JPWO2016125472A1 - 内燃機関の遮音構造 - Google Patents

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Abstract

組付作業を簡便に遂行することが可能であり、且つ振動及び騒音を効果的に抑制することができる内燃機関の遮音構造を提供する。内燃機関本体10の外方に配置され、少なくとも内燃機関本体10の一部を覆うカバー本体21と、カバー本体21の内燃機関本体10に対向する内面21aに取付けられた発泡材料からなる発泡遮音部材22とを有する内燃機関1の遮音構造であって、発泡遮音部材22が、内燃機関本体10の騒音発生源(11)を覆うように、且つ騒音発生源を挟む位置において内燃機関本体10又は内燃機関本体10に取付けられる構成部品(12、14)に外周部を当接させるように配置され、内燃機関本体10又は構成部品(14)には、カバー本体により覆われる位置にて発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うように遮音壁(31〜33)が立設される。【選択図】図6

Description

本発明は、カバー本体と発泡遮音部材とを有する内燃機関の遮音構造に関する。
内燃機関の騒音を低減する技術として、例えば、コモンレールと燃料噴射ノズルとを連結する複数の高圧管をエンジン外方から覆うように遮音部材が設けられ、この遮音部材が、互いに隣接する高圧管の間に介在して空間を埋めるように構成された遮音構造がある(特許文献1参照)。
また、樹脂製の外側カバー部材と、外側カバー部材の内側に固定されたウレタン製の内側遮音部材とから構成される遮音カバーが、エンジンのシリンダヘッドカバーから車体前方の燃料噴射ポンプにわたる範囲を上方から覆うように設けられた遮音構造が公知になっている(特許文献2参照)。特許文献2に開示された遮音構造は、遮音カバーがコモンレール等の高圧配管を上方から覆い、且つ、内側遮音部材の一端側が冷却水パイプに当接すると共に、内側遮音部材の他端側がシリンダヘッドカバーに当接するように構成されている。
特許第4238510号公報 特許第4284780号公報
しかしながら、特許文献1に開示された遮音構造では、遮音部材の形状が複雑になるため、遮音部材の成形が難しい上、遮音部材を脱着する際の作業性が悪い。
一方、特許文献2に開示された遮音構造では、脱着作業性は改善されるが、燃料噴出音を発生させるインジェクタや振動を伝達する燃料配管系等の騒音発生源を遮音カバーが完全に囲い込む密封構造となっていない。そのため、騒音発生源から放射される騒音は、遮音カバーとエンジンとの隙間を通って外部に漏れてしまう。
ここで、騒音の外部への漏れを抑制するために、騒音発生源を挟む位置で外周部がエンジンに当接するように遮音カバーを設け、騒音発生源が遮音カバーによって完全に囲い込まれる構成とすることが考えられる。ところが、遮音カバーの脱着作業性を確保するためには遮音カバーとエンジンとの間にクリアランスを設定する必要がある場合や、クリアランスを設定しなくても実際に組み付けた際に遮音カバーの外周部とエンジンとの間に隙間が生じる場合があり、このような場合には騒音が漏れ易くなる。
本発明は、このような背景に鑑み、組付作業を簡便に遂行することが可能であり、且つ振動及び騒音の漏れを効果的に低減できる内燃機関の遮音構造を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために、本発明は、内燃機関本体(10)の外方に配置され、少なくとも前記内燃機関本体の一部を覆うカバー本体(21)と、前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面(21a)に取付けられた発泡材料からなる発泡遮音部材(22)とを有する内燃機関(1)の遮音構造であって、前記発泡遮音部材が、前記内燃機関本体の騒音発生源(11)を覆うように、且つ前記騒音発生源を挟む位置において前記内燃機関本体又は前記内燃機関本体に取付けられる構成部品(12、14)に外周部を当接させるように配置され、前記内燃機関本体(10)又は前記構成部品(14)には、前記カバー本体により覆われる位置にて前記発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うように遮音壁(31〜33)が立設されている構成とする。
この構成によれば、発泡遮音部材が騒音発生源を挟む位置で外周部を内燃機関本体又は構成部品に当接させるように配置されるため、騒音発生源が発泡遮音部材によって囲い込まれ、振動・騒音の漏れが抑制される。また、騒音発生源を覆うようにカバー本体と発泡遮音部材とを取付けるだけでよいため、組付作業を簡便に遂行することが可能である。そして、カバー本体により覆われる位置に立設された遮音壁によって内燃機関本体又は構成部品と発泡遮音部材との接続部が覆われるため、接続部に隙間があった場合にも隙間からの騒音の漏れが抑制される。
また、上記の発明において、前記内燃機関本体は、シリンダ(2)を画成するシリンダブロック(3)と、前記シリンダブロックの一端面に結合されるシリンダヘッド(4)と、前記シリンダヘッドにおける前記シリンダブロックと相反する側の面に結合されるシリンダヘッドカバー(5)と、前記シリンダヘッドカバーを貫通して前記シリンダヘッドに装着される燃料噴射装置(11)とを備え、前記発泡遮音部材が前記燃料噴射装置を外方から覆う位置に配置され、前記遮音壁(31、32)が前記接続部を外側から覆う位置に設けられている構成とする。
この構成によれば、騒音発生源である燃料噴射装置を覆う発泡遮音部材と内燃機関本体との接続部を外方から覆う位置に遮音壁が設けられることで、接続部から漏洩した音は遮音壁にエネルギーを奪われると共に遮音壁で反射して発泡遮音部材に再度当たる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが得られ、より静粛性を向上させることができる。
また、上記の発明において、前記カバー本体の外周部が、前記遮音壁により内側から覆われるように前記内燃機関本体又は前記構成部品に近接しており、前記遮音壁(31、32)が前記発泡遮音部材の外周部及び前記カバー本体の外周部と協働してラビリンス構造を形成している構成とする。
この構成によれば、遮音壁を乗り越えた音はカバー本体の外周部で反射してカバー本体の外部に漏洩し難くなる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが一層高くなる。
また、上記課題を解決するために、本発明は、複数の燃料噴射装置(11)が外面に露出するように気筒列方向に沿って配置された内燃機関本体(10)と、前記内燃機関本体の外方に気筒列方向に沿って配置され、前記燃料噴射装置に接続されるワイヤーハーネスを内部に収容するハーネスホルダ(14)と、前記燃料噴射装置に対して前記ハーネスホルダと相反する側において気筒列方向に沿って配置され、前記燃料噴射装置に燃料配管(13)を介して燃料を供給する燃料供給部(12)と、前記ハーネスホルダ及び前記燃料供給部よりも前記内燃機関本体の外方に配置されるカバー本体(21)と、前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面(21a)に取付けられ、前記燃料噴射装置及び前記ハーネスホルダの少なくとも一部を覆う発泡材料からなる発泡遮音部材(22)とを有する内燃機関(1)の遮音構造であって、前記発泡遮音部材の気筒列方向に沿う一端部(22c)が前記内燃機関本体に当接し、前記発泡遮音部材の気筒列方向に沿う他端部(22d)が前記燃料供給部に当接し、前記発泡遮音部材の気筒列方向と直交する方向に沿う一端部(22e)が前記ハーネスホルダの外面に当接又は近接し、前記ハーネスホルダの前記カバー本体により覆われる位置に、前記発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うように遮音壁(32)が立設されている構成とする。
燃料噴射装置からの振動・騒音を低減するためには、燃料噴射装置の四方を遮音部材で囲い込むことが有効であるが、電装部品である燃料噴射装置はワイヤーハーネスの配策が行われるために完全に囲い込むことが難しいという問題がある。また、シリンダヘッドカバー等が設けられる内燃機関本体や燃料供給部とは異なり、ハーネスホルダは剛性が低いために発泡遮音部材を同じように圧縮状態で当接させると変形し易いため、発泡遮音部材を圧縮状態で当接させることができず、接続部の隙間から音漏れが生じ易い。そこでこの構成のように、発泡遮音部材の気筒列方向に沿う両端部を内燃機関本体又は燃料供給部に当接させると共に、ハーネスホルダに遮音壁を設けて発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うことにより、接続部からの音漏れを低減することができる。
上記の発明において、前記遮音壁(32)が、前記接続部を外側から覆う位置に配置されている構成とする。
この構成によれば、遮音壁がカバー本体により覆われる位置のうち接続部を外側から覆う位置に配置されることで、接続部から漏洩した音は遮音壁にエネルギーを奪われると共に遮音壁で反射して発泡遮音部材に再度当たる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが得られ、より静粛性を向上させることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関本体(10)の外方に配置され、少なくとも前記内燃機関本体の一部を覆うカバー本体(41)と、前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面(21a)に取付けられた発泡材料からなる発泡遮音部材(22)とを有する内燃機関(1)の遮音構造であって、前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面には、先端に係止爪(23b)を有する複数の係止突起(23)が形成されており、前記発泡遮音部材は、前記複数の係止突起により、少なくとも一端部(22c、22d)が前記内燃機関本体又は前記内燃機関本体に取付けられる構成部品(12)に当接するように保持されており、前記発泡遮音部材の前記一端部(後端)の近傍に設けられた前記係止突起は、他の位置に設けられた前記係止突起と異なる方向に突出すると共に、当該係止突起が設けられた位置の前記カバー本体の接平面に対して直交する方向に突出している構成とする。
この構成によれば、発泡遮音部材をカバー本体の面に確実に保持しつつ係止突起を発泡遮音部材の一端部に近づけることが可能になり、発泡遮音部材の一端部がめくれるようにカバー本体から離間することが抑制される。また、発泡遮音部材の一端部の近傍に設けられた係止突起が他の係止突起と異なる方向に突出することで、発泡遮音部材が重力や振動などの外力によって係止突起から離脱することが抑制される。なお、発泡遮音部材の取付時には順番に係止突起に係止させればよいため、組付作業を簡便に遂行することが可能である。
このように本発明によれば、組付作業を簡便に遂行することが可能であり、且つ振動及び騒音の漏れを効果的に低減できる内燃機関の遮音構造を提供することができる。
実施形態に係る遮音構造が適用された内燃機関の概略斜視図 図1に示す内燃機関の上部を車体前後方向に沿って模式的に示す断面図 エンジンカバーの平面図 (A)図3に示す突起を示す斜視図、(B)図3に示す発泡遮音部材のスリットを示す斜視図 内燃機関の要部を図2と異なる位置で車体前後方向に沿って模式的に示す断面図 図3中のVI−VI断面図 図3中のVII−VII断面図 図3中のVIII−VIII断面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、各図中に矢印で示される、「前後」及び「上下」は、車体の前後方向及び上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向をそれぞれ示している。
本発明の実施形態に係る遮音構造が適用された内燃機関1は、例えば、多気筒直噴型のディーゼルエンジンからなり、図示しない車両前部のパワープラント室内に横置きに且つ上部が後方に傾く後傾姿勢に配置される。なお、内燃機関1は、ディーゼルエンジンに限定されるものではなく、例えば、直噴ガソリンエンジン等であってもよい。
図1及び図2に示すように、内燃機関1は、左右方向に直列に並ぶ複数のシリンダ2(図2参照)を画成するシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に結合されるシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の上面に結合されるシリンダヘッドカバー5(図2)と、シリンダブロック3、シリンダヘッド4及びシリンダヘッドカバー5の側壁にそれぞれ結合されるチェーンカバー6とを有する。
シリンダヘッドカバー5は、シリンダヘッド4の上向き開口を閉塞するヘッドカバー下部7と、ヘッドカバー下部7の上面に結合され、ヘッドカバー下部7と協働して気液分離室8を画成するブリーザチャンバ9(ヘッドカバー上部)とにより構成される。ブリーザチャンバ9は、左右方向に延在する直方体形状の中空体であり、ヘッドカバー下部7の前部において上方に向かって突出するように設けられる。なお、本実施形態では、ブリーザチャンバ9とヘッドカバー下部7とをそれぞれ別体で構成しているが、これに限定されるものではなく、ブリーザチャンバ9とヘッドカバー下部7とを一体で形成してもよい。
これらのシリンダブロック3、シリンダヘッド4、シリンダヘッドカバー5及びチェーンカバー6等により内燃機関本体10が構成される。
シリンダヘッド4の前後方向の略中央部には、それぞれのシリンダ2内に向けて高圧の燃料を噴射する複数のインジェクタ(高圧燃料噴射装置)11が左右方向に並んで取付けられている。これらのインジェクタ11は、シリンダヘッドカバー5を貫通してシリンダヘッドカバー5から突出するようにシリンダヘッド4に装着され、内燃機関本体10の外面に露出している。
インジェクタ11に対してブリーザチャンバ9と相反する側の後方には、インジェクタ11に対して高圧の燃料を供給する単一のコモンレール(燃料供給部)12が配置されている。コモンレール12は、インジェクタ11の配列方向である左右方向に沿って延在する金属製の略円筒体からなり、略円筒体に一体に形成された2つの取付部12a(図5参照)を介してヘッドカバー下部7に固定される。コモンレール12と各インジェクタ11とは、燃料配管13により互いに接続される。即ち、コモンレール12は内燃機関本体10に取付けられるエンジン構成部品である。
インジェクタ11に対してブリーザチャンバ9側の上方には、インジェクタ11に対して電力を供給するワイヤーハーネスを収容するハーネスホルダ14が配置されている。ハーネスホルダ14は、インジェクタ11の配列方向である左右方向に沿って延在する樹脂製の略角筒体からなり、図示しない固定手段により内燃機関本体10に固定される。即ち、ハーネスホルダ14も内燃機関本体10に取付けられるエンジン構成部品である。ハーネスホルダ14内に収容されているワイヤーハーネスは、各インジェクタ11に対応する位置でハーネスホルダ14から延出して各インジェクタ11に接続される。
内燃機関本体10の上方には、内燃機関本体10の上面の一部を覆うエンジンカバー20が配置されている。エンジンカバー20は、図示しないボルトやクリップ等の締結手段によって内燃機関本体10に着脱自在に取付けられ、内燃機関本体10との間の空間にインジェクタ11やコモンレール12、燃料配管13、ハーネスホルダ14等を収容する。
図3に示すように、エンジンカバー20は平面視において略矩形状を呈している。図2及び図3に示すように、エンジンカバー20は、内燃機関本体10の上方に配置される樹脂体からなり、少なくとも内燃機関本体10の一部を覆うカバー本体21と、カバー本体21の内燃機関本体10と対向する内面21aに取付けられ、弾性を有する発泡材料からなる発泡遮音部材22とを有する。発泡遮音部材22は、平面視においてカバー本体21よりも小さく、カバー本体21と同様に略矩形状を呈している。
ハーネスホルダ14は、内燃機関本体10の外部から内燃機関本体10の上面に設けられたインジェクタ11に電力を供給するため、エンジンカバー20の左端において平面視でエンジンカバー20の外部からエンジンカバー20の内部に至るように設けられており、左右方向に延在する本体部分14Aを有している。また、ハーネスホルダ14は、エンジンカバー20の右端近傍で本体部分14Aから前方に延びる延出部分14Bを有している。この延出部分14Bは、平面視においてカバー本体21の外部には至らないが、発泡遮音部材22の外部に至るように設けられている。
カバー本体21の内面21aには、複数の係止突起23が一体的に設けられている。係止突起23は、概ねカバー本体21の前側及び後側に2列となるように配置されている。発泡遮音部材22には、係止突起23に対応する位置にスリット24が形成されている。発泡遮音部材22は、スリット24に挿入された係止突起23によりカバー本体21に固定される。
図4(A)に示すように、カバー本体21の係止突起23は、カバー本体21の内面21aから離間する方向に向かって突出する軸部23aと、軸部23aの頂部に設けられ軸部23aの軸線と直交する方向に延在する半月板状の係止爪23bとから構成される。
一方、図4(B)に示すように、発泡遮音部材22のスリット24は、係止爪23bにおける半月の弦と直交する向き(図3参照)に延在する直線状を呈すると共に、係止突起23の軸部23aの突出長さに対応する深さとされている。発泡遮音部材22は、全体的に係止突起23の軸部23aの突出長さに比べて厚く形成されている。そのため、発泡遮音部材22のスリット24が形成された部分では、カバー本体21と相反する側の内面22aに略円形状の窪み25が形成されている。
発泡遮音部材22は、カバー本体21に設けられた係止突起23がスリット24に圧入貫通され、スリット24を貫通した係止爪23bが発泡遮音部材22の内面22aを係止することで、カバー本体21の内面21aに面接触する態様でカバー本体21に一体的に取付けられる(図2参照)。
図2に示すように、カバー本体21は、前後方向の中央が上方に突出する向きに湾曲する断面形状を有する主板部21bと、主板部21bの前端に連続して主板部21bから垂下する前壁部21cとを有する。カバー本体21(主板部21b)は、インジェクタ11から上方に離間した位置でインジェクタ11を上方から覆うように設けられる。一方、前壁部21cは、内燃機関本体10の前方上部(ブリーザチャンバ9)を前方から覆うように設けられる。
発泡遮音部材22は、上記のようなカバー本体21の形状に対応する主板部22b及び前壁部22cに加え、主板部22bの後端に連続して主板部22bから垂下する後壁部22dを有する。主板部22b及び前壁部22cの外面側にはカバー本体21が設けられているが、後壁部22dの外面側にはカバー本体21は設けられていない。
発泡遮音部材22の主板部22bは、ブリーザチャンバ9の上面に当接するように設けられるが、ハーネスホルダ14には当接していない。発泡遮音部材22の前壁部22cはブリーザチャンバ9の上面及び前面に当接するように設けられる。発泡遮音部材22の後壁部22dは、突出端面がコモンレール12の上側に当接するように設けられる。発泡遮音部材22がこのような取付状態とされることから、エンジンカバー20は、発泡遮音部材22がカバー本体21に取付けられた状態で、図2に白抜き矢印で示すように前方上側から後方下側に向けて内燃機関本体10上に配置され、上記締結手段により内燃機関本体10に締結される。
この際、発泡遮音部材22の後壁部22dがコモンレール12や燃料配管13等に干渉し、発泡遮音部材22の主板部22bの後端がカバー本体21から浮くようにめくれることがある。そこで、本実施形態では、後側の列に配置された係止突起23がカバー本体21の後端近傍に配置されている。
ここで、発泡遮音部材22をカバー本体21に取付ける作業について検討すると、全ての係止突起23(軸部23a)の突出方向が一定であるほど取付作業は容易になる。一方、上記のようにカバー本体21の主板部21bが湾曲している場合、前列及び後列の係止突起23を一定方向に向けると、前列に配置された係止突起23は、主板部21bの自身が設けられた部分の内面21a(正確には内面21aの係止突起23が設けられた位置の接平面。以下同様。)に対して垂直方向よりも前方に傾斜し、後列に配置された係止突起23は、主板部21bの自身が設けられた部分の内面21aに対して垂直方向よりも後方に傾斜する。
ところが、係止爪23bの端縁において発泡遮音部材22に所定の最低厚さを確保しようとすると、係止突起23の軸部23aの突出長さが長くなり、軸部23aが撓み変形して発泡遮音部材22がカバー本体21から浮き易くなる。そこで、本実施形態では、後列に配置された係止突起23の軸部23aがカバー本体21の主板部21bの内面21aに対して直交する方向に突出するように設けられている。即ち、発泡遮音部材22の後端近傍に設けられた係止突起23は、前列に設けられた係止突起23と異なる方向に突出している。
これにより、後列の係止突起23をカバー本体21の後端近傍に配置することと、その軸部23aの突出長さを短くすることとの両方が実現され、発泡遮音部材22の後端部がめくれるようにカバー本体21から離間することが抑制されると共に、発泡遮音部材22がカバー本体21の内面21aに確実に保持される。また、発泡遮音部材22の後端近傍に設けられた係止突起23が前列の係止突起23と異なる方向に突出することで、発泡遮音部材22が重力や振動などの外力によって係止突起23から離脱することが抑制される。なお、発泡遮音部材22のカバー本体21への取付時には、前列と後列とを順番に係止突起23に係止させればよいため、組付作業は簡便に遂行可能である。
コモンレール12の下側とシリンダヘッドカバー5との間には、間隙26が形成されている。この間隙26には、カバー本体21及び発泡遮音部材22とは別体からなるスペーサ27が配置される。スペーサ27は、発泡遮音部材22と同じ発泡材料で一体物として形成され、コモンレール12の中心軸と略平行に延在するように配置される。なお、本実施形態では、スペーサ27が発泡遮音部材22と同じ発泡材料で形成されるが、遮音性能及び耐久性が同等であれば発泡遮音部材22と異なる発泡材料で形成されてもよい。
図5に示すように、スペーサ27には、略上下方向に沿って貫通する2つの貫通孔28が形成されており、コモンレール12の取付部12a及びコモンレール12をシリンダヘッドカバー5の上面に固定するためのボルト(締結部材)29が貫通孔28に挿通されることで、コモンレール12と同時にシリンダヘッドカバー5に取付けられる。シリンダヘッドカバー5に取付けられたスペーサ27は、シリンダヘッドカバー5とコモンレール12とにより挟持され、両者の間に形成された間隙26を埋める。
なお、貫通孔28に加えて、スペーサ27の側面から貫通孔28に連通するスリット状の切り込みが形成されていてもよい。この場合、スペーサ27を横方向から押圧して、取付部12a及びボルト29を切り込みに沿って貫通孔28に押し込むことにより、スペーサ27をコモンレール12とシリンダヘッドカバー5との間隙26に配置することができる。
次に、図6〜図8を参照して、エンジンカバー20と内燃機関本体10との接続部(発泡遮音部材22が当接する当接部又は近接する近接部)の構造について説明する。
図6は、エンジンカバー20の左端におけるハーネスホルダ14が設けられてない位置の断面を示しており、図7は、同左端におけるハーネスホルダ14が設けられた位置の断面を示している。図6に示すように、発泡遮音部材22は、主板部22bの左端に連続して主板部22bから垂下する左壁部22eを有する。一方、カバー本体21は、主板部21bの左端に連続して主板部21bから垂下する左壁部21eと、発泡遮音部材22の左方への移動を規制する左位置規制部21fとを有している。カバー本体21の左壁部21eは、下端が内燃機関本体10に当接しないように設けられる。一方、発泡遮音部材22の左壁部22eは、下端が内燃機関本体10の上面に当接するように設けられる。
図6に示すハーネスホルダ14が設けられてない位置では、発泡遮音部材22(左壁部22e)よりも外側(左方)であってカバー本体21(左壁部21e)の内側(外周縁よりも右方)の位置には、内燃機関本体10に一体に形成された第1遮音壁31が発泡遮音部材22と内燃機関本体10との当接部(接続部)を外側から覆うように内燃機関本体10の上面に立設されている。第1遮音壁31は、上端がカバー本体21の下面に近接し且つカバー本体21に当接しないように設けられている。また、カバー本体21の外周部をなす左壁部21eが、第1遮音壁31により内側から覆われるように内燃機関本体10に近接する位置まで垂下している。即ち、第1遮音壁31は、発泡遮音部材22の外周部をなす左壁部22e及びカバー本体21の左壁部21eと協働してラビリンス構造を形成している。
図示は省略するが、エンジンカバー20の左端におけるブリーザチャンバ9が設けられた位置においても、内燃機関本体10を構成するブリーザチャンバ9には、第1遮音壁31が発泡遮音部材22とブリーザチャンバ9との当接部を外側から覆うように立設される。
図7に示すハーネスホルダ14が設けられた位置においては、カバー本体21の左壁部21eは、下端がハーネスホルダ14の上面に近接し且つハーネスホルダ14に当接しないように設けられる。一方、発泡遮音部材22の左壁部22eは、下端がハーネスホルダ14の上面に当接しないように且つ近接するように設けられる。これは、内燃機関本体10やコモンレール12とは異なり、ハーネスホルダ14は剛性が低いために、発泡遮音部材22を同じように圧縮状態で当接させるとハーネスホルダ14(本体部分14A)が変形し易いためである。
なお、ハーネスホルダ14が設けられた位置においても、発泡遮音部材22の左壁部22eの下端が内燃機関本体10に当接していてもよい。この場合、他の位置で内燃機関本体10に当接する部位に比べ、発泡遮音部材22の左壁部22eの圧縮代を小さく設定し、ハーネスホルダ14(本体部分14A)に加わる圧力を小さくするとよい。
そして、発泡遮音部材22(左壁部22e)よりも外側であってカバー本体21(左壁部21e)の内側の位置には、ハーネスホルダ14に一体に形成された第2遮音壁32が発泡遮音部材22と内燃機関本体10との近接部(接続部)を外側から覆うように立設されている。第2遮音壁32も、内燃機関本体10に形成された第1遮音壁31と同様に、上端がカバー本体21の下面に近接し且つカバー本体21に当接しないように設けられている。一方、第2遮音壁32は、ハーネスホルダ14の上面のみならず、ハーネスホルダ14の両側面(前面及び後面)にも立設されており(図3、図6参照)、連続したコ字形状とされている。カバー本体21の左壁部21eが、第2遮音壁32により内側から覆われるように内燃機関本体10に近接することで、発泡遮音部材22の左壁部22e及びカバー本体21の左壁部21eと協働して第2遮音壁32がラビリンス構造を形成する点は図6と同様である。
図8はエンジンカバー20の右側の前端におけるハーネスホルダ14の延出部分14Bが設けられた位置の断面を示している。上記の通り、カバー本体21は主板部21bの前端に連続する前壁部21cを有し、発泡遮音部材22は主板部22bの前端に連続する前壁部22cを有している。カバー本体21の前壁部21cは、下端が内燃機関本体10の上面に近接し且つ内燃機関本体10に当接しないように設けられる。一方、発泡遮音部材22の前壁部22cは、下端が内燃機関本体10の上面に当接するように設けられている。これは、ハーネスホルダ14の延出部分14Bは断面が小さく剛性が比較的高いため、また、発泡遮音部材22の前壁部22cは、比較的薄いわりに突出寸法が大きく、ハーネスホルダ14の延出部分14Bに圧縮状態で当接させても、ハーネスホルダ14の延出部分14Bが変形し難いためである。
そして、カバー本体21(前壁部21c)の内側であり且つ発泡遮音部材22(前壁部22c)よりも内側の位置には、ハーネスホルダ14に一体に形成された第3遮音壁33が発泡遮音部材22とハーネスホルダ14との当接部を内側から覆うようにハーネスホルダ14の上面及び両側面に立設されている。第3遮音壁33が当接部を内側から覆うように設けられるのは、図8中に白抜き矢印で示すように、エンジンカバー20が前方上側から後方下側に向けて内燃機関本体10上に配置されるためである。第3遮音壁33は、上端が発泡遮音部材22の下面に近接し且つ発泡遮音部材22に当接しないように設けられている。
本実施形態に係る遮音構造が適用された内燃機関1は、以上のように構成されている。以下に、その作用効果について説明する。
インジェクタ11は、所定のタイミングで所定の期間にわたって高圧燃料を噴射するために、内蔵するソレノイド及びばね部材によってプランジャを高速で開弁位置及び閉弁位置に移動させる。インジェクタ11はその際に衝撃音を発するため、内燃機関1の構成要素の中で振動・騒音が比較的大きい騒音発生源となる。また、燃料配管13を介してインジェクタ11と接続されたコモンレール12も振動が伝達されるために騒音を発生する。
本実施形態では、図2に示すように、内燃機関1の構成要素の中で振動・騒音が比較的大きいインジェクタ11及びコモンレール12の上方が、カバー本体21に取付けられた発泡遮音部材22によって覆われることで、騒音が低減されると共に、コモンレール12とシリンダヘッドカバー5との間隙26がスペーサ27により閉塞されることで、騒音発生源であるコモンレール12が囲い込まれる。この結果、車室内や外部への音漏れが効果的に抑制される。
そして本実施形態では、カバー本体21の内燃機関本体10に対向する内面21aに取付けられた発泡遮音部材22が、内燃機関本体10の騒音発生源であるインジェクタ11を覆うように、且つインジェクタ11を挟む前後の位置において内燃機関本体10又はエンジン構成部品であるコモンレール12やハーネスホルダ14に外周部を当接させるように配置される。更に、図6〜図8に示すように、内燃機関本体10又はハーネスホルダ14には、カバー本体21により覆われる位置にて発泡遮音部材22が当接する当接部又は近接する近接部を覆うように第1〜第3遮音壁31〜33が立設されている。
即ち、発泡遮音部材22がインジェクタ11を挟む位置で外周部を内燃機関本体10又はハーネスホルダ14に当接させるように配置されるため、インジェクタ11が発泡遮音部材22によって囲い込まれ、振動・騒音の漏れが抑制される。また、カバー本体21と発泡遮音部材22とはインジェクタ11を覆うように取付けられるだけであるため、その組付作業が簡便である。そして、カバー本体21により覆われる位置に立設された第1〜第3遮音壁31〜33によって内燃機関本体10又はハーネスホルダ14と発泡遮音部材22との接続部が覆われるため、接続部に隙間があった場合にも隙間からの騒音の漏れが抑制される。
図2に示すように、内燃機関本体10は、シリンダ2を画成するシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に結合されるシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4におけるシリンダブロック3と相反する側の上面に結合されるシリンダヘッドカバー5と、シリンダヘッドカバー5を貫通してシリンダヘッド4に装着されるインジェクタ11とを備え、発泡遮音部材22がインジェクタ11を上方から覆う位置に配置されている。また、図6及び図7に示すように、第1及び第2遮音壁31、32が、発泡遮音部材22と内燃機関本体10又はハーネスホルダ14との接続部の外側に設けられている。
即ち、インジェクタ11を覆う発泡遮音部材22と内燃機関本体10又はハーネスホルダ14との接続部を外方から覆う位置に第1及び第2遮音壁31、32が設けられている。そのため、接続部から漏洩した音は第1及び第2遮音壁31、32にエネルギーを奪われると共に第1及び第2遮音壁31、32で反射して発泡遮音部材22に再度当たる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが得られ、より静粛性が向上する。
また、カバー本体21の外周部をなす左壁部21eが、第1及び第2遮音壁31、32により内側から覆われるように内燃機関本体10又はハーネスホルダ14に近接しており、第1及び第2遮音壁31、32が発泡遮音部材22の外周部をなす左壁部22e及びカバー本体21の左壁部21eと協働してラビリンス構造を形成している。そのため、第1及び第2遮音壁31、32を乗り越えた音はカバー本体21の左壁部21eで反射してカバー本体21の外部に漏洩し難くなる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが一層高くなる。
ところで、インジェクタ11からの振動・騒音を低減するためには、インジェクタ11を四方から発泡遮音部材22で囲い込むことが有効である。しかしながら、電装部品であるインジェクタ11はワイヤーハーネスの配策が行われるため完全に囲い込むことが難しく、発泡遮音部材22の形状も複雑化してしまう。また、シリンダヘッドカバー5等の内燃機関本体10や内燃機関本体10に取付けられるコモンレール12とは異なり、ハーネスホルダ14は剛性が低いために発泡遮音部材22を同じように圧縮状態で当接させることができない。そのため、接続部の隙間から音漏れが生じ易い。
本実施形態では、図2に示すように、発泡遮音部材22の気筒列方向に沿う前壁部22cが内燃機関本体10を構成するブリーザチャンバ9に当接し、発泡遮音部材22の気筒列方向に沿う後壁部22dがコモンレール12に当接している。また、図7に示すように、発泡遮音部材22の気筒列方向と直交する方向に沿う左壁部21eがハーネスホルダ14の外面に近接し、ハーネスホルダ14におけるカバー本体21により覆われる位置に、発泡遮音部材22が近接する近接部を覆うように第2遮音壁32が立設されている。
即ち、発泡遮音部材22の気筒列方向に沿う前後の端部が内燃機関本体10又はコモンレール12に当接すると共に、ハーネスホルダ14に第2遮音壁32が設けられ、ハーネスホルダ14と発泡遮音部材22との近接部が第2遮音壁32によって覆われる。これにより、この近接部からの音漏れが低減される。
特に、第2遮音壁32が、上記近接部を外側から覆う位置に配置されているため、近接部から漏洩した音は第2遮音壁32にエネルギーを奪われると共に第2遮音壁32で反射して発泡遮音部材22に再度当たる。これにより、吸音効果と音の減衰効果とが得られ、より静粛性が向上する。
本実施形態では、図4に示すように、カバー本体21の内燃機関本体10に対向する内面21aに、先端に係止爪23bを有する複数の係止突起23が形成されている。また、図3に示すように、発泡遮音部材22は、複数の係止突起23により、後壁部22d及び前壁部22cが内燃機関本体10及びコモンレール12に当接するように保持されている。更に、図2に併せて示すように、発泡遮音部材22の後壁部22dの近傍に設けられた後列の係止突起23が、他の位置に設けられた前列の係止突起23と異なる方向に突出すると共に、後列の係止突起23が設けられた位置のカバー本体21の接平面に対して直交する方向に突出している。
そのため、発泡遮音部材22をカバー本体21の内面21aに確実に保持しつつ後列の係止突起23を発泡遮音部材22の後端部に近づけることが可能になり、発泡遮音部材22の後端部がめくれるようにカバー本体21から離間することが抑制される。また、発泡遮音部材22の後壁部22dの近傍に設けられた後列の係止突起23が前列の係止突起23と異なる方向に突出することで、発泡遮音部材22が重力や振動などの外力によって係止突起23から離脱することが抑制される。なお、発泡遮音部材22の取付時には順番に係止突起23に係止させればよいため、組付作業は簡便に遂行可能である。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度、素材など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
1 内燃機関
2 シリンダ
3 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
5 シリンダヘッドカバー
6 チェーンカバー
7 ヘッドカバー下部
8 気液分離室
9 ブリーザチャンバ(ヘッドカバー上部)
10 内燃機関本体
11 インジェクタ(騒音発生源)
12 コモンレール(構成部品、燃料供給部)
13 燃料配管
14 ハーネスホルダ(構成部品)
14A 本体部分
14B 延出部分
20 エンジンカバー
21 カバー本体
21a 内面
22 発泡遮音部材
22c 前壁部(一端部)
22d 後壁部(他端部)
22e 左壁部(一端部)
23 係止突起
23b 係止爪
31 第1遮音壁
32 第2遮音壁
33 第3遮音壁

Claims (6)

  1. 内燃機関本体の外方に配置され、少なくとも前記内燃機関本体の一部を覆うカバー本体と、
    前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面に取付けられた発泡材料からなる発泡遮音部材と
    を有する内燃機関の遮音構造であって、
    前記発泡遮音部材が、前記内燃機関本体の騒音発生源を覆うように、且つ前記騒音発生源を挟む位置において前記内燃機関本体又は前記内燃機関本体に取付けられる構成部品に外周部を当接させるように配置され、
    前記内燃機関本体又は前記構成部品には、前記カバー本体により覆われる位置にて前記発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うように遮音壁が立設されていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  2. 前記内燃機関本体は、シリンダを画成するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの一端面に結合されるシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドにおける前記シリンダブロックと相反する側の面に結合されるシリンダヘッドカバーと、前記シリンダヘッドカバーを貫通して前記シリンダヘッドに装着される燃料噴射装置とを備え、
    前記発泡遮音部材が前記燃料噴射装置を外方から覆う位置に配置され、
    前記遮音壁が前記接続部を外側から覆う位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の遮音構造。
  3. 前記カバー本体の外周部が、前記遮音壁により内側から覆われるように前記内燃機関本体又は前記構成部品に近接しており、
    前記遮音壁が前記発泡遮音部材の外周部及び前記カバー本体の外周部と協働してラビリンス構造を形成していることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の遮音構造。
  4. 複数の燃料噴射装置が外面に露出するように気筒列方向に沿って配置された内燃機関本体と、
    前記内燃機関本体の外方に気筒列方向に沿って配置され、前記燃料噴射装置に接続されるワイヤーハーネスを内部に収容するハーネスホルダと、
    前記燃料噴射装置に対して前記ハーネスホルダと相反する側において気筒列方向に沿って配置され、前記燃料噴射装置に燃料配管を介して燃料を供給する燃料供給部と、
    前記ハーネスホルダ及び前記燃料供給部よりも前記内燃機関本体の外方に配置されるカバー本体と、
    前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面に取付けられ、前記燃料噴射装置及び前記ハーネスホルダの少なくとも一部を覆う発泡材料からなる発泡遮音部材と
    を有する内燃機関の遮音構造であって、
    前記発泡遮音部材の気筒列方向に沿う一端部が前記内燃機関本体に当接し、
    前記発泡遮音部材の気筒列方向に沿う他端部が前記燃料供給部に当接し、
    前記発泡遮音部材の気筒列方向と直交する方向に沿う一端部が前記ハーネスホルダの外面に当接又は近接し、
    前記ハーネスホルダの前記カバー本体により覆われる位置に、前記発泡遮音部材が当接又は近接する接続部を覆うように遮音壁が立設されていることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
  5. 前記遮音壁が、前記接続部を外側から覆う位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の遮音構造。
  6. 内燃機関本体の外方に配置され、少なくとも前記内燃機関本体の一部を覆うカバー本体と、
    前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面に取付けられた発泡材料からなる発泡遮音部材とを有する内燃機関の遮音構造であって、
    前記カバー本体の前記内燃機関本体に対向する面には、先端に係止爪を有する複数の係止突起が形成されており、
    前記発泡遮音部材は、前記複数の係止突起により、少なくとも一端部が前記内燃機関本体又は前記内燃機関本体に取付けられる構成部品に当接するように保持されており、
    前記発泡遮音部材の前記一端部の近傍に設けられた前記係止突起は、他の位置に設けられた前記係止突起と異なる方向に突出すると共に、当該係止突起が設けられた位置の前記カバー本体の接平面に対して直交する方向に突出していることを特徴とする内燃機関の遮音構造。
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