JPH11165220A - オフセット補正機能付ワイヤ放電加工用制御装置 - Google Patents

オフセット補正機能付ワイヤ放電加工用制御装置

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Publication number
JPH11165220A
JPH11165220A JP34735097A JP34735097A JPH11165220A JP H11165220 A JPH11165220 A JP H11165220A JP 34735097 A JP34735097 A JP 34735097A JP 34735097 A JP34735097 A JP 34735097A JP H11165220 A JPH11165220 A JP H11165220A
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JP
Japan
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wire
wire guide
offset
electric discharge
correction
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Application number
JP34735097A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Kinoshita
三男 木下
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/02Wire-cutting
    • B23H7/06Control of the travel curve of the relative movement between electrode and workpiece
    • B23H7/065Electric circuits specially adapted therefor

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤの傾斜角を変化させながらテーパ加工
を行うような場合にも適切なオフセット量を維持してプ
ログラム通りの部品形状を正確に再現できるオフセット
補正機能付ワイヤ放電加工用制御装置を提供すること。 【解決手段】 所定の駆動制御周期毎、ワイヤ水平移動
指令(U,V)および上ワイヤガイドと下ワイヤガイド
との間の垂直離間距離(H)に基いて水平面内における
オフセットの変化量(ΔR)を算出し、この変化量(Δ
R)から制御周期毎の補正量(ΔΔX,ΔΔY)を求
め、ワーク水平移動指令に補正値として重畳して出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット補正機
能付ワイヤ放電加工用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワークを載せたテーブルをX,Yの各軸
方向に移動させてワークに水平方向の送りを掛けて全体
的な輪郭加工を行いつつ、ワイヤを支持する上ワイヤガ
イドまたは下ワイヤガイドをU,Vの各軸方向に水平移
動させてワイヤに傾斜をつけ、ワークの切断面にテーパ
加工を施すようにしたワイヤ放電加工機が公知である。
通常、U軸はX軸に平行、また、V軸はY軸に平行であ
る。
【0003】輪郭加工の形状やワークの切断面のテーパ
角度等については予めプログラムで与えられており、ワ
イヤ放電加工用制御装置は、実際の加工段階でこのプロ
グラムを翻訳して、放電加工電源からの速度指令に基き
該プログラムで与えられた輪郭加工のためのワーク移動
量、即ち、X,Yの各軸方向のテーブルの水平移動量
と、プログラムで与えられたテーパ角度を達成するため
の上ワイヤガイドまたは下ワイヤガイドの水平移動量、
即ち、U,Vの各軸方向の移動量とを求めて各軸のサー
ボモータを駆動制御する。
【0004】また、実際の加工に当たっては、ワイヤ径
・放電ギャップ・仕上げ代等を考慮し、プログラムされ
た加工形状に対して所定のオフセット距離を保持してワ
イヤを走らせる必要がある。具体的には、このオフセッ
ト量は、加工形状の輪郭とワイヤとの間の水平離間距離
によって与えるようになっており、加工に先立ってその
数値がMDIユニットにより設定される。
【0005】図6および図7にワイヤ放電加工における
オフセットの一例を示す。図6はワーク4から加工形状
5を切断するストレート加工の場合におけるワイヤ3の
オフセット量Rを示すもので、この場合は、ワイヤ径・
放電ギャップ・仕上げ代等を考慮したオフセット量Rの
分だけワイヤ3を加工形状5の外側に逃がして加工を行
えばよい。
【0006】しかし、このオフセット量Rは、既に述べ
た通り、加工形状5の輪郭とワイヤ3との間の水平離間
距離で与えられるため、例えば、図7に示すようなテー
パ加工を行うような場合では、前述したRの値をそのま
ま入力すると、加工形状5の斜面とワイヤ3との間の実
質的な垂直離間距離が本来必要とされるRの値よりも短
くなるといった問題がある。
【0007】即ち、垂直離間距離Rを保持するために
は、加工形状5の斜面とワイヤ3との間の実質的な水平
離間距離Lを図7に示す通り、L=R/ cosθとしなけ
ればならない。つまり、オフセット量LをR/ cosθと
しなければならない。
【0008】このような問題を解消する1つの手段とし
ては、例えば、本来必要とされる垂直離間距離Rとプロ
グラムされたテーパ角度θとの関係に基いて水平方向の
オフセット量Lを求め、その値をRに代えて設定すると
いったことが考えられる。
【0009】しかし、このような方法でオフセット量が
補正され得るのは、ワイヤ3の傾斜角を一定に保ったま
まワーク4に送りをかける場合だけであり、実際には、
ワイヤ放電加工を適用したテーパ加工には、角錐等のよ
うにワイヤ3の傾斜角を変化させながらテーパ加工を行
って部品を抜き取るようなものが多い。
【0010】図4(a)に示すのは四角錐で形成された
部品形状5の一例である。この例では、四角錐の外周部
の4面aは垂直方向に対する傾きが10度、また、外周
部4面の合わせ目bではワイヤ3の傾きが約14度とな
るので、1つの合わせ目bから次の合わせ目bまでワイ
ヤ3を移動させる間に、垂直方向に対するワイヤ3の傾
きを14度から10度、さらに、最初の14度と対称な
向きに14度と変化させる必要がある。
【0011】つまり、図4(a)において面aの中央部
を加工しているときのワイヤ3の経路に相当する直線P
1−P2の傾きは垂直方向に対して10度、また、合わ
せ目bを加工しているときのワイヤ3の経路に相当する
直線P1′−P2′の傾きは14度であり、前者に対応
する適切なオフセット量LがR/ cos(10°)、ま
た、後者に対応する適切なオフセット量LはR/ cos
(14°)であるから、両者の値は一致せず、1ブロッ
ク毎にプログラムでオフセット量Lを指定しても正常な
テーパ加工が行えないことは明らかであり、結果的に、
部品形状5の外周部にはビヤ樽型のディストーションが
生じることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、前記従来技術の欠点を解消し、ワイヤの傾斜角を変
化させながらテーパ加工を行うような場合でも、適切な
オフセット量を常に維持してプログラム通りの部品形状
を正確に再現することのできるオフセット補正機能付ワ
イヤ放電加工用制御装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定の駆動制
御周期毎に、ワイヤ水平移動指令および上ワイヤガイド
と下ワイヤガイドとの間の垂直離間距離に基いて水平面
内におけるオフセット変化量を算出してワーク水平移動
指令に重畳して出力することにより前記課題を達成し
た。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明を適用した一実施形態
の放電加工用制御装置10と該制御装置10によって駆
動制御されるワイヤ放電加工機の要部を示すブロック図
である。
【0015】プロセッサ11は制御装置10を全体的に
制御するプロセッサであり、バス21を介してROM1
2に格納されたシステムプログラムを読み出し、このシ
ステムプログラムに従って、制御装置10を全体的に制
御する。RAM13には一時的な計算データ、表示デー
タ等が格納される。CMOSメモリ14は図示しないバ
ッテリでバックアップされ、制御装置10の電源がオフ
にされても記憶状態が保持される不揮発性メモリとして
構成されている。
【0016】インターフェイス15は外部機器用のイン
ターフェイスであり、記憶装置等の外部機器72が接続
される。記憶装置からは加工プログラムが読み込まれ、
また、制御装置10内で編集された加工プログラムを外
部機器72に出力することもできる。
【0017】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16は制御装置10に内蔵されたシーケンスプ
ログラムでワイヤ放電加工機を制御する。即ち、加工プ
ログラムで指令された機能に従って、これらシーケンス
プログラムでワイヤ放電加工機側で必要な信号に変換
し、I/Oユニット17からワイヤ放電加工機側に出力
する。この出力信号によりワイヤ放電加工機側のワイヤ
走行系等の各種アクチュエータが作動する。また、ワイ
ヤ放電加工機側のリミットスイッチおよび機械操作盤の
各種スイッチ等の信号を受け、必要な処理をしてプロセ
ッサ11に渡す。
【0018】各軸の現在位置、アラーム、パラメータ、
画像データ等の画像信号はCRT/MDIユニット70
の表示装置に送られ、表示装置に表示される。インター
フェイス18はCRT/MDIユニット70のキーボー
ドからオフセット量等のデータを受けてプロセッサ11
に渡す。インターフェイス19は放電加工電源71に接
続され、放電加工電源71からの速度指令を受ける。放
電加工電源71はワイヤとワークの放電状態を監視し、
前進・後退を含む速度指令をプロセッサ11に通知す
る。
【0019】軸制御回路30〜33はプロセッサ11か
らの各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアン
プ40〜43に出力する。サーボアンプ40〜43はこ
の指令を受けて各軸のサーボモータ50〜53を駆動す
る。X,YおよびU,V各軸のサーボモータ50〜53
には位置速度検出用のパルスコーダが内蔵されており、
このパルスコーダからのフィードバック信号が軸制御回
路30〜33にフィードバックされる。軸制御回路30
〜33に内蔵されたサーボ制御CPUの各々はこれらの
フィードバック信号と前述の移動指令とに基いて位置ル
ープ、速度ループ、電流ループの各処理を行い、最終的
な駆動制御のためのトルク指令を各軸毎に求めて各軸の
サーボモータ50〜53の位置、速度を制御する。
【0020】次に、本実施形態におけるオフセット量の
補正原理について説明する。従来技術の項でも述べた通
り、輪郭加工のためのワーク移動量、即ち、X,Yの各
軸方向のテーブルの水平移動量と、テーパ角度を達成す
るための上ワイヤガイドまたは下ワイヤガイドの水平移
動量U,Vの各軸方向の移動量はNCプログラムから自
動的に与えられるので、上ワイヤガイドと下ワイヤガイ
ドとの垂直離間距離Hが分かっていれば、その時点にお
けるワイヤの傾斜角度は容易に求めることができる。
【0021】要するに、図5において上ワイヤガイド1
と下ワイヤガイド2との間の垂直離間距離をH、下ワイ
ヤガイド2を基準とした上ワイヤガイドの位置をU,V
とすれば、そのときのワイヤ3の傾斜角度θは、
【0022】
【数1】 である。
【0023】また、ワイヤ3の傾斜角度がθであるとき
にワーク5の斜面とワイヤ3との間の垂直離間距離を指
定のオフセット量Rとするに必要とされる水平方向のオ
フセット量Lの値は、図7に示す通り、L=R/ cosθ
となるので、プログラムで与えられた水平方向のオフセ
ット量Rに対して必要とされる補正量ΔRは、
【0024】
【数2】 となり、これをX,Yの各軸方向に分配すると、最終的
に必要とされるX軸方向への補正量ΔXおよびY軸方向
への補正量ΔYは、各々、加工形状5の外側に向けて数
3および数4に示す通りの値となる。
【0025】
【数3】
【0026】
【数4】 つまり、図5に示すように、プログラムで与えられた
X,Yの各軸方向のテーブルの水平移動量と、テーパ角
度を達成するための上ワイヤガイド1または下ワイヤガ
イド2の水平移動量U,Vおよび、オフセット量Rで決
まる従来のワイヤ3の位置から、ワイヤ3をそのままの
姿勢でX,Yの各軸の方向にΔX,ΔYだけ平行移動さ
せたワイヤ3の位置3aが、本来ワイヤ3のあるべき位
置である。
【0027】図5ではワーク4を固定して上ワイヤガイ
ド1と下ワイヤガイド2を移動させて加工を行う例を示
したが、上ワイヤガイド1と下ワイヤガイド2のどちら
か一方を固定し、ワーク4を移動させて加工を行う場
合、例えば、下ワイヤガイド2を固定して上ワイヤガイ
ド1をU,V軸方向に移動させてテーパ角を与え、ワー
ク4を移動させて加工を行う場合も、X,Y軸の移動方
向が異なるのみで、補正の方法は同一である。この実施
形態では、ワーク4を固定し、下ワイヤガイドに載置さ
れた上ワイヤガイド1をU,V軸方向に移動させてテー
パ角を与え、下ワイヤガイド2をX,Y軸方向に駆動し
て加工を行うものとする。
【0028】次に、制御装置10による実際的な補正処
理の内容について説明する。なお、ワイヤ放電加工にお
いては、複雑なテーパ加工の他に単純形状の直方体や円
柱体を加工する場合、または、ラフなテーパ加工だけで
事足りる場合もあるので、この実施形態では、補正処理
を実行するためのコマンドG〇〇と補正処理を終了する
ためのコマンドG××を使用し、G〇〇とG××で挟ま
れた部分のNCプログラムに対してのみ前述した原理に
基くオフセット補正処理を実行するようにしている。
【0029】G××の記述は省略可能であり、その場合
はG〇〇以降の全てのプログラムで補正処理が実行され
ることになる。
【0030】図2はプロセッサ11がプログラムを1ブ
ロック毎に読み込んで実施する前処理の主要部を示すフ
ローチャート、また、図3は前処理によって生成された
移動指令データに基いて所定周期毎に繰り返し実行され
る移動指令の分配処理の主要部を示すフローチャートで
ある。但し、プログラムによって与えられた指令傾斜角
θを達成するに必要とされるU,V各軸方向の水平移動
量の移動指令データを算出するための前処理の部分、お
よび、この移動指令データに基いて分配周期毎の移動指
令を算出するための処理の部分に関しては、従来の処理
と同様であるので説明を省略し、専ら補正量の算出と出
力に関する部分について重点的に説明することにする。
【0031】図2に示す前処理で1ブロック分のプログ
ラムを読み込んだプロセッサ11は、まず、このブロッ
クが補正処理の実行開始を示すG〇〇コマンドであるの
か(ステップA1)、または、補正処理の終了を示すG
××コマンドであるのか(ステップA2)、もしくは、
その他のコマンドやデータであるのかを判別し、G〇〇
コマンドであればオフセット補正実行フラグをセットす
る一方(ステップA3)、G××コマンドであればオフ
セット補正実行フラグをリセットする(ステップA
4)。
【0032】次いで、プロセッサ11は、オフセット補
正実行フラグがセットされているか否かを判別し(ステ
ップA5)、オフセット補正実行フラグがセットされて
いれば、プログラムで指令されているワイヤの傾斜方向
とオフセットの方向とを参照してオフセットの補正方向
をセットする(ステップA6)。
【0033】なお、現時点で指令されているGコードが
G51であればワイヤ3の進行方向に対して傾斜方向は
左、また、G52であれば傾斜方向は右となり、オフセ
ットの方向は、G41でワイヤ3の進行方向に対して
左、また、G52であれば進行方向に対して右である。
その結果、コードG51およびG41、または、G52
およびG42が指令されているときには、ワイヤ3にテ
ーパ角を与えているU軸,V軸による上ワイヤガイド1
の偏差ベクトルと同一方向にワイヤ3を移動させる補正
ベクトルとなる。また、コードG51およびG42、ま
たは、G52およびG41が指令されている場合は、逆
に、上ワイヤガイド1の偏差ベクトルと逆方向の補正ベ
クトル(ΔX,ΔY)となる。
【0034】オフセット補正実行フラグがセットされて
いない場合の処理に関しては従来と全く同様である。
【0035】一方、図3に示す所定周期毎の処理におい
て移動指令の分配処理を開始したプロセッサ11は、ま
ず、オフセット補正実行フラグがセットされているか否
かを判別する(ステップB1)。
【0036】オフセット補正実行フラグがセットされて
いなければ実質的なオフセット補正処理を実施する必要
はないので、プロセッサ11は、補正ベクトル記憶レジ
スタΔX,ΔYの値を零に初期化する(ステップB1
1)。
【0037】言うまでもなく、補正ベクトル記憶レジス
タΔX,ΔYの各々は、数3および数4で示したΔX,
ΔYの各補正量を記憶するためのレジスタである。
【0038】次いで、プロセッサ11は、今回算出した
補正量または今回初期化した補正量ΔX,ΔYの各値か
ら、前周期の移動指令の分配処理で算出した補正量ΔX
old,ΔYold の各値を減じ、今回の分配周期で出力す
べき補正量の増分を求めて、インクリメンタル補正量記
憶レジスタΔΔX,ΔΔYの各々に記憶し(ステップB
8)、今回算出した補正量ΔX,ΔYの各値を前周期補
正量記憶レジスタΔXold ,ΔYold に更新記憶する
(ステップB9)。
【0039】次いで、プロセッサ11は、従来と同様の
処理で求めたインクリメンタル移動指令、即ち、プログ
ラムによって与えられた加工経路を達成するに必要とさ
れるX,Y各軸方向の水平移動量の1周期分のインクリ
メンタル移動指令に、ステップB8の処理で求めた当該
分配周期分のインクリメンタル補正移動指令ΔΔX,Δ
ΔYの各値を重畳して、下ワイヤガイドを水平方向に駆
動するサーボモータに分配出力する(ステップB1
0)。
【0040】前述したように、オフセット補正実行フラ
グがセットされていない場合には、ΔX,ΔYの各値は
常に零であるが、ΔXold ,ΔYold は前周期に算出し
た補正量が記憶されている場合がある。この場合には補
正のキャンセル動作が実施されることになる。
【0041】一方、ステップB1の判別結果が真となっ
た場合、つまり、オフセット補正処理を実行する必要が
ある場合には、プロセッサ11は、まず、下ワイヤガイ
ド2の位置を基準とする上ワイヤガイド1の指令現在位
置U,Vの値と、現時点で設定されている上ワイヤガイ
ド1と下ワイヤガイド2との間の垂直離間距離H、なら
びに、プログラムで指令されているオフセット量Rとを
読み込み(ステップB2,ステップB3)、数2の式に
基いて補正量ΔRの値を求め(ステップB4)、更に、
補正量ΔRとU,Vの各値に従って数3および数4の式
によりX,Y各軸方向の補正量ΔX,ΔYの値を算出す
る(ステップB5)。
【0042】次いで、プロセッサ11は、前処理でセッ
トされたオフセットの補正方向を参照し、その補正方向
が傾斜方向と同じか否かを判別する(ステップB6)。
【0043】逆方向の場合には、プロセッサ11は、ス
テップB5の処理で算出した補正量ΔX,ΔYの符号を
反転して補正方向を逆転させ(ステップB7)、また、
同一方向の場合には、ステップB5の処理で算出した補
正量ΔX,ΔYの符号をそのまま維持する。
【0044】このようにして補正量ΔX,ΔYの値を求
めたプロセッサ11は、ステップB5もしくはステップ
B7の処理で算出した補正量ΔX,ΔYの各値から前周
期分の絶対的な補正量ΔXold,ΔYoldの各値を減じ、
今回の分配周期で出力すべきインクリメンタル補正移動
指令ΔΔX,ΔΔYの各値を求め(ステップB8)、今
回算出した補正量ΔX,ΔYの各値を前周期補正量記憶
レジスタΔXold ,ΔYold に更新記憶し(ステップB
9)、従来と同様の処理で求めたインクリメンタル移動
指令、即ち、プログラムによって与えられた加工経路を
達成するに必要とされるX,Y各軸方向の水平移動量の
1周期分のインクリメンタル移動指令に、ステップB8
の処理で求めた当該分配周期分のインクリメンタル補正
移動指令ΔΔX,ΔΔYの各値を重畳して、下ワイヤガ
イドを水平方向に駆動するサーボモータに分配出力する
(ステップB10)。
【0045】前記実施形態においては、ワークを固定
し、下ワイヤガイドをX,Y軸方向に駆動し、下ワイヤ
ガイドに載置した上ワイヤガイドをU,V軸方向に移動
させてテーパ角を与えて加工を行う場合構成を述べた
が、ワークを固定し上下ワイヤガイドが独立して移動可
能な構成においては、補正ベクトルΔx,ΔyがU,V
軸にも出力されることになる。
【0046】以下、図3に示すオフセット補正処理が移
動指令の分配周期毎に繰り返し実行される結果、ワイヤ
3の傾斜角によって生じる水平方向のオフセット量の変
化ΔRがΔΔX,ΔΔYにより自動的に補正され、部品
形状5の斜面からワイヤ3までのオフセット距離が常に
設定値Rに保持されて、食い込みや取り残しのない精密
なワイヤ放電加工が行われる。
【0047】四角錐状の部品の外周面を仕上げる場合を
例にとって、図3のオフセット補正処理を行った場合の
ワイヤガイドの経路の一例を図4(b)に破線で示す。
【0048】この例では、四角錐の外周部の4面aはZ
軸に対する傾きが10度、また、外周部4面の合わせ目
bではワイヤ3の傾きが約14度となるので、1つの合
わせ目bから次の合わせ目bまでワイヤ3を移動させる
間に、Z軸に対するワイヤ3の傾きを14度から10
度、さらに、最初の14度と対称な向きに14度と変化
させる必要がある。
【0049】図3に示す補正処理を行わなかった場合、
つまり、従来技術によるテーパ加工を行って水平方向の
オフセット量をRもしくはR/ cos(10°)またはR
/ cos(14°)に固定した場合では、ワイヤ3の傾斜
が大きくなるほど外周部aの斜面からワイヤ3までの垂
直離間距離が減少するので、本来四角錐であるはずの部
品には、ワイヤ3の指令傾斜角が大きくなる部分、つま
り、合わせ目bに近い部分ほど放電加工による食い込み
が生じ、ビヤ樽型のディストーションが発生するが、図
3に示したオフセット補正制御を行った場合には、外周
部aの斜面からワイヤ3までの垂直離間距離が、常にワ
イヤ3の姿勢に応じて設定オフセット量Rになるように
自動補正されるので、ディストーションのない正確な四
角錐形状を得ることができる。
【0050】結果的に、ワイヤ3の移動軌跡自体には図
4(b)に示すような糸巻き型となるが、これがワイヤ
3の正しい経路である。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、ワイヤの姿勢を変化さ
せながらテーパ加工を行うような場合でも、適切なオフ
セット量を維持してプログラム通りの部品形状を正確に
再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態の放電加工用制御
装置と該制御装置によって駆動制御されるワイヤ放電加
工機の要部を示すブロック図である。
【図2】同実施形態の制御装置による前処理の概略を示
すフローチャートである。
【図3】同実施形態の制御装置によるオフセット補正処
理の概略を示すフローチャートである。
【図4】四角錐で形成された部品形状を上方から示す平
面図である。
【図5】オフセットの補正の一例を示した概念図であ
る。
【図6】ワイヤ放電加工におけるオフセットの一例を示
す概念図である。
【図7】ワイヤ放電加工におけるオフセットの一例を示
す概念図である。
【符号の説明】
1 上ワイヤガイド 2 下ワイヤガイド 3 ワイヤ 4 ワーク 5 加工形状 10 放電加工用数値制御装置 11 プロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 CMOSメモリ 15 インターフェイス 16 プログラマブル・マシン・コントローラ 17 I/Oユニット 18 インターフェイス 19 インターフェイス 21 バス 30〜33 軸制御回路 40〜43 サーボアンプ 50〜53 サーボモータ 70 CRT/MDIユニット 71 放電加工電源 72 外部機器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤに対してワークを相対的に水平移
    動させる水平送り手段と、上ワイヤガイドもしくは下ワ
    イヤガイドを水平方向に移動させることによってワイヤ
    に傾斜をつけるワイヤ傾斜手段とを有し、 加工プログラムを分析して得られたワーク水平移動指令
    とワイヤ水平移動指令とに基いて前記水平送り手段とワ
    イヤ傾斜手段とを駆動制御してワークにテーパ加工を施
    すワイヤ放電加工用数値制御装置において、 所定の駆動制御周期毎に、前記ワイヤ水平移動指令およ
    び上ワイヤガイドと下ワイヤガイドとの間の垂直離間距
    離に基いて水平面内におけるオフセット変化量を算出
    し、前記ワーク水平移動指令に重畳して出力するように
    したことを特徴とするオフセット補正機能付ワイヤ放電
    加工用制御装置。
JP34735097A 1997-12-03 1997-12-03 オフセット補正機能付ワイヤ放電加工用制御装置 Pending JPH11165220A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34735097A JPH11165220A (ja) 1997-12-03 1997-12-03 オフセット補正機能付ワイヤ放電加工用制御装置
EP19980309886 EP0920944A2 (en) 1997-12-03 1998-12-02 Wire discharge machining control device with offset correction feature

Applications Claiming Priority (1)

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