位置に向かって走行するように、駆動機構、制動機構および進行方向制御機構を制御する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルートは、環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートを有するため、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両を常時循環走行させずに、環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両を環状既定ルートで常時循環走行させることなく、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。そして、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。これにより、利用者の待ち時間を短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(15)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記乗車予定位置への配車の予定に関連する配車予定情報が、前記利用要求マネジメント装置または前記情報端末に対して送信される。
この構成によると、利用要求マネジメント装置または情報端末で、配車予定情報が取得される。そして、利用要求マネジメント装置または情報端末で、利用者の利用目的に応じて乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を用いることができる。例えば、利用要求マネジメント装置または情報端末に対して、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を表示することができる。また、例えば、情報端末に対して、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報に基づいた利用者に対する目的地の情報などのサービス情報を表示したりすることができる。これにより、利用要求マネジメント装置は、エリアによって異なる利用者の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントすることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、より多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(16)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)または(15)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両搭載制御装置は、乗員が乗っておらず前記配車指令信号を受信することが可能な状態である待機状態から、前記配車指令信号に基づいて前記乗車予定位置に向かって走行している状態である配車状態に変化する際に、前記待機状態の速度が前記配車状態の速度よりも小さくなるように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートと行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートは増やすことができる。車両搭載制御装置は、配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する際に、待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように、駆動機構、制動機構および進行方向制御機構を制御する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルートは、環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートを有するため、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を常時循環走行させずに、環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両を環状既定ルートで常時循環走行させることなく、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。そして、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルートにおいて分散して待機させることができる。これにより、利用者の待ち時間を短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(17)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)〜(16)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両搭載制御装置は、更に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、および、前記環状接続既定ルート上の前記乗車予定位置になることが予想される位置である予想乗車位置に関連する予想乗車位置情報に基づいて、前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置によって前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の内の前記配車指令信号を受信していない状態の車両の中から前記予想乗車位置に事前に配車する車両として選択された場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記予想乗車位置情報に基づいて、前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成された事前配車指令信号を受信し、前記事前配車指令信号に基づいて前記予想乗車位置に移動するように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、少なくとも1つの環状既定ルートと、環状既定ルートと行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルートとを有する環状接続既定ルートを走行する。環状既定ルートと行き来可能な接続既定ルートは増やすことができる。車両搭載制御装置は、事前配車指令信号に基づいて、環状接続既定ルート上の利用者が乗車する予定の乗車予定位置になることが予想される予想乗車位置に移動するように、駆動機構、制動機構および進行方向制御機構を制御する。事前配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率のよい車両の運行の制御が可能となる。エネルギーの効率のよい車両の運行の制御とは、例えば、次のケースである。例えば、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両を、エネルギー消費量が少ない速度で走行させたり、渋滞しないようなルートで走行させたりするように制御するケースである。これにより、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルート上の利用者が乗車することが予想される位置またはその近傍に予め待機させることができる。これにより、利用者の待ち時間を短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(18)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(17)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記予想乗車位置情報は、利用者の過去の利用実績および利用者の現在位置を含む利用者に関連する情報、利用者の過去に前記オンデマンド既定ルート自動走行車両を利用したときの目的地を含む目的地に関連する情報、または、前記環状接続既定ルートの環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成される。
この構成によると、利用者に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成された予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルートは、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルートのエリア内の利用者に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルートのエリア内の目的地に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルートのエリア内の環境に関連する情報は、走行可能なエリア内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。利用者に関連する情報とは、利用者の過去の利用実績の情報および利用者の現在位置の情報を含む。利用者の過去利用実績の情報は、例えば、利用者の過去の乗車位置および乗車日時の情報や、降車位置および降車日時の情報である。目的地に関連する情報は、利用者の過去にオンデマンド既定ルート自動走行車両を利用したときの目的地を含む。目的地に関連する情報は、例えば、目的地の場所の情報や、店舗の営業日および営業時間の情報や、イベントの開催日および開催時間の情報である。利用者に関連する情報および目的地に関連する情報は、例えば、宿泊施設のチェックインおよびチェックアウトの統計情報である。環境に関連する情報は、例えば、雨などの天候の情報である。そして、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的、利用者が乗車することが予想される位置を予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルート上の利用者が乗車する確率のより高い位置またはその近傍に予め待機させることができる。これにより、利用者の待ち時間をより短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間をより短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(19)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(17)または(18)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記予想乗車位置情報は、前記予想乗車位置および前記予想乗車位置を前記乗車予定位置とした利用者の前記利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻の情報を含み、前記車両搭載制御装置は、前記事前配車指令信号に基づいて、前記予想乗車位置利用要求時刻に前記予想乗車位置にいるように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御する。
この構成によると、予想乗車位置および予想乗車位置利用時刻に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両が予想乗車位置に予想乗車位置利用時刻の前に配車される。環状接続既定ルートは、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルートのエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的、予想乗車位置を乗車予定位置とした利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻が予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を環状接続既定ルート上の利用者が乗車する確率のより高い位置またはその近傍に予め待機させることができる。これにより、利用者の待ち時間をより短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間をより短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(20)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)〜(19)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記環状接続既定ルートが、第1環状既定ルート、および、第1接続部で前記第1環状既定ルートと接続される第1接続既定ルートを含み、前記車両搭載制御装置は、自車より車両前方向にある障害物の存在に関連する前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構の制御が行われない状態で、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行しており、且つ、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合、または、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行しており、且つ、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成された、前記第1接続部を通過する順番が前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように指示する調停指令信号を受信し、前記調停指令信号に基づいて前記第1接続部に向かって走行するときの速度が、前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が前記第1接続部に向かって走行するときの速度よりも小さくなるように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御する。
この構成によると、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、調停指令信号に基づいて、第1接続部を通過する順番が第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように待機する。第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両よりも先に第1接続部を通過する。また、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両がいる場合に、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両は、調停指令信号に基づいて、第1接続部を通過する順番が第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように待機する。第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行する第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両よりも先に第1接続部を通過する。調停指令信号は、例えば次のケースで、オンデマンド既定ルート自動走行車両に送信される。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、待機状態の車両であり、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗員が乗っている車両、または、配車状態の車両であるケースである。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、配車状態の車両であり、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗員が乗っている車両であるケースである。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両および第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の両方が、配車状態の車両または乗員が乗っている車両であるケースであって、第1接続部からオンデマンド既定ルート自動走行車両が向かっている乗車予定位置までの距離が、第1接続部から第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が向かっている乗車予定位置までの距離よりも短いケースである。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両および第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の両方が、待機状態の車両、配車状態の車両または乗員が乗っている車両であって、第1接続部からオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置までの距離が、第1接続部から第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置までの距離よりも長いケースである。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量が、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量より多いケースである。これにより、第1接続部に向かって第1環状既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両および第1接続部に向かって第1接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合に、第1接続部において、これら2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両を円滑に通過させることができる。これにより、環状既定ルートに接続される接続既定ルートを増やしても、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を円滑に行うことができる。そして、環状接続既定ルートを走行できる複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。これにより、利用者の待ち時間をより短くできる。
また、環状既定ルートに接続される接続既定ルートを増やすと、接続既定ルートで待機する待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両を増やすことができる。そして、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなる場合がある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー消費量をより減らすことができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間をより短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(21)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)〜(20)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記オンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗車可能な乗員の最大数が8名以下である。
この構成によると、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の車両自体の重量が軽くなる。また、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両に乗員が乗った際の車両全体の重量が軽くなる。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー効率を向上させることができる。つまり、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(22)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)〜(21)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両搭載制御装置は、前記乗車予定位置に向かって走行する最中の速度が時速40km以下となるように、前記駆動機構、前記制動機構および前記進行方向制御機構を制御する。
この構成によると、配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の空気抵抗が小さい。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー消費量を減らすことができる。
ここで、配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両が現在位置から乗車予定位置まで走行する時間が長くなる。しかしながら、環状接続既定ルートを走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両を増やすことができる。これにより、現在位置が乗車予定位置に近いオンデマンド既定ルート自動走行車両を配車することができる。これにより、利用者の待ち時間を短くできる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(23)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(14)〜(22)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両搭載制御装置は、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、前記利用要求情報、および、前記環状接続既定ルート上の前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量に関連するエネルギー情報に基づいて前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置によって前記複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から前記乗車予定位置に配車する車両として選択された場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報、前記利用要求情報および前記エネルギー情報に基づいて前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成された前記配車指令信号を受信する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、乗車予定位置に配車する車両として選択される。つまり、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両全体のエネルギー効率を向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(24)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(23)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記車両搭載制御装置は、自車のエネルギー残量に関連する情報を前記オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信する。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両は、自車のエネルギー残量に関連する情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置に送信された複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のより正確なエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置により、乗車予定位置に配車する車両としてより正確に選択される。つまり、より正確に、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両が優先的に配車される。そして、より正確に、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両全体のエネルギー効率をより向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより高めることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(25)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(23)または(24)の構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記利用要求情報は、利用者が降車する予定の降車予定位置の情報を含む。
配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で生成される。利用要求情報は、乗車予定位置および降車予定位置の情報を含む。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置、乗車予定位置、降車予定位置およびエネルギー残量に基づいて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両が、乗車予定位置に配車される。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、現在位置から乗車予定位置を経由して降車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両を、乗車予定位置に配車することができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両全体のエネルギー効率を向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間をより短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
(26)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、上記(23)〜(25)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記環状接続既定ルートは、第1環状既定ルートと、第2環状既定ルートと、少なくとも1つの第1接続既定ルートを有し、前記第1環状既定ルートおよび前記第2環状既定ルートが前記少なくとも1つの第1接続既定ルートを介して行き来可能に接続される。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する環状接続既定ルートに環状既定ルートが複数含まれる。そして、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすことができる。これにより、利用者の待ち時間をより短くできる。
また、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両の数を増やすと、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなることがある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー消費量をより減らすことができる。
従って、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者の待ち時間をより短縮しつつ、エネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度をより向上させることができる。
<駆動機構の定義>
本発明において、駆動機構とは、車輪に対して駆動力を付与する装置を意味する。駆動機構は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの駆動力を付与可能な装置を含む。また、減速機、増速機または変速機を含んでいても良い。
<制動機構の定義>
本発明において、制動機構とは、車輪に対して制動力を付与する装置を意味する。制動機構は、例えば、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ、エンジンブレーキなどの運動エネルギーを熱エネルギーに変換する機械式ブレーキであってもよい。また、制動機構は、電磁ブレーキ、モータ機能付き発電機による回生ブレーキなどの運動エネルギーを電気エネルギーに変換する電気式ブレーキを含む。
<進行方向制御機構の定義>
本発明において、進行方向制御機構とは、車両の進行方向を制御する装置を意味する。進行方向制御機構は、例えば、少なくとも1つの車輪の向きを変更するために乗員によって操作されるステアリングホイールであってもよい。また、進行方向制御機構は、例えば、車両左部に配置された左車輪の回転速度と車両右部に配置された右車輪の回転速度を異なるように制御することにより車両の進行方向を制御する装置であってもよい。
<走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートの定義>
本発明において、「走行可能なエリア」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行可能なエリアである。また、「走行可能なエリア」は、オンデマンド既定ルート自動走行車両が専用に走行することが可能なエリアであることが好ましい。つまり、「走行可能なエリア」は、オンデマンド既定ルート自動走行車両以外の車両の存在を想定していないエリアであることが好ましい。つまり、「走行可能なエリア」は、オンデマンド既定ルート自動走行車両およびオンデマンド既定ルート自動走行車両以外の車両が混在して走行することを想定していないエリアであることが好ましい。また、本発明において、「走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルート」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行可能なエリアの一部分のエリアに含まれる予め決められた既定ルートである。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両の定義>
本発明において、「オンデマンド既定ルート自動走行車両」とは、利用者の利用要求に応じて、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルートを自動走行する車両である。ここで、「既定ルート」とは、予め決められたオンデマンド既定ルート自動走行車両のルートである。既定ルートは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行できる走行可能レーンにある、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行するために目安となる走行目安線である。走行可能レーンは、その縁にレーンマーク(例えば白線)があってもなくてもよい。走行目安線は、物理的に存在する線ではない。「自動走行」とは、オペレータによる速度および操舵の操作なしで走行することをいう。オペレータは、乗員とリモート操作を行う者を含む。また、自動走行は、自律走行も含む。自律走行とは、オペレータによる速度および操舵の操作なしで、障害物を回避しながら走行することをいう。オンデマンド既定ルート自動走行車両は、車両搭載制御装置またはオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の少なくともいずれかにより、自動で走行される。オンデマンド既定ルート自動走行車両には、例えば、ゴルフカー(ゴルフカート)などの電動小型車両が含まれる。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の定義>
本発明において、「オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置」とは、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両と情報を送受信可能に構成されて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の走行を制御する装置である。
<配車の定義>
本発明において、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置がオンデマンド既定ルート自動走行車両を乗車予定位置に「配車」するとは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置がオンデマンド既定ルート自動走行車両を指定した位置(例えば、乗車予定位置)に向かって走行させるように制御することをいう。
<環状接続既定ルートの定義>
本発明において、「環状接続既定ルート」とは、少なくとも1つの環状既定ルートと、少なくとも1つの環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートとを有する既定ルートである。「環状既定ルート」は、予め決められた環状の既定ルートである。環状既定ルートは、複数の車両が常時循環走行できるような形状であればよく、円状に限らず様々な形状であってよい。「接続既定ルート」とは、環状既定ルート上の接続部で環状既定ルートと行き来可能に接続された予め決められた既定ルートである。本発明において、「接続既定ルートが環状既定ルートに行き来可能に接続された」とは、環状既定ルートから接続既定ルートに走行することが可能であり、且つ、接続既定ルートから環状既定ルートに走行することが可能であることをいう。
<ルート情報の定義>
本発明において、「ルート情報」とは、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する環状接続既定ルートのルートに関連する情報である。ルート情報は、例えば、環状接続既定ルートのルートを示すマップ情報である。
<車両位置情報の定義>
本発明において、「車両位置情報」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と情報を送受信可能に構成される複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の環状接続既定ルート上の位置に関連する情報である。車両位置情報は、環状接続既定ルート上の絶対位置の情報であってもよいし、環状接続既定ルート上の相対位置の情報であってもよい。
<乗員有無情報の定義>
本発明において、「乗員有無情報」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置と情報を送受信可能に構成される複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両に乗っている乗員の有無に関連する情報である。乗員有無情報は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両ごとの乗員の有無の情報だけでなく、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両ごとに乗っている乗員の数の情報を含んでもよい。
<利用要求情報の定義>
本発明において、「利用要求情報」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置が取得した利用者の利用要求に関連する情報である。利用要求情報は、利用者が乗車する予定の乗車予定位置の情報を含む。また、利用要求情報は、例えば、利用者が降車する予定の降車予定位置、利用者が走行を希望する走行ルート、利用者が途中で立ち寄る予定の経由予定位置、乗車する予定の利用者の人数である乗車予定人数、利用者が乗車予定位置で乗車する予定の時刻である乗車予定時刻、利用者が利用をキャンセルするキャンセル要求などの情報を含んでもよい。
<予想乗車位置情報の定義>
本発明において、「予想乗車位置情報」とは、環状接続既定ルート上の乗車予定位置になることが予想される位置に関連する情報である。予想乗車位置情報とは、例えば、環状接続既定ルート上の任意の位置の内、過去に乗車予定位置になったことがある回数が基準回数以上の位置である。また、予想乗車位置情報とは、例えば、環状接続既定ルート上の任意の位置の内、利用者が所定人数以上いる位置である。
<配車指令信号を受信することが可能な状態>
本発明において、「配車指令信号を受信することが可能な状態」とは、仮に配車指令信号を受信しても、配車指令信号に基づいて乗車予定位置に向かうようにオンデマンド既定ルート自動走行車両が走行することが可能な状態をいう。言い換えると、仮に配車指令信号を受信しても、配車指令信号以外の指令信号に基づいたオンデマンド既定ルート自動走行車両の制御に干渉することなく、配車指令信号に基づいたオンデマンド既定ルート自動走行車両の制御が可能な状態をいう。
<配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する際の待機状態の速度および配車状態の速度の定義>
本発明において、「配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する際の待機状態の速度」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が、配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する直前の待機状態の速度である。また、「配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する際の配車状態の速度」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が、配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化した直後の配車状態の速度である。
<乗車可能な乗員の最大数の定義>
本発明において、「乗車可能な乗員の最大数」とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両に乗車することができる平均的な身長の大人の最大の人数である。なお、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両には、大人の乗員だけでなく、子供の乗員および車椅子の乗員が乗車してもよい。
<エネルギー残量の定義>
本発明において、エネルギー残量とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が充電可能な二次電池を搭載している場合、その二次電池のエネルギーの残量である。より具体的には、AhまたはWhなどの単位で表される二次電池の残りの容量のことである。本発明において、エネルギー残量とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両が燃料の燃焼エネルギーによって駆動される駆動機構を搭載している場合、その搭載されている燃料の残量である。より具体的には、体積または重量などで表される燃料の残りの容量のことである。また、燃料は、具体的には、例えば、ガソリン、軽油、水素、LNG、LPGまたはガス燃料などが含まれる。なお、車両の駆動に必要なエネルギーであれば、前記具体例に限定されることはない。また、車両の駆動機構がエンジンとモータのハイブリッド式駆動機構である場合、エネルギー残量は、二次電池の残量と燃料の残量の両方になる場合がある。
<エネルギー残量に関連するエネルギー情報の定義>
本発明において、エネルギー残量に関連するエネルギー情報とは、上述したエネルギー残量を直接的に示す情報に限定されない。例えば、そのエネルギー残量で走行可能な時間、走行可能な距離などエネルギー残量によって得られる機能を示していれば、エネルギー残量を間接的に示す情報であっても良い。また、二次電池の場合、エネルギー残量関連情報は、直接的なエネルギー残量を示すSOCを含んでもよい。二次電池の場合、エネルギー残量に関連するエネルギー情報は、その二次電池のエネルギー残量を推定可能な情報である、二次電池の電圧、二次電池の電流を含んでもよい。なお、二次電池の電圧、二次電池の電流から開放電圧またはエネルギーの消費量を算出することで、エネルギー残量を推定可能である。
<プロセッサの定義>
本発明において、プロセッサは、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マルチプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能な論理回路(PLC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)および本明細書に記載する処理を実行することができる任意の他の回路が含まれる。プロセッサは、ECU(Electronic Control Unit)であってもよい。
<情報の定義>
本発明において、情報とは、コンピュータによって取り扱い可能な、記号や文字の組からなるデジタル形式の信号を意味する。
<情報端末の定義>
本発明において、情報端末とは、スマートフォン・携帯電話・タブレット・データ通信端末など、情報を送受信可能に構成された情報機器を意味する。情報端末は、利用者が所持してもよいし、オンデマンド既定ルート自動走行車両の乗降場所に配置されてもよい。
<記憶部の定義>
本明細書において、記憶部は、各種データを記憶することが可能である。記憶部は、1つの記憶装置であってもよく、1つの記憶装置が有する記憶領域の一部であってもよく、複数の記憶装置を含んでいてもよい。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)を含んでもよい。RAMは、プロセッサがプログラムを実行するときに各種データを一時的に記憶する。記憶部は、例えば、ROM(Read Only Memory)を含んでもよく、含まなくてもよい。ROMは、プロセッサに実行させるプログラムを記憶する。記憶部は、プロセッサが有するバッファ(緩衝記憶装置)は含まない。バッファは、一時的にデータを記憶する装置である。
<ハードウェアリソースの定義>
本明細書において、ハードウェアリソースとは、プロセッサや記憶装置などのデバイスを意味する。本発明において、ハードウェアリソースを低減するとは、プロセッサまたは記憶装置の数を低減すること、プロセッサに求められる処理能力を下げること、記憶装置の容量を低減することなどを意味する。
<その他の用語の定義>
本発明において、ある情報に基づいて、取得する、生成する、または制御するとは、この情報だけに基づいた取得、生成または制御であってもよく、この情報と他の情報に基づいた取得、生成または制御であってもよい。この定義は、取得、生成または制御以外の動作にも適用される。
本発明において、Aから取得するとは、Aから直接取得する場合と、AからBを介して取得する場合の両方を含む。
本発明において、含む(including)、有する(comprising)、備える(having)およびこれらの派生語は、列挙されたアイテム及びその等価物に加えて追加的アイテムをも包含することが意図されて用いられている。
本発明において、取り付けられた(mounted)、接続された(connected)、結合された(coupled)、支持された(supported)という用語は、広義に用いられている。具体的には、直接的な取付、接続、結合、支持だけでなく、間接的な取付、接続、結合および支持も含む。さらに、接続された(connected)および結合された(coupled)は、物理的又は機械的な接続/結合に限られない。それらは、直接的なまたは間接的な電気的接続/結合も含む。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本発明が属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義された用語のような用語は、関連する技術および本開示の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されることはない。
本発明および本明細書において、複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢から考えられる全ての組み合わせを含む。複数の選択肢のうちの少なくとも1つとは、複数の選択肢のいずれか1つであってもよく、複数の選択肢の全てであってもよい。例えば、AとBとCの少なくとも1つとは、Aのみであってもよく、Bのみであってもよく、Cのみであってもよく、AとBであってもよく、AとCであってもよく、BとCであってもよく、AとBとCであってもよい。
本明細書において、「好ましい」という用語は非排他的なものである。「好ましい」は、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。本明細書において、「好ましい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。また、本明細書において、「してもよい」という用語は非排他的なものである。「してもよい」は、「してもよいがこれに限定されるものではない」という意味である。本明細書において、「してもよい」と記載された構成は、少なくとも、上記(1)の構成により得られる上記効果を奏する。
特許請求の範囲において、ある構成要素の数を明確に特定しておらず、英語に翻訳された場合に単数で表示される場合、本発明は、この構成要素を、複数有していてもよい。また本発明は、この構成要素を1つだけ有していてもよい。
本発明では、上述した好ましい構成を互いに組み合わせることを制限しない。本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、以下の説明に記載されたまたは図面に図示された構成要素の構成および配置の詳細に制限されないことが理解されるべきである。本発明は、後述する実施形態以外の実施形態でも可能である。本発明は、後述する実施形態に様々な変更を加えた実施形態でも可能である。また、本発明は、後述する実施形態、具体例および変形例を適宜組み合わせて実施することができる。
本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることができる。
(本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置)
以下、本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501について図1を参照しつつ説明する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100との間で情報を送受信可能に構成される。本実施形態では、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A、オンデマンド既定ルート自動走行車両100B、オンデマンド既定ルート自動走行車両100C、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Dである。複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dは、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルート30を乗員の有無に関わらず自動で走行する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの走行を制御する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用者からの利用要求を取得したときに、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から少なくとも1台のオンデマンド既定ルート自動走行車両を利用者が乗車する予定の位置に配車する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、情報取得処理S1と、配車車両選択処理S2と、配車指令信号生成処理S3と、送信処理S4とを行う。
情報取得処理S1は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、および、利用要求情報を取得する。ルート情報は、環状接続既定ルートである既定ルート30のルートに関連する情報である。環状接続既定ルート30は、少なくとも1つの環状既定ルート31と、環状既定ルート31に行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルート32とを有する。車両位置情報は、環状接続既定ルート30上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの現在位置に関連する情報である。車両位置情報は、環状接続既定ルート30上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dがオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。乗員有無情報は、環状接続既定ルート30上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの乗員の有無に関連する情報である。利用要求情報は、利用者701の利用要求に関連する利用要求情報である。利用要求情報は、利用者701Aが乗車する予定の乗車予定位置Pの情報を含む。本実施形態では、利用者701は、利用者701Aおよび利用者701Bである。利用要求マネジメント装置601は、利用者701が所持する情報端末720およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。なお、本実施形態では、情報端末720は、各利用者701が所持する。情報端末720Aは、利用者701Aが所持する。情報端末720Bは、利用者701Bが所持する。また、本実施形態では、利用者701Aの利用要求があった場合を想定して説明する。利用要求情報は、少なくとも1つの利用要求マネジメント装置601が、情報端末720から利用者701の利用要求を受信したときに、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
配車車両選択処理S2は、取得した情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から乗車予定位置Pに配車する車両を選択する。取得した情報は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および利用要求情報である。なお、本実施形態では、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aが、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から乗車予定位置Pに配車する車両として選択されたものとして説明する。
配車指令信号生成処理S3は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および利用要求情報に基づいて、配車指令信号を生成する。配車指令信号は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から選択された乗車予定位置Pに配車する車両100Aを、利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求に含まれる乗車予定位置Pに配車するための信号である。つまり、配車指令信号は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から選択された乗車予定位置Pに配車する車両100Aを乗車予定位置Pに向かって走行させるように指示する信号である。
送信処理S4は、生成した配車指令信号を複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dの中から選択された乗車予定位置Pに配車する車両100Aに送信する。
本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501はこのような構成を有するため、以下の効果を有する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート31と、環状既定ルート31に行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート32とを有する環状接続既定ルート30を走行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用者701の利用要求を、利用者701が所持する情報端末720と情報を送受信可能に構成された少なくとも1つの利用要求マネジメント装置601から取得する。利用要求マネジメント装置601は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501とは別に設けられる。利用要求マネジメント装置601は、エリアごとに設けることができる。そのため、複数の利用要求マネジメント装置601を、多様なエリアに設けることができる。利用者701は利用要求を、情報端末720からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と送受信可能に構成された利用要求マネジメント装置601に送信する。1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に対して、複数の利用要求マネジメント装置601を設けることができる。つまり、利用者701の利用目的に応じて利用者701の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置601を、エリアごとに設けることができる。そして、エリアによって大きく異なる利用者701の利用目的に応じて、利用要求マネジメント装置601を構成することができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアに設けられた複数の利用要求マネジメント装置601を介して、利用者701が所持する情報端末720からの利用者701の利用要求を受け付けることができる。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が利用される環状接続既定ルート30のエリアの広さは限定されている。そのため、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数は、エリアによって極端に異なることはない。その一方、利用者701の利用目的は、エリアによって大きく異なる。ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501とは別に、利用者701の利用目的に応じて利用者701の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置601を設けられる。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601から取得した利用者701の利用要求に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御するように構成される。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースは、既定ルート、車両台数、利用要求の上限数のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースのみで構成される。そして、利用者701の利用目的のエリア間の違いに対応するために必要なハードウェアリソースは、利用要求マネジメント装置601のハードウェアリソースで構成される。これにより、エリアの特性に合わせつつ、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御するオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることができる。
(本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両)
以下、本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100について図2を参照しつつ説明する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、複数の車輪111と、駆動機構112と、制動機構113と、進行方向制御機構114と、車両搭載制御装置115とを有する。本実施形態では、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Bである。
駆動機構112は、車両を走行させるための駆動力を少なくとも1つの車輪111に付与する。制動機構113は、車両を減速させるための制動力を少なくとも1つの車輪111に付与する。進行方向制御機構114は、車両が走行する際の少なくとも1つの車輪111の進行方向を制御する。
車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501との間で情報を送受信可能に構成される。
車両搭載制御装置115は、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルート30を乗員の有無に関わらず自動で走行するように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。車両搭載制御装置115は、利用者701A、701Bからの利用要求を取得したオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成された配車指令信号を受信した場合に利用者701A、701Bが乗車する予定の乗車予定位置に配車されるように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御して、乗車予定位置に向かって走行させる。
車両搭載制御装置115は、既定ルート30における自車の現在位置の情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。既定ルート30は、少なくとも1つの環状既定ルート31と、少なくとも1つの環状既定ルート31に行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルート32とを有する環状接続既定ルート30である。
車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によって複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から乗車予定位置に配車する車両として選択された場合に、配車指令信号を受信する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100Bの中から乗車予定位置に配車する車両を選択する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。なお、本実施形態では、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aが、乗車予定位置Pに配車する車両として選択されたものとして説明する。
ルート情報は、環状接続既定ルート30のルートに関連する情報である。車両位置情報は、環状接続既定ルート30上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両の現在位置の情報である。車両位置情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100Bから送信された自車の現在位置の情報を含む。乗員有無情報は、環状接続既定ルート30上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100Bの乗員の有無に関連する情報である。利用要求情報は、利用者701の利用要求に関連する情報である。利用要求情報は、乗車予定位置Pの情報を含む。利用要求情報は、利用者701Aが乗車する予定の乗車予定位置Pの情報を含む。本実施形態では、利用者701は、利用者701Aおよび利用者701Bである。利用要求マネジメント装置601は、利用者701が所持する情報端末720およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。なお、本実施形態では、情報端末720は、各利用者701が所持する。情報端末720Aは、利用者701Aが所持する。情報端末720Bは、利用者701Bが所持する。また、本実施形態では、利用者701Aの利用要求があった場合を想定して説明する。利用要求情報は、利用要求マネジメント装置601から受信した利用者701の利用要求を受信したときに、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。利用要求マネジメント装置601は、利用者701が所持する情報端末720と情報を送受信可能に構成される。
車両搭載制御装置115は、配車指令信号に基づいて、利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求に含まれる利用者701の乗車予定位置に向かって走行するように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。
本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100はこのような構成を有するため、以下の効果を有する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート31と、環状既定ルート31に行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート32とを有する環状接続既定ルート30を走行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用者701の利用要求を、利用者701が所持する情報端末720と情報を送受信可能に構成された少なくとも1つの利用要求マネジメント装置601から取得する。利用要求マネジメント装置601は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501とは別に設けられる。利用要求マネジメント装置601は、エリアごとに設けることができる。そのため、複数の利用要求マネジメント装置601を、多様なエリアに設けることができる。利用者701は利用要求を、情報端末720からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と送受信可能に構成された利用要求マネジメント装置601に送信する。1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に対して、複数の利用要求マネジメント装置601を設けることができる。つまり、利用者701の利用目的に応じて利用者701の利用要求をマネジメントする利用要求マネジメント装置601を、エリアごとに設けることができる。そして、エリアによって大きく異なる利用者701の利用目的に応じて、利用要求マネジメント装置601を構成することができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアに設けられた複数の利用要求マネジメント装置601を介して、利用者701が所持する情報端末720からの利用者701の利用要求を受け付けることができる。
環状既定ルート31と行き来可能な接続既定ルート32は増やすことができる。車両搭載制御装置115は、利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求に含まれる利用者701の乗車予定位置に向かって走行するように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルート30は、環状既定ルート31と行き来可能な接続既定ルート32を有するため、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両100を常時循環走行させずに、環状接続既定ルート30において分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート30において分散して待機させることができる。そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状既定ルート31で常時循環走行させることなく、環状接続既定ルート30を走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。そして、乗員が乗っていないオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート30において分散して待機させることができる。これにより、利用者701の待ち時間を短くできる。
従って、本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の具体例)
次に、上述した本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の具体例について図3〜図14を用いて説明する。実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の具体例は、ゴルフカーに本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両を適用した一例である。なお、以下の説明では、上述した本発明の実施形態と同じ部位についての説明は省略する。基本的に、本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の具体例は、上述した本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両の特徴を全て有している。また、基本的に、本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の具体例は、上述した本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の特徴を全て有している。
以下の説明において、特に限定が無い限り、上下方向とは、車両の上下方向のことである。車両の上下方向とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が水平な路面に配置させているときに路面に直交する方向である。以下の説明において、特に限定が無い限り、前後方向とは、車両の前後方向のことである。車両の前後方向とは、車両の上下方向に直交する方向であり、車両が直進するときの車両の進行方向が車両の前方向である。以下の説明において、左右方向とは、車両の左右方向のことである。車両の左右方向とは、上下方向および前後方向に直交する方向である。車両の左右方向はオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車幅方向でもある。各図に示す矢印F、矢印B、矢印U、矢印D、矢印L、矢印Rは、それぞれ、前方向、後方向、上方向、下方向、左方向、右方向を表している。
<環状接続既定ルートの構成>
図3Aおよび図3Bは、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が走行する環状接続既定ルート130を模式的に示す図である。図3Aに示すように、環状接続既定ルート130は、1つの環状既定ルート131および1つの接続既定ルート132を有する。接続既定ルート132は、環状既定ルート131上の第1接続部131aおよび第2接続部131bで環状既定ルート131と接続する。具体例の環状接続既定ルート130では、4台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100B、100C、100Dが走行している。また、環状接続既定ルート130において、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行可能な方向は一方向である。環状既定ルート131および接続既定ルート132において、オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する向きは、図3Aの矢印の方向である。第1接続部131aは、環状既定ルート131および接続既定ルート132が合流する合流部である。第2接続部131bは、環状既定ルート131および接続既定ルート132が分岐する分岐部である。
図3Bに示すように、環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の一部のエリアに含まれる既定ルートである。走行可能なエリア140は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が専用に走行することが可能なエリアである。走行可能なエリア140は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100以外の車両の存在を想定していないエリアである。つまり、走行可能なエリア140は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100およびオンデマンド既定ルート自動走行車両100以外の車両が混在して走行することを想定していないエリアである。走行可能なエリア140は、例えば、高齢者、子連れ、車いす利用者などを含む一般のユーザを対象とした、数キロ四方程度の広さの市街地やリゾートなどが想定される。
図3Aに示すように、利用者701は、走行可能なエリア140の中に存在する。この具体例の場合、利用者701Aは、環状接続既定ルート130の場所P1にいる。複数の利用者701B〜701Dは、利用者701Aがいる場所P1とは異なる場所であって、環状接続既定ルート130の特定の場所P2の近傍に集中して存在している。なお、利用者701は、環状既定ルート131の特定の場所にいてもよいし、接続既定ルート132の特定の場所にいてもよい。各利用者701は、情報端末720を所持している。利用者701Aは、情報端末720Aを所持している。利用者701Bは、情報端末720Bを所持している。利用者701Cは、情報端末720Cを所持している。利用者701Dは、情報端末720Dを所持している。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両の構成>
図4は、実施形態の具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両100の側面図である。図5は、実施形態の具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、4つの車輪111および車体109を備える。4つの車輪111は、2つの前輪111fを含む。2つの前輪111fは、左右方向に並んで車体109の前部に配置されている。4つの車輪111は、2つの後輪111rを含む。2つの後輪111rは、左右方向に並んで車体109の後部に配置されている。オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、4つの車輪111が回転することによって走行する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、シート102を備える。シート102には、複数の乗員が着座することができる。シート102は、フロントシート102fとリアシート102rを含む。フロントシート102fおよびリアシート102rは、前後方向に並んで、車体109に支持される。フロントシート102fおよびリアシート102rには、それぞれ、平均的な身長の大人2人の乗員が着座することができる。フロントシート102fは、リアシート102rより前に配置される。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗車可能な乗員の最大数は、4名である。また、車体109は、屋根部109aを上部に有する。屋根部109aは、フロントシート102fおよびリアシート102rの上に配置される。
シート102には、乗員の着座を検知する着座検知部(図示せず)が配置される。より詳細には、着座検知部は、フロントシート102fの2人の乗員が着座する位置に配置された2つの着座センサと、リアシート102rの2人の乗員が着座する位置に配置された2つの着座センサを含む。着座センサは、例えば圧力センサであり、シート102の中に配置される。着座センサは、乗員の着座による荷重を検出して、乗員がシート102に着座したことを検出する。着座センサは、所定時間以上乗員の着座による荷重を検出した場合に、乗員がシート102に着座したものとして、乗員の着座を検出する。着座検知部は、送受信部153に接続される。着座検知部は、4つの着座センサの内、乗員の着座を検出した着座センサの数に基づいて、フロントシート102fおよびリアシート102rの着座する乗員の人数を検知する。そして、着座検知部は、シート102に着座する乗員の人数の情報を、乗員有無情報として送受信部153に出力する。送受信部153は、着座検知部で検出した着座する乗員の人数が変化した際に、エネルギー情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、駆動機構112と、制動機構113と、進行方向制御機構114とを有する。
駆動機構112は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に駆動力を付与可能である。制動機構113は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に制動力を付与可能である。駆動機構112および制動機構113は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向の速度を制御する。駆動機構112は、2つの後輪111rに駆動力を付与可能である。駆動力は、正の駆動力だけでなく負の駆動力を含んでよい。2つの後輪111rに正の駆動力が付与されると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は加速する。2つの後輪111rに負の駆動力が付与されると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は減速する。駆動機構112は、例えば、駆動モータMとバッテリBとを含む。オンデマンド既定ルート自動走行車両100は電動車であり、駆動モータMは電気モータである。駆動モータMは、バッテリBに接続される。バッテリBは、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を駆動する電力を駆動モータMに供給する。バッテリBは、車両搭載制御装置115に接続される。車両搭載制御装置115は、バッテリBのエネルギー残量に関連するエネルギー情報を取得する。駆動モータMは、2つの後輪111rを駆動する。制動機構113は、4つの車輪111に制動力を付与可能である。4つの車輪111に制動力が付与されると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は減速する。制動機構113は、例えば、4つのディスクブレーキ装置で構成される。4つのディスクブレーキ装置は、4つの車輪111にそれぞれ設けられる。4つのディスクブレーキ装置は、4つの車輪111を制動する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、図示しないアクセルペダルおよびブレーキペダルを備える。本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、通常、自動運転モードで走行される。自動運転モードでは、アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作によらず、車両搭載制御装置115が駆動機構112および制動機構113を制御することで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を制御する。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、手動運転モードに切り替えて走行することができる。手動運転モードでは、乗員がアクセルペダルおよびブレーキペダルを操作することによって、駆動機構112および制動機構113がオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を制御する。アクセルペダルは、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を走行させるために、乗員によって操作される。アクセルペダルは、駆動機構112に接続される。もしくは、アクセルペダルの操作量を検出するセンサが設けられており、車両搭載制御装置115がそのセンサの信号に基づいて駆動機構112を制御する。ブレーキペダルは、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を制動させるために、乗員によって操作される。ブレーキペダルは、制動機構113に接続される。もしくは、ブレーキペダルの操作量を検出するセンサが設けられており、車両搭載制御装置115がそのセンサの信号に基づいて制動機構113を制御する。
進行方向制御機構114は、2つの前輪111fを操舵可能である。2つの前輪111fが操舵されることで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向が制御される。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、ステアリングホイール104を備える。ステアリングホイール104は、進行方向制御機構114に接続される。ステアリングホイール104は、取り外すこともできる。ステアリングホイール104は、フロントシート102fに座る乗員の前に配置されている。本実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、通常、自動運転モードで走行する。自動運転モードでは、ステアリングホイール104の操作によらず、車両搭載制御装置115が進行方向制御機構114を制御することで、進行方向制御機構114がオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を制御する。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、手動運転モードに切り替えて走行することができる。手動運転モードでは、乗員がステアリングホイール104を操作することによって、進行方向制御機構114がオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を制御する。ステアリングホイール104は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を変えるために、乗員により操作される。ステアリングホイール104の回転により、2つの前輪111fが操舵される。2つの前輪111fが操舵されることで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向が制御される。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、自車位置検出装置120を含む。自車位置検出装置120は、カメラ121、ライト122および全球測位衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)受信ユニット123を含む。カメラ121およびライト122は、車体109の底面に下方向を向くように配置される。カメラ121は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が走行する環状接続既定ルート130の路面を撮影する。カメラ121は、例えば単眼カメラである。単眼カメラは、エリアカメラでもラインスキャンカメラであってもよい。ライト122は、カメラ121の近傍に2つ配置される。ライト122は、1つ設置されてもよい。ライト122は、環状接続既定ルート30の路面に光を照射する。カメラ121は、ライト122による路面の照射範囲の少なくとも一部を撮像する。カメラ121は、ライト122による光の反射の影響を抑制するために、偏光フィルタを有しても良い。自車位置検出装置120は、カメラ121で撮像した路面の画像を、車両搭載制御装置115に出力する。GNSS受信ユニット123では、GNSS衛星から送信された電波を利用して現在位置の情報を生成する。GNSSを利用して生成されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置の情報は、GNSS衛星から送信された電波と、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の挙動を検出するセンサの信号に基づいて生成される。GNSSを利用して生成された現在位置の情報は、絶対位置の情報である。オンデマンド既定ルート自動走行車両100の挙動を検出するセンサは、GNSS受信ユニット123内に設けられたセンサであってもよいし、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が有するその他のセンサであってもよい。GNSSを利用して生成されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置の情報は、GNSS衛星から送信された電波のみに基づいて生成されてもよい。自車位置検出装置120は、GNSS受信ユニット123で生成され自車の現在位置を、車両搭載制御装置115に出力する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、前障害物検出装置118を含む。前障害物検出装置118は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の前方向に存在する障害物を検出する。前障害物検出装置118は、例えばLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)などのセンサである。前障害物検出装置118は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の前方向に存在する障害物を検出した場合、前障害物検出信号を車両搭載制御装置115に出力する。
図5に示すように、車両搭載制御装置115は、プロセッサ151、記憶部152、送受信部153を備える。送受信部153は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。送受信部153は、例えばダイポールアンテナなどのアンテナである。なお、車両搭載制御装置115は、物理的に、1つの装置として構成されても良いし、複数の装置として構成されても良い。車両搭載制御装置115が物理的に複数の装置として構成される場合、それぞれの装置が、演算部および記憶部を備える。
送受信部153は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から配車指令信号、事前配車指令信号および調停指令信号を受信する。配車指令信号、事前配車指令信号および調停指令信号は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。
配車指令信号は、利用者701からの利用要求を取得したオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。なお、利用者701からの利用要求は、利用者701が所持する情報端末720から利用要求マネジメント装置601に送信される。そして、利用要求マネジメント装置601は、情報端末720から利用者701の利用要求を受信したときに、利用者701からの利用要求をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。本具体例では、利用者701ごとに情報端末720を所持する。情報端末720は、利用要求マネジメント装置601と情報を送受信可能に構成される。また、利用要求マネジメント装置601がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。なお、利用要求マネジメント装置601は、複数あってもよい。利用要求マネジメント装置601が複数の場合、複数の利用要求マネジメント装置601が1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。またこの場合、1つの情報端末720は、1つの利用要求マネジメント装置601と情報を送受信可能に構成されてもよいし、複数の利用要求マネジメント装置601と情報を送受信可能に構成されてもよい。
配車指令信号は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によって複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dの中から乗車予定位置に配車する車両として選択された車両が受信する。配車指令信号は、既定ルート上の乗車予定位置に向かって走行することを指示する信号である。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報、エネルギー情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dの中から乗車予定位置に配車する車両を選択する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報、エネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。エネルギー情報は、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dのエネルギー残量に関連する情報である。利用要求情報には、乗車予定位置の情報と、降車予定位置の情報が含まれる。
事前配車指令信号は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。事前配車指令信号は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によって複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dの中から予想乗車位置に事前に配車する車両として選択された車両が受信する。予想乗車位置に事前に配車する車両は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によって、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態の車両の中から選択される。事前配車指令信号は、既定ルート上の予想乗車位置に向かって走行することを指示する信号である。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、エネルギー情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dの中から予想乗車位置に事前に配車する車両を選択する。事前配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、エネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。予想乗車位置情報は、環状接続既定ルート130上の乗車予定位置になることが予想される位置である予想乗車位置に関連する情報である。予想乗車位置情報には、予想乗車位置の情報と、予想降車位置の情報が含まれる。
調停指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報、エネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。調停指令信号は、環状既定ルート131と接続既定ルート132が接続される接続部131aの通過を待機することを指示する信号である。調停指令信号は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、ルート情報および車両位置情報に基づいて、接続既定ルート132を第1接続部131aに向かって走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が存在し、且つ、環状既定ルート131を第1接続部131aに向かって走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100が存在すると判断した場合に、生成される。調停指令信号は、この2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の接続部131aの通過に関して調停するための信号である。調停指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報、エネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によってこの2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち調停のために走行が制御される車両として選択された第1オンデマンド既定ルート自動走行車両100に送信される。この場合、調停指令信号は、2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両100には送信されない。図3Aの例では、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cである。また、第2オンデマンド既定ルート自動走行車両は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Bである。調停指令信号は、第1接続部131aを通過する順番が、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後になるように指示する信号である。具体的には、調停指令信号は、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cの速度の減速または接続既定ルート132の第1接続部131aより手前の位置で停止を指示する信号である。調停指令信号は、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両100および第2オンデマンド既定ルート自動走行車両100が、自車より車両前方向にある障害物の存在に関連する駆動機構112および制動機構113の制御が行われていない状態のときに、第1オンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から送信される。つまり、調停指令信号は、車両搭載制御装置115が前障害物検出装置118から前障害物検出信号を取得していない状態の第1オンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から送信される。
送受信部153は、前障害物検出装置118から前障害物検出信号を取得した場合に、前障害物検出信号を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。送受信部153は、前障害物検出信号を取得した際に、前障害物検出信号をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
送受信部153は、バッテリBのエネルギー残量に関連するエネルギー情報を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。送受信部153は、所定間隔ごとに、エネルギー情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。本明細書において、所定間隔は、所定の時間の間隔でもよいし、所定の走行距離の間隔でもよい。所定間隔は、任意に設定できる。
送受信部153は、シート102に着座する乗員の人数の情報を、乗員の有無に関連する乗員有無情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。送受信部153は、所定間隔ごとに、乗員有無情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
車両搭載制御装置115には、自車位置検出装置120から、カメラ121で撮像した路面の画像およびGNSS受信ユニット123で生成された自車の現在位置が入力される。
車両搭載制御装置115の記憶部152は、あらかじめ取得した環状接続既定ルート130の路面の画像である事前取得画像とその事前取得画像が撮像された環状接続既定ルート130の絶対位置とを関連付けて記憶している。ここで、事前取得画像は、図3Aの一点鎖線に示す範囲130Pで撮像された環状接続既定ルート130の路面の画像である。車両搭載制御装置115は、GNSS受信ユニット123で生成された自車の現在位置を参照して、記憶部152に記憶された事前取得画像とカメラ121で撮像した路面の画像と比較する。つまり、車両搭載制御装置115は、GNSS受信ユニット123で生成された自車の現在位置の近傍の事前取得画像とカメラ121で撮像した路面の画像とを比較する。車両搭載制御装置115は、カメラ121で撮像した路面の画像と一致する事前取得画像と関連付けられた絶対位置に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100のより精度の高い現在位置を得る。なお、カメラ121で撮像した路面の画像と一致する事前取得画像とは、完全一致だけでなく部分一致する事前取得画像を含む。送受信部153は、得られたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置を、現在位置情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。送受信部153は、所定間隔ごとに、現在位置情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
車両搭載制御装置115の記憶部152は、環状接続既定ルート130の位置およびオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を関連付けて記憶している。環状接続既定ルート130の位置およびオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が、走行可能なエリアの中の予め決められた環状接続既定ルート130をトレースして走行できるように関連付けて記憶される。例えば、環状接続既定ルート130の絶対位置と、その絶対位置においてオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を変更するための操舵角とが関連付けて記憶される。車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置に対応するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向を設定する。車両搭載制御装置115は、設定されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向に基づいて、進行方向制御機構114を制御する。つまり、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向が設定された進行方向になるように進行方向制御機構114を制御する。車両搭載制御装置115は、走行可能なエリアの中の予め決められた既定ルート130を乗員の有無に関わらず自動で走行するように、進行方向制御機構114を制御する。
車両搭載制御装置115は、通過ルート情報に基づいて、環状接続既定ルート130の環状既定ルート131および接続既定ルート132の接続部131bにおける進行方向を設定する。通過ルート情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から受信した配車指令信号に含まれる。配車指令信号に基づいたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行予定ルートに、分岐部である接続部131bがある場合に、配車指令信号は通過ルート情報を含む。通過ルート情報は、分岐部である接続部131bを通過した後に、環状既定ルート131または接続既定ルート132のいずれを走行するかどうかの情報が含まれる。車両搭載制御装置115は、通過ルート情報に基づいて設定された進行方向に基づいて、接続部131bを通過する際に進行方向制御機構114を制御する。
車両搭載制御装置115の記憶部152は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態およびオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を関連付けて記憶している。車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態に対応するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を設定する。具体的には、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態は、配車状態、事前配車状態、待機状態、目的地走行状態、および、調停状態が含まれる。配車状態は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から受信した配車指令信号に基づいて、乗車予定位置に向かって走行している状態である。配車状態では、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗員が乗っていない。事前配車状態は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から受信した事前配車指令信号に基づいて、予想乗車位置に向かって走行している状態である。事前配車状態では、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗員が乗っていない。待機状態は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗員が乗っておらず、オンデマンド既定ルート自動走行車両100がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から事前配車指令信号または配車指令信号を受信することが可能な状態である。目的地走行状態は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗員が乗っており、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から受信した配車指令信号に基づいて、乗車予定位置から降車予定位置に向かって走行している状態である。調停状態は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から調停指令信号を受信して走行している状態である。待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、速度V1とする。配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、速度V2とする。目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、速度V3とする。調停状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、速度V4とする。事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、速度V5とする。速度V1は、速度V2および速度V3より小さい。速度V1は0であってもよい。速度V4は、速度V2、速度V3および速度V5より小さい。速度V4は0であってよい。速度V5は、エネルギー消費量が少ない速度で設定されることが好ましい。速度V2、速度V3および速度V5は、同じであってもよいし、全て異なってもよい。速度V1〜速度V5は、時速40km以下で設定される。例えば、速度V2、速度V3および速度V5は、時速20kmである。車両搭載制御装置115は、設定されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度に基づいて、駆動機構112および制動機構113を制御する。つまり、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度が設定された速度になるように、駆動機構112および制動機構113を制御する。
具体的には、車両搭載制御装置115は、速度V1で走行している待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が事前配車指令信号を受信した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を増加させ、速度V5で走行させる。なお、速度V1がゼロの場合は、車両搭載制御装置115は、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が事前配車指令信号を受信した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を開始させ、速度V5で走行させる。車両搭載制御装置115は、速度V5で走行している事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が配車指令信号を受信した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を速度V2で走行させる。また、車両搭載制御装置115は、速度V1で走行している待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が配車指令信号を受信した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を増加させ、速度V2で走行させる。なお、速度V1がゼロの場合は、車両搭載制御装置115は、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が配車指令信号を受信した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を開始させ、速度V2で走行させる。車両搭載制御装置115は、速度V2で走行している配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が配車指令信号に含まれる利用者の乗車予定位置に到着した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、車両を停止させる。車両搭載制御装置115は、乗車予定位置で利用者が乗車して目的地走行状態となった際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を開始させ、速度V3で走行させる。車両搭載制御装置115は、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が配車指令信号に含まれる利用者の降車予定位置に到着した際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を停止させる。車両搭載制御装置115は、降車予定位置で利用者が降車して待機状態となった際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を開始させ、速度V1で走行させる。なお、この際に、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が環状既定ルート131にいる場合は、車両搭載制御装置115は、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を接続既定ルート132に移動させるように速度V1で走行させてもよい。ここで、速度V1がゼロの場合は、車両搭載制御装置115は、降車予定位置で利用者が降車して待機状態となった際に、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を停止させる。なお、この際に、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が環状既定ルート131にいる場合は、車両搭載制御装置115は、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を接続既定ルート132に移動させてから停止させてもよい。
車両搭載制御装置115は、前障害物検出装置118から前障害物検出信号を取得すると、駆動機構112および制動機構113を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を停止させる。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の構成>
図6は、実施形態の具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の構成を示すブロック図である。図7は、実施形態の具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の処理の手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、プロセッサ502、記憶部503および送受信部504を備える。送受信部504は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dと情報を送受信可能に構成される。送受信部504は、例えばダイポールアンテナなどのアンテナである。なお、車両搭載制御装置115は、物理的に、1つの装置として構成されても良いし、複数の装置として構成されても良い。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が物理的に複数の装置として構成される場合、それぞれの装置が、演算部および記憶部とを備える。
送受信部504は、利用要求マネジメント装置601から送信された利用者701からの利用要求を受信する。利用者701が所持する情報端末720は、利用者701からの利用要求を利用要求マネジメント装置601に送信する。情報端末720は、例えば携帯端末である。情報端末720は、タッチパネル721およびGNSS受信ユニット750を有している。タッチパネル721は、情報を表示したり、利用者701の操作により情報を入力したりすることができる。GNSS受信ユニット750は、GNSS衛星から送信された電波を利用して情報端末720の現在位置の情報を生成する。GNSSを利用して生成された情報端末720の現在位置の情報は、GNSS衛星から送信された電波と、情報端末720の挙動を検出するセンサの信号に基づいて生成される。GNSSを利用して生成された情報端末720の現在位置の情報は、絶対位置の情報である。情報端末720の挙動を検出するセンサは、情報端末720内に設けられるセンサである。そして、情報端末720は、GNSS受信ユニット750により現在位置を得ることができる。GNSSを利用して生成された情報端末720の現在位置の情報は、GNSS衛星から送信された電波のみに基づいて生成されてもよい。情報端末720は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に対して、所定間隔ごとに情報端末720の現在位置を送信する。
ここで、情報端末720から入出力できる利用者701の利用要求に関連する情報の具体例を図8に示す。図8は、利用者701の情報端末720、利用要求マネジメント装置601およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501との間で送受信される情報をユースケースとして示している。図8に示すように、本具体例では、利用要求の情報、目的地指示の情報、降車要求の情報、および、キャンセル要求の情報が、利用者701の利用要求に関連する情報として、情報端末720から利用要求マネジメント装置601に送信される。利用要求の情報、目的地指示の情報、降車要求の情報、および、キャンセル要求の情報は、情報端末720で利用者701により入力されて、利用要求マネジメント装置601に送信される。利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求の情報、目的地指示の情報、降車要求の情報、および、キャンセル要求の情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される。なお、図8において、利用要求をVehicle Requestともいう。また、目的地入力をDrive to Destinationともいう。また、降車要求をGet offともいう。また、キャンセル要求をCancel Orderともいう。また、配車予定時間算出をCalculate Travel Timeともいう。また、到着通知をArrival Notificationともいう。また、目的地の設定をSet Destinationともいう。
利用要求の情報は、利用者701のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用要求の情報である。利用要求マネジメント装置601に送信される利用要求に関連する情報には、乗車予定位置の情報が含まれる。乗車予定位置は、利用者701が乗車する予定の位置である。
例えば、利用者701が入力する利用要求の情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の単なる利用を要求する旨の情報である。具体的には、図9Aに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された乗車ボタン722aをタップすることで、単なる利用を要求する旨の情報が入力される。この場合、単なる利用を要求する旨の情報が入力された際に、GNSS受信ユニット750により生成される情報端末720の現在位置の情報に基づいて作成された乗車予定位置の情報が、利用要求マネジメント装置601に送信される。例えば、単なる利用を要求する旨が入力された際にGNSS受信ユニット750により生成される情報端末720の現在位置が環状接続既定ルート130にある場合、情報端末720の現在位置が乗車予定位置として、利用要求マネジメント装置601に送信される。単なる利用を要求する旨の情報が入力された際にGNSS受信ユニット750により生成される情報端末720の現在位置が環状接続既定ルート130の近傍の場合、情報端末720の現在位置に最も近い環状接続既定ルート130の位置が乗車予定位置の情報として、利用要求マネジメント装置601に送信される。
また、例えば、利用者701が入力する利用要求の情報は、環状接続既定ルート130のルート情報に基づいて情報端末720のタッチパネル721に表示されたマップ上で利用者701が指定した乗車指定位置の情報である。具体的には、図9Bに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された環状接続既定ルートのマップ723a上の任意の位置723bをタップすることで、マップ上で利用者701が指定した乗車指定位置の情報が情報端末720に入力される。情報端末720の記憶部725には、環状接続既定ルートのマップ723a上の位置と環状接続既定ルート130の絶対位置情報とが関連付けられて記憶される。この場合、マップ723a上で利用者701が指定した乗車指定位置に対応する絶対位置情報が、乗車予定位置として、利用要求マネジメント装置601に送信される。なお、利用要求の情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗車する予定の人数の情報を含んでもよい。この場合、利用者701は、情報端末720のタッチパネル721から乗車する予定の人数を入力する。具体的には、図9Aに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された乗車人数入力欄722bに、乗車する予定の人数を入力する。また、利用要求の情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗車する予定の時間の情報を含んでもよい。この場合、利用者701は、情報端末720のタッチパネル721から乗車する予定の時間を入力する。具体的には、図9Aに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された乗車時間入力欄722cに、乗車する予定の時間を入力する。
目的地指示の情報では、利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両100を利用して到達したい目的地の情報である。利用要求マネジメント装置601に送信される目的地指示の情報には、降車予定位置が含まれる。降車予定位置は、利用者701が降車する予定の位置である。
例えば、利用者701が入力する目的地指示の情報は、目的地の候補の中から利用者701によって選択された目的地の情報である。なお、目的地の候補の情報は、情報端末720の記憶部725に記憶されて、タッチパネル721に表示されてもよい。または、目的地の候補の情報は、利用要求マネジメント装置601から送信されて情報端末720のタッチパネル721に表示されてもよい。情報端末720のタッチパネル721に、目的地の候補を表示してもよい。そして、情報端末720のタッチパネル721に、目的地の候補をジャンル別に表示してもよい。具体的には、図9Cに示すように、情報端末720のタッチパネル721に、ジャンル(レストラン)が共通する目的地の候補であるレストランA、B、Cが、レストランAに対応する目的地ボタン724a、レストランBに対応する目的地ボタン724b、レストランCに対応する目的地ボタン724cで表示されるものとする。利用者701が、目的地ボタン724a〜724cのいずれかをタップすることで、情報端末720に目的地指示の情報が入力される。なお、タッチパネル721に表示される目的地の候補の情報は、ジャンルが共通する目的地に限らず、様々な目的地を表示してもよい。情報端末720の記憶部725には、目的地の候補であるレストランA〜Cが環状接続既定ルート130の絶対位置情報に関連付けられて記憶される。この場合、利用者701が目的地指示として入力したレストランA〜Cのいずれかに対応する絶対位置情報が、降車予定位置として、利用要求マネジメント装置601に送信される。
また、例えば、利用者701が入力する目的地指示の情報は、環状接続既定ルート130のルート情報に基づいて情報端末720のタッチパネル721に表示されたマップ上で利用者701が指定した降車指定位置の情報である。具体的には、図9Bに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された環状接続既定ルートのマップ723a上の任意の位置723bをタップすることで、マップ上で利用者701が指定した降車指定位置の情報が情報端末720に入力される。情報端末720の記憶部725には、環状接続既定ルートのマップ723a上の位置と環状接続既定ルート130の絶対位置情報とが関連付けられて記憶される。この場合、マップ上で利用者701が指定した降車指定位置に対応する絶対位置情報が、降車予定位置として、利用要求マネジメント装置601に送信される。
なお、目的地指示の情報が、降車予定位置の情報に加えて走行ルートの情報を含んでもよい。走行ルートは、利用者が走行を希望するルートである。例えば、利用者701が入力する走行ルートの情報は、環状接続既定ルート130のルート情報に基づいて情報端末720のタッチパネル721に表示されたマップ上で利用者701が指定した指定走行ルートの情報である(図示せず)。情報端末720の記憶部725には、環状接続既定ルートのマップ723a上のルートと環状接続既定ルート130のルート情報とが関連付けられて記憶される。この場合、マップ上で利用者701が指定した指定走行ルートに対応するルート情報が、走行ルートとして、利用要求マネジメント装置601に送信される。また、目的地指示の情報が、降車予定位置の情報に加えて経由予定位置の情報を含んでもよい。経由予定位置は、利用者が途中で立ち寄りたい位置である。例えば、利用者701が入力する経由予定位置の情報は、環状接続既定ルート130のルート情報に基づいて情報端末720のタッチパネル721に表示されたマップ上で利用者701が指定した指定経由位置の情報である。具体的には、図9Bに示すように、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された環状接続既定ルートのマップ723a上の任意の位置723bをタップすることで、マップ上で利用者701が指定した経由指定位置の情報が入力される。情報端末720の記憶部725には、環状接続既定ルートのマップ723a上の位置が環状接続既定ルート130のルート情報に関連付けられて記憶される。この場合、マップ上で利用者701が指定した指定経由位置に対応する絶対位置情報が、経由予定位置として、利用要求マネジメント装置601に送信される。
降車要求の情報は、利用者がオンデマンド既定ルート自動走行車両100からの降車を要求する情報である。降車要求の情報は、単なる降車を要求する旨の情報である。具体的には、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示された降車ボタンをタップすることで、降車要求が情報端末720に入力される。この場合、降車要求が入力されると、降車要求の情報が、利用要求マネジメント装置601に送信される。なお、降車要求の情報が、情報端末720が有するGNSS受信ユニットにより生成される情報端末720の現在位置の情報が含んでいてもよい。
キャンセル要求の情報は、利用要求を行った利用者がオンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用をキャンセルする要求の情報である。キャンセル要求の情報は、単なるキャンセルを要求する旨の情報である。具体的には、利用者701が情報端末720のタッチパネル721に表示されたキャンセルボタンをタップすることで、キャンセル要求が入力される。この場合、キャンセル要求が入力されると、キャンセル要求の情報が、利用要求マネジメント装置601に送信される。
また、図8に示すように、情報端末720は、入力された利用者701の利用要求に基づいて算出されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車予定時間を、タッチパネル721に表示してもよい。配車予定時間の算出は、情報端末720で行ってもよいし、利用要求マネジメント装置601で算出されて情報端末720が取得してもよい。または、配車予定時間は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で算出されて、利用要求マネジメント装置601が取得して情報端末720に送信してもよい。また、図8に示すように、情報端末720は、入力された利用者701の利用要求に基づいて生成されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の到着の通知を、タッチパネル721に表示してもよい。さらに、情報端末720は、入力された利用者701の利用要求に基づいて生成されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の環状接続既定ルート130上の現在位置を、タッチパネル721に表示してもよい。
送受信部504は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dが送信した、自車の現在位置の情報およびバッテリBのエネルギー残量に関連するエネルギー情報を受信する。
送受信部504は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dが送信した、前障害物検出信号を受信する。
送受信部504は、プロセッサ502で生成した配車指令信号および調停指令信号をオンデマンド既定ルート自動走行車両100A〜100Dに送信する。
プロセッサ502は、配車機能520、調停機能521および管理機能522を有する。配車機能520では、事前配車車両選択処理、事前配車信号生成処理、配車車両選択処理および配車信号生成処理を行う。調停機能521では調停信号生成処理を行う。管理機能522では、情報取得処理および送信処理を行う。つまり、プロセッサ502は、事前配車車両選択処理、事前配車信号生成処理、配車車両選択処理、配車信号生成処理、調停信号生成処理、情報取得処理および送信処理を実行するように構成されまたはプログラムされる。なお、配車機能520および管理機能522は、それぞれ単独で処理を行うものではなく、互いに協調して処理が行われる。調停機能521および管理機能522は、それぞれ単独で処理を行うものではなく、互いに協調して処理が行われる。配車機能520および調停機能521は、それぞれ単独で処理を行うこともでき、互いに協調して処理が行うこともできる。
ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のプロセッサ502が実行する処理の手順について、図7に基づいて説明する。なお、図7に示す処理の手順は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のプロセッサ502が実行する処理の中の1つである。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のプロセッサ502は、図7の処理以外の処理も実行する。
図7に示すように、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、情報取得処理S101を実行する。情報取得処理S101ではオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、情報を取得する(ステップS101)。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が取得する情報は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、利用要求情報およびエネルギー情報である。
ルート情報は、環状接続既定ルート130のマップ情報であり、記憶部503に予め記憶される。
車両位置情報は、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置の情報である。車両位置情報は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の各々から送信されて、送受信部504が受信する。車両位置情報は、所定間隔ごとに、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100から送信される。
乗員有無情報は、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の乗員の有無に関連する情報である。乗員有無情報は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の各々から送信されて、送受信部504が受信する。複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が送信する乗員有無情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100のシート102に着座する乗員の人数の情報である。なお、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501では、シート102に着座する乗員が0人の場合は乗員なしとし、シート102に着座する乗員が1〜4人の場合は乗員ありとする。乗員有無情報は、シート102に配置された着座検知部で検出した着座する乗員の人数が変化した際に、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100から送信される。
予想乗車位置情報は、環状接続既定ルート130上の乗車予定位置になることが予想される予想乗車位置に関連する情報である。予想乗車位置情報は、利用者701に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて、利用要求マネジメント装置601で、所定間隔ごとに生成される。
利用者に関連する情報は、利用者701の過去の利用実績および利用者701の現在位置を含む。利用者701の過去の利用実績の情報は、例えば、利用者701の過去の乗車位置および乗車日時の情報や、降車位置および降車日時の情報である。目的地に関連する情報は、利用者701の過去にオンデマンド既定ルート自動走行車両100を利用したときの目的地または利用者701がこれから行く可能性のある目的地を含む。目的地に関連する情報は、例えば、目的地の場所の情報や、店舗の営業日および営業時間の情報や、イベントの開催日および開催時間の情報である。利用者に関連する情報および目的地に関連する情報は、例えば、宿泊施設のチェックインおよびチェックアウトの統計情報である。環境に関連する情報は、環状接続既定ルート130の環境の情報である。環境の情報は、例えば、雨などの天候の情報である。
また、予想乗車位置情報には、利用者701の利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻の情報を含む。予想乗車位置利用要求時刻は、利用者701に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて、利用要求マネジメント装置601で、所定間隔ごとに生成される。
また、予想乗車位置情報には、利用者701が降車する予定の降車予定位置になることが予想される位置である予想降車位置の情報を含む。予想降車位置は、予想乗車位置に対応する利用者701の過去の利用実績に基づいて生成される。
そして、具体的には、環状接続既定ルート上の任意の位置の内、現時点において、利用者701が所定人数以上いる位置が、予想乗車位置として生成される。そして、この場合は、現時点が予想乗車位置利用要求時刻として生成される。また、例えば、利用者701の過去の利用実績から得られた過去の所定の曜日および所定の時間帯において乗車位置になったことがある回数が基準回数以上の位置が、予想乗車位置として生成される。そして、この場合は、当該所定の曜日および所定の時間帯が予想乗車位置利用要求時刻として生成される。また、例えば、特定の日時においてイベントが開催される場合は、イベントの開催地の近傍が予想乗車位置として生成される。そして、この場合は、当該特定の日時が予想乗車位置利用要求時刻として生成される。また、例えば、所定の曜日および所定の時間帯において宿泊施設のチェックインおよびチェックアウトが所定人数以上行われる場合は、宿泊施設のフロントの近傍が予想乗車位置として生成される。そして、この場合は、当該所定の曜日および所定の時間帯が予想乗車位置利用要求時刻として生成される。また、例えば、利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両100を目的地まで利用した後に雨が降りだした場合は、当該目的地の場所の近傍が予想乗車位置として生成される。そして、この場合は、利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両100を目的地まで利用してから所定の時間経過後が予想乗車位置利用要求時刻として生成される。
利用要求情報は、利用者701が乗車する予定の乗車予定位置の情報を含む利用者の利用要求に関連する情報である。本具体例では、利用要求に関連する情報が利用要求情報として、情報端末720から送信されて、利用要求マネジメント装置601が受信する。利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される利用要求に関連する情報は、単なる利用を要求する旨および単なる利用を要求する旨が入力された際の情報端末720の現在位置である。または、利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される利用要求に関連する情報は、利用者701が指定した乗車指定位置に対応する絶対位置情報を含む。また、本具体例では、目的地指示の情報が利用要求情報として、情報端末720から送信されて、利用要求マネジメント装置601が受信してもよい。利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される目的地指示の情報は、利用者701が指定した目的地に対応する絶対位置情報または利用者701が指定した降車指定位置に対応する絶対位置情報である。利用要求情報は、利用者701が情報端末720に利用要求に関連する情報が入力された際に、利用要求マネジメント装置601に送信される。
エネルギー情報は、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量に関連する情報である。エネルギー情報は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の各々から送信されて、送受信部504が受信する。本具体例では、エネルギー情報オンデマンド既定ルート自動走行車両100のバッテリBのエネルギー残量に関連する情報である。エネルギー情報は、所定間隔ごとに、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100から送信される。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、事前配車車両選択処理を行う。事前配車車両選択処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および予想乗車位置情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から予想乗車位置に事前に配車する車両を選択する。予想乗車位置に事前に配車する車両は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の内の、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態の車両の中から選択される(ステップS102)。
ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、予想降車位置が取得されている場合は、予想乗車位置を経由して予想降車位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有している車両を予想乗車位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、事前配車指令信号生成処理を行う。事前配車指令信号生成処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および予想乗車位置情報に基づいて、事前配車指令信号を生成する。事前配車指令信号は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から選択された予想乗車位置情報に事前に配車する車両を予想乗車位置に向かって走行させて、予想乗車位置利用要求時刻に予想乗車位置にいるように指示する信号である(ステップS103)。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、送信処理を行う。送信処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、生成した事前配車指令信号を複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から選択された予想乗車位置に事前に配車する車両に送信する(ステップS104)。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用者701が所持する情報端末720から利用要求情報が入力されると(ステップS105:YES)、配車車両選択処理S106〜S107を行う。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用者701が所持する情報端末720から利用要求情報が入力されなければ(ステップS105:NO)、配車車両選択処理S106〜S107は行わない。配車車両選択処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から利用要求情報に含まれる乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択する(ステップS106)。
具体的には、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から、乗員が乗っておらず配車指令信号を受信することが可能な車両を、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。乗員が乗っておらず配車指令信号を受信することが可能な車両には、事前配車状態の車両も含まれる。乗員が乗っておらず配車指令信号を受信することが可能な車両が複数台存在する場合は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、例えば、次のようにして、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択する。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有している車両を乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーより所定値以上多いエネルギー残量を有している車両を乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、降車予定位置が取得されている場合は、乗車予定位置を経由して降車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有している車両を乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー残量が所定量より多い車両をオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置が乗車予定位置に最も近い車両を乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー残量と現在位置に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択してもよい。
なお、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中に、乗員が乗っておらず配車指令信号を受信することが可能な車両が存在しない場合は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、乗員が乗っている車両の中から乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択する。この場合は、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、配車指令信号に基づいて走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち、現在位置が降車予定位置に最も近い車両を乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、配車指令信号に基づいて走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち、降車予定位置が乗車予定位置に最も近い車両を、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100として選択する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置と降車予定位置と乗車予定位置に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択してもよい。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー残量と現在位置と降車予定位置と乗車予定位置に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択してもよい。
さらに、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得した乗員有無情報に基づいて、乗車予定人数が1台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗車できる最大の人数よりも多いと判断した場合は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から利用要求情報に含まれる乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を複数台選択する。
乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が選択されると、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100に対する配車指令信号を生成する(ステップS107)。配車指令信号は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて生成される。配車指令信号は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から選択された乗車予定位置に配車する車両を乗車予定位置に配車するための信号である。配車指令信号は、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置情報および乗車予定位置の情報に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、現在位置から乗車予定位置まで走行させて、乗車予定位置で停止させるための指令を含む。配車指令信号は、利用者701により情報端末720に降車予定位置の情報が入力されている場合は、さらに、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、乗車予定位置から降車予定位置まで走行させて、降車予定位置で停止させるための指令を含む。また、配車指令信号は、利用者701により情報端末720に走行ルートの情報が入力されている場合は、さらに、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、現在位置から乗車予定位置まで走行する際に指定された走行ルートを走行させるための指令を含む。また、配車指令信号は、利用者701により情報端末720に経由予定位置の情報が入力されている場合は、さらに、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、現在位置から乗車予定位置まで走行するまでの間に指定された経由予定位置で停止させるための指令を含む。
配車指令信号は、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗員が乗っていない待機状態の車両である場合、待機状態から配車状態に変化する際に待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように指示する信号である。ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、V1と設定する。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、V2と設定する。速度V1は、速度V2より小さい。つまり、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、配車指令信号を受信して、待機状態から配車状態に変化する際に待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように制御される。配車指令信号は、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗員が乗っている目的地走行状態の車両である場合、目的地走行状態から配車状態に変化する際の目的地走行状態の速度は、配車状態の速度と同じであっても異なってもよいように指示する信号である。ここで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、V3と設定する。速度V3は、速度V2と同じであってもよいし、異なってもよい。つまり、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、配車指令信号を受信して、目的地走行状態から配車状態に変化する際に目的地走行状態の速度が配車状態の速度と同じであっても異なってもよいように制御される。
なお、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度V1を、オンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量に応じて、エネルギー消費量を抑制する速度になるように制御してもよい。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー情報に基づいて、エネルギー残量が少ないと判断されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度V1が0になるように制御する。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、キャンセル要求に関連する情報を、利用要求を行った利用者701が所持する情報端末720から受信すると、乗車予定位置に配車される車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、配車状態から待機状態に変更されるように制御する。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、降車要求の情報を、利用要求を行った利用者701が所持する情報端末720から受信すると、利用者701が乗車した目的地走行状態で走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を停止するように制御する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、配車指令信号生成処理S104が実行されると、送信処理S105を実行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、生成された配車指令信号を、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して送信する(ステップS108)。
次に、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、配車予定送信処理S109を実行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601に対して、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車予定情報を送信する(ステップS109)。また、配車予定情報を受信した利用要求マネジメント装置601は、配車予定情報を、利用要求情報が入力された情報端末720に送信する。配車予定情報は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から選択された乗車予定位置に配車される車両の乗車予定位置への配車の予定に関連する情報である。配車予定情報は、例えば、乗車予定位置に到着する予定の時刻、乗車予定位置に到着するまでの所要時間、乗車予定位置に配車する車両として選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置などの情報が含まれる。配車予定情報は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、生成される。
次に、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100および第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100が存在する場合(S110:YES)、調停指令信号生成処理S107を実行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、調停指令信号生成処理S107を実行するかどうかを判断する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置情報に基づいて、第1接続部131aから所定の距離以内の環状既定ルート131にオンデマンド既定ルート自動走行車両100が進入した場合に、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100が存在すると判断する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置情報に基づいて、第1接続部131aから所定の距離以内の接続既定ルート132にオンデマンド既定ルート自動走行車両100が進入した場合に、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100が存在すると判断する。ここでいう所定の距離とは、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が、前障害物検出装置118で車両前方向にある障害物を検出する距離よりも大きい距離である。
さらに、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、前障害物検出装置118で車両前方向にある障害物を検出しておらず、障害物の存在に関連する制御が行われない状態である場合に、調停指令信号生成処理S111を実行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部131aに向かって走行しているこれらのオンデマンド既定ルート自動走行車両100から前障害物検出信号が受信していない場合に、障害物の存在に関連する制御が行われない状態であると判断する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が調停指令信号生成処理S111を実行するかどうかを判断する具体例について、図10に基づいて説明する。図10では、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aが環状既定ルート131を走行している。また、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Bが接続既定ルート132を走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、以下の条件を満たす場合に、調停指令信号生成処理S107を実行する。1つめの条件は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aおよびオンデマンド既定ルート自動走行車両100Bが、第1接続部131aから所定の距離以内に進入したと判断した場合である。2つめの条件は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aおよびオンデマンド既定ルート自動走行車両100Bから、前障害物検出信号を受信していない場合である。
調停指令信号生成処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、調停指令信号を生成する。調停指令信号は、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、第1接続部を通過する順番を決定する信号である。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部を通過する順番を、例えばオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態に基づいて、以下のように決定する。例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから降車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから降車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから現在位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから現在位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量が異なる場合、第1接続部131aを、エネルギー残量が多い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、エネルギー残量が少ない方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。
調停指令信号は、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち、第1接続部を通過する順番が2番であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度を、第1接続部を通過する順番が1番であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度よりも小さくなるように指示する信号である。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が調停指令信号を生成する処理の具体例について、図10に基づいて説明する。図10に示すように、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aが環状既定ルート131を走行している。環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが接続既定ルート132を走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両100Dは、利用者701Cの利用要求に基づいて生成された配車指令信号を受信して、配車状態で走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、待機状態で走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dの後に通過するように、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに対する調停指令信号を生成する。調停指令信号は、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dが第1接続部131aを通過する際に、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが第1接続部131aに進入しないように、調停状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度V4を設定する信号である。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、調停指令信号生成処理S111が実行されると、送信処理S108を実行する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、生成された調停指令信号を、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のうち、第1接続部を通過する順番が2番であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して送信する(ステップS112)。図10の例では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、生成された調停指令信号を、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに対して送信する。
なお、図6に示すオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、環状接続既定ルート130を走行する複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体の走行を制御する処理を行う。
例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、配車機能520および調停機能521の処理が行われたことにより、環状接続既定ルート130を走行する複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中の少なくとも1台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行予定ルートが変更された場合に次の処理を行う。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の変更された走行予定ルートに基づいて、環状接続既定ルート130を走行する複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体の走行を制御する処理を行う。
また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、降車予定位置で利用者が降車して待機状態となった際に、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を開始させ、接続既定ルート132に移動させるように制御してもよい。また、例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、乗車予定位置に到着して乗員を乗車させた後、目的地が設定されていない場合において、その車両の走行を停止させるように制御してもよい。または、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の管理機能522は、乗車予定位置に到着して乗員を乗車させた後、目的地が設定されていない場合において、その車両以外のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が走行するルートを避けるように調整して、走行を開始させるように制御してもよい。
また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のプロセッサ502は、充電管理機能(図示せず)を有する。充電管理機能では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が取得した複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー情報に基づいて、エネルギー補充処理を行う。エネルギー補充処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー残量が所定の値以下であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100を検出した場合に、エネルギー残量が所定の値以下であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補充するために、この車両の走行を制御する。具体的には、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、エネルギー残量が所定の値以下であるオンデマンド既定ルート自動走行車両100を充電ステーションに向かって走行させるように制御する。
<利用要求マネジメント装置の構成>
図11は、実施形態の具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置の構成を示すブロック図である。
図11に示すように、利用要求マネジメント装置601は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と情報を送受信可能に構成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、フリートコントロールシステム(Fleet Control System)ともいう。また、利用要求マネジメント装置601は、マスシステム(Maas System)ともいう。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置601は、WebAPI(Application Programming Interface)により、通信可能に構成される。利用要求マネジメント装置601は、利用者701(701A、701B、701C)が所持する情報端末720(720A〜720C)と情報を送受信可能に構成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置601は、コントローラサーバシステム610を構成する。コントローラサーバシステム610は、物理的に、複数の装置であるオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置601で構成される。
なお、図11では、1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、1つの利用要求マネジメント装置601と情報を送受信可能に構成されるが、それに限らない。1つのオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、複数の利用要求マネジメント装置601と情報を送受信可能に構成されてよい。そして、複数の利用要求マネジメント装置601はそれぞれ、複数の利用者701が所持する情報端末720と情報を送受信可能に構成されてよい。
利用要求マネジメント装置601は、図示しないプロセッサ、記憶部、送受信部を備える。送受信部は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および情報端末720と情報を送受信可能に構成される。送受信部は、例えばダイポールアンテナなどのアンテナである。なお、利用要求マネジメント装置601は、物理的に、1つの装置として構成されても良いし、複数の装置として構成されても良い。利用要求マネジメント装置601が物理的に複数の装置として構成される場合、それぞれの装置が、演算部および記憶部とを備える。利用要求マネジメント装置601は、操作端末650と情報を送受信可能に接続される。操作端末650は、オペレータ651により操作される。
利用要求マネジメント装置601は、管理アプリケーション630およびサービスアプリケーション631が記憶部に記憶されて、プロセッサにより実行される。
管理アプリケーション630は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501と利用要求マネジメント装置601との間の情報のやりとりを管理し、操作端末650に情報を提供するためのアプリケーションである。管理アプリケーション630は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のマネジメント機能522と情報を送受信する。管理アプリケーション630で取得する情報は、利用要求マネジメント装置601を操作するオペレータ651が任意で設定できる。なお、管理アプリケーション630は、利用要求マネジメント装置601の利用目的に応じて、操作端末650に情報を提供することができる。
サービスアプリケーション631は、情報端末720を介して利用者701に様々なサービスを提供するためのアプリケーションである。管理アプリケーション630は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の配車機能520と情報を送受信する。サービスアプリケーション631は、情報端末720から入力された利用者701の利用要求を受信したときに、利用要求情報を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。この変形例では、図8に示す利用者701の利用要求に関連する情報が、情報端末720と利用要求マネジメント装置601との間で送受信される。そして、利用要求マネジメント装置601は、情報端末720との間でやり取りした利用者701の利用要求に関連する情報を、利用要求情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。なお、サービスアプリケーション631は、利用要求マネジメント装置601の利用目的に応じて、操作端末650から入力できる情報および提供できる情報を設定することができる。
利用要求マネジメント装置601は、利用者701に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて、予想乗車位置情報を、所定間隔ごとに生成する。利用要求マネジメント装置601は、生成した予想乗車位置情報を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、図7に示す情報取得処理S101において、利用要求マネジメント装置601で生成されて送信された予想乗車位置情報を取得する。
利用要求マネジメント装置601は、利用要求情報を、利用者701によって情報端末720に利用要求に関連する情報が入力された際に受信する。利用要求マネジメント装置601は、受信した利用要求情報を、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、図7に示す情報取得処理S101において、利用要求情報を、利用要求マネジメント装置601から取得する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、図7に示す配車指令信号生成処理S104において、利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求に含まれる利用者の乗車予定位置に向かって走行するように、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から選択された乗車予定位置に配車する車両の走行を指令する配車指令信号を生成する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、次のように制御する。オンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、配車指令信号に基づいて、利用要求マネジメント装置601が受信した利用要求に含まれる利用者の乗車予定位置に向かって走行するように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置601の論理アーキテクチャの一例を、図12Aに示す。図12Aに示すように、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数の利用要求マネジメント装置601とAPIで接続されて、情報を送受信可能に構成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501では、3つのレイヤー(Layer)に分けて処理を行う。そして、異なる特性を有する複数の情報を並行して処理できるように構成している。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両100とオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で扱われる情報の内、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100に対して送信する調停指令信号に関連する情報は、Speed Layer Data BaseおよびSpeed Eventによって高速に処理される。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の処理の負荷を軽減すると共に、処理を高速に行うことができる。
図12Aの論理アーキテクチャに基づいて構成したオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501および利用要求マネジメント装置601の一例を、図12Bに示す。図12Bに示すように、この例では、図12Aの論理アーキテクチャを、クラウドのPaaS(Platform as a Service)上に構成している。例えば、Speed Layer DatabaseおよびSpeed EventをPaaS上に構成して、高速に処理を行う。図12Aの論理アーキテクチャを、クラウドのPaaS上に構成することにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行の制御を高速に行うことができる。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で制御できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の台数が増える。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮することができる。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行の多様な制御が可能になる。なお、オンデマンド既定ルート自動走行車両100およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501との間は、例えば、高いセキュリティを持つVPC(Virtual Private Cloud)によって、情報を送受信可能に構成すること好ましい。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両100のハッキングを防ぐことができる。
利用要求マネジメント装置601とオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501がWebAPIで接続されて、情報を送受信可能に構成されているため、操作端末650は、利用要求マネジメント装置601から様々な情報を取得できる。操作端末650が取得可能な情報は、例えば、利用者701の認証、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に対する各種指令、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用状況などの情報である。
利用要求マネジメント装置601でAPIを利用して実行されるサービスアプリケーション631の一例を示す。サービスアプリケーション631は、利用者701の利用要求に応じて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によりオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車を行うためのアプリケーションである。サービスアプリケーション631は、利用者701の認証機能を有する。図13A〜図13Cは、サービスアプリケーション631における、利用者701の利用要求および認証の情報の流れの一例を示す。つまり、図13A〜図13Cは、利用者701の情報端末720、利用要求マネジメント装置601およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501における、利用者701の利用要求および認証の情報の流れの一例を示す。利用者701の認証は、利用者701の識別番号に基づいた認証である。
図13Aでは、利用要求マネジメント装置601Aとオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501AとがAPIで接続されて、情報を送受信可能に構成される。図13Aでは、利用者701の識別情報に関連する情報がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に予め記憶される。なお、利用者701の識別情報に関連する情報には、利用者701の識別情報、利用者701の利用実績に基づく課金の情報が含まれてもよい。利用者701の利用要求は、情報端末720から利用要求マネジメント装置601に送信される。利用要求情報は、APIを介して利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される。利用者701の識別情報は、情報端末720からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される。そして、情報端末720とオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501との間で、利用者701の認証(図13A中の「ユーザ認証」)が行われる。利用者701が認証されると、APIを介してオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601から利用者の現在位置の情報などを含む利用要求情報を取得する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によりオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車が行われる。
図13Bでは、利用要求マネジメント装置601Bとオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501BとがAPIで接続されて、情報を送受信可能に構成される。図13Bでは、利用者701の識別情報に関連する情報が利用要求マネジメント装置601に予め記憶される。利用者701の利用要求および利用者701の識別情報は、情報端末720から利用要求マネジメント装置601に送信される。そして、情報端末720と利用要求マネジメント装置601との間で、利用者701の認証(図13B中の「ユーザ認証」)が行われる。利用者701が認証されると、APIを介してオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601から利用者の現在位置の情報などを含む利用要求情報を取得する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501によりオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車が行われる。
図13Cでは、利用要求マネジメント装置601Cとオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501CとがAPIで接続されて、情報を送受信可能に構成される。図13Cでは、利用要求マネジメント装置601Cの識別情報に関連する情報がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に予め記憶される。利用者701の利用要求は、情報端末720から利用要求マネジメント装置601に送信される。利用要求情報は、APIを介して利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される。利用要求マネジメント装置601Cの識別情報は、利用要求マネジメント装置601からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信される。そして、利用要求マネジメント装置601とオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501との間で、利用要求マネジメント装置601Cの認証(図13C中の「ユーザ認証」)が行われる。利用要求マネジメント装置601Cが認証されると、APIを介してオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601から利用者の現在位置の情報などを含む利用要求情報を取得する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501においてオンデマンド既定ルート自動走行車両100の配車が行われる。
利用要求マネジメント装置601で実行される管理アプリケーション630の一例を示す。管理アプリケーション630は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を管理するオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から情報を取得するためのアプリケーションである。以下、図14A〜図14Cを参照しつつ、管理アプリケーション630において、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から取得できる情報の一例について説明する。図14A〜図14Cに示すように、管理アプリケーション630は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501から取得した情報を、操作端末650の表示画面652に表示する。
図14Aでは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501からオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両情報を取得して表示する一例を示す。図14Aに示すように、管理アプリケーション630は、車両情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が管理するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両一覧661および車両運行マップ662を表示画面652に表示する。車両一覧661には、車両IDおよび車両状態(車両の走行状態)などを含む情報が表示される。また、車両運行マップ662は、環状接続既定ルート130を模式的に示したマップ663を含む。このマップ663に対して、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の環状接続既定ルート130上の位置が、車両位置表示664として示されている。
図14Bでは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501からオンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用明細を取得して表示する一例を示す。図14Bに示すように、管理アプリケーション630は、利用明細情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が管理するオンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用明細672を表示画面652に表示する。利用明細672には、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501におけるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用実績が表示される。オンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用実績として、オンデマンド既定ルート自動走行車両100ごとの利用回数および累計時間が表示される。累計時間は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が利用された時間の合計である。なお、図14Bの例では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で管理するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が23台あるものとして表示している。オンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用実績は、オペレータ651により入力された利用年月日の所定範囲で検索することができる。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の利用実績は、オペレータ651により入力された累計時間の所定範囲で検索することができる。
図14Cでは、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501からオンデマンド既定ルート自動走行車両100を利用するユーザ情報を取得して表示する一例を示す。図14Cに示すように、管理アプリケーション630は、ユーザ情報として、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を利用する利用者701のユーザ一覧680を表示画面652に表示する。ユーザ一覧680には、ユーザID、年代、性別、配車サービス利用回数、車両利用時間、最新配車サービス利用日時および最新の目的地が表示される。なお、ユーザIDは、利用者701の識別情報の一例である。配車サービス利用回数は、利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に利用要求を送信した回数である。車両利用時間は、利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗車していた累計の時間である。最新配車サービス利用日時は、最後に利用者701がオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に利用要求を送信した時間である。最新の目的地は、最後に利用者701が送信した利用要求に含まれる降車予定位置である。
本発明の実施形態の具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、上述した本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501の効果に加えて、以下の効果を奏する。
利用要求マネジメント装置601および情報端末720で、配車予定情報が取得される。そして、利用要求マネジメント装置601および情報端末720で、利用者701の利用目的に応じて乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を用いることができる。例えば、利用要求マネジメント装置601および情報端末720で、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を表示したり、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報に基づいた利用者に対するサービス情報を表示したりすることができる。これにより、利用要求マネジメント装置601は、エリアによって異なる利用者701の利用目的に応じて利用者701の利用要求をマネジメントすることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、より多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加を抑えることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート131と、環状既定ルート131に行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート132とを有する環状接続既定ルート130を走行する。環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132は増やすことができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、配車指令信号に基づいて乗員が乗っていない待機状態から配車状態に変化する際に、待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を指令する配車指令信号を生成する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルート130は、環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132を有するため、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を常時循環走行させずに、環状接続既定ルート130において分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費を低くできる。つまり、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート131と、環状既定ルート131に行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート132とを有する環状接続既定ルート130を走行する。環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132は増やすことができる。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、事前配車指令信号に基づいて、環状接続既定ルート130上の利用者701が乗車する予定の乗車予定位置になることが予想される予想乗車位置に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を指令する事前配車指令信号を生成する。事前配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率のよい車両の運行の制御が可能となる。エネルギーの効率のよい車両の運行の制御とは、例えば、次のケースである。例えば、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、エネルギー消費量が少ない速度で走行させたり、渋滞しないようなルートで走行させたりするように制御するケースである。これにより、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費を低くできる。つまり、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
利用者に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成された予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルート130のエリア内の利用者701に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルート130のエリア内の目的地に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルート130のエリア内の環境に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。そして、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的、利用者が乗車することが予想される位置を予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、配車指令信号を受信してから移動する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
予想乗車位置情報および予想乗車位置利用要求時刻に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的、予想乗車位置で利用者の利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻が予測しやすい。
そのため、予想乗車位置と予想乗車位置利用時刻に基づいてオンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車すると、予想乗車位置のみに基づいてオンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
調停指令信号は、例えば次のケースで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに送信される。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、待機状態の車両であり、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aは、配車状態の車両であるケースである。第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aがいる場合に、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aがいる場合に、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、調停指令信号に基づいて、第1接続部131aを通過する順番がオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aの後になるように待機する。第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aは、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cよりも先に第1接続部131aを通過する。
これにより、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aおよび第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが存在する場合に、第1接続部131aにおいて、これら2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100Cを円滑に通過させることができる。これにより、環状接続既定ルート130に接続される接続既定ルートを増やしても、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を円滑に行うことができる。そして、環状接続既定ルート130を走行できる複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
また、環状接続既定ルート130に接続される接続既定ルートを増やすと、接続既定ルートで待機する待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を増やすことができる。そして、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなる場合がある。これにより、エネルギー消費を抑制するようにオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を制御することができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、乗車可能な乗員の最大数が4名である。乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両自体の重量が軽くなる。また、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100に乗員が乗った際の車両全体の重量が軽くなる。これにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の1台あたりのエネルギー効率を向上させることができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、配車状態の速度が時速20kmである。配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の空気抵抗が小さい。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー消費量を減らすことができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501において、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501により、乗車予定位置に配車する車両として選択される。つまり、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両100が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、自車のエネルギー残量に関連する情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信された複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のより正確なエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501により、乗車予定位置に配車する車両としてより正確に選択される。つまり、より正確に、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両100が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、より正確に、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数をより減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。利用要求情報に乗車予定位置および降車予定位置に関連する情報が含まれる。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置、乗車予定位置、降車予定位置およびエネルギー残量に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を乗車予定位置に配車することができる。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置から乗車予定位置を経由して降車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、乗車予定位置に配車することができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体のエネルギー効率を向上させることができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
本発明の実施形態の具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、上述した本発明の実施形態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および本実施形態の具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の効果に加えて、以下の効果を奏する。
利用要求マネジメント装置601および情報端末720で、配車予定情報が取得される。そして、利用要求マネジメント装置601および情報端末720で、利用者701の利用目的に応じて乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を用いることができる。例えば、利用要求マネジメント装置601および情報端末720に対して、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報を表示することができる。また、例えば、情報端末720に対して、乗車予定位置への配車の予定に関連する情報に基づいた利用者701に対する目的地の情報などのサービス情報を表示したりすることができる。これにより、利用要求マネジメント装置601は、エリアによって異なる利用者701の利用目的に応じて利用者の利用要求をマネジメントすることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、より多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート131と、環状既定ルート131と行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート132とを有する環状接続既定ルート130を走行する。環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132は増やすことができる。車両搭載制御装置115は、配車指令信号に基づいて待機状態から配車状態に変化する際に、待機状態の速度が配車状態の速度よりも小さくなるように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。つまり、乗員の有無に応じて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗車予定位置に配車される。環状接続既定ルート130は、環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132を有するため、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を常時循環走行させずに、環状接続既定ルート130において分散して待機させることができる。これにより、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート130において分散して待機させることができる。そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状既定ルートで常時循環走行させることなく、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。そして、乗員が乗っていない待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート130において分散して待機させることができる。これにより、利用者701の待ち時間を短くできる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、少なくとも1つの環状既定ルート131と、環状既定ルート131と行き来可能な少なくとも1つの接続既定ルート132とを有する環状接続既定ルート130を走行する。環状既定ルート131と行き来可能な接続既定ルート132は増やすことができる。車両搭載制御装置115は、事前配車指令信号に基づいて、環状接続既定ルート130上の利用者701が乗車する予定の乗車予定位置になることが予想される予想乗車位置に移動するように、駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御する。事前配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率のよい車両の運行の制御が可能となる。エネルギーの効率のよい車両の運行の制御とは、例えば、次のケースである。例えば、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、エネルギー消費量が少ない速度で走行させたり、渋滞しないようなルートで走行させたりするように制御するケースである。これにより、事前配車指令信号を受信したオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費を低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート130上の利用者701が乗車することが予想される位置またはその近傍に予め待機させることができる。これにより、利用者701の待ち時間を短くできる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
利用者に関連する情報、目的地に関連する情報、環境に関連する情報の少なくとも1つの情報に基づいて生成された予想乗車位置情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が予想乗車位置に事前に配車される。環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルート130のエリア内の利用者701に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルート130のエリア内の目的地に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。環状接続既定ルートのエリア内の環境に関連する情報は、走行可能なエリア140内に限定されており、比較的数が少ないため集めやすい。そして、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的、利用者701が乗車することが予想される位置を予測しやすい。
そのため、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車せず配車指令信号を受信してから配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート130上の利用者701が乗車することがより予想される位置またはその近傍に予め待機させることができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
予想乗車位置および予想乗車位置利用時刻に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が予想乗車位置に予想乗車位置利用時刻の前に配車される。環状接続既定ルート130は、走行可能なエリア140の中の予め決められた既定ルートである。つまり、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的小さい。このため、環状接続既定ルート130のエリアは走行可能なエリア140内に限定されており、比較的、予想乗車位置を乗車予定位置とした利用要求が行われることが予想される時刻である予想乗車位置利用要求時刻が予測しやすい。
そのため、予想乗車位置と予想乗車位置利用時刻に基づいてオンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車すると、予想乗車位置のみに基づいてオンデマンド既定ルート自動走行車両100を事前配車する場合に比べて、エネルギーの効率がよりよい車両の運行の制御が可能となる。これにより、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費をより低くできる。それにより、1台あたりのエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度をより高めることができる。
また、乗員が乗っておらず、配車指令信号を受信していない状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を環状接続既定ルート上130の利用者701が乗車することが予想される位置またはその近傍に、利用者701が乗車することが予想される時刻の前に予め待機させることができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
調停指令信号は、例えば次のケースで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに送信される。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、待機状態の車両であり、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Aは、配車状態の車両であるケースである。第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aがいる場合に、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、受信した調停指令信号に基づいて、減速または停車する。つまり、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aがいる場合に、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、調停指令信号に基づいて、第1接続部131aを通過する順番がオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aの後になるように待機する。第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aは、第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cよりも先に第1接続部131aを通過する。
これにより、第1接続部131aに向かって環状既定ルート131を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aおよび第1接続部131aに向かって接続既定ルート132を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが存在する場合に、第1接続部131aにおいて、これら2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100A、100Cを円滑に通過させることができる。これにより、環状接続既定ルート130に接続される接続既定ルートを増やしても、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を円滑に行うことができる。そして、環状接続既定ルート130を走行できる複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
また、環状接続既定ルート130に接続される接続既定ルートを増やすと、接続既定ルートで待機する待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を増やすことができる。そして、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置から乗車予定位置までの距離が短くなる場合がある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー消費量をより減らすことができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、乗車可能な乗員の最大数が8名以下である。乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両の車両自体の重量が軽くなる。また、乗車可能な乗員の最大数が8名より多い場合に比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両に乗員が乗った際の車両全体の重量が軽くなる。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー効率を向上させることができる。つまり、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、配車状態の速度が時速20kmとなるように走行が制御される。配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の空気抵抗が小さい。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー消費量を減らすことができる。
ここで、配車状態の速度が時速40km以下となるように走行が制御されると、配車状態の速度が時速40kmより大きくなるように走行が制御される場合と比べて、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が現在位置から乗車予定位置まで走行する時間が長くなる。しかしながら、環状接続既定ルート130を走行するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を増やすことができる。これにより、現在位置が乗車予定位置に近いオンデマンド既定ルート自動走行車両100を配車することができる。これにより、利用者701の待ち時間を短くできる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501により、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501により、乗車予定位置に配車する車両として選択される。つまり、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両100が優先的に乗車予定位置に配車される。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体のエネルギー効率を向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、自車のエネルギー残量に関連する情報をオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に送信された複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のより正確なエネルギー残量に基づいて、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の中から乗車予定位置に配車する車両が選択される。例えば、現在位置から乗車予定位置まで走行するのに必要なエネルギーよりも十分に多いエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501により、乗車予定位置に配車する車両としてより正確に選択される。つまり、より正確に、エネルギー残量の多いオンデマンド既定ルート自動走行車両100が優先的に配車される。そして、より正確に、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体のエネルギー効率をより向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー搭載量をより減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
配車指令信号は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501で生成される。利用要求情報は、乗車予定位置および降車予定位置に関連する情報を含む。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置、乗車予定位置、降車予定位置およびエネルギー残量に基づいて選択されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、乗車予定位置に配車される。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、現在位置から乗車予定位置を経由して降車予定位置まで走行するのに必要なエネルギー残量を有するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、乗車予定位置に配車することができる。これにより、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100全体のエネルギー効率を向上させることができる。そして、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を高めることができる。
従って、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
(オンデマンド既定ルート自動走行車両およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置のその他の変形例)
本発明は、上述した実施形態、実施形態の具体例および変形例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。以下、本発明の実施形態の変更例について説明する。
<環状接続既定ルートの変形例>
実施形態の具体例において、環状接続既定ルート130は、環状既定ルート131と、環状既定ルート131に行き来可能に接続された接続既定ルート132のみを有する。しかしながら、本発明の環状接続既定ルートは、例えば図12Aに示すように、接続既定ルートに行き来可能に接続された接続既定ルートを有してもよい。また、本発明の環状接続既定ルートは、環状既定ルートに行き来不能に接続された接続既定ルートを有してもよい。または、本発明の環状接続既定ルートは、環状既定ルートに行き来不能に接続された環状既定ルートを有してもよい。また、本発明の環状接続既定ルートは、接続既定ルートに行き来不能に接続された接続既定ルートを有してもよい。なお、接続既定ルートが環状既定ルートに行き来不能に接続されるとは、環状既定ルートから接続既定ルートに走行することが不可能であり、且つ、接続既定ルートから環状既定ルートに走行することが不可能であってもよい。接続既定ルートが環状既定ルートに行き来不能に接続されるとは、環状既定ルートから接続既定ルートに走行することが可能であり、且つ、接続既定ルートから環状既定ルートに走行することが不可能であってもよい。接続既定ルートが環状既定ルートに行き来不能に接続されるとは、環状既定ルートから接続既定ルートに走行することが不可能であり、且つ、接続既定ルートから環状既定ルートに走行することが可能であってもよい。
図15Aに示す環状接続既定ルート230は、第1環状既定ルート231、第2環状既定ルート232、第1接続既定ルート233、および第2接続既定ルート234を有する。環状接続既定ルート230は、図示する矢印の向きに走行可能に構成されたルートである。第1接続既定ルート233は、第1環状既定ルート231および第2環状既定ルート232に接続される。第2接続既定ルート234は、第1環状既定ルート231および第2環状既定ルート232に接続される。第1接続既定ルート233は、第1環状既定ルート231の第1接続部231aおよび第2環状既定ルート232の第3接続部232aに接続される。第2接続既定ルート234は、第1環状既定ルート231の第2接続部231bおよび第2環状既定ルート232の第4接続部232bに接続される。第2環状既定ルート232は、接続既定ルート232cと接続既定ルート232dからなる。接続既定ルート232cおよび接続既定ルート232dの境界は、第3接続部232aおよび第4接続部232bである。第1接続既定ルート233と、第2接続既定ルート234と、接続既定ルート232cは、接続既定ルート235を構成する。接続既定ルート235は、第1環状既定ルート231に行き来可能に接続される。接続既定ルート232dは、接続既定ルート235に行き来可能に接続される。第1環状既定ルート231の第1接続部231aでは、第1環状既定ルート231と接続既定ルート235が合流する。第1環状既定ルート231の第2接続部231bでは、第1環状既定ルート231と接続既定ルート235が分岐する。
また、本発明の環状接続既定ルートは、1つの環状既定ルートと、1つの環状既定ルートに行き来可能に接続された複数の接続既定ルートを有していてもよい。また、本発明の環状接続既定ルートは、複数の環状既定ルートと、複数の環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートを有していてもよい。より詳細には、本発明の環状接続既定ルートは、例えば図15Cに示すように、2つの環状既定ルートと、2つの環状既定ルートの両方に行き来可能に接続された1つの接続既定ルートを有していてもよい。また、本発明の環状接続既定ルートは、例えば図15Bに示すように、複数の環状既定ルートと、複数の環状既定ルートに行き来可能に接続された複数の接続既定ルートを有していてもよい。環状接続既定ルートが、複数の環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートを有する場合、1つの環状既定ルートと接続される接続既定ルートの数は、1つであってもよく、接続既定ルートの全数より少ない複数であってもよく、接続既定ルートの全数と同数であってもよい。また、環状接続既定ルートが、複数の環状既定ルートに行き来可能に接続された少なくとも1つの接続既定ルートを有する場合に、1つの接続既定ルートと接続される環状既定ルートの数は、1つであってもよく、環状既定ルートの全数より少ない複数であってもよく、環状既定ルートの全数と同数であってもよい。本発明において、1つの環状既定ルートに行き来可能に接続された1つの接続既定ルートは、実施形態の具体例のように、環状既定ルート上の2つの接続部に接続されてもよく、例えば図15Bのように、環状既定ルート上の1つの接続部にのみ接続されてもよい。本発明において、1つの環状既定ルートに行き来可能に接続された複数の接続既定ルートは、環状既定ルート上の共通する1つの接続部に接続されてもよく、環状既定ルート上の互いに異なる接続部に接続されてもよい。本発明において、2つの環状既定ルートの両方に行き来可能に接続された1つの接続既定ルートは、例えば図12Cに示すように、第1環状既定ルート上の1つの接続部と、第2環状既定ルート上の1つの接続部に接続される。
図15Cに示す環状接続既定ルート330は、第1環状既定ルート331、第2環状既定ルート332、および接続既定ルート333を有する。環状接続既定ルート330は、図示する矢印の向きに走行可能に構成されたルートである。接続既定ルート333は、第1環状既定ルート331および第2環状既定ルート332の両方に行き来可能に接続される。接続既定ルート333は、第1環状既定ルート331の接続部331aおよび第2環状既定ルート332の接続部332aに接続される。
図15Bに示す環状接続既定ルート1310は、環状既定ルート1331、環状既定ルート1332、および接続既定ルート1333〜1344を有する。接続既定ルート1333〜1335、1336〜1342は、図示する矢印の向きに走行可能に構成されたルートである。接続既定ルート1336、1343は、図示する矢印の両方の向きに走行可能に構成されたルートである。接続既定ルート1333〜1338は、環状既定ルート1331に接続される。接続既定ルート1333〜1335は、環状既定ルート1331に行き来可能に接続される。接続既定ルート1337〜1344は、環状既定ルート1332に接続される。接続既定ルート1339〜1342は、環状既定ルート1332に行き来可能に接続される。環状既定ルート1331および環状既定ルート133は、接続既定ルート(第1接続既定ルート)1337および接続既定ルート(第1接続既定ルート)1338を介して行き来可能に接続される。環状既定ルート1331の接続部1331cと接続部1331dの間は、双方向に走行可能に構成されている。環状既定ルート1332の接続部1332cと接続部1332dの間は、双方向に走行可能に構成されている。接続既定ルート1333は、接続部1331fで環状既定ルート1331から分岐して、接続部1331aで環状既定ルート1331に合流するルートである。接続既定ルート1334は、接続部1331bで環状既定ルート1331から分岐して、接続部1331eで環状既定ルート1331に合流するルートである。接続既定ルート1335は、接続部1331cで環状既定ルート1331から分岐して、接続部1331dで環状既定ルート1331に合流するルートである。接続既定ルート1336は、双方向に走行可能に構成され、環状既定ルート1331上の接続部1331dに行き来可能に接続されたルートである。接続既定ルート1337は、接続部1331aで環状既定ルート1331から分岐して、接続部1332aで環状既定ルート1332に合流するルートである。接続既定ルート1338は、接続部1332bで環状既定ルート1332から分岐して、接続部1331bで環状既定ルート1331に合流するルートである。接続既定ルート1339は、接続部1332aで環状既定ルート1332から分岐して、接続部1332fで環状既定ルート1332に合流するルートである。接続既定ルート1340は、接続部1332eで環状既定ルート1332から分岐して、接続部1332bで環状既定ルート1332に合流するルートである。接続既定ルート1341は、接続部1332fで環状既定ルート1332から分岐して接続部1332eで環状既定ルート1332に合流するルートである。接続既定ルート1342は、接続部1332dで環状既定ルート1332から分岐して接続部1332cで環状既定ルート1332に合流するルートである。接続既定ルート1343は、双方向に走行可能に構成され、環状既定ルート1332上の接続部1332cに行き来可能に接続されたルートである。接続既定ルート1344は、双方向に走行可能に構成され、環状既定ルート1332上の接続部1332dに行き来可能に接続されたルートである。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が走行を制御するオンデマンド既定ルート自動走行車両100が走行する環状接続既定ルート330、1310に環状既定ルートが複数含まれる。そして、環状接続既定ルート330、1310を走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
また、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすと、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置から予想乗車位置までの距離が短くなることがある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー消費量をより減らすことができる。つまり、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーの消費の合計を低くできる。そして、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギーを補給する回数を減らすことができる。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501のハードウェアリソースの増加を抑制することができる。
従って、本変形例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、多様なエリアで利用可能にすると共に、ハードウェアリソースの増加をより抑えることができる。
この構成によると、オンデマンド既定ルート自動走行車両100が走行する環状接続既定ルート330、1310に環状既定ルートが複数含まれる。そして、環状接続既定ルート330、1310を走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすことができる。これにより、利用者701の待ち時間をより短くできる。
また、環状接続既定ルートを走行できるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の数を増やすと、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の現在位置から予想乗車位置までの距離が短くなることがある。これにより、1台あたりのオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー消費量をより減らすことができる。
従って、本変形例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、多様なエリアで利用可能であると共に、利用要求を行った利用者701の待ち時間を短縮しつつ、エネルギー搭載量を減らして車両の設計自由度を向上させることができる。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両が走行する既定ルートの変形例>
実施形態およびその具体例において、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、走行可能なエリアの中の既定ルート30、130を走行する。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、走行可能なエリアの中の既定ルートではない非既定ルートを走行可能に構成されてもよい。例えば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自動運転モードから手動運転モードに切り替えられた時に、走行可能なエリアの中の非既定ルートを走行してもよい。
<車輪の変形例>
実施形態および具体例において、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、4つの車輪111を有する。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両が有する車輪は、4つに限らず、複数であればよい。
<駆動機構の変形例>
実施形態の具体例において、駆動機構112は、電気モータである。しかしながら、本発明の駆動機構は、ガソリンなどを用いるエンジンであってもよい。
<制動機構の変形例>
実施形態の具体例において、制動機構113は、ディスクブレーキ装置である。しかしながら、本発明の制動機構は、ドラムブレーキ、エンジンブレーキなどの運動エネルギーを熱エネルギーに変換する機械式ブレーキであってよい。また、本発明の制動機構は、電磁ブレーキ、モータ機能付き発電機による回生ブレーキなどの運動エネルギーを電気エネルギーに変換する電気式ブレーキであってよい。また、本発明の制動機構は、機械式ブレーキと電気式ブレーキを組み合わせるものであってよい。例えば、本発明の制動機構は、駆動モータによる回生ブレーキとディスクブレーキ装置を併用するものであってもよい。
<進行方向制御機構の変形例>
実施形態の具体例において、進行方向制御機構114は、2つの前輪111fを操舵可能である。2つの前輪111fが操舵されることで、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の進行方向が制御される。しかしながら、本発明の進行方向制御機構は、駆動機構および制御機構により、オンデマンド既定ルート自動走行車両の進行方向を制御してよい。具体的には、本発明の進行方向制御機構は、オンデマンド既定ルート自動走行車両の右部にある複数の車輪と左部にある複数の車輪が、互いに異なる回転速度となるように駆動機構および制御機構を制御することにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両の進行方向を制御してよい。
<自車の現在位置を取得する方法の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、自車位置検出装置120で、自車の現在位置を取得している。つまり、具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、GNSS受信ユニット123で生成された自車の現在位置を用いて、カメラ121で撮像した路面の画像の照合を行うことにより、より精度の高い自車の現在位置を検出している。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自車の現在位置を、GNSS受信ユニットで生成された自車の現在位置のみで取得してもよい。または、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、車輪回転検出器を有し、自車の現在位置を、環状接続既定ルートの所定の場所から計測した走行距離に基づいて取得してもよい。または、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自車の現在位置を、環状接続既定ルートの路面上の識別マークにより取得してもよい。また、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自車の現在位置を、LIDAR、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit:IMU)、ミリ波レーダ、ソナー(Sound navigation and ranging:SONAR)、TOF(Time Of Flight)距離画像カメラ、赤外線センサ、無線方位測定機、リフレクター(Reflector)、地磁気センサなどを用いて取得してもよい。
<既定ルートを乗員の有無に関わらず自動で走行させる方法の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、自車位置検出装置120のカメラ121で撮像した路面の画像およびGNSS受信ユニット123の現在位置に基づいて、車両搭載制御装置115により既定ルート130を乗員の有無に関わらず自動で走行させている。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、既定ルート130に埋設された電磁誘導線を検出する誘導線検出部を有してもよい。そして、車両搭載制御装置が、誘導線検出部の検出信号に基づいて電磁誘導線に沿って走行するように進行方向制御機構を制御することにより、既定ルートを乗員の有無に関わらず自動で走行させてもよい。また、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両の車両搭載制御装置は、オンデマンド既定ルート自動走行車両を、LIDAR、IMU、GNSS受信ユニットおよびマップ情報、ミリ波レーダ、ソナー、TOF距離画像カメラ、赤外線センサ、LEDを用いたLIDAR(可視光カメラを除く)、無線方位測定機、リフレクター(Reflector)、地磁気センサなどを用いて、既定ルートを乗員の有無に関わらず自動で走行させてもよい。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置の取得する情報の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択している。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および利用要求情報に基づいて、乗車予定位置に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択してよい。同様に、具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、配車指令信号を生成している。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および利用要求情報に基づいて、配車指令信号を生成してよい。
また、具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報およびエネルギー情報に基づいて、予想乗車位置に事前に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択している。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および予想乗車位置情報に基づいて、予想乗車位置に事前に配車するオンデマンド既定ルート自動走行車両100を選択してよい。同様に、具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報およびエネルギー情報に基づいて、事前配車指令信号を生成している。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、ルート情報、車両位置情報、乗員有無情報および予想乗車位置情報に基づいて、事前配車指令信号を生成してよい。
また、具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501では、予想乗車位置情報が、予想乗車位置利用要求時刻の情報および予想降車位置の情報を含む。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両およびオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置では、予想乗車位置情報が、予想乗車位置利用要求時刻の情報および予想降車位置の情報の少なくともいずれかを含まなくてよい。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両で乗員有無情報を取得する方法の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100は、シート102に配置した着座検知部により、シート102に着座する乗員の人数を検知する。そして、オンデマンド既定ルート自動走行車両100からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501にシート102に着座する乗員の人数に関連する情報を乗員有無情報として送信する。しかしながら、オンデマンド既定ルート自動走行車両100は、乗員が入力可能な車載端末を有してもよい。そして、車載端末に乗員が乗員数を入力することにより、オンデマンド既定ルート自動走行車両100からオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501に乗員有無情報を送信してもよい。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置で乗員有無情報を取得する方法の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、乗員の有無および乗員の人数に関連する乗員有無情報を、環状接続既定ルート130上の複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100から受信する。しかしながら、乗員有無情報は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、複数のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の各々の走行状態から判断してもよい。例えば、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、待機状態または配車状態で走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両を、乗員が乗っていない車両として判断する。また、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、目的地走行状態で走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両を、乗員が乗っている車両として判断する。なお、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号を送信していないオンデマンド既定ルート自動走行車両を、走行状態が待機状態の車両として判断する。つまり、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号を送信した車両であって、降車予定位置で停車した後のオンデマンド既定ルート自動走行車両を、走行状態が待機状態の車両として判断する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号を送信した車両であって、車両の現在位置から、乗車予定位置に到着していないと推定されるオンデマンド既定ルート自動走行車両を、走行状態が配車状態の車両として判断する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号を送信した車両であって、車両の現在位置から、乗車予定位置に到着した後に降車予定位置に向かって走行していると推定されるオンデマンド既定ルート自動走行車両を、走行状態が配車状態の車両として判断する。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車指令信号を送信した車両であって、車両の現在位置から、乗車予定位置に到着した後に走行していると推定されるオンデマンド既定ルート自動走行車両を、走行状態が配車状態の車両として判断する。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両の速度の設定の変形例>
本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、記憶部152に記憶されたオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態に対応する速度に基づいて、駆動機構112および制動機構113を制御する。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両の車両搭載制御装置は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置から送信された指令に含まれる速度に基づいて、駆動機構および制動機構を制御してもよい。また、本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、V1は、V2およびV3より小さい値として記憶部152に記憶している。V1は、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度である。V2は、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度である。V3は、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の速度である。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両の車両搭載制御装置は、V1は、V2およびV3と同じか異なる値で記憶部152に記憶してもよい。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置が生成する指令信号の変形例>
具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、調停指令信号を生成する。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、調停指令信号を生成しなくてもよい。また、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、事前配車指令信号を生成しなくてもよい。
<調停指令信号の変形例>
本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、図10に示す例において、第1接続部131aを、接続既定ルート132を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが、環状既定ルート131を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aの後に通過するように、接続既定ルート132を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに指示するための調停指令信号を生成する。本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、環状既定ルートを走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両が、接続既定ルートを走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両の後に第1接続部131aを通過するように、環状既定ルートを走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両に指示するための調停指令信号を生成してもよい。環状既定ルートを走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両に対する調停指令信号を生成する場合は、例えば、図10に示す環状接続既定ルート130において、接続既定ルート132を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが配車状態であり、環状既定ルート131を走行しているオンデマンド既定ルート自動走行車両100Aが待機状態である場合である。
<配車予定情報の変形例>
本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601で生成される予想乗車位置情報を取得する。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、予想乗車位置情報を生成してもよい。つまり、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、配車予定送信処理を実行しなくてよい。
<配車予定情報の変形例>
本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、利用要求マネジメント装置601に、配車予定情報を送信する。そして、利用要求マネジメント装置601から情報端末720に、配車予定情報が送信される。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、直接、情報端末720に、配車予定情報を送信してもよい。
<自律制御の変形例>
本具体例に係るオンデマンド既定ルート自動走行車両100の車両搭載制御装置115は、前障害物検出装置118から前障害物検出信号を取得すると、駆動機構112および制動機構113を制御して、車両を停止させる。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両の車両搭載制御装置は、前障害物検出装置から前障害物検出信号を取得すると、駆動機構、制動機構および進行方向制御機構を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両の前方向にある障害物をよけるように走行させてもよい。具体的には、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行を図16A〜図16Cのように制御する。以下、図16A、図16B、および、図16Cに基づいて、車両搭載制御装置115で制御されるオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行の具体例について、説明する。図16A〜図16Cの具体例では、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xより前方向に障害物100Yが存在する場合を想定する。
図16Aの場合、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xが、接続既定ルート1131を介して、環状既定ルート1130から環状既定ルート1132に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの進行方向および速度を制御してよい。ここで、接続既定ルート1131の起点は、環状既定ルート1130にある。接続既定ルート1131の起点は、環状既定ルート1130と接続既定ルート1131の接続部である。接続既定ルート1131の終点は、環状既定ルート1132にある。接続既定ルート1131の終点は、環状既定ルート1132と接続既定ルート1131の接続部である。車両搭載制御装置115は、環状既定ルート1130から環状既定ルート1130に接続された接続既定ルート1131に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。そして、車両搭載制御装置115は、接続既定ルート1131から接続既定ルート1131に接続された環状既定ルート1132に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。つまり、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xが、接続既定ルート1131を介して、環状既定ルート1130から環状既定ルート1132に移動するように走行させる。
また、図16Bの場合、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xが、非既定ルート1134を介して、環状既定ルート1133から環状既定ルート1135に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの進行方向および速度を制御してよい。ここで、非既定ルート1134の起点は、環状既定ルート1133にある。非既定ルート1134の起点は、環状既定ルート1133と非既定ルート1134の接続部である。非既定ルート1134は、予め決められたルートではない。非既定ルート1134の起点は、前障害物検出信号に基づいて設定される。非既定ルート1134の終点は、環状既定ルート1135にある。非既定ルート1134の終点は、環状既定ルート1135と非既定ルート1134の接続部である。具体的には、車両搭載制御装置115は、下記のように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの進行方向および速度を制御する。車両搭載制御装置115は、環状既定ルート1133から環状既定ルート1133に接続された非既定ルート1134に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。そして、車両搭載制御装置115は、非既定ルート1134から環状既定ルート1135へ移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。つまり、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xが、非既定ルート1134を介して、環状既定ルート1133から環状既定ルート1135に移動するように走行させる。
また、図16Cの場合、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを、環状既定ルート1136から一旦外れて環状既定ルート1136に戻るように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの進行方向および速度を制御してよい。ここで、非既定ルート1137の起点は、環状既定ルート1136にある。非既定ルート1137の起点は、環状既定ルート1136と非既定ルート1137の接続部である。非既定ルート1137は、予め決められたルートではない。非既定ルート1137の起点は、前障害物検出信号に基づいて設定される。非既定ルート1137の終点は、環状既定ルート1136にある。非既定ルート1137の終点は、環状既定ルート1136と非既定ルート1137の接続部である。具体的には、車両搭載制御装置115は、環状既定ルート1136から環状既定ルート1136に接続された非既定ルート1137に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。その後、車両搭載制御装置115は、非既定ルート1137から環状既定ルート1136に移動するように、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを走行させる。つまり、車両搭載制御装置115は、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xを、環状既定ルート1136から一旦外れて環状既定ルート1136に戻るように制御する。
なお、上述のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの車両搭載制御装置115は、前障害物検出装置118から前障害物検出信号を取得すると、例えば図16A〜図16Cのように駆動機構112、制動機構113および進行方向制御機構114を制御して、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Xの前方向にある障害物100Yをよけるように走行させている。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、オンデマンド既定ルート自動走行車両から前障害物検出信号を受信すると、オンデマンド既定ルート自動走行車両を例えば図16A〜図16Cのように制御するための制御指令信号を、オンデマンド既定ルート自動走行車両に送信してもよい。
<オンデマンド既定ルート自動走行車両が適用される車両の変形例>
本実施形態および具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、自動走行可能なゴルフカーである。しかし、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、小型自動運転バス、小型自動電動車両などであってもよい。
<乗車可能な乗員の最大数の変形例>
本具体例のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗車可能な乗員の最大数が4名である。しかしながら、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両は、乗車可能な乗員の最大数が8名以下であれば、何名でもよい。
<情報端末の変形例>
本具体例の情報端末720は、利用者が所持している。しかしながら、本発明において、情報端末は、オンデマンド既定ルート自動走行車両の乗降場所に配置されてもよい。
(7)本発明の他の観点によれば、本発明のオンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置は、上記(1)〜(6)のいずれかの構成に加えて、以下の構成を有することが好ましい。
前記少なくとも1つの環状既定ルートが第1環状既定ルートを含み、前記少なくとも1つの接続既定ルートが第1接続部で前記第1環状既定ルートと接続される第1接続既定ルートを含み、前記プロセッサは、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在し、且つ、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合であって、前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が車両前方向にある障害物の存在に関連する制御が行われない状態であると判断した場合、または、前記第1接続既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在し、且つ、前記第1環状既定ルートを前記第1接続部に向かって走行している第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が存在する場合であって、前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両および前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両が車両前方向にある障害物の存在に関連する制御が行われない状態であると判断した場合に、前記ルート情報、前記車両位置情報、前記乗員有無情報および前記利用要求情報に基づいて、前記第1接続部を通過する順番を前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両が前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の後にするように、前記第1接続部に向かって走行するときの前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両の速度が、前記第1接続部に向かって走行するときの前記第2オンデマンド既定ルート自動走行車両の速度よりも小さくなるように指令する調停指令信号を生成する調停指令信号生成処理を更に実行するように構成されまたはプログラムされ、前記送信処理は、更に、生成した前記調停指令信号を前記第1オンデマンド既定ルート自動走行車両に送信する。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が調停指令信号生成処理S111を実行するかどうかを判断する具体例について、図10に基づいて説明する。図10では、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Dが環状既定ルート131を走行している。また、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが接続既定ルート132を走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、以下の条件を満たす場合に、調停指令信号生成処理S107を実行する。1つめの条件は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cおよびオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dが、第1接続部131aから所定の距離以内に進入したと判断した場合である。2つめの条件は、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cおよびオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dから、前障害物検出信号を受信していない場合である。
調停指令信号生成処理では、オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、取得したルート情報、車両位置情報、乗員有無情報、予想乗車位置情報、利用要求情報およびエネルギー情報に基づいて、調停指令信号を生成する。調停指令信号は、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100C、100Dが、第1接続部を通過する順番を決定する信号である。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部を通過する順番を、例えばオンデマンド既定ルート自動走行車両100の走行状態に基づいて、以下のように決定する(図示せず)。例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100および目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、事前配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから乗車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、目的地走行状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから降車予定位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから降車予定位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100が、両方とも、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の場合、第1接続部131aを、第1接続部131aから現在位置までの距離が長い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、第1接続部131aから現在位置までの距離が短い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。また、例えば、第1接続部131aに向かって走行している2台のオンデマンド既定ルート自動走行車両100のエネルギー残量が異なる場合、第1接続部131aを、エネルギー残量が多い方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100を、エネルギー残量が少ない方のオンデマンド既定ルート自動走行車両100の後に通過させる。
オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501が調停指令信号を生成する処理の具体例について、図10に基づいて説明する。図10に示すように、環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Dが環状既定ルート131を走行している。環状接続既定ルート130上の第1接続部131aに向かって、オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが接続既定ルート132を走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両100Dは、利用者701Cの利用要求に基づいて生成された配車指令信号を受信して、配車状態で走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両100Cは、待機状態で走行している。オンデマンド既定ルート自動走行車両フリートコントロール装置501は、第1接続部131aを、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dの後に通過するように、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cに対する調停指令信号を生成する。調停指令信号は、配車状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Dが第1接続部131aを通過する際に、待機状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cが第1接続部131aに進入しないように、調停状態のオンデマンド既定ルート自動走行車両100Cの速度V4を設定する信号である。