JPH07152417A - 数値制御装置の工具径路および送り速度制御方式 - Google Patents

数値制御装置の工具径路および送り速度制御方式

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JPH07152417A
JPH07152417A JP32087893A JP32087893A JPH07152417A JP H07152417 A JPH07152417 A JP H07152417A JP 32087893 A JP32087893 A JP 32087893A JP 32087893 A JP32087893 A JP 32087893A JP H07152417 A JPH07152417 A JP H07152417A
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JP
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arc
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circular arc
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JP32087893A
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Kentaro Fujibayashi
謙太郎 藤林
Yasuhiro Saito
康寛 斉藤
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コーナ部において、加工精度、および加工速
度の減少を最小限にしつつ、機械のショックを低減させ
るような工具径路および送り速度制御方式を提供する。 【構成】 工具の径路および送り速度を加工プログラム
にしたがって制御する数値制御装置の工具径路および送
り速度制御方式において、加工プログラムを構成してい
る連続する直線から直線へのコーナ部において、それぞ
れの直線に接し、かつプログラムされた径路との間の径
路誤差が指定された許容誤差量以下となるような円弧を
形成し(第1工程)、その円弧をコーナ部での工具径路
とするとともに円弧に応じた送り速度を作成して円弧ブ
ロックを形成し(第2工程)、その円弧ブロックを加工
プログラムに自動挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、数値制御装置の工具径
路および送り速度の制御方式に関し、特に、コーナ部で
の工具径路および送り速度を制御する制御方式に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、数値制御装置(以下、CNCとい
う)においては、NCプログラムによって、ワークに対
する加工形状、即ち工具の加工径路(加工軌跡)とその
工具の送り速度等を指定し、工具を該指定速度で該指定
径路に忠実に追従するよう制御している。しかし、機械
の撓み、サーボ制御回路内で生じる追従誤差、また、C
NC装置内部で生じる加減速による遅れ等によって、実
際の工具の軌跡は指定された径路からはずれ、径路誤差
が生じる。
【0003】そのため、サーボ系のゲインを上げたり、
加減速の時定数を小さくすることにより、指定径路から
のずれ量である径路誤差を小さくすることが試みられて
いる。しかしながら、サーボ系のゲイン上昇や加減速の
時定数の減少は、機械のショックを増大させることにな
り、このため、機械にたわみ等の変形を生じさせて加工
精度を低下させ、また、機械自体の耐久性をも減少させ
るといった問題が生じることになる。
【0004】そこで、従来、工具径路中でコーナ部等の
ショックが生じやすいの箇所においては、工具の送り速
度を自動的に下げる等の対策がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の数値制御装置の
工具径路および送り速度制御方式において、コーナ部で
のショックの影響をなくすための制御として、コーナ部
において工具の送り速度をほとんど0にまで減速させる
か、補間後に加減速をある程度いれるしかなかった。こ
のコーナ部における工具の送り速度を0にする速度制御
は、加工時間を延ばすという問題点を有しており、ま
た、補間後に加減速を行うことは、円弧部分等におい
て、内回り誤差を発生させるという問題点を有してい
る。
【0006】そこで、本発明は前記した従来の数値制御
装置の工具径路および送り速度制御方式の問題点を解決
し、コーナ部において、加工精度、および加工速度の減
少を最小限にしつつ、機械のショックを低減させるよう
な工具径路および送り速度制御方式を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、工具の径路お
よび送り速度を加工プログラムにしたがって制御する数
値制御装置の工具径路および送り速度制御方式におい
て、加工プログラムを構成している連続する直線から直
線へのコーナ部において、各直線に接し、かつプログラ
ムされた径路との間の径路誤差が指定された許容誤差量
以下となるような円弧を形成し、その円弧をコーナ部で
の工具径路とするとともに円弧に応じた送り速度を作成
して円弧ブロックを形成し、その円弧ブロックを加工プ
ログラムに自動挿入することにより、本発明の目的を達
成する。
【0008】本発明において、円弧ブロックの円弧半径
は、設定された許容誤差量と2本の直線の交差角度から
求めることができ、また、直線の長さと2本の直線の交
差角度からも求めることができる。
【0009】円弧ブロックの円弧半径を直線の長さと2
本の直線の交差角度からも求める場合、用いる最大の長
さとして直線の1/2の長さを採用することもできる。
【0010】本発明において、円弧に応じた送り速度の
形成は、本発明の方式により求めた円弧半径と内回り誤
差量によって設定することができ、通常の送り速度を求
める演算式に基づいて行うことができる。
【0011】
【作用】本発明によれば、加工プログラムを構成してい
る連続する直線から直線へのコーナ部において、はじめ
に、各直線に接し、かつプログラムされた径路との間の
径路誤差が指定された許容誤差量以下となるような円弧
を形成する。そして、その円弧をコーナ部での工具径路
とする。そして、その円弧に応じた送り速度を作成して
円弧ブロックを形成する。形成された円弧ブロックSを
加工プログラムに自動挿入し、その加工プログラムによ
り計算された径路に沿わせるとともに、計算された送り
速度に基づいて各軸の位置を制御して、数値制御装置の
工具径路および送り速度の制御を行う。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。
【0013】図2は本発明の方式を実施する一実施例の
数値制御装置(CNC)10のハードウェアを示すブロ
ック図である。プロセッサ11は、CNC10全体を制
御するプロセッサであり、バス21を介してROM12
に格納されたシステムプログラムを読み出し、このシス
テムプログラムに従って、CNC10を全体的に制御す
る。RAM13には、一時的な計算データや表示データ
およびCRT/MDIユニット70を介してオペレータ
が入力した各種データ等が入力される。CMOSメモリ
14は、図示しないバッテリでバックアップされ、CN
C10の電源がオフされても記憶状態が保持される不揮
発性メモリとして構成されている。
【0014】インターフェイス15は、CNC10に接
続する外部機器のためのインターフェイスであり、紙テ
ープリーダや紙テープパンチャ、および一体型の紙テー
プリーダ・紙テープパンチャ等の外部機器72が接続さ
れる。紙テープリーダからは、自動プログラミング装置
等の処理により自由曲面を複数個の微小直線ブロックで
近似した自由曲面加工のための加工プログラム等をはじ
め、各種の加工プログラムが読み込まれ、また、CNC
10内で編集されたプログラムは紙テープパンチャに出
力することができる。
【0015】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)16は、CNC10に内蔵されたシーケンスプ
ログラムで工作機械側の補助装置、例えば、工具交換用
のロボットハンド等といったアクチュエータ等を制御す
る。即ち、加工プログラムで指令されたM機能,S機
能,およびT機能に従って、これらシーケンスプログラ
ムで補助装置側で必要な信号に変換し、I/Oユニット
17から補助装置側に出力する。この出力信号により、
各種アクチュエータ等の補助装置が作動するようになっ
ている。また、工作機械本体や補助装置側のリミットス
イッチおよび工作機械本体に配備された操作盤の各種ス
イッチ等の信号を受け、必要な処理の後、プロセッサ
(以下、CPUという)11に渡す。
【0016】工作機械各軸の現在位置,アラーム,パラ
メータ,画像データ等の画像信号はCRT/MDIユニ
ット70に送られ、そのディスプレイに表示される。C
RT/MDIユニット70はディスプレイやキーボード
等を備えた自動データ入力装置であり、インターフェー
ス18は、CRT/MDIユニット70のキーボードか
らのデータを受けてCPU11に渡す。インターフェー
ス19は自動パルス発生器71に接続され、自動パルス
発生器71からのパルスを受ける。自動パルス発生器7
1は工作機械本体の操作盤に実装され、手動操作に基づ
く分配パルスによる各軸制御の工作機械の可動部を精密
に位置決めするために使用される。
【0017】軸制御回路30〜34はCPU11からの
各軸の移動指令を受けて、各軸の指令をサーボアンプ4
0〜44に出力する。サーボアンプ40〜44はこの指
令を受けて、各軸のサーボモータ50〜54を駆動す
る。X,Y,Z,U,V軸のサーボモータ50〜54に
は、位置検出用のパルスコーダが内蔵されており、この
パルスコーダからの位置信号がパルス列としてフィード
バックされる。場合によっては、位置検出器として、リ
ニアスケールが使用される。また、パルス列をF/V
(周波数/電圧)変換することにより速度信号を生成す
ることができる。図では、これらの位置信号のフィード
バックおよび速度フィードバックは省略している。
【0018】スピンドル制御回路60は、スピンドル回
転指令及びスピンドルのオリエンテーション等の指令を
受けて、スピンドルアンプ61にスピンドル速度信号を
出力する。スピンドルアンプ61はこのスピンドル速度
信号を受けて、スピンドルモータ62を指令された回転
速度で回転させる。また、オリエンテーション指令によ
って、所定の位置にスピンドルを位置決めする。
【0019】スピンドル制御回路60はCPU11から
の主軸回転指令を受け、スピンドルアンプ61にスピン
ドル速度信号を出力する。スピンドルアンプ61はこの
スピンドル速度信号を受けて、工作機械の工具軸を回転
させるスピンドルモータ62を、指令された回転速度で
回転させる。スピンドルモータ62には歯車あるいはベ
ルト等でポジションコーダ63が結合され、該ポジショ
ンコーダ63が主軸の回転に同期して帰還パルスを出力
し、その帰還パルスはインターフェイス20を経由して
CPU11に読み取られる。実施例では、5軸分の軸制
御回路とサーボアンプとを有するミリングマシンについ
て示しているが、工作機械によりサーボアンプおよびサ
ーボモータの数は様々である。
【0020】CNC10および工作機械のハードウェア
に関する構成自体は従来のものと同様であるため、細部
の説明は省略する。
【0021】図3は本発明の方式により得られる円弧の
概略図である。図において、2つの連続する直線ブロッ
クN1 とN2 (ここでは、任意の2つの隣接する直線ブ
ロックをN1 およびN2 の符号を用いて説明する)は工
具の工具径路の一部を示しており、この2の連続する直
線ブロックN1 とN2 は交点P0 において交点角度αで
交わり、コーナ部を形成している。本発明の方式では、
この連続する2本の直線ブロックで形成されるコーナ部
において、コーナ部を挟む2本の直線に接し、かつ径路
誤差が指定された許容誤差量以内となるような円弧を求
め、さらに該挿入された円弧の半径に応じた送り速度を
求めて円弧ブロックを形成し、該円弧ブロックを加工プ
ログラムに自動挿入し、これによってコーナ部での減速
を行うものである。
【0022】図3において、挿入される円弧ブロックS
は、直線ブロックN1 とは点P1 において接し、また、
直線ブロックN2 とは点P2 において接している。円弧
ブロックSの半径をR、中心座標を(X,Y)で表す。
該円弧ブロックSと加工プログラムである直線ブロック
1 ,直線ブロックN2 との間の最大誤差は、交差点P
0 からの距離となる。そこで、この交差点P0 と円弧ブ
ロックSとの間の距離が、指定された許容誤差量E以下
となるように円弧ブロックSを設定する。
【0023】図4は、直線ブロックと円弧ブロックとの
位置関係を説明する図であり、図に示すように円弧ブロ
ックSの接点Pが交差点P0 から遠ざかるにしたがっ
て、円弧ブロックSと交差点P0 との距離は大きくなっ
て円弧ブロックSの半径Rは大きくなり、逆に、円弧ブ
ロックSの接点Pが交差点P0 に近づくにしたがって、
円弧ブロックSと交差点P0 との距離は小さくなって円
弧ブロックSの半径Rは小さくなる。円弧ブロックSの
接点Pが交差点P0 に近い程許容誤差量Eを小さくする
ことができるが、その分円弧ブロックSの半径Rを小さ
くしなければならず、そのため送り速度の減速となる。
そこで、本発明の方式においては、円弧ブロックSと交
差点P0 との距離が許容誤差量Eとなるような円弧ブロ
ックSを設定する。
【0024】以下、図1の本発明の方式を説明するフロ
ーチャートを用いて、本発明の数値制御装置の工具径路
および送り速度制御方式について説明する。なお、図1
のフローチャートでは、ステップSの符号を用いて説明
する。
【0025】本発明の工具径路および送り速度制御方式
は、コーナ部における工具径路としての円弧ブロックを
求める第1の工程(ステップS1〜ステップS6)と、
該円弧の工具径路に応じた送り速度を求める第2の工程
(ステップS7)から構成され、第1の工程で求めた円
弧ブロックの径路を移動させるための工具の送り速度を
第2の工程において求めるものである。なお、この第2
の送り速度を求める工程は、通常の処理工程を利用する
ことができる。
【0026】ステップS1:はじめに、コーナ部におい
て挿入する円弧ブロックSの半径Rと円弧中心(X,
Y)を求めるために、連続する2つの直線ブロックN1
と直線ブロックN2 のそれぞれの長さL1 とL2 、両直
線ブロックN1 と直線ブロックN2 の交点角度α、およ
び許容誤差量Eを入力し、また、第2の工程において送
り速度を求めるための設定定数を入力する。この設定定
数としては,例えば、補間後の指数形加速度の時定数T
1 、サーボの位置ループゲインの逆数T2 、および内回
り誤差量ΔRがある。なお、直線ブロックN1 と直線ブ
ロックN2 は任意の連続する直線ブロックを表すもので
ある。
【0027】前記入力データの内、コーナ部における円
弧の半径Rと円弧中心(X,Y)を求めるための隣接す
る2つの直線ブロックN1 と直線ブロックN2 の長さL
1 ,L2 と、直線ブロックN1 と直線ブロックN2 の交
点角度αは、加工プログラム中に設定されているデータ
であり、加工プログラムを格納しているRAMから入力
することができる。また、その他の入力データは加工プ
ログラムの作成時にあらかじめ設定される設定値であ
り、該データを格納しているRAMから入力することが
できる。
【0028】ステップS2:次に、前記ステップS1で
入力したデータに基づいて、条件1.コーナ部を挟む2
本の直線に接する、条件2.径路誤差が指定された許容
誤差量E以内とするという2つの条件を満足する円弧ブ
ロックSを求める。この円弧ブロックSの設定は、コー
ナ部での円弧ブロックSの半径Rと、円弧中心(X,
Y)を求めることにより行われる。
【0029】図3において、挿入される円弧ブロックS
は、コーナ部の交差角度αの2等分線上に中心Oを持
ち、2等分線のコーナである交差点P0 から許容誤差量
Eだけ離れた点Qを通るとすると、その半径Rは以下の
式で表される。
【0030】 R=E・(cosθ)/(1−cosθ) …(1) ここでθは、中心Oから直線N1,N2に下ろした垂線
と、2等分線の交わる角度であり、以下の式で表され
る。
【0031】 θ=(π−α)/2 …(2) したがって、円弧ブロックSの半径Rは、前記式(1)
によって設定され、また、円弧中心Oの座標(X,Y)
は、該半径Rと角度θ(あるいはα)によって定められ
る。
【0032】円弧中心Oの座標(X,Y)は、例えば、
図3に示すように直線ブロックN1が水平方向の位置関
係にあり、交差点P0 の座標を(X0 ,Y0 )とした場
合には、 (X0 ,Y0 )=((X0 −R・tanθ),(Y0 +R)) …(3) により設定される。
【0033】なお、上記(3)で示される座標を表す式
は、図3に示される位置関係の場合の例であり、その他
の場合の座標を表す式は、前記半径Rと角度θ(あるい
はα)、および直線ブロックの角度等の直線ブロックを
特定するデータから幾何学的に求めることができる。
【0034】ステップS3:つぎに、前記ステップS2
において求めた円弧ブロックSにおいて、該円弧ブロッ
クSの接点と交差点P0 との距離が直線ブロックの長さ
の半分より長いか、あるいは短いかの判定を行う。
【0035】この接点と交差点P0 との距離の判定は、
隣接するコーナ部で形成する別の円弧ブロックSとの円
滑な接続を行うために行う工程の一部である。
【0036】以下、図5に示す円弧ブロックと直線ブロ
ックとの位関係図を用いて説明する。図5において、加
工プログラムにより工具径路が直線ブロックN0 、直線
ブロックN1 、および直線ブロックN2 により形成さ
れ、直線ブロックN0 と直線ブロックN1 は交差点P-1
において交差し、直線ブロックN1 と直線ブロックN2
は交差点P0 において交差している。この位置関係にお
いて、前記ステップS2にしたがって、直線ブロックN
0 と直線ブロックN1 とに接し径路誤差が許容誤差Eで
ある円弧を求めると円弧ブロックS01となり、また、直
線ブロックN1 と直線ブロックN2 とに接し径路誤差が
許容誤差Eである円弧を求めると円弧ブロックS12とな
る。
【0037】求めた円弧ブロックS01の直線ブロックN
1 との接点位置Aと交差点P-1からの距離が、直線ブロ
ックN1 の長さL1 の半分の長さL1 /2より長い場合
や、また、求めた円弧ブロックS12の直線ブロックN2
との接点位置Bと交差点P0からの距離が、直線ブロッ
クN1 の長さL1 の半分の長さL1 /2より長い場合に
は、円弧ブロックS01と円弧ブロックS12は、それぞれ
の円弧ブロックSの途中において交差することになる。
図5では、円弧ブロックS01と円弧ブロックS12がとも
に直線ブロックN1 の長さL1 の半分の長さL1 /2よ
り長い場合を示している。
【0038】図5において、円弧ブロックS01および円
弧ブロックS12の直線ブロックN1に対する位置関係を
みると、円弧ブロックS01は直線ブロックN1 に点Aに
おいて接し、また円弧ブロックS12は直線ブロックN2
に点Bにおいて接しており、両円弧ブロックS01と円弧
ブロックS12は点Cにおいて交差している。円弧ブロッ
クSが直線ブロックと接する点AとBは直線ブロックN
1 上において移動方向に対して逆の位置関係となるた
め、円弧ブロックS01の終端に達した後、円弧ブロック
12に円滑に進むことができない。
【0039】そこで、このステップS3において、円弧
ブロックSの接点と交差点P0 との距離が直線ブロック
の長さの半分より長いか、あるいは短いかの判定を行
い、長い場合には次のステップS4において、半径Rと
円弧中心(X,Y)の再計算を行う。
【0040】ステップS4:図5に示すような位置関係
において、円弧ブロックS01と円弧ブロックS12との円
滑な接続は、円弧ブロックS01の終点と円弧ブロックS
12の始点を少なくとも直線ブロックN1 の中間点に位置
させることにより行うことができ、この工程により半径
Rと円弧中心(X,Y)の再計算を行う。
【0041】該半径Rと円弧中心(X,Y)の再計算
は、前記図3において、線分P1 0を直線ブロックN
1 の長さL1 の半分であるL1 /2とし、この線分P1
0 により円弧ブロックSの半径Rを R=(線分P1 0 )/tanθ …(4) とすることにより求める。
【0042】なお、円弧中心(X,Y)の再計算につい
ては、前記と同様であるため省略する。
【0043】ステップS5,ステップS6:前記ステッ
プS3において、円弧ブロックSの接点と交差点P0
の距離が直線ブロックの長さの半分より短い場合、およ
び、ステップS4で半径Rと円弧中心(X,Y)の再計
算を行った後、この工程において他方の直線ブロックN
2 についても前記ステップS3と同様の判定を行う。そ
して、円弧ブロックSの接点と交差点P0 との距離が直
線ブロックの長さの半分より長い場合にはステップS6
において、前記ステップS4と同様にして半径Rと円弧
中心(X,Y)の再計算を行う。
【0044】直線ブロックの長さの半分の位置で接する
円弧を求める場合、それぞれ別個に求めることもできる
が、以下において、半径Rと円弧中心(X,Y)の再計
算において、連続する直線ブロックの両方について、そ
れぞれの直線ブロックの1/2の位置において接する円
弧ブロックSを求める場合について説明する。
【0045】図6に示す円弧ブロックと直線ブロックと
の位関係図において、円弧ブロックSは、直線ブロック
1 と直線ブロックN2 のそれぞれの中間点において接
している。この場合における円弧ブロックSの半径Rは R=〔L1 2 −{(1−L1 2 )(1−L2 2 )}1/2 /(4・cosα)〕1/2 …(5) により表される。なお、L1 およびL2 は直線ブロック
1 ,直線ブロックN2の長さであり、αは直線ブロッ
クN1 ,直線ブロックN2 の交差角度である。
【0046】したがって、前記ステップS3〜ステップ
S6の処理を行うことにより、円弧ブロックSの円滑な
接続が可能となる。図7の円弧ブロックと直線ブロック
との位関係図は、直線ブロックN0 ,直線ブロック
1 ,および直線ブロックN2 の間で円弧ブロックSの
再計算により求めた円弧ブロックの接続状態を示してい
る。図において、直線ブロックN0 と直線ブロックN1
間に形成される円弧ブロックS1 は、直線ブロックN1
の中点Mにおいて接し、また、直線ブロックN1 と直線
ブロックN2 間に形成される円弧ブロックS2 は、直線
ブロックN1 の前記と同一の中点Mにおいて接してお
り、該中点Mにおいて2つの円弧ブロックS1と円弧ブ
ロックS2 は円滑に接続されることになる。
【0047】したがって、コーナ部における工具径路と
しての円弧ブロックを求める第1の工程は、前記したス
テップS1〜ステップS6の工程により構成されること
になる。
【0048】ステップS7:次に、前記ステップS1〜
ステップS6の第1の工程により求められた円弧ブロッ
クに基づいて、工具径路の送り速度を求める。
【0049】この円弧ブロックから送り速度を求める工
程は、通常知られている以下の演算により行うことがで
きる。
【0050】円弧補間における定常的な円弧の内回り誤
差量ΔR(mm)は、以下の式により表される。
【0051】 ΔR=(T1 2 /2+T2 2 /2)・F2 /R …(6) ここで、T1 は補間後指数形加減速の時定数(se
c)、T2 はサーボの位置ループゲインの逆数(se
c)、Fは送り速度(mm/sec)であり、Rは前記
工程により求められた円弧ブロックSの半径である。
【0052】前記式から、円弧補間における定常的な円
弧の内回り誤差量ΔRを一定にするような送り速度F
は、次式により表すことができる。
【0053】 F=〔ΔR・R/(T1 2 /2+T2 2 /2)〕1/2 …(7) したがって、前記工程で求めた円弧ブロックSの半径R
と、RAM等に記憶しておいた補間後指数形加減速の時
定数T1 、サーボの位置ループゲインの逆数T2 、およ
び内回り誤差量ΔR等の設定定数を読み出し、前記式
(7)を用いて、円弧ブロックSに応じた送り速度Fを
求めることができる。
【0054】したがって、前記ステップS1〜ステップ
S6の第1の工程によって、コーナ部における工具径路
としての円弧ブロックを求め、次にステップS7の第2
の工程によって、求めた円弧ブロックを用いて工具径路
の送り速度を求めることにより、工具径路および送り速
度が設定することができる。
【0055】(実施例の変形例)前記実施例において
は、形成する円弧ブロックと加工プログラムとの間の径
路誤差が設定した許容誤差となるように円弧を設定して
いるが、許容誤差以下の任意の値により円弧を設定する
こともできる。
【0056】また、内回り誤差量を含んだ最終的な径路
誤差が許容誤差以下となるように、前記式(1)におけ
る許容誤差Eを補正して半径Rを求めることもできる。
【0057】また、半径および円弧中心の再計算におい
て、円弧の直線と接する位置を直線の中点としている
が、該接点を交差点と前記中点の線分内とすることもで
きる。この場合には、少なくとも該接点から直線を経過
した後円弧に移る軌跡を形成するものとなる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の数値制御
装置の工具径路および送り速度制御方式により、コーナ
部において、径路誤差の一定の範囲に保ちつつ、機械の
ショックを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方式を説明するフローチャートであ
る。
【図2】本発明の方式を実施する一実施例の数値制御装
置ハードウェアを示すブロック図である。
【図3】本発明の方式により得られる円弧の概略図であ
る。
【図4】直線ブロックと円弧ブロックとの位置関係を説
明する図である。
【図5】直線ブロックと円弧ブロックとの位置関係を説
明する図である。
【図6】直線ブロックと円弧ブロックとの位置関係を説
明する図である。
【図7】直線ブロックと円弧ブロックとの位置関係を説
明する図である。
【符号の説明】
10 数値制御装置(CNC) 11 プロセッサ(CPU) 12 ROM 13 RAM 15,18 インターフェイス 21 バス 70 CRT/MDIユニット 72 紙テープリーダ等

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具の径路および送り速度を加工プログ
    ラムにしたがって制御する数値制御装置の工具径路およ
    び送り速度制御方式において、直線から直線へのコーナ
    部において、各直線に接し、かつプログラムされた径路
    との径路誤差が指定された許容誤差量以下である円弧を
    形成し、該円弧をコーナ部での工具径路とするとともに
    該円弧に応じた送り速度を作成して円弧ブロックを形成
    し、該円弧ブロックを前記加工プログラムに自動挿入す
    ることを特徴とする数値制御装置の工具径路および送り
    速度制御方式。
  2. 【請求項2】 前記円弧ブロックの円弧半径は、前記許
    容誤差量と前記2本の直線の交差角度から求める請求項
    1記載の数値制御装置の工具径路および送り速度制御方
    式。
  3. 【請求項3】 前記円弧ブロックの円弧半径は、直線の
    長さと前記2本の直線の交差角度から求める請求項1記
    載の数値制御装置の工具径路および送り速度制御方式。
  4. 【請求項4】 前記円弧ブロックの円弧半径を求めるた
    めに用いる長さは、直線の1/2の長さとする請求項3
    記載の数値制御装置の工具径路および送り速度制御方
    式。
JP32087893A 1993-11-29 1993-11-29 数値制御装置の工具径路および送り速度制御方式 Withdrawn JPH07152417A (ja)

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