JPWO2018061754A1 - 架橋性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化物及びled装置 - Google Patents

架橋性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化物及びled装置 Download PDF

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Abstract

ヒドロシリル化反応により速やかに架橋して耐腐食ガス性のある硬化物を形成する架橋性オルガノポリシロキサン組成物、その硬化物、およびその組成物によりLED素子が封止されたLED装置を提供する。【解決手段】(A)平均単位式で表されるビフェニリル基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン、(B)一般式で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも3個有する、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン、(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、および(D)ヒドロシリル化反応用触媒を含む架橋性オルガノポリシロキサン組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、架橋性オルガノポリシロキサン組成物、当該組成物を硬化して得られる硬化物、及び当該硬化物を有するLED装置に関する。
シリコーン組成物は耐候性、耐熱性、硬度、伸び等のゴム的性質に優れた硬化物を形成することから、LED装置におけるLED素子、電極、基板などの保護を目的に使用されている。特に硬化時の収縮が少なく、光取り出し効率が良い高屈折率型付加シリコーン組成物が好んで使用されている。また、LED装置には導電性の良い銀もしくは銀含有合金を電極として使用され、輝度を向上させるため基板には銀メッキが施されている場合がある。なお、シリコーン組成物とは、オルガノポリシロキサンの化学構造を持つ化合物を含む組成物の一般名称であり、本技術分野では同義である。
一般に、シリコーン組成物からなる硬化物はガス透過性が高く、これを光の強度が強く、発熱が大きい高輝度LEDに用いた場合に、環境中の腐食性ガスや水蒸気の浸入による封止材の変色や、電極や基板にメッキされた銀の腐食による輝度の低下、接着力の低下が生じるという課題がある。
特許文献1には、(A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を少なくとも2個含有するジオルガノポリシロキサン、(B)SiO4/2単位、Vi(RSiO1/2単位及びR SiO1/2単位からなるレジン構造のオルガノポリシロキサン、(C)一分子中にケイ素原子に結合する水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び(D)白金族金属系触媒を含有してなる付加硬化型シリコーン組成物が提案されている。
しかし、このような付加硬化型シリコーン組成物は、環境中の腐食性ガスや水蒸気を非常に透過させやすく、容易に電極や基板にメッキされた銀が腐食されたり、接着力が低下し剥離が起きたりすることで封止効果が低下していた。
特許文献2には、(A)平均単位式で表されるオルガノポリシロキサン、任意の(B)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、ケイ素原子結合水素原子を有さない直鎖状オルガノポリシロキサン、(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン、および(D)ヒドロシリル化反応用触媒から少なくともなる硬化性シリコーン組成物が提案されている。
特許文献2に記載されている硬化性シリコーン組成物は、高いヒドロシリル化反応性を有し、ガス透過性の低い硬化物を形成するオルガノポリシロキサン、高い反応性を有し、ガス透過性の低い硬化物を形成する硬化性シリコーン組成物、ガス透過性の低い硬化物を提供するとされている。
しかし、電極や基板が銀メッキされたLED基板を特許文献2に記載されている硬化性シリコーン組成物で封止しても、例えば、硫黄が存在する80℃の雰囲気下では銀メッキが腐食されることがわかり、LEDが発光する光の明るさが低下するという問題があった。
特開2000−198930号公報 特開2014−84417号公報
本発明は、上記事情に鑑み、為されたもので、本発明の目的は、耐熱透明性及びLED基板との密着性を維持し、かつ硫黄が存在する80℃の雰囲気という過酷な環境下においても銀メッキが腐食されない架橋性オルガノポリシロキサン組成物、当該組成物を硬化して得られる硬化物、及び当該硬化物を有するLED装置を提供することにある。
本発明は、
(A)平均単位式:
(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(R1/2(式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも1個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基であり、該アリール基のうち、少なくとも1個はビフェニリル基であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、a、b、c、d、およびeは、0≦a≦0.1、0.2≦b≦0.9、0.1≦c≦0.6、0≦d≦0.2、0≦e≦0.1、かつa+b+c+d+e=1を満たす数を表す。)で示される、ビフェニリル基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン、
(B)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基と、少なくとも1個のアリール基を有し、下記一般式(1)で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも3個有する、(好ましくは25℃において粘度が20Pa・s以下の流動性を有する)アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン{(A)成分と(B)成分の比が1/100〜100/1}、
SiO1/2 一般式(1)
(式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基を表す。)
(C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有し、ケイ素原子結合有機基の12〜70モル%がアリール基であるオルガノポリシロキサン{(A)成分中と(B)成分中のアルケニル基の合計に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2となる量}、および
(D)ヒドロシリル化反応用触媒{(A)成分と(B)成分のアルケニル基と(C)成分のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するに十分の量}を含み、アルケニル官能性直鎖状オルガノポリシロキサンを含まない架橋性オルガノポリシロキサン組成物である。
本発明の硬化物は、上記架橋性オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなることを特徴とする。この硬化物は、25℃において屈折率が1.58以上であることが好ましく、1.59以上であることがより好ましく、1.60以上であることが特に好ましい。
本発明のLED装置は、上記架橋性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物によりLED素子を封止してなることを特徴とする。
本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は、保管中に硬化反応が進行することを防ぐため、前記(D)成分と前記(C)成分を分けて保管すべきである。本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は、例えば、前記(A)成分及び前記(C)成分を含む溶液と、前記(B)成分及び前記(D)成分を含む溶液とを混合することによって、調製することができる。
本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は、オルガノポリシロキサンの耐熱透明性及び優れた密着性を維持しつつ、高屈折率及び腐食性気体遮蔽性(耐硫化性)に優れた硬化物を形成するという特徴があるため、LED用封止材として有用である。また、本発明である架橋性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物でLED素子が封止されたLED装置は、硫黄が存在する雰囲気下において信頼性に優れる特徴がある。また、このようなLED装置は、高い光取り出し効果を期待できる。
本明細書中に記載した各用語の意味は、以下のとおりである。
シロキサン:Si−O−Si結合を持つ化合物。
ポリシロキサン:Si−O−Si結合を複数個持つ化合物。
オルガノポリシロキサン:Si−O−Si結合を構成するSi原子に有機基が結合した構造を有するポリシロキサン。
オルガノポリシロキサン組成物:オルガノポリシロキサンを少なくとも含む、特定の性能を求めて配合された組成物。
直鎖状オルガノポリシロキサンとは、ポリシロキサンの主鎖(−Si−O−Si−O−鎖)に対し、Si原子上に原子連結基を介してシロキサン鎖が連結した構造を有さないオルガノポリシロキサンのことを言う。リニア成分とも言われる。
分岐状オルガノポリシロキサンとは、T型または十字型の分岐点を少なくとも1個含むオルガノポリシロキサンを言う。
初めに、本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物を詳細に説明する。
(A)成分は、(B)成分と組み合わされて架橋オルガノポリシロキサン組成物の物性を左右する重要な成分であり、平均単位式:
(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(R1/2で示される、少なくとも1個のビフェニリル基を含むアリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである。この(A)成分が少なくとも1個のビフェニリル基を含むアリール基を含有することで、耐腐食ガス性、屈折率、及びダイシング性を高められることを本発明者らは見出した。
式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも1個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基であり、該アリール基のうち、少なくとも1個はビフェニリル基である。複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基等が例示され、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素原子数6〜14のアリール基としてはビフェニリル基を必須成分として含む他に、置換または無置換のフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が例示される。炭素原子数2〜6のアルケニル基としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示される。式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。
また、式中、aは一般式:R SiO1/2で表されるシロキサン単位の割合を示す数を表し、0≦a≦0.1、好ましくは0≦a≦0.08を満たす数である。これは、aが上記範囲の上限を超えると流動性が高くなりすぎて得られる硬化物(本明細書中、硬化物は架橋物と同義)の室温での十分の強度と硬さが得られなくなるからである。bは一般式:R SiO2/2で表されるシロキサン単位の割合を示す数を表し、0.2≦b≦0.9、好ましくは0.3≦b≦0.7を満たす数である。これは、bが上記範囲の下限未満であると屈折率が好ましい高屈折率にならないからであり、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物の室温での十分の硬さが得られなくなるからである。また、式中、cは一般式:RSiO3/2で表されるシロキサン単位の割合を示す数を表し、0.1≦c≦0.6、好ましくは0.2≦c≦0.6を満たす数である。これは、cが上記範囲の下限未満であると、得られる硬化物の室温での十分な硬さが得られなくなるためであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物の可とう性が不十分となるためである。また、dは、一般式:SiO4/2で表されるシロキサン単位の割合を示す数を表し、0≦d≦0.2、好ましくは0≦d≦0.1を満たす数である。これは、dが上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物の可とう性が不十分となるためである。また、eは、一般式:R1/2で表される分岐状オルガノシロキサンの末端の割合を示す数を表し、0≦e≦0.1を満たす数である。これは、eが上記範囲の上限を超えると得られる硬化物の室温での十分な硬さが得られなくなるからである。なお、式中、a、b、c、dおよびeの合計は1である。a、d及びeがそれぞれ0を表す場合、(A)成分は、平均単位式:(R SiO2/2(RSiO3/2で示される。
(B)成分は(A)成分と組み合わされて架橋オルガノポリシロキサン組成物の物性を左右する重要な第2成分であり、一分子中に少なくとも2個のアルケニル基と、少なくとも1個のアリール基を有し、一般式(1):R SiO1/2で表されるポリシロキサンの末端シロキサン単位を一分子中に少なくとも3個有する、25℃において粘度が20Pa・s以下の流動性を有するアリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである。(B)成分は、25℃において粘度が20Pa・s以下の流動性を有することが好ましい。式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基を表す。一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基等が例示され、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素原子数6〜14のアリール基としては置換または無置換のビフェニリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が例示される。炭素原子数2〜6のアルケニル基としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示される。複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。分岐状オルガノポリシロキサンでも一般式:R SiO1/2で表されるポリシロキサンの末端シロキサン単位を一分子中に少なくとも3個有することで、25℃において粘度が100Pa・s(すなわち100000mPa・s)以下の流動性を有するポリシロキサンとすることができる。また、(B)成分の製造方法を制御することによって、三次元構造のアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンの分子量を好ましい範囲に制御することができ、25℃において粘度が好ましい範囲以下の流動性を有するポリシロキサンとすることができる。この分岐状構造を持ちながら、かつ25℃で流動性を有することから、速い硬化速度、また硬化物の表面タックのない組成物を得ることができる。
なお、25℃において粘度が100Pa・sであると、25℃で流動性を有することは当業者にとって自明である。
(B)成分は、25℃において粘度が50000mPa・s以下であることが好ましく、30000mPa・s以下であることがより好ましく、20000mPa・s以下であることが特に好ましい。
このような(B)成分としては、平均単位式:
(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2で示される、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンが例示される。ここでRは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも2個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基である。一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数2〜6のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基等が例示され、炭素原子数1〜6のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素原子数6〜14のアリール基としては置換または無置換のビフェニリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が例示される。炭素原子数2〜6のアルケニル基としてはビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示される。複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。式中、f、g、h、iは、0<f≦0.8、0≦g≦0.96、0<(h+i)、0.5≦f/(h+i)≦4、f+g+h+i=1を満たす数である。ここでfは25℃で20Pa・s以下の流動性を得るための一般式:R SiO1/2で表されるポリシロキサンの末端シロキサン単位の量を規定する数であり、hとiはオルガノポリシロキサンが分岐状構造をとるための成分を規定する数であって、fとh+iのいずれも0よりも大きい数でなければならない。また、25℃で20Pa・s以下の流動性を得るためには、分岐点に対する一般式:R SiO1/2で表されるポリシロキサンの末端シロキサン単位の量の比f/(h+i)は0.5以上でなければならず、最大は4である。一般式:R SiO2/2で表される直鎖状成分は必ずしも必須成分ではないが、必要な粘度を得るためにポリマー内の成分として導入してもよく、0≦g≦0.96の範囲であればよいが、0≦g≦0.90であることが好ましい。
(B)成分が、平均組成式(R SiO(R SiO)SiR (4−e)(式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも2個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基であり、mは0以上200以下の整数を表し、eは3または4を表す。)で示される、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである態様も好ましい。式中、mは直鎖状シロキサン単位の数を示し、0≦m≦200、好ましくは0≦m≦100を満たす整数である。式中、eは3または4を表し、分岐状オルガノポリシロキサンの分岐点を形成するための構造を規定する数字であり、eが3の時、T型の分岐点となり、eが4の時、十字型の分岐点となる。
また、(B)成分の例として、式:R SiO(R SiO)SiR で示される、アリール基及びアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンと、式:(HR SiO)SiR (4−j)(Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基を表し、jは3または4を表す。)で示される、ケイ素原子結合水素原子を含有するシロキサンオリゴマーをヒドロシリル化反応してなる、生成物一分子中にアルケニル基を少なくとも3個有し、ケイ素原子結合水素原子が無い、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンを挙げることができる。式中、Rは炭素原子数2〜6のアルケニル基を表し、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基が例示され、Rは少なくとも1個はアリール基である炭素原子数1〜14の一価炭化水素基を表し、該一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基等が例示され、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素原子数6〜14のアリール基としては置換または無置換のフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントラセニル基が例示される。複数のR、RおよびRはそれぞれ互いに同じであっても異なっていてもよい。式中、nは直鎖状シロキサン単位の数を示し、0≦n≦200、好ましくは0≦n≦100を満たす整数である。これは、nが上記範囲の上限を超えると、得られる分岐状オルガノポリシロキサンの粘度が25℃で20Pa・sを超えるためである。式中、Rはアルケニル基を含まない炭素原子数1〜14の一価炭化水素基を表し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基や、置換または無置換のビフェニリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基などのアリール基が例示される。また、式中、jは3または4を表し、分岐状オルガノポリシロキサンの分岐点を形成するための構造を規定する数字であり、jが3の時、T型の分岐点となり、jが4の時、十字型の分岐点となる。
本発明の効果を発揮するためには(A)成分と(B)成分の混合比率は、A/Bの重量比が1/100から100/1であり、1/50〜50/1であることが好ましく、1/20〜20/1であることがより好ましい。
実施例では(A)成分と(B)成分の量が重量部で記載されており、当業者であれば本明細書中の(A)成分と(B)成分の混合比率は重量比で示されていることは自明である。
(C)成分は、本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物(以下、本組成物とも言う)の架橋剤であり、一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有し、ケイ素原子結合有機基の12〜70モル%がアリール基であるオルガノポリシロキサンである。(C)成分中のケイ素原子結合水素原子は少なくとも2個である。これはケイ素原子結合水素原子が一分子中に2個未満であると、得られる硬化物の室温での十分な機械的強度が得られなくなるからである。(C)成分中のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニリル基などのアリール基などが例示される。(C)成分は、ケイ素原子結合有機基の12〜70モル%がアリール基である。これは、アリール基の含有量が上記範囲を逸脱すると(A)成分と(B)成分の混合物との相溶性が悪くなって得られる硬化物の透明性が失われ、機械的特性も悪くなるからである。ケイ素原子結合水素原子は、Si−Hと同義である。
このような(C)成分としては、一般式:(HR SiO)SiR 、(HR SiOSiR O、(HR SiO)SiR、((HR SiO)SiROで表される化合物などが例示される。式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも1個はアリール基であり、該一価炭化水素基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基等が例示され、炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示され、好ましくはメチル基、エチル基である。また、炭素原子数6〜14のアリール基としては、置換又は無置換のビフェニリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が例示される。複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。なお、Rの内、アリール基の含有量は12〜70モル%の範囲である。
本組成物において、(C)成分の含有量は、(A)成分中と(B)成分中のアルケニル基の合計に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2の範囲内となる量であり、好ましくは、0.5〜1.5の範囲内となる量である。これは(C)成分の含有量が上記範囲外であると、得られる硬化物の室温での機械的強度が不十分となるためである。
(D)成分は、(A)成分と(B)成分のアルケニル基と(C)成分中のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するためのヒドロシリル化反応用触媒である。(D)成分としては、白金系触媒、ロジウム系触媒、パラジウム系触媒が例示されるが、本組成物の架橋を著しく促進できることから白金系触媒が好ましい。特に触媒活性の高さから、白金−アルケニルシロキサン錯体が好ましく、錯体の安定性が良好なことから、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンを配位子として持つ白金錯体が好ましい。
本組成物において、(D)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分のアルケニル基と(C)成分のケイ素原子結合水素原子とのヒドロシリル化反応を促進するに十分の量であれば特に限定されない。好ましくは、本組成物に対して、(D)成分中の金属原子が重量(通常は質量と同義)単位で0.1ppmから100ppmの範囲内である量であることが好ましい。これは(D)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られる組成物が十分に架橋しなくなる、または十分な速度で架橋しなくなるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると得られる硬化物に着色等の問題を生じる恐れがあるからである。
本組成物は、上記(A)成分から(D)成分を含むが、その他任意の成分として硬化速度を任意に変化させる目的で反応抑制剤を添加してもよい。反応抑制剤としては、2−メチル−3−ブチン−2−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、エチニルシクロヘキサノール等のアルキンアルコール、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾールなどが例示される。これらの反応抑制剤の含有量は特に限定されないが、本組成物の重量に対して1ppm〜1000ppmの範囲内であることが好ましい。
また、用途に応じて基材との接着性を要求される場合には本組成物に接着促進剤を含有してもよい。この接着促進剤としては、トリアルコキシシリル基(例えばトリメトキシシリル基やトリエトキシシリル基)とヒドロシリル基、エポキシ基(例えば、3−グリシドキシプロピル基)、アルケニル基(例えば、ビニル基やアリル基)を一分子中に有するオルガノシランやオルガノシロキサンオリゴマーなどがあげられる。
さらに、本組成物には、本発明の目的を損なわない限り、その他任意の成分として、前記(A)成分から(C)成分以外のオルガノポリシロキサン、無機質充填剤(例えば、シリカ、ガラス、アルミナ、酸化亜鉛等)、ポリメタクリレート樹脂等の有機樹脂微粉末、耐熱剤、染料、顔料、蛍光体、難燃性付与剤、溶剤等を含有してもよい。
前記(A)成分から(C)成分以外のオルガノポリシロキサンとして、直鎖状のアルケニル官能性オルガノポリシロキサンを挙げることができるが、本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は、アルケニル官能性直鎖状オルガノポリシロキサンを含まない。
本発明では、従来は必須性分と考えられていた直鎖状のアルケニル官能性オルガノポリシロキサンを用いなくても、(B)成分を用いることで良好な特性の架橋性オルガノポリシロキサン組成物を得られる。
本組成物の粘度の好ましい範囲は、(B)成分の粘度の好ましい範囲と同様である。本組成物は加熱により速やかに架橋が進行し、表面タックがなく、十分の可とう性を有する硬化物を形成し、好ましくは硬い硬化物を形成できる。
本組成物は加熱により完全硬化した場合に用途に応じてより好ましい硬さにすることができ、特に高い硬さも得ることができる。本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は150℃で3時間の加熱をされた場合にJIS K 6253で規定されるタイプDデュロメータ硬さが45以上となることが好ましく、所望の用途に応じてタイプDデュロメータ硬さを45〜60とすることができ、また別の所望の用途に応じてタイプDデュロメータ硬さを60〜80とすることができる。逆に、ゴム状の硬化物を得たい場合は、本組成物は加熱により完全硬化した場合にJIS K 6253で規定されるタイプAデュロメータ硬さを30〜60とすることができ、また別の所望の用途に応じてタイプAデュロメータ硬さを60〜90とすることができる。
本組成物は、加熱により、機械的物性、硬度などが変化しない安定した硬化物を形成することができる。加熱温度としては80℃〜200℃での範囲内で行うことが好ましい。また本組成物は、成型方法に制限はなく、通常の混合及びオーブン加熱等により、接着剤用途、フィルム形成、ポッティング剤、コーティング剤、及びアンダーフィル剤として使用することができる。特に、高屈折率で光透過率が高いので光学用途のレンズ材料や、LED等半導体素子のポッティング剤、コーティング剤、保護材などの用途に好適である。
次に、本発明の硬化物について詳細に説明する。
本発明の硬化物は、上記の架橋性オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなることを特徴とする。硬化物の形状は特に限定されず、例えば、塊状、シート状、フィルム状、など多岐にわたる。硬化物は、これを単体で取り扱うこともできるが、光半導体素子等を被覆もしくは封止した状態で取り扱うことも可能である。
本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物を実施例により詳細に説明する。なお、粘度は25℃における値である。また、式中のMe、Ph、Vi、およびBPPは、それぞれメチル基、フェニル基、ビニル基、およびビフェニリル基を表している。なお、硬化物の硬さを、JIS K 6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に既定のタイプAおよびタイプDデュロメータにより測定した。JISは、Japanese Industrial Standardsの略称である。さらに硬化物の屈折率は、メトリコン社製、プリズムカプラ モデル2010を用い、波長550nmのレーザーで測定した。
[実施例1]
平均単位式:(MeViSiO2/20.3(PhSiO2/20.25(BPPSiO3/20.25(PhSiO3/20.2で表される分岐状メチルビニルビフェニリルフェニルポリシロキサン62重量部、式:(ViMeSiO(SiPhMeO)15SiPhで表される粘度が25℃で1200mPa・sの分岐状メチルビニルフェニルポリシロキサン17重量部、および式:(HMeSiO)SiPhで表されるトリシロキサン21重量部を均一に混合した後、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を本組成物に対して白金量が重量単位で5ppmとなる量を混合して25℃の粘度が6000mPa・sである架橋性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
実施例1で得られた組成物は、150℃に加熱すると3時間で硬化が完了し、25℃でタイプDデュロメータ硬度80の硬化物を得た。表面タックもなくその後の加熱でも硬度変化は起こらなかった。得られた硬化物の屈折率は1.6024であり、高い屈折率が得られた。
[実施例2]
平均単位式:(MeViSiO2/20.3(PhBPPSiO2/20.25(PhSiO3/20.45で表される分岐状メチルビニルビフェニリルフェニルポリシロキサン62重量部、式:(ViMeSiO(SiPhMeO)15SiPhで表される粘度が25℃で6000mPa・sの分岐状メチルビニルフェニルポリシロキサン17重量部、および式:(HMeSiO)SiPhで表されるトリシロキサン21重量部を均一に混合した後、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を本組成物に対して白金量が重量単位で5ppmとなる量を混合して25℃の粘度が15000mPa・sである架橋性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
実施例2で得られた組成物は、150℃に加熱すると3時間で硬化が完了し、25℃でタイプDデュロメータ硬度80の硬化物を得た。表面タックもなくその後の加熱でも硬度変化は起こらなかった。得られた硬化物の屈折率は1.5901であり、高い屈折率が得られた。
[比較例1]
平均単位式:(MeViSiO2/20.3(PhSiO2/20.25(PhSiO3/20.45で表される分岐状メチルビニルフェニルポリシロキサン62重量部、式:
(ViMeSiO(SiPhMeO)15SiPhで表される粘度が25℃で1200mPa・sの分岐状メチルビニルフェニルポリシロキサン17重量部、および式:(HMeSiO)SiPhで表されるトリシロキサン21重量部を均一に混合した後、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を本組成物に対して白金量が重量単位で5ppmとなる量を混合して25℃の粘度が8000mPa・sである架橋性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
比較例1で得られた組成物は、150℃に加熱すると3時間で硬化が完了し、25℃でタイプDデュロメータ硬度30の硬化物を得た。表面タックもなくその後の加熱でも硬度変化は起こらなかった。得られた硬化物の屈折率は1.5681であった。
[比較例2]
平均単位式:(MeViSiO2/20.25(PhSiO2/20.3(PhSiO3/20.45で表される分岐状メチルビニルフェニルポリシロキサン63重量部、式:ViMeSiO(PhMeSiO)38SiMeViで示される直鎖状オルガノポリシロキサン(一般式(1)で表されるシロキサン単位を有さない)17重量部、および式:(HMeSiO)SiPhで表されるトリシロキサン20重量部を均一に混合した後、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を組成物に対して白金量が重量単位で25ppmとなる量を混合して25℃の粘度が2500mPa・sである架橋性オルガノポリシロキサン組成物を調製した。
比較例2で得られた組成物は、150℃に加熱すると3時間で硬化が完了し、25℃でタイプDデュロメータ硬度40の硬化物を得た。表面タックもなくその後の加熱でも硬度変化は起こらなかった。得られた硬化物の屈折率は1.5580であった。
(硫化耐性試験)
銀メッキ電極及びLED素子を備えたLED基板に、実施例1及び実施例2並びに比較例1及び比較例2で得られた組成物を塗布し、オーブンで150℃、3時間加熱し、当該組成物の硬化物によりLED素子が封止されたLED装置を作製した。作製したLED装置を、硫黄雰囲気下、80℃のオーブンに入れ、24時間後、銀メッキ電極を顕微鏡で観察した。銀メッキ電極に変色が見られない場合を「○」、銀メッキ電極が黒色に変化した場合を「×」と判定し、その結果を表1に示す。
(ダイシング試験)
ガラス基材上に、0.5mm、1.0mm、2.0mmおよび3.0mmの膜厚に実施例1及び実施例2並びに比較例1及び比較例2で得られた組成物を塗布し、オーブンで150℃、3時間加熱し当該組成物を硬化させた後、ダイシングソーを用いてガラス基材ごと切断した。硬化物にクラック等が生じることがなくガラス基材を切断することができた場合を「○」、硬化物にクラック等が生じガラス基材を切断できなかった場合を「×」と判定し、その結果を表1に示す。
本発明の架橋性オルガノポリシロキサン組成物は、架橋が速く、硬化物の表面タックがなく、十分の可とう性があるために応力が緩和される材料とすることができ、電気・電子用の接着剤、ポッティング剤、保護コーティング剤、アンダーフィル剤として使用することができる。特に、当該組成物の硬化物が高屈折率で光透過率が高い材料である場合、光学用途のレンズ材料や、半導体素子のポッティング剤、コーティング剤、保護材などの用途に好適である。また当該組成物の硬化物は耐腐食ガス性に優れるので、屋外あるいは排気ガスの影響を受けやすい環境に使用されるLED装置に特に適している。

Claims (9)

  1. (A)平均単位式:
    (R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(R1/2(式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも1個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基であり、該アリール基のうち、少なくとも1個はビフェニリル基であり、Rは水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、a、b、c、d、およびeは、0≦a≦0.1、0.2≦b≦0.9、0.1≦c≦0.6、0≦d≦0.2、0≦e≦0.1、かつa+b+c+d+e=1を満たす数を表す。)で示される、ビフェニリル基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン、
    (B)一分子中に少なくとも2個のアルケニル基と、少なくとも1個のアリール基を有し、下記一般式(1)で表されるシロキサン単位を一分子中に少なくとも3個有する、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサン{(A)成分と(B)成分の比が1/100〜100/1}、
    SiO1/2 一般式(1)
    (式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基を表す。)
    (C)一分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有し、ケイ素原子結合有機基の12〜70モル%がアリール基であるオルガノポリシロキサン{(A)成分中と(B)成分中のアルケニル基の合計に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜2となる量}、および
    (D)ヒドロシリル化反応用触媒を含み、アルケニル官能性直鎖状オルガノポリシロキサンを含まない架橋性オルガノポリシロキサン組成物。
  2. 前記(A)成分が、平均単位式:(R SiO2/2(RSiO3/2(式中、R、b及びcは請求項1と同義である。)で示される、ビフェニリル基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである請求項1に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物。
  3. 前記(B)成分が、平均単位式:
    (R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(式中、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも2個は炭素原子数2〜6のアルケニル基であり且つ少なくとも1個はアリール基であり、f、g、h、iは、0<f≦0.8、0≦g≦0.96、0<(h+i)、0.5≦f/(h+i)≦4、f+g+h+i=1を満たす数を表す。)で示される、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである請求項1又は請求項2に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物。
  4. 前記(B)成分が、式:R SiO(R SiO)SiR (式中、Rは炭素原子数2〜6のアルケニル基を表し、Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、該一価炭化水素基のうち、少なくとも1個はアリール基であり、nは0以上200以下の整数を表す。)で示される、アリール基を含有するアルケニル官能性直鎖状オルガノポリシロキサンと、
    式:(HR SiO)SiR (4−j)(Rは炭素原子数1〜14の一価炭化水素基であり、jは3または4を表す。)で示されるケイ素原子結合水素原子を含有するシロキサンオリゴマーを、ヒドロシリル化反応してなる、生成物一分子中にアルケニル基を少なくとも3個有し、ケイ素原子結合水素原子が無い、アリール基を含有するアルケニル官能性分岐状オルガノポリシロキサンである請求項1又は請求項2に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物。
  5. 前記(B)成分が25℃において粘度が20Pa・s以下の流動性を有する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬化物。
  7. 25℃において屈折率が1.58以上の請求項6に記載の硬化物。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の硬化物によりLED素子が封止されたLED装置。
  9. 前記(A)成分及び前記(C)成分を含む溶液と、前記(B)成分及び前記(D)成分を含む溶液とを混合することを含む、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の架橋性オルガノポリシロキサン組成物の調製方法。
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