JP4900968B2 - 加工制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工機で工具によりワークを加工するときのワークの加工形状に対する工具の食い込みを回避する加工制御装置に関するものである。
一般に工作機械におけるワークの加工においては、事前に加工シミュレーション等を行って加工形状に対し取り過ぎ等の不具合があるか否かを確認し、取り過ぎが確認された場合は該取り過ぎを回避すべく適宜加工プログラム等の修正を行う。このような場合の具体的な技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開平02−019906号公報
ところで、上述の如く取り過ぎを回避すなわち加工形状に対する工具の食い込みを回避すべく加工プログラム等の修正を行う場合は、一般にオペレータが加工シミュレーションを行い工具の食い込みが回避されるまで加工形状に対する取り残し量や工具の移動方向等の加工条件パラメータや加工形状自体を試行錯誤を繰り返しながら見直す等している。
しかしながら、このように工具の食い込みを回避すべく作業者が試行錯誤を繰り返していたのでは、作業が極めて煩雑で、加工制御装置における工具の食い込みの回避を効率よく行うことができない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを効率よく回避することができる加工制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の加工制御装置に係る発明は、ワークの加工形状を記憶する加工形状記憶手段と、工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いてワークを加工形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段と、工具がワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、最大加速度を加工機の加速の許容限度を示すパラメータとして記憶するパラメータ記憶手段と、指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、工具移動速度を変えながら工具位置を分割軌跡上で移動させる加工機の駆動部に出力するための、工具位置を指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させてワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の各軸位置、該各軸位置から曲率に応じて加速の許容限度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度と、を軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、軸制御データに基づいて工具がワークを加工する際の工具位置を求める工具位置算出手段と、軸制御データに基づいて求められたワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較して該加工形状に対し工具が食い込んだ状態にあるか否かを判断する工具食い込み判断手段と、工具が食い込んだ状態にあると判断されたときに、該食い込んだ状態が回避されるように工具位置を修正する工具位置修正手段と、修正された工具位置に基づいて軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正する軸制御データ修正手段と、を備え、所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度が、分割軌跡上の接線方向に工具が移動するよう決められたものであり、駆動部が、軸制御データの所定の時間間隔Δtで求めた時間Tiにおける各軸方向の工具移動速度Viが次の時間Ti+1(=Ti+Δt)までに次の時間Ti+1(=Ti+Δt)における各軸方向の工具移動速度Vi+1になるように各軸方向の工具移動速度を変えるものであることを特徴とする。
本発明によれば、上記の手段により加工機の駆動部に出力するための軸制御データに基づいて求められた工具がワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較し、工具が食い込んだ状態にあると判断されたときは、該食い込んだ状態が回避されるように工具位置を修正するとともに、該修正された工具位置に基づいて軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正することとしたので、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを効率よく回避することができる。
請求項2の加工制御装置に係る発明は、ワークの加工形状を記憶する加工形状記憶手段と、工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いてワークを加工形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段と、工具がワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、最大加速度を加工機の加速の許容限度を示すパラメータとして記憶するパラメータ記憶手段と、指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、工具移動速度を変えながら工具位置を分割軌跡上で移動させる加工機の駆動部に出力するための、工具位置を指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させてワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の各軸位置、該各軸位置から曲率に応じて加速の許容限度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度と、を軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、軸制御データに基づいて工具がワークを加工する際の工具位置を求める工具位置算出手段と、軸制御データに基づいて求められたワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較して工具位置が加工形状の内側の領域にあるか外側の領域にあるかを確認し、工具位置が内側の領域にあるときは加工形状に対し工具が食い込んだ状態にあると判断し、工具位置が外側の領域にあるときは工具に食い込みのない状態と判断する工具食い込み判断手段と、工具が食い込んだ状態にあると判断されたときに、工具が加工形状の外側の領域を通過するように食い込んだ状態の工具位置を修正する工具位置修正手段と、修正された工具位置に基づいて軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正する軸制御データ修正手段と、を備え、所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度が、分割軌跡上の接線方向に工具が移動するよう決められたものであり、駆動部が、軸制御データの所定の時間間隔Δtで求めた時間Tiにおける各軸方向の工具移動速度Viが次の時間Ti+1(=Ti+Δt)までに次の時間Ti+1(=Ti+Δt)における各軸方向の工具移動速度Vi+1になるように各軸方向の工具移動速度を変えるものであることを特徴とする。
本発明によれば、上記の手段により加工機の駆動部に出力するための軸制御データに基づいて求められた工具がワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較し、工具が食い込んだ状態にあると判断されたときは、工具が加工形状の外側の領域を通過するように食い込んだ状態の工具位置を修正するとともに、該修正された工具位置に基づいて軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正することとしたので、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを効率よく回避することができる。
更に工具位置修正手段は、修正された工具位置のスムージング処理を行い(請求項3)、該スムージング処理は、修正された工具位置の近傍にある食い込みのない工具位置を通りかつ修正された工具位置を近似する近似曲線を生成し、該生成された近似曲線上に修正された工具位置が並ぶように配列し直して工具位置を更に修正する処理とする(請求項4)こととすれば、工具のスムーズな移動が確保され加工時間の短縮も図ることができる。ここで、近似曲線は例えばパラメトリック曲線とすることができる(請求項5)。
なお、上記において「工具位置」とは、工具がワークを加工するときの工具のワークに対する相対的な位置をいい、ワークが移動せず工具のみが移動して加工が行なわれる場合は工具自体の位置を、ワークも移動して加工が行なわれる場合にはワークの工具に対する相対的移動を加味した工具の位置をいう。
「工具軌跡」とは、ワーク上を工具位置が移動した軌跡をいう。「工具軌跡」は、工具を移動させてワーク上の工具位置を移動させた軌跡であっても、ワークを移動させてワーク上の工具位置を移動させた軌跡であっても、ワークと工具の双方を移動させながらワーク上の工具位置を移動させた軌跡であってもよい。
「工具移動速度」とは、工具位置がワーク上を移動する速度をいう。また、指定工具移動速度は1のみ指定される場合に限られず、工具軌跡の場所に応じて複数の指定工具移動速度が指定される場合がある。
「指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割」とは、工具軌跡の曲率が大きくなるに従って、曲率の小さい部分を分割する大きい間隔よりも小さい間隔で分割することをいう。
「軸制御データ」とは、分割軌跡に従って工具位置を移動させるときに加工機の各軸を制御するためのデータをいう。
「指定工具移動速度に従った速度」とは、指定工具移動速度に近くなるように工具位置を移動させる速度をいい、指定工具移動速度と同じ速度でない場合を含む。
本発明によれば、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを効率よく回避することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の加工制御装置を含む加工システムの概略構成図である。
本発明の加工システム1は、加工形状を作成するCAD装置2と、加工機を制御する加工制御装置3と、ワークをテーブルに載置して工具でワークを加工する加工機4とからなる。また、CAD装置2と加工制御装置3とはネットワーク5で接続されている。
加工機4は、工具が取り付けられる主軸41と、ワークが載置されるテーブル42と、テーブル42を移動させる送り軸(不図示)と、各軸(主軸、送り軸)を駆動させる駆動部45とを備えている。通常、主軸は切削動力を伝える軸でありZ軸として表わし、テーブル42を移動させる互いに直交する2つの送り軸をX軸とY軸として表す。X軸およびY軸はZ軸と直交している。
図2に示すように、駆動部45は、加工制御装置3から各軸を制御する軸制御データAを受取る軸制御データ受信部46と、軸制御データAに従って主軸41であるZ軸の移動信号とテーブル42の送り軸43,44であるX軸とY軸の移動信号を生成する信号生成部47と、主軸を駆動するモータ48aに生成した信号を伝達する主軸アンプ48と、送り軸を駆動するモータ49a,49bに生成した信号を伝達するサーボアンプ49とを備える。なお、図2では回転型のモータが示されているが、リニアモータの場合も同様である。また、サーボアンプ49は、X軸とY軸のそれぞれにあるが、便宜上、図2のブロック図では1つにして示している。
加工制御装置3は、高性能のマイクロコンピュータとメモリが内蔵されており、メモリに記憶されているプログラムをマイクロコンピュータが実行して、X軸、Y軸、Z軸の各軸を駆動する軸制御データAを生成する。プログラムは加工機4から発生するノイズなどの影響を受けて書き換えられることがないようにROMなどの書き換え不可能なメモリ上に記憶するのが望ましいが、加工機4が発生するノイズの影響を受けないような構成になっていれば、書き換え可能なメモリにプログラムをロードして実行するようにしてもよい。
CAD装置2は、汎用コンピュータ(例えばワークステーション等)の補助記憶装置に読み込まれたCADプログラムが実行されることにより実現される。本実施の形態のCAD装置2は、オペレータが入力したワークの加工形状を、三次元のソリッドモデルMのデータとして出力するものである。
図3に示すように、加工制御装置3は、各種パラメータ、指定された工具移動速度である指定工具移動速度(以下、指定加工速度という)F、加工形状をオフセットするオフセット値d、ワークを加工する工具を移動させる間隔であるピックフィードPickなどの入力や軸制御データAの修正に際して必要な情報の入力や各種操作を行う操作パネル31と、設定されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段311と、指定加工速度Fを記憶する工具移動速度記憶手段(以下、加工速度記憶手段という)312と、オフセット値dを記憶するオフセット値記憶手段313と、ピックフィードPickを記憶するピックフィード記憶手段314と、CAD装置2で生成されたソリッドモデルMのデータを入力する入力手段32と、ソリッドモデルMのデータを記憶する加工形状記憶手段321(以下、モデルデータ記憶手段321とする)と、ソリッドモデルMをオフセット値d分ほどオフセットした形状(曲面や曲線などで定義される)を生成するオフセット形状生成手段33と、オフセット形状からワークを加工するときに工具位置を移動させる軌跡を指定工具軌跡として求める工具軌跡生成手段34と、指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段341と、指定工具軌跡の曲率に応じて指定工具軌跡を分割した分割軌跡を求める分割軌跡算出手段35と、工具を指定加工速度Fに従う速度で分割軌跡上を移動させるときの各軸の軸制御データAを求める軸制御データ算出手段36と、軸制御データAを記憶する軸制御データ記憶手段361と、軸制御データAを駆動部45に出力する出力手段37と、を備えるとともに、軸制御データ算出手段36により算出された軸制御データAを所要に修正すべく軸制御データ修正システム38を備える。
パラメータには、各加工機に依存する物理特性に関するパラメータ、特に最大加速度、最大加加速度など加速の許容限度を示すパラメータがあり、パラメータに応じて各軸の制御が行われる。また、取り付けられている工具によって最大加速度や最大加加速度などは異なるため、工具に応じてそれぞれパラメータを設定するようにしたものが好ましい。
オフセット形状生成手段33は、オフセット値記憶手段313に記憶されたオフセット値d分ほどソリッドモデルMの形状をオフセットした形状を生成する。通常、CAD装置2には仕上げ形状が加工形状として入力され、CAD装置2からは仕上げ形状のソリッドモデルMのデータが出力される。しかし、加工機4に取り付けられた工具で加工を行う際、工具の中心が工具位置となるように各軸を移動させるため、仕上げ形状の表面形状を工具の中心を移動させて加工を行うと、ワークは仕上げ形状より工具半径分余分に切削されることになる。そこで、工具半径分をオフセット値dを用いてソリッドモデルMの表面形状をオフセットした形状を求める。例えば、図4に示すようなソリッドモデルMの表面形状S0を、ボールエンドミルを用いて加工する場合には、表面形状S0を法線方向tにオフセット値d分ほどオフセットした形状S1(以下、オフセット形状という)を求める。
工具軌跡生成手段34は、オフセット形状S1の上を工具を移動させる指定工具軌跡を生成する。ここでは、等高線加工でワークを加工する場合について説明する。ワークを加工する際には、図5に示すように、オフセット形状S1をXY平面に平行な等高平面Q上で切った交線Lに沿って工具を移動させながらワークを切削し、さらに、一定のピックフィードPickでZ軸方向(上→下)に等高平面Qを移動させながら彫り進めて行く。
ピックフィードPickは、工具径やワークの材質に応じて加工に適した値が操作パネル31から入力されてピックフィード記憶手段314に記憶され、XY平面と平行な等高平面Qを指定されたピックフィードPick分動かしながらオフセット形状S1との交線Lを算出して指定工具軌跡を求める。等高平面Qとオフセット形状S1との交線LはBスプラインなどのパラメトリック曲線で表し、パラメトリック曲線を指定工具軌跡Lとしてメモリ(工具軌跡記憶手段341)に記憶する。
あるいは、ZX平面、YZ平面に平行な平面とオフセット形状S1との交線を求めて、X軸方向あるいはY軸方向に一定のピックフィードで平面を移動させて彫り進めて行くようにしてもよい。その他、走査加工や面沿い加工、更にはスパイラル加工などの加工方法に応じて指定工具軌跡Lを生成するようにしてもよい。
分割軌跡算出手段35は、指定工具軌跡Lの曲率に応じて指定工具軌跡Lを分割した分割軌跡を求める。加工機4は、指定された2点間を各軸の速度を制御しながら工具位置を移動させてワークを加工するが、指定工具軌跡Lの曲率が大きい部分では、加工機4の慣性モーメントや剛性などに影響されて、指定工具軌跡Lに沿って工具位置を移動させるのが難しい場合がある。また、加工機4に指定した2点間を結ぶ指定工具軌跡Lが、直線から大きく外れることがない方が好ましい。そこで、指定工具軌跡Lの曲率を求め、図6に示すように、指定工具軌跡Lを曲率が小さいところは大きい間隔で分割し、曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割し、指定工具軌跡L上の点P1,P2,P3,・・・,Pi,Pi+1,・・・で分割した複数の分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・に分ける。
つまり、指定工具軌跡Lの曲率が小さく(曲率が0に近い)略直線になるところでは長い分割軌跡lを加工するようなデータを加工機に指示し、曲率が大きいところは短い分割軌跡lを加工するようなデータを加工機に指示できるように分割する。
軸制御データ算出手段36は、分割した各分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・に沿って工具を指定された指定加工速度Fで移動させるときの分割軌跡l上の各軸位置と所定の時間間隔で求めた各軸方向の工具移動速度(以下、軸速度という)の時間変化とを軸制御データAとして求める。軸制御データAには、分割軌跡上の各軸位置として、分割軌跡上の少なくとも1点の各軸の位置を含むものであればよい。例えば、軸制御データAに分割軌跡l上の始点の位置と分割軌跡に沿って移動させるときの各軸の速度変化とが記録されている場合には、始点の位置から各軸を速度変化に従うように各軸を制御することによって、分割軌跡lに沿って工具位置を移動させることができる。
例えば、図7に示すような分割軌跡lに沿って、指定された指定加工速度Fでワークを加工するには、工具位置を分割軌跡lの接線方向に指定加工速度Fで移動させることになる。つまり、指定加工速度Fを分割軌跡lの接線ベクトルのX,Y,Zの各成分に分け、X軸をX方向の速度成分で移動させ、Y軸をY方向の速度成分で移動させ、Z軸をZ方向の速度成分で移動させる。図7では、分割軌跡l上の始点の位置P1での各軸の速度成分(軸速度)は(V1x,V1y,V1z)となり、終点の位置P2での各軸の速度成分は(V2x,V2y,V2z)となるので、各軸を位置P1からP2に移動する間に各軸の軸速度をV1x→V2x、V1y→V2y、V1z→V2zに変化させる。また、分割軌跡lに沿うように工具を移動させるには、工具の進行方向が分割軌跡の接線方向に向くように短い時間間隔で各軸の軸速度を変える必要がある。
そこで、図8に示すように、各分割軌跡l上を指定加工速度Fで工具を移動させるときの各軸を移動させる軸速度Vx,Vy,Vzの時間変化を表す速度曲線を求める。図8は、Z方向の移動がなくXY平面でのみの移動がある場合を示している。各軸の軸速度をこの速度曲線に従うように制御することにより、工具位置を分割軌跡lに沿って移動させることができる。そこで、軸制御データAに、例えば、各軸の速度曲線を短い一定の時間間隔Δt(セグメントタイム)で分割した点における各軸の軸速度(つまり、一定の時間間隔で求めた各軸の軸速度の時間変化)と、分割軌跡lの開始点を記録する。このような軸制御データAでは、時間T0から時間Tnまでの速度曲線の積分値が時間T0から時間Tnまでに移動した距離となるので、時間Tnにおける各軸の位置は、分割軌跡lの開始点P0に速度曲線のT0〜Tn間の積分値を加えた位置になる。なお、軸制御データ算出手段36は所定の誤差を許容されて軸制御データAを算出する。
分割軌跡算出手段35では分割軌跡が直線から大きく外れることがないように指定工具軌跡Lの分割を行うが、加工機4には加速度や加加速度に限界があるため指定された指定加工速度Fを維持したまま、分割軌跡lに沿って工具位置を移動させることができないところがある。そこで、最大加速度や最大加加速度など加速の許容限度を示すパラメータに基づいて、工具位置における分割軌跡lの曲率が大きく、指定加工速度Fで加工を行ったときに分割軌跡lに沿って加工できないと予測される部分では、指定された指定加工速度Fより小さくなるように各軸の軸速度を求める。具体的には、指定された指定加工速度Fで各軸を移動させたときの加速度と加加速度を求めて、パラメータより加工機4の最大加速度や最大加加速度を超えていると判断される部分では、工具位置の移動速度を加工速度記憶手段312に記憶された指定加工速度Fよりも小さい速度にして最大加速度や最大加加速度を超えないように各軸の軸速度を求めて軸制御データAを生成する。
軸制御データ記憶手段361は、ハードディスクなどの大容量記憶装置上に形成され、軸制御データ算出手段36で生成した軸制御データAを記憶する。また、加工物は、複数の加工工程(荒加工、中仕上加工、仕上加工など)を経て仕上げられるが、軸制御データ記憶手段361には軸制御データAが各加工工程に分けて記憶される。
加工機4の信号生成部47は、軸制御データAの速度変化に従って各軸の移動信号を生成して主軸アンプ48,サーボアンプ49に出力する。例えば、図8に示すように、軸制御データAにΔtの間隔で速度を変化させるためのデータが記録され、時間TiのときX軸方向の軸速度がVxiで、時間Ti+1のときX軸方向の軸速度がVx(i+1)であるときには、移動信号は時間Ti〜時間Ti+1の間で、X軸方向の軸速度がVxiからVx(i+1)に変化するような移動信号をサーボアンプ49に出力する。同様に、時間TiのときY軸方向の軸速度がVyiで、時間Ti+1のときY軸方向の軸速度がVy(i+1)であるときには、移動信号は時間Ti〜時間Ti+1の間で、Y軸方向の軸速度がVyiからVy(i+1)に変化するような移動信号をサーボアンプ49に出力する。図8の例では、Z軸方向の軸速度はないので、主軸アンプ48に対する移動信号の出力はない。このように各軸の速度を変えることで、分割軌跡lに沿って工具位置を始点の位置P1から終点の位置P2まで移動させることができる。
軸制御データ修正システム38は、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを回避すべく軸制御データ算出手段36により算出された軸制御データAにおける軸速度を所要に修正する機能を有している。すなわち、軸制御データAは所定の誤差を許容して算出されるので軸制御データAに基づいて得られる工具位置が分割軌跡から所定の誤差範囲内でずれてしまい、実際に加工を行うと工具が加工形状に対して食い込んで取り過ぎとなることがある。そこで、許容できない工具の食い込みがあるようなときにはオペレータの判断により軸制御データ修正システム38を用いて事前に軸制御データAの修正を行う。この軸制御データ修正システム38は、図9に示すように、工具位置算出手段381と、工具食い込み判断手段382と、工具位置修正手段383と、軸制御データ修正手段384と、を有している。
工具位置算出手段381は、軸制御データAに基づいて工具がワークを加工する際の工具位置を算出する。すなわち、軸制御データAには、図8に示すように、Δtの間隔で速度を変化させるデータが記録されているが、各軸の移動量はこの速度曲線を積分した値と一致する。例えば、時間TiのときX軸方向の軸速度がVxiで、時間Ti+1のときX軸方向の軸速度がVx(i+1)であるときには、時間Ti〜Ti+1の間の略台形(斜線部)の面積が時間Ti〜Ti+1の間のX軸方向の工具位置の移動量になる(図8参照)。各軸の工具位置は、各軸制御データAの開始点T0に移動量を加えたところに移動するので、工具位置算出手段381は、各加工工程の先頭の軸制御データAから順番に速度曲線を積分しながら各軸が移動する工具位置をΔtの間隔で求める。図10には工具位置算出手段381により算出された工具位置P12乃至P16におけるX軸方向の工具位置データP12x乃至P16xおよびY軸方向の工具位置データP12y乃至P16yが示されている。
工具食い込み判断手段382は、工具位置算出手段381により算出された軸制御データAに基づくワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較して加工形状に対し工具が食い込んだ状態にあるか否かを判断する。より詳しくは、工具食い込み判断手段382は、工具位置が加工形状の内側の領域にあるか外側の領域にあるかを確認し、工具位置が内側の領域にあるときは工具が食い込んだ状態にあると判断し、工具位置が外側の領域にあるときは工具に食い込みのない状態と判断する。図11の例示においては、工具食い込み判断手段382は、工具位置P12およびP16は加工形状の外側の領域にあるので食い込みのない状態、工具位置P13乃至P15は加工形状の内側の領域にあるので食い込んだ状態と判断される。なお、加工形状の内側の領域とは、モデルデータ記憶手段321に記憶されている加工形状の輪郭線を境界として工具でワークを加工する際に前記加工形状を取り過ぎとなる側の領域をいい、加工形状の外側の領域とは取り過ぎとならない側の領域をいう。
工具位置修正手段383は、工具位置が食い込んだ状態にあると判断されたときに、該食い込んだ状態が回避されるように工具位置を修正する。より詳しくは、工具位置修正手段383は、工具が加工形状の外側の領域を通過するように食い込んだ状態の工具位置を所定の修正方向に沿って移動させて食い込みのない工具位置に修正する。
すなわち、例えば図12に示す工具位置P13の修正は次のような手順で行う。つまり、工具位置修正手段383は、まず工具位置P13と食い込みのない位置であって工具位置P13の直前の工具位置P12とを直線R1で結び該直線R1の演算式を生成するとともに、モデルデータ記憶手段321からワークの加工形状の輪郭線を定義する関数を読み出し、これら演算式および関数に基づいて直線R1と加工形状の輪郭線との交点P13´の座標値を求める。
そして、図13に示すように、この交点P13´の座標値と工具位置P12の座標値を初期値として2分法による繰り返し計算を行い食い込みのない位置P13Aを求める。この2分法による繰り返し計算は、図14に示すように、工具の端部が加工形状の輪郭線に接するか(図14(a))、または加工形状に食い込むまで行い(図14(b))、工具の端部が輪郭線に接する場合はその工具の位置(工具中心位置)が食い込みのない工具位置P13Aとなる。また、加工形状に食い込むまで繰り返し計算が行われた場合は、工具の端部が食い込む直前の工具の位置(工具中心位置)を食い込みのない工具位置P13Aとなる。
このように、図12乃至図14の例示においては、所定の修正方向を、食い込んだ状態の工具位置P13が食い込みのない直前の工具位置P12に直線R1に沿って近づく方向とすることで、修正された工具位置P13Aと該工具位置13Aの直前の食い込みのない工具位置P12とを所定の軌跡で結んだときに該軌跡も加工形状の輪郭線と交差せず、確実に工具の食い込み回避がなされる。つまり、所定の修正方向は、食い込んだ状態の工具位置が食い込みのない工具位置に修正される方向であって、修正された工具位置と該修正された工具位置に対して連続する食い込みのない工具位置とを所定の軌跡で結んだときに該軌跡と加工形状の輪郭線とを交差させない方向に設定される。
次いで、工具位置P14を修正する場合も同様に、工具位置P14と該工具位置P14の直前の工具位置であって前記で得られた修正後の工具位置P13A(つまり加工形状に対し食い込みのない位置)とを直線で結び該直線と加工形状の輪郭線との交点を求めるとともに、2分法を活用する等して食い込みのない工具位置(P14A)を求め、更に工具位置P15についても同様の手法で食い込みのない工具位置(P15A)を求める。なお、工具位置の修正は食い込んだ状態の工具位置のうち一部のみを修正することもできる。図15に示すように、食い込んだ状態の工具位置とその各軸の座標値等は表示装置315に表示可能となっており、工具位置の一部のみを修正する場合は、該表示装置315上でオペレータが修正する工具位置を選択して行う。
また、工具位置修正手段383は、修正された工具位置のスムージング処理を行う機能も有している。すなわち、図16に示すように、工具位置がP13A乃至P15Aの如く修正された場合、工具の食い込みは回避されるものの修正後はジグザグした工具軌跡となることがあり(図16(a))、工具の移動時間が余計にかかることがあるので、修正された工具位置P13A乃至P15Aの直前および直後(近傍)の食い込みのない工具位置P12,P16を通りかつ工具位置P13A乃至P15Aを近似する近似曲線を生成し(図16(b))、該近似曲線上に修正された工具位置P13A乃至P15Aが含まれるように配列し直して工具位置をP13A´乃至P15A´の如く更に修正する(図16(c))。この近似曲線には例えばBスプライン等のパラメトリック曲線が採用される。
なお、工具位置をP13A´乃至P15A´の如く更に修正した場合に工具位置が食い込んだ状態となるときは、再度工具位置修正手段383が食い込みが回避されるように工具位置を修正するとともに、近似曲線を生成し直して再度修正された工具位置を配列し直す。
軸制御データ修正手段384は、修正された各軸の工具位置に基づいて軸制御データAにおける軸速度を修正する。すなわち、例えば図17に示すように、修正後の工具位置P13A´のX軸位置P13Ax´における軸速度V13Ax´は、V13Ax´=(P13Ax´−P12x)/Δtの如く算出され、以下同様にV14Ax´乃至V16x´、V13Ay´乃至V16y´が算出される。そして、軸制御データ修正手段384は軸制御データ記憶手段361に記憶されている修正前の軸速度V13x乃至V16x、V13y乃至V16y(図10)を修正後の軸速度V13Ax´乃至V16x´、V13Ay´乃至V16y´(図17)に書き換える。なお、軸制御データ修正手段384は修正された軸速度に基づいて加速度と加加速度を算出し、該加速度や加加速度が最大加速度や最大加加速度を超えているか否かを確認する。最大加速度等を超えている場合には、軸制御データ修正手段384は最大加速度等を超えないように修正された軸速度の微調整を行う。
ここで、本発明の加工システム1でワークを加工する流れについて、図18〜図20のフローチャートを用いて説明する。
加工を行う際、加工機4や用いる工具によって、最大加速度、最大加加速度などに違いがあるため、加工を行う際に一定の加工精度を維持するには、加工機4や用いられる工具に応じて制御方法を調整しなければならない。そこで、まず、加工制御装置3の操作パネル31から、オペレータが最大加速度、最大加加速度などに関する種々のパラメータを設定して、パラメータ記憶手段311に記憶する(S100)。
また、オペレータはCAD装置2を用いて仕上げ形状を加工形状として入力し(S200)、入力された形状に基づいてCAD装置2からソリッドモデルMのデータを出力する(S201)。ソリッドモデルMのデータはネットワーク5を介して加工制御装置3に送信され、加工制御装置3の入力手段32でCAD装置2から送信されたソリッドモデルMを入力してモデルデータ記憶手段321に記憶する(S101)。
ワークは荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工などの複数の加工工程を経て加工されるが、これらの加工工程の順番や回数は、加工制御装置3の操作パネル31から入力され、荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工などの各加工工程に用いられる工具や主軸の回転速度に応じた指定加工速度F、オフセット値d、ピックフィードPickが加工速度記憶手段312、パラメータ記憶手段311、ピックフィード記憶手段314、オフセット値記憶手段313に複数記憶される。あるいは、CAD装置2からその加工工程の順番や回数と、各加工工程で使われる指定加工速度F、オフセット値d、ピックフィードPickを受け取るようにしてもよい(S102)。
加工制御装置3は、オフセット形状生成手段33でソリッドモデルMをオフセット値d分ほどオフセットしたオフセット形状S1を、各加工工程に応じて生成し(S103)、工具軌跡生成手段34でオフセット形状S1の上をピックフィードPick分ずつZ軸方向にXY平面に平行な加工面を移動させながらワークを加工するときの指定工具軌跡Lを生成して工具軌跡記憶手段341に記憶させる(S104)。実際に加工を行う際には、複数の加工工程(荒加工、中仕上加工、仕上加工など)を経て加工が行なわれるため、上述のオフセット形状生成手段33は、各加工工程で用いられる工具に応じたオフセット値を用いてオフセット形状を生成し、工具軌跡生成手段34では、各加工工程で用いられる工具に応じたピックフィードを用いて指定工具軌跡Lを生成する。
次に、分割軌跡算出手段35で、指定工具軌跡Lの曲率に応じて指定工具軌跡Lを分割した分割軌跡lを求める(S105)。さらに、軸制御データ算出手段36で、分割軌跡lに沿って工具位置を指定された指定加工速度Fに従った速度で移動させるための軸制御データAを、各加工工程ごとに生成して軸制御データ記憶手段361に記憶する(S106)。
次に、生成された軸制御データAを必要に応じて実際に加工を行う前に事前に修正する。
すなわち、まずオペレータが加工制御装置3の操作パネル31から軸制御データ修正システム38の実行開始操作を行う(S301)。
続いて、工具位置算出手段381が指定された軸制御データAを軸制御データ記憶手段361から読み出し、先頭の軸制御データAから順に各軸の移動量を求めて図10に示す如く工具位置を算出する(S302)。
そして、工具食い込み判断手段382は、工具位置算出手段381により算出された工具位置が加工形状の内側の領域にあるか外側の領域にあるかの判断を行う。例えば、図11においては、工具位置P12,P16は加工形状の外側の領域にあるので食い込みのない状態、工具位置P13乃至P15は加工形状の内側の領域にあるので食い込んだ状態と判断される(S303)。
次いで、工具位置修正手段383は、食い込んだ状態にあると判断された工具位置を食い込みのない適切な位置に修正する。すなわち、例えば図11の工具位置P13を修正する場合においては、図12に示すように、工具位置13と工具位置修正手段383は食い込みのない直前の工具位置P12とを結ぶ直線R1の演算式を生成するとともに、モデルデータ記憶手段321からワークの加工形状の輪郭線を定義する関数を読み出し、これら演算式および関数に基づいて直線R1と加工形状の輪郭線との交点P13´の座標値を求め、更に図13に示す2分法を活用する等して工具位置P13の修正位置P13Aを求める。以下同様に工具位置P14,P15の修正位置P14A,P15Aを求める。なお、図15に示すように、オペレータが表示装置315上で修正する工具位置を適宜選択して食い込んだ工具位置の一部のみを修正することとしてもよい(S304)。
続いて、工具位置修正手段383は、修正された工具位置のスムージング処理を行う。すなわち、例えば、図16に示す場合においては、修正された工具位置P13A乃至P15Aの直前および直後(近傍)の工具位置P12,P16を通り工具位置P13A乃至P15Aを近似する近似曲率を生成し、該生成された近似曲線上に工具位置P13A乃至P15Aが含まれるように配列し直して工具位置をP13A´乃至P15A´の如く更に修正する(S305)。なお、工具位置を更に修正した場合に工具位置が食い込んだ状態にあるときは、工具位置修正手段383はステップS304およびステップS305の手順を繰り返す。
続いて、軸制御データ修正手段384は、修正された各軸方向の工具位置に基づいて軸制御データAにおける軸速度を修正し、軸制御データ記憶手段361に記憶されている修正前の軸速度を修正後の軸速度に書き換える。すなわち、例えば、図17に示すように、軸制御データ修正手段384による軸制御データAの修正によって軸制御データ記憶手段361に記憶されている修正前の軸速度V13x乃至V16x、V13y乃至V16yが修正後の軸速度V13Ax´乃至V16x´、V13Ay´乃至V16y´に書き換えられる。なお、軸制御データ修正手段384は、修正された軸速度に基づいて算出される加速度と加加速度が最大加速度や最大加加速度を超えている場合には、最大加速度等を超えないように修正された軸速度の微調整を行う(S306)。
このように、軸制御データAを修正した後は、加工機で加工を行なう。加工制御装置3は、各加工工程ごとに軸制御データ記憶手段361に記憶されている軸制御データAを読み出し(S401)、出力手段37で工具軌跡に沿った順番で分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・の各軸制御データAを加工機4の駆動部45に出力する(S402)。駆動部45の軸制御データ受信部46で軸制御データAを受取り(S403)、信号生成部47で受け取った順に従って軸制御データAから各軸を駆動する信号を生成して主軸アンプ48、サーボアンプ49に出力する(S404)。この軸制御データAには分割軌跡の始点と一定の時間間隔Δtで各軸の速度変化が記録されており、各軸を各分割軌跡lの始点から一定の時間間隔Δtで軸速度を変えることで分割軌跡lに沿って工具位置を移動させる。このようにして全ての加工工程を指定された順番に実行して加工を行う。
以上説明したように本実施形態においては、上記の手段により加工機の駆動部に出力するための軸制御データに基づいて求められた工具がワークを加工する際の工具位置とワークの加工形状とを比較し、工具が食い込んだ状態にあると判断されたときは、該食い込んだ状態が回避されるように工具位置を修正するとともに、該工具位置に基づいて軸制御データにおける軸速度を修正することとしたので、ワークの加工形状に対する工具の食い込みを効率よく回避することができる。
また、工具位置を修正する際には、修正された工具位置のスムージング処理、すなわち修正された工具位置の直前および直後の食い込みのない工具位置を通りかつ修正された工具位置を近似する近似曲線を生成し、該生成された近似曲線上に修正された工具位置が含まれるように配列し直して工具位置を更に修正するので、工具のスムーズな移動が確保され加工時間の短縮も図ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の応用実施または変形実施が可能であることは勿論である。
上述の実施の形態では、等高線加工でワークを加工する場合について説明したが、走査線加工や面沿加工においても同様に軸制御データを修正することができる。
すなわち、面沿い加工においては、図21に示すように、食い込んだ状態の修正されるべき工具位置Pα1と該工具位置Pα1の直前の工具位置であって食い込みのない工具位置Pα2とを結ぶ直線Rα1と加工形状の輪郭線との交点Pα3を求める。そして、交点Pα3を通り加工形状に接する接線Rα2を得るとともに、加工形状の法線方向Rα3を得て、該法線Rα3を工具位置Pα1が含まれるように平行移動して工具位置Pα1の第1の修正方向Rα4を設定し、更にRα4と加工形状の輪郭線との交点Pα1´を求める。そして更に、交点Pα1´を通り加工形状に接する接線Rα5を得るとともに、加工形状の法線方向Rα6を第2の修正方向として得て、該法線方向Rα6に沿ってPα1´から十分に離間した点Pα4(例えば、Pα4はPα1´から工具半径の4倍離間した位置)を設定する。そして、Pα4とPα1´の座標値を初期値として2分法による繰り返し計算を行い、食い込みのない位置Pα1AをRα6上に設定する。
また、走査線加工においては、図22に示すように、食い込んだ状態にある修正されるべき工具位置Pβ1を含んで鉛直方向に延びる修正方向Rβ1を定めるとともに、Rβ1と加工形状の輪郭線との交点Pβ2を求め、更にRβ1に沿ってPβ2から十分に離間した点Pβ3(例えば、Pβ2から工具半径の4倍離間した位置)を設定する。そして、Pβ2とPβ3の座標値を初期値として2分法による繰り返し計算を行い、食い込みのない位置Pβ1AをRβ1上に設定する。
図21および図22において上述の如く所定の修正方向を設定することで、食い込んだ状態の工具位置が食い込みのない工具位置に修正されるとともに、修正された工具位置と該修正された工具位置に対し連続する食い込みのない工具位置とを所定の軌跡で結んだときに該軌跡も加工形状の輪郭線と交差せず、確実に工具の食い込み回避がなされる。
上述の実施の形態では、一定の時間間隔で速度変化を記録した軸制御データを用いて制御する場合について説明したが、決められた時間間隔であれば、一定の時間間隔でなくてもよい。
また、軸制御データにはある時間間隔で軸速度を記録する場合について説明したが、速度の変化分を記録するようにしてもよい。
上述の実施の形態では、一定の時間間隔で速度変化を記録した軸制御データを駆動部に出力する場合について説明したが、各軸方向の速度の時間変化を表す数式のデータを軸制御データとして駆動部に出力し、駆動部で受け取った数式に従って軸速度を変化させるようにしてもよい。
本実施の形態では、加工制御装置にソリッドモデルを入力して、軸制御データを生成する場合について説明したが、CAD装置から出力したソリッドモデルをCAM装置に出力して、CAM装置に軸制御データ生成手段を設けて軸制御データを生成して加工制御装置に出力するようにしてもよい。また、CAM装置で軸制御データを生成する場合には、CAM装置側にさらに軸制御データ修正システムを設けるようにしてもよい。
CAM装置は、汎用コンピュータ(例えばワークステーション等)の補助記憶装置に軸制御データを生成する機能を備えたプログラムが読み込まれて実行されることにより実現される。上記機能を備えたプログラムは記録媒体やネットワークを介して配布されてコンピュータにインストールされる。
本発明は、加工制御装置においてワークの加工形状に対する工具の食い込みを回避する場合に役立つ。
加工システムの概略構成図 加工機の駆動部の構成図 加工制御装置の構成図 加工形状のオフセットした形状の求め方を説明するための図 指定工具軌跡の求め方を説明するための図 指定工具軌跡を分割した分割軌跡の求め方を説明するための図 分割軌跡と加工速度の関係を表す図 各軸の速度変化を表した図 軸制御データ修正システムの構成を示すブロック図 工具位置の時間変化を表した図で、(a)はX軸における時間変化を表した図、(b)はY軸における時間変化を表した図 工具が加工形状に対し食い込んだ状態を表した図 工具位置の修正方法を説明するための第1の図 工具位置の修正方法を説明するための第2の図 工具位置の修正方法を説明するための第3の図 食い込んだ状態の工具位置のリストを表示装置上に表示した状態を説明するための図 工具位置のスムージング処理を説明するための図で、(a)はスムージング処理される前の状態を表す図、(b)は近似曲線を生成した状態を表す図、(c)は近似曲線を用いて工具位置を更に修正した状態を表す図 軸制御データが修正された状態を示す図で、(a)はX軸における軸速度が修正された状態を示す図、(b)はY軸における軸速度が修正された状態を示す図 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その1) 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その2) 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その3) 面沿い加工における軸制御データの修正方法を説明するための図 走査線加工における軸制御データの修正方法を説明するための図
符号の説明
1 加工システム
2 CAD装置
3 加工制御装置
4 加工機
5 ネットワーク
31 操作パネル
32 入力手段
33 オフセット形状生成手段
34 工具軌跡生成手段
35 分割軌跡算出手段
36 軸制御データ算出手段
37 出力手段
38 軸制御データ修正システム
41 主軸
42 テーブル
43,44 送り軸
45 駆動部
46 軸制御データ受信部
47 信号生成部
48 主軸アンプ
48a モータ
49 サーボアンプ
49a,49b モータ
311 パラメータ記憶手段
312 加工速度記憶手段(工具移動速度記憶手段)
313 オフセット値記憶手段
314 ピックフィード記憶手段
315 表示装置
321 加工形状記憶手段(モデルデータ記憶手段)
341 工具軌跡記憶手段
361 軸制御データ記憶手段
381 工具位置算出手段
382 工具食い込み判断手段
383 工具位置修正手段
384 軸制御データ修正手段
M ソリッドモデル
d オフセット値
A 軸制御データ

Claims (5)

  1. ワークの加工形状を記憶する加工形状記憶手段と、
    工具が前記ワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて前記ワークを前記加工形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段と、
    前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、
    最大加速度を前記加工機の加速の許容限度を示すパラメータとして記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
    工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための、前記工具位置を前記指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の各軸位置、該各軸位置から前記曲率に応じて前記加速の許容限度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度と、を軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて前記工具が前記ワークを加工する際の工具位置を求める工具位置算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて求められた前記ワークを加工する際の工具位置と前記ワークの加工形状とを比較して該加工形状に対し前記工具が食い込んだ状態にあるか否かを判断する工具食い込み判断手段と、
    前記工具が食い込んだ状態にあると判断されたときに、該食い込んだ状態が回避されるように前記工具位置を修正する工具位置修正手段と、
    前記修正された工具位置に基づいて前記軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正する軸制御データ修正手段と、を備え、
    前記所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度が、前記分割軌跡上の接線方向に前記工具が移動するよう決められたものであり、
    前記駆動部が、前記軸制御データの前記所定の時間間隔Δtで求めた時間Tiにおける前記各軸方向の工具移動速度Viが次の時間Ti+1(=Ti+Δt)までに次の時間Ti+1(=Ti+Δt)における前記各軸方向の工具移動速度Vi+1になるように前記各軸方向の工具移動速度を変えるものであることを特徴とする加工制御装置。
  2. ワークの加工形状を記憶する加工形状記憶手段と、
    工具が前記ワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて前記ワークを前記加工形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段と、
    前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、
    最大加速度を前記加工機の加速の許容限度を示すパラメータとして記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
    工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための、前記工具位置を前記指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の各軸位置、該各軸位置から前記曲率に応じて前記加速の許容限度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度と、を軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて前記工具が前記ワークを加工する際の工具位置を求める工具位置算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて求められた前記ワークを加工する際の工具位置と前記ワークの加工形状とを比較して前記工具位置が前記加工形状の内側の領域にあるか外側の領域にあるかを確認し、前記工具位置が前記内側の領域にあるときは前記加工形状に対し前記工具が食い込んだ状態にあると判断し、前記工具位置が前記外側の領域にあるときは前記工具に食い込みのない状態と判断する工具食い込み判断手段と、
    前記工具が食い込んだ状態にあると判断されたときに、前記工具が前記加工形状の外側の領域を通過するように前記食い込んだ状態の工具位置を修正する工具位置修正手段と、
    前記修正された工具位置に基づいて前記軸制御データにおける各軸方向の工具移動速度を修正する軸制御データ修正手段と、を備え、
    前記所定の時間間隔Δtで求めた各軸方向の工具移動速度が、前記分割軌跡上の接線方向に前記工具が移動するよう決められたものであり、
    前記駆動部が、前記軸制御データの前記所定の時間間隔Δtで求めた時間Tiにおける前記各軸方向の工具移動速度Viが次の時間Ti+1(=Ti+Δt)までに次の時間Ti+1(=Ti+Δt)における前記各軸方向の工具移動速度Vi+1になるように前記各軸方向の工具移動速度を変えるものであることを特徴とする加工制御装置。
  3. 前記工具位置修正手段は、前記修正された工具位置のスムージング処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載の加工制御装置。
  4. 前記スムージング処理は、前記修正された工具位置の近傍にある食い込みのない工具位置を通りかつ前記修正された工具位置を近似する近似曲線を生成し、該生成された近似曲線上に前記修正された工具位置が含まれるように配列し直して工具位置を更に修正する処理であることを特徴とする請求項3に記載の加工制御装置。
  5. 前記近似曲線はパラメトリック曲線とすることを特徴とする請求項4に記載の加工制御装置。
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