JPWO2017110236A1 - 工具経路修正装置および工具経路修正方法 - Google Patents

工具経路修正装置および工具経路修正方法 Download PDF

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Abstract

工具経路修正装置(100)は、工具経路データ、工具データ、および形状データに基づいて、工具経路データに記述される指令点へ配置した際の、加工形状の加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点算出部(107)と、工具経路データおよび被切削点情報に基づいて、工具経路データに記述される指令点から修正すべき指令点である修正指令点を抽出する修正指令点抽出部(109)と、修正指令点に基づいて、修正指令点の修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部(111)と、工具経路データを修正する工具経路データ修正部(113)と、を備える。

Description

本発明は、数値制御(Numerical Control:NC)工作機械を利用して加工対象物を加工するための工具経路データを修正するための工具経路修正装置、および工具経路修正方法に関するものである。
従来、自由曲面を加工する際には、CAD(Computer Aided Design)およびCAM(Computer Aided Manufacturing)装置を利用して、加工対象の自由曲面に接するようにして仮想的に工具を移動させた経路を、直線、円弧および曲線から微小線分にて近似して表した工具経路データを作成した後、この工具経路データをNC工作機械に与えて切削加工することが行われている。
CADおよびCAM装置から出力される工具経路データは、主にNCプログラムとして記述され、NCプログラムは、NC工作機械が有するNC装置に入力される。
NC装置は、NCプログラムを読み取りおよび解釈することによって、工具が移動する経路である工具経路を生成し、補間周期ごとに工具経路を補間した補間データを作成する。
NC装置は、作成した補間データによってNC工作機械に設けられる各工具の工具軸を制御し、工具を所望の位置に移動させて加工を行う。
一般に自由曲面を加工するための工具経路データを生成するための手順を示す。以下では自由曲面を「加工曲面」と称する。
まず、加工対象における加工すべき加工曲面の形状から、加工曲面に接するように工具を移動させた際に要求される理想経路が算出される。
次に、許容誤差が与えられ、算出された理想経路との最大誤差が与えられた許容誤差以下になるように微小線分に近似することにより、工具経路データが生成される。
以上の手順に基づいて工具経路データが生成される。
上述した手順によれば、生成された工具経路データは、理想経路に対して最大で許容誤差分の誤差を有しており、その中にはCADおよびCAM装置の演算誤差が存在する。そのため、理想経路の方向とは無関係な微小線分の工具経路データが含まれる場合がある。
その結果、この工具経路データを利用して加工を行うと、理想経路では意図していない工具の移動が発生し、加工面における傷の発生が生じる場合がある。
そこで加工曲面に対して工具を精度良く移動させるためには、工具経路データの生成時に与える許容誤差を非常に小さくする必要がある。しかし、その場合、次に示す問題が発生する。
(1)CADおよびCAM装置によって工具経路データを作成し出力する時間が増大する。
(2)NC装置に入力する工具経路データのデータ量が膨大になる。
(3)工具経路データのデータ量が膨大なため加工速度を上げることができない。
(4)これらの問題によって作業能率が低下する。
以上のことから、加工曲面に対し工具を精度良く移動させるために、工具経路データ生成時に与える許容誤差を小さくしていくことは望ましくない。
このような場合の解決方法として、特許文献1では、加工対象物の形状を利用して、工具経路データを修正することが行われている。以下では、加工対象物の形状を単に「加工形状」と称する。
具体的には、特許文献1には、工具経路データを複数の分割軌跡に分割し、分割軌跡上の任意の工具位置と各分割軌跡上における各軸方向の工具移動速度の時間変化とを軸制御データとして求め、軸制御データに基づいて求められたワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較して、加工形状に工具が入り込んだ状態にあるか否かを判断し、工具が入り込んだ状態にあると判断された場合に、入り込んだ状態が回避されるように連続する前後の工具位置を用いて入り込んだ状態にある工具位置を修正する方法が開示されている。
特許第4900968号公報
しかし特許文献1の従来技術では、工具がワークを加工するときの工具のワークに対する相対的な位置である工具位置と加工形状とに基づいて、加工形状に工具が入り込んだ状態にあるか否かを判断している。そのため特許文献1の従来技術では、工具位置が加工形状の外側の領域にあったとしても、工具位置に対して配置された工具が実際にワークに削り込む場合を検知できない。
また特許文献1の従来技術では、加工形状に対してオフセット量分だけオフセットしたオフセット形状を利用した場合においても、ボールエンドミル以外の回転工具であるラジアスエンドミルもしくはフラットエンドミルを用いるとき、または旋削工具といった非対称な形状である工具であるとき、削り込む状態にあるか否かの判断ができない。
さらに特許文献1の従来技術では、工具位置が加工形状の外側の領域にある場合に、工具の加工曲面に対する削り残しを検知することができない。
そのため上記のような場合に、作業者による工具位置およびパラメータを直接修正する作業が必要となるため、作業能率が低下するという問題がある。
またさらに、特許文献1の従来技術では、加工形状に工具が入り込んだ状態にあると判断された場合、入り込んだ状態の工具位置を工具が加工形状の外側を通過するように、その前後の工具位置を利用することによって工具位置を修正しており、その際に等高線加工および面沿い加工といった加工タイプに応じて修正方向を決定している。そのため作業者は予め加工タイプを指定しなければならない。
特に複数の加工タイプが混在する加工におけるNCプログラムにおいては、その作業が煩雑となり、作業能率が低下するという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業能率を低下させることなく加工品質を向上させることができる工具経路修正装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の工具経路修正装置は、加工対象物を加工する工具または加工対象物の移動が記述された工具経路データ、前記工具の工具データ、および前記加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、前記工具を前記工具経路データに記述される指令点へ配置した際の前記加工形状の加工曲面上であって前記工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点算出部と、工具経路データおよび被切削点情報に基づいて、工具経路データに記述される指令点のうち修正すべき指令点である修正指令点を抽出する修正指令点抽出部と、前記修正指令点に基づいて、前記修正指令点の修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部と、前記工具データ、前記形状データ、前記被切削点情報、前記修正指令点、および前記指令点修正方向に基づいて、前記工具が前記加工曲面に接するように前記指令点修正方向に従って前記修正指令点を修正することにより前記工具経路データを修正する工具経路データ修正部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、作業能率を低下させることなく加工品質を向上させることができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る工具経路修正装置の構成を示す図 実施の形態1に係る工具経路修正装置を実現するためのハードウェア構成例を示す図 実施の形態1に係る工具経路修正装置の動作の流れを示すフローチャート 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第1の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第2の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第3の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第4の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第1の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第2の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第3の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第4の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第5の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第6の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における修正指令点を抽出する動作を説明するための図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における指令点修正方向を決定する動作と工具経路データを修正する動作を説明するための第1の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における指令点修正方向を決定する動作と工具経路データを修正する動作を説明するための第2の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における工具経路データの修正動作を説明するための第1の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における工具経路データの修正動作を説明するための第2の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第5の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第6の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第7の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第8の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第9の図 実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第10の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第1の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第2の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第3の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第4の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第1の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第2の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第3の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第1の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第2の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第3の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第4の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第5の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第6の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第7の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第8の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第9の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第10の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第11の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第12の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第13の図 実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第14の図
以下に、本発明の実施の形態に係る工具経路修正装置および工具経路修正方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る工具経路修正装置の構成を示す図である。
工具経路修正装置100は、図示しない加工対象物を加工するための工具または加工対象物の移動経路である工具経路データを外部から入力する工具経路データ入力部101と、工具経路データ入力部101に入力された工具経路データを記憶する工具経路データ記憶部102とを有する。
工具経路データ入力部101に入力される工具経路データは、工具が移動すべき点である指令点の座標と、複数の指令点の間を工具が移動する際の補間方法と、指令点における工具軸の方向を示す工具軸ベクトルとが記述されたものである。
工具経路データは、例えばCADおよびCAM装置により出力されるNCプログラムである。
工具経路データにおける指令点の座標系は、工具が加工対象物を加工するときの工具の加工対象物に対する相対的な位置となるように変換される。
工具経路は、工具が通過する移動経路を表し、工具経路データに基づいて生成される。
また工具経路修正装置100は、加工対象物を加工するための工具を定義する情報である工具データを外部から入力する工具データ入力部103と、工具データ入力部103に入力された工具データを記憶する工具データ記憶部104とを有する。
工具データ入力部103に入力される工具データは、工具の種別を表現する情報と、工具径、工具刃先半径、および工具長といった工具の形状を表現する情報とから構成される。
工具データの一例としては工具の形状を表現したCADデータである。
また工具経路修正装置100は、工具により加工すべき曲面である加工曲面を含む、加工対象物の加工形状を定義する形状データを外部から入力する形状データ入力部105を有する。
形状データ入力部105に入力される形状データの一例としては、加工対象物の加工形状が数式により記述され加工曲面によって表現されたCADデータである。
また工具経路修正装置100は、形状データ入力部105に入力された形状データを記憶する形状データ記憶部106と、被切削点算出部107と、被切削点算出部107で算出された被切削点情報を記憶する被切削点記憶部108とを有する。
被切削点算出部107は、工具経路データ記憶部102から工具経路データを読み出し、工具データ記憶部104から工具データを読み出し、形状データ記憶部106から形状データを読み出す。
被切削点算出部107は、工具データにより定義される工具を工具経路データに記述される指令点へ配置した際の形状データにより定義される加工形状の加工曲面上であって工具による被加工点である被切削点の情報を算出する。すなわち被切削点算出部107は、被切削点の情報である被切削点情報を算出する。
被切削点算出部107は、算出した被切削点情報を被切削点記憶部108に記憶させる。
また工具経路修正装置100は、修正指令点抽出部109と、修正指令点抽出部109で抽出された修正すべき指令点である修正指令点を記憶する修正指令点記憶部110とを有する。
修正指令点抽出部109は、工具経路データ記憶部102から工具経路データを読み出し、被切削点記憶部108から被切削点情報を読み出す。
修正指令点抽出部109は、読み出した被切削点情報に対応する指令点を修正すべきか否かを判断し、修正すべきと判断した指令点を修正指令点として抽出する。
修正指令点抽出部109は、抽出された修正指令点を修正指令点記憶部110に記憶させる。
また工具経路修正装置100は、指令点修正方向決定部111と、指令点修正方向決定部111で決定した指令点修正方向を記憶する指令点修正方向記憶部112とを有する。
指令点修正方向決定部111は、工具経路データ記憶部102から工具経路データを読み出し、形状データ記憶部106から形状データを読み出し、修正指令点記憶部110から修正指令点情報を読み出す。
指令点修正方向決定部111は、読み出した工具経路データに記述される指令点に基づいて、各修正指令点における修正指令点の修正方向である指令点修正方向を決定する。
指令点修正方向決定部111は、決定した指令点修正方向を、指令点修正方向記憶部112に記憶させる。
また工具経路修正装置100は、工具経路データ修正部113と、工具経路データ修正部113で修正された工具経路データである修正工具経路データを記憶する修正工具経路データ記憶部114とを有する。
工具経路データ修正部113は、工具経路データ記憶部102から工具経路データを読み出し、工具データ記憶部104から工具データを読み出し、形状データ記憶部106から形状データを読み出す。
また工具経路データ修正部113は、被切削点記憶部108から被切削点情報を読み出し、修正指令点記憶部110から修正指令点情報を読み出し、指令点修正方向記憶部112から複数の修正指令点のそれぞれにおける指令点修正方向を読み出す。
工具経路データ修正部113は、工具データ、形状データ、被切削点情報、および指令点修正方向に基づいて、修正指令点を修正する。
工具経路データ修正部113は、修正された指令点に基づいて、工具経路データを修正し、修正された工具経路データである修正工具経路データを修正工具経路データ記憶部114に記憶させる。
図2は実施の形態1に係る工具経路修正装置を実現するためのハードウェア構成例を示す図である。工具経路修正装置100は、プロセッサ51、メモリ52、および入出力インタフェース53により実現することができる。
プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)といったプロセッサである。
メモリ52は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)、またはこれらの組合せで構成される。
入出力インタフェース53は、工具経路データ入力部101、工具データ入力部103、および形状データ入力部105が工具経路データ、工具データ、および形状データを外部から入力する際に利用される。
プロセッサ51、メモリ52および入出力インタフェース53は、バス50に接続され、バス50を介して各種データの受け渡しを相互に行う。
被切削点算出部107を実現する場合、被切削点算出部107用のプログラムをメモリ52に格納しておき、このプログラムをプロセッサ51が実行することにより、被切削点算出部107が実現される。
修正指令点抽出部109を実現する場合、修正指令点抽出部109用のプログラムをメモリ52に格納しておき、このプログラムをプロセッサ51が実行することにより、修正指令点抽出部109が実現される。
指令点修正方向決定部111を実現する場合、指令点修正方向決定部111用のプログラムをメモリ52に格納しておき、このプログラムをプロセッサ51が実行することにより、指令点修正方向決定部111が実現される。
工具経路データ修正部113を実現する場合、工具経路データ修正部113用のプログラムをメモリ52に格納しておき、このプログラムをプロセッサ51が実行することにより、工具経路データ修正部113が実現される。
以上のように構成された工具経路修正装置100は、図3に示すフローチャートに従って動作する。
図3は実施の形態1に係る工具経路修正装置の動作の流れを示すフローチャートである。
ステップ201では、工具経路データ入力部101において工具経路データが外部入力される。
外部入力としては、作業者により、キーボード操作で入力する方法、またはNCプログラムからのデータ変換する方法が考えられる。入力された工具経路データは工具経路データ記憶部102に格納される。
また工具データ入力部103において工具データが外部入力される。入力された工具データは工具データ記憶部104に格納される。
さらに形状データ入力部105において形状データが外部入力される。入力された形状データは形状データ記憶部106に格納される。
図4から図7を用いて加工形状、工具経路、および工具形状の具体例を説明する。
図4は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第1の図である。図4には、加工形状が定義される形状データとなるCADデータによって表現された加工形状M1を斜め方向から見た状態が示される。加工曲面群SA1が加工形状M1の上面側に存在する。
図5は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第2の図である。図5には、図4に示す加工形状M1を側面から見た状態が示される。
図4に示す加工曲面群SA1は、図5に示す複数の加工曲面S0からS4までの数式により表現された曲面により構成されている。
このとき、加工曲面S0とS1は、隣接する加工曲面の接続部e0において、隣接する加工曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S1とS2は、隣接する加工曲面の接続部e1において、隣接する加工曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S3とS4は、隣接する加工曲面の接続部e3において、隣接する加工曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S2とS3は、隣接する加工曲面の接続部e2において、隣接する加工曲面同士の接連続性は保持していない。
図6は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第3の図である。図6には、図4に示す加工形状M1における加工曲面群SA1を加工するための工具経路データに記述される複数の工具経路の一部の工具経路OR1を、斜め方向から見た状態が示される。
図7は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第4の図である。図7には、図6に示す工具経路OR1を移動する工具T1を定義する工具データとなるCADデータにより表現された工具形状の例が示される。
ここでは、使用する工具T1はボールエンドミルである。工具T1に対して、工具中心軸CLから工具外径までの長さに相当する工具半径R1が与えられている。工具形状によっては、工具中心軸CLに対する工具外径母線の傾きが与えられても良い。
ステップ201の実行後は、被切削点情報算出ステップであるステップ202へ進む。
ステップ202では、まず、被切削点算出部107において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データが読み出され、工具データ記憶部104に格納された工具データが読み出され、形状データ記憶部106に格納された形状データが読み出される。
ここで、工具経路データに記述された指令点は、工具が加工対象物を加工するときの工具の加工対象物に対する相対的な位置であり、工具を指令点へ配置すると、理想的には各指令点において工具と加工形状の加工曲面とが接する。
次に、被切削点算出部107では、工具を各指令点へ配置した際の加工曲面上であって工具による被加工点である被切削点の座標を算出する。
このとき被切削点を算出する方法の一例として、各指令点に工具を配置した際の工具表面と加工曲面の最近接点を算出する方法があげられる。最近接点は、加工曲面上であって工具T1と加工曲面との間の距離が最も小さくなる点である。
以下に図8から図13を用いて工具経路データの具体例を説明する。
図8は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第1の図である。図8には、加工曲面群SA1を加工するための工具経路OR1に工具T1を配置した様子を、斜め方向から見た状態が示される。
図9は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第2の図であり、図8に示す斜視図をXZ平面によって切断した断面図である。具体的には、図9には、図8に示す工具経路OR1を工具T1が通過する様子を、側面側から見た状態が示され、切断されたXZ平面における加工形状および工具経路を示す。
CL0からCL12は、工具経路OR1上の工具経路データに記述される指令点を示す。各指令点間は直線補間されている。
TV0からTV12は、指令点CL0からCL12における工具軸の方向である工具軸ベクトルを示す。
図10は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第3の図である。図10には、指令点CL0からCL12のそれぞれに対応する被切削点CP0からCP12の算出例が示される。
図11は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第4の図である。図11には、図10に示す指令点CL2に対応する被切削点CP2の算出例を示す。ここでは工具T1が加工曲面S1に接する状態が示される。
このとき、被切削点算出部107は、指令点CL2における工具T1と加工曲面S1の被切削点として、工具T1の工具形状と加工曲面S1との接触点を算出する。
この場合、指令点CL2と被切削点CP2との間の距離は、図7に示す工具半径R1に等しい。
図12は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第5の図である。図12には、指令点CL3に対応する被切削点CP3の算出例を示す。
ここで工具T1は加工曲面S1に入り込んだ状態である。このとき、被切削点算出部107は、指令点CL3における工具T1と加工曲面S1との被切削点として、加工曲面S1上であって工具T1の工具形状に対して加工曲面S1が最も深く入り込んだ点を算出する。
この場合、指令点CL3と被切削点CP3との間の距離は、図7に示す工具半径R1より小さくなる。
図13は実施の形態1に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第6の図である。図13には、指令点CL6に対応する被切削点CP6の算出例を示す。
ここで工具T1は、加工曲面S2から離反した状態である。このとき、被切削点算出部107は、指令点CL6における工具T1と加工曲面S2との被切削点として、加工曲面S2上であって工具T1の工具形状と加工曲面S2との間の距離が最も小さくなる最近接点を算出する。
この場合、指令点CL6と被切削点CP6との間の距離は、図7に示す工具半径R1より大きくなる。
上述した方法により被切削点を算出することが可能である。
一方で、被切削点を算出するための方法としては、上述した方法に限定されず、例えば加工対象物の素材形状と、工具経路データと、工具データとを利用して、加工シミュレーションを実施し、工具が工具経路データに含まれる指令点を通過した瞬間の加工後素材形状より、被切削点を算出することで求めても良い。
被切削点算出部107で算出された被切削点の座標は、被切削点記憶部108へ格納される。
被切削点記憶部108には、被切削点の座標に加えて、被切削点における工具と加工曲面との相対位置関係および被切削点がいずれの曲面上であるかを特定する曲面判別情報から構成される被切削点情報が、各指令点に対応して格納される。
例えば、図11に示した指令点CL2に対応する被切削点情報は、最近接点である被切削点CP2の座標、工具T1に対して加工曲面S1が接する状態にあるという相対位置関係、および被切削点CP2が加工曲面S1上に存在するという曲面判別情報である。
さらに例えば、図12に示す指令点CL3に対応する被切削点情報は、最近接点である被切削点CP3の座標、工具T1に対して加工曲面S1が入り込んだ状態にあるという相対位置関係、および被切削点CP3が加工曲面S1上に存在するという曲面判別情報である。
このとき、被切削点が複数の加工曲面により構成される境界上に存在する場合、被切削点記憶部108は、曲面判別情報として、複数の加工曲面の情報を保有する。
上述したステップ202によれば、被切削点の座標を算出すると共に、被切削点における工具と加工曲面との相対位置関係を算出することにより、工具の加工曲面に対する削り込みおよび削り残しを判別可能となる。
また曲面判別情報を算出することにより、指令点において工具がいずれの加工曲面を加工するかを判別でき、工具経路データの修正を行う際に、修正前と修正後の指令点において同一の加工曲面を加工するように修正可能となる。
ステップ202の実行後は修正指令点抽出ステップであるステップ203へ進む。
ステップ203では、修正指令点抽出部109において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データが読み出され、被切削点記憶部108に格納された被切削点情報が読み出される。
次に、修正指令点抽出部109は、被切削点情報における被切削点における工具と加工曲面との相対位置関係を順次参照し、相対位置関係が、工具に対して加工曲面が入り込んだ状態にあるか、または、工具に対して加工曲面が離反した状態にある被切削点を抽出する。
そして、修正指令点抽出部109は、抽出された被切削点に対応する指令点を、修正指令点として抽出する。
図14は実施の形態1に係る工具経路修正装置における修正指令点を抽出する動作を説明するための図である。図14には、指令点CL0からCL12のそれぞれに対応した指令点を示す。
u0,u1,u2は、指令点CL0からCL12のそれぞれに対応した被切削点情報の曲面判別情報に基づく指令点の属性を示す。
u0は修正が不要である指令点、u1は工具に対して加工曲面が入り込んだ状態にあり修正すべき指令点、u2は工具に対して加工曲面が離反した状態にある修正すべき指令点である。
上述した方法により修正指令点を抽出することが可能である。
そして、修正指令点抽出部109で抽出された修正指令点は、修正指令点記憶部110に格納される。
上述したステップ203によれば、工具が加工曲面に対して削り込む場合および削り残す場合を抽出可能となる。
ステップ203の実行後は指令点修正方向決定ステップであるステップ204へ進む。
ステップ204では、指令点修正方向決定部111において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データが読み出され、形状データ記憶部106に格納された形状データが読み出され、修正指令点記憶部110に格納された修正指令点が読み出される。
次に、指令点修正方向決定部111は、読み出した工具経路データに含まれる複数の指令点のうち、同一の平面上に連続して配置されるものを抽出する。
実用的には、複数の指令点が同一の平面上に配置されるか否かの判定において、予め決められた一定数以上の指令点が、ある平面に対して一定の許容誤差以下である距離の位置にあるか否かという判定を行えば良い。
このとき、同一の平面上であると判定するための決められた指令点の数と許容誤差とは、外部から予め与えられても良い。
図15は実施の形態1に係る工具経路修正装置における指令点修正方向を決定する動作と工具経路データを修正する動作を説明するための第1の図である。図15には、工具経路OR1に対して指令点の一部が平面PL1上に配置される様子を、斜め方向から見た状態が示される。
平面PL1は、ZX平面に平行であって、法線ベクトル方向がY軸方向である平面である。
図16は実施の形態1に係る工具経路修正装置における指令点修正方向を決定する動作と工具経路データを修正する動作を説明するための第2の図である。図16には、工具経路データにより指示される指令点CL0からCL12が平面PL1上に配置され、これら指令点を抽出する様子を、側面から見た状態が示される。
次に、同一の平面上に配置される複数の指令点が抽出された場合には、指令点修正方向決定部111は、抽出された指令点における工具軸ベクトルに基づいて、これらの工具軸ベクトルが平行か否かを判定する。
図16には、指令点CL0からCL12における工具軸ベクトルTV0からTV12が、互いに平行である様子を示す。工具軸ベクトルTV0からTV12のそれぞれの方向は、全てZ軸方向であり互いに平行である。
次に、工具軸ベクトルTV0からTV12が互いに平行であると判定された場合には、指令点修正方向決定部111は、工具軸ベクトルTV0からTV12と指令点が配置された平面との関係を判定する。
工具軸ベクトルTV0からTV12と平面との関係は、工具軸ベクトルTV0からTV12と平面の法線ベクトルとの関係を判定することにより判定可能である。
工具軸ベクトルTV0からTV12と平面が平行であると判定された場合、すなわち工具軸ベクトルTV0からTV12が平面の法線ベクトルと垂直であると判定された場合には、指令点修正方向決定部111は、修正指令点の修正方向を工具軸ベクトルTV0からTV12の方向と決定する。
図16には、指令点CL0からCL12が配置される平面PL1と、指令点CL0からCL12における工具軸ベクトルTV0からTV12とが平行な関係である様子を示す。
ここでは、工具軸ベクトルTV0からTV12のそれぞれの方向は、全てZ軸方向であり、平面PL1の法線ベクトル方向は、Y軸方向である。
このことから、工具軸ベクトルTV0からTV12と法線ベクトルとの関係は垂直である。そのため工具軸ベクトルTV0からTV12と平面PL1は平行となる。従って、指令点修正方向は、指令点CL0からCL12に含まれる修正指令点に対して、工具軸ベクトルTV0からTV12の方向であると決定される。
一方で、同一の平面上に配置される指令点における工具軸ベクトルTV0からTV12同士が互いに平行であって、工具軸ベクトルTV0からTV12と平面とが垂直、すなわち工具軸ベクトルTV0からTV12が平面の法線ベクトルと並行である関係であった場合には、指令点修正方向決定部111は、修正指令点の指令点修正方向を平面内方向であると決定する。
また、同一の平面上に配置される複数の指令点が抽出されない場合、同一の平面上に配置される指令点における工具軸ベクトルTV0からTV12同士が互いに平行でない場合、または同一の平面上に配置される指令点における工具軸ベクトルTV0からTV12同士が互いに平行であって工具軸ベクトルTV0からTV12と平面が平行または垂直の関係でない場合には、指令点修正方向決定部111は、修正指令点の指令点修正方向を曲面鉛直方向であると決定する。
これらのパターンにおいて指令点修正方向を決定するための処理の詳細は後述する。
指令点修正方向決定部111は、以上の処理を工具経路OR1の他の部分に対しても順次実行する。これにより、修正指令点に対して、指令点修正方向を決定することが可能である。
そして、指令点修正方向決定部111で決定された指令点修正方向は、指令点修正方向記憶部112に格納される。
上述したステップ204によれば、加工パターンによって作業者は、予め指令点に対する修正方向を指定する必要がなく、作業能率が向上する。
また、複数の加工パターンが含まれる工具経路においても、工具経路データに基づいて部分毎に指令点の修正方向が決定される。そのため、加工パターンによって作業者は、予め指令点に対する修正方向を指定する必要がなく、作業能率が向上する。
ステップ204の実行後は工具経路データ修正ステップであるステップ205へ進む。
ステップ205では、工具経路データ修正部113において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データが読み出され、工具データ記憶部104に格納された工具データが読み出され、形状データ記憶部106に格納された形状データが読み出される。
また、工具経路データ修正部113において、被切削点記憶部108に格納された被切削点情報が読み出され、修正指令点記憶部110に格納された修正指令点が読み出され、指令点修正方向記憶部112に格納された指令点修正方向が読み出される。
次に工具経路データ修正部113は、修正指令点における指令点修正方向へ修正指令点を移動させることにより修正を行う。
このとき、工具経路データ修正部113は、修正後の指令点に工具を配置した際に加工形状の加工曲面に対して工具が接するように修正する。
ここで、修正指令点における指令点修正方向が工具軸ベクトルTV0からTV12の方向であった場合には、修正指令点に対応する被切削点情報の工具と加工曲面の相対位置関係に基づいて、加工曲面に対して工具が入り込んでいるときには工具軸ベクトルTV0からTV12の方向へそれぞれ指令点を移動させ、加工曲面に対して工具が離反しているときには工具軸ベクトルTV0からTV12の方向と逆方向へそれぞれ指令点を移動させ、工具が加工曲面に接するように修正する。
図17は実施の形態1に係る工具経路修正装置における工具経路データの修正動作を説明するための第1の図である。図17には、指令点CL3に対する修正方向が工具軸ベクトル方向MD3である場合に、指令点CL3の修正を行う様子を示す。
修正前の指令点CL3に対応する被切削点CP3は、加工曲面S1上であって加工曲面S1が工具T1の工具形状に最も深く入り込んだ点であり、工具T1に対して加工曲面S1が入り込んでいる相対位置関係となる。
このとき、工具経路データ修正部113は、指令点CL3を工具軸ベクトル方向MD3へ移動させ、移動後の指令点CL3’に工具T1を配置した際における工具形状と加工曲面S1とが接する指令点の位置を求める。
その結果、指令点CL3が移動後の指令点CL3’となり、指令点CL3’に対応する被切削点CP3’が得られる。そして、移動後の指令点CL3’に工具T1を配置した際に、工具形状と加工曲面S1とが被切削点CP3’において接することとなる。
ここで、指令点CL3から工具軸ベクトル方向MD3へ工具T1が移動する際の移動量は、例えば、被切削点CP3を始点として、工具軸ベクトル方向MD3の逆方向へ伸ばした半直線と工具T1の工具形状の表面との交点を求め、被切削点CP3と求めた交点との間の距離だけ、工具軸ベクトル方向MD3へ指令点CL3を移動させる方法がある。
また例えば、工具T1の工具形状と加工曲面S1とが離反するように指令点CL3をある一定距離だけ工具軸ベクトル方向MD3の方向へ移動させ、二分法を利用して生成した点を徐々に工具軸ベクトル方向MD3の逆方向へ近づけ、加工曲面S1と接するまでこれを繰り返す方法がある。
さらに別の例を図18に示す。図18は実施の形態1に係る工具経路修正装置における工具経路データの修正動作を説明するための第2の図である。図18では、修正指令点CL6に対して指令点修正方向が工具軸ベクトル方向MD6である場合に修正を行う様子を示す。
修正前の指令点CL6に対応する被切削点CP6は、加工曲面S2上であって工具T1の工具形状と加工曲面S2の最近接点であり、工具T1に対して加工曲面S2が離反している相対位置関係となる。
このとき、工具経路データ修正部113は、指令点CL6を工具軸ベクトル方向MD6の逆方向へ移動させ、移動後の指令点に対して工具T1を配置した際に、工具形状と加工曲面S2とが接する指令点の位置を求める。
その結果、指令点CL6が移動後の指令点CL6’となり、指令点CL6’に対応する被切削点CP6’が得られ、移動後の指令点CL6’に工具T1を配置した際に、工具形状と加工曲面S2とが被切削点CP6’において接する。
よって、修正指令点CL3および指令点CL6に対して、修正後の指令点CL3’および指令点CL6’を得る。
次に、工具経路データ修正部113は、上述した方法により修正した指令点を修正前の指令点と置き換えることによって工具経路データを修正し、修正した工具経路データを修正工具経路データ記憶部114に格納する。
上述したステップ205によれば、工具経路データに基づいて決定した指令点修正方向に基づいて修正指令点を修正することにより、当該修正指令点の周囲の指令点における加工パターンを保持したまま修正可能となる。
ステップ205の実行後は処理を終了する。
ここで、上述した処理の説明に加えて、ステップ204において、他の指令点修正方向を決定する処理の詳細および、ステップ205において他の指令点修正方向に基づいて修正指令点を修正する処理の詳細について、別の例を用いて述べる。
ステップ204における別の例を図19に示す。図19は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第5の図である。
図19には、加工形状M2における側面側の加工曲面群SA2を加工するための工具経路OR2に、工具T2を配置した様子を示す。
図20は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第6の図である。図20には、図19に示す工具経路OR2に対して指令点の一部が平面PL2上に配置される様子を、斜め方向から見た状態が示される。
平面PL2は、XY平面に平行であって法線ベクトル方向がZ軸方向である平面である。
図21は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第7の図である。図21には、工具経路OR2に対して指令点の一部が平面PL2上に配置され、これら指令点が同一の平面上に配置されることにより抽出される様子を、上側から見た状態が示される。
このとき、抽出された指令点における工具軸ベクトル同士は、すべてZ方向であって互いに平行であることから、工具軸ベクトルと平面PL2が垂直、すなわち工具軸ベクトルが平面の法線ベクトルと並行である関係となる。そのため、修正指令点の指令点修正方向は、平面内方向であると決定される。
図22は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第8の図である。図22には、ステップ205において、修正指令点における指令点修正方向MD13が平面内方向であった場合に、修正指令点CL13に対して修正を行う様子を、側面側から見た状態が示される。
ここで、修正前の指令点CL13に対応する被切削点CP13は、加工曲面S5上であって工具T2の工具形状に対して加工曲面S5が最も深く入り込んだ点であり、工具T2に対して加工曲面S5が入り込んでいる相対位置関係となる。
このとき、工具経路データ修正部113は、指令点CL13を平面内方向へ移動させ、移動後の指令点に対して工具T2を配置した際に、工具形状と加工曲面S5とが接する指令点の位置を求める。
その結果、指令点CL13が移動後の指令点CL13’となり、指令点CL13’に対応する被切削点CP13’が得られ、移動後の指令点CL13’に工具T2を配置した際に、工具形状と加工曲面S5が被切削点CP13’において接する。
実用的には、指令点修正方向が平面内方向であった場合に修正指令点を平面内のどちらの方向へ移動させるかは、例えば当該平面上において指令点を移動させた場合に移動量が最小になる方向へ移動する方法により決定可能である。
また、別の方法としては、修正指令点から当該修正指令点に対応する被切削点への方向ベクトル、または、当該修正指令点に対応する被切削点における加工曲面の曲面法線ベクトルを、当該平面に投影したベクトルの方向または逆方向へ、上述した二分法を利用して移動させる方法により決定可能である。
ステップ204において、さらに別の例を図23に示す。図23は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第9の図である。図23には、加工曲面群SA3を加工するための一部の工具経路OR3に対して工具T3を配置した様子を示す。
図23の例は、工具経路OR3に対して、同一の平面上に配置される複数の指令点が抽出されない場合であり、この場合、指令点修正方向決定部111は、修正指令点の指令点修正方向を曲面鉛直方向であると決定する。
この例において、さらにステップ205において図24に示す修正指令点CL14の修正が行われる。図24は実施の形態1に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第10の図である。
図24には、修正指令点CL14における指令点修正方向が曲面鉛直方向であった場合に、修正指令点CL14に対して修正を行う様子を、側面側から見た状態が示される。
ここで、修正指令点CL14に対応する被切削点CP14は、工具T3の工具形状に対する加工曲面S6の最近接点であり、加工曲面S6に対して工具T3が離反している相対位置関係となる。
このとき、工具経路データ修正部113は、修正指令点CL14を被切削点CP14における加工曲面の法線ベクトル方向MD14へ移動させ、移動後の指令点に対して工具T3を配置した際に工具形状と加工曲面S6とが接する指令点の位置を求める。
その結果、修正指令点CL14が修正後の指令点CL14’となり、指令点CL14’に対応する被切削点CP14’が得られ、移動後の指令点CL14’に工具T3を配置した際に、工具形状と加工曲面S6が被切削点CP14’において接することとなる。
以上が実施の形態1に係る工具経路修正装置の動作である。
実施の形態1に係る工具経路修正装置によれば、加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出し、工具の加工形状に対する相対位置関係に基づいて修正すべき指令点である修正指令点情報を抽出するため、指令点において工具が加工形状に対して削り込む場合および削り残す場合を検知可能となる。
また被切削点情報を利用することにより、ボールエンドミル以外の回転工具であるラジアスエンドミルもしくはフラットエンドミルを用いる場合、または旋削工具といった非対称な形状である工具である場合に、削り込む場合および削り残す場合を検知可能となる。
また、工具経路データに基づいて、修正指令点を修正する方向である指令点修正方向を決定するため、作業者は予め指令点に対する修正方向を指定する必要がなく、作業能率が向上する。
実施の形態2.
以下に本発明の実施の形態2に係る工具経路修正装置100の構成例を説明する。
実施の形態2に係る工具経路修正装置100の構成は、実施の形態1と同じであるので、その説明を省略する。実施の形態2に係る工具経路修正装置100の動作を示すフローチャートは、実施の形態1と同じである。
以下では図3を用いて実施の形態2に係る工具経路修正装置100の動作を説明する。
ステップ201では、実施の形態2の動作は実施の形態1の動作と同じであるため説明を省略する。
図25から図28を用いて実施の形態2に係る工具経路修正装置100に入力されるデータに関して説明する。
図25は実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第1の図である。
図25には、実施の形態2に係る工具経路修正装置100の工具経路データ入力部101に入力される形状データによる加工対象物の加工後形状M4を、斜め方向から見た状態が示される。
形状データの一例は、加工対象物の加工形状が数式により記述され加工曲面によって表現されたCADデータである。
図26は実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第2の図である。図26には、図25に示す加工後形状M4を側面から見た状態が示される。
図25に示す加工曲面群SA4は、図26に示す複数の加工曲面S10からS15までの数式によって表現された曲面により構成されている。
このとき、加工曲面S10とS11は、隣接する加工曲面の接続部e10において曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S12とS13は、隣接する加工曲面の接続部e12において曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S14とS15は、隣接する加工曲面の接続部e14において曲面同士の接連続性を保持している。
加工曲面S11とS12は、隣接する加工曲面の接続部e11において曲面同士の接連続性を保持していない。
加工曲面S13とS14は、隣接する加工曲面の接続部e13において曲面同士の接連続性を保持していない。
図27は実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第3の図である。図27には、図25に示す加工後形状M4における加工曲面群SA4を加工するための工具経路データに記述される工具経路OR4を、斜め方向から見た状態が示される。
図28は実施の形態2に係る工具経路修正装置における加工形状、工具経路、および工具形状を説明するための第4の図である。図28には、図27に示す工具経路OR4を移動する工具T4を定義する工具データとなるCADデータにより表現された工具形状の例が示される。
ここで使用する工具T4はラジアスエンドミルである。工具T4に対して、工具中心軸から工具外径までの長さに相当する工具半径R1と、工具刃先におけるコーナ部分の丸みの半径R2とが与えられている。
テーパを有する工具形状の場合は、工具半径R1および半径R2に加えて、工具中心軸に対する工具外径母線の傾きが与えられても良い。
ステップ201の実行後は、ステップ202へ進む。
ステップ202では、実施の形態2の動作は実施の形態1の動作と同じのためその処理について説明を省略する。
図29は実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第1の図である。図29には、加工曲面群SA4を加工するための工具経路OR4に工具T4を配置した様子を、斜め方向から見た状態が示される。
図30は実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第2の図である。図30には、図29に示す加工曲面群SA4を加工するための工具経路OR4を工具T4が通過する様子を、側面側から見た状態が示される。
図30は図29に示す斜視図をXZ平面によって切断した断面図であり、切断されたXZ平面における加工形状および工具経路を示す。
このとき、CL20からCL32は、工具経路データにより指示される指令点を示す。各指令点間は直線補間される。
またTV20からTV32は、指令点CL20からCL32における工具軸ベクトルを示す。
図31は実施の形態2に係る工具経路修正装置における被切削点情報の算出動作を説明するための第3の図である。図31には、指令点CL20からCL32のそれぞれに対応する被切削点CP20からCP32の算出例を示す。
ステップ202の実行後は、ステップ203へ進む。
ステップ203では、修正指令点抽出部109において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データが読み出され、被切削点記憶部108に格納された被切削点情報が読み出される。
次に、修正指令点抽出部109は、連続する二つの指令点に各々対応する二つの被切削点が加工曲面に沿って不連続となる指令点の組合せを抽出する。具体的には、被切削点情報の被切削点の位置がいずれの曲面上であるかを特定する曲面判別情報に基づいて、連続する二つの被切削点における曲面判別情報を比較した際に、異なる加工曲面上となる連続する二つの被切削点を抽出する。
このとき、被切削点が複数の加工曲面から構成される境界上にあって連続する二つの被切削点の曲面判別情報が少なくとも1つ以上の加工曲面を共有する場合は、異なる加工曲面上であるとみなさない。
そして、修正指令点抽出部109は、抽出された連続する二つの被切削点に対応する連続する二つの第一および第二の指令点を修正指令点の組合せとして抽出する。
図32は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第1の図である。図32には、指令点CL20からCL32のそれぞれに対応する被切削点CP20からCP32における曲面判別情報を表した様子を示す。
ここでは、被切削点CP20からCP32は、いずれの加工曲面上であるかを表している。例えば被切削点CP20は加工曲面S10上であることを示している。被切削点CP21は加工曲面S10と加工曲面S11との境界上であることを示している。
図33は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第2の図である。図33には、指令点CL20からCL32のうち修正指令点の組合せを抽出する様子を示す。
ここでは、被切削点CP20からCP32において連続する二つの被切削点の被切削点情報に含まれる曲面判別情報を参照した場合に、対応する指令点の修正が不要である被切削点の組合せをv0、対応する指令点の修正が必要となる被切削点の組合せをv1の属性として示している。
被切削点CP21とCP22の組合せにおいて、被切削点CP21は加工曲面S10と加工曲面S11との境界上であり、被切削点CP22は加工曲面S11上である。
このとき、被切削点CP21とCP22において加工曲面S11を共有しているため、被切削点CP21と被切削点CP22とのそれぞれに対応する指令点CL21と指令点CL22とは、修正が必要とならない。
また、被切削点CP24とCP25の組合せにおいて、被切削点CP24は加工曲面S11上であり、被切削点CP25は加工曲面S12上である。
このとき、被切削点CP24とCP25において共有する加工曲面が存在しないため、被切削点CP24とCP25とのそれぞれに対応する指令点CL24と指令点CL25とは修正が必要となり、修正指令点の組合せとして抽出される。
上述した方法のように、修正指令点抽出部109は、連続する二つの指令点に各々対応する二つの被切削点が加工曲面に沿って不連続となる修正指令点の組合せを抽出する。
また連続する二つの指令点に各々対応する二つの被切削点が加工曲面に沿って不連続となる指令点の組合せを抽出するための別の方法として、二つの被切削点の間を加工曲面に沿って補間した曲線が加工曲面の境界と交差する場合を抽出することにより可能である。
そして、修正指令点抽出部109で抽出された修正指令点の組合せは、修正指令点記憶部110に格納される。
上述したステップ203によれば、連続する二つの指令点の間において、削り込む場合および削り残す場合を抽出可能となる。
ステップ203の実行後はステップ204へ進む。
ステップ204では、実施の形態2に係る動作は実施の形態1に係る動作と同じのためその処理の説明を省略する。
ステップ204の実行後はステップ205へ進む。
ステップ205では、実施の形態2に係る動作は実施の形態1に係る動作と異なるためその処理の説明を行う。
ステップ205では、工具経路データ修正部113において、工具経路データ記憶部102に格納された工具経路データを読み出し、工具データ記憶部104に格納された工具データを読み出し、形状データ記憶部106に格納された形状データを読み出し、被切削点記憶部108に格納された被切削点情報を読み出し、修正指令点記憶部110に格納された修正指令点を読み出し、指令点修正方向記憶部112に格納された指令点修正方向を読み出す。
次に、読み出した修正指令点の組合せにおける二つの指令点の間に新しく指令点を挿入する。
このとき、修正指令点に対応する被切削点の曲面判別情報に基づいて、新しく挿入される指令点が、それぞれの曲面判別情報による複数の加工曲面の境界上に被切削点を有するか、またはそれぞれの曲面判別情報による複数の加工曲面上に同時に被切削点を有するように修正する。
工具経路データ修正部113は、指令点修正方向が曲面法線ベクトル方向であった場合には、二つの修正指令点の間を工具経路に沿って工具を通過させながら、各修正指令点に対応する被切削点における二つの曲面法線ベクトルを補間して得られるベクトルの方向かまたは逆方向へ工具を移動させ、二つの加工曲面に対して同時に被切削点を有するか、または、二つの加工曲面の境界上に被切削点を有するように、新たに指令点を追加して工具経路データを修正する。
ここで、新たな指令点を算出するための方法としては、例えば、修正指令点の間の工具経路上に一定間隔で点を発生させ、二つの曲面法線ベクトルに基づいて発生させた点におけるベクトルを算出し、それぞれの発生させた点に工具を配置して算出したベクトルの方向または逆方向に移動させた場合に、二つの加工曲面に対して同時に被切削点を有するか、または、二つの加工曲面の境界上に被切削点を有するかを判定すればよい。
このとき、二つの加工曲面に対して同時に被切削点を有するか、または、二つの加工曲面の境界上に被切削点を有するような指令点が複数得られた場合には、複数の指令点のうち最も補間経路からの移動量が小さい点を選ぶといった方法で決定できる。
図34は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第3の図である。図34には、修正指令点の組合せである指令点CL24および指令点CL25に対して、指令点修正方向が曲面法線ベクトル方向である場合の側面を示す。
ここで、指令点CL24に対応する被切削点CP24は、工具T4の工具形状に対して加工曲面S11が接する点として得られる。
また、指令点CL25に対応する被切削点CP25は、工具T4の工具形状に対して加工曲面S12が接する点として得られる。
このとき、工具経路データ修正部113は、加工曲面S11上の被切削点CP24における法線ベクトルNV24および、加工曲面S12上の被切削点CP25における法線ベクトルNV25を算出する。
図35は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第4の図である。
図35には、指令点CL24と指令点CL25の間の補間経路上のある一点の指令点CLM1において、算出した法線ベクトルNV24およびNV25を補間したベクトルMV1を算出する様子を示す。
このときベクトルMV1を算出する方法としては、例えば、指令点CL24と指令点CLM1との間の距離と、指令点CL25と指令点CLM1との間の距離の比に応じて、法線ベクトルNV24と法線ベクトルNV25を線形補間するといった方法がある。
図36は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第5の図である。
図36には、指令点CLM1に対して工具T4を配置した場合に、指令点CLM1から算出したベクトルMV1の方向へ工具T4を移動させ、加工曲面S11と加工曲面S12との境界上に被切削点CPM1を有する指令点CLM1’を新たに算出する様子を示す。
このとき指令点CLM1から工具T4を移動させる方法としては、二分法を利用して徐々に工具T4を指令点CLM1からベクトルMV1の方向へ移動させ、加工曲面S11と加工曲面S12との境界上に配置されるまで繰り返すといった方法がある。
よって、修正指令点の組である指令点CL24および指令点CL25に対して、指令点CL24と指令点CL25との間に、新たに挿入する指令点CLM1’を得ることができる。
図37から図39を用いて、実施の形態2のステップ205における別の指令点修正例を説明する。
図37は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第6の図である。図37には、修正指令点の組である指令点CL29および指令点CL30に対して指令点修正方向が曲面法線ベクトル方向である場合の側面を示す。
ここで、指令点CL29に対応する被切削点CP29は、工具T4の工具形状に対して加工曲面S13が接する点として得られる。
また、指令点CL30に対応する被切削点CP30は、工具T4の工具形状に対して加工曲面S14が接する点として得られる。
このとき、工具経路データ修正部113は、加工曲面S13上の被切削点CP29における法線ベクトルNV29および、加工曲面S14上の被切削点CP30における法線ベクトルNV30を算出する。
図38は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第7の図である。
図38には、指令点CL29と指令点CL30の間の補間経路上のある一点の指令点CLM2において、算出した法線ベクトルNV29およびNV30を補間したベクトルMV2を算出する様子を示す。
このときベクトルMV2を算出する方法としては、例えば、指令点CL29と指令点CLM2との間の距離と、指令点CL30と指令点CLM2との間の距離の比に応じて、法線ベクトルNV29と法線ベクトルNV30を線形補間するといった方法がある。
図39は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第8の図である。
図39では、指令点CLM2に対して、工具T4を配置した場合に、指令点CLM2から算出したベクトルMV2の逆方向へ工具T4を移動させ、加工曲面S13とS14に同時にそれぞれ被切削点CPM2aおよびCPM2bが配置されるような指令点CLM2’を新たに算出する様子を示す。
このとき指令点CLM2から工具T4を移動させる方法としては、二分法を利用して徐々に工具T4を指令点CLM2からベクトルMV2の逆方向へ移動させ、加工曲面S13と加工曲面S14に対して同時に被切削点を有するまで繰り返すといった方法がある。
よって、修正指令点の組合せである指令点CL29および指令点CL30に対して、指令点CL29と指令点CL30との間に新たに挿入する指令点CLM2’を生成する。
そして、工具経路データ修正部113は、上述した方法により新たに生成した指令点を、修正指令点の組合せにおける二つの指令点の間に挿入することによって工具経路データを修正し、修正した工具経路データを修正工具経路データ記憶部114に格納する。
上述したステップ205によれば、工具経路データに基づいて決定した指令点修正方向により修正指令点を修正することにより、当該修正指令点の周囲の指令点における加工パターンを保持したまま修正可能となる。
ステップ205の実行後は処理を終了する。
図40から図42を用いて、実施の形態2のステップ205における別の指令点修正例を説明する。
図40は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第9の図である。図40には、修正指令点の組合せである指令点CL33および指令点CL34における指令点修正方向が平面内方向であった場合の加工曲面の上側を示す。
ここで、指令点CL33に対応する被切削点CP33は、工具T5の工具形状に対して加工曲面S16が接する点として得られる。
また、指令点CL34に対応する被切削点CP34は、工具T5の工具形状に対して加工曲面S17が接する点として得られる。
図41は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第10の図である。図41には、指令点CL33と指令点CL34の間の補間経路上のある一点の指令点CLM3において、工具T5を移動させる方向となる当該平面のある一方向であるベクトルMV3の様子を示す。
図42は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第11の図である。
図42には、指令点CLM3に対して工具T5を配置した場合に、指令点CLM3からベクトルMV3の方向へ工具T5を移動させ、加工曲面S16と加工曲面S17との境界上に被切削点CPM3を有する指令点CLM3’を算出する様子を示す。
このとき指令点CLM3から工具T5を移動させる方法としては、二分法を利用して徐々に工具T5を指令点CLM3からベクトルMV3の方向へ移動させ、加工曲面S16と加工曲面S17との境界上に工具が接するまで繰り返すといった方法がある。
ここで、補間経路上のある一点において当該平面のある一方向であるベクトルを用いた際に、二つの加工曲面の境界上に工具が接しない場合は、工具経路データ修正部113は、当該平面のある一方向であるベクトルを変更し、複数のベクトルを用いて同じ処理を繰り返しながら決定する。
補間経路上のある一点において新たな指令点が複数算出された場合には、その中から元の補間経路に対して最も距離の誤差が小さいものを選ぶといった方法により決定できる。
さらに、補間経路上の複数の点において新たな指令点が算出された場合には、その中から元の補間経路に対して最も距離の誤差が小さいものを選ぶといった方法により最終的に新たな指令点を決定できる。
よって、修正指令点の組である指令点CL33と指令点CL34の組に対して、指令点修正方向が平面内方向であった場合に、指令点CL33と指令点CL34との間に挿入する新たな指令点CLM3’を得ることができる。
図43から図45を用いて、実施の形態2のステップ205における更に別の指令点修正例を説明する。
図43は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第12の図である。図43には、修正指令点の組である指令点CL35と指令点CL36とにおける指令点修正方向が工具軸ベクトル方向である場合の側面を示す。
指令点CL35における工具T6の工具軸ベクトルはTV35として与えられ、指令点CL36における工具T6の工具軸ベクトルはTV36として与えられる。
ここで、指令点CL35に対応する被切削点CP35は、工具T6の工具形状に対して加工曲面S18が接する点として得られる。
また、指令点CL36に対応する被切削点CP36は、工具T6の工具形状に対して加工曲面S19が接する点として得られる。
図44は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第13の図である。図44には、指令点CL35と指令点CL36との間の補間経路上のある一点の指令点CLM4において工具T6を配置した場合に、工具T6を移動させる方向となる方向ベクトルMV4の様子を示す。
このとき、方向ベクトルMV4は指令点CL35および指令点CL36における工具軸ベクトルと平行なベクトルとして算出される。
図45は実施の形態2に係る工具経路修正装置における工具経路データを修正する動作を説明するための第14の図である。図45には、指令点CLM4に対して工具T6を配置した場合に、指令点CLM4から方向ベクトルMV4の方向へ工具T6を移動させ、加工曲面S18と加工曲面S19とのそれぞれに同時に、被切削点CPM4aと被切削点CPM4bとを有する指令点CLM4’を算出する様子を示す。
このとき指令点CLM4から工具T6を移動させる方法としては、二分法を利用して徐々に工具T6を指令点CLM4から方向ベクトルMV4の逆方向へ移動させ、加工曲面S18と加工曲面S19とのそれぞれに同時に、工具T6が接するまで繰り返すといった方法がある。
よって、工具経路データ修正部113は、修正指令点の組合せである指令点CL35および指令点CL36に対して、指令点CL35と指令点CL36との間に新たに挿入する指令点CLM4’を生成する。
以上が実施の形態2に係る工具経路修正装置100の動作である。
実施の形態2に係る工具経路修正装置100によれば、加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出し、曲面判別情報に基づいて修正すべき指令点の組合せである修正指令点の組合せの情報を抽出するため、二つの連続する指令点の間において工具が加工形状に対して削り込む場合および削り残す場合を検知可能となる。
なお実施の形態1,2では、工具経路データ入力部101、工具データ入力部103、形状データ入力部105、工具経路データ記憶部102、工具データ記憶部104、形状データ記憶部106を備える工具経路修正装置100の構成例を説明したが、工具経路修正装置100の構成例はこれに限定されず、実施の形態1,2の工具経路修正装置100は、工具経路修正装置100の外部から入力される工具経路データ、工具データおよび形状データを、被切削点算出部107、修正指令点抽出部109、指令点修正方向決定部111および工具経路データ修正部113に直接入力する構成でもよい。
以上に説明したように実施の形態1,2の工具経路修正装置100は、加工対象物を加工する工具または加工対象物の移動が記述された工具経路データ、工具の工具データ、および加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、工具を工具経路データに記述される指令点へ配置した際の加工形状の加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点算出部と、工具経路データおよび被切削点情報に基づいて、工具経路データに記述される指令点のうち修正すべき指令点である修正指令点を抽出する修正指令点抽出部と、修正指令点抽出部で抽出された修正指令点の各々について修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部と、工具データ、形状データ、被切削点情報、修正指令点、および指令点修正方向に基づいて、工具が加工曲面に接するように指令点修正方向に従って修正指令点を修正することにより工具経路データを修正する工具経路データ修正部と、を備える。
加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報が算出され、被切削点情報に基づいて修正すべき指令点である修正指令点情報が抽出されるため、指令点が形状データの外側の領域にあったとしても指令点における工具が実際にワークに削り込む場合を検知可能となる。
また工具経路修正装置100によれば、ボールエンドミル以外の回転工具であるラジアスエンドミルもしくはフラットエンドミルを用いる場合、または旋削工具といった非対称な形状である工具である場合に、削り込む状態にあるか否かの判断が可能となる。
また工具経路修正装置100によれば、被切削点情報に基づき修正指令点が抽出されるため、指令点が加工形状の外側の領域にある場合でも削り残しを検知することが可能となる。
また被切削点算出部は、工具を指令点へ配置した際の工具と加工曲面の相対位置関係を被切削点情報として求め、修正指令点抽出部は、被切削点情報の工具と加工曲面との相対位置関係に基づいて、工具が加工曲面から離反する場合および工具の内部に加工曲面が入り込む場合に、指令点を修正指令点として抽出する。
被切削点における工具と加工曲面の相対位置関係を算出することにより、工具の加工曲面に対する削り込みおよび削り残しを判別可能となる。
また被切削点算出部は、加えて、工具が加工曲面に接する場合には工具と加工曲面が接する点の座標を被切削点情報として求め、工具が加工曲面から離反する場合には加工曲面上であって工具と加工曲面との最近接点の座標を被切削点情報として求め、加工曲面が工具の内部に入り込む場合には加工曲面上であって工具と加工曲面が最も離れた点の座標を被切削点情報として求め、修正指令点抽出部は、連続する二つの指令点に対応する二つの被切削点において二つの被切削点の間を加工曲面に沿って補間した曲線が加工曲面の境界と交差する場合に、二つの指令点を修正指令点の組合せとして抽出する。
これにより、連続する二つの指令点の間において、削り込む場合および削り残す場合を抽出可能となる。
また被切削点算出部は、加えて、被切削点の位置が加工形状のいずれの加工曲面上であるかを判別する曲面判別情報を被切削点情報として求め、修正指令点抽出部は、曲面判別情報に基づいて、連続する二つの指令点に対応する二つの被切削点が存在するそれぞれの加工曲面群の間で少なくとも一つ以上の加工曲面が共有されない場合に、二つの被切削点の間を加工曲面に沿って補間した曲線が加工曲面の境界と交差すると判定する。
これにより、指令点において工具がいずれの加工曲面を加工するかを判別でき、工具経路データの修正を行う際に、修正前と修正後の指令点において同一の加工曲面を加工するように修正可能となる。
また工具経路データ修正部は、修正指令点において工具が加工曲面に接するように工具経路データを修正する。
これにより、修正後の工具経路データを用いた場合に削り残しおよび削り過ぎなく加工可能となる。
また工具経路修正装置100は、修正指令点抽出部で抽出された修正指令点を修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部と、をさらに備え、工具経路データ修正部は、指令点修正方向に従って工具経路データを修正する。
これにより、それぞれの修正指令点において修正したい指令点修正方向に従って工具経路データを修正可能となる。
また指令点修正方向決定部は、修正指令点の指令点修正方向を修正指令点に対応する被切削点における加工曲面の曲面法線ベクトル方向と決定する。
これにより、加工パターンによって作業者は予め指令点に対して修正方向を指定する必要がなく、作業能率が向上する。
また指令点修正方向決定部は、指令点を、同一の平面内に存在する連続した指令点の集合である平面部指令点群と当該平面部指令点群に含まれない接続部指令点群とに区別し、平面部指令点群に含まれる指令点の工具軸ベクトルが互いに平行であるか否かを判断し、工具軸ベクトルが互いに平行であると判断した場合、さらに工具軸ベクトルと平面の関係を判断し、工具軸ベクトルと平面が平行であると判断したとき、平面部指令点群に含まれる各修正指令点の指令点修正方向を工具軸ベクトル方向と決定し、工具軸ベクトルと平面が垂直であると判断したとき、平面部指令点群に含まれる各修正指令点の指令点修正方向を平面内方向と決定する。一方、工具軸ベクトルが互いに平行でないと判断した場合、平面部指令点群に含まれる各修正指令点の指令点修正方向を修正指令点に対応する被切削点における加工曲面の曲面法線ベクトル方向と決定する。また、接続部指令点群に含まれる修正指令点の指令点修正方向を修正指令点に対応する被切削点における加工曲面の曲面法線ベクトル方向と決定する。
これにより、複数の加工パターンが含まれる工具経路においても、工具経路データに基づいて部分毎に指令点の修正方向を決定するので、加工パターンによって作業者は予め指令点に対して修正方向を指定する必要がなく、作業能率が向上する。
また工具経路データに基づいて決定した指令点修正方向により指令点を修正することにより、当該修正指令点の周囲の指令点における加工パターンを保持したまま修正可能となる。
また工具経路データ修正部は、修正指令点の組合せに対応する第一および第二の被切削点が存在する二つの加工曲面に対して同時に被切削点を有するように新たな指令点を挿入して工具経路データを修正する。
これにより、修正後の工具経路データは加工曲面の境界を通過するため、加工曲面の境界において削り残しおよび削り過ぎなく加工可能となる。
また工具経路データ修正部は、修正指令点の組合せに対応する第一および第二の被切削点が存在する二つの加工曲面の境界上に被切削点を有するように新たな指令点を挿入して工具経路データを修正する。
これにより、修正後の工具経路データは加工曲面の境界を通過するため、加工曲面の境界において削り残しおよび削り過ぎなく加工可能となる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
100 工具経路修正装置、101 工具経路データ入力部、102 工具経路データ記憶部、103 工具データ入力部、104 工具データ記憶部、105 形状データ入力部、106 形状データ記憶部、107 被切削点算出部、108 被切削点記憶部、109 修正指令点抽出部、110 修正指令点記憶部、111 指令点修正方向決定部、112 指令点修正方向記憶部、113 工具経路データ修正部、114 修正工具経路データ記憶部。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の工具経路修正装置は、加工対象物を加工する工具または加工対象物の移動が記述された工具経路データ、工具の工具データ、および加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、工を工具経路データに記述される指令点へ配置した際の加工形状の加工曲面上であって工具による被加工点の情報である被切削点情報として、工具が加工曲面に接する場合には工具と加工曲面との接触点の座標を求め、工具が加工曲面から離反する場合には加工曲面上であって工具と加工曲面との最近接点の座標を求め、または加工曲面が工具の内部に入り込む場合には加工曲面上であって工具と加工曲面との最も離れた点の座標を求める被切削点算出部と、工具経路データおよび被切削点情報に基づいて、工具経路データに記述される指令点のうち工具が加工曲面から離反する場合および工具の内部に加工曲面が入り込む場合の指令点を修正すべき指令点である修正指令点として抽出する修正指令点抽出部と、修正指令点に基づいて、修正指令点の修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部と、工具データ、形状データ、被切削点情報、修正指令点、および指令点修正方向に基づいて、工が加工曲面に接するように指令点修正方向に従って修正指令点を修正することにより工具経路データを修正する工具経路データ修正部と、を備えることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 加工対象物を加工する工具または前記加工対象物の移動が記述された工具経路データ、前記工具の工具データ、および前記加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、前記工具を前記工具経路データに記述される指令点へ配置した際の前記加工形状の加工曲面上であって前記工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点算出部と、
    前記工具経路データおよび前記被切削点情報に基づいて、前記工具経路データに記述される指令点のうち修正すべき指令点である修正指令点を抽出する修正指令点抽出部と、
    前記修正指令点に基づいて、前記修正指令点の修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定部と、
    前記工具データ、前記形状データ、前記被切削点情報、前記修正指令点、および前記指令点修正方向に基づいて、前記工具が前記加工曲面に接するように前記指令点修正方向に従って前記修正指令点を修正することにより前記工具経路データを修正する工具経路データ修正部と、
    を備えることを特徴とする工具経路修正装置。
  2. 前記被切削点算出部は、
    前記工具を前記指令点へ配置した際の前記工具と前記加工曲面の相対位置関係を判別し、前記工具が前記加工曲面に接する場合には前記工具と前記加工曲面との接触点の座標を前記被切削点情報として求め、
    前記工具が前記加工曲面から離反する場合には前記加工曲面上であって前記工具と前記加工曲面との最近接点の座標を前記被切削点情報として求め、
    または前記加工曲面が前記工具の内部に入り込む場合には前記加工曲面上であって前記工具と前記加工曲面との最も離れた点の座標を前記被切削点情報として求め、
    前記修正指令点抽出部は、
    前記相対位置関係に基づいて、前記指令点において前記工具が前記加工曲面から離反する場合および前記工具の内部に前記加工曲面が入り込む場合に前記被切削点に対応する前記指令点を前記修正指令点とすること、
    を特徴とする請求項1に記載の工具経路修正装置。
  3. 前記指令点修正方向決定部は、
    前記修正指令点の指令点修正方向を前記修正指令点に対応する被切削点における前記加工曲面の曲面法線ベクトル方向とすること、
    を特徴とする請求項1に記載の工具経路修正装置。
  4. 前記指令点修正方向決定部は、
    前記指令点を同一の平面内に存在する連続した前記指令点の集合である平面部指令点群と前記平面部指令点群に含まれない接続部指令点群とに区別し、前記平面部指令点群に含まれる前記指令点における工具軸ベクトルが互いに平行であるか否かを判断し、前記工具軸ベクトルが互いに平行であると判断した場合、さらに前記工具軸ベクトルと前記平面の関係を判断し、前記工具軸ベクトルと前記平面が平行であると判断したとき、前記平面部指令点群に含まれる前記修正指令点の前記指令点修正方向を工具軸ベクトル方向と決定し、
    前記工具軸ベクトルと前記平面が垂直であると判断したとき、前記平面部指令点群に含まれる前記修正指令点の前記指令点修正方向を前記平面内方向と決定し、
    前記工具軸ベクトルが互いに平行でないと判断した場合、前記平面部指令点群に含まれる前記修正指令点の前記指令点修正方向を当該修正指令点に対応する被切削点における前記加工曲面の曲面法線ベクトル方向であると決定し、
    前記接続部指令点群に含まれる前記修正指令点の前記指令点修正方向を当該修正指令点に対応する被切削点における前記加工曲面の曲面法線ベクトル方向であると決定すること、
    を特徴とする請求項1に記載の工具経路修正装置。
  5. 加工対象物を加工する工具または前記加工対象物の移動が記述された工具経路データ、前記工具の工具データ、および前記加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、前記工具を前記工具経路データに記述される指令点へ配置し前記形状データによる前記加工形状の加工曲面上における前記工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点算出部と、
    前記工具経路データ、および前記被切削点情報に基づいて、前記工具経路データに記述される連続する二つの第一および第二の前記指令点に各々対応する第一および第二の被切削点が前記加工曲面に沿って不連続である場合に二つの第一および第二の前記指令点を修正すべき指令点である修正指令点として抽出する修正指令点抽出部と、
    前記工具データ、前記形状データ、前記被切削点情報、および前記修正指令点に基づいて、二つの第一および第二の前記指令点が各々対応する第一および第二の被切削点が存在する二つの加工曲面に対して同時に被切削点を有するか、または前記第一および第二の被切削点が存在する二つの加工曲面の境界上に被切削点を有するように前記工具経路データを修正する工具経路データ修正部と、
    を備えることを特徴とする工具経路修正装置。
  6. 前記被切削点算出部は、
    前記被切削点の位置が前記加工形状のいずれの加工曲面上に存在するかを判別する曲面判別情報を前記被切削点情報として求め、
    前記修正指令点抽出部は、
    前記曲面判別情報に基づいて、連続する二つの第一および第二の前記指令点に各々対応する第一および第二の前記被切削点が存在するそれぞれの加工曲面群の間で少なくとも一つ以上の加工曲面が共有されない場合に二つの第一および第二の前記指令点を修正すべき指令点である修正指令点として抽出すること、
    を特徴とする請求項5に記載の工具経路修正装置。
  7. 加工対象物を加工する工具または前記加工対象物の移動が記述された工具経路データ、前記工具の工具データ、および前記加工対象物の加工形状の形状データに基づいて、前記工具を前記工具経路データに記述される指令点へ配置した際の前記加工形状の加工曲面上であって前記工具による被加工点の情報である被切削点情報を算出する被切削点情報算出ステップと、
    前記工具経路データおよび前記被切削点情報に基づいて、前記工具経路データに記述される指令点のうち修正すべき指令点である修正指令点を抽出する修正指令点抽出ステップと、
    前記修正指令点に基づいて、前記修正指令点の修正すべき方向である指令点修正方向を決定する指令点修正方向決定ステップと、
    前記工具データ、前記形状データ、前記被切削点情報、前記修正指令点、および前記指令点修正方向に基づいて、前記工具が前記加工曲面に接するように前記指令点修正方向に従って前記修正指令点を修正することにより前記工具経路データを修正する工具経路データ修正ステップと、
    を含むことを特徴とする工具経路修正方法。
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