JP3662799B2 - 数値制御装置及び数値制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば工作機械の制御に用いられる数値制御装置及び数値制御方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
自由曲面の金型の加工を行う際には、従来より、CAD/CAM装置を使用して自由曲面に接するようにして仮想的に工具を移動させたときの工具経路を直線、円弧、曲線等の微小線分にて近似して表した工具経路データを作成した後、数値制御工作機械にその工具経路データを与えて切削加工することが行われている。
【0003】
近年、このような切削加工においては、磨き工程の負担を軽減するためあるいは省略するために仕上精度の向上が行われている。加工物の仕上精度を高くするには多量の工具経路データが必要であり、工具経路データの作成およびその工具経路データによる切削加工の両方に費やされる時間が増大する。
【0004】
図19は、従来の数値制御工作機械による加工方法を説明するための模式図であり、図19(a)は加工経路を示す模式斜視図、図19(b)はCAD/CAM装置から出力された第1の工具経路データによる加工経路を示す模式断面図、図19(c)はCAD/CAM装置から出力された第2の工具経路データによる加工経路を示す模式断面図である。
【0005】
図19において、被加工物2は第一及び第二の被加工部3,4を有する。ここで、図示しない数値制御工作機械の工具Tによる切削加工により、第1及び第2の被加工部3,4に、曲面3a、4aを形成する場合を考える。加工により形成すべき曲面(以下、単に加工曲面あるいは曲面という場合もある)3a,4aは、図19に示すように直角よりも少し大きい角度で交差している。
【0006】
CAD/CAM装置から出力される工具経路データは、数値制御装置に渡され、数値制御装置は補間データを作成し、この補間データにより工具を制御するが、工具Tを移動させる経路計画軌跡はXY平面上でジグザグに定義されているものとする。すなわち、図19(a)における経路OR1を通過し終点に達し、次に所定ピッチ図19(a)の左方向に工具を移動させ、経路OR2をたどってジグザグに加工を行うものとする。
【0007】
経路OR1をたどるとき、曲面3a、4aに対して工具オフセットを設けて経路c11となるような工具経路データがCAD/CAM装置から出力され、この工具経路データに基づき加工対象物が加工される。また、軌道OR2をたどるとき、曲面3a、4aに対して経路c21となるような工具経路データが出力され、この工具経路データに基づき加工される。
【0008】
工具経路データは、曲面データに基づき加工曲面の形状から要求される工具の理想経路(以下単に理想経路という)との誤差が設定誤差e以下になるように作成される。従って、理想経路との間に最大eの誤差を有する。例えば、経路OR1をたどるときの工具経路データによる経路c11は理想経路c10に対して図19(b)のようになり、曲面3aと曲面4aの交差部C近傍においては交差部Cよりも左方の点p11の座標が出力され、交差部C近傍で曲面4aに対応する理想経路c10との間に最大eの誤差が生じる。
【0009】
また、経路OR2をたどるときの工具経路データによる経路c21は理想経路c20に対して図19(c)のようになり、曲面3aと曲面4aの交差部C近傍においては交差部Cよりも右方の点p22の座標が出力される。以上のように、交差部C近傍において、工具Tが経路c21をたどる時と、c22をたどる時とで、理想経路c10あるいはc20からのずれかたが異なる。
【0010】
従って、上記のように順次ジグザグに加工をするとき曲面同士が交差する隅部において隣接する経路c11,c21間で設定誤差eに相当する段差が生じる場合があり、溝状の傷や筋状の突出部のように見えるために、加工品質上問題となることがある。
【0011】
このような現象を防止するためには、設定誤差eを小さくし、加工精度を高くしなければならない。加工精度を高くするためには、CAD/CAM装置から出力される工具経路データのデータ量を増やし、加工曲面により忠実なものにすることが必要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来は上記のような制御方法をとっていたので、加工品質を確保するためには工具経路データのデータ量を大幅に増やさなければならず、これに伴い次のような問題点が発生していた。
【0013】
a.CAD/CAM装置にて工具経路データを作成し出力する時間が増大する。
b.数値制御装置に渡す工具経路データのデータ量が莫大なものになる。
c.工具経路データのデータ量が多いために、加工速度を上げることができない。
d.工具摩耗や工具交換により工具径の補正が必要となった場合、再度CAD/CAM装置により工具経路データの膨大な量のデータを計算しなければならなくなる。
e.これらのため、作業能率が低下する。
【0014】
この発明は、上記のような問題点を解決して、作業能率を低下させることなく加工品質を向上させることのできる数値制御装置を得ること及び数値制御方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の数値制御装置は、数値制御される装置の処理作用部を与えられた経路計画軌跡上において処理対象物の処理すべき処理面と接するように仮想的に配置して処理面の形状を評価するための複数の評価点を設定し処理面の形状を評価して評価データを作成する評価手段、連続する3つ以上の評価点に基づいて処理面の形状の不連続部を抽出する不連続部抽出手段、及び不連続部近傍において処理作用部の移動速度を所定の速度に減速するようにかつ処理面と接するように処理作用部を仮想的に配置して処理作用部位置を求めこの求めた処理作用部位置を数値制御される装置に与える処理作用部位置データ作成手段を備えたものである。
このような簡易な方法により不連続部を容易に抽出でき、不連続部を抽出して不連続近傍において処理作用部の移動速度を所定の速度に減速するようにかつ処理面と接するように処理作用部を仮想的に配置して処理作用部位置を求めるので、不連続部近傍における処理作用部位置は処理対象物の処理面の形状に一層忠実なものとなる。また、処理作用部位置を処理対象物の処理面に処理作用部が仮想的に接するようにして決定するので、データ量の増加を抑制できる。
【0016】
また、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1のベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第2のベクトルのなす角度に基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする。
このような簡易な方法により不連続部を容易に抽出できる。
【0017】
そして、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1の単位ベクトルと2番目の評価点から3番目の評価点に向かう第2の単位ベクトルとの差である第1の差ベクトルの方向と、第2の単位ベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第3の単位ベクトルの差である第2の差ベクトルの方向とに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする。
このようにして、不連続部である段差部を容易に抽出できる。
【0018】
さらに、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点のうち、1番目、2番目及び3番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第1の曲率ベクトルを算出し、2番目、3番目及び4番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第2の曲率ベクトルを算出し、第1及び第2の曲率ベクトルに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする。
このように、曲率ベクトルに着目しても不連続部を容易に検出できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態の一形態である数値制御装置の構成を示すブロック図である。図1において、軌道データ生成装置11は、どのような移動モード、つまり加工モードにより曲面加工を行うかにより、数値制御工作機械の工具を移動させるべきXY平面上における経路計画軌跡を規定する軌道データを生成し、軌道データを入力データ記憶装置12へ出力する。経路計画軌跡の詳細については、後述する。
【0020】
なお、加工対象物の曲面がこの発明における処理対象物の処理面の一例であり、数値制御される数値制御工作機械がこの発明における数値制御される装置の一例であり、工具がこの発明における数値制御される装置の処理作用部である。
【0021】
入力データ記憶装置12は、上記軌道データ生成装置11により生成された軌道データ、三次元の曲面データ、工具データ、送り速度データ等の数値制御加工に必要な入力データを記憶する。ここで、上記曲面データは加工対象物の加工面の形状を表すものであり、NURBS(Non Uniformed Rational B−Spline;有理化Bスプライン)曲面等がある。このNURBS曲面の場合には、曲面データとして、階数、ノットベクトル、制御点、重みを入力するが、他の任意の曲面データを用いてもよい。
【0022】
工具データとしては、ボールエンドミル、フラットエンドミル、ラジアルエンドミル等の工具の種類と、当該工具の工具径等のデータを入力する。送り速度データは、ユーザが設定した工具の送り速度であるユーザ設定速度である。ユーザ設定速度は、機械の許容速度の範囲内にて設定可能である。
【0023】
評価手段としての工具経路サンプル点設定部20は、工具経路サンプル点決定部21、サンプル点バッファ22を有する。工具経路サンプル点決定部21は、曲面データに基づきこれから加工しようとする曲面の評価のために、評価点としての工具経路サンプル点を決定する。サンプル点バッファ22は工具経路サンプル点決定部21が決定した工具経路サンプル点を複数個、一時的に記憶する。
【0024】
なおここで、工具経路サンプル点とは、経路計画軌跡上のサンプリング点のX、Y座標上に、工具が曲面に丁度接するように仮想的に配置したときの工具位置のことを言う(後述の図8のサンプリング点sp(1),sp(2),・・・sp(n)、工具経路サンプル点ep(1),ep(2),・・・ep(j)を参照)。
【0025】
不連続部抽出部30は、工具経路サンプル点設定部20にて設定された工具経路サンプル点に基づき工具経路の不連続部を抽出する。処理作用部位置データ作成手段としての工具位置データ作成部40は、入力データ記憶部12に記憶された曲面データに基づき、工具位置データを作成する。この工具位置データは、所定時間間隔ごとに数値制御装置が出力すべき工具位置を表すX,Y,Z軸の座標の集まりである。
【0026】
ここで、工具位置データ作成部40の詳細構成を説明する。工具位置データ作成部40は、工具位置判定部41、指令速度決定部42、工具位置決定部43、工具位置データバッファ部44を有する。工具位置判定部41は、現在着目している工具位置(以下、現在の工具位置という)が不連続部抽出部30にて抽出された不連続部近傍にあるかどうかを判定し、近傍にあれば減速指令を出し、近傍付近を通過し終えれば速度復帰指令を出す。指令速度決定部42は、減速指令あるいは速度復帰指令に従い指令速度を決定する。
【0027】
工具位置決定部43は、曲面データ及び指令速度に基づき工具が曲面の加工時に順次たどるべき時系列的な工具の位置座標である工具位置を決定する。工具位置データバッファ部44は、工具位置決定部43にて決定された工具位置を一時的に記憶し、必要に応じて図示しない後述のサーボ制御部に送る。
工具位置データ作成部40の詳細構成は、以上の通りである。
【0028】
図示しないサーボ制御部は、工具位置を表すデジタル信号として工具位置データ作成部40の工具位置データバッファ部44から受け取った工具位置データに基づき、現在着目している工具位置の座標と次の工具位置の座標との差から、X,Y,Zそれぞれの軸方向における工具の移動すべき値に相当するパルス数ΔX,ΔY,ΔZを計算し、サーボモータを制御する。
【0029】
上記構成において、工具経路サンプル点設定部20において工具経路サンプル点のデータを作成しながら所定個数の工具経路サンプル点のデータを逐次記憶し、不連続部抽出部30にて上記所定個数のデータを用いて不連続部を抽出する。そして、工具位置データ作成部40にて、工具位置データを作成する。以上の動作はリアルタイムに行うが、工具経路サンプル点設定部20における工具経路サンプル点の設定、不連続部抽出部30による不連続部の抽出を、工具位置データ作成部40における工具位置のデータの作成よりも若干先行させて行う。
【0030】
次に、動作について説明する。まず、全体の大まかな動作を説明し、次いで各部の詳細な動作を説明する。図2は全体の動作を示すフローチャート、図3は経路計画軌跡の例を示す説明図である。図4は図1の工具経路サンプル点設定部の動作を示すフローチャートである。
【0031】
図5は曲面上における現在の工具経路サンプル点から距離ΔLだけ離れた次の工具経路サンプル点を求めるための概念を示す説明図であり、図5(a)はYZ平面、図5(b)はXY平面について示したものである。図6は、工具干渉回避計算の一例を示す説明図である。図7は曲面と工具経路との関係を示す説明図、図8は設定された工具経路サンプル点を示す説明図である。
【0032】
まず、図2のフローチャートにより全体の動作を説明する。
ステップS1において、軌道データ生成装置11は、与えられた加工モードに基づき軌道データを生成する。曲面を加工するためには、加工モードを設定しておく必要があり、ステップS1ではこの設定された加工モードより軌道データを生成する。
【0033】
軌道データは、工具をどのように移動させるかを示すデータであり、ここでは軌道データ生成装置11が加工モードに応じてXY平面上の経路計画軌跡を示すデータとして生成する。加工モードとしては、ジグザグ加工モード、渦巻き加工モード、スプライン加工モード、円弧加工モード等がある。
【0034】
図3はそのような加工モードを示すものであり、図3(a)にXY平面上でジグザグに定義した経路計画軌跡によるジグザグ加工モードの例を、図3(b)にXY平面上で渦巻き状に定義した経路計画軌跡による渦巻き加工モードの例を示す。
【0035】
経路計画軌跡は、ピッチ等のデータを与えて加工モードを設定すれば、例えば図3(a)あるいは図3(b)の点OP1から点OP2、点OP2から点OP3、点OP3から点OP4、・・・・というように、XY平面上の軌道として求められる。
【0036】
入力データ記憶部12は、軌道データ生成部11から入力された軌道データ、曲面データ、工具データ、送り速度データ等の入力データを記憶する(ステップS2)。工具経路サンプル点設定部20は、入力データ記憶部12に記憶された曲面データに基づきこれから加工しようとする曲面における不連続部を抽出するために、曲面の各部の位置に対応させて工具経路サンプル点を設定し、サンプル点バッファ22に記憶する(ステップS3,S4)。
【0037】
ここで、ステップS3の詳細について、図4のフローチャートによって説明する。
まず、図4のステップS31において、経路計画軌跡TRJ(この例では、直線である)上のサンプリング点に対応させて工具経路サンプル点を設定する。なお、図5(b)に示すように、現在のサンプリング点はXY平面上の経路計画軌跡TRJ上の点sp(j)であり、そのときの三次元空間における工具経路サンプル点は点ep(j)であるとする。
【0038】
そして、経路計画軌跡TRJ上において現在のサンプリング点sp(j)から所定の距離ΔL離れたサンプリング候補点q1を図5(b)のように求める(図4のステップS31)。
【0039】
次に、上記ステップS31で求めたサンプリング候補点q1のX,Y軸座標に、工具Tが曲面Sと干渉せずちょうど曲面Sに接するように、図5(a)における上方より仮想的に配置して、工具干渉回避計算を行う(ステップS32)。このときの工具位置を工具経路サンプル候補点eq1と称することにする。
【0040】
ステップS32における工具干渉回避計算の詳細は次の通りである。図6は、工具干渉回避計算の一般的な方法の概念を示す説明図である。この干渉回避計算の問題は、X,Y軸座標を与えて工具TをそのX,Y軸座標において曲面Sの上方に配置し、徐々に曲面Sに向かって工具を下ろしていったときに、最初に曲面Sに接触するZ軸座標を求める問題である。
【0041】
図6(a)に示すように、対象とする曲面Sに工具Tを仮想的に投影して、工具Tが投影された曲面S上の多数のサンプル点tsh(図6(a)では簡単のために正方形のメッシュで表している)と工具Tとの干渉をチェックし、工具Tが曲面Sと接するときの工具の中心である工具位置ep(j)の座標を求めることにより、工具が曲面に干渉しないようにできる。
このような方法により、工具が曲面と干渉しないようにして求めたものが工具経路サンプル候補点eq1である。
【0042】
次に、ステップS33において、現在の工具位置ep(j)と工具経路サンプル候補点eq1との三次元空間における距離ΔLtを算出する。そして、距離ΔLtとステップS31で用いた距離ΔLとの差が、あらかじめ定められた所定の微小値ε以下か否か判定する(ステップS34)。その結果、距離ΔLtとΔLとの差が微小値ε以下であれば、工具経路サンプル候補点eq1を次の工具経路サンプル点ep(j+1)として決定する(ステップS35)。
【0043】
一方、距離ΔLtとΔLとの差が微小値εを超えるならば、距離ΔLtは採用するには離れすぎているので、XY平面の経路計画軌跡TRJ上において、例えば点q1よりももっと点sp(j)に近い別のサンプリング候補点q2に変更し(ステップS36)、ステップS32へ戻る。そして、ステップS32〜S34を実行して微小値εよりも小さい工具経路サンプル候補点eq2を見つけ、この工具経路サンプル候補点eq2を工具経路サンプル点に決定する(ステップS35)。
【0044】
なお、XY平面の経路計画軌跡TRJ上において別のサンプリング候補点q2を求めるには、例えば二分法を用いればよい。以上のような計算によって、距離ΔLにもっとも近い点eq1あるいは点eq2が次のサンプリング点として得られる。
以上が工具経路サンプル点決定部21によるステップS3(図2)の動作であり、上記のようにして工具経路サンプル点が得られる。この工具経路サンプル点を得る過程は、後述の工具位置を求める過程と全く同様のものである。
【0045】
なお、工具と曲面との干渉回避の方法としては、上述したような方法の他に、図6(b)に示すように曲面Sのオフセット曲面Sofstを求めておき、工具Tの中心位置ep(j)の座標をこのオフセット曲面Sofstから得ることにより、工具が曲面に干渉しないようにすることもできる。
【0046】
さらに、他の干渉回避の方法として、例えば特開平6−83422号公報に記載された方法を用いることもできる。この方法は、概略次の通りである。まず、加工曲面の包含球ツリーを用いて工具に干渉する曲面を細分割したものである曲面パッチを大ざっぱに抽出する。
【0047】
次に、抽出された曲面パッチを細分割しながら曲面パッチを近似する双一次パッチによる干渉チェックを用いて、干渉する、より細かな曲面パッチの抽出を行う。この処理を曲面パッチが十分平坦な曲面パッチに細分割されるまで行い、得られた平面パッチについて工具との干渉回避計算を行う。
【0048】
さて、図2のフローチャートに戻って、上記のようにして得られた工具経路サンプル点はサンプル点バッファ22に一時的に記憶される(ステップS4)。
工具経路サンプル点設定部20は、以上のように動作する。
【0049】
次に、図2のステップS5の不連続部抽出の動作を、図9〜図11により説明する。図9は、図2のステップS5の不連続部抽出の動作を示すフローチャート、図10は不連続部抽出の原理を説明するための説明図であり、図10(a)は工具経路サンプル点データのうちの連続する4点の配列例を示す説明図、図11は抽出された不連続部を示す説明図である。
【0050】
以下においては、例えば、先に示した図8において白丸で表された工具経路サンプル点ep(1)、ep(2),・・・に基づき、不連続部を抽出する方法を説明する。図9のフローチャートにおいて、まず工具経路サンプル点設定部20のサンプル点バッファ22(図1)に記憶された工具経路サンプル点のデータep(1)、ep(2),・・・のなかから、連続する4個のデータを取り出す(ステップS41)。
【0051】
ここで、4つの工具経路サンプル点ep(j−1),ep(j),ep(j+1),ep(j+2)のX,Z座標軸上の配列が図10(a)のごとくであるとする。この場合、まず工具経路サンプル点ep(j−1)から工具経路サンプル点ep(j)に向かう第1のベクトルV1、及び工具経路サンプル点ep(j+1)から工具経路サンプル点ep(j+2)に向かう第2のベクトルV2(図10(a))を求め、第1及び第2のベクトルV1,V2のなす角度θ(図10(b))を算出する(ステップS42)。
【0052】
この角度θが所定値以上ならば(ステップS43)、不連続部ありと判定し、記憶する(ステップS44)。図11は、このようにして判定された不連続部を示すもので、工具経路サンプル点ep(a),ep(a+1)間、工具経路サンプル点ep(b),ep(b+1)間、工具経路サンプル点ep(c),ep(c+1)間におのおの不連続部f1,f2,f3があると判定され、抽出されたものである。
【0053】
この場合、工具経路サンプル点ep(a)と点ep(a+1)との区間、工具経路サンプル点ep(b)と点ep(b+1)との区間、工具経路サンプル点ep(c)とep(c+1)との区間が不連続区間である。
【0054】
さらに、工具経路サンプル点データ中にまだ取り出していないデータが残っているか否かを判定する(ステップS45)。残っていれば工具経路サンプル点データからのデータ取り出し開始位置を一つ進め、次の工具経路サンプル点ep(j)からに変更し(ステップS46)、ステップS41へ戻り、不連続部の有無の判定を逐次実施する。このような不連続部の有無の判定を、取り出す工具経路サンプル点のデータが無くなるまで行い、データが無くなれば終了する。
以上が、不連続部抽出部30の詳細動作である。
【0055】
次に、図2のステップS6における工具位置データ作成部40の詳細動作を、図12のフローチャートにより説明する。
図12のフローチャートにおいて、工具位置判定部41は次の工具位置が不連続区間において予め定められた指定速度Vfに減速するための減速区間に入るかどうかを判定する(ステップS51)。減速区間に入るならならば、予め定められた指定速度Vfに減速する指示を出す(ステップS52)。
【0056】
ところで、ステップS51における、次の工具位置が減速区間に入るかどうかの判定は次のようにして行えばよい。例えば、図14において、不連続部fを含む不連続区間は、工具経路サンプル点ep(j)と点ep(j+1)との間である。現在の工具位置tp(k)における速度をVkとすると、減速に必要な距離Ldは、例えば減速時間ΔTdを与えて、
Ld=(Vk−Vf)・ΔTd
として計算できる。
【0057】
一方、例えば図14において、現在の工具位置tp(k)から次の工具位置tp(k+1)までの距離ΔDは、現在の速度Vkのままで減速しないとすれば、サンプリング間隔をΔTとして、
ΔD=Vk・ΔT
である。
【0058】
また、現在の工具位置tp(k)から減速しなければならない評価点ep(j)までの距離をd2とすると、次の工具位置tp(k+1)から評価点ep(j)までの距離Lkは
Lk=d2−ΔD
であるから、LdとLkとを比較して、Lk<Ldならば減速区間に入ると判定する。
【0059】
減速区間に入ると判定されると、評価点ep(j)を通過する時点までに所定の指定速度Vfに減速するように、指令速度Fが決定され、出力される。従って、評価点ep(j)を通過するときは、指定速度Vfにて通過することになり、例えば指令速度Vfが通常の速度の1/4に指定されているとすれば、距離ΔD=Vf・ΔTも1/4になる。
【0060】
すなわち、不連続区間近傍においては出力される工具位置の間隔(距離)ΔDも図14のatp(1),atp(2),atp(3),・・・のごとく、細かい間隔で設定され、曲面Sにより忠実に沿うものになる。よって、傷状に見える加工むら等を防止することができる。
【0061】
なお、現在の工具位置tp(k)から次の工具位置tp(k+1)までの距離ΔDは上記のようにして与えられるが、現在の工具位置tp(k)から距離ΔD離れた次の工具位置tp(k+1)を、工具が曲面と干渉しないようにして決定する方法については、後述する。
【0062】
そして、ステップS53において、現在の工具位置が既に不連続区間から脱しているかどうかを判定し、脱していれば通常の速度に復帰するように速度復帰指示を出す(ステップS54)。指令速度決定部42はステップS52やステップS54の指示速度に従って指令速度を決定し、工具位置決定部43が工具位置の決定を行う(ステップS55)。
【0063】
また、不連続区間近傍の他は、通常の速度で加工を行うので、全体の加工速度が低下して生産性の向上を妨げるおそれもない。
【0064】
なお、上記不連続区間近傍における工具位置の決定は、従来のように曲面データに対応した工具経路データを作成し、この工具経路データに基づき数値制御装置が工具位置を補間して算出するのではなく、曲面データに基づき工具位置を補間することなく求めるものである。従って、不連続区間近傍における加工速度を低く設定することにより、工具経路を理想経路に近づけることができる。
【0065】
続いて、ステップS55の詳細について、説明する。まず、工具位置決定部43は前もって与えられた指令速度Fと、サンプリング間隔ΔTによって決定される距離ΔD=F・ΔTを算出する。次の工具位置は、先に述べた図4のステップS32と同様にして工具の干渉回避計算を行った上で、距離ΔDだけ離れた点に最終決定されることになる。
【0066】
以下、図4のステップS33〜ステップS36において工具経路サンプル点を求めたのと全く同様の方法にて工具位置を求めることができる。図13は、曲面上における現在の工具位置から次の工具位置求めるための概念を示す説明図であるが、図13(b)において、XY平面上の経路計画軌跡TRJ上で現在の工具位置の点p(k)から距離ΔDだけ離れた仮の候補点w1を求める。この仮の候補点w1のX,Y軸座標に、図13(a)に示すように工具が曲面と干渉せずちょうど曲面に接するように、仮想的に配置したときの工具位置tw1を工具位置候補点に定める。
【0067】
次に、図13(a)における現在の工具位置tp(k)と工具位置候補点tw1との三次元空間における距離ΔDtを算出する。そして、距離ΔDtと距離ΔDとの差が、あらかじめ定められた所定の微小値e以下か否か判定する。その結果、距離ΔDtとΔDとの差が微小値e以下であれば、その工具位置候補点tw1を次の工具位置tp(k+1)として決定する。
【0068】
一方、距離ΔDtとΔDとの差が微小値eを超えるならば、距離ΔDtは採用するには離れすぎているので、例えばXY平面の経路計画軌跡TRJ上において現在の仮の候補点w1よりももっと近い別の仮の候補点w2に変更し、再び現在の工具位置tp(k)と工具位置候補点tw2との三次元空間における距離ΔDtを算出して工具位置候補点を求め、微小値eよりも小さい工具位置候補点を見つけ、次の工具位置tp(k+1)に決定する。
【0069】
以上が工具位置決定部43の動作であり、上述のようにして得られた工具位置のデータが、工具位置データバッファ部44を介して図示しないサーボ制御部に送られ、数値制御工作機械が制御される。
【0070】
なお、上述の工具の干渉回避の計算方法については、図4のステップS32において工具経路サンプル候補点を求めるときに行ったのと同様の方法にて行うことができる。
【0071】
実施の形態2.
図15〜図17は、この発明の他の実施の形態を示すものであり、図15は数値制御装置の構成を示すブロック図、図16は加工対象物の段差部に工具経路サンプル点を設定したときの説明図、図17は段差部に関する不連続部抽出の原理を説明するための説明図である。
【0072】
図15において、段差部抽出部50は加工対象物の段差部を検出する。加工対象物が、図16(a)に示すような階段状の段差部や図16(b)に示すような斜面状の段差部を有する場合、この段差部における工具経路サンプル点(以下、単位に点という場合もある)は、図16(a)、図16(b)それぞれに示される点ep(j−1),ep(j),ep(j+1),ep(j+2)になる。
【0073】
このような場合、上記実施の形態1にて説明した不連続部抽出部30により、図10(b)に示すような方法で点ep(j−1)から点ep(j)に向かう第1のベクトルV1と、点ep(j+1)から点ep(j+2)に向かう第2のベクトルのなす角度を求めると、零となるために、段差部を検出できない。
【0074】
そこで、図15に示すように、不連続部抽出部30に加えて段差部抽出部50を設けることにより、段差部も検出することが可能になる。
段差部抽出部50は、次のようにして段差部を抽出する。図17に示すように、点ep(j−1)から点ep(j)に向かう第1の単位ベクトルUV1と、点ep(j)から点ep(j+1)に向かう第2の単位ベクトルUV2との差を求めると、図17の上向きのベクトルN(j)となる。
【0075】
また、点ep(j)から点ep(j+1)に向かう第2の単位ベクトルUV2と、点ep(j+1)から点ep(j+2)に向かう第3の単位ベクトルUV3との差を求めると、図17の下向きのベクトルN(j+1)となる。
【0076】
このように、連続する4つの工具経路サンプル点の間を結ぶベクトルに関する単位ベクトルについて、その差ベクトルを求めると、互いに方向が逆になることに注目して段差部を抽出することができる。
【0077】
実施の形態3.
また、二つのベクトルのなす角度から不連続部を抽出する代わりに、図18(b)の段差部に関する不連続部抽出の原理を説明するための説明図において、連続する3つの工具経路サンプル点、例えば点ep(j−1)、ep(j)、ep(j+1)を通る第1の円弧CR1の曲率ベクトルr1を算出し、点ep(j)、ep(j+1)、ep(j+2)を通る第2の円弧CR2の曲率ベクトルr2を算出する。そして、この両曲率ベクトルr1,r2の向きが逆であれば、点ep(j)とep(j+1)との間の区間に不連続部があると判定するようにしてもよい。
【0078】
以上のように、この実施の形態によれば、リアルタイムで工具経路サンプル点を設定し、不連続部を抽出し、かつ仮想的に曲面に当接するように工具を配置して工具位置のデータを作成するので、従来の加工方法のように、あらかじめCAD/CAM装置で工具経路データを作成する必要がなく、データ量の増加を抑制できる。また、現場での工具変更等にも容易に対応できる。従って、生産性を向上させることができる。
【0079】
また、不連続部近傍においては、仮想的に曲面に当接するように工具を配置してかつ加工速度を減速するようにして工具位置のデータを作成するので、曲面同士が交差する隅部等の不連続部近傍において、より曲面に忠実に加工することができる。従って、溝状の傷や筋状の突出部のように見えるのを防止して、加工品質の向上を図ることができる。
【0080】
さらに、工具経路サンプル点設定部20のサンプル点バッファに記憶する工具経路サンプル点データは、例えば最小限4個のデータを記憶すれば足り、工具経路サンプル点設定部を安価に構成できる。
【0081】
なお、上記各実施の形態では、工具経路サンプル点の設定、工具経路の不連続部の抽出、工具位置のデータの作成をリアルタイムで行うものを示したが、バッチ処理方式を採用してもよい。すなわち、工具経路サンプル点設定部20において工具経路サンプル点を設定して不連続部抽出部にて不連続部の抽出を予め行っておき、この抽出された不連続部の情報を用いて工具位置データを作成するようにすることもできる。
【0082】
上記各実施の形態において、数値制御装置は、一般的には一つのマイクロプロセッサを有するマイクロコンピュータにより実現することができるが、複数のマイクロプロセッサを有するものを用いて、例えば軌道データの生成と入力データの記憶、工具経路サンプル点の決定、不連続部の抽出、指令速度の決定、工具位置の決定等の各タスクを分担させ、これらの処理をリアルタイムに同時並行的に行い、処理を高速化することもできる。
【0083】
上記各実施の形態では、工具経路サンプル点設定部20は工具が加工面に当接するようにかつ次の評価点までの距離をΔL一定(図5(b))となるようにして工具を仮想的に配置し各評価点を求めるものを示したが、データ処理速度を高めるために例えば図5(b)の経路計画軌跡TRJ上に等間隔に評価点を設定して評価データを求めるようにすることもできる。また、評価点の間隔ΔLを工具の送り距離ΔD=F・ΔT(図13(b)参照)よりもかなり小さく設定して評価の精度を上げることもできる。
【0084】
上記各実施の形態においては、数値制御される装置の処理作用部が数値制御工作機械の工具であるものを示したが、本発明は工作機械の数値制御装置に限らず、ロボット装置等の数値制御装置に用いることができ、同様の効果を奏する。ロボット装置として、例えば処理作用部として砥石を用いて処理すべき処理面の仕上げ処理を行うもの等がある。
【0085】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0086】
数値制御される装置の処理作用部を与えられた経路計画軌跡上において処理対象物の処理すべき処理面と接するように仮想的に配置して処理面の形状を評価するための複数の評価点を設定し処理面の形状を評価して評価データを作成する評価手段、連続する3つ以上の評価点に基づいて処理面の形状の不連続部を抽出する不連続部抽出手段、及び不連続部近傍において処理作用部の移動速度を所定の速度に減速するようにかつ処理面と接するように処理作用部を仮想的に配置して処理作用部位置を求めこの求めた処理作用部位置を数値制御される装置に与える処理作用部位置データ作成手段を備えたものであるので、不連続部を抽出して不連続近傍において処理作用部の移動速度を所定の速度に減速するようにかつ処理面と接するように処理作用部を仮想的に配置して処理作用部位置を求めるので、このような簡易な方法により不連続部を容易に抽出でき、不連続部近傍における処理作用部位置は処理対象物の処理面の形状に一層忠実なものとなり、加工品質を向上させることができる。また、処理作用部位置を処理対象物の処理面に処理作用部が仮想的に接するようにして決定するので、データ量の増加を抑制して作業能率の低下を防止できる。
【0087】
また、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1のベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第2のベクトルのなす角度に基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とするので、このような簡易な方法により不連続部を容易に抽出できる。
【0088】
そして、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1の単位ベクトルと2番目の評価点から3番目の評価点に向かう第2の単位ベクトルとの差である第1の差ベクトルの方向と、第2の単位ベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第3の単位ベクトルの差である第2の差ベクトルの方向とに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とするので、不連続部である段差部を容易に抽出できる。
【0089】
さらに、不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点のうち、1番目、2番目及び3番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第1の曲率ベクトルを算出し、2番目、3番目及び4番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第2の曲率ベクトルを算出し、第1及び第2の曲率ベクトルに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とするので、曲率ベクトルに着目しても不連続部を容易に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態である数値制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 数値制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 加工モードを示す説明図である。
【図4】 工具経路サンプル点設定部の詳細動作を示すフローチャートである。
【図5】 距離ΔLだけ離れた次の工具経路サンプル点を求めるための処理の概念を示す説明図である。
【図6】 工具干渉回避の一般的な方法の概念を示す説明図である。
【図7】 曲面と工具位置との関係を示す説明図である。
【図8】 図7の曲面加工における工具経路サンプル点を示す説明図である。
【図9】 工具経路の不連続部抽出の詳細を示すフローチャートである。
【図10】 不連続部抽出の原理を説明するための説明図である。
【図11】 抽出された不連続部を示す説明図である。
【図12】 工具位置データ作成の詳細動作を示すフローチャートである。
【図13】 距離ΔDだけ離れた次の工具位置を求めるための処理の概念を示す説明図である。
【図14】 不連続部近傍における工具位置のデータを示す説明図である。
【図15】 この発明の他の実施の形態である数値制御装置の構成を示すブロック図である。
【図16】 加工対象物の段差部に設定された工具経路サンプル点を示す説明図である。
【図17】 図16の段差部抽出部による段差抽出の原理を説明するための説明図である。
【図18】 別の段差部抽出部による段差抽出の原理を説明するための説明図である。
【図19】 従来の数値制御工作機械による加工方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
11 軌道データ生成部、12 入力データ記憶部、
20 工具経路サンプル点設定部、21 工具経路サンプル点決定部、
22 サンプル点バッファ部、30 不連続部抽出部、
40 工具位置データ作成部、41 工具位置判定部、
42 指令速度決定部、43 工具位置決定部、
44 工具位置データバッファ部、50 段差部抽出部。
Claims (4)
- 数値制御される装置の処理作用部を与えられた経路計画軌跡上において処理対象物の処理すべき処理面と接するように仮想的に配置して上記処理面の形状を評価するための複数の評価点を設定し評価データを作成する評価手段、連続する3つ以上の上記評価点に基づいて上記処理面の形状の不連続部を抽出する不連続部抽出手段、及び上記不連続部近傍において処理作用部の移動速度を所定の速度に減速するようにかつ上記処理面と接するように上記処理作用部を仮想的に配置して処理作用部位置を求めこの求めた処理作用部位置を上記数値制御される装置に与える処理作用部位置データ作成手段を備えた数値制御装置。
- 不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1のベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第2のベクトルのなす角度に基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
- 不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点から、1番目の評価点から2番目の評価点に向かう第1の単位ベクトルと2番目の評価点から3番目の評価点に向かう第2の単位ベクトルとの差である第1の差ベクトルの方向と、上記第2の単位ベクトルと3番目の評価点から4番目の評価点に向かう第3の単位ベクトルの差である第2の差ベクトルの方向とに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
- 不連続部抽出手段は、連続する4つの評価点のうち、1番目、2番目及び3番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第1の曲率ベクトルを算出し、2番目、3番目及び4番目の評価点からこの3つの評価点の近傍における第2の曲率ベクトルを算出し、上記第1及び第2の曲率ベクトルに基づいて不連続部を抽出するものであることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
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