JP6541259B2 - 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム - Google Patents

加工データ生成装置および加工データ生成プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6541259B2
JP6541259B2 JP2015161597A JP2015161597A JP6541259B2 JP 6541259 B2 JP6541259 B2 JP 6541259B2 JP 2015161597 A JP2015161597 A JP 2015161597A JP 2015161597 A JP2015161597 A JP 2015161597A JP 6541259 B2 JP6541259 B2 JP 6541259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
processing
section
frequent
control data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015161597A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017041041A (ja
Inventor
裕 大戸
裕 大戸
隆浩 目黒
隆浩 目黒
水谷 亘
亘 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sodick Co Ltd
Original Assignee
Sodick Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sodick Co Ltd filed Critical Sodick Co Ltd
Priority to JP2015161597A priority Critical patent/JP6541259B2/ja
Publication of JP2017041041A publication Critical patent/JP2017041041A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6541259B2 publication Critical patent/JP6541259B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Description

本発明は、最適な加工速度で被加工物に対して工具を移動させるための加工データ生成装置およびその加工データ生成プログラムに関するものである。
一般に、工作機械装置は、数値制御プログラム(NCプログラム)に基づいて工具と被加工物の相対移動を制御する数値制御装置を搭載している。一般的な数値制御方法では、NCプログラムを解析して得ることができる位置データに基づいて工具軌跡データ(CLデータ)を求めて、その工具軌跡に沿って加工が行われる。
しかし、実際に、数値制御工作機械、例えば、回転工具の相対移動方向に対して材料を除去する切削加工機を使って、NCプログラムに従った加工を行う場合、作業者の頭を悩ませることの1つに加工速度の値をいくつにするかということがある。一般に、荒加工においては工具メーカーから加工速度、主軸回転数が提供されているため作業者は迷うことがないが、仕上げ加工の領域においては作業者の判断に委ねられることが多い。
また、加工時には、NCプログラムで指定された送り速度(F値)で、必ずしも工具軌跡のとおりに工具を移動させることが可能なわけではない。指定された送り速度に基づいて最大の送り速度で工具を相対移動させようとすると、計算上の工具軌跡を逸脱して所望の加工形状を得ることができないおそれがあるため、通常は、最大の送り速度よりも十分に小さい安全な指令送り速度で工具が移動するようになっており、加工時間が不必要に長くなる傾向がある。
そこで、例えば、特許文献1には、工作機械の駆動部の駆動能力に関する駆動能力データを予め記憶している駆動能力データ記憶部と、CLデータと駆動能力データとに基づいて、CLデータの工具経路の各部における切削送り速度データを生成することで、最大送り速度により近い指令送り速度で加工することができる工作機械の制御システムが開示されている。
一方で、実際に加工時の速度はそこまで到達することはなくとも、可能な限り大きい加工速度を設定して加工するという手法もある。この場合、工具には適切な一刃あたりの取り量がおおよそ決まっているので、加工速度を上げるためには同時に主軸の回転数を上げる必要がある。
特開2012−152884号公報
しかし、加工速度に可能な限り大きい値を設定して加工するために、主軸の回転数を上げると、主軸あるいは工具の寿命が短くなるため、むやみに指令加工速度を上げればいいというものではない。また、必要以上に加工速度を上げても面質にいい影響を与えることはないので、適切な速度で加工を行うのが望ましい。
本来は、工具と被加工物とを相対移動させるための駆動装置の能力、工具の回転数、工具軌跡における曲率のような送り速度に影響を与える因子を考慮して指定送り速度を設定することによって、加工速度をより速くすることが可能となるはずである。しかしながら、送り速度を設定したNCプログラムに基づいて工具軌跡を作成して表示装置に表示したとしても、表示された工具軌跡のとおりに加工時に実際に工具が移動できるとは限らない。
したがって、操作者は、最適な送り速度を工具軌跡から想定することができないため、依然として操作者の経験に頼るところが大きく、操作者が多くの因子を考慮しながら適した送り速度を設定することは、面倒で難しい作業であり、不適切な送り速度を設定するおそれがある。結果的に、安全のために、設定送り速度をある程度抑えて加工が行われているので、加工速度を向上できる余地がある。
そこで、本発明では、加工時間を可能な限り短縮した最適な加工速度を得るための加工データを生成する加工データ生成装置および加工データ生成プログラムを提供することを目的とするものである。
本願発明の加工データ生成装置は、所定の工具軌跡に沿って基準加工速度で被加工物に対して加工機の工具が移動するように工具軌跡に対応する加工速度を求めて加工速度に基づいて所定の時間間隔毎の各制御軸の移動速度からなる軸制御データを生成する軸制御データ生成部と、加工速度が、基準加工速度を最大として加工速度を複数の速度区間に区分した各速度区分のうちのいずれの速度区間に属するかを判定する速度区間判定部と、各速度区間において該当する加工速度で要する加工時間が全体の加工時間に対して占める占有時間割合が最も高い速度区間を頻出速度区間として取得する頻出速度区間取得部と、頻出速度区間の範囲内の速度を修正基準加工速度として取得する加工速度取得部と、頻出速度区間の占有時間割合が、予め決められている基準占有時間割合を超えるか否かを判定する判定部と、軸制御データを出力する軸制御データ出力部と、を備えた加工データ生成装置であって、頻出速度区間の占有時間割合が基準占有時間割合を超えないときは、修正基準加工速度を基準加工速度として再度加工速度を求めて頻出速度区間を取得し、頻出速度区間の占有時間割合が基準占有時間割合を超えたときは、修正基準加工速度を基準加工速度として軸制御データを生成して出力することを特徴とする。
本願発明の加工データ生成プログラムは、コンピュータを、所定の工具軌跡に沿って基準加工速度で被加工物に対して加工機の工具が移動するように工具軌跡に対応する加工速度を求めて加工速度に基づいて所定の時間間隔毎の各制御軸の移動速度からなる軸制御データを生成する軸制御データ生成部と、加工速度が、基準加工速度を最大として加工速度を複数の速度区間に区分した各速度区分のうちのいずれの速度区間に属するかを判定する速度区間判定部と、各速度区間において該当する加工速度で要する加工時間が全体の加工時間に対して占める占有時間割合が最も高い速度区間を頻出速度区間として取得する頻出速度区間取得部と、頻出速度区間の範囲内の速度を修正基準加工速度として取得する加工速度取得部と、頻出速度区間の占有時間割合が、予め決められている基準占有時間割合を超えるか否かを判定する判定部と、軸制御データを出力する軸制御データ出力部として機能させる加工データ生成プログラムであって、頻出速度区間の1つの占有時間割合が基準占有時間割合を超えないときは、修正基準加工速度を基準加工速度として再度加工速度を求めて頻出速度区間を取得し、頻出速度区間の占有時間割合が基準占有時間割合を超えたときは、修正基準加工速度を基準加工速度として軸制御データを生成して出力させることを特徴とする。
「軸制御データ」とは、被加工物に対して工具位置を相対移動させるために各制御軸を制御するためのデータをいい、各制御軸の速度を所定の時間間隔で記録したものであっても、数式などを用いて所定の時間間隔で各制御軸の速度を変化させることができるものであってもよい。ただし、本発明においては、加工速度をシミュレーションするときに使用するデータとして、「軸制御データ」は、各制御軸に分配する前の工具軌跡における速度を所定の時間間隔で記録したものを含んでいう。
また、「所定の時間間隔」とは、予め決められた時間間隔であれば、一定の時間間隔であっても、時間間隔が一定のものでなくてもよい。具体的には、例えば、速度と加工する工具軌跡の形状に応じて、時間間隔を変えたものであってもよい。
また、「工具軌跡に対応する加工速度」とは、各制御軸を移動させることによって所定の工具軌跡上を工具が被加工物に対して相対移動するときの工具の移動速度をいう。特に、本発明では、「工具軌跡に対応する加工速度」を同時に移動する各制御軸の移動体の移動速度を合成した工具が相対的に移動する方向の速度として「合成速度」ということがある。
また、頻出速度区間取得部は、占有時間割合の頻度分布におけるピークが複数ある場合には、ピークが現れる速度区間のうち最も速度が速い速度区間を頻出速度区間として取得すものが好ましい。
「占有時間割合の頻度分布におけるピーク」とは、各速度区間で要する加工時間が全体の加工時間に対してどの程度の割合であるかを示す占有時間割合が各速度区間の間でどのような頻度で現れているか、において、各速度区間に対する加工時間の変化を表わす曲線が上昇から下降に転じるところをいう。したがって、本発明において、ピークは最大値ではなく、複数存在する可能性がある。
さらに、加工速度取得部は、頻出速度区間の範囲内の速度のうちの最高速度を修正基準加工速度として取得するものが好ましい。
また、速度区間ごとに異なる色を割り当てて、軸制御データ生成部で生成された軸制御データに従って実際の工具の移動軌跡を表示装置に表示させるときに、速度区間に対応させて割り当てられた色を移動軌跡に分配して移動軌跡を表示装置に色分け表示させる軌跡表示制御部をさらに備えるようにしてもよい。
さらにまた、軸制御データ生成部は、加工機の各軸の最大加速度を超える部分ではこの最大加速度を超えないように工具を移動させるように各制御軸の移動速度を決定した軸制御データを生成するものが望ましい。
本発明の加工データ生成装置では、基準加工速度に従って、所定の工具軌跡に沿って工具が移動するように工具軌跡に対応する加工速度を求めて、得られた所定の時間間隔毎の加工速度が、複数の速度区間のいずれの速度区間に該当するかを判定して、そのときの加工速度で加工が行われるものとして加工時間が全体の加工時間に対して占める占有時間割合が所定の割合以上になる速度区間を特定するように基準加工速度を変えながらシミュレーションを繰り返すことで作業者が難しい判断をすることなく最適な加工速度を得ることが可能になる。
また、加工速度を複数の速度区間に分けた各速度区間ごとに異なる色を割り当てて、各速度区間に対応させて被加工物に対して工具を移動させる移動軌跡を表示装置に色分け表示させることにより、目視で速度区間の頻度分布を確認することができる。
加工システムの概略構成図 加工データ生成装置の機能ブロック図 工具軌跡を分割した分割軌跡の求め方を説明するための図 分割軌跡と加工速度の関係を表す図 各軸の速度変化を表した図 合成速度の加工時間の分布を表す図(その1) 合成速度の加工時間の分布を表す図(その2) 加工データ生成装置の処理の流れを示すフローチャート モデルを基準加工速度で加工した時の速度分布を表す表示例 合成速度の加工時間の分布を表す図(その3) 最終的な基準加工速度でモデルを加工した時の速度分布を表す表示例 速度区間に応じて移動軌跡の色を変えて表示する方法を説明するための図
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の加工データ生成装置を備えた加工システムの概略構成図である。
加工システム1は、本発明の加工データ生成装置2と、加工機を制御する加工制御装置(数値制御装置)3と、被加工物(ワーク)をテーブルに設置して工具でワークを加工する加工機4とからなる。加工データ生成装置2と数値制御装置3とは通信ケーブル5で接続される。
図2に示すように、本発明の加工データ生成装置2は、パーソナルコンピュータやタブレットコンピュータなどのコンピュータで構成され、液晶表示(LCD)装置等のディスプレイ装置などの表示装置で構成される表示部11、キーボート・マウス・タッチパネルなどで構成される操作部12、ハードディスクなどの記憶部13、数値制御装置3にデータの送信を行う出力部(軸制御データ出力部)22が設けられる。以下、表示部を表示装置として説明する。
記憶部13には、オペレーティングシステムのような基本的なシステムソフトウェアとともに、CAMなどのアプリケーションソフトウェアに加え、加工データ生成プログラムが予めインストールされている。
さらに、記憶部13には、CAM機能を用いて生成された工具軌跡を表すNCプログラムなどの工具軌跡のデータ、加工に用いる加工機の最大加速度、最大加加速度などの各加工機の物理特性に依存する機械固有の設定値が記憶される。
NCプログラムは、コンピュータ内のCAMソフトウェアを用いて生成されて記憶部13に記憶されたものであっても、外部に設けられたコンピュータで生成されたNCプログラムや外部ストレージに記憶されたNCプログラムをネットワーク経由で入力したものであってもよい。あるいは、工具軌跡のデータは、CAM(あるいはCAD)から出力されたパラメトリック曲線で表されたデータであってもよい。
記憶部13に記憶されている加工データ生成プログラムが実行されることにより、コンピュータは本発明の加工データ生成装置2として機能し、図2に示すように、データ入力部15、軸制御データ演算部16、速度区間判定部17、頻出速度区間取得部18、判定部19、繰り返し制御部20、加工速度取得部21、軸制御データ出力部22、軌跡表示制御部23として機能する。
データ入力部15は、操作者がグラフィカルユーザインターフェースを用いて、表示装置11に表示されたNCプログラムなどの工具軌跡が記録されたデータの一覧から、操作部12を用いて選択したデータを入力データとして受け付けて、軸制御データ演算部16に受け渡す。以下、工具軌跡がNCプログラムで与えられる場合について説明する。
また、データ入力部15は、操作部12から入力された最初の基準加工速度Fを受け付けて、軸制御データ演算部16に受け渡す。
NCプログラムには、命令を示すNCコード(G01:直線補間、G02またはG03:円弧補間等)、各制御軸(X軸、Y軸、Z軸)の座標値、送り速度(F値、以下、加工速度として説明する)などのパラメータの値が記録されている。
軸制御データ演算部16は、与えられた基準加工速度Fでワークに対して工具を移動させるように加工機の各軸を制御するための軸制御データを生成する。所定の加工形状を加工するための工具軌跡はNCプログラムで与えられ、与えられた工具軌跡に沿って、基準加工速度Fに近い速度でワークに対して工具を移動させるために、加工機の物理特性(特に、加減速の限界を表す加速度や加加速度など)を加味して軸制御データを生成する。実施の形態の加工データ生成装置では、軸制御データは、速度の時間変化を記録したものをいい、例えば、軸制御データには、所定の時間間隔で加工機の工具をワークに対して相対移動させる各制御軸の移動速度が記録される。
軸制御データ演算部16には、さらに、NCプログラム解読部30、工具軌跡生成部31、軸制御データ生成部32が設けられる。
NCプログラム解読部30は、記憶部13から操作者によって選択されたファイルのNCプログラムを読み出して、読み出したNCプログラムをプログラムブロック毎に順番に解読してNCデータを生成する。生成されたNCデータのうち、移動に関するNCコードと位置データなどの工具軌跡の形状を定義したデータは、工具軌跡生成部31に出力される。また、加工条件などのパラメータに関するNCデータは、記憶部13に出力される。
工具軌跡生成部31は、NCプログラムを解読して得られた工具軌跡の形状を定義するNCデータ、例えば、Gコードと各軸の座標値を解析して、NCプログラムで定義されている工具軌跡との誤差が所定の範囲内に収まるように複数のNURBS(非一様有理Bスプライン Non-Uniform Rational B-Spline)などのパラメトリック曲線に変換する。誤差の範囲は、経験的に決められる範囲であればよく、加工対象物、加工形状などによって決められる。パラメトリック曲線で表された工具軌跡は記憶部13に一旦記憶される。
軸制御データ生成部32は、基準加工速度Fを用いて、パラメトリック曲線に変換された工具軌跡Lを軸制御データに変換する。以下の軸制御データを生成する演算では、記憶部13に記憶されているパラメータを用いて演算が行われるが、軸制御データを出力する加工機の設定に応じて、操作者により、予めいずれの加工機用のパラメータを用いるかが選択される。最初は、データ入力部15から受け渡された基準加工速度Fを用いて、軸制御データ生成部32は実行されるが、繰り返し制御部20によって繰り返される度に、基準加工速度Fは小さい値に変更されて軸制御データ生成部32は実行される。基準加工速度Fの変更についての詳細は、後述する。
まず、パラメトリック曲線に変換された工具軌跡Lの曲率に応じて工具軌跡Lを分割した分割軌跡を求める。加工機4は、指定された2点間を各軸の速度を制御しながら工具の加工位置を移動させてワークを加工するが、工具軌跡Lの曲率が大きい部分では、加工機4の慣性モーメントや剛性などに影響されて、工具軌跡Lに沿って工具の加工位置を移動させるのが難しい部分がある。また、加工機4に指定した2点間を結ぶ工具軌跡Lが、直線から大きく外れることがない方が好ましい。そこで、工具軌跡Lの曲率を求め、図3に示すように、工具軌跡Lを曲率が小さいところは大きい間隔で分割し、曲率が大きくなるに従って小さい間隔で分割し、工具軌跡L上の点P1,P2,P3,P4,・・・,Pi,Pi+1、・・・で分割した複数の分割軌跡l1,l2,l3,l4,・・・,li,・・・に分ける。例えば、工具軌跡の曲率が小さく(曲率が0に近い)略直線である範囲の工具軌跡Lは1つの分割軌跡にする。つまり、直線に近い部分が続くところでは、長い距離の工具軌跡が1つの分割軌跡lとなり、曲率が大きいところは短い間隔で分割軌跡lが生成される。
次に、分割した各分割軌跡l1,l2,l3,l4,・・・,li,・・・に沿って工具を指定された基準加工速度Fで移動させるときの分割軌跡l(lは、l1,l2,l3,l4,・・・,li,・・・のいずれかを指す)上の点の各軸の位置と、所定の時間間隔で求めた各軸の速度の時間変化で表わされる移動指令値とを記録した軸制御データを求める。軸制御データには、分割軌跡上の少なくとも1点の各軸の位置を含むものであればよい。例えば、軸制御データに分割軌跡l上の始点の位置と分割軌跡に沿って移動させるときの各軸の速度変化とが記録されている場合には、始点の位置から各軸を指定された速度変化に従うように各軸を制御することによって、分割軌跡lに沿って工具の加工位置を各軸の速度変化を合成した合成速度で移動させることができる。
図4に示すような分割軌跡lに沿って、指定された基準加工速度Fでワークを加工するには、分割軌跡l上の各位置で、工具の加工位置を接線方向に基準加工速度Fで移動させることで、工具の加工位置を分割軌跡lに沿って移動させることができる。つまり、基準加工速度Fを、分割軌跡lの各位置における接線ベクトルの各軸の成分X,Y,Zに分け、始点の位置からX軸をX方向の速度成分で移動させ、Y軸をY方向の速度成分で移動させ、Z軸をZ方向の速度成分で移動させるように制御することで分割軌跡に沿って工具の加工位置を移動させることが可能になる。図4に示すように、分割軌跡l上の始点の位置P1での各軸の速度成分は(V1x,V1y,V1z)となり、終点の位置P2での各軸の速度成分は(V2x,V2y,V2z)となるので、各軸を位置P1から位置P2に移動する間に各軸の速度をV1x→V2x、V1y→V2y、V1z→V2zに変化させる。また、分割軌跡lに沿うように工具を移動させるには、工具の進行方向が分割軌跡の接線方向に向くように短い時間間隔で各軸の速度を変える必要がある。
まず、図5に示すように、各分割軌跡l上を基準加工速度Fで工具を移動させるときの各軸を移動させる速度Vx,Vy,Vzの時間変化を表す速度曲線を求める。図5は、Z方向の移動がなくXY平面でのみ移動がある場合を示す。各軸の速度をこの速度曲線に従うように制御することにより、加工位置を分割軌跡lに沿って移動させることができる。そこで、軸制御データには、例えば、各軸の速度曲線を短い一定の時間間隔Δtで分割した各点における各軸の速さと、分割軌跡lの開始点を記録する。
加工機4には最大加速度や最大加加速度に限界があるため指定された基準加工速度Fを維持したまま、分割軌跡lに沿って工具の加工位置を移動させることができないところがある。そこで、最大加速度や最大加加速度に関するパラメータに基づいて、加工位置における分割軌跡lの曲率が大きく、基準加工速度Fで加工を行ったときに分割軌跡lに沿って加工できないと予測される部分では、指定された基準加工速度Fより小さくなるように各軸方向の速度を求める。具体的には、分割軌跡を時間間隔Δtで分割した各点における分割軌跡の曲率に基づいて、指定された基準加工速度Fで各軸を移動させたときの加速度と加加速度を求め、その加速度や加加速度が、パラメータに設定されている加工機4の最大加速度や最大加加速度を超えている部分は、加工位置の移動速度を基準加工速度Fよりも小さい速度にして最大加速度や最大加加速度を超えないように各軸方向の速度を求めて軸制御データを生成する。
また、図5に示す、時間T0から時間Tnまでの速度曲線の積分値が時間T0から時間Tnまでに移動した距離となるので、時間Tnにおける各軸の位置は、分割軌跡lの開始点P0に速度曲線のT0〜Tn間の積分値を加えることにより各軸の位置が求められる。
ここでは、軸制御データに、一定の時間間隔Δtで各軸の速度を記録する場合について説明するが、直線上を工具の加工位置を移動するときのように速度に変化がない場合には、直線移動の区間は各軸の速度を記録しなくてもよい。また、時間間隔は常に一定でなくてもよく、曲率が小さい区間は大きい時間間隔で速度を記録し、曲率が大きい区間は小さい時間間隔で速度を記録するようにしてもよい。時間間隔が一定でない場合には、軸制御データに速度を記録した時間間隔も記録する。常に、一定の時間間隔で、速度を記録する場合には、精度が維持できるように、最も小さい時間間隔で速度を記録しなければならないが、曲率に応じて時間間隔を変えるようにすることで、データ量を減らすことができる。
上記の各処理により、各分割軌跡l1,l2,l3,l4,・・・,li,・・・に対して生成された軸制御データを工具軌跡の加工開始位置から順にファイルに記録して、記憶部13に一旦記憶する。
速度区間判定部17は、軸制御データを計算する過程で求められる接線方向の速度に従って、工具軌跡(分割軌跡)に対応する加工速度が、基準加工速度Fを最大として加工速度を複数の速度区間に区分したときの複数の速度区間のいずれに属するかを判定し、各分割軌跡における加工速度が属する速度区間に応じて分割軌跡をさらに分割する。例えば、F10000mm/minが基準加工速度Fとして与えられたときには、10区間(0〜1000mm/min、1000〜2000mm/min、2000〜3000mm/min、・・・、8000〜9000mm/min、9000〜10000mm/min)に速度区間を分けて、各軸制御データの分割軌跡上の各位置の加工速度がいずれの速度区間に属するかを判定する。
軌跡表示制御部23は、基準加工速度Fを最大として加工速度が複数の速度区間に区分された各速度区間ごとに異なる色を割り当てて、速度区間判定部17に従って、工具を移動させる移動軌跡の各位置における加工速度(合成速度)が属する速度区間に割り当てられた色を該当する移動軌跡に分配して表示装置11に移動軌跡を色分け表示させる。
例えば、図12(a)に示すように、Q1〜Q3の分割軌跡のうちQ1〜Q2は、軸制御データで2000〜3000mm/minの速度区間内の速度が与えられ、Q2〜Q3は、軸制御データで3000〜4000mm/minの速度区間内の速度が与えられている場合は、分割軌跡のうちQ2より前の部分軌跡とQ2より後の部分軌跡とに分けて、Q1〜Q2の部分軌跡は青で描画し、Q2〜Q3の部分軌跡は水色で描画する。あるいは、図12(b)に示すように、分割軌跡のうち真ん中Q5〜Q6の一部のみが3000〜4000mm/minの速度区間内の速度が与えられ、残りのQ4〜Q5とQ6〜Q7の部分が2000〜3000mm/minの速度区間内の速度が与えられる場合には、3つの部分軌跡に分けられ、Q5〜Q6の部分軌跡は水色で描画し、残りのQ4〜Q5とQ6〜Q7の部分軌跡は青で描画する。図12では、2つの速度区間に属する部分軌跡に分割する例を示すが、3つ以上の速度区間に属する部分がある場合は、その速度区間に応じて3つ以上の色で描画される。
図9に色分け表示された移動軌跡の一例を示す。図9(a)が元の加工形状を表し、図9(b)(c)は、元の加工形状を加工する時に予測される加工速度の分布を色分け表示した例である。濃い部分ほど、高速で加工されることを示す。色分け表示することで、どの速度区間の速度が多く分布するかを目視によって即座に認識することが可能になる。
頻出速度区間取得部18は、軸制御データに基づいて速度区間判定部17で判定した結果に応じて、各速度区間ごとにその速度区間の範囲内の加工速度で加工が行われる時間を積算した積算時間を取得し、全体の加工時間に対して、各速度区間に該当する加工速度で加工が行われる占有時間割合が最も高い速度区間を頻出速度区間として取得する。例えば、F10000mm/minが基準加工速度Fとして与えられたときには、例えば、10区間(0〜1000mm/min、1000〜2000mm/min、2000〜3000mm/min、・・・、8000〜9000mm/min、9000〜10000mm/min)に分けて、頻出速度区間を取得する。F10000mm/minを基準加工速度Fとしたときに得られた軸制御データの加工速度の加工時間の分布が図6に示すようになった場合、他の速度区間に比べて全体の加工時間に対する占有時間割合が最も大きい速度区間3000〜4000mm/minが頻出速度区間となる。
あるいは、図7に示すように、加工時間のピークがあらわれる速度区間、つまり、前後の2つの隣接する速度区間より加工時間の占有時間割合が高い速度区間が複数現れる場合には、頻出速度区間取得部18は、複数の速度区間(図7の例では、3000〜4000mm/minと5000〜6000mm/min)を頻出速度区間として取得する。加工速度取得部21は、頻出速度区間が複数あった場合には、速い方の頻出速度区間(図7の例では、5000〜6000mm/min)から修正基準加工速度を取得する。具体的には、速い方の頻出速度区間の最高速度を修正基準加工速度(図7の例では、6000mm/min)とする。
頻出速度区間取得部18を用いて得られた頻出速度区間内の速度が加工に適した加工速度に近い速度であると予測される。
そこで、加工速度取得部21は、頻出速度区間取得部18によって得られた頻出速度区間から基準加工速度Fを修正するための修正基準加工速度を取得する。頻出速度区間内に最適な加工速度があると考えられが、加工時間は短い方が好ましいので頻出速度区間内の最高速度を修正基準速度とする。例えば、頻出速度区間が3000〜4000mm/minであるときは、この速度区間内の最高速度4000mm/minを修正基準加工速度とする。あるいは、修正基準加工速度は、頻出速度区間内の最高速度に近い値であれば最高速度でなくてもよい。
次に、判定部19は、頻出速度区間取得部18で取得した頻出速度区間の占有時間割合が、予め決められている基準占有時間割合を超えるか否かを判定する。頻出速度区間の占有時間割合がある程度高いときが、最適な加工速度であると考えられる。例えば、80%を超えたくらいが、最適な加工速度であると考えられる。頻出速度区間の占有時間割合はある程度高い方が良いが、100%に近い場合には多くの箇所で最適な加工速度を下回っている可能性が高いと考えられるので、その速度区間内の速度よりもう少し早い速度区間内に最適な加工速度である可能性が高い。そこで、基準占有時間割合は80%前後に設定するのが好ましいが、経験に基づいて、加工機、ワーク、工具、形状などに応じて変えるようにしてもよい。
繰り返し制御部20は、判定部19によって頻出速度区間の占有時間割合が基準占有時間割合を超えると判定されるまで、加工速度取得部21により取得された修正基準加工速度を基準加工速度として軸制御データ生成部32で軸制御データを生成して、速度区間判定部17で軸制御データの速度区間を判定し、頻出速度区間取得部18で頻出速度区間を取得し、加工速度取得部21で修正基準加工速度を取得する処理を繰り返す。なお、判定部19の判定結果に対応して軸制御データ生成部32が軸生成データを生成するように加工データ生成装置2が構成されている場合は、繰り返し制御部20を設ける必要はない。
軸制御データ出力部22は、判定部19によって頻出速度区間の占有時間割合が基準占有時間割合を超えたときは、加工速度取得部21で取得した修正基準加工速度を用いて軸制御データ生成部32で生成した軸制御データを通信ケーブル5を介して数値制御装置3へ出力する。
ここで、加工システム1の加工データ生成装置2で、最適な加工速度の軸制御データを生成する処理の流れの一例を図8のフローチャートを用いて説明する。
加工データ生成装置2が起動されると、最初に、記憶部13に記憶されているNCプログラムを検索して、プログラム名を表示装置11に表示する。操作者は、グラフィカルユーザインターフェースを用いて、表示装置11に表示されたNCプログラム名の一覧から、操作部12を用いて選択する(S1)。また、操作部12を用いて、最初の基準加工速度Fとして、例えば、10000mm/minを設定する(S2)。初期に与える基準加工速度Fの値は任意であるが、適する加工速度として求められる加工速度が初期に与える基準加工速度Fを超えることがないため、シミュレーションの結果が本来の最適な加工速度よりも小さくならないようにするためには、実際に予測される加工に適した加工速度よりかなり大きな加工速度を設定する。原則加工形状に関わらず確実に超えるはずがないと推定される大きい値を設定することで、より理想に近い速い加工速度を求めることができる。ただし、大きすぎ初期の基準加工速度Fが工具の最大の回転数との関係であり得ないほど大きい値が与えられても、特に技術的な有利なことがないので、適切な値を経験的に決定する。実施の形態の加工データ生成装置によると、初期の基準加工速度を固定値として与えておくことができ、最初に基準加工速度Fが与えられた後は作業者が入力する必要がないので、作業者の負担がより軽減される利点を有する。
選択されたNCプログラムをデータ入力部15で受け取り、軸制御データ演算部16に渡す。軸制御データ演算部16は、受け取ったNCプログラムをNCプログラム解読部30で解読して、移動に関するNCコード(G01、G02、G03など)と位置データを工具軌跡生成部31に出力する。工具軌跡生成部31は、NCプログラムから得られたNCコードと位置データに基づいて、工具軌跡をNURBSなどのパラメトリック曲線に変換する。さらに、パラメトリック曲線と設定された基準加工速度F(10000mm/min)を用いて軸制御データ生成部32で軸制御データを生成して記憶部13に記憶する(S3)。
まず、記憶部13に記憶されている軸制御データを先頭から順に読み出す。速度区間判定部17は、読みだした軸制御データの移動速度に基づいて、軸制御データの分割軌跡l上の各部分が、いずれの速度区間に属するかを判定する(S4)。基準加工速度Fが10000mm/minである場合には、0〜1000mm/min、1000〜2000mm/min、2000〜3000mm/min、3000〜4000mm/min、4000〜5000mm/min、5000〜6000mm/min、6000〜7000mm/min、7000〜8000mm/min、8000〜9000mm/min、9000〜10000mm/minの10個の速度区間に分けて、加工速度がいずれの速度区間に入るかを判定する。
また、軌跡表示制御部23は、分割軌跡lを該当する速度区間に割り当てられた色を用いて、移動軌跡を表示装置11に色分け表示させる(S5)。例えば、加工速度が9000〜10000mm/minである場合には赤、加工速度が8000〜9000mm/minである場合にはオレンジ、加工速度が7000〜8000mm/minである場合には黄色、合成速度が6000〜7000mm/minである場合には黄緑、加工速度が5000〜6000mm/minである場合には緑、加工速度が4000〜5000mm/minである場合には青緑、加工速度が3000〜4000mm/minである場合には水色、加工速度が2000〜3000mm/minである場合には青、加工速度が1000〜2000mm/minである場合には青紫、加工速度が0〜1000mm/minである場合には紫を割り当て、工具の移動軌跡に従って、加工速度が該当する速度区間に割り当てられた色で軌跡の描画を行う。また、頻出速度区間取得部18は、速度区間判定部17での判定に従って、各速度区間毎に、その速度区間内の速度で加工が行われる時間を積算した積算時間を随時計算する(S6)。
記憶部13に記憶されている先頭の軸制御データから順に読み込みながら最後の軸制御データになるまで(S7−NO)、S4〜S6の処理を繰り返し行なう。最後の軸制御データまでS4〜S6の処理が終わると(S7−YES)、頻出速度区間取得部18は全体の加工時間に対する占有時間割合が最も大きい速度区間を頻出速度区間として取得する(S8)。
図9(b)は、元の加工形状を加工するために基準加工速度Fに10000mm/minを指定して生成した軸制御データをシミュレーションしたときの速度の分布を色分け表示した例である。特に、特定の速度区間が多く表れることなく全体に様々な速度が分布している。
加工速度が図6に示すように分布する場合、頻出速度区間取得部18によって取得される頻出速度区間は速度区間3000〜4000mm/minとなる。そこで、加工速度取得部21では、頻出速度区間の最高速度4000mm/minを修正基準加工速度として取得する(S9)。
判定部19で、頻出速度区間3000〜4000mm/minの合成速度で加工が行われる時間が全体の加工時間に対する占有時間割合が、例えば80%(基準占有時間割合)を超えるか否かを判定する(S10)。繰り返し制御部20は、80%を超えない場合には(S10−NO)、修正基準加工速度4000mm/minを基準加工速度Fとして設定して軸制御データ生成部32に受け渡して軸制御データを再度生成して記憶部13に記憶する(S3)。
再度、新たに生成した軸制御データを用いて加工速度がどの速度区間に入るかを判定する(S4)。基準加工速度Fが4000mm/minに設定されているので、0〜400mm/min、400〜800mm/min、800〜1200mm/min、1200〜1600mm/min、1600〜2000mm/min、2000〜2400mm/min、2400〜2800mm/min、2800〜3200mm/min、3200〜3600mm/min、3600〜4000mm/minの10個の速度区間に分けて、加工速度がいずれの速度区間に入るかを判定する。
軌跡表示制御部23で、速度区間に割り当てられた色を用いて、移動軌跡を表示装置11に色分け表示させる(S5)。また、頻出速度区間取得部18で、各速度区間毎の積算時間を随時計算する(S6)。S4〜S6の処理を最後の軸制御データまで(S7)繰り返し行なう。基準加工速度Fを4000mm/minにして得られた軸制御データの合成速度が図10に示すように分布する場合、この時の頻出速度区間取得部18によって得られる頻出速度区間は2800〜3200mm/minとなる(S8)。加工速度取得部21は、頻出速度区間の最高速度3200mm/minを修正基準加工速度として取得する(S9)。図9(c)は、基準加工速度4000mm/minを指定して生成した軸制御データをシミュレーションしたときの速度の分布を色分け表示した例である。基準加工速度として10000mm/minを指定した時に比べて、中程度の速度区間が多く表れるようになっている。
判定部19で、頻出速度区間内の合成速度で加工が行われる時間が全体の加工時間に対する占有時間割合が、80%を超えるかを判定する(S10)。繰り返し制御部20は、占有時間割合が80%を超えるまでS3〜S10までの処理を繰り返す。
繰り返し処理を行った結果、基準加工速度Fを3200mm/minとしたときに軸制御データを生成してシミュレーションした時に、頻出速度区間が1280〜1600mm/minになり、判定部19で、この頻出速度区間の占有時間割合が80%を超えると判定された場合には(S10−YES)、1600mm/minを基準加工速度Fに設定して軸制御データ生成部32で軸制御データを再度生成する(S11)。
軸制御データ出力部22は、基準加工速度Fに1600mm/minに設定して軸制御データ生成部32で生成した軸制御データを、通信ケーブル5を介して数値制御装置3へ出力する(S12)。
上記のように、占有時間割合が80%を超えた頻出速度区間が、複数の速度区間のうち最も速い速度区間ではない場合には、頻出速度区間の最高速度を用いて軸制御データ生成部32で再び軸制御データを生成するが、占有時間割合が80%を超えた速度区間が、複数の速度区間のうち最も速い速度区間の場合には、既に、頻出速度区間の最高速度で軸制御データが生成されているので、軸制御データ生成部32で再び軸制御データを生成することなく軸制御データ出力部22から記憶部13に記憶されている軸制御データを出力するようにしてもよい。
図11に、最終的に数値制御装置3に出力する軸制御データをシミュレーション部でシミュレーションしたときの速度の分布を色分け表示した例を示す。全体に濃い色(高い速度区間)の速度の分布が多く表れている。つまり、全体が基準加工速度Fに近い合成速度で加工されることがわかる。図8のフローチャートには、判定部19で占有時間割合が基準占有時間割合を超えたときは、直ぐに軸制御データ出力部22から軸制御データを出力しているが、出力する前にシミュレーションを行って、速度分布を確認した上で、軸制御データ出力部22から軸制御データを出力してもよい。
実際に加工機4で加工を行う際には、加工機4に出力された軸制御データを生成した時の基準加工速度Fに対応する主軸の回転数を設定して加工を行う。
以上、詳細に説明したように、初めに基準加工速度に高い速度を設定してシミュレーションをして、シミュレーションで得られた合成速度の出現頻度の多い速度に徐々に下げていくことにより、加工時間をなるべく短縮できるような加工速度を見つけることができ、その加工速度に合わせた主軸の回転数を決定することができる。これにより、必要以上に工具の回転数を上げることがないので、工具を長持ちさせることができる。また、適切な加工速度で加工することにより、面の仕上げ精度を向上させることが可能になる。
上述の実施の形態では、軌跡表示制御部で移動軌跡を合成速度に応じた色で色分け表示することで、目視で加工速度の分布を確認しながら最適な加工速度を見つけているが、軌跡表示制御部で表示を行わないで、出現頻度の多い速度に徐々に下げていき、最も適した加工速度の軸制御データを自動で生成するようにしてもよい。
1 加工システム
2 加工データ生成装置
3 加工制御装置
4 加工機
5 通信ケーブル
11 表示部
12 操作部
13 記憶部
14 入出力部
15 データ入力部
16 軸制御データ演算部
17 速度区間判定部
18 頻出速度区間取得部
19 判定部
20 繰り返し制御部
21 加工速度取得部
22 軸制御データ出力部
23 軌跡表示制御部
30 プログラム解読部
31 工具軌跡生成部
32 軸制御データ生成部

Claims (6)

  1. 所定の工具軌跡に沿って基準加工速度で被加工物に対して加工機の工具が移動するように前記工具軌跡に対応する加工速度を求めて前記加工速度に基づいて所定の時間間隔毎の各制御軸の移動速度からなる軸制御データを生成する軸制御データ生成部と、
    前記加工速度が、前記基準加工速度を最大として加工速度を複数の速度区間に区分した各速度区分のうちのいずれの速度区間に属するかを判定する速度区間判定部と、
    前記各速度区間において該当する加工速度で要する加工時間が全体の加工時間に対して占める占有時間割合が最も高い速度区間を頻出速度区間として取得する頻出速度区間取得部と、
    前記頻出速度区間の範囲内の速度を修正基準加工速度として取得する加工速度取得部と、
    前記頻出速度区間の占有時間割合が、予め決められている基準占有時間割合を超えるか否かを判定する判定部と、
    前記軸制御データを出力する軸制御データ出力部と、
    を備え、
    前記頻出速度区間の占有時間割合が前記基準占有時間割合を超えないときは、前記修正基準加工速度を前記基準加工速度として再度加工速度を求めて前記頻出速度区間を取得し、前記頻出速度区間の占有時間割合が前記基準占有時間割合を超えたときは、前記修正基準加工速度を前記基準加工速度として前記軸制御データを生成して出力することを特徴とする加工データ生成装置。
  2. 前記頻出速度区間取得部は、前記占有時間割合の頻度分布におけるピークが複数ある場合には、前記ピークが現れる速度区間のうち最も速度が速い速度区間を頻出速度区間として取得することを特徴とする請求項1記載の加工データ生成装置。
  3. 前記加工速度取得部は、前記頻出速度区間の範囲内の速度のうちの最高速度を前記修正基準加工速度として取得することを特徴とする請求項1または2記載の加工データ生成装置。
  4. 前記各速度区間ごとに異なる色を割り当てて、前記軸制御データ生成部で生成された前記軸制御データに従って前記工具の移動軌跡を表示装置に表示させるときに、前記速度区間に対応させて前記割り当てられた色を前記移動軌跡に分配して前記移動軌跡を表示装置に色分け表示させる軌跡表示制御部をさらに備えた請求項1〜3いずれか1項記載の加工データ生成装置。
  5. 前記軸制御データ生成部は、さらに、前記加工機の各軸の最大加速度を超える部分では該最大加速度を超えないように前記工具を移動させるように前記各制御軸の前記移動速度を決定した前記軸制御データを生成することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の加工データ生成装置。
  6. コンピュータを、
    所定の工具軌跡に沿って基準加工速度で被加工物に対して加工機の工具が移動するように前記工具軌跡に対応する加工速度を求めて前記加工速度に基づいて所定の時間間隔毎の各制御軸の移動速度からなる軸制御データを生成する軸制御データ生成部と、
    前記加工速度が、前記基準加工速度を最大として加工速度を複数の速度区間に区分した各速度区分のうちのいずれの速度区間に属するかを判定する速度区間判定部と、
    前記各速度区間において該当する加工速度で要する加工時間が全体の加工時間に対して占める占有時間割合が最も高い速度区間を頻出速度区間として取得する頻出速度区間取得部と、
    前記頻出速度区間の範囲内の速度を修正基準加工速度として取得する加工速度取得部と、
    前記頻出速度区間の占有時間割合が、予め決められている基準占有時間割合を超えるか否かを判定する判定部と、
    前記軸制御データを出力する軸制御データ出力部として機能させる加工データ生成プログラムであって、
    前記頻出速度区間の1つの占有時間割合が前記基準占有時間割合を超えないときは、前記修正基準加工速度を前記基準加工速度として再度加工速度を求めて前記頻出速度区間を取得し、前記頻出速度区間の占有時間割合が前記基準占有時間割合を超えたときは、前記修正基準加工速度を前記基準加工速度として前記軸制御データを生成して出力させることを特徴とする加工データ生成プログラム。
JP2015161597A 2015-08-19 2015-08-19 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム Active JP6541259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015161597A JP6541259B2 (ja) 2015-08-19 2015-08-19 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015161597A JP6541259B2 (ja) 2015-08-19 2015-08-19 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017041041A JP2017041041A (ja) 2017-02-23
JP6541259B2 true JP6541259B2 (ja) 2019-07-10

Family

ID=58203061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015161597A Active JP6541259B2 (ja) 2015-08-19 2015-08-19 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6541259B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6705768B2 (ja) 2017-04-06 2020-06-03 ファナック株式会社 情報処理装置
JP6474447B2 (ja) * 2017-04-06 2019-02-27 ファナック株式会社 情報処理装置
JP6587763B1 (ja) * 2019-01-22 2019-10-09 株式会社ソディック 計算装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001154719A (ja) * 1999-11-30 2001-06-08 Yaskawa Electric Corp 自由曲線補間方法
JP4796936B2 (ja) * 2006-11-01 2011-10-19 株式会社ソディック 加工制御装置
JP4802170B2 (ja) * 2007-10-18 2011-10-26 株式会社ソディック 加工時間算出装置およびそのプログラム
JP4847428B2 (ja) * 2007-10-18 2011-12-28 株式会社ソディック 加工シミュレーション装置およびそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017041041A (ja) 2017-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6472585B1 (ja) 積層条件制御装置
JP5149421B2 (ja) 加工時間予測部および加工誤差予測部を有する数値制御装置
US8538574B2 (en) Method and apparatus for generating control data for controlling a tool on a machine tool
JP4847428B2 (ja) 加工シミュレーション装置およびそのプログラム
JP5670501B2 (ja) 切削条件表示装置
JP6541259B2 (ja) 加工データ生成装置および加工データ生成プログラム
JP5144784B2 (ja) 工作機械の工具軌跡表示装置
JP2012022404A (ja) 工作機械の減速要因判別手段を備えた工具軌跡表示装置
JP2002172543A (ja) 加工装置の制御パラメータ設定装置及び制御パラメータ設定方法
JP5289601B1 (ja) 多軸加工機用切削距離演算装置
US20100082146A1 (en) Simulation or modeling method of cutting, program of that method, and medium recording that program
JP4802170B2 (ja) 加工時間算出装置およびそのプログラム
JP2017126199A (ja) ブロック時間表示手段を有する数値制御装置
WO2018042704A1 (ja) 指令値生成装置
JP2021056835A (ja) シミュレーション装置
US20050190185A1 (en) Method for smoothing polylines in NC programs
JP6321586B2 (ja) 軸移動方向を考慮した誤差補正を可能とする数値制御装置
JP2008117032A (ja) 加工制御装置およびそのプログラム
US20230244213A1 (en) Operating an at least two-axle machine tool
KR20170033009A (ko) 정삭 가공 시뮬레이션 소재의 표면조도 가시화 방법 및 이에 대한 기록매체
KR20090006445A (ko) 공구경로 수정 방법
RU2351442C2 (ru) Способ и устройство для фрезерования поверхностей произвольной формы
JP6062971B2 (ja) スカイビング加工指令に基づいて工作機械を制御する数値制御装置
JP3945507B2 (ja) 数値制御装置
CN110879573B (zh) 加工时间预测装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6541259

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250