JPWO2017098602A1 - 高周波スイッチ - Google Patents

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Abstract

入出力端子(1)と入出力端子(2)との間に接続されている容量(4)と、入出力端子(1)と入出力端子(3)との間に接続されている容量(5)と、一端が入出力端子(1)に接続されているインダクタ(6)と、一端が入出力端子(2)に接続されて、他端がインダクタ(6)の他端に接続されているインダクタ(7)と、一端が入出力端子(1)に接続されているインダクタ(8)と、一端が入出力端子(3)に接続されて、他端がインダクタ(8)の他端に接続されているインダクタ(9)と、ドレイン端子がインダクタ(6),(7)の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ(10)と、ドレイン端子がインダクタ(8),(9)の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ(13)とを備える。

Description

この発明は、高周波信号である送信信号又は受信信号の通過経路を切り替える高周波スイッチに関するものである。
以下の非特許文献1には、高周波信号である送信信号又は受信信号の通過経路を切り替える高周波スイッチが開示されている。
この高周波スイッチは、下記に示すような4個のトランジスタQ1〜Q4などから構成されている。
(1)一端が共通端子COMに接続され、他端が入力端子IN1に接続されているトランジスタQ1
(2)一端が共通端子COMに接続され、他端が入力端子IN2に接続されているトランジスタQ2
(3)一端が入力端子IN1に接続され、他端がグランドに接地されているトランジスタQ3
(4)一端が入力端子IN2に接続され、他端がグランドに接地されているトランジスタQ4
この高周波スイッチでは、入力端子IN1と共通端子COM間を通過状態として、入力端子IN2と共通端子COM間を遮断状態とする場合、トランジスタQ1とトランジスタQ4がオン状態に制御され、トランジスタQ2とトランジスタQ3がオフ状態に制御される。
一方、入力端子IN1と共通端子COM間を遮断状態として、入力端子IN2と共通端子COM間を通過状態とする場合、トランジスタQ1とトランジスタQ4がオフ状態に制御され、トランジスタQ2とトランジスタQ3がオン状態に制御される。
このように、トランジスタQ1〜Q4の状態を制御することで、高周波信号の通過経路を切り替えることができる。
この高周波スイッチでは、トランジスタQ1,Q2のゲート幅を大きくすれば、トランジスタQ1,Q2の飽和電力が増加するため、スイッチの耐電力を高めることができるという特徴を有している。
"Monolithic AlGaN/GaN HEMT SPDT switch," IEEE 12th GaAs Symposium,pp.83-86, 2004.
従来の高周波スイッチは以上のように構成されているので、トランジスタQ1,Q2のゲート幅を大きくすれば、耐電力を高めることができる。しかし、高耐電力特性を実現すると、低損失特性が得られなくなることがあるという課題があった。
即ち、ゲート幅が大きいトランジスタは、一般的に遮断性が悪いため、トランジスタQ1のゲート幅を大きくすると、入力端子IN1と共通端子COM間が遮断状態、入力端子IN2と共通端子COM間が通過状態であるときに、入力端子IN2から入力された高周波信号が入力端子IN1側に漏れ込む現象が発生し、結果として、入力端子IN2と共通端子COM間の通過損失が増加する。一方、トランジスタQ2のゲート幅を大きくすると、入力端子IN1と共通端子COM間が通過状態、入力端子IN2と共通端子COM間が遮断状態であるときに、入力端子IN1から入力された高周波信号が入力端子IN2側に漏れ込む現象が発生し、結果として、入力端子IN1と共通端子COM間の通過損失が増加してしまうという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、耐電力を高めても、損失の増加を抑えることができる高周波スイッチを得ることを目的とする。
この発明に係る高周波スイッチは、第1の入出力端子と第2の入出力端子との間に接続されている第1の容量と、第1の入出力端子と第3の入出力端子との間に接続されている第2の容量と、一端が第1の入出力端子に接続されているインダクタンス成分を有する第1の線路と、一端が第2の入出力端子に接続され、他端が第1の線路の他端に接続されているインダクタンス成分を有する第2の線路と、一端が第1の入出力端子に接続されているインダクタンス成分を有する第3の線路と、一端が第3の入出力端子に接続され、他端が第3の線路の他端に接続されているインダクタンス成分を有する第4の線路と、一端が第1及び第2の線路の他端に接続され、他端がグランドに接地されている第1のトランジスタと、一端が第3及び第4の線路の他端に接続され、他端がグランドに接地されている第2のトランジスタとを備えるようにしたものである。
この発明によれば、耐電力を高めても、損失の増加を抑えることができる効果がある。
この発明の実施の形態1による高周波スイッチを示す構成図である。 入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。 入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。 この発明の実施の形態2による高周波スイッチを示す構成図である。 入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。 入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。 この発明の実施の形態3による高周波スイッチを示す構成図である。 入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。 入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による高周波スイッチを示す構成図である。
図2は入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
また、図3は入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
図1〜3において、入出力端子1は高周波信号(送信信号、受信信号)を入出力する第1の入出力端子である。
入出力端子2は高周波信号を入出力する第2の入出力端子である。
入出力端子3は高周波信号を入出力する第3の入出力端子である。
容量4は入出力端子1と入出力端子2との間に接続されている第1の容量である。
容量5は入出力端子1と入出力端子3との間に接続されている第2の容量である。
インダクタ6はインダクタンス成分を有する第1の線路であり、一端が入出力端子1に接続されている。
インダクタ7はインダクタンス成分を有する第2の線路であり、一端が入出力端子2に接続されて、他端がインダクタ6の他端に接続されている。
インダクタ8はインダクタンス成分を有する第3の線路であり、一端が入出力端子1に接続されている。
インダクタ9はインダクタンス成分を有する第4の線路であり、一端が入出力端子3に接続されて、他端がインダクタ8の他端に接続されている。
トランジスタ10はドレイン端子(一端)がインダクタ6,7の他端に接続され、ソース端子(他端)がグランドに接地され、ゲート端子が抵抗11を介して制御端子12に接続されている第1のトランジスタである。
制御端子12はトランジスタ10のドレイン・ソース間をオン状態にするとき、ピンチオフ電圧以上の電圧をトランジスタ10のゲート端子に印加する信号が入力され、トランジスタ10のドレイン・ソース間をオフ状態にするとき、ピンチオフ電圧未満の電圧をトランジスタ10のゲート端子に印加する信号が入力される端子である。
トランジスタ10のドレイン・ソース間がオン状態である場合、トランジスタ10は抵抗とみなすことができる。以下、この抵抗を「オン抵抗」と称し、図3では、オン抵抗に10bの符号を付している。
トランジスタ10のドレイン・ソース間がオフ状態である場合、トランジスタ10は容量とみなすことができる。以下、この容量を「オフ容量」と称し、図2では、オフ容量に10aの符号を付している。
トランジスタ13はドレイン端子(一端)がインダクタ8,9の他端に接続され、ソース端子(他端)がグランドに接地され、ゲート端子が抵抗14を介して制御端子15に接続されている第2のトランジスタである。
制御端子15はトランジスタ13のドレイン・ソース間をオン状態にするとき、ピンチオフ電圧以上の電圧をトランジスタ13のゲート端子に印加する信号が入力され、トランジスタ13のドレイン・ソース間をオフ状態にするとき、ピンチオフ電圧未満の電圧をトランジスタ13のゲート端子に印加する信号が入力される端子である。
トランジスタ13のドレイン・ソース間がオン状態である場合、トランジスタ13は抵抗とみなすことができる。以下、この抵抗を「オン抵抗」と称し、図2では、オン抵抗に13bの符号を付している。
トランジスタ13のドレイン・ソース間がオフ状態である場合、トランジスタ13は容量とみなすことができる。以下、この容量を「オフ容量」と称し、図3では、オフ容量に13aの符号を付している。
図1では、トランジスタ10のドレイン端子がインダクタ6,7の他端に接続され、ソース端子が接地されている例を示しているが、トランジスタ10のソース端子がインダクタ6,7の他端に接続され、ドレイン端子が接地されているものであってもよい。
同様に、トランジスタ13のドレイン端子がインダクタ8,9の他端に接続され、ソース端子が接地されている例を示しているが、トランジスタ13のソース端子がインダクタ8,9の他端に接続され、ドレイン端子が接地されているものであってもよい。
また、トランジスタ10,13の3端子がゲート端子、ドレイン端子及びソース端子ではなく、ベース端子、コレクタ端子及びエミッタ端子のトランジスタを用いるものであってもよい。
この実施の形態1では、図2及び図3に示すように、容量4,5の容量値がC、インダクタ6〜9のインダクタンスがLであるものとする。
また、この実施の形態1では、図2及び図3に示すように、トランジスタ10,13におけるオフ容量10a,13aの容量値CoffがC、トランジスタ10,13のオン抵抗10b,13bがRonであるものとする。
次に動作について説明する。
最初に、図2に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の動作を説明する。
この実施の形態1では、容量5の容量値がCであるものとするが、入出力端子1又は入出力端子2から周波数fの高周波信号が入力されても、その高周波信号が容量5を流れないようにするために、容量値Cが十分に小さい値の容量5が用いられているものとする。
容量5のインピーダンスは1/2πfCで表され、容量値Cが十分に小さければ、容量5のインピーダンスが十分に大きくなる。
容量5のインピーダンスが、入出力端子1から入出力端子2を見たインピーダンスより十分に大きければ、入出力端子1から入力された高周波信号の大部分は、入出力端子2側に流れて、容量5には流れない。
したがって、容量5の容量値Cは、遮断特性に影響を与えるものであり、遮断特性を高めるには、出来る限り、小さい値にすることが望ましい。ただし、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態となるときに、図3に示すように、容量5が全域通過回路24の一部を構成する場合には、後述の整合条件を満足するように、トランジスタ13におけるオフ容量13aの容量値CoffであるCとの関係で、容量5の容量値Cが決められている必要がある。
入出力端子1又は入出力端子2から高周波信号が入力されると、入出力端子1と入出力端子2間に接続されている容量4の容量値が容量5と同様にCであるため、容量4が当該高周波信号の通過を阻止する。
しかし、図2に示すように、トランジスタ10のドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ10をオフ容量10aとみなすことができるため、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって低域通過回路21が形成される。
したがって、高周波信号の周波数fが低域通過回路21の通過帯域内であれば、その高周波信号が低域通過回路21を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態となる。
この実施の形態1では、入出力端子1又は入出力端子2から入力される高周波信号が低域通過回路21を通過できるように、低域通過回路21を構成しているインダクタ6,7のインダクタンスLと、オフ容量10aの容量値Cとが、その高周波信号の周波数fにしたがって決定されている。
一方、入出力端子1と入出力端子3間に接続されている容量5は、入出力端子1又は入出力端子2から入力された高周波信号の通過を阻止する。
このとき、トランジスタ13のドレイン・ソース間は、図2に示すように、オン状態であり、トランジスタ13はオン抵抗13bとみなされて、オフ容量13aとはみなされないため、入出力端子1と入出力端子3間に低域通過回路が形成されない。即ち、実際には、オン抵抗13bの抵抗値Ronだけでなく、容量値Coffも並列して存在しているが、インピーダンスの大小関係を考慮すると、オン抵抗13bだけが存在しているとみなせるため、入出力端子1と入出力端子3間に低域通過回路が形成されない。
したがって、インダクタ8,9及びトランジスタ13のオン抵抗13bからなる回路のインピーダンスが、低域通過回路21のインピーダンスより十分に大きくなり、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子2側に流れるため、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態となる。
なお、この実施の形態1では、オン抵抗13bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ13を用いることを想定している。このため、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号がグランドにショートされてしまう。その結果、その高周波信号が入出力端子3側には流れないため、さらに、入出力端子1と入出力端子3間の遮断特性が高められている。オン抵抗13bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ13が用いられておらず、例えば、入出力端子1から入力された高周波信号がグランドにショートされない場合でも、上述したように、入出力端子1と入出力端子3間には低域通過回路が形成されないため、入出力端子1と入出力端子3間の遮断状態は保たれる。
ここでは、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって低域通過回路21が形成される例を示しているが、下記の式(1)(2)に示す整合条件を満足するように、容量4の容量値C、インダクタ6,7のインダクタンスL、オフ容量10aの容量値Cが設定されていれば、容量4、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって、すべての周波数の利得が平坦となる全域通過回路22が形成される。全域通過回路22が形成される場合、高周波信号の周波数fとは無関係に、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態となる。
<整合条件>
=4C (1)

Figure 2017098602
ただし、Zは、系のインピーダンス(入出力端子1,2,3に接続される外部回路のインピーダンス)である。
次に、図3に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の動作を説明する。
入出力端子1又は入出力端子3から高周波信号が入力されると、入出力端子1と入出力端子3間に接続されている容量5が当該高周波信号の通過を阻止する。
しかし、図3に示すように、トランジスタ13のドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ13をオフ容量13aとみなすことができるため、インダクタ8,9及びトランジスタ13のオフ容量13aによって低域通過回路23が形成される。
したがって、高周波信号の周波数fが低域通過回路23の通過帯域内であれば、その高周波信号が低域通過回路23を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態となる。
この実施の形態1では、入出力端子1又は入出力端子3から入力される高周波信号が低域通過回路23を通過できるように、低域通過回路23を構成しているインダクタ8,9のインダクタンスLと、オフ容量13aの容量値Cとが、その高周波信号の周波数fにしたがって決定されている。
一方、入出力端子1と入出力端子2間に接続されている容量4は、入出力端子1又は入出力端子3から入力された高周波信号の通過を阻止する。
このとき、トランジスタ10のドレイン・ソース間は、図3に示すように、オン状態であり、トランジスタ10はオン抵抗10bとみなされて、オフ容量10aとはみなされないため、入出力端子1と入出力端子2間に低域通過回路が形成されない。即ち、実際には、オン抵抗10bの抵抗値Ronだけでなく、容量値Coffも並列して存在しているが、インピーダンスの大小関係を考慮すると、オン抵抗10bだけが存在しているとみなせるため、入出力端子1と入出力端子2間に低域通過回路が形成されない。
したがって、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオン抵抗10bからなる回路のインピーダンスが、低域通過回路23のインピーダンスより十分に大きくなり、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子3側に流れるため、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態となる。
なお、この実施の形態1では、オン抵抗10bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ10を用いることを想定している。このため、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号がグランドにショートされてしまう。その結果、その高周波信号が入出力端子2側には流れないため、さらに、入出力端子1と入出力端子2間の遮断特性が高められている。オン抵抗10bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ10が用いられておらず、例えば、入出力端子1から入力された高周波信号がグランドにショートされない場合でも、上述したように、入出力端子1と入出力端子2間には低域通過回路が形成されないため、入出力端子1と入出力端子2間の遮断状態は保たれる。
ここでは、インダクタ8,9及びトランジスタ13のオフ容量13aによって低域通過回路23が形成される例を示しているが、上記の式(1)(2)に示す整合条件を満足するように、インダクタ8,9のインダクタンスL、オフ容量13aの容量値Cが設定されていれば、容量5、インダクタ8,9及びトランジスタ13のオフ容量13aによって、すべての周波数の利得が平坦となる全域通過回路24が形成される。全域通過回路24が形成される場合、高周波信号の周波数fとは無関係に、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態となる。
次に、高周波スイッチの高耐電力と遮断特性の関係について説明する。
オン状態のトランジスタ10(または13)には、例えば、入出力端子1から入力された高周波信号の電力がPinであるとすると、トランジスタ10(または13)のオン抵抗10b(または13b)には、下記の式(3)に示すようなRF電流IRFが流れる。
Figure 2017098602
また、オン状態のトランジスタ10(または13)の最大耐電力Pmaxは、下記の式(4)に示すように、ゲート電圧が0Vでの飽和電流Idss及び系のインピーダンスZによって表される。
Figure 2017098602
さらに、トランジスタ10(または13)の飽和電流Idssは、下記の式(5)に示すように、トランジスタ10(または13)のゲート幅Wg及び単位ゲート幅当りの飽和電流Idss0によって表される。
dss=Idss0×Wg (5)
トランジスタ10(または13)の素子パラメータであるゲート幅Wgは、設計段階で決定されるものであり、オン状態のトランジスタ10(または13)の耐電力を高めるには、ゲート幅Wgを大きくする必要がある。
ただし、オン抵抗の抵抗値Ronは、ゲート幅Wgを大きくすると、下記の式(6)のように小さくなる一方、オフ容量の容量値Coffは、ゲート幅Wgを大きくすると、下記の式(7)のように大きくなる。
Figure 2017098602

Figure 2017098602
ただし、Ron0は単位ゲート幅当りのオン抵抗の抵抗値、Coff0は単位ゲート幅当りのオフ容量の容量値である。
したがって、オン状態のトランジスタ10(または13)の耐電力を高めるために、ゲート幅Wgを大きくすると、オフ容量の容量値Coffが増加する。
上記の式(1)(2)に示す整合条件を満足するように、インダクタ6,7(または8,9)のインダクタンスL、オフ容量10a(または13a)の容量値Cが設定される場合、式(1)に示すように、容量4(または5)の容量値Cと、オフ容量10a(または13a)の容量値C(=Coff)とが比例する関係にあるため、オフ容量10a(または13a)の容量値Cが増加すると、容量4(または5)の容量値Cが増加する。
したがって、ゲート幅Wgを大きくすると、遮断特性に影響する容量4(または5)の容量値Cが増加する。
上記の非特許文献1に記載されている高周波スイッチのように、2つの入出力端子間にトランジスタが接続されている場合、そのトランジスタのオフ容量の容量値Coffが、直接遮断特性に影響し、そのトランジスタのゲート幅Wgを大きくすると、オフ容量の容量値Coffが増加して、遮断特性が劣化する。
この実施の形態1では、入出力端子1と入出力端子2(または3)間にはトランジスタが接続されておらず、入出力端子1と入出力端子2(または3)間に接続されている容量4(または5)の容量値Cは、オフ容量10a(または13a)の容量値Cの4分の1であるため、ゲート幅Wgを大きくしても、遮断特性に影響する容量値Cの増分は、非特許文献1のように、2つの入出力端子間にトランジスタが接続されている場合と比べて、4分の1で済むようになる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、入出力端子1と入出力端子2との間に接続されている容量4と、入出力端子1と入出力端子3との間に接続されている容量5と、一端が入出力端子1に接続されているインダクタ6と、一端が入出力端子2に接続されて、他端がインダクタ6の他端に接続されているインダクタ7と、一端が入出力端子1に接続されているインダクタ8と、一端が入出力端子3に接続されて、他端がインダクタ8の他端に接続されているインダクタ9と、ドレイン端子がインダクタ6,7の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ10と、ドレイン端子がインダクタ8,9の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ13とを備えるように構成したので、耐電力を高めても、遮断特性の劣化に伴う損失の増加を抑えることができる効果を奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、インダクタンス成分を有する第1から第4の線路がインダクタ6〜9であるものを示したが、インダクタンス成分を有する第1から第4の線路が分布定数線路であってもよい。
図4はこの発明の実施の形態2による高周波スイッチを示す構成図であり、図4において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図5は入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
また、図6は入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
分布定数線路31はインダクタンス成分を有する第1の線路であり、一端が入出力端子1に接続されている。
分布定数線路32はインダクタンス成分を有する第2の線路であり、一端が入出力端子2に接続されて、他端が分布定数線路31の他端に接続されている。
分布定数線路33はインダクタンス成分を有する第3の線路であり、一端が入出力端子1に接続されている。
分布定数線路34はインダクタンス成分を有する第4の線路であり、一端が入出力端子3に接続されて、他端が分布定数線路33の他端に接続されている。
この実施の形態2では、分布定数線路33,34の電気長が、入出力端子1又は入出力端子2から入力された高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されているものとする。
分布定数線路33,34の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されている場合、図5に示すように、入出力端子1と入出力端子3間を遮断状態とする際に、入出力端子1から入出力端子3を見たインピーダンスをほぼオープンとみなすことができる。
また、分布定数線路31,32の電気長が、入出力端子1又は入出力端子2から入力された高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されているものとする。
分布定数線路31,32の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されている場合、図6に示すように、入出力端子1と入出力端子2間を遮断状態とする際に、入出力端子1から入出力端子2を見たインピーダンスをほぼオープンとみなすことができる。
次に動作について説明する。
最初に、図5に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の動作を説明する。
入出力端子1又は入出力端子2から高周波信号が入力されると、容量4が当該高周波信号の通過を阻止する。
しかし、図5に示すように、トランジスタ10のドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ10をオフ容量10aとみなすことができるため、分布定数線路31,32のインダクタンス成分及びトランジスタ10のオフ容量10aによって低域通過回路25が形成される。
したがって、高周波信号の周波数fが低域通過回路25の通過帯域内であれば、その高周波信号が低域通過回路25を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態となる。
この実施の形態2では、入出力端子1又は入出力端子2から入力される高周波信号が低域通過回路25を通過できるように、低域通過回路25を構成している分布定数線路31,32のインダクタンス成分と、オフ容量10aの容量値Cとが、その高周波信号の周波数fにしたがって決定されている。
一方、入出力端子1と入出力端子3間に接続されている容量5は、入出力端子1又は入出力端子2から入力された高周波信号の通過を阻止する。
このとき、トランジスタ13のドレイン・ソース間は、図5に示すように、オン状態であり、トランジスタ13はオン抵抗13bとみなされて、オフ容量13aとはみなされないため、入出力端子1と入出力端子3間に低域通過回路が形成されない。
したがって、分布定数線路33,34及びトランジスタ13のオン抵抗13bからなる回路のインピーダンスが、低域通過回路25のインピーダンスより十分に大きくなり、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子2側に流れるため、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態となる。
なお、この実施の形態2では、分布定数線路33,34の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されている。また、オン抵抗13bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ13を用いることを想定している。このため、トランジスタ13が存在している位置がグランドにショートされることから、トランジスタ13が存在している位置から4分の1波長だけ離れた位置、即ち、入出力端子1,3に対する分布定数線路33,34の接続位置をオープンとみなすことができ、さらに、入出力端子1と入出力端子3間の遮断特性が高められている。分布定数線路33,34の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されておらず、入出力端子1,3に対する分布定数線路33,34の接続位置をオープンとみなすことができなくても、上述したように、入出力端子1と入出力端子3間には低域通過回路が形成されないため、入出力端子1と入出力端子3間の遮断状態は保たれる。
次に、図6に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の動作を説明する。
入出力端子1又は入出力端子3から高周波信号が入力されると、容量5が当該高周波信号の通過を阻止する。
しかし、図6に示すように、トランジスタ13のドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ13をオフ容量13aとみなすことができるため、分布定数線路33,34のインダクタンス成分及びトランジスタ13のオフ容量13aによって低域通過回路26が形成される。
したがって、高周波信号の周波数fが低域通過回路26の通過帯域内であれば、その高周波信号が低域通過回路26を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態となる。
この実施の形態2では、入出力端子1又は入出力端子3から入力される高周波信号が低域通過回路26を通過できるように、低域通過回路26を構成している分布定数線路33,34のインダクタンス成分と、オフ容量13aの容量値Cとが、その高周波信号の周波数fにしたがって決定されている。
一方、入出力端子1と入出力端子2間に接続されている容量4は、入出力端子1又は入出力端子3から入力された高周波信号の通過を阻止する。
このとき、トランジスタ10のドレイン・ソース間は、図6に示すように、オン状態であり、トランジスタ10はオン抵抗10bとみなされて、オフ容量10aとはみなされないため、入出力端子1と入出力端子2間に低域通過回路が形成されない。
したがって、分布定数線路31,32及びトランジスタ10のオン抵抗10bからなる回路のインピーダンスが、低域通過回路26のインピーダンスより十分に大きくなり、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子3側に流れるため、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態となる。
なお、この実施の形態2では、分布定数線路31,32の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されている。また、オン抵抗10bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ10を用いることを想定している。このため、トランジスタ10が存在している位置がグランドにショートされることから、トランジスタ10が存在している位置から4分の1波長だけ離れた位置、即ち、入出力端子1,2に対する分布定数線路31,32の接続位置をオープンとみなすことができ、さらに、入出力端子1と入出力端子2間の遮断特性が高められている。分布定数線路31,32の電気長が、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されておらず、入出力端子1,2に対する分布定数線路31,32の接続位置をオープンとみなすことができなくても、上述したように、入出力端子1と入出力端子2間には低域通過回路が形成されないため、入出力端子1と入出力端子2間の遮断状態は保たれる。
次に、高周波スイッチの高耐電力と遮断特性の関係について説明する。
容量4,5の容量値がC、トランジスタ10,13のオフ容量10a,13aの容量値がCであるとき、上記実施の形態1と同様に、容量4,5の容量値Cとオフ容量10a,13aの容量値Cを下記の式(8)のように設定する。
=4C (8)
この実施の形態2でも、上記実施の形態1と同様に、入出力端子1と入出力端子2(または3)間にはトランジスタが接続されておらず、入出力端子1と入出力端子2(または3)間に接続されている容量4(または5)の容量値Cは、式(8)に示すように、オフ容量10a(または13a)の容量値Cの4分の1であるため、ゲート幅Wgを大きくしても、遮断特性に影響する容量値Cの増分は、非特許文献1のように、2つの入出力端子間にトランジスタが接続されている場合と比べて、4分の1で済むようになる。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、入出力端子1と入出力端子2との間に接続されている容量4と、入出力端子1と入出力端子3との間に接続されている容量5と、一端が入出力端子1に接続されている分布定数線路31と、一端が入出力端子2に接続されて、他端が分布定数線路31の他端に接続されている分布定数線路32と、一端が入出力端子1に接続されている分布定数線路33と、一端が入出力端子3に接続されて、他端が分布定数線路33の他端に接続されている分布定数線路34と、ドレイン端子が分布定数線路31,32の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ10と、ドレイン端子が分布定数線路33,34の他端に接続されて、ソース端子がグランドに接地されているトランジスタ13とを備えるように構成したので、耐電力を高めても、遮断特性の劣化に伴う損失の増加を抑えることができる効果を奏する。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、入出力端子1に対して、入出力端子2側の回路と入出力端子3側の回路が対称である高周波スイッチを示したが、この実施の形態3では、入出力端子1に対して、入出力端子2側の回路と入出力端子3側の回路が非対称である高周波スイッチについて説明する。
図7はこの発明の実施の形態3による高周波スイッチを示す構成図であり、図7において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図7では、第1の線路がインダクタ6で、第2の線路がインダクタ7である例を示しているが、上記実施の形態2と同様に、第1の線路が分布定数線路31で、第2の線路が分布定数線路32であってもよい。また、分布定数線路31,32の電気長が、上記実施の形態2と同様に、高周波信号の波長の4分の1の長さに設定されているものであってもよい。
図8は入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
また、図9は入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の高周波スイッチの等価回路である。
トランジスタ41はドレイン端子(一端)が入出力端子1に接続され、ソース端子(他端)が入出力端子3に接続され、ゲート端子が抵抗42を介して制御端子43に接続されているスイッチング部材である。
制御端子43はトランジスタ41のドレイン・ソース間をオン状態にするとき、ピンチオフ電圧以上の電圧をトランジスタ41のゲート端子に印加する信号が入力され、トランジスタ41のドレイン・ソース間をオフ状態にするとき、ピンチオフ電圧未満の電圧をトランジスタ41のゲート端子に印加する信号が入力される端子である。
トランジスタ41のドレイン・ソース間がオン状態である場合、トランジスタ41は抵抗とみなすことができる。以下、この抵抗を「オン抵抗」と称し、図9では、オン抵抗に41bの符号を付している。
トランジスタ41のドレイン・ソース間がオフ状態である場合、トランジスタ41は容量とみなすことができる。以下、この容量を「オフ容量」と称し、図8では、オフ容量に41aの符号を付している。
図7では、トランジスタ41のドレイン端子が入出力端子1に接続され、ソース端子が入出力端子3に接続されている例を示しているが、トランジスタ41のソース端子が入出力端子1に接続され、ドレイン端子が入出力端子3に接続されているものであってもよい。
また、トランジスタ41の3端子がゲート端子、ドレイン端子及びソース端子ではなく、ベース端子、コレクタ端子及びエミッタ端子のトランジスタを用いるものであってもよい。
図7では、入出力端子1と入出力端子3間に接続されるスイッチング部材がトランジスタ41である例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、入出力端子1と入出力端子3を通過状態とするときに閉状態となって、入出力端子1と入出力端子3を遮断状態とするときに開状態となるスイッチを用いるようにしてもよい。
次に動作について説明する。
最初に、図8に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態である場合の動作を説明する。
入出力端子1又は入出力端子2から高周波信号が入力されると、容量4が当該高周波信号の通過を阻止する。
しかし、図8に示すように、トランジスタ10のドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ10をオフ容量10aとみなすことができるため、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって低域通過回路21が形成される。
したがって、高周波信号の周波数fが低域通過回路21の通過帯域内であれば、その高周波信号が低域通過回路21を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態となる。
この実施の形態3では、入出力端子1又は入出力端子2から入力される高周波信号が低域通過回路21を通過できるように、低域通過回路21を構成しているインダクタ6,7のインダクタンスLと、オフ容量10aの容量値Cとが、その高周波信号の周波数fにしたがって決定されている。
一方、入出力端子1と入出力端子3間に接続されているトランジスタ41は、ドレイン・ソース間がオフ状態であり、トランジスタ41をオフ容量41aとみなすことができる。
このとき、トランジスタ41のインピーダンスが、入出力端子1から入出力端子2を見たインピーダンスより十分に大きければ、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子2側に流れるため、入出力端子1と入出力端子3間が遮断状態となる。
トランジスタ41のインピーダンスは、オフ容量41aの容量値が小さい程、大きくなるため、オフ容量41aの容量値は、遮断特性に影響を与えるものである。したがって、遮断特性を高めるには、出来る限り、小さい値にすることが望ましいため、この実施の形態3では、オフ容量41aの容量値が小さいトランジスタ41が実装されているものとする。
ここでは、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって低域通過回路21が形成される例を示しているが、上記実施の形態1と同様に、式(1)(2)に示す整合条件を満足するように、容量4の容量値C、インダクタ6,7のインダクタンスL、オフ容量10aの容量値Cが設定されていれば、容量4、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオフ容量10aによって、すべての周波数の利得が平坦となる全域通過回路22が形成される。全域通過回路22が形成される場合、高周波信号の周波数fとは無関係に、入出力端子1と入出力端子2間が通過状態となる。
次に、図9に示すように、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態である場合の動作を説明する。
入出力端子1と入出力端子3間に接続されているトランジスタ41は、ドレイン・ソース間がオン状態であり、トランジスタ41はオン抵抗41bとみなすことができる。したがって、入出力端子1又は入出力端子3から入力された高周波信号がトランジスタ41を通過することができるため、入出力端子1と入出力端子3間が通過状態となる。
一方、入出力端子1と入出力端子2間に接続されている容量4は、入出力端子1又は入出力端子3から入力された高周波信号の通過を阻止する。
このとき、トランジスタ10のドレイン・ソース間は、図9に示すように、オン状態であり、トランジスタ10はオン抵抗10bとみなされて、オフ容量10aとはみなされないため、入出力端子1と入出力端子2間に低域通過回路が形成されない。
したがって、インダクタ6,7及びトランジスタ10のオン抵抗10bからなる回路のインピーダンスが、入出力端子1から入出力端子3を見たインピーダンスより十分に大きくなり、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号の大部分は、入出力端子3側に流れるため、入出力端子1と入出力端子2間が遮断状態となる。
なお、この実施の形態3では、オン抵抗10bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ10を用いることを想定している。このため、例えば、入出力端子1から高周波信号が入力されても、その高周波信号がグランドにショートされてしまう。その結果、その高周波信号が入出力端子2側には流れないため、さらに、入出力端子1と入出力端子2間の遮断特性が高められている。オン抵抗10bの抵抗値Ronが十分に小さいトランジスタ10が用いられておらず、例えば、入出力端子1から入力された高周波信号がグランドにショートされない場合でも、上述したように、入出力端子1と入出力端子2間には低域通過回路が形成されないため、入出力端子1と入出力端子2間の遮断状態は保たれる。
次に、高周波スイッチの高耐電力と遮断特性の関係について説明する。
入出力端子1と入出力端子3間の耐電力を高めるためには、トランジスタ41のゲート幅Wgを大きくする必要がある。トランジスタ41のゲート幅Wgを大きくすると、トランジスタ41の容量値が増加するため、入出力端子1と入出力端子3間の遮断特性が劣化する。
一方、入出力端子1と入出力端子2間の耐電力を高めるために、トランジスタ10のゲート幅Wgを大きくしても、遮断特性に影響する容量4の容量値Cの増分は、上記実施の形態1と同様に、入出力端子1と入出力端子2間にトランジスタが接続される場合と比べて、4分の1で済むようになる。
即ち、入出力端子1と入出力端子2間において、入出力端子1と入出力端子3間と同等の遮断特性を得る場合、容量4の容量値Cは、トランジスタ41の容量値の4分の1で済むようになる。
したがって、入出力端子1と入出力端子3間の高耐電力はあまり要求されないが、入出力端子1と入出力端子2間の高耐電力は要求されるような場合、トランジスタ41のゲート幅Wgはあまり大きくせずに、トランジスタ41のゲート幅Wgを大きくするような設計とすることが可能となる。
このような設計を行うことで、所望の高耐電力特性及び遮断特性を得ながら、高周波スイッチの小型化を図ることができる。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、高周波スイッチが、入出力端子1に対して、入出力端子2側の回路と入出力端子3側の回路が非対称である場合でも、上記実施の形態1,2と同様に、耐電力を高めても、遮断特性の劣化に伴う損失の増加を抑えることができる効果を奏する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係る高周波スイッチは、高周波信号である送信信号又は受信信号の経路を切り替える際、通過側の経路での耐電力特性を高めて、遮断側の経路での遮断特性を高める必要があるものに適している。
1 入出力端子(第1の入出力端子)、2 入出力端子(第2の入出力端子)、3 入出力端子(第3の入出力端子)、4 容量(第1の容量)、5 容量(第2の容量)、6 インダクタ(第1の線路)、7 インダクタ(第2の線路)、8 インダクタ(第3の線路)、9 インダクタ(第4の線路)、10 トランジスタ(第1のトランジスタ)、10a オフ容量、10b オン抵抗、11 抵抗、12 制御端子、13 トランジスタ(第2のトランジスタ)、13a オフ容量、13b オン抵抗、14 抵抗、15 制御端子、21,23,25,26 低域通過回路、22,24 全域通過回路、31 分布定数線路(第1の線路)、32 分布定数線路(第2の線路)、33 分布定数線路(第3の線路)、34 分布定数線路(第4の線路)、41 トランジスタ(スイッチング部材)、41a オフ容量、41b オン抵抗、42 抵抗、43 制御端子。

Claims (10)

  1. 第1の入出力端子と第2の入出力端子との間に接続されている第1の容量と、
    前記第1の入出力端子と第3の入出力端子との間に接続されている第2の容量と、
    一端が前記第1の入出力端子に接続されているインダクタンス成分を有する第1の線路と、
    一端が前記第2の入出力端子に接続され、他端が前記第1の線路の他端に接続されているインダクタンス成分を有する第2の線路と、
    一端が前記第1の入出力端子に接続されているインダクタンス成分を有する第3の線路と、
    一端が前記第3の入出力端子に接続され、他端が前記第3の線路の他端に接続されているインダクタンス成分を有する第4の線路と、
    一端が前記第1及び第2の線路の他端に接続され、他端がグランドに接地されている第1のトランジスタと、
    一端が前記第3及び第4の線路の他端に接続され、他端がグランドに接地されている第2のトランジスタと
    を備えた高周波スイッチ。
  2. 前記第1から第4の線路は、インダクタであることを特徴とする請求項1記載の高周波スイッチ。
  3. 前記第1から第4の線路を構成している各々のインダクタのインダクタンスがL、前記第1及び第2の容量の容量値がC、前記第1のトランジスタ又は前記第2のトランジスタがオフ状態になる際のオフ容量の容量値がC、前記第1から第3の入出力端子に接続される外部回路のインピーダンスがZであるとき、
    =4C
    =(L/2C1/2
    を満足するように、前記インダクタのインダクタンス、前記第1及び第2の容量の容量値及び前記オフ容量の容量値が設定されていることを特徴とする請求項2記載の高周波スイッチ。
  4. 前記第1から第4の線路は、分布定数線路であることを特徴とする請求項1記載の高周波スイッチ。
  5. 前記第1から第4の線路を構成している各々の分布定数線路の電気長が、前記第1の入出力端子、前記第2の入出力端子又は前記第3の入出力端子から入力される信号の波長の4分の1の長さに設定されていることを特徴とする請求項4記載の高周波スイッチ。
  6. 第1の入出力端子と第2の入出力端子との間に接続されている容量と、
    一端が前記第1の入出力端子に接続されているインダクタンス成分を有する第1の線路と、
    一端が前記第2の入出力端子に接続され、他端が前記第1の線路の他端に接続されているインダクタンス成分を有する第2の線路と、
    一端が前記第1及び第2の線路の他端に接続され、他端がグランドに接地されているトランジスタと、
    一端が前記第1の入出力端子に接続され、他端が第3の入出力端子に接続されているスイッチング部材と
    を備えた高周波スイッチ。
  7. 前記第1及び第2の線路は、インダクタであることを特徴とする請求項6記載の高周波スイッチ。
  8. 前記第1及び第2の線路を構成している各々のインダクタのインダクタンスがL、前記容量の容量値がC、前記トランジスタがオフ状態になる際のオフ容量の容量値がC、前記第1から第3の入出力端子に接続される外部回路のインピーダンスがZであるとき、
    =4C
    =(L/2C1/2
    を満足するように、前記インダクタのインダクタンス、前記容量の容量値及び前記オフ容量の容量値が設定されていることを特徴とする請求項7記載の高周波スイッチ。
  9. 前記第1及び第2の線路は、分布定数線路であることを特徴とする請求項6記載の高周波スイッチ。
  10. 前記第1及び第2の線路を構成している各々の分布定数線路の電気長が、前記第2の入出力端子又は前記第3の入出力端子から入力される信号の波長の4分の1の長さに設定されていることを特徴とする請求項9記載の高周波スイッチ。
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