JP4802170B2 - 加工時間算出装置およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、加工機でワーク(被加工物)を加工するときの加工の時間を算出する加工時間算出装置およびそのプログラムに関するものである。
従来、工作機械などの加工機の制御を行う数値制御装置は、予め作成されたNCプログラムのNCコードを解析して工具の位置データや工具の移動速度データを求め、これらのデータを指令データとしてモータ制御装置に出力して、ワークを加工するように構成されている。このようなNCプログラムは、数値制御装置の操作パネルから直接入力したり、CAMに加工する形状を入力して、CAMでNCプログラムを自動生成して数値制御装置に読み込ませていた。
数値制御装置では、読み込んだNCプログラムに従って加工を行うが、工作機械を用いた加工には時間がかかるため、効率よく加工を行うために加工前に各工程の加工時間を把握しておく必要がある。しかし、同じ工具軌跡上を加工する場合であっても用いられる工具によって加工時間が異なるため、NCプログラム中の工具指令に応じて各ブロックの加工時間の算出方法を変えて、正確な加工時間を求める手法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平2−53551号公報
しかしながら、図15に示すように、直線L1から直線L2に加工の方向が変わったときにはコーナー部で急激に加速度が大きくなり、工具が移動方向の変化に追従できず、形状精度を維持することが困難である。そこで、制御装置によっては、指定された工具軌跡に従って加工できるように工具の移動方向が急に変化するところでは制御装置が自動的に加減速を行うものがある。あるいは、図16に示すように、制御装置が自動的にコーナー部に径の小さい円弧を挿入して移動方向が急に変わらないようにしているものもある。そのため、実際に加工にかかる時間は、NCプログラムで指定されている加工速度からでは算出できないことが多い。
そこで、本発明では、正確な加工時間を加工前に把握することが可能な加工時間算出装置およびそのプログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の加工時間算出装置は、工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて前記ワークを所定の形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段と、
前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、
前記指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための、前記工具位置を前記指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上の任意の工具位置と各分割軌跡上における各軸方向の工具移動速度の時間変化とを軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
前記軸制御データに基づいて求められる各軸方向の工具移動速度を変えながら前記工具軌跡の所定の範囲を加工するときの加工所要時間を、前記所定の範囲を加工するときに用いられる前記軸制御データで指定された前記各軸方向の工具移動速度の時間変化から算出する加工所要時間算出手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、本願発明のプログラムは、コンピュータを、
工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて、前記ワークを所定の形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための、前記工具位置を前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上の任意の工具位置と各分割軌跡における各軸方向の工具移動速度の時間変化とを軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
前記軸制御データに基づいて求められた各軸方向の工具移動速度を変えながら前記工具軌跡の所定の範囲を加工するときの加工所要時間を、前記所定の範囲を加工するときに用いられる前記軸制御データで指定された前記各軸方向の工具移動速度の時間変化から算出する加工所要時間算出手段として機能させることを特徴とするものである。
「工具位置」とは、工具がワークを加工するときの工具のワークに対する相対的な位置をいい、ワークが移動せず工具のみが移動して加工が行なわれる場合は工具自体の位置を、ワークも移動して加工が行なわれる場合にはワークの工具に対する相対的移動を加味した工具の位置をいう。
「工具軌跡」は、ワーク上を工具位置が移動した軌跡をいう。「工具軌跡」は、工具を移動させてワーク上の工具位置を移動させた軌跡であっても、ワークを移動させてワーク上の工具位置を移動させた軌跡であっても、ワークと工具の双方を移動させながらワーク上の工具位置を移動させた軌跡であってもよい。
また、「工具移動速度」とは、工具位置がワーク上を移動する速度をいう。また、指定工具移動速度は1のみ指定されるとは限られず、工具軌跡の場所に応じて複数の指定工具移動速度が指定される場合がある。
「指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割」とは、工具軌跡の曲率が大きくなるに従って、曲率の小さい部分を分割する大きい間隔よりも小さい間隔で分割することをいう。
「軸制御データ」とは、分割軌跡に従って工具位置を移動させるときに加工機の各軸を制御するためのデータをいう。
「指定工具移動速度に従った速度」とは、指定工具移動速度に近くなるように工具位置を移動させる速度をいい、指定工具移動速度と同じ速度でない場合を含む。
前記軸制御データ算出手段が、前記各軸方向の工具移動速度の時間変化を一定の時間間隔で求めるものであれば、
前記加工所要時間算出手段が、前記工具軌跡の前記所定の範囲内に存在する前記時間間隔の数をカウントして求めるものであってもよい。
前記加工時間算出装置は、前記加工機の加速の許容限度を示すパラメータを記憶するパラメータ記憶手段をさらに備え、
前記分割軌跡算出手段が、前記パラメータに応じて該パラメータが示す加速の許容限度が大きい程前記指定工具軌跡を分割する間隔を変えるものであってもよい。
「加工機の加速の許容限度を示すパラメータ」とは、例えば、各加工機における工具移動速度の加速度の許容限度や加加速度の許容限度などを示すパラメータがある。許容限度とは、例えば、加工機で工具を用いてワークを加工する際の、その加工機や工具、ワークによって定まる、ワークを適正に加工し得る工具移動速度の加速の許容限度をいう。
前記軸制御データ算出手段が、前記パラメータに基づき、前記工具位置における前記分割軌跡の曲率が大きく、前記指定工具移動速度で加工を行ったときに該分割軌跡に沿って加工できないと予測される部分では、前記軸制御データにより定められる工具移動速度が前記指定工具移動速度より小さくなるように前記各軸方向の工具移動速度の時間変化を求めるものであってもよい。
本発明によれば、指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割した分割軌跡を求め、分割軌跡上で工具位置を移動させるように各軸方向の工具移動速度を変化させて加工機を制御する軸制御データを生成して加工を行うことで、実際に加工する際の工具軌跡と軸制御データに基づいて求められた工具軌跡とのズレが少ないため、この軸制御データに従って加工時間を算出することで、加工前に加工にかかる所要時間を正確に把握することができる。
また、各軸方向の工具移動速度の時間変化を一定の時間間隔で求めておけば、加工時間を算出するように指定された範囲の軸制御データに含まれている時間間隔の数をカウントするだけで、加工にかかる所要時間を算出することができる。
また、加工機の加速の許容限度を示すパラメータを記憶して、該パラメータに応じて工具軌跡を分割する間隔を変えることにより、加速の許容限度が異なる加工機であっても加工精度が一定となるような加工を行うことができる軸制御データを生成することができるので、加工時間を計算する際にも常に一定の精度で正確に算出することができる。
さらに、上記パラメータに基づき、分割軌跡の曲率が大きく指定工具移動速度で加工を行ったときに分割軌跡に沿って加工できないと予測される部分では、指定工具移動速度より小さくなるように各軸方向の工具移動速度を求めることによって、実際に加工される軌跡と軸制御データで指定されている軌跡とに大きくなズレが生じることがなく、正確な加工時間を算出することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の加工制御装置を含む加工システムの概略構成図である。
本発明の加工システム1は、加工形状を作成するCAD装置2と、加工機を制御する加工制御装置3と、ワークをテーブルに載置して工具でワークを加工する加工機4とからなる。CAD装置2と加工制御装置3とはネットワーク5で接続される。
加工機4は、工具が取り付けられる主軸41と、ワークが載置されるテーブル42と、テーブル42を移動させる送り軸(不図示)と、各軸(主軸、送り軸)を駆動する駆動部45とを備えている。通常、主軸は切削動力を伝える軸でありZ軸として表わし、テーブル42を移動させる互いに直交する2つの送り軸をX軸とY軸として表す。X軸およびY軸はZ軸と直交している。
図2に示すように、駆動部45は、加工制御装置3から各軸を制御する軸制御データAを受取る軸制御データ受信部46と、軸制御データAに従って主軸41であるZ軸の移動信号とテーブル42の送り軸43,44であるX軸とY軸の移動信号を生成する信号生成部47と、主軸を駆動するモータ48aに生成した信号を伝達する主軸アンプ48と、送り軸を駆動するモータ49a,49bに生成した信号を伝達するサーボアンプ49とを備えている。なお、図2では回転型のモータが示されているが、リニアモータの場合も同様である。また、サーボアンプ49は、X軸とY軸のそれぞれにあるが、便宜上、図2のブロック図では1つにして示している。
加工制御装置3は、高性能のマイクロコンピュータとメモリが内蔵されており、メモリに記憶されているプログラムをマイクロコンピュータが実行して、X軸、Y軸、Z軸の各軸を駆動する軸制御データAを生成する。プログラムは加工機4から発生するノイズなどの影響を受けて書き換えられることがないようにROMなどの書き換え不可能なメモリ上に記憶するのが望ましいが、加工機4が発生するノイズの影響を受けないような構成になっていれば、書き換え可能なメモリにプログラムをロードして実行するようにしてもよい。また、加工制御装置3は、加工に必要な所要時間を算出する加工時間算出装置として機能するものである。
CAD装置2は、汎用コンピュータ(例えばワークステーション等)の補助記憶装置に読み込まれたCADプログラムが実行されることにより実現される。本実施の形態のCAD装置2は、オペレータが入力したワークの加工形状を、三次元のソリッドモデルMのデータとして出力するものである。
図3に示すように、加工制御装置3は、各種パラメータ、指定された工具移動速度である指定工具移動速度(以下、指定加工速度という)F、加工形状をオフセットするオフセット値d、ワークを加工する工具を移動させる間隔であるピックフィードPickなどの入力を行う操作パネル31と、各種データの確認などを行うための表示装置315と、設定されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段311と、指定加工速度Fを記憶する工具移動速度記憶手段(以下、加工速度記憶手段という)312と、オフセット値dを記憶するオフセット値記憶手段313と、ピックフィードPickを記憶するピックフィード記憶手段314と、CAD装置2で生成されたソリッドモデルMのデータを入力する入力手段32と、ソリッドモデルMのデータを記憶するモデルデータ記憶手段321と、ソリッドモデルMをオフセット値d分ほどオフセットした形状(曲面や曲線などで定義される)を生成するオフセット形状生成手段33と、オフセット形状からワークを加工するときに工具位置を移動させる軌跡を指定工具軌跡として求める工具軌跡生成手段34と、指定工具軌跡を記憶する工具軌跡記憶手段341と、指定工具軌跡の曲率に応じて指定工具軌跡を分割した分割軌跡を求める分割軌跡算出手段35と、工具を指定加工速度Fに従う速度で分割軌跡上を移動させるときの各軸の軸制御データAを求める軸制御データ算出手段36と、軸制御データAを記憶する軸制御データ記憶手段361と、軸制御データAを駆動部45に出力する出力手段37と、ワークを加工するときに掛かかる所要時間を算出する加工所要時間算出手段38とを備える。
パラメータには、各加工機に依存する物理特性に関するパラメータ、特に最大加速度、最大加加速度など加速の許容限度を示すパラメータがあり、パラメータに応じて各軸の制御が行われる。また、取り付けられている工具によって最大加速度や最大加加速度などは異なるため、工具に応じてパラメータを設定するようにしたものが好ましい。
オフセット形状生成手段33は、オフセット値記憶手段313に記憶されたオフセット値d分ほどソリッドモデルMの形状をオフセットした形状を生成する。CAD装置2には、通常、仕上げ形状が加工形状として入力され、CAD装置2からは仕上げ形状のソリッドモデルMのデータが出力される。しかし、加工機4に取り付けられた工具で加工を行う際、工具の中心が工具位置となるように各軸を移動させるため、仕上げ形状の表面形状を工具の中心を移動させて加工を行うと、ワークは仕上げ形状より工具半径分余分に切削されることになる。そこで、工具半径分をオフセット値dとして入力して、ソリッドモデルMの表面形状をオフセットした形状を求める。例えば、図4に示すようなソリッドモデルMの表面形状S0を、ボールエンドミルを用いて加工する場合には、表面形状S0を法線方向tにオフセット値d分ほどオフセットした形状S1(以下、オフセット形状という)を求める。
工具軌跡生成手段34は、オフセット形状S1の上を工具を移動させる指定工具軌跡を生成する。ここでは、等高線加工でワークを加工する場合について説明する。ワークを加工する際には、図5に示すように、オフセット形状S1をXY平面に平行な等高平面Q上で切った交線Lに沿って工具を移動させながらワークを切削し、さらに、一定のピックフィードPickでZ軸方向(上→下)に等高平面Qを移動させながら彫り進めて行く。
ピックフィードPickは、工具径やワークの材質に応じて加工に適した値が操作パネル31から入力されてピックフィード記憶手段314に記憶され、XY平面と平行な等高平面Qを指定されたピックフィードPick分動かしながらオフセット形状S1との交線Lを算出して指定工具軌跡を求める。等高平面Qとオフセット形状S1との交線LはBスプラインなどのパラメトリック曲線で表し、パラメトリック曲線を指定工具軌跡としてメモリ(工具軌跡記憶手段341)に記憶する。
あるいは、ZX平面、YZ平面に平行な平面とオフセット形状S1との交線を求めて、X軸方向あるいはY軸方向に一定のピックフィードで平面を移動させて彫り進めて行くようにしてもよい。その他、走査加工やスパイラル加工などの加工方法に応じて指定工具軌跡Lを生成するようにしてもよい。
分割軌跡算出手段35は、指定工具軌跡Lの曲率に応じて指定工具軌跡Lを分割した分割軌跡を求める。加工機4は、指定された2点間を各軸の速度を制御しながら工具位置を移動させてワークを加工するが、指定工具軌跡Lの曲率が大きい部分では、加工機4の慣性モーメントや剛性などに影響されて、指定工具軌跡Lに沿って工具位置を移動させるのが難しい場合がある。また、加工機4に指定した2点間を結ぶ指定工具軌跡Lが、直線から大きく外れることがない方が好ましい。そこで、指定工具軌跡Lの曲率を求め、図6に示すように、指定工具軌跡Lを曲率が小さいところは大きい間隔で分割し、曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して、指定工具軌跡Lを点P1,P2,P3,・・・,Pi,Pi+1,・・・で分割した複数の分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・に分ける。
つまり、指定工具軌跡Lの曲率が小さく(曲率が0に近い)略直線になるところでは長い分割軌跡lを加工するようなデータを加工機に指示し、曲率が大きいところは短い分割軌跡lを加工するようなデータを加工機に指示することができるように分割する。
軸制御データ算出手段36は、分割した各分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・に沿って工具を指定された指定加工速度Fで移動させるときの分割軌跡l上の各軸位置と所定の時間間隔で求めた各軸方向の加工速度(以下、軸速度という)の時間変化とを軸制御データAとして求める。軸制御データAには、分割軌跡上の各軸位置として、分割軌跡上の少なくとも1点の各軸の位置を含むものであればよい。例えば、軸制御データAに分割軌跡l上の始点の位置と分割軌跡lに沿って移動させるときの各軸の速度変化とが記録されている場合には、始点の位置から各軸を速度変化に従うように各軸を制御することによって、分割軌跡lに沿って工具位置を移動させることができる。
例えば、図7に示すような分割軌跡lに沿って、指定された指定加工速度Fでワークを加工するには、工具位置を分割軌跡lの接線方向に指定加工速度Fで移動させることになる。つまり、指定加工速度Fを分割軌跡lの接線ベクトルのX,Y,Zの各成分に分け、X軸をX方向の速度成分で移動させ、Y軸をY方向の速度成分で移動させ、Z軸をZ方向の速度成分で移動させる。図7では、分割軌跡l上の始点の位置P1での各軸の速度成分(軸速度)は(V1x、V1y、V1z)となり、終点の位置P2での各軸の速度成分は(V2x、V2y、V2z)となるので、各軸を位置P1からP2に移動する間に各軸の軸速度をV1x→V2x、V1y→V2y、V1z→V2zに変化させる。また、分割軌跡lに沿うように工具を移動させるには、工具の進行方向が分割軌跡lの接線方向に向くように短い時間間隔で各軸の軸速度を変える必要がある。
そこで、図8に示すように、各分割軌跡l上を指定加工速度Fで工具を移動させるときの各軸を移動させる軸速度Vx,Vy,Vzの時間変化を表す速度曲線を求める。図8は、Z方向の移動がなくXY平面でのみの移動がある場合を示す。各軸の軸速度をこの速度曲線に従うように制御することにより、工具位置を分割軌跡lに沿って移動させることができる。そこで、軸制御データAに、例えば、各軸の速度曲線を短い一定の時間間隔Δt(以下、セグメントタイムという)で分割した点における各軸の軸速度(つまり、一定の時間間隔で求めた各軸方向の軸速度の時間変化)と、分割軌跡lの開始点を記録する。このような軸制御データAでは、時間T0から時間Tnまでの速度曲線の積分値が時間T0から時間Tnまでに移動した距離となるので、時間Tnにおける各軸の位置は、分割軌跡lの開始点P0に速度曲線のT0〜Tn間の積分値を加えた位置になる。
分割軌跡算出手段35では分割軌跡lが直線から大きく外れることがないように指定工具軌跡Lの分割を行うが、加工機4には最大加速度や最大加加速度に限界があるため指定された指定加工速度Fを維持したまま、分割軌跡lに沿って工具位置を移動させることができないところがある。そこで、最大加速度や最大加加速度など加速の許容限度を示すパラメータに基づいて、工具位置における分割軌跡lの曲率が大きく、指定加工速度Fで加工を行ったときに分割軌跡lに沿って加工できないと予測される部分では、指定された指定加工速度Fより小さくなるように各軸方向の軸速度を求める。具体的には、指定された指定加工速度Fで各軸を移動させたときの加速度と加加速度を求めて、パラメータより加工機4の最大加速度や最大加加速度を超えている部分では、工具位置の移動速度を加工速度記憶手段312に記憶された指定加工速度Fよりも小さい速度にして最大加速度や最大加加速度を超えないように各軸方向の速度を求めて軸制御データAを生成する。
軸制御データ記憶手段361は、ハードディスクなどの大容量記憶装置であり、軸制御データ算出手段36で生成した軸制御データAを記憶する。また、加工物は、複数の加工工程(荒加工、中仕上加工、仕上加工など)を経て仕上げられるが、軸制御データ記憶手段361には軸制御データAが各加工工程に分けて記憶される。
加工機4の信号生成部47は、軸制御データAの速度変化に従って各軸の移動信号を生成して主軸アンプ48,サーボアンプ49に出力する。例えば、図8に示すように、軸制御データAにΔtの間隔で速度を変化させるためのデータが記録され、時間TiのときX軸方向の軸速度がVxiで、時間Ti+1のときX軸方向の軸速度がVx(i+1)であるときには、移動信号は時間Ti〜時間Ti+1の間で、X軸方向の軸速度がVxiからVx(i+1)に変化するような移動信号をサーボアンプ49に出力する。同様に、時間TiのときY軸方向の軸速度がVyiで、時間Ti+1のときY軸方向の軸速度がVy(i+1)であるときには、移動信号は時間Ti〜時間Ti+1の間で、Y軸方向の軸速度がVyiからVy(i+1)に変化するような移動信号をサーボアンプ49に出力する。図8の例では、Z軸方向の移動速度はないので、主軸アンプ48に対する移動信号の出力はない。このように各軸の速度を変えることで、分割軌跡lに沿って工具位置を始点の位置P1から終点の位置P2まで移動させることができる。
加工所要時間算出手段38は、図9に示すように、加工時間を算出する範囲を指定入力する加工時間算出範囲指定入力手段381を備え、軸制御データAに従って各軸方向の軸速度を変えながら指定された範囲の加工をするために必要な加工所要時間を算出する。
加工時間算出範囲指定入力手段381は、オペレータに操作パネル31などの入力装置から加工時間を計算する範囲を入力させる。具体的には、荒加工・中仕上げ・仕上げ加工などの複数の加工工程のうちどの範囲の加工工程について加工時間を算出するかを指定させたり、工具軌跡L上のどの範囲について加工時間を計算するか指定させて入力させる。
例えば、図10に示すように、表示装置315の表示画面上に加工順に複数の加工工程を表示しておき、ユーザにその中から操作パネルから、加工時間を計算する範囲の加工工程を指定させる(図10では、中仕上げ加工(走査線 Scanline_1)を指定した例)。あるいは、図10の右側に示すような軸制御データAに基づいた加工軌跡をシュミレーションして表示画面上に表示し、表示した軌跡を分割軌跡l単位で選択できるようにして、選択した分割軌跡lを加工時間を計算する範囲として指定させるようにしてもよい。
また、図11に示すように、一旦各加工工程に必要な加工時間を計算した後に、画面の右側に各加工工程に必要な加工時間に対応した長さのバーB1を表示して、例えば、加工工程のバーB1上で、加工工程1の中間あたりから加工工程3の始めまで(図11の斜線部B2)の加工時間を計算するように指定できるようにしてもよい。
加工所要時間算出手段38は、軸制御データAの各軸の軸速度の時間変化から、各分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・を加工するために必要な時間をそれぞれ求め、指定された範囲内の各分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・の加工時間を足し合わせて、指定された範囲の加工時間を算出する。あるいは、加工工程単位に加工時間を計算する範囲が指定された場合には、全加工軌跡の加工時間を各加工工程ごとに求めて、それらの加工時間を足し合わせて指定された加工工程に必要な時間を計算する。加工時間に対応した長さのバーを表示している場合には、各加工工程で指定されたバーの長さに対応する加工時間を計算して、その加工時間を足し合わせて計算を行うようにしてもよい。
図8に示すように、軸制御データAに一定の間隔のセグメントタイムΔtで各軸の速度を変化させる指令が記録されている場合には、各軸制御データAに記録されている指令の数(つまり、セグメントタイムの数)nとセグメントタイムΔtとから、分割軌跡の加工時間はn×Δtとなる。
ここで、本発明の加工システム1で過去に必要な所要時間を確認した後にワークを加工するときの流れについて、図12〜図14のフローチャートを用いて説明する。
加工を行う際、加工機4や用いる工具によって、最大加速度、最大加加速度などに違いがあらわれる。加工を行う際にある程度の加工精度が出るようにするには、加工機4や用いられる工具に応じて制御方法を調整しなければならない。そこで、まず、加工制御装置3の操作パネル31から、オペレータが最大加速度、最大加加速度などに関する種々のパラメータを設定して、パラメータ記憶手段311に記憶する(S100)。
また、オペレータはCAD装置2を用いて仕上げ形状を加工形状として入力し(S200)、入力された形状に基づいてCAD装置2からソリッドモデルMを出力する(S201)。ソリッドモデルMはネットワーク5を介して加工制御装置3に送信され、加工制御装置3は、入力手段32でCAD装置2から送信されたソリッドモデルMを入力してモデルデータ記憶手段321に記憶する(S101)。
ワークは荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工などの複数の加工工程を経て加工されるが、これらの加工工程の順番や回数は、加工制御装置3の操作パネル31から入力され、荒加工、中仕上げ加工、仕上げ加工などの各加工工程に用いられる工具や主軸の回転速度に応じた指定加工速度F、オフセット値d、ピックフィードPickが加工速度記憶手段312、パラメータ記憶手段311、ピックフィード記憶手段314、オフセット値記憶手段313に複数記憶される。あるいは、CAD装置2からその加工工程の順番や回数と、各加工工程で使われる指定加工速度F、オフセット値d、ピックフィードPickを受け取るようにしてもよい(S102)。
加工制御装置3は、オフセット形状生成手段33でソリッドモデルMをオフセット値d分ほどオフセットしたオフセット形状S1を各加工工程に応じて生成し(S103)、工具軌跡生成手段34でオフセット形状S1の上をピックフィードPick分ずつZ軸方向にXY平面に平行な加工面を移動させながらワークを加工するときの指定工具軌跡Lを生成して工具軌跡記憶手段341に記憶させる(S104)。実際に加工を行う際には、複数の加工工程(荒加工、中仕上加工、仕上加工など)を経て加工が行なわれるため、上述のオフセット形状生成手段33は、各加工工程で用いられる工具に応じたオフセット値を用いてオフセット形状を生成し、工具軌跡生成手段34では、各加工工程で用いられる工具に応じたピックフィードを用いて指定工具軌跡Lを生成する。
次に、分割軌跡算出手段35で、指定工具軌跡Lの曲率に応じて指定工具軌跡Lを分割した分割軌跡lを求める(S105)。さらに、軸制御データ算出手段36で、分割した各分割軌跡lに沿って工具位置を指定された指定加工速度Fに従った速度で移動させるための軸制御データAを、各加工工程ごとに生成して軸制御データ記憶手段361に記憶する(S106)。
次に、生成された軸制御データAを用いて加工にかかる所要時間を算出する。
加工時間算出範囲指定入力手段381は、例えば、図11に示すように荒加工・中仕上げ・仕上げ加工などの各加工工程を表示して、ユーザに加工時間を計算する加工工程を指定させる(S107)。指定された範囲の各加工工程の加工にかかる加工時間を加工時間算出手段38で算出して、表示画面上に所要加工時間(図11の右下参照)を表示する(S108)。
あるいは、加工時間算出範囲指定入力手段381で軸制御データAに従って加工軌跡をシュミレーションして表示画面上に表示を行い(図11の画面の右側の加工軌跡を参照)、表示した加工軌跡のうち加工時間を計算する範囲を、マウスなどを用いて分割軌跡単位で指定させるようにしてもよい。
さらに、予め各加工工程の加工に必要な加工時間を算出して、画面の右側に各加工工程に必要な加工時間に対応した長さのバーB1(図11の画面右端を参照)を表示して、加工時間算出範囲指定入力手段381で加工時間を計算する加工工程の区間B2をバーB1上で指定させて、加工所要時間算出手段38で、指定された区間B2に該当する加工工程の加工時間を算出するようにしてもよい。
このようにして加工にかかる所要時間を確認して、加工時間がかかりすぎる場合には指定加工速度をあげて再度所要時間を確認するなど、必要に応じて加工条件を変えて加工時間を算出することができる。
また、工具寿命を時間で管理しているときには、加工最中に寿命が来てしまうような工具は新しい工具に予め交換しておくことができる。あるいは、加工工程管理が行ないやすくなるので、多数個取りや他の加工の割り込み加工を行なう場合には、実際に加工を行なう前に多数個取りや他の加工の割り込み加工に必要な準備をすることができる。
さらに、詳細で正確な加工時間が分かることで、加工の工程が組みやすくなる。例えば、加工時間が長くかかると分かれば最初に加工時間が短い加工を終わらして、帰宅前に加工時間が長い加工を実行させて夜間に加工するという様に能率的に機械を使用できる。
このようにして、加工所要時間を確認した後に、加工機で加工を開始する。加工制御装置3は、各加工工程ごとに軸制御データ記憶手段361に記憶されている軸制御データAを読み出し(S111)、出力手段37で指定工具軌跡Lに沿った順番で分割軌跡l1,l2,l3,・・・,li,・・・の各軸制御データAを加工機4の駆動部45に出力する。駆動部45の軸制御データ受信部46で軸制御データAを受取り(S301)、信号生成部47で受け取った順に従って軸制御データAから各軸を駆動する信号を生成して主軸アンプ48、サーボアンプ49に出力する(S302)。この軸制御データAには分割軌跡lの始点と一定の時間間隔Δtで各軸の速度変化が記録されており、各軸を各分割軌跡lの始点から一定の時間間隔Δtで各軸の速度を変えることで分割軌跡lに沿って工具位置を移動させる。駆動部45で各軸の速度を変化させるとともに、加工機4に各軸の位置を検出するエンコーダを設けて、工具位置が分割軌跡lからずれないように各軸の速度を調整するフィードバック機構を設けたものが望ましい。
上述の実施の形態では、ボールエンドミルを用いて加工を行うときのオフセット方法について説明したが、フラットエンドミルやラジアスエンドミルなど他のタイプの工具を用いて加工を行うときには、それに応じたオフセット形状を求めるようにすればよい。
上述の実施の形態では、一定の時間間隔で速度変化を記録した軸制御データを用いて制御する場合について説明したが、決められた時間間隔であれば、一定の時間間隔でなくてもよい。
また、軸制御データにはある時間間隔で各軸の速度を記録する場合について説明したが、速度の変化分を記録するようにしてもよい。
上述の実施の形態では、一定の時間間隔で速度変化を記録した軸制御データを駆動部に出力する場合について説明したが、各軸方向の速度の時間変化を表す数式のデータを軸制御データとして駆動部に出力し、駆動部で受け取った数式に従って各軸の速度を変化させるようにしてもよい。
このように軸制御データの各軸方向の速度の時間変化を数式で表した場合には、加工に必要な所要時間は数式から算出するようにすればよい。
以上、詳細に説明したように、指定工具軌跡を曲率に応じて分割した分割軌跡単位で、加工機の各軸の速度を制御する制御データを生成して加工機を駆動することにより、従来のように微小な線分で加工軌跡を近似することなく複雑な形状を加工することができので、従来のように微小な直線で近似したときのように直線の向きを変えるために必要な加減速をしたり、直線間に円弧を挿入したりしないので加工に必要な所要時間を軸制御データから正確に算出することができる。
さらに、軸制御データは、加工機の最大加速度や最大加加速度を超えている部分では、工具位置の移動速度を指定された指定加工速度よりも小さい速度にして、最大加速度や最大加加速度を超えないように各軸方向の速度を決められているため、加工に必要な時間が軸制御データから正確に算出することができる。
本実施の形態では、加工制御装置にソリッドモデルを入力して、軸制御データを生成する場合について説明したが、CAD装置から出力してソリッドモデルをCAM装置に出力して、CAM装置で軸制御データを生成して加工制御装置に出力するようにしてもよい。また、CAM装置で軸制御データを生成する場合には、CAM装置側で加工所要時間を算出するようにしてもよい。
CAM装置は、汎用コンピュータ(例えばワークステーション等)の補助記憶装置に軸制御データを生成する機能を備えたプログラムが読み込まれて実行されることにより実現される。上記機能を備えたプログラムは記録媒体やネットワークを介して配布されてコンピュータにインストールされる。
加工システムの概略構成図 加工機の駆動部の構成図 加工制御装置(加工シミュレーション装置)の構成図 加工形状のオフセットした形状の求め方を説明するための図 指定工具軌跡の求め方を説明するための図 指定工具軌跡を分割した分割軌跡の求め方を説明するための図 分割軌跡と加工速度の関係を表す図 各軸の速度変化を表した図 加工所要時間算出手段の構成図 加工所要時間を算出する範囲の指定方法の一例(その1) 加工所要時間を算出する範囲の指定方法の一例(その2) 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その1) 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その2) 加工システムの動作を説明するためのフローチャート(その3) 工具の移動を説明するための図 工具の移動と実際の加工軌跡の違いを説明するための図
符号の説明
1 加工システム
2 CAD装置
3 加工制御装置
4 加工機
5 ネットワーク
31 操作パネル
32 入力手段
33 オフセット形状生成手段
34 工具軌跡生成手段
35 分割軌跡算出手段
36 軸制御データ算出手段
38 加工所要時間算出手段
41 主軸
42 テーブル
43,44 送り軸
45 駆動部
46 軸制御データ受信部
47 信号生成部
48 主軸アンプ
48a,49a,49b モータ
49 サーボアンプ
311 パラメータ記憶手段
312 加工速度記憶手段(工具移動速度記憶手段)
313 オフセット値記憶手段
314 ピックフィード記憶手段
321 モデルデータ記憶手段
341 工具軌跡記憶手段
361 軸制御データ記憶手段
381 加工時間算出範囲指定入力手段
A 軸制御データ
M ソリッドモデル

Claims (5)

  1. 加工形状のモデルから生成される曲線を、工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて前記ワークを所定の形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡として記憶する工具軌跡記憶手段と、
    前記加工機の最大加速度をパラメータとして記憶するパラメータ記憶手段と、
    前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度を記憶する工具移動速度記憶手段と、
    前記指定工具軌跡を、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
    工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための軸制御データであって
    前記工具位置を前記指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の工具位置と、該工具位置から前記曲率に応じて前記最大加速度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各分割軌跡上における各軸方向の工具移動速度の時間変化とを軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて求められた各軸方向の工具移動速度を変えながら前記工具軌跡の所定の範囲を加工するときの加工所要時間を、前記所定の範囲を加工するときに用いられる前記軸制御データで指定された前記各軸方向の工具移動速度の時間変化から算出する加工所要時間算出手段とを備え
    前記軸制御データ算出手段が、前記分割軌跡上の接線方向に前記工具が移動するように各軸方向の工具移動速度を前記所定の時間間隔Δtで求めたものであることを特徴とする加工時間算出装置。
  2. 前記軸制御データ算出手段が、前記各軸方向の工具移動速度の時間変化を一定の時間間隔で求めるものであり、
    前記加工所要時間算出手段が、前記工具軌跡の前記所定の範囲内に存在する前記時間間隔の数をカウントして求めるものであることを特徴とする請求項1記載の加工時間算出装置。
  3. 前記分割軌跡算出手段が、前記最大加速度が大きい程前記指定工具軌跡を分割する間隔を広くするものであることを特徴とする請求項1または2記載の加工時間算出装置。
  4. 前記軸制御データ算出手段が、前記最大加速度に基づき、前記工具位置における前記分割軌跡の曲率が大きく、前記指定工具移動速度で加工を行ったときに該分割軌跡に沿って加工できないと予測される部分では、前記軸制御データにより定められる工具移動速度が前記指定工具移動速度より小さくなるように前記各軸方向の工具移動速度の時間変化を求めるものであることを特徴とする請求項3記載の加工時間算出装置。
  5. コンピュータを、
    加工形状のモデルから生成される曲線を、工具がワークを加工する工具位置を複数の軸方向に移動させる加工機を用いて前記ワークを所定の形状に加工する際の予め指定された指定工具軌跡とし、該指定工具軌跡の曲率が小さい部分は大きい間隔で分割し、該指定工具軌跡の曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割して複数の分割軌跡を求める分割軌跡算出手段と、
    工具移動速度を変えながら前記工具位置を前記分割軌跡上で移動させる前記加工機の駆動部に出力するための軸制御データであって
    前記工具位置を前記工具が前記ワークを加工する際の予め指定された指定工具移動速度に従った速度で各分割軌跡上を移動させて前記ワークを加工するときの該分割軌跡上における始点の工具位置と、該工具位置から前記曲率に応じて前記加工機の最大加速度を超えないように所定の時間間隔Δtで求めた各分割軌跡上における各軸方向の工具移動速度の時間変化とを軸制御データとして求める軸制御データ算出手段と、
    前記軸制御データに基づいて求められた各軸方向の工具移動速度を変えながら前記工具軌跡の所定の範囲を加工するときの加工所要時間を、前記所定の範囲を加工するときに用いられる前記軸制御データで指定された前記各軸方向の工具移動速度の時間変化から算出する加工所要時間算出手段として機能させるプログラムであって、
    前記軸制御データ算出手段が、前記分割軌跡上の接線方向に前記工具が移動するように各軸方向の工具移動速度を前記所定の時間間隔Δtで求めたものであることを特徴とするプログラム
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