JP4472558B2 - ワイヤカット放電加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テーパカットを行なうワイヤカット放電加工方法に関する。特に、ワイヤガイドがワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法に関する。
ワイヤカット放電加工は、被加工物とその被加工物を挟んで設けられる一対のワイヤガイド間に所定の張力が付与された状態で張架されるワイヤ電極とで形成される加工間隙に所定の加工電圧パルスを繰返し印加して放電を発生させ、放電エネルギによって被加工物から材料を除去し、被加工物を切断加工する放電加工方法として知られている。初期の状態では、ワイヤ電極は被加工物に対して垂直に張架される。テーパカットを行なう場合、一般に、一対のワイヤガイドの水平方向の位置を相対的にずらすことによってワイヤ電極を被加工物に対して傾斜させている。
このようなワイヤカット放電加工に適するワイヤ電極は、導電性を有し、放電による熱と印加される強い張力に耐えることができるように、主に、黄銅、タングステン、鋼線のような金属材料でなる。したがって、ワイヤ電極は、ある程度の剛性を有している。そのため、加工精度上有利であることが知られているダイス形状のワイヤガイド(ダイスガイド)を使用する場合、ワイヤ電極が点接触的に案内されることから、ワイヤガイドの水平方向の相対位置をずらしてワイヤ電極を傾けるときに、ワイヤ電極とワイヤガイドが接触するガイド位置付近でワイヤ電極が屈曲しやすい。特に、テーパ角度がある角度以上になると曲げ剛性が大きくなったり摩擦力が大きくなったりすることから、ワイヤ電極の曲がり癖やワイヤガイドの激しい偏摩耗などが生じ、最悪の場合は、ワイヤ電極の走行案内が困難になり、実質的に加工ができなくなる。
このようなことから、特許文献1ないし特許文献3に開示されるような被加工物側に大きな曲率半径を有する円弧状の部位が形成されているダイス形状のワイヤガイドが考え出された。この構成のワイヤガイドは、テーパ角度が大きくなる広角度テーパ加工でもワイヤ電極が屈曲しにくく円滑に加工が行える利点を有する。しかしながら、特許文献1に示されているが、この構成のワイヤガイドでは、ワイヤ電極を支持する支点(以下、単に支点という)が数値制御における計算上の支点と実際の支点(屈曲点)とで異なっており、かつ実際の支点がテーパ角度の大きさによって変わるので、指令テーパ角度と実際のテーパ角度との間に誤差が生じ、所望の加工形状精度が得られなくなる。
そのため、上記構成のワイヤガイドを使用してテーパカットを行なうときは、指令テーパ角度に対応してワイヤガイドの位置の補正が必要になる。基本的には、NCプログラムのプログラムブロックの始点と終点で、指令テーパ角度に対応する支点の変位に基づき水平方向の補正量(以下、単に補正量という)を得てワイヤガイドの移動量(移動指令値)を補正すればよいが、例えば、図12に示される加工形状のようにNCプログラムの1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が徐々に変化するような場合は、テーパ角度が変わるごとに補正量を計算してワイヤガイドの位置を補正する必要がある。このような場合の具体的な補正方法は、例えば、特許文献4や特許文献5に開示されている技術が参照される。
特公昭62−40126号公報 実公昭62−37618号公報 特開昭63−39732号公報 特許第3101596号公報(第6頁) 特許第3288799号公報(第2頁)
テーパ角度が徐々に変化するテーパカットの場合は、ワイヤガイドの位置の補正を完全に行なうことは実質的に不可能である。したがって、上記補正を行なうタイミングまたは位置が問題になる。特許文献4および特許文献5の発明では、所定時間ごとに補正を行なうようにされている。しかしながら、所定時間ごとに補正を行なう場合は、加工速度が異なると同一の形状であっても補正する位置が異なるので、加工形状精度にばらつきが生じたり、補正量が許容誤差の値を超えてしまい所望の加工形状精度が得られないことが生じるおそれがある。また、上記所定時間が演算装置の能力の影響を受けるので、上記所定時間の長さによって不必要に多くの補正量の計算をして演算装置に過大な負担を生じさせたり、逆に補正が必要な位置で行なわれずに所望の加工形状精度が得られないおそれがある。そのため、上記所定時間を適切な時間に設定することが難しいという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みて、テーパ角度が徐々に変化するテーパカットにおいて、適切な位置で指令テーパ角度と実際のテーパ角度の誤差を補正するようにワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するワイヤカット放電加工方法を提供することを主たる目的とする。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、上記課題を解決するために、ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとき、前記テーパ角度に対応する水平方向の補正量における誤差の最大値が許容誤差以内になる分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに前記補正量を求めて、前記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するようにするものである。
特に、ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとき、上記テーパ角度に対応する水平方向の補正量の変化を表わす曲線と当該曲線の単位分割直線との差の最大値が許容誤差以内になる分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに上記補正量を求めて、上記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するようにするものである。
また、本発明のワイヤカット放電加工方法は、ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとともに上記プログラムブロックの始点と終点におけるテーパ方向が異なるとき、上記始点または上記終点における上記支点の変位に従う水平方向の補正量のうち値の大きい方の補正量を半径とし上記始点から上記終点までにワイヤ電極が回転移動するときの回転角度を中心角とする円弧で表わされる補正量の変化の曲線と当該円弧で表わされる補正量の変化の曲線を均等に分割して得られる単位分割直線との差の最大値が要求される許容誤差以内になる上記回転角度の分割角度を求めて、上記回転角度と上記分割角度とに基づいて分割数を決定し、上記分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに水平方向の補正量を求めて、上記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するものである。
また、本発明のワイヤカット放電加工方法は、ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとともに上記ブロックの始点と終点におけるテーパ方向が同じとき、上記始点または終点における大きい方の指令テーパ角度と当該指令テーパ角度に対応する支点の変位と要求される許容誤差とから水平方向の補正量が上記許容誤差以内になる上記始点から上記終点までの指令テーパ角度の変化量の分割角度を求めて上記指令テーパ角度の変化量と上記分割角度とに基づいて分割数を決定し、上記分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに水平方向の補正量を求めて、上記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するものである。
本発明のワイヤカット放電加工方法は、水平方向の補正量が要求される許容誤差以内になる分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに指令テーパ角度に対応する支点の変位に従うワイヤガイドの水平方向の補正量を計算して補正する。したがって、1つのプログラムブロックの中でテーパ角度が徐々に変化する場合に、適切な位置でかつ必要十分な補正の回数で、常に所望の加工形状精度に基づく所定の許容誤差以内で補正することができる。そのため、加工形状精度がばらついたり、加工形状精度が要求される許容誤差を超えることがなく、しかも演算処理に要する時間をできる限り短くして演算処理の負担を軽減することができる。また、補正の回数や補正する位置が所望の加工形状精度に依存し許容誤差を基準にして決めることができるので、より容易に実施することができる。その結果、広角度テーパ加工における加工形状精度を向上させつつ作業性を向上させる効果を奏する。
図1は、本発明のワイヤカット放電加工方法の具体的な実施の形態のプロセスを示すフローチャートである。図2は、ある加工面を水平面上に投影した形状を示す。図3は、被加工物側に大きな曲率半径を有する円弧状の部位が形成されているワイヤガイドにおける指令テーパ角度と実際のテーパ角度との誤差の関係を示す。図4は、1つのプログラムブロックにおける水平方向の補正量と単位分割直線との関係を示す。図5および図6は、円弧状の部位の曲率半径が異なる2種類のワイヤガイド(ダイスガイド)において実際に測定した指令テーパ角度と支点の変位との関係および水平方向の補正量との関係を示す。
以下に、本発明の好適な実施の形態を、下側ワイヤガイドが固定され上側ワイヤガイドがテーパ軸送り装置で移動する構成のワイヤカット放電加工装置を例に具体的に説明する。以下に説明される補正量を計算して補正するべき座標位置と補正後の移動量を得るプロセスは、主に演算装置が実行する演算プロセスであり、基本的にNCプログラムを解析してNCデータを得た後に加工前にNCプログラムの解読の順番に実行させるようにするが、加工中に加工の進行に合わせて実行させるようにすることもできる。
ある1つのプログラムブロックPQの図2に示されるような加工面を水平面上に投影したときの形状において、プログラムブロックPQの始点(開始位置)Pにおけるテーパ軸線PRの長さaと終点(目標位置)Qにおけるテーパ軸線QSの長さbを点P、点Q、点R、点Sの各点の水平方向の位置座標値(x、y、u、v)から計算する(S1)。また、主プログラム軌跡PQの長さcと従プログラム軌跡RSの長さdを上記各点の水平方向の位置座標値から計算する(S2)。
テーパカットの加工形状であるときは(S3)、主プログラム軌跡と従プログラム軌跡の何れかが円弧である場合と共に直線である場合とを分別する(S4)。この実施の形態では、先に水平面上に投影されたときのテーパ軸線PRとQSの長さaと長さbを得ているので、あるプログラムブロックがテーパカットの加工形状であるかどうかをテーパ軸線の長さで判別するようにしている。具体的には、長さaと長さbが共に0であるときは、ワイヤ電極が垂直に張架されているときであるから、それ以外の場合をテーパカットの加工形状であると判断する。また、プログラム軌跡が直線であるか円弧であるかは、NCコードで判別できる。プログラム軌跡が円弧であるケースにおける加工面を水平面上に投影した形状の具体的な例として、図2(C)の中央および右側に示される形状が参照される。プログラム軌跡が円弧である場合は、後述するように、円弧補間に従う分割数で補正量を計算するので、各長さa〜dを得る前に分別しておくようにしてもよい。
次に、2つのテーパ軸線PRとQSの長さaと長さb、および主プログラム軌跡PQの長さcと従プログラム軌跡の長さdとの差(c−d)とから、テーパ角度が徐々に変化する場合とそれ以外の場合とを分別する(S5)。具体的には、長さaと長さbの少なくとも一方が0でなく、長さの差(c−d)が0でない場合は、始点Pから始点Qまでの間でテーパ角度が徐々に変化する形状であると判断できる。一方、長さの差(c−d)が0のときは、主プログラム軌跡と従プログラム軌跡の長さが同じであるから、1つのプログラムブロック間でテーパ角度は変化しない形状であると判断できる。テーパ角度が変化しないケースにおける加工面を水平面上に投影した形状の具体的な例として、図2(C)の左側に示される加工面の形状が参照される。テーパ角度が変化しない場合は、始点Pから終点Qまでの間、補正量は同じであるので、プログラム軌跡を分割して各分割点ごとに上記補正量を計算する必要はない。
図2(A)および図2(B)に示されるようなテーパ角度が徐々に変化する場合は、所望の加工形状精度に基づいて予め設定されている許容誤差εのデータを取得する(S6)。この実施の形態は、後述するように、テーパ角度に対する水平方向の補正量の変化を表わす曲線とその曲線に対する近似直線(単位分割直線)との差の最大値が許容誤差ε以内になるような分割点を補正の位置とするようにしている。したがって、許容誤差εは、基本的には、要求される加工形状精度がe(μm)であるとするときに水平2軸方向(XY軸またはUV軸方向)における合成移動量の最大値を考慮してeの2分の1の値に設定されればよいと考えられる。また、最終的にテーパ角度の誤差を補正することが目的であると考えると、補償することができる最小のテーパ角度の単位を水平方向の移動量に置き換えて、その単位移動量から適する許容誤差εを設定するようにすることができる。
ここで、ワイヤカット放電加工装置が制御上実現できる加工形状精度は、軸送り装置の最小駆動単位に依存している。言い換えれば、軸送り装置は、最小駆動単位以下で移動制御され得ないので、計算上は可能であっても現実的には最小駆動単位以下の値で移動量を補正することができない。一方、許容誤差εが最小駆動単位よりも大きい値であるときは、最小駆動単位で移動制御されるワイヤカット放電加工装置で得ることができる最良の加工形状精度を下回る。このことから、この実施の形態では、許容誤差εを最小駆動単位kに基づいて設定するようにしている。最小駆動単位kは水平方向の各軸送り装置で同じであるから、合成移動量を考慮した許容誤差はεは、数1で表わされる。
Figure 0004472558
次に、始点Pと終点Qにおける各指令テーパ角度θとθをNCデータから取得して(S7)、各指令テーパ角度θとθから始点Pと終点Qにおける各支点の変位δとδのデータを得る(S8)。支点の変位δのデータは、計算またはデータベースによって取得する。図3に示されるように、例えば、被加工物側に曲率半径rを有する円弧状の部位が形成されている下側ワイヤガイドの場合、実際の支点(屈曲点)Kは、計算上の支点(ガイド位置)Kに対して上側にδlow変位している。そのため、指令テーパ角度θと実際のテーパ角度φとの間にテーパ角度の誤差が発生する。このテーパ角度の誤差を補償するためには、Y軸方向の場合は、補正量Δ分、Y軸方向の移動量を補正する必要がある。同様に、上側ワイヤガイドでは、支点の変位δupがあり、テーパ角度の誤差を補償するためには、補正量Δとは逆の方向に補正量Δ分、V軸方向の移動量を補正する必要がある。したがって、点Jにおけるワイヤガイドの曲率半径をrとすると、支点の変位δは、数2で求めることができる。
Figure 0004472558
実際には、ワイヤガイドの円弧状の部位における点Jの位置が変化しているので、テーパ角度θによってワイヤ電極の曲率半径が変化する。言い換えれば、テーパ角度θに対する支点Kの変位δは、ワイヤ電極がガイド面から離れる点Jの変化に対応して変化する。したがって、支点の変位δのデータを計算によって正確に求めようとする場合は、所定のテーパ角度に対応するワイヤガイドの曲率半径rのデータが必要である。そうすると、数2に示されるような計算式を用いて支点の変位δを求めるメリットが少ない。そのため、この実施の形態では、予め指令テーパ角度θ(deg)に対応する支点の変位δ(μm)のデータテーブルを用意しておき、このデータベースから支点の変位δのデータを取得するようにしている。
以下に、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が徐々に変化する場合の補正を行なう適切な位置を求めるプロセスが示される。基本的には、テーパ角度に対応する水平方向の補正量における誤差の最大値が許容誤差以内になる分割数でプログラム軌跡を分割して得られる分割点ごとに補正量を求める。具体的には、図4および図8に示されるように、テーパ角度θに対応する水平方向の補正量Δの変化を表わす曲線とその曲線に対する近似直線(単位分割直線)との差の最大値λmaxが許容誤差ε以内になるような分割点を補正の位置とする。
プログラムブロックの始点から終点に至るまでにテーパ方向が変化する場合と変化しない場合とに分けて分割数を決定するようにする(S9)。テーパ方向が変化するかどうかは、すでに求められている加工面を水平面上に投影したときの形状における2つのテーパ軸線PRとQSのデータから判別することができる。
図2(A)に示される形状のようにテーパ方向が変化する場合は、図4に示されるように、始点Pから終点Qまでの間における支点の変位δに従う補正量Δの変化は、補正量Δを半径としテーパ方向の変化に対応して始点Pから終点Qまでの間にワイヤ電極が回転移動するときの回転角度αに従う円弧で表わすことができる。このとき、始点Pと終点Qにおける指令テーパ角度θとθとが異なる場合は、始点Pから始点Qの間で半径が変化するので正確な円弧にならず点線で示されるような軌跡になる。
図4から、補正量Δを半径とする円弧とその円弧をある分割数で分割したときの単位分割直線との差の最大値λmaxが予め定められた許容誤差ε以内になるようにすれば、分割点以外の上記円弧上のある点Cにおいてそのときの指令テーパ角度に対応する補正量を許容誤差ε以内にすることができることがわかる。したがって、このときの分割点の数は、実質的に加工形状精度に基づく許容誤差以内の補正量で補正することができる最小限の補正の回数であると言える。当然、分割数を多くして上記差の最大値λmaxをさらに小さくすれば、より正確に補正量を得ることができるが、要求される加工形状精度に対して補正の回数が不必要に多くなる。例えば、許容誤差εが最小駆動単位kを基準に設定されている場合は、ある点Cで正確に補正量Δを計算して得たとしても、実際に点Cでその補正量で軸送り装置を移動制御することができないわけであるから、そのときの補正量の計算は、無意味であると考えられる。ただし、安全値として要求される加工形状精度から直接導かれる許容誤差の値より僅かに小さい値に設定することは可能である。
このとき、すでに述べられているが、始点Pと終点Qにおける指令テーパ角度θとθとが異なる場合は、図4の点線で示されるような曲線になるので、その曲線と単位分割直線との差の最大値が各単位分割直線ごとに異なる。ここで、仮に分割数を同じにした場合、一点鎖線で示される半径が小さい円弧に対して実線で示される半径の大きい円弧の方が単位分割直線との差の最大値が大きいから、半径の大きい外側の円弧において上記差の最大値λmaxを所定の許容誤差ε以内にすれば、始点Pから終点Qまでの点線で示される曲線上のどの点においても補正量は少なくとも許容誤差ε以内になる。したがって、始点Pと終点Qにおける指令テーパ角度θとθとが異なる場合は、始点Pと終点Qにおける支点の変位δのデータのうち、値の大きい方の支点の変位δのデータから補正量を得て、大きい値の補正量Δから単位分割角度αdivを求めるとよい。
これらのことから、始点Pまたは終点Qにおける支点の変位δに従う補正量Δを所望の加工形状精度に基づいて設定される許容誤差ε以内にする分割点を得ることができる適する分割数は、始点Pから終点Qまでの間にワイヤ電極が回転移動する回転角度αを、円弧ABとその円弧ABを均等に分割して得られる単位分割直線との差の最大値λmaxが許容誤差ε以内になるような分割点を得る単位分割角度αdivで除算することによって得ることができる。回転角度αは、2つのテーパ軸線PRとQSとが形成する角度に置き換えられるので、2つのテーパ軸線PRとQSのデータから得ることができる。また、単位分割角度αdivは、図4から数3で得ることができる。
Figure 0004472558
したがって、先ず、2つのテーパ軸線PRとQSのデータから始点Pから終点Qまでの間にワイヤ電極が回転移動する回転角度αを計算する(S10)。また、始点Pと終点Qにおける各支点の変位δとδのデータから、始点Pと終点Qにおける補正量ΔとΔをそれぞれ求める(S11)。ここでは、すでに述べた理由により、補正量ΔとΔとを比較して大きい方の値を補正量Δとする。次に、許容誤差εと上記補正量Δを用いて数3に基づいて単位分割角度αdivを求める(S12)。そして、数4に示されるように、回転角度αを単位分割角度αdivで除算することによって分割数Nを決定する(S13)。なお、計算によって得られた分割数が小数点以下もしくは割り切れない場合は、所定のルールに従い自然数化しておく。
Figure 0004472558
一方、図2(B)に示される形状のようにテーパ方向が変化しない場合は、始点Pから終点Qまでの間における支点の変位δは、始点Pと終点Qにおけるテーパ角度θとθの大きさに合わせて増加または減少する。図5に示されるように、支点の変位δは、ワイヤガイドの円弧状の部位の曲線形状によっては、図3に示される点Jにおける曲率半径rの変化の状態によって小さいテーパ角度のときに変動が大きくなることがあるが、概してテーパ角度に対して比例的に増加すると見なせる。また、図6に示されるように、補正量Δは、テーパ角度に対して増加量が漸増するように増加する。
この実施の形態では、先ず、終点Qにおける指令テーパ角度θから始点Pにおける指令テーパ角度θを減算して始点Pから終点Qまでの指令テーパ角度θの変化量dθ(絶対値)を計算する(S14)。次に、数5に基づいて指令テーパ角度θとそのときの支点の変位δ、および許容誤差εとから単位分割角度θdivを求める(S15)。このとき、後述する理由により、指令テーパ角度θと支点の変位δは、始点Pにおける指令テーパ角度θと終点Qにおける指令テーパ角度θとを比較して大きい方の指令テーパ角度とそのときの支点の変位の値を取る。また、θdivは、0.1°よりも小さい角度とする。なお、すでに述べられているように、許容誤差εは設定値であり、支点の変位δはデータベースから取得する。
Figure 0004472558
ここで、数5で単位分割角度θdivを得ることについて、以下により詳細に説明する。指令テーパ角度θと実際のテーパ角度φの誤差がどの程度の精度で補正されるかに対しては補正量Δの精度が反映されるから、結局、始点Pにおける指令テーパ角度θから終点Qにおける指令テーパ角度θまで変化する指令テーパ角度θに対する補正量Δの変化を示す曲線をある分割数で分割したときの単位分割直線との差の最大値λmaxが予め定められた許容誤差ε以内になるようにすれば、結果的に、補正量Δを要求される許容誤差ε以内にすることができる。
今、仮に終点Qの指令テーパ角度θまで大きくなる場合の支点の変位と水平方向の移動量の補正量を考える。終点Qの指令テーパ角度θを仮の分割数nで分割したときの補正量の変化を示す曲線と単位分割直線との差が最大となるときの分割角度をθとし、そのときの支点の変位をδとすると、図3に示される関係から、そのときの補正量Δは、数6で求められる。
Figure 0004472558
このとき、図5に示されるように、円弧状の部位の曲率半径rに関わらず、指令テーパ角度θに対して支点の変位δは、おおよそ比例変化しているとみなすことができる。図7は、図5の実測データに基づいてテーパ角度の変化に対する支点の変位の変化をグラフに表したものであり、したがって、分割角度θにおける支点の変位δは、終点Qにおける指令テーパ角度θと支点の変位δ、および分割角度θから数7に示されるように比例計算して求めることができる。
Figure 0004472558
指令テーパ角度θと補正量Δとの間では図6に示されるような曲線で表わされる関係があるので、始点Pから終点Qまで指令テーパ角度θが大きくなる場合の補正量の変化を示す曲線と単位分割直線との最大の差は、図8に示されるように、終点Qに最も近い分割点における分割角度θと終点Qの指令テーパ角度θとを結ぶ補正量の変化を示す曲線と単位分割直線との間で生じる。上記曲線と単位分割直線との差が最大になるときのテーパ角度は、上記曲線の関数と単位分割直線の関数とから極値を求めることで得ることができる。
ここで、実施の形態では、図8に示されるように、指令テーパ角度θと分割角度θとの中間値(等分割位置)にあるテーパ角度θのときに誤差の最大値λmaxが生じるものとみなして近似計算している。実際のテーパカットで実施される加工可能なテーパ角度(以下、実効角度という)は50°以下であり、図6に示されるように、この実効角度の範囲では、補正量の最大の増加度でもそれほど大きいものにはならない。図8に示されるように、誤差の最大値が生じるときの厳密なテーパ角度におけるその誤差の最大値とテーパ角度θにおいてみなした誤差の最大値λmaxとの間に生じる“誤差”は、実効角度において無視できる程度で極めて小さく誤差吸収範囲内の値である。したがって、実施の形態のようにテーパ角度θで誤差の最大値λmaxを計算することに不都合がなく、曲線を関数に表わして単位分割直線との極値を求めるような複雑な計算を不要にする点で有利である。
分割角度θにおける補正量Δを一次補間して得られるテーパ角度θのときの補正量Δm0は、分割角度θのときの補正量Δと指令テーパ角度θのときの補正量Δとから比例計算によって求めることができる。したがって、補正量Δm0は数8のように表わされる。
Figure 0004472558
一方、補正量の変化の曲線におけるテーパ角度θにおける補正量Δは、数6にδとθを代入して得ることができる。このときの補正量Δは、指令テーパ角度θにおける支点の変位δと分割角度θにおける支点の変位δとを用いて置き換えることができる。したがって、補正量Δは、数9のように表わすことができる。
Figure 0004472558
分割角度θにおける補正量Δを一次補間して得られるテーパ角度θのときの補正量Δm0は、数6にθを代入して得られるテーパ角度θのときの補正量Δに誤差の最大値λmaxを加算したものに等しいので、λmaxは、数8と数9を用いて数10のように表わされる。
Figure 0004472558
ここで、数10におけるtanθとtanθは未知の不定の値であることから、以下の近似計算によってtanθとtanθを取り除く。先ず、数10における(tanθ−tanθ)と(tanθ−tanθ)とは、許容誤差εに対応する最終的に得られる単位分割角度θdivがある特定の値より小さい範囲にあるときに、両者の差を無視することができる。具体的に、実施の形態の場合は、図6に示される実測値で明らかなように、最大実効角度(45度)における補正量の最大値(5mm)で発生する誤差の最大値を考えると、許容誤差εを最小駆動単位0.0001mm(0.1μm)に基づく値としたときは、単位分割角度θdivが0.1度より小さい値とした場合で、計算される最小の分割数で常に許容誤差ε以内に収まることが計算で検証される。したがって、上記単位分割角度θdivが特定の値より小さい範囲内で同じ値とみなすことができ、数11のような関係が得られる。
Figure 0004472558
したがって、上記条件の範囲で数10の(tanθ−tanθ)に(tanθ−tanθ)を代入すると、未知の不定の値であるtanθを除くことができ、数12のように表わすことができる。このとき、数11が成り立つ単位分割角度θdivの範囲は、最大実効角度とその最大実効角度のときの補正量の最大値、および許容誤差により異なることがあるが、許容誤差εを最小駆動単位kに基づいて設定しているときは、それよりも許容誤差εが小さくなることがなく、最大実効角度とその最大実効角度のときの補正量の最大値は機械とダイスガイドの種類で特定されることから、初期に一度設定すればよい。
Figure 0004472558
ここで、数10における(tanθ−tanθ)は、仮の分割数nを用いて数13のように近似することができる。
Figure 0004472558
したがって、数10の(tanθ−tanθ)に数13を代入すると、未知の不定の値であるtanθを除くことができる。このことによって、テーパ角度θにおける誤差の最大値λmaxは、数14で表わすことができる。
Figure 0004472558
数14から仮の分割数nを求める式が得られる。求める単位分割角度θdivは、指令テーパ角度θを仮の分割数nで除算したものに等しいから、数14を用いて整理し、数15が得られる。
Figure 0004472558
数15におけるλmaxが許容誤差ε以下であることが求められているので、λmaxを許容誤差εに置き換える。以上の説明では、指令テーパ角度が大きくなるときの場合として考えたので、指令テーパ角度がθにされているが、指令テーパ角度が小さくなるときは、図8に示される補正量の変化の曲線がちょうど逆になり、分割角度を計算する上では補正量の変化の曲線と単位分割直線の差が最も大きくなるときを見ればよいことから、始点Pにおける指令テーパ角度θと終点Qにおける指令テーパ角度θのうちの大きい方の値を指令テーパ角度θとする。なお、指令テーパ角度θとθの何れが大きいかは、先に指令テーパ角度の変化量dθを計算するときに得られる。また、数15における支点の変位δは、上記指令テーパ角度θに対応する支点の変位δになる。ゆえに、数5によって、許容誤差εを最小駆動単位kに基づく値とし単位分割角度θdivが特定の値の範囲内かつ実効角度の範囲内で、指令テーパ角度θとθの何れか大きい方の指令テーパ角度θとその指令テーパ角度θに対応する支点の変位δをパラメータとして分割角度θdivを計算することができる。
以上の説明からわかるように、実施の形態は、分割角度θdivによって分割数を得るようにしており、数5による単位分割角度θdivの計算は、実用上無理のない範囲で計算を容易にし安全値を大きく見込むことなく有効な分割数を求める上で優れる好ましい計算方法を示すものである。したがって、いくつかの近似計算を行なわず、誤差の最大値λmaxが許容誤差εの範囲内になる単位分割直線が得られる分割数を別の計算方法によって求めることは可能である。また、すでに述べたとおり、許容誤差εを設定するときに安全値を見込んで許容誤差εを僅かに小さい値に設定することもできるので、単位分割角度θdivを図8に示されるような誤差λminから計算することもできる。
単位分割角度θdivが得られると、先に指令テーパ角度の変化量dθを得ているので、数16に示されるとおり、単位分割角度θdivと指令テーパ角度の変化量dθ(絶対値)とから分割数Nを決定する(S16)。
Figure 0004472558
分割数は自然数である必要があるので、除算して得られる値を所定のルールに従い自然数化する。なお、すでに述べられているが、ワイヤ電極の曲率半径が点Jの位置で大きく変わるダイスガイドを使用する場合は、指令テーパ角度θに対する支点の変位δが比例的に変化せず、誤差が大きくなる場合がある。このようなときに、より正確に補正量を計算する必要がある場合は、図5に示されるような実際の指令テーパ角度に対する支点の変位の変化率を見込んで許容誤差εを設定したり、指令テーパ角度の範囲により許容誤差εの値を変更するようにしておくように変形するとよい。
分割数が決定されたら、決定された分割数でプログラム軌跡を分割して分割点の位置座標値を計算する(S17)。そして、始点Pと終点Qにおける指令テーパ角度θとθを取得し、始点Pの指令テーパ角度θと終点Qの指令テーパ角度θ から各分割点における分割角度θ〜θを計算する(S18)。また、始点P、終点Q、または各分割点における水平方向の合成移動量とテーパ方向を求める(S19)。実施の形態では、下側ワイヤガイドが固定され上側ワイヤガイドがテーパ軸送り装置で移動する構成のワイヤカット放電加工装置を想定しているので、加工形状軌跡に対する合成移動量はXY軸の合成移動量であり、指令テーパ角度θに対する水平方向の合成移動量はUV軸の合成移動量である。
次に、始点、終点、または各分割点における支点の変位δのデータを得て(S20)、各点における補正量Δを求める(S21)。支点の変位は、上下ワイヤガイドで生じるので、下側ワイヤガイドにおける補正量(XY軸方向)をX軸とY軸の補正量ΔとΔに分配し、上側ワイヤガイドにおける補正量(UV軸方向)をU軸とV軸の補正量ΔとΔに分配する。そして、各軸方向の移動量に補正量を加算して補正された移動量を得て、その移動量に基づいて移動指令値を求める(S22)。以上の計算は、各プログラムブロック毎に順次行なう(S23)。
実施の形態では、実測に基づく所定の単位テーパ角度に対応するワイヤガイド間距離の誤差を記憶したデータテーブル(データベース)から支点の変位のデータ(実測値)を取得するようにしている。上記のように、X軸、Y軸、U軸、V軸の各軸の補正量を求めて補正するので、データテーブルを単位テーパ角度に対応して下側ワイヤガイドとテーブル基準面との距離TLと上側ワイヤガイドとテーブル基準面との距離TUのそれぞれの高さの誤差を記憶する構成にする。図3に示されるように、上記高さの誤差は、支点の変位に相当する。テーパカットを行なう場合は、上記距離TLと距離TUは、テーパデータとして初期設定で数値が与えられている。したがって、指令テーパ角度における支点の変位から、各軸方向の補正量を求めることができる。
データテーブルは、所定の単位テーパ角度を小さくすればするほどデータ量が多くなりより正確な高さの誤差のデータが得られることは当然であるが、実際の加工形状精度に反映できないほど多くのデータを有する必要はなく、例えば、所定の単位テーパ角度を1°とする。対応するデータがない場合は、比例計算により高さの誤差を得る。また、テーパ角度の誤差の原因となる他の要素を加味して、より誤差を小さくしてより正確な補正量を得ることができるように変形することができる。例えば、ワイヤ電極の張力に対応したデータベースを構築しておくと、さらにワイヤ電極の張力に対応する支点の変位を考慮したより正確な補正量を得ることができる。なお、既述のとおり、支点の変位のデータを計算によって求めることも可能である。
また、実施の形態では、計算される補正量を一次変換するようにしている。この作業は、データテーブルに記憶されているワイヤガイド間距離の補正値の値が同じ指令テーパ角度に対して各軸方向で異なる値であるときに有効である。各軸方向で同じテーパ角度で補正量が異なる場合は、各分割点でばらつき補正量により補正された軌跡が滑らかにならないが、補正量を一次変換することによって、図9に示されるように、補正量の軌跡を滑らかにするようにできる利点がある。
図9はXY軸方向の移動量と補正量との関係を示し、実線で示される軌跡はNCプログラムで指定される移動量の軌跡、点線で示される軌跡は下側ワイヤガイドにおけるテーパ方向を考慮しない計算上の補正量の軌跡、一点鎖線で示される軌跡はテーパ方向を考慮した実測値に基づく補正量の軌跡である。dおよびdは、XY軸方向の合成移動量を分配したときのX軸方向の移動量とY軸方向の移動量であり、ΔとΔは、支点の変位のデータに基づき計算されるX軸方向とY軸方向の補正量、ΔdとΔdは、一次変換して得られるXY軸方向の補正量を分配したときのX軸方向の補正量とY軸方向の補正量である。
加工ごとに補正の回数が変わらないようにするには、 例えば、軸送り装置の制御上の最小駆動単位ごとに指令テーパ角度を計算しておき、計算された指令テーパ角度ごとに補正するようにすることが考えられる。しかしながら、ほとんどの数値制御ワイヤカット放電加工装置では最小駆動単位が0.1μm〜1.0μmに設定されているから、要求される加工形状精度あるいはデータベースが有するテーパ角度ごとに対応する単位補正量に比べて、補正量を計算する回数が不必要に多くなり、演算処理に要する時間が長くなり演算装置にかかる負担が大きい。上記実施の形態の場合は、要求される許容誤差以内になる可能な限り少ない分割数で分割するので、補正する回数を大幅に少なくすることができる利点を有する。
図10は、NCプログラムの主プログラム軌跡が20mm角の正方形、従プログラム軌跡が主プログラム軌跡に相似の正方形、ワイヤガイド距離が40mm(TL=9mm、TU=31mm)の形状で、円弧状の部位の曲率半径が5mmのダイスガイドを使用したとき、1つの直線ブロックにおける指令テーパ角度(deg)に対する任意の分割数ごとに、その分割数でプログラム軌跡を分割して得られる分割点において所定の補正量で水平方向の位置を補正して形成される複数の分割直線からなる補正軌跡と、プログラム軌跡の任意の点において所定の補正量で水平方向の位置を補正して形成される曲線からなる補正軌跡との間で生じる水平方向の移動量の誤差の最大値を示している。例えば、許容誤差εを0.001mmに設定した場合、プログラム軌跡を分割する分割数は、指令テーパ角度θが5°のときで5、指令テーパ角度θが45°のときで25であればよいことがわかる。そして、この分割数は、最小駆動単位で主プログラム軌跡の直線を分割する数に比べて圧倒的に少ないことがわかる。
図2(C)の中央および右側に示されるようなプログラム軌跡が円弧である場合は、最小駆動単位の誤差の範囲で円弧を微小な直線に分割して補間しているので、もともとの形状を維持するために、基本的に円弧補間による分割点で補正することが好ましい。したがって、主プログラム軌跡または従プログラム軌跡が円弧のときは、分割数を円弧補間の分割数とし円弧の分割点ごとに補正量を求めて、上記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正する(S25)。
図2(C)の左側に示されるようなテーパ角度が変化しない場合は(S5)、プログラム軌跡を分割して各分割点ごとに上記補正量を計算する必要はないので、終点Qにおける指令テーパ角度θ を取得して(S18)、水平方向の合成移動量とテーパ方向を求める(S19)。次に、終点Qにおける支点の変位のデータを得て(S20)、補正量を求める(S21)。そして、各軸方向の移動量に補正量を加算して補正された移動量を得て、その移動量に基づいて移動指令値を求める(S22)。以上の計算は、各プログラムブロック毎に順次行なう(S23)。なお、この実施の形態では、図1のフローチャートに示されるように、テーパ角度が変化しない場合は、“分割しない”としているが、計算上、分割数を1として補正量を求めるようにすることができ、この場合は、制御上の概念では、終点(目標位置)も分割点に含むものとし、分割数1で“分割している”とみなすことができる。
以上のように、プログラムブロックごとに、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するかどうかを分別して、テーパ角度が変化する場合は、テーパ角度の変化に対応する支点の変位に従う補正量が要求される許容誤差以内になる分割数を決定して、決定された分割数でプログラム軌跡を分割して分割点を得る。そして、分割点ごとに各軸方向の補正量を求めて、移動量を補正し、各軸方向の移動指令値を求める(S24)。
図11は、ある加工形状を水平面上に投影した形状とその形状における各加工面の形状における補正の位置の例を示す。図11の表中の「回転角度と分割角度」は、テーパ方向が変化するときであって、ステップS10からステップS13までのプロセスで回転角度αと単位分割角度αdivで分割数を決定する方法を示す。また、図11の表中の「指令テーパ角度と分割角度」は、テーパ方向が変化しないときであって、ステップS14からステップS16までのプロセスで指令テーパ角度θの変化量dθと単位分割角度θdivで分割数を決定する方法を示す。
本発明は、金型や精密部品の生産に利用するワイヤカット放電加工に適用される。特に、本発明は、広角度テーパ加工においても加工形状精度を向上させつつ作業性を向上させる。
本発明の好適な実施の形態のプロセスを示すフローチャートである。 加工形状を水平面上に投影したときの加工面の形状を示す平面図である。 上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイドとの間に張架されるワイヤ電極の状態を模式的に示す側面図である。 本発明における水平方向の補正量を半径としワイヤ電極の回転角度を中心角とする円弧軌跡と単位分割曲線との関係を示す平面図である。 円弧状の部位を有するあるワイヤガイドにおける指令テーパ角度と支点の変位との関係を示すグラフである。 円弧状の部位を有するあるワイヤガイドにおける指令テーパ角度と水平方向の補正量との関係を示すグラフである。 指令テーパ角度と分割点における支点の変位との関係を模式的に示すグラフである。 指令テーパ角度に対する水平方向の補正量の変化を表わす曲線と単位分割直線との関係を模式的に示すグラフである。 計算によって得られる補正量を一次変換したときの補正量の軌跡を示す平面図である。 ある加工形状における適する分割数の実施例を示す表である。 ある加工形状を水平面上に投影した形状とその形状における各加工面の形状における分割数の決定方法と補正方法の実施例を示す平面図および表である。 テーパ角度が徐々に変化する加工形状の一例を示す斜視図である。
符号の説明
P 主プログラム軌跡の始点
Q 主プログラム軌跡の終点
R 従プログラム軌跡の始点
S 従プログラム軌跡の終点
K 支点
Kr 見かけ上の支点

Claims (3)

  1. ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとき、前記テーパ角度に対応する水平方向の補正量の変化を表わす曲線と当該曲線の単位分割直線との差の最大値が許容誤差以内になる分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに前記補正量を求めて、前記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するようにしたワイヤカット放電加工方法。
  2. ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとともに前記プログラムブロックの始点と終点におけるテーパ方向が異なるとき、前記始点または前記終点における前記支点の変位に従う水平方向の補正量のうち値の大きい方の補正量を半径とし前記始点から前記終点までにワイヤ電極が回転移動するときの回転角度を中心角とする円弧で表わされる補正量の変化の曲線と当該円弧で表わされる補正量の変化の曲線を均等に分割して得られる単位分割直線との差の最大値が要求される許容誤差以内になる前記回転角度の分割角度を求めて、前記回転角度と前記分割角度とに基づいて分割数を決定し、前記分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに水平方向の補正量を求めて、前記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するようにしたワイヤカット放電加工方法。
  3. ワイヤ電極を支持する支点の変位がテーパ角度によって変化することが原因で生じるテーパ角度の誤差を補正して加工するワイヤカット放電加工方法において、1つのプログラムブロックの間でテーパ角度が変化するとともに前記ブロックの始点と終点におけるテーパ方向が同じとき、前記始点または終点における大きい方の指令テーパ角度と当該指令テーパ角度に対応する支点の変位と要求される許容誤差とから水平方向の補正量が前記許容誤差以内になる前記始点から前記終点までの指令テーパ角度の変化量の分割角度を求めて、前記指令テーパ角度の変化量と前記分割角度とに基づいて分割数を決定し、前記分割数でプログラム軌跡を均等に分割して得られる分割点ごとに水平方向の補正量を求めて、前記補正量に基づきワイヤガイドの水平方向の相対位置を補正するようにしたワイヤカット放電加工方法。
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