JP5797347B1 - ワイヤ放電加工装置および加工方法 - Google Patents

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Abstract

テーパ加工形状が上開き形状であるか下開き形状であるかに関わらず可及的に高い加工精度を得るために、ワイヤ放電加工装置は、NC制御装置を備え、前記NC制御装置は、テーパ加工時に、加工のタイプが、上部ダイス(10−1、10−2)が下部ダイス(11−1、11−2)に比べて加工物(4)側に位置するタイプ(第1のタイプ)であるか上部ダイスが前記下部ダイスに比べて加工物とは反対側に位置するタイプ(第2のタイプ)であるかを加工プログラムに基づいて判定し、判定された加工のタイプに応じて上部ダイスと下部ダイスとの間の位置関係を補正する。

Description

本発明は、ワイヤ放電加工装置およびワイヤ放電加工装置の加工方法に関する。
ワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極を傾けることによってテーパ加工を行うことができる。従来、テーパ角度に応じてテーパ角度量に補正を加える技術が知られている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。また、ワイヤガイドのクリアランス量に基づいて加工軸またはテーパ軸の指令移動ベクトルを補正することによって、ワイヤガイドのクリアランスが原因で発生するテーパ角度の誤差を補正する技術が知られている(例えば特許文献3参照)。
特開平4−105820号公報 特開平11−165219号公報 特開2006−035395号公報
ワイヤ電極が傾けられるとき、上部ダイスおよび下部ダイスにおいては、ワイヤ電極には傾けた向きとは反対の向きに、ワイヤ位置を復元しようとする力が働く。この力を復元力と表記する。また、ワイヤ電極は、放電により、加工面とは逆向きに力を受ける。この力を反発力と表記する。テーパ加工時においては、テーパ加工形状が上開き形状であるか下開き形状であるかに応じて、上部ダイスおよび下部ダイスの夫々において復元力の向きと反発力の向きとが一致したり逆になったりする。その結果、テーパ加工形状に応じて加工精度が変化することがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、テーパ加工形状が上開き形状であるか下開き形状であるかに関わらず可及的に高い加工精度が得られるワイヤ放電加工装置および加工方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物との間で放電し、前記被加工物を非製品と製品とに切り分けるワイヤ電極と、前記ワイヤ電極を案内する孔を有し、前記被加工物の上方で前記ワイヤ電極を位置決めする上部ダイスと、前記ワイヤ電極を案内する孔を有し、前記被加工物の下方で前記ワイヤ電極を位置決めする下部ダイスと、前記被加工物、前記上部ダイス、および前記下部ダイスの一部または全部を移動させる、駆動系と、前記駆動系を駆動する駆動指令を、予め記憶する加工プログラムに基づいて生成する制御装置と、を備え、前記制御装置は、テーパ加工時に、加工のタイプが、前記下部ダイスから前記上部ダイスへのベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側に傾いているタイプであるか前記ベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側とは反対側に傾いているタイプであるかを前記加工プログラムに基づいて判定し、前記判定された加工のタイプに応じて前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の位置関係を補正し、垂直方向の上向きからの前記ベクトルの傾斜方向であって前記上部ダイスまたは前記下部ダイスを基準とする傾斜方向毎に、前記位置関係の補正量を算出する、ことを特徴とする。
本発明にかかるワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極の傾斜角が同一であっても上部ダイスと下部ダイスとの位置関係に応じて補正量を変更するので、テーパ加工形状が上開き形状であるか下開き形状であるかに関わらず高い加工精度が得られる。
図1は、本発明の実施の形態のワイヤ放電加工装置の構成を示す図である。 図2は、NC制御装置のハードウェア構成例を説明する図である。 図3は、テーパ加工にかかる各種寸法を示す図である。 図4は、テーパ加工にかかる各種寸法を示す図である。 図5は、第1のタイプを説明する図である。 図6は、第2のタイプを説明する図である。 図7は、NC制御装置の機能部を説明する図である。 図8は、変位量記憶部に記憶される、指令角度およびテーパ加工のタイプと、垂直方向変位量と、の関係の例を示す図である。 図9は、第1テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図10は、第1テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図11は、第1テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図12は、第1テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図13は、第2テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図14は、第2テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。 図15は、パンチ加工される第1の加工形状を示す図である。 図16は、パンチ加工される第1の加工形状を示す図である。 図17は、第1の加工形状が加工される際の垂直方向変位量の変化を示す図である。 図18は、パンチ加工される第2の加工形状を示す図である。 図19は、パンチ加工される第2の加工形状を示す図である。 図20は、第2の加工形状が加工される際の垂直方向変位量の変化を示す図である。
以下に、本発明にかかる実施の形態のワイヤ放電加工装置および加工方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態のワイヤ放電加工装置の構成を示す図である。ワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極1と、ワイヤ電極1に接触する一対の給電子2と、加工電源3と、被加工物4を搭載するテーブル5と、を備えている。また、ワイヤ放電加工装置100は、X軸を移動させるX軸駆動装置6と、Y軸を移動させるY軸駆動装置7と、U軸を移動させるU軸駆動装置8と、V軸を移動させるV軸駆動装置9と、ワイヤ電極1を傾斜させた時の上下のワイヤ電極の支点となる上部ダイス10および下部ダイス11と、を備えている。また、ワイヤ放電加工装置100は、加工電源3、X軸駆動装置6、Y軸駆動装置7、U軸駆動装置8、およびV軸駆動装置9を制御するNC制御装置12を備えている。また、ワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極1を供給するワイヤボビン13と、ワイヤ電極1の走行方向を変換するとともにワイヤ電極1を狭持する送給ローラ14と、ワイヤ電極1の走行方向を変換する下部ローラ15と、下部ローラ15によって方向変換されたワイヤ電極1を回収する回収ローラ16と、を備えている。
上記のように構成されたワイヤ放電加工装置100において、ワイヤ電極1は、ワイヤボビン13から送り出され、送給ローラ14によって方向変換される。その後、ワイヤ電極1は、上部ダイス10が有する孔および下部ダイス11が有する孔を通過し、上部ダイス10と下部ダイス11との間を通過する間に、被加工物4に対する放電加工を行う。上部ダイス10は、ワイヤ電極1を案内する孔を有し、被加工物4の上方でワイヤ電極を位置決めする。また、下部ダイス11は、ワイヤ電極1を案内する孔を有し、被加工物4の下方でワイヤ電極を位置決めする。ワイヤ電極1は、下部ダイス11を通過した後、下部ローラ15によって方向変換され、回収ローラ16によって回収箱(図示せず)に回収される。加工電源3は、給電子2とテーブル5との間に電圧を印加する。ワイヤ放電加工装置100は、テーブル5に搭載された被加工物4と、給電子2に接触するワイヤ電極1と、の間で放電を発生させることにより、被加工物4を加工する。
X軸駆動装置6、Y軸駆動装置7、U軸駆動装置8、およびV軸駆動装置9は、被加工物4、上部ダイス10、および下部ダイス11の何れかまたは全部を移動させる、駆動系を構成する。ここでは一例として、X軸駆動装置6およびY軸駆動装置7は、テーブル5を移動させる。これにより、X軸駆動装置6およびY軸駆動装置7が駆動されると、上部ダイス10、下部ダイス11の位置は被加工物4に対してXY平面を相対的に移動する。また、U軸駆動装置8およびV軸駆動装置9は、上部ダイス10を移動させる。これにより、上部ダイス10は下部ダイス11に対して相対的に移動する。NC制御装置12は、X軸駆動装置6、Y軸駆動装置7、U軸駆動装置8、V軸駆動装置9を制御することによって、ワイヤ電極1を傾斜させながら被加工物4を加工する、テーパ加工を実現することができる。なお、ワイヤ電極1を傾斜させるとは、ワイヤ電極1の走行方向を、XY平面に垂直な方向とは異なる方向に傾けることである。以降、XY平面に垂直な方向を、垂直方向と略記する。また、XY平面に沿った任意の方向を、水平方向と略記する。
なお、例えば、U軸駆動装置8、およびV軸駆動装置9は、上部ダイス10ではなく下部ダイス11の位置を移動させるように構成されてもよい。
図2は、NC制御装置12のハードウェア構成例を説明する図である。図示するように、NC制御装置12は、演算装置101、主記憶装置102、補助記憶装置103、I/Oインタフェース104、およびバス105を備えている。演算装置101、主記憶装置102、補助記憶装置103、およびI/Oインタフェース104は、バス105を介して互いに接続されている。
演算装置101は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。主記憶装置102は、補助記憶装置103よりも高速なアクセスが可能なメモリである。主記憶装置102は、例えばRAM(Random Access Memory)によって構成される。補助記憶装置103は、各種データ、各種データの保存領域として用いられるメモリである。補助記憶装置103は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気ディスク、着脱可能なメモリデバイス、またはこれらの組み合わせによって構成される。I/Oインタフェース104は、加工電源3、X軸駆動装置6、Y軸駆動装置7、U軸駆動装置8、およびV軸駆動装置9と接続するためのインタフェース装置である。
補助記憶装置103は、数値制御プログラム106および加工プログラム107を予め記憶する。即ち、補助記憶装置103は、数値制御プログラム106が記録された記録媒体としての機能も有する。加工プログラム107は、被加工物4を加工する手順を記述したプログラムである。数値制御プログラム106は、加工プログラム107の実行環境を実現するファームウェアプログラムである。演算装置101は、数値制御プログラム106を補助記憶装置103から主記憶装置102にロードする。そして、演算装置101は、主記憶装置102にロードされた数値制御プログラム106を実行することによって、後述する各種機能部として機能する。
ここで、テーパ加工にかかる各種寸法について説明する。図3および図4は、テーパ加工にかかる各種寸法を示す図である。図4は、図3のうちの下部ダイス11の周辺の拡大図である。
図示するように、上部ダイス10は、上部ノズル10−0に収容されている。また、下部ダイス11は、下部ノズル11−0に収容されている。
支点P1は、そのXY平面上の位置が上部ダイス10の孔の中心位置に等しく、その垂直方向における位置が上部ダイス10の設計上の支点に等しい、ポイントである。この例では、上部ダイス10の断面は、水平に配列された2つの円(図3の断面10−1、断面10−2)の形状を有しており、支点P1の垂直方向における位置は、断面10−1の中心位置および断面10−2の中心位置と等しい。なお、ここでは、上部ダイス10および下部ダイス11の形状は、円環形状であることとしている。
支点P2は、そのXY平面上の位置が下部ダイス11の孔の中心位置に等しく、その垂直方向における位置が下部ダイス11の設計上の支点に等しい、ポイントである。この例では、下部ダイス11の断面は、水平に配列された2つの円(図3、図4の断面11−1、断面11−2)の形状を有しており、支点P2の垂直方向における位置は、断面11−1の中心位置および断面11−2の中心位置と等しい。
θ1は、支点P1と支点P2とを結ぶ直線の、垂直方向からの傾斜角である。以降、傾斜角というときは、垂直方向からの傾斜角をいう。
ワイヤ電極1を傾斜させた場合、各ダイス10、11におけるワイヤ電極1の実際の支点は、支点P1、支点P2から夫々垂直方向に変動する。また、ワイヤ電極1の直径は、上部ダイス10および下部ダイス11の内径よりも小さいために、各ダイス10、11におけるワイヤ位置が水平方向に変動する。したがって、各ダイス10、11におけるワイヤ電極1の実際の支点は、水平方向にも変動する。ワイヤ位置の水平方向の変動については、後述する。
支点P1と支点P2とを結ぶ直線が角度θ1で傾斜せしめられたときのワイヤ電極1の実際の角度に則した仮想的な支点P3、支点P4を定義する。図3および図4において、直線400は、ワイヤ電極1の傾斜部分に沿う直線であり、支点P3は、上部ダイス10の孔の中心位置を通る垂直方向の直線と直線400との交点である。支点P4は、下部ダイス11の孔の中心位置を通る垂直方向の直線と直線400との交点である。なお、直線500は、支点P1と支点P2とを結ぶ直線である。
L1は、支点P1から上部ノズル10−0の先端までの垂直方向の距離である。L2は、支点P2からテーブル5の上面までの垂直方向の距離である。L3は、支点P1から支点P3までの垂直方向の距離である。L4は、支点P2から支点P4までの垂直方向の距離である。L5は、上部ノズル10−0の先端からテーブル5の上面までの垂直方向の距離である。L6は、L1、L2、およびL5の合計の長さである。
なお、L3、L4の符号は、次のように定義される。即ち、「支点P3の高さ>支点P1の高さ」の関係が満たされる場合に、L3の符号は正であることとする。また、「支点P2の高さ>支点P4の高さ」の関係が満たされる場合に、L4の符号は正であることとする。高さとは、垂直方向の位置を示す量であって、図3の紙面上方ほど値が大きい量である。図3の例によれば、L3、L4はともに負の値である。
テーパ加工を行う際、ユーザは、加工プログラム107から、各ダイス10、11の位置を夫々指定することによって間接的に角度θ1を指定するか、または角度θ1を直接的に指定することができる。L6に基づいて角度θ1に相当する量だけU軸およびV軸を移動せしめられる場合、ワイヤ電極1の実際の傾斜角である角度θ2は、角度θ1とは一致しない。例えば、「L1+L2>L1+L2+L3+L4」の関係が満たされる場合、角度θ2は角度θ1よりも大きくなり、「L1+L2<L1+L2+L3+L4」の関係が満たされる場合、角度θ2は角度θ1よりも小さくなる。そこで、NC制御装置12は、角度θ1に対する、距離L3と距離L4とを、垂直方向変位量として予め記憶する。そして、NC制御装置12は、支点P3と支点P4との間を通る直線400を支点P1と支点P2とを通る直線500に補正するための水平方向の偏差である補正量X1および補正量X2を、垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4に基づいて算出する。NC制御装置12は、この補正量X1、X2の分だけダイス10、11間の水平方向の距離を補正することによって、実際のテーパ角度を角度θ1に一致するように制御を実行することができる。
L8は、補正量X1、X2による補正が行われる前のダイス10、11間の水平方向の距離である。以降、補正量X1、X2による補正が行われる前のダイス10、11間の水平方向の距離を、補正前水平距離と表記する。L7は、補正量X1、X2による補正が行われた後のダイス10、11間の水平方向の距離である。補正量X1、X2による補正が行われた後のダイス10、11間の水平方向の距離を、補正後水平距離と表記する。
次に、ワイヤ位置の水平方向の変動について説明する。
本実施の形態においては、テーパ加工は、2つのタイプに分類される。図5は、テーパ加工の2つのタイプのうちの第1のタイプを説明する図である。また、図6は、テーパ加工の2つのタイプのうちの第2のタイプを説明する図である。図5および図6は、パンチ加工の例を示している。パンチ加工とは、加工によって切り離される部分(以降、中子という)が製品(加工物)である加工をいう。パンチ加工に対し、ダイ加工がある。ダイ加工は、中子が切り離された残りの部分が製品である加工をいう。
ワイヤ電極1は、放電により、加工面とは逆側の向きに反発力を受ける。なお、加工面とは、製品の加工面をいうこととする。また、ワイヤ電極1は、ワイヤ電極1の傾きを復元する向きに復元力を受ける。図5に示すように、上開き形状のパンチ加工の場合、下部ダイス11においては、復元力および反発力は、ともに被加工物4の加工面とは逆向きに働く。よって、下部ダイス11においては、ワイヤ位置は、下部ダイス11の孔内における被加工物4からもっとも遠い位置に拘束される。また、上部ダイス10においては、復元力は被加工物4の加工面側の向きに働くが、反発力は被加工物4の加工面とは逆向きに働く。反発力が復元力よりも大きい場合、ワイヤ位置は、上部ダイス10において被加工物4からもっとも遠い位置まで移動する。このように、下部ダイス11において復元力と反発力とで向きが一致し、かつ、上部ダイス10において復元力と反発力とが逆向きになるパターンは、第1のタイプと定義される。下開き形状のダイ加工も、第1のタイプに該当する。即ち、第1のタイプによれば、上部ダイス10が下部ダイス11に比べて製品とは反対側に位置する。
図6に示すように、下開き形状のパンチ加工の場合、上部ダイス10においては、復元力および反発力は、ともに被加工物4の加工面とは逆向きに働く。よって、上部ダイス10においては、ワイヤ位置は、上部ダイス10の孔内における被加工物4からもっとも遠い位置に拘束される。また、下部ダイス11においては、復元力は被加工物4の加工面側の向きに働くが、反発力は被加工物4の加工面とは逆向きに働く。よって、反発力が復元力よりも大きい場合、ワイヤ位置は、下部ダイス11において被加工物4からもっとも遠い位置まで移動する。このように、上部ダイス10において復元力と反発力とで向きが一致し、かつ、下部ダイス11において復元力と反発力とが逆向きになるパターンは、第2のタイプと定義される。上開き形状のダイ加工も、第2のタイプに該当する。即ち、第2のタイプによれば、上部ダイス10が下部ダイス11に比べて製品の側に位置する。
第1のタイプの場合、上部ダイス10においてワイヤ位置が移動する場合があり、第2のタイプの場合、下部ダイス11においてワイヤ位置が移動する場合がある。したがって、テーパ指令角度θ1が同一であっても、テーパ加工のタイプが第1のタイプであるか第2のタイプであるかで、距離L3および距離L4は異なる。そこで、本実施の形態においては、NC制御装置12は、垂直方向変位量を、2つのタイプの夫々について記憶する。
図7は、NC制御装置12の機能部を説明する図である。図示するように、NC制御装置12は、プログラム入力部121、タイプ判定部122、変位量記憶部123、変位量演算部124、補正量演算部125、および補正部126を備えている。プログラム入力部121、タイプ判定部122、変位量演算部124、補正量演算部125、および補正部126は、演算装置101が数値制御プログラム106に基づいて実現する機能部である。また、変位量記憶部123は、主記憶装置102または補助記憶装置103に確保される。
プログラム入力部121は、加工プログラム107を読み出す。
ワイヤ電極1は、製品の形状の外側にワイヤ電極1の径に応じた量だけオフセットして得られる軌跡上を移動せしめられる。加工プログラム107は、ワイヤ電極1の進行方向に対する左右の向きのうち、どちらの向きにオフセットすべきかを指定する向き指令を含む。
また、加工プログラム107は、角度θ1を直接的に指定する方法と、各ダイス10、11の位置を夫々指定することによって間接的に角度θ1を指定する方法と、のどちらの方法でも、テーパ加工を指令することができる。角度θ1を直接的に指定する指令を、第1テーパ加工指令と表記する。また、各ダイス10、11の位置を夫々指定することによって間接的に角度θ1を指定する指令を、第2テーパ加工指令と表記する。第2テーパ加工指令は、U軸およびV軸を位置決めするUV軸指令と、X軸およびY軸を位置決めするXY軸指令とを含む。
プログラム入力部121は、読み出した加工プログラム107を、タイプ判定部122、変位量演算部124および補正部126に送る。
変位量記憶部123は、指令角度毎およびテーパ加工のタイプ毎に、垂直方向変位量L3、L4を予め記憶する。変位量記憶部123に記憶されるデータの構成は任意である。例えば、変位量記憶部123は、指令角度とテーパ加工のタイプとをインデックスとするテーブルの形式で、垂直方向変位量L3、L4を記憶する。図8は、変位量記憶部123に記憶される、指令角度およびテーパ加工のタイプと、垂直方向変位量L3、L4と、の関係の例を示す図である。この例によれば、垂直方向変位量L3、L4は、テーパ加工のタイプ毎に記憶されている。また、図8においては、垂直方向変位量L3、L4を夫々実線で示しているが、垂直方向変位量L3、L4は、実際には、所定の刻み幅間隔の指令角度毎に各垂直方向変位量L3、L4が示される、離散データとして記憶されている。第1のタイプのL3に示される各ドットは、離散データを示している。
変位量記憶部123に記憶される離散データは、例えば、第1のタイプおよび第2のタイプの夫々について指令角度を前記刻み幅間隔で変化させながら、支点P1、P2の位置、ワイヤ位置、および角度θ2を計測することによって求められる。または、第1のタイプおよび第2のタイプの夫々について、指令角度を前記刻み幅間隔で変化させながら実際に加工を行い、加工された被加工物4のテーパ角度から求めることも可能である。
タイプ判定部122は、プログラム入力部121から受け取った加工プログラム107に基づいて、テーパ加工のタイプが第1のタイプであるか第2のタイプであるかを判定する。タイプ判定部122による判定処理を、タイプ判定と表記する。
タイプ判定部122は、タイプ判定を、向き指令によって指令された向きと、上部ダイス10の位置と下部ダイス11の位置との対応関係と、に基づいて実行する。ワイヤ電極1が進行する向きとは、被加工物4に対する加工位置が移動する向きをいう。
図9〜図12は、第1テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。図9〜図12においては、ワイヤ電極1は、紙面に対する垂線上を紙面表側から紙面裏側に向かって進行しているものとする。ここで、指令角度の符号は、次のように定義される。即ち、ワイヤ電極1の進行する向きを向いた状態で、上部ダイス10の位置が下部ダイス11の位置よりも右側に位置する場合、指令角度の符号は正である。また、ワイヤ電極1の進行する向きを向いた状態で、上部ダイス10の位置が下部ダイス11の位置よりも左側に位置する場合、指令角度の符号は負である。即ち、図9および図11は、指令角度の符号が正である場合を示しており、図10および図12は、指令角度の符号が負である場合を示している。
図9に示すように、指令角度が正であり、ワイヤ電極1をオフセットする向きが左向きである場合、テーパ加工のタイプは第2のタイプであると判定される。図10に示すように、指令角度が負であり、ワイヤ電極1をオフセットする向きが左向きである場合、テーパ加工のタイプは第1のタイプであると判定される。図11に示すように、指令角度が正であり、ワイヤ電極1をオフセットする向きが右向きである場合、テーパ加工のタイプは第1のタイプであると判定される。図12に示すように、指令角度が負であり、ワイヤ電極1をオフセットする向きが右向きである場合、テーパ加工のタイプは第2のタイプであると判定される。
図13および図14は、第2テーパ加工指令を受け取った場合のタイプ判定の手法を説明する図である。第2テーパ加工指令を受け取った場合、タイプ判定部122は、UV軸指令によるUV軸のプログラム軌跡と、XY軸指令によるXY軸のプログラム軌跡と、の位置関係を演算する。UV軸のプログラム軌跡は、上部ダイス10の軌跡を示し、XY軸のプログラム軌跡は、下部ダイス11の軌跡を示す。
図13は、第2テーパ加工指令が、XY軸をポイントA1(X1、Y1)からポイントA2(X2、Y2)に移動せしめるXY軸指令と、UV軸をポイントB1(U1、V1)からポイントB2(U2、V2)に移動せしめるUV軸指令と、を含む場合を示している。タイプ判定部122は、X軸がU軸と一致し、かつ、Y軸がV軸と一致するように、XY座標系とUV座標系とを重ねる。そして、タイプ判定部122は、XY軸指令によるベクトルVA1と、UV軸指令によるベクトルVB1と、の間の位置関係を判定する。具体的には、タイプ判定部122は、XY座標系とUV座標系とを重ねた2次元の座標空間を、ベクトルVA1を延長した直線により、ベクトルVA1の向きに対して右側の領域である第1領域200とベクトルVA1の向きに対して左側の領域である第2領域300とに分割する。ベクトルVB1が第1領域200に存在する場合、タイプ判定部122は、指令角度が正である場合と同様のタイプ判定を行う。ベクトルVB1が第2領域300に存在する場合、タイプ判定部122は、指令角度が負である場合と同様のタイプ判定を行う。なお、XY軸指令が曲線の軌跡を描く指令である場合、直線で近似されてベクトルVA1が求められる。UV軸指令が曲線の軌跡を描く指令である場合も同様である。
図14は、第2テーパ加工指令が、XY軸をポイントA3(X3、Y3)からポイントA4(X4、Y4)に移動せしめるXY軸指令と、UV軸をポイントB3(U3、V3)からポイントB4(U4、V4)およびポイントB5(U5、V5)をこの順で経由してポイントB6(U6、V6)に移動せしめるUV軸指令と、を含む場合を示している。タイプ判定部122は、XY軸指令によるベクトルVA2と、UV軸指令によるベクトルVB2、ベクトルVB3、およびベクトルVB4と、の間の位置関係を判定する。図14の例によれば、ベクトルVB3は、第1領域200と第2領域300との境界線上に位置するが、ベクトルVB2およびベクトルVB4は、ともに第1領域200内に位置する。このようにUV軸指令によるプログラム軌跡が一時的に第1領域200と第2領域300との境界線上に位置しても、1つのUV軸指令による始点と終点とが同じ領域に位置する場合には、タイプ判定部122は、UV軸指令による各ベクトルは全てその領域に存在するものとして扱う。一方、UV軸指令による各ベクトルのうちの最後のベクトルが、最初のベクトルとは異なる領域に存在する場合、タイプ判定部122は、最後のベクトルが存在する領域に基づいて判定する。例えば、ベクトルVB4の終点のポイントB6(U6、V6)が第2領域300に存在する場合、タイプ判定部122は、指令角度が負である場合と同様のタイプ判定を行う。なお、タイプ判定部122は、最後のベクトルが存在する領域に基づいて判定しなくてもよい。例えば、タイプ判定部122は、最初のベクトルが存在する領域に基づいて判定してもよい。また、タイプ判定部122は、始点または終点に基づいて判定してもよい。
このように、タイプ判定部122は、向き指令によって指令された向きと、上部ダイス10および下部ダイス11の位置関係と、に基づいてタイプ判定を実行する。タイプ判定部122は、判定結果を変位量演算部124に送る。
変位量演算部124は、プログラム入力部121から受け取った加工プログラム107から、指令角度θを取得または演算する。第1テーパ加工指令によってテーパ加工が指令された場合には、変位量演算部124は、第1テーパ加工指令から指令角度θを取得する。第2テーパ加工指令によってテーパ加工が指令された場合には、変位量演算部124は、第2テーパ加工指令を構成するXY軸指令とUV軸指令とに基づいて指令角度θを演算する。変位量演算部124は、指令角度θと、タイプ判定部122から受け取ったテーパ加工のタイプとを用いて変位量記憶部123を検索し、垂直方向変位量L3、L4を取得する。なお、変位量記憶部123が離散データを記憶する場合には、変位量演算部124は、取得または演算した指令角度の前後の離散データ群を補間することによって、指令角度θに応じた垂直方向変位量L3、L4を算出する。変位量演算部124は、指令角度θ、および垂直方向変位量L3、L4を、補正量演算部125に送る。
補正量演算部125は、変位量演算部124から受け取った指令角度θおよび垂直方向変位量L3、L4を用いて、補正量X1、X2を演算する。そして、補正量演算部125は、演算した補正量X1、X2を補正部126に送る。補正量演算部125は、例えば下記の式を用いて演算を実行する。
X1=L3×tanθ ・・・(1)
X2=L4×tanθ ・・・(2)
補正部126は、プログラム入力部121から受け取った加工プログラム107に基づいて、補正前水平距離L8を演算する。そして、補正部126は、演算された補正前水平距離L8に補正量X1、X2を加算することによって、補正後水平距離L7を演算する。そして、補正部126は、上部ダイス10と下部ダイス11との水平距離が補正後水平距離L7と一致するように、X軸、Y軸、U軸、およびV軸に対する駆動指令を演算する。X軸、Y軸、U軸、およびV軸に対する駆動指令は、例えば、加工プログラム107に記述される各指令よりも時間的に粒度が細かい指令であって、制御周期毎の指令である。駆動指令は、例えば、制御周期毎の移動量を指定する指令である。
なお、補正部126は、加工プログラム107に記述される各指令を補間することによって駆動指令を生成する。補正部126による補間は、既知の手法によって行われる。また、補正部126は、補間の前または後に、平滑化処理を実行する。平滑化処理は、任意であるが、例えば、移動平均演算、ガウシアン演算、または重み付け移動平均演算である。
また、加工プログラム107に記述される各指令の補間は、補正部126よりも前の機能部において実行されることも可能である。例えば、プログラム入力部121において補間が実行され、補間により生成された指令である第2の指令がタイプ判定部122、変位量演算部124、および補正部126に入力されてもよい。その場合、垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4の変動に基づく補正を、プログラム入力部121に記載されている指令よりも細かい粒度で実行することが可能となる。第2の指令は、制御周期毎の指令であってもよいし、制御周期毎の指令でなくてもよい。
なお、垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4の演算の後の任意のタイミングで平滑化処理が実行される。
図15および図16は、パンチ加工される加工形状の一例を示す図である。図15および図16に示す加工形状を、第1の加工形状と表記する。図15は、第1の加工形状の上面図であり、図16は、第1の加工形状の斜視図である。なお、図16には、ワイヤ電極1の進行する向きおよび順番を矢印で表示している。ワイヤ電極1は、P10−P’10の位置から、S1、S2、S3、S4の順番で進行せしめられる。S1の加工プロセスは、上開き形状のパンチ加工であるため、第1のタイプのテーパ加工に該当する。S3の加工プロセスは、下開き形状のパンチ加工であるため、第2のタイプのテーパ加工に該当する。また、S2およびS4の加工プロセスは、ワイヤ電極1の傾斜角がゼロ度であるため、ストレート加工である。
図17は、第1の加工形状が加工される際の、垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4の変化を示す図である。図示するように、S1の加工プロセスにおける垂直方向変位量L3は、S3の加工プロセスにおける垂直方向変位量L3と異なる。平滑化処理によって、垂直方向変位量L3がS2の加工プロセスにおいて滑らかに変化せしめられ、その結果、S1の加工プロセスからS3の加工プロセスにかけて垂直方向変位量L3が急激に変化することが防止される。垂直方向変位量L4に関しても同様である。
タイプ判定部122は、補間された第2の指令毎にタイプ判定を実行する場合、プログラム入力部121に記載されている指令による加工プロセスの途中におけるタイプ切り替えにも対応することができる。
図18および図19は、パンチ加工される、別の加工形状の一例を示す図である。図18および図19に示す加工形状を、第2の加工形状と表記する。図18は、第2の加工形状の上面図であり、図19は、第2の加工形状の斜視図である。第2の加工形状において、ワイヤ位置がP20−P’20からP21−P’21に進行する加工プロセスが実行される際、テーパ加工のタイプが途中で変化する。ワイヤ位置がP20−P’20からP22−P’22に進行するまでの間、テーパ加工のタイプは第2のタイプである。また、ワイヤ位置がP22−P’22からP21−P’21に進行するまでの間、テーパ加工のタイプは第1のタイプである。
図20は、第2の加工形状が加工される際の、垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4の変化を示す図である。一点鎖線は、平滑化処理前の垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4を示し、実線は、平滑化処理後の垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4を示す。図示するように、平滑化処理がされない場合には垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4がP22−P’22のポイントで非連続に変化するが、平滑化処理により、滑らかに変化するように垂直方向変位量L3および垂直方向変位量L4が変更される。
なお、以上の説明においては、指令角度毎およびテーパ加工のタイプ毎に、垂直方向変位量L3、L4が、変位量記憶部123に予め記憶されるものとして説明したが、補正量X1、X2が指令角度毎およびテーパ加工のタイプ毎に予め記憶されてもよい。
以上述べたように、本発明の実施の形態においては、NC制御装置12は、テーパ加工時に、加工のタイプが、上部ダイス10が下部ダイス11に比べて製品側に位置する第2のタイプであるか上部ダイス10が下部ダイス11に比べて製品とは反対側に位置する第1のタイプであるかを加工プログラム107に基づいて判定する。そして、NC制御装置12は、タイプ判定の判定結果に応じて上部ダイス10と下部ダイス11との間の位置関係を補正する。このように、ワイヤ放電加工装置100は、ワイヤ電極1の傾斜角が同一であっても上部ダイス10と下部ダイス11との位置関係に応じて補正量X1、X2を変更するので、タイプに応じて補正量X1、X2を変更しない場合に比べ、テーパ加工形状が上開き形状であるか下開き形状であるかに関わらず高い加工精度が得られる。
また、NC制御装置12は、加工のタイプ毎およびワイヤ電極1の傾斜角毎に補正量X1、X2を算出する。これにより、傾斜角に関わらず高い加工精度が得られる。
また、NC制御装置12は、さらに、傾斜方向毎に補正量X1、X2を算出するようにしてもよい。例えば、変位量記憶部123は、テーパ加工のタイプ毎、指令角度毎、および傾斜の方向毎に、垂直方向変位量L3、L4を記憶する。これにより上部ダイス10または下部ダイス11の孔が例えば矩形であるなどにより垂直方向変位量L3、L4に方向依存性がある場合であっても、高い加工精度が得られる。
また、加工プログラム107は、ワイヤ電極1の進行方向に対する左右の向きのうち、どちらの向きにオフセットすべきかを指定する向き指令を含む。そして、NC制御装置12は、向き指令に基づいて、タイプ判定を実行する。これにより、加工タイプが自動的に判定される。
1 ワイヤ電極、2 給電子、3 加工電源、4 被加工物、5 テーブル、6 X軸駆動装置、7 Y軸駆動装置、8 U軸駆動装置、9 V軸駆動装置、10 上部ダイス、10−0 上部ノズル、10−1,10−2,11−1,11−2 断面、11 下部ダイス、11−0 下部ノズル、12 NC制御装置、13 ワイヤボビン、14 送給ローラ、15 下部ローラ、16 回収ローラ、100 ワイヤ放電加工装置、101 演算装置、102 主記憶装置、103 補助記憶装置、104 I/Oインタフェース、105 バス、106 数値制御プログラム、107 加工プログラム、121 プログラム入力部、122 タイプ判定部、123 変位量記憶部、124 変位量演算部、125 補正量演算部、126 補正部、200 第1領域、300 第2領域、400,500 直線。

Claims (6)

  1. 被加工物との間で放電し、前記被加工物を非製品と製品とに切り分けるワイヤ電極と、
    前記ワイヤ電極を案内する孔を有し、前記被加工物の上方で前記ワイヤ電極を位置決めする上部ダイスと、
    前記ワイヤ電極を案内する孔を有し、前記被加工物の下方で前記ワイヤ電極を位置決めする下部ダイスと、
    前記被加工物、前記上部ダイス、および前記下部ダイスの一部または全部を移動させる、駆動系と、
    前記駆動系を駆動する駆動指令を、予め記憶する加工プログラムに基づいて生成する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、テーパ加工時に、加工のタイプが、前記下部ダイスから前記上部ダイスへのベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側に傾いているタイプであるか前記ベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側とは反対側に傾いているタイプであるかを前記加工プログラムに基づいて判定し、前記判定された加工のタイプに応じて前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の位置関係を補正し、
    垂直方向の上向きからの前記ベクトルの傾斜方向であって前記上部ダイスまたは前記下部ダイスを基準とする傾斜方向毎に、前記位置関係の補正量を算出する、
    ことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記上部ダイスおよび前記下部ダイスのうちの前記ベクトルの傾斜方向の基準のダイスの孔の形状は、円形と異なる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記制御装置は、前記加工のタイプ毎および前記ワイヤ電極の傾斜角毎に前記位置関係の補正量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記加工のタイプ毎および前記ワイヤ電極の傾斜角毎に前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の垂直方向の変位量を予め記憶し、
    前記予め記憶される垂直方向の変位量と前記加工プログラムによって指令される傾斜角とに基づいて前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の水平方向の距離を補正する補正量を算出し、
    前記算出した補正量を用いて前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の水平方向の距離を補正する、
    ことを特徴とする請求項に記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記加工プログラムは、前記ワイヤ電極を前記ワイヤ電極の進行方向を基準として左右の何れにオフセットするかを指定する向き指令を含み、
    前記制御装置は、前記向き指令に基づいて前記加工のタイプを判定する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のワイヤ放電加工装置。
  6. ワイヤ電極と被加工物との間で放電し、前記被加工物を非製品と製品とに切り分ける加工の制御をワイヤ放電加工装置の制御装置が実行する加工方法であって、
    テーパ加工時に、加工のタイプが、前記ワイヤ電極の下部ダイスから前記ワイヤ電極の上部ダイスへのベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側に傾いているタイプであるか前記ベクトルが垂直方向の上向きから前記製品の側とは反対側に傾いているタイプであるかを加工プログラムに基づいて判定する第1ステップと、
    前記判定された加工のタイプに応じて前記上部ダイスと前記下部ダイスとの間の位置関係を補正して前記被加工物を加工する第2ステップと、
    を備え
    前記第2ステップは、垂直方向の上向きからの前記ベクトルの傾斜方向であって前記上部ダイスまたは前記下部ダイスを基準とする傾斜方向毎に、前記位置関係の補正量を算出する第3ステップをさらに備える、
    ことを特徴とする加工方法。
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