JPWO2016159221A1 - ひき肉入りソースの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明のひき肉入りソースの製造方法は、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して58〜70質量%となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する。前記オーブン加熱処理中は、前記オーブンの庫内温度を200〜300℃とし且つひき肉の表面温度を50〜90℃にすることが好ましい。

Description

本発明は、オーブンで加熱したひき肉を用いたひき肉入りソースの製造方法に関する。
ミートソース、ボロネーゼソース、サルサソース等のひき肉入りソースとしては、ひき肉特有の粒状感のある食感があり、香りと味わいの強いものが好まれる傾向がある。従来のひき肉入りソースの製造方法の代表的なものは、生ひき肉を炒めるか又は蒸煮する等して、加熱調理されたひき肉を固めておき、その固めたひき肉と他のソース原料とを合わせるというものであるが、斯かる従来の製造方法では、粒状感は得られるものの、香りと味わいの強いひき肉入りソースは得られなかった。
生肉からは通常臭みしか感じられないが、これを加熱すると、活性化即ち調理肉特有の芳香成分や呈味成分が生成される。これらは前駆体から変換されるものや、分解により生じるもの、化学反応により生じるものなど種々のものがあると考えられる。しかし、単に生肉を加熱するだけでは好ましくない成分も生成するので、従来は熟練者による調理によるか、スパイスや調味料等の使用による香りや呈味の外的付加によって、調理肉の香りや味が調節されていた。
特許文献1には、大量調理においても肉の好ましい香りを有するひき肉入りソースの製造方法として、生ひき肉をオーブンで品温が70〜105℃になるまで焼成する工程を含むものが開示されている。しかし、特許文献1記載の方法によって製造されたひき肉入りソースは肉の香りや旨みが物足りず、香りと味わいの強いひき肉入りソースの要望に十分に応え得るものではなかった。
特開2014−113076号公報
本発明の課題は、塊肉を用いたような肉の甘い香りと、十分な肉の甘み、コク味、旨みとを有し、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースの製造方法を提供することに関する。
本発明者らは前記課題に対して、生ひき肉を水蒸気の存在下でオーブン加熱し、特定の水分含量に調整することで、熟練者による調理やスパイス等の使用に頼らずとも、塊肉を使用したときのような肉の甘い香り、甘味、コク味、旨みを有するひき肉入りソースを簡便に製造できることを見出した。
本発明は、斯かる知見に基づきなされたもので、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して58〜70質量%となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する、ひき肉入りソースの製造方法である。
本発明の製造方法によれば、ひき肉を用いながらも、より大きな塊肉を用いたかのような肉の甘い香りと、十分な肉の甘み、コク味、旨みとを有し、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースが得られる。本発明の製造方法によって得られたひき肉入りソースは、ミートソース、ボロネーゼソース、サルサソース等の各種ソースとして有用である。
本発明で用いる生ひき肉の種類には、特に限定がなく、牛、豚、羊、猪、鶏、鴨等の肉を原料とすることができる。本発明で用いる生ひき肉としては、これらの原料肉を細かく挽いたものを用いることができ、1種類の生ひき肉を単独で使用しても良く、合いびき肉のように2種類以上を組み合わせて使用しても良い。中でも、牛肉の生ひき肉及び/又は豚肉の生ひき肉は、生肉特有のえぐみや臭みが除去され、且つ肉の甘い香り、ジューシーな甘味、コク味、旨みが向上したひき肉入りソースが得られるため、本発明で好ましく用いられる。
本発明で用いる生ひき肉を得るための原料肉のミンチは、食肉をミンチ状に加工する公知のミンチ機を用いて通常の要領で行えば良い。また、原料肉の挽き方、生ひき肉のミンチの程度も特に限定されず、粗挽き、細挽きいずれも本発明で利用できる。本発明で好ましく用いられる生ひき肉の一例として、原料肉をミンチ機で2度挽いたものが挙げられる。特に、原料肉を細引きした後に粗挽きして得られる2度挽きの生ひき肉は、加熱しても硬くなりにくく、ソースの味や香りが一層引き立つため、本発明で好ましく用いられる。
本発明においては、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量を特定範囲に調整する。斯かるオーブン加熱処理により、ひき肉の表面を焼き固めると同時にひき肉の内部を穏やかに加熱することができ、それによって、調理肉特有の芳香成分や呈味成分を活性化させると共に、生肉特有のえぐみや臭みの成分を低下させ、加熱によって生じる良好な風味成分をひき肉の中に濃縮することができる。
尚、オーブン加熱処理の対象物である生ひき肉は、生ひき肉全体を均一に加熱する観点から、シート状に成形されたものが好ましい。シート状の生ひき肉の厚さは、好ましくは5〜80mm、さらに好ましくは15〜60mmである。
本発明においては、生ひき肉の加熱手段としてオーブンを用いることが必要であり、他の加熱手段、例えば、ソテー等のフライパンによる加熱、蒸煮加熱(ボイル)、油ちょう加熱では、後述する実施例と比較例との対比からも明らかなように、前記の本発明の効果は得られない。生ひき肉のオーブン加熱用オーブンとしては、通常食品調理に用い得る公知のものを特に制限なく利用でき、例えば、オーブントースター、ロースターオーブン、ジェットオーブン、コンベクションオーブン等が挙げられる。これらの中でも特にジェットオーブン及びコンベクションオーブンは、オーブンの庫内に気流を発生可能に構成されており、生ひき肉の加熱手段として有用である。
本発明のひき肉入りソースの製造方法の主たる特徴の1つとして、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理する点が挙げられる。即ち本発明においては、オーブンの庫内で加熱処理中の生ひき肉(ひき肉)に、噴霧、流入、対流等の操作により、外部から導入された水蒸気を接触させる。オーブンの庫内に導入する水蒸気は、飽和水蒸気でも良く、過熱水蒸気でも良い。オーブンの庫内への水蒸気の導入は、水蒸気発生手段をオーブンに設置することで可能であり、公知の技術を利用して常法に従って実施可能である。
このように、水蒸気の存在下で生ひき肉をオーブン加熱することによって、1)オーブン加熱に起因して、熱した空気及び/又はオーブン壁からの赤外線を媒体としてひき肉の表面のみならず内部まで加熱されると共に、2)水蒸気のひき肉への接触による凝結潜熱に起因して、ひき肉にバランス良く熱が伝わり、ひき肉中の水分や揮発成分その他の不要成分が蒸発、揮発又は飛散すると共に、水蒸気からひき肉に水分が供給されようになり、前記1)及び2)の相乗効果の発現が前記の本発明の効果の発現に繋がる。
しかし、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理した場合、ひき肉の品温上昇に伴って水蒸気の凝結量が減少すると共に、ひき肉の水分含量が徐々に低下するところ、ひき肉の水分含量が低下しすぎると、香り、食味、食感に悪影響が出る。本発明者らが種々検討した結果、斯かるオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して58〜70質量%の範囲にあると、前記の本発明の効果が安定的に奏されることがわかった。即ち本発明においては、オーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して58〜70質量%となるように調整する必要があり、斯かるオーブン加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量は、好ましくは61〜68質量%、さらに好ましくは63〜66質量%である。加熱処理後のひき肉の水分含量は、加熱温度、加熱時間、水蒸気の導入量等を適宜調整することによって調整可能である。
前記の本発明の効果をより確実に奏させるようにする観点から、ひき肉のオーブン加熱処理中は、オーブンの庫内温度を200〜300℃とし且つひき肉の表面温度を50〜90℃にすることが好ましい。オーブンの庫内温度が低すぎると、ひき肉の加熱速度が遅すぎとなり、オーブンの庫内温度が高すぎると、ひき肉の加熱速度が速すぎとなり、何れの場合も、肉のえぐみや臭みの成分を低下させ加熱によって生じる良好な風味成分を濃縮させるバランスが崩れてしまい、その結果前記の本発明の効果が得られにくくなる。また、オーブン加熱中のひき肉の表面温度が50〜90℃であると、ひき肉表面の焼き固まる速度及びひき肉の呈味成分が活性化する速度と、ひき肉中の水分や揮発成分その他の不要成分が蒸発、揮発又は飛散する速度とがそれぞれ適切なものとなり、その結果前記の本発明の効果が得られやすくなる。ひき肉のオーブン加熱処理中において、オーブンの庫内温度は好ましくは215〜285℃であり、ひき肉の表面温度は好ましくは56〜80℃である。尚、加熱調理中のひき肉の表面温度は、ひき肉の表面から深さ1mm程度の位置に温度計プローブ(センサ)を設置することによって測定することができる。
また、オーブンの庫内温度を200〜300℃とし且つひき肉の表面温度を50〜90℃にする時間、即ちオーブン加熱時間は、好ましくは60〜300秒間、さらに好ましくは120〜240秒間である。オーブン加熱時間が短すぎると、肉の活性化が足りず、オーブン加熱時間が長すぎると、肉の風味成分が飛散して消失したり、過加熱による異味異臭成分が生成するおそれがある。尚、オーブンの庫内に生ひき肉を投入する前に、庫内を予め加熱して庫内温度を200〜300℃に調整しておくことが好ましい。
前記の本発明の効果をより確実に奏させるようにする観点から、オーブンの庫内への水蒸気の導入圧力は、好ましくは0.01〜0.5MPa、さらに好ましくは0.1〜0.3MPaである。水蒸気の導入圧力は、ひき肉に接触させる水蒸気の量にほぼ比例する。また、水蒸気のオーブンの庫内への導入は、該庫内へ生ひき肉を投入した直後から実施するのが好ましい。
本発明においては、前述したように、水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理した後、そのオーブン加熱処理後のひき肉、即ち、対生ひき肉水分含量が58〜70質量%のひき肉を用いて、ひき肉入りソースを製造する。ソースの製造は、目的とするひき肉入りソースの種類等に応じて常法に従って実施すれば良い。ソースの製造方法の一例として、香味野菜等のひき肉以外の原材料を、鍋に張った水に投入して加熱し、それらの原材料に火が通ったところで、オーブン加熱処理後のひき肉を鍋に投入し、調味料で味をととのえる方法が挙げられる。また、ソースの製造方法の他の一例として、ひき肉以外の原材料を用いて常法に従って基本ソースを製造し、最終工程でその基本ソースにオーブン加熱処理後のひき肉を加える方法が挙げられ、その場合、オーブン加熱処理後のひき肉は、冷却せずに基本ソースに加えることもできるが、加熱後のひき肉を安定化させる観点から、室温程度まで一旦冷却した後に基本ソースに加える方が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕
原料となる牛肉をミンチ機により細引きした後に粗挽きして、2度挽きの生ひき肉を得、該ひき肉200gを厚さ20mmのシート状に成形した。
先ず、市販のジェットオーブン(株式会社フジマック製)の庫内を予め所定温度に加熱しておき、その予熱された庫内にシート状に成形した生ひき肉を投入し、さらに、その投入直後に該庫内に水蒸気を所定の圧力で導入し、所定時間オーブン加熱処理した。加熱処理中、超小型の温度ロガー(DATATRACE;西華産業株式会社製)でひき肉の表面から約1mmの深さの位置におけるひき肉の温度を測定し、その測定温度中の最高温度をひき肉の表面温度とした。
次いで、オーブン加熱処理後にオーブンの庫内からひき肉を取り出し、そのひき肉を用いて、ひき肉入りソースの一種であるミートソースを製造した。ミートソースの製造は、先ず、みじん切りにしたタマネギをフライパンで炒め、調味料で味付けし、次いで、そのフライパンにオーブン加熱処理のひき肉を投入してさらに加熱し、次いで、具を含まない市販のミートソース(日清フーズ株式会社製)を投入してひと煮立ちさせることによって実施した。
〔比較例3〕
オーブン加熱処理を行ったオーブンの庫内に水蒸気を導入しなかった以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例4〕
生ひき肉の加熱手段として、水蒸気を併用したオーブン加熱に代えて、市販のフライパンによるソテー(フライパンに少量の油を用いて加熱する調理方法)を用いた以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例5〕
生ひき肉の加熱手段として、水蒸気を併用したオーブン加熱に代えて、市販のニーダー(加熱撹拌機、株式会社カジワラ製)による加熱を用いた以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔比較例6〕
生ひき肉の加熱手段として、水蒸気を併用したオーブン加熱に代えて、沸騰水による蒸煮加熱(ボイル)を用いた以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例1〕
実施例1〜7及び比較例1〜6によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を下記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表1に示す。
尚、下記表における「加熱温度」は、加熱手段がオーブンの場合(実施例1〜7及び比較例1〜3)は「オーブンの庫内温度」であり、加熱手段がソテーの場合(比較例4)は「フライパン上の油の温度」であり、加熱手段がニーダーの場合(比較例5)は「ニーダー機器の加熱設定温度」であり、加熱手段がボイルの場合(比較例6)は「沸騰水の温度」である。
(香りの評価基準)
5点:塊肉のような肉の甘い香りが十分にあり、極めて良好。
4点:塊肉のような肉の甘い香りがあり、良好。
3点:肉の甘い香りがややあり、通常のソテーひき肉と同様の香り。
2点:肉の甘い香りが物足りず、不良。
1点:肉の甘い香りが感じられず、極めて不良。
(味の評価基準)
5点:肉の甘味、コク味、旨みが十分にあり、極めて良好。
4点:肉の甘味、コク味、旨みがあり、良好。
3点:肉の甘味、コク味、旨みがややあり、通常のソテーひき肉と同様の味。
2点:肉の甘味、コク味、旨みが物足りず、不良。
1点:肉の甘味、コク味、旨みが感じられず、極めて不良。
(食感の評価基準)
5点:十分な弾力があり、噛みしめると肉の味が広がり、極めて良好。
4点:適度な弾力があり、噛みしめると肉の味がし、良好。
3点:やや弾力があり、噛みしめるとわずかに肉の味がする、通常のソテーひき肉と同様の食感。
2点:弾力に乏しく、よく噛みしめるとわずかに肉の味がするが、不良。
1点:弾力がほとんど無く、よく噛みしめてもほとんど肉の味がせず、極めて不良。
Figure 2016159221
表1に示す通り、実施例1〜7は何れも各評価項目の評価点が3.5点を超えており、比較例1〜6に比して香り、味、食感の全てに優れていた。
比較例1〜2は、実施例1〜7と同様に、水蒸気を併用したオーブン加熱を行った例であるが、加熱時間、加熱処理中のひき肉の表面温度が適切ではなかったことに起因して、加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量が適切でなかったため、実施例に比して評価に劣る結果となった。
比較例3は、オーブンの庫内に水蒸気を導入しなかった以外は実施例3とほぼ同じ条件で加熱調理を行った例であるが、実施例3に比して全ての評価項目で劣る結果となった。
比較例4〜6は、オーブン以外の他の加熱手段を用いて生ひき肉を加熱処理した例であり、特に比較例4のソテーは、従来のひき肉入りソースの製造方法の代表的な例である。
以上の結果から、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、生ひき肉に対して水蒸気を併用したオーブン加熱を行うことが有効であることがわかる。
〔実施例8〜13及び比較例7〜11〕
生ひき肉のオーブン加熱時の加熱温度、加熱時間を適宜調整して、加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量を種々変更した以外は、前記〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例2〕
実施例8〜13及び比較例7〜11によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を前記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表2に示す。
Figure 2016159221
表2に示す通り、実施例8〜13は何れも各評価項目の評価点が3.5点以上であり、比較例7〜11に比して香り、味、食感の全てに優れていた。これらの実施例の中でも特に、加熱温度(オーブンの庫内温度)が200〜300℃の範囲にある実施例9〜12は、加熱温度が斯かる特定範囲外の実施例8及び12に比して高評価であった。
以上の結果から、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、1)加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量を、実施例8〜13が含まれる範囲である58〜70質量%に調整することが有効であること、及び2)オーブン加熱処理中のオーブンの庫内温度は200〜300℃が好ましいことがわかる。
〔実施例14〜17及び比較例12〕
生ひき肉のオーブン加熱時の水蒸気の導入圧力を適宜調整して、加熱処理後のひき肉の対生ひき肉水分含量を種々変更した以外は、実施例3と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例3〕
実施例14〜17及び比較例12によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を前記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表3に示す。尚、対比考察を容易にする観点から、下記表3には実施例3を再掲している。
Figure 2016159221
表3に示す通り、実施例14〜17は何れも各評価項目の評価点が3.5点を超えており、比較例12に比して香り、味、食感の全てに優れていた。
以上の結果から、香り高く味わい深く食感の良好なひき肉入りソースを製造するためには、生ひき肉のオーブン加熱時の水蒸気の導入圧力を、実施例14〜17が含まれる範囲である0.01〜0.5MPaに調整することが有効であることがわかる。
〔実施例18〜19〕
生ひき肉の製造方法を種々変更した以外は、実施例3と同様にしてミートソースを製造した。
〔試験例4〕
実施例18〜19によって得られたミートソースを10名のパネラーに喫食してもらい、ミートソースに含まれるひき肉部分の香り、味及び食感を前記評価基準により評価してもらった。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を下記表4に示す。尚、対比考察を容易にする観点から、下記表3には実施例3を再掲している。
Figure 2016159221
表4の実施例3、18及び19は、オーブン加熱の条件は同じであり、生ひき肉の製造方法のみが異なる。表4の実施例は何れも良好な結果であるが、細引きした後に粗挽きして得られる2度挽きの生ひき肉を用いた実施例3が最も高評価であった。

Claims (4)

  1. 水蒸気が導入されたオーブンの庫内で生ひき肉を加熱処理して、そのオーブン加熱処理後のひき肉の水分含量が該生ひき肉の水分含量に対して58〜70質量%となるように調整する工程と、該オーブン加熱処理後のひき肉を用いてソースを製造する工程とを有する、ひき肉入りソースの製造方法。
  2. 前記オーブン加熱処理中は、前記オーブンの庫内温度を200〜300℃とし且つひき肉の表面温度を50〜90℃にする請求項1に記載のひき肉入りソースの製造方法。
  3. 前記オーブンの庫内への水蒸気の導入圧力が0.01〜0.5MPaである請求項1又は2に記載のひき肉入りソースの製造方法。
  4. 前記生ひき肉は、原料となる食肉をミンチ機で2度挽いたものである請求項1〜3の何れか一項に記載の方ひき肉入りソースの製造方法。
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